JPWO2017103973A1 - 合成開口レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

プラットフォーム(103)の想定軌道と実軌道との差分に関する情報に基づいて、観測で得られた電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定し、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施する。この判定結果に応じて動揺補償処理が実施された電波の受信信号および動揺補償処理が不実施となった電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して、観測対象のSAR画像を再生する。

Description

この発明は、合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar;以下、SARと記載する)装置に関する。
SAR装置は、プラットフォームに搭載されたSARセンサから観測対象に対して電波のパルスを繰り返して照射し、観測対象で反射された電波を受信する。そして、SAR装置では、電波を送信したときのプラットフォームの位置情報、観測対象で反射された電波を受信したときのプラットフォームの位置情報、電波の受信信号に基づいてSAR画像を再生する。なお、SAR画像の再生には、プラットフォームが想定した軌道(以下、想定軌道と記載する)を移動したときに送受信された電波の受信信号を使用することが前提となっている。
しかしながら、例えば、プラットフォームが航空機などの飛翔体である場合、風などの影響を受けてプラットフォームが想定軌道とは異なる軌道で移動することがある。
プラットフォームが実際に移動している軌道(以下、実軌道と記載する)と想定軌道との間のずれは動揺と呼ばれており、動揺があったときの電波の受信信号からSAR画像を再生した場合、SAR画像にぼけが生じることがあった。このため、動揺がある場合は、観測対象に電波が送信され、観測対象で反射された電波が受信された電波の送受信時刻、電波の受信信号の位相などを、プラットフォームが想定軌道を移動したときに得られる値に近付ける動揺補償処理が実施される。
従来のSAR装置では、例えば、特許文献1に記載されるように、SAR画像の再生に使用される全ての信号に動揺補償処理を実施してSAR画像のぼけの低減を図っている。
特開2005−24311号公報
しかしながら、特許文献1に記載される従来のSAR装置は、SAR画像の再生に使用される全ての信号に対して動揺補償処理を実施するので、本来、SAR画像にぼけを生じさせない信号に対しても動揺補償処理が実施されて、SAR画像が再生されるまでに余分な時間がかかるという課題があった。
例えば、実際のプラットフォームは必ずしも想定軌道とは異なる軌道を移動するばかりでなく、風の影響が弱くなるなどしてプラットフォームが想定軌道を適切に移動するときもある。このようにプラットフォームが想定軌道を移動しているときに得られた電波の受信信号は、本来、動揺補償の必要がない信号であり、SAR画像にぼけを生じさせない信号である。これにもかかわらず、従来のSAR装置では、このような信号に対しても動揺補償処理が実施されることになる。
また、従来のSAR装置では、SAR画像の再生に使用される全ての信号に対して同一内容の動揺補償処理を実施するため、信号によっては不要な内容の動揺補償処理が実施されてSAR画像が再生されるまでに余分な時間がかかる可能性があった。
例えば、SAR画像の再生に使用される信号の1つが、プラットフォームが想定軌道を移動しているときに得られた信号に比べて位相のみがずれている場合、この信号に対しては位相のみの補償処理を実施すればよい。
しかしながら、従来のSAR装置が、電波の受信信号の位相と送受信時刻の両方の補償処理を実施する場合、位相のみの補償でよい信号に対しても電波の送受信時刻の補償処理も実施されるため、SAR画像が再生されるまでに余分な時間がかかってしまう。
さらに、従来のSAR装置では、SAR画像の再生に使用される信号によっては必要な内容の補償処理が実施されない場合もあった。
例えば、SAR画像の再生に使用される信号の1つが、プラットフォームが想定軌道を移動しているときに得られた信号と比較して電波の受信信号の位相と送受信時刻の両方がずれている場合、この信号に対しては電波の受信信号の位相の補償処理と電波の送受信時刻の補償処理が必要となる。
しかしながら、従来のSAR装置が位相の補償処理のみを実施する場合、前述したような信号に対しても位相の補償処理のみが実施されて、電波の送受信時刻の補償処理が実施されない。このように必要な内容の動揺補償処理が実施されていない信号からSAR画像を再生すると、SAR画像にぼけが残る可能性がある。
この発明は上記課題を解決するもので、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像が再生されるまでの時間を短縮することができるSAR装置を得ることを目的とする。
この発明に係るSAR装置は、データ取得部、軌道解析部、判定部、動揺補償部および画像再生部を備える。データ取得部は、移動するプラットフォームから観測対象に対して送信され、観測対象で反射された電波の受信信号、電波の送受信時刻、プラットフォームの位置および姿勢を示す情報を含む観測データを取得する。軌道解析部は、データ取得部によって取得された観測データに基づいて、プラットフォームの想定軌道と実軌道との差分に関する情報を電波の送受信時刻ごとに算出する。判定部は、軌道解析部によって算出された差分に関する情報に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。動揺補償部は、判定部によって動揺補償が必要と判定された電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施する。画像再生部は、判定部の判定結果に応じて動揺補償処理が実施された電波の受信信号および動揺補償処理が不実施となった電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して、観測対象の合成開口レーダ画像を再生する。
この発明によれば、プラットフォームの想定軌道と実軌道との差分に関する情報に基づいて電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定して、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施する。この判定結果に応じて動揺補償処理が実施された電波の受信信号および動揺補償処理が不実施となった電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して観測対象のSAR画像を再生する。このようにすることで、動揺補償に必要な時間が短縮されて、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像が再生されるまでの時間を短縮することができる。
この発明に係るSAR装置を備えたSARシステムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係るSAR装置の構成を示すブロック図である。 図3AはSAR装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図であり、図3BはSAR装置の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係るSAR装置の動作を示すフローチャートである。 図4におけるステップST2の具体的な処理を示すフローチャートである。 SARシステムの観測ジオメトリを示す図である。 図4におけるステップST3の具体的な処理を示すフローチャートである。 図4におけるステップST3の具体的な処理の別の例を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係るSAR装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係るSAR装置の動作を示すフローチャートである。 図10におけるステップST3dの具体的な処理を示すフローチャートである。 図10におけるステップST3dの具体的な処理の別の例を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3に係るSAR装置の構成を示すブロック図である。 オートフォーカス処理部の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4に係るSAR装置の構成を示すブロック図である。 図15の調整部の動作を示すフローチャートである。 実施の形態4に係るSAR装置の別の構成を示すブロック図である。 図17の調整部の動作を示すフローチャートである。
以下、この発明をより詳細に説明するため、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明に係るSAR装置2を備えたSARシステム1の構成を示すブロック図である。SARシステム1は、地表、海面などを観測して観測対象のSAR画像を得るシステムであり、SAR装置2、SARセンサ3、計測センサ4、記憶装置5および表示装置6を備えている。また、SAR装置2は、SARセンサ3および計測センサ4により得られた観測データに基づいて、観測対象のSAR画像を再生する装置である。
SARセンサ3は、SARアンテナ、送受信機、アナログデジタルコンバータなどから構成されるセンサ装置であり、航空機、人工衛星などのプラットフォームに搭載される。
SARセンサ3では、送受信機によって生成された電波のパルスを、SARアンテナを介して空間に放射し、空間内の観測対象で反射された電波をSARアンテナで受信する。
送受信機がSARアンテナで受信された信号を信号処理し、処理後の信号をアナログデジタルコンバータがデジタル信号に変換することで、パルス波の受信信号が得られる。
計測センサ4は、SARセンサ3による電波の送受信時刻におけるプラットフォームの瞬間的な位置およびこの位置での姿勢を示す情報を計測するセンサ装置である。例えば、GPS(Global Positioning System)受信機、GPSアンテナ、慣性航法装置を備えて構成される。また、プラットフォームの姿勢を示す情報としては、プラットフォームにおけるローリング方向、ピッチング方向、ヨーイング方向の角度(以下、ロール角、ピッチ角、ヨー角と記載する)、移動速度、加速度が挙げられる。
なお、計測センサ4は、SARセンサ3とともにプラットフォームに搭載されている。
記憶装置5は、SAR装置2の処理に必要な情報、SAR装置2が再生した観測対象のSAR画像などを記憶する記憶装置であり、例えば、ハードディスクドライブなどで実現される。SAR装置2の処理に必要な情報としては、SARセンサ3の電波の送受信位置ごとに設定される基準位置を示す情報、SAR装置2が行う各種判定処理の基準値などが挙げられる。なお、記憶装置5は、プラットフォームに搭載されてもよいが、プラットフォームの外部に設けられて、SAR装置2との間でデータ通信が可能な外部装置が備える記憶装置に構築してもよい。
表示装置6は、SAR装置2により再生された観測対象のSAR画像を表示する表示装置である。例えば、表示装置6は、プラットフォームに搭載あるいはプラットフォームの外部に設けられたディスプレイ装置により実現される。表示装置6がプラットフォームの外部に設けられた場合、SAR装置2により再生されたSAR画像は、有線または無線で表示装置6に伝えられる。
図2はSAR装置2の構成を示すブロック図である。SAR装置2は、図2に示すように、データ取得部20、軌道解析部21、判定部22、動揺補償部23および画像再生部24を備える。また、判定基準値格納部5aは、判定部22の判定処理に使用される判定基準値が格納される記憶部である。画像格納部5bは、SAR装置2で再生されたSAR画像が格納される記憶部である。基準位置格納部5cは、軌道解析部21および動揺補償部23に使用される基準位置を示す情報が格納される記憶部である。これらの格納部は、例えば、記憶装置5の記憶領域に構築される。
データ取得部20は、移動するプラットフォームから観測対象に対して送信され、観測対象で反射された電波の受信信号、電波の送受信時刻、プラットフォームの位置および姿勢を示す情報を含む観測データを取得する。例えば、SARセンサ3によってパルス波の送信とその反射波の受信を繰り返して得られた反射波の受信信号、パルス波の送信と受信の繰り返し周期、パルス波の送受信時刻などのセンサ情報が取得される。
また、データ取得部20はプラットフォームの位置および姿勢を示す情報を取得する。
プラットフォームの姿勢を示す情報としては、例えば、プラットフォームのロール角、ピッチ角、ヨー角、速度、加速度などが挙げられる。
なお、プラットフォームの位置を示す情報は、地球固定座標系、プラットフォーム固有のローカル座標系であってもよい。
さらに、データ取得部20は、SARセンサ3および計測センサ4によって一定の間隔もしくは不等間隔で検出された観測データを取得する。
軌道解析部21は、データ取得部20によって取得された上記観測データに基づいて、プラットフォームの想定軌道と実軌道との差分に関する情報を、電波の送受信時刻ごとに算出する。差分に関する情報は、例えば、想定軌道を移動するプラットフォームのSARセンサ3と基準位置との間の距離と実軌道を移動するプラットフォームのSARセンサ3と同一の基準位置との間の距離との距離差である。
判定部22は、軌道解析部21によって算出された上記差分に関する情報に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。
例えば、判定部22は、軌道解析部21によって算出された電波の送受信時刻ごとに対応する上記距離差に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。
動揺補償部23は、判定部22によって動揺補償が必要と判定された電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施する。動揺補償は、例えば下記の参考文献に記載される方法で実施してもよい。なお、動揺補償処理の詳細は後述する。
参考文献;A. Moreira, Y. Huang, “Airborne SAR Processing of Highly Squinted Data Using a Chirp Scaling Approach with Integrated Motion Compensation”, IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, Volume 32, Issue 5, pp. 1029-1040, 1994.
画像再生部24は、判定部22の判定の結果に応じて動揺補償処理が実施された電波の受信信号および動揺補償処理が不実施となった電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して、観測対象のSAR画像を再生する。例えば、画像再生部24は、電波の受信信号とプラットフォームの想定軌道を規定する情報とに基づいて電波の受信信号に対して画像再生処理を実施し、SAR画像を再生する。
なお、SAR画像の再生方法には、チャープスケーリング法、ω−k法、ポーラフォーマット法、レンジドップラー法などがあり、これらのいずれかを利用してもよい。
表示制御部6aは、表示装置6の表示部6bへの情報の表示を制御する。また、表示部6bは、表示装置6のディスプレイ本体である。例えば、画像再生部24から入力されたSAR画像は、表示制御部6aによって表示部6bに表示される。
なお、図2では、表示装置6が表示制御部6aを備える場合を示したが、SAR装置2が表示制御部6aを備えるように構成してもよい。
図3AはSAR装置2の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図であって、図3BはSAR装置2の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。
SAR装置2におけるデータ取得部20、軌道解析部21、判定部22、動揺補償部23および画像再生部24の各機能は、処理回路により実現される。
すなわち、SAR装置2は、図4に示す、上記観測データを取得するステップST1、上記観測データに基づいて想定軌道と実軌道の差分に関する情報を電波の送受信時刻ごとに算出するステップST2、上記差分に関する情報に基づいて電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定するステップST3、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施するステップST4、判定の結果に応じて動揺補償処理が実施された電波の受信信号および不実施となった電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して観測対象のSAR画像を再生するステップST5を逐次行うための処理回路を備えている。処理回路は、専用のハードウェアであっても、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。
図3Aに示すように処理回路が専用のハードウェアの処理回路100である場合、処理回路100は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものが該当する。また、データ取得部20、軌道解析部21、判定部22、動揺補償部23および画像再生部24の各部の機能をそれぞれ処理回路で実現してもよいし、各部の機能をまとめて1つの処理回路で実現してもよい。
図3Bに示すように処理回路がCPU101である場合、データ取得部20、軌道解析部21、判定部22、動揺補償部23および画像再生部24の機能は、ソフトウェア、ファームウェアまたはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
ソフトウェアとファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ102に格納される。CPU101は、メモリ102に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、SAR装置2は、CPU101によって実行されるときに、前述したステップST1からステップST5までの処理が結果的に実行されるプログラムを格納するためのメモリ102を備える。
これらのプログラムは、データ取得部20、軌道解析部21、判定部22、動揺補償部23および画像再生部24の手順または方法をコンピュータに実行させるものである。
ここで、メモリとは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)などが該当する。
なお、データ取得部20、軌道解析部21、判定部22、動揺補償部23および画像再生部24の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。
例えば、データ取得部20は、専用のハードウェアの処理回路100でその機能を実現し、軌道解析部21、判定部22、動揺補償部23および画像再生部24は、CPU101が、メモリ102に格納されたプログラム実行することによりその機能を実現する。
このように、上記処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって前述の機能を実現することができる。
次に動作について説明する。
図5は、図4におけるステップST2の具体的な処理を示すフローチャートである。
また、図6は、SARシステム1の観測ジオメトリを示す図であり、航空機のプラットフォーム103から地表Gを観測する場合を示している。
図6には、想定軌道M1で移動した場合のプラットフォーム103と実軌道M2を移動しているプラットフォーム103の両方を記載している。プラットフォーム103に搭載されたSARセンサ3は、地表Gに向けてプラットフォーム103の移動方向に直交するレンジ方向に走査させながら電波のパルス波を照射する。これにより、観測範囲Rの観測アンテナビームBが形成される。
以下、図6の観測ジオメトリを参照して軌道解析部21の動作を説明する。
軌道解析部21は、観測データのうち、SARセンサ3によってパルス波として送受信される電波の送受信時刻、プラットフォーム103の位置および姿勢を示す情報に基づいて、画像再生に用いる想定軌道M1を3次元空間に規定する(ステップST1a)。
なお、想定軌道M1は画像再生処理の内容によって異なるが、以降では、想定軌道M1が直線軌道であるものと仮定する。
直線軌道を3次元空間に規定する方法として、例えば、上記観測データにより特定される実軌道M2を直線フィッティングすることが考えられる。
軌道解析部21は、直線フィッティングで得られた直線軌道上で等間隔に電波のパルス波の送受信位置を規定し、パルス波の送受信位置の空間座標とプラットフォーム103の姿勢を示す情報を算出する。
このような想定軌道M1に規定するパルス波の送受信位置の間隔として、実軌道M2における電波のパルス波の送受信位置の間隔を平均した値を使用してもよく、実軌道M2における電波のパルス波の送受信位置の間隔の最小値を使用してもよい。
なお、この発明は、想定軌道M1と実軌道M2を同一の3次元空間内に規定することができる方法であれば、上記以外の方法で想定軌道M1を規定してもよい。
次に、軌道解析部21は、3次元空間に設定した基準位置Fと実軌道M2との間の距離と基準位置Fと想定軌道M1との間の距離との距離差を電波のパルス波の送受信時刻ごとに算出する(ステップST2a)。ここで、基準位置Fは、観測基準となる位置であり、電波のパルス波ごとに異なる位置を規定してもよく、SARセンサ3によって送受信される全てのパルス波に共通した1つの位置を規定してもよい。また、1つのパルス波に複数の基準位置Fを規定してもよい。
さらに、基準位置Fを規定する場所は地表Gであってもよいが、地表Gより高いまたは低い位置に規定してもよく、観測範囲Rの外部に規定してもよい。
上記距離差は、観測データから特定した想定軌道M1、実軌道M2、基準位置Fの位置関係から算出することができる。この他、上記距離差を下記のように算出してもよい。
図6において、視線方向ベクトルVE1を、想定軌道M1を移動するプラットフォーム103のSARセンサ3から基準位置Fへ向かう単位ベクトルとする。
また、ベクトルVE2を、実軌道M2を移動するプラットフォーム103のSARセンサ3と基準位置とを結ぶベクトルとする。
このとき、上記距離差はベクトルVE2と視線方向ベクトルVE1との内積として算出することができる。
次に、判定部22による判定処理の詳細について説明する。
図7は、図4におけるステップST3の具体的な処理を示すフローチャートである。
まず、判定部22は、軌道解析部21によって算出された上記距離差の中から、判定対象のパルス番号Iの受信信号の前後に観測された受信信号に対応する上記距離差を抽出する(ステップST1b)。
例えば、SARセンサ3によって送受信される電波のパルス波ごとにパルス番号Iを付与し、判定対象の電波の受信信号に対応するパルス波のパルス番号をIとする。
この場合、パルス番号Iが|I−I|≦NSA/2を満たす電波の受信信号に対応する上記距離差が抽出される。なお、合成開口点数NSAとは、画像再生処理における積分点数であって、下記式(1)から算出される。
ただし、Rは観測中心までの距離、Vはプラットフォームの速度、TPRIはパルス繰返し周期、λはSARセンサ3によってパルス波として送信された電波の波長である。
また、ΔaはSAR画像にぼけ(デフォーカス)がないときのアジマス分解能であり、SAR画像におけるプラットフォーム103の移動方向の分解能である。
SA=(2R/VTPRI)tan(λ/4Δa) (1)
続いて、判定部22は、ステップST1bで抽出した距離差を位相差に変換する(ステップST2b)。例えば、パルス番号Iの電波の受信信号に対応する距離差をr(I)とし、この距離差r(I)から変換される位相差をφ(I)とした場合に、位相差φ(I)は、下記式(2)から算出することができる。
φ(I)=4πr(I)/λ (2)
次に、判定部22は、ステップST2bにおいてパルス番号Iの電波の受信信号ごとに得られた位相差φ(I)を2次関数フィッティングして2次関数の係数を求める(ステップST3b)。フィッティングの方法としては、例えば最小二乗法などが挙げられる。
ここで、下記式(3)に示すフィッティングの結果が得られる。ただし、Aは2次関数の係数、Aは1次関数の係数、Aは定数、tはパルス番号Iの送受信時刻を原点とする時間である。
+At+A (3)
ステップST4bにおいて、判定部22は、2次関数フィッティングによって得られた2次関数の係数から、2次位相誤差(Quadratic Phase Error)と呼ばれる位相誤差の基準値を算出する。2次位相誤差Eφは、下記式(4)から算出することができる。ただし、TSAは合成開口時間であり、TSA=NSAPRIである。
φ=A/(TSA/2) (4)
次に、判定部22は、2次位相誤差Eφをアジマス分解能比に換算する(ステップST5b)。アジマス分解能比は、SAR画像にぼけがないときのアジマス分解能に対する、2次位相誤差EφによりSAR画像にぼけが発生したときのアジマス分解能の比である。
例えば、2次位相誤差Eφが0(rad)であるときアジマス分解能比は1.00となり、2次位相誤差Eφがπ/4(rad)であればアジマス分解能比は1.01となる。
また、2次位相誤差Eφがπ/2(rad)のときはアジマス分解能比が1.06となり、2次位相誤差Eφが3π/4(rad)であるときはアジマス分解能比が1.20となる。このように2次位相誤差Eφに対してアジマス分解能比は一意に決定可能である。
そこで、2次位相誤差Eφとアジマス分解能比との関係を用いて2次位相誤差Eφを、アジマス分解能比に換算することができる。
換算の方法としては、例えば、2次位相誤差Eφとアジマス分解能比との関係を多項式フィッティングして求めた換算式を用いる方法が挙げられる。
また、2次位相誤差Eφとアジマス分解能比との対応表を用意し、この対応表における2次位相誤差Eφに最も近い値に対応するアジマス分解能比を換算結果として採用してもよい。
次に、判定部22は、ステップST5bで2次位相誤差Eφから換算したアジマス分解能比を用いて、2次位相誤差EφによりSAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能を基準位置Fごとに算出する(ステップST6b)。
例えば、アジマス分解能比に対してSAR画像にぼけがないときのアジマス分解能Δaを乗算して、SAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能を求める。
ステップST7bにおいて、判定部22は、パルス番号Iの電波の受信信号に対応する全ての基準位置Fについて上記処理を実施したか否かを確認する。
このとき上記処理が未実施の基準位置Fがある場合(ステップST7b;NO)、ステップST1bに戻り、上記処理を実施する。全ての基準位置Fについて上記処理が実施された場合(ステップST7b;YES)、ステップST8bの処理に移行する。
ステップST8bにおいて、判定部22は、SAR画像にぼけがあるアジマス分解能を判定基準値格納部5aから読み出した判定基準値と比較した結果に基づいて、パルス番号Iの電波の受信信号について動揺補償の要否を判定する。このとき、パルス番号Iの電波の受信信号ごとに設定された基準位置Fの数だけ、SAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能の値が算出されている。そこで、判定基準値と比較するアジマス分解能としてパルス番号Iの電波の受信信号に設定された全ての基準位置Fに対応するアジマス分解能のうちの最大値を採用してもよく、これらの平均値を採用してもよい。
例えば、判定基準値としてSAR画像にぼけがあるアジマス分解能の上限値を設定した場合、判定部22は、前述した全ての基準位置Fに対応するアジマス分解能の最大値を判定基準値(アジマス分解能の上限値)と比較する。このとき、アジマス分解能の最大値が判定基準値よりも大きければ、判定部22は、プラットフォーム103の動揺によってアジマス分解能が劣化したと判断して、パルス番号Iの電波の受信信号に対する動揺補償が必要であると判定する。一方、アジマス分解能の最大値が判定基準値以下である場合、判定部22は、プラットフォーム103の動揺によるアジマス分解能の劣化がないと判断して、パルス番号Iの電波の受信信号に対する動揺補償は不要であると判定する。
この後、判定部22は、観測された全ての電波の受信信号に対して上記処理を実施したか否かを確認する(ステップST9b)。このとき、未処理の電波の受信信号があれば(ステップST9b;NO)、判定部22は、ステップST1bに戻って未処理の電波の受信信号について上記処理を実施する。また、全ての電波の受信信号に上記処理を実施した場合(ステップST9b;YES)、処理を終了する。
図7では、ステップST6bで求めたSAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能を判定基準値と比較した結果に基づいて、電波の受信信号の動揺補償の要否を判定したが、この発明は、これに限定されるものではない。
例えば、ステップST3bの2次関数の係数、ステップST4bの2次位相誤差、ステップST5bのアジマス分解能比、ステップST6bのSAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能は、これらのいずれかの値が決まればその他の値を算出できる。このため、2次関数の係数、2次位相誤差、アジマス分解能比のいずれかを判定基準値と比較してもよい。
2次関数の係数を判定基準値と比較する場合、ステップST8bにおける判定基準値が2次関数の係数に関する値となり、ステップST4bからステップST6bまでの処理を省略することができる。また、2次位相誤差を判定基準値と比較する場合、ステップST8bにおける判定基準値が2次位相誤差に関する値となり、ステップST5bからステップST6bまでの処理を省略することができる。同様に、アジマス分解能比を判定基準値と比較する場合、ステップST8bにおける判定基準値がアジマス分解能比に関する値となり、ステップST6bの処理を省略することができる。
図8は、図4におけるステップST3の具体的な処理の別の例を示すフローチャートである。図8におけるステップST3cからステップST7cまでの処理は、図7におけるステップST5bからステップST9bまでの処理と同様であるので説明を省略する。
ステップST1cにおいて、判定部22は、軌道解析部21によって算出された上記距離差の時間の2次微分を算出する。
例えば、パルス番号Iの電波の受信信号のうち、パルス番号Iの電波の受信信号に対応する距離差の時間の2次微分dr/dtは、下記式(5)に従って算出することができる。
r/dt=(r(I+2)+r(I)−2r(I+1))/TPRI (5)
次に、判定部22は、距離差の2次微分を用いて2次位相誤差Eφを、下記式(6)に従って算出する(ステップST2c)。2次位相誤差Eφを算出してからの処理は、図7のステップST5bからステップST9bまでの処理と同様である。このようにすることで、図7におけるステップST1bからステップST3bまでの処理を省略することができる。
φ=(π/2λ)(dr/dt)TSA (6)
また、図8においても、ステップST4cで求めたSAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能を判定基準値と比較した結果に基づいて、電波の受信信号の動揺補償の要否を判定したが、この発明は、これに限定されるものではない。
例えば、ステップST1cの2次微分、ステップST2cの2次位相誤差、ステップST3cのアジマス分解能比、ステップST4cのSAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能は、これらのいずれかの値が決まればその他の値を算出できる。このため、2次微分、2次位相誤差、アジマス分解能比のいずれかを判定基準値と比較してもよい。
2次微分を判定基準値と比較する場合は、ステップST6cにおける判定基準値が2次微分に関する値となり、ステップST2cからステップST4cまでの処理を省略することができる。
また、2次位相誤差を判定基準値と比較する場合、ステップST6cにおける判定基準値が2次位相誤差に関する値となり、ステップST3cからステップST4cまでの処理を省略することができる。
同様に、アジマス分解能比を判定基準値と比較する場合、ステップST6cにおける判定基準値がアジマス分解能比に関する値となり、ステップST4cの処理を省略することができる。
判定部22は、前述のようにして電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定すると、電波の送受信時刻、もしくはこれに対応するパルス番号ごとの電波の受信信号の判定結果を出力する。
動揺補償部23は、判定部22によって動揺補償が必要と判定されたパルス番号の電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施し、動揺補償が不要と判定されたパルス番号の電波の受信信号には動揺補償処理を実施しない。
動揺補償は、例えば、上記参考文献に記載される方法で実施される。
上記参考文献に記載される動揺補償の方法では、先に1次動揺補償を実施し、この後に2次動揺補償を実施することで、基準位置Fを含む観測範囲Rの位置ごとに動揺の影響を補償している。
ここで、1次動揺補償とは、想定軌道M1と実軌道M2と基準位置Fとの位置関係から得られる受信信号の位相とレンジの補償量を、基準位置F以外の位置で反射された電波の受信信号においても使用して電波の受信信号の位相と送受信時刻を補償する処理である。
なお、1次動揺補償では基準位置Fが1つであることが前提となっており、複数の基準位置Fがある場合は、これらの平均の位置を1次動揺補償で使用する基準位置Fとする。また、観測範囲Rの中心に最も近い位置を基準位置Fに設定してもよい。
1次動揺補償が完了すると、レンジ圧縮処理と呼ばれるSARセンサ3のレンジ方向の高分解能化処理が実施される。この後、2次動揺補償が実施される。
2次動揺補償は、基準位置Fに対応する電波の受信信号の位相および送受信時刻の補償量と観測範囲Rにおけるその他の位置に対応する電波の受信信号の位相および送受信時刻の補償量との差異を補償する処理である。このように2次動揺補償によって1次動揺補償の結果がさらに補償される。
なお、上記参考文献に記載される動揺補償処理は、従来、観測された全ての電波の受信信号に実施されるが、動揺補償処理の演算自体は電波の受信信号ごとに実施できる。
このため、動揺補償部23では、上記参考文献に記載される動揺補償処理と同じ演算で電波の受信信号ごとに動揺補償処理を実施することができる。
画像再生部24は、判定部22の判定の結果に応じて動揺補償処理が実施または不実施となった電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して、観測対象のSAR画像を再生する。画像再生の方法としては、例えば、チャープスケーリング法、ω−k法、ポーラフォーマット法、レンジドップラー法などがあり、これらのいずれかを利用してもよい。
また、画像再生部24は、再生したSAR画像を表示制御部6aに出力し、さらに画像格納部5bに格納する。表示制御部6aは、画像再生部24から入力されたSAR画像を表示部6bに表示する。
以上のように、実施の形態1に係るSAR装置2において、判定部22は、プラットフォーム103の想定軌道M1と実軌道M2との差分に関する情報に基づいて、観測で得られた電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。動揺補償部23は、判定部22によって動揺補償が必要と判定された電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施する。画像再生部24は、判定部22の判定結果に応じて動揺補償処理が実施または不実施となった電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して、観測対象のSAR画像を再生する。
従来は、観測で得られた電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定せず、常に動揺補償処理を実施する場合と常に動揺補償処理を実施しない場合とのいずれかを選択するだけであった。これに対して、本発明に係るSAR装置2では、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施し、動揺補償が不要と判定された電波の受信信号には動揺補処理を実施しない。これにより、動揺補償に必要な時間が短縮されて、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像が再生されるまでに必要な時間を短縮することができる。
また、実施の形態1に係るSAR装置2において、軌道解析部21は、データ取得部20によって取得された観測データに基づいて、想定軌道M1を3次元空間に規定する。
そして、軌道解析部21は、3次元空間に設定した基準位置Fと実軌道M2との間の距離と、基準位置Fと想定軌道M1との間の距離と、の距離差を電波の送受信時刻ごとに算出する。判定部22は、上記距離差に基づいて電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。このようにすることで、電波の受信信号ごとの動揺補償の要否を的確に判定することができる。
さらに、実施の形態1に係るSAR装置2において、判定部22は、距離差から変換した位相差に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。
このようにすることで、電波の受信信号ごとの動揺補償の要否を的確に判定することができる。
さらに、実施の形態1に係るSAR装置2において、判定部22は、位相差を多項式関数でフィッティングして求めた多項式関数の係数に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。このようにすることでも、電波の受信信号ごとの動揺補償の要否を的確に判定することができる。
さらに、実施の形態1に係るSAR装置2において、判定部22は、距離差の時間微分値に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。
このようにすることで、電波の受信信号ごとの動揺補償の要否を的確に判定することができる。
さらに、実施の形態1に係るSAR装置2において、判定部22は、距離差を用いて算出した2次位相誤差に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。
このようにすることで、電波の受信信号ごとの動揺補償の要否を的確に判定することができる。
さらに、実施の形態1に係るSAR装置2において、判定部22は、距離差を用いて算出した基準位置Fごとのアジマス分解能に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する。このようにすることで、電波の受信信号ごとの動揺補償の要否を的確に判定することができる。
また、SAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能を算出するために使用する基準位置Fを観測範囲Rにおける重要な位置に設定することで、この重要な位置のSAR画像の結像を最大化することができる。
さらに、観測範囲Rの中央位置および両端位置に基準位置Fを設定することで、SAR画像全体で許容範囲内のアジマス分解能を確保することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、観測で送受信された電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する構成を示したが、実施の形態2は、電波の受信信号ごとに動揺補償の要否だけでなく、動揺補償処理の内容を選択する構成となっている。
以下、図6の観測ジオメトリを参照して実施の形態2に係るSAR装置を説明する。
図9はこの発明の実施の形態2に係るSAR装置2Aの構成を示すブロック図である。図9において、図2に示した構成要素と同一のものには同一の符号を付している。
SAR装置2Aは、データ取得部20、軌道解析部21、動揺補償部23A、画像再生部24および選択部25を備える。また、選択基準値格納部5dは、選択部25の選択処理に使用される選択基準値が格納される記憶部である。この選択基準値格納部5d、画像格納部5b、基準位置格納部5cは、例えば、記憶装置5の記憶領域に構築される。
選択部25は、軌道解析部21によって算出された想定軌道M1と実軌道M2との上記差分に関する情報に基づいて、観測で得られた電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択する。例えば、想定軌道M1と基準位置Fとの間の距離と実軌道M2と基準位置Fとの間の距離との距離差および選択基準値格納部5dに格納された選択基準値に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択する。
動揺補償部23Aは、観測で得られた電波の受信信号に対して選択部25によって選択された内容の動揺補償処理を実施する。
SAR装置2Aにおけるデータ取得部20、軌道解析部21、動揺補償部23A、画像再生部24および選択部25の各機能は、処理回路により実現される。
すなわち、SAR装置2Aは、図10に示す、観測データを取得するステップST1d、観測データに基づいて、想定軌道と実軌道の差分に関する情報を電波の送受信時刻ごとに算出するステップST2d、上記差分に関する情報に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択するステップST3d、電波の受信信号に対して選択された内容の動揺補償処理を実施するステップST4d、選択された内容の動揺補償処理が実施された電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して、観測対象のSAR画像を再生するステップST5dを逐次行うための処理回路を備えている。
処理回路は、専用のハードウェアであっても、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行するCPUであってもよい。
図3Aに示すように処理回路が専用のハードウェアの処理回路100である場合、処理回路100は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらを組み合わせたものが該当する。また、データ取得部20、軌道解析部21、動揺補償部23A、画像再生部24および選択部25の各部の機能をそれぞれ処理回路で実現してもよいし、各部の機能をまとめて1つの処理回路で実現してもよい。
図3Bに示すように処理回路がCPU101である場合、データ取得部20、軌道解析部21、動揺補償部23A、画像再生部24および選択部25の機能は、ソフトウェア、ファームウェアまたはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
ソフトウェアとファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ102に格納される。CPU101は、メモリ102に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、SAR装置2Aは、CPU101によって実行されるときに、前述したステップST1dからステップST5dまでの処理が、結果的に実行されるプログラムを格納するためのメモリ102を備える。
これらのプログラムは、データ取得部20、軌道解析部21、動揺補償部23A、画像再生部24および選択部25の手順または方法をコンピュータに実行させるものである。
なお、データ取得部20、軌道解析部21、動揺補償部23A、画像再生部24および選択部25の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。
例えば、データ取得部20は、専用のハードウェアの処理回路100でその機能を実現し、軌道解析部21、動揺補償部23A、画像再生部24および選択部25は、CPU101が、メモリ102に格納されたプログラム実行することによりその機能を実現する。
このように、上記処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって前述の機能を実現することができる。
次に動作について説明する。
図11は、図10におけるステップST3dの具体的な処理を示すフローチャートである。図11におけるステップST1eからステップST7eまでの処理は、図7におけるステップST1bからステップST7bまでの処理を選択部25が実施した場合と同様である。また、ステップST9eの処理は、図7におけるステップST9bの処理を選択部25が実施した場合と同様であるので説明を省略する。
ステップST8eにおいて、選択部25は、基準位置Fごとに算出されたSAR画像にぼけがあるアジマス分解能を選択基準値と比較した結果に基づいて、パルス番号Iの電波の受信信号について動揺補償処理の内容を選択する。例えば、基準位置Fが観測範囲Rの中央位置と両端位置に設定されている場合では、各基準位置Fに対応して算出された上記アジマス分解能の差が、選択基準値に設定した差よりも小さい場合、動揺補償処理の内容として1次動揺補償のみを選択する。
また、選択基準値に設定した差以上である場合は、動揺補償処理の内容として1次動揺補償と2次動揺補償の両方を選択する。
さらに、各基準位置Fに対応して算出された、SAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能が選択基準値に設定した閾値よりも大きい場合、動揺補償処理の内容として1次動揺補償と2次動揺補償の両方を選択する。また、閾値以下である場合には、動揺補償処理の内容として1次動揺補償のみを選択してもよい。
例えば、選択基準値としてSAR画像にぼけがあるアジマス分解能の上限値を設定した場合、選択部25は、前述した全ての基準位置Fに対応するアジマス分解能のうちの最大値を判定基準値(アジマス分解能の上限値)と比較する。
アジマス分解能の最大値が判定基準値以下であれば、選択部25は、プラットフォーム103の動揺によるアジマス分解能の劣化がないと判断して、パルス番号Iの電波の受信信号に対する動揺補償処理の内容として、動揺補償処理の不実施を選択してもよい。
一方、アジマス分解能の最大値が選択基準値よりも大きい場合、選択部25は、パルス番号Iの電波の受信信号に対応する内容の動揺補償処理を選択する。
このようにすることで、動揺補償が不要な電波の受信信号には動揺補償処理が実施されず、動揺補償が必要な電波の受信信号に対しては必要な内容の動揺補償処理が実施されるので、動揺補償に要する時間が短縮される。これにより、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像が再生されるまでに必要な時間を実施の形態1に示した構成よりも短縮することができる。
図11では、ステップST6eで求めたSAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能を選択基準値と比較した結果に基づいて、電波の受信信号の動揺補償処理の内容を選択したが、この発明は、これに限定されるものではない。
例えば、ステップST3eの2次関数の係数、ステップST4eの2次位相誤差、ステップST5eのアジマス分解能比、ステップST6eのSAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能は、これらのいずれかの値が決まればその他の値を算出できる。このため、2次関数の係数、2次位相誤差、アジマス分解能比のいずれかを判定基準値と比較してもよい。
2次関数の係数を選択基準値と比較する場合、ステップST8eにおける選択基準値が2次関数の係数に関する値となり、ステップST4eからステップST6eまでの処理を省略することができる。
また、2次位相誤差を選択基準値と比較する場合、ステップST8eにおける判定基準値が2次位相誤差に関する値となり、ステップST5eからステップST6eまでの処理を省略することができる。
同様に、アジマス分解能比を選択基準値と比較する場合、ステップST8eにおける選択基準値がアジマス分解能比に関する値となり、ステップST6eの処理を省略することができる。
図12は、図10におけるステップST3dの具体的な処理の別の例を示すフローチャートである。なお、図12におけるステップST3fからステップST7fまでの処理は、図11におけるステップST5eからステップST9eまでの処理と同様であるので説明を省略する。
ステップST1fにおいて、選択部25は、軌道解析部21によって算出された上記距離差の時間の2次微分を算出する。
実施の形態1と同様に、パルス番号Iの電波の受信信号のうち、パルス番号Iの電波の受信信号に対応する上記距離差の時間の2次微分dr/dtは、上記式(5)に従って算出することができる。
次に、選択部25は、上記距離差の2次微分を用いて2次位相誤差Eφを上記式(6)に従って算出する(ステップST2f)。
2次位相誤差Eφを算出した後の処理は、図11のステップST5eからステップST9eまでの処理と同様である。このようにすることで、図11におけるステップST1eからステップST3eまでの処理を省略することができる。
また、図12においても、ステップST4fで求めたSAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能を選択基準値と比較した結果に基づいて、電波の受信信号の動揺補償の要否を判定したが、この発明は、これに限定されるものではない。
例えば、ステップST1fの2次微分、ステップST2fの2次位相誤差、ステップST3fのアジマス分解能比、ステップST4fのSAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能は、これらのいずれかの値が決まればその他の値を算出できる。このため、2次微分、2次位相誤差、アジマス分解能比のいずれかを判定基準値と比較してもよい。
2次微分を選択基準値と比較する場合は、ステップST6fにおける選択基準値が2次微分に関する値となり、ステップST2fからステップST4fまでの処理を省略することができる。
また、2次位相誤差を選択基準値と比較する場合、ステップST6fにおける選択基準値が2次位相誤差に関する値となり、ステップST3fからステップST4fまでの処理を省略することができる。
同様に、アジマス分解能比を選択基準値と比較する場合、ステップST6fにおける判定基準値がアジマス分解能比に関する値となり、ステップST4fの処理を省略することができる。
以上のように、実施の形態2に係るSAR装置2Aは、プラットフォーム103の想定軌道M1と実軌道M2との差分に関する情報に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択し、電波の受信信号に対して選択した内容の動揺補償処理を実施する。そして、SAR装置2Aは、選択した内容の動揺補償処理が実施された電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して、観測対象のSAR画像を再生する。
このように構成することで、観測で得られた電波の受信信号ごとに必要な内容の動揺補償処理が実施されて、SAR画像のぼけを軽減することができる。
また、電波の受信信号ごとに必要な内容のみの動揺補償処理が実施されるので、動揺補償に必要な時間が短縮される。これにより、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像が再生されるまでに必要な時間を短縮することができる。
また、実施の形態2に係るSAR装置2Aにおいて、軌道解析部21は、データ取得部20によって取得された観測データに基づいて、想定軌道M1を3次元空間に規定する。
そして、軌道解析部21は、3次元空間に設定した基準位置Fと実軌道M2との間の距離と基準位置Fと想定軌道M1との間の距離との距離差を、電波の送受信時刻ごとに算出する。選択部25は、距離差に基づいて電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択する。このようにすることでも、電波の受信信号ごとの動揺補償処理の内容を的確に選択することができる。
さらに、実施の形態2に係るSAR装置2Aにおいて、選択部25は、距離差を用いて算出した基準位置Fごとのアジマス分解能および選択基準値に基づいて、電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択する。このようにすることで、電波の受信信号ごとの動揺補償処理の内容を的確に選択することができる。
さらに、実施の形態2に係るSAR装置2Aにおいて、選択部25によって選択される動揺補償処理の内容には動揺補償処理の不実施が含まれる。
このようにすることで、動揺補償が不要な受信信号には補償処理が実施されないため、動揺補償に必要な時間をさらに短縮することができる。これにより、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像が再生されるまでに必要な時間を、実施の形態1に示した構成よりも短縮することができる。
実施の形態3.
実施の形態1および実施の形態2は、プラットフォーム103の位置および姿勢の計測誤差がないことを前提としていたが、実施の形態3では、計測誤差に起因したSAR画像のぼけを軽減する構成について説明する。
図13は、この発明の実施の形態3に係るSAR装置2Bの構成を示すブロック図である。図13において、図2に示した構成要素と同一のものには同一の符号を付している。SAR装置2Bは、データ取得部20、軌道解析部21、判定部22、動揺補償部23、画像再生部24およびオートフォーカス処理部26を備える。
オートフォーカス判定基準値格納部5eは、オートフォーカス処理の要否の判定処理に用いるオートフォーカス判定基準値が格納される記憶部である。
また、判定基準値格納部5a、画像格納部5b、基準位置格納部5cおよびオートフォーカス判定基準値格納部5eは、例えば、記憶装置5の記憶領域に構築される。
オートフォーカス処理部26は、動揺補償処理が不実施の受信信号から再生されたSAR画像の領域を計測して得られた分解能と、この領域に対して距離差を用いて算出された分解能との差を、オートフォーカス判定基準値と比較する。この差がオートフォーカス判定基準値より大きい場合、オートフォーカス処理部26は、この領域に対してオートフォーカス処理を実施する。
次に動作について説明する。
図14はオートフォーカス処理部26の動作を示すフローチャートである。
まず、オートフォーカス処理部26は、観測で送受信された電波の受信信号ごとの動揺補償の要否の判定結果に基づいて、画像再生部24に再生されたSAR画像のうち、動揺補償処理が不実施の電波の受信信号から再生された領域を特定する。
そして、オートフォーカス処理部26は、動揺補償処理が不実施の電波の受信信号から再生された領域のアジマス分解能を計測する(ステップST1g)。
アジマス分解能の計測方法としては、例えば、SAR画像の中から反射強度が高い輝点を抽出してアップサンプリングし、アップサンプリングした輝点の幅からアジマス分解能を計測する方法が挙げられる。この計測方法は、アジマス方向の分解能がSARセンサ3の観測アンテナビームBのビーム幅で決定されるため、SAR画像から抽出した輝点の幅をビーム幅とみなして計測するものである。
続いて、オートフォーカス処理部26は、ステップST1gにて特定した動揺補償処理が不実施の電波の受信信号に対応する軌道間の距離差を用いて算出されたアジマス分解能を、判定部22から取得する(ステップST2g)。
なお、この軌道間の距離差は、想定軌道M1を移動するプラットフォーム103のSARセンサ3と基準位置Fとの間の距離と、実軌道M2を移動するプラットフォーム103のSARセンサ3と基準位置Fとの間の距離と、の距離差である。
また、上記アジマス分解能は、例えば図7におけるステップST1bからステップST6bまでの処理もしくは図8におけるステップST1cからステップST4cまでの処理で得られた分解能である。
次に、オートフォーカス処理部26は、ステップST1gで計測したアジマス分解能とステップST2gで取得したアジマス分解能との差分がオートフォーカス判定基準値より大きいか否かを判定する(ステップST3g)。
上記差がオートフォーカス判定基準値よりも大きい場合(ステップST3g;YES)、オートフォーカス処理部26は、SAR画像における上記領域に対してオートフォーカス処理を実施する(ステップST4g)。
上記差が大きい場合、上記領域の再生に使用された電波の受信信号に対する動揺補償が必要であったにもかかわらず、プラットフォーム103の位置および姿勢を示す情報に計測誤差があったために動揺補償が不要と判定された可能性がある。
そこで、予め定めたオートフォーカス判定基準値より上記差が大きければ、プラットフォーム103の位置および姿勢を示す情報に計測誤差があるとみなして、オートフォーカス処理を実施する。
一方、差分がオートフォーカス判定基準値以下であれば(ステップST3g;NO)、オートフォーカス処理部26は、プラットフォーム103の位置および姿勢を示す情報に計測誤差がなかったと判断して処理を終了する。
以上のように、実施の形態3に係るSAR装置2Bは、オートフォーカス処理部26を備える。オートフォーカス処理部26は、SAR画像における、動揺補償処理が不実施の電波の受信信号から再生された領域を計測して得られた分解能とこの領域に対して距離差を用いて算出された分解能との差を、オートフォーカス判定基準値と比較する。この差がオートフォーカス判定基準値より大きい場合、オートフォーカス処理部26は、この領域に対してオートフォーカス処理を実施する。
このようにすることで、プラットフォーム103の位置および姿勢を示す情報に計測誤差が発生しても、オートフォーカス処理でぼけが軽減されたSAR画像を得ることができる。
なお、実施の形態3は、オートフォーカス処理部26を実施の形態1の構成に追加した場合を示したが、実施の形態2の構成に追加してもよい。このように構成しても、上記と同様の効果が得られる。
実施の形態4.
実施の形態1〜3で示した構成では、動揺補償にかかる総時間を調整できなかったが、実施の形態4では、予め定められた許容時間に収まるように、動揺補償にかかる総時間を調整可能な構成について説明する。
図15はこの発明の実施の形態4に係るSAR装置2Cの構成を示すブロック図である。図15において、図13に示した構成要素と同一のものには同一の符号を付している。
SAR装置2Cは、データ取得部20、軌道解析部21、判定部22A、動揺補償部23B、画像再生部24、オートフォーカス処理部26Aおよび調整部27を備える。
許容時間格納部5fは、動揺補償にかかる総時間の許容時間および電波の受信信号ごとの動揺補償にかかる時間が格納される記憶部である。
また、判定基準値格納部5a、画像格納部5b、基準位置格納部5c、オートフォーカス判定基準値格納部5eおよび許容時間格納部5fは、例えば、記憶装置5の記憶領域に構築される。
判定部22Aは、軌道解析部21によって算出された想定軌道M1と実軌道M2との差分に関する情報に基づいて電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定し、この判定結果を調整部27に出力する。
動揺補償部23Bは、調整部27から設定された電波の受信信号ごとの動揺補償の要否に基づいて、動揺補償が必要とされた電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施し、動揺補償が不要とされた電波の受信信号には動揺補償処理を実施しない。
オートフォーカス処理部26Aは、調整部27から設定された電波の受信信号ごとの動揺補償の要否に基づいて、動揺補償処理が不実施の電波の受信信号から再生されたSAR画像の領域を特定する。そして、オートフォーカス処理部26Aは、特定した領域を計測して得られた分解能と、この領域に対して想定軌道M1と実軌道M2の距離差を用いて算出された分解能との差が判定基準値より大きい場合、この領域に対してオートフォーカス処理を実施する。
調整部27は、動揺補償にかかる総時間が許容時間に収まるように、判定部22Aによって動揺補償が必要と判定された電波の受信信号のうち、動揺補償処理を実施する電波の受信信号の数を変更して動揺補償にかかる時間を調整する。
例えば、観測で得られた電波の受信信号ごとの動揺補償にかかる時間と動揺補償が必要と判定された電波の受信信号の数とに基づいて動揺補償にかかる総時間を見積もる。この総時間が許容時間を超える場合、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号の数を変更する。
次に動作について説明する。
図16は、図15の調整部27の動作を示すフローチャートである。
まず、調整部27は、判定部22Aから入力した電波の受信信号ごとの動揺補償の要否の判定結果と、許容時間格納部5fから読み出した受信信号ごとの動揺補償にかかる時間から、動揺補償にかかる総時間を見積もる(ステップST1h)。
例えば、判定部22Aにより動揺補償が必要と判定された電波の受信信号の数に対して電波の受信信号ごとの動揺補償にかかる時間を乗算した結果を、動揺補償にかかる総時間とする。
次に、調整部27は、ステップST1hにて見積もった総時間が、許容時間格納部5fから読み出した許容時間を超えているか否かを判定する(ステップST2h)。
このとき、見積もった総時間が許容時間以下である場合(ステップST2h;NO)、調整部27は、判定部22Aによる判定結果をそのまま動揺補償部23Bに設定する。
一方、見積もった総時間が許容時間を超えている場合(ステップST2h;YES)、調整部27は、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号から、総時間が許容時間に収まるように動揺補償処理を実施しない電波の受信信号を決定する(ステップST3h)。
例えば、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号のうち、SAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能が高いものから順に、動揺補償処理を実施しない電波の受信信号を決定することで、動揺補償処理を実施する電波の受信信号の数を変更する。
なお、SAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能は、実施の形態1と同様にして、判定部22Aによって電波の受信信号ごとに算出される。
調整部27によって決定された電波の受信信号ごとの動揺補償の要否を示す情報は、動揺補償部23Bに設定される。
動揺補償部23Bは、調整部27からの設定情報に基づいて、動揺補償が必要とされた電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施する(ステップST4h)。このとき、動揺補償にかかる総時間は許容時間以下となる。
このようにすることで、SAR画像を再生するまでの時間に制限があっても、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像を制限時間内で再生することができる。
なお、図16では、オートフォーカス処理にかかる時間を考慮しない場合を示したが、オートフォーカス処理にかかる時間を含めた時間を調整してもよい。
例えば、調整部27が、動揺補償とオートフォーカス処理の両方にかかる総時間を見積もり、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号から、総時間が許容時間に収まるように動揺補償処理を実施しない電波の受信信号を決定する。このように決定された動揺補償処理を実施しない電波の受信信号を示す情報は、調整部27からオートフォーカス処理部26Aに設定される。オートフォーカス処理部26Aは、調整部27から設定された情報に基づいて、画像再生部24から出力されたSAR画像に対してオートフォーカス処理を実施する。このようにすることで、SAR画像を再生するまでの時間に制限があっても、動揺補償およびオートフォーカス処理でぼけが軽減されたSAR画像を制限時間内で再生することができる。
図17は、実施の形態4に係るSAR装置2Dの別の構成を示すブロック図である。
図17において、図2、図13および図15に示した構成要素と同一のものには同一の符号を付している。SAR装置2Dは、データ取得部20、軌道解析部21、動揺補償部23C、画像再生部24、選択部25A、オートフォーカス処理部26Bおよび調整部27Aを備える。
許容時間格納部5gは、動揺補償にかかる総時間の許容時間および動揺補償処理の内容ごとの所要時間が格納される記憶部である。
また、画像格納部5b、基準位置格納部5c、オートフォーカス判定基準値格納部5eおよび許容時間格納部5gは、例えば、記憶装置5の記憶領域に構築される。
選択部25Aは、軌道解析部21によって算出された想定軌道M1と実軌道M2との差分に関する情報に基づいて電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択し、この選択の結果を調整部27Aに出力する。
動揺補償部23Cは、調整部27Aから設定された電波の受信信号ごとの動揺補償処理の内容で、電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施する。
オートフォーカス処理部26Bは、調整部27Aから設定された電波の受信信号ごとの動揺補償の要否に基づいて、動揺補償処理が不実施の電波の受信信号から再生されたSAR画像の領域を特定する。そして、オートフォーカス処理部26Bは、特定した領域を計測して得られた分解能とこの領域に対して想定軌道M1と実軌道M2の距離差を用いて算出された分解能との差が判定基準値より大きい場合、この領域に対してオートフォーカス処理を実施する。
また、調整部27Aは、動揺補償にかかる総時間が許容時間に収まるように選択部25Aによって選択された動揺補償処理の内容を変更して動揺補償にかかる時間を調整する。
次に動作について説明する。
図18は、図17の調整部27Aの動作を示すフローチャートである。
まず、調整部27Aは、選択部25Aから入力した電波の受信信号ごとの動揺補償処理の内容の選択結果と、許容時間格納部5gから読み出した動揺補償処理の内容ごとの所要時間とから、動揺補償にかかる総時間を見積もる(ステップST1i)。
例えば、選択部25Aによって電波の受信信号ごとに選択された動揺補償処理の内容に対応する所要時間をそれぞれ加算した結果を、動揺補償にかかる総時間とする。
次に、調整部27Aは、ステップST1iにて見積もった総時間が許容時間格納部5gから読み出した許容時間を超えているか否かを判定する(ステップST2i)。
このとき、見積もった総時間が許容時間以下である場合(ステップST2i;NO)、調整部27Aは、選択部25Aによる選択結果をそのまま動揺補償部23Cに設定する。
一方、見積もった総時間が許容時間を超えている場合(ステップST2i;YES)、調整部27Aは、見積もった総時間が許容時間に収まるように、電波の受信信号ごとの動揺補償処理の内容を変更する(ステップST3i)。例えば、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号のうち、SAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能が高いものから順に動揺補償処理の内容を、動揺補償処理の不実施に変更する。
なお、SAR画像にぼけがあるときのアジマス分解能は、実施の形態2と同様にして、選択部25Aによって電波の受信信号ごとに算出される。
調整部27Aによって変更された電波の受信信号ごとの動揺補償処理の内容を示す情報は、動揺補償部23Cに設定される。
動揺補償部23Cは、調整部27Aから設定された処理内容で、電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施する(ステップST4i)。このとき、動揺補償にかかる総時間は許容時間以下となる。このようにすることで、SAR画像を再生するまでの時間に制限があっても、ぼけが軽減されたSAR画像を制限時間内で再生することができる。
なお、図18では、オートフォーカス処理にかかる時間を考慮しない場合を示したが、オートフォーカス処理にかかる時間を含めた時間を調整してもよい。
例えば、調整部27Aが、動揺補償とオートフォーカス処理の両方にかかる総時間を見積もり、動揺補償が必要と判定された電波の受信信号から、総時間が許容時間に収まるように動揺補償処理を実施しない電波の受信信号を決定する。このように決定された動揺補償処理を実施しない電波の受信信号を示す情報は、調整部27Aからオートフォーカス処理部26Bに設定される。オートフォーカス処理部26Bは、調整部27Aから設定された情報に基づいて、画像再生部24から出力されたSAR画像に対してオートフォーカス処理を実施する。このようにすることで、SAR画像を再生するまでの時間に制限があっても、動揺補償およびオートフォーカス処理でぼけが軽減されたSAR画像を制限時間内で再生することができる。
以上のように、実施の形態4に係るSAR装置2Cは調整部27を備える。調整部27は、動揺補償にかかる時間が許容時間に収まるように、判定部22Aによって動揺補償が必要と判定された電波の受信信号のうち、動揺補償処理を実施する電波の受信信号の数を変更して動揺補償にかかる時間を調整する。
このようにすることで、SAR画像を再生するまでの時間に制限があっても、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像を制限時間内で再生することができる。
また、実施の形態4に係るSAR装置2Dは調整部27Aを備える。調整部27Aは、動揺補償にかかる時間が許容時間に収まるように、選択部25Aによって選択された動揺補償処理の内容を変更して動揺補償にかかる時間を調整する。
このようにすることで、SAR画像を再生するまでの時間に制限があっても、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像を制限時間内で再生することができる。
実施の形態4では、実施の形態3の構成に調整部27を追加した場合と、実施の形態2と実施の形態3を組み合わせた構成に調整部27Aを追加した場合を示したが、この発明は、これに限定されるものではない。
例えば、実施の形態1の構成に調整部を追加してもよく、実施の形態2の構成に調整部を追加してもよい。このように構成しても、上記と同様の効果が得られる。
なお、本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係るSAR装置は、動揺補償でぼけが軽減されたSAR画像が再生されるまでの時間を短縮することができるので、例えば航空機などをプラットフォームとした地表観測に好適である。
1 SARシステム、2,2A〜2D SAR装置、3 SARセンサ、4 計測センサ、5 記憶装置、5a 判定基準値格納部、5b 画像格納部、5c 基準位置格納部、5d 選択基準値格納部、5e オートフォーカス判定基準値格納部、5f,5g 許容時間格納部、6 表示装置、6a 表示制御部、6b 表示部、20 データ取得部、21 軌道解析部、22,22A 判定部、23,23A〜23C 動揺補償部、24 画像再生部、25,25A 選択部、26,26A,26B オートフォーカス処理部、27,27A 調整部、100 処理回路、101 CPU、102 メモリ、103 プラットフォーム。

Claims (15)

  1. 移動するプラットフォームから観測対象に対して送信され、前記観測対象で反射された電波の受信信号、前記電波の送受信時刻、前記プラットフォームの位置および姿勢を示す情報を含む観測データを取得するデータ取得部と、
    前記データ取得部によって取得された観測データに基づいて、前記プラットフォームの想定軌道と実軌道との差分に関する情報を前記電波の送受信時刻ごとに算出する軌道解析部と、
    前記軌道解析部によって算出された前記差分に関する情報に基づいて、前記電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定する判定部と、
    前記判定部によって動揺補償が必要と判定された前記電波の受信信号に対して動揺補償処理を実施する動揺補償部と、
    前記判定部の判定結果に応じて動揺補償処理が実施された前記電波の受信信号および動揺補償処理が不実施となった前記電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して、前記観測対象の合成開口レーダ画像を再生する画像再生部と
    を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  2. 前記軌道解析部は、前記データ取得部によって取得された観測データに基づいて、前記想定軌道を3次元空間に規定し、前記3次元空間に設定した基準位置と前記実軌道との間の距離と前記基準位置と前記想定軌道との間の距離との距離差を前記電波の送受信時刻ごとに算出し、
    前記判定部は、前記距離差に基づいて前記電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定することを特徴とする請求項1記載の合成開口レーダ装置。
  3. 前記判定部は、前記距離差から変換した位相差に基づいて、前記電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定することを特徴とする請求項2記載の合成開口レーダ装置。
  4. 前記判定部は、前記位相差を多項式関数でフィッティングして求めた前記多項式関数の係数に基づいて、前記電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定することを特徴とする請求項3記載の合成開口レーダ装置。
  5. 前記判定部は、前記距離差の時間微分に基づいて、前記電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定することを特徴とする請求項2記載の合成開口レーダ装置。
  6. 前記判定部は、前記距離差を用いて算出した2次位相誤差に基づいて、前記電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定することを特徴とする請求項2記載の合成開口レーダ装置。
  7. 前記判定部は、前記距離差を用いて算出した前記基準位置ごとのアジマス分解能に基づいて、前記電波の受信信号ごとに動揺補償の要否を判定することを特徴とする請求項2記載の合成開口レーダ装置。
  8. 動揺補償処理が不実施の前記電波の受信信号から再生された前記合成開口レーダ画像の領域を計測して得られた分解能とこの領域に対して前記距離差を用いて算出された分解能との差が判定基準値より大きい場合、この領域に対してオートフォーカス処理を実施するオートフォーカス処理部を備えたことを特徴とする請求項2記載の合成開口レーダ装置。
  9. 動揺補償にかかる時間が許容時間に収まるように、前記判定部によって動揺補償が必要と判定された前記電波の受信信号のうち、動揺補償処理を実施する前記電波の受信信号の数を変更して動揺補償にかかる時間を調整する調整部を備えたことを特徴とする請求項1記載の合成開口レーダ装置。
  10. 移動するプラットフォームから観測対象に対して送信され、前記観測対象で反射された電波の受信信号、前記電波の送受信時刻、前記プラットフォームの位置および姿勢を示す情報を含む観測データを取得するデータ取得部と、
    前記データ取得部によって取得された観測データに基づいて、前記プラットフォームの想定軌道と実軌道との差分に関する情報を前記電波の送受信時刻ごとに算出する軌道解析部と、
    前記軌道解析部によって算出された前記差分に関する情報に基づいて、前記電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択する選択部と、
    前記電波の受信信号に対して前記選択部によって選択された内容の動揺補償処理を実施する動揺補償部と、
    前記選択部によって選択された内容の動揺補償処理が実施された前記電波の受信信号に対して画像再生処理を実施して、前記観測対象の合成開口レーダ画像を再生する画像再生部と
    を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  11. 前記軌道解析部は、前記データ取得部によって取得された観測データに基づいて、前記想定軌道を3次元空間に規定し、前記3次元空間に設定した基準位置と前記実軌道との間の距離と前記基準位置と前記想定軌道との間の距離との距離差を、前記電波の送受信時刻ごとに算出し、
    前記選択部は、前記距離差に基づいて前記電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択することを特徴とする請求項10記載の合成開口レーダ装置。
  12. 前記選択部は、前記距離差を用いて算出した前記基準位置ごとのアジマス分解能および選択基準値に基づいて、前記電波の受信信号ごとに動揺補償処理の内容を選択することを特徴とする請求項11記載の合成開口レーダ装置。
  13. 動揺補償処理が不実施の前記電波の受信信号から再生された前記合成開口レーダ画像の領域を計測して得られた分解能とこの領域に対して前記距離差を用いて算出された分解能との差が判定基準値より大きい場合、この領域に対してオートフォーカス処理を実施するオートフォーカス処理部を備えたことを特徴とする請求項11記載の合成開口レーダ装置。
  14. 動揺補償にかかる時間が許容時間に収まるように、前記選択部によって選択された動揺補償処理の内容を変更して動揺補償にかかる時間を調整する調整部を備えたことを特徴とする請求項10記載の合成開口レーダ装置。
  15. 前記選択部によって選択される動揺補償処理の内容には動揺補償処理の不実施が含まれることを特徴とする請求項10記載の合成開口レーダ装置。
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