JP2010127771A - 合成開口ソーナー、合成開口ソーナーの位相誤差補正方法及びプログラム - Google Patents

合成開口ソーナー、合成開口ソーナーの位相誤差補正方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】高い精度で位相誤差を検出、補正することを可能とする合成開口ソーナー、合成開口ソーナーの位相誤差補正方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ストリップマップモードの合成開口ソーナーの位相誤差補正に関し、DPCA(Displaced Phase Center Antenna)等により空間的に位相中心をオーバーラップさせた送受信による受信信号から合成開口画像を生成する第1のステップと、合成開口画像の高いレベルのレンジビンのアジマスデータに対応する空間サンプルから位相誤差勾配の推定値を生成する第2のステップと、前記位相誤差勾配の推定値に基づいて前記空間サンプルの位相を補正する第3のステップと、を含むことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は合成開口ソーナーに関し、特に位相誤差補正を適用した合成開口ソーナー、合成開口ソーナーの位相誤差補正方法及びプログラムに関する。
合成開口ソーナーは、低周波音響に固有の問題である空間分解能の低さを合成開口処理により改善したソーナーシステムである。広い指向性の短いアレイ(送受波器)による複数ピングデータを蓄積、処理し、仮想的な長いアレイ(合成開口アレイ)を構成することで、シャープな指向性のソーナー画像を生成しようとするものである。海底面等の精密なソーナー画像を取得するために用いられる。
本発明の関連技術として、DPCA(Displaced Phase Center Antenna)を利用して空間的なオーバーラップを生成し、ピング毎の位相誤差を逐次推定して補正する方法が提案されている(特許文献1)。DPCAにより1回のピングで3つの空間サンプルを取得できる構成とし、次のピングで空間的にオーバーラップする受信信号が得られるようにし、空間的にオーバーラップする2つの受信信号の相互相関を取ることでピング間のレンジ方向の時間遅延に相当する位相誤差を検出するものである。
一方、合成開口処理自体は、レーダー分野では既に実用化されて幅広く利用されている。
例えば、合成開口レーダーとして、DPCAを使用せず生成された合成開口画像から位相誤差を推定、補正するPGA(Phase Gradient Autofocus)の方式が提案されている(非特許文献1)。但し、このPGAで対象とするのはSpotlightモードと呼ばれる合成開口処理である。受信信号をアジマス方向に微分して位相誤差の勾配(Gradient)を求めて積分しなおすことで位相誤差成分を推定し、受信信号の位相誤差を補正するものである。
また、レーダー分野のストリップマップ(Stripmap)モードの合成開口処理としては、目標からのエコー信号はアジマス方向に正弦波成分として現れることから、2階微分してエコーの位相成分を除去した後に2重積分をすることで位相誤差成分を抽出する方法が提案されている(非特許文献2)。この方法は位相誤差のアジマス方向の曲率(Curvature)を2回微分により算出し、2重積分により位相誤差を推定するものであり、位相誤差の2階微分である曲率(Curvature)を用いることから、PGAではなくPCA(Phase Curvature Autofocus)とも呼ばれている。
特開2002−214341号公報 D.E.Wahl et al, "Phase Gradient Autofocus - A Robust Tool for High Resolution SAR Phase Correction",IEEE TRANS AEROSPACE & ELECTRONIC SYSTEM,Vol.30,No3, JULY 1994 D.E.Wahl et al, "New approach to strip-map SAR autofocus",Digital Signal Processing Workshop, 1994., 1994 Sixth IEEE
前述のように合成開口ソーナーは、低周波音響に固有の問題である空間分解能の低さを合成開口処理により改善するソーナーシステムであり、本発明の関連技術の特許文献1記載の方法は、位相誤差の補正に関しDPCAを利用して空間的にオーバーラップする2つの受信信号を生成し、両信号の相互相関をとりピング毎の位相誤差を逐次推定して補正する方法である。
しかし、この方法ではフォーカスをあわせる目標エコーが受信信号に十分に強く現われることを前提条件としており、受信信号に表れる目標エコーが十分に強くない場合や、雑音やインコヒーレントな海底残響が強く現われる場合は、位相誤差の補正精度が劣化し、合成開口画像が十分にフォーカスしないので、画像がぼやけてしまうという問題がある。
この理由は、インコヒーレントな残響や雑音のレベルが瞬時的に目標エコーよりも強く表れることにより、画像化対象である目標エコーから位相誤差を検出することができず、位相誤差補正の精度が劣化するからである。
また、合成開口処理自体は、レーダー分野で既に実用化されて幅広く利用されているが、レーダー分野の合成開口処理を位相擾乱の大きい水中音響を対象とする等、ソーナー分野への適用においては、位相誤差の補正の技術的な困難さにより実用化が遅れている。
例えば、非特許文献2記載のレーダー分野のPCAを合成開口ソーナーに適用することが考えられるが、StripmapモードでのPCAの適用は、SpotlightモードのPGAと比較して十分なフォーカスが得られず、合成開口画像が十分にフォーカスせず画像がぼやけてしまうという問題がある。
これはPCAは2重積分により位相誤差成分を抽出することから、1回積分のPGAに比べて誤差が重畳しやすく、PCAの2重積分による位相誤差の推定は、算出したアジマス方向の曲率に重畳する雑音やバイアスの影響を受けやすく、位相誤差の推定精度が劣化するからである。
(目的)
本発明の目的は、以上の問題点を解決するものであり、高い精度で位相誤差を検出、補正することを可能とする合成開口ソーナー、合成開口ソーナーの位相誤差補正方法及びプログラムを提供することにある。
本発明の第1の合成開口ソーナーは、ストリップマップモードの合成開口ソーナーであって、複数の位相中心を形成可能な送受信アレイにより得られた空間的にオーバーラップする受信信号から合成開口画像を生成する第1の手段と、合成開口画像の高いレベルのレンジビンのアジマスデータに対応する空間サンプルから位相誤差勾配の推定値を生成する第2の手段と、前記位相誤差勾配の推定値に基づいて前記空間サンプルの位相を補正する第3の手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の第1の合成開口ソーナーの位相誤差補正方法は、ストリップマップモードの合成開口ソーナーの位相誤差補正方法であって、複数の位相中心を形成可能な送受信アレイにより得られた空間的にオーバーラップする受信信号から合成開口画像を生成する第1のステップと、合成開口画像の高いレベルのレンジビンのアジマスデータに対応する空間サンプルから位相誤差勾配の推定値を生成する第2のステップと、前記位相誤差勾配の推定値に基づいて前記空間サンプルの位相を補正する第3のステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の第1のプログラムは、ストリップマップモードの合成開口ソーナーの位相誤差補正を制御するプログラムであって、コンピュータに、複数の位相中心を形成可能な送受信アレイにより得られた空間的にオーバーラップする受信信号から合成開口画像を生成する受信信号から合成開口画像を生成する第1のステップと、合成開口画像の高いレベルのレンジビンのアジマスデータに対応する空間サンプルから位相誤差勾配の推定値を生成する第2のステップと、前記位相誤差勾配の推定値に基づいて前記空間サンプルの位相を補正する第3のステップと、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、ストリップマップモードの合成開口処理において、雑音やインコヒーレントな残響が強い環境下でも、フォーカスのあった合成開口ソーナー画像を得ることができる。
その理由は、DPCA(Displaced Phase Center Antenna)等を用いた空間サンプルの多重化とPGAの組み合わせより、オーバーラップ信号の相互相関を使用せずに位相誤差を推定し、補正することができるためである。
本発明の合成開口ソーナー、合成開口ソーナーの位相誤差補正方法及びプログラムの実施形態について説明する。
(第1に実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態の構成を示す図であり、(a)は合成開口ソーナー、(b)は合成開口ソーナーの位相誤差補正方法である。
本実施形態の合成開口ソーナーは、ストリップマップモードの合成開口処理を行う合成開口ソーナーに関し、
複数の位相中心を形成可能な送受信アレイにより得られた空間的にオーバーラップする受信信号から合成開口画像を生成する第1の手段1と、合成開口画像の高いレベルのレンジビンのアジマスデータに対応する空間サンプルから位相誤差勾配の推定値を生成する第2の手段2と、前記位相誤差勾配の推定値に基づいて前記空間サンプルの位相を補正する第3の手段3と、を備える。
本発明の合成開口ソーナーの位相誤差補正方法は、ストリップマップモードの合成開口処理を行う合成開口ソーナーの位相誤差補正方法に関し、複数の位相中心を形成可能な送受信アレイにより得られた空間的にオーバーラップする受信信号から合成開口画像を生成する第1のステップ(S11)と、合成開口画像の高いレベルのレンジビンのアジマスデータに対応する空間サンプルから位相誤差勾配の推定値を生成する第2のステップ(S12)と、前記位相誤差勾配の推定値に基づいて前記空間サンプルの位相を補正する第3のステップ(S13)と、を含む。
合成開口ソーナーにおいては、ソーナー・プラットフォームの動揺や水中音速の擾乱などの影響により、ピングデータに位相誤差が重畳するため、ソーナー画像のフォーカスがあわず、ぼやけた映像となる。
本実施形態の合成開口ソーナー及び位相誤差補正方法では、ストリップマップ(Stripmap)モードの合成開口ソーナーに関し、DPCA等の手法を利用し、空間的に位相中心をオーバーラップさせて音響の送受信を行い、受信信号の合成開口処理結果に基づいて、オーバーラップ点の空間サンプルにより位相誤差の勾配を求めることにより、オーバーラップ信号の相互相関を使用することなく、空間サンプルの位相の補正を可能とし、合成開口画像のフォーカスの精度を高めることを可能としている。
(第2の実施形態)
図2は本発明の第2の実施形態の合成開口ソーナーの処理アルゴリズムの概念図であり、図3は第2の実施形態の処理フローチャートを示す図である。以下、図2を参照して図3に示す本実施形態の処理動作を説明する。
本実施形態の合成開口ソーナーは、図2に示すように、音波の送受信アレイ(TX/RX)と同受信アレイ(RX)とからなる送受信アレイ(送受波器)等、DPCA等の方法を利用した複数の位相中心を形成できる送受信アレイを用いて、連続する2ピングの間で空間的に位相中心が一致するオーバーラップ点が生成されるようにピング周期及び送受信アレイのアジマス方向の進行速度を設定し、ピング毎にN個(N>1、図2はN=2の例)の受信信号を取得する。
DPC(Displaced Phase Center)により空間的に位相中心をオーバーラップさせた送受信によるピング毎に得られた2通りの受信信号で一般的な合成開口処理を行って2通りの合成開口画像を生成する(S21)。
画像中で目標と思われるレベルの高いレンジビンのアジマスデータを選択し、2通りの合成開口処理結果により、選択されたレンジビンのアジマスデータに該当する空間サンプルを抽出する(S22)。
2通りの空間サンプルについて、空間的にオーバーラップする2サンプル同士を用いて微分操作を行い、位相誤差勾配の推定値を算出する(S23)。
得られた位相誤差の勾配をアジマス方向に積分して位相誤差の推定値を得る(S24)。
位相誤差の推定値を用いて空間サンプルの位相を補正する(S25)。
位相を補正した空間サンプルに対して合成開口処理を行い、位相誤差が補正された合成開口処理結果を得る(S26)。
合成開口処理により得られた合成開口画像のフォーカスの判定を行い、収束するまで、画像中でレベルの高いレンジビンを選択するステップS22以降の処理を画像のフォーカスが合うまで繰り返す(S27)。
本実施形態によれば空間的なオーバーラップを生成して送受信を行い、合成開口画像を利用してオーバーラップ点での送受信信号から位相誤差の勾配を求めることにより、StripmapモードでPGAを適用できるから合成開口画像のフォーカスの精度を高めることが可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態として、DPCA等による空間サンプリングの多重化数を2とした合成開口レーダー及び位相誤差補正方法の構成例を説明する。
(構成の説明)
図4は第3の実施形態の構成を示す図である。
合成開口処理結果の2通りの入力画像から強いレベルが現われている点を抽出して当該レンジのアジマスデータを取得するデータ取得部10と、両アジマスデータをIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)して空間サンプルSp、Saを生成する信号生成部20と、両サンプルの位相誤差勾配を算出する信号処理部30と、位相誤差勾配を積分して位相誤差を算出する積分器40と、位相誤差の複素共役(conjugate)とSp、Saの積算を行う位相補正部50と、位相補正されたSp、SaをFFT(Fast Fourier Transform)して合成開口処理結果を生成する合成開口処理部60と、合成開口処理結果のフィーカスを判定する判定処理部70と、から構成される。
また、データ取得部10は、画像のピーク前後のアジマスデータを取り出すピーク検出部11と、予め設定された閾値以下のレベルとなるアジマスデータを0に置き換えるウィンドウ処理部12と、から構成される。
(動作の説明)
次に、第3の実施形態の動作を図2及び図4を参照して詳細に説明する。
データ取得部10は、初期状態でDPCA等で多重化された2つのピングデータから生成された2つの合成開口処理結果を入力とする。
例えば、図2に示すようなDPCA等を利用した送受信アレイ(送受波器)により、連続する2ピングの間で空間的に位相中心が一致するオーバーラップ点を生成するようにピング周期及び送受信アレイの進行速度を設定して取得したピング毎の2個の受信信号に対する2通りの合成開口処理結果を入力する。
ここで、初期状態で入力とする合成開口処理結果は、ピングデータにアジマスチャープ波形の複素共役を乗算してFFTする前処理によって生成しておくものとする。
ピーク検出部11は、合成開口画像でピークの現われているレンジについて、ピーク点を中心にM+1個のアジマスデータをそれぞれの合成開口処理結果から切り出す。
ウィンドウ処理部12は、切り出されたアジマスデータのレベルが閾値以下のビンを0に置き換える。
信号生成部20は、M+1個の2通りのアジマスデータに対してM+1ポイントのIFFTをそれぞれ行い、空間サンプルSp、Saを生成する。
ピーク検出部10および信号生成部20で生成される空間サンプルSp、Saは、それぞれ図1におけるSp(1)、Sp(2)、・・・Sp(M+1)、およびSa(1)、Sa(2)、・・・Sa(M+1)に相当する。
信号処理器30は、ピングkについてSp(k)、Sa(k+1)を用いて、以下の処理を行い、位相誤差勾配の推定値PG(k)を算出する。
Figure 2010127771
つまり信号処理器30は、ピング1〜M+1について前記処理を行い、位相誤差勾配の推定値PG(k)(k=1〜M)を積分器40に出力する。
積分器40は、入力されたPG(k)(k=1〜M)に対して以下の処理を行い、位相誤差推定値θ(k)(k=1〜M)を算出して位相補正部50に出力する。
Figure 2010127771
位相補正部50は、信号生成部20から信号Sp(1〜M)、Sa(2〜M+1)を取得し、位相誤差推定値θ(k)(k=1〜M)を用いて以下の位相補正(乗算)処理を行い、位相誤差が補正された空間サンプルSmp(k)、Sma(k)(k=1〜M)を合成開口処理部60に出力する。
Figure 2010127771
合成開口処理部60は、空間サンプルSmp、Smaに対してそれぞれFFTを適用し、位相誤差が補正された合成開口結果を生成する。また合成開口結果のパワーをとって合成開口画像を生成する。
判定処理部70は、合成開口画像のフォーカスの収束の状態を判定し、合成開口画像のフォーカスが十分にあうまで新たな合成開口画像に対する上記の処理手順を繰り返して実施する。具体的には、前記フォーカスの収束に関し、θ(k)(k=1〜M)の絶対値の総和について、以下の条件で収束判定処理を行い、該条件を満たすまで合成開口処理部60の合成開口処理結果をデータ取得部10に出力する。
Figure 2010127771
また、判定処理部70はフォーカスの収束(終了)時には、補正後の空間サンプル又は合成開口画像を図示しない出力部(記録部等)に出力(記録)する。
本実施形態によれば、DPCA等の方法により空間サンプルの多重化とPGA方式の組み合わせにより位相誤差の検出、補正が可能である。つまり、本発明の関連技術の方式のようにオーバーラップ信号の相互相関を使用するよりも高い精度でピング間の位相誤差を検出、補正することが可能であるから、ソーナー・プラットフォームの動揺や水中音速の擾乱などに起因する位相誤差によりフォーカスがずれた合成開口ソーナー画像に対し、フォーカスのあった合成開口ソーナー画像を得ることが可能である。
(第4の実施形態)
以上の第2、3の実施形態では、2個のオーバーラップ点を生成した構成例を示したが、本発明は3以上のオーバーラップ点を生成する場合にも適用可能である。
本発明の第4の実施形態は、図2、4に示すDPCA等による空間サンプルの多重化を例えば3以上の値Nに設定し、m(2<m≦N)個の空間的なオーバーラップ点を生成し、m個の位相誤差勾配を推定するように構成する。
本実施形態では、図4に示すデータ取得部10の入力信号数は2ではなくm個になり、また処理器30ではm個の位相誤差勾配の推定値が算出され、m個の位相誤差勾配の推定値の平均を取る等の手法により、最終的な位相誤差勾配の推定値PGが得られる。
積分器40では位相誤差の推定値を生成し、位相補正部50は信号生成部20からm個の信号を取得し、位相誤差の推定値との乗算によりそれぞれ位相補正処理を行い、位相誤差が補正されたm個の空間サンプルを合成開口処理部60に出力する。
合成開口処理部60は補正されたm個の空間サンプルの合成開口処理を行い、判定処理部70は、合成開口処理結果を判定して、合成開口画像のフォーカスが収束するまで、新たな合成開口画像をデータ取得部10に出力する。
空間サンプルの多重化数を3以上とすると、位相誤差の推定値に若干の相違が出ることもあるが、本発明の効果に及ぼす影響はさほど大きくはなく、以上の各実施形態とほぼ同じ結果が得られる。
(他の実施形態)
以上の実施形態では、本発明の合成開口画像のフォーカスの収束の判定により処理手順を繰り返し実施するための判定処理部70について、位相誤差の推定値を用いて行う構成例を示したが、位相誤差の推定値に代えて、位相誤差の勾配の推定値を用いて行うように構成することが可能であり、更には、判定処理部70で該合成開口画像を表示し、オペレータの目視判定により行うように構成することも可能である。
本発明の以上の実施形態の処理は、ハードウェアにより実行させることが可能であるとともに、ソフトウェアにより実行させることが可能である。前述の一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、以上の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶部を合成開口ソーナーの処理装置に備え、該処理装置のコンピュータを構成するCPU(Central Processing Unit)が前記記憶部に格納されたプログラムコードを読み込み、実行するように構成される。
図5は各実施形態の処理をプログラムにより実行する処置装置の構成例を示す図である。本実施形態は、DPC(Displaced Phase Center)により空間的に位相中心をオーバーラップさせた送受信によるピング毎に得られた複数の受信信号等が格納されたデータベース200と処理装置100とからなる。
また、処理装置100はバス101により相互に接続された、コンピュータを構成するCPU102、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等を含む記憶部103、前記データベース200から前記複数の受信信号を入力するインターフェイス部104、オペレータ等の操作部105、各種機能及び合成開口画像等の表示用の表示部106等を備える。
記憶部103のROM等には以上の実施形態の機能を制御するプログラムを含む各種プログラムが格納され、RAM等にはCPU102が実行するプログラムやデータ及び表示画像データなどが適宜記憶される。CPU102はROM等に格納されたプログラムコードを読み込み、読み込んだプログラムコードにより制御され、操作部105からの入力指令に応じた各種の処理を実行し、前述の一連の処理結果や合成開口処理結果等を表示部106に表示し、必要により記憶部103に出力する。
また、プログラムコードを記憶した記憶媒体を使用し、この記憶媒体からプログラムコードを読み出し、前記記憶部103に格納することができる。この場合、前記記憶部103から読み出されたプログラムコード自体が以上説明した各実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードは本発明を構成することになる。
なお、本発明の各実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
本発明の第1の実施形態の構成を示す図であり、(a)は合成開口ソーナー、(b)は合成開口ソーナーの位相誤差補正方法である。 本発明の第2の実施形態の処理アルゴリズムの概念図である。 第2の実施形態の処理フローチャートを示す図である。 第3の実施形態の構成を示す図である。 本発明の処理をプログラムにより実行する処置装置の構成例を示す図である。
符号の説明
1 第1の手段(合成開口処理部)
2 第2の手段(位相誤差勾配の推定部)
3 第3の手段(空間サンプルの位相の補正部)
10 データ取得部
11 ピーク検出部
12 ウィンドウ処理部
20 信号生成部
30 信号処理部
40 積分器
50 位相補正部
60 合成開口処理部
70 判定処理部
100 処理装置
200 データベース

Claims (21)

  1. ストリップマップモードの合成開口ソーナーであって、
    複数の位相中心を形成可能な送受信アレイにより得られた空間的にオーバーラップする受信信号から合成開口画像を生成する第1の手段と、合成開口画像の高いレベルのレンジビンのアジマスデータに対応する空間サンプルから位相誤差勾配の推定値を生成する第2の手段と、前記位相誤差勾配の推定値に基づいて前記空間サンプルの位相を補正する第3の手段と、を備えることを特徴とする合成開口ソーナー。
  2. 前記第2の手段は、前記位相誤差勾配の推定値を空間的にオーバーラップする空間サンプルから生成することを特徴とする請求項1記載の合成開口ソーナー。
  3. 前記第3の手段は、前記位相誤差勾配の推定値をアジマス方向に積分して位相誤差の推定値を生成して前記空間サンプルの位相を補正することを特徴とする請求項2記載の合成開口ソーナー。
  4. 位相を補正した前記空間サンプルの合成開口処理を行う第4の手段を備えることを特徴とする請求項1から3の何れかの請求項記載の合成開口ソーナー。
  5. 前記第4の手段の処理で生成される合成開口画像のフォーカスが収束するまで、該合成開口画像を前記第2の手段の合成開口画像として出力する第5の手段を備えることを特徴とする請求項4記載の合成開口ソーナー。
  6. 前記第5の手段は、合成開口画像のフォーカスの収束を前記位相誤差勾配の推定値又は位相誤差の推定値に基づいて判定することを特徴とする請求項5記載の合成開口ソーナー。
  7. 前記オーバーラップの数は2以上であることを特徴とする請求項1から6の何れかの請求項記載の合成開口ソーナー。
  8. ストリップマップモードの合成開口ソーナーの位相誤差補正方法であって、
    複数の位相中心を形成可能な送受信アレイにより得られた空間的にオーバーラップする受信信号から合成開口画像を生成する第1のステップと、合成開口画像の高いレベルのレンジビンのアジマスデータに対応する空間サンプルから位相誤差勾配の推定値を生成する第2のステップと、前記位相誤差勾配の推定値に基づいて前記空間サンプルの位相を補正する第3のステップと、を含むことを特徴とする位相誤差補正方法。
  9. 前記第2のステップは、前記位相誤差勾配の推定値を空間的にオーバーラップする空間サンプルから生成することを特徴とする請求項8記載の位相誤差補正方法。
  10. 前記第3のステップは、前記位相誤差勾配の推定値をアジマス方向に積分して位相誤差の推定値を生成して前記空間サンプルの位相を補正することを特徴とする請求項9記載の位相誤差補正方法。
  11. 位相を補正した前記空間サンプルの合成開口処理を行う第4のステップを含むことを特徴とする請求項8から10の何れかの請求項記載の位相誤差補正方法。
  12. 前記第4のステップの処理で生成される合成開口画像のフォーカスが収束するまで、該合成開口画像を前記第2のステップの合成開口画像として出力する第5のステップを含むことを特徴とする請求項11記載の位相誤差補正方法。
  13. 前記第5のステップは、合成開口画像のフォーカスの収束を前記位相誤差勾配の推定値又は位相誤差の推定値に基づいて判定することを特徴とする請求項12記載の位相誤差補正方法。
  14. 前記オーバーラップの数は2以上であることを特徴とする請求項8から13の何れかの請求項記載の位相誤差補正方法。
  15. ストリップマップモードの合成開口ソーナーの位相誤差補正を制御するプログラムであって、
    コンピュータに、
    複数の位相中心を形成可能な送受信アレイにより得られた空間的にオーバーラップする受信信号から合成開口画像を生成する第1のステップと、合成開口画像の高いレベルのレンジビンのアジマスデータに対応する空間サンプルから位相誤差勾配の推定値を生成する第2のステップと、前記位相誤差勾配の推定値に基づいて前記空間サンプルの位相を補正する第3のステップと、を実行させることを特徴とするプログラム。
  16. 前記第2のステップは、前記位相誤差勾配の推定値を空間的にオーバーラップする空間サンプルから生成することを特徴とする請求項15記載のプログラム。
  17. 前記第3のステップは、前記位相誤差勾配の推定値をアジマス方向に積分して位相誤差の推定値を生成して前記空間サンプルの位相を補正することを特徴とする請求項16記載のプログラム。
  18. 位相を補正した前記空間サンプルの合成開口処理を行う第4のステップを含むことを特徴とする請求項15から17の何れかの請求項記載のプログラム。
  19. 前記第4のステップの処理で生成される合成開口画像のフォーカスが収束するまで、該合成開口画像を前記第2のステップの合成開口画像として出力する第5のステップを含むことを特徴とする請求項18記載のプログラム。
  20. 前記第5のステップは、合成開口画像のフォーカスの収束を前記位相誤差勾配の推定値又は位相誤差の推定値に基づいて判定することを特徴とする請求項19記載の位相誤差補正方法。
  21. 前記オーバーラップの数は2以上であることを特徴とする請求項15から20の何れかの請求項記載のプログラム。
JP2008302858A 2008-11-27 2008-11-27 合成開口ソーナー、合成開口ソーナーの位相誤差補正方法及びプログラム Withdrawn JP2010127771A (ja)

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