JP2938728B2 - レーダ装置 - Google Patents

レーダ装置

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JP2938728B2
JP2938728B2 JP5240150A JP24015093A JP2938728B2 JP 2938728 B2 JP2938728 B2 JP 2938728B2 JP 5240150 A JP5240150 A JP 5240150A JP 24015093 A JP24015093 A JP 24015093A JP 2938728 B2 JP2938728 B2 JP 2938728B2
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敏晴 伊藤
誠一 前田
雅史 岩本
貴彦 藤坂
由昌 大橋
倫正 近藤
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BOEICHO GIJUTSU KENKYU HONBUCHO
Mitsubishi Electric Corp
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BOEICHO GIJUTSU KENKYU HONBUCHO
Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、目標とレーダ装置と
の間の相対位置関係の変化に基づく反射信号の変化、及
び送信周波数の変化に基づく反射信号の変化を利用する
ことにより、高い分解能を得ることのできるレーダ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のレーダ装置は、一般に高
分解能レーダ装置と呼ばれ、例えば、Donald
R.Wehner,”High Resolution
Radar”,Artech House,INC.
1987 pp302に記載されているISAR(In
verse Synthetic Aaperture
Radar)、及び特願平3−333473号に記載の
ものがある。図45において、1は高周波電力を空間に
放射し、また目標で反射された信号を受信する送受信ア
ンテナ、2は送受信アンテナ1で放射する電力を発生・
供給するとともに、受信した信号を位相検波・増幅する
コヒーレント送受信機、3は送受信アンテナ1と目標と
の距離に関する分解能を向上するレンジ圧縮手段、4は
目標の方位に関する分解能を向上するクロスレンジ圧縮
手段、5はレンジ圧縮手段3とクロスレンジ圧縮手段4
により作成されたレーダ画像を表示するモニタディスプ
レイ、8は航空機、艦船等の目標である。
【0003】次に動作について説明する。図45のコヒ
ーレント送受信機2は、図46に示すような時間ととも
に周波数が変化する信号(チャープ)に変調された高周
波パルスを発生し、送受信アンテナ1に供給する。目標
で反射された信号(エコー)は送受信アンテナ1に入
り、コヒーレント送受信機2で復調される。
【0004】この復調された信号は、送信信号の瞬時周
波数に対し送受信アンテナ1と目標8までの電波伝搬の
往復に要する時間分遅延したものであるから、レンジ圧
縮手段3において、送信信号s(t)を用いて受信信号
r(t)にマッチドフィルタをかけること、すなわち式
(1) に示すように、送信信号s(t)の共役信号s*
(t)と受信信号r(t)とのコンボリューションを求
めることにより、遅延に相当する時刻にインパルスv
(t)を得ることができる。このことによりレンジ分解
能が向上する。
【0005】
【数1】
【0006】レーダが送信を繰り返すごとにレンジ圧縮
された信号が得られるから、レーダの送信(ヒット)ご
とにレンジ圧縮された信号をまとめることにより、レン
ジrとヒットhを軸とする二次元複素信号P(h,r)
が得られる。レンジrと時間tとの間には、r=(Δr
/Δt)・tなる関係がある。ここでΔtはA/Dコン
バータのサンプリング間隔(=1/B、Bは送信帯域)
であり、Δrはレンジ分解能(=C/2B)である。こ
こで目標の移動に伴うエコーのレンジ移動は、レンジ圧
縮手段3であらかじめ補正されているものとする。
【0007】クロスレンジ圧縮手段4は、複素信号P
(h,r)を式(2) にしたがってヒットhについてフー
リエ変換することにより、レンジ、クロスレンジの両方
について圧縮された複素信号Q(c,r)を得る。ここ
にcはクロスレンジ(方位方向)を示す。
【0008】
【数2】
【0009】この処理は、レンジ圧縮手段3と同様の効
果、すなわち、クロスレンジ方向の分解能を改善する効
果がある。以下、この原理を説明する。
【0010】図47に送受信アンテナ1と目標8(艦
船)のジオメトリを示す。図47において、42と43
はそれぞれ目標の先端(艦首)と最後尾(艦尾)を示
す。いま目標8は移動することなく、海面に垂直な軸を
中心に回転運動(ヨー運動)をしているとすると、目標
上のある部位で反射した信号のドップラー周波数fdは
次の式で表される。
【0011】
【数3】
【0012】ここにλは送信波長、xは反射を生じた部
位の回転半径、ωは回転角速度、θ(h)は観測の基準
となる線LOS(Line of Slight)を基準にした目標の角
度である。
【0013】式(3) により、回転軸からの距離xに応じ
て、目標上のそれぞれの部位からの反射信号のドップラ
ー周波数は異なることがわかる。例えば、図48に目標
の先端及び最後尾からの反射信号ドップラー周波数fd
を示す。図において44、45はそれぞれ目標の先端と
最後尾からの反射信号のドップラー周波数を示す。
【0014】つまり、目標の前後方向の位置により、そ
れぞれ異なるドップラー周波数を生じるので、式(2) に
従い受信信号をフーリエ変換することにより、クロスレ
ンジ方向の分解能をアンテナの送信ビーム幅よりも改善
することができる。
【0015】レンジ圧縮手段3とクロスレンジ圧縮手段
4によりレンジ方向、クロスレンジ方向の両方について
分解能が向上した複素信号Q(c,r)は、その絶対値
が目標のレーダ反射断面積に対応するから、モニタディ
スプレイ5上のレンジr、クロスレンジcの2次元平面
にQ(c,r)の絶対値またはその2乗に応じた輝度で
表示を行うことにより、レンジとクロスレンジの両方に
ついて高分解能化された目標の画像を表示することがで
きる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般にこの
種のレーダが対象とする目標は移動しているが、送信受
信アンテナ1に対する速度が観測中に変化すると、目標
上のある1点で反射した信号のドップラー周波数は、時
間と共に変化する。図49にこのような場合の目標の先
端及び最後尾からの反射波のドップラー周波数の例を示
す。図において46、47はそれぞれ目標の先端及び最
後尾からの反射波のドップラー周波数の一例である。
【0017】このような場合には、式(2) に従いクロス
レンジ圧縮をしても、目標のクロスレンジ分解能は向上
しない。これは目標が移動していない場合と比べて、式
(4)に示す位相誤差Δφ(h)を生じてドップラー周波
数が式(5) に示すfd’(h)の値になるためである。
【0018】
【数4】
【0019】ここにΔr(h)は目標の移動により生ず
る送受信アンテナ1と目標8との距離変化である。
【0020】したがって、目標が移動している場合にお
いて、クロスレンジ分解能を向上するためには何らかの
手段で位相誤差Δφ(h)を求め、それを補償する必要
があり、そのためには目標の移動に起因する動揺Δr
(h)を知らなければならない。しかし、一般に目標の
動揺を知るのは非常に困難である。以上のように従来の
レーダ装置では、動揺の補償を正確に行い、性能の劣化
を防ぐことは難しかった。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかわる発明
は、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、目標からの
反射信号のあらかじめ定められた1の基準点を検出する
基準点検出手段と、上記基準点に基づき、レンジ圧縮手
段の出力の位相変化を検出すると共に動揺補償を行うた
めの位相補償量を求めて上記クロスレンジ圧縮手段に出
力する動揺補償手段とを備え、上記クロスレンジ圧縮手
段において、上記位相補償量により位相誤差を補償した
上記レンジ圧縮手段の出力に基づき高周波信号の照射方
向と交差する方向の分解能を向上することを特徴とする
ものである。
【0022】請求項2にかかわる発明は、クロスレンジ
圧縮手段の出力に基づき、目標からの反射信号のあらか
じめ定められた1の基準点をそれぞれ検出する複数の基
準点検出手段と、上記複数の基準点検出手段の出力から
あらかじめ定められた基準にしたがい1の出力を選択す
る選択手段と、上記選択手段の出力に基づき、上記レン
ジ圧縮手段の出力の位相を補償する動揺補償手段を備え
たものである。
【0023】請求項3にかかわる発明は、レンジ圧縮手
段の出力に基づき、目標からの反射信号のあらかじめ定
められた1の基準点を検出する第1の基準点検出手段
と、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、目標からの
反射信号のあらかじめ定められた1の基準点を検出する
第2の基準点検出手段と、上記第1の基準点検出手段及
び上記第2の基準点検出手段の出力からあらかじめ定め
られた基準にしたがい1の出力を選択する選択手段と、
上記選択手段の出力に基づき、上記レンジ圧縮手段の出
力の位相を補償する動揺補償手段を備えたものである。
【0024】請求項4にかかわる発明は、レンジ圧縮手
段の出力に基づき、目標からの反射信号のあらかじめ定
められた1の基準点をそれぞれ検出する複数の第1の基
準点検出手段と、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づ
き、目標からの反射信号のあらかじめ定められた1の基
準点をそれぞれ検出する複数の第2の基準点検出手段
と、上記複数の第1の基準点検出手段及び上記複数の第
2の基準点検出手段の出力からあらかじめ定められた基
準にしたがい1の出力を選択する選択手段と、上記選択
手段の出力に基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相
を補償する動揺補償手段を備えたものである。
【0025】請求項5にかかわる発明は、レンジ圧縮手
段の出力を表示する表示装置と、上記表示装置の表示に
基づき選定された目標からの反射信号のあらかじめ定め
られた1の基準点がオペレータにより入力される基準点
入力手段と、上記基準点入力手段から入力される上記基
準点に基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相変化を
検出すると共に動揺補償を行うための位相補償量を求め
てクロスレンジ圧縮手段に出力する動揺補償手段とを備
え、上記クロスレンジ圧縮手段において、上記位相補償
量により位相誤差を補償した上記レンジ圧縮手段の出力
に基づき高周波信号の照射方向と交差する方向の分解能
を向上することを特徴とするものである。
【0026】請求項6にかかわる発明は、クロスレンジ
圧縮手段の出力を表示する表示装置と、上記表示装置の
表示に基づき選定された目標からの反射信号のあらかじ
め定められた1の基準点がオペレータにより入力される
基準点入力手段と、上記基準点入力手段から入力される
上記基準点に基づき、レンジ圧縮手段の出力の位相変化
を検出すると共に動揺補償を行うための位相補償量を求
めて上記クロスレンジ圧縮手段に出力する動揺補償手段
とを備え、上記クロスレンジ圧縮手段において、上記位
相補償量により位相誤差を補償した上記レンジ圧縮手段
の出力に基づき高周波信号の照射方向と交差する方向の
分解能を向上することを特徴とするものである。
【0027】請求項7にかかわる発明は、レンジ圧縮手
段の出力に基づき、目標からの反射信号のあらかじめ定
められた1の基準点を検出する第1の基準点検出手段
と、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、目標からの
反射信号のあらかじめ定められた1の基準点を検出する
第2の基準点検出手段と、上記第2の基準点検出手段の
基準点における結像状態を判定する結像判定手段と、上
記判定結果に基づき、第1の基準点検出手段に対し基準
点の再検出を指示する再検出指示手段と、上記第1の基
準点検出手段の基準点に基づき、上記レンジ圧縮手段の
出力の位相を補償する動揺補償手段を備えたものであ
る。
【0028】請求項8にかかわる発明は、レンジ圧縮手
段の出力に基づき、目標からの反射信号のあらかじめ定
められた1の基準点を検出する第1の基準点検出手段
と、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、目標からの
反射信号のあらかじめ定められた1の基準点をそれぞれ
検出する複数の第2の基準点検出手段と、上記複数の第
2の基準点検出手段のそれぞれの基準点における結像状
態を判定する複数の結像判定手段と、上記複数の結像判
定手段の出力からあらかじめ定められた基準にしたがい
1の出力を選択する選択手段と、上記選択手段の出力に
基づき、第1の基準点検出手段に対し基準点の再検出を
指示する再検出指示手段と、上記第1の基準点検出手段
の基準点に基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を
補償する動揺補償手段を備えたものである。
【0029】請求項9にかかわる発明は、レンジ圧縮手
段の出力に基づき、目標からの反射信号のあらかじめ定
められた1の基準点を検出する第1の基準点検出手段
と、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、目標からの
反射信号のあらかじめ定められた1の基準点をそれぞれ
検出する複数の第2の基準点検出手段と、上記複数の第
2の基準点検出手段の出力からあらかじめ定められた基
準にしたがい1の出力を選択する選択手段と、上記選択
手段により選択された基準点における結像状態を判定す
る結像判定手段、上記結像判定手段の出力に基づき、第
1の基準点検出手段に対し基準点の再検出を指示する再
検出指示手段と、上記第1の基準点検出手段の基準点に
基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する動
揺補償手段を備えたものである。
【0030】請求項10にかかわる発明は、クロスレン
ジ圧縮手段の出力に基づき、目標からの反射信号のあら
かじめ定められた1の基準点をそれぞれ検出する第1の
基準点検出手段及び第2の基準点検出手段と、上記第2
の基準点検出手段の基準点における結像状態を判定する
結像判定手段と、上記判定結果に基づき、第1の基準点
検出手段に対し基準点の再検出を指示する再検出指示手
段と、上記第1の基準点検出手段の基準点に基づき、上
記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する動揺補償手段
を備えたものである。
【0031】請求項11にかかわる発明は、クロスレン
ジ圧縮手段の出力に基づき、目標からの反射信号のあら
かじめ定められた1の基準点をそれぞれ検出する第1の
基準点検出手段及び複数の第2の基準点検出手段と、上
記複数の第2の基準点検出手段の出力からあらかじめ定
められた基準にしたがい1の出力を選択する選択手段
と、上記選択手段により選択された基準点における結像
状態を判定する結像判定手段、上記結像判定手段の出力
に基づき、第1の基準点検出手段に対し基準点の再検出
を指示する再検出指示手段と、上記第1の基準点検出手
段の基準点に基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相
を補償する動揺補償手段を備えたものである。
【0032】請求項12にかかわる発明は、クロスレン
ジ圧縮手段の出力に基づき、目標からの反射信号のあら
かじめ定められた1の基準点をそれぞれ検出する第1の
基準点検出手段及び複数の第2の基準点検出手段と、上
記複数の第2の基準点検出手段のそれぞれの基準点にお
ける結像状態を判定する複数の結像判定手段と、上記複
数の結像判定手段の出力からあらかじめ定められた基準
にしたがい1の出力を選択する選択手段と、上記選択手
段の出力に基づき、第1の基準点検出手段に対し基準点
の再検出を指示する再検出指示手段と、上記第1の基準
点検出手段の基準点に基づき、上記レンジ圧縮手段の出
力の位相を補償する動揺補償手段を備えたものである。
【0033】請求項13にかかわる発明は、クロスレン
ジ圧縮手段の出力に基づき、目標からの反射信号のあら
かじめ定められた1の基準点を検出する基準点検出手段
と、上記基準点検出手段の出力に基づき、上記レンジ圧
縮手段の出力の位相を補償する動揺補償手段と、上記ク
ロスレンジ圧縮手段の出力を表示する表示器と、上記基
準点検出手段に対し基準点の再検出を指示する再検出指
示入力手段を備えたものである。
【0034】
【作用】請求項1の発明においては、クロスレンジ圧縮
手段の出力に基づき、基準点検出手段が1の基準点を検
出し、この基準点に基づき、動揺補償手段がレンジ圧縮
手段の出力の位相補償量を出力する。
【0035】請求項2の発明においては、クロスレンジ
圧縮手段の出力に基づき、複数の基準点検出手段が複数
の基準点を検出し、選択手段が複数の基準点から1の基
準点を選択し、上記選択手段の出力に基づき、動揺補償
手段がレンジ圧縮手段の出力の位相を補償する。
【0036】請求項3の発明においては、レンジ圧縮手
段の出力に基づき、第1の基準点検出手段が1の基準点
を検出し、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、第2
の基準点検出手段が1の基準点を検出し、選択手段が上
記第1の基準点検出手段及び上記第2の基準点検出手段
の出力から1の基準点を選択し、上記選択手段の出力に
基づき、動揺補償手段がレンジ圧縮手段の出力の位相を
補償する。
【0037】請求項4の発明においては、レンジ圧縮手
段の出力に基づき、複数の第1の基準点検出手段が複数
の基準点を検出し、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づ
き、複数の第2の基準点検出手段が複数の基準点を検出
し、選択手段が上記複数の第1の基準点検出手段及び上
記複数の第2の基準点検出手段の出力から1の基準点を
検出し、上記選択手段の出力に基づき、動揺補償手段が
レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する。
【0038】請求項5の発明においては、表示装置がレ
ンジ圧縮手段の出力を表示し、その表示に基づきオペレ
ータが基準点を判断し、基準点入力手段を用いて、外部
から基準点を入力し、動揺補償手段が、上記基準点入力
手段の出力に基づき、レンジ圧縮手段の出力の位相補償
量を出力する。
【0039】請求項6の発明においては、表示装置がク
ロスレンジ圧縮手段の出力を表示し、その表示に基づき
オペレータが基準点を判断し、基準点入力手段を用い
て、外部から基準点を入力し、動揺補償手段が、上記基
準点入力手段の出力に基づき、レンジ圧縮手段の出力の
位相補償量を出力する。
【0040】請求項7の発明においては、第1の基準点
検出手段が、レンジ圧縮手段の出力に基づき、1の基準
点を検出し、第2の基準点検出手段が、クロスレンジ圧
縮手段の出力に基づき、1の基準点を検出し、結像判定
手段が上記第2の基準点検出手段の基準点における結像
状態を判定し、再検出指示手段が、上記判定結果に基づ
き、第1の基準点検出手段に対し基準点の再検出を指示
し、動揺補償手段が上記第1の基準点検出手段の基準点
に基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償す
る。
【0041】請求項8の発明においては、第1の基準点
検出手段が、レンジ圧縮手段の出力に基づき、1の基準
点を検出し、複数の第2の基準点検出手段が、クロスレ
ンジ圧縮手段の出力に基づき、複数の基準点を検出し、
複数の結像判定手段が第2の基準点検出手段のそれぞれ
の基準点における結像状態を判定し、選択手段が上記複
数の結像判定手段の出力から1の出力を選択し、再検出
指示手段が上記選択手段の出力に基づき、第1の基準点
検出手段に対し基準点の再検出を指示し、動揺補償手段
が同上記第1の基準点検出手段の基準点に基づき、上記
レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する。
【0042】請求項9の発明においては、第1の基準点
検出手段は、レンジ圧縮手段の出力に基づき、1の基準
点を検出し、複数の第2の基準点検出手段は、クロスレ
ンジ圧縮手段の出力に基づき、複数の基準点をそれぞれ
検出し、選択手段が上記複数の第2の基準点検出手段の
出力から1の出力を選択し、結像判定手段が上記選択手
段により選択された基準点における結像状態を判定し、
再検出指示手段が上記結像判定手段の出力に基づき、第
1の基準点検出手段に対し基準点の再検出を指示し、動
揺補償手段が、上記第1の基準点検出手段の基準点に基
づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する。
【0043】請求項10の発明においては、第1の基準
点検出手段及び第2の基準点検出手段が、クロスレンジ
圧縮手段の出力に基づき、基準点をそれぞれ検出し、結
像判定手段が上記第2の基準点検出手段の基準点におけ
る結像状態を判定し、再検出指示手段が上記判定結果に
基づき、第1の基準点検出手段に対し基準点の再検出を
指示し、動揺補償手段が、上記第1の基準点検出手段の
基準点に基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補
償する。
【0044】請求項11の発明においては、第1の基準
点検出手段及び複数の第2の基準点検出手段が、クロス
レンジ圧縮手段の出力に基づき、基準点をそれぞれ検出
し、選択手段が上記複数の第2の基準点検出手段の出力
から1の出力を選択し、結像判定手段が上記選択手段に
より選択された基準点における結像状態を判定し、再検
出指示手段が上記結像判定手段の出力に基づき、第1の
基準点検出手段に対し基準点の再検出を指示し、動揺補
償手段が上記第1の基準点検出手段の基準点に基づき、
上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する。
【0045】請求項12の発明においては、第1の基準
点検出手段及び複数の第2の基準点検出手段が、クロス
レンジ圧縮手段の出力に基づき、基準点をそれぞれ検出
し、結像判定手段が、それぞれの基準点における結像状
態を判定し、選択手段が上記複数の結像判定手段の出力
から1の出力を選択し、再検出指示手段が上記選択手段
の出力の出力に基づき、第1の基準点検出手段に対し基
準点の再検出を指示し、動揺補償手段が上記第1の基準
点検出手段の基準点に基づき、上記レンジ圧縮手段の出
力の位相を補償する。
【0046】請求項13の発明においては、基準点検出
手段が、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、1の基
準点を検出し、動揺補償手段が上記基準点検出手段の出
力に基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償
し、表示装置がクロスレンジ圧縮手段の出力を表示し、
オペレータが表示画面に基づき結像状態を判断し、再検
出指示入力手段を用いることにより、上記基準点検出手
段に対し基準点の再検出を指示する。
【0047】
【実施例】
実施例1 以下、この発明の一実施例を図を用いて説明する。本実
施例は、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、基準点
を検出し、動揺補償を行うものである。
【0048】図1において、1は送受信アンテナ、2は
送受信アンテナ1で照射する電力を発生・供給するとと
もに、受信信号を振幅検波し、位相についても検波する
コヒーレント送受信機、3は送受信アンテナと目標との
距離に関する分解能を向上するレンジ圧縮手段、4は動
揺補償手段11の出力の位相補償量に基づき信号の位相
を補償することにより、動揺補償をおこないつつ、目標
の方位に関する分解能を向上するクロスレンジ圧縮手
段、5はレーダ画像を表示するモニタディスプレイ、8
は航空機、艦船等の目標、10a、10b、・・・10
Nはクロスレンジ圧縮がなされた信号に基づいて基準点
を検出する基準点検出手段、11は選択手段19により
選択された基準点に基づき位相補償量を求める動揺補償
手段、19はN個の基準点検出手段10a,10b,・
・・10Nの出力から1の基準点を選択する選択手段で
ある。
【0049】次に動作について説明する。図1のコヒー
レント送受信機2で発生した高周波パルスは、時間とと
もに周波数の変化する信号(チャープ)に変調されて、
送受信アンテナ1から放射される。目標で反射された信
号(エコー)は再び送受アンテナ1に入り、コヒーレン
ト送受信機2で復調される。送信パルスを一定の時間間
隔で繰り返し発生させると、送信パルスに応じて受信信
号が得られる。
【0050】この受信信号はよりレンジ方向の圧縮操作
がなされ、レンジ方向(電波の放射方向)の分解能が向
上した信号P(h,r)が得られる。また、クロスレン
ジ圧縮手段4によりクロスレンジ方向の圧縮操作がなさ
れ、クロスレンジ方向(レンジ方向に対し直角の方向)
の分解能が向上する。これらの処理により観測域全体の
分解能が向上し、画像再生がなされる。最初の処理にお
いて位相補償は行われないので、従来のレーダ装置と同
様の動作を行う。
【0051】基準点検出手段10a、10b、・・・1
0Nは、クロスレンジ圧縮後の複素信号Q(c,r)か
ら目標上にそれぞれ1の基準点を検出し、その点からの
反射信号の存在するレンジr0を出力する。ここでr0
は、配列Q(c,r)における基準点の存在するレンジ
ビン番号(r0はr内の1点)である。基準点とは、動
揺補償手段の入力を取り出すための配列Q(c,r)上
の特定のレンジである。これは目標上で周囲と比較して
何らかの特徴を示す部位からのエコーに相当する。具体
的な部位は、以下に説明する基準点検出アルゴリズムに
より異なる。本実施例においては、クロスレンジ分解能
が改善されたクロスレンジ圧縮手段4の出力、複素信号
Q(c,r)を用いて基準点を求めるため、基準点検出
手段10a、10b、・・・10Nは目標のクロスレン
ジ方向の形状を利用して基準点を選択する。複数の基準
点検出手段10a、10b、・・・10Nは、それぞれ
独立して1の基準点を検出する。
【0052】複数の基準点検出手段10a、10b、・
・・10Nのアルゴリズムは、それぞれ異なるものであ
っても、同じものであってもよい。異なるアルゴリズム
を用いる場合は、選択手段19は多数決により、基準点
の条件を2つ以上備えるもの(例えば、レンジ端点であ
って、しかも最明点であるもの)を検出することができ
て、動揺補償が干渉の影響に強くなる等の効果を奏す
る。
【0053】一方、同じアルゴリズムを用いる場合は、
それぞれのパラメータを変えることにより、基準点を検
出する条件に幅を設けることができ、検出を失敗する確
率を下げる等の効果を奏する。例えば、後述の実施例6
の安定反射点検出手段においてパラメータの平均電力と
その分散の組み合わせを変えて複数の基準点検出手段1
0a、10b、・・・10Nにより基準点を求めた場
合、基準点検出手段10aの検出基準が厳し過ぎて基準
点が検出できなくても、それよりややゆるい検出基準を
持つ基準点検出手段10bは次善の基準点を検出するこ
とができ、基準点検出に成功する確率が大きくなる。こ
の場合、選択手段19は、基準点検出手段10a、10
b、・・・10Nの出力に対し優先順位をつけて、1の
出力を選択すればよい。
【0054】基準点検出手段10a、10b、・・・1
0Nは目標の上で周囲と比較して何らかの特徴を示し、
位相補償の基準となる基準点を検出するものであり、そ
の具体的手段としてクロスレンジ端点検出による手段が
ある。図4はクロスレンジ端点検出による基準点検出手
段の詳細動作を示すフローチャートである。
【0055】図4において、 ステップ1(ST1):画像のクロスレンジ方向の端に
ポインタをセットする(r=1,c=1) ステップ2(ST2):ポインタの示すピクセル(画
素)の輝度が、あらかじめ定められている基準(Q0 )
を越えているか調べ、越えている場合はこのピクセルを
クロスレンジ端点として出力し、動作を終了する。 ステップ3(ST3):クロスレンジ座標を変えずに、
ポインタをレンジ方向に移動させながらステップ2を繰
り返す。 ステップ4(ST4):ポインタのクロスレンジ座標
を、画像の中央方向に移動させながらステップ2及びス
テップ3を繰り返す。
【0056】図4中のrはポインタのレンジ座標、cは
クロスレンジ座標、Q(c,r)の絶対値は画像の座標
(c,r)における輝度,Q0 はあらかじめ定められた
基準の輝度,rmax は画像のレンジ座標の最大値,cma
x はクロスレンジ座標の最大値である。以上の動作によ
り、クロスレンジ端点検出による基準点検出手段は、ク
ロスレンジの座標がより大きい、または小さい位置の所
定の輝度より大きい点(r0 ,c0 )、すなわちエコー
の端点をクロスレンジ端点として出力する。クロスレン
ジ端点の例を図5に示す。図5において66がクロスレ
ンジ端点である。
【0057】また図6に示す手順であってもよい。図6
は、図4の場合とは逆にクロスレンジ軸の大きな方から
順に探索する手順である。具体的な手順は図4の場合と
同様である。
【0058】なお、以下の説明では図4の手順により検
出されるクロスレンジ端点を左クロスレンジ端点、図6
の手順により検出されるクロスレンジ端点を右クロスレ
ンジ端点と呼ぶことにする。図5において67が右クロ
スレンジ端点である。
【0059】選択手段19は、基準点検出手段10a、
10b、・・・10Nの出力から1の出力を選択する。
複数の基準点検出手段10a、10b、・・・10Nの
アルゴリズムが異なる場合は、選択手段19は多数決に
より、基準点の条件を2つ以上備えるもの(例えば、レ
ンジ端点であって、しかも最明点であるもの)を検出す
る。この場合、動揺補償が干渉の影響に強くなる等の効
果を奏する。
【0060】一方、同じアルゴリズムを用いる場合は、
選択手段19は、基準点検出手段10a、10b、・・
・10Nの出力に対し優先順位をつけて、1の出力を選
択する。
【0061】次に、動揺補償手段11の動作の説明をす
る。動揺補償手段11は、選択手段19により求められ
た1の基準点r0 に基づき、レンジ圧縮後の信号から基
準点のヒットごとの位相変化を検出し、クロスレンジ圧
縮手段4において動揺補償を行うための位相補償量を求
める。すなわち、基準点r0 の距離の変化に相当する複
素信号P(h,r0)の位相φ0 (h)を式(6) に従い
求める。なお、動揺補償手段は、基準点検出手段が基準
点の座標を出力するまではゼロ(位相補償をしない)と
する。
【0062】
【数5】
【0063】式(6) において、関数Imageは複素数
の虚部をとる操作、Realは実部をとる操作を示す。
クロスレンジ圧縮手段4は、レンジ圧縮手段3の出力で
ある複素信号P(h,r)を動揺補償手段11の出力で
ある位相φ0(h)を用いて目標の動揺による位相誤差
を打ち消すように、式(7) に従い補償し、その後、式
(2) を用いてクロスレンジ分解能の向上を行う。
【0064】
【数6】
【0065】例えば、図7に示すように、観測中に目標
90が並進及び回転したとする。目標上には、周辺に比
べて著しくレーダ断面積の大きな輝点91が存在してお
り、その座標を(x0 ,r0 )とする。なお、回転の中
心座標92は(0、0)であるとする。図7において、
R0 は送受信アンテナと回転中心の距離、Δrは並進に
よる距離変化、drは回転による距離変化である(Δ
r,dr<<R0 とする)。いま、基準点検出手段10
が輝点91を検出したとすると、動揺補償手段11は次
の位相φ0 (h)を出力する。
【0066】
【数7】
【0067】また、目標上の座標(x,r)からのエコ
ーの位相φ(h)は次式で表される。
【0068】
【数8】
【0069】クロスレンジ圧縮手段4は、位相φ(h)
の受信信号を、基準点の位相φ0(h)で補償し、さら
に、フーリエ変換して2次元の画像を得ている。補償後
の複素信号P’(h,r)と、そのドップラー周波数f
d’は次式で表される。
【0070】
【数9】
【0071】ここにωは回転角速度である。またマイク
ロ波を用いる場合、分解能を例えば1mを達成するため
に必要な目標の回転角度は1度程度でよく、通常角θは
1ラジアンより十分小さい。したがって式(13)において
右辺第2項は第1項に比べて十分小さく無視できる。ま
たcosθはほぼ1であるとみなすことができる。した
がって、クロスレンジの座標xとその位置からのエコー
のドップラ−周波数f■d との間には比例関係が成り立
っている。すなわち、目標の並進運動により生じた誤差
を、基準点の位相で補償して分解能の劣化を防止するこ
とができる。
【0072】図1の実施例のようにクロスレンジ圧縮手
段4の出力に基づき基準点を検出すると、レンジ圧縮手
段3の出力に基づく場合よりも反射点のエコーの干渉の
影響を低減することができる。例えば、基準点と基準点
のレンジに他の反射点からの信号が混在した場合には、
複数の反射点のエコーの干渉の影響が現れて、動揺補償
の性能が劣化する。したがって基準点は同一レンジに他
の反射点が存在しない点を選択することが望ましい。ク
ロスレンジ圧縮後の信号を用いることにより、このよう
な不都合を回避することができる。
【0073】なお、この実施例では、基準点検出手段1
0が複数の場合について説明したが、図2に示すように
基準点検出手段10がひとつであっても効果を奏するの
は、いうまでもない。さらに、図3に示すように、レン
ジ圧縮手段3の出力及びクロスレンジ圧縮手段4の出力
のうちから1の基準点を選択するようにしてもよい。
【0074】実施例2 上記実施例において、基準点検出手段10にクロスレン
ジ端点検出による基準点検出手段を用いたが、レンジ端
点検出による基準点検出手段を用いてもよい。
【0075】レンジ端点検出による基準点は、図8のフ
ローチャートに示すように、次の動作を行う。 ステップ1(ST1):画像のレンジの端にポインタを
セットする。 ステップ2(ST2):ポインタの示す画素の輝度が、
あらかじめ定められた基準を超えているか調べる。越え
ていれば、この画素をレンジ端点として出力し、動作を
終了する。 ステップ3(ST3):レンジ座標を変えずに、ポイン
タをクロスレンジ方向に移動させながらステップ2を繰
り返す。 ステップ4(ST4):ポインタのレンジ座標を画像の
中央方向へ移動させながらステップ2、3を繰り返す。 レンジ端点の例を図12に示す。
【0076】rはポインタのレンジ座標、cはクロスレ
ンジ座標、Q(c,r)は画像の座標(c,r)の輝
度、Q0 はあらかじめ定められた基準の輝度、rmax は
画像のレンジ座標の最大、cmax はクロスレンジ座標の
最大である。
【0077】また図9に示す手順であってもよい。図9
は図8とは逆にレンジ軸の大きな方向から順に探索する
手順である。
【0078】図1における基準点検出手段10はクロス
レンジ圧縮手段4の出力に基づき基準点を検出している
が、レンジ端点検出による基準点検出手段は、レンジ圧
縮手段3に基づき、図10に示すように、クロスレンジ
圧縮前の信号P(h,r)からレンジ端点を検出しても
よい。その場合の動作は次のようになる。
【0079】ステップ1(ST1):レンジrの画素の
輝度のヒット方向の総和を求める。 ステップ2(ST2):総和がしきい値を越えている場
合には、レンジ座標r0 =rをレンジ端点のレンジ座標
として出力し、動作を停止する。 ステップ3(ST3):画像のレンジ軸の最小または最
大から、中心に向かってステップ1、2を繰り返す。 この場合のレンジ端点の例を図13に示す。
【0080】図10において、h,rはヒットとレンジ
の座標を示すポインタ、hmax ,rmax はその最大値、
sum(r)はレンジrの画素の輝度のヒット方向の総
和を示す変数、P(h,r)の絶対値は座標(h,r)
の画素の輝度、P0 はレンジ端点の最小輝度である。
【0081】また、この具体的な手順の他の例を図11
のフローチャートに示す。図10はレンジ座標の小さな
側のレンジ端点を検出する手順であったが、図11はレ
ンジ座標の大きな側のレンジ端点を捜す手順である。
【0082】なお、図6、図8の手順で検出されるレン
ジ端点を近いレンジ端点、図9、図11の手順で検出さ
れるレンジ端点を遠いレンジ端点と呼ぶことにする。図
12、13において、65は近いレンジ端点、64は遠
いレンジ端点である。
【0083】実施例3 また、基準点検出手段10として、最明点検出による基
準点検出手段がある。最明点検出による基準点検出は、
図14のフローチャートに示すように、次の動作を行
う。 ステップ1(ST1):画像のすべての画素の輝度を比
較する。 ステップ2(ST2):最大の輝度を示す画素の座標を
最明点として出力し、動作を停止する。
【0084】図14において、h,rは画像のヒットと
レンジの座標を示すポインタ、maxは画素の輝度の最
大値を保持する変数、P(h,r)の絶対値は座標
(h,r)の画素の輝度、r0 、h0 は輝度最大の画素
の座標、rmax ,hmax は画像のヒットとレンジの座標
の最大値である。
【0085】また、最明点検出手段の他の動作の例を図
15のフローチャートに示す。 ステップ1(ST1):レンジごとに画像の輝度のヒッ
ト方向の総和を求める ステップ2(ST2):レンジごとの輝度の総和を比較
して最大を求める。 ステップ3(ST3):総和が最大を示すレンジ座標を
最明点として出力する
【0086】図15において、h,rは画像のヒットと
レンジの座標を示すポインタ、maxは画素の輝度の最
大値を保持する変数、P(h,r)の絶対値は座標
(h,r)の画素の輝度、sum(r)はレンジrの画
素の輝度のヒット方向の総和、rmax ,hmax は画像の
ヒットとレンジの座標の最大値、r0 は輝度のヒット方
向の総和が最大となるレンジの座標である。
【0087】また最明点の例を図17に示す。図におい
て60は最明点である。なお最明点検出による基準点検
出手段は、図16のフローチャートに示すように、クロ
スレンジ圧縮後の複素信号Q(c,r)から最明点を検
出するようにしても良い。この場合の最明点の例を図1
8に示す。
【0088】実施例4 また、基準点検出手段10として最明点検出手段を用い
たが、他の手段として単独輝点検出による基準点検出手
段を用いてもよい。単独輝点検出による基準点検出は、
図19に示すように、次の動作を行う。 ステップ1(ST1):クロスレンジ圧縮前の画像の上
で、輝度P(h,r0)の絶対値がしきい値P0 を越
え、かつレンジ軸上の近傍(Δr1 >r−r0 の絶対値
>Δr2 )の輝度はしきい値P1 よりも小さいか調べ
る。 ステップ2(ST2):ステップ1の条件が満たされて
いれば、すべてのヒットについて輝度P(h,r0 )の
絶対値についてステップ1を繰り返す。 ステップ3(ST3):ステップ2の条件が満たされて
いれば、単独輝点のレンジ座標をr0 として出力し、動
作を停止する。 ステップ4(ST4):ステップ1、2の条件が満たさ
れていなければ、レンジr=r+1としてステップ1を
繰り返す。
【0089】図19において、h,rはヒットとレンジ
の座標を示すポインタ、P0 は単独輝点の最小振幅、P
1 は単独輝点の最大振幅、Δr1 、Δr2 は単独輝点の
近傍を定義するレンジの範囲、P(h,r0 )の絶対値
は座標(h,r)の画素の輝度である。
【0090】図20に単独輝点の例を示す。図において
61は単独輝点である。なお、単独輝点検出による基準
点検出は、クロスレンジ圧縮後の複素信号Q(c,r)
から単独輝点を検出するようにしてもよい。図21にフ
ローチャートを示す。この場合の単独輝点の例を図22
に示す。
【0091】実施例5 また、基準点検出手段10として、局所最明点検出によ
る基準点検出手段を用いてもよい。局所最明点検出によ
る基準点検出は、図23のフローチャートに示すよう
に、次の動作を行う。 ステップ1(ST1):クロスレンジ圧縮前の画像の座
標(h1 ≦h≦h2 ,r1 ≦r≦r2 )の範囲で最大輝
度を与える画素の座標(h0 ,r0 )を捜す ステップ2(ST2):(h0 ,r0 )を局所最明点の
座標として出力し、動作を停止する。
【0092】図23において、h,rはヒットとレンジ
の座標を示すポインタ、h1 、h2r1 、r2 は局所最
明点を求める範囲を制限するヒットとレンジの座標、P
(h,r)の絶対値は座標(h,r)の画素の輝度、m
axは最大輝度を示す変数、(h0 ,r0 )は局所最明
点の座標である。
【0093】また局所最明点の例を図25に示す。図に
おいて62は局所最明点である。なお、局所最明点検出
手段52がクロスレンジ圧縮後の複素信号Q(c,r)
から最明点を検出するようにしてもよい。図24にフロ
ーチャートを示す。この場合の局所最明点62の例を図
26に示す。
【0094】また局所最明点検出による基準点検出は、
図27のフローチャートに示すように、次の動作でもよ
い。 ステップ1(ST1):クロスレンジ圧縮前の画像のレ
ンジ座標(r1 ≦r≦r2 )の範囲で、輝度のヒット方
向の和を(h1 ≦h≦h2 )について求め、配列sum
(r)に記憶する ステップ2(ST2):sum(r)の最大を与えるレ
ンジ座標r0 を求め、局所最明点のレンジ座標として出
力し、動作を停止する。 図27において、sum(r)はレンジ座標rの輝度の
ヒットh(h1 ≦h≦h2 )の和である。
【0095】実施例6 また、基準点検出手段として、安定反射点検出による基
準点検出手段を用いてもよい。安定反射点検出による基
準点検出は、図28のフローチャートに示すように、次
の動作を行う。 ステップ1(ST1):座標(h,r)の画素の輝度が
しきい値P0 を越えていればカウンタs(r)をインク
リメントする。 ステップ2(ST2):カウンタs(r)が、しきい値
s0 (s0 ≦hmax )を越えていれば、r0 =rで安定
反射点のレンジ座標として出力し、動作を停止する。 ステップ3(ST3):ステップ1、2を全てのヒット
h(1≦h≦hmax )について繰り返す。 ステップ4(ST4):ステップ1〜3を全てのレンジ
r(1≦r≦rmax )について繰り返す。
【0096】図28において、h,rはヒットとレンジ
の座標を示すポインタ、P(h,r)の絶対値は座標
(h,r)の画素の輝度、P0 は安定反射点の輝度の最
小値、s(r)は輝度がP0 を越える画素の数、S0 は
安定反射点のヒット方向の画素の最小値、hmax 、rma
x は画像のヒットとレンジの座標の最大値である。図3
0に安定反射点の例を示す。図において63は安定反射
点である。
【0097】また、安定反射点検出による基準点検出
は、図29のフローチャートに示すように、次の動作を
行ってもよい。 ステップ1(ST1):レンジ座標rの画素について、
ヒット方向の輝度の平均と分散を求める。 ステップ2(ST2):平均しきい値P0 よりも大き
く、分散がしきい値σ0よりも小さければ、レンジr0
=rを安定反射点のレンジ座標として出力し、動作を停
止する。 ステップ3(ST3):全てのレンジ(1≦r≦rmax
)についてステップ1〜2を繰り返す。 図29において、h,rはヒットとレンジの座標を示す
ポインタ、hmax rmax はその最大、P(h,r)の絶
対値は座標(h,r)の画素の輝度、平均P(r),σ
(r)はレンジrの画素の輝度のヒット方向の平均と分
散、平均P0 、σ0 は平均輝度と分散のしきい値であ
る。
【0098】実施例7 また、基準点検出手段10として、目標先端検出による
基準点検出手段を用いてもよい。目標先端検出による基
準点検出は、図31のフローチャートに示すように、次
の動作を行う。 ステップ1(ST1):レンジ追尾のデータから、目標
が高速で遠ざかっている、または近づいているか調べ
る。 ステップ2(ST2):ステップ1の条件が満たされて
いる場合には、近づいているのか、遠ざかっているのか
調べる。近づいている場合には、クロスレンジ圧縮後の
画像から近いレンジ端点を検出する。遠ざかっている場
合には、遠いレンジ端点を検出する。 ステップ3(ST3):ステップ1の条件が満たされて
いない場合には、レンジの2回微分の正負を調べる。正
である場合には、クロスレンジ圧縮後の画像から左のク
ロスレンジ端点を検出する。負である場合には右のクロ
スレンジ端点を検出する。 ステップ4(ST4):検出した基準点の座標を動揺補
償手段に出力して動作を停止する。 図31において、DRはアンテナと目標の距離Rの時間
について一次微分、DDRはその二次微分、DR0は距
離Rの一次微分のしきい値である。なおDR、DDRは
送受信機内のレンジ追尾処理を行うブロックから得るこ
とができる。
【0099】目標先端の例を図32に示す。図において
68は遠いレンジ端点として検出された目標先端であ
る。また目標先端検出による基準点検出の動作を説明す
るための、目標とアンテナの位置関係を図33に示す。
図33において、1は送受信アンテナ、8は目標、70
は遠ざかり始める運動、71は近づき始める運動、77
は近づく運動、78は遠ざかる運動である。
【0100】はじめに近づく運動77では、目標先端は
再生画像のレンジ座標の小さい側、すなわちアンテナに
近い側に現れるので、上記実施例2のレンジ端点を検出
することにより近いレンジ端点を検出して目標先端とす
ることができる。
【0101】次に、遠ざかり始める運動70では、アン
テナからの距離が機体の前後であまり差がないので、レ
ンジ軸上で分離することは困難である。しかし、機体が
回転しているために、機体の尾部に比べて先頭の方がア
ンテナから遠ざかる速度が早く、したがって受信信号の
ドップラー周波数の変移は大きい。すなわち、目標先端
は再生画像のクロスレンジ座標の負の側に現れるので、
上記実施例の手順に従い左クロスレンジ端点を検出する
ことにより目標先端とすることができる。逆に、近づき
始める運動71では、機体の尾部に比べて先頭の方がア
ンテナに近づく速度が速くて、したがって受信信号のド
ップラー周波数の変移は大きい。すなわち目標先端は再
生画像のクロスレンジ座標の正の側に現れるので、上記
実施例の手順により右のクロスレンジ端点を検出して、
目標先端とすることができる。
【0102】実施例8 また、基準点検出手段10として、全レンジ探索による
基準点検出手段を用いてもよい。全レンジ探索による基
準点検出は、図34のフローチャートに示すように、次
のように動作する。 ステップ1(ST1):基準点のレンジ座標を初期化
(0)する。 ステップ2(ST2):基準点のレンジ座標をインクリ
メントして動揺補償手段へ出力する。 ステップ3(ST3):結像判定手段あるいは観測者の
判断により、結像不良とされた場合には、ステップ2を
繰り返す。 ステップ4(ST4):レンジ座標が最大値を越えたら
動作を停止する。 すなわち、全レンジ探索による基準点検出は、全ての基
準点を順次選択していくので、全ての基準点を用いて動
揺補償を自動的に試みることができる。図34におい
て、r0 は基準点のレンジ座標である。
【0103】実施例9 上記実施例1〜8は、基準点検出手段10により基準点
を求め、動揺補償を行ったが、オペレータがディスプレ
イ上の表示を見ながら入力した基準点に基づき動揺補償
を行ってもよい。図35において、13はオペレータ、
16はオペレータが検出した基準点の座標を入力するた
めの基準点入力装置である。
【0104】モニタディスプレイ6が、レンジ圧縮前の
複素信号P(h,r)からヒットhとレンジrの二次元
座標で示されるディスプレイ上にP(h,r)の絶対
値、あるいはP(h,r)の絶対値の2乗に比例した輝
度で表示する。オペレータ13はその表示を観測して基
準点を判断・選択し、基準点入力装置16に検出した基
準点のレンジ番号を入力する。動揺補償手段11は、オ
ペレータ13が検出した基準点を用いて位相補償量を求
める。したがって、オペレータの経験と勘により定めた
基準点を用いて動揺補償できる。
【0105】実施例10 また上記実施例では、モニタディスプレイ6はレンジ圧
縮手段の出力を表示していたが、図36に示すように、
クロスレンジ圧縮手段の出力信号を表示してもよい。モ
ニタディスプレイ6がクロスレンジ圧縮後の複素信号Q
(c,r)をクロスレンジcとレンジrの二次元座標で
表示されるディスプレイ上にQ(c,r)の絶対値ある
いはQ(c,r)の絶対値の2乗に比例した輝度で表示
する。オペレータ13はその表示を観測して基準点を判
断・選択し、基準点入力装置16にそのレンジ番号を入
力する。動揺補償手段11はオペレータ13が検出した
基準点を用いて位相補償量を求める。したがって、オペ
レータの経験と勘により、クロスレンジ圧縮により得ら
れたレーダ画像から基準点を検出できる。
【0106】実施例11 上記実施例1〜10において、基準点検出手段10が検
出した基準点は、動揺補償の位相量の算出のために用い
られたが、得られたレーダ画像の状態(フォーカスが適
切かどうか等)を判定する結像判定手段の基準点として
用いてもよい。図38において、12は結像判定手段で
ある。結像状態の判定とは、ある点の輝度の広がりをみ
て、実際の反射点の輝度の広がりよりもひろがっている
場合(すなわちピントがボケている場合)、結像状態は
悪いとするものである。
【0107】結像判定手段12のアルゴリズムの一例と
して、図37のフローチャートに示す点像応答評価によ
るものがある。 ステップ1(ST1):クロスレンジ圧縮後の画像の上
で、基準点検出手段が選択した基準点の座標(c0 ,r
0 )を読み込む。 ステップ2(ST2):クロスレンジ座標c(c<c0
)、レンジ座標r0 の画像の輝度Q(c,r0 )の絶
対値、を調べ、Q(c,r0 )の絶対値がαmax (αは
0<α<1の定数、max=Q(c0 ,r0 )の絶対
値)よりも小さくなる最大のcを捜してこれをc3 とす
る。 ステップ3(ST3):クロスレンジ座標c(c>c0
)、レンジ座標r0 の画像の輝度Q(c,r0 )の絶
対値、を調べ、Q(c,r0 )の絶対値がαmax よりも
小さくなるcを捜してこれをc4 とする。 ステップ4(ST4):c3 とc4 の差Δcは、基準点
(c0 ,r0 )の点像応答の広がりを示すが、Δcがあ
らかじめ定めた基準点βを越えるかどうか調べる。Δc
>βであれば点像応答不良、Δc≦βであれば点像応答
良好を出力して動作を停止する。 図37において、c0 、r0 は基準点のクロスレンジ、
レンジの座標、cはクロスレンジの座標を示すポイン
タ、Q(c,r0 )の絶対値は座標(c,r)における
画素の輝度、αは0<α<1の定数、maxは基準点の
輝度、Δcは基準点の輝度のクロスレンジ方向の広が
り、βは点像応答の良否を判定するための点像のクロス
レンジ方向の広がりのしきい値である。
【0108】結像判定手段12の出力結果に基づき、動
揺補償の結果得られたレーダ画像が適当でないとき、実
施例1〜8の動揺補償手段において用いる基準点を再検
出する。図38において、17は結像判定手段12の結
果に基づき、基準点検出手段10a,10bに対し、基
準点の再検出を指示する再検出指示手段である。また、
基準点検出手段10aは動揺補償手段11において位相
補償量を算出するための基準点を検出する第1の基準点
検出手段であり、基準点検出手段10bは結像判定手段
12に用いる基準点を検出する第2の基準点検出手段で
ある。
【0109】基準点検出手段10aと動揺補償手段11
の動作は、上述の実施例における動作と同じである。再
検出指示手段17は、あらかじめ定められた基準と比較
して、結像判定手段12の結果が良好である場合は、用
いられた基準点が適切であるから再検出指示を出力しな
い。一方、結像判定手段12の結果が不良である場合
は、他の基準点を選ぶため再検出指示信号を出力する。
この再検出指示信号は、基準点検出手段10a,10b
に入力される。これにより基準点検出手段10a,10
bは、基準点を再検出する。なお、再検出指示信号は基
準点検出手段10aのみに入力してもよい。また、図3
9のように、クロスレンジ圧縮手段4の出力に基づき、
基準点検出手段10b,10cにより2種類の基準点を
求め、それぞれについて結像判定手段12a,12bが
結像状態を判定し、その2つの判定結果を選択手段19
で選択し、その選択された1の出力に基づき再検出指示
手段が再検出を指示してもよい。
【0110】再検出指示手段17により、結像状態が適
当でないとき、自動的に基準点の再検出がなされ、良好
なレーダ画像を得ることができる。また図39の実施例
では、複数の結像判定手段12が、クロスレンジ圧縮後
の複素信号Q(c,r)から画像の結像状態を判定する
ので、適当な動揺補償により目標の高分解能画像が得ら
れているかどうか容易に知ることができる。この際、複
数の結像判定手段12のアルゴリズムまたはパラメータ
を変えておけば、それぞれ異なる判定結果を得ることが
できるので、結像判定をより安定に行うことができる。
例えば、それぞれの判定結果の多数決で全体の判定結果
を定めることができる。
【0111】また、結像判定手段12の出力を基準点検
出手段10にフィードバックする信号線を備えているの
で、結像判定結果が不良であれば基準点検出手段10は
基準点を再検出することができる。この際、フィードバ
ックがかかる毎に基準点検出手段10のアルゴリズムま
たはパラメータを変更すれば、その度に別の基準点を検
出することができるので、目標の高分解能画像が得られ
るまで一連の処理を自動的に繰り返すことができる。こ
の場合にも、複数の結像判定手段12がそれぞれの判定
結果を出力するので、結像判定をより安定して行うこと
ができる。
【0112】以上のように、選択手段19が、基準点検
出手段10a,10bの優先順位に基づき選択すること
により、より適切な結像状態の判定ができる。また基準
点検出手段10が3以上であれば、選択に際し多数決に
よってもよい。さらに、再検出指示手段17の出力に基
づき、選択の基準を変更してもよい。また図39におい
て、結像判定手段12a,12bの出力を選択手段19
が選択したが、基準点検出手段10b,10cの出力を
選択してもよく、この場合結像判定手段12は1つでよ
い。
【0113】実施例12 実施例11では、動揺補償に用いる基準点は、レンジ圧
縮手段3の出力に基づき求めたが、図40に示すよう
に、クロスレンジ圧縮手段4の出力に基づき求めた基準
点を用いて動揺補償を行ってもよい。この場合、図41
に示すように、クロスレンジ圧縮手段4の出力に基づき
複数の基準点検出手段10b,10cがそれぞれ基準点
を求め、選択手段19が基準点を選択し、その選択され
た基準点に基づき結像判定手段12が結像状態を判定し
てもよい。また、複数の結像判定手段を備え、結像判定
結果を選択手段が選択してもよい。
【0114】実施例13 また上記の実施例では、基準点の再検出を結像判定手段
の出力に基づき自動的に行っているが、レーダ画像を見
ながらオペレータが手動により再検出を指示してもよ
い。図42において、6はクロスレンジ圧縮手段の出力
を表示するモニタディスプレイ、13はオペレータ、1
4は再検出指示入力手段である。
【0115】モニタディスプレイ6がクロスレンジ圧縮
後の複素信号Q(c,r)をクロスレンジcとレンジr
の二次元座標上にQ(c,r)の絶対値またはその2乗
に比例した輝度で表示し、オペレータ13がその表示か
ら目標の高分解能画像が結像しているかどうか判定して
再検出指示入力装置14に再検出の要否を指示する。基
準点検出手段10はその指示に基づいて別の基準点を再
検出する。したがって、オペレータ13が経験と勘によ
り目標の高分解の画像が結像したと判定するまで一連の
処理を繰り返すことができる。図42において、基準点
検出手段10は複数でも、またクロスレンジ圧縮手段の
出力に基づき基準点を検出してもよく、同様の作用・効
果を奏する。
【0116】実施例14 また、上記実施例1〜13において、動揺補償手段11
を用いたが、この代わりにドップラ−追尾手段を用いた
ものでもよい。その一例を図43に示す。図43におい
て、74は基準点のドップラ−周波数を計算するドップ
ラ−周波数計算手段、75は74で求めたドップラ−周
波数の時間変化を低次の曲線でスムージングするスムー
ジング手段、76はヒットごとの位相補償量を計算する
位相補償量計算手段である。図43において、ドップラ
−追尾手段は、動揺補償手段11と同様に、基準点検出
手段10がクロスレンジ圧縮前の複素信号P(h,r)
に基づいて検出した基準点を受け、その基準点の反射波
の位相を基準にして位相補償量を求める。クロスレンジ
圧縮手段4は、この位相補償量に基づいて受信信号を補
償する。
【0117】次に、ドップラ−追尾手段の動作を説明す
る。ドップラ−周波数計算機74は式(14)にしたがって
基準点(レンジr0)で反射した受信信号P(h,r
0)を長さΔhで区分フーリエ変換してスペクトルfs
(h’,f)を求める。
【0118】
【数10】
【0119】次に、スペクトルfs(h’,f)から式
(15)により、振幅が最大になるドップラー周波数fdあ
るいは式(16)により振幅で重みづけした平均ドップラ−
周波数fdを求め出力する。
【0120】
【数11】
【0121】このようにして求められたドップラ−周波
数fd(h’)を図44に示す。図において72はドッ
プラ−周波数fd(h’)のプロットを示す次にスムー
ジング手段75は、求められたドップラ−周波数fd
(h’)をヒット方向にスムージングしたfds
(h’)を求める。その様子を図44に合わせて示す。
図において73はスムージング後のドップラ−周波数f
ds(h’)のグラフを示す。
【0122】スムージングは、例えば最小2乗法によ
り、式(17)の2乗誤差Δeを最小にするようなfds
(h’)を求めることにより実現できる。この時、fd
s(h’)は例えば式(18)のようにヒットh’の一次関
数で表すことができる。スムージングは、目標各部分の
エコーのドップラ−周波数は、時間に対して一定あるい
はゆるやかに変化するという先験的知識に基づいて実施
される処理である。
【0123】
【数12】
【0124】次に位相補償量計算手段76は、スムージ
ング後のドップラ−周波数fds(h’)から式(19)に
したがってヒットごとの位相補償量を求める。
【0125】
【数13】
【0126】ところで、上の説明では、スムージング後
のドップラ−周波数fds(h’)をヒットh’の1次
関数として説明したが、2次、あるいはより高次の関数
でもよい。
【0127】このように、ドップラ−追尾手段では、複
数ヒットの信号に対し、式(14)のフーリエ変換により信
号の積分を行うので、信号対雑音比が劣化した場合でも
位相補償量を求めることができて、目標の高分解能画像
を得ることができる。なお、この実施例における他の動
作は実施例と同様である。また基準点検出手段10は、
クロスレンジ圧縮後の画像Q(c,r)の絶対値から基
準点を検出するようになっていても構わない。また、ド
ップラー追尾手段において用いる基準点検出手段とし
て、実施例1〜8に示したクロスレンジ端点検出、レン
ジ端点検出、最明点検出、単独輝点検出、局所最明点検
出、安定反射点検出、目標先端検出、全レンジ探索いず
れのアルゴリズムを用いてもよい。
【0128】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、基準点検出
手段が目標からの反射信号のあらかじめ定められた1の
基準点を検出し、動揺補償手段がこの基準点に基づき位
相補償量をクロスレンジ圧縮手段に出力して動揺補償さ
れるので、送受信アンテナに対する目標の相対速度が変
化してもクロスレンジ分解能を劣化させることなく目標
の高分解能画像を得ることができる。
【0129】また、請求項2ないし請求項4の発明によ
れば、複数の基準点検出手段が目標からの反射信号のあ
らかじめ定められた複数の基準点を検出し、選択手段が
上記複数の基準点を選択し、動揺補償手段がこの選択さ
れた基準点に基づき位相補償するので、適切な位相補償
を行うことができ、安定なクロスレンジ分解能が得られ
る。
【0130】また、請求項5及び請求項6の発明によれ
ば、レンジ圧縮手段の出力を表示する表示装置またはク
ロスレンジ圧縮手段の出力を表示する表示装置を備え、
レーダ画像を確認しつつ選定された基準点がオペレータ
により入力され、基準点として用いられるので、適切な
基準点を選択でき、適切な位相補償を行うことができ、
安定なクロスレンジ分解能が得られる。
【0131】また、請求項7ないし請求項12の発明に
よれば、結像判定手段の出力に基づき再検出指示手段が
基準点の再検出を指示するので、適正なレーダ画像がえ
られるまで自動的に基準点検出を繰り返し、安定なクロ
スレンジ分解能が得られる。
【0132】また、請求項13の発明によれば、レーダ
画像を確認しつつ再検出指示入力手段により基準点の再
検出を指示できるので、所望のレーダ画像が得られるよ
うに基準点を検出させることができ、安定なクロスレン
ジ分解能が得られる。
【0133】また、請求項14の発明によれば、位相補
償をドップラ−追尾手段により行うので、信号対雑音比
が劣化した場合でも適切な位相補償を行うことができ、
安定なクロスレンジ分解能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のレーダ装置の構成を示す図
【図2】本発明の他の実施例のレーダ装置の構成を示す
【図3】本発明の他の実施例のレーダ装置の構成を示す
【図4】クロスレンジ端点検出のアルゴリズムを示すフ
ローチャート
【図5】クロスレンジ端点の例を示す図
【図6】クロスレンジ端点検出の他のアルゴリズムを示
すフローチャート
【図7】動揺補償の原理の説明図
【図8】レンジ端点検出のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図9】レンジ端点検出の他のアルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図10】レンジ端点検出の他のアルゴリズムを示すフ
ローチャート
【図11】レンジ端点検出の他のアルゴリズムを示すフ
ローチャート
【図12】レンジ端点の例を示す図
【図13】レンジ端点の他の例を示す図
【図14】最明点検出のアルゴリズムを示すフローチャ
ート
【図15】最明点検出の他のアルゴリズムを示すフロー
チャート
【図16】最明点検出の他のアルゴリズムを示すフロー
チャート
【図17】最明点の例を示す図
【図18】最明点の他の例を示す図
【図19】単独輝点検出のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図20】単独輝点の例を示す図
【図21】単独輝点検出の他のアルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図22】単独輝点の他の例を示す図
【図23】局所最明点検出のアルゴリズムを示すフロー
チャート
【図24】局所最明点検出の他のアルゴリズムを示すフ
ローチャート
【図25】局所最明点の例を示す図
【図26】局所最明点の他の例を示す図
【図27】局所最明点検出の他のアルゴリズムを示すフ
ローチャート
【図28】安定反射点検出のアルゴリズムを示すフロー
チャート
【図29】安定反射点検出の他のアルゴリズムを示すフ
ローチャート
【図30】安定反射点の例を示す図
【図31】目標先端検出のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図32】目標先端の例を示す図
【図33】目標先端検出の原理の説明図
【図34】全レンジ探索手段のアルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図35】請求項5の発明の実施例のレーダ装置の構成
を示す図
【図36】請求項6の発明の実施例のレーダ装置の構成
を示す図
【図37】点像応答判定のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図38】請求項7の発明の実施例のレーダ装置の構成
を示す図
【図39】請求項8の発明の実施例のレーダ装置の構成
を示す図
【図40】請求項10の発明の実施例のレーダ装置の構
成を示す図
【図41】請求項11の発明の実施例のレーダ装置の構
成を示す図
【図42】請求項13の発明の実施例のレーダ装置の構
成を示す図
【図43】ドップラ−追尾手段の構成を示す図
【図44】ドップラ−追尾手段の動作原理を示す図
【図45】従来のレーダ装置の構成を示す図
【図46】チャープ変調の原理を示す図
【図47】送受信アンテナと目標のジオメトリを示す図
【図48】目標の先端及び最後尾からの反射信号のドッ
プラ−を示す図
【図49】目標が移動した場合の、目標の先端及び最後
尾からの反射信号のドップラ−を示す図
【符号の説明】
1 送受信アンテナ 2 コヒーレント送受信機 3 レンジ圧縮手段 4 クロスレンジ圧縮手段 5 モニタディスプレイ 8 目標 10 基準点検出手段 11 動揺補償手段 12 結像判定手段 13 オペレータ 14 再検出指示入力手段 16 基準点入力装置 17 再検出指示手段 19 選択手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 雅史 神奈川県鎌倉市大船五丁目1番1号 三 菱電機株式会社電子システム研究所内 (72)発明者 藤坂 貴彦 神奈川県鎌倉市大船五丁目1番1号 三 菱電機株式会社電子システム研究所内 (72)発明者 大橋 由昌 神奈川県鎌倉市大船五丁目1番1号 三 菱電機株式会社電子システム研究所内 (72)発明者 近藤 倫正 神奈川県鎌倉市大船五丁目1番1号 三 菱電機株式会社電子システム研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−73080(JP,A) 特開 平2−208588(JP,A) 特開 平2−19783(JP,A) 特開 昭59−65274(JP,A) 特開 平6−214022(JP,A) 特開 平6−167566(JP,A) 特開 昭61−193086(JP,A) 特開 昭61−241682(JP,A) 特開 昭63−48486(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信機と、上記送信機が発生する高周波
    信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテナ
    と、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の出
    力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を向
    上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力に
    基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分解
    能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標か
    らの反射信号のあらかじめ定められた1の基準点を検出
    する基準点検出手段と、上記基準点に基づき、上記レン
    ジ圧縮手段の出力の位相変化を検出すると共に動揺補償
    を行うための位相補償量を求めて上記クロスレンジ圧縮
    手段に出力する動揺補償手段とを備え、上記クロスレン
    ジ圧縮手段において、上記位相補償量により位相誤差を
    補償した上記レンジ圧縮手段の出力に基づき上記高周波
    信号の照射方向と交差する方向の分解能を向上すること
    を特徴とするレーダ装置。
  2. 【請求項2】 送信機と、上記送信機が発生する高周波
    信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテナ
    と、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の出
    力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を向
    上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力に
    基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分解
    能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標か
    らの反射信号のあらかじめ定められた1の基準点をそれ
    ぞれ検出する複数の基準点検出手段と、上記複数の基準
    点検出手段の出力からあらかじめ定められた基準にした
    がい1の出力を選択する選択手段と、上記選択手段の出
    力に基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償す
    る動揺補償手段とを備えたことを特徴とするレーダ装
    置。
  3. 【請求項3】 送信機と、上記送信機が発生する高周波
    信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテナ
    と、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の出
    力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を向
    上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力に
    基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分解
    能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記レンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標からの反
    射信号のあらかじめ定められた1の基準点を検出する第
    1の基準点検出手段と、上記クロスレンジ圧縮手段の出
    力に基づき、上記目標からの反射信号のあらかじめ定め
    られた1の基準点を検出する第2の基準点検出手段と、
    上記第1の基準点検出手段及び上記第2の基準点検出手
    段の出力からあらかじめ定められた基準にしたがい1の
    出力を選択する選択手段と、上記選択手段の出力に基づ
    き、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する動揺補
    償手段とを備えたことを特徴とするレーダ装置。
  4. 【請求項4】 送信機と、上記送信機が発生する高周波
    信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテナ
    と、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の出
    力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を向
    上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力に
    基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分解
    能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記レンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標からの反
    射信号のあらかじめ定められた1の基準点をそれぞれ検
    出する複数の第1の基準点検出手段と、上記クロスレン
    ジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標からの反射信号の
    あらかじめ定められた1の基準点をそれぞれ検出する複
    数の第2の基準点検出手段と、上記複数の第1の基準点
    検出手段及び上記複数の第2の基準点検出手段の出力か
    らあらかじめ定められた基準にしたがい1の出力を選択
    する選択手段と、上記選択手段の出力に基づき、上記レ
    ンジ圧縮手段の出力の位相を補償する動揺補償手段とを
    備えたことを特徴とするレーダ装置。
  5. 【請求項5】 送信機と、上記送信機が発生する高周波
    信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテナ
    と、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の出
    力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を向
    上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力に
    基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分解
    能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記レンジ圧縮手段の出力を表示する表示装置と、上記
    表示装置の表示に基づき選定された上記目標からの反射
    信号のあらかじめ定められた1の基準点がオペレータに
    より入力される基準点入力手段と、上記基準点入力手段
    から入力される上記基準点に基づき、上記レンジ圧縮手
    段の出力の位相変化を検出すると共に動揺補償を行うた
    めの位相補償量を求めて上記クロスレンジ圧縮手段に出
    力する動揺補償手段とを備え、上記クロスレンジ圧縮手
    段において、上記位相補償量により位相誤差を補償した
    上記レンジ圧縮手段の出力に基づき上記高周波信号の照
    射方向と交差する方向の分解能を向上することを特徴と
    するレーダ装置。
  6. 【請求項6】 送信機と、上記送信機が発生する高周波
    信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテナ
    と、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の出
    力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を向
    上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力に
    基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分解
    能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記クロスレンジ圧縮手段の出力を表示する表示装置
    と、上記表示装置の表示に基づき選定された上記目標か
    らの反射信号のあらかじめ定められた1の基準点がオペ
    レータにより入力される基準点入力手段と、上記基準点
    入力手段から入力される上記基準点に基づき、上記レン
    ジ圧縮手段の出力の位相変化を検出すると共に動揺補償
    を行うための位相補償量を求めて上記クロスレンジ圧縮
    手段に出力する動揺補償手段とを備え、上記クロスレン
    ジ圧縮手段において、上記位相補償量により位相誤差を
    補償した上記レンジ圧縮手段の出力に基づき上記高周波
    信号の照射方向と交差する方向の分解能を向上すること
    を特徴とするレーダ装置。
  7. 【請求項7】 送信機と、上記送信機が発生する高周波
    信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテナ
    と、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の出
    力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を向
    上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力に
    基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分解
    能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記レンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標からの反
    射信号のあらかじめ定められた1の基準点を検出する第
    1の基準点検出手段と、上記クロスレンジ圧縮手段の出
    力に基づき、上記目標からの反射信号のあらかじめ定め
    られた1の基準点を検出する第2の基準点検出手段と、
    上記第2の基準点検出手段の基準点における結像状態を
    判定する結像判定手段と、上記判定結果に基づき、第1
    の基準点検出手段に対し基準点の再検出を指示する再検
    出指示手段と、上記第1の基準点検出手段の基準点に基
    づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する動揺
    補償手段とを備えたことを特徴とするレーダ装置。
  8. 【請求項8】 送信機と、上記送信機が発生する高周波
    信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテナ
    と、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の出
    力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を向
    上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力に
    基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分解
    能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記レンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標からの反
    射信号のあらかじめ定められた1の基準点を検出する第
    1の基準点検出手段と、上記クロスレンジ圧縮手段の出
    力に基づき、上記目標からの反射信号のあらかじめ定め
    られた1の基準点をそれぞれ検出する複数の第2の基準
    点検出手段と、上記複数の第2の基準点検出手段のそれ
    ぞれの基準点における結像状態を判定する複数の結像判
    定手段と、上記複数の結像判定手段の出力からあらかじ
    め定められた基準にしたがい1の出力を選択する選択手
    段と、上記選択手段の出力に基づき、第1の基準点検出
    手段に対し基準点の再検出を指示する再検出指示手段
    と、上記第1の基準点検出手段の基準点に基づき、上記
    レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する動揺補償手段と
    を備えたことを特徴とするレーダ装置。
  9. 【請求項9】 送信機と、上記送信機が発生する高周波
    信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテナ
    と、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の出
    力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を向
    上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力に
    基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分解
    能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記レンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標からの反
    射信号のあらかじめ定められた1の基準点を検出する第
    1の基準点検出手段と、上記クロスレンジ圧縮手段の出
    力に基づき、上記目標からの反射信号のあらかじめ定め
    られた1の基準点をそれぞれ検出する複数の第2の基準
    点検出手段と、上記複数の第2の基準点検出手段の出力
    からあらかじめ定められた基準にしたがい1の出力を選
    択する選択手段と、上記選択手段により選択された基準
    点における結像状態を判定する結像判定手段、上記結像
    判定手段の出力に基づき、第1の基準点検出手段に対し
    基準点の再検出を指示する再検出指示手段と、上記第1
    の基準点検出手段の基準点に基づき、上記レンジ圧縮手
    段の出力の位相を補償する動揺補償手段とを備えたこと
    を特徴とするレーダ装置。
  10. 【請求項10】 送信機と、上記送信機が発生する高周
    波信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテ
    ナと、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の
    出力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を
    向上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力
    に基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分
    解能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標か
    らの反射信号のあらかじめ定められた1の基準点をそれ
    ぞれ検出する第1の基準点検出手段及び第2の基準点検
    出手段と、上記第2の基準点検出手段の基準点における
    結像状態を判定する結像判定手段と、上記判定結果に基
    づき、第1の基準点検出手段に対し基準点の再検出を指
    示する再検出指示手段と、上記第1の基準点検出手段の
    基準点に基づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補
    償する動揺補償手段とを備えたことを特徴とするレーダ
    装置。
  11. 【請求項11】 送信機と、上記送信機が発生する高周
    波信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテ
    ナと、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の
    出力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を
    向上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力
    に基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分
    解能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標か
    らの反射信号のあらかじめ定められた1の基準点をそれ
    ぞれ検出する第1の基準点検出手段及び複数の第2の基
    準点検出手段と、上記複数の第2の基準点検出手段の出
    力からあらかじめ定められた基準にしたがい1の出力を
    選択する選択手段と、上記選択手段により選択された基
    準点における結像状態を判定する結像判定手段、上記結
    像判定手段の出力に基づき、第1の基準点検出手段に対
    し基準点の再検出を指示する再検出指示手段と、上記第
    1の基準点検出手段の基準点に基づき、上記レンジ圧縮
    手段の出力の位相を補償する動揺補償手段とを備えたこ
    とを特徴とするレーダ装置。
  12. 【請求項12】 送信機と、上記送信機が発生する高周
    波信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテ
    ナと、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の
    出力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を
    向上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力
    に基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分
    解能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標か
    らの反射信号のあらかじめ定められた1の基準点をそれ
    ぞれ検出する第1の基準点検出手段及び複数の第2の基
    準点検出手段と、上記複数の第2の基準点検出手段のそ
    れぞれの基準点における結像状態を判定する複数の結像
    判定手段と、上記複数の結像判定手段の出力からあらか
    じめ定められた基準にしたがい1の出力を選択する選択
    手段と、上記選択手段の出力に基づき、第1の基準点検
    出手段に対し基準点の再検出を指示する再検出指示手段
    と、上記第1の基準点検出手段の基準点に基づき、上記
    レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する動揺補償手段と
    を備えたことを特徴とするレーダ装置。
  13. 【請求項13】 送信機と、上記送信機が発生する高周
    波信号を照射し、目標からの反射信号を受信するアンテ
    ナと、上記反射信号を検波する受信機と、上記受信機の
    出力信号に基づき上記高周波信号の照射方向の分解能を
    向上するレンジ圧縮手段と、上記レンジ圧縮手段の出力
    に基づき上記高周波信号の照射方向と交差する方向の分
    解能を向上するクロスレンジ圧縮手段と、 上記クロスレンジ圧縮手段の出力に基づき、上記目標か
    らの反射信号のあらかじめ定められた1の基準点を検出
    する基準点検出手段と、上記基準点検出手段の出力に基
    づき、上記レンジ圧縮手段の出力の位相を補償する動揺
    補償手段と、上記クロスレンジ圧縮手段の出力を表示す
    る表示器と、上記基準点検出手段に対し基準点の再検出
    を指示する再検出指示入力手段とを備えたことを特徴と
    するレーダ装置。
  14. 【請求項14】 動揺補償手段に代えて、基準点に基づ
    き、複数回にわたり目標から反射された反射信号によ
    り、レンジ圧縮手段の出力の位相を補償するドプラー追
    尾手段を用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項
    13に記載のレーダ装置。
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