JP2004198275A - 合成開口レーダ装置および画像再生方法 - Google Patents

合成開口レーダ装置および画像再生方法 Download PDF

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千恵 平尾
Hideki Hasegawa
秀樹 長谷川
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Abstract

【課題】航空機、衛星などの移動プラットフォームに搭載されて、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置において、観測データの画像化処理に、画像再生パラメータの誤差を補償する処理を追加し、画像の分解能を向上させた合成開口レーダ装置およびこれに基づく画像再生方法。
【解決手段】オートフォーカス法によって推定した位相誤差を画像再生パラメータの誤差に換算し、補償した画像再生パラメータを用いて繰り返し画像再生処理を行うことにより、画像再生パラメータの誤差による画像の分解能劣化を補償し、画像の分解能を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は航空機や衛星などのプラットフォームに搭載し、地表や海面の高分解能画像を撮像する合成開口レーダ装置及び画像再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の合成開口レーダ装置としては、図7に示すようなものがあった。図7は、非特許文献1をもとに作成した合成開口レーダ装置の構成図である。この装置は、レーダを搭載したプラットフォームが移動しながら電波を送受信して観測を行い、得られた信号を信号処理することで2次元の高分解能画像を得ている。さらに、得られた画像にオートフォーカスと呼ばれる信号処理を行い、画像の分解能劣化の原因である位相誤差を抽出し、これを補償することで、分解能の向上した画像を再生する。
【0003】
構成図において、SARセンサ1は、アンテナ、送信機、受信機等で構成され、高周波パルス信号を生成し、これを送受信して受信信号を得るための装置の総称である。具体的には、まず、高周波パルス信号を生成し、アンテナから高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号をアンテナで受信する。さらに、受信した信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換して、受信信号を得る。受信信号2は、前記SARセンサ1で受信された信号である。運動センサ3は、合成開口レーダ装置を搭載したプラットフォームの運動を計測し、高周波パルス信号送受信時のプラットフォームの瞬時位置を出力する。運動データ4は、前記運動センサ3から出力されたデータである。画像再生処理部5は、受信信号を信号処理し、2次元の高分解能なSAR画像を再生する部分である。受信信号を信号処理して画像を得る処理は、画像再生処理と呼ばれ、ポーラーフォーマット法、レンジドップラー法、チャープスケーリング法など様々な方法がある。ここでは、以降で、ポーラーフォーマット法を例にとって簡単に説明する。SAR画像6は、前記画像再生処理部5で再生されたSAR画像である。位相誤差推定部7は、オートフォーカス法を用いて画像から位相誤差を推定する部分である。オートフォーカス法には、PGA(Phase Gradient Autofocus)法、マップドリフト法、マルチプルアパーチャーマップドリフト法など様々な方法がある。ここでは、以降でPGA法を例にとって簡単に説明する。位相誤差補償部8は、推定した位相誤差で画像を補償し、オートフォーカス処理を繰り返すかどうかの判定をする部分である。繰り返しの判定法には様々なものが考えられる。例えば、推定した位相誤差が事前に定めた閾値を超えた場合には繰り返し、超えなかった場合には処理を終了する判定法が考えられる。SAR画像9は、位相誤差を補償したことにより分解能の改善が図られている。
【0004】
合成開口レーダでは、高周波パルス信号を送信したのち、一定時間信号を受信し、1次元のNR点の信号列を得る。さらに、この送受信を複数回繰り返して上記1次元の信号をNH列を得る。これより、受信信号はNR*NHの2次元の信号で表すことが出来る。以降、NR点で構成される信号の方向をレンジ方向、NH点で構成される信号の方向をヒット方向と呼ぶ。また、観測領域の中心から電波の照射方向(以降、レンジ方向と呼ぶ)にYtメートル、水平面内で電波の照射方向と直交方向(以降、アジマス方向と呼ぶ)にXtメートル離れた目標Aからの受信信号Srを“数1”の(1)に示す。ここに、座標の原点を観測領域の中心とし、プラットフォームの瞬時位置をP(Xa,Ya,Za)とする。ただし、プラットフォームの進行方向をXa、高度方向をZa、ZaとXaの外積で表される方向をYaとする。受信信号の振幅をat、パルスの時間長さをTp、パルスを送信する時間間隔であるパルス繰り返し時間間隔をTpri、パルスの送信中心周波数をfc、パルスのチャープ率をγとする。観測のジオメトリを図9に示す。“数1”の(1)より、観測領域の目標Aが、受信エコーの上では2次元に拡がっていることが分かる。画像再生処理は、この2次元に拡がった信号を、目標Aの座標である(Xt,Yt)の1点に圧縮することが目的である。ポーラーフォーマット法は、これを、レンジ圧縮処理、レンジおよび位相補償処理、補間処理、2次元IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)処理を順次行い、画像を得る。以下これらを説明する。
【0005】
【数1】
Figure 2004198275
【0006】
レンジ圧縮処理は、送信したパルスと逆の傾きの周波数変調のかかった参照信号と受信信号をレンジ方向で畳み込み演算して、パルス長の受信信号を1点に圧縮する。畳み込み演算は処理時間が長くなるため、受信信号をレンジ方向にFFT(Fast Fourier Transform)処理したものと参照信号をFFT処理したものを乗算し、得られた結果をIFFT処理することで実現する。これは、畳み込み演算と等価な処理である。このレンジ圧縮処理により、レンジ方向に信号が圧縮され、2次元に拡がった信号が、1次元の拡がりのみとなる。ただし、ポーラーフォーマット法では、最後に実行するIFFT処理を省略している。
【0007】
ポーラーフォーマット法では、観測領域の中心を位相補償基準点と呼び、この位相補償基準点からのエコーが全てのヒットで同じレンジになるように、かつ、このエコーの位相が全てのヒットで一定値となるように、信号を補償する。この処理は、レンジおよび位相補償処理で、2次元の複素配列を乗算することで実現できる。
【0008】
レンジおよび位相補償処理後の信号を、極座標のグリッド上に配置する。このとき、極座標の距離方向の軸は、レンジの空間周波数に対応させ、極座標の角度方向は、レーダの瞬時位置と位相補償基準点を結ぶ直線が、レーダの移動軌道の中心、すなわち、合成開口中心と位相補償基準点を結ぶ直線となす角度に対応させる。この極座標のグリッド上に配置した信号から、補間演算を用いて、直交座標のグリッド上の信号を求める。これらの処理を補間処理と呼ぶ。
【0009】
最後に、得られた直交座標のグリッド上の信号について、各々の軸についてIFFT処理を行い、SAR画像を得る。この処理を2次元IFFT処理と呼ぶ。
【0010】
合成開口レーダでは、例えば、プラットフォームの速度の計測値に誤差が存在すると、画像再生処理で誤差を生じて分解能が劣化する。このような誤差は位相誤差と呼ばれ、画像をアジマス方向にFFT処理したアジマス空間周波数軸上で定義される。オートフォーカス法は、この位相誤差を推定し、補償する方法である。PGA法は、画像内から孤立点目標を抽出し、この孤立点目標を用いて位相誤差を推定する方法である。
【0011】
PGA法では、まず、孤立点目標と予想される目標が存在するレンジビンをN個選択する。ここに、Nは事前に決めておく値である。選択したレンジビン毎に、孤立点目標が画像の左端に位置するように画像をシフトさせる。さらに、この画像の左端を中心として窓関数をアジマス方向に乗算し、孤立点目標から離れた領域の背景雑音を抑圧する。
【0012】
背景雑音を抑圧した後の画像をアジマス方向にFFT処理して、画像のスペクトルGnを得る。Gnに対し“数2”に示す演算を行い、位相誤差を推定する。ここに、Gnの上のドットはGnのtについての微分、*は複素共役、Im[Gn]はGnの虚部を表す。
【0013】
【数2】
Figure 2004198275
【0014】
次に動作について、図8のフローチャートを用いて説明する。図8は従来の合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。
【0015】
SARセンサ1が高周波パルス信号を生成し、アンテナから高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号をアンテナで受信する。さらに、受信した信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換して、受信信号2を得る(ステップS1)。運動センサ3によってパルスの送受信とともに計測されたプラットフォームの運動データ4を読み込む(ステップS2)。受信信号2と運動データ4を用いて画像再生処理部5が画像再生処理を行い、2次元の高分解能のSAR画像6を得る(ステップS3)。位相誤差抽出部7が、オートフォーカス法を用いて画像から位相誤差を推定する(ステップS4)。位相誤差補償部8が、推定した位相誤差で画像を補償する(ステップS5)。位相誤差補償部8が、オートフォーカス処理を繰り返すかどうかの判定を実行し、繰り返す場合はステップS4の処理に戻り、繰り返さない場合は処理を終了する(ステップS6)。
【0016】
【非特許文献1】
W.G.Carrara,R.S.Goodman,R.M.Majewski,"Spotlight Synthetic Aperture Radar",Artech House,1995,P14 Figure2.1及び、P266 Figure6.9
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来の合成開口レーダ装置は、このように構成されているので、プラットフォームの速度に誤差が存在する場合、レンジおよび位相補償処理において、位相補償量の誤差だけでなく、レンジの補償量にも誤差が生じる。オートフォーカス法による補償処理では、アジマス方向のみ信号の位相を補償し、レンジの補償をしないため、速度誤差による分解能劣化を補償できない問題があった。また、このレンジの補償誤差は補間処理において拡大するために問題であった。
【0018】
また、プラットフォームの軌道高度に誤差が存在する場合、レンジおよび位相補償処理において、位相補償量の誤差だけでなく、レンジの補償量にも誤差が生じる。オートフォーカス法による補償処理では、アジマス方向のみ信号の位相を補償し、レンジの補償をしないため、軌道高度の誤差による分解能劣化を補償できない問題があった。また、このレンジ方向の補償誤差は補間処理において拡大するために問題であった。
【0019】
また、観測領域の高度に誤差が存在する場合、レンジおよび位相補償処理において、位相補償量の誤差だけでなく、レンジの補償量にも誤差が生じる。オートフォーカス法の補償処理では、アジマス方向にのみ信号の位相を補償し、レンジの補償をしないため、観測領域の高度の誤差による分解能劣化を補償できない問題があった。また、このレンジ方向の補償誤差は補間処理において拡大するために問題であった。
【0020】
この発明は、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの速度誤差に換算し、補償した速度で再び画像再生処理を行うことで、レンジの補償を可能とし、画像の分解能を向上できる合成開口レーダ装置を得ることを目的とする。
【0021】
この発明は、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの軌道高度誤差に換算し、補償した軌道高度で再び画像再生処理を行うことで、レンジの補償を可能とし、画像の分解能を向上できる合成開口レーダ装置を得ることを目的とする。
【0022】
この発明は、オートフォーカス法で推定した位相誤差を観測領域の高度誤差に換算し、補償した観測領域の高度で再び画像再生処理を行うことで、レンジの補償を可能とし、画像の分解能を向上できる合成開口レーダ装置を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明は、アンテナ、送信機、受信機を備えるSAR(Synthetic Aperture Radar)センサと、プラットフォームの運動を計測する運動センサと、オートフォーカス法を用いてSAR画像から位相誤差を推定する位相誤差推定部と、前記位相誤差推定部で推定した位相誤差をプラットフォームの速度誤差に換算する速度換算部と、前記SARセンサと前記運動センサと前記速度換算部との信号から画像を再生する画像再生処理部と、を備える合成開口レーダ装置に関するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1である合成開口レーダ装置を図1を用いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1に係る合成開口レーダ装置の構成図である。
【0025】
図において、1から7は従来の技術と同じものである。速度換算部10は、位相誤差推定部7で推定された位相誤差を、プラットフォームの速度誤差に換算する部分で、位相誤差の換算については、以降に詳細に述べる。また、同10は、オートフォーカス処理の結果を用いて画像再生処理を繰り返すかどうかの判定を行う。繰り返しの判定法には様々なものが考えられる。例えば、推定した位相誤差が事前に定めた閾値を超えた場合には処理を繰り返し、超えなかった場合には処理を終了する判定法が考えられる。
【0026】
一般に、航空機に搭載された運動センサは加速度を計測し、これを積分して速度を得る。この積分の際に、フィルタを用いて平滑化などの処理を行っているため、計測を開始してある程度の時間が経つと、速度にバイアス性の誤差が生じてしまう。速度の誤差によって生じる位相誤差は、選択した画像再生処理によって異なる。また、選択したオートフォーカス法によって、求める位相誤差のモデル化の方法が異なる。例えば、マップドリフト法では、位相誤差を2次曲線でモデル化して、その2次曲線の係数を求めている。PGA法では、位相誤差をモデル化せずに、ノンパラメトリックに求める。ここでは、例として、ポーラーフォーマット法で再生した画像に生じる位相誤差をPGA法で求め、この位相誤差の2次成分を速度誤差に換算する方法を示す。
【0027】
まず、プラットフォームが速度Vで移動しており、バイアス性の速度誤差dVxがある場合にポーラーフォーマット法で再生した画像に生じる位相誤差を求める。この場合、実際のプラットフォームの位置Pは(Vt,0,H)であるが、計測されるプラットフォームの位置Gは((V+dVx)t,0,H)となる。また、電波照射方向は、水平面内で移動方向となす角度をθsq、水平面となす角度をθdepとすると、観測領域の中心位置Cは(r0 cos(θdep) cos(θsq),r0 cos(θdep) sin(θsq),r0sin(θdep))となる。ここで、r0は合成開口中心と観測領域の中心の距離である。ポーラーフォーマット法では、計測されたプラットフォームの位置で受信信号を補償するため、生じる位相誤差Δφは“数3”の式(6)で表される。ここで、λは送信波長、GCとPCは、各々点Gと点C、点Pと点Cの距離で、“数3”の式(7),(8)で表される。このΔφをtについてテイラー展開し、tについての2次項Δφ2を求めると“数3”の式(9)を得て、これが生じる位相誤差の2次成分となる。
【0028】
【数3】
Figure 2004198275
【0029】
一方、PGA法によって求めた位相誤差をφpgaとすると、これを時間tについてのN次の多項式で最小自乗法を用いてフィッティングさせ、その2次成分φpga,2を求める。tについての2次成分は、“数4”の式(10)のように表すことができる。ここで、K2は2次位相誤差の係数、Taは合成開口時間を表す。すると、φpga,2=Δφ2より、“数4”の式(11)を得る。これを変形して“数4”の式(12)を得る。これより、PGA法で求めた位相誤差から、その2次成分を求め、これを速度誤差dVxに換算する。
【0030】
【数4】
Figure 2004198275
【0031】
ポーラーフォーマット法では、レンジおよび位相補償処理で、位相補償基準点からのエコーが全てのヒットで同じレンジとなるように補償するが、この補償量は、プラットフォームの瞬時位置と位相補償基準点の距離から計算される。プラットフォームの瞬時位置は、プラットフォームの速度から求められるため、速度の計測誤差dVxがあるとレンジの補償誤差となり、アジマス方向のみの補償であるオートフォーカスではこれを補償できず、その結果、1点に結像するはずの画像が、図10(a)に示すようにレンジ方向に広がってしまう。そこで、“数4”の式(12)で得られた速度誤差dVxで速度を補償すると、プラットフォームの瞬時位置が補償され、その結果、レンジの補償量が補償され、図10(a)のような点像応答劣化が図10(b)に示すように結像する。
【0032】
また、ポーラーフォーマット法では、レンジおよび位相補償処理後の信号を、極座標のグリッド上に配置する。このとき、極座標の距離方向の軸は、レンジの空間周波数に対応させ、極座標の角度方向は、レーダの瞬時位置と位相補償基準点を結ぶ直線が、レーダの移動軌道の中心、すなわち、合成開口中心と位相補償基準点を結ぶ直線となす角度に対応させる。このため、プラットフォームの速度に計測誤差dVxがあると、信号を配置する際に誤差を生じる。補間処理は、信号のリサンプリングによって、目標のエコーを同じレンジに格納する処理であるため、この信号の配置に誤差があると、格納されるレンジが異なり、その結果、1点に結像するはずの画像が、図10(a)に示すようにレンジ方向に広がってしまう。そこで、“数4”の式(12)で得られた速度誤差dVxで速度を補償すると、プラットフォームの瞬時位置が補償され、その結果、配置される座標が補償され、図10(a)のような点像応答劣化が図10(b)に示すように結像する。
【0033】
次に、この実施例の動作を図2のフローチャートを用いて説明する。図2は、この発明の実施の形態1に係る合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。フローチャートにおいて、ステップS1からステップS4およびS6は、従来の技術と同じ処理である。
【0034】
速度換算部10は、位相誤差推定部7で推定した位相誤差を、プラットフォームの速度誤差に換算する(ステップS7)。
【0035】
このように本実施の形態の構成によれば、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの速度誤差に換算し、補償した速度で再び画像再生処理を行うことで、従来のオートフォーカス法では行わなかったレンジの補償を行い、画像の分解能を向上させることができる。
【0036】
つまり、速度換算部を加えることにより、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの速度誤差に換算し、補償した速度で再び画像再生処理を行うことにより、従来のオートフォーカス法では行わなかったレンジの補償を行い、画像の分解能を向上させることができる。
【0037】
さらに、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの速度誤差に換算し、補償した速度で再び画像再生処理を行うステップを加えることにより、従来のオートフォーカス法では行わなかったレンジの補償を行い、画像の分解能を向上させることができる。
【0038】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2である合成開口レーダ装置を図3を用いて説明する。図3は、この発明の実施の形態2に係る合成開口レーダ装置の構成図である。構成図において、1から7は実施の形態1と同じものである。
【0039】
軌道高度換算部11は、位相誤差推定部7で推定した位相誤差を、プラットフォームの軌道高度誤差に換算する。位相誤差の換算については、以降に詳細に述べる。また、同11は、オートフォーカス処理の結果を用いて画像再生処理を繰り返すかどうかの判定を行う。繰り返しの判定法には様々なものが考えられる。例えば、推定した位相誤差が事前に定めた閾値を超えた場合には処理を繰り返し、超えなかった場合には処理を終了する判定方法が考えられる。
【0040】
軌道高度は、高さ方向の加速度を積分して速度を得て、さらにこれを積分することによって求められる。このため、速度誤差と同様に、バイアス性の誤差が生じてしまう。軌道高度の誤差によって生じる位相誤差は、選択した画像再生処理によって異なる。ここでは、例として、ポーラーフォーマット法で再生した画像に生じる位相誤差をPGA法で求め、この位相誤差の2次成分を軌道高度誤差に換算する方法を示す。
【0041】
まず、プラットフォームの軌道高度にdhの誤差がある場合にポーラーフォーマット法で再生した画像に生じる位相誤差を求める。ここでは図11に示す座標を考える。図において、Oは地球中心、Aは地球の楕円体モデルである。なお、ここでは、この装置で観測を行う距離では、地球を球体と近似してよいことを仮定し、地球を球体モデルで扱う。Gは時刻0において計測されたアンテナの位相中心位置で、その高度をhとする。点Gを基準にx-y-z座標系とα-β-γ座標系を定義する。なお、ここでは、地球に固定された座標系を考える。従って地球の自転の影響は無視する。xは時刻0におけるアンテナ位相中心の速度ベクトルの向き、zは地球中心を向く鉛直軸で、yはx-y-zで右手系を構成するようにx-z平面に垂直に定義される。また、bは時刻0におけるビーム中心軸をzに垂直な平面に射影した軸で、αはα-β-zで右手系を構成するようにβ-z平面に垂直に定義される。すなわち、図11(c)に示す二つの座標系はz軸に垂直な平面内で、π/2-θsqだけ回転した関係にある。ここに、θsqはアンテナビームのスクイント角である。さらに、Pは時刻0における実際のアンテナ位相中心の位置で、点Gを基準としてz方向に-dhだけ誤差をもつ。アンテナ位相中心は図11(b)の点P'に示すように、初期速度をx軸方向として地球楕円体モデルAに沿って一定高度で移動するものとする。
【0042】
さて、ポーラーフォーマットアルゴリズムでは、観測領域に仮想的な基準点Sを設け、アンテナ位相中心と点Sの距離に相当するレンジと位相を受信信号から補償する。いま、時刻0におけるアンテナ位相中心の位置は点Gであると計測されているので、ここから距離rcの地表面上に点Sを求めることになる。点Sの(α,β,z)座標をαS、βS、zSとすると、三角形GSOを点Sを挟んで上下に分けて、“数5”の式(13)の関係式が成立する。ここで、Reは地球半径、Hは地球楕円体モデルAを基準とした点Sの高さである。“数5”の式(13)よりαS、βS、zSは“数5”の式(14)のように求められる。一方、時刻0における実際のアンテナ位相中心の位置は点Pであるので、アンテナ位相中心から距離rcに存在する実際の基準点Qの位置は、図11(a)に示すように点Sと異なる。点Qの(α,β,z)座標をαQ、βQ、zQとすると、三角形PQOを点Qの上下に分けて、“数5”の式(15)の関係式が成立する。これより、αQ、βQ、zQは“数5”の式(16)のように求められる。また、x-y-z座標系とα-β-z座標系の変換は“数5”の式(17)で与えられる。従って、アンテナ位相中心の座標の計測値をG'=(x(t),y(t),z(t))とした時に、基準点Sまでの距離ρは“数5”の式(18)で表される。一方、実際のアンテナ位相中心の座標P'=(x(t),y(t),z(t)-dh)から基準点Sまでの距離rは“数5”の式(19)で表される。すなわち、基準点に対する距離補償誤差Δrは“数5”の式(20)で与えられ、その結果、生じる位相誤差Δφは“数5”の式(21)となることがわかる。そこで、Δφをtについてテイラー展開し、tについての2次項Δφ2を求めると、これが生じる位相誤差の2次成分となる。
【0043】
【数5】
Figure 2004198275
【0044】
一方、PGA法によって求めた位相誤差をφpgaとすると、これを時間tについてのN次の多項式で最小自乗法を用いてフィッティングさせ、その2次成分φpga,2を求める。tについての2次成分は、“数4”の式(10)のように表すことができる。ここで、K2は2次位相誤差の係数、Taは合成開口時間を表す。これより、PGA法で求めた位相誤差から、その2次成分を求め、φpga,2=Δφ2の関係を用いて軌道高度の誤差に換算する。
【0045】
ポーラーフォーマット法では、レンジおよび位相補償処理で、位相補償基準点からのエコーが全てのヒットで同じレンジとなるように補償するが、この補償量は、プラットフォームの瞬時位置と位相補償基準点の距離から計算される。プラットフォームの軌道高度に誤差がある場合、この補償量に誤差を生じる。この補償量の誤差はレンジの補償誤差となり、アジマス方向のみの補償であるオートフォーカスではこれを補償できず、その結果、1点に結像するはずの画像が、図10(a)に示すようにレンジ方向に広がってしまう。そこで、前記の方法で得られた軌道高度誤差を補償すると、レンジの補償量が補償され、図10(a)のような点像応答劣化が図10(b)に示すように結像する。
【0046】
また、ポーラーフォーマット法では、レンジおよび位相補償処理後の信号を、極座標のグリッド上に配置する。このとき、極座標の距離方向の軸は、レンジの空間周波数に対応させ、極座標の角度方向は、レーダの瞬時位置と位相補償基準点を結ぶ直線が、レーダの移動軌道の中心、すなわち、合成開口中心と位相補償基準点を結ぶ直線となす角度に対応させる。このため、プラットフォームの軌道高度に計測誤差があると、信号を配置する際に誤差を生じる。補間処理は、信号のリサンプリングによって、目標のエコーを同じレンジに格納する処理であるため、この信号の配置に誤差があると、格納されるレンジが異なり、その結果、1点に結像するはずの画像が、図10(a)に示すようにレンジ方向に広がってしまう。そこで、前記の方法で得られた軌道高度誤差を補償すると、レンジの補償量が補償され、図10(a)のような点像応答劣化が図10(b)に示すように結像する。
【0047】
次に、この実施例の動作を図4のフローチャートを用いて説明する。図4は、この発明の実施の形態2に係る合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。フローチャートにおいて、ステップS1からS4およびS6は、実施の形態1と同じ処理である。
【0048】
軌道高度換算部11は、位相誤差推定部7で推定された位相誤差を、プラットフォームの軌道高度誤差に換算する(ステップS8)。
【0049】
このように本実施の形態の構成によれば、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの軌道高度誤差に換算し、補償した軌道高度で再び画像再生処理を行うことで、従来のオートフォーカス法では行わなかったレンジの補償を行い、画像の分解能を向上させることができる。
【0050】
つまり、軌道高度換算部を加えることにより、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの軌道高度誤差に換算し、補償した軌道高度で再び画像再生処理を行うことにより、従来のオートフォーカス法では行わなかったレンジの補償を行い、画像の分解能を向上させることができる。
【0051】
さらに、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの軌道高度誤差に換算し、補償した軌道高度で再び画像再生処理を行うステップを加えることにより、従来のオートフォーカス法では行わなかったレンジの補償を行い、画像の分解能を向上させることができる。
【0052】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3である合成開口レーダ装置を図5を用いて説明する。図5はこの発明の実施の形態3に係る合成開口レーダ装置の構成図である。構成図において、1から7は実施の形態1と同じものである。
【0053】
観測領域高度換算部12は、位相誤差推定部7で推定された位相誤差を、観測領域の高度誤差に換算する。位相誤差の換算については、以降に詳細に述べる。また、同12は、オートフォーカス処理の結果を用いて画像再生処理を繰り返すかどうかの判定を行う。繰り返しの判定法には様々なものが考えられる。例えば、推定した位相誤差が事前に定めた閾値を超えた場合には処理を繰り返し、超えなかった場合には処理を終了する判定方法が考えられる。
【0054】
観測領域の情報は前もって得られないことがあり、その場合には高度が未知であるため、高度に誤差が生じることが考えられる。このように、観測領域の高度に誤差がある場合、画像に生じる位相誤差は、選択した画像再生処理によって異なる。ここでは、例として、ポーラーフォーマット法で再生した画像に生じる位相誤差をPGA法で求め、この位相誤差の2次成分を観測領域の高度誤差に換算する方法を示す。
【0055】
まず、観測領域の高度にdHの誤差がある場合にポーラーフォーマット法で再生した画像に生じる位相誤差を求める。ここでは図12に示す座標を考える。図において、Oは地球中心、Aは地球の楕円体モデルである。なお、ここでは、この装置で観測を行う距離では、地球を球体と近似してよいことを仮定し、地球を球体モデルで扱う。Gは時刻0におけるアンテナの位相中心位置で、その高度をhとする。点Gを基準にx-y-z座標系とα-β-γ座標系を定義する。なお、ここでは、地球に固定された座標系を考える。従って地球の自転の影響は無視する。xは時刻0におけるアンテナ位相中心の速度ベクトルの向き、zは地球中心を向く鉛直軸で、yはx-y-zで右手系を構成するようにx-z平面に垂直に定義される。また、βは時刻0におけるビーム中心軸をzに垂直な平面に射影した軸で、αはα-β-zで右手系を構成するようにb-z平面に垂直に定義される。すなわち、図12(c)に示す二つの座標系はz軸に垂直な平面内で、π/2-θsqだけ回転した関係にある。ここに、θsqはアンテナビームのスクイント角である。アンテナ位相中心は図12(b)の点G'に示すように、初期速度をx軸方向として地球の球体モデルAに沿って一定高度で移動するものとする。
【0056】
さて、ポーラーフォーマットアルゴリズムでは、観測領域に仮想的な基準点Sを設け、アンテナ位相中心と点Sの距離に相当するレンジと位相を受信信号から補償する。基準点Sは、球体モデルAから高度Hの球面上で、時刻0におけるアンテナ位相中心位置Gから距離rcとなる。点Sの(α,β,z)座標をαS、βS、zSとすると、三角形GSOを点Sを挟んで上下に分けて、“数6”の式(22)の関係式が成立する。ここで、Reは地球半径である。“数6”の式(22)よりaS、bS、zSは“数6”の式(23)のように求められる。一方、アンテナ位相中心から距離rcに存在する実際の基準点Qの位置は、図12(a)に示すように点Sと異なる。ただし、dHは基準点の高度Hの誤差である。点Qの(α,β,z)座標をαQ、βQ、zQとすると、三角形GQOを点Qの上下に分けて、“数6”の式(24)の関係式が成立する。これより、αQ、βQ、zQは“数6”の式(25)のように求められる。また、x-y-z座標系とα-β-z座標系の変換は“数6”の式(26)で与えられる。従って、アンテナ位相中心の座標をG'=(x(t),y(t),z(t))とした時に、基準点Sまでの距離ρは“数6”の式(27)で表される。一方、アンテナ位相中心の座標G'と実際の基準点Qまでの距離rは“数6”の式(28)で表される。すなわち、基準点に対する距離補償誤差Δrは“数6”の式(29)で与えられ、その結果、生じる位相誤差Δφは“数6”の式(30)となることがわかる。そこで、Δφをtについてテイラー展開し、tについての2次項Δφ2を求めると、これが生じる位相誤差の2次成分となる。
【0057】
【数6】
Figure 2004198275
【0058】
一方、PGA法によって求めた位相誤差をφpgaとすると、これを時間tについてのN次の多項式で最小自乗法を用いてフィッティングさせ、その2次成分φpga,2を求める。tについての2次成分は、“数4”の式(10)のように表すことができる。ここで、K2は2次位相誤差の係数、Taは合成開口時間を表す。これより、PGA法で求めた位相誤差から、その2次成分を求め、φpga,2=Δφ2の関係を用いて観測領域の高度誤差に換算する。
【0059】
ポーラーフォーマット法では、レンジおよび位相補償処理で、位相補償基準点からのエコーが全てのヒットで同じレンジとなるように補償するが、この補償量は、プラットフォームの瞬時位置と位相補償基準点の距離から計算される。観測領域の高度に誤差がある場合にはこの補償量に誤差を生じる。この補償量の誤差はレンジの補償誤差となり、アジマス方向のみの補償であるオートフォーカスではこれを補償できず、その結果、図10に示すように、1点に結像するはずの画像がレンジ方向に広がってしまう。そこで、前記の方法で得られた観測領域の高度誤差を補償すると、レンジの補償量が補償され、図10のような点像応答劣化が図11に示すように結像する。
【0060】
また、ポーラーフォーマット法では、レンジおよび位相補償処理後の信号を、極座標のグリッド上に配置する。このとき、極座標の距離方向の軸は、レンジの空間周波数に対応させ、極座標の角度方向は、レーダの瞬時位置と位相補償基準点を結ぶ直線が、レーダの移動軌道の中心、すなわち、合成開口中心と位相補償基準点を結ぶ直線となす角度に対応させる。このため、観測領域の高度に誤差があると、信号を配置する際に誤差を生じる。補間処理は、信号のリサンプリングによって、目標のエコーを同じレンジに格納する処理であるため、この信号の配置に誤差があると、格納されるレンジが異なり、その結果、図10(a)に示すように、1点に結像するはずの画像がレンジ方向に広がってしまう。そこで、前記の方法で得られた観測領域の高度誤差を補償すると、レンジの補償量が補償され、図10(a)のような点像応答劣化が図10(b)に示すように結像する。
【0061】
次に、この実施例の動作を図6のフローチャートを用いて説明する。図6は、この発明の実施の形態3に係る合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。フローチャートにおいて、ステップS1からS4およびS6は、実施の形態1と同じ処理である。
【0062】
観測領域高度換算部12は、位相誤差推定部7で推定した位相誤差を、観測領域の高度誤差に換算する(ステップS9)。
【0063】
このように本実施の形態の構成によれば、オートフォーカス法で推定した位相誤差を観測領域の高度誤差に換算し、補償した高度で再び画像再生処理を行うことで、従来のオートフォーカス法では行わなかったレンジの補償を行い、画像の分解能を向上させることができる。
【0064】
つまり、高度換算部を加えることにより、オートフォーカス法で推定した位相誤差を観測領域の高度誤差に換算し、補償した観測領域の高度で再び画像再生処理を行うことにより、従来のオートフォーカス法では行わなかったレンジの補償を行い、画像の分解能を向上させることができる。
【0065】
さらに、オートフォーカス法で推定した位相誤差を観測領域の高度誤差に換算し、補償した高度で再び画像再生処理を行うステップを加えることにより、従来のオートフォーカス法では行わなかったレンジの補償を行い、画像の分解能を向上させることができる。
【0066】
【発明の効果】
この発明によれば、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの速度誤差に換算し、補償した速度で再び画像再生処理を行うことで、レンジの補償を可能とし、画像の分解能を向上できる合成開口レーダ装置を得ることができる。
【0067】
さらに、オートフォーカス法で推定した位相誤差をプラットフォームの軌道高度誤差に換算し、補償した軌道高度で再び画像再生処理を行うことで、レンジの補償を可能とし、画像の分解能を向上できる合成開口レーダ装置を得ることができる。
【0068】
また、オートフォーカス法で推定した位相誤差を観測領域の高度誤差に換算し、補償した観測領域の高度で再び画像再生処理を行うことで、レンジの補償を可能とし、画像の分解能を向上できる合成開口レーダ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る合成開口レーダ装置の構成図である。
【図2】この発明の実施の形態2に係る合成開口レーダ装置の構成図である。
【図3】この発明の実施の形態3に係る合成開口レーダ装置の構成図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る合成開口レーダ装置の画像再生方法の動作を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態2に係る合成開口レーダ装置の画像再生方法の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態3に係る合成開口レーダ装置の画像再生方法の動作を示すフローチャートである。
【図7】従来の合成開口レーダ装置の構成図である。
【図8】従来の合成開口レーダの画像再生方法の動作を示すフローチャートである。
【図9】観測のジオメトリを示す図である。
【図10】点像応答を表す図である。
【図11】実施の形態2に係る観測のジオメトリを示す図である。
【図12】実施の形態3に係る観測のジオメトリを示す図である。
【符号の説明】
1 SARセンサ
2 受信信号
3 運動センサ
4 運動データ
5 画像再生処理部
6 SAR画像
7 位相誤差推定部
8 位相誤差補償部
9 SAR画像
10 速度換算部
11 軌道高度換算部
12 観測領域高度換算部

Claims (6)

  1. 移動可能なプラットフォームに搭載され、SAR画像を得るSAR(Synthetic Aperture Radar)センサと、
    前記プラットフォームの運動を計測する運動センサと、
    前記SARセンサにより得られたSAR画像から位相誤差を推定する位相誤差推定部と、
    前記位相誤差推定部で推定した位相誤差を前記プラットフォームの速度誤差に換算する速度換算部と、
    前記SARセンサと前記運動センサと前記速度換算部との信号から画像を再生する画像再生処理部と、
    を備える合成開口レーダ装置。
  2. 移動可能なプラットフォームに搭載され、SAR画像を得るSAR(Synthetic Aperture Radar)センサと、
    前記プラットフォームの運動を計測する運動センサと、
    前記SARセンサにより得られたSAR画像から位相誤差を推定する位相誤差推定部と、
    前記位相誤差推定部で推定した位相誤差を前記プラットフォームの軌道高度誤差に換算する軌道高度換算部と、
    前記SARセンサと前記運動センサと前記軌道高度換算部との信号から画像を再生する画像再生処理部と、
    を備える合成開口レーダ装置。
  3. 移動可能なプラットフォームに搭載され、SAR画像を得るSAR(Synthetic Aperture Radar)センサと、
    前記プラットフォームの運動を計測する運動センサと、
    前記SARセンサにより得られたSAR画像から位相誤差を推定する位相誤差推定部と、
    前記位相誤差推定部で推定した位相誤差を観測領域の高度誤差に換算する観測領域高度換算部と、
    前記SARセンサと前記運動センサと前記観測領域高度換算部との信号から画像を再生する画像再生処理部と、
    を備える合成開口レーダ装置。
  4. 移動可能なプラットフォームに搭載される合成開口レーダ装置において、以下のステップを備える画像再生方法。
    (a)パルス信号を空間に放射するとともに、反射信号を受信することで受信信号を得るステップ。
    (b)プラットフォームの運動データを読み込むステップ。
    (c)前記受信信号と前記運動データから画像再生処理を行うステップ。
    (d)前記画像再生処理により再生した画像をオートフォーカス法により位相誤差を推定するステップ。
    (e)前記位相誤差を速度誤差に換算するステップ。
  5. 移動可能なプラットフォームに搭載される合成開口レーダ装置において、以下のステップを備える画像再生方法。
    (a)パルス信号を空間に放射するとともに、反射信号を受信することで受信信号を得るステップ。
    (b)プラットフォームの運動データを読み込むステップ。
    (c)前記受信信号と前記運動データから画像再生処理を行うステップ。
    (d)前記画像再生処理により再生した画像をオートフォーカス法により位相誤差を推定するステップ。
    (e)前記位相誤差を軌道高度誤差に換算するステップ。
  6. 移動可能なプラットフォームに搭載される合成開口レーダ装置において、以下のステップを備える画像再生方法。
    (a)パルス信号を空間に放射するとともに、反射信号を受信することで受信信号を得るステップ。
    (b)プラットフォームの運動データを読み込むステップ。
    (c)前記受信信号と前記運動データから画像再生処理を行うステップ。
    (d)前記画像再生処理により再生した画像をオートフォーカス法により位相誤差を推定するステップ。
    (e)前記位相誤差を観測領域の高度誤差に換算するステップ。
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