JP3692769B2 - レーダ信号処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、合成開口レーダにより画像データを取得するレーダ信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は、例えば、“Spaceborne Radar Remote Sensing:Applications And Techniques”p140,Charles Elachi,IEEE PRESSに示された従来の画像レーダ信号処理装置の構成ブロック図である。図10において1は受信機にて受信されたデータ、2はこのアナログ信号をディジタルに変換するA/D変換部、3はこのA/D変換部の出力データについてアジマス方向の周波数成分についてデータの有効な周波数のみを通過させるローパスフィルタをかけるプリサム部、4はこのプリサム部の出力についてFFTにより周波数変換を行い同じく周波数変換を施したリファレンス信号と掛け合わせた後、逆にFFTにより時間軸データに戻すレンジ圧縮部、5は後段の処理のためにレンジ方向に配列されているデータをアジマス方向に並び替えるコーナーターン部、6はアジマス方向の各レンジデータについてFFTにより周波数変換を行い同じく周波数変換を施したリファレンス信号と掛け合わせた後、逆FFTにより時間軸データに戻すアジマス圧縮部、7はスペックルノイズを減らすために積分処理を行うマルチルック処理部、8はこのマルチルック処理部の出力についてデータを表示するための変換を行うデータ表示部である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の合成開口レーダ信号処理装置は、以上のように構成されているので、1つのモードのSAR画像を得ることしかできないという問題点があった。また、別のモードが必要なときにはモード数分のハードウェアが必要でありハードウェア規模が大きくなるという問題点があった。
【0004】
また、合成開口レーダは目標が固定、レーダプラットフォームが移動しているという条件があるため、目標が移動していると画像がぼやけるという問題点があった。
【0005】
また、移動目標に着目すると合成開口レーダの画像が得られないという問題点があった。
【0006】
また、移動目標の画像化の際焦点が合わない、移動目標の情報が得られないという問題点があった。
【0007】
また、分解能を向上させると合成開口時間が長くなり、画像が得られる時間がかかるという問題があった。
【0008】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、1つの信号処理ハードウェアを用いて複数のモードのSAR画像を得ることができることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明によるレーダ信号処理装置は、受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、合成開口レーダ信号処理を行うSAR(Synthetic Aperture Radar)処理、PPI(Plan Position Indicator)処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR(Inversed SAR)処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、このモード切替部の出力データにより選択され、A/D変換部の出力データについてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部とこのレンジ圧縮部の出力である複素データについて振幅を求める振幅検出部とこの振幅検出部の出力データについてパルス間積分を行う積分部とを有するPPI処理部と、この積分部の出力データを表示するデータ表示部とを備えたものである。
【0010】
また、第2の発明によるレーダ信号処理装置は、第1の発明において、PPI処理部を、所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、このプリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力について自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力について周波数軸とアジマス角軸の極座標上で SAR 画像再生を行うポーラーフォーマット処理部と、このポーラーフォーマット処理部の出力についてFFTを実行するFFT部と、このFFT部の出力データについてマルチルック処理を行うマルチルック処理部とを有する高分解能SAR処理部に置換したものである。
【0011】
また、第3の発明によるレーダ信号処理装置は、第1の発明において、PPI処理部を、レンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、レンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについて距離の補正を行うレンジマイグレーション補正部と、このレンジマイグレーション補正部の出力データについて位相補正を行う位相補正部と、この位相補正部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有するISAR処理部に置換したものである。
【0012】
また、第4の発明によるレーダ信号処理装置は、第1の発明において、PPI処理部を、所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、このプリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、レンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有する広域SAR処理部に置換したものである。
【0013】
また、第5の発明によるレーダ信号処理装置は、受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、合成開口レーダ信号処理を行うSAR処理、PPI処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、このモード切替部の出力データについて所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、このプリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力について自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力について周波数軸とアジマス角軸の極座標上で SAR 画像再生を行うポーラーフォーマット処理部と、このポーラーフォーマット処理部の出力についてFFTを実行するFFT部とを有する高分解能SAR処理部と、このFFT部の出力について輝度の高いデータを検出する孤立反射点検出部と、この孤立反射点検出部の出力である孤立反射点の検出の有無データにより処理を切り替える処理切替部と、この処理切替部の出力について孤立反射点の検出が無い場合に、FFT部の出力データについてマルチルックを行うマルチルック処理部と、処理切替部の出力について孤立反射点の検出が有る場合に、孤立反射点の位置にあるモード切替部の出力データについてデータを切り出すデータ切り出し部と、このデータ切り出し部の出力データについてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、レンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについて距離の補正を行うレンジマイグレーション補正部と、このレンジマイグレーション補正部の出力データについて位相補正を行う位相補正部と、この位相補正部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有するISAR処理部と、このFFT部の出力データまたはマルチルック処理部の出力データのいずれかを表示するデータ表示部とを備えたものである。
【0014】
また、第6の発明によるレーダ信号処理装置は、受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、合成開口レーダ信号処理を行うSAR処理、PPI処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、このモード切替部の出力データについて所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、このプリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについて周波数軸とアジマス角軸の極座標上で SAR 画像再生を行うポーラーフォーマット処理を行うポーラーフォーマット処理部と、このポーラーフォーマット処理部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有する高分解能SAR処理部と、このFFT部の出力データについて輝度の高いデータを検出する孤立反射点検出部と、この孤立反射点検出部の出力データである孤立反射点の位置にあるデータ切替部の出力データについてデータを切り出すデータ切り出し部と、このデータ切り出し部の出力データについてレンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについて距離の補正を行うレンジマイグレーション補正部と、このレンジマイグレーション補正部の出力データについて位相補正を行う位相補正部と、この位相補正部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有するISAR処理部と、このFFT部の出力データとFFT部の出力データを重ね合わせる画像合成部と、この画像合成部の出力データを表示するデータ表示部とを備えたものである。
また、第7の発明によるレーダ信号処理装置は、受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、合成開口レーダ信号処理を行うSAR処理、PPI処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、モード切替部の出力データについてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについて距離の補正を行うレンジマイグレーション補正部と、このレンジマイグレーション補正部の出力データまたは位相補正部の出力データについて輝度の高いデータを検出する孤立反射点検出部と、この孤立反射点検出部の出力データを使って周波数の変化を算出する周波数ヒストリ算出部と、この周波数ヒストリ算出部の出力データを使って位相補正を行う位相補正部と、この位相補正部の出力データのうち焦点があったデータについてFFTを行うFFT部と、このFFT部の出力データを表示するデータ表示部とを備えたものである。
また、第8の発明によるレーダ信号処理装置は、受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、合成開口レーダ信号処理を行うSAR処理、PPI処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、
このモード切替部の出力データについて所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、プリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力データについてレンジ方向に配列されているデータをアジマス方向に並び替えるコーナーターン部と、このコーナーターン部の出力データについてアジマス圧縮を行うアジマス圧縮部と、このアジマス圧縮部の出力データについて艦船を検出する艦船検出部と、この艦船検出部の出力データから2方向に伸びる航跡を検出する航跡検出部と、この航跡検出部の出力データから艦船の進路、速度を検出する速度ベクトル推定部と、この速度ベクトル推定部の出力データを表示するデータ表示部とを備えたものである。
また、第9の発明によるレーダ信号処理装置は、第2の発明において、A/D変換部が、合成開口時間を数段階に分割し、分割毎にそれまで受信したデータについてA/D変換するものであり、この段階毎のA/D変換部の出力データについて、所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、この段階毎のプリサム部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この段階毎の動揺補償部の出力について周波数軸 とアジマス角軸の極座標上で SAR 画像再生を行うポーラーフォーマット処理部と、この段階毎のポーラーフォーマット処理部の出力について2次元FFTを実行するFFT部と、この段階毎の2次元FFT部の出力についてマルチルック処理を行うマルチルック処理部と、この段階毎のマルチルック処理部の出力データを表示するデータ表示部とを備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜5は、この発明の実施の形態1を説明する図である。なお、従来技術と同一の構成要素については、同一番号を付してその説明を省略する。図1において、14はモード信号、15はモード信号14を入力として処理切替信号を出力するモード切替部、16はモード切替部14の出力データにより選択され、上記A/D変換部の出力データについて信号処理を行い、画像データを得る信号処理部である。また、信号処理部16の中の9,10,11,12,13はそれぞれ通常のSAR処理部、PPI処理部、高分解能SAR処理部、ISAR処理部、広域SAR処理部である。
【0016】
図2において17は振幅検出部、18は積分部である。図3において19は動揺補償部、20はポーラーフォーマット処理部、21はFFT部である。図4において23はレンジマイグレーション補正部、24は位相補正部である。
【0017】
以下、図1〜5を参照しながら、本実施の形態1における動作について説明する。図1にて受信データ1は受信機からのアナログビデオである。この受信データ1をA/D変換部2にてディジタル信号に変換する。モード信号14は信号処理で行う処理を選択するための信号である。モード信号14に応じてモード切替部15にて処理切替信号を出力する。信号処理部16ではモード切替部15の出力にしたがって9〜13のいずれかの処理が選択される。そして信号処理部16からの画像データがデータ表示部8にて画面表示される。
【0018】
PPI処理部10について図2を用いて説明する。モード切替部15の出力をレンジ圧縮部4にてレンジ圧縮を行い、この出力は複素データであり振幅検出部17にて振幅を求める。表示上見やすくするためにも信号対雑音比を大きくするため、積分部18にてパルス間積分を行い、データ表示部8にてデータ表示を行う。
【0019】
高分解能SAR処理部11について図3を用いて説明する。高分解能SARの場合、通常のSAR処理に比べデータ処理量が多いため、モード切替部15の出力をプリサム部3にてアジマス方向にフィルタをかけ、所望の帯域の信号だけを取り出しデータレートを落とす。その後、動揺補償部19にてレーダのプラットフォームの動揺データから画像の中心からの距離が一定になるように距離補正を行う。ポーラーフォーマット処理部20では周波数軸とアジマス角軸の極座標上でSAR処理を行い、FFT部21にて空間軸に戻し、マルチルック処理7にて信号対雑音比を向上させるために積分を行い、レンジ方向とアジマス方向の2次元画像を得る。
【0020】
ISAR処理部12について図4を用いて説明する。ISAR処理はレンジ圧縮部4、動揺補償部19については上記と同じである。レンジマイグレーション部23ではレーダプラットフォームの移動による画像の各点のレンジのずれ量の補正、位相補償部24ではレーダプラットフォームの移動による画像の各点の位相のずれの補正を行う。最後にFFT部21にてFFTを行い、ISAR画像を得る。
【0021】
広域SAR処理部13について図5を用いて説明する。広域SAR処理では画像エリアが広いが、通常のSAR処理に比べ分解能が低いため、アジマス圧縮の代わりにFFT部21にてFFTを行い、つまりマッチドフィルタをかけることにより画像データを得る。
【0022】
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2を説明する図である。なお、従来技術および上記説明と同一の構成要素については、同一番号を付してその説明を省略する。27は孤立反射点検出部、22は処理切替部である。11aはマルチルック処理部7を除いた高分解能 SAR 処理部である。
【0023】
以下、図6を参照しながら、本実施の形態2における動作について説明する。図6において、信号処理部16にて高分解能SAR処理部11aとISAR処理部12を切り替えて行っている。モード切替部15の出力データは高分解能SAR処理部11aにて処理され、孤立反射点検出部27にてその出力から孤立反射点を検出する。孤立反射点が検出されない場合は、処理切替部22によりFFT部21の出力データをマルチルック処理を行い、データ表示部8にて出力する。一方、孤立反射点が検出された場合、処理切替部22により、画像の中に移動目標が存在しており、その部分がぼけてしまうため、ISAR処理12に切り替える。孤立反射点の位置を中心とした2次元データをデータ切り出し部25にて切り出し、モード切替部15の出力データについて動揺補償部19にてレーダのプラットフォームの動揺データから画像の中心からの距離が一定になるように距離補正を行う。この動揺補償部の出力データについてレンジマイグレーション補正部23にて距離の補正を、位相補正部24にて位相補正を行う。この位相補正部24の出力データについてFFT部21にてFFTを行い、データ処理部8にて画像データを表示する。
【0024】
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3を説明する図である。なお、従来技術および上記説明と同一の構成要素については、同一番号を付してその説明を省略する。26は画像データの重ね合わせを行う画像合成部である。
【0025】
以下、図7を参照しながら、本実施の形態3における動作について説明する。図7において、信号処理部16にて高分解能SAR処理部11aとISAR処理部12を同時に行っている。モード切替部15の出力データは高分解能SAR処理部11aにて処理され、孤立反射点検出部27にてその出力から孤立反射点を検出する。孤立反射点が検出された場合、画像の中に移動目標が存在しており、その部分がぼけてしまうため、ISAR処理12を行う。孤立反射点の位置を中心とした2次元データをデータ切り出し部25にて切り出し、モード切替部15の出力データについて動揺補償部19にてレーダのプラットフォームの動揺データから画像の中心からの距離が一定になるように距離補正を行う。この動揺補償部の出力データについてレンジマイグレーション補正部23にて距離の補正を、位相補正部24にて位相補正を行う。この位相補正部24の出力データについてFFT部21にてFFTを行い画像データを得る。画像合成部26にてこの画像データをFFT部21の画像データに位置を合わせて重ね合わせ、データ処理部8にて画像データを表示する。
【0026】
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4を説明する図である。なお、従来技術および上記説明と同一の構成要素については、同一番号を付してその説明を省略する。28は周波数ヒストリ算出部であり、12aはこの周波数ヒストリ算出部28を含んだISAR処理部である。
【0027】
以下、図8を参照しながら、本実施の形態4における動作について説明する。図8において、ISAR処理部12のレンジマイグレーション補正部23の出力に対し、孤立反射点検出部26にて孤立点検出を行う。この孤立点に着目し、周波数ヒストリ算出部28にて周波数の変化を算出する。位相補正部24にて周波数の変化分を位相変化分に変換して位相を補正し、再び孤立反射点検出を行う。周波数ヒストリが直線になるまで処理を繰り返し位相補正を行うことにより焦点のあった画像となる。最後にFFT部21にてFFTを行い、移動目標の画像データを得る。
【0028】
実施の形態5.
図9は、この発明の実施の形態5を説明する図である。なお、従来技術および上記説明と同一の構成要素については、同一番号を付してその説明を省略する。29は艦船検出部、30は航跡検出部、31は速度ベクトル推定部である。
【0029】
以下、図9を参照しながら、本実施の形態5における動作について説明する。信号処理部16において、まず、モード切替部15の出力データについてSAR処理部9にて通常のSAR処理を行い、アジマス圧縮部6の出力データについて海上のデータであることを前提に艦船検出部29にて輝度の高い部分を艦船として検出し、位置情報を得る。この位置データから航跡検出部30にて2方向に伸びる航跡を検出し、速度ベクトル推定部31にて艦船の進路、速度を検出する。
【0030】
実施の形態6.
この発明の実施の形態6の構成は図3と同じである。1’は合成開口時間を分割した受信データである。
【0031】
以下、図3を参照しながら、本実施の形態6における動作について説明する。受信データ1’は合成開口時間を数段階に分割し、分割毎にそれまで受信したデータである。この受信データ1’についてA/D変換部2にてA/D変換を行い、モード切替部15の出力に対し高分解能SAR処理を行う。データ処理部8ではまず、第1分割で得られた画像を表示する。次に高分解能SAR処理部11にて第1分割と第2分割で得られた受信データを処理し、得られた画像をデータ処理部8にて表示する。こうして分割毎にそれまで受信したデータを使用して高分解能SAR処理部11にて処理を行い、表示を行うことにより、分解能が低い画像から高い画像へと段階的に表示される。
【0032】
【発明の効果】
この発明によれば1つの信号処理部で複数の異なる処理を行うことによって、目標、地形によらず分解能の異なる画像、広域画像、信号の特徴を捉えた画像等の画像情報が1つの信号処理装置で得られるという効果がある。
【0033】
また、この発明によれば、移動目標が存在するときには通常のSAR画像から移動目標を検出してISAR画像を得られるという効果がある。
【0034】
また、この発明によれば、移動目標が存在するときには移動目標のみISAR処理を行い、通常のSAR画像にISAR画像を合成することにより移動目標はぼやけた画像にならず、画像化できるという効果がある。
【0035】
また、この発明によれば、移動目標に関して周波数ヒストリを求めることにより自動的に位相補正ができるという効果がある。
【0036】
また、この発明によれば、移動目標に関して速度、進行方向などの情報を得ることができるという効果がある。
【0037】
また、この発明によれば、また、画像再生処理時間が長いときには分解能が低い画像から分解能が高い画像へと段階に表示を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態1における構成を示す図である。
【図2】 この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態1における信号処理部の詳細構成図である。
【図3】 この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態1における信号処理部の詳細構成図である。
【図4】 この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態1における信号処理部の詳細構成図である。また、この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態6における構成を示す図である。
【図5】 この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態1における信号処理部の詳細構成図である。
【図6】 この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態2における構成を示す図である。
【図7】 この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態3における構成を示す図である。
【図8】 この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態4における構成を示す図である。
【図9】 この発明によるレーダ信号処理装置の実施の形態5における構成を示す図である。
【図10】 従来のレーダ信号処理装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 受信データ、2 A/D変換部、3 プリサム部、4 レンジ圧縮部、5コーナーターン部、6 アジマス圧縮部、7 マルチルック処理部、8 データ処理部、9 SAR処理部、10 PPI処理部、11 高分解能SAR処理部、12 ISAR処理部、13 広域SAR処理部、14 モード信号、15モード切替部、16 信号処理部、17 振幅検出部、18 積分部、19 動揺補償部、20 ポーラーフォーマット処理部、21 FFT部、22 処理切替部、23 レンジマイグレーション補正部、24 位相補正部、25 データ切り出し部、26 画像合成部、27 孤立反射点検出部、28 周波数ヒストリ算出部、29 艦船検出部、30 航跡検出部、31 速度ベクトル推定部。
Claims (9)
- 受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、
合成開口レーダ信号処理を行うSAR(Synthetic Aperture Radar)処理、PPI(Plan Position Indicator)処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR(Inversed SAR)処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、
このモード切替部の出力データにより選択され、上記A/D変換部の出力データについてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部とこのレンジ圧縮部の出力である複素データについて振幅を求める振幅検出部とこの振幅検出部の出力データについてパルス間積分を行う積分部とを有するPPI処理部と、
この積分部の出力データを表示するデータ表示部とを備えたことを特徴とするレーダ信号処理装置。 - 上記PPI処理部は、所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、このプリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力について自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力について周波数軸とアジマス角軸の極座標上で SAR 画像再生を行うポーラーフォーマット処理部と、このポーラーフォーマット処理部の出力についてFFTを実行するFFT部と、このFFT部の出力データについてマルチルック処理を行うマルチルック処理部とを有する高分解能SAR処理部である、請求項1記載のレーダ信号処理装置。
- 上記PPI処理部は、レンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、レンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについて距離の補正を行うレンジマイグレーション補正部と、このレンジマイグレーション補正部の出力データについて位相補正を行う位相補正部と、この位相補正部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有するISAR処理部である、請求項1記載のレーダ信号処理装置。
- 上記PPI処理部は、所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、このプリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、レンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有する広域SAR処理部である、請求項1記載のレーダ信号処理装置。
- 受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、
合成開口レーダ信号処理を行うSAR処理、PPI処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、
このモード切替部の出力データについて所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、このプリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力について自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力について周波数軸とアジマス角軸の極座標上で SAR 画像再生を行うポーラーフォーマット処理部と、このポーラーフォーマット処理部の出力についてFFTを実行するFFT部とを有する高分解能SAR処理部と、
このFFT部の出力について輝度の高いデータを検出する孤立反射点検出部と、
この孤立反射点検出部の出力である孤立反射点の検出の有無データにより処理を切り替える処理切替部と、
この処理切替部の出力について孤立反射点の検出が無い場合に、上記FFT部の出力データについてマルチルックを行うマルチルック処理部と、
上記処理切替部の出力について孤立反射点の検出が有る場合に、孤立反射点の位置にある上記モード切替部の出力データについてデータを切り出すデータ切り出し部と、
このデータ切り出し部の出力データについてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、レンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出 力データについて距離の補正を行うレンジマイグレーション補正部と、このレンジマイグレーション補正部の出力データについて位相補正を行う位相補正部と、この位相補正部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有するISAR処理部と、
このFFT部の出力データまたは上記マルチルック処理部の出力データのいずれかを表示するデータ表示部と、
を備えたことを特徴とするレーダ信号処理装置。 - 受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、
合成開口レーダ信号処理を行うSAR処理、PPI処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、
このモード切替部の出力データについて所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、このプリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについて周波数軸とアジマス角軸の極座標上で SAR 画像再生を行うポーラーフォーマット処理を行うポーラーフォーマット処理部と、このポーラーフォーマット処理部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有する高分解能SAR処理部と、
このFFT部の出力データについて輝度の高いデータを検出する孤立反射点検出部と、
この孤立反射点検出部の出力データである孤立反射点の位置にある上記データ切替部の出力データについてデータを切り出すデータ切り出し部と、このデータ切り出し部の出力データについてレンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについて距離の補正を行うレンジマイグレーション補正部と、このレンジマイグレーション補正部の出力データについて位相補正を行う位相補正部と、この位相補正部の出力データについてFFTを行うFFT部とを有するISAR処理部と、
このFFT部の出力データと上記FFT部の出力データを重ね合わせる画像合成部と、
この画像合成部の出力データを表示するデータ表示部と、
を備えたことを特徴とするレーダ信号処理装置。 - 受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、
合成開口レーダ信号処理を行うSAR処理、PPI処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、
上記モード切替部の出力データについてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、このレンジ圧縮部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この動揺補償部の出力データについて距離の補正を行うレンジマイグレーション補正部と、このレンジマイグレーション補正部の出力データまたは位相補正部の出力データについて輝度の高いデータを検出する孤立反射点検出部と、この孤立反射点検出部の出力データを使って周波数の変化を算出する周波数ヒストリ算出部と、この周波数ヒストリ算出部の出力データを使って位相補正を行う位相補正部と、この位相補正部の出力データのうち焦点があったデータについてFFTを行うFFT部と、
このFFT部の出力データを表示するデータ表示部と、
を備えたことを特徴とするレーダ信号処理装置。 - 受信データを入力としA/D変換を行うA/D変換部と、
合成開口レーダ信号処理を行うSAR処理、PPI処理、高分解能SAR処理、逆合成開口レーダ信号処理を行うISAR処理、広域SAR処理のいずれかの処理を選択するためのモード信号を入力として処理切替信号を出力するモード切替部と、
このモード切替部の出力データについて所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、プリサム部の出力についてレンジ圧縮を行うレンジ圧縮部と、
このレンジ圧縮部の出力データについてレンジ方向に配列されているデータをアジマス方向に並び替えるコーナーターン部と、このコーナーターン部の出力データについてアジマス圧縮を行うアジマス圧縮部と、このアジマス圧縮部の出力データについて艦船を検出 する艦船検出部と、
この艦船検出部の出力データから2方向に伸びる航跡を検出する航跡検出部と、
この航跡検出部の出力データから艦船の進路、速度を検出する速度ベクトル推定部と、
この速度ベクトル推定部の出力データを表示するデータ表示部と、
を備えたことを特徴としたレーダ信号処理装置。 - 上記A/D変換部は、合成開口時間を数段階に分割し、分割毎にそれまで受信したデータについてA/D変換するものであり、
この段階毎のA/D変換部の出力データについて、所望の帯域の信号を抽出するフィルタをかけるプリサム部と、この段階毎のプリサム部の出力データについて自機の運動量補正を行う動揺補償部と、この段階毎の動揺補償部の出力について周波数軸とアジマス角軸の極座標上で SAR 画像再生を行うポーラーフォーマット処理部と、この段階毎のポーラーフォーマット処理部の出力について2次元FFTを実行するFFT部と、この段階毎の2次元FFT部の出力についてマルチルック処理を行うマルチルック処理部と、
この段階毎のマルチルック処理部の出力データを表示するデータ表示部と、
を備えたことを特徴とする、請求項2記載のレーダ信号処理装置。
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