JP3851973B2 - 樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エポキシ基が反応することで生じた水酸基との反応により、反応物が硬化(ゲル化)することなく、また、特殊な触媒を用いることなく、容易に樹脂中のアルコール性水酸基とエポキシ基を有する化合物中のエポキシ基とを反応させる樹脂組成物の製造方法、および、この樹脂組成物の製造に際して重合性二重結合を有する化合物を用いることによりエネルギー線硬化性とした樹脂組成物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特殊な触媒を用い、且つ、かなり高温で反応を行うことにより、アルコール性水酸基とエポキシ基とが低い反応率で反応することが知られていた。しかしながら、この条件下では、重合性二重結合を有したエポキシ基含有化合物を用いた場合は、重合性二重結合が反応するため、合成することは極めて難しかった。
【0003】
更に、エポキシ基の反応により生成する水酸基とエポキシ基の反応が起き、硬化(ゲル化)してしまうため、生成物を得ることは難しかった。またアルコール性水酸基を有する樹脂中に、新たな官能基を導入するためには、重合性二重結合とカルボキシル基を有する化合物との縮合反応や、重合性二重結合とイソシアネート基を有する化合物との反応により行われていた。しかしながら、エステル化反応は反応温度が高く、またウレタン化反応では、重合性二重結合を有するモノイソシアネート化合物が極めて不安定であるか、純度が低いため合成上問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、発明が解決しようとする課題は、エポキシ基が反応することで生じた水酸基との反応により、反応物が硬化(ゲル化)することなく、また、特殊な触媒を用いることなく、容易に樹脂中のアルコール性水酸基とエポキシ基を有する化合物中のエポキシ基とを反応させることにより、好ましくは重合性二重結合とエポキシ基を有する化合物等のような重合性二重結合含有化合物を用いることによりエネルギー線硬化性とすることのできる、インキ、コーティング等の広範な用途に有用な、耐水性、耐溶剤性、耐酸性に優れた樹脂組成物の製造方法を提供することにある。
【0005】
本発明は上述の欠点を解決するために、鋭意検討した結果、少なくとも1つ以上の3級アミノ基と1つ以上のアルコール性水酸基を有する樹脂にカルボキシル基を1個有する化合物と、1つ以上のエポキシ基を有する化合物を加えて、穏和な条件下で非プロトン性第4級アンンモニウム塩を形成させると、同時に樹脂中のアルコール性水酸基とエポキシ基を有する化合物中のエポキシ基が反応すること、この反応は重合性不飽和二重結合が重合することなく反応すること、
【0006】
更に、エポキシ基の反応によって生成した水酸基との反応を起こさずに樹脂中のアルコール性水酸基とエポキシ基を有する化合物中のエポキシ基とが反応した生成物が得られることを見いだした。更に、溶剤にアルコール性水酸基を用いた場合にも、溶剤の水酸基とは反応せずに、樹脂中のアルコール性水酸基とのみ反応することを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0007】
即ち、本発明は、1分子中に1つ以上の3級アミノ基と1つ以上のアルコール性水酸基を有する樹脂(a)に、カルボキシル基を1個有する化合物(b)と、次いで1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)を加え、非プロトン性第4級アンモニウム塩を形成させると共に、アルコール性水酸基とエポキシ基とを反応させる樹脂組成物の製造方法であり、該カルボキシル基を1個有する化合物(b)または1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)が重合性不飽和二重結合を含有する化合物であることを特徴とするエネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法である。
【0008】
本発明の樹脂組成物の製造方法は、1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)が、重合性二重結合を有する化合物であること、又は、グリシジル(メタ)アクリレート及び/又はα−メチルグリシジル(メタ)アクリレートであることを特徴とする。また、本発明の樹脂組成物の製造方法は、カルボキシル基を1個有する化合物(b)が、1つ以上の重合性二重結合を有する化合物であることを特徴とするものである。
【0009】
更に、本発明は、本発明の製造方法により製造される樹脂組成物に光重合開始剤を含有させることを特徴とするエネルギー線硬化型樹脂組成物を含むものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明の1分子中に1つ以上の3級アミノ基と1つ以上のアルコール性水酸基を有する樹脂(a)に、カルボキシル基を1個有する化合物(b)と、次いで1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)を加え、非プロトン性第4級アンモニウム塩を形成させると共に、アルコール性水酸基とエポキシ基とを反応させる樹脂組成物の製造方法であり、該カルボキシル基を1個有する化合物(b)または1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)が重合性不飽和二重結合を含有する化合物であることを特徴とする製造方法の代表的なものを例示する。
【0011】
本発明に用いる、1つ以上の3級アミノ基と1つ以上のアルコール性水酸基を有する樹脂(a)としては、例えば1つ以上のアミノ基と1つの重合性二重結合を有する化合物(以下、これをA1と称する)と1つ以上のアルコール性水酸基と1つの重合性二重結合を有する化合物(以下、これをA2と称する)の共重合物、もしくは、A1とA2と、更に1種以上の、1つ以上の重合性二重結合を有するA1およびA2以外の化合物(以下、これをA3と称す)の共重合物が挙げられる。
【0012】
また、本発明に用いるカルボキシル基を1個有する化合物(b)としては、例えば1つ以上の重合性二重結合を有するモノカルボン酸(以下、これをB1と称する)、もしくはB1以外のモノカルボン酸(以下、これをB2と称する)が挙げられ、1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)としては、例えばエポキシ基と重合性二重結合とを1つ以上含む化合物(以下、これをC1と称する)、もしくは1つ以上のエポキシ基を含むC1以外の化合物(以下、これをC2と称する)が挙げられる。
【0013】
本発明の製造方法の具体例しては、A1とA2の共重合物もしくはA1とA2とA3の共重合物を、B1もしくはB2で中和した後、C1もしくはC2を付加して、数平均分子量が500〜50000の樹脂組成物を得る方法が挙げられる。
【0014】
このとき、1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)として用いるC1もしくはC2の仕込量は、1つ以上の3級アミノ基と1つ以上のアルコール性水酸基とを有する樹脂(a)の3級アミノ基とアルコール性水酸基の和のモル量に対して、エポキシ基含量として、0.1〜1.5モル量を加えて反応させる。更に好ましくは、1つ以上の3級アミノ基と1つ以上のアルコール性水酸基有する樹脂(a)の3級アミノ基とアルコール性水酸基の和のモル量に対して、エポキシ基含量として0.5〜1.0モル量を加えることである。また、カルボキシル基を1個有する化合物(b)もエポキシ基と同量以下のカルボキシル基量を加えて反応させることが好ましい。
【0015】
1つ以上のアミノ基と1つ以上の重合性二重結合を有する化合物(A1)の代表的なものとしては、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジ−n−プルピルアミノエチルアクリレート、N,N−ジ−i−プロピルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジ−n−プロピルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジ−i−プロピルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、
【0016】
N,N−ジ−n−プルピルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジ−i−プロピルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジ−n−プロピルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジ−iso−プロピルアミノプロピルメタクリレート、ビニルピリジン等の化合物が挙げることができる。
【0017】
更に、A1としては、メタクリル酸、アクリル酸あるいはメタクリル酸クロライドと第3級アルカノールアミン化合物との等モルエステル化物、もしくは、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−メチル−2,3−エポキシプロピルアクリレート、あるいは2−メチル−2,3−エポキシプロピルアクリレート等の如きエポキシ基を有するアクリレートまたはメタクリレートとモノ第2級アミン化合物との等モル付加物を挙げることができる。
【0018】
更に、1つ以上のアルコール性水酸基と1つの重合性二重結合を有する化合物(A2)の代表例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートのごときヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及びそれらのε−カプロラクタム付加物;ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルのごときヒドロキシアルキルビニルエーテル及びそれらのε−カプロラクタム付加物;
【0019】
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルジメタノールモノ(メタ)アクリルエステル及びそれらのε−カプロラクタム付加物等の化合物が挙げることができる。また、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートのグリシジル基に水、塩酸等を付加して得られたアルコール性水酸基含有(メタ)アクリレート等も挙げることができる。
【0020】
更に、1つ以上の重合性二重結合を有するA1およびA2以外の化合物(A3)の代表例としては、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン;更に置換基としてメチル、エチル、プロピル、イソプルピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、カプリル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、イソボルニル、ジシクロペンテニル、メトキシエチル、ブトキシエチル、シクロカーボネート、アクリル、メタクリル、オレイル或いはテトラヒドロフルフリル等の置換基を有するアクリレート、メタクリレートまたはフマレート;
【0021】
ポリエチレングリコールのモノアクリレート又はモノメタクリレートもしくはポリプロピレングリコールのモノアクリレート又はモノメタクリレート;2−、3−又は4−ビニルピリジン、酢酸ビニル、酪酸ビニル又は安息香酸ビニル;アクリル酸又はメタクリル酸;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド又は、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド;アクリロニトリルもしくは無水マレイン酸等があり、これらは単独又は2種以上の混合として用いることが出来る。
【0022】
これらA1およびA2、必要によりA3を用いて得られた共重合体の構造はランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、または、グラフト共重合体等の構造を形成していても良い。
【0023】
また、本発明の製造方法において、中和の際に用いられる1つ以上の重合性二重結合を有するモノカルボン酸(B1)としては、従来公知のものを使用でき、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、ラクトン変性アクリレート及び二塩基酸無水物を、1つ以上の重合性二重結合と水酸基を有する化合物と反応させたモノカルボン酸等があり、これらは単独又は2種以上の混合として用いることが出来る。
【0024】
またB1以外のモノカルボン酸(B2)は、従来公知のモノカルボン酸である、例えば、酢酸、蟻酸、トリメチル酢酸、乳酸、ヒドロキシ酢酸、クロトン酸、クロル酢酸、マレイン酸モノメチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル等を用いることができる。
【0025】
1つ以上の重合性二重結合とエポキシ基を有する化合物(C1)の具体例としては、α−メチルグリシジルアクリレート、α−メチルグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリールグリシジルエーテル等が挙げられ、更に、下記の一般式(I)〜(XV)等で示される脂環式エポキシ基含有不飽和化合物も挙げられる。
【0026】
【化1】
Figure 0003851973
【0027】
【化2】
Figure 0003851973
【0028】
〔一般式(I)〜(XV)中の、R 1 は水素原子またはメチル基、R 2 は炭素数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素基、R 3 は炭素数1〜10の2価の炭素数基を示し、Iは0〜10の整数を表す。〕
【0029】
また、C1としては、エポキシ基含有樹脂にアクリル酸やメタクリル酸を1分子中のエポキシ基に対して10〜95モル%、好ましくは30〜95モル%、更に好ましくは50〜95モル%付加させた樹脂も用いることができる。
【0030】
エポキシ基含有樹脂の具体例としては、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとをアルカリ存在下に反応させて得られるビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールAとホルマリンを縮合反応した樹脂のエポキシ化物、ビスフェノールAの代わりにブロム化ビスフェノールAを用いたもの、
【0031】
フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、パラターシャリブチルフェノール等のノボラック樹脂にエピクロルヒドリンを反応させて、グリシジルエーテル化したノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFにエピクロルヒドリンを反応させて得られるビスフェノールF系エポキシ樹脂、テトラヒドロビスフェノールAから誘導される臭素化エポキシ樹脂、
【0032】
シクロヘキセンオキサイド基、トリシクロデセンオキサイド基、シクロペンテンオキサイド基を有する環式脂肪族エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−パラ−アミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、ジグリシジルトリブロムアニリン、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグリシジルアミン系樹脂、
【0033】
ヒダントイン環をグリシジル化したヒダントイン型エポキシ樹脂、トリアジン環を有するトリグリシジルイソシアヌレート等が挙げられる。これらは単独でも2種以上の併用でも良い。
【0034】
また、1つ以上のエポキシ基を含むC1以外の化合物(C2)の代表的なものは、グリシドール、エピクロロヒドリン、フェニルグリシジルエーテル、エチレンキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、ビスフェノールエポキシ等が挙げられる。
【0035】
本発明の製造方法により得られる樹脂組成物であって、カルボキシル基を1個有する化合物(b)または1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)として、1つ以上の重合性不飽和二重結合を有するモノカルボン酸(B1)または1つ以上の重合性二重結合とエポキシ基を有する化合物(C1)等のような1つ以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物を用いて得られるエネルギー線硬化型樹脂組成物は、紫外線照射により硬化を行う場合には、光重合性開始剤や、光増感剤を添加することが好ましい。用いられる重合性光開始剤としては、特に制限はなく、公知慣用の重合性光開始剤を用いることができる。
【0036】
重合性光開始剤の代表例を挙げれば、例えば4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エステル、アルコキシアセトフェノン、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジルおよびベンジル誘導体、ベンゾインおよびベンゾイン誘導体、ベンゾインアルキルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
【0037】
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェノイルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンのごときアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリブチルアントラキンノン、1−クロロアントラキノン、
【0038】
2−アルミアントラキノンのごときアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンのごときチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールのごときケタール類、またはキサントン類等がある。
【0039】
光重合開始剤の使用量は、通常、樹脂分100重量部に対して0.2〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部の範囲である。かかる光重合開始剤は公知慣用の光重合促進剤の一種あるいは二種以上と組み合わせて用いることもできる。
【0040】
また本発明の製造方法で得られるエネルギー線硬化型樹脂組成物には、更に必要により有機溶剤を含んでいてもよく、該有機溶剤の代表的なものとしては、アエトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン等のケトン類、トルエン、キシレンの如き芳香族炭化水素、セロソルブ、ブチルセロソルブの如きセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトールの如きカルビトール類、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールの如きアルコール類、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルの如きエーテル類、
【0041】
酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテートの如き酢酸エステル類等があり、これらは一種または二種以上の混合物として用いられる。
【0042】
また、必要に応じて、本発明の製造方法で得られるエネルギー線硬化型樹脂組成物に、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリシジルアクリレート、β−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、
【0043】
ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレートジペンタエリスリトールペンタアクリレート、
【0044】
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、もしくは、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、または、上記アクリレートに対する各メタクリレート類、多塩基酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−またはそれ以上のポリエステル、あるいはビスフェノールA型エポキシアクリレート、ノボラック型エポキシアクリレート、またはウレタンアクリレートの如き、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー類、オリゴマー類もしくはプレポリマー類を含有させても良い。
【0045】
更に必要に応じて、本発明の製造方法で得られるエネルギー線硬化型樹脂組成物に、硫酸バリウム、硫化珪素、タルク、クレー、炭酸カルシウムの如き公知慣用の充填剤、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラックの如き公知慣用の着色用顔料、消泡剤、密着性付与剤またはレベリング剤などの各種添加剤、あるいはハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、ターシャリブチルカテコール、フェノチアジンの如き公知慣用の重合禁止剤を加えても良い。
【0046】
本発明の製造方法により製造されるエネルギー線硬化型樹脂組成物は、硬化性に優れ、かつ硬化前には水または酸水溶液に溶解可能で、硬化後には耐水性、耐溶剤性ならびに耐薬品性、耐熱性などに優れた皮膜を与えるものとなる。また本発明の製造方法により製造されるエネルギー線硬化型樹脂組成物は、光以外のエネルギー線によっても硬化する。これらのエネルギー線とは、電子線、α線、β線、γ線、X線、中性子線、紫外線、赤外線及び遠赤外線の如き電離性放射線等、更に熱等を総称するものである。
【0047】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び応用例により、一層具体的に説明する。以下に於て、部、及び%は特に断わりのない限り、全て重量基準である。
【0048】
(合成例1)
温度計、撹拌器、滴下ロート及び還流冷却管を備えたフラスコに、カルビトールアセテート138.8部を加え窒素雰囲気下で90℃に加熱せしめた。そこに、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート78.5部、スチレン部208.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート130.0部、カルビトールアセテート138.8部、及びABN−E(日本ヒドラジン工業製重合開始剤)20.83部の混合溶液を2時間かけ滴下した。その後更に4時間撹拌し、樹脂溶液を得た。以下これを樹脂溶液Aと略記する。
【0049】
(合成例2)
温度計、撹拌器、滴下ロート及び還流冷却管を備えたフラスコに、カルビトールアセテート170部を加え窒素雰囲気下で90℃に加熱せしめた。そこに、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート78.5部、メチルメタクリレート301.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート130.0、カルビトールアセテート170部、及びABN−R(日本ヒドラジン工業製重合開始剤)30.59部の混合溶液を2時間かけ滴下した。その後更に5時間撹拌し、樹脂溶液を得た。以下これを樹脂溶液Bと略記する。
【0050】
(合成例3)
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート163.4部を加え窒素雰囲気下で80℃に加熱せしめた。そこに、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート94.2部、メチルメタクリレート279.0部、2−ヒドロキシエチルアクリレート117部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート163.4部、及びABN−E(日本ヒドラジン工業製重合開始剤)31.86部の混合溶液を2時間かけ滴下した。その後更に4時間撹拌し、樹脂溶液を得た。以下これを樹脂溶液Cと略記する。
【0051】
(合成例4)
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却管を備えたフラスコに、イソプロピルアルコール95.7部を加え窒素雰囲気下で80℃に加熱せしめた。そこに、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート157.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート130.0部、イソプロピルアルコール95.7部、及びABN−E(日本ヒドラジン工業製重合開始剤)18.66部の混合溶液を2時間かけ滴下した。その後更に4時間撹拌し、樹脂溶液を得た。以下これを樹脂溶液Dと略記する。
【0052】
(合成例5)
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却管を備えたフラスコに、メチルエチルケトン198.5部を加え窒素雰囲気下で75℃に加熱せしめた。そこに、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート157.0部、スチレン208.4部、メチルメタクリレート100.1部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート130.0部、メチルエチルケトン198.5部、及びABN−R(日本ヒドラジン工業製重合開始剤)41.69部の混合溶液を3時間かけ滴下した。その後更に5時間撹拌し、樹脂溶液を得た。以下これを樹脂溶液Eと略記する。
【0053】
(比較合成例1)
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート179.5部を加え窒素雰囲気下で75℃に加熱せしめた。そこに、スチレン208.4部、メチルメタクリレート200.2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート130.0部、メチルエチルケトン179.5部、及びABN−R(日本ヒドラジン工業製重合開始剤)35.01部の混合溶液を2時間かけ滴下した。その後更に4時間撹拌し、樹脂溶液を得た。以下これを樹脂溶液Fと略記する。
【0054】
(実施例1)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Aを714.93部を加え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.39部、アクリル酸72.4部を加え1時間撹拌した後、グリシジルメタクリレート142.2部、カルビトールアセテート157.0部加え、更に4時間撹拌し、数平均分子量6720の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液A−1と称する。
【0055】
得られた樹脂溶液A−1中の樹脂を 13 C−NMRにて分析した結果、下記構造式に示した炭素原子(a)と(b)がそれぞれ(a):62.9ppmと(b):65.2ppmに帰属され、積分値よりこれらの割合が(a):76%、(b):24%と計算できることから、アルコール性水酸基のうちの24モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【化3】
Figure 0003851973
【0056】
(実施例2)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Aを714.93部を加え、70℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.39部、アクリル酸72.4部を加え30分撹拌した後、フェニルグリシジルエーテル150.2部、カルビトールアセテート159.9部加え、更に3時間撹拌し、数平均分子量6980の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液A−2と称する。得られた樹脂溶液A−2を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基のうちの33モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【0057】
(実施例3)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Bを880.39部を加え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.27部、アクリル酸72.4部を加え1時間撹拌した後、フェニルグリシジルエーテル150.2部加え、更に4時間撹拌し、数平均分子量7380の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液B−1と称する。得られた樹脂溶液B−1を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基のうちの41モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【0058】
(実施例4)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Bを880.39部を加え、90℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.27部、メタクリル酸129.6部を加え1時間撹拌した後、グリシジルメタクリレート213.3部加え、更に4時間撹拌し、数平均分子量7400の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂B−2と称する。得られた樹脂溶液B−2を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基のうちの57モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【0059】
(実施例5)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Cを848.9部を加え、70℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.68部、アクリル酸86.9部を加え1時間撹拌した後、フェニルグリシジルエーテル182.6部加え、更に4時間撹拌し、数平均分子量6050の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液C−1と称する。得られた樹脂溶液C−1を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基のうちの42モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【0060】
(実施例6)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Cを848.9部を加え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.68部、酢酸54.0部を加え1時間撹拌した後、グリシジルメタクリレート128.0部加え、更に4時間撹拌し、数平均分子量6020の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液C−2と称する。得られた樹脂溶液C−2を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基のうちの29モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【0061】
(実施例7)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Dを497.1部を加え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.79部、アクリル酸108.6部を加え30分撹拌した後、グリシジルメタクリレート213.3部加え、更に4時間撹拌し、数平均分子量4590の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液D−1と称する。得られた樹脂溶液D−1を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基のうちの64モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【0062】
(実施例8)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Dを497.1部を加え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.72部、メタクリル酸172.8部を加え30分撹拌した後、グリシジルメタクリレート284.4部加え、更に4時間撹拌し、数平均分子量4710の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液D−2と称する。得られた樹脂溶液D−2を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基のうちの76モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【0063】
(実施例9)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Eを1034.2部を加え、90℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.62部、乳酸180.2部を加え1時間撹拌した後、グリシジルメタクリレート284.4部加え、更に3時間撹拌し、数平均分子量5740の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液E−1と称する。得られた樹脂溶液E−1を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基のうちの65モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【0064】
(実施例10)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Eを1034.2部を加え、70℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.62部、アクリル酸144.8部を加え1時間撹拌した後、グリシジルメタクリレート284.4部加え、更に5時間撹拌し、数平均分子量6090の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液E−2と称する。得られた樹脂溶液E−2を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基のうちの48モル%がエポキシ基と反応していることを確認した。
【0065】
(比較例1)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Fを897.6部を加え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.62部、アクリル酸72.4部を加え1時間撹拌した後、グリシジルメタクリレート142.2部加え、更に4時間撹拌し、数平均分子量7810の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液F−1と称する。得られた樹脂溶液F−1を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基とエポキシ基が反応していないことを確認した。
【0066】
(比較例2)
温度計、撹拌器、及び還流冷却管を備えたフラスコに、樹脂溶液Fを897.6部を加え、70℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキノン0.62部、酢酸酸60.0部を加え1時間撹拌した後、グリシジルメタクリレート142.2部加え、更に4時間撹拌し、数平均分子量7430の樹脂の溶液を得た。以下これを樹脂溶液F−2と称する。得られた樹脂溶液F−2を用いた以外は実施例1と同様に 13 C−NMRにて分析した結果、アルコール性水酸基とエポキシ基が反応していないことを確認した。
【0067】
(応用例1〜10)
実施例1〜10で得られた各樹脂溶液100部と、1−ヒドロキシヘキシルフェニルケトン3部を各々配合せしめ、充分に混合し撹拌して塗料を得た。得られた塗料を、水研ぎしたブリキ板に、20μmの厚さで塗布し、これを70℃の温風中で10分間乾燥させた後、80Wの高圧水銀灯で、高さ15cmから30秒間照射し硬化させた。得られた塗膜の性能評価試験の結果を表1に示す。
【0068】
(耐水性)
応用例1〜10で得られた硬化塗膜を水に30分間浸漬させた後、塗膜の状態を目視にて判定し、以下のように評価した。
○:塗膜表面に異常無し。
△:塗膜表面に白化有り。
×:塗膜はがれ有り。
【0069】
(耐溶剤性)
応用例1〜10で得られた硬化塗膜を30分間酢酸エチルに浸積させた後、塗膜状態を目視にて判定し、以下のように評価した。
○:塗膜表面に異常無し。
×:塗膜表面に異常有り。
【0070】
(耐煮沸性)
応用例1〜10で得られた硬化塗膜を、沸騰した水に5分間浸漬させた後、塗膜の状態を目視にて判定し、以下のように評価した。
○:塗膜表面に異常無し。
△:塗膜表面に白化有り。
×:塗膜はがれ有り。
【0071】
(応用例11〜20)
実施例1〜10で得られた各樹脂溶液を、水研ぎしたブリキ板に、20μmの厚さで塗布し、これを150℃の温風中で30分間硬化させた。得られた塗膜の性能評価試験の結果を表2に示す。
【0072】
(耐溶剤性)
応用例11〜20で得られた硬化塗膜を30分間酢酸エチルに浸積させた後、塗膜状態を目視にて判定し、以下のように評価した。
○:塗膜表面に異常無し。
×:塗膜表面に異常有り。
【0073】
(耐煮沸性)
応用例11〜20で得られた硬化塗膜を沸騰した水に5分間浸漬させた後、塗膜の状態を目視にて判定し、以下のように評価した。
○:塗膜表面に異常無し。
△:塗膜表面に白化有り。
×:塗膜はがれ有り。
【0074】
(耐酸性)
応用例11〜20で得られた硬化塗膜を、10重量%の塩酸水溶液に15分間浸漬させた後、塗膜の状態を目視で判定し、以下のように評価した。
○:塗膜表面に異常無し。
△:塗膜表面に白化有り。
×:塗膜はがれ有り。
【0075】
【表1】
Figure 0003851973
【0076】
【表2】
Figure 0003851973
【0077】
実施例1〜10、及び表1と2から明らかなように、本発明の樹脂組成物の製造方法は、極めて容易に樹脂中のアルコール性水酸基とエポキシ基を有する化合物中のエポキシ基を反応させることができる。また、得られた樹脂組成物は光、熱等のエネルギー線によって硬化し、耐水性、耐溶剤性、耐酸性に優れた塗膜を形成することができ、インキ、コーティング等の広範な用途に適した、有用なる樹脂組成物である。
【0078】
【発明の効果】
本発明は、特殊な触媒を用いずに、且つ、副反応によるゲル化もなく、樹脂中のアルコール性水酸基とエポキシ基を有する化合物中のエポキシ基を容易に反応させることができる。この樹脂組成物の製造に際して重合性二重結合を有する化合物を用いることによりエネルギー線硬化性とした樹脂組成物を得ることができ、得られた樹脂組成物は、光、熱等のエネルギー線によって硬化し、耐水性、耐溶剤性、耐酸性に優れた塗膜を形成し、インキ、コーティング等の広範な用途に有用である。

Claims (5)

  1. 1分子中に1つ以上の3級アミノ基と1つ以上のアルコール性水酸基を有する樹脂(a)に、カルボキシル基を1個有する化合物(b)と、次いで1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)を加え、非プロトン性第4級アンモニウム塩を形成させると共に、アルコール性水酸基とエポキシ基とを反応させる樹脂組成物の製造方法であり、該カルボキシル基を1個有する化合物(b)または1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)が重合性不飽和二重結合を含有する化合物であることを特徴とするエネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法。
  2. 1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)が1つ以上の重合性二重結合を有する化合物である請求項1記載の樹脂組成物の製造方法。
  3. 1つ以上のエポキシ基を有する化合物(c)がグリシジル(メタ)アクリレート及び/又はα−メチルグリシジル(メタ)アクリレートである請求項2に記載の樹脂組成物の製造方法。
  4. カルボキシル基を1個有する化合物(b)が1つ以上の重合性二重結合を有する化合物である請求項1〜3のいずれか一つに記載の樹脂組成物の製造方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の製造方法により製造される樹脂組成物に光重合開始剤を含有させる樹脂組成物の製造方法。
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