JP3852569B2 - レーダ信号処理装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、合成開口レーダにより高分解能な画像情報を得るための信号処理装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9に、例えば「Spotlight Synthetic Aperture Rader Signal Processing Algorithms (1995,Artech House Publishers)」のP247に示された従来の高分解能レーダ信号処理装置の構成をブロック図にて示す。図9において、従来のレーダ信号処理装置は、受信信号1をデジタル信号に変換するA/D変換部2と、A/D変換部2の出力をレンジ方向に圧縮するレンジ圧縮部3と、レンジ圧縮部3の出力を位相補償する位相補償部4と、位相補償部4の出力とレンジ圧縮部3の出力を比較して位相誤差を算出する位相誤差算出部5と、位相補償部4の出力をアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮部6とを有し、このアジマス圧縮部6の出力がSAR再生画像7として出力されるものである。
【0003】
次に、動作について説明する。受信機(図示せず)にて受信されたアナログの受信信号1をA/D変換部2でデジタル信号に変換する。次に、レンジ圧縮部3にてレンジ方向の圧縮を行い、位相補償部4にて位相を補償し、アジマス圧縮部6にてアジマス方向の圧縮を行いSAR再生画像7を得る。また位相補償部4の出力は位相誤差算出部5にも出力され、位相誤差算出部5はレンジ圧縮部3の出力との比較により位相誤差量を算出し、位相補償部4に出力する。位相補償部4はこの位相誤差算出部5の出力により位相補償を行なう。
【0004】
ここで、位相補償について説明する。レーダの受信信号は(1)式で表わされる。
【0005】
【数1】
Figure 0003852569
【0006】
(1)式において、a(t)は信号の振幅である。φ(t)は位相であり、(2)式で表わされる。
【0007】
【数2】
Figure 0003852569
【0008】
(2)式において、λは波長、R(t)は目標との距離である。
この位相φ(t)を正確に求めて位相補償を行なえれば、所望のアジマス分解能のSAR画像が得られる。しかしながら、航空機等をプラットフォームとする合成開口レーダにおいては、通常は速度情報から距離R(t)を算出しており、速度情報に誤差があると位相φ(t)が正確に求められずアジマス分解能が劣化するという問題がある。図10にアジマス方向のSAR画像信号強度グラフを示すが、分解能は信号強度の半値幅およびサイドローブレベルで評価される。半値幅のひろがりやサイドローブレベル上昇が分解能の劣化につながる。分解能の劣化はSAR再生画像をぼやけさせ、目標の識別を困難にしている。
【0009】
位相誤差φ(f)は(3)式で表わされる。
【0010】
【数3】
Figure 0003852569
【0011】
(3)式において、a、b、c‥は周波数軸に対する1次、2次、3次‥の位相誤差の係数である。主要項を説明すると、1次の位相誤差はオフセット成分、2次の誤差は速度成分、3次の誤差は加速度成分によるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の合成開口レーダ信号処理装置は、上記したように構成されているので、孤立点が多かったり、突出したレベルの孤立点がなかったり、また全体的に受信レベルが弱かったりという場合にS/Nが悪くなり位相誤差の推定精度が悪化するという問題点があった。
【0013】
また、従来の合成開口レーダでは1シーンの中に移動している目標があると、その目標の動揺については位相補償できず、結果としてアジマス方向に信号が広がってしまい、分解能が劣化してしまうという問題点があった。
【0014】
さらに、1シーンの中に動揺が異なる複数の移動目標がある場合、内一つの目標についてその動揺に対し位相補償されることがあっても、他の目標には位相補償できず、結果としてアジマス方向に信号が広がってしまい、分解能が劣化してしまうという問題点があった。
【0015】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、S/Nが悪い場合でも位相誤差の推定精度を向上し、分解能の劣化を改善することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るレーダ信号処理装置は、受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、このA/D変換部の出力についてレンジ方向に圧縮するレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力について速度情報に基づいて位相補償を行なう第1の位相補償部と、この第1の位相補償部の出力データをアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮部とを備え、このアジマス圧縮部が、前記レンジ圧縮部の出力データを周波数軸データにするためにFFTを行なうアジマスFFT部と、このアジマスFFT部の出力データとリファレンス信号を乗算する乗算部と、この乗算部の出力データを時間軸データに戻すためにアジマス方向に逆FFTを行なうアジマスIFFT部とを備えた、前記受信信号から合成開口レーダ(Synthetic Aperture Rader:以下SARと記す)再生画像を得る画像再生部と、前記画像再生部が出力する前記SAR再生画像からレンジ方向およびアジマス方向にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を行なって複数の孤立点を抽出する孤立点抽出部と、前記抽出された複数の孤立点の位相誤差を算出する位相誤差計算部と、各孤立点について求められた前記位相誤差計算部の出力データを使用して位相誤差を決定する位相誤差決定部と、前記乗算部の出力データを前記位相誤差決定部が出力した位相誤差量を用いて位相補償する第2の位相補償部と、この第2の位相補償部の出力データをアジマス方向に逆FFTを行なうアジマスIFFT部と、を有するものである。
【0017】
【0018】
【0019】
また、前記位相誤差計算部が、前記孤立点抽出部で抽出した複数の孤立点のデータをゼロ詰め処理する複数個のゼロ詰め部と、このゼロ詰め部の出力データをアジマス方向にFFTを行なう複数個のアジマスFFT部と、このアジマスFFT部の出力データから位相誤差を算出する複数個の位相誤差算出部と、を有するものである。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
また、受信信号からISAR再生画像を得るISAR画像再生部と、このISAR画像再生部の出力する前記ISAR再生画像からレンジ方向およびアジマス方向にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を行なって孤立点を抽出する孤立点抽出部と、この孤立点抽出部にて抽出された孤立点データから位相補償されたISAR再生画像を得る補償ISAR画像再生部とを備え、この補償ISAR画像再生部が、前記孤立点抽出部で抽出した孤立点のデータをゼロ詰め処理する第1のゼロ詰め部と、この第1のゼロ詰め部の出力データをアジマス方向に逆FFTを行なう第1のアジマスIFFT部と、この第1のアジマスIFFT部の出力データから位相誤差を算出する第2の位相誤差算出部と、前記孤立点抽出部で抽出した孤立点データの目標の広がりに相当するエリアを切出すデータ切出し部と、このデータ切出し部の出力データをゼロ詰め処理する第2のゼロ詰め部と、この第2のゼロ詰め部の出力データをアジマス方向に逆FFTを行なう第2のアジマスIFFT部と、この第2のアジマスIFFT部の出力データについて前記第2の位相誤差算出部の算出した位相誤差量で位相補償する第2の位相補償部と、この第2の位相補償部の出力データについてアジマス方向にFFTを行なう第2のアジマスFFT部と、を有するものである。
【0025】
また、前記ISAR画像再生部が、受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、このA/D変換部の出力についてレンジ方向に圧縮するレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力について速度情報に基づいて位相補償を行なう第1の位相補償部と、この第1の位相補償部の出力データから位相誤差を算出する第1の位相誤差算出部と、前記第1の位相補償部の出力データをアジマス方向にFFTを行なう第1のアジマスFFT部と、を有するものである。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【発明の実施の形態】
明の実施の形態1.
図1に、この発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置の構成をブロック図にて示す。なお図中、従来例である図9と同一または相当部分は同一符号を付け、その説明は省略する。以降の図面においても同様である。図1において、この発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置は、A/D変換部2、レンジ圧縮部3、第1の位相補償部4、アジマス圧縮部6を通って得られるSAR再生画像7、この得られたSAR再生画像7を用いて複数個の孤立点を抽出する孤立点抽出部11、複数個のゼロ詰め部12、アジマスFFT部13および位相誤差算出部14、それぞれの孤立点について位相誤差算出部14で算出された位相誤差から位相補償に使用する位相誤差を決定する位相誤差決定部15、第2の位相補償部16、アジマスIFFT部17を有している。
【0031】
次に、図1に加え図2〜4を参照しながらこの発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置の動作について説明する。
受信信号1はA/D変換部2でデジタル信号に変換され、レンジ圧縮部3でレンジ方向に圧縮される。次いで、速度情報から計算される第1の位相補償部4で位相補償が施される。アジマス圧縮部6は図1に示す内部構成になっていて、第1の位相補償部4からの出力信号をアジマスFFT部61で周波数軸に変換し、同じく周波数軸変換されたデータであるリファレンス信号62を乗算部63にて乗算し、アジマスIFFT部64で逆FFTにより時間軸に戻してSAR再生画像7を得る。図2はこのようにして得られるSAR再生画像の一例である。
【0032】
このようにして得られたSAR再生画像7は、位相補償量に誤差があると分解能が低く、画像の中に存在する孤立点は広がりを持っている。この画像を孤立点抽出部11においてレンジ方向およびアジマス方向にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を行なって複数個の広がった孤立点のそれぞれの中心座標を算出する。
【0033】
算出されたそれぞれの孤立点の中心座標をもとにゼロ詰め部12にてゼロ詰め処理を行なう。ゼロ詰め処理の詳細は図3および(4.1)、(4.2)式による。
【0034】
【数4】
Figure 0003852569
【0035】
(4.1)、(4.2)式において、x、yは算出されたk番目の孤立点中心のレンジ方向座標およびアジマス方向座標、w、wはレンジ方向、アジマス方向への孤立点の広がり、Sin(i,j)は孤立点抽出部11の出力データ、Sout(i,j)はゼロ詰め部12の出力データである。つまり、孤立点を中心として広がりw×wの範囲の内側のデータをそのまま出力し、外側データをすべてゼロに置換するというゼロ詰めを行なっている。この処理の様子を図3に示している。このゼロ詰め部12の出力をアジマスFFT部13でアジマス方向にFFTを行い周波数領域にて位相誤差算出部14で位相誤差を算出する。なお、ここで述べた図1にて破線で囲んだ部分のゼロ詰め部12、アジマスFFT部13および位相誤差算出部14は複数個用意しており、孤立点抽出部11が抽出した複数個の孤立点について並列に処理するようにしている。また、孤立点抽出部11が抽出した孤立点が用意したゼロ詰め部12、アジマスFFT部13および位相誤差算出部14の数より多い場合は、その分を保有している回路で繰り返し使用して位相誤差決定部15へ出力するようにしてもよい。
【0036】
複数個の位相誤差算出部14a、14b‥で算出された位相誤差は、位相誤差決定部15にて図4に示すように度数分布の最も高い位相誤差bmaxが決定される。位相誤差決定部が出力する位相誤差量Δφ(f)は(5)式で表わされる。
【0037】
【数5】
Figure 0003852569
【0038】
第2の位相補償部16は、前記したアジマス圧縮部6内の乗算部63の出力データを、上記の位相誤差量Δφ(f)を用いて位相補償する。この第2の位相補償部16の出力をアジマスIFFT部17でアジマス方向に逆FFTを行なって分解能を改善したSAR再生画像18が得られる。
【0039】
以上のように、この発明の実施の形態1によるレーダ信号処理装置は、処理されたSAR再生画像から複数の孤立点を抽出し、抽出したすべての孤立点についてゼロ詰め処理の後、位相誤差を算出し、度数分布の最も高い位相誤差を用いて位相補償を行なうので、受信信号のS/Nが悪くても、または明確な孤立点が無くてもアジマス分解能を向上させたSAR再生画像が得られる。
【0040】
発明の実施の形態2.
図5に、この発明の実施の形態2に係るレーダ信号処理装置の構成をブロック図にて示す。図5において、この発明の実施の形態2に係るレーダ信号処理装置は、A/D変換部2、レンジ圧縮部3、第1の位相補償部4、アジマス圧縮部6を通って得られるSAR再生画像7、この得られたSAR再生画像7を用いて移動する目標を抽出する移動目標抽出部19、ゼロ詰め部12、アジマスIFFT部16、位相誤差算出部14、第2の位相補償部20およびアジマスFFT部13を有している。
【0041】
次に図5に加え図6を参照しながらこの発明の実施の形態2に係るレーダ信号処理装置の動作について説明する。
受信信号1はA/D変換部2でデジタル信号に変換され、レンジ圧縮部3でレンジ方向に圧縮される。次いで、速度情報から計算される第1の位相補償部4で位相補償され、アジマス圧縮部6でアジマス方向に圧縮されSAR再生画像7を得る。図6はこのようにして得られるSAR再生画像の一例である。
【0042】
このようにして得られたSAR再生画像7において、画像の中を移動する目標は広がりを持っている。この画像を移動目標抽出部19においてレンジ方向およびアジマス方向にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を行なって複数個の移動目標のそれぞれの最大振幅の位置(x,y)および目標の広がり(wxt,wyt)を算出する。
【0043】
算出されたそれぞれの移動目標について目標の広がりwxt×wytの範囲の外側をゼロ詰め部12にてゼロ詰め処理を行なう。ゼロ詰め処理の詳細は実施の形態1において述べたものと同様である。
【0044】
このゼロ詰め部12の出力をアジマスIFFT部16でアジマス方向に逆FFTを行い、位相誤差算出部14で位相誤差を算出する。第2の位相補償部20は、前記したアジマスIFFT部16の出力データを位相補償する。この第2の位相補償部20の出力をアジマスFFT部13でアジマス方向にFFTを行なって分解能を改善したISAR再生画像21を得る。
【0045】
なお、ここで述べた図5にて破線で囲んだ部分のゼロ詰め部12、アジマスIFFT部16、位相誤差算出部14、第2の位相補償部20およびアジマスFFT部13は、複数個用意されており、移動目標抽出部19が抽出した複数個の移動目標について並列に処理するようにしているが、これらを一つずつ用意して、移動目標抽出部19が抽出した移動目標の数の分繰り返し計算するようにしてISAR再生画像を得るようにしてもよい。
【0046】
以上のように、この発明の実施の形態2によるレーダ信号処理装置は、処理されたSAR再生画像から複数の移動目標を抽出し、抽出した移動目標についてゼロ詰め処理の後、逆FFT処理を施して位相誤差を算出し位相補償を行なうので、移動目標に対するアジマス分解能を向上させたISAR再生画像が得られる。
【0047】
発明の実施の形態3.
図7に、この発明の実施の形態3に係るレーダ信号処理装置の構成をブロック図にて示す。図7において、この発明の実施の形態3に係るレーダ信号処理装置は、A/D変換部2、レンジ圧縮部3、第1の位相補償部4、第1の位相誤差算出部5、第1のアジマスFFT部13を通って得られるISAR再生画像22、この得られたISAR再生画像22を用いて動揺の異なる複数の目標を抽出する孤立点抽出部23、第1のゼロ詰め部12、第1のアジマスIFFT部16、位相誤差算出部14、データ切出し部24、第2のゼロ詰め部25、第2のアジマスIFFT部26、第2の位相補償部27および第2のアジマスFFT部28を有している。
【0048】
次に図7に加え図8を参照しながらこの発明の実施の形態3に係るレーダ信号処理装置の動作について説明する。
受信信号1はA/D変換部2でデジタル信号に変換され、レンジ圧縮部3でレンジ方向に圧縮される。第1の位相補償部4および第1の位相誤差算出部5のループで位相補償され、第1のアジマスFFT部13でFFT処理されISAR再生画像22を得る。図8はこのようにして得られるISAR再生画像の一例である。
【0049】
このようにして得られたISAR再生画像22においては、画像の中に動揺の異なる複数の目標がある場合に、位相補償を行なっていてもアジマス方向に分解能が劣化してしまう。この画像を孤立点抽出部23においてレンジ方向およびアジマス方向にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を行なって複数個の孤立点を抽出し、それぞれの最大振幅の位置(x,y)、孤立点の広がり(wxp,wyp)および目標の広がり(wxt,wyt)を算出する。
【0050】
算出されたそれぞれの孤立点について孤立点の広がりwxp×wypの範囲の外側を第1のゼロ詰め部12にてゼロ詰め処理を行なう。ゼロ詰め処理の詳細は実施の形態1において述べたものと同様である。この第1のゼロ詰め部12の出力を第1のアジマスIFFT部16でアジマス方向に逆FFTを行い、第2の位相誤差算出部14で位相誤差を算出する。
【0051】
上記に並行して、算出されたそれぞれの孤立点の周囲にある目標の広がりwxt×wytの範囲をデータ切出し部24で切出して、第2のゼロ詰め部25にてゼロ詰め処理を行なう。この第2のゼロ詰め部25の出力を第2のアジマスIFFT部26でアジマス方向に逆FFTを行なう。
【0052】
次いで、上記第2のアジマスIFFT部26の出力を上記第2の位相誤差算出部14で算出した位相誤差量を使用して第2の位相補償部27で位相補償を行なう。この第2の位相補償部27の出力を第2のアジマスFFT部28でアジマス方向にFFTを行なって分解能を改善したISAR再生画像29を得る。
【0053】
なお、ここで述べた図7にて破線で囲んだ部分の第1のゼロ詰め部12、第1のアジマスIFFT部16、第2の位相誤差算出部14、データ切出し部24、第2のゼロ詰め部25、第2のアジマスIFFT部26、第2の位相補償部27、第2のアジマスFFT部28は、複数個用意されており、孤立点抽出部23が抽出した複数個の孤立点について並列に処理するようにしているが、これらを一つずつ用意して、孤立点抽出部が抽出した孤立点の数の分繰り返し計算するようにしてISAR再生画像を得るようにしてもよい。
【0054】
以上のように、この発明の実施の形態3によるレーダ信号処理装置は、処理されたISAR再生画像から複数の孤立点を抽出し、抽出した孤立点についてゼロ詰め処理の後、逆FFT処理を施して位相誤差を算出し、並行して抽出した孤立点の目標の広がり分を切出してゼロ詰め処理の後、逆FFT処理をした出力を上記位相誤差量で位相補償を行なうので、孤立点の分解能のみならず目標の広がり分についても分解能を向上させたISAR再生画像が得られる。
【0055】
【発明の効果】
この発明に係るレーダ信号処理装置は、処理されたSAR再生画像からレンジ方向およびアジマス方向にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を行なって複数の孤立点を抽出し、抽出したすべての孤立点についてゼロ詰め処理の後、位相誤差を算出し、度数分布の最も高い位相誤差を用いて位相補償を行なうので、受信信号のS/Nが悪くても、または明確な孤立点が無くても位相誤差の推定精度を向上し、それによりアジマス分解能を向上させたSAR再生画像が得られる
【0056】
【0057】
の発明に係るレーダ信号処理装置は、処理されたISAR再生画像からレンジ方向およびアジマス方向にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を行なって複数の孤立点を抽出し、抽出した孤立点についてゼロ詰め処理の後、逆FFT処理を施して位相誤差を算出し、並行して抽出した孤立点の目標の広がり分を切出してゼロ詰め処理の後、逆FFT処理をした出力を上記位相誤差量で位相補償を行なうので、孤立点の分解能のみならず目標の広がり分についても分解能を向上させたISAR再生画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるレーダ信号処理装置の構成を示すブロック図。
【図2】 SAR再生画像の一例。
【図3】 ゼロ詰め処理の詳細。
【図4】 位相誤差度数分布図。
【図5】 この発明の実施の形態2によるレーダ信号処理装置の構成を示すブロック図。
【図6】 SAR再生画像の一例。
【図7】 この発明の実施の形態3によるレーダ信号処理装置の構成を示すブロック図。
【図8】 ISAR再生画像の一例。
【図9】 従来のレーダ信号処理装置の構成を示すブロック図。
【図10】 アジマス方向のSAR画像信号強度グラフ。
【符号の説明】
1 受信信号、 2 A/D変換部、
3 レンジ圧縮部、 4 第1の位相補償部、
5 位相誤差算出部、 6 アジマス圧縮部、
7 SAR再生画像、
11 孤立点抽出部、 12 ゼロ詰め部、
13 アジマスFFT部、 14 位相誤差算出部、
15 位相誤差決定部、 16 第2の位相補償部、
17 アジマスIFFT部、 18 SAR再生画像、
19 移動目標抽出部、 20 第2の位相補償部、
21 ISAR再生画像、 22 ISAR再生画像、
23 孤立点抽出部、 24 データ切出し部、
25 第2のゼロ詰め部、 26 第2のアジマスIFFT部、
27 第2の位相補償部、 28 第2のアジマスFFT部、
29 ISAR再生画像。

Claims (4)

  1. 受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    このA/D変換部の出力についてレンジ方向に圧縮するレンジ圧縮部と、
    このレンジ圧縮部の出力について速度情報に基づいて位相補償を行なう第1の位相補償部と、
    この第1の位相補償部の出力データをアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮部とを備え、
    このアジマス圧縮部が、
    前記レンジ圧縮部の出力データを周波数軸データにするためにFFTを行なうアジマスFFT部と、
    このアジマスFFT部の出力データとリファレンス信号を乗算する乗算部と、
    この乗算部の出力データを時間軸データに戻すためにアジマス方向に逆FFTを行なうアジマスIFFT部と、
    を備えた、前記受信信号から合成開口レーダ(Synthetic Aperture Rader:以下SARと記す)再生画像を得る画像再生部と、
    前記画像再生部が出力する前記SAR再生画像からレンジ方向およびアジマス方向にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を行なって複数の孤立点を抽出する孤立点抽出部と、
    前記抽出された複数の孤立点の位相誤差を算出する位相誤差計算部と、
    各孤立点について求められた前記位相誤差計算部の出力データを使用して位相誤差を決定する位相誤差決定部と、
    前記乗算部の出力データを前記位相誤差決定部が出力した位相誤差量を用いて位相補償する第2の位相補償部と、
    この第2の位相補償部の出力データをアジマス方向に逆FFTを行なうアジマスIFFT部と、
    を有することを特徴とするレーダ信号処理装置。
  2. 前記位相誤差計算部が、
    前記孤立点抽出部で抽出した複数の孤立点のデータをゼロ詰め処理する複数個のゼロ詰め部と、
    このゼロ詰め部の出力データをアジマス方向にFFTを行なう複数個のアジマスFFT部と、
    このアジマスFFT部の出力データから位相誤差を算出する複数個の位相誤差算出部と、
    有することを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  3. 受信信号からISAR再生画像を得るISAR画像再生部と、
    このISAR画像再生部の出力する前記ISAR再生画像からレンジ方向およびアジマス方向にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を行なって孤立点を抽出する孤立点抽出部と、
    この孤立点抽出部にて抽出された孤立点データから位相補償されたISAR再生画像を得る補償ISAR画像再生部とを備え、
    この補償ISAR画像再生部が、
    前記孤立点抽出部で抽出した孤立点のデータをゼロ詰め処理する第1のゼロ詰め部と、
    この第1のゼロ詰め部の出力データをアジマス方向に逆FFTを行なう第1のアジマスIFFT部と、
    この第1のアジマスIFFT部の出力データから位相誤差を算出する第2の位相誤差算出部と、
    前記孤立点抽出部で抽出した孤立点データの目標の広がりに相当するエリアを切出すデータ切出し部と、
    このデータ切出し部の出力データをゼロ詰め処理する第2のゼロ詰め部と、
    この第2のゼロ詰め部の出力データをアジマス方向に逆FFTを行なう第2のアジマスIFFT部と、
    この第2のアジマスIFFT部の出力データについて前記第2の位相誤差算出部の算出した位相誤差量で位相補償する第2の位相補償部と、
    この第2の位相補償部の出力データについてアジマス方向にFFTを行なう第2のアジマスFFT部と、
    有することを特徴とするレーダ信号処理装置。
  4. 前記ISAR画像再生部が、
    受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    このA/D変換部の出力についてレンジ方向に圧縮するレンジ圧縮部と、
    このレンジ圧縮部の出力について速度情報に基づいて位相補償を行なう第1の位相補償部と、
    この第1の位相補償部の出力データから位相誤差を算出する第1の位相誤差算出部と、
    前記第1の位相補償部の出力データをアジマス方向にFFTを行なう第1のアジマスFFT部と、
    有することを特徴とする請求項3記載のレーダ信号処理装置。
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