JP2014013180A - レーダ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】目標の軌道推定精度及びレーダ画像のぼけ補償精度を高めることができるレーダ処理装置を得ることを目的とする。
【解決手段】離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestなどからレーダ画像のぼけを補償する補償量dcmp(th)を算出するヒット毎補償量算出器17を設け、その補償量dcmp(th)にしたがってレーダ画像のぼけを補償する。また、補償後のレーダ画像の画質を評価し、そのレーダ画像の画質が所定の画質より低ければ、離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestの中の少なくとも1つ以上を補正する。
【選択図】図1
【解決手段】離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestなどからレーダ画像のぼけを補償する補償量dcmp(th)を算出するヒット毎補償量算出器17を設け、その補償量dcmp(th)にしたがってレーダ画像のぼけを補償する。また、補償後のレーダ画像の画質を評価し、そのレーダ画像の画質が所定の画質より低ければ、離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestの中の少なくとも1つ以上を補正する。
【選択図】図1
Description
この発明は、目標の高精度な観測を実現するレーダ処理装置に関するものである。
例えば、地球の周りを周回する衛星やデブリなどの目標や、楕円運動を行う目標をレーダで観測するレーダ処理装置がある。
レーダ処理装置では、目標の軌道を推定する軌道推定処理や、レーダ画像のぼけを補償するぼけ補償処理が実施される。
軌道推定処理とぼけ補償処理は、軌道推定精度とぼけの補償精度を協調的に高める目的で、必要に応じて連携しながら実施される。
レーダ処理装置では、目標の軌道を推定する軌道推定処理や、レーダ画像のぼけを補償するぼけ補償処理が実施される。
軌道推定処理とぼけ補償処理は、軌道推定精度とぼけの補償精度を協調的に高める目的で、必要に応じて連携しながら実施される。
以下の非特許文献1には、追尾レーダによって得られた目標の位置ベクトルを用いて、楕円運動を行う目標の楕円軌道を推定する方法(軌道推定方法1、軌道推定方法2)が開示されている。
[軌道推定方法1]
軌道推定方法1は、同じ時刻の一組の位置ベクトルと速度ベクトルを用いて、目標の軌道を推定する方法である。
速度ベクトルは、一般的に位置ベクトルの微分(差分)で得られるので、位置ベクトルの精度が低い場合には、速度ベクトルの精度が低下して、目標の軌道推定精度が著しく低下する可能性がある。
[軌道推定方法1]
軌道推定方法1は、同じ時刻の一組の位置ベクトルと速度ベクトルを用いて、目標の軌道を推定する方法である。
速度ベクトルは、一般的に位置ベクトルの微分(差分)で得られるので、位置ベクトルの精度が低い場合には、速度ベクトルの精度が低下して、目標の軌道推定精度が著しく低下する可能性がある。
[軌道推定方法2]
軌道推定方法2は、異なる時刻の3つの位置ベクトルを用いて、目標の軌道を推定する方法である。
この方法では、異なる時刻の3つの位置ベクトルを用いることで、速度ベクトルの使用を回避するものである。
一般に推定に用いる観測量が多いほど、その推定精度も向上することが期待されるが、この方法では、位置ベクトルの使用数が3の場合に限定されており、位置ベクトルの使用数を4つ以上の場合に拡張することが困難である。
軌道推定方法2は、異なる時刻の3つの位置ベクトルを用いて、目標の軌道を推定する方法である。
この方法では、異なる時刻の3つの位置ベクトルを用いることで、速度ベクトルの使用を回避するものである。
一般に推定に用いる観測量が多いほど、その推定精度も向上することが期待されるが、この方法では、位置ベクトルの使用数が3の場合に限定されており、位置ベクトルの使用数を4つ以上の場合に拡張することが困難である。
ここで、一般的な画像レーダの一つである逆合成開口レーダ(ISAR:Inverse Synthetic Aperture Radar)では、レーダから目標に向けて照射された電波の伝搬遅延差で、目標上の反射点をレーダからの距離であるレンジ方向に分離している。
また、レーダと目標間の相対位置関係を変えながら、送受信を複数回(ヒット)繰り返して得た反射波を適切に合成(合成開口)することで、反射点をレンジに直交するクロスレンジ方向に分離している。
また、レーダと目標間の相対位置関係を変えながら、送受信を複数回(ヒット)繰り返して得た反射波を適切に合成(合成開口)することで、反射点をレンジに直交するクロスレンジ方向に分離している。
合成開口処理としては、例えば、反射波の受信信号をヒット方向にフーリエ変換するような処理が該当する。
しかし、合成開口処理に用いる受信信号を収集している時間中に、レーダと各反射点の間のレンジ変化がレンジ分解能を超えると、レーダ画像がレンジ方向にぼけてしまう現象が発生する。
また、レンジの2次以上の変化で発生するドップラー周波数の変化がドップラー分解能を超えると、レーダ画像がクロスレンジ軸方向にぼけてしまう現象が発生する。
しかし、合成開口処理に用いる受信信号を収集している時間中に、レーダと各反射点の間のレンジ変化がレンジ分解能を超えると、レーダ画像がレンジ方向にぼけてしまう現象が発生する。
また、レンジの2次以上の変化で発生するドップラー周波数の変化がドップラー分解能を超えると、レーダ画像がクロスレンジ軸方向にぼけてしまう現象が発生する。
以下の特許文献1,2には、レーダ画像のぼけを補償するぼけ補償方法が開示されている。
即ち、特許文献1,2には、レーダ画像のぼけの原因となる合成開口中の受信信号に基づいて、レンジ変化を打ち消すための補償量を推定して、レーダ画像のぼけを補償する方法が開示されている。
しかし、この方法では、合成開口中の受信信号の品質(例えば、S/N等)が低い場合、補償量を推定するのが困難である。
即ち、特許文献1,2には、レーダ画像のぼけの原因となる合成開口中の受信信号に基づいて、レンジ変化を打ち消すための補償量を推定して、レーダ画像のぼけを補償する方法が開示されている。
しかし、この方法では、合成開口中の受信信号の品質(例えば、S/N等)が低い場合、補償量を推定するのが困難である。
R.R.Bate, D.D.Mueller, J.E.White,"Fundamentals of astrodynamics,"Dover Publications, Inc., 1971.
従来のレーダ処理装置は以上のように構成されているので、軌道推定方法1を用いる場合、位置ベクトルの精度が低い状況下では、速度ベクトルの精度が低下して、目標の軌道推定精度が著しく低下することがある課題があった。
また、軌道推定方法2を用いる場合、位置ベクトルの使用数が3の場合に限定されており、位置ベクトルの使用数を4つ以上に拡張して、推定精度を高めることが困難である課題があった。
また、特許文献1,2に開示されているレーダ画像のぼけを補償する方法では、合成開口中の受信信号の品質が低い場合、レンジ変化を打ち消す補償量の推定精度が劣化して、精度よくぼけを補償することができない課題があった。
また、軌道推定方法2を用いる場合、位置ベクトルの使用数が3の場合に限定されており、位置ベクトルの使用数を4つ以上に拡張して、推定精度を高めることが困難である課題があった。
また、特許文献1,2に開示されているレーダ画像のぼけを補償する方法では、合成開口中の受信信号の品質が低い場合、レンジ変化を打ち消す補償量の推定精度が劣化して、精度よくぼけを補償することができない課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、目標の軌道推定精度及びレーダ画像のぼけ補償精度を高めることができるレーダ処理装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレーダ処理装置は、物体の中心を基準とする固定座標系での各時刻の目標の位置ベクトルを算出する位置ベクトル算出手段と、位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトルから目標の軌道が含まれる平面の法線方向の単位ベクトルである単位比角運動量ベクトルを推定する単位比角運動量ベクトル推定手段と、位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトルから目標の軌道半径を算出し、その位置ベクトル及び上記軌道半径と単位比角運動量ベクトル推定手段により推定された単位比角運動量ベクトルから目標軌道の離心率ベクトル及び目標の比角運動量ベクトルを推定する離心率比角運動量ベクトル推定手段と、離心率比角運動量ベクトル推定手段により推定された離心率ベクトルと位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトルから、目標が上記物体の中心に最も近づく地点の通過時刻を推定する通過時刻推定手段と、離心率比角運動量ベクトル推定手段により推定された離心率ベクトル及び比角運動量ベクトル、位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトル及び通過時刻推定手段により推定された通過時刻から、レーダ画像のぼけを補償する補償量を算出する補償量算出手段とを設け、レーダ画像補償手段が、補償量算出手段により算出された補償量にしたがってレーダ画像のぼけを補償するようにしたものである。
この発明によれば、離心率比角運動量ベクトル推定手段により推定された離心率ベクトル及び比角運動量ベクトル、位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトル及び通過時刻推定手段により推定された通過時刻から、レーダ画像のぼけを補償する補償量を算出する補償量算出手段を設け、レーダ画像補償手段が、補償量算出手段により算出された補償量にしたがってレーダ画像のぼけを補償するように構成したので、目標の軌道推定精度及びレーダ画像のぼけ補償精度を高めることができる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるレーダ処理装置を示す構成図である。
図1において、レーダ位置特定器1は各時刻におけるレーダの位置を特定する装置である。
追尾レーダ観測器2は目標(例えば、地球の周りを周回する衛星やデブリなど)の移動に伴って、レーダにおけるアンテナのビーム方向やレンジゲートを適切に変えながら、目標に対する電波の照射と目標に反射された電波の受信を継続的に実施して、各時刻における目標のレンジ及び方向(例えば、レーダを基準とする座標系での仰角と方位)を観測し、その観測結果からレーダを基準とする座標系での目標の位置ベクトルを算出する装置である。
図1はこの発明の実施の形態1によるレーダ処理装置を示す構成図である。
図1において、レーダ位置特定器1は各時刻におけるレーダの位置を特定する装置である。
追尾レーダ観測器2は目標(例えば、地球の周りを周回する衛星やデブリなど)の移動に伴って、レーダにおけるアンテナのビーム方向やレンジゲートを適切に変えながら、目標に対する電波の照射と目標に反射された電波の受信を継続的に実施して、各時刻における目標のレンジ及び方向(例えば、レーダを基準とする座標系での仰角と方位)を観測し、その観測結果からレーダを基準とする座標系での目標の位置ベクトルを算出する装置である。
位置ベクトル算出器3はレーダ位置特定器1により特定された各時刻におけるレーダの位置と、追尾レーダ観測器2により算出されたレーダを基準とする座標系での目標の位置ベクトルとから、地球(物体)の中心を基準とする固定座標系での各時刻の目標の位置ベクトルを算出する装置である。
以下、固定座標系での各時刻の目標の位置ベクトルは3行1列のベクトルとして取り扱う。
この実施の形態1では、固定座標系が地球の中心を基準とする例を示すが、十分質量が大きい物体であればよく、例えば、惑星や衛星等の中心を基準とする固定座標系であってもよい。
なお、レーダ位置特定器1、追尾レーダ観測器2及び位置ベクトル算出器3から位置ベクトル算出手段が構成されている。
以下、固定座標系での各時刻の目標の位置ベクトルは3行1列のベクトルとして取り扱う。
この実施の形態1では、固定座標系が地球の中心を基準とする例を示すが、十分質量が大きい物体であればよく、例えば、惑星や衛星等の中心を基準とする固定座標系であってもよい。
なお、レーダ位置特定器1、追尾レーダ観測器2及び位置ベクトル算出器3から位置ベクトル算出手段が構成されている。
画像レーダ観測器4は高周波で広帯域な電波を目標に照射して、その目標に反射して戻ってきた電波を受信するとともに、その電波の受信信号に対するレンジ方向の高分解能化処理を実施してレンジプロフィールを取得する処理を複数ヒット繰り返すことで、そのレンジプロフィールの時間履歴であるレンジヒストリを生成する装置である。
軌道半径算出器5は位置ベクトル算出器3により算出された各時刻の目標の位置ベクトルを用いて、各時刻における目標の軌道半径(地球の中心から目標までの距離)を算出する装置である。
位置ベクトル行列生成器6は位置ベクトル算出器3により算出された目標のK(K≧3)個の位置ベクトルを構成要素とする3行K列の行列(以下、「位置ベクトル行列」と称する)を生成する装置である。
位置ベクトル行列生成器6は位置ベクトル算出器3により算出された目標のK(K≧3)個の位置ベクトルを構成要素とする3行K列の行列(以下、「位置ベクトル行列」と称する)を生成する装置である。
単位比角運動量ベクトル算出器7は位置ベクトル算出器3により算出された目標のK個の位置ベクトルを用いて、目標の軌道が含まれる平面の法線方向の単位ベクトルである単位比角運動量ベクトルを算出する装置である。なお、単位比角運動量ベクトル算出器7は単位比角運動量ベクトル推定手段を構成している。
単位比角運動量ベクトル補正器8は補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、単位比角運動量ベクトル算出器7により算出された単位比角運動量ベクトルを補正して出力し、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、単位比角運動量ベクトル算出器7により算出された単位比角運動量ベクトルを補正せずに出力する装置である。
単位比角運動量ベクトル補正器8は補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、単位比角運動量ベクトル算出器7により算出された単位比角運動量ベクトルを補正して出力し、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、単位比角運動量ベクトル算出器7により算出された単位比角運動量ベクトルを補正せずに出力する装置である。
軌道面内単位ベクトル生成器9は単位比角運動量ベクトル補正器8から出力された単位比角運動量ベクトルに直交する平面内で、互いに直交する2つの単位ベクトル(以下、「軌道面内単位ベクトル」と称する)を選択する装置である。
離心率ベクトル・比角運動量推定器10は軌道半径算出器5により算出された各時刻における目標の軌道半径、位置ベクトル行列生成器6により生成された位置ベクトル行列及び軌道面内単位ベクトル生成器9により選択された軌道面内単位ベクトルから、目標軌道の離心率ベクトルを推定するとともに、各運動量ベクトルの大きさを示す比角運動量(単位比角運動量ベクトルの向きに応じて、負号が付与される場合がある)を推定する装置である。
離心率ベクトル・比角運動量推定器10は軌道半径算出器5により算出された各時刻における目標の軌道半径、位置ベクトル行列生成器6により生成された位置ベクトル行列及び軌道面内単位ベクトル生成器9により選択された軌道面内単位ベクトルから、目標軌道の離心率ベクトルを推定するとともに、各運動量ベクトルの大きさを示す比角運動量(単位比角運動量ベクトルの向きに応じて、負号が付与される場合がある)を推定する装置である。
比角運動量補正器11は補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、離心率ベクトル・比角運動量推定器10により推定された比角運動量を補正して出力し、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、離心率ベクトル・比角運動量推定器10により推定された比角運動量を補正せずに出力する装置である。
比角運動量ベクトル算出器12は単位比角運動量ベクトル補正器8から出力された単位比角運動量ベクトルと比角運動量補正器11から出力された比角運動量から比角運動量ベクトルを算出する装置である。
なお、軌道半径算出器5、位置ベクトル行列生成器6、軌道面内単位ベクトル生成器9、離心率ベクトル・比角運動量推定器10、比角運動量補正器11及び比角運動量ベクトル算出器12から離心率比角運動量ベクトル推定手段が構成されている。
比角運動量ベクトル算出器12は単位比角運動量ベクトル補正器8から出力された単位比角運動量ベクトルと比角運動量補正器11から出力された比角運動量から比角運動量ベクトルを算出する装置である。
なお、軌道半径算出器5、位置ベクトル行列生成器6、軌道面内単位ベクトル生成器9、離心率ベクトル・比角運動量推定器10、比角運動量補正器11及び比角運動量ベクトル算出器12から離心率比角運動量ベクトル推定手段が構成されている。
離心率ベクトル補正器13は補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、離心率ベクトル・比角運動量推定器10により推定された離心率ベクトルを補正して出力し、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、離心率ベクトル・比角運動量推定器10により推定された離心率ベクトルを補正せずに出力する装置である。
近地点通過時刻推定器14は離心率ベクトル補正器13から出力された離心率ベクトル、比角運動量ベクトル算出器12により算出された比角運動量ベクトル、位置ベクトル算出器3により算出された各時刻の目標の位置ベクトル及び観測時刻から、目標が地球の中心に最も近づく地点である近地点の通過時刻(以下、「近地点通過時刻」と称する)を推定する装置である。なお、近地点通過時刻推定器14は通過時刻推定手段を構成している。
近地点通過時刻推定器14は離心率ベクトル補正器13から出力された離心率ベクトル、比角運動量ベクトル算出器12により算出された比角運動量ベクトル、位置ベクトル算出器3により算出された各時刻の目標の位置ベクトル及び観測時刻から、目標が地球の中心に最も近づく地点である近地点の通過時刻(以下、「近地点通過時刻」と称する)を推定する装置である。なお、近地点通過時刻推定器14は通過時刻推定手段を構成している。
近地点通過時刻補正器15は補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、近地点通過時刻推定器14により推定された近地点通過時刻を補正して出力し、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、近地点通過時刻推定器14により推定された近地点通過時刻を補正せずに出力する装置である。
ヒット毎位置ベクトル算出器16は離心率ベクトル補正器13から出力された離心率ベクトル、比角運動量ベクトル算出器12により算出された比角運動量ベクトル、近地点通過時刻補正器15から出力された通過時刻及び画像レーダ観測器4におけるレンジプロフィールの各ヒット時刻から、各ヒット時刻における目標の位置ベクトルを算出する装置である。
ヒット毎補償量算出器17はヒット毎位置ベクトル算出器16により算出された各ヒット時刻における目標の位置ベクトルとレーダ位置特定器1により特定された各時刻におけるレーダの位置から、各ヒット時刻におけるレーダと目標の間の距離を計算し、その距離をレンジヒストリから得られるレーダ画像の補償量として出力する装置である。
なお、ヒット毎位置ベクトル算出器16及びヒット毎補償量算出器17から補償量算出手段が構成されている。
ヒット毎補償量算出器17はヒット毎位置ベクトル算出器16により算出された各ヒット時刻における目標の位置ベクトルとレーダ位置特定器1により特定された各時刻におけるレーダの位置から、各ヒット時刻におけるレーダと目標の間の距離を計算し、その距離をレンジヒストリから得られるレーダ画像の補償量として出力する装置である。
なお、ヒット毎位置ベクトル算出器16及びヒット毎補償量算出器17から補償量算出手段が構成されている。
誤差評価指標算出器18はヒット毎補償量算出器17により算出された補償量にしたがってレーダ画像のぼけを補償するとともに、補償後のレーダ画像の画質を示す評価指標を算出する装置である。なお、誤差評価指標算出器18はレーダ画像補償手段及び補正手段を構成している。
補正・出力判断指示器19は誤差評価指標算出器18により算出された評価指標が示す画質が所定の画質より低ければ、単位比角運動量ベクトル補正器8、比角運動量補正器11、離心率ベクトル補正器13及び近地点通過時刻補正器15の中の少なくとも1以上の補正器に対して、補正指示を出力する装置である。
また、補正・出力判断指示器19は特徴量・補正量・評価指標蓄積器20により蓄積されている評価指標の中で、最高の評価指標に対応する離心率ベクトル、比角運動量ベクトル及び近地点通過時刻の組み合わせを特定し、その離心率ベクトル、比角運動量ベクトル及び近地点通過時刻から目標の軌道(各時刻tにおける目標の位置ベクトル)を算出する処理を実施する。なお、補正・出力判断指示器19は補正手段を構成している。
特徴量・補正量・評価指標蓄積器20は誤差評価指標算出器18により算出された評価指標を蓄積するとともに、その評価指標に対応する補正量を蓄積する装置である。
また、補正・出力判断指示器19は特徴量・補正量・評価指標蓄積器20により蓄積されている評価指標の中で、最高の評価指標に対応する離心率ベクトル、比角運動量ベクトル及び近地点通過時刻の組み合わせを特定し、その離心率ベクトル、比角運動量ベクトル及び近地点通過時刻から目標の軌道(各時刻tにおける目標の位置ベクトル)を算出する処理を実施する。なお、補正・出力判断指示器19は補正手段を構成している。
特徴量・補正量・評価指標蓄積器20は誤差評価指標算出器18により算出された評価指標を蓄積するとともに、その評価指標に対応する補正量を蓄積する装置である。
画像化系処理器21は補正・出力判断指示器19から出力された目標の軌道から各時刻におけるレーダ画像を生成する装置である。
軌道推定系処理器22は補正・出力判断指示器19から出力された目標の軌道から各時刻における目標位置を特定する装置である。
軌道推定系処理器22は補正・出力判断指示器19から出力された目標の軌道から各時刻における目標位置を特定する装置である。
図1の例では、レーダ処理装置の構成要素であるレーダ位置特定器1、追尾レーダ観測器2、位置ベクトル算出器3、画像レーダ観測器4、軌道半径算出器5、位置ベクトル行列生成器6、単位比角運動量ベクトル算出器7、単位比角運動量ベクトル補正器8、軌道面内単位ベクトル生成器9、離心率ベクトル・比角運動量推定器10、比角運動量補正器11、比角運動量ベクトル算出器12、離心率ベクトル補正器13、近地点通過時刻推定器14、近地点通過時刻補正器15、ヒット毎位置ベクトル算出器16、ヒット毎補償量算出器17、誤差評価指標算出器18、補正・出力判断指示器19、特徴量・補正量・評価指標蓄積器20、画像化系処理器21及び軌道推定系処理器22のそれぞれが専用のハードウェア(例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなど)から構成されているものを想定しているが、レーダ処理装置がコンピュータで構成されていてもよい。
レーダ処理装置がコンピュータで構成されている場合、レーダ位置特定器1、追尾レーダ観測器2、位置ベクトル算出器3、画像レーダ観測器4、軌道半径算出器5、位置ベクトル行列生成器6、単位比角運動量ベクトル算出器7、単位比角運動量ベクトル補正器8、軌道面内単位ベクトル生成器9、離心率ベクトル・比角運動量推定器10、比角運動量補正器11、比角運動量ベクトル算出器12、離心率ベクトル補正器13、近地点通過時刻推定器14、近地点通過時刻補正器15、ヒット毎位置ベクトル算出器16、ヒット毎補償量算出器17、誤差評価指標算出器18、補正・出力判断指示器19、特徴量・補正量・評価指標蓄積器20、画像化系処理器21及び軌道推定系処理器22の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1によるレーダ処理装置の誤差評価指標算出器18を示す構成図である。
図2において、追尾情報利用全レンジヒストリ補償器31はヒット毎補償量算出器17により算出された補償量にしたがって、各ヒットのレンジヒストリの並進運動成分を補償する装置である。
連続画像再生器32は追尾情報利用全レンジヒストリ補償器31により並進運動成分が補償されたレンジヒストリから、あるヒットを先頭にして、予め設定されたヒット幅のレンジヒストリを抽出するとともに、そのレンジヒストリに対して所定のレーダ画像再生処理を適用してレーダ画像を生成する処理を、切出し開始ヒットをずらしながら繰り返すことで、連続的なレーダ画像を再生する装置である。
連続画像評価器33は連続画像再生器32により再生された連続的なレーダ画像の画質を評価して、その画質を示す評価指標を出力する装置である。
図2において、追尾情報利用全レンジヒストリ補償器31はヒット毎補償量算出器17により算出された補償量にしたがって、各ヒットのレンジヒストリの並進運動成分を補償する装置である。
連続画像再生器32は追尾情報利用全レンジヒストリ補償器31により並進運動成分が補償されたレンジヒストリから、あるヒットを先頭にして、予め設定されたヒット幅のレンジヒストリを抽出するとともに、そのレンジヒストリに対して所定のレーダ画像再生処理を適用してレーダ画像を生成する処理を、切出し開始ヒットをずらしながら繰り返すことで、連続的なレーダ画像を再生する装置である。
連続画像評価器33は連続画像再生器32により再生された連続的なレーダ画像の画質を評価して、その画質を示す評価指標を出力する装置である。
次に動作について説明する。
以下の説明において、式中では、ベクトルを太字で表現しているが、明細書の文章中では、電子出願の関係上、太字を用いることができないため、太字表現は行っていない。
なお、文章中で、ベクトルとスカラーを区別するため、必要に応じて、ベクトルについては(太字)を併記し、スカラーについては(細字)を併記する。
例えば、後述する比角運動量ベクトルはh(太字)、比角運動量はh(細字)のように記載する。
以下の説明において、式中では、ベクトルを太字で表現しているが、明細書の文章中では、電子出願の関係上、太字を用いることができないため、太字表現は行っていない。
なお、文章中で、ベクトルとスカラーを区別するため、必要に応じて、ベクトルについては(太字)を併記し、スカラーについては(細字)を併記する。
例えば、後述する比角運動量ベクトルはh(太字)、比角運動量はh(細字)のように記載する。
まず、レーダ位置特定器1は、各時刻tにおけるレーダの位置を特定し、その位置ベクトルrrad(t)を出力する。
この位置ベクトルを記述する座標系としては、地球の自転によって変化しないものを採用する。
例えば、座標系の原点が地球の中心、x軸及びy軸が赤道面内、z軸が地球の自転軸となる地球中心赤道面基準慣性座標系を採用する。以下、このような性質の座標系を慣性座標系(固定座標系)と簡易表現する。
なお、レーダ位置の変化を引き起こす要因としては、地球の自転の他に、レーダプラットフォームの移動も含まれる。
位置ベクトルrrad(t)は列ベクトルであり、日時、レーダの設置緯度・経度・高度、自転角速度などの情報のほかに、必要に応じてレーダプラットフォームの動揺センサの情報が加えられてもよい。位置ベクトルrrad(t)は一般的な方法で算出することが可能である。
この位置ベクトルを記述する座標系としては、地球の自転によって変化しないものを採用する。
例えば、座標系の原点が地球の中心、x軸及びy軸が赤道面内、z軸が地球の自転軸となる地球中心赤道面基準慣性座標系を採用する。以下、このような性質の座標系を慣性座標系(固定座標系)と簡易表現する。
なお、レーダ位置の変化を引き起こす要因としては、地球の自転の他に、レーダプラットフォームの移動も含まれる。
位置ベクトルrrad(t)は列ベクトルであり、日時、レーダの設置緯度・経度・高度、自転角速度などの情報のほかに、必要に応じてレーダプラットフォームの動揺センサの情報が加えられてもよい。位置ベクトルrrad(t)は一般的な方法で算出することが可能である。
追尾レーダ観測器2は、一般的な捜索・追尾レーダを搭載しており、そのレーダによって目標を探知する。
追尾レーダ観測器2は、レーダによって目標を探知すると、その目標を継続的に観測し続けるために、レーダにおけるアンテナのビーム方向やレンジゲートを適切に変えながら、目標に対する電波の照射と目標に反射された電波の受信を繰り返し実施することで、各時刻tにおける目標のレンジ及び方向(例えば、レーダを基準とする座標系での仰角と方位)を観測する。
追尾レーダ観測器2は、各時刻tにおける目標のレンジ及び方向を観測すると、そのレンジ及び方向を、レーダを基準とする座標系での目標の位置ベクトルに換算し、その位置ベクトルを出力する。
なお、レーダを基準とする座標系での目標の位置ベクトルについては、一般的な平滑化等を施すことで、観測誤差の影響を低減するようにしてもよい。
追尾レーダ観測器2は、レーダによって目標を探知すると、その目標を継続的に観測し続けるために、レーダにおけるアンテナのビーム方向やレンジゲートを適切に変えながら、目標に対する電波の照射と目標に反射された電波の受信を繰り返し実施することで、各時刻tにおける目標のレンジ及び方向(例えば、レーダを基準とする座標系での仰角と方位)を観測する。
追尾レーダ観測器2は、各時刻tにおける目標のレンジ及び方向を観測すると、そのレンジ及び方向を、レーダを基準とする座標系での目標の位置ベクトルに換算し、その位置ベクトルを出力する。
なお、レーダを基準とする座標系での目標の位置ベクトルについては、一般的な平滑化等を施すことで、観測誤差の影響を低減するようにしてもよい。
位置ベクトル算出器3は、追尾レーダ観測器2からレーダを基準とする座標系での目標の位置ベクトルを受けると、その位置ベクトルを慣性座標系でのレーダから目標に向かうベクトルrTgtFrmRad(t)に換算する。レーダを基準とする座標系から慣性座標系への座標変換については公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
位置ベクトル算出器3は、慣性座標系でのベクトルrTgtFrmRad(t)を求めると、慣性座標系でのベクトルrTgtFrmRad(t)とレーダ位置特定器1より出力された位置ベクトルrrad(t)から、下記の式(1)に示すように、各時刻tにおける慣性座標系での目標の位置ベクトルr(t)を算出する。
位置ベクトル算出器3は、慣性座標系でのベクトルrTgtFrmRad(t)を求めると、慣性座標系でのベクトルrTgtFrmRad(t)とレーダ位置特定器1より出力された位置ベクトルrrad(t)から、下記の式(1)に示すように、各時刻tにおける慣性座標系での目標の位置ベクトルr(t)を算出する。
以上では、各ベクトルを時刻tに対する連続量として表現しているものを示しているが、k番目の時刻tk(k=1,2,・・・,K)における離散量として取り扱うようにしてもよい。実際の使用では、何らかの形で離散化されていることが多い。
離散化された時刻としては、実際に観測が行われた時刻の他、平滑処理後のリサンプリング時刻などが考えられる。
以下では、連続時刻tで定義された位置ベクトルr(t)と時刻tkにおける位置ベクトルrkを下記の式(2)で関係付ける。
離散化された時刻としては、実際に観測が行われた時刻の他、平滑処理後のリサンプリング時刻などが考えられる。
以下では、連続時刻tで定義された位置ベクトルr(t)と時刻tkにおける位置ベクトルrkを下記の式(2)で関係付ける。
軌道半径算出器5は、位置ベクトル算出器3が各時刻tにおける目標の位置ベクトルrk(t)(太字)を算出すると、下記の式(3)に示すように、目標の位置ベクトルrk(t)(太字)を用いて、各時刻tにおける目標の軌道半径rk(t)(細字)、即ち、地球の中心から目標までの距離rk(t)(細字)を算出する。
位置ベクトル行列生成器6は、位置ベクトル算出器3が各時刻tにおける目標の位置ベクトルrk(t)(太字)を算出すると、下記の式(4)に示すように、目標のK(K≧3)個の位置ベクトルを構成要素とする3行K列の位置ベクトル行列Aposを生成する。
単位比角運動量ベクトル算出器7は、位置ベクトル算出器3が各時刻tにおける目標の位置ベクトルrk(t)(太字)を算出すると、目標のK(K≧3)個の位置ベクトルを用いて、目標の軌道が含まれる平面の法線方向の単位ベクトルである単位比角運動量ベクトルを算出する。
ここでは、目標の運動については、大まかには目標と地球の2体問題で取り扱えるものとする。
この場合、地球の中心を原点とする慣性座標系での目標の位置ベクトルrは、下記の式(5)に示すような一般的な運動方程式を満足することが期待される。
ここでは、目標の運動については、大まかには目標と地球の2体問題で取り扱えるものとする。
この場合、地球の中心を原点とする慣性座標系での目標の位置ベクトルrは、下記の式(5)に示すような一般的な運動方程式を満足することが期待される。
式(5)において、太字のr(t)は慣性座標系での目標の位置ベクトルであり、細字のr(t)は原点からの距離である。
μは万有引力定数と地球の質量との積である地心重力定数である。
なお、rの上に付されている“・・”は、rの時刻についての2次微分を表しており、“・”であれば、rの時刻についての1次微分である。
μは万有引力定数と地球の質量との積である地心重力定数である。
なお、rの上に付されている“・・”は、rの時刻についての2次微分を表しており、“・”であれば、rの時刻についての1次微分である。
この定数ベクトルhに対して、目標の質量を乗じたベクトルが一般的な角運動量ベクトルに相当する。
したがって、定数ベクトルhは、単位質量当たりの角運動量ベクトルであり、以下、定数ベクトルhを比角運動量ベクトルと称する。
上式は、2体問題での角運動量保存の法則、または、ケプラーの第二法則「面積速度一定」を表している。
したがって、定数ベクトルhは、単位質量当たりの角運動量ベクトルであり、以下、定数ベクトルhを比角運動量ベクトルと称する。
上式は、2体問題での角運動量保存の法則、または、ケプラーの第二法則「面積速度一定」を表している。
ここで、慣性座標系の原点を通り、比角運動量ベクトルhに直交する平面を定義すると、上式より、目標の軌道は、この平面上にあることが分かる。以下では、この平面を軌道面と称する。
比角運動量ベクトルh(太字)の大きさを比角運動量h(細字)、比角運動量ベクトルhの方向の単位ベクトルを単位比角運動量ベクトルuhとすると、比角運動量ベクトルh(太字)は、下記の式(8)のように表される。
比角運動量ベクトルh(太字)の大きさを比角運動量h(細字)、比角運動量ベクトルhの方向の単位ベクトルを単位比角運動量ベクトルuhとすると、比角運動量ベクトルh(太字)は、下記の式(8)のように表される。
単位比角運動量ベクトルuhは、軌道面の単位法線ベクトルに相当し、位置ベクトルrkは、理想的には軌道面内に存在する。
以上を踏まえると、単位比角運動量ベクトルuhの推定問題は、下記の式(9)に示す制約条件の下で、下記の式(10)を最小化する問題と捉えることができる。
式(10)のAposは、位置ベクトル行列生成器6により生成される位置ベクトル行列である。
以上を踏まえると、単位比角運動量ベクトルuhの推定問題は、下記の式(9)に示す制約条件の下で、下記の式(10)を最小化する問題と捉えることができる。
式(10)のAposは、位置ベクトル行列生成器6により生成される位置ベクトル行列である。
以上により、単位比角運動量ベクトルuhが算出されるが、その際、位置ベクトル行列Aposの代わりに、位置ベクトルrkの方向の単位ベクトルurkで構成された式(11)の単位位置ベクトル行列Uposを用いて、下記の式(12)を最小化する問題と捉えるようにしてもよい。
次に、拘束条件付きの評価関数を下記の式(14)のようにC(uh)で与える。
評価関数C(uh)が極値となるためには、評価関数C(uh)をuhで微分した値がゼロ、即ち、下記の式(15)を満足する必要がある。
評価関数C(uh)が極値となるためには、評価関数C(uh)をuhで微分した値がゼロ、即ち、下記の式(15)を満足する必要がある。
これにより、評価値が固有値になることから、最小固有値ξ1に対応する固有ベクトルi1に平行なベクトルとして、uhが得られる。
uhとしては、±i1のいずれも取り得る。したがって、この符号の正負と整合をとるように、後で得られるhの符号も選択する必要があるが、ここでは、後で得られるhの値を正に特定するために、その方向もr(t)×r(t)と同じになるように特定する。
この方法としては様々なものが考えられるが、例えば、離散時間間隔が比較的小さく、rk×rk+1とhの方向が一致するという仮定の下で、下記の式(17)に示すように、各隣接時刻間の位置ベクトルの外積方向となるべく一致するように符号を選択するような方法が考えられる。
ここでは、隣接時刻間の外積に基づいて符号を得ているが、位置ベクトル同士の外積とhの方向が一致する程度の時間間隔であれば、必ずしも隣接である必要はなく、また、その時間間隔の値も、必ずしも1種類である必要はない。
uhとしては、±i1のいずれも取り得る。したがって、この符号の正負と整合をとるように、後で得られるhの符号も選択する必要があるが、ここでは、後で得られるhの値を正に特定するために、その方向もr(t)×r(t)と同じになるように特定する。
この方法としては様々なものが考えられるが、例えば、離散時間間隔が比較的小さく、rk×rk+1とhの方向が一致するという仮定の下で、下記の式(17)に示すように、各隣接時刻間の位置ベクトルの外積方向となるべく一致するように符号を選択するような方法が考えられる。
ここでは、隣接時刻間の外積に基づいて符号を得ているが、位置ベクトル同士の外積とhの方向が一致する程度の時間間隔であれば、必ずしも隣接である必要はなく、また、その時間間隔の値も、必ずしも1種類である必要はない。
単位比角運動量ベクトル補正器8は、単位比角運動量ベクトル算出器7が単位比角運動量ベクトルuhを算出すると、その単位比角運動量ベクトルuhに誤差が含まれる可能性を考慮し、必要に応じて、その単位比角運動量ベクトルuhを補正する。
即ち、単位比角運動量ベクトル補正器8は、後述する補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、その単位比角運動量ベクトルuhを補正して出力する。
一方、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、その単位比角運動量ベクトルuhを補正せずに出力する。
ここでは、補正後の単位比角運動量ベクトルについても「uh」と表記する。
なお、単位比角運動量ベクトル補正器8、比角運動量補正器11、離心率ベクトル補正器13及び近地点通過時刻補正器15と、補正・出力判断指示器19の処理内容については後述する。
即ち、単位比角運動量ベクトル補正器8は、後述する補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、その単位比角運動量ベクトルuhを補正して出力する。
一方、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、その単位比角運動量ベクトルuhを補正せずに出力する。
ここでは、補正後の単位比角運動量ベクトルについても「uh」と表記する。
なお、単位比角運動量ベクトル補正器8、比角運動量補正器11、離心率ベクトル補正器13及び近地点通過時刻補正器15と、補正・出力判断指示器19の処理内容については後述する。
以上により、軌道面が定まったので、軌道面内での目標の軌道形状が定まる。
前述の運動方程式より、下記の式(18)が得られる。
式(18)を変形することにより、下記の式(19)が得られる。
さらに、式(19)を積分することにより、下記の式(20)の定数ベクトルeが得られる。
前述の運動方程式より、下記の式(18)が得られる。
式(18)を変形することにより、下記の式(19)が得られる。
さらに、式(19)を積分することにより、下記の式(20)の定数ベクトルeが得られる。
この定数ベクトルeは、軌道形状を与えるベクトルであり、離心率ベクトルと称する。
この離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhによって、3次元空間での目標の軌道形状が定まる。
よって、以下では、離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhを定める。
ここで、e・h=0より、離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhは直交する。即ち、離心率ベクトルeは軌道面内のベクトルである。
この離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhによって、3次元空間での目標の軌道形状が定まる。
よって、以下では、離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhを定める。
ここで、e・h=0より、離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhは直交する。即ち、離心率ベクトルeは軌道面内のベクトルである。
軌道面内単位ベクトル生成器9は、上記の事を踏まえて、軌道面内単位ベクトルを生成する。
即ち、軌道面内単位ベクトル生成器9は、単位比角運動量ベクトル補正器8から出力された単位比角運動量ベクトルuhに直交する平面内で、互いに直交する2つの単位ベクトルua,ubを選択し、2つの単位ベクトルua,ubを軌道面内単位ベクトルとして出力する。
即ち、軌道面内単位ベクトル生成器9は、単位比角運動量ベクトル補正器8から出力された単位比角運動量ベクトルuhに直交する平面内で、互いに直交する2つの単位ベクトルua,ubを選択し、2つの単位ベクトルua,ubを軌道面内単位ベクトルとして出力する。
離心率ベクトル・比角運動量推定器10は、軌道面内単位ベクトル生成器9から軌道面内単位ベクトルua,ubを受けると、その軌道面内単位ベクトルua,ubを用いて、目標軌道の離心率ベクトルe及び各運動量ベクトルの大きさを示す比角運動量h(細字)を推定する。
具体的には、以下の通りである。
具体的には、以下の通りである。
まず、軌道面内単位ベクトルua,ubと未知定数ea,ebを用いて、離心率ベクトルeを表すと、下記の式(21)のようになる。
ea,eb及び前述の比角運動量が未知であり、これらが定まれば、離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルh(太字)が定まる。
ea,eb及び前述の比角運動量が未知であり、これらが定まれば、離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルh(太字)が定まる。
上記の式(20)と式(21)より、下記の式(22)が得られる。
ここで、太字のr(t)を離散時刻tkにおける位置ベクトルrkで表すものとし、上記の両辺と位置ベクトルrkの積をとると、下記の式(23)が得られる。
ここで、太字のr(t)を離散時刻tkにおける位置ベクトルrkで表すものとし、上記の両辺と位置ベクトルrkの積をとると、下記の式(23)が得られる。
t1からtKまでのK種類の位置ベクトルrkについての式(23)をまとめると、下記の式(25)が得られる。
ただし、Qは、下記の式(26)に示すように、3つの未知数ea,eb,pで構成された未知の列ベクトルである。
また、Rは、下記の式(27)に示すように、位置ベクトルrkを構成要素とするK行1列の既知の列ベクトルである。
さらに、Dは、下記の式(28)で表されるK行3列の既知の行列である。
ただし、1Kは、全ての要素が1であるK行1列の列ベクトルである。
ただし、Qは、下記の式(26)に示すように、3つの未知数ea,eb,pで構成された未知の列ベクトルである。
また、Rは、下記の式(27)に示すように、位置ベクトルrkを構成要素とするK行1列の既知の列ベクトルである。
さらに、Dは、下記の式(28)で表されるK行3列の既知の行列である。
ただし、1Kは、全ての要素が1であるK行1列の列ベクトルである。
よって、K≧3の場合、Qは、下記の式(29)の最小二乗解として得られる。
これにより、未知定数ea,ebが定まるので、離心率ベクトルeが求まる。
また、上述したように、比角運動量h(細字)が正になるように、単位比角運動量ベクトルuhを算出しているので、その比角運動量h(細字)についても、下記の式(30)に示すように、符号を含めて算出される。
これにより、未知定数ea,ebが定まるので、離心率ベクトルeが求まる。
また、上述したように、比角運動量h(細字)が正になるように、単位比角運動量ベクトルuhを算出しているので、その比角運動量h(細字)についても、下記の式(30)に示すように、符号を含めて算出される。
比角運動量補正器11は、離心率ベクトル・比角運動量推定器10が比角運動量h(細字)を算出すると、その比角運動量hに誤差が含まれる可能性を考慮し、必要に応じて、その比角運動量hを補正する。
即ち、比角運動量補正器11は、後述する補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、その比角運動量hを補正して出力する。
一方、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、その比角運動量hを補正せずに出力する。
ここでは、補正後の比角運動量についても「h(細字)」と表記する。
即ち、比角運動量補正器11は、後述する補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、その比角運動量hを補正して出力する。
一方、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、その比角運動量hを補正せずに出力する。
ここでは、補正後の比角運動量についても「h(細字)」と表記する。
比角運動量ベクトル算出器12は、比角運動量補正器11から比角運動量h(細字)を受けると、その比角運動量h(細字)と単位比角運動量ベクトル補正器8から出力された単位比角運動量ベクトルuhを用いて、比角運動量ベクトルh(太字)を算出する。
離心率ベクトル補正器13は、離心率ベクトル・比角運動量推定器10が離心率ベクトルeを算出すると、その離心率ベクトルeに誤差が含まれる可能性を考慮し、必要に応じて、その離心率ベクトルeを補正する。
即ち、離心率ベクトル補正器13は、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、その離心率ベクトルeを補正して出力する。
一方、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、その離心率ベクトルeを補正せずに出力する。
ここでは、補正後の離心率ベクトルについても「e」と表記する。
即ち、離心率ベクトル補正器13は、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、その離心率ベクトルeを補正して出力する。
一方、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、その離心率ベクトルeを補正せずに出力する。
ここでは、補正後の離心率ベクトルについても「e」と表記する。
以上により、比角運動量ベクトルhと離心率ベクトルeが定められたが、離心率ベクトルeの意味を考えるために、再度、離心率ベクトルeと位置ベクトルr(t)の内積を考える。
離心率ベクトルeと位置ベクトルr(t)のなす角をθ(t)、離心率ベクトルeの大きさを細字のeとすると、下記の式(31)が得られる。
式(31)を整理すると、下記の式(32)が得られる。
離心率ベクトルeと位置ベクトルr(t)のなす角をθ(t)、離心率ベクトルeの大きさを細字のeとすると、下記の式(31)が得られる。
式(31)を整理すると、下記の式(32)が得られる。
これより、θ(t)=0の場合に、軌道半径r(t)が最も小さくなり、θ(t)=π[rad]の場合に、軌道半径r(t)が最も大きくなることが分かる。
特に、地球の周回軌道の場合、軌道半径r(t)が最も小さくなる点を近地点、最も大きくなる点を遠地点と称する(図3を参照)。
また、離心率ベクトルeの方向が、近地点方向を表すことが分かる。
また、離心率ベクトルeの大きさは、軌道の形を与えるものであり、一般的に離心率と呼ばれる。
その形状は、e=0で真円、0<e<1で楕円、e=1で放物線、e>1で双曲線になる。
以下では、基本的に楕円軌道を描く目標を想定する。
なお、地心の存在する楕円焦点を通る角運動量ベクトル方向を基準として右ねじの方向に測った角度(近地点方向からの角度)であるθ(t)は、一般に真近点角と呼ばれる。
特に、地球の周回軌道の場合、軌道半径r(t)が最も小さくなる点を近地点、最も大きくなる点を遠地点と称する(図3を参照)。
また、離心率ベクトルeの方向が、近地点方向を表すことが分かる。
また、離心率ベクトルeの大きさは、軌道の形を与えるものであり、一般的に離心率と呼ばれる。
その形状は、e=0で真円、0<e<1で楕円、e=1で放物線、e>1で双曲線になる。
以下では、基本的に楕円軌道を描く目標を想定する。
なお、地心の存在する楕円焦点を通る角運動量ベクトル方向を基準として右ねじの方向に測った角度(近地点方向からの角度)であるθ(t)は、一般に真近点角と呼ばれる。
目標の各時刻tにおける位置ベクトルr(t)を議論するには、近地点を通過した時刻を基準とする時刻を用いるのが便利である。
そこで、近地点通過時刻推定器14は、離心率ベクトル補正器13から出力された離心率ベクトルe、比角運動量ベクトル算出器12により算出された比角運動量ベクトルh、位置ベクトル算出器3により算出された各時刻tの目標の位置ベクトルr(t)及び観測時刻から、目標が地球の中心に最も近づく地点である近地点の通過時刻(近地点通過時刻)を推定する。
そこで、近地点通過時刻推定器14は、離心率ベクトル補正器13から出力された離心率ベクトルe、比角運動量ベクトル算出器12により算出された比角運動量ベクトルh、位置ベクトル算出器3により算出された各時刻tの目標の位置ベクトルr(t)及び観測時刻から、目標が地球の中心に最も近づく地点である近地点の通過時刻(近地点通過時刻)を推定する。
楕円軌道を描く目標の軌道上の位置と時刻の関係は、下記の式(33)に示すように、ケプラーの方程式によって特定される。
式(33)において、aは楕円軌道の長半径、E(t)は良く知られた離心近点角である(図3を参照)。また、tpは近地点通過時刻である。
式(33)において、aは楕円軌道の長半径、E(t)は良く知られた離心近点角である(図3を参照)。また、tpは近地点通過時刻である。
ここで、離心近点角E(t)は、「「軌道中心」から「目標位置から楕円長軸に直交する方向に進んで楕円の外接円に到達した位置」に向かう軸」の、「軌道中心を通り角速度ベクトル方向の軸」を基準として、近地点から右ねじ方向に測った角度」である。
a,p,eの間には、下記の式(34)の関係がある.
a,p,eの間には、下記の式(34)の関係がある.
よって、位置ベクトルrkより定まる時刻tkの真近点角をθkとすると、その真近点角θkに対応する離心近点角Ekは、上記の式(37)より定まる。
従って、時刻tkのデータに基づく近地点通過時刻推定値tpest (k)は、下記の式(38)から得られる。
近地点通過時刻推定器14では、近地点通過時刻推定値tpest (k)を下記の式(39)によって平均化して、最終的に近地点通過時刻の推定値を得る。
従って、時刻tkのデータに基づく近地点通過時刻推定値tpest (k)は、下記の式(38)から得られる。
近地点通過時刻推定器14では、近地点通過時刻推定値tpest (k)を下記の式(39)によって平均化して、最終的に近地点通過時刻の推定値を得る。
近地点通過時刻補正器15は、近地点通過時刻推定器14が近地点通過時刻tpestを推定すると、その近地点通過時刻tpestに誤差が含まれる可能性を考慮し、必要に応じて、その近地点通過時刻tpestを補正する。
即ち、近地点通過時刻補正器15は、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、その近地点通過時刻tpestを補正して出力し、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、その近地点通過時刻tpestを補正せずに出力する。
ここでは、補正後の近地点通過時刻についても「tpest」と表記する。
即ち、近地点通過時刻補正器15は、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力された場合、その近地点通過時刻tpestを補正して出力し、補正・出力判断指示器19から補正指示が出力されない場合、その近地点通過時刻tpestを補正せずに出力する。
ここでは、補正後の近地点通過時刻についても「tpest」と表記する。
ヒット毎位置ベクトル算出器16は、離心率ベクトル補正器13から出力された離心率ベクトルe、比角運動量ベクトル算出器12により算出された比角運動量ベクトルh、近地点通過時刻補正器15から出力された近地点通過時刻tpest及び画像レーダ観測器4におけるレンジプロフィールの各ヒット時刻から、各ヒット時刻における目標の位置ベクトルを算出する。
ここで、先に示したケプラーの方程式において、時刻tにおける離心近点角E(t)を如何にして得るかが問題となるが、既に、ベッセル関数を用いた解法が公知になっており、この実施の形態1でも、ベッセル関数を用いた解法で、時刻tにおける離心近点角E(t)を求めることができる。
離心近点角E(t)と真近点角θ(t)の関係は、式(37)に示す通りであり、真近点角θ(t)から軌道半径r(t)を算出する式は式(32)である。
以上より、ヒットhにおける時刻をthとすると、時刻thにおける真近点角θ(th)と軌道半径r(th)を算出することができる。
離心近点角E(t)と真近点角θ(t)の関係は、式(37)に示す通りであり、真近点角θ(t)から軌道半径r(t)を算出する式は式(32)である。
以上より、ヒットhにおける時刻をthとすると、時刻thにおける真近点角θ(th)と軌道半径r(th)を算出することができる。
以上を踏まえて、既に定まっている離心率ベクトルeの方向の単位ベクトル(以下、「単位離心率ベクトル」と称する)をueで表すと、各ヒット時刻thにおける目標の位置ベクトルr(th)は、下記の式(40)で算出することができる。
ヒット毎補償量算出器17は、ヒット毎位置ベクトル算出器16が各ヒット時刻thにおける目標の位置ベクトルr(th)を算出すると、下記の式(41)に示すように、目標の位置ベクトルr(th)とレーダ位置特定器1により特定されたヒット時刻thにおけるレーダの位置ベクトルrrad(t)との間の距離dcmp(th)を算出する。
ヒット毎補償量算出器17は、目標の位置ベクトルr(th)とレーダの位置ベクトルrrad(t)との間の距離dcmp(th)を算出すると、その距離dcmp(th)をヒット毎の並進運動の補償量として出力する。
ヒット毎補償量算出器17は、目標の位置ベクトルr(th)とレーダの位置ベクトルrrad(t)との間の距離dcmp(th)を算出すると、その距離dcmp(th)をヒット毎の並進運動の補償量として出力する。
以上により、追尾系の観測結果に基づくレーダ画像の補償量が定まり、基本的には、この補償量でレーダ画像の補償を行うことができる。
したがって、追尾系の観測結果と、後述する画像レーダ系の出力を用いるのみでも、結像しているレーダ画像が得られる可能性はある。
したがって、追尾系の観測結果と、後述する画像レーダ系の出力を用いるのみでも、結像しているレーダ画像が得られる可能性はある。
次に、画像レーダ系の処理内容について説明する。
画像レーダ観測器4は、高周波で広帯域な電波を目標に照射して、その目標に反射して戻ってきた電波を受信するとともに、その電波の受信信号に対するレンジ方向の高分解能化処理を実施してレンジプロフィールを取得する処理を複数ヒット繰り返すことで、そのレンジプロフィールの時間履歴であるレンジヒストリを生成する。
画像レーダ観測器4は、高周波で広帯域な電波を目標に照射して、その目標に反射して戻ってきた電波を受信するとともに、その電波の受信信号に対するレンジ方向の高分解能化処理を実施してレンジプロフィールを取得する処理を複数ヒット繰り返すことで、そのレンジプロフィールの時間履歴であるレンジヒストリを生成する。
誤差評価指標算出器18は、ヒット毎補償量算出器17がヒット毎の並進運動の補償量dcmp(th)を算出すると、その補償量dcmp(th)にしたがってレーダ画像における各ヒットのレンジヒストリの並進運動成分を補償する。
また、誤差評価指標算出器18は、補償後のレーダ画像の画質を示す評価指標を算出する。
以下、誤差評価指標算出器18の処理内容を具体的に説明する。
また、誤差評価指標算出器18は、補償後のレーダ画像の画質を示す評価指標を算出する。
以下、誤差評価指標算出器18の処理内容を具体的に説明する。
誤差評価指標算出器18の追尾情報利用全レンジヒストリ補償器31は、ヒット毎補償量算出器17がヒット毎の並進運動の補償量dcmp(th)を算出すると、その補償量dcmp(th)にしたがって各ヒットのレンジヒストリの並進運動成分を補償する。
誤差評価指標算出器18の連続画像再生器32は、追尾情報利用全レンジヒストリ補償器31が各ヒットのレンジヒストリの並進運動成分を補償すると、補償後のレンジヒストリから、あるヒットを先頭にして、予め設定されたヒット幅のレンジヒストリを抽出し、そのレンジヒストリに対して所定のレーダ画像再生処理を適用してレーダ画像を生成する。
連続画像再生器32は、切出し開始ヒットをずらしながら、そのレーダ画像を生成する処理を繰り返すことで、時刻がずれている連続的なレーダ画像を再生する。
誤差評価指標算出器18の連続画像再生器32は、追尾情報利用全レンジヒストリ補償器31が各ヒットのレンジヒストリの並進運動成分を補償すると、補償後のレンジヒストリから、あるヒットを先頭にして、予め設定されたヒット幅のレンジヒストリを抽出し、そのレンジヒストリに対して所定のレーダ画像再生処理を適用してレーダ画像を生成する。
連続画像再生器32は、切出し開始ヒットをずらしながら、そのレーダ画像を生成する処理を繰り返すことで、時刻がずれている連続的なレーダ画像を再生する。
図4の例では、第1ヒット,第2ヒット,・・・,第hヒットを切出し開始ヒットにして、ヒット幅“8”のレンジヒストリを抽出している。
画像再生処理としては、レンジヒストリの各レンジのヒット方向に並ぶデータをフーリエ変換して、レーダ画像をレンジドップラー画像とするような処理が考えられる。また、ポーラーフォーマット法などの公知の方法を用いてもよい。
画像再生処理としては、レンジヒストリの各レンジのヒット方向に並ぶデータをフーリエ変換して、レーダ画像をレンジドップラー画像とするような処理が考えられる。また、ポーラーフォーマット法などの公知の方法を用いてもよい。
誤差評価指標算出器18の連続画像評価器33は、連続画像再生器32が連続的なレーダ画像を再生すると、連続的なレーダ画像の画質を評価して、その画質を示す評価指標を出力する。
レーダ画像の画質を示す評価指標として様々なものが考えられるが、ここでは、一例として、画像のピーク電力、エントロピー、コントラストを評価指標とするものを説明する。
ただし、これは一例に過ぎず、他の評価指標を用いてもよい。
レーダ画像の画質を示す評価指標として様々なものが考えられるが、ここでは、一例として、画像のピーク電力、エントロピー、コントラストを評価指標とするものを説明する。
ただし、これは一例に過ぎず、他の評価指標を用いてもよい。
第hヒットを切出し開始ヒットにして、補償後のレンジヒストリから所定幅のレンジヒストリを抽出し、そのレンジヒストリから生成したレーダ画像の第i画素(i=1,2,・・・,I)の複素振幅をSh(i)で表すと、ピーク電力評価指標PMXh、エントロピー評価指標ENTh、コントラスト評価指標CNThは、下記の式(42)(43)(45)で得られる。
なお、通常ならエントロピー評価指標ENThは、式(43)の右辺にマイナスの符号がつけられるが、ここでは、値が大きくなるほど、画像が高画質になるような評価指標にするため、その負号を省いて定義している。
連続画像評価器33は、ピーク電力評価指標PMXh、エントロピー評価指標ENTh及びコントラスト評価指標CNThの全部又は一部を統合(例えば、1以上の評価指標を重み付け加算して統合)し、最終的な評価指標を求める。
ここでは、エントロピー評価指標ENTh及びコントラスト評価指標CNThの全部又は一部を統合する例を示しているが、他の評価指標を含むように統合してもよい。
また、ここでは、1以上の評価指標を重み付け加算して統合している例を示しているが、時間方向にも加算して、最終的な評価指標を求めるようにしてもよい。
ここでは、エントロピー評価指標ENTh及びコントラスト評価指標CNThの全部又は一部を統合する例を示しているが、他の評価指標を含むように統合してもよい。
また、ここでは、1以上の評価指標を重み付け加算して統合している例を示しているが、時間方向にも加算して、最終的な評価指標を求めるようにしてもよい。
以下では、評価指標の値が大きいほど、高画質になるように調整された評価指標を用いることを想定して説明を進めるが、想定する複数の評価指標間で、その画質の良し悪しと、評価指標の大小の関係さえ揃っていれば、評価指標の値が小さいほど、高画質になるように調整された評価指標を用いてもよい。
また、ここでは、切出し開始ヒットを1ずつずらしながら(h=1,2,3,・・・)、レーダ画像の生成処理を繰り返すものを示したが、切出し開始ヒットのずらしは1ずつに限るものではなく、例えば、n(n>2)ずつずらすようにしてもよい。
また、例えば、レーダ画像を生成するヒット幅をHwとすると、使用するデータが重複しないようにhの間隔をHwにしてもよいし、必要に応じて、これより大きく、または、小さくしても構わない。
さらに、この間隔を途中で変化させても構わない。
また、例えば、レーダ画像を生成するヒット幅をHwとすると、使用するデータが重複しないようにhの間隔をHwにしてもよいし、必要に応じて、これより大きく、または、小さくしても構わない。
さらに、この間隔を途中で変化させても構わない。
以下では、評価に用いる画像番号をihit(ihit=1,2,・・・,Ihit:Ihitは評価に用いる画像数)として、各初期ヒットをhs(ihit)で表すようにする。
また、用いる評価指標の種類を表す番号をk(k=1,2,・・・,K)として、第k評価指標の第ihit画像における評価指標値をShyo(k,ihit)で表すようにする。
また、第k評価指標の重みをwkで表すようにする。
なお、重みwkは、重視すべき評価指標が大きくなように設定する。
また、用いる評価指標の種類を表す番号をk(k=1,2,・・・,K)として、第k評価指標の第ihit画像における評価指標値をShyo(k,ihit)で表すようにする。
また、第k評価指標の重みをwkで表すようにする。
なお、重みwkは、重視すべき評価指標が大きくなように設定する。
連続画像評価器33は、上述したように、1以上の評価指標を統合して最終的な評価指標を求めるが、具体的には、複数種類及び複数画像の評価指標値を下記の式(47)で統合して、複数画像の画質の総合的な評価指標値(以下、「総合評価指標値」)Stotを算出する。
補正・出力判断指示器19は、例えば、誤差評価指標算出器18により算出された総合評価指標値Stotが高い場合、追尾により得られた補償量の精度が高く、レーダ画像が正しく結像されている(レーダ画像がぼけていない)と考えられるので、各補正器に対して、補正指示を出力しない。
一方、誤差評価指標算出器18により算出された総合評価指標値Stotが低い場合、追尾により得られた補償量の精度が低く、レーダ画像が正しく結像されていない(レーダ画像がぼけている)と考えられる。
このような場合、補正・出力判断指示器19は、追尾系で推定された補償量に含まれる推定誤差を低減して、レーダ画像のぼけを解消するために、特徴量・補正量・評価指標蓄積器20と連携して、単位比角運動量ベクトル補正器8、比角運動量補正器11、離心率ベクトル補正器13及び近地点通過時刻補正器15の中の少なくとも1以上の補正器に対して、補正指示を出力する。
一方、誤差評価指標算出器18により算出された総合評価指標値Stotが低い場合、追尾により得られた補償量の精度が低く、レーダ画像が正しく結像されていない(レーダ画像がぼけている)と考えられる。
このような場合、補正・出力判断指示器19は、追尾系で推定された補償量に含まれる推定誤差を低減して、レーダ画像のぼけを解消するために、特徴量・補正量・評価指標蓄積器20と連携して、単位比角運動量ベクトル補正器8、比角運動量補正器11、離心率ベクトル補正器13及び近地点通過時刻補正器15の中の少なくとも1以上の補正器に対して、補正指示を出力する。
以下、補正・出力判断指示器19及び特徴量・補正量・評価指標蓄積器20の処理内容を具体的に説明する。
まず、特徴量・補正量・評価指標蓄積器20は、補正・出力判断指示器19が1以上の補正器に対して補正指示を出力する毎に、1以上の補正器に対する補正量(補正量については後述する)と、誤差評価指標算出器18により算出された総合評価指標値Stotと、個々の評価指標値Shyo(k,ihit)とを蓄積する。
補正・出力判断指示器19は、詳細は後述するが、特徴量・補正量・評価指標蓄積器20により蓄積されている総合評価指標値Stot及び個々の評価指標値Shyo(k,ihit)と補正量の傾向を把握し、その傾向に基づいて、現在の補正量を変更するか否かを判定する。また、現在の補正量を変更する場合には、新たな補正量を決定する。
まず、特徴量・補正量・評価指標蓄積器20は、補正・出力判断指示器19が1以上の補正器に対して補正指示を出力する毎に、1以上の補正器に対する補正量(補正量については後述する)と、誤差評価指標算出器18により算出された総合評価指標値Stotと、個々の評価指標値Shyo(k,ihit)とを蓄積する。
補正・出力判断指示器19は、詳細は後述するが、特徴量・補正量・評価指標蓄積器20により蓄積されている総合評価指標値Stot及び個々の評価指標値Shyo(k,ihit)と補正量の傾向を把握し、その傾向に基づいて、現在の補正量を変更するか否かを判定する。また、現在の補正量を変更する場合には、新たな補正量を決定する。
ここで、補正・出力判断指示器19による補正対象について説明する。
最終的な補正対象は、上述した各ヒットの時刻thにおけるレーダと目標の距離dcmp(th)(ヒット毎の並進運動の補償量)であるが、ヒット毎に距離dcmp(th)を直接調整する場合、調整パラメータが多くなり過ぎて得策ではない。
また、運動の自由度が増えすぎると、隣接画像間で運動の関連が小さくなり、画像間の協調による精度向上が困難になる。
最終的な補正対象は、上述した各ヒットの時刻thにおけるレーダと目標の距離dcmp(th)(ヒット毎の並進運動の補償量)であるが、ヒット毎に距離dcmp(th)を直接調整する場合、調整パラメータが多くなり過ぎて得策ではない。
また、運動の自由度が増えすぎると、隣接画像間で運動の関連が小さくなり、画像間の協調による精度向上が困難になる。
そこで、補正・出力判断指示器19では、上述したように、
「目標の運動はケプラー運動で表される楕円運動である」という前提の下に、それに関連するパラメータのみを補正の対象とする。
即ち、目標の運動条件にケプラー運動という制約を課すことで、調整パラメータの数を減少させることにより、異なる時刻の画像間の協調による補償量の推定精度の向上を図るようにする。
具体的には、目標の運動をケプラー運動に限定した場合の補正対象として、離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestを選択する。
離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhは3次元であり、近地点通過時刻tpestは1次元である。
このとき、離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhが直交する条件を考慮すると、調整すべき変数は計6個になる。
したがって、ここでの問題は6変数の最適化問題となる。
「目標の運動はケプラー運動で表される楕円運動である」という前提の下に、それに関連するパラメータのみを補正の対象とする。
即ち、目標の運動条件にケプラー運動という制約を課すことで、調整パラメータの数を減少させることにより、異なる時刻の画像間の協調による補償量の推定精度の向上を図るようにする。
具体的には、目標の運動をケプラー運動に限定した場合の補正対象として、離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestを選択する。
離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhは3次元であり、近地点通過時刻tpestは1次元である。
このとき、離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhが直交する条件を考慮すると、調整すべき変数は計6個になる。
したがって、ここでの問題は6変数の最適化問題となる。
補正・出力判断指示器19は、前述の評価指標値が大きくなるように、これら変数群を適宜変化させる処理を繰り返し行う。即ち、画像の画質を十分高くする変数の組み合わせを見つける処理を実施する。
画像の画質を十分高くする変数の組み合わせから定まる軌道が、所望の高精度な目標軌道であり、また、その軌道から定まる補償量がレーダ画像を正しく結像させるための補償量である。
画像の画質を十分高くする変数の組み合わせから定まる軌道が、所望の高精度な目標軌道であり、また、その軌道から定まる補償量がレーダ画像を正しく結像させるための補償量である。
ここでは、変数の個数が6個の例を示しているが、処理の都合や推定に柔軟性を持たせる目的等を考慮し、例えば、離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhの直交条件を緩和して、変数を7個にしても構わない。
このように条件を緩和することで、仮に離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhが直交条件から大きく離れていく現象は、目標運動がケプラー運動から離れていくことに相当するので、目標の運動が真にケプラー運動で与えられている場合には、実際の運動と想定する運動の相違が大きくなり、その結果として、画像の画質についての評価値も低くなるので、問題にはならない。
また、この直交条件の緩和は、例えば、目標の運動がケプラー運動から僅かにずれているような場合には、そのずれの影響を吸収できる可能性もある。
このように条件を緩和することで、仮に離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhが直交条件から大きく離れていく現象は、目標運動がケプラー運動から離れていくことに相当するので、目標の運動が真にケプラー運動で与えられている場合には、実際の運動と想定する運動の相違が大きくなり、その結果として、画像の画質についての評価値も低くなるので、問題にはならない。
また、この直交条件の緩和は、例えば、目標の運動がケプラー運動から僅かにずれているような場合には、そのずれの影響を吸収できる可能性もある。
以上を踏まえて、変数の振り方としては、以下に示す[1],[2],[3]のいずれかの方法を採用するようにする。
[1]直交条件を考慮するとともに、6変数の間の関連を考慮して変化させる方法(第1の方法)
例えば、単位比角運動量ベクトル算出器7により算出された単位比角運動量ベクトルuhの値の変更で、その後段の離心率ベクトル・比角運動量推定器10での推定結果も影響を受けて変化する。即ち、「離心率ベクトルe」や「比角運動量ベクトルh」の値も影響を受けて変化する。
さらに、その後段の近地点通過時刻推定器14では、「離心率ベクトルe」や「比角運動量ベクトルh」の値を用いることから、その結果として、その出力である「近地点通過時刻tpest」の値も上記変更の影響を受けて変化する。
[1]直交条件を考慮するとともに、6変数の間の関連を考慮して変化させる方法(第1の方法)
例えば、単位比角運動量ベクトル算出器7により算出された単位比角運動量ベクトルuhの値の変更で、その後段の離心率ベクトル・比角運動量推定器10での推定結果も影響を受けて変化する。即ち、「離心率ベクトルe」や「比角運動量ベクトルh」の値も影響を受けて変化する。
さらに、その後段の近地点通過時刻推定器14では、「離心率ベクトルe」や「比角運動量ベクトルh」の値を用いることから、その結果として、その出力である「近地点通過時刻tpest」の値も上記変更の影響を受けて変化する。
即ち、単位比角運動量ベクトル補正器8での単位比角運動量ベクトルuhの補正は、6変数の全てに影響を及ぼす。
これに対して、近地点通過時刻補正器15での近地点通過時刻tpestの補正は、その前段で推定される離心率ベクトルeや比角運動量ベクトルhの値に影響を及ぼさない。
ここで述べた第1の方法では、以上のように、ある変数の値を変えた場合に、図1のブロック図に基づいて関連する変数の値も同時に変化させるものである。
これにより、ケプラー運動の拘束条件を正しく反映した補正が可能になる。
これに対して、近地点通過時刻補正器15での近地点通過時刻tpestの補正は、その前段で推定される離心率ベクトルeや比角運動量ベクトルhの値に影響を及ぼさない。
ここで述べた第1の方法では、以上のように、ある変数の値を変えた場合に、図1のブロック図に基づいて関連する変数の値も同時に変化させるものである。
これにより、ケプラー運動の拘束条件を正しく反映した補正が可能になる。
[2]変数の間の関連を全く考慮せずに独立に変化させる方法(第2の方法)
これは離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhの間の直交条件を考慮しない場合、即ち、未知数の変数の個数が7の場合に相当する(直交条件を考慮する際には、必ず変数間の関係を考慮する必要が生じる)。
この第2の方法では、変数間の関連を全く考慮せずに各変数を独立に変化させるので(変数間の関係を考慮しなくてよいので)、処理を平易にできる可能性がある他、目標の真の運動とケプラー運動の間にずれがある場合に、この影響を緩和することができる可能性がある。
これは離心率ベクトルeと比角運動量ベクトルhの間の直交条件を考慮しない場合、即ち、未知数の変数の個数が7の場合に相当する(直交条件を考慮する際には、必ず変数間の関係を考慮する必要が生じる)。
この第2の方法では、変数間の関連を全く考慮せずに各変数を独立に変化させるので(変数間の関係を考慮しなくてよいので)、処理を平易にできる可能性がある他、目標の真の運動とケプラー運動の間にずれがある場合に、この影響を緩和することができる可能性がある。
[3]第1の方法と第2の方法の中間的な方法(第3の方法)
上記の第1の方法と第2の方法の中間的な方法も可能である。
例えば、(単位)比角運動量ベクトルと離心率ベクトルeの直交条件のみは満足させるように連動させ、これ以外は関連を考慮しない方法が考えられる。
具体的には、単位比角運動量ベクトル補正器8の出力である補正後の単位比角運動量ベクトルuhを入力として、軌道面内単位ベクトル生成器9を駆動させて、その出力である軌道面内の互いに直交する2つの単位ベクトルua,ubを入力として、離心率ベクトル・比角運動量推定器10を駆動する。
これにより、上記の直交条件については満足でき、それ以外の変数については、それぞれ独立して値を調整することができる。
上記の第1の方法と第2の方法の中間的な方法も可能である。
例えば、(単位)比角運動量ベクトルと離心率ベクトルeの直交条件のみは満足させるように連動させ、これ以外は関連を考慮しない方法が考えられる。
具体的には、単位比角運動量ベクトル補正器8の出力である補正後の単位比角運動量ベクトルuhを入力として、軌道面内単位ベクトル生成器9を駆動させて、その出力である軌道面内の互いに直交する2つの単位ベクトルua,ubを入力として、離心率ベクトル・比角運動量推定器10を駆動する。
これにより、上記の直交条件については満足でき、それ以外の変数については、それぞれ独立して値を調整することができる。
なお、第1〜第3の方法以外にも、関連性を部分的に考慮する様々な方法が考えられる。
このように、関連性を部分的に考慮する方法によって、第1の方法と比べて補正に柔軟性を持たせつつ、第2の方法より、運動の制約条件を考慮することができる。
このように、関連性を部分的に考慮する方法によって、第1の方法と比べて補正に柔軟性を持たせつつ、第2の方法より、運動の制約条件を考慮することができる。
補正・出力判断指示器19は、上記のいずれかの方法によって、各変数の値を補正しながら、複数の画像の画質についての評価値が最大となる変数の組み合わせを探索する。
そして、補正・出力判断指示器19は、評価値が最大となる変数の組み合わせから離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestを特定し(評価値が最大となる変数を用いて補正された離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpest)、その離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestから目標の軌道(各時刻tにおける目標の位置ベクトル)を算出する。
このようにして算出された目標の軌道は、複数の時刻に渡ってレーダ画像を結像させる程度に高精度であり、追尾で最初に得られた目標の位置ベクトルや、補正・出力判断指示器19と特徴量・補正量・評価指標蓄積器20の連携動作による補正を行う前の推定値と比べて、精度が高いことが期待される。
そして、補正・出力判断指示器19は、評価値が最大となる変数の組み合わせから離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestを特定し(評価値が最大となる変数を用いて補正された離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpest)、その離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestから目標の軌道(各時刻tにおける目標の位置ベクトル)を算出する。
このようにして算出された目標の軌道は、複数の時刻に渡ってレーダ画像を結像させる程度に高精度であり、追尾で最初に得られた目標の位置ベクトルや、補正・出力判断指示器19と特徴量・補正量・評価指標蓄積器20の連携動作による補正を行う前の推定値と比べて、精度が高いことが期待される。
画像化系処理器21は、補正・出力判断指示器19が高精度な目標の軌道を算出すると、その目標の軌道から各時刻tにおけるレーダ画像(ぼけが少ないレーダ画像)を生成する。
軌道推定系処理器22は、補正・出力判断指示器19が高精度な目標の軌道を算出すると、その目標の軌道を参照して、各時刻tにおける目標位置を特定するなどの各種の処理を実施する。
軌道推定系処理器22は、補正・出力判断指示器19が高精度な目標の軌道を算出すると、その目標の軌道を参照して、各時刻tにおける目標位置を特定するなどの各種の処理を実施する。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestなどからレーダ画像のぼけを補償する補償量dcmp(th)を算出するヒット毎補償量算出器17を設け、その補償量dcmp(th)にしたがってレーダ画像のぼけを補償するように構成したので、目標の軌道推定精度及びレーダ画像のぼけ補償精度を高めることができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、補償後のレーダ画像の画質を評価し、そのレーダ画像の画質が所定の画質より低ければ、離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestの中の少なくとも1つ以上を補正するように構成したので、レーダ画像のぼけ補償精度を更に高めることができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、補償後のレーダ画像の画質を評価し、そのレーダ画像の画質が所定の画質より低ければ、離心率ベクトルe、比角運動量ベクトルh及び近地点通過時刻tpestの中の少なくとも1つ以上を補正するように構成したので、レーダ画像のぼけ補償精度を更に高めることができる効果を奏する。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2によるレーダ処理装置の誤差評価指標算出器18を示す構成図である。
図5において、連続画像補償量推定・画質評価器41は画像レーダ観測器4により生成されたレンジヒストリから、ヒットの重複が許容されて設定されたヒット幅以下で、開始ヒットが異なる区分的な複数のレンジヒストリを抽出して、複数のレンジヒストリを結像させる補償量を推定する装置である。
補償量比較評価器42は連続画像補償量推定・画質評価器41により推定された補償量とヒット毎補償量算出器17により算出されたレーダ画像の補償量との相違を表す評価指標を算出する装置である。
図5はこの発明の実施の形態2によるレーダ処理装置の誤差評価指標算出器18を示す構成図である。
図5において、連続画像補償量推定・画質評価器41は画像レーダ観測器4により生成されたレンジヒストリから、ヒットの重複が許容されて設定されたヒット幅以下で、開始ヒットが異なる区分的な複数のレンジヒストリを抽出して、複数のレンジヒストリを結像させる補償量を推定する装置である。
補償量比較評価器42は連続画像補償量推定・画質評価器41により推定された補償量とヒット毎補償量算出器17により算出されたレーダ画像の補償量との相違を表す評価指標を算出する装置である。
次に動作について説明する。
ただし、誤差評価指標算出器18の内部構成以外は、上記実施の形態1と同様であるため、ここでは、主に、誤差評価指標算出器18を構成している連続画像補償量推定・画質評価器41及び補償量比較評価器42の処理内容を説明する。
ただし、誤差評価指標算出器18の内部構成以外は、上記実施の形態1と同様であるため、ここでは、主に、誤差評価指標算出器18を構成している連続画像補償量推定・画質評価器41及び補償量比較評価器42の処理内容を説明する。
上記実施の形態1では、目標軌道を与える変数が変わる度に、追尾情報利用全レンジヒストリ補償器31での補償処理、連続画像再生器32でのレーダ画像の再生処理及び連続画像評価器33でのレーダ画像の画質評価処理を行う必要があり、全体の処理負荷が高くなる可能性がある。
そこで、この実施の形態2では、レンジヒストリの補償処理、画像化処理及び画質の評価処理という高負荷な処理については、切出した各区分的なレンジヒストリについて各々1回行うのみで、上記実施の形態1とほぼ同等の効果を得ることができるようにしている。
そこで、この実施の形態2では、レンジヒストリの補償処理、画像化処理及び画質の評価処理という高負荷な処理については、切出した各区分的なレンジヒストリについて各々1回行うのみで、上記実施の形態1とほぼ同等の効果を得ることができるようにしている。
連続画像補償量推定・画質評価器41は、画像レーダ観測器4により生成されたレンジヒストリから、ヒットの重複が許容されて設定されたヒット幅以下で、開始ヒットが異なる区分的な複数のレンジヒストリを抽出して、複数のレンジヒストリを結像させる補償量を推定する。
即ち、連続画像補償量推定・画質評価器41は、ヒット幅や開始ヒットを適宜切り替えながら、以下の[step1]〜[step4]の処理を実施する。
即ち、連続画像補償量推定・画質評価器41は、ヒット幅や開始ヒットを適宜切り替えながら、以下の[step1]〜[step4]の処理を実施する。
[step1]
各々の区分レンジレンジヒストリに対して、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている一般的な画像レーダの並進運動補償法を適用して、補償量を推定する処理を実施する。
[step2]
[step1]で推定された補償量に基づいて、各々のレンジヒストリを補償する補償処理を実施する。
[step3]
[step2]で補償された各レンジヒストリに対するレーダ画像の再生処理を実施する。
[step4]
[step3]で再生されたレーダ画像の画質についての評価指標を算出する処理を実施する。
各々の区分レンジレンジヒストリに対して、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている一般的な画像レーダの並進運動補償法を適用して、補償量を推定する処理を実施する。
[step2]
[step1]で推定された補償量に基づいて、各々のレンジヒストリを補償する補償処理を実施する。
[step3]
[step2]で補償された各レンジヒストリに対するレーダ画像の再生処理を実施する。
[step4]
[step3]で再生されたレーダ画像の画質についての評価指標を算出する処理を実施する。
以下、連続画像補償量推定・画質評価器41により推定された補償量を「ヒストリ基準補償量」と称する。
また、各々のレーダ画像の画質についての評価指標を「ヒストリ基準画質評価指標」と称する。
各々のヒストリ基準補償量は、上述したように、従来の一般的な処理に基づいて推定されたものであり、その精度も従来程度の精度しか期待できない。
よって、それに対応するヒストリ基準画質評価指標についても、従来相当の指標になると考えられる。
しかし、複数区間での推定結果を統合することで、単体の推定結果よりも、精度が向上する可能性がある。
その際、特に画質が良い画像に関連する推定結果を重視することで、統合後の精度をより一層向上させることができる。
また、各々のレーダ画像の画質についての評価指標を「ヒストリ基準画質評価指標」と称する。
各々のヒストリ基準補償量は、上述したように、従来の一般的な処理に基づいて推定されたものであり、その精度も従来程度の精度しか期待できない。
よって、それに対応するヒストリ基準画質評価指標についても、従来相当の指標になると考えられる。
しかし、複数区間での推定結果を統合することで、単体の推定結果よりも、精度が向上する可能性がある。
その際、特に画質が良い画像に関連する推定結果を重視することで、統合後の精度をより一層向上させることができる。
このことを踏まえて、補償量比較評価器42では、各ヒット抽出区間でのヒストリ基準補償量と、ヒット毎補償量算出器17により算出された補償量である追尾系より得られる補償量(以下、ヒストリ基準補償量との区別を容易にするため「追尾系補償量」と称する)を必要に応じて、各ヒストリ基準補償量に対応するレーダ画像の画質についての評価指標を考慮しながら比較して、その類似の度合いを統合的に評価する。
以下、各ヒットhに対応する時刻thにおける追尾系補償量をdcmp(th)、第ihit区分区間(以下では、実施の形態1に従って画像番号と称する)における時刻thのヒストリ基準補償量をdhst(ihit,th)と表すようにする。
以下、各ヒットhに対応する時刻thにおける追尾系補償量をdcmp(th)、第ihit区分区間(以下では、実施の形態1に従って画像番号と称する)における時刻thのヒストリ基準補償量をdhst(ihit,th)と表すようにする。
ここでは、同じヒットのデータを異なる区分区間で重複して使用する場合に対応するために、ヒストリ基準補償量においてデータをihit毎に取り扱っている。
また、上記実施の形態1で導入している各画像番号ihitにおける画質の評価指標をここでも用いる。
用いる評価指標の種類を表す番号をk(k=1,2,・・・,K)として、第k評価指標の第ihit画像における評価指標値をShyo(k,ihit)で表すようにする。
また、第k評価指標の第ihit画像における重みをwkで表すようにする。
なお、重みwkは、上記実施の形態1と同様に、重視すべき評価指標が大きくなるように設定する。
また、上記実施の形態1で導入している各画像番号ihitにおける画質の評価指標をここでも用いる。
用いる評価指標の種類を表す番号をk(k=1,2,・・・,K)として、第k評価指標の第ihit画像における評価指標値をShyo(k,ihit)で表すようにする。
また、第k評価指標の第ihit画像における重みをwkで表すようにする。
なお、重みwkは、上記実施の形態1と同様に、重視すべき評価指標が大きくなるように設定する。
上記実施の形態1では、この評価指標値Stot0(ihit)を更にihit方向に総和して、最終的な総合評価指標値Stotを得ているが、補償量比較評価器42では、追尾系補償量dcmp(th)とヒストリ基準補償量dhst(ihit,th)から、類似度評価用のデータ列を得て格納する。
ここで、追尾系補償量格納配列をdt(p)、ヒストリ基準補償量格納配列をdh(p)、画像評価指標値格納配列をdw(p)で表すようにする。
ただし、Pは配列番号pの総数であり、p=1,2,・・・,Pである。
ここで、追尾系補償量格納配列をdt(p)、ヒストリ基準補償量格納配列をdh(p)、画像評価指標値格納配列をdw(p)で表すようにする。
ただし、Pは配列番号pの総数であり、p=1,2,・・・,Pである。
補償量比較評価器42は、pが同じであれば、時刻及び画像番号が同じになるようにデータを格納する。
例えば、各ヒットのデータの重複利用によって、同じ時刻のヒストリ基準補償量が複数存在する場合、対応する時刻の追尾系補償量を異なる配列番号で重複して追尾系補償量格納配列dt(p)に格納する。
また、画像評価指標値についても同様である。
例えば、各ヒットのデータの重複利用によって、同じ時刻のヒストリ基準補償量が複数存在する場合、対応する時刻の追尾系補償量を異なる配列番号で重複して追尾系補償量格納配列dt(p)に格納する。
また、画像評価指標値についても同様である。
ヒストリ基準補償量dhst(ihit,th)からヒストリ基準補償量格納配列dh(p)を生成する方法として考えられるものを以下に列挙する。
[1]全てのデータを使用する方法
この方法は、データのばらつきや、その補償量と関連する画像の画質を全く考慮せずに、格納されたデータを全て用いるものであり、前処理を必要としない利点がある。
[1]全てのデータを使用する方法
この方法は、データのばらつきや、その補償量と関連する画像の画質を全く考慮せずに、格納されたデータを全て用いるものであり、前処理を必要としない利点がある。
[2]精度が低いと予想されるデータを棄却して、残りのデータを使用する方法(1)
この方法(1)は、画像評価指標値に閾値を設定し、その画像評価指標値が閾値より低い場合には、補償量の精度も低いと考えて棄却する方法である。
これにより、推定精度が高いと期待されるデータのみに基づく推定を行えるようになり、最終的な精度も向上する。
[3]精度が低いと予想されるデータを棄却して、残りのデータを使用する方法(2)
この方法(2)は、時刻が重複する複数のデータにおいて、他のデータとは値が著しく異なる外れ値データは、精度が低いと判定して棄却する方法である。
この方法(1)は、画像評価指標値に閾値を設定し、その画像評価指標値が閾値より低い場合には、補償量の精度も低いと考えて棄却する方法である。
これにより、推定精度が高いと期待されるデータのみに基づく推定を行えるようになり、最終的な精度も向上する。
[3]精度が低いと予想されるデータを棄却して、残りのデータを使用する方法(2)
この方法(2)は、時刻が重複する複数のデータにおいて、他のデータとは値が著しく異なる外れ値データは、精度が低いと判定して棄却する方法である。
[4]時刻が重複するデータについて、何らかの処理で1つの代表値を決定する方法(1)
この方法(1)では、時刻が重複する全データの平均値を代表値とする。
これにより、平滑化の効果による誤差低減が期待できる他、使用データ数の削減による処理負荷の低減効果も期待できる。
[5]時刻が重複するデータについて、何らかの処理で1つの代表値を決定する方法(2)
この方法(2)では、時刻が重複する全データの中央値を代表値とする。
これにより、メジアンフィルタの効果による誤差低減が期待できる他、使用データ数の削減による処理負荷の低減効果も期待できる。
この方法(1)では、時刻が重複する全データの平均値を代表値とする。
これにより、平滑化の効果による誤差低減が期待できる他、使用データ数の削減による処理負荷の低減効果も期待できる。
[5]時刻が重複するデータについて、何らかの処理で1つの代表値を決定する方法(2)
この方法(2)では、時刻が重複する全データの中央値を代表値とする。
これにより、メジアンフィルタの効果による誤差低減が期待できる他、使用データ数の削減による処理負荷の低減効果も期待できる。
[6]時刻が重複するデータについて、何らかの処理で1つの代表値を決定する方法(3)
この方法(3)では、時刻が重複する全データにつき、画像評価指標値を重みとした加重平均で代表値を算出する。
平滑化の効果による誤差低減が期待できる他、使用データ数の削減による処理負荷の低減効果も期待できる。
[4]の方法(1)と比べて、精度が高そうなデータを重視した平滑化を行うので、精度がより向上することが期待される。
この方法(3)では、時刻が重複する全データにつき、画像評価指標値を重みとした加重平均で代表値を算出する。
平滑化の効果による誤差低減が期待できる他、使用データ数の削減による処理負荷の低減効果も期待できる。
[4]の方法(1)と比べて、精度が高そうなデータを重視した平滑化を行うので、精度がより向上することが期待される。
また、追尾系補償量格納配列dt(p)やヒストリ基準補償量格納配列dh(p)に格納する値の決定方法についてもいくつか考えられ、以下、その方法を列挙する。
[1]追尾系補償量dcmp(th)やヒストリ基準補償量dhst(ihit,th)の値そのままを格納する方法
この方法は、時間に対する高次変化の誤差を重視する場合に特に有用な方法である。
レーダ画像の補償を行う場合、距離の定数項は影響しない場合が多い。このような場合、距離変化項から、時間に対する0次項である距離平均値を差し引くことで、変化成分のみの類似度を議論することができる。
[1]追尾系補償量dcmp(th)やヒストリ基準補償量dhst(ihit,th)の値そのままを格納する方法
この方法は、時間に対する高次変化の誤差を重視する場合に特に有用な方法である。
レーダ画像の補償を行う場合、距離の定数項は影響しない場合が多い。このような場合、距離変化項から、時間に対する0次項である距離平均値を差し引くことで、変化成分のみの類似度を議論することができる。
また、レーダ画像をレンジドップラー画像として得た場合、そのドップラー周波数方向のぼけは、距離変化のうちの時間に対する2次以上の成分(2次以上の成分に比例する位相の2次以上の変化)の影響で発生する(1次変化は、画像のドップラー方向の平行移動に寄与する)。
よって、このようなぼけを特に重視する場合には、時間に対する1次以下の項を落とすのが有用である。
また、特定の項のみを抽出して格納するようにしてもよい。
よって、このようなぼけを特に重視する場合には、時間に対する1次以下の項を落とすのが有用である。
また、特定の項のみを抽出して格納するようにしてもよい。
[2]追尾系補償量dcmp(th)やヒストリ基準補償量dhst(ihit,th)における時間に対する特定の項を除去したり、特定の項のみを抽出して格納する方法
この方法は、時間に対する高次変化の誤差を重視する場合に特に有用な方法である。
レーダ画像の補償を行う場合、距離の定数項は影響しない場合が多い。このような場合、距離変化項から、時間に対する0次項である距離平均値を差し引くことで、変化成分のみの類似度を議論することができる。
この方法は、時間に対する高次変化の誤差を重視する場合に特に有用な方法である。
レーダ画像の補償を行う場合、距離の定数項は影響しない場合が多い。このような場合、距離変化項から、時間に対する0次項である距離平均値を差し引くことで、変化成分のみの類似度を議論することができる。
また、レーダ画像をレンジドップラー画像として得た場合、そのドップラー周波数方向のぼけは、距離変化のうちの時間に対する2次以上の成分(2次以上の成分に比例する位相の2次以上の変化)の影響で発生する(1次変化は、画像のドップラー方向の平行移動に寄与する)。
よって、このようなぼけを特に重視する場合には、時間に対する1次以下の項を落とすのが有用である。
また、特定の項のみを抽出して格納するようにしてもよい。
よって、このようなぼけを特に重視する場合には、時間に対する1次以下の項を落とすのが有用である。
また、特定の項のみを抽出して格納するようにしてもよい。
補償量比較評価器42は、追尾系補償量格納配列dt(p)、ヒストリ基準補償量格納配列dh(p)、画像評価指標値格納配列dw(p)から、以下の式(49)に示すように、類似度Qを算出する。
ここで、Weight(dw(p))は、画像評価指標値格納配列dw(p)により定まる配列番号pについての重みを得る関数であり、下記に例示する方法を始めとする一般的なものを用いればよい。
ここで、Weight(dw(p))は、画像評価指標値格納配列dw(p)により定まる配列番号pについての重みを得る関数であり、下記に例示する方法を始めとする一般的なものを用いればよい。
[1]画像評価指標値格納配列dw(p)をそのまま用いる方法
[2]画像評価指標値格納配列dw(p)を閾値処理して、0と1に2値化する方法
[3]画像評価指標値格納配列dw(p)の値を何らかの形で圧縮する方法
例えば,値を設定した上限値と下限値で飽和させるような方法が該当する。
[2]画像評価指標値格納配列dw(p)を閾値処理して、0と1に2値化する方法
[3]画像評価指標値格納配列dw(p)の値を何らかの形で圧縮する方法
例えば,値を設定した上限値と下限値で飽和させるような方法が該当する。
Distance(dt(p),dh(p))は、追尾系補償量格納配列dt(p)とヒストリ基準補償量格納配列dh(p)の間の差を計算する関数であり、差の絶対値や、その2乗など、一般的なものを用いればよい。
こうして得られた値Qを、目標軌道についての評価指標とする。
こうして得られた値Qを、目標軌道についての評価指標とする。
上記実施の形態1では、評価指標の値が大きいほど、精度が高くなるような評価指標を用いているが、上記のQは、上記実施の形態1とは反対に、値が小さい程、精度が高くなる評価指標である。
上記実施の形態1と整合をとるためには、例えば、上記の式(49)の右辺に負号をつければよい。
また、後段の補正・出力判断指示器19において、評価指標の大きさと精度の関係が、上記実施の形態1と実施の形態2の間で反対になっていることを把握して、それに応じた処理をすれば、特に上記のような式の変形も不要である。
上記実施の形態1と整合をとるためには、例えば、上記の式(49)の右辺に負号をつければよい。
また、後段の補正・出力判断指示器19において、評価指標の大きさと精度の関係が、上記実施の形態1と実施の形態2の間で反対になっていることを把握して、それに応じた処理をすれば、特に上記のような式の変形も不要である。
この実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同じ効果が得られる他、上記実施の形態1で必要としている推定軌道を補正する毎のレンジヒストリの補償処理、画像化処理及び画質の評価処理を必要としないので、処理負荷の低減が期待される。
なお、本願発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 レーダ位置特定器(位置ベクトル算出手段)、2 追尾レーダ観測器(位置ベクトル算出手段)、3 位置ベクトル算出器(位置ベクトル算出手段)、4 画像レーダ観測器、5 軌道半径算出器(離心率比角運動量ベクトル推定手段)、6 位置ベクトル行列生成器(離心率比角運動量ベクトル推定手段)、7 単位比角運動量ベクトル算出器(単位比角運動量ベクトル推定手段)、8 単位比角運動量ベクトル補正器、9 軌道面内単位ベクトル生成器(離心率比角運動量ベクトル推定手段)、10 離心率ベクトル・比角運動量推定器(離心率比角運動量ベクトル推定手段)、11 比角運動量補正器(離心率比角運動量ベクトル推定手段)、12 比角運動量ベクトル算出器(離心率比角運動量ベクトル推定手段)、13 離心率ベクトル補正器、14 近地点通過時刻推定器(通過時刻推定手段)、15 近地点通過時刻補正器、16 ヒット毎位置ベクトル算出器(補償量算出手段)、17 ヒット毎補償量算出器、18 誤差評価指標算出器(レーダ画像補償手段、補正手段)、19 補正・出力判断指示器(補正手段)、20 特徴量・補正量・評価指標蓄積器、21 画像化系処理器、22 軌道推定系処理器、31 追尾情報利用全レンジヒストリ補償器、32 連続画像再生器、33 連続画像評価器、41 連続画像補償量推定・画質評価器、42 補償量比較評価器。
Claims (33)
- 物体の中心を基準とする固定座標系での各時刻の目標の位置ベクトルを算出する位置ベクトル算出手段と、
上記位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトルから目標の軌道が含まれる平面の法線方向の単位ベクトルである単位比角運動量ベクトルを推定する単位比角運動量ベクトル推定手段と、
上記位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトルから目標の軌道半径を算出し、上記位置ベクトル及び上記軌道半径と上記単位比角運動量ベクトル推定手段により推定された単位比角運動量ベクトルから目標軌道の離心率ベクトル及び目標の比角運動量ベクトルを推定する離心率比角運動量ベクトル推定手段と、
上記離心率比角運動量ベクトル推定手段により推定された離心率ベクトルと上記位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトルから、目標が上記物体の中心に最も近づく地点の通過時刻を推定する通過時刻推定手段と、
上記離心率比角運動量ベクトル推定手段により推定された離心率ベクトル及び比角運動量ベクトル、上記位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトル及び上記通過時刻推定手段により推定された通過時刻から、レーダ画像のぼけを補償する補償量を算出する補償量算出手段と、
上記補償量算出手段により算出された補償量にしたがってレーダ画像のぼけを補償するレーダ画像補償手段と
を備えたレーダ処理装置。 - レーダ画像補償手段による補償後のレーダ画像の画質を評価し、上記レーダ画像の画質が所定の画質より低ければ、上記離心率ベクトル、上記比角運動量ベクトル及び上記通過時刻の中の少なくとも1つ以上を補正する補正手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のレーダ処理装置。
- 単位比角運動量ベクトル推定手段は、各時刻における目標のN個(Nは3以上の整数)の位置ベクトルを各列の要素とする3行N列の行列Aを定義して、上記行列Aと上記行列Aの転置行列ATとからなる行列AATを算出し、上記行列AATの最小固有値に相当する固有ベクトル方向の単位ベクトルを単位比角運動量ベクトルとして算出することを特徴とする請求項1または請求項2記載のレーダ処理装置。
- 単位比角運動量ベクトル推定手段は、各時刻における目標のN個(Nは3以上の整数)の位置ベクトルを各々のベクトルの長さで割った単位位置ベクトルを各列の要素とする3行N列の行列Aを定義して、上記行列Aと上記行列Aの転置行列ATとからなる行列AATを算出し、上記行列AATの最小固有値に相当する固有ベクトル方向の単位ベクトルを単位比角運動量ベクトルとして算出することを特徴とする請求項1または請求項2記載のレーダ処理装置。
- 単位比角運動量ベクトル推定手段は、時刻tにおける目標の位置ベクトルをr(t)、上記位置ベクトルの一次微分をr’(t)とするとき、最小固有値に対応する固有ベクトル方向の単位ベクトルの中から、上記位置ベクトルr(t)と上記一次微分r’(t)の外積であるr(t)×r’(t)との内積が大きくなる単位ベクトルを単位比角運動量ベクトルとして選択することを特徴とする請求項3または請求項4記載のレーダ処理装置。
- 単位比角運動量ベクトル推定手段は、目標の時刻が異なる複数の位置ベクトルの中の任意の2つの位置ベクトルのうち、時刻が先の位置ベクトルをr1st、時刻が後の位置ベクトルをr2ndとするとき、最小固有値に対応する固有ベクトル方向の単位ベクトルの中から、上記位置ベクトルr1stと上記位置ベクトルr2ndの外積であるr1st×r2ndとの内積が大きくなる単位ベクトルを単位比角運動量ベクトルとして選択することを特徴とする請求項3から請求項5のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。
- 離心率比角運動量ベクトル推定手段は、単位比角運動量ベクトル推定手段により推定された単位比角運動量ベクトルに直交し、かつ、互いに直交する2つの単位ベクトルの線形結合で離心率ベクトルを算出することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。
- 離心率比角運動量ベクトル推定手段は、離心率ベクトルと軌道上の目標の位置ベクトルの内積値が、目標の軌道における半直弦と軌道半径との差分と一致する関係を踏まえて、
未知の半直弦を算出するとともに、離心率ベクトルを2つの単位ベクトルの線形結合で表す際の2つの単位ベクトルの各々にかかる2つの未知係数を算出することを特徴とする請求項7記載のレーダ処理装置。 - 離心率比角運動量ベクトル推定手段は、半直弦をp、2つの単位ベクトルをua,ub、2つの単位ベクトルua,ubの各々にかかる2つの未知係数をea,ebとするとき
K種類の時刻におけるK個の位置ベクトルrkを用いて、単位ベクトルuaと各位置ベクトルrkの内積値を格納するK行1列の列ベクトルと、単位ベクトルubと各位置ベクトルrkの内積値を格納するK行1列の列ベクトルと、全ての要素が1であるK行1列の列ベクトルとを用意して、上記3つの列ベクトルを各列の構成要素とするK行3列の行列Dを求めるとともに、K個の軌道半径を格納するK行1列の列ベクトルRを用意し、
上記半直弦p,未知係数ea,ebを構成要素とする3行1列の列ベクトルQの関係がDQ=Rで表されることを踏まえて、
擬似逆行列に基づくQ=(DTD)−1DTRの式で、上記列ベクトルQを算出して、上記列ベクトルQに含まれている未知係数ea,ebと2つの単位ベクトルua,ubから離心率ベクトルを算出するとともに、上記列ベクトルQに含まれている半直弦pから比角運動量ベクトルを算出することを特徴とする請求項8記載のレーダ処理装置。 - 通過時刻推定手段は、離心率比角運動量ベクトル推定手段により推定された離心率ベクトルと位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトルから、各時刻における軌道の真近点角及び離心近点角を算出し、上記真近点角及び離心近点角をケプラーの方程式に代入して、目標が物体の中心に最も近づく地点の通過時刻を算出することを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。
- 電波を目標に照射して、上記目標に反射して戻ってきた電波を受信するとともに、上記電波の受信信号に対するレンジ方向の高分解能化処理を実施してレンジプロフィールを取得する処理を複数ヒット繰り返すことで、上記レンジプロフィールの時間履歴であるレンジヒストリを生成する画像レーダ観測器を備え、
補償量算出手段は、離心率比角運動量ベクトル推定手段により推定された離心率ベクトル及び比角運動量ベクトル、上記通過時刻推定手段により推定された通過時刻及び上記画像レーダ観測器におけるレンジプロフィールの各ヒット時刻から、各ヒット時刻における目標の位置ベクトルを算出するヒット毎位置ベクトル算出器と、上記ヒット毎位置ベクトル算出器により算出された各ヒット時刻における目標の位置ベクトルと位置ベクトル算出手段により算出された各時刻の目標の位置ベクトルから、各ヒット時刻におけるレーダと目標の間の距離を計算し、上記距離を上記レンジヒストリから得られるレーダ画像の補償量として出力するヒット毎補償量算出器とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。 - 補正手段は、レーダ画像補償手段による補償後のレーダ画像の画質を評価する評価器と、
上記評価器により評価されたレーダ画像の画質が所定の画質より低ければ、補正を指示する補正・出力判断指示器と、
上記補正・出力判断指示器から補正指示が出力されると、離心率比角運動量ベクトル推定手段により推定された離心率ベクトルを補正する離心率ベクトル補正器と、
上記補正・出力判断指示器から補正指示が出力されると、単位比角運動量ベクトル推定手段により推定された単位比角運動量ベクトルを補正する単位比角運動量ベクトル補正器と、
上記補正・出力判断指示器から補正指示が出力されると、通過時刻推定手段により推定された通過時刻を補正する近地点通過時刻補正器とから構成されていることを特徴とする請求項2記載のレーダ処理装置。 - 評価器は、レーダ画像の画質の評価として、上記レーダ画像のピーク電力を評価することを特徴とする請求項12記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、レーダ画像の画質の評価として、上記レーダ画像のエントロピーを評価することを特徴とする請求項12記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、レーダ画像の画質の評価として、上記レーダ画像のコントラストを評価することを特徴とする請求項12記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、レーダ画像の画質の評価として、上記レーダ画像のピーク電力、上記レーダ画像のエントロピー及び上記レーダ画像のコントラストを評価し、全ての評価結果を総合して最終的な評価を行うことを特徴とする請求項12記載のレーダ処理装置。
- 補正・出力判断指示器は、単位比角運動量ベクトルと離心率ベクトルの直交条件を満足するように、補正を指示することを特徴とする請求項12記載のレーダ処理装置。
- 補正・出力判断指示器は、単位比角運動量ベクトルの補正を指示する場合、上記単位比角運動量ベクトルの補正量を考慮して、離心率ベクトル及び通過時刻の補正量を決定し、上記離心率ベクトルの補正を指示する場合、上記離心率ベクトルの補正量を考慮して、上記通過時刻の補正量を決定することを特徴とする請求項17記載のレーダ処理装置。
- 補正・出力判断指示器は、単位比角運動量ベクトル、離心率ベクトル及び通過時刻の補正量の関連を考慮せずに、各補正量を決定することを特徴とする請求項12記載のレーダ処理装置。
- 補正・出力判断指示器は、単位比角運動量ベクトル、離心率ベクトル及び通過時刻の補正量のうち、一部の補正量の関連だけを考慮して、各補正量を決定することを特徴とする請求項12記載のレーダ処理装置。
- 補正手段は、レーダ画像を構成するレンジヒストリから、ヒットの重複が許容されて設定されたヒット幅以下で、開始ヒットが異なる区分的な複数のレンジヒストリを抽出して、上記複数のレンジヒストリを結像させる補償量を推定するとともに、上記補償量と補償量算出手段により算出されたレーダ画像の補償量との相違を表す評価指標を算出する評価器と、
上記評価器により算出された評価指標に基づいて、補正を指示する補正・出力判断指示器と、
上記補正・出力判断指示器から補正指示が出力されると、離心率比角運動量ベクトル推定手段により推定された離心率ベクトルを補正する離心率ベクトル補正器と、
上記補正・出力判断指示器から補正指示が出力されると、単位比角運動量ベクトル推定手段により推定された単位比角運動量ベクトルを補正する単位比角運動量ベクトル補正器と、
上記補正・出力判断指示器から補正指示が出力されると、通過時刻推定手段により推定された通過時刻を補正する近地点通過時刻補正器とから構成されていることを特徴とする請求項2記載のレーダ処理装置。 - 評価器は、開始ヒットが異なる区分的な複数のレンジヒストリを結像させる補償量から抽出した値と、補償量算出手段により算出された補償量から抽出した値との差分を算出するとともに、上記複数のレンジヒストリを結像させる補償量にしたがって上記複数のレンジヒストリを結像させた場合の結像画像の画質を評価して、上記画質から定まる重みで上記差分を重み付け加算することで評価指標を算出することを特徴とする請求項21記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、補償量から抽出した値として、その補償量の値そのものを用いることを特徴とする請求項22記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、補償量から抽出した値として、その補償量の値から、時間に対する特定の次数の変化を除去した値を用いることを特徴とする請求項22記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、補償量から抽出した値として、その補償量の値に含まれている時間に対する特定の次数の変化を用いることを特徴とする請求項22記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、複数のレンジヒストリを結像させた場合の結像画像の画質から定まる重みとして、上記結像画像の画質の評価指標を用いることを特徴とする請求項22記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、複数のレンジヒストリを結像させた場合の結像画像の画質から定まる重みとして、上記結像画像の画質の評価指標に対する閾値処理結果を用いることを特徴とする請求項22記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、開始ヒットが異なる区分的な各レンジヒストリの補償量の全てを用いて評価指標を算出することを特徴とする請求項21から請求項27のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、開始ヒットが異なる区分的な各レンジヒストリから生成される画像の画質を評価し、上記画質が所定の画質より低ければ、当該レンジヒストリの補償量を破棄し、残りの補償量を用いて評価指標を算出することを特徴とする請求項21から請求項27のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、開始ヒットが異なる区分的な複数のレンジヒストリの補償量の中に、同一ヒット時刻のレンジヒストリが複数重複している場合、重複している複数のレンジヒストリの補償量の中に外れ値があれば、外れ値である補償量を破棄し、残りの補償量を用いて評価指標を算出することを特徴とする請求項21から請求項27のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、開始ヒットが異なる区分的な複数のレンジヒストリの補償量の中に、同一ヒット時刻のレンジヒストリが複数重複している場合、重複している複数のレンジヒストリの補償量の平均値を用いて評価指標を算出することを特徴とする請求項21から請求項27のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、開始ヒットが異なる区分的な複数のレンジヒストリの補償量の中に、同一ヒット時刻のレンジヒストリが複数重複している場合、重複している複数のレンジヒストリの補償量の中央値を用いて評価指標を算出することを特徴とする請求項21から請求項27のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。
- 評価器は、開始ヒットが異なる区分的な複数のレンジヒストリの補償量の中に、同一ヒット時刻のレンジヒストリが複数重複している場合、重複している複数のレンジヒストリの補償量を当該レンジヒストリから生成される画像の画質に基づいて加重平均し、その加重平均値を用いて評価指標を算出することを特徴とする請求項21から請求項27のうちのいずれか1項記載のレーダ処理装置。
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