JP2003215240A - 合成開口レーダ装置及び像再生方法 - Google Patents

合成開口レーダ装置及び像再生方法

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JP2003215240A JP2002020089A JP2002020089A JP2003215240A JP 2003215240 A JP2003215240 A JP 2003215240A JP 2002020089 A JP2002020089 A JP 2002020089A JP 2002020089 A JP2002020089 A JP 2002020089A JP 2003215240 A JP2003215240 A JP 2003215240A
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雅史 岩本
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哲郎 桐本
Chiaki Shibata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 航空機あるいは衛生などの移動プラットフォ
ームに搭載されて、地表や海面の高分解能画像を得る合
成開口レーダ装置における観測データの画像化におい
て、位相補償誤差を減少させた合成開口レーダ装置及び
これに基づく像再生方法を提供する。 【解決手段】 レンジビン毎の振幅の平均を計算し、こ
れが最大となるレンジビンにおける平均振幅を基準とし
て閾値を設定し、この閾値以上の振幅を持つレンジビン
のみを用いて処理を行うことで、推定誤差が小さいレン
ジビンでのみ処理を行い、その結果、位相補償誤差を減
少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は航空機や衛星に搭
載する合成開口レーダに係り、特に地表や海面を観測
し、画像化するための合成開口レーダ装置及び像再生方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の合成開口レーダ装置として
は、図9、10に示すようなものがあった。図9、10
は、D.G.Thompson、J.S.Bates and D.V.Arnold、"Exten
ding the Phase Gradient Autofocus Algorithm for Lo
w-Altitude Stripmap Mode SAR"、Proceeding of the 1
999 IEEE Radar Conference、pp.36-40に記載されたア
ルゴリズムから想定される合成開口レーダ装置の構成図
である。なお、この文献は、従来の方法の改良部のみを
とりあげているため、従来の方法としては、W.G.Carrar
a、R.S.Goodman、R.M.Majewski、"Spotlight Synthetic
Aperture Radar"、Artech House、1995の266ページに
記載されたFigure6.9を参考にした。この装置はフェー
ズグラディエント・オートフォーカス(Phase Gradient
Autofocus)と呼ばれるオートフォーカス機能を備え、画
像再生処理部で再生された画像から、そのホログラムの
位相に生じている誤差を推定して補償することで、再生
画像の分解能を改善することが目的である。
【0003】図9の構成図において、1は送受信アンテ
ナで、プラットフォームに搭載され高周波パルス信号を
空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集す
る部分である。2は信号送受信部で、送受信アンテナ1
で送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、送
受信アンテナ1で収集された信号を増幅し中間周波数に
変換し、デジタル信号に変換する部分である。3は画像
再生処理部で、信号送受信部2からの受信信号に画像再
生処理を行い、2次元の高分解能な画像を再生する部分
である。2次元の画像の軸は、各々アジマスとレンジと
呼ばれる。4はレンジビン選択部で、PGAの処理に用い
るレンジビンを選択する部分である。
【0004】5は画像シフト部で、レンジビン内で孤立
した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置す
るように画像全体をシフトさせる部分である。6は窓関
数乗算部で、窓関数をアジマス方向に乗算する部分であ
る。7はフェーズグラディエント(Phase Gradient)推定
及び補償部で、再生画像に生じている位相誤差を推定し
て補償する部分であり、このブロックの構成は図10に
詳細に示す。8は繰り返し判定部で、PGAの処理を繰り
返すかどうかを判定する部分である。9は、PGAの処理
によって分解能が改善した画像データである。
【0005】フェーズグラディエント推定及び補償部7
の構成図を図10に示す。図10において、10はフェ
ーズグラディエント推定及び補償部7に入力する画像デ
ータである。11はFFT部で、画像データ10をアジマ
ス方向にFFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transfo
rm)する部分である。この処理により、アジマス軸は、
アジマスの空間周波数軸となる。12は微分処理部で、
FFT部11の出力をアジマスの空間周波数で微分する部
分である。13は共役処理部で、FFT部11の出力の複
素共役をとる部分である。14は乗算処理部で、微分処
理部12の出力と共役処理部13の出力を乗算する部分
である。15は虚数部抜き出し部で、乗算処理部14の
出力の虚数部のみを取り出す部分である。
【0006】16は電力計算部で、FFT部11の出力か
ら電力を計算する部分である。17は逆数処理部で、電
力計算部16の出力の逆数を取る部分である。18は振
幅計算部で、FFT部11の出力から振幅を計算する部分
である。19は振幅による重み付け関数算出部で、レン
ジビン毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を算出す
る部分である。20は乗算処理部で、虚数部抜き出し部
15の出力と、逆数処理部17の出力と、振幅による重
み付け関数算出部19の出力を乗算する部分である。2
1はレンジ方向加算部で、乗算処理部20の出力をレン
ジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求める
部分である。この処理により、アジマスの空間周波数と
レンジの2軸からなる2次元の信号が、アジマスの空間
周波数軸のみの1次元の信号となる。
【0007】22は積分処理部で、レンジ方向加算部2
1の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める部分で
ある。23は0次、1次成分除去部で、積分処理部22
の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除
去する部分である。24は位相補償量算出部で、0次、
1次成分除去部23の出力である位相誤差の推定値か
ら、位相補償量を算出する部分である。25は乗算処理
部で、FFT部11の出力と位相補償量算出部24の出力
を乗算して、位相誤差を補償する部分である。26はIF
FT部で、乗算処理部25の出力をIFFT(逆高速フーリエ
変換:Inverse Fast Fourier Transform)する部分であ
る。この処理により、アジマスの空間周波数軸はアジマ
ス軸となる。27は位相誤差が補償された画像データで
ある。
【0008】次に動作について、図11、12のフロー
チャートとともに説明する。動作の説明にあたって、ま
ず、合成開口レーダの再生画像に生じる位相誤差を定義
する。位相誤差が生じていない合成開口レーダ画像にお
いて、n番目のレンジビンをアジマス方向にフーリエ変
換して得られるスペクトルSnは、次式のように複数の波
長を持つ正弦波の重ね合わせで表すことができる。ここ
に、uは空間周波数を表す。
【0009】
【数1】
【0010】Snに対し、φの位相誤差が発生している場
合のスペクトルGnは次式で表すことができる。これよ
り、位相誤差を補償することは、Gnからφを推定して補
償することであることが分かる。
【0011】
【数2】
【0012】以降、フローチャートとともに動作を説明
する。図11は従来の合成開口レーダ装置の動作を示す
フローチャートである。まず、信号送受信部2で生成さ
れた高周波パルス信号を送受信アンテナ1が地表面に向
けて送信する。反射エコーを送受信アンテナ1が受信し
て、信号受信部2が信号を増幅し、中間周波数に変換
し、デジタル信号に変換する(ステップS1)。得られた信
号から、画像再生処理部3が信号処理を行い、画像を再
生する(ステップS2)。レンジビン選択部4が再生された
画像から、孤立した点状の目標が存在するレンジビンを
探し、そのレンジビンをN個選択する。ここに、Nは事前
に設定しておく値である(ステップS3)。画像シフト部5
が、レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目
標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせ
る。このとき、端からはみ出した画像は、図13に示す
ように、反対側の端に連結する。この処理によって、孤
立した点状の目標のスペクトルに生じるドップラーの1
次成分を小さくし、位相誤差推定精度を上昇させる(ス
テップS4)。窓関数乗算部6が、窓関数をアジマス方向
に乗算する。これにより、画像の左端にシフトさせた点
状の目標以外の目標を除去し、位相誤差の推定精度を上
昇させる。窓関数としては、次式に示すようなRect関数
Rがよく用いられる(ステップS5)。
【0013】
【数3】
【0014】フェーズグラディエント推定及び補償部7
が窓関数を乗じた画像から位相誤差を推定して補償す
る。この処理については、図12とともに、以降で説明
する(ステップS6)。繰り返し判定部8がPGAの処理を繰
り返すかどうかを判定し、繰り返す場合には処理をステ
ップS4まで戻し、繰り返さない場合には、処理を終了す
る。なお、従来文献には、この判定法の詳細については
特に記述されていない(ステップS7)。
【0015】図12は、図11のステップS6の処理につ
いて詳細に示したフローチャートである。まず、図10
のFFT部11が、ステップS5で窓関数を乗算された画像
に対し、アジマス方向にFFTする。この処理により、ア
ジマス軸は、アジマスの空間周波数軸となる(ステップS
8)。FFT部11の出力を、微分処理部12がアジマスの
空間周波数で微分し(ステップS9)、共役処理部13が複
素共役をとり(ステップS10)、乗算処理部14がこれら
を乗算する(ステップS11)。虚数部抜き出し部15が、
乗算処理部14の出力の虚数部を抜き出す(ステップS1
2)。また、電力計算部16がFFT部11の出力から電力
を計算する(ステップS13)。逆数処理部17が、電力計
算部16の出力の逆数を取る(ステップS14)。振幅計算
部18が、FFT部11の出力から振幅を計算する(ステッ
プS15)。振幅による重み付け関数算出部19が、次式に
示す重み付け関数Wnを算出する(ステップS16)。式にお
いて、AVE[Gn] for uは、Gnのuに対する平均値を示す。
【0016】
【数4】
【0017】乗算処理部20が、虚数部抜き出し部15
の出力と、逆数処理部17の出力と、振幅による重み付
け関数算出部19の出力を乗算する(ステップS17)。レ
ンジ方向加算部21が、乗算処理部20の出力をレンジ
方向で加算する。この処理により、アジマスの空間周波
数とレンジの2軸からなる2次元の信号が、アジマスの
空間周波数軸のみの1次元の信号となる。また、この1
次元の信号は位相誤差の微分値の推定値となっている。
なお、このレンジ方向で加算する処理は、全レンジビン
で共通の値を持つ位相誤差成分を増加させ、レンジビン
毎で異なる値を持つクラッタの位相成分を抑圧するため
のものである。ここに、クラッタは、画像シフト部5で
左端にシフトさせた孤立した点状の目標以外の信号成分
で、かつ、窓関数によって除去できなかった信号成分で
ある(ステップS18)。ここまでの処理を式で表すと、次
式となる。
【0018】
【数5】
【0019】積分処理部22が、レンジ方向加算部21
の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める(ステッ
プS19)。0次、1次成分除去部23が、積分処理部22
の出力である位相誤差の推定値について、その0次と1
次の成分を除去する(ステップS20)。位相補償量算出部
24が、0次、1次成分除去部23の出力である位相誤
差の推定値から、位相補償量を算出する。位相補償量P
は、位相誤差の推定値ψを用いて次式で表される(ステ
ップS21)。
【0020】
【数6】
【0021】乗算処理部25が、FFT部11の出力と、
位相補償量算出部24の出力を乗算して、位相誤差を補
償する(ステップS22)。IFFT部26が、乗算処理部25
の出力をIFFTする。この処理により、アジマスの空間周
波数軸は、アジマス軸となる。このデータは、位相誤差
が補償された画像データである(ステップS23)。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来の合成開口レーダ
装置は以上のように構成されており、レンジ方向に信号
を加算するときに、上記(4)式に示すように振幅に比例
した重み付け関数を乗算している。これは、振幅が小さ
いと、位相誤差を推定する場合に発生する推定誤差が大
きくなるため、この影響を減少させるための処理であ
る。しかしながら、レンジ方向に加算する処理は、もと
もと複数のレンジビンで平均することでクラッタ成分を
抑圧するためのものである。このため、1つのレンジビ
ンの寄与を大きくする重み付け関数はそのレンジビンの
クラッタからの寄与が大きくなり、クラッタをうまく抑
圧できない可能性が高くその結果、位相補償誤差を増加
させてしまう。
【0023】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、レンジビン毎の振幅の平均を計算
し、これが最大となるレンジビンにおける平均振幅を基
準として閾値を設定し、この閾値以上の振幅を持つレン
ジビンのみを用いて処理を行うことで、推定誤差が小さ
いレンジビンでのみ処理を行い、その結果、位相補償誤
差を減少させることのできる合成開口レーダ装置及び像
再生方法を得ることを目的とする。
【0024】また、この発明は、孤立した点状の目標の
電力とクラッタの電力の比(S/C)を計算し、これが、全
てのレンジビンにおいて別途設定した閾値以上であった
場合に、振幅による重み付け関数を乗算して処理を行う
ことで、クラッタの寄与の少ない場合にのみ重み付けを
行い、位相補償誤差を減少させることのできる合成開口
レーダ装置及び像再生方法を得ることを目的とする。
【0025】また、この発明は、振幅に比例した重み付
け関数と、S/Cに比例した重み付け関数を計算し、その
和による重み付け関数を求め、これを乗算して処理を行
うことで、推定誤差とクラッタを抑圧でき、位相補償誤
差を減少させることのできる合成開口レーダ装置及び像
再生方法を得ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記の目的に鑑み、この
発明は、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レー
ダ装置であって、(a)高周波パルス信号を空間に放射す
るとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アン
テナと、(b)この送受信アンテナで送信する高周波パル
ス信号を発生させるとともに、送受信アンテナで収集さ
れた信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号
に変換する信号送受信部と、(c)この信号送受信部から
の受信信号に画像再生処理を行い2次元の高分解能な画
像を再生する画像再生処理部と、(d)処理に用いるレン
ジビンを選択するレンジビン選択部と、(e)レンジビン
内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端
に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部
と、(f)窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部
と、(g)窓関数乗算後の画像データをアジマス方向にFFT
するFFT部と、(h)このFFT部の出力をアジマスの空間周
波数軸方向に微分する微分処理部と、(i)前記FFT部の出
力の複素共役をとる共役処理部と、(j)前記微分処理部
の出力と前記共役処理部の出力を乗算する乗算処理部
と、(k)この乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す
虚数部抜き出し部と、(l)前記FFT部の出力から電力を計
算する電力計算部と、(m)この電力計算部の出力の逆数
を取る逆数処理部と、(n)前記FFT部の出力から振幅を計
算する振幅計算部と、(o)この振幅計算部の出力を用い
て、使用する重み付け関数を選択する振幅による重み付
け関数選択部と、(p)レンジ毎の振幅の平均に比例した
重み付け関数を算出する振幅による重み付け関数算出部
と、(q)レンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満の場
合で二値化させた重み付け関数を作成する閾値を設定し
た重み付け関数算出部と、(r)前記虚数部抜き出し部の
出力と、前記逆数処理部の出力と、前記振幅による重み
付け関数算出部あるいは前記閾値を設定した重み付け関
数算出部の出力を乗算する乗算処理部と、(s)この乗算
処理部の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分
値の推定値を求めるレンジ方向加算部と、(t)このレン
ジ方向加算部の出力を積分して、位相誤差の推定値を求
める積分処理部と、(u)この積分処理部の出力である位
相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1
次成分除去部と、(v)この0次、1次成分除去部の出力
である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する位
相補償量算出部と、(w)前記FFT部の出力と位相補償量算
出部の出力を乗算して、位相誤差を補償する乗算処理部
と、(x)この乗算処理部の出力をIFFTするIFFT部と、(y)
処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と、
を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置にある。
【0027】また、前記(o)の代わりに、(A)窓関数乗算
後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するS/C計
算部と、(B)前記振幅計算部の出力と前記S/C計算部の出
力を用いて、使用する重み付け関数を選択する振幅、S/
Cによる重み付け関数選択部と、(C)レンジ毎の振幅の平
均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例した
値を持つ重み付け関数を作成する閾値を設定した振幅に
よる重み付け関数算出部と、を備えたことを特徴とす
る。
【0028】また、前記(p)、(q)、(B)および(C)の代わ
りに、(D)振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、S/C
に比例した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付
け関数を作成する振幅、S/Cによる重み付け関数算出部
を備えたことを特徴とする。
【0029】また、地表や海面の高分解能画像を得るこ
とのできる像再生方法であって、(a)高周波パルス信号
を地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号
を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換す
るステップと、(b)得られた信号を用いて信号処理を行
い画像を再生するステップと、(c)画像から孤立した点
状の目標が存在するレンジを探し、そのレンジを選択す
るステップと、(d)レンジビン内で孤立した点状の目標
を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全
体をシフトさせるステップと、(e)(d)の出力に窓関数を
アジマス方向に乗算するステップと、(f)(e)の出力をア
ジマス方向にFFTするステップと、(g)(f)の出力をアジ
マスの空間周波数で微分するステップと、(h)(f)の出力
の複素共役をとるステップと、(i)(g)と(h)の出力を乗
算するステップと、(j)(i)の出力の虚数部を抜き出すス
テップと、(k)(f)の出力から電力を計算するステップ
と、(l)(k)の出力の逆数を取るステップと、(m)(f)の出
力から振幅を計算するステップと、(n)(m)の出力から使
用する重み付け関数を選択するステップと、(o)(n)の出
力からレンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数を
算出するステップと、(p)(n)の出力からレンジ毎の振幅
の平均値が閾値以上と未満で二値化させた重み付け関数
を作成するステップと、(q)(j)の出力と、(l)の出力
と、(o)または(p)の出力を乗算するステップと、(r)(q)
の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推
定値を求めるステップと、(s)(r)の出力を積分して位相
誤差の推定値を求めるステップと、(t)(s)の出力から0
次と1次の成分を除去するステップと、(u)(t)の出力か
ら位相補償量を算出するステップと、(v)(f)の出力と
(u)の出力を乗算して位相誤差を補償するステップと、
(w)(v)の出力をIFFTするステップと、(x)処理を繰り返
すかどうかを判定するステップと、を備えたことを特徴
とする像再生方法にある。
【0030】また、前記(n)の代わりに、(A)窓関数乗算
後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するステッ
プと、(B)(m)の出力と(A)の出力を用いて使用する重み
付け関数を選択するステップと、(C)レンジ毎の振幅の
平均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例し
た値を持つ重み付け関数を作成するステップと、を備え
たことを特徴とする。
【0031】また、前記(o)、(p)、(B)、(C)の代わり
に、(D)振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、S/Cに
比例した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付け
関数を作成するステップを備えたことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下この発明を各実施の形態に従
って説明する。 実施の形態1.この発明の実施の形態1による合成開口
レーダ装置を図1、2と共に説明する。図1はこの発明
に係る合成開口レーダ装置の構成図である。図1におい
て、図9に示す従来ものと同一もしくは相当部分は同一
符号で示す。すなわち1から6および8、9が従来技術
のものと同一もしくは相当部分になる。28はこの発明
による改良型のフェーズグラディエント推定及び補償部
で、詳細は図2に示す。
【0033】図2はこの実施の形態による図1のフェー
ズグラディエント推定及び補償部28を詳細に示した構
成図である。図2において、図10に示す従来ものと同
一もしくは相当部分は同一符号で示す。すなわち10か
ら27が従来技術のものと同一もしくは相当部分にな
る。
【0034】29は振幅による重み付け関数選択部で、
振幅計算部18の出力を用いて、従来の重み付け関数
と、以降で示す重み付け関数のどちらを使用するかを選
択する部分である。具体的には、閾値A×GMを用いて、
全てのレンジビンにおいて振幅の平均値がA×GM以上な
らば従来の重み付け関数、A×GM以下が1レンジビンで
もあれば以降で示す重み付け関数を選択する。なお、こ
こで、GMはレンジビン毎の振幅の平均値の最大値、Aは
閾値を決定するパラメータを示す。Aは事前に設定して
おく。30は閾値を設定した重み付け関数算出部で、レ
ンジ毎の振幅の平均値がA×GM以上ならば1/Nn、未満な
ら0の二値化した重み付け関数を作成する部分である。
ただし、Nnは振幅の平均が閾値A×GM以上となるレンジ
ビンの数を示す。この重み付け関数を次式に示す。式に
おいて、max[Gn] for nは、Gnのnに対する最大値を示
す。
【0035】
【数7】
【0036】次に、この実施の形態の動作を図3、4の
フローチャートと共に説明する。図3はこの発明に係る
合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートであ
る。図3のフローチャートにおいて、図11に示す従来
ものと同一もしくは相当部分は同一符号で示す。すなわ
ちステップS1からステップS5およびステップS7は従来技
術のものと同一もしくは相当の処理である。改良型され
たフェーズグラディエント推定及び補償部27が、改良
型のフェーズグラディエント推定を行う(ステップS2
4)。この処理の詳細を図4に示す。
【0037】図4はこの実施の形態による図3の改良型
のフェーズグラディエント推定及び補償について詳細に
示したものである。図4のフローチャートにおいて、図
12に示す従来ものと同一もしくは相当部分は同一符号
で示す。すなわちステップS8からステップS23は従来技
術のものと同一もしくは相当の処理である。
【0038】振幅による重み付け関数選択部29が、振
幅計算部18の出力を用いて、従来の重み付け関数と、
以降で示す重み付け関数のどちらを使用するかを選択す
る。具体的には、閾値A×GMを用いて、全てのレンジビ
ンにおいて振幅の平均値がA×GM以上ならば従来の重み
付け関数(振幅による重み付け関数算出部19、ステッ
プS16)、A×GM以下が1レンジビンでもあれば以降で示
す重み付け関数(閾値を設定した重み付け関数算出部3
0、ステップS26)を選択する。なおここで、GMは、レン
ジビン毎の振幅の平均値の最大値、Aは閾値を決定する
パラメータを示す。Aは事前に設定しておく(以上ステッ
プS25)。閾値を設定した重み付け関数算出部30は、レ
ンジ毎の振幅の平均値がA×GM以上ならば1/Nn、未満な
ら0の二値化した重み付け関数を作成する。ただし、Nn
は、振幅の平均が閾値A×GM以上となるレンジビンの数
を示す(ステップS26)。
【0039】このように本実施の形態の構成によれば、
閾値を設定して、閾値以上の振幅を持つレンジビンのみ
を用いて処理を行うことで、推定誤差が小さいレンジで
のみ処理を行い、その結果、位相補償誤差を減少させる
ことができる。
【0040】実施の形態2.次にこの発明の実施の形態
2による合成開口レーダ装置を図1、5と共に説明す
る。実施の形態2は、実施の形態1におけるフェーズグ
ラディエント推定及び補償部28をさらに変更したもの
である。図5は、この改良型のフェーズグラディエント
推定及び補償部28を詳細に示した構成図である。図に
おいて、10から27および30は実施の形態1と同一
もしくは相当部分になる。
【0041】31はS/C計算部で、窓関数乗算後の画像
から、信号とクラッタの電力比を計算する部分である。
ここで信号は、画像シフト部5で左端にシフトさせた孤
立した点状の目標を表し、クラッタは孤立した点状の目
標以外の成分でかつ窓関数によって除去できなかった成
分を表す。32は振幅、S/Cによる重み付け関数選択部
で、振幅計算部18の出力とS/C計算部31の出力を用
いて、従来の重み付け関数と、実施の形態1に示した重
み付け関数と、以降で示す重み付け関数のどれを使用す
るかを選択する部分である。具体的には、振幅の平均値
が閾値A×GM以下となるレンジビンが少なくとも1つあ
り、かつ、全てのレンジビンでS/Cが閾値B以上の場合、
以降で示す重み付け関数を選択し、振幅の平均値が閾値
A×GM以下となるレンジビンが少なくとも1つあり、か
つ、S/Cが閾値B以下となるレンジビンが少なくとも1つ
ある場合、実施の形態1に示した重み付け関数を選択
し、それ以外ならば従来の重み付け関数を選択する。な
お、ここで、A、Bは事前に設定しておく値である。33
は閾値を設定した振幅による重み付け関数算出部で、レ
ンジ毎の振幅の平均値がA×GM未満なら0、以上ならそ
の振幅に比例した値を持つ重み付け関数Wnを作成する部
分である。この重み付け関数Wnを次式に示す。
【0042】
【数8】
【0043】次に、この実施の形態の動作を図3、6の
フローチャートと共に説明する。実施の形態2は実施の
形態1において、改良型のフェーズグラディエント推定
および補償(ステップS24)を変更したものである。図6
はこの改良型のフェーズグラディエント推定及び補償の
処理を詳細に示したものである。図6において、ステッ
プS8からS23およびS26は実施の形態1と同一もしくは相
当の処理である。
【0044】S/C計算部31が、窓関数乗算後の画像か
ら、信号とクラッタの電力比を計算する。ここで信号
は、画像シフト部5で左端にシフトさせた孤立した点状
の目標を表し、クラッタは孤立した点状の目標以外の成
分で、かつ窓関数によって除去できなかった成分を表す
(ステップS27)。振幅、S/Cによる重み付け関数選択部3
2が、振幅計算部18の出力とS/C計算部31の出力を
用いて、従来の重み付け関数と、実施の形態1に示した
重み付け関数と、以降で示す重み付け関数のどれを使用
するかを選択する。
【0045】具体的には、振幅の平均値が閾値A×GM以
下となるレンジビンが少なくとも1つあり、かつ、全て
のレンジビンでS/Cが閾値B以上の場合、以降で示す重み
付け関数を選択し(関数算出部33、ステップS29)、振
幅の平均値が閾値A×GM以下となるレンジビンが少なく
とも1つあり、かつ、S/Cが閾値B以下となるレンジビン
が少なくとも1つある場合、実施の形態1に示した重み
付け関数を選択し(関数算出部30、ステップS26)、そ
れ以外ならば従来の重み付け関数を選択する(関数算出
部19、ステップS16)。なお、ここで、A、Bは事前に設
定しておく値である(ステップS28)。閾値を設定した振
幅による重み付け関数算出部33が、レンジ毎の振幅の
平均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例し
た値の持つ重み付け関数を作成する(ステップS29)。
【0046】このように本実施の形態の構成によれば、
閾値以上の振幅を持つレンジにおいて、孤立した点状の
目標の電力とクラッタの電力の比(S/C)を計算し、これ
が、全てのレンジにおいて別途設定した閾値以上であっ
た場合に、振幅による重み付け関数を乗算して処理を行
うことで、クラッタの寄与の少ない場合にのみ重み付け
を行い、位相補償誤差を減少させることができる。
【0047】実施の形態3.さらにこの発明の実施の形
態3による合成開口レーダ装置を図1、7と共に説明す
る。実施の形態3は、実施の形態2におけるフェーズグ
ラディエント推定及び補償部28をさらに変更したもの
である。図7は、この改良型のフェーズグラディエント
推定及び補償部28を詳細に示したものである。図にお
いて、10から27および31は実施の形態2と同一も
しくは相当部分になる。
【0048】34は振幅、S/Cによる重み付け関数算出
部で、振幅に比例した値を持つ重み付け関数WAn、S/Cに
比例した値を持つ重み付け関数WSCnを用いて次式で表さ
れる重み付け関数Wnを作成する。式において、α、βは
各々WAn、WSCnに対する重みで事前に設定しておく値で
あり、SCnはレンジ毎のS/Cを示す。
【0049】
【数9】
【0050】次に、この実施の形態の動作を図3、8の
フローチャートと共に説明する。実施の形態3は、実施
の形態2において、改良型のフェーズグラディエント推
定および補償(ステップS24)を変更したものである。図
8はこの改良型のフェーズグラディエント推定及び補償
の処理を詳細に示したものである。図8において、ステ
ップS8からS23、およびS27は実施の形態2と同一もしく
は相当の処理である。
【0051】振幅、S/Cによる重み付け関数算出部34
が、振幅に比例した値を持つ重み付け関数WA、S/Cに比
例した値を持つ重み付け関数WSCを用いて(9)式で表さ
れる重み付け関数を作成する(ステップS30)。
【0052】このように本実施の形態の構成によれば、
振幅に比例した重み付け関数と、S/Cに比例した重み付
け関数を計算し、その和による重み付け関数を求め、こ
れを乗算して処理を行うことで、推定誤差とクラッタを
抑圧でき、位相補償誤差を減少させることができる。
【0053】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、地表や
海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であっ
て、(a)高周波パルス信号を空間に放射するとともに、
反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、(b)
この送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生
させるとともに、送受信アンテナで収集された信号を増
幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する信
号送受信部と、(c)この信号送受信部からの受信信号に
画像再生処理を行い2次元の高分解能な画像を再生する
画像再生処理部と、(d)処理に用いるレンジビンを選択
するレンジビン選択部と、(e)レンジビン内で孤立した
点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するよ
うに画像全体をシフトさせる画像シフト部と、(f)窓関
数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、(g)窓関
数乗算後の画像データをアジマス方向にFFTするFFT部
と、(h)このFFT部の出力をアジマスの空間周波数軸方向
に微分する微分処理部と、(i)前記FFT部の出力の複素共
役をとる共役処理部と、(j)前記微分処理部の出力と前
記共役処理部の出力を乗算する乗算処理部と、(k)この
乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出
し部と、(l)前記FFT部の出力から電力を計算する電力計
算部と、(m)この電力計算部の出力の逆数を取る逆数処
理部と、(n)前記FFT部の出力から振幅を計算する振幅計
算部と、(o)この振幅計算部の出力を用いて、使用する
重み付け関数を選択する振幅による重み付け関数選択部
と、(p)レンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関数
を算出する振幅による重み付け関数算出部と、(q)レン
ジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満の場合で二値化さ
せた重み付け関数を作成する閾値を設定した重み付け関
数算出部と、(r)前記虚数部抜き出し部の出力と、前記
逆数処理部の出力と、前記振幅による重み付け関数算出
部あるいは前記閾値を設定した重み付け関数算出部の出
力を乗算する乗算処理部と、(s)この乗算処理部の出力
をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を
求めるレンジ方向加算部と、(t)このレンジ方向加算部
の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める積分処理
部と、(u)この積分処理部の出力である位相誤差の推定
値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部
と、(v)この0次、1次成分除去部の出力である位相誤
差の推定値から、位相補償量を算出する位相補償量算出
部と、(w)前記FFT部の出力と位相補償量算出部の出力を
乗算して、位相誤差を補償する乗算処理部と、(x)この
乗算処理部の出力をIFFTするIFFT部と、(y)処理を繰り
返すかどうかを判定する繰り返し判定部と、を備えたこ
とを特徴とする合成開口レーダ装置及びこれに基づく象
再生方法としたので、閾値を設定して、閾値以上の振幅
を持つレンジビンのみを用いて処理を行うことで、推定
誤差が小さいレンジでのみ処理を行い、その結果、位相
補償誤差を減少させることができる。
【0054】また、前記(o)の代わりに、(A)窓関数乗算
後の画像から信号とクラッタの電力比を計算するS/C計
算部と、(B)前記振幅計算部の出力と前記S/C計算部の出
力を用いて、使用する重み付け関数を選択する振幅、S/
Cによる重み付け関数選択部と、(C)レンジ毎の振幅の平
均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例した
値を持つ重み付け関数を作成する閾値を設定した振幅に
よる重み付け関数算出部と、を備えた装置及びこれに基
づく象再生方法としたので、閾値以上の振幅を持つレン
ジにおいて、孤立した点状の目標の電力とクラッタの電
力の比(S/C)を計算し、これが、全てのレンジにおいて
別途設定した閾値以上であった場合に、振幅による重み
付け関数を乗算して処理を行うことで、クラッタの寄与
の少ない場合にのみ重み付けを行い、位相補償誤差を減
少させることができる。
【0055】また、前記(p)、(q)、(B)および(C)の代わ
りに、(D)振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、S/C
に比例した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付
け関数を作成する振幅、S/Cによる重み付け関数算出部
を備えた装置及びこれに基づく象再生方法としたので、
振幅に比例した重み付け関数と、S/Cに比例した重み付
け関数を計算し、その和による重み付け関数を求め、こ
れを乗算して処理を行うことで、推定誤差とクラッタを
抑圧でき、位相補償誤差を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による合成開口レーダ装置の構成を
示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による合成開口レー
ダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の構成
を示す図である。
【図3】 この発明による合成開口レーダ装置の動作を
説明するためのフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1による合成開口レー
ダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の動作
を説明するためのフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態2による合成開口レー
ダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の構成
を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による合成開口レー
ダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の動作
を説明するためのフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態3による合成開口レー
ダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の構成
を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による合成開口レー
ダ装置のフェーズグラディエント推定及び補償部の動作
を説明するためのフローチャートである。
【図9】 従来のこの種の合成開口レーダ装置の構成を
示す図である。
【図10】 従来のこの種の合成開口レーダ装置のフェ
ーズグラディエント推定及び補償部の構成を示す図であ
る。
【図11】 従来のこの種の合成開口レーダ装置の動作
を説明するためのフローチャートである。
【図12】 従来のこの種の合成開口レーダ装置のフェ
ーズグラディエント推定及び補償部の動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図13】 画像シフト部の動作を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 送受信アンテナ、2 信号送受信部、3 画像再生
処理部、4 レンジビン選択部、5 画像シフト部、6
窓関数乗算部、7 フェーズグラディエント推定及び
補償部、8 繰り返し判定部、9 画像データ、10
画像データ、11 FFT部、12 微分処理部、13
共役処理部、14 乗算処理部、15虚数部抜き出し
部、16 電力計算部、17 逆数処理部、18 振幅
計算部、19 振幅による重み付け関数算出部、20
乗算処理部、21 レンジ方向加算部、22 積分処理
部、23 0次、1次成分除去部、24 位相補償量算
出部、25 乗算処理部、26 IFFT部、27 画像デ
ータ、28 フェーズグラディエント推定及び補償部、
29 振幅による重み付け関数選択部、30 閾値を設
定した重み付け関数算出部、31 S/C計算部、32
振幅、S/Cによる重み付け関数選択部、33 閾値を設
定した振幅による重み付け関数算出部、34振幅、S/C
による重み付け関数算出部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桐本 哲郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 柴田 千晶 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J070 AB01 AC02 AE07 AF06 AF08 AH02 AH19 AH26 AH35 AH50 AK16 AK22 BE02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地表や海面の高分解能画像を得る合成開
    口レーダ装置であって、(a) 高周波パルス信号を空間
    に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送
    受信アンテナと、(b) この送受信アンテナで送信する
    高周波パルス信号を発生させるとともに、送受信アンテ
    ナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換し、デ
    ジタル信号に変換する信号送受信部と、(c) この信号
    送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い2次元の
    高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、(d) 処
    理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、
    (e) レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その
    目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさ
    せる画像シフト部と、(f) 窓関数をアジマス方向に乗
    算する窓関数乗算部と、(g) 窓関数乗算後の画像デー
    タをアジマス方向にFFTするFFT部と、(h) このFFT部の
    出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理
    部と、(i) 前記FFT部の出力の複素共役をとる共役処理
    部と、(j) 前記微分処理部の出力と前記共役処理部の
    出力を乗算する乗算処理部と、(k) この乗算処理部の
    出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、(l)
    前記FFT部の出力から電力を計算する電力計算部と、
    (m) この電力計算部の出力の逆数を取る逆数処理部
    と、(n) 前記FFT部の出力から振幅を計算する振幅計算
    部と、(o) この振幅計算部の出力を用いて、使用する
    重み付け関数を選択する振幅による重み付け関数選択部
    と、(p) レンジ毎の振幅の平均に比例した重み付け関
    数を算出する振幅による重み付け関数算出部と、(q)
    レンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と未満の場合で二値
    化させた重み付け関数を作成する閾値を設定した重み付
    け関数算出部と、(r) 前記虚数部抜き出し部の出力
    と、前記逆数処理部の出力と、前記振幅による重み付け
    関数算出部あるいは前記閾値を設定した重み付け関数算
    出部の出力を乗算する乗算処理部と、(s) この乗算処
    理部の出力をレンジ方向で加算して、位相誤差の微分値
    の推定値を求めるレンジ方向加算部と、(t) このレン
    ジ方向加算部の出力を積分して、位相誤差の推定値を求
    める積分処理部と、(u) この積分処理部の出力である
    位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、
    1次成分除去部と、(v) この0次、1次成分除去部の
    出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出す
    る位相補償量算出部と、(w) 前記FFT部の出力と位相補
    償量算出部の出力を乗算して、位相誤差を補償する乗算
    処理部と、(x) この乗算処理部の出力をIFFTするIFFT
    部と、(y) 処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返
    し判定部と、 を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  2. 【請求項2】 前記(o)の代わりに、(A) 窓関数乗算後
    の画像から信号とクラッタの電力比を計算するS/C計算
    部と、(B) 前記振幅計算部の出力と前記S/C計算部の出
    力を用いて、使用する重み付け関数を選択する振幅、S/
    Cによる重み付け関数選択部と、(C) レンジ毎の振幅の
    平均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例し
    た値を持つ重み付け関数を作成する閾値を設定した振幅
    による重み付け関数算出部と、 を備えたことを特徴とする請求項1に記載の合成開口レ
    ーダ装置。
  3. 【請求項3】 前記(p)、(q)、(B)および(C)の代わり
    に、(D)振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、S/Cに
    比例した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付け
    関数を作成する振幅、S/Cによる重み付け関数算出部を
    備えたことを特徴とする請求項2に記載の合成開口レー
    ダ装置。
  4. 【請求項4】 地表や海面の高分解能画像を得ることの
    できる像再生方法であって、(a) 高周波パルス信号を
    地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号を
    増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する
    ステップと、(b) 得られた信号を用いて信号処理を行
    い画像を再生するステップと、(c) 画像から孤立した
    点状の目標が存在するレンジを探し、そのレンジを選択
    するステップと、(d) レンジビン内で孤立した点状の
    目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画
    像全体をシフトさせるステップと、(e) (d)の出力に窓
    関数をアジマス方向に乗算するステップと、(f) (e)の
    出力をアジマス方向にFFTするステップと、(g) (f)の
    出力をアジマスの空間周波数で微分するステップと、
    (h) (f)の出力の複素共役をとるステップと、(i) (g)
    と(h)の出力を乗算するステップと、(j) (i)の出力の
    虚数部を抜き出すステップと、(k) (f)の出力から電力
    を計算するステップと、(l) (k)の出力の逆数を取るス
    テップと、(m) (f)の出力から振幅を計算するステップ
    と、(n) (m)の出力から使用する重み付け関数を選択す
    るステップと、(o) (n)の出力からレンジ毎の振幅の平
    均に比例した重み付け関数を算出するステップと、(p)
    (n)の出力からレンジ毎の振幅の平均値が閾値以上と
    未満で二値化させた重み付け関数を作成するステップ
    と、(q) (j)の出力と、(l)の出力と、(o)または(p)の
    出力を乗算するステップと、(r) (q)の出力をレンジ方
    向で加算して、位相誤差の微分値の推定値を求めるステ
    ップと、(s) (r)の出力を積分して位相誤差の推定値を
    求めるステップと、(t) (s)の出力から0次と1次の成
    分を除去するステップと、(u) (t)の出力から位相補償
    量を算出するステップと、(v) (f)の出力と(u)の出力
    を乗算して位相誤差を補償するステップと、(w) (v)の
    出力をIFFTするステップと、(x) 処理を繰り返すかど
    うかを判定するステップと、 を備えたことを特徴とする像再生方法。
  5. 【請求項5】 前記(n)の代わりに、(A) 窓関数乗算後
    の画像から信号とクラッタの電力比を計算するステップ
    と、(B) (m)の出力と(A)の出力を用いて使用する重み
    付け関数を選択するステップと、(C) レンジ毎の振幅
    の平均値がA×GM未満なら0、以上ならその振幅に比例
    した値を持つ重み付け関数を作成するステップと、 を備えたことを特徴とする請求項4に記載の像再生方
    法。
  6. 【請求項6】 前記(o)、(p)、(B)、(C)の代わりに、
    (D)振幅に比例した値を持つ重み付け関数と、S/Cに比例
    した値を持つ重み付け関数の和で表される重み付け関数
    を作成するステップを備えたことを特徴とする請求項5
    に記載の像再生方法。
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