JP7259503B2 - ソーナー画像処理装置、ソーナー画像処理方法及びプログラム - Google Patents

ソーナー画像処理装置、ソーナー画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ソーナー画像処理装置、ソーナー画像処理方法及びプログラムに関する。
海底を探索する技術として、サイドスキャンソーナー(Side-Scan Sonar:SSS)が広く知られている。サイドスキャンソーナーは、指向性の高い音響ビームを放射し、海底面の凹凸に応じた音響的陰影を画像化する。また、サイドスキャンソーナーのアジマス方向の分解能を向上する処理として合成開口処理を適用した合成開口ソーナー(Synthetic Aperture Sonar:SAS)が知られている。
サイドスキャンソーナーや合成開口ソーナー等のサイドスキャン方式のソーナーは、ソーナーの移動によって探索範囲を帯状に走査しながら、海底面の画像(海底地形マップ)を生成する。このように、ソーナーが連続的に音響送受信を行いながら直線的に進行することでデータを収集する方式をストリップマップ方式という(例えば、特許文献1)。
このようなソーナーにおいて、スキント(Squint)モードでは、ソーナーの進行方向と音響ビームが音響照射域へと向かう方向との角度(スキント角)を変化させて、同一エリアに対し複数のスキント方位で音響ビームが照射される。これにより、複数のスキント方位においてそれぞれ得られる複数のスキント画像に基づいて、多重化したマップを生成することができる。
複数のスキント方位で生成したマップを1つのマップに統合する場合、理想的には同一位置の点像は全てのスキント画像で同一位置に重なることになる。しかしながら、ソーナーでは水中音速の計測精度もしくは不確実性により、スキント画像ごとに点像位置がずれてしまうことがある。この問題は空間分解能の高い合成開口ソーナーにおいてより顕著に現れ、統合マップの画質が低下する。
また、合成開口ソーナーでは、信号処理に用いる水中音速の精度が低いと処理利得が低下する。これは点像の場合では画像のフォーカスが甘くなる現象として現れ、本来は明瞭な点として見えるはずの画像がアジマス方向にぼやけて見えてしまう。従って、複数のスキント画像によるマップの統合だけでなく、単一のスキント画像の合成開口処理においても水中音速は可能な限り精度よく把握される必要がある。
水中の音速の変化を補正する技術として、特許文献2には、SBL(Short Base Line)法により超音波の伝搬時間の測定に基づいて対象点の位置を算出する水中位置測定システムにおいて、水温や塩分密度の測定を行うことなく音速の変化を補正する技術が提案されている。特許文献2では、音速を仮定し、異なる超音波伝搬経路によって対象点の座標値を複数個算出し、所定の誤差範囲内で座標値が一致するまで音速の仮定値を変化させて座標値の算出を繰返し、誤差範囲内で座標値が一致したときの仮定値をもって音速の値としている。
特開2010-127771号公報 特開平09-127238号公報
特許文献2は、対象点に超音波パルスを発生するレスポンダを配置し、超音波パルスを受信する受信器4つの受信器をxy平面内に配置して、対象点のそれぞれ2つのx座標、y座標をSBL法によって算出しており、この技術をサイドスキャン方式のソーナーに適用することは想定されていない。
本開示の目的は、上述した問題を鑑み、水中音速を精度よく推定し、ソーナー画像の画質低下を抑制することが可能な、ソーナー画像処理装置、ソーナー画像処理方法及びプログラムを提供することにある。
本発明の一態様に係るソーナー画像処理装置は、複数のスキント方位における複数のソーナーデータと、測定された水中音速とを取得するデータ取得部と、測定された水中音速を用いて、複数の前記ソーナーデータを画像化して、複数のソーナー画像を生成する画像処理部と、複数の前記ソーナー画像のそれぞれにおける点像を検出する点像検出部と、前記点像のうち、複数の前記ソーナー画像に亘って略同一位置に位置する点像ペアを抽出する点像抽出部と、前記点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分を計算し、前記差分を最小化する補正水中音速を推定する音速推定部とを備えるものである。
本発明の一態様に係るソーナー画像処理方法は、複数のスキント方位における複数のソーナーデータと、測定された水中音速とを取得し、測定された水中音速を用いて、複数の前記ソーナーデータを画像化して、複数のソーナー画像を生成し、複数の前記ソーナー画像のそれぞれにおける点像を検出し、前記点像のうち、複数の前記ソーナー画像に亘って略同一位置に位置する点像ペアを抽出し、前記点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分を計算し、前記差分を最小化する補正水中音速を推定する。
本発明の一態様に係るプログラムは、複数のスキント方位における複数のソーナーデータと、測定された水中音速とを取得する処理と、測定された水中音速を用いて、複数の前記ソーナーデータを画像化して、複数のソーナー画像を生成する処理と、複数の前記ソーナー画像のそれぞれにおける点像を検出する処理と、前記点像のうち、複数の前記ソーナー画像に亘って略同一位置に位置する点像ペアを抽出する処理と、前記点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分を計算し、前記差分を最小化する補正水中音速を推定する処理とをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、水中音速を精度よく推定し、ソーナー画像の画質低下を抑制することが可能な、ソーナー画像処理装置、ソーナー画像処理方法及びプログラムを提供することが可能となる。
サイドスキャン方式のソーナーによって海底を探索する様子を示す図である。 図1をアジマス方向から見た図である。 実施の形態にかかるソーナー画像処理装置の構成を示す図である。 実施の形態1にかかるソーナー画像処理方法を示すフロー図である。 スキント画像の点像を検出する処理と、検出された点像のうち、複数のスキント画像に亘って略同一位置に位置する点像ペアを抽出する処理とを説明する図である。 水中音速の推定処理を説明する図である。 実施の形態2にかかるソーナー画像処理方法を示すフロー図である。 実施の形態3にかかるソーナー画像処理方法を示すフロー図である。 実施の形態4にかかるソーナー画像処理方法を示すフロー図である。 比較例のソーナー画像処理方法を示すフロー図である。 比較例において、3つのスキント方位における音響ビームと目標物との関係と、3つのスキント画像を統合した状態を示す図である。 比較例の問題点を説明する図である。 比較例の問題点を説明する図である。 比較例の問題点を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回線で構成することができる。また、本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。従って、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-Transitory computer Readable Medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage Medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(Transitory computer Readable Medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
本発明は、音響ビームを用いて海底を探索するソーナーの画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。まず、図1、2を参照して、サイドスキャン方式のソーナーによって海底を探索する例について説明する。図1は、サイドスキャン方式のソーナーによって海底を探索する様子を示す図である。
ソーナーSの送受信器は、水中を航走するUUV(Unmanned Underwater Vehicle)等の水中ビークル(以下、単にビークルとする)Vに搭載されている。なお、水上艇からソーナーの送受信器が搭載された曳航体を牽引し、水深を制御しながら探索を行うことも広く行われている。図1に示すように、海底から海面までの距離を海域深度とする。また、海底からビークルVまでの距離をビークル海底高度とし、海面からビークルVまでの距離をビークル深度とする。アジマス方向は、ビークルVの進行方向、すなわち、ソーナーSの送受信器の移動方向を示す。
図2は、図1をアジマス方向から見た図である。ここでは、レンジ方向は水平面内でビークルVの進行方向(アジマス方向)に直角な方向であるものとする。ソーナーSの送受信器は、音響ビームの照射方向、受波方向を海底から一定の角度に向くようにして設置される。なお、音響ビームの照射方向がスラントレンジ方向であり、これを海底面に投影した方向がグランドレンジ方向である。スラントレンジ方向とグランドレンジ方向とは、音響ビームの照射角度の余弦を乗除することでお互いに一対一に対応する。また、サイドスキャン方式のソーナーの海底におけるレンジ方向の探査範囲は、スワス幅(swath width)である。
実施の形態では、ソーナーの進行方向(アジマス方向)と音響ビームが音響照射域へと向かう方向(スラントレンジ方向)との角度(スキント角)を変化させて、同一エリアに対し複数のスキント方位で音響ビームが照射される。複数のスキント方位においてそれぞれ得られる複数のソーナー画像(スキント画像)に基づいて、多重化したマップが生成される。
ビークルVは音速計を備え、ソーナー運用中にも水中音速を常時計測可能である。図2に示すように、水中の音速は深度によって変化しており、ビークルVに搭載された音速計により、ビーグル深度の水中音速を直接測定することができる。
ここで、図10を参照して、比較例のソーナー画像処理方法について説明する。ここでは、3つのスキント方位(squint+α、squint0、squint-α)のスキント画像によるマップを統合して、1つの統合マップを生成する例について説明する。なお、フロー図において、各スキント方位の(squint+α、squint0、squint-α)のスキントデータ、スキント画像に対する処理について、各ステップの符号に(+α)、(0)、(-α)の符号を追加している。
図10に示すように、比較例のソーナー画像処理方法では、まず、3つのスキント方位のソーナーデータと、そのときのビーグル深度において測定された水中音速が取得される(ステップS101)。そして、3つのソーナーデータのそれぞれに対して、合成開口処理が実行され(ステップS102)、画像化処理が実行される(ステップS103)ことで、各スキント方位のソーナー画像(スキント画像)が生成される。
合成開口処理は、ソーナー画像の生成にあたり、進行方向(アジマス方向)の高分解能化を行うために合成開口帯域幅内の位相合成・積算を行う処理である。合成開口処理では、時間(t)が入力され、レンジ方向とアジマス方向の2次元座標(R、X)が生成される。合成開口処理として、例えば、一般的なレンジ・マイグレーション・アルゴリズムによる合成開口処理を用いることができる。また、合成開口処理は、時間軸信号に動揺補正関数を乗算することによる動揺補正処理等を含んでいてもよい。このようにして得られた3つのスキント画像を1つの海底地形マップに統合するsquint統合処理を行うことで(ステップS104)、統合マップが得られる。
図11に、比較例において、3つのスキント方位における音響ビームと目標物Tの点像との関係と、3つのスキント画像を統合した状態を示す。図11に示すように、3つのスキント画像が重畳した領域(3-squint重畳領域)では、理想的には同一位置の点像は全てのスキント画像で同一位置に重なることになる。
図12には、実際の水中音速cの場合の、各スキント方位squint+α、squint0、squint-αのレンジ方向の座標R、R、Rが示されている。
スキント方位squint+αのときのレンジ方向の座標Rは、式(1)のように表される。
Figure 0007259503000001
スキント方位squint0のときのレンジ方向の座標Rは、式(2)のように表される。
Figure 0007259503000002
スキント方位squint-αのときのレンジ方向の座標Rは、式(3)のように表される。
Figure 0007259503000003
図12に示すように、実際の水中音速では、3つのスキント画像における座標R、R、Rは一致する。
しかしながら、図2に示すように、水中の音速は深度によって変化しており、ビークルVに搭載された音速計では運用深度以外の水中音速を直接測定することはできない。また、ソーナーでは水中音速の測定精度もしくは不確実性により、測定した水中音速が実際の水中音速と異なる場合がある。
図13には測定した水中音速cが実際の水中音速cよりも大きい場合(c>c)、図14には測定した水中音速cが実際の水中音速cよりも小さい場合(c<c)の、各スキント方位squint+α、squint0、squint-αのレンジ方向の座標Rm+、Rm0、Rm-が示されている。
図13、14に示すように、測定した水中音速cが実際の水中音速cと異なると、スキント画像ごとに目標物Tの点像位置がずれてしまう。この問題は空間分解能の高い合成開口ソーナーにおいてより顕著に現れ、統合マップの画質が低下する。
ソーナーの運用に先立って、代表的な地点でBT(Bathy Thermograph)等により水温測定を行い、その測定結果に基づいて深度と音速との関係から、水中音速を算出することもできる。しかし、ビークルVが航走する直下を計測できるわけではなく、更には時間の経過によって海域全体の音速分布もまた変化する。
この状況を根本的に解決するためには、ビークルVが運用中に自身の直下の音速分布を直接計測できるセンサを同時運用する必要がある。しかし、この方法の実現には様々なコストや運用制限が発生し、実用的ではない。このような問題に鑑み、本発明者は以下の実施の形態を考案した。
図3は、実施の形態にかかるソーナー画像処理装置10の構成を示す図である。図1に示すように、ソーナー画像処理装置10は、複数のスキント方位における複数のソーナーデータと測定された水中音速とを取得するデータ取得部11と、測定された水中音速を用いて、複数のソーナーデータを画像化して、複数のソーナー画像を生成する画像処理部12と、複数のソーナー画像のそれぞれにおける点像を検出する点像検出部13と、検出した点像のうち、複数のソーナー画像に亘って略同一位置に位置する点像ペアを抽出する点像抽出部14と、点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分を計算し、差分を最小化する補正水中音速を推定する音速推定部15とを備えるものである。これにより、水中音速を精度よく推定し、ソーナー画像の画質低下を抑制することが可能となる。以下、具体的な実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図4は、実施の形態1にかかるソーナー画像処理方法を示すフロー図である。なお、ここでは、比較例と同様に、3つのスキント方位(squint+α、squint0、squint-α)のスキント画像によるマップを統合して、1つの統合マップを生成する例について説明する。
図4に示すように、実施の形態1のソーナー画像処理方法では、まず、データ取得部11により、3つのスキント方位のソーナーデータと、そのときのビーグル深度において測定された水中音速が取得される(ステップS1)。そして、3つのソーナーデータのそれぞれに対して、画像処理部12により、合成開口処理が実行され(ステップS2)、画像化処理が実行される(ステップS3)ことで、ソーナー画像が生成される。各スキント方位のソーナー画像をそれぞれスキント画像とする。
次に、点像検出部13により、これら3つのスキント画像における点像が検出される(ステップS4)。図5には測定した水中音速cの場合の、各スキント方位squint+α、squint0、squint-αのスキント画像における目標物Tの点像のレンジ方向の座標Rm+、Rm0、Rm-が示されている。
スキント方位squint+αのときのレンジ方向の座標Rは、式(4)のように表される。
Figure 0007259503000004
スキント方位squint0のときのレンジ方向の座標Rは、式(5)のように表される。
Figure 0007259503000005
スキント方位squint-αのときのレンジ方向の座標Rは、式(6)のように表される。
Figure 0007259503000006
図5に示す例では、測定水中音速cが実際の水中音速cよりも小さく、3つのスキント画像における目標物Tの点像が一致していない。
そこで、ステップS5では、水中音速の補正に使用するために、検出された点像のうち、2以上の複数のソーナー画像に亘って略同一位置に位置する点像ペアが抽出される(ステップS5)。点像ペアの抽出は、例えば、点像抽出部14が画像処理プログラムを実行することにより行われてもよく、オペレータが手動で点像ペアを指定することにより行われてもよい。点像ペアとしては、例えば、複数のスキント画像にわたって捉えられている同一の点散乱体エコーが想定され得る。ここでは、点像ペアとして、スキント方位squint+αとsquint0の点像ペアと、スキント方位squint-αとsquint0の点像ペアとが抽出されたものとする。
そして、音速推定部15により、抽出された点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分を計算し、該差分を最小化する補正水中音速を推定する音速推定処理が実行される(ステップS6)。各スキント画像における目標物Tの点像の座標を図6に示す。図6に示すように、スキント方位squint+αにおける点像の座標は[rm+、xm+]、スキント方位squint0における点像の座標は[Rm0、X]、スキント方位squint-αにおける点像の座標[rm-、xm-]とする。
スキント方位squint+αのときの、ソーナーSの送受信器のアジマス方向の位置Xは、式(7)で表される。
Figure 0007259503000007
スキント方位squint-αのときの、ソーナーSの送受信器のアジマス方向の位置Xは、式(8)で表される。
Figure 0007259503000008
音速推定処理では、以下の演算が実行される。まず、測定された水中音速cを用いて、ステップS5で確定した点像のレンジ-アジマス座標が計算される。そして、水中音速をと仮定し、このときの、各スキント方位の点像の座標が算出される。仮定した水中音速をcとする。
水中音速cのときの、スキント方位squint0の点像の座標[Rc0、X]は、式(9)のように表される。
Figure 0007259503000009
水中音速cのときの、スキント方位squint-αの点像の座標[rc-、xc-]は、式(10)のように表される。
Figure 0007259503000010
水中音速cのときの、スキント方位squint+αの点像の座標[rc+、xc+]は、式(11)のように表される。
Figure 0007259503000011
そして、抽出された点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分が計算され、該差分を最小化する補正水中音速が推定される。
点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分は、以下の評価関数で表される。
Figure 0007259503000012
そして、以下の式(13)で、複数のスキント画像間の点像の座標の差分が最小となる水中音速が算出され、これが補正水中音速とされる。式(13)のF(C)が最小となる水中音速Cは、数値解析的に求めることができる。また、例えば、水中音速を複数個仮定し、仮定した水中音速のうち、複数のスキント画像間の点像の座標の差分が最も小さくなる値を、補正水中音速としてもよい。
Figure 0007259503000013
画像処理部12は、このようにして得られた補正水中音速を用いて、ステップS1で得られた各スキント方位のソーナーデータを再画像化する(ステップS7)。すなわち、画像処理部12は、補正水中音速を用いて、複数のソーナーデータを再画像化して、複数の再画像化ソーナー画像を生成する再画像化処理部の役割を果たす。これにより、単一のスキント画像において水中音速が限り精度よく把握される。
そして、実施の形態1では、画像処理部12は、この再画像化されたスキント画像を統合してSquint統合処理を行う(ステップS8)。従って、画像処理部12は、複数の再画像化ソーナー画像を統合する統合処理部の役割をも果たす。なお、再画像化処理部、統合処理部を画像処理部12とは別に設けてもよい。
このように、実施の形態によれば、より精度の高い補正水中音速を得ることができる。画像化処理及びSquint統合処理に、補正水中音速を用いることで、統合後の海底地形マップの目標物Tの位置ずれを改善することができ、より鮮明な統合マップを得ることが可能となる。
実施の形態2.
図7は、実施の形態2にかかるソーナー画像処理方法を示すフロー図である。実施の形態2では、実施の形態1の再画像化処理(ステップS7)の代わりに、以下に説明するステップS10~S12の処理が行われる。図7において、図4と同一の処理には、同一の符号が付されている。
実施の形態では、音速推定処理(ステップS6)の後に、再度、3つのスキント方位における補正ソーナーデータと、補正水中音速が取得される(ステップS10)。そして、この補正水中音速を用いて、3つの補正ソーナーデータのそれぞれに対して、画像処理部12により、合成開口処理が実行され(ステップS11)、画像化処理が実行される(ステップS12)。これにより、補正ソーナー画像が得られる。そして、ステップS8では、各スキント方位の補正ソーナー画像を統合して、統合マップが生成される。
このように、実施の形態2では、実施の形態1と同様に、統合マップにおける点像の位置ずれを改善し、より鮮明な統合マップを得ることができる。さらに、実施の形態2では、補正水中音速を用いて、合成開口処理を行い、補正ソーナー画像を生成しているため、点像のフォーカスを改善することが可能となる。
実施の形態3.
図8は、実施の形態3にかかるソーナー画像処理方法を示すフロー図である。実施の形態3では、実施の形態1のステップS6とステップS7との間に、補正水中音速が収束したか否かを判定する処理(ステップS20)が行われる。
上述のように、ステップS6では、水中音速を複数仮定し、仮定した水中音速のうち複数のスキント画像間の点像の座標の差分が最小となる値が補正水中音速とされる。ステップS20では、この補正水中音速が、収束したか否かが判断される。収束の判定としては、例えば、複数のスキント画像間の点像の座標の差分や、繰り返し取得される補正水中音速の前後の変分等を用いて閾値判定をすることができる。
補正水中音速が収束した場合(ステップS20、YES)、得られた補正水中音速を用いて、ステップS1で得られた各スキント方位のソーナーデータを再画像化する(ステップS7)。一方、補正水中音速が収束しない場合(ステップS20)、ステップS1に戻り、再度、3つのスキント方位におけるソーナーデータと、収束の判定に用いられた補正水中音速が取得される。そして、この収束の判定に用いられた補正水中音速を用いて、該ソーナーデータに基づく新たな補正水中音速の推定が実行される。以降、ステップS20において補正水中音速が収束するまで、ステップS1~S6の処理が繰り返し行われる。
このように、音速推定結果に対して収束判定を行うことで、さらに補正水中音速の精度を高めることができる。これにより、各スキント画像における点像のフォーカスや、統合マップにおける点像の位置ずれをさらに改善することが可能となる。
実施の形態4.
図9は、実施の形態4にかかるソーナー画像処理方法を示すフロー図である。図9では、5つのスキント方位(squint+β、squint+α、squint0、squint-α、squint-β)のスキント画像によるマップを統合して、1つの統合マップを生成する例が示されている。なお、5つのスキント画像に対する処理は、実施の形態1と同様である。このように、スキント方位の数を増加させた場合でも、同様の効果が得られる。
以上説明したように、実施の形態によれば、2つ以上の複数のスキント方位で生成したマップの点像のフォーカスや位置ずれを補正し、このマップに基づく統合マップの画質の低下を抑制することが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施の形態4の5つのスキント画像に対し、実施の形態2又は実施の形態3の処理を適用してもよい。また、5より多いスキント画像に対して、実施の形態1、2、3のいずれの処理を適用してもよい。
10 ソーナー画像処理装置
11 データ取得部
12 画像処理部
13 点像検出部
14 点像抽出部
15 音速推定部
S ソーナー
V ビークル
T 目標物

Claims (10)

  1. 複数のスキント方位における複数のソーナーデータと、測定された水中音速とを取得するデータ取得部と、
    測定された水中音速を用いて、複数の前記ソーナーデータを画像化して、複数のソーナー画像を生成する画像処理部と、
    複数の前記ソーナー画像のそれぞれにおける点像を検出する点像検出部と、
    前記点像のうち、複数の前記ソーナー画像に亘って略同一位置に位置する点像ペアを抽出する点像抽出部と、
    前記点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分を計算し、前記差分を最小化する補正水中音速を推定する音速推定部と、
    を備える、
    ソーナー画像処理装置。
  2. 前記補正水中音速が収束したか否かを判定する、収束判定部をさらに備える、
    請求項1に記載のソーナー画像処理装置。
  3. 前記補正水中音速が収束しない場合、前記データ取得部は、再度、複数のスキント方位における複数のソーナーデータと収束の判定に用いられた補正水中音速とを取得し、収束の判定に用いられた補正水中音速を用いて、該ソーナーデータに基づく新たな補正水中音速の推定が実行される、
    請求項2に記載のソーナー画像処理装置。
  4. 前記補正水中音速を用いて、複数の前記ソーナーデータを再画像化して、複数の再画像化ソーナー画像を生成する再画像化処理部をさらに備える、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のソーナー画像処理装置。
  5. 複数の前記再画像化ソーナー画像を統合する統合処理部をさらに備える、
    請求項4に記載のソーナー画像処理装置。
  6. 前記データ取得部は、複数のスキント方位における複数の補正ソーナーデータと前記補正水中音速とを取得し、
    前記画像処理部は、前記補正水中音速を用いて、複数の前記補正ソーナーデータを画像化して、複数の補正ソーナー画像を生成する、
    請求項1に記載のソーナー画像処理装置。
  7. 複数の前記補正ソーナー画像を統合する統合処理部をさらに備える、
    請求項6に記載のソーナー画像処理装置。
  8. 前記画像処理部は、複数の前記ソーナー画像を生成する際に合成開口処理を行う、
    請求項1~6のいずれか1項に記載のソーナー画像処理装置。
  9. 複数のスキント方位における複数のソーナーデータと、測定された水中音速とを取得し、
    測定された水中音速を用いて、複数の前記ソーナーデータを画像化して、複数のソーナー画像を生成し、
    複数の前記ソーナー画像のそれぞれにおける点像を検出し、
    前記点像のうち、複数の前記ソーナー画像に亘って略同一位置に位置する点像ペアを抽出し、
    前記点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分を計算し、前記差分を最小化する補正水中音速を推定する、
    ソーナー画像処理方法。
  10. 複数のスキント方位における複数のソーナーデータと、測定された水中音速とを取得する処理と、
    測定された水中音速を用いて、複数の前記ソーナーデータを画像化して、複数のソーナー画像を生成する処理と、
    複数の前記ソーナー画像のそれぞれにおける点像を検出する処理と、
    前記点像のうち、複数の前記ソーナー画像に亘って略同一位置に位置する点像ペアを抽出する処理と、
    前記点像ペアのレンジ-アジマス座標の差分を計算し、前記差分を最小化する補正水中音速を推定する処理と、
    をコンピュータに実行させる、
    プログラム。
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