JP6726379B1 - 鉄骨軸組構造建造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレハブ型の建築物の骨格用の部品の、工場生産性を高め、部品工場から施工場所までの輸送経費を節減し、しかも施工現場における建設工数を大幅に削減し、建築物の骨格の耐久強度を高めることができる新たな柱相当軸組材構造が組み込まれた鉄骨軸組構造建造物技術を提供する。【解決手段】鉄骨軸組構造体の上下に並行する横架材4,5間の柱相当軸組材6が、下位横架材4から垂直立設姿勢に一体化されてなる上向き鋼管短柱60と、上位横架材5から鉛直垂下姿勢に一体化されてなる下向き鋼管短柱61との間を、双方の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう囲む複数本の縦鎧枠7,7,……の下端が、上向き鋼管短柱60に結合、一体化され、複数本の縦鎧枠7,7,……の上端が、下向き鋼管短柱61に結合、一体化されてなる鉄骨軸組構造建造物である。【選択図】図4

Description

この発明は、金属製の骨格を有する建造物を建設、提供する技術に関連するものであり、特に、工場で生産された横架材および柱相当軸組材が、建設敷地内に搬入され、組み合たてられてなる鉄骨軸組構造建造物を建設、提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
工場生産によって高精度且つ効率的に製造された金属製の土台、通柱、管柱、胴差や軒桁などの建築資材が、建設現場まで輸送され、それら金属製の建築資材の組み合わせによって建設された建築物は、一般に、垂直なウェブ壁の上端に上フランジ壁、同ウェブ壁の下端に下フランジ壁を有するH型鋼からなる土台、階間梁または天井梁などの横架材が設けられたものが有り、このようなH型鋼製の土台、階間梁または天井梁などの横架材の要所々々に対し、角鋼管製の通柱が、上下方向に縦貫するよう設置され、建築物の骨格の全体が一体化されたものとなっており、通柱の中途部に対し、H型鋼からなる、土台、階間梁または天井梁などの横架材の端部を高強度に結合できるよう、例えば、下記の特許文献1(1)に示されるような、H型鋼の上・下フランジ壁に対応する通柱の中途部外壁に対し、上・下ダイヤフラムが設けられたものが既に開発済みとなっている。
(従来の技術)
上述のように通柱の中途部外壁に対し、上・下ダイヤフラムが追加され、H型鋼の横架材の端部との結合強度が向上された構造の外に、例えば、下記の特許文献1(2)ないし1(6)に提案されているものに代表されるように、正方形断面形状に設定された角鋼管製であって、該角鋼管の正方形断面形状の仮想対角線が、建築物の梁間方向および桁行方向に平行となるよう、垂直姿勢に立設された通柱の中途部の外周壁の外角部分を含む範囲に対し、H型鋼からなる土台、階間梁または天井梁などの横架材の平面V字形に切り欠かれた端部が、直角となる水平姿勢に突き合わせられ、結合されたものとなり、それらが開発される以前までの正方形断面形状の角鋼管製の通柱の外側壁平面が、建築物の梁間方向および桁行方向に平行となるよう、垂直姿勢に立設されたものに比較して通柱の横架材に対する結合部の剛性が、より高められたものが知られている。
しかしながら、H型鋼からなる土台、階間梁または天井梁などの横架材に対し、通柱が上下に縦貫されたものは、対象となる建築物が高層化すると、通柱の長さ(高さ寸法)が大きくなり、建築資材の道路輸送が困難なものとなってしまう虞があるから、鉄工所などの工場にて生産される通柱は、予め道路輸送可能な長さの部品として製造され、設置現場まで輸送された後に、H型鋼からなる横架材に対して通柱が結合される構造とは別に、上下に分割された通柱をボルト・ナットや溶接などによって連結された構造を要するものとなり、製造工数および施工工数が増大し、効率的に生産および建設するのが困難なものになるという欠点を有するものであった。
(1)特開2005−54394号公報 (2)特開平3−147946号公報 (3)特開平6−288007号公報 (4)特開平7−42235号公報 (5)特開2004−218399号公報 (6)実開平2−71701号公報
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種の柱・梁の構造は、何れも対象となる建築物が複数階のものになると通柱が長尺化してしまい、製造工場の作業スペースをより広く確保しなければならず、工場の製造効率および輸送効率を高める為、通柱を輸送し易い長さに分割されたものとすると、通柱の上下間接続部用の新たな部品が必要となり、製造工数および施工工数の増大に留まらず、部品の品質管理や在庫管理に要するコストが増加してしまうという新たな欠点が発生してしまい、より経済的な建設が困難なものとなっていたという実情に鑑み、工場における生産性を高め、建築資材の輸送コストを削減し、建設現場における建設コストをさらに削減できる上、対象となる建築物の剛性を高めることができる、新たな建築技術の開発の可能性を痛感するに至ったものである。
(発明の目的)
そこで、この発明は、プレハブ型の建築物の骨格用の部品の、工場生産性を高め、部品工場から施工場所までの輸送経費を節減し、しかも施工現場における建設工数を大幅に削減し、建築物の骨格の耐久強度を高めることができる新たな柱相当軸組材構造が組み込まれた鉄骨軸組構造建造物技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に亘、試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の鉄骨軸組構造建造物を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の鉄骨軸組構造建造物は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、鉄骨軸組構造体において上下に並行する横架材間に、仮想軸線上に一致して垂直に立設される柱相当軸組材が、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、下位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該下位横架材から、仮想軸線上に一致する垂直立設姿勢に延伸し、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる上向き鋼管短柱と、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、上位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該上位横架材から、仮想軸線上に一致する鉛直垂下姿勢に延伸し、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる下向き鋼管短柱との間を、それら双方の短柱の鎧枠結合範囲の外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠の下端がわは、当該上向き鋼管短柱に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠の上端がわは、当該下向き鋼管短柱に結合、一体化され、これら上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠により、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成されてなるものとした構成を要旨とする鉄骨軸組構造建造物である。
この基本的な構成からなる鉄骨軸組構造建造物は、より具体的に示すと、鉄骨軸組構造体において上下に並行する横架材間に、仮想軸線上に一致して垂直に立設される柱相当軸組材が、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、下位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該下位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同下位横架材に対し仮想軸線上に一致する垂直立設姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる上向き鋼管短柱と、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、上位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該上位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同上位横架材に対し仮想軸線上に一致する鉛直垂下姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる下向き鋼管短柱との間を、それら双方の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲の外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠の下端がわは、当該上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠の上端がわは、当該下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化され、これら上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠により、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成されてなるものとした構成を要旨とする鉄骨軸組構造建造物である。
この基本的な構成からなる鉄骨軸組構造建造物は、その表現を変えて示すならば、鉄骨軸組構造体において梁間方向または桁行方向の何れか一方に向けられ、上下に並行する横架材間に、仮想軸線上に一致して垂直に立設される柱相当軸組材が、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、下位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該下位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同下位横架材に対し仮想軸線上に一致する垂直立設姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる上向き鋼管短柱と、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、上位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該上位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同上位横架材に対し仮想軸線上に一致する鉛直垂下姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる下向き鋼管短柱との間を、それら双方の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲の外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠の下端がわは、当該上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠の上端がわは、当該下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化され、これら上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠により、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成され、隣り合って配された柱相当軸組材間に設けられることとなる四角形壁面の仮想対角線上に対応する、該上向き鋼管短柱および該下向き鋼管短柱の互いの鎧枠結合範囲よりも基端寄りとなる位置の間に垂直筋交いが掛け渡し結合されてなるものとした構成からなる鉄骨軸組構造建造物となる。
より具体的には、鉄骨軸組構造体において梁間方向または桁行方向の何れか一方に向けられ、上下に並行する横架材間に、仮想軸線上に一致して垂直に立設される柱相当軸組材が、水平断面が矩形状の管体からなり、同角管の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、下位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該下位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同下位横架材に対し仮想軸線上に一致する垂直立設姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる上向き鋼管短柱と、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、上位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該上位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同上位横架材に対し仮想軸線上に一致する鉛直垂下姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる下向き鋼管短柱との間を、それら双方の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲の外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠の下端がわは、当該上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠の上端がわは、当該下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化され、これら上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠により、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成され、同一平面上に隣接または並行された横架材間に水平筋交いが掛け渡し結合され、隣り合って配された柱相当軸組材間に設けられることとなる四角形壁面の仮想対角線上に対応する、該上向き鋼管短柱および該下向き鋼管短柱の互いの鎧枠結合範囲よりも基端寄りとなる位置の間に垂直筋交いが掛け渡し結合されてなるものとした構成からなる鉄骨軸組構造建造物となる。
以上のとおり、この発明の鉄骨軸組構造建造物によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、プレハブ型の鉄骨軸組構造建造物の骨格用の部品の、工場における製造精度および生産性を高め、複数階を貫く通柱を不要とし、上下に並行する横架材の下位横架材に対し、上向き鋼管短柱が垂直立設姿勢に一体化され、上位横架材に対し、下向き鋼管短柱が鉛直垂下姿勢に一体化され、上向き鋼管短柱と下向き鋼管短柱との間に、複数本の縦鎧枠が縦筒状に組み合わせられ、掛け渡されたものとしたから、個々の部品が小型化され、部品工場から施工場所までの輸送経費を大幅に節減し、しかも施工現場における建設工数を大きく削減し、鉄骨軸組構造建造物の骨格の耐久強度を格段に高めることができるものになるという秀でた特徴が得られるものである。
加えて、この発明の鉄骨軸組構造建造物は、各上向き鋼管短柱および各下向き鋼管短柱の夫々の上下方向の全長が、鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定されたものとすることにより、横架材の外郭寸法を、鋼製横架材に対し、通柱が十字状に縦貫され、一体化された従来型の部品に比較して、遙かに小型化、軽量化することができるから、トラックによる部品輸送、および、クレーンによる部品の吊り下げ移動などの作業性を格段に高めたものとすることができる。
そして、この発明の鉄骨軸組構造体は、縦鎧枠が、嵌合枠部、補強壁部および壁材保持部を有し、複数本の縦鎧枠同士が筒状に組み合わせられることにより、上向き鋼管短柱と下向き鋼管短柱との間に架け渡し結合されるものとなっているから、部品工場および輸送に際し、部品同士を重ね合わせて収納、輸送することができ、従来型の鋼管製の通柱に比較して、保管および輸送のコストを大きく節減することができる上、壁材保持部が一体化されているから、鉄骨軸組構造建造物の鉄骨軸組構造体に対して壁材を組み込む場合に、取付け用の金具類を別途必要とすることなく、直接組み込むことができ、部品点数を大幅に削減できるものとなる。
また、この発明の鉄骨軸組構造体は、各上向き鋼管短柱および各下向き鋼管短柱の夫々の先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されたものとされ、上下の鎧枠結合範囲間に複数本の縦鎧枠が、互いに縦筒状を成すよう組み合わされ、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成され、隣り合って配された柱相当軸組材間に設けられることとなる四角形壁面の仮想対角線上に対応する、該上向き鋼管短柱および該下向き鋼管短柱の互いの基端寄りとなる位置の間に垂直筋交いが掛け渡し結合されてなるものとすることにより、鉄骨軸組構造建築物の鉄骨軸組構造体の耐久強度を大幅に高めたものとすることができ、さらに、同一平面上に隣接または並行された横架材間に水平筋交いが掛け渡し結合されたものとすることにより、複数本の横架材が組み合わせられてなる鉄骨軸組構造体の、部品同士の組み立て強度が格段に強化されたものとすることができる。
縦鎧枠が、夫々の少なくとも上下端に、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の何れか一方の鎧枠結合範囲の外角に嵌合可能な、平面V字断面形の嵌合枠部を有するものとされたものは、該縦鎧枠の嵌合枠部が、矩形断面を有する管製の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の何れか一方の鎧枠結合範囲の外角に強固に嵌合するから、上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠によって構成された鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が、該柱相当軸組材の仮想軸線回りの捻れに対する結合強度が格段に高められたものとなり、さらに耐久強度および剛性に優れた鉄骨軸組構造建造物を提供可能なものとすることができる外、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱夫々の平面配置が、その水平断面形における対角線の一方を、土台や梁など横架材の軸線に合致または平行するよう規制して垂設、一体化し、それらに縦鎧枠で縦筒状を成すよう組み合わせ、一体化してなる鉄骨軸組構造体では、上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱、および縦鎧枠からなる、いわゆる柱相当軸組材が横架材配置に対して45°ズレた配置となり、軸組構造体で構成される矩形構造において筋交い的強度を発揮し、構造物全体の強度を高める効果が期待できる。
この発明の鉄骨軸組構造建造物は、鉄骨軸組構造体の上層への組み上げにより、1階ないし複数階の何れの建造物をも組み立てることが可能であり、各階間に通柱が縦貫せず、各階毎に柱相当軸組材が設けられることとなり、クレーンを用いた輸送および部品の積み卸し作業や、建築作業などの安全性を高める上、建築工数および建築コストを格段に低減することができるものとなる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
この発明における鉄骨軸組構造建造物は、工場生産された金属製の鉄骨軸組構造体の横架材および柱相当軸組材を含む建築資材が、鉄骨軸組構造建造物の施工敷地内に輸送され、該施工敷地内に打設された基礎上に、組み立てられた鉄骨軸組構造体を有してなるものであり、該鉄骨軸組構造体は、この発明に含まれる柱相当軸組材が少なくとも一箇所に組み込まれてなるものとしなければならない。
鉄骨軸組構造体は、鉄骨軸組構造建造物の一部を構成する機能を担い、この発明における横架材および柱相当軸組材の組み合わせからなるものとしなければならず、より具体的には、鉄骨軸組構造建造物の上下に並行する横架材間に立設される柱相当軸組材が、下位横架材から垂直立設姿勢に一体化されてなる上向き鋼管短柱と、上位横架材から鉛直垂下姿勢に一体化されてなる下向き鋼管短柱との間を、それら双方の短柱外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠の下端がわは、当該上向き鋼管短柱に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠の上端がわは、当該下向き鋼管短柱に結合、一体化され、これら上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠により、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成されてなるものとしなければならない。
さらに具体的には、下位横架材である敷き土台と上位横架材となる組階間梁との間か、下階の下位横架材となる組階間梁と上階の上位横架材となる組階間梁との間か、または、下位横架材となる組階間梁と上位横架材である組天井梁との間かの少なくとも何れか一箇所に、この発明の特徴的構成を有した柱相当軸組材が組み込まれてなるものであり、下位横架材である敷き土台の短柱有土台、上位横架材および下位横架材の機能を兼ねた組階間梁の短柱有階間梁、および、上位横架材である組天井梁の短柱有天井梁は、何れも水平な上壁および下壁を有する鋼製横架材からなり、短柱有土台は、その上外壁面に上向き鋼管短柱の基端が垂直立姿勢に一体化されたものとしなければならず、短柱有階間梁は、その上外壁面に上向き鋼管短柱の基端が垂直立姿勢に一体化されると共に、下外壁面に下向き鋼管短柱の基端が鉛直垂下姿勢に一体化されたものとし、短柱有天井梁は、その下外壁面に下向き鋼管短柱の基端が鉛直垂下姿勢に一体化されたものとしなければならず、敷き土台の短柱有土台、組階間梁の短柱有階間梁、および、組天井梁の短柱有天井梁は、何れも水平な上壁および下壁を有する角型鋼製横架材からなるものとすることができる外、後述する実施例にも示しているように、横架材は、垂直なウェブ壁の上端に上フランジ壁、同ウェブ壁の下端に下フランジ壁を有するH型鋼横架材とすることができる。
上向き鋼管短柱は、この発明の柱相当軸組材の一部をなす機能を分担し、下位横架材から垂直立設姿勢に一体化されてなるものとしなければならず、より具体的に示すと、鉄骨軸組構造建造物の敷き土台の短柱有土台、または、組階間梁の短柱有階間梁の上外壁面に対し、縦鎧枠の下端がわを充分な強度をもって直角に結合可能とする機能を分担するものであり、下位横架材である敷き土台の短柱有土台、または、下位横架材となる組階間梁の短柱有階間梁の上外壁面に対し、垂直姿勢に立設されたものとしなければならず、短柱有土台または短柱有階間梁の上外壁面の幅寸法範囲内に収まる平面外寸の平面断面形状に設定された鋼管製のものとすべきであり、上下方向の全長が鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定されたものとするのが望ましく、後述する実施例にも示すように、短柱有土台または短柱有階間梁の上外壁面の幅寸法範囲内に収まる仮想対角線をもつ正方形断面形状に設定された角鋼管製であって、上下方向の全長が鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定されたものとするのが良い。
下向き鋼管短柱は、この発明の柱相当軸組材の一部をなす機能を分担し、上位横架材から鉛直垂下姿勢に一体化されてなるものとしなければならず、より具体的に示すと、鉄骨軸組構造建造物の組階間梁の短柱有階間梁、または、組天井梁の短柱有天井梁の下外壁面に対し、縦鎧枠の上端がわを充分な強度をもって直角に結合可能とする機能を分担するものであり、上位横架材となる組階間梁の短柱有階間梁、または、上位横架材である組天井梁の短柱有天井梁の下外壁面に対し、鉛直姿勢に垂下されたものとしなければならず、短柱有階間梁または短柱有天井梁の下外壁面の幅寸法範囲内に収まる平面外寸の平面断面形状に設定された鋼管製のものとすべきであり、上下方向の全長が鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定されたものとするのが望ましく、後述する実施例にも示すが、短柱有階間梁または短柱有天井梁の下外壁面の幅寸法範囲内に収まる仮想対角線をもつ正方形断面形状に設定された角鋼管製であって、上下方向の全長が鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定されたものとするのが良い。
上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱は、夫々の上下方向の全長が、鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定されたものとするのが望ましく、鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/2の長さを超えると、組み立て後に鉄骨軸組構造建造物の設計上の柱相当軸組材の全長寸法を超えてしまい、鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/10の長さ未満となると、縦鎧枠との接合可能範囲が極端に小さくなり、充分な連結強度が得られない虞があるといる理由があり、より望ましくは、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱は、夫々の上下方向の全長が鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/3ないし1/8に設定されたものとするのが良く、鉄骨軸組構造建造物の設計上の柱相当軸組材の全長寸法の1/3の長さを超えると、短柱有土台、短柱有階間梁または短柱有天井梁の小型化の効果が得られ難く、鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/8の長さ未満になると、縦鎧枠との接合可能範囲が小さくなり、連結強度を高めるのが難しいといる理由があり、後述する実施例にも示しているように、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱は、夫々の上下方向の全長が鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材の全長寸法の1/6に設定されたものにすると、短柱有土台、短柱有階間梁または短柱有天井梁の小型化の効果を充分に得られると共に、縦鎧枠との接合可能範囲を広く確保し、優れた連結強度が得られるものになるということができる。
また、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱は、夫々の先端がわ寄りに、縦鎧枠が結合するための鎧枠結合範囲が設定されたものとし、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の夫々の先端がわ寄りに設定された鎧枠結合範囲は、縦鎧枠が結合するのに必要とされる結合構造が設けられたものとするのが望ましく、例えば、後述する実施例にも示すように、上向き鋼管短柱(または下向き鋼管短柱)の正方形断面形状の仮想対角線上に貫通する、水平な貫通孔が穿設され、該貫通孔にボルトが装着され、縦鎧枠が結合されたものとすることが可能である外、上向き鋼管短柱(または下向き鋼管短柱)の正方形断面形状の平行に対峙する2壁に貫通する、水平な貫通孔が穿設され、該貫通孔にボルトが装着され、縦鎧枠が結合されたものとすることが可能であり、さらにまた、上向き鋼管短柱(または下向き鋼管短柱)の平面断面形状が円形、楕円形、多角形、その他の筒型形状の場合には、何れかの直径方向に貫通する、水平な貫通孔が穿設され、該貫通孔にボルトが装着され、縦鎧枠が結合されたものとすることが可能である。
縦鎧枠は、この発明の基本をなす柱相当軸組材の一部をなし、上向き鋼管短柱と、下向き鋼管短柱とを繋ぎ合わせる機能を担い、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の双方の平面断面形状の外周壁の一部に沿って嵌合する断面形の嵌合枠部を有するものとされ、複数本の縦鎧枠が、上向き鋼管短柱の基端付近から、下向き鋼管短柱の基端付近までの距離に一致された上下方向の長さ寸法に設定されたものとするのが望ましく、より具体的には、柱相当軸組材の一部となり、上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲、および、下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲の双方の平面断面形状の外周壁の一部に沿って嵌合する断面形の嵌合枠部を有するものとされ、複数本の縦鎧枠が、上向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲の基端から、該下向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲の基端までの距離に一致された上下方向の長さ寸法に設定され、上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲と、下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲とを繋ぎ合わせ可能とされたものとするようにするのが良いと言える。
それは、後述する実施例にも示しているように、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の夫々が、仮想対角線をもつ正方形断面形状に設定された角鋼管製の場合に、下位横架材である短柱有土台、または、下位横架材となる短柱有階間梁の何れか一方の上向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲と、該下位横架材である短柱有土台または該下位横架材となる短柱有階間梁の何れか一方の上向き鋼管短柱と同じ柱相当軸組材の仮想軸線上に対峙するよう配された、上位横架材となる短柱有階間梁、または、上位横架材である短柱有天井梁の何れか一方の下向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲との間に、双方の水平正方形断面形状の外周壁の一角部に沿って嵌合する平面V字断面形の嵌合枠部を有し、該上向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲の基端から、該下向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲の基端までの距離に一致された上下方向の長さ寸法に設定された4本の縦鎧枠が、双方の水平正方形断面形状の外周壁の全周囲を囲むよう上下に掛け渡された状態に結合され、該上向き鋼管短柱、該下向き鋼管短柱および該4本の縦鎧枠からなり、鉄骨軸組構造建造物の柱相当軸組材が設けられたものとすることができる。
また、縦鎧枠は、後述する実施例にも示しているように、上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲、および、下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲の水平断面形状が正方形状の場合に、該正方形断面形状の外壁角に嵌合可能な平面V字断面形とされた嵌合枠部を有し、4本の縦鎧枠が、夫々平面V字断面形の嵌合枠部の水平方向の両端から、上向き(または下向き)角鋼管短柱の外壁面に対し直角姿勢となる補強壁部が、該嵌合枠部を含めると平面W字断面形となるよう延伸され、さらに、各補強壁部の水平方向の端から、該嵌合枠部が嵌合する向き(または下向き)角鋼管短柱の角を通る対角線に平行姿勢となる壁材保持部が、該嵌合枠部の平面V字断面形の山折り方向に延伸されてなるものとされ、上向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲と、該上向き鋼管短柱に対して同じ柱相当軸組材の仮想軸線上に一致された下向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲との間に掛け渡され、双方の正方形断面形状の外周壁の全周囲を囲むよう、着脱可能に結合されてなるものとすることができる。
縦鎧枠の嵌合枠部は、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の外周壁に嵌合状に装着され、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の仮想軸線の周回りの、縦鎧枠の回転移動を阻止可能とし、柱相当軸組材の捻れ剛性を向上する機能を分担し、上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲、および、下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲の水平断面形状が正方形状の場合に、鎧枠結合範囲の外周壁の角部分に外側から嵌合する形状とされたものとしなければならず、後述する実施例にも示しているとおり、山型に折曲された谷がわの壁面が、鎧枠結合範囲の外周壁の角部分に接合する形状および寸法に設定されたものとするのが良く、縦鎧枠の少なくとも鎧枠結合範囲に対応する上下端に設けられたものとしなければならず、縦鎧枠の上下端間の全長に渡って同じ水平断面形状のものとすることができる外、鎧枠結合範囲に対応する上下間範囲を超えて設けられたものとすることができ、例えば、縦鎧枠の上下間中途部分の水平断面形状が、円弧形状のものや、多角形状の一部を成す形状のものなどとすることが可能である。
縦鎧枠の補強壁部は、嵌合枠部から上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱(柱相当軸組材の仮想軸線の水平方向の求心がわ)とは反対がわとなる水平方向の外がわ(柱相当軸組材の仮想軸線の水平方向の遠心がわ)に向けて延伸され、縦鎧枠の剛性を強化する機能を分担し、縦鎧枠の上下端間の全長に渡って設けられたものとすべきであり、嵌合枠部の水平方向の両端から延伸されたものとするのが良く、隣接配置された縦鎧枠の互いの補強壁部が互いに接合され、互いに支持しあう形状のものとするのが望ましく、さらに、隣接配置された縦鎧枠の互いの補強壁部同士が、溶接、熔着、スポット溶接、蝋付け、接着剤またはリベットなどによって結合されたものとすることができる。
縦鎧枠の壁材保持部は、縦鎧枠を介して、柱相当軸組材に対し、壁面パネルを装着可能とする機能を担っており、壁面パネルを充分な強度を持って保持可能な形状および寸法のものとしなければならず、室内断熱パネルまたは室外断熱パネルの少なくとも何れか一方を装着可能なものとするのが良く、縦鎧枠の上下端間の複数箇所に、例えば、板厚方向に穿設された貫通孔やネジ孔、係合用の爪、粘着テープ、その他の何れかからなる壁面パネル用の保持機構が点在状に設けられたものとすることができる外、後述する実施例にも示しているが、縦鎧枠の上下端間の全長に渡って同一水平断面形状の縦リブ状のものとして設けられ、縦鎧枠の上下端間の剛性をさらに高める機能が付加されたものとすることができる。
加えて、縦鎧枠の下端がわが、上向き鋼管短柱に、また、上端がわが、下向き鋼管短柱に結合される構造は、後述する実施例には、ボルト・ナット結合によるものとしているが、溶接、熔着、スポット溶接、蝋付け、接着剤またはリベットなどによる結合に置き換え、または、それらの結合構造部分が併設されたものとすることが可能であり、さらにまた、4本の縦鎧枠が、筒状に組み合わせられた場合に、隣接し互いに接合状となる補強壁部同士が、互いに、溶接、熔着、スポット溶接、蝋付け、接着剤、リベットまたはボルト・ナットなどの何れかの結合構造、または、それらの結合構造部分が併設されたものによってより強固に一体化されたものとすることが可能である。
また、複数本の縦鎧枠は、上向き鋼管短柱と下向き鋼管短柱との間に、縦筒状を成すよう組み合わされたものとしなければならず、後述する実施例には、正方形断面形状の管体からなる上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の間に、4本の縦鎧枠が、縦筒状を成すよう組み合わされたものを示しているが、2本または3本の何れか一方の本数の縦鎧枠が、縦筒状に組み合わせられたものとすることができる外、5本以上の本数の縦鎧枠が、縦筒状に組み合わせられたものとすることができ、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の水平断面形状および外周囲寸法などの種々の条件に応じて、適する本数が縦筒状に組み合わせられたものとするのが望ましく、表現を変えて示すならば、例えば、水平断面形状が正六角形の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の間に、2本、3本または6本の何れか一の本数の縦鎧枠が、縦筒状に組み合わせられたものとすることができる外、水平断面形状が正八角形の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の間に、2本、4本または8本の何れか一の本数の縦鎧枠が、縦筒状に組み合わせられたものとすることができ、換言すると、水平断面形状が正多角形の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の間に、2本、正多角形の角数が3で割り切れる場合には、正多角形の角数の1/3の本数、正多角形の角数の1/2(整数で割りきれる場合)の本数、または、正多角形の角数と同じ本数の何れか一の本数の縦鎧枠が、縦筒状に組み合わせられたものとすることができる。
さらにまた、複数本の縦鎧枠は、鉄骨軸組構造建造物に組み込まれた設置姿勢における上下方向(柱相当軸組材の仮想軸線方向)の断面形状が、嵌合枠部および補強壁部からなる(壁材保持部を持たない)水平断面W字形のものに設定され、個々に分解された部品の状態にあっては、互いに金属板の厚み方向に重ね合わせられ、コンパクトな状態に保管または輸送することが可能とされたものとすることができる。
この発明の基本をなす柱相当軸組材が設けられた鉄骨軸組構造建造物は、後述する実施例に示すように、該柱相当軸組材が組み込まれた1階の鉄骨軸組構造体、該柱相当軸組材が組み込まれた2階の鉄骨軸組構造体、該柱相当軸組材が組み込まれた中間階の鉄骨軸組構造体、または、該柱相当軸組材が組み込まれた最上階の鉄骨軸組構造体の中の少なくとも何れか一が組み込まれたものであるとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図面は、この発明の鉄骨軸組構造建造物の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
横架材間の柱相当軸組材の一部を示す斜視図である。 上向き鋼管短柱と下向き鋼管短柱とを有する短柱有階間梁の一例を示す斜視図である。 短柱有階間梁および分解状態の縦鎧枠の一部を示す斜視図である。 柱相当軸組材を断面化して示す正面図である。 H型鋼横架材および柱相当軸組材を一部断面化して示す正面図である。 上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱間に設けられた縦鎧枠を示す斜視図である。 水平筋交いおよび垂直筋交いを示す平面図である。 柱相当軸組材を断面化して示す平面図である。 柱相当軸組材の変形例を断面化して示す平面図である。 柱相当軸組材のさらに別の変形例を断面化して示す平面図である。 1階および2階の鉄骨軸組構造体を有する鉄骨軸組構造建造物を示す斜視図である。 1階および2階の鉄骨軸組構造体を有する鉄骨軸組構造建造物を示す正面図である。 1階および2階の鉄骨軸組構造体を有する鉄骨軸組構造建造物を示す側面図である。 鉄骨軸組構造建造物を示す平面図である。
図1ないし図14に示す事例は、鉄骨軸組構造体2において上下に並行する横架材3,4,5間に立設される柱相当軸組材6が、下位横架材3,4から垂直立設姿勢に一体化されてなる上向き鋼管短柱60と、上位横架材4,5から鉛直垂下姿勢に一体化されてなる下向き鋼管短柱61との間を、それら双方の短柱外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠7,7,……の下端がわは、当該上向き鋼管短柱60に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠7,7,……の上端がわは、当該下向き鋼管短柱61に結合、一体化され、これら上向き鋼管短柱60、下向き鋼管短柱61および複数本の縦鎧枠7,7,……により、鉄骨軸組構造体2における柱相当軸組材6が構成されてなるものとした、この発明の鉄骨軸組構造建造物における代表的な一実施例を示すものである。
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明の柱相当軸組材6は、この発明の鉄骨軸組構造建造物1に対して組み込まれたものとなっており、鉄骨軸組構造建造物1の敷き土台3、組階間梁4、組天井梁5となる横架材は、高さ200mm、厚さ5.5mmの垂直なウェブ壁Wの上端に、幅寸法SWが100mm、厚さ5.5mmの上フランジ壁UW、同ウェブ壁Wの下端に、幅寸法SWが100mm、厚さ5.5mmの下フランジ壁AWが一体化されたH型鋼横架材STからなり、該H型鋼横架材STが、鉄骨軸組構造建造物1の下位横架材である敷き土台3の短柱有土台30は、当該H型鋼横架材STの上フランジ壁UWの外壁面の柱相当軸組材6が設けられることとなる複数箇所に対し、当該H型鋼横架材STの上・下フランジ壁UW,AWの幅寸法範囲(SW:100mm)内に収まる仮想対角線寸法DL(DL:約84.85mm)をもつ1辺が60mmの正方形断面形状に設定された角鋼管製であって、上下方向の全長6Lが鉄骨軸組構造建造物1の柱相当軸組材6の全長寸法H(2,800mm)の1/2ないし1/10の中の約1/6(6L:500mm)に設定された上向き鋼管短柱60の基端が、該上向き鋼管短柱60の正方形断面形状の仮想対角線Dが、鉄骨軸組構造建造物1の敷き土台3となるH型鋼横架材STの梁間方向Xおよび桁行方向Yに一致され、該上向き鋼管短柱60の側壁面が、鉄骨軸組構造建造物1の敷き土台3となるH型鋼横架材STの梁間方向Xおよび桁行方向Yに対し、45°の角度AGに傾斜された向きとなるよう、柱相当軸組材6の仮想軸線VL上に一致する垂直立姿勢に一体化されてなる短柱有土台30とされたものとなる。
図2、図5および図7に示すように、当該H型鋼横架材STが、鉄骨軸組構造建造物1の下位横架材であってしかも上位横架材となる組階間梁4の短柱有階間梁40は、当該H型鋼横架材STの上フランジ壁UWの外壁面の柱相当軸組材6が設けられることとなる複数箇所に対し、当該H型鋼横架材STの上・下フランジ壁UW,AWの幅寸法範囲(SW:100mm)内に収まる仮想対角線寸法DL(DL:約84.85mm)をもつ1辺が60mmの正方形断面形状に設定された角鋼管製であって、上下方向の全長6Lが鉄骨軸組構造建造物1の柱相当軸組材6の全長寸法H(2,800mm)の1/2ないし1/10の中の約1/6(6L:500mm)に設定された上向き鋼管短柱60の基端が、該上向き鋼管短柱60の正方形断面形状の仮想対角線Dが、鉄骨軸組構造建造物1の組階間梁4となるH型鋼横架材STの梁間方向Xおよび桁行方向Yに一致され、該上向き鋼管短柱60の側壁面が、鉄骨軸組構造建造物1の組階間梁4となるH型鋼横架材STの梁間方向Xおよび桁行方向Yに対し、45°の角度AGに傾斜された向きとなるよう、柱相当軸組材6の仮想軸線VL上に一致する垂直立姿勢に一体化される。
そして、該H型鋼横架材STの下フランジ壁AWの外壁面の柱相当軸組材6が設けられることとなる複数箇所に対し、該H型鋼横架材STの上・下フランジ壁UW,AWの幅寸法範囲(SW:100mm)内に収まる仮想対角線寸法DL(DL:約84.85mm)をもつ1辺が60mmの正方形断面形状に設定された角鋼管製であって、上下方向の全長6Lが鉄骨軸組構造建造物1の柱相当軸組材6の全長寸法の1/2ないし1/10の中の約1/6(6L:500mm)に設定された下向き鋼管短柱61の基端が、該下向き鋼管短柱61の正方形断面形状の仮想対角線Dが、鉄骨軸組構造建造物1の組階間梁4となるH型鋼横架材STの梁間方向Xおよび桁行方向Yに一致され、該下向き鋼管短柱61の側壁面が、鉄骨軸組構造建造物1の組階間梁4となるH型鋼横架材STの梁間方向Xおよび桁行方向Yに対し、45°の角度AGに傾斜された向きとなるよう、柱相当軸組材6の仮想軸線VL上に一致する鉛直垂下姿勢に一体化されてなる短柱有階間梁40とされたものとなる。
また、図11および図12に示すように、鉄骨軸組構造建造物1の上位横架材である組天井梁5の短柱有天井梁50は、H型鋼横架材STの下フランジ壁AWの外壁面の柱相当軸組材6が設けられることとなる複数箇所に対し、該H型鋼横架材STの上・下フランジ壁UW,AWの幅寸法範囲(SW:100mm)内に収まる仮想対角線寸法DL(DL:約84.85mm)をもつ1辺が60mmの正方形断面形状に設定された角鋼管製であって、上下方向の全長6Lが鉄骨軸組構造建造物1の柱相当軸組材6の全長寸法H(2,800mm)の1/2ないし1/10の中の約1/6(6L:500mm)に設定された下向き鋼管短柱61の基端が、該下向き鋼管短柱61の正方形断面形状の仮想対角線Dが、鉄骨軸組構造建造物1の組天井梁5となるH型鋼横架材STの梁間方向Xおよび桁行方向Yに一致され、該下向き鋼管短柱61の側壁面が、鉄骨軸組構造建造物1の組天井梁5となるH型鋼横架材STの梁間方向Xおよび桁行方向Yに対し、45°の角度AGに傾斜された向きとなるよう、柱相当軸組材6の仮想軸線VL上に一致する鉛直垂下姿勢に一体化されてなる短柱有天井梁50とされたものとなる。
図1ないし図8に示すように、短柱有土台30の上向き鋼管短柱60、短柱有階間梁40の上向き鋼管短柱60・下向き鋼管短柱61、および、短柱有天井梁50の下向き鋼管短柱61の、夫々の基端寄りの範囲(100mm)を除く先端寄りに鎧枠結合範囲6a(400mm)が設定され、上下方向の全長6Lの中、基端から150mm,125mm,125mmの間隔毎となる上下間3箇所に、正方形断面形状の(H型鋼横架材STの梁間方向Xに一致する)仮想対角線D方向に貫通するM−12の通しボルトBNが装着可能な貫通孔6bが穿設され、また、柱相当軸組材6の仮想軸線VLの回りに90°となる正方形断面形状の(H型鋼横架材STの桁行方向Yに一致する)仮想対角線D方向には、基端から180mm,125mm,125mmの間隔毎となる上下間3箇所に貫通するM−12の通しボルトBNが、平面十字状に干渉せずに、上下にずらされて交叉するよう装着可能な貫通孔6bが穿設されたものとなっている。
短柱有土台30、短柱有階間梁40または短柱有天井梁50となるH型鋼横架材STは、同一平面上に矩形枠状に組み合わされる場合に1本のH型鋼横架材STに、他の1本のH型鋼横架材STの端部が、突き合わせられた状態に結合されることとなり、該1本のH型鋼横架材STの、他の1本のH型鋼横架材STの端部が、突き合わせられることとなる側部には、ウェブ壁Wの一側面、下フランジ壁AWの上面、および、上フランジ壁UWの下面に渡って直角に配されたガセットプレートGPが一体に設けられ、該ガセットプレートGPを介して他の1本のH型鋼横架材STの端部が、複数本の図示しないボルト・ナットによって結合されたものとなり、図示していないが、該ガセットプレートGPによる結合に加え、さらに、上フランジ壁UW,UW同士、または、下フランジ壁AW,AW同士の少なくとも何れか一方の両者間に、連結板が跨がり重ね合わせ状に配され、それら上フランジ壁UW,UW、または、下フランジ壁AW,AWの少なくとも何れか一方、および、該連結板に貫通された複数本のボルト・ナットにより、一層強固に一体化されたものとすることができる。
下位横架材である該短柱有土台30、または、下位横架材となる短柱有階間梁40の何れか一方における上向き鋼管短柱60の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲6aと、該短柱有土台30または短柱有階間梁40の何れか一方における上向き鋼管短柱60と同じ柱相当軸組材6の仮想軸線VL上に対峙するよう配された、上位横架材となる短柱有階間梁40、または、上位横架材である短柱有天井梁50の何れか一方における下向き鋼管短柱61の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲6aとの間に、双方の水平正方形断面形状の外周壁の一角部に沿って嵌合する平面V字断面形の嵌合枠部70を有し、上向き鋼管短柱60の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲6aの基端から、該下向き鋼管短柱61の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲6aの基端までの距離に一致された上下方向の長さ寸法h(図13に示す)に設定された4本の縦鎧枠7,7,……が、双方の鎧枠結合範囲6a,6aの水平正方形断面形状の外周壁の全周囲を囲むよう上下に掛け渡された状態に結合されている。
より具体的には、4本の縦鎧枠7,7,……が、夫々の少なくとも上下端に、上向き鋼管短柱60または下向き鋼管短柱61の何れか対応する一方の鎧枠結合範囲6a,6aの外角に嵌合可能な平面V字断面形の嵌合枠部70を有しており(嵌合枠部70は、図1ないし図6に示すように、縦鎧枠7の全長に渡って設けられたものとすることができる外、上下両端の鎧枠結合範囲6a,6aに対応する範囲のみに設けられたものや、上下両端の鎧枠結合範囲6a,6aに対応する範囲を上回る範囲に設けられたものなどとすることが可能である。)、さらに具体的に示すと、夫々が平面V字断面形の一辺が水平方向に30mmとされた嵌合枠部70の水平方向の両端から、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の外壁面に対し直角姿勢となる補強壁部71,71が、該嵌合枠部70を含めると平面W字断面形となるよう延伸され、さらに、各補強壁部71,71の水平方向の両端から、該嵌合枠部70が嵌合する上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の角を通る対角線に平行姿勢となる水平方向の基部から先端までの長さが30mmの壁材保持部72,72が、該嵌合枠部70の平面V字断面形の山折り方向に延伸されてなるものとされ、該1個の縦鎧枠7の両端に設けられた壁材保持部72,72の水平方向の外側壁間の間隔SWが、H型鋼横架材STの上・下フランジ壁UW,AWの幅寸法範囲(SW:100mm)と同じ100mmに設定(図7、図8参照)されたものとする。
そして、1組をなす4本の縦鎧枠7,7,……の中、対峙して配されることとなる2本の縦鎧枠7,7の上下端がわの、上向き鋼管短柱60の鎧枠結合範囲6aに接合される範囲と、下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6aに接合される範囲との夫々に、上向き鋼管短柱60の鎧枠結合範囲6aの貫通孔6b,6b,6bに一致する貫通孔7a,7a,7a、および、下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6aの貫通孔6b,6b,6bに一致する貫通孔7a,7a,7aが夫々穿設され、また、1組をなす4本の縦鎧枠7,7,……の中の別の、対峙して配されることとなる2本の縦鎧枠7,7の上下端がわの、上向き鋼管短柱60の鎧枠結合範囲6aに接合される範囲と、下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6aに接合される範囲との夫々に、上向き鋼管短柱60の鎧枠結合範囲6aの前記のものとは上下何れかにずらして配された貫通孔6b,6b,6bに一致する貫通孔7a,7a,7a、および、下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6aの前記のものとは上下何れかにずらして配された貫通孔6b,6b,6bに一致する貫通孔7a,7a,7aが夫々穿設されたものとなっている。
また、4本の縦鎧枠7,7,……は、上向き鋼管短柱60の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲6aと、該上向き鋼管短柱60に対して同じ柱相当軸組材6の仮想軸線VL上に一致された下向き鋼管短柱61の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲6aとの間に掛け渡され、双方の正方形断面形状の外周壁の全周囲を囲むよう配置され、各貫通孔7a,7a,……および貫通孔6b,6b,……にM−12の通しボルト・ナットBN,BN,……が、平面十字状の配置となるよう装着され、締付け結合されたものとなり、隣合う縦鎧枠7,7,……の互いに隣接する補強壁部71,71同士が、縦鎧枠7,7,……同士のズレ動きを抑制するよう強く接合されたものとなり、4本の縦鎧枠7,7,……の嵌合枠部70,70,……が、該上向き鋼管短柱60の鎧枠結合範囲6aと、該下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6aとの外壁面を周回りに接合し、角型筒状をなして囲むよう強固に一体化されたものとなる。
上向き鋼管短柱60の鎧枠結合範囲6aと、下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6aとの外壁面を周回りに囲む、筒状のものとなるよう一体化された4本の縦鎧枠7,7,……は、隣合う縦鎧枠7,7,……の互いに隣接する補強壁部71,71同士が、溶接、熔着、スポット溶接、蝋付け、接着剤、リベットまたはボルト・ナットなどの何れかの結合構造によって強固に一体化され、該上向き鋼管短柱60、下向き鋼管短柱61および4本の縦鎧枠7,7,……からなり、図13に示すように、鉄骨軸組構造建造物1の柱相当軸組材6の全長寸法H(2,800mm)に相当する柱相当軸組材6が設けられたものとなる。
また、図9に示すように、柱相当軸組材6は、上向き鋼管短柱60、下向き鋼管短柱61および2本の縦鎧枠7,7からなるものとすることが可能であり、より具体的には、縦鎧枠7が、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6a,6aの仮想対角線Dに一致する外壁面の一角部に嵌合するよう、平面V字断面形とされ、その一辺が60mmに設定された嵌合枠部70を有し、該嵌合枠部70の水平方向の頂部には、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6a,6aの各貫通孔6b,6b,6bに一致する貫通孔7a,7a,7aが穿設され、該嵌合枠部70の各辺の、水平方向の中央部、換言すると、頂部から水平に30mmとなる位置から、各辺に対して直角であって、該嵌合枠部70が嵌合する上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の各鎧枠結合範囲6a,6aの各仮想対角線D,Dに対して45°となる水平方向の角度姿勢に40mm延伸され、さらに、平面断面形状の中途部より、先端がわがY字形に分岐され、各仮想対角線D,Dの夫々に平行する姿勢に折曲、26mm延伸された壁材保持部72,72が一体に設けられ、各壁材保持部72,72の先端部分には、室内断熱パネルP0、室外断熱パネルP1が取り付けられたものとすることができる。
そして、嵌合枠部70の水平方向の両端からは、長さ24mmの補強壁部71,71が、該嵌合枠部70の嵌合する上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6aの仮想対角線Dに対し、直交する仮想対角線Dに平行となる姿勢に延伸され、換言すると、各補強壁部71,71は、嵌合枠部70が嵌合する上向き鋼管短柱60または下向き鋼管短柱61の一角部に隣接する角部の、仮想対角線Dに平行する姿勢に延伸され、各補強壁部71,71の水平方向の中央には、上下方向に沿う複数箇所に、小貫通孔SH,SH,……が穿設されており、2本の縦鎧枠7,7が、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6a,6aの間に掛け渡された上、貫通孔6b,6b,6b,……7a,7a,7a,……に、M−12の通しボルトBN,BN,……が装着、緊締されたものとなり、さらに、各縦鎧枠7,7の互いに接合された補強壁部71,71,……の各小貫通孔SH,SH,……に、小ボルト・ナットSB,SB,……が装着、緊締され、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6a,6aの外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲むものとされたものとすることが可能である。
また、図10に示すように、柱相当軸組材6の4本の縦鎧枠7,7,……は、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61が、それらの正方形断面形状の平行する2側壁面が、鉄骨軸組構造建造物1の梁間方向Xまたは桁行方向Y(図13参照)に向けられたものとされた場合に、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61が正方形断面形状の4側壁面夫々の水平方向の幅寸法の中央に、上下に配された3個のM−12の通しボルトBN用の貫通孔6b,6b,6bが穿設されたものとし、さらに、4本の縦鎧枠7,7,……の各嵌合枠部70の水平方向の幅寸法を、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の正方形断面形状の一辺の寸法と同じ60mmに設定されたものとすれば、4本の縦鎧枠7,7,……の互いに隣接する各補強壁部71,71同士が接合された状態となり、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6a,6aを包囲し、互いに複数本のM−12の通しボルトBN,BN,……によって筒状に緊締され、上向き鋼管短柱60、下向き鋼管短柱61および4本の縦鎧枠7,7,……が、一本の柱相当軸組材6となるよう強固に一体化されたものとすることが可能である。
図1、図3、図6、図7、図11および図14に示すように、少なくとも4本の短柱有土台30,30,……、少なくとも4本の短柱有階間梁40,40,……、または、少なくとも4本の短柱有天井梁50,50,……の何れか一が、平面四角形状の少なくとも一区画PCをなすよう同一水平面上に配され、互いに平行状または交叉状の何れか一方に配された短柱有土台30,30同士、互いに平行状または交叉状の何れか一方に配された短柱有階間梁40,40同士、または、互いに平行状または交叉状の何れか一方に配された短柱有天井梁50,50同士の、少なくとも何れか一の上フランジ壁UW,UW同士間、または、下フランジ壁AW,AW同士間の少なくとも何れか一方に対し、両端にブラケットを有し、中途部にターンバックルTBが設けられた水平筋交いS1が掛け渡たされ、ブラケットを介して溶接やボルト・ナットなどを介して結合されたものとなっている。
さらに、図1、図3ないし図7、および図11ないし図14に示すように、隣り合って配された柱相当軸組材6,6間に設けられることとなる四角形壁面の仮想対角線上に対応する、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の互いの鎧枠結合範囲6a,6aよりも基端寄りとなる位置の間に、両端にブラケットを有し、中途部にターンバックルTBが設けられた垂直筋交いS2が掛け渡たされ、ブラケットを介して溶接やボルト・ナットなどを介して結合されたものとなっている。
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の柱相当軸組材6は、図1ないし図14に示すように、短柱有土台30、短柱有階間梁40または短柱有天井梁50の少なくとも何れか一となる全長が900mmまたは3,600mmのH型鋼横架材STに対し、全長6Lが500mmの上向き鋼管短柱60または下向き鋼管短柱61の少なくとも何れか一方が設けられたものとなっているから、従来型のH型鋼横架材STに対し、従来型の全高5,800mmの通柱が縦貫され、一体化された部品に比較して、部品工場における生産性を格段に高めると共に、組み立て精度を高精度に管理し易い上、部品の保管性、輸送性を高めることができ、しかも4本の縦鎧枠7,7,……が、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6a,6a間に、筒状を成すよう組み込まれたものとなっているから、鉄骨軸組構造建造物1の施工の際に、鉄骨軸組構造体2の組み立て精度を細かく調整し易く、より高精度に建設することができるものとなる。
また、図8および図9に示したように、縦鎧枠7は、平面V字断面形状の嵌合枠部70が、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の鎧枠結合範囲6a,6aの外周壁の角部分に嵌合するものとされ、しかも、鎧枠結合範囲6a,6aの周囲を包囲する縦筒状に強固に一体化され、仮想軸線VL回りの捻れに対する強度が格段に高められたから、一組の柱相当軸組材6に組み込まれた縦鎧枠7の数が2本または4本とされた場合にも、略同様に高い強度を確保することができるものとなり、図示していないが、5本以上の複数本が組み込まれたものの場合にも、補強壁部71の数の増加などによって2本または4本が組み込まれたものと同等か、またはそれを超える耐久強度を達成できるものとすることが可能となる。
図1ないし図14に示す事例には、前記実施例1に示した、この発明の柱相当軸組材6を利用した鉄骨軸組構造建造物1が示されており、該鉄骨軸組構造建造物1の梁間方向Xおよび桁行方向Yに沿って設置された鉄筋コンクリート製の基礎10を有し、該基礎10上に沿って、複数本の短柱有土台30,30,……が、互いのガセットプレートGPを介してボルト・ナット結合され、H型鋼横架材ST,ST,……が、水平な矩形状をなすよう連結されると共に、複数本の短柱有土台30,30,……が、当該基礎10に対してボルト・ナット結合され、下位横架材である敷き土台3とされたものとなっている。
下位横架材である敷き土台3の各短柱有土台30,30,……には、鉄骨軸組構造建造物1の1階の複数の柱相当軸組材6の設置箇所毎に、上向き鋼管短柱60,60,……が、その基端が溶接され、一体に立設されたものとなっており、敷き土台3の各短柱有土台30,30,……の垂直上方の鉄骨軸組構造建造物1の1階の柱相当軸組材6の全長寸法H(2,800mm)分を隔てた高さ位置に、短柱有階間梁40,40,……の複数本が、互いのガセットプレートGPを介したボルト・ナット結合により、下位横架材である敷き土台3と同じ水平な矩形状に連結された上位横架材(下位横架材)となる組階間梁4が配され、組階間梁4の各短柱有階間梁40,40,……には、各短柱有土台30,30,……の各上向き鋼管短柱60,60,……の柱相当軸組材6の仮想軸線VL上に一致するよう複数本の下向き鋼管短柱61,61,……が、それらの基端が溶接によって垂下された姿勢に一体化されると共に、鉄骨軸組構造建造物1の2階の複数の柱相当軸組材6の設置箇所毎に上向き鋼管短柱61,61,……が、それらの基端が溶接によって一体に立設されたものとなっている。
下位横架材である敷き土台3の各短柱有土台30,30,……における各上向き鋼管短柱60,60,……の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲6a,6a,……と、上位横架材(2階の下位横架材)となる組階間梁4の各短柱有階間梁40,40,……における各下向き鋼管短柱61,61,……の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲6a,6a,……との間に、複数本の1階の縦鎧枠7,7,……が、敷き土台3の各短柱有土台30,30,……における各上向き鋼管短柱60,60,……、および、組階間梁4の各短柱有階間梁40,40,……における下向き鋼管短柱61,61,……の双方の平面断面形状の外周壁の全周囲を囲み、敷き土台3の各短柱有土台30,30,……における鎧枠結合範囲6a,6a,……から、組階間梁4の各短柱有階間梁40,40,……における各下向き鋼管短柱61,61,……の鎧枠結合範囲6a,6a,……に至る上下間に掛け渡されるようにする。
そして、複数本の1階の縦鎧枠7,7,……の下端が、敷き土台3の各短柱有土台30,30,……における各上向き鋼管短柱60,60,……の鎧枠結合範囲6a,6a,……に対し、M−12の通しボルトBN,BN,……によって結合され、複数本の1階の縦鎧枠7,7,……の上端が、組階間梁4の各短柱有階間梁40,40,……における各下向き鋼管短柱61,61,……の鎧枠結合範囲6a,6a,……に対し、M−12の通しボルトBN,BN,……によって結合され、敷き土台3の各短柱有土台30,30,……における各上向き鋼管短柱60,60,……、組階間梁4の各短柱有階間梁40,40,……における各下向き鋼管短柱61,61,……、および、該複数本の縦鎧枠7,7,……からなる、鉄骨軸組構造建造物1の柱相当軸組材6の全長寸法H(2,800mm)に相当する複数本の1階の柱相当軸組材6,6,……が設けられ、当該基礎10上に1階の鉄骨軸組構造体20が設けられたものとなっている。
1階の鉄骨軸組構造体20の下位横架材(1階の上位横架材)となる組階間梁4の上部に対し、1階の鉄骨軸組構造体20の組階間梁4の短柱有階間梁40,40,……の垂直上方の鉄骨軸組構造建造物1の2階の柱相当軸組材6の全長寸法H(2,800mm)分を隔てた高さ位置に、2階の短柱有天井梁50,50,……の複数本が、互いのガセットプレートGPを介してボルト・ナット結合により、1階の組階間梁4と同じ平面形状の水平な矩形状に連結された2階の上位横架材である組天井梁5が配され、前記1階の柱相当軸組材6,6,……と同じに組み立てられた2階の柱相当軸組材6,6,……、および、2階の上位横架材である組天井梁5からなる2階の鉄骨軸組構造体21が結合されたものとなっている。
前記実施例1にも示しているが、この発明の鉄骨軸組構造建造物1は、図1、図3ないし図7および図11ないし図14に示すように、少なくとも4本の短柱有土台30,30,……、少なくとも4本の短柱有階間梁40,40,……、または、少なくとも4本の短柱有天井梁50,50,……の何れか一が、平面四角形状の少なくとも一区画PCをなすよう同一水平面上に配され、互いに平行状または交叉状の何れか一方に配された短柱有土台30,30同士、互いに平行状または交叉状の何れか一方に配された短柱有階間梁40,40同士、または、互いに平行状または交叉状の何れか一方に配された短柱有天井梁50,50同士の、少なくとも何れか一の上フランジ壁UW,UW同士間、または、下フランジ壁AW,AW同士間の少なくとも何れか一方に対し、両端にブラケットを有し、中途部にターンバックルTBが設けられた水平筋交いS1が掛け渡たされ、ブラケットを介して溶接やボルト・ナットなどによって結合されたものとなっている。
より具体的には、例えば、図14に示すように、鉄骨軸組構造建造物1の上位横架材である組天井梁5が、両端が梁間方向Xに向けられ、長さが1,800mmの一対の短柱有天井梁50,50が、桁行方向Yに3,600mmを隔てて平行に配され、該梁間方向Xに両端が向けられた長さが1,800mmの一対の短柱有天井梁50,50の両端間に対し、両端が桁行方向Yに向けられ、長さが3,600mmの一対の短柱有天井梁50,50が、梁間方向Xに1,800mmを隔てて平行に配され、平面矩形枠状に一体化された上、両端が桁行方向Yに向けられ、長さが3,600mmの一対の短柱有天井梁50,50間に、桁行方向Yの900mm間隔おき毎の位置に、両端が梁間方向Xに向けられ、長さが1,800mmの鋼製の屋根葺き下地梁51,51,51が架設されたものとなっており、各短柱有天井梁50,50,……および屋根葺き下地梁51,51,51によって合計4個の平面区画PCに仕切られ、各平面区画PCの夫々には、各平面区画PCの仮想対角線上となる各短柱有天井梁50,50,……の上フランジ壁UW,UW同士間または下フランジ壁AW,AW同士間の少なくとも何れか一方に対し、両端にブラケットを有し、中途部にターンバックルTBが設けられた水平筋交いS1が掛け渡し結合されたものとなっており、さらに、各平面区画PCには、互いに平面X字状の対称配置となる一対の水平筋交いS1,S1が掛け渡され、ブラケットを介して溶接やボルト・ナットなどによって各短柱有天井梁50,50,……の上フランジ壁UW,UW同士間または下フランジ壁AW,AW同士間の少なくとも何れか一方に対し、結合されたものとすることが可能であり、該組天井梁5の上部は、図示しない屋根葺き材によって外装されたものとなっている。
また、隣り合って配された柱相当軸組材6,6間に設けられることとなる四角形壁面の仮想対角線上に対応する、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61の互いの鎧枠結合範囲6a,6aよりも基端寄りとなる位置の間に、両端にブラケットを有し、中途部にターンバックルTBが設けられた垂直筋交いS2が掛け渡たされ、両端のブラケットを介して溶接やボルト・ナットにより結合され、同一の四角形壁面の範囲内に2本がX字状に交叉されるよう配されたものとなっている。
そして、図8、図9、および図11ないし図14に示すように、1階の鉄骨軸組構造体20および2階の鉄骨軸組構造体21の、鉄骨軸組構造建造物1の梁間方向Xまたは桁行方向Yに隣接された一対の柱相当軸組材6,6の、互いに対峙する縦鎧枠7,7の壁材保持部72,72,……の、屋内がわに配された壁材保持部72,72間には、室内断熱パネルP0が掛け渡されて設置され、屋外がわに配された壁材保持部72,72間には、室外断熱パネルP1が掛け渡されて設置され、さらに、室外がわに露出状となる各壁材保持部72,72間には、図示しない外装パネルが、嵌合状に固着されたものとなる。
(実施例2の作用・効果)
この発明の鉄骨軸組構造建造物1は、図1ないし図14に示すように、1階の鉄骨軸組構造体20、2階の鉄骨軸組構造体21、または、図示しない3階以上の場合の中間階の鉄骨軸組構造体ないし最上階の鉄骨軸組構造体の何れかに組み込み可能となる短柱有土台30、短柱有階間梁40および短柱有天井梁50が、何れも同じ断面形状(同じ断面形状寸法)のH型鋼横架材STから製造されたものとすることが可能であり、上向き鋼管短柱60および下向き鋼管短柱61もまた何れも同じ正方形断面形状(同じ正方形断面形状寸法)に設定された角鋼管製のものとされ、さらに、縦鎧枠7は、鋼板のプレス成型、圧延加工または引き抜き加工などによって効率的に生産されたものとすることができるから、何れの鋼材もより経済的に調達、加工することができる上、鋼材および加工後の各部品の在庫管理の工数を大幅に削減することができるという利点が得られる上、各階の鉄骨軸組構造体2の組み立て、および、設置の手順が同じとなり、より効率的且つ正確な組み立て作業を実現化することができるものとなる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の鉄骨軸組構造建造物は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの通柱が複数階に渡って縦貫された柱構造技術に比較して大幅に、部品の製造効率を高め、各部品を軽量且つ低廉化し、保管および輸送を格段に効率化する上、建設コストを削減し、遥かに経済的なものとすることができるから、従前までは部品の輸送および建設コストに多くの経費を割かなければならなかったが、こうしたコストを削減し、高品質の建築物を、格段に安全且つ経済的に建設することができるものとなり、建築資材業界および建築業界はもとより、より経済的に、耐久性に優れた建築物を建設したいと希望する企業および一般の施主などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
1 鉄骨軸組構造建造物
X 鉄骨軸組構造建造物1の梁間方向
Y 鉄骨軸組構造建造物1の桁行方向
10 基礎(鉄筋コンクリート製の基礎)
2 鉄骨軸組構造体
20 同 1階の鉄骨軸組構造体
21 同 2階の鉄骨軸組構造体
3 敷き土台(下位横架材)
30 同 短柱有土台
4 組階間梁(下位横架材、上位横架材)
40 同 短柱有階間梁
5 組天井梁(上位横架材)
50 同 短柱有天井梁
51 同 屋根葺き下地梁
ST H型鋼横架材
W 同 ウェブ壁
UW 同 上フランジ壁
AW 同 下フランジ壁
SW 同 上(下)フランジ壁の幅寸法
GP 同 ガセットプレート
PC 同 平面区画
6 柱相当軸組材
VL 同 柱相当軸組材6の仮想軸線
H 同 柱相当軸組材6の全長寸法
60 同 上向き鋼管短柱
61 同 下向き鋼管短柱
6a 同 鎧枠結合範囲
6b 同 貫通孔
D 同 上(下)向き鋼管短柱60(61)の正方形断面形状の仮想対角線
DL 同 上(下)向き鋼管短柱60(61)の正方形断面形状の仮想対角線寸法
6L 同 上(下)向き鋼管短柱60(61)の上下方向の全長
AG 同 傾斜角度
7 縦鎧枠
70 同 嵌合枠部
71 同 補強壁部
72 同 壁材保持部
h 同 縦鎧枠7の上下方向の長さ寸法
7a 同 貫通孔
BN 同 通しボルト・ナット
SH 同 小貫通孔
SB 同 小ボルト・ナット
S1 水平筋交い
TB 同 ターンバックル
S2 垂直筋交い
P0 室内断熱パネル
P1 室外断熱パネル

Claims (6)

  1. 鉄骨軸組構造体において上下に並行する横架材間に、仮想軸線上に一致して垂直に立設される柱相当軸組材が、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、下位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該下位横架材から、仮想軸線上に一致する垂直立設姿勢に延伸し、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる上向き鋼管短柱と、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、上位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該上位横架材から、仮想軸線上に一致する鉛直垂下姿勢に延伸し、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる下向き鋼管短柱との間を、それら双方の短柱の鎧枠結合範囲の外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠の下端がわは、当該上向き鋼管短柱に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠の上端がわは、当該下向き鋼管短柱に結合、一体化してなるものとされ、これら上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠により、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成されてなるものとしたことを特徴とする鉄骨軸組構造建造物。
  2. 鉄骨軸組構造体において上下に並行する横架材間に、仮想軸線上に一致して垂直に立設される柱相当軸組材が、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、下位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該下位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同下位横架材に対し仮想軸線上に一致する垂直立設姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる上向き鋼管短柱と、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、上位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該上位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同上位横架材に対し仮想軸線上に一致する鉛直垂下姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる下向き鋼管短柱との間を、それら双方の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲の外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠の下端がわは、当該上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠の上端がわは、当該下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化してなるものとされ、これら上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠により、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成されてなるものとしたことを特徴とする鉄骨軸組構造建造物。
  3. 鉄骨軸組構造体において梁間方向または桁行方向の何れか一方に向けられ、上下に並行する横架材間に、仮想軸線上に一致して垂直に立設される柱相当軸組材が、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、下位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該下位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同下位横架材に対し仮想軸線上に一致する垂直立設姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる上向き鋼管短柱と、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、上位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該上位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同上位横架材に対し仮想軸線上に一致する鉛直垂下姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる下向き鋼管短柱との間を、それら双方の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲の外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠の下端がわは、当該上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠の上端がわは、当該下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化してなるものとされ、これら上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠により、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成され、隣り合って配された柱相当軸組材間に設けられることとなる四角形壁面の仮想対角線上に対応する、該上向き鋼管短柱および該下向き鋼管短柱の互いの鎧枠結合範囲よりも基端寄りとなる位置の間に垂直筋交いが掛け渡し結合されてなるものとしたことを特徴とする鉄骨軸組構造建造物。
  4. 鉄骨軸組構造体において梁間方向または桁行方向の何れか一方に向けられ、上下に並行する横架材間に、仮想軸線上に一致して垂直に立設される柱相当軸組材が、水平断面が矩形状の管体からなり、同角管の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、下位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該下位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同下位横架材に対し仮想軸線上に一致する垂直立設姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる上向き鋼管短柱と、水平断面が矩形状の管体からなり、同管体の水平断面の仮想対角線の少なくとも何れか一方が、上位横架材の梁間方向または桁行方向の何れか一方に一致する向きとされ、該上位横架材から該柱相当軸組材の全長寸法の1/2ないし1/10に設定され、同上位横架材に対し仮想軸線上に一致する鉛直垂下姿勢に一体化され、先端寄りに鎧枠結合範囲が設定されてなる下向き鋼管短柱との間を、それら双方の上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲の外周壁の全周囲を、互いに縦筒状を成すよう組み合わされて囲む複数本の縦鎧枠の下端がわは、当該上向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化され、それら複数本の縦鎧枠の上端がわは、当該下向き鋼管短柱の鎧枠結合範囲に結合、一体化してなるものとされ、これら上向き鋼管短柱、下向き鋼管短柱および複数本の縦鎧枠により、鉄骨軸組構造体における柱相当軸組材が構成され、同一平面上に隣接または並行された横架材間に水平筋交いが掛け渡し結合され、隣り合って配された柱相当軸組材間に設けられることとなる四角形壁面の仮想対角線上に対応する、該上向き鋼管短柱および該下向き鋼管短柱の互いの鎧枠結合範囲よりも基端寄りとなる位置の間に垂直筋交いが掛け渡し結合されてなるものとしたことを特徴とする鉄骨軸組構造建造物。
  5. 横架材が、垂直なウェブ壁の上端に上フランジ壁、同ウェブ壁の下端に下フランジ壁を有するH型鋼横架材からなり、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱が、正方形断面形状の管体からなり、4本の縦鎧枠が、夫々の少なくとも上下端に、上向き鋼管短柱または下向き鋼管短柱の何れか対応する一方の鎧枠結合範囲の外角に嵌合可能な平面V字断面形の嵌合枠部を有し、該嵌合枠部の水平方向の両端から、上向き鋼管短柱または下向き鋼管短柱の何れか一方の外壁面に対し直角姿勢となる補強壁部が、該嵌合枠部を含めると平面W字断面形となるよう延伸され、さらに、各補強壁部の水平方向の端から、該嵌合枠部が嵌合する上向き鋼管短柱または下向き鋼管短柱の何れか一方の角を通る対角線に平行姿勢となる壁材保持部が、該嵌合枠部の平面V字断面形の山折り方向に延伸されてなるものとされ、上向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲と、下向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲との間に掛け渡され、双方の各鎧枠結合範囲の正方形断面形状の外周壁の全周囲を囲むよう、着脱可能に結合されてなる、請求項1ないし請求項4何れか一記載の鉄骨軸組構造建造物。
  6. 横架材が、垂直なウェブ壁の上端に上フランジ壁、同ウェブ壁の下端に下フランジ壁を有するH型鋼横架材からなり、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱が、正方形断面形状の管体からなり、4本の縦鎧枠が、夫々の少なくとも上下端に、上向き鋼管短柱または下向き鋼管短柱の何れか対応する一方の鎧枠結合範囲の外角に嵌合可能な平面V字断面形の嵌合枠部を有し、該嵌合枠部の水平方向の両端から、上向き鋼管短柱または下向き鋼管短柱の何れか一方の外壁面に対し直角姿勢となる補強壁部が、該嵌合枠部を含めると平面W字断面形となるよう延伸され、さらに、各補強壁部の水平方向の端から、該嵌合枠部が嵌合する上向き鋼管短柱または下向き鋼管短柱の何れか一方の角を通る対角線に平行姿勢となる壁材保持部が、該嵌合枠部の平面V字断面形の山折り方向に延伸されてなるものとされ、上向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲と、下向き鋼管短柱の先端寄りに設定された鎧枠結合範囲との間に掛け渡され、双方の各鎧枠結合範囲の正方形断面形状の外周壁の全周囲を囲むよう、着脱可能に結合された上、隣接し互いに接合状となる各補強壁部同士が結合され、該4本の縦鎧枠同士が、上向き鋼管短柱および下向き鋼管短柱の双方の鎧枠結合範囲の正方形断面形状の外壁面を周回りに囲む、筒状のものとなるよう一体化されてなる、請求項1ないし請求項4何れか一記載の鉄骨軸組構造建造物。
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