JP2010145224A - スキャニングソナー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外乱による反射波の強度の揺らぎによる影響を低減し標的の俯角方向に対する移動の向き検出の精度を改善したスキャニングソナー装置を提供する。
【解決手段】スキャニングソナー装置1は、標的像抽出部31と特徴量抽出部32と移動方向判定部33とを具備し、標的像抽出部31が、音波が標的で反射した反射波を受波して得られた反射波の強さを示す複数のサンプリング値から標的の形状を示す標的像を抽出し、特徴量抽出部32が、標的像抽出部が抽出した標的像に含まれるサンプリング値の空間的平均値から標的の特徴量を算出する。標的像抽出部31が、水面に対して複数の異なる俯角に送波された音波それぞれに対して複数の異なる俯角ごとの標的像を抽出し、特徴量抽出部32が、当該複数の標的像それぞれの特徴量を算出し、移動方向判定部33が、算出された複数の特徴量を比較することにより標的の俯角方向に対する移動の向きを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スキャニングソナー装置、主に設定した標的を自動追尾するスキャニングソナー装置に関する。
従来、漁労などに用いられるスキャニングソナー装置では、例えば、図2に示すように船体などに設けられ水中に位置する送受波機50が、一定の周波数、例えば、20kHzから300kHzまでの間の周波数の音波を、ユーザによって設定される海面からθの角度(俯角という)に送波して、受波したエコー(反射波)の強度情報(サンプリング値)を用いて標的である魚群などの探査を行い、その位置検出をしている。また、スキャニングソナー装置は、反射波の強度を予め定めた閾値を超える領域を図3(a)又は図3(b)に示すように表示装置に画像として表示する。ここで、図3(a)は、縦軸方向及び横軸方向共に中心から周囲へ向かういずれの方向に対しても俯角θを有する円錐体の傘状の表面における送受波機50からの距離を示している。図3(b)は、縦軸方向が俯角θを有する円錐体の傘状の表面における送受波機50からの距離を示し、横軸方向が船首又は船尾を基準とし海面に対する垂直な軸z(図2)の回転方向の角度φを示している。
ここで、送受波機50は、図2に示すように狭い範囲からの反射波を受波する指向性を有するペンシル形状の受波ビームPを、海面に対する垂直方向(z軸方向)に対して時計回り又は反時計回りに回転させ全周360度からの反射波を受信して円錐体の傘状の表面に対してスキャンを行う。
このようなスキャニングソナー装置において、標的の移動方向を検出する際には、異なる俯角に対して複数回の送波及び受波を行い、受波した反射波の強度分布や、標的像の面積、及び、寸法(図3(b)におけるΔφ及びΔR)を特徴量として抽出して標的の俯角方向に対する移動の向きの推定を行うものもある(特許文献1)。
ところで、反射波を受波する送受波機の移動及び波による揺れ、標的である魚などの移動、及び、潮流や温度により音波の伝搬路の状態が時間的変化することによって生じる外乱により、受波する反射波の強度は、主にスペックルと同様の原理により空間的及び時間的に揺らぐという現象がある。このため、空間的及び時間的に揺らいだ反射波の強度から標的像を抽出すると、抽出した標的像の形状が、実際の標的像に比べ歪むと共に、抽出した標的像の分布が、実際の標的の分布に比べ揺らいで安定しない。上述のようなスキャニングソナー装置においては、複数の異なる俯角で音波を送波し、その反射波を受波して標的を立体的に捉えようとする場合、上述の揺らぎの影響を低減させるために、複数の異なる俯角それぞれにおいて複数回の探査を行って得られた標的像の平均値を算出して、時間的な揺らぎの影響を緩和した標的像の抽出と、特徴量の算出とが行われている。
特開2008−203227号公報
しかしながら、平均値を算出するために複数回探査を行おうとすると、特徴量算出に要する時間が長くなり、その間に標的が移動するなどして、実際の標的の俯角方向に対する移動の向きと、得られた特徴量から得られる標的の俯角方向に対する移動の向きとの乖離が大きくなり、標的の俯角方向に対する移動の向き検出の精度が悪くなるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、外乱による反射波の強度の揺らぎによる影響を低減し、標的の俯角方向に対する移動の向き検出の精度を改善したスキャニングソナー装置を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明は、音波を標的に送波し、その反射波を受波して得られる反射波の強度に基づく複数のサンプリング値から前記標的の形状を示す標的像を抽出する標的像抽出部と、前記標的像抽出部が抽出した前記標的像に含まれる前記サンプリング値から前記標的像の特徴量を算出する特徴量算出部と、前記標的像抽出部が算出した複数の俯角ごとの前記標的像から前記特徴量抽出部によって算出された当該複数の俯角それぞれに対応した前記特徴量を比較して前記標的の俯角方向に対する移動の向きを判定する移動方向判定部と、を具備し、前記特徴量は、前記標的像に含まれる前記サンプリング値の平均値と前記標的像の面積とを乗じた数値であることを特徴とするスキャニングソナー装置である。
また、本発明は、音波を標的に送波し、その反射波を受波して得られた反射波の強度に基づく複数のサンプリング値から前記標的の形状を示す標的像を抽出する標的像抽出部と、前記標的像抽出部が抽出した前記標的像に含まれる前記サンプリング値から前記標的像の特徴量を算出する特徴量算出部と、前記標的像抽出部が算出した複数の俯角ごとの前記標的像から前記特徴量抽出部によって算出された当該複数の俯角それぞれに対応した前記特徴量を比較して、前記標的の俯角方向に対する移動の向きを判定する移動方向判定部と、を具備し、前記特徴量は、前記標的像を示す反射波の前記サンプリング値を総和した数値であることを特徴とするスキャニングソナー装置である。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記標的像の面積が予め定めた数値より小さいとき、前記特徴量算出部は、前記標的像抽出部が抽出した前記複数の異なる俯角ごとの複数の前記標的像から前記複数の異なる俯角ごとに複数の前記特徴量を算出し、算出した前記複数の特徴量から前記複数の異なる俯角ごとに前記特徴量の平均値を算出して、前記標的の俯角方向に対する移動の向きを判定することを特徴とする。
この発明によれば、スキャニングソナー装置は、水面に対して複数の異なる俯角で送波された音波が標的で反射した反射波(エコー)に基づいて、複数の異なる俯角ごとに標的の形状を示す標的像を示す反射波のサンプリング値を用いて特徴量を算出し、算出した特徴量を俯角間で比較することで標的の俯角方向に対する移動の向きを推定する。このとき、特徴量算出部は、空間平均として、標的像を示す反射波のサンプリング値の平均値と標的像の面積とを乗じた値、あるいは、標的像を示す反射波のサンプリング値を総和した値を特徴量として算出する。外乱による反射波の強度の揺らぎは、時間平均を用いずにエルゴード性を適用し空間平均を用いることで低減させて、複数回の送波及び受波を繰り返して時間平均を算出する代わりに空間平均を算出することで移動方向判定時間の短縮を行うと共に、反射波の強度の揺らぎを低減させることができる。これにより、スキャニングソナー装置は、探査回数を増やすことなく反射波の強度揺らぎを低減させ、標的の俯角方向に対する移動の向き検出の精度を改善することが可能となる。
以下、本発明の実施形態によるスキャニングソナー装置を図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態におけるスキャニングソナー装置1の構成を示す概略ブロック図である。以下、スキャニングソナー装置1は、魚群を標的として漁労に用いられる場合を例として説明する。
スキャニングソナー装置1は、入力装置10、操作制御部20、標的追尾制御部30、送受波機制御部40、送受波機50、表示情報変換部60、及び、表示装置70を具備している。
入力装置10は、ユーザの操作によりスキャニングソナー装置1への入力が行える、例えば、キーボード、マウス、トラックボールなどである。操作制御部20は、入力装置10から入力された情報の種類に応じて標的追尾制御部30、送受波機制御部40、表示情報変換部60に出力する。ここで、入力装置10から入力される情報としては、スキャニングソナー装置1に対して標的の追尾の開始を示す動作開始情報、音波を送波する俯角を示す俯角情報、標的をスキャンする範囲(レンジ)情報、標的(魚群)の設定情報、表示装置70に表示するスキャン範囲を示す情報などである。
標的追尾制御部30は、標的像抽出部31、特徴量抽出部32、移動方向判定部33、及び俯角制御部34を含んで構成され、操作制御部20から動作開始情報が入力されると動作を開始し、操作制御部20から入力される標的の設定情報及び俯角情報を初期値として標的の追尾処理を開始する。また、標的追尾制御部30は、標的までの距離と標的の位置に応じた俯角とを含むデータを送受波機制御部40に出力し、送受波機制御部40から反射波(エコー)を受信することで得られた複数のサンプリング値が入力される。
ここで、サンプリング値は、図3(b)に示される海面の垂直方向に対して時計回り又は反時計回り方向の角度φと距離Rとを用いて表されるR−φ座標系の各座標における受波した反射波の強さに基づく値(強度情報)である。なお、角度φは、船首や船尾など船体の一部を基準とし0°として定められる。また、角度φに対して0°から360°までの一周分の全探査距離に渡るサンプリング値を1フレームという。
標的像抽出部31は、送受波機制御部40から入力される1フレーム分のサンプリング値に対して、標的の形状を示す標的像の抽出を行う。ここで、標的像抽出部31は、操作制御部20を介して入力されるユーザの指定した閾値を基準とし、当該閾値を超えるサンプリング値により構成される領域を標的像として抽出を行う。例えば、標的像は、図3(b)に図示される標的Tの領域に含まれるR−φ座標系の情報として出力される。また、ユーザの指定する閾値とは、漁労の対象となる魚種や観測環境ごとに定められる値であり、ユーザの経験などに基づいて定められる。また、標的像抽出部31は、送受波機50から抽出した標的像までの距離を送受波機制御部40に出力する。
特徴量抽出部32は、標的像抽出部31が抽出した標的像の領域に含まれるサンプリング値から標的の移動方向判断に用いる特徴量Fを算出する。特徴量Fは、次式(1)により求める。
Figure 2010145224
ここで、式(1)における、Aは、標的像の面積を表し、nは、標的像に含まれるサンプル数を表し、x(p)は、i番目のサンプリング値を表す。すなわち、標的像に含まれる全サンプリング値の平均と標的像の面積とを乗じた数値が特徴量Fである。なお、標的像の面積は、R−φ座標から算出される。
移動方向判定部33は、標的像抽出部31から入力される複数の異なる俯角ごとの特徴量Fを比較して、魚群の俯角方向における移動の向きを判断する。判断方法としては、俯角θ−Δθ、θ、θ+Δθ(Δθ>0)それぞれの特徴量Fを比較し、俯角θ−Δθの特徴量Fが最も大きいとき、魚群は俯角が小さくなる方向に移動していると判断し、俯角θの特徴量Fが最も大きいとき、魚群は移動していないと判断し、俯角θ+Δθの特徴量Fが最も大きいとき、魚群は俯角が大きくなる方向に移動していると判断する。すなわち、移動方向判定部33は、特徴量Fの大小比較により魚群の俯角方向に対する移動の向き判断する。魚群の魚の量は、平均的な反射波の強度と相関が高いのでこの値が大きい領域を追うことで、魚群における魚が密集している領域を追尾することができ、判定の誤りによる魚群を見失うことを防ぐことが可能になる。
なお、移動方向判定部33が、3つの異なる俯角ごとの特徴量Fを用いて魚群の移動の向きを判断する例を示したが、2つ以上の異なる俯角ごとの特徴量Fを用いて魚群の移動の向きを判断するようにしてもよい。
俯角制御部34は、移動方向判定部33により判断された魚群の移動の向きに応じて、送受波機50が送波及び受波する俯角情報を更新して、送受波機制御部40に出力する。
例えば、移動方向判定部33が上述のように判断を行い、俯角が小さくなる方向に移動しているとき、現在の俯角情報θに対して俯角θ−Δθを次の俯角情報として更新する。
送受波機制御部40は、操作制御部20から動作開始情報が入力されると動作を開始し、標的追尾制御部30から入力される標的までの距離と標的の俯角とに基づいて、入力される標的の俯角を基準として含む複数の俯角で送受波機50に音波を送波させてその反射波を受波させる制御を行うと共に、送受波機50から入力される受波した反射波の強度を示すサンプリング値を標的追尾制御部30と表示情報変換部60とに出力する。
送受波機50は、送波部51と受波部52とを含んで構成される。送波部51は、送受波機制御部40の制御に従い、標的までの距離に応じた送波間隔で、送受波機制御部40から入力された俯角で周囲360度の方向、すなわち、図2に示されるように円錐の表面方向に音波を送波する。受波部52は、送波された音波が魚群で反射された反射波を俯角ごとに受波し、受波した反射波の強度を示す複数のサンプリング値を送受波機制御部40に出力する。
また、受波部52は、図2に示すように、狭い範囲からの反射波を受波する指向性を有するペンシル形状の受波ビームPを海面に対する垂直方向(z軸方向)に対して時計回り又は反時計回りに回転させて反射波を受波する。
また、送受波機50は、漁船の船底に設置されるか、ブイなどに繋がれて海中(水中)に設置される。ここで、俯角は、図2に示されるように、海面(水面)に対してθの角度で示される角度である。送波間隔は、水中における音速(約1500メートル毎秒)に基づいて定められ、例えば、標的まで1500メートルの場合、音波が送波部51から魚群までの伝搬に要する時間と、魚群から受波部52までの伝搬に要する時間と合わせた約2秒、あるいは、魚群を中心とした範囲で探索する場合、魚群までの距離と探索する範囲とに応じた時間となる。
表示情報変換部60は、送受波機制御部40から出力されたサンプリング値を1フレームごとに表示装置70に表示するための画像情報に変換して表示装置70に出力する。このとき、表示情報変換部60は、魚群の標的像を認識しやすい色を配置したりなどしてもよい。
表示装置70は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置などであり、表示情報変換部60が出力した画像情報を表示して出力する。
次に、スキャニングソナー装置1の動作について説明する。
まず、スキャニングソナー装置1において、入力装置10は、ユーザの操作により魚群の追尾開始を示す動作開始情報、俯角を示す俯角情報、及び、標的像抽出部31が標的を抽出する際に用いる閾値を含む初期閾値情報が入力される。操作制御部20は、入力装置10に入力された動作開始情報を標的追尾制御部30、送受波機制御部40、及び、表示情報変換部60に出力し、入力装置10に入力された俯角情報と閾値情報とを標的追尾制御部30に出力する。俯角制御部34は、操作制御部20から入力された初期閾値情報を閾値情報として記憶して、操作制御部20から入力された俯角情報を送受波機制御部40に出力する。
上述のようにして、スキャニングソナー装置1は、魚群追尾処理を開始する。
続いて、魚群追尾処理を説明する。送受波機制御部40は、俯角制御部34から入力された俯角情報に含まれる俯角θを基準とした3つの俯角情報(俯角θ−Δθ、θ、θ+Δθ)を送受波機50に出力する。送受波機50は、送受波機制御部40から入力された俯角情報に応じた俯角で順次音波を送波し、受波した当該音波の反射波に対する複数のサンプリング値を送受波機制御部40に出力する。送受波機制御部40は、送受波機50から入力された3つの異なる俯角それぞれに対する1フレーム分のサンプリング値を標的追尾制御部30と表示情報変換部60とに出力する。
表示情報変換部60は、送受波機制御部40から入力される3つのフレーム分のサンプリング値を極座標変換やその他の情報を重畳した表示情報に変換し、表示装置70に出力して表示させる。
標的像抽出部31は、操作制御部20から入力された閾値情報に基づいて、送受波機制御部40から入力された3フレーム(3つの俯角)分のサンプリング値からフレームごとに標的像を抽出して、特徴量抽出部32に出力する。特徴量抽出部32は、3つのフレームそれぞれの特徴量Fを式(1)により算出して、移動方向判定部33に出力する。移動方向判定部33は、入力された3つの特徴量Fの大小比較を行い、魚群の移動方向を判定して判定結果を俯角制御部34に出力する。
俯角制御部34は、移動方向判定部33の判定結果により、現在の俯角情報を更新して、送受波機制御部40に出力する。以後、スキャニングソナー装置1は、魚群追尾処理を繰り返して行う。
上述のように動作することにより、スキャニングソナー装置1は、複数の異なる俯角ごとの特徴量Fを算出して、算出した複数の特徴量Fの大小比較を行うことで魚群(標的)のなかでサンプリング値が大きい領域、すなわち、魚が密集している領域の俯角方向に対する移動の向きを判断し、標的とした魚群の俯角方向の追尾を行うことができる。
なお、標的像抽出部31の標的像抽出において、複数の標的像が抽出される場合、ユーザが、入力装置10を介して選択した複数の標的像のうちいずれか1つに対して移動方向の判定を行うようにしてもよい。
また、標的像が小さい場合、揺らぎをさらに軽減するために、3つの異なる俯角(θ−Δθ、θ、θ+Δθ)それぞれに対するフレームを1フレームでなく、複数フレーム分スキャンして、3つの俯角ごとに平均値を算出しても良い。その場合、送受波機制御部40は、複数フレームのサンプリング値を取得するために、送受波機50に当該回数分の送波と受波とを行わせる制御を行う。これにより、空間的平均と時間的平均とを併用して特徴量Fを算出することになり、移動方向の判定制度をさらに改善することができる。なお、各フレームの平均値を算出するための探査回数は、空間的平均を用いない場合に比べ、減らすことができるので、時間的平均値の算出を行ったとしても、従来の算出方法より短時間で特徴量Fを算出することが可能である。
<第2実施形態>
第2実施形態は、特徴量抽出部32が行う特徴量Fの算出方法が第1実施形態と異なり、次式(2)を用いて算出する。式(2)では、標的像の面積Apを標的像内に含まれるサンプル数nで代用することによって計算を簡略化した。
Figure 2010145224
ここで、式(2)における、nは、標的像に含まれるサンプル数を表し、x(p)は、i番目のサンプリング値を表す。すなわち、標的像に含まれる全サンプリング値の平均と標的像の面積とを乗じた数値を特徴量Fとする。すなわち、特徴量Fは、サンプリング値を総和した数値となる。
これにより、第2実施形態のスキャニングソナー装置1は、第1実施形態のスキャニングソナー装置1に比べ、特徴量抽出部32が標的像の面積を算出せずに特徴量Fの算出を行うので、算出に要する時間を短縮することが可能となる。
上述のように、第1実施形態又は第2実施形態におけるスキャニングソナー装置1において、観測点である送受波機50が移動又は浮遊し、観測対象である魚群が移動し、かつ、音波の伝搬状態(海水の温度及び潮流)が時間経過と共に変化する環境では、スペックルによる反射波の強度の揺らぎは、観測される各サンプルにおいて時間的にランダムなノイズと考えられる。そこで、平均数をntとする各サンプルの時間的な平均を算出することで揺らぎを1/√(nt)倍に低減することができる。
一方、同様の環境において、スペックルによる反射波の強度の揺らぎは、空間的にも発生するため、時間的ノイズと空間的ノイズとの間にエルゴード性(次式(3))を仮定し、時間平均の代わりに空間平均を用いることで、スペックルによる揺らぎを緩和して、特徴量Fを算出することが上述の第1実施形態及び第2実施形態のスキャニングソナー装置1の特徴の1つである。
特徴量Fの算出において、空間平均を用いることで、特徴量抽出部32が特徴量Fを算出する際に要する時間を短縮すると共に、サンプリング値の揺らぎに対して空間的平均値を用いることで低減させて、標的の俯角方向に対する移動の向き検出の精度を改善することが可能である。
Figure 2010145224
上述の標的追尾制御部30は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。その場合、上述した標的像抽出部31、特徴量抽出部32、移動方向判定部33、俯角制御部34が行う処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われることになる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
本実施形態によるスキャニングソナー装置の構成を示すブロック図である。 従来例におけるスキャニングソナー装置における反射波の受波の概念図である。 従来例における標的像の表示例を示す概略図である。
符号の説明
1…スキャニングソナー装置
10…入力装置、20…操作制御部
30…標的追尾制御部、31…標的像抽出部、32…特徴量抽出部
33…移動方向判定部、34…俯角制御部
40…送受波機制御部、50…送受波機、51…送波部、52…受波部
60…表示情報変換部、70…表示装置
1A…スキャニングソナー装置

Claims (3)

  1. 音波を標的に送波し、その反射波を受波して得られる反射波の強度に基づく複数のサンプリング値から前記標的の形状を示す標的像を抽出する標的像抽出部と、
    前記標的像抽出部が抽出した前記標的像に含まれる前記サンプリング値から前記標的像の特徴量を算出する特徴量算出部と、
    前記標的像抽出部が算出した複数の俯角ごとの前記標的像から前記特徴量抽出部によって算出された当該複数の俯角それぞれに対応した前記特徴量を比較して前記標的の俯角方向に対する移動の向きを判定する移動方向判定部と、
    を具備し、
    前記特徴量は、
    前記標的像に含まれる前記サンプリング値の平均値と前記標的像の面積とを乗じた数値である
    ことを特徴とするスキャニングソナー装置。
  2. 音波を標的に送波し、その反射波を受波して得られる反射波の強度に基づく複数のサンプリング値から前記標的の形状を示す標的像を抽出する標的像抽出部と、
    前記標的像抽出部が抽出した前記標的像に含まれる前記サンプリング値から前記標的像の特徴量を算出する特徴量算出部と、
    前記標的像抽出部が算出した複数の俯角ごとの前記標的像から前記特徴量抽出部によって算出された当該複数の俯角それぞれに対応した前記特徴量を比較して、前記標的の俯角方向に対する移動の向きを判定する移動方向判定部と、
    を具備し、
    前記特徴量は、
    前記標的像を示す反射波の前記サンプリング値を総和した数値である
    ことを特徴とするスキャニングソナー装置。
  3. 前記標的像の面積が予め定めた数値より小さいとき、
    前記特徴量算出部は、前記標的像抽出部が抽出した前記複数の異なる俯角ごとの複数の前記標的像から前記複数の異なる俯角ごとに複数の前記特徴量を算出し、算出した前記複数の特徴量から前記複数の異なる俯角ごとに前記特徴量の平均値を算出して、前記標的の俯角方向に対する移動の向きを判定する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のスキャニングソナー装置。
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