JP6546109B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本実施形態は目標のレンジ及び角度を観測するレーダ装置に関する。
従来のレーダ装置には、目標のレンジ及び角度を観測する一手法として、ISAR(Inverse Synthetic Aperture Radar:逆合成開口レーダ)(非特許文献1参照)と称される処理がある。このISAR処理では、目標の重心等をレンジ及びドップラの両軸で追跡して画像中心を得て、レンジ圧縮及びAZ圧縮(クロスレンジ圧縮)することにより、レンジ−ドップラ軸で目標を画像化する。
ここで、従来のISAR処理では、以下の点について問題が指摘されている。
まず、ISAR処理では、レンジ−ドップラ軸の画像中心を補正するために、目標追跡データの位置と速度を基にして、AZ圧縮の参照信号を生成しているが、画像生成時の速度変化に対応することができず、参照信号に誤差が生じて、レンジ−ドップラ軸の座標点に誤差が生じるという問題があった。
また、ISAR処理では、観測目標の回転(振動)等によるドップラ変化により、生成画像のクロスレンジ寸法が異なるという問題がある。すなわち、ISAR画像を基に、大きさを持つ目標内の特定の点を検出し、この点を追跡する処理を実行する場合には、クロスレンジが絶対値と異なるため、誤差が大きくなって追跡が困難になるという問題があった。
また、ISAR処理は、レンジ−ドップラ軸の画像を生成するのが目的であるが、必ずしも画像化が目的ではなく、レンジ−ドップラ軸の高分解能処理によりSN(信号電力対雑音電力)向上とレンジ−ドップラ軸における分解能向上を図る目的の場合がある。このような目的のレーダ、例えばISAR画像を生成しないドップラレーダにおいて、大きさを持つ目標を測角する場合には、測角点が広がった複数点のベクトル合成(複素合成)になるため、グリントノイズが大きくなるという問題があった。
なお、以下の説明においては、レンジ−ドップラ軸の高分解能処理によりISAR画像生成を行う処理の場合も、必ずしも画像生成が目的ではない高分解能ドップラレーダ処理も含めて、簡単のため「ISAR処理」、「レンジ−ドップラ画像生成」等と呼ぶ。
SAR方式(ISAR:Inverse Synthetic Aperture Radar)、吉田、‘改訂レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.280-283(1996) SAR方式(レンジ圧縮)、大内、"リモートセンシングのための合成開口レーダの基礎"、東京電機大学出版局、pp.131-149(2003) SAR方式(Az圧縮)、大内、"リモートセンシングのための合成開口レーダの基礎"、東京電機大学出版局、pp.171-178(2003) 位相モノパルス(位相比較モノパルス)方式、吉田、‘改訂レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.262-264(1996) 振幅モノパルス(振幅比較モノパルス)方式、吉田、‘改訂レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.260-262(1996) ステップ周波数、Caner, ‘INVERSE SYSTHETIC APERTURE RADAR IMAGING WITH MATLAB ALGORITHMS’, A JOHN Willey & SONS, pp.239-241(2012)
以上述べたように、従来のレーダ装置では、ISAR処理において、AZ圧縮の参照信号の生成が、画像生成時の速度変化に対応できない、観測目標の回転(振動)等によるドップラ変化により、生成画像のクロスレンジ寸法が異なる、複数点のベクトル合成によってグリントノイズが大きくなるといった課題があった。
本発明は上記の問題を解決するべくなされたもので、画像生成時の目標の速度変化がある場合でも、速度精度を向上させ、レンジ−ドップラ軸の位置及び速度精度を高めることができ、目標の回転(振動)等によるドップラ変化の影響で、生成画像のクロスレンジ寸法が異なる問題がある場合でも、クロスレンジ(角度)の精度を高め、複数反射点によるグリントノイズを低減させることのできるレーダ装置を提供することを目的とする。
実施形態によれば、実開口アンテナを用いて目標のレンジ及び角度を観測するレーダ装置において、実開口アンテナによって無変調の連続波またはパルス波による送受信信号を合成開口時間内にNcw(Ncw≧1)回送受信し、速度の初期値を取得し、実開口アンテナによって周波数スイープした連続波またはステップ周波数のパルス波による送受信信号を送受信し、slow-time軸のドップラにより速度を観測し、前記速度の初期値と、前記観測した速度をもとに、速度幅(Nv通り、Nv≧1)を持たせた範囲のクロスレンジ圧縮用の参照信号Np(Np=Nv)を生成し、この参照信号を用いてレンジ−ドップラ画像を生成し、前記レンジ−ドップラ画像の画像振幅が所定のスレショルドを超えたレンジを代表値として出力する。
第1の実施形態に係るレーダ装置の全体系統の構成を示すブロック図。 図1に示すレーダ装置のISAR処理の概要を説明するための図。 図1に示すレーダ装置の送信パルスの第1の実施例を説明するための図。 図1に示すレーダ装置の送信パルスにより速度と加速度の代表値を算出する様子を示す図。 図1に示すレーダ装置の送信パルスの第2の実施例を説明するための図。 図1に示すレーダ装置の送信パルスの第3の実施例を説明するための図。 図1に示すレーダ装置のレンジ−クロスレンジ(ドップラ)による目標画像と代表点の測距値を示す図。 第2の実施形態に係るレーダ装置の全体系統の構成を示すブロック図 。 図8に示すレーダ装置の和(Σ)、差(Δ)のビームによる目標の角度検出を説明するための図。 図8に示すレーダ装置のレンジ−クロスレンジ(ドップラ)による目標画像と代表点の測距値を示す図。 第3の実施形態に係るレーダ装置の全体系統の構成を示すブロック図。 図11に示すレーダ装置において、同時サンプルの場合と間引きサンプルの場合を比較して示す図。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。尚、各実施形態の説明において、同一部分には同一符号を付して示し、重複する説明を省略する。なお、以下の説明において、アンテナ装置の実施形態はレーダ装置に適用されるものとする。
(第1の実施形態)
以下、図1〜図7を参照して、第1の実施形態に係るレーダ装置を説明する。
図1に本実施形態に係るレーダ装置の系統を示し、図2にISAR処理の概要を示す。ここでは、図2に示すように、搭載レーダによる実開口ビームを目標に常に照射するようにビームを向けて、合成開口時間(1サイクル)内でPRI(Pulse Repetition Interval:パルス繰り返し間隔)で送信したパルス毎に、PRI内のレンジセル単位でデータを取得する。この取得データを用いてISAR処理を実施して、レンジ−ドップラデータ(以下、RDデータ)を得る。なお、図2は搭載レーダの場合の図であるが、RDデータを得られれば固定のレーダでもよい。
本実施形態に係るレーダ装置の系統は、図1に示すように、アンテナ1、送受信器2、信号処理器3を備える。送受信器2では、送受信部21で生成されるCW(連続波またはパルス)の無変調信号を送信信号としてアンテナ1から送出し、アンテナ1で受けた反射波の信号を受信する。このとき、ビーム制御部22によって送受信ビームの指向方向、広がりを制御することで、RDデータを生成したい範囲に指向させる。
信号処理器3では、送受信器2で得られた受信信号をAD変換部31でデジタル信号に変換した後、3系統に分配する。
第1の系統では、図3(a)に示すCW信号(連続波またはパルス)の無変調信号を送受信して得られたデジタル信号について、データ抽出部32によってサンプリングし、HPRF(High-PRF:高パルス繰り返し周波数)−FFT処理部33でFast-time軸のFFT処理を行ってドップラ周波数を観測し、CFAR(Constant False Alarm Rate:一定誤警報確率)処理部34でCFAR検出を行い、速度抽出部35でCFAR検出信号の相対速度Vcwを次式により算出する。
Figure 0006546109
この際に、目標の相対速度の最大値をアンビギュイティ無しで測定できるようにPRFを選定する。このCW信号は、合成開口時間内(#1〜#N)における速度変化を考慮して、合成開口用の送受信信号と切り替えて複数回(Ncw)挿入し、それらの速度平均値(Vcwave)等を用いてもよい。
挿入する際には、合成開口時のレンジ−ドップラデータのクロスレンジ軸のグレーティングロ−ブが許容範囲内になるように、図3(a)に示すように、挿入間隔を擬似ランダム化して挿入する。このとき、図4(a)に示すように、時間に対する速度を観測できるため、速度勾配より加速度Acwも算出することができる。
一方、第2の系統では、図3(b)に示す#1〜#Nのチャープ変調した信号を送受信して得られたデジタル信号について、データ抽出部36によってサンプリングし、PRI軸FFT処理部37でPRI軸方向のslow-time軸のFFTによってドップラ速度を算出する。そして、レンジ圧縮部38でレンジ軸方向に変調信号の波形に対応する圧縮を行った後、CFAR処理部39で目標重心等の代表点を検出し、レンジ・ドップラ算出部3Aで速度Vdを算出する。
ここで、上記PRI軸FFT処理部37のslow-time軸のFFTより算出したドップラ速度は、相対速度が高速な場合には、アンビギュイティを持っている場合がある。このため、速度抽出部35の無変調信号の処理により算出した速度Vcwを用いて、速度算出部3Bでアンビギュイティを補正した速度を算出する。
Figure 0006546109
Figure 0006546109
この速度としては、図3(b)の#1〜#Nの合成開口時間の送受信信号をM通りに分割し、分割系統毎にslow-time軸のFFTを用いて前述の数式(1)〜(3)を用いてアンビギュイティの無い速度Vsar1〜VsarMを算出し、その平均値等の速度Vsarを算出する。この様子を図4(b)に示す。この速度勾配より、加速度Asarも算出することができる。
CW信号より算出した速度Vcw及び加速度Acwと合成開口用の観測により算出した速度Vsar及び加速度Asarにより、各々の平均値等の代表値から、参照信号で用いる代表速度Vcと代表加速度Acを算出することができる。
Figure 0006546109
以上の送受信処理としては、SAR処理の送受信信号がステップ周波数の場合(図5(a),(b))や、連続波スイープの場合(図6(a),(b))でも適用できる。また、上記説明では、無変調信号としてCWパルス(HPRF)の場合としているが、連続波のCW信号でもよい。
次に、参照信号生成部3Cにより、代表速度と代表加速度を基にした参照信号を生成し、補正した参照信号を用いてRDデータを生成する。これを定式化すると次の通りである。送信変調信号としては、パルス波として図3(b)に示すチャープ変調(非特許文献2参照)がある。また、図5には、パルス波として周波数をfast-time軸にステップ状に変化して、slow-time軸に繰り返すステップ周波数方式(非特許文献6参照)を示す。また、連続波としては、図6に示すように、周波数スイープ信号をslow-time軸に繰り返す方式等がある。ここではパルス変調のチャープ変調の場合について述べる。
第3の系統において、図5(b)に示す#1〜#Nのチャープ変調した信号を送受信して得られたデジタル信号について、データ抽出部3Dによってサンプリングし、レンジ圧縮部3Eによって、入力信号とレンジ圧縮用信号の相関処理を行う。これを周波数領域で行う場合について定式化するために、入力信号を周波数軸(fast-time)にする。
Figure 0006546109
また、参照信号sref(線形チャープ信号)は次式で表現できる。
Figure 0006546109
この参照信号sref(t)のサンプル長を入力信号に合わせて0埋めした信号に置き換える。
Figure 0006546109
これをFFTして、周波数軸の参照信号Sref(ω)を得る。
Figure 0006546109
次に、Az圧縮部3Fの処理(非特許文献3参照)として、参照信号生成部3CにおけるAz圧縮用の参照信号の生成を定式化する。参照信号としては、(2)式の速度をもとに、所定の速度幅と所定の加速度幅をもとに、複数の参照信号を設定する。
Figure 0006546109
(9)式の補正信号は、Nr=Nv×Na通りとなる。
画像中心については、レンジ、ドップラ、角度を観測して、次式により算出する位置とする。
Figure 0006546109
なお、速度成分がVyの場合について(10)式のYcの補正として記述したが、Vx,Vz成分がわかる場合には、それぞれ(10)式のXc,Zcの成分に反映してもよい。ここで、複数反射点がある場合には、観測AZ角度、観測EL角度については、例えば、観測値の平均値とすればよい。
したがって、入力信号(5)と、レンジ圧縮用の参照信号(8)とAz圧縮用の参照信号(9)を用いて、レンジ圧縮及びAz圧縮の周波数軸の信号は次式となる。
Figure 0006546109
これにより、レンジ−ドップラデータ(RDデータ)を次式により得ることができる。
Figure 0006546109
このRDデータとしては、複数の参照信号Np個分のデータが生成される。この各々のRDデータのうち、所定の振幅スレショルドを超える点の振幅の平均値等の代表値を算出し、それが最大となるRDデータをデータ選定部3Gで選定する。このRDデータを用いて、所定スレショルドを超える点をセル選定部3Hで選定し、速度距離出力部3Iにより、レンジ及びドップラ速度から距離と速度を算出し出力する。
この様子を図7に示す。図7(a)はレンジ−クロスレンジ軸上の画像と代表点を示し、図7(b)は測距値上の代表点の度数を示している。速度は、参照信号の演算に用いた(2)式の結果であり、距離は図7(b)に示すように、ヒストグラムの中でメジアン値等の代表値とすればよい。他にも、平均値、最頻値等の代表点でもよい。
以上のように、本実施形態では、無変調の連続波またはパルス波を合成開口時間内にNcw(Ncw≧1)回送受信し、速度及び必要に応じて加速度の初期値を得る。次に、周波数スイープした連続波またはステップ周波数のパルス波による送受信信号について、slow-time軸のドップラにより速度Vと必要に応じて加速度を観測する。そして、前述の初期値と、観測によって補正をした速度Vと加速度をもとに、所定の速度幅(Nv通り、Nv≧1)と必要に応じて加速度に所定の加速度幅(Na通り、Na≧1)を持たせた範囲のクロスレンジ圧縮用の参照信号Np(Np=Nv×Na)を生成し、この参照信号を用いてレンジードップラ画像を生成する。最終的に、画像振幅が所定のスレショルドを超えたレンジのメジアン値、平均値、最頻値等の代表値を出力する。
この構成によれば、無変調信号によりアンビギュイティの無い速度を観測し、その速度を初期値として、slow-timeのドップラ速度より求めた速度を補正することにより、速度アンビギュイティを補正するとともに、RDデータ生成時の速度変化にも対応した参照速度で補正することができ、処理規模を小さくしつつ、RDデータを得て、高分解能レンジセルを用いた測距により高精度にレンジを算出することができる。
以上は、パルス波でチャープ信号の場合について述べた。本手法は、無変調の送受信信号により観測した速度と、合成開口時間におけるslow-time軸の速度を基に、速度のアンビギュイティを抑圧すると共に速度補正する。更に、速度誤差を抑圧するために、補正値を中心に所定の幅をもつ速度と加速度を設定して、Np通りのクロスレンジ圧縮(Az圧縮)用の参照信号をもとに、代表点が最大振幅をもつ参照信号を選定する。したがって、連続スイープ信号や、パルス変調のステップ周波数等、他の変調方式でもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、距離及び速度を算出する処理について述べた。第2の実施形態では、角度を出力する処理について述べる。
系統構成を図8に示す。第1の実施形態では、実開口アンテナのΣ信号のみを用いたが、本実施形態では、実開口アンテナの開口2分割したAZ軸とEL軸の差信号であるΔAZ及びΔEL(以下、Δと記述する)も用いる。
まず、Σについては、図3の送信変調信号(#0、#1〜N)を用いて、第1の実施形態と同様にRDデータを得る。Δについては、図3の送信信号のうち、無変調信号を除いた#1〜Nを用いて、Σと同じ速度を用いた参照信号を用いてRDデータを生成する。すなわち、ΔAZについては、AD変換部3J、データ抽出部3K、レンジ圧縮部3L、Az圧縮部3MによってRDデータが得られる。また、ΔELについては、AD変換部3O、データ抽出部3P、レンジ圧縮部3Q、Az圧縮部3RによってRDデータが得られる。
次に、ΣによるRDデータを用いて、セル選定部3Hによって所定のスレショルドを超えるセルを選定する。次に、ΔのRDデータの中で、Σの処理により選定したレンジ−ドップラと同じセルをセル抽出部3N,3Sで抽出する。この抽出したセルのΣ、Δ(ΔAZ及びΔEL)信号を用いて、測角部3Tで測角する。位相モノパルス測角(非特許文献4参照)については、次式の誤差電圧εを演算する。
Figure 0006546109
この誤差電圧εと予め作成した誤差電圧テーブルとの比較により、図9(a),(b)に示すように、和(Σ)、差(Δ)のビームによる目標の角度検出により測角できる。
なお、SAR測角について、ΣとΔ信号による位相モノパルス測角の場合について述べたが、Δ信号の代わりに、Σ信号ビームからスクイント角分ずらせたΣ2ビームを用いて、スクイント測角してもよい。この場合は、誤差電圧は、次式となる。
Figure 0006546109
この誤差電圧と予め作成した誤差電圧テーブルを用いて測角できる。また、振幅のみを用いた振幅モノパルスの場合でも測角できる(非特許文献5参照)。
Figure 0006546109
この測角値を用いて、図10に示すように、レンジ−クロスレンジ(ドップラ)による目標画像と代表点の測距値から測角値の代表点を出力する。距離、速度については、第1の実施形態と同様に速度距離角度出力部3Uにより算出し出力する。
以上のように、第2の実施形態に係るレーダ装置では、第1の実施形態により算出した参照信号をもとに、レンジードップラ画像を生成し、実開口アンテナのモノパルス出力であるΣビームとΔAZ及びΔELの画像を生成し、ΣビームのRDデータの中で所定のスレショルドを超えるレンジードップラセルを抽出し、各セルのΣビームによるレンジとΣ、ΔAZ及びΔELビームによるモノパルス測角値を出力し、そのメジアン値、平均値、最頻値等の代表値を出力する。
この構成によれば、レンジ−ドップラ軸のセルで目標画像を分離した各セルの出力の実開口アンテナによるモノパルス測角値とレンジを用いて位置を算出することにより、大きさをもつ目標の各位置の角度(クロスレンジ)を高精度に観測することができる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、Σの他にΔAZとΔEL系統が必要であり、処理規模が増える。その対策について、本実施形態で述べる。系統を図11に、処理内容を図12に示す。第2の実施形態では、Σ、ΔAZ及びΔELの3ch分を同時にサンプルしていたが、AD変換を1ch分として、図11に示すように、送受信器2にサンプル切り替え部23を設け、このサンプル切替部23により時分割に、例えば合成開口長のCPI(Coherent Processing Interval:コヒーレント積分期間、Nヒット)内にビーム出力を切り替える。
この場合、3ch分を順にサンプルする方式とすると、時間差が生じるため、角度誤差が大きくなる。この対策のために、3ch分のサンプル順を擬似ランダム化して、間引きサンプルを実施する。AD変換を1chとするためには、図11のサンプル切り替え部23により、擬似ランダム順に送受信部21からの3chの順番を切り替える。以降の処理は第2の実施形態と同様であるので省略する。
以上のように、第3の実施形態に係るレーダ装置では、第2の実施形態の手法により算出した参照信号をもとに、実開口アンテナのモノパルス出力であるΣビームとΔAZ及びΔELにおいて、合成開口長のCPI(Coherent Processing Interval:コヒーレント積分期間、Nヒット)内で行い、所定の疑似ランダムの順にΣとΔAZとΔELを切り替えてサンプリングし、その出力を用いて測角値のメジアン値や平均値等の代表値を出力する。
上記構成によるレーダ装置によれば、実開口アンテナのΣ、ΔAZ、ΔELを切り替えてサンプリングし入力信号とすることにより、3系統の処理規模を削減して、大きさを持つ目標の各位置の角度を高精度に観測することができる。
なお、RDデータ生成処理(ISAR処理)においては、図3に示すようにチャープ信号の場合について述べたが、チャープ変調をしないCW信号をPRI毎に周波数を変えて周波数帯域を広げるステップ周波数方式(非特許文献6、図5)や、連続波スイープ信号(図6)でもよい。
なお、上記実施形態はそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…アンテナ、
2…送受信器、21…送受信部、22…ビーム制御部、23…サンプル切り替え部、
3…信号処理器、31…AD変換部、32…データ抽出部、33…HPRF−FFT処理部、34…CFAR処理部、35…速度抽出部、36…データ抽出部、37…PRI軸FFT処理部、38…レンジ圧縮部、39…CFAR処理部、3A…レンジ・ドップラ算出部、3B…速度算出部、3C…参照信号生成部、3D…データ抽出部、3E…レンジ圧縮部、3F…Az圧縮部、3G…データ選定部、3H…セル選定部、3I…速度距離出力部、3J…AD変換部、3K…データ抽出部、3L…レンジ圧縮部、3M…Az圧縮部、3N…セル抽出部、3O…AD変換部、3P…データ抽出部、3Q…レンジ圧縮部、3R…Az圧縮部、3S…セル抽出部、3T…測角部、3U…速度距離角度出力部。

Claims (6)

  1. 実開口アンテナを用いて目標のレンジ及び角度を観測するレーダ装置において、
    実開口アンテナによって無変調の連続波またはパルス波による送受信信号を合成開口時間内にNcw(Ncw≧1)回送受信し、速度の初期値を取得する初期値取得手段と、
    実開口アンテナによって周波数スイープした連続波またはステップ周波数のパルス波による送受信信号を送受信し、slow-time軸のドップラにより速度を観測する観測手段と、
    前記速度の初期値と、前記観測した速度をもとに、速度幅(Nv通り、Nv≧1)を持たせた範囲のクロスレンジ圧縮用の参照信号Np(Np=Nv)を生成し、この参照信号を用いてレンジ−ドップラデータを生成するデータ生成手段と、
    前記レンジ−ドップラデータの振幅が所定のスレショルドを超えたレンジの代表値を出力する出力手段と
    を具備するレーダ装置。
  2. 実開口アンテナを用いて目標のレンジ及び角度を観測するレーダ装置において、
    実開口アンテナによって無変調の連続波またはパルス波による送受信信号を合成開口時間内にNcw(Ncw≧1)回送受信し、速度及び加速度の初期値を取得する初期値取得手段と、
    実開口アンテナによって周波数スイープした連続波またはステップ周波数のパルス波による送受信信号を送受信し、slow-time軸のドップラにより速度と加速度を観測する観測手段と、
    前記速度及び加速度の初期値と、前記観測した速度と加速度をもとに、速度幅(Nv通り、Nv≧1)と加速度幅(Na通り、Na≧1)を持たせた範囲のクロスレンジ圧縮用の参照信号Np(Np=Nv×Na)を生成し、この参照信号を用いてレンジ−ドップラデータを生成するデータ生成手段と、
    前記レンジ−ドップラデータの振幅が所定のスレショルドを超えたレンジの代表値を出力する出力手段と
    を具備するレーダ装置。
  3. 前記データ生成手段は、前記実開口アンテナのモノパルス出力であるΣビームとΔAZ及びΔELビームのそれぞれについて前記クロスレンジ圧縮用の参照信号を生成し、各ビーム毎の参照信号を用いてレンジ−ドップラデータを生成し、
    前記出力手段は、前記Σビームのレンジ−ドップラデータの中で所定のスレショルドを超えるレンジ−ドップラセルを抽出し、抽出したセルのΣビームによるレンジとΣ、ΔAZ及びΔELビームによるモノパルス測角値の代表値を出力する請求項1または2記載のレーダ装置。
  4. 前記観測手段は、前記実開口アンテナのモノパルス出力であるΣビームとΔAZビーム及びΔELビームの形成において、時分割で所定の疑似ランダムの順にΣとΔAZとΔELを切り替えて間引きサンプリングする請求項1または2記載のレーダ装置。
  5. 前記観測手段は、前記ΣとΔAZとΔELの切り替えを合成開口長のCPI(Coherent Processing Interval:コヒーレント積分期間、Nヒット)内で行う請求項3記載のレーダ装置。
  6. 前記出力手段は、前記代表値としてメジアン値、平均値、最頻値のいずれかを出力する請求項1または2記載のレーダ装置。
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