JP3853455B2 - ダクト施工方法およびダクトユニット搬送用装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はダクトの施工方法およびダクトユニット搬送用装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工場等の大規模な設備には、空気その他の流体の流れる通路としてダクトが配設される。ダクトはその径も長さも大きいため、これを地上に設置したのでは障害物となって邪魔であり、通常は工場等の天井近傍にある空間部や屋上に設けられる。その設置方法として知られているものに、吊上げ工法がある。
【0003】
この工法は、ダクトを構成するダクトユニット同士を接合するのに、ダクトユニットを一つずつパーカリフトで設置場所まで上げて他のダクトユニットと一つずつ接合し、これを繰り返して行うことでダクトを敷設する工法である。この吊上げ工法にあっては、ダクトユニットが接続されて長くなるごとにパーカリフトもそれに合わせて移動する。
【0004】
このため、パーカリフトの移動に必要なスペースを地上およびその上空に設ける必要があり、これが工期の遅延や工費アップの一因となっていた。
そこで、例えば特公昭61−31380号公報に示されているように、既存の梁の上面にダクトの配設方向に沿って2本のレールを敷設し、これらのレール上でダクトユニットを積んだダクトユニット搬送台車を移動するようにすることで、これまでパーカリフトの移動に必要であったパーカリフト移動用スペースを不要にできるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、2本のレールは、これをダクトを敷設する場所まで平行に敷かなければならず、その敷設の精度が良くないと、ダクトユニット搬送台車をスムーズに動かすことができない。かといって、レールを無くし平板な路面上を単なる車輪のついた台車だけで移動するのでは、案内部材としてのレールがないので、ダクトユニット搬送台車が路面上を蛇行してしまう虞れがあり、好ましくない。
【0006】
また、ダクト施工後にあってもレールは撤去されることなく、残されたままであるが、ダクトの施工後に再びレールを使用するのは、ダクトの補修等ダクトユニットを新しいものに取り替える場合だけである。しかしながら、ダクトユニットの交換作業がいつ行われるかは定かではなく、このような状態であるにも拘らず、レールを残したままにしておくのは、スペースの無駄であって好ましくない。
【0007】
本発明はこのような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、これまでよりも手間を掛けずに、またダクト施工後にあっては余分なスペースを残すことなくダクトの敷設が確実にできるダクトの施工方法およびダクトユニット搬送用装置を提供することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
すなわち、本発明は、高所基台上でのダクト施工方法において、ダクト敷設場所の所望位置には、ダクトユニットを支持する主支持具を設置し、前記ダクトユニットが載置されるダクトユニット搬送台車を前記ダクト敷設場所の所望位置まで案内する軌道を前記ダクト敷設場所の側縁部に沿って平行に敷設し、前記ダクトユニットを前記ダクトユニット搬送台車に脱落しないように載置し、このダクトユニット搬送台車を前記軌道上における出発位置から前記ダクト敷設場所の所望位置に向けて走行させ、前記ダクト敷設場所の所望位置で前記ダクトユニットを降ろし、前記ダクト敷設場所の両側縁のうち、前記軌道から離れている一方の側縁では前記ダクトユニット搬送台車から降ろしたダクトユニットの一方側を前記主支持具で支え、その後、前記軌道に隣接する他方の側縁では前記降ろされたダクトユニットの他方側を副支持具で支えることで、前記ダクトユニットを前記ダクト敷設場所に備え付け、このような作業を次々に行うことで連続的にダクトユニットを接続していくことを特徴とする。
【0009】
このダクト施工方法では、ダクトユニットをダクトユニット搬送台車から降ろすときには、まだ副支持具は付いていない状態であるから、ダクト敷設場所の両側縁のうち軌道に隣接する側縁側の間口が広がっている状態であり、ダクト敷設場所にその側方側からダクトユニットを容易にセットすることができる。
【0010】
本発明のダクト施工方法においては、前記軌道を仮設物として、ダクトの施工後撤去してもよい。その場合には、ダクト施工後において余分なスペースを残すことなくダクトの敷設ができる。
【0011】
また、本発明のダクト施工方法においては、前記ダクトユニットを横断面円形とし、前記主支持具に設けられていて前記ダクトユニットの円形横断面の曲率と同等の曲率を有する係止部で前記ダクトユニットの一部を支えるようにした後、前記副支持具に設けられていて前記係止部と同様の別の係止部で前記ダクトユニットの他の一部を支えることで、前記ダクトユニットを前記ダクト敷設場所に設置するようにしてもよい。
【0012】
この場合には、ダクト敷設場所の所望位置に主支持具のみを設置した状態としておき、その後、そこにダクトユニット搬送台車からダクトユニットを転がせば、ダクトユニットはダクト敷設場所における主支持具のあるところまで転がって行く。このように横断面円形のダクトユニットを用いる場合には、ダクトユニットが転がり易いので、これを利用すれば、ダクトユニットを持ち上げなくてもダクトユニットをダクト敷設場所に備え付けられる。また、ダクトユニットの円形横断面の曲率と同等の曲率を有する係止部で前記ダクトユニットを支えるので、ダクトユニットのダクト敷設場所への収まりがよい。
【0013】
また、本発明は、ダクトユニット搬送用装置であり、次のように構成されている。すなわち、ダクトの施工にあたり、高所基台上面に敷設した軌道上をダクトユニット搬送台車でダクトユニットをダクト敷設場所まで搬送するダクトユニット搬送用装置において、前記軌道は、前記ダクトユニット搬送台車をダクト敷設場所まで案内する案内レールと、この案内レールに沿って平行に延びる平板状の路面とからなり、前記ダクトユニット搬送台車は、前記案内レール上をこの案内レールと係合状態で移動しかつダクトユニット搬送台車を支える係合支持車輪と、
この係合支持車輪とともに前記ダクトユニット搬送台車を支えながらかつ前記平板状の路面を走る路面ローラとを備えていることを特徴とする。
【0014】
したがって、ダクトユニットを載せたダクトユニット搬送台車のダクト敷設場所の所望位置までの移動が確実になる。しかも、案内レール自体は一本であるからその敷設が簡単である。また、案内レールは一本であるが、この案内レールには、この案内レールと係合関係にある係合支持車輪を走らせるので、ダクトユニット搬送台車が案内レールから外れることはなく、ダクトユニット搬送台車のダクト敷設場所の所望位置までの移動を一層確実にする。
【0015】
本発明のダクト搬送用装置においては、前記軌道を仮設物として、ダクトの施工後撤去してもよい。その場合には、ダクト施工後において余分なスペースを残すことなくダクトの敷設ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1から図7の図面に基づいて説明する。
まず、本発明に係るダクト施工方法の概要を図1に基づいて説明すると、工場等の大きな設備1の高所基台である架台2,2,…にダクトを敷設するダクト敷設場所3,3を確保する。ダクト敷設場所3,3は、図1における設備1の左右両側でかつ向こう側から手前側に向けて延びている。
【0017】
ダクト敷設場所3,3には、ダクト構成部材であるダクトユニット4を保持するための支持具5の一構成部材である主支持具6を一定間隔で予め取付ける。なお、図1では、主支持具6を、向かって右側のダクト敷設場所3にのみ示す。また、支持具5の構成部材には、主支持具6の他に副支持具7があり、また、支持具5の補助具としてベルト帯8がある(図6参照)。
【0018】
ダクト敷設場所3,3の間には、軌道10をダクト敷設場所3の側縁に沿って平行に敷設する。そして、この軌道10にダクトユニット4をダクト敷設場所3の所望位置に向けて案内するための2台のダクトユニット搬送台車12,12を載せる。
【0019】
次に、軌道10の基端を荷取りステージ10aとし、ここにダクトユニット4を図示しない起重機でワイヤ13を介して吊上げ、前記ダクトユニット搬送台車12,12に架け渡すように載せる。
【0020】
そして、ダクトユニット4からワイヤ13を外し、ダクトユニット4を載せたダクトユニット搬送台車12,12を荷取りステージ10aを出発点としてそこからダクト敷設場所3の所望位置まで軌道10上で移動する。
【0021】
ダクトユニット搬送台車12,12が軌道10上におけるダクト敷設場所3の所望位置に対応する位置にまで来たら、ダクトユニット搬送台車12,12を、軌道10を間に挟むいずれかの側のダクト敷設場所3に傾けて、ダクトユニット4をダクトユニット搬送台車12,12から降ろす。このとき、副支持具7はまだ付いていない状態であり、ダクト敷設場所の両側縁のうち軌道に隣接する側縁側はその間口が広がっている状態にある。また、この実施の形態では、ダクトユニット4は断面円形のダクトユニットを用いているので、ダクトユニット搬送台車12,12からダクトユニット4を転がして降ろし、主支持具6の上に載置して仮止めする。
【0022】
その後、支持具5の他の構成部材である副支持具7およびベルト帯8によってダクトユニット4を確実に固定する。
このようにして、ダクトユニット4を連続して設置していくことによって、ダクト15を敷設する(図7参照)。
【0023】
次に前記したダクト施工方法で用いた各部材や装置について詳細に述べる。
軌道10は、ダクトユニット搬送台車12をダクト敷設場所3の所望位置まで案内する案内レール23と、案内レール23に沿って平行に延びる平板状の路面25とからなる。
【0024】
案内レール23および路面25は、架台2の上面2a上に架台2の幅方向に平行にかつ面一に並べられた3枚のアルミ足場板26a,26b,26cを介して、架台2に対して取り外し可能に載置されている。すなわち、軌道10は、ダクト15の施工後取り外されるようになっている(図3,図5,図6参照)。なお、アルミ足場板26a,26b,26cの幅寸法は、ともに250mmであって3枚合計の幅寸法は750mmとなる。したがって、これだけの寸法があれば、作業員用の高所足場板として十分兼用できる。
【0025】
案内レール23は、L形(山形)鋼アングルを用いたものであって、アルミ足場板26a,26b,26cのうちのまん中のアルミ足場板26bに取付けられている。また、案内レール23は、その拡開側23bが下方に向けられ、頂部23aが上方に向けられている(図4参照)。
【0026】
路面25,25は、合板を用いたものであって、アルミ足場板26a,26cに取付けられており、案内レール23の両側に配置されている。また、路面25は、アルミ足場板26a,26b,26cとほぼ同じ厚み寸法である。なお、路面25を二通りにしたのは、軌道10を間に挟んでその左右両側にそれぞれダクト敷設場所3,3が設けられているからである。
【0027】
ダクトユニット搬送台車12は、図4に示すように、コンクリートパネル合板からなる基板29を備えている。なお、コンクリートパネル合板とは、コンクリートを打設するための型枠等に使われる木材板である。
【0028】
基板29の上面両側寄りには、ダクトユニット4の転がり防止用に一対の穴付きアングル30,30が対向してかつ木ネジやボルト等で固定して取付けられており、基板29の下面には、角パイプ31を介してタイヤ式の路面ローラ32,32と、レベル調整用角材33を介してレール式ローラ35,35(図面では一方のみ示す。)とが取付けられている。
【0029】
タイヤ式の路面ローラ32,32は、基板29の一側寄り長さ方向における両端部に位置し、レール式ローラ35,35は、タイヤ式の路面ローラ32,32の位置する側と反対の他側寄りにおいて路面ローラ32,32と対向状態で位置する。
【0030】
これら路面ローラ32,32およびレール式ローラ35,35によって、ダクトユニット搬送台車12は支えられる。
タイヤ式の路面ローラ32,32は、車のタイヤ形状をした外周面が平坦なローラのことであり、レール式ローラ35,35とは、外周面に横断面で90゜の角溝35aを有するローラのことである。
【0031】
そして、路面ローラ32,32は、アルミ足場板26a,26cに取付けられているいずれか一方の路面25上を走るようになっており、一方の路面25から他方の路面25上を路面ローラ32,32が走行するように変えるには、ダクトユニット搬送台車12を図4に示す限りにおいて同位置でレール式ローラ35を回転中心として水平面上で180゜回転すればよい。
【0032】
また、レール式ローラ35は、その角溝35aを案内レール23の頂部23aに係合させながら、案内レール23の上を走るようになっている。この実施の形態において、レール式ローラ35は係合支持車輪を構成する。
【0033】
ダクト敷設場所3では、図7に示すように、ダクトユニット4を所定位置に支持する支持具5が、ダクトユニット4の半分の寸法Lの間隔で配置される。例えばダクトユニット4の全長が6メートルであれば、支持具5同士の間隔である前記寸法Lは3メートルとなる。
【0034】
支持具5は、図6に示すように、主支持具6と副支持具7とからなる。
主支持具6は、ダクト敷設場所3に予め設置されかつダクトユニット4を一時的に支える支持具である。
【0035】
副支持具7は、ダクト敷設場所3にダクトユニット4をすべて搬送し終えてから軌道10を取り払った後に、架台2の上面2aに取付けられるものであって、主支持具6でダクトユニット4を仮止めした後、主支持具6とともにダクトユニット4を支持するための支持具である。
【0036】
主支持具6も副支持具7もL形(山形)鋼2枚各々背中合わせにして、その横断面がT字形となったものを溶接してほぼL字形に加工してなるものであって、架台2にボルト等の締着手段37によって線対称で向き合うが如きに取付けられる。
【0037】
主支持具6は、これが取付けられる箇所においてその形態が若干異なる。詳しくは、図3,図5,図6における左側(以下、左側といえば図3,図5,図6における左側を意味し、右側といった場合も同様とする。)のダクト敷設場所3に係る主支持具6にあっては、架台2の側面に取付けられた副架台2’を介して架台2の上面2aから側方に突出した状態で取付けられているが、同右側のダクト敷設場所3に係る主支持具6にあっては、架台2の上面2a上にそのまま取付けられている。
【0038】
副支持具7は、左側,右側いずれのものも架台2の上面2a上で軌道10のあった位置で後付けられるが、左側のものと右側のものとでは大きさが異なり、これは主支持具6についてもいえる。これは、ダクトユニット4の直径の相違によるものであり、この実施の形態では、左側の支持具5が大きい。
【0039】
主支持具6と副支持具7の取付け位置に関しては、既述のとおりであるが、これを換言すれば、主支持具6は、ダクト敷設場所3の両側縁3a,3bのうち、軌道10から離れている一方の側縁3a側に位置し、副支持具7は、軌道10に隣接する他方の側縁3b側に位置するといえる。
【0040】
主支持具6および副支持具7は、それぞれダクトユニット4の円形横断面の曲率と同等の曲率を有する金属製のベルト帯39(係止部)およびベルト帯41(別の係止部)を備えている。また、主支持具6と副支持具7との間にも、ダクトユニット4の円形横断面の曲率と同等の曲率を有する金属製のベルト帯8が配置されている。これらのベルト帯39,41,8によって、ダクトユニット4がぐらつかないように確実に固定される。
【0041】
ベルト帯39は、ダクトユニット4の円周の約4分の1程の円弧寸法を有する湾曲帯であり、主支持具6によって一時的に支えられるダクトユニット4を横断面で見て、その外周面下半分のうち、ダクト敷設場所3の一方の側縁3a側からダクト敷設場所3の他方の側縁3b側に臨む円弧範囲に亘ってダクトユニット4に巻き付くようになっている。また、ベルト帯39の端部のうちダクト敷設場所3の他方の側縁3b側の端部は、ダクトユニット4の最下点4a(図6参照)よりも上位にある。このようにすることでダクトユニット4の転がりを防止し、仮止めを可能にする。
【0042】
ベルト帯41は、ベルト帯39に連続する湾曲帯であって、ダクトユニット4を横断面で見て、その外周面下半分のうち、ダクト敷設場所3の他方の側縁3b側にダクトユニット4の円周の約6分の1程の円弧寸法を有する。そして、ベルト帯39とベルト帯41とによってダクトユニット4の外周面下半分に対応して、そこに巻き付くようになる。
【0043】
また、主支持具6と副支持具7との間のベルト帯8は、ダクトユニット4の円周の約2分の1ほどの円弧寸法を有する湾曲体であってダクトユニット4の外周面上半分に対応して、そこに巻き付くようになる。
【0044】
したがって、ダクトユニット搬送台車12からダクト敷設場所3に降ろされたダクトユニット4の下半分外周面のうちダクト敷設場所3の一方の側縁3a側に位置する部分を支持具31のベルト帯39にあてがって一時的に支えた後、ダクトユニット4の下半分外周面のうちダクト敷設場所3の他方の側縁3b側に位置する部分およびダクトユニット4の上半分をそれぞれベルト帯41およびベルト帯8にあてがい、これによってダクトユニット4の外周面全体にベルト帯39,41,8を巻き付けるようにして保持するのである。
【0045】
以上述べた部材のうち、架台2の上面2aに敷設した軌道10上をダクトユニット搬送台車12でダクトユニット4をダクト敷設場所3まで搬送する装置が本発明に係るダクトユニット搬送用装置45である。
【0046】
なお、ダクトユニット4の接続(図7の「分割点」と示した箇所参照)には短時間で接続することができるいわゆるメツー(METU)工法が適用されている。メツー工法は周知の工法であるから説明を省略する。
【0047】
また、図3,図5,図6に符号48で示すものもダクトである。ダクト48の設置にあたっては、主支持具6等の支持構造体を組み付けるに先だって、やはり前述したと同様な図示しない軌道を敷設し、その上をダクトユニット搬送台車12で所望のダクト敷設場所にまでダクトユニットを搬送してからダクトユニット搬送台車12に載置してあったダクトユニットを転がせばよい。但し、ダクト48に係るダクトユニットと本実施形態で述べたダクトユニット4とでは、その直径が異なり、前者の方が小さい。そこで、ダクト48の敷設にあたりダクトユニット搬送台車12を利用するときは、ダクトユニット搬送台車12の構成部材である一対の穴付きアングル30,30の間隔を狭めることでダクトユニットの大きさに拘らず安定した搬送が行える。
【0048】
このように、ダクトユニット4の形状が円筒形で転がり易いという性質を利用することで、ダクトユニット4をダクトユニット搬送台車12から持ち上げなくてもダクト敷設場所3に備え付けることができる。したがって、作業効率が極めてよい。
【0049】
また、ダクトユニット搬送台車12をダクト敷設場所3の所望位置まで案内する案内レール23をダクト敷設場所3の側縁部3a,3bに沿って平行に敷設したので、ダクトユニット4を載せたダクトユニット搬送台車12をダクト敷設場所3の所望位置まで確実に移動させることができる。
【0050】
しかも、案内レール23自体は一本であって他にレールはないので、従来のように一対のレールを平行に精度良く敷く必要もなく、したがってレールの敷設が簡単である。なお、路面25は、平板状の路面であるから一定の幅を持つ。このため、路面25と案内レール23とが相互に他方に対して多少曲がっていても問題ない。
【0051】
また、案内レール23は一本であるが、この案内レール23には、案内レール23と係合関係にあるレール式ローラ35を走らせるので、ダクトユニット搬送台車12が案内レール23から外れることはなく、ダクトユニット搬送台車12のダクト敷設場所3の所望位置までの移動を一層確実にする。
【0052】
さらに、軌道10は、仮設物であって、ダクト15の施工後撤去されるので、ダクト施工後にあっては余分なスペースを残すことなくダクト15の敷設ができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明ダクト施工方法によれば、ダクト敷設場所の両側縁のうち、前記軌道から離れている側縁では前記ダクトユニット搬送台車から降ろされたダクトユニットの一方側を主支持具で支え、前記軌道に隣接する側縁では前記降ろされたダクトユニットの他方側を副支持具で前記主支持具による前記一方側の支持後に支えることで、前記ダクトユニットを前記ダクト敷設場所に備え付けるようにしたことにより、ダクトユニットをダクトユニット搬送台車から降ろすときには、まだ副支持具は付いていない状態であり、ダクト敷設場所の両側縁のうち軌道に隣接する側縁側の間口が広がっている状態であるので、ダクト敷設場所にその側方側からダクトユニットを容易にセットすることができ、作業効率がよい。
【0054】
また、ダクトユニットが横断面円形のものであれば、ダクトユニット搬送台車からダクトユニットを転がせば、ダクトユニットはダクト敷設場所における主支持具のところまで転がって行くので、ダクトの施工が簡単である。
【0055】
さらに、軌道は、仮設物であって、ダクトの施工後撤去されるので、ダクト施工後にあっては余分なスペースを残すことなくダクトの敷設ができる。
本発明ダクトユニット搬送用装置によれば、案内レールを有しているので、ダクトユニットを載せたダクトユニット搬送台車のダクト敷設場所の所望位置までの移動が確実になる。しかも、案内レールは一本であるからその敷設が簡単である。また、案内レールには、これと係合関係にある係合支持車輪を走らせるので、ダクトユニット搬送台車が案内レールから外れることはなく、ダクトユニット搬送台車のダクト敷設場所の所望位置までの移動を一層確実にする。
【0056】
また、軌道を仮設物とした場合には、ダクトの施工後撤去すれば、ダクト施工後において余分なスペースを残すことなくダクトの敷設ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダクト施工方法を用いてダクトを敷設しようとしている状態を示し、ダクトユニット搬送台車にダクトユニットを載せようとしている状態を示す概略斜視図である。
【図2】本発明に係るダクトユニット搬送用装置のダクトユニット搬送台車にダクトユニットを載せた状態を示す一部切欠き概略斜視図である。
【図3】図2の横断面図である。
【図4】図3の要部拡大図である。
【図5】ダクトユニットをダクト敷設場所に降ろした状態を示す断面図である。
【図6】ダクトユニットをダクト敷設場所に設置した状態を示す断面図である。
【図7】図6の矢印VII方向から見た概略図である。
【符号の説明】
2 高所基台(架台)
2a 高所基台上面(架台上面)
3 ダクト敷設場所
3a,3b ダクト敷設場所の側縁
3a ダクト敷設場所の側縁のうちの一方の側縁
3b ダクト敷設場所の側縁のうちの他方の側縁
5 ダクトユニット
6 主支持具
7 副支持具
10 軌道
10a 出発位置(荷取りステージ)
12 ダクトユニット搬送台車
15 ダクト
23 案内レール
25 路面
32 路面ローラ
35 係合支持車輪(レール式ローラ)
39 係止部(ベルト帯)
41 別の係止部(ベルト帯)
45 ダクトユニット搬送用装置
Claims (2)
- ダクトの施工にあたり、高所基台上面に敷設した軌道上をダクトユニット搬送台車でダクトユニットをダクト敷設場所まで搬送するダクトユニット搬送用装置において、
前記軌道は、前記ダクトユニット搬送台車をダクト敷設場所まで案内する案内レールと、この案内レールに沿って平行に延びる平板状の路面とからなり、
前記ダクトユニット搬送台車は、前記案内レール上をこの案内レールと係合状態で移動しかつダクトユニット搬送台車を支える係合支持車輪と、この係合支持車輪とともに前記ダクトユニット搬送台車を支えながらかつ前記平板状の路面を走る路面ローラと、を備えていることを特徴とするダクトユニット搬送用装置。 - 高所基台上でのダクト施工方法において、ダクト敷設場所の所望位置には、横断面円形をなすダクトユニットを支持する主支持具を設置し、
前記ダクトユニットが載置されるダクトユニット搬送台車を前記ダクト敷設場所の所望位置まで案内する案内レールとこの案内レールに沿って平行に延びる平板状の路面とからなる軌道を前記ダクト敷設場所の側縁に沿って平行に敷設し、
前記ダクトユニットを前記ダクトユニット搬送台車に脱落しないように載置し、
前記起動の前記案内レール上をこの案内レールと係合状態で移動しかつダクトユニット搬送台車を支える係合支持車輪とこの係合支持車輪とともに前記ダクトユニット搬送台車を支えながらかつ前記平板状の路面を走る路面ローラとを有する前記ダクトユニット搬送台車を前記軌道上における出発位置から前記ダクト敷設場所の所望位置に向けて走行させ、
前記ダクト敷設場所の所望位置で前記ダクトユニットを前記軌道を間に挟むいずれかの側の前記ダクト敷設場所に転がして降ろし、前記ダクト敷設場所の両側縁のうち、前記軌道から離れている一方の側縁では前記ダクトユニット搬送台車から降ろしたダクトユニットの外周面下半分の一部を、前記主支持具に設けられ前記ダクトユニットの円形横断面の曲率と同等の曲率を有し該ダクトユニットの外周面下半分の一部を支える係止部で支えることを特徴とするダクトの施工方法。
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