JP4908291B2 - 合成開口レーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、合成開口レーダ(SAR;Synthetic Aperture Radar)装置に関し、特に送受信信号と参照信号を正しく相関させるためのオートフォーカスの技術に関する。
従来、移動しながらマイクロ波を対象物に照射し、その反射波を解析することにより、対象物の起伏や構造を明らかにする合成開口レーダ装置(以下、「SAR装置」と略する場合もある)が知られている。
このSAR装置において行われるオートフォーカスでは、送受信信号に対してSAR処理を施すことにより得られた画像(以下、「SAR画像」という)からピーク値(極大値)を抽出し、この抽出したピーク値の回りのクロスレンジ方向の±Mセルの信号をフーリエ変換し、このフーリエ変換により得られた信号を用いて参照信号を補正するための補正値が決められる。
また、複数(P個)のピーク値に対して、逆フーリエ変換により位相ずれを算出し、その平均値により補正値を決めることも行われている。いずれの場合も、画像化範囲の全体に渡って適用される(例えば、非特許文献1〜非特許文献3参照)。
大内、"リモートセンシングのための合成開口レーダの基礎"、東京電機大学出版局(2003) pp.210-217 W.G.Carrara,"Spotlight Synthetic Aperture Radar",Artech House,pp.264-268(1995) D.E WAHL,"Phase Gradient Autofocus-A robust Tool for High Resolution SAR Phase Correction",IEEE Trans. AES Vol.30,No.3,July(1994),pp.67-86
しかしながら、上述した従来のSAR装置では、画像化範囲の全体に渡って適用する参照信号を決める必要があるため、ピーク値のレベルが低い場合には、結像度が悪くなる可能性がある。また、レンジセル毎に参照信号を補正する場合は、画像が連続でなくなり、分離したりする可能性がある。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、その課題は、演算処理規模の増加を抑えつつ、結像度の高いSAR画像を得ることができる合成開口レーダ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、画像信号のピーク値を抽出するピーク値抽出手段と、前記ピーク値抽出手段で抽出されたピーク値が第1レベルL1以上の場合は、該抽出された複数のピーク値のうちの最大値を用いて参照信号を補正する逆フィルタ法を適用するための補正値を算出し、前記ピーク値抽出手段で抽出されたピーク値が第1レベルL1未満であって第2レベルL2以上の場合は、該抽出された複数のピーク値に対してそれぞれ求めた複数の補正値の平均値を用いて参照信号を補正する逆フィルタ法を適用するための補正値を算出し、前記ピーク値抽出手段で抽出されたピーク値が第2レベルL2未満の場合は、該抽出されたレンジセル毎のピーク値を用いてレンジセル毎に参照信号を補正する逆フィルタ法に適用するためのレンジセル毎の補正値を算出する補正値処理部と、前記補正値処理部で算出された補正値を用いて参照信号を補正する参照信号処理部と、前記参照信号処理部で補正された参照信号を用いて合成開口処理を行う処理部とを備えたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、画像信号のピーク値のレベルに応じて、逆フィルタ(ピーク)法、逆フィルタ(平均)法または逆フィルタ(レンジ毎)法を用いて参照信号を補正するための補正値を算出するので、ピーク値のレベルが低い場合には、結像度が悪くなるという問題を解消することができる。その結果、映像処理の規模を増やさずに、結像度の高い合成開口画像(SAR画像)を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、SARの原理について説明する。図1は、SARのモデルを示し、移動体に搭載されたSAR装置でマイクロ波を送受信してSAR処理を行うことにより目標を探知する状態を示している。
送受信信号をe(t)とし、アジマス(AZ)圧縮用の参照信号をr(t)とすると、AZ圧縮後の信号s(t)は、次式で算出できる。なお、SAR処理の詳細は、例えば、「大内、“リモートセンシングのための合成開口レーダの基礎“、東京電機大学出版局(2003) pp.176−178」に説明されている。
Figure 0004908291
ここで、
e(t) ;送受信信号
E(f) ;e(t)のフーリエ変換
r(t) ;参照信号
R(f) ;r(t)のフーリエ変換
s(t) ;SAR画像
S(f) ;s(t)のフーリエ変換
FFT[ ] ;フーリエ変換
FFT-1[ ];逆フーリエ変換
* ;複素共役
SAR処理では、目標の飛翔経路や機体動揺に応じて、参照信号の補正が必要である。図2は、このような参照信号の補正を行うSAR装置の機能的な構成を示すブロック図である。このSAR装置は、第1FFT部1、第2FFT部2、乗算部3、IFFT部4、補正値処理部5および参照信号処理部6から構成されている。本発明の処理部は、第1FFT部1、第2FFT部2、乗算部3およびIFFT部4から構成されている。
第1FFT部1は、式(1)に示すように、図示しない受信機から入力される送受信信号e(t)をフーリエ変換し、信号E(f)として乗算部3に送る。第2FFT部2は、式(2)に示すように、参照信号処理部6から送られてくる信号r(t)をフーリエ変換し、信号R(f)として乗算部3に送る。
乗算部3は、式(3)に示すように、第1FFT部1から送られてくる信号E(f)と第2FFT部2から送られてくる信号R(f)を乗算し、信号S(f)としてIFFT部4に送る。IFFT部4は、式(4)に示すように、乗算部3から送られてくる信号S(f)を逆フーリエ変換する。このIFFT部4で逆フーリエ変換することにより得られた信号s(t)は、SAR画像として外部に出力されるとともに、補正値処理部5に送られる。
補正値処理部5は、IFFT部4から送られてくる信号s(t)に基づき参照信号を補正するための補正値を生成し、参照信号処理部6に送る。本発明のピーク値抽出手段は、図示は省略するが、この補正値処理部5に含まれる。この補正値処理部5で行われる処理の詳細は後述する。参照信号処理部6は、補正値処理部5から送られてくる補正値にしたがって参照信号を補正し、信号r(t)として第2FFT部2に送る。
次に、補正値処理部5において行われる処理の詳細を説明する。図3は、補正の概念を示す図である。補正値処理部5においては、図3(a)に示すような補正前の画像信号に対してフーリエ変換を施し、図3(b)に示すように、補正前位相を、この補正前位相の逆特性となる補正位相により一定になるように補正し、その後、逆フーリエ変換を施す処理が行われる。これにより、図3(c)に示すような振幅が大きくシャープな補正後の画像信号が得られる。
このような補正の代表的な方法として逆フィルタ法(INV法)がある。このINV法を、図3および図4を参照しながら説明する。INV法では、まず、補正前のSAR処理された画像からP個のピーク値(極大値)が抽出される。次いで、ピーク値をAZ軸の0度方向にシフトした後、その周りに窓関数を乗じ、窓関数の外側にゼロ埋めした信号sp(t)が生成される。この信号sp(t)を逆変換すると、下式に示すように、AZ圧縮前の信号Sp(t)が得られる。
Figure 0004908291
0度方向へのシフト処理は、ピーク値のAZ方向のずれによる位相傾きを除いた位相ずれ(飛翔経路/機体動揺による位相ずれ)を観測して、対象SAR画像面における補正量を決めることに相当する。また、窓関数は、位相ずれの高周波の振動を取り除き、安定した補正値を得るための処理である。
この信号Sp(t)の逆特性となる補正量Wc(f)を、参照信号R(f)に乗算して、補正後の参照信号Rc(f)とする。
Figure 0004908291
ここで、
* ;複素共役
|| ;絶対値
Rc ;補正後の参照信号
この補正後の参照信号Rc(f)を用いて、SAR処理を実施する。
この原理を用いた代表的な補正方法として、図4に示すように、INV(ピーク)法とINV(平均)法といった2通りの方法が知られている。INV(ピーク)法は、複数のピーク値のうちの最大値を用いて補正する方法である。INV(平均)法は、複数のピーク値により求めた補正値の平均を補正値とする方法である。以下、各方法について詳細に説明する。
図5は、INV(ピーク)法を用いた補正処理の手順を示すフローチャートである。このINV(ピーク)法においては、まず、SAR処理が行われる(ステップS11)。このステップS11においては、補正前の参照信号を用いてSAR処理が行われ、SAR画像が算出される。
次いで、ピーク値が抽出される(ステップS12)。具体的には、ステップS11で算出されたSAR画像を形成する画像信号のピーク値が抽出される。次いで、ピーク±Mポイントが抽出されてゼロ埋めが行われる(ステップS13)。すなわち、ピーク値を中心に、±Mポイントの画像信号sp(t)を抽出し、全体でNポイントになるようにゼロ埋めを実施して画像信号sp0(t)とする。
次いで、フーリエ変換(FFT)が行われる(ステップS14)。すなわち、ステップS13で得られた画像信号sp0(t)がフーリエ変換される。次いで、参照信号の補正値が算出される(ステップS15)。具体的には、参照信号の補正量Wc(f)が算出される。次いで、SAR処理が行われる8ステップS16)。すなわち、参照信号に、ステップS15で算出された補正量Wc(f)を乗算したものを補正後の参照信号として、SAR処理が実施される。
図6は、INV(平均)法を用いた補正処理の手順を示すフローチャートである。このINV(平均)法においては、まず、SAR処理が行われる(ステップS21)。このステップS21においては、補正前の参照信号を用いてSAR処理が行われ、SAR画像が算出される。
次いで、ピーク値が抽出される(ステップS22)。具体的には、ステップS21で算出されたSAR画像を形成する画像信号から複数(P個)のピーク値が抽出される。次いで、ピークを変更する処理が行われる(ステップS23)。すなわち、ステップS22で抽出されたP個のピーク値のうち、処理対象とするピーク値を次のピーク値に変更する処理が行われる。なお、初回の処理では、ステップS22で抽出されたP個のピーク値のうちの1つのピーク値が選択される。
次いで、ピーク±Mポイントが抽出されてゼロ埋めが行われる(ステップS24)。すなわち、ピーク値を中心に、±Mポイントの画像信号sp(t)を抽出し、全体でNポイントになるようにゼロ埋めを実施して画像信号sp0(t)とする。次いで、フーリエ変換(FFT)が行われる(ステップS25)。すなわち、ステップS24で得られた画像信号sp0(t)がフーリエ変換される。
次いで、参照信号の補正値が算出される(ステップS26)。具体的には、参照信号の補正量Wc(f)が算出される。次いで、P個のピーク値に対する処理が終了したかどうかが調べられる(ステップS27)。このステップS27において、P個のピーク値に対する処理が終了していないことが判断されると、ステップS24の処理に戻り、再度、上述した処理が繰り返される。
上記ステップS27において、P個のピーク値に対する処理が終了したことが判断されると、補正値の平均値が算出される(ステップS28)。すなわち、P個のピーク値に対する参照信号の補正量Wc(f)の平均値が算出され、補正量Wc(f)とされする。次いで、SAR処理が行われる(ステップS29)。すなわち、参照信号に、ステップS28で算出された補正量Wc(f)を乗算したものを補正後の参照信号として、SAR処理が実施される。
次に、上述したINV(ピーク)法およびINV(平均)法の他に、本発明で特に導入したINV(レンジ毎)法について説明する。図7は、INV(レンジ毎)法を用いた補正処理の手順を示すフローチャートである。このINV(レンジ毎)法においては、まず、SAR処理が行われる(ステップS31)。このステップS31においては、補正前の参照信号を用いてSAR処理が行われ、SAR画像が算出される。
次いで、レンジセルを変更する処理が行われる(ステップS32)。すなわち、ステップS31で算出されたSAR画像を形成する画像信号の複数のレンジセルのうち、処理対象とするレンジセルを次のレンジセルに変更する処理が行われる。なお、初回の処理では、複数のレンジセルのうちの先頭の1つのレンジセルが選択される。
次いで、ピーク値が抽出される(ステップS33)。具体的には、ステップS32で処理対象とされたレンジセルの画像信号からピーク値が抽出される。次いで、ピーク±Mポイントが抽出されてゼロ埋めが行われる(ステップS34)。すなわち、ピーク値を中心に、±Mポイントの画像信号sp(t)を抽出し、全体でNポイントになるようにゼロ埋めを実施して画像信号sp0(t)とする。
次いで、フーリエ変換(FFT)が行われる(ステップS35)。すなわち、ステップS34で得られた画像信号sp0(t)がフーリエ変換される。次いで、参照信号の補正値が算出される(ステップS36)。具体的には、参照信号の補正量Wc(f)が算出される。次いで、全てのレンジセルに対する処理が終了したかどうかが調べられる(ステップS37)。このステップS27において、全てのレンジセルに対する処理が終了していないことが判断されると、ステップS32の処理に戻り、再度、上述した処理が繰り返される。
上記ステップS27において、全てのレンジセルに対する処理が終了したことが判断されると、SAR処理が行われる(ステップS38)。すなわち、レンジセル毎に、ステップS36で算出された補正量Wc(f)を参照信号に乗算したものを補正後の参照信号として、SAR処理が実施される。
本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置は、画像信号から抽出したピーク値のレベル(高、中、低)に応じて、上述したINV(ピーク)法、INV(平均)法またはINV(レンジ毎)法のいずれかを適用して補正を行うようにしたものである。
図8は、実施例1に係る合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。この合成開口レーダ装置では、まず、SAR処理が行われる(ステップS41)。このステップS41においては、補正前の参照信号を用いてSAR処理が行われ、SAR画像が算出される。次いで、ピーク値が抽出される(ステップS42)。具体的には、ステップS41で算出されたSAR画像を形成する画像信号のピーク値が抽出される。
次いで、ピークレベルが調べられる(ステップS43)。すなわち、ステップS42で抽出されたピーク値が、第1レベルL1以上であるか、第1レベルL1未満で第2レベルL2(L1>L2)以上であるか、第2レベルL2未満であるかが調べられる。
このステップS43において、ピーク値が第1レベルL1以上であることが判断されると、逆フィルタ(ピーク)法が適用されてSAR画像が生成される(ステップS44)。このステップS44で行われる処理は、図5のフローチャートに示した処理と同じであるが、ステップS11およびS12の処理はスキップされ、ステップS13以降の処理が実行される。
上記ステップS43において、ピーク値が第1レベルL1未満で第2レベルL2以上であることが判断されると、逆フィルタ(平均)法が適用されてSAR画像が生成される(ステップS45)。このステップS45で行われる処理は、図6のフローチャートに示した処理と同じであるが、ステップS21およびS22の処理はスキップされ、ステップS23以降の処理が実行される。
上記ステップS43において、ピーク値が第2レベルL2未満であることが判断されると、逆フィルタ(レンジ毎)法が適用されてSAR画像が生成される(ステップS46)。このステップS46で行われる処理は、図7のフローチャートに示した処理と同じであるが、ステップS31の処理はスキップされ、ステップS32以降の処理が実行される。
以上説明したように、本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置によれば、SAR画像の画像信号のピーク値のレベルに応じて、逆フィルタ(ピーク)法、逆フィルタ(平均)法または逆フィルタ(レンジ毎)法を用いて参照信号を補正するための補正値を算出するので、ピーク値のレベルが低い場合には、結像度が悪くなるという問題を解消することができる。その結果、映像処理の規模を増やさずに、結像度の高い合成開口画像(SAR画像)を得ることができる。
上述した実施例1に係る合成開口レーダ装置において使用されるINV(レンジ毎)法では、移動目標の場合には、目標が分離する可能性がある。このような不都合を解消するために、本発明の実施例2に係る合成開口レーダ装置は、INV−A(レンジ毎)法を用いて補正値を算出するようにしたものである。
この実施例2に係る合成開口レーダ装置の機能的な構成は、図2に示した実施例1に係る合成開口レーダ装置の構成と同じである。
次に、実施例2に係る合成開口レーダ装置の動作を、図9に示す説明図および図10に示すINV−A(レンジ毎)法の処理手順を示すフローチャートを参照しながら説明する。このINV−A(レンジ毎)法においては、まず、SAR処理が行われる(ステップS51)。このステップS51においては、補正前の参照信号を用いてSAR処理が行われ、SAR画像が算出される。
次いで、レンジセルを変更する処理が行われる(ステップS52)。すなわち、ステップS51で算出されたSAR画像を形成する画像信号の複数のレンジセルのうち、処理対象とするレンジセルを次のレンジセルに変更する処理が行われる。なお、初回の処理では、複数のレンジセルのうちの先頭の1つのレンジセルが選択される。
次いで、ピーク値が抽出される(ステップS53)。具体的には、ステップS52で処理対象とされたレンジセルの画像信号からピーク値が抽出される。次いで、ピーク±Mポイントが抽出されてゼロ埋めが行われる(ステップS54)。すなわち、ピーク値を中心に、±Mポイントの画像信号sp(t)を抽出し、全体でNポイントになるようにゼロ埋めを実施して画像信号sp0(t)とする。
次いで、フーリエ変換(FFT)が行われる(ステップS55)。すなわち、ステップS54で得られた画像信号sp0(t)がフーリエ変換される。次いで、参照信号の補正値が算出される(ステップS56)。具体的には、参照信号の補正量Wc(f)が算出される。
次いで、±Qレンジセルは補正値が一定にされる(ステップS57)。すなわち、ステップS56で算出された補正値に対し、ピーク値の周りの±Qレンジセルが同じ補正値になるように修正される。次いで、全てのレンジセルに対する処理が終了したかどうかが調べられる(ステップS58)。このステップS58において、全てのレンジセルに対する処理が終了していないことが判断されると、ステップS52の処理に戻り、再度、上述した処理が繰り返される。
上記ステップS58において、全てのレンジセルに対する処理が終了したことが判断されると、SAR処理が行われる(ステップS59)。すなわち、レンジセル毎に、ステップS36で算出された補正量Wc(f)を参照信号に乗算したものを補正後の参照信号として、SAR処理が実施される。
以上説明したように、本発明の実施例2に係る合成開口レーダ装置によれば、次のような効果を奏する。すなわち、実施例1に係る合成開口レーダ装置で使用したINV(レンジ毎)法では、移動目標の場合等には、図11(b)に示すように、レンジ毎に補正値が異なることにより、目標が分離して画像の連続性が損なわれる場合がある。これに対し、実施例2に係る合成開口レーダ装置で使用されるINV−A(レンジ毎)法では、図11(b)に示すように、ピーク値の周りでは、該ピーク値を中心とする±Qレンジセルでは同一補正値が使用されるので、目標が分離されることなく、画像の連続性が保たれる。その結果、移動目標の分離することなく結像させることができるので、結像度の高い合成開口画像(SAR画像)を得ることができる。
本発明の実施例3に係る合成開口レーダ装置は、実施例1に係る合成開口レーダ装置と実施例2に係る合成開口レーダ装置とを組み合わせたものである。より具体的には、実施例1に係る合成開口レーダ装置において、INV(レンジ毎)法の代わりに、実施例2に係る合成開口レーダ装置で使用されるINV−A(レンジ毎)法を用いるようにしたものである。さらに具体的には、図8に示すフローチャートのステップS46において、INV−A(レンジ毎)法を適用してSAR画像を生成するようにしたものである。
本発明の実施例3に係る合成開口レーダ装置によれば、実施例1に係る合成開口レーダ装置により得られる効果と実施例2に係る合成開口レーダ装置で得られる効果の双方の効果を奏する。
本発明は、SAR画像を形成する画像信号のレベルが低い場合であっても鮮明な画像が要求される合成開口レーダ装置に利用可能である。
本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置で行われるSARの原理を説明するためのモデルを示す図である。 本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置の機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置において行われる補正の概念を示す図である。 本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置において行われるINV法を説明するための図である。 本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置において採用されるINV(ピーク)法を用いた補正処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置において採用されるINV(平均)法を用いた補正処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置において採用されるINV(レンジ毎)法を用いた補正処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係る合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る合成開口レーダ装置において行われるINV−A(レンジ毎)法を説明するための図である。 本発明の実施例2に係る合成開口レーダ装置において採用されるINV−A(レンジ毎)法を用いた補正処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る合成開口レーダ装置において行われるINV−A(レンジ毎)法をINV−A(レンジ毎)法と比較して説明するための図である。
符号の説明
1 第1FFT部
2 第2FFT部
3 乗算部
4 IFFT部
5 補正値処理部
6 参照信号処理部

Claims (1)

  1. 画像信号のピーク値を抽出するピーク値抽出手段と、
    前記ピーク値抽出手段で抽出されたピーク値が第1レベルL1以上の場合は、該抽出された複数のピーク値のうちの最大値を用いて参照信号を補正する逆フィルタ法を適用するための補正値を算出し、前記ピーク値抽出手段で抽出されたピーク値が第1レベルL1未満であって第2レベルL2以上の場合は、該抽出された複数のピーク値に対してそれぞれ求めた複数の補正値の平均値を用いて参照信号を補正する逆フィルタ法を適用するための補正値を算出し、前記ピーク値抽出手段で抽出されたピーク値が第2レベルL2未満の場合は、該抽出されたレンジセル毎のピーク値を用いてレンジセル毎に参照信号を補正する逆フィルタ法に適用するためのレンジセル毎の補正値を算出する補正値処理部と、
    前記補正値処理部で算出された補正値を用いて参照信号を補正する参照信号処理部と、
    前記参照信号処理部で補正された参照信号を用いて合成開口処理を行う処理部と、
    を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
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