JP3964218B2 - 合成開口レーダ装置及び像再生方法 - Google Patents

合成開口レーダ装置及び像再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は航空機や衛星に搭載する合成開口レーダに係り、特に地表や海面を観測し、画像化するための合成開口レーダ装置及び像再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の合成開口レーダ装置としては、図9、10に示すようなものがあった。図9、10は、D.G.Thompson、J.S.Bates and D.V.Arnold、"Extending the Phase Gradient Autofocus Algorithm for Low-Altitude Stripmap Mode SAR"、Proceeding of the 1999 IEEE Radar Conference、pp.36-40に記載されたアルゴリズムから想定される合成開口レーダ装置の構成図である。なお、この文献は、従来の方法の改良部のみをとりあげているため、従来の方法としては、W.G.Carrara、R.S.Goodman、R.M.Majewski、"Spotlight Synthetic Aperture Radar"、Artech House、1995の266ページに記載されたFigure6.9を参考にした。この装置はフェーズグラディエント・オートフォーカス(Phase Gradient Autofocus)と呼ばれるオートフォーカス機能を備え、画像再生処理部で再生された画像から、そのホログラムの位相に生じている誤差を推定して補償することで、再生画像の分解能を改善することが目的である。
【0003】
図9の構成図において、1は送受信アンテナで、プラットフォームに搭載され高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する部分である。2は信号送受信部で、送受信アンテナ1で送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、送受信アンテナ1で収集された信号を増幅し中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する部分である。3は画像再生処理部で、信号送受信部2からの受信信号に画像再生処理を行い、2次元の高分解能な画像を再生する部分である。2次元の画像の軸は、各々アジマスとレンジと呼ばれる。4はレンジビン選択部で、PGAの処理に用いるレンジビンを選択する部分である。
【0004】
5は画像シフト部で、レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる部分である。6は窓関数乗算部で、窓関数をアジマス方向に乗算する部分である。7はフェーズグラディエント(Phase Gradient)推定及び補償部で、再生画像に生じている位相誤差を推定して補償する部分であり、このブロックの構成は図10に詳細に示す。8は繰り返し判定部で、PGAの処理を繰り返すかどうかを判定する部分である。9は、PGAの処理によって分解能が改善した画像データである。
【0005】
フェーズグラディエント推定及び補償部7の構成図を図10に示す。図10において、10はフェーズグラディエント推定及び補償部7に入力する画像データである。11はFFT部で、画像データ10をアジマス方向にFFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transform)する部分である。この処理により、アジマス軸は、アジマスの空間周波数軸となる。12は微分処理部で、FFT部11の出力をアジマスの空間周波数で微分する部分である。13は共役処理部で、FFT部11の出力の複素共役をとる部分である。14は乗算処理部で、微分処理部12の出力と共役処理部13の出力を乗算する部分である。15は虚数部抜き出し部で、乗算処理部14の出力の虚数部のみを取り出す部分である。
【0006】
16は電力計算部で、FFT部11の出力から電力を計算する部分である。17は逆数処理部で、電力計算部16の出力の逆数を取る部分である。18は振幅計算部で、FFT部11の出力から振幅を計算する部分である。19は振幅による重み付け関数算出部で、レンジビン毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出する部分である。20は乗算処理部で、虚数部抜き出し部15の出力と、逆数処理部17の出力と、振幅による重み付け関数算出部19の出力を乗算する部分である。21はレンジ方向加算部で、乗算処理部20の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求める部分である。この処理により、アジマスの空間周波数とレンジの2軸からなる2次元の信号が、アジマスの空間周波数軸のみの1次元の信号となる。
【0007】
22は積分処理部で、レンジ方向加算部21の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める部分である。23は0次、1次成分除去部で、積分処理部22の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する部分である。24は位相補償量算出部で、0次、1次成分除去部23の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する部分である。25は乗算処理部で、FFT部11の出力と位相補償量算出部24の出力を乗算して、位相誤差を補償する部分である。26はIFFT部で、乗算処理部25の出力をIFFT(逆高速フーリエ変換:Inverse Fast Fourier Transform)する部分である。この処理により、アジマスの空間周波数軸はアジマス軸となる。27は位相誤差が補償された画像データである。
【0008】
次に動作について、図11、12のフローチャートとともに説明する。動作の説明にあたって、まず、合成開口レーダの再生画像に生じる位相誤差を定義する。位相誤差が生じていない合成開口レーダ画像において、n番目のレンジビンをアジマス方向にフーリエ変換して得られるスペクトルSnは、次式のように複数の波長を持つ正弦波の重ね合わせで表すことができる。ここに、uは空間周波数を表す。
【0009】
【数1】
Figure 0003964218
【0010】
Snに対し、φの位相誤差が発生している場合のスペクトルGnは次式で表すことができる。これより、位相誤差を補償することは、Gnからφを推定して補償することであることが分かる。
【0011】
【数2】
Figure 0003964218
【0012】
以降、フローチャートとともに動作を説明する。図11は従来の合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。まず、信号送受信部2で生成された高周波パルス信号を送受信アンテナ1が地表面に向けて送信する。反射エコーを送受信アンテナ1が受信して、信号受信部2が信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する(ステップS1)。得られた信号から、画像再生処理部3が信号処理を行い、画像を再生する(ステップS2)。レンジビン選択部4が再生された画像から、孤立した点状の目標が存在するレンジビンを探し、そのレンジビンをN個選択する。ここに、Nは事前に設定しておく値である(ステップS3)。画像シフト部5が、レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる。このとき、端からはみ出した画像は、図13に示すように、反対側の端に連結する。この処理によって、孤立した点状の目標のスペクトルに生じるドップラーの1次成分を小さくし、位相誤差推定精度を上昇させる(ステップS4)。窓関数乗算部6が、窓関数をアジマス方向に乗算する。これにより、画像の左端にシフトさせた点状の目標以外の目標を除去し、位相誤差の推定精度を上昇させる。窓関数としては、次式に示すようなRect関数Rがよく用いられる(ステップS5)。
【0013】
【数3】
Figure 0003964218
【0014】
フェーズグラディエント推定及び補償部7が窓関数を乗じた画像から位相誤差を推定して補償する。この処理については、図12とともに、以降で説明する(ステップS6)。繰り返し判定部8がPGAの処理を繰り返すかどうかを判定し、繰り返す場合には処理をステップS4まで戻し、繰り返さない場合には、処理を終了する。なお、従来文献には、この判定法の詳細については特に記述されていない(ステップS7)。
【0015】
図12は、図11のステップS6の処理について詳細に示したフローチャートである。まず、図10のFFT部11が、ステップS5で窓関数を乗算された画像に対し、アジマス方向にFFTする。この処理により、アジマス軸は、アジマスの空間周波数軸となる(ステップS8)。FFT部11の出力を、微分処理部12がアジマスの空間周波数で微分し(ステップS9)、共役処理部13が複素共役をとり(ステップS10)、乗算処理部14がこれらを乗算する(ステップS11)。虚数部抜き出し部15が、乗算処理部14の出力の虚数部を抜き出す(ステップS12)。また、電力計算部16がFFT部11の出力から電力を計算する(ステップS13)。逆数処理部17が、電力計算部16の出力の逆数を取る(ステップS14)。振幅計算部18が、FFT部11の出力から振幅を計算する(ステップS15)。振幅による重み付け関数算出部19が、次式に示す重み付け関数Wnを算出する(ステップS16)。式において、AVE[Gn] for uは、Gnのuに対する平均値を示す。
【0016】
【数4】
Figure 0003964218
【0017】
乗算処理部20が、虚数部抜き出し部15の出力と、逆数処理部17の出力と、振幅による重み付け関数算出部19の出力を乗算する(ステップS17)。レンジ方向加算部21が、乗算処理部20の出力をレンジ方向で加算する。この処理により、アジマスの空間周波数とレンジの2軸からなる2次元の信号が、アジマスの空間周波数軸のみの1次元の信号となる。また、この1次元の信号は位相誤差の微分値の推定値となっている。なお、このレンジ方向で加算する処理は、全レンジビンで共通の値を持つ位相誤差成分を増加させ、レンジビン毎で異なる値を持つクラッタの位相成分を抑圧するためのものである。ここに、クラッタは、画像シフト部5で左端にシフトさせた孤立した点状の目標以外の信号成分で、かつ、窓関数によって除去できなかった信号成分である(ステップS18)。ここまでの処理を式で表すと、次式となる。
【0018】
【数5】
Figure 0003964218
【0019】
積分処理部22が、レンジ方向加算部21の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める(ステップS19)。0次、1次成分除去部23が、積分処理部22の出力である位相誤差の推定値について、その0次と1次の成分を除去する(ステップS20)。位相補償量算出部24が、0次、1次成分除去部23の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する。位相補償量Pは、位相誤差の推定値ψを用いて次式で表される(ステップS21)。
【0020】
【数6】
Figure 0003964218
【0021】
乗算処理部25が、FFT部11の出力と、位相補償量算出部24の出力を乗算して、位相誤差を補償する(ステップS22)。IFFT部26が、乗算処理部25の出力をIFFTする。この処理により、アジマスの空間周波数軸は、アジマス軸となる。このデータは、位相誤差が補償された画像データである(ステップS23)。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
従来の合成開口レーダ装置は以上のように構成されており、レンジ方向に信号を加算するときに、上記(4)式に示すように振幅に比例した重み付け関数を乗算している。これは、振幅が小さいと、位相誤差を推定する場合に発生する推定誤差が大きくなるため、この影響を減少させるための処理である。しかしながら、レンジ方向に加算する処理は、もともと複数のレンジビンで平均することでクラッタ成分を抑圧するためのものである。このため、1つのレンジビンの寄与を大きくする重み付け関数はそのレンジビンのクラッタからの寄与が大きくなり、クラッタをうまく抑圧できない可能性が高くその結果、位相補償誤差を増加させてしまう。
【0023】
この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、レンジビン毎の振幅の平均を計算し、これが最大となるレンジビンにおける平均振幅を基準として閾値を設定し、この閾値以上の振幅を持つレンジビンのみを用いて処理を行うことで、推定誤差が小さいレンジビンでのみ処理を行い、その結果、位相補償誤差を減少させることのできる合成開口レーダ装置及び像再生方法を得ることを目的とする。
【0024】
また、この発明は、孤立した点状の目標の電力とクラッタの電力の比(S/C)を計算し、これが、全てのレンジビンにおいて別途設定した閾値以上であった場合に、振幅による重み付け関数を乗算して処理を行うことで、クラッタの寄与の少ない場合にのみ重み付けを行い、位相補償誤差を減少させることのできる合成開口レーダ装置及び像再生方法を得ることを目的とする。
【0025】
また、この発明は、振幅に比例した重み付け関数と、S/Cに比例した重み付け関数を計算し、その和による重み付け関数を求め、これを乗算して処理を行うことで、推定誤差とクラッタを抑圧でき、位相補償誤差を減少させることのできる合成開口レーダ装置及び像再生方法を得ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明は、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であって、(a)高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、(b)この送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、送受信アンテナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する信号送受信部と、(c)この信号送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、(d)処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、(e)レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部と、(f)窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、(g)窓関数乗算後の画像データをアジマス方向にFFTするFFT部と、(h)このFFT部の出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理部と、(i)前記FFT部の出力の複素共役をとる共役処理部と、(j)前記微分処理部の出力と前記共役処理部の出力を乗算する乗算処理部と、(k)この乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、(l)前記FFT部の出力から電力を計算する電力計算部と、(m)この電力計算部の出力の逆数を取る逆数処理部と、(n)前記FFT部の出力から振幅を計算する振幅計算部と、(o)この振幅計算部の出力を用いて、使用する重み付け関数を選択する振幅による重み付け関数選択部と、(p)レンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出する振幅による重み付け関数算出部と、(q)レンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満の場合で二値化させた重み付け関数を作成する閾値を設定した重み付け関数算出部と、(r)前記虚数部抜き出し部の出力と、前記逆数処理部の出力と、前記振幅による重み付け関数算出部あるいは前記閾値を設定した重み付け関数算出部の出力を乗算する乗算処理部と、(s)この乗算処理部の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるレンジ方向加算部と、(t)このレンジ方向加算部の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める積分処理部と、(u)この積分処理部の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部と、(v)この0次、1次成分除去部の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する位相補償量算出部と、(w)前記FFT部の出力と位相補償量算出部の出力を乗算して、位相誤差を補償する乗算処理部と、(x)この乗算処理部の出力をIFFTするIFFT部と、(y)処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と、を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置にある。
【0027】
また、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であって、 (a) 高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、 (b) この送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、送受信アンテナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する信号送受信部と、 (c) この信号送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、 (d) 処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、 (e) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部と、 (f) 窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、 (g) 窓関数乗算後の画像データをアジマス方向に FFT する FFT 部と、 (h) この FFT 部の出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理部と、 (i) 前記 FFT 部の出力の複素共役をとる共役処理部と、 (j) 前記微分処理部の出力と前記共役処理部の出力を乗算する乗算処理部と、 (k) この乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、 (l) 前記 FFT 部の出力から電力を計算する電力計算部と、 (m) この電力計算部の出力の逆数を取る逆数処理部と、 (n) 前記 FFT 部の出力から振幅を計算する振幅計算部と、 (A) 窓関数乗算後の画像から信号とクラッタの電力比を計算する S/C 計算部と、 (B) 前記振幅計算部の出力と前記 S/C 計算部の出力を用いて、使用する重み付け関数を選択する振幅、 S/C による重み付け関数選択部と、 (C) レンジ毎の振幅の平均値が A × GM 未満なら0、以上ならその振幅に比例した値を持つ重み付け関数を作成する閾値を設定した振幅による重み付け関数算出部と、 (p) レンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出する振幅による重み付け関数算出部と、 (q) レンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満の場合で二値化させた重み付け関数を作成する閾値を設定した重み付け関数算出部と、 (r) 前記虚数部抜き出し部の出力と、前記逆数処理部の出力と、前記振幅による重み付け関数算出部あるいは前記閾値を設定した重み付け関数算出部の出力あるいは前記閾値を設定した振幅による重み付け関数算出部の出力を乗算する乗算処理部と、 (s) この乗算処理部の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるレンジ方向加算部と、 (t) このレンジ方向加算部の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める積分処理部と、 (u) この積分処理部の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部と、 (v) この0次、1次成分除去部の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する位相補償量算出部と、 (w) 前記 FFT 部の出力と位相補償量算出部の出力を乗算して、位相誤差を補償する乗算処理部と、 (x) この乗算処理部の出力を IFFT する IFFT 部と、 (y) 処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と、を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置にある。
【0028】
また、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であって、 (a) 高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、 (b) この送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、送受信アンテナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する信号送受信部と、 (c) この信号送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、 (d) 処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、 (e) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部と、 (f) 窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、 (g) 窓関数乗算後の画像データをアジマス方向に FFT する FFT 部と、 (h) この FFT 部の出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理部と、 (i) 前記 FFT 部の出力の複素共役をとる共役処理部と、 (j) 前記微分処理部の出力と前記共役処理部の出力を乗算する乗算処理部と、 (k) この乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、 (l) 前記 FFT 部の出力から電力を計算する電力計算部と、 (m) この電力計算部の出力の逆数を取る逆数処理部と、 (n) 前記 FFT 部の出力から振幅を計算する振幅計算部と、 (A) 窓関数乗算後の画像から信号とクラッタの電力比を計算する S/C 計算部と、 (D) 前記振幅計算部の出力と前記 S/C 計算部の出力を用いて、振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、 S/C に比例した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付け関数を作成する振幅、 S/C による重み付け関数算出部と、 (r) 前記虚数部抜き出し部の出力と、前記逆数処理部の出力と、前記振幅、 S/C による重み付け関数算出部の出力を乗算する乗算処理部と、 (s) この乗算処理部の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるレンジ方向加算部と、 (t) このレンジ方向加算部の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める積分処理部と、 (u) この積分処理部の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部と、 (v) この0次、1次成分除去部の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する位相補償量算出部と、 (w) 前記 FFT 部の出力と位相補償量算出部の出力を乗算して、位相誤差を補償する乗算処理部と、 (x) この乗算処理部の出力を IFFT する IFFT 部と、 (y) 処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と、を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置にある。
【0029】
また、地表や海面の高分解能画像を得ることのできる像再生方法であって、(a)高周波パルス信号を地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換するステップと、(b)得られた信号を用いて信号処理を行い画像を再生するステップと、(c)画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、そのレンジを選択するステップと、(d)レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせるステップと、(e)(d)の出力に窓関数をアジマス方向に乗算するステップと、(f)(e)の出力をアジマス方向にFFTするステップと、(g)(f)の出力をアジマスの空間周波数で微分するステップと、(h)(f)の出力の複素共役をとるステップと、(i)(g)と(h)の出力を乗算するステップと、(j)(i)の出力の虚数部を抜き出すステップと、(k)(f)の出力から電力を計算するステップと、(l)(k)の出力の逆数を取るステップと、(m)(f)の出力から振幅を計算するステップと、(n)(m)の出力から使用する重み付け関数を選択するステップと、(o)(n)の出力からレンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出するステップと、(p)(n)の出力からレンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満で二値化させた重み付け関数を作成するステップと、(q)(j)の出力と、(l)の出力と、(o)または(p)の出力を乗算するステップと、(r)(q)の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるステップと、(s)(r)の出力を積分して位相誤差の推定値を求めるステップと、(t)(s)の出力から0次と1次の成分を除去するステップと、(u)(t)の出力から位相補償量を算出するステップと、(v)(f)の出力と(u)の出力を乗算して位相誤差を補償するステップと、(w)(v)の出力をIFFTするステップと、(x)処理を繰り返すかどうかを判定するステップと、を備えたことを特徴とする像再生方法にある。
【0030】
また、地表や海面の高分解能画像を得ることのできる像再生方法であって、 (a) 高周波パルス信号を地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換するステップと、 (b) 得られた信号を用いて信号処理を行い画像を再生するステップと、 (c) 画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、そのレンジを選択するステップと、 (d) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせるステップと、 (e) (d) の出力に窓関数をアジマス方向に乗算するステップと、 (f) (e) の出力をアジマス方向に FFT するステップと、 (g) (f) の出力をアジマスの空間周波数で微分するステップと、 (h) (f) の出力の複素共役をとるステップと、 (i) (g) (h) の出力を乗算するステップと、 (j) (i) の出力の虚数部を抜き出すステップと、 (k) (f) の出力から電力を計算するステップと、 (l) (k) の出力の逆数を取るステップと、 (m) (f) の出力から振幅を計算するステップと、 (A) 窓関数乗算後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するステップと、 (B) (m) の出力と (A) の出力を用いて使用する重み付け関数を選択するステップと、 (C) レンジ毎の振幅の平均値が A × GM 未満なら0、以上ならその振幅に比例した値を持つ重み付け関数を作成するステップと、 (o) (B) の出力からレンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出するステップと、 (p) (B) の出力からレンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満で二値化させた重み付け関数を作成するステップと、 (q) (j) の出力と、 (l) の出力と、 (o) または (p) または (C) の出力を乗算するステップと、 (r) (q) の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるステップと、 (s) (r) の出力を積分して位相誤差の推定値を求めるステップと、 (t) (s) の出力から0次と1次の成分を除去するステップと、 (u) (t) の出力から位相補償量を算出するステップと、 (v) (f) の出力と (u) の出力を乗算して位相誤差を補償するステップと、 (w) (v) の出力を IFFT するステップと、 (x) 処理を繰り返すかどうかを判定するステップと、を備えたことを特徴とする像再生方法にある。
【0031】
また、地表や海面の高分解能画像を得ることのできる像再生方法であって、 (a) 高周波パルス信号を地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換するステップと、 (b) 得られた信号を用いて信号処理を行い画像を再生するステップと、 (c) 画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、そのレンジを選択するステップと、 (d) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせるステップと、 (e) (d) の出力に窓関数をアジマス方向に乗算するステップと、 (f) (e) の出力をアジマス方向に FFT するステップと、 (g) (f) の出力をアジマスの空間周波数で微分するステップと、 (h) (f) の出力の複素共役をとるステップと、 (i) (g) (h) の出力を乗算するステップと、 (j) (i) の出力の虚数部を抜き出すステップと、 (k) (f) の出力から電力を計算するステップと、 (l) (k) の出力の逆数を取るステップと、 (m) (f) の出力から振幅を計算するステップと、 (A) 窓関数乗算後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するステップと、 (D) 振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、 S/C に比例した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付け関数を作成するステップと、 (q) (j) の出力と、 (l) の出力と、 (D) の出力を乗算するステップと、 (r) (q) の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるステップと、 (s) (r) の出力を積分して位相誤差の推定値を求めるステップと、 (t) (s) の出力から0次と1次の成分を除去するステップと、 (u) (t) の出力から位相補償量を算出するステップと、 (v) (f) の出力と (u) の出力を乗算して位相誤差を補償するステップと、 (w) (v) の出力を IFFT するステップと、 (x) 処理を繰り返すかどうかを判定するステップと、 を備えたことを特徴とする像再生方法にある。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下この発明を各実施の形態に従って説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1による合成開口レーダ装置を図1、2と共に説明する。図1はこの発明に係る合成開口レーダ装置の構成図である。図1において、図9に示す従来ものと同一もしくは相当部分は同一符号で示す。すなわち1から6および8、9が従来技術のものと同一もしくは相当部分になる。28はこの発明による改良型のフェーズグラディエント推定及び補償部で、詳細は図2に示す。
【0033】
図2はこの実施の形態による図1のフェーズグラディエント推定及び補償部28を詳細に示した構成図である。図2において、図10に示す従来ものと同一もしくは相当部分は同一符号で示す。すなわち10から27が従来技術のものと同一もしくは相当部分になる。
【0034】
29は振幅による重み付け関数選択部で、振幅計算部18の出力を用いて、従来の重み付け関数と、以降で示す重み付け関数のどちらを使用するかを選択する部分である。具体的には、閾値A×GMを用いて、全てのレンジビンにおいて振幅の平均値がA×GM以上ならば従来の重み付け関数、A×GM以下が1レンジビンでもあれば以降で示す重み付け関数を選択する。なお、ここで、GMはレンジビン毎の振幅の平均値の最大値、Aは閾値を決定するパラメータを示す。Aは事前に設定しておく。30は閾値を設定した重み付け関数算出部で、レンジ毎の振幅の平均値がA×GM以上ならば1/Nn、未満なら0の二値化した重み付け関数を作成する部分である。ただし、Nnは振幅の平均が閾値A×GM以上となるレンジビンの数を示す。この重み付け関数を次式に示す。式において、max[Gn] for nは、Gnのnに対する最大値を示す。
【0035】
【数7】
Figure 0003964218
【0036】
次に、この実施の形態の動作を図3、4のフローチャートと共に説明する。図3はこの発明に係る合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。図3のフローチャートにおいて、図11に示す従来ものと同一もしくは相当部分は同一符号で示す。すなわちステップS1からステップS5およびステップS7は従来技術のものと同一もしくは相当の処理である。改良型されたフェーズグラディエント推定及び補償部27が、改良型のフェーズグラディエント推定を行う(ステップS24)。この処理の詳細を図4に示す。
【0037】
図4はこの実施の形態による図3の改良型のフェーズグラディエント推定及び補償について詳細に示したものである。図4のフローチャートにおいて、図12に示す従来ものと同一もしくは相当部分は同一符号で示す。すなわちステップS8からステップS23は従来技術のものと同一もしくは相当の処理である。
【0038】
振幅による重み付け関数選択部29が、振幅計算部18の出力を用いて、従来の重み付け関数と、以降で示す重み付け関数のどちらを使用するかを選択する。具体的には、閾値A×GMを用いて、全てのレンジビンにおいて振幅の平均値がA×GM以上ならば従来の重み付け関数(振幅による重み付け関数算出部19、ステップS16)、A×GM以下が1レンジビンでもあれば以降で示す重み付け関数(閾値を設定した重み付け関数算出部30、ステップS26)を選択する。なおここで、GMは、レンジビン毎の振幅の平均値の最大値、Aは閾値を決定するパラメータを示す。Aは事前に設定しておく(以上ステップS25)。閾値を設定した重み付け関数算出部30は、レンジ毎の振幅の平均値がA×GM以上ならば1/Nn、未満なら0の二値化した重み付け関数を作成する。ただし、Nnは、振幅の平均が閾値A×GM以上となるレンジビンの数を示す(ステップS26)。
【0039】
このように本実施の形態の構成によれば、閾値を設定して、閾値以上の振幅を持つレンジビンのみを用いて処理を行うことで、推定誤差が小さいレンジでのみ処理を行い、その結果、位相補償誤差を減少させることができる。
【0040】
実施の形態2.
次にこの発明の実施の形態2による合成開口レーダ装置を図1、5と共に説明する。実施の形態2は、実施の形態1におけるフェーズグラディエント推定及び補償部28をさらに変更したものである。図5は、この改良型のフェーズグラディエント推定及び補償部28を詳細に示した構成図である。図において、10から27および30は実施の形態1と同一もしくは相当部分になる。
【0041】
31はS/C計算部で、窓関数乗算後の画像から、信号とクラッタの電力比を計算する部分である。ここで信号は、画像シフト部5で左端にシフトさせた孤立した点状の目標を表し、クラッタは孤立した点状の目標以外の成分でかつ窓関数によって除去できなかった成分を表す。32は振幅、S/Cによる重み付け関数選択部で、振幅計算部18の出力とS/C計算部31の出力を用いて、従来の重み付け関数と、実施の形態1に示した重み付け関数と、以降で示す重み付け関数のどれを使用するかを選択する部分である。具体的には、振幅の平均値が閾値A×GM以下となるレンジビンが少なくとも1つあり、かつ、全てのレンジビンでS/Cが閾値B以上の場合、以降で示す重み付け関数を選択し、振幅の平均値が閾値A×GM以下となるレンジビンが少なくとも1つあり、かつ、S/Cが閾値B以下となるレンジビンが少なくとも1つある場合、実施の形態1に示した重み付け関数を選択し、それ以外ならば従来の重み付け関数を選択する。なお、ここで、A、Bは事前に設定しておく値である。33は閾値を設定した振幅による重み付け関数算出部で、レンジ毎の振幅の平均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例した値を持つ重み付け関数Wnを作成する部分である。この重み付け関数Wnを次式に示す。
【0042】
【数8】
Figure 0003964218
【0043】
次に、この実施の形態の動作を図3、6のフローチャートと共に説明する。実施の形態2は実施の形態1において、改良型のフェーズグラディエント推定および補償(ステップS24)を変更したものである。図6はこの改良型のフェーズグラディエント推定及び補償の処理を詳細に示したものである。図6において、ステップS8からS23およびS26は実施の形態1と同一もしくは相当の処理である。
【0044】
S/C計算部31が、窓関数乗算後の画像から、信号とクラッタの電力比を計算する。ここで信号は、画像シフト部5で左端にシフトさせた孤立した点状の目標を表し、クラッタは孤立した点状の目標以外の成分で、かつ窓関数によって除去できなかった成分を表す(ステップS27)。振幅、S/Cによる重み付け関数選択部32が、振幅計算部18の出力とS/C計算部31の出力を用いて、従来の重み付け関数と、実施の形態1に示した重み付け関数と、以降で示す重み付け関数のどれを使用するかを選択する。
【0045】
具体的には、振幅の平均値が閾値A×GM以下となるレンジビンが少なくとも1つあり、かつ、全てのレンジビンでS/Cが閾値B以上の場合、以降で示す重み付け関数を選択し(関数算出部33、ステップS29)、振幅の平均値が閾値A×GM以下となるレンジビンが少なくとも1つあり、かつ、S/Cが閾値B以下となるレンジビンが少なくとも1つある場合、実施の形態1に示した重み付け関数を選択し(関数算出部30、ステップS26)、それ以外ならば従来の重み付け関数を選択する(関数算出部19、ステップS16)。なお、ここで、A、Bは事前に設定しておく値である(ステップS28)。閾値を設定した振幅による重み付け関数算出部33が、レンジ毎の振幅の平均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例した値の持つ重み付け関数を作成する(ステップS29)。
【0046】
このように本実施の形態の構成によれば、閾値以上の振幅を持つレンジにおいて、孤立した点状の目標の電力とクラッタの電力の比(S/C)を計算し、これが、全てのレンジにおいて別途設定した閾値以上であった場合に、振幅による重み付け関数を乗算して処理を行うことで、クラッタの寄与の少ない場合にのみ重み付けを行い、位相補償誤差を減少させることができる。
【0047】
実施の形態3.
さらにこの発明の実施の形態3による合成開口レーダ装置を図1、7と共に説明する。実施の形態3は、実施の形態2におけるフェーズグラディエント推定及び補償部28をさらに変更したものである。図7は、この改良型のフェーズグラディエント推定及び補償部28を詳細に示したものである。図において、10から27および31は実施の形態2と同一もしくは相当部分になる。
【0048】
34は振幅、S/Cによる重み付け関数算出部で、振幅に比例した値を持つ重み付け関数WAn、S/Cに比例した値を持つ重み付け関数WSCnを用いて次式で表される重み付け関数Wnを作成する。式において、α、βは各々WAn、WSCnに対する重みで事前に設定しておく値であり、SCnはレンジ毎のS/Cを示す。
【0049】
【数9】
Figure 0003964218
【0050】
次に、この実施の形態の動作を図3、8のフローチャートと共に説明する。実施の形態3は、実施の形態2において、改良型のフェーズグラディエント推定および補償(ステップS24)を変更したものである。図8はこの改良型のフェーズグラディエント推定及び補償の処理を詳細に示したものである。図8において、ステップS8からS23、およびS27は実施の形態2と同一もしくは相当の処理である。
【0051】
振幅、S/Cによる重み付け関数算出部34が、振幅に比例した値を持つ重み付け関数WA、S/Cに比例した値を持つ重み付け関数WSCを用いて(9)式で表される重み付け関数を作成する(ステップS30)。
【0052】
このように本実施の形態の構成によれば、振幅に比例した重み付け関数と、S/Cに比例した重み付け関数を計算し、その和による重み付け関数を求め、これを乗算して処理を行うことで、推定誤差とクラッタを抑圧でき、位相補償誤差を減少させることができる。
【0053】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であって、(a)高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、(b)この送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、送受信アンテナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する信号送受信部と、(c)この信号送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、(d)処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、(e)レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部と、(f)窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、(g)窓関数乗算後の画像データをアジマス方向にFFTするFFT部と、(h)このFFT部の出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理部と、(i)前記FFT部の出力の複素共役をとる共役処理部と、(j)前記微分処理部の出力と前記共役処理部の出力を乗算する乗算処理部と、(k)この乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、(l)前記FFT部の出力から電力を計算する電力計算部と、(m)この電力計算部の出力の逆数を取る逆数処理部と、(n)前記FFT部の出力から振幅を計算する振幅計算部と、(o)この振幅計算部の出力を用いて、使用する重み付け関数を選択する振幅による重み付け関数選択部と、(p)レンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出する振幅による重み付け関数算出部と、(q)レンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満の場合で二値化させた重み付け関数を作成する閾値を設定した重み付け関数算出部と、(r)前記虚数部抜き出し部の出力と、前記逆数処理部の出力と、前記振幅による重み付け関数算出部あるいは前記閾値を設定した重み付け関数算出部の出力を乗算する乗算処理部と、(s)この乗算処理部の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるレンジ方向加算部と、(t)このレンジ方向加算部の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める積分処理部と、(u)この積分処理部の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部と、(v)この0次、1次成分除去部の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する位相補償量算出部と、(w)前記FFT部の出力と位相補償量算出部の出力を乗算して、位相誤差を補償する乗算処理部と、(x)この乗算処理部の出力をIFFTするIFFT部と、(y)処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と、を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置及びこれに基づく象再生方法としたので、閾値を設定して、閾値以上の振幅を持つレンジビンのみを用いて処理を行うことで、推定誤差が小さいレンジでのみ処理を行い、その結果、位相補償誤差を減少させることができる。
【0054】
また、前記(o)の代わりに、(A)窓関数乗算後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するS/C計算部と、(B)前記振幅計算部の出力と前記S/C計算部の出力を用いて、使用する重み付け関数を選択する振幅、S/Cによる重み付け関数選択部と、(C)レンジ毎の振幅の平均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例した値を持つ重み付け関数を作成する閾値を設定した振幅による重み付け関数算出部と、を備えた装置及びこれに基づく象再生方法としたので、閾値以上の振幅を持つレンジにおいて、孤立した点状の目標の電力とクラッタの電力の比(S/C)を計算し、これが、全てのレンジにおいて別途設定した閾値以上であった場合に、振幅による重み付け関数を乗算して処理を行うことで、クラッタの寄与の少ない場合にのみ重み付けを行い、位相補償誤差を減少させることができる。
【0055】
また、前記(p)、(q)、(B)および(C)の代わりに、(D)振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、S/Cに比例した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付け関数を作成する振幅、S/Cによる重み付け関数算出部を備えた装置及びこれに基づく象再生方法としたので、振幅に比例した重み付け関数と、S/Cに比例した重み付け関数を計算し、その和による重み付け関数を求め、これを乗算して処理を行うことで、推定誤差とクラッタを抑圧でき、位相補償誤差を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による合成開口レーダ装置の構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による合成開口レーダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の構成を示す図である。
【図3】 この発明による合成開口レーダ装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1による合成開口レーダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態2による合成開口レーダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による合成開口レーダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態3による合成開口レーダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の構成を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による合成開口レーダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】 従来のこの種の合成開口レーダ装置の構成を示す図である。
【図10】 従来のこの種の合成開口レーダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の構成を示す図である。
【図11】 従来のこの種の合成開口レーダ装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】 従来のこの種の合成開口レーダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】 画像シフト部の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 送受信アンテナ、2 信号送受信部、3 画像再生処理部、4 レンジビン選択部、5 画像シフト部、6 窓関数乗算部、7 フェーズグラディエント推定及び補償部、8 繰り返し判定部、9 画像データ、10 画像データ、11 FFT部、12 微分処理部、13 共役処理部、14 乗算処理部、15 虚数部抜き出し部、16 電力計算部、17 逆数処理部、18 振幅計算部、19 振幅による重み付け関数算出部、20 乗算処理部、21 レンジ方向加算部、22 積分処理部、23 0次、1次成分除去部、24 位相補償量算出部、25 乗算処理部、26 IFFT部、27 画像データ、28 フェーズグラディエント推定及び補償部、29 振幅による重み付け関数選択部、30 閾値を設定した重み付け関数算出部、31 S/C計算部、32 振幅、S/Cによる重み付け関数選択部、33 閾値を設定した振幅による重み付け関数算出部、34 振幅、S/Cによる重み付け関数算出部。

Claims (6)

  1. 地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であって、
    (a) 高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、
    (b) この送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、送受信アンテナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する信号送受信部と、
    (c) この信号送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、
    (d) 処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、
    (e) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部と、
    (f) 窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、
    (g) 窓関数乗算後の画像データをアジマス方向にFFTするFFT部と、
    (h) このFFT部の出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理部と、
    (i) 前記FFT部の出力の複素共役をとる共役処理部と、
    (j) 前記微分処理部の出力と前記共役処理部の出力を乗算する乗算処理部と、
    (k) この乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、
    (l) 前記FFT部の出力から電力を計算する電力計算部と、
    (m) この電力計算部の出力の逆数を取る逆数処理部と、
    (n) 前記FFT部の出力から振幅を計算する振幅計算部と、
    (o) この振幅計算部の出力を用いて、使用する重み付け関数を選択する振幅による重み付け関数選択部と、
    (p) レンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出する振幅による重み付け関数算出部と、
    (q) レンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満の場合で二値化させた重み付け関数を作成する閾値を設定した重み付け関数算出部と、
    (r) 前記虚数部抜き出し部の出力と、前記逆数処理部の出力と、前記振幅による重み付け関数算出部あるいは前記閾値を設定した重み付け関数算出部の出力を乗算する乗算処理部と、
    (s) この乗算処理部の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるレンジ方向加算部と、
    (t) このレンジ方向加算部の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める積分処理部と、
    (u) この積分処理部の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部と、
    (v) この0次、1次成分除去部の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する位相補償量算出部と、
    (w) 前記FFT部の出力と位相補償量算出部の出力を乗算して、位相誤差を補償する乗算処理部と、
    (x) この乗算処理部の出力をIFFTするIFFT部と、
    (y) 処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と、
    を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  2. 地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であって、
    (a) 高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、
    (b) この送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、送受信アンテナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する信号送受信部と、
    (c) この信号送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、
    (d) 処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、
    (e) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部と、
    (f) 窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、
    (g) 窓関数乗算後の画像データをアジマス方向にFFTするFFT部と、
    (h) このFFT部の出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理部と、
    (i) 前記FFT部の出力の複素共役をとる共役処理部と、
    (j) 前記微分処理部の出力と前記共役処理部の出力を乗算する乗算処理部と、
    (k) この乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、
    (l) 前記FFT部の出力から電力を計算する電力計算部と、
    (m) この電力計算部の出力の逆数を取る逆数処理部と、
    (n) 前記FFT部の出力から振幅を計算する振幅計算部と、
    (A) 窓関数乗算後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するS/C計算部と、
    (B) 前記振幅計算部の出力と前記S/C計算部の出力を用いて、使用する重み付け関数を選択する振幅、S/Cによる重み付け関数選択部と、
    (C) レンジ毎の振幅の平均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例した値を持つ重み付け関数を作成する閾値を設定した振幅による重み付け関数算出部と、
    (p) レンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出する振幅による重み付け関数算出部と、
    (q) レンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満の場合で二値化させた重み付け関数を作成する閾値を設定した重み付け関数算出部と、
    (r) 前記虚数部抜き出し部の出力と、前記逆数処理部の出力と、前記振幅による重み付け関数算出部あるいは前記閾値を設定した重み付け関数算出部の出力あるいは前記閾値を設定した振幅による重み付け関数算出部の出力を乗算する乗算処理部と、
    (s) この乗算処理部の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるレンジ方向加算部と、
    (t) このレンジ方向加算部の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める積分処理部と、
    (u) この積分処理部の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部と、
    (v) この0次、1次成分除去部の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する位相補償量算出部と、
    (w) 前記FFT部の出力と位相補償量算出部の出力を乗算して、位相誤差を補償する乗算処理部と、
    (x) この乗算処理部の出力をIFFTするIFFT部と、
    (y) 処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と、
    を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  3. 地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であって、
    (a) 高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、
    (b) この送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、送受信アンテナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する信号送受信部と、
    (c) この信号送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、
    (d) 処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、
    (e) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部と、
    (f) 窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、
    (g) 窓関数乗算後の画像データをアジマス方向にFFTするFFT部と、
    (h) このFFT部の出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理部と、
    (i) 前記FFT部の出力の複素共役をとる共役処理部と、
    (j) 前記微分処理部の出力と前記共役処理部の出力を乗算する乗算処理部と、
    (k) この乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、
    (l) 前記FFT部の出力から電力を計算する電力計算部と、
    (m) この電力計算部の出力の逆数を取る逆数処理部と、
    (n) 前記FFT部の出力から振幅を計算する振幅計算部と、
    (A) 窓関数乗算後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するS/C計算部と、
    (D) 前記振幅計算部の出力と前記S/C計算部の出力を用いて、振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、S/Cに比例した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付け関数を作成する振幅、S/Cによる重み付け関数算出部と、
    (r) 前記虚数部抜き出し部の出力と、前記逆数処理部の出力と、前記振幅、S/Cによる重み付け関数算出部の出力を乗算する乗算処理部と、
    (s) この乗算処理部の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるレンジ方向加算部と、
    (t) このレンジ方向加算部の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める積分処理部と、
    (u) この積分処理部の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部と、
    (v) この0次、1次成分除去部の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する位相補償量算出部と、
    (w) 前記FFT部の出力と位相補償量算出部の出力を乗算して、位相誤差を補償する乗算処理部と、
    (x) この乗算処理部の出力をIFFTするIFFT部と、
    (y) 処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と、
    を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  4. 地表や海面の高分解能画像を得ることのできる像再生方法であって、
    (a) 高周波パルス信号を地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換するステップと、
    (b) 得られた信号を用いて信号処理を行い画像を再生するステップと、
    (c) 画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、そのレンジを選択するステップと、
    (d) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせるステップと、
    (e) (d)の出力に窓関数をアジマス方向に乗算するステップと、
    (f) (e)の出力をアジマス方向にFFTするステップと、
    (g) (f)の出力をアジマスの空間周波数で微分するステップと、
    (h) (f)の出力の複素共役をとるステップと、
    (i) (g)と(h)の出力を乗算するステップと、
    (j) (i)の出力の虚数部を抜き出すステップと、
    (k) (f)の出力から電力を計算するステップと、
    (l) (k)の出力の逆数を取るステップと、
    (m) (f)の出力から振幅を計算するステップと、
    (n) (m)の出力から使用する重み付け関数を選択するステップと、
    (o) (n)の出力からレンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出するステップと、
    (p) (n)の出力からレンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満で二値化させた重み付け関数を作成するステップと、
    (q) (j)の出力と、(l)の出力と、(o)または(p)の出力を乗算するステップと、
    (r) (q)の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるステップと、
    (s) (r)の出力を積分して位相誤差の推定値を求めるステップと、
    (t) (s)の出力から0次と1次の成分を除去するステップと、
    (u) (t)の出力から位相補償量を算出するステップと、
    (v) (f)の出力と(u)の出力を乗算して位相誤差を補償するステップと、
    (w) (v)の出力をIFFTするステップと、
    (x) 処理を繰り返すかどうかを判定するステップと、
    を備えたことを特徴とする像再生方法。
  5. 地表や海面の高分解能画像を得ることのできる像再生方法であって、
    (a) 高周波パルス信号を地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換するステップと、
    (b) 得られた信号を用いて信号処理を行い画像を再生するステップと、
    (c) 画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、そのレンジを選択するステップと、
    (d) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせるステップと、
    (e) (d)の出力に窓関数をアジマス方向に乗算するステップと、
    (f) (e)の出力をアジマス方向にFFTするステップと、
    (g) (f)の出力をアジマスの空間周波数で微分するステップと、
    (h) (f)の出力の複素共役をとるステップと、
    (i) (g)と(h)の出力を乗算するステップと、
    (j) (i)の出力の虚数部を抜き出すステップと、
    (k) (f)の出力から電力を計算するステップと、
    (l) (k)の出力の逆数を取るステップと、
    (m) (f)の出力から振幅を計算するステップと、
    (A) 窓関数乗算後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するステップと、
    (B) (m)の出力と(A)の出力を用いて使用する重み付け関数を選択するステップと、
    (C) レンジ毎の振幅の平均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例した値を持つ重み付け関数を作成するステップと、
    (o) (B)の出力からレンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出するステップと、
    (p) (B)の出力からレンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満で二値化させた重み付け関数を作成するステップと、
    (q) (j)の出力と、(l)の出力と、(o)または(p)または(C)の出力を乗算するステップと、
    (r) (q)の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるステップと、
    (s) (r)の出力を積分して位相誤差の推定値を求めるステップと、
    (t) (s)の出力から0次と1次の成分を除去するステップと、
    (u) (t)の出力から位相補償量を算出するステップと、
    (v) (f)の出力と(u)の出力を乗算して位相誤差を補償するステップと、
    (w) (v)の出力をIFFTするステップと、
    (x) 処理を繰り返すかどうかを判定するステップと、
    を備えたことを特徴とする像再生方法。
  6. 地表や海面の高分解能画像を得ることのできる像再生方法であって、
    (a) 高周波パルス信号を地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換するステップと、
    (b) 得られた信号を用いて信号処理を行い画像を再生するステップと、
    (c) 画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、そのレンジを選択するステップと、
    (d) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせるステップと、
    (e) (d)の出力に窓関数をアジマス方向に乗算するステップと、
    (f) (e)の出力をアジマス方向にFFTするステップと、
    (g) (f)の出力をアジマスの空間周波数で微分するステップと、
    (h) (f)の出力の複素共役をとるステップと、
    (i) (g)と(h)の出力を乗算するステップと、
    (j) (i)の出力の虚数部を抜き出すステップと、
    (k) (f)の出力から電力を計算するステップと、
    (l) (k)の出力の逆数を取るステップと、
    (m) (f)の出力から振幅を計算するステップと、
    (A) 窓関数乗算後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するステップと、
    (D) 振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、S/Cに比例した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付け関数を作成するステップと、
    (q) (j)の出力と、(l)の出力と、(D)の出力を乗算するステップと、
    (r) (q)の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるステップと、
    (s) (r)の出力を積分して位相誤差の推定値を求めるステップと、
    (t) (s)の出力から0次と1次の成分を除去するステップと、
    (u) (t)の出力から位相補償量を算出するステップと、
    (v) (f)の出力と(u)の出力を乗算して位相誤差を補償するステップと、
    (w) (v)の出力をIFFTするステップと、
    (x) 処理を繰り返すかどうかを判定するステップと、
    を備えたことを特徴とする像再生方法。
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