JPH09278869A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
硬化性樹脂組成物Info
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- JPH09278869A JPH09278869A JP11978196A JP11978196A JPH09278869A JP H09278869 A JPH09278869 A JP H09278869A JP 11978196 A JP11978196 A JP 11978196A JP 11978196 A JP11978196 A JP 11978196A JP H09278869 A JPH09278869 A JP H09278869A
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- Japan
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- curable resin
- resin composition
- meth
- compound
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プリント配線基板レジスト形成時の予備加熱
時間が短く、レジスト形成後の露光および希アルカリ水
溶液による現像で画像形成可能な硬化性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 下記(A)、(B)、(C)、(D)お
よび(E)を含有してなる希アルカリ水溶液に可溶な硬
化性樹脂組成物。 (A)(メタ)アクリル酸エステルと不飽和基を含有しか
つ少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物とか
ら得られた共重合体の一部のカルボキシル基に脂環式エ
ポキシ基含有不飽和化合物を付加させた変性共重合体、
(B)光重合開始剤、(C)希釈モノマーまたはオリゴ
マー、(D)エポキシ化合物、(E)メラミン樹脂
時間が短く、レジスト形成後の露光および希アルカリ水
溶液による現像で画像形成可能な硬化性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 下記(A)、(B)、(C)、(D)お
よび(E)を含有してなる希アルカリ水溶液に可溶な硬
化性樹脂組成物。 (A)(メタ)アクリル酸エステルと不飽和基を含有しか
つ少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物とか
ら得られた共重合体の一部のカルボキシル基に脂環式エ
ポキシ基含有不飽和化合物を付加させた変性共重合体、
(B)光重合開始剤、(C)希釈モノマーまたはオリゴ
マー、(D)エポキシ化合物、(E)メラミン樹脂
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希アルカリ水溶液
に可溶で、かつ光または熱で硬化する樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、プリント配線基板レジスト形成時
の予備加熱時間が短く、レジスト形成後の露光および希
アルカリ水溶液による現像で画像形成可能な硬化性樹脂
組成物に関する。
に可溶で、かつ光または熱で硬化する樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、プリント配線基板レジスト形成時
の予備加熱時間が短く、レジスト形成後の露光および希
アルカリ水溶液による現像で画像形成可能な硬化性樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板用レジストの分野では、
プリント配線板にレジストを形成させる方法として、感
光性フィルムを所定のパターンに露光・現像し、目的の
レジストパターンを形成させる写真法が開発されてい
る。このレジスト材料としては、操作が簡便なことから
感光性フィルムが多用されているが、安価なことおよび
感光性フィルムにない特性を有すること有することから
液状レジストの採用も活発化されている。また、レジス
ト形成の際の現像液としては、従来より溶剤現像型と炭
酸ナトリウム水溶液を使用するアルカリ現像型とがある
が、オゾン層破壊、作業環境への影響等から、そのほと
んどが希アルカリ水溶液現像型へ移行している。
プリント配線板にレジストを形成させる方法として、感
光性フィルムを所定のパターンに露光・現像し、目的の
レジストパターンを形成させる写真法が開発されてい
る。このレジスト材料としては、操作が簡便なことから
感光性フィルムが多用されているが、安価なことおよび
感光性フィルムにない特性を有すること有することから
液状レジストの採用も活発化されている。また、レジス
ト形成の際の現像液としては、従来より溶剤現像型と炭
酸ナトリウム水溶液を使用するアルカリ現像型とがある
が、オゾン層破壊、作業環境への影響等から、そのほと
んどが希アルカリ水溶液現像型へ移行している。
【0003】このような希アルカリ水溶液現像型のプリ
ント配線板用レジスト材料として、特公平1−5439
0号公報等には、ノボラック型エポキシ化合物と不飽和
モノカルボン酸との反応物に多塩基酸無水物を付加させ
た化合物が開示されている。この化合物を主成分とする
ソルダーレジストインキは耐熱性に優れ、現在でも使用
されている。また、特開昭63−11930号公報、特
開昭63ー20564号公報には、スチレンと無水マレ
イン酸との共重合体のハーフエステル化合物を用いた組
成物が開示されている。
ント配線板用レジスト材料として、特公平1−5439
0号公報等には、ノボラック型エポキシ化合物と不飽和
モノカルボン酸との反応物に多塩基酸無水物を付加させ
た化合物が開示されている。この化合物を主成分とする
ソルダーレジストインキは耐熱性に優れ、現在でも使用
されている。また、特開昭63−11930号公報、特
開昭63ー20564号公報には、スチレンと無水マレ
イン酸との共重合体のハーフエステル化合物を用いた組
成物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記レ
ジスト材料は、ベンゼン環骨格を有しているため、(1)
紫外線を吸収し、その結果インクの感度が低くなる、
(2)電気特性が悪くなるという欠点を有する。さらに上
記化合物を用いたインキは、溶媒を除去するための予備
乾燥時にタック、すなわち粘着性が残る場合があり、接
触露光時にネガフィルムが汚れるのを防止する目的でタ
ックを完全にとるため予備乾燥条件を強化する必要があ
る。一般には、熱によりインキが硬化し露光後の現像性
が悪化することから、温度上昇より加熱処理時間の延長
が行われる。このため、予備乾燥時間がプリント配線板
の製造工程の律速となり、効率的な生産の障害となって
いる。
ジスト材料は、ベンゼン環骨格を有しているため、(1)
紫外線を吸収し、その結果インクの感度が低くなる、
(2)電気特性が悪くなるという欠点を有する。さらに上
記化合物を用いたインキは、溶媒を除去するための予備
乾燥時にタック、すなわち粘着性が残る場合があり、接
触露光時にネガフィルムが汚れるのを防止する目的でタ
ックを完全にとるため予備乾燥条件を強化する必要があ
る。一般には、熱によりインキが硬化し露光後の現像性
が悪化することから、温度上昇より加熱処理時間の延長
が行われる。このため、予備乾燥時間がプリント配線板
の製造工程の律速となり、効率的な生産の障害となって
いる。
【0005】これらを解決するため、特開平1−289
820号公報、特開平6−138659号公報には、脂
環式エポキシ含有不飽和化合物をポリ(メタ)アクリル樹
脂に付加した樹脂組成物が開示されている。しかし、ソ
ルダーレジストとしてエポキシ硬化剤と併用する場合に
は、予備加熱時にカルボキシル基とエポキシ基の反応が
進行し、現像性が劣ることが問題となっている。また、
この系では、タックフリー性能はよいがその反面、基板
への密着性が従来品より劣り、近年必要性を強く求めら
れている金メッキ性等に対する耐性が劣るという問題が
ある。
820号公報、特開平6−138659号公報には、脂
環式エポキシ含有不飽和化合物をポリ(メタ)アクリル樹
脂に付加した樹脂組成物が開示されている。しかし、ソ
ルダーレジストとしてエポキシ硬化剤と併用する場合に
は、予備加熱時にカルボキシル基とエポキシ基の反応が
進行し、現像性が劣ることが問題となっている。また、
この系では、タックフリー性能はよいがその反面、基板
への密着性が従来品より劣り、近年必要性を強く求めら
れている金メッキ性等に対する耐性が劣るという問題が
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは硬化性樹脂
組成物について詳細に検討した結果、特定の共重合体に
脂環式エポキシ基含有不飽和化合物を付加させて得た変
性共重合体にエポキシ化合物を配合した硬化性樹脂組成
物が、上記問題点を解決し得るレジスト材料として適す
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
組成物について詳細に検討した結果、特定の共重合体に
脂環式エポキシ基含有不飽和化合物を付加させて得た変
性共重合体にエポキシ化合物を配合した硬化性樹脂組成
物が、上記問題点を解決し得るレジスト材料として適す
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、(A)(メタ)アクリル
酸エステルと不飽和基を含有しかつ少なくとも1個のカ
ルボキシル基を有する化合物とから得られた共重合体の
一部のカルボキシル基に脂環式エポキシ基含有不飽和化
合物を付加させた変性共重合体、(B)光重合開始剤、
(C)希釈モノマーまたはオリゴマー、(D)エポキシ
化合物、(E)メラミン樹脂を含有してなる希アルカリ
水溶液に可溶な硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。当該硬化性樹脂組成物には、(F)亜リン酸エステ
ルを配合することができる。また、亜リン酸エステル
が、下記一般式(1)乃至(4)で表される化合物であ
ることを特徴とする前記硬化性樹脂組成物を提供するも
のである。また、メラミン樹脂の含有量が、変性共重合
体(A)の0.05乃至10重量%であることを特徴と
する前記硬化性樹脂組成物を提供するものである。ま
た、亜リン酸エステルの含有量が、変性共重合体(A)
の0.01乃至10重量%であることを特徴とする前記
硬化性樹脂組成物を提供するものである。また、変性共
重合体(A)の酸価が50乃至150の範囲にあること
を特徴とする前記硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。また、脂環式エポキシ基含有不飽和化合物が3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートで
あることを特徴とする前記硬化性樹脂組成物を提供する
ものである。さらに、液状レジストまたはドライフィル
ムの1成分として使用され、光によって硬化することを
特徴とする前記硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。加えて、液状レジストの1成分として使用され、熱
によって硬化することを特徴とする前記硬化性樹脂組成
物を提供するものである。以下、本発明を詳細に説明す
る。
酸エステルと不飽和基を含有しかつ少なくとも1個のカ
ルボキシル基を有する化合物とから得られた共重合体の
一部のカルボキシル基に脂環式エポキシ基含有不飽和化
合物を付加させた変性共重合体、(B)光重合開始剤、
(C)希釈モノマーまたはオリゴマー、(D)エポキシ
化合物、(E)メラミン樹脂を含有してなる希アルカリ
水溶液に可溶な硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。当該硬化性樹脂組成物には、(F)亜リン酸エステ
ルを配合することができる。また、亜リン酸エステル
が、下記一般式(1)乃至(4)で表される化合物であ
ることを特徴とする前記硬化性樹脂組成物を提供するも
のである。また、メラミン樹脂の含有量が、変性共重合
体(A)の0.05乃至10重量%であることを特徴と
する前記硬化性樹脂組成物を提供するものである。ま
た、亜リン酸エステルの含有量が、変性共重合体(A)
の0.01乃至10重量%であることを特徴とする前記
硬化性樹脂組成物を提供するものである。また、変性共
重合体(A)の酸価が50乃至150の範囲にあること
を特徴とする前記硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。また、脂環式エポキシ基含有不飽和化合物が3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートで
あることを特徴とする前記硬化性樹脂組成物を提供する
ものである。さらに、液状レジストまたはドライフィル
ムの1成分として使用され、光によって硬化することを
特徴とする前記硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。加えて、液状レジストの1成分として使用され、熱
によって硬化することを特徴とする前記硬化性樹脂組成
物を提供するものである。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0008】
【化2】
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の硬化性樹脂組成物に使用
する変性共重合体(A)は、「(メタ)アクリル酸エステ
ル」と「不飽和基を含有しかつ少なくとも1個のカルボ
キシル基を有する化合物」とから得られた共重合体の一
部のカルボキシル基に「脂環式エポキシ基含有不飽和化
合物」を付加させた変性共重合体である。
する変性共重合体(A)は、「(メタ)アクリル酸エステ
ル」と「不飽和基を含有しかつ少なくとも1個のカルボ
キシル基を有する化合物」とから得られた共重合体の一
部のカルボキシル基に「脂環式エポキシ基含有不飽和化
合物」を付加させた変性共重合体である。
【0010】変性共重合体(A)に使用できる(メタ)
アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル
(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート
等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)ア
クリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アク
リル酸エステル類、メトキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、イソオクチルオキシジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リレート類等が例示できる。
アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル
(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート
等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)ア
クリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アク
リル酸エステル類、メトキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、イソオクチルオキシジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リレート類等が例示できる。
【0011】不飽和基を含有しかつ少なくとも1個のカ
ルボキシル基を有する化合物としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、不飽和基とカルボン酸の間に鎖延長された
変性不飽和モノカルボン酸、例えばβ−カルボキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチ
ルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、
2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、
ラクトン変性等エステル結合を有する不飽和モノカルボ
ン酸、エーテル結合を有する変性不飽和モノカルボン酸
を例示できる。または、マレイン酸等のカルボキシル基
を分子中に2個以上含むものであってもよい。これらは
単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
ルボキシル基を有する化合物としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、不飽和基とカルボン酸の間に鎖延長された
変性不飽和モノカルボン酸、例えばβ−カルボキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチ
ルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、
2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、
ラクトン変性等エステル結合を有する不飽和モノカルボ
ン酸、エーテル結合を有する変性不飽和モノカルボン酸
を例示できる。または、マレイン酸等のカルボキシル基
を分子中に2個以上含むものであってもよい。これらは
単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
【0012】脂環式エポキシ基含有不飽和化合物として
は、1分子中に1個のラジカル重合性の不飽和基と脂環
式エポキシ基とを有する化合物であればよく、例えば下
記一般式で示される化合物が例示できる。これらのなか
でも、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)ア
クリレートが好ましい。
は、1分子中に1個のラジカル重合性の不飽和基と脂環
式エポキシ基とを有する化合物であればよく、例えば下
記一般式で示される化合物が例示できる。これらのなか
でも、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)ア
クリレートが好ましい。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】
【化14】
【0025】
【化15】
【0026】本発明の変性共重合体(A)には、グリシ
ジルメタクリレート、βーメチルグリシジルメタクリレ
ート、アリルグリシジルエーテル等の脂肪族含有不飽和
化合物を含有してもよい。これらのエポキシ基含有不飽
和化合物は単独で用いても2種以上を併用することもで
きる。
ジルメタクリレート、βーメチルグリシジルメタクリレ
ート、アリルグリシジルエーテル等の脂肪族含有不飽和
化合物を含有してもよい。これらのエポキシ基含有不飽
和化合物は単独で用いても2種以上を併用することもで
きる。
【0027】この脂環式又は脂肪族エポキシ基含有不飽
和化合物の合計付加量は、変性共重合体のカルボキシル
基に対して5乃至50モル%の範囲にあることが望まし
い。付加量が5%を下回ると紫外線硬化性が悪く、硬化
被膜の物性が低下する。一方、50%を越えると樹脂の
保存安定性が悪くなる。
和化合物の合計付加量は、変性共重合体のカルボキシル
基に対して5乃至50モル%の範囲にあることが望まし
い。付加量が5%を下回ると紫外線硬化性が悪く、硬化
被膜の物性が低下する。一方、50%を越えると樹脂の
保存安定性が悪くなる。
【0028】得られた変性共重合体(A)の酸価(JI
S K−1557準拠)は、50乃至150KOHmg
/gの範囲にあることが好ましい。酸価が50KOHm
g/g未満の場合には希アルカリ水溶液での未硬化樹脂
組成物の除去が難しく、150KOHmg/gを越える
と硬化皮膜の耐湿性、電気特性が劣る場合があるからで
ある。
S K−1557準拠)は、50乃至150KOHmg
/gの範囲にあることが好ましい。酸価が50KOHm
g/g未満の場合には希アルカリ水溶液での未硬化樹脂
組成物の除去が難しく、150KOHmg/gを越える
と硬化皮膜の耐湿性、電気特性が劣る場合があるからで
ある。
【0029】変性共重合体(A)の重量平均分子量は、
用途によって異なるが、一般に、ソルダーレジスト、エ
ッチングレジストに使用する場合には、重量平均分子量
10,000乃至150,000の範囲であることが好
ましい。特にソルダーレジスト、エッチングレジスト等
の塗膜厚が30μm以下の用途では、より良好な現像性
が必要なことから重量平均分子量は10,000乃至4
0,000の範囲であることが好ましい。また、刷版等
塗膜厚が100μm程度の用途においては、感度を重視
するため、重量平均分子量が100,000乃至15
0,000の範囲であることが好ましい。いずれにして
も、重量平均分子量が5,000を下回るとタックフリ
ー性能が劣り、露光後の塗膜の耐湿性が悪く現像時に膜
べりが生じ、解像度が大きく劣る場合がある。一方、重
量平均分子量が150,000を越えると、現像性が著
しく悪くなり、貯蔵安定性が劣る。
用途によって異なるが、一般に、ソルダーレジスト、エ
ッチングレジストに使用する場合には、重量平均分子量
10,000乃至150,000の範囲であることが好
ましい。特にソルダーレジスト、エッチングレジスト等
の塗膜厚が30μm以下の用途では、より良好な現像性
が必要なことから重量平均分子量は10,000乃至4
0,000の範囲であることが好ましい。また、刷版等
塗膜厚が100μm程度の用途においては、感度を重視
するため、重量平均分子量が100,000乃至15
0,000の範囲であることが好ましい。いずれにして
も、重量平均分子量が5,000を下回るとタックフリ
ー性能が劣り、露光後の塗膜の耐湿性が悪く現像時に膜
べりが生じ、解像度が大きく劣る場合がある。一方、重
量平均分子量が150,000を越えると、現像性が著
しく悪くなり、貯蔵安定性が劣る。
【0030】エポキシ開環付加に使用する触媒として
は、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、テト
ラメチルエチレンジアミン、トリ−n−オクチルアミン
等の3級アミン、テトラメチルアンモニウムクロライ
ド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチ
ルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩、テ
トラメチル尿素等のアルキル尿素、テトラメチルグアニ
ジン等のアルキルグアニジン、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン系及びこれらの塩を例示できる。これら
は単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよ
い。これらの触媒はエポキシ化合物に対して0.01乃
至10重量%、好ましくは0.5乃至3.0重量%用い
るのが好ましい。0.01重量%より少ない場合は触媒
効果が低く、10重量%を越える量を加えても効果は変
わらない。
は、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、テト
ラメチルエチレンジアミン、トリ−n−オクチルアミン
等の3級アミン、テトラメチルアンモニウムクロライ
ド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチ
ルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩、テ
トラメチル尿素等のアルキル尿素、テトラメチルグアニ
ジン等のアルキルグアニジン、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン系及びこれらの塩を例示できる。これら
は単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよ
い。これらの触媒はエポキシ化合物に対して0.01乃
至10重量%、好ましくは0.5乃至3.0重量%用い
るのが好ましい。0.01重量%より少ない場合は触媒
効果が低く、10重量%を越える量を加えても効果は変
わらない。
【0031】反応には溶媒を使用することができる。使
用できる溶媒としては、特に制限はなく、例えば、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタ
ノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジブチルエー
テル、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸イ
ソブチル、エチレングリコールモノアセテート、プロピ
レングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコー
ルモノアセテート等のエステル類、エチレングリコール
モノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノア
ルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキル
エーテル類,ジプロピレングリコールモノアルキルエー
テル類,ブチレングリコールモノアルキルエーテル類、
エチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエ
ーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルア
セテート類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルアセテート類、ジメチルフォルムアミド、ジメチルア
セトアミド等のアミド類、四塩化炭素、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素等が例示できる。これらは単独
で、または2種以上を混合して使用してもよい。
用できる溶媒としては、特に制限はなく、例えば、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタ
ノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジブチルエー
テル、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸イ
ソブチル、エチレングリコールモノアセテート、プロピ
レングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコー
ルモノアセテート等のエステル類、エチレングリコール
モノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノア
ルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキル
エーテル類,ジプロピレングリコールモノアルキルエー
テル類,ブチレングリコールモノアルキルエーテル類、
エチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエ
ーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルア
セテート類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルアセテート類、ジメチルフォルムアミド、ジメチルア
セトアミド等のアミド類、四塩化炭素、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素等が例示できる。これらは単独
で、または2種以上を混合して使用してもよい。
【0032】本発明で使用できる光重合開始剤(B)と
しては、ベンゾフェノン、アセトフェノンベンジル、ベ
ンジルジメチルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ジメトキシアセトフェノン、ジメト
キシフェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノ
ン、ジフェニルジサルファイト等が例示でき、これらは
単独でも2種以上を混合して使用することができる。光
開始剤は、変性共重合体(A)100重量部に対し、
0.1乃至20重量部配合することが好ましく、光吸収
エネルギーの重合開始遊離基への転換を強めるための相
乗剤、例えば第3級アミンを併用することができる。な
お、本発明の硬化性樹脂組成物を電子線照射で硬化させ
る場合には光重合開始剤の添加はなくてもよい。
しては、ベンゾフェノン、アセトフェノンベンジル、ベ
ンジルジメチルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ジメトキシアセトフェノン、ジメト
キシフェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノ
ン、ジフェニルジサルファイト等が例示でき、これらは
単独でも2種以上を混合して使用することができる。光
開始剤は、変性共重合体(A)100重量部に対し、
0.1乃至20重量部配合することが好ましく、光吸収
エネルギーの重合開始遊離基への転換を強めるための相
乗剤、例えば第3級アミンを併用することができる。な
お、本発明の硬化性樹脂組成物を電子線照射で硬化させ
る場合には光重合開始剤の添加はなくてもよい。
【0033】本発明で使用できる希釈モノマーまたはオ
リゴマー(C)としては、アクリル酸エステルまたはメ
タクリル酸エステル化合物、ビニル芳香族化合物、アミ
ド系不飽和化合物等で代表されるラジカル重合性二重結
合を有する化合物を例示できる。アクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する
(メタ)アクリル酸エステル類、メトキシジエチレング
リコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレング
リコール(メタ)アクリレート、イソオクチルオキシジ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ
トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メト
キシポリエチレングリコール#400−(メタ)アクリ
レート等のアルコキシ(メタ)アクリレート類、1,6
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート等の二官能(メ
タ)アクリル酸エステル類、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート等の三官能(メタ)アクリル酸
エステル類、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トなどの更に多官能(メタ)アクリル酸エステル類等が
例示できる。ビニル芳香族化合物としては、スチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレンを例示することが
できる。アミド系不飽和化合物としてはアクリルアミ
ド、メタクリルアミド等を例示することができる。オリ
ゴマーとしては、ポリエステルポリオールの(メタ)ア
クリル酸エステル類、ポリエーテルポリオールの(メ
タ)アクリル酸エステル類、ポリエポキシと(メタ)ア
クリル酸との付加物およびポリオールにポリイソシアネ
ートを介してヒドロキシ(メタ)アクリレートを導入し
た樹脂等が例示できる。希釈モノマーまたはオリゴマー
は、変性共重合体(A)に対して必要な量、例えば0を
越え300重量部以内、好ましくは0を越え100重量
部以内の範囲で配合できる。希釈モノマーおよびオリゴ
マーが300重量部を越えると本発明の硬化性樹脂組成
物の高現像度という特徴が低減する。
リゴマー(C)としては、アクリル酸エステルまたはメ
タクリル酸エステル化合物、ビニル芳香族化合物、アミ
ド系不飽和化合物等で代表されるラジカル重合性二重結
合を有する化合物を例示できる。アクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する
(メタ)アクリル酸エステル類、メトキシジエチレング
リコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレング
リコール(メタ)アクリレート、イソオクチルオキシジ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ
トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メト
キシポリエチレングリコール#400−(メタ)アクリ
レート等のアルコキシ(メタ)アクリレート類、1,6
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート等の二官能(メ
タ)アクリル酸エステル類、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート等の三官能(メタ)アクリル酸
エステル類、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トなどの更に多官能(メタ)アクリル酸エステル類等が
例示できる。ビニル芳香族化合物としては、スチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレンを例示することが
できる。アミド系不飽和化合物としてはアクリルアミ
ド、メタクリルアミド等を例示することができる。オリ
ゴマーとしては、ポリエステルポリオールの(メタ)ア
クリル酸エステル類、ポリエーテルポリオールの(メ
タ)アクリル酸エステル類、ポリエポキシと(メタ)ア
クリル酸との付加物およびポリオールにポリイソシアネ
ートを介してヒドロキシ(メタ)アクリレートを導入し
た樹脂等が例示できる。希釈モノマーまたはオリゴマー
は、変性共重合体(A)に対して必要な量、例えば0を
越え300重量部以内、好ましくは0を越え100重量
部以内の範囲で配合できる。希釈モノマーおよびオリゴ
マーが300重量部を越えると本発明の硬化性樹脂組成
物の高現像度という特徴が低減する。
【0034】本発明の硬化性樹脂組成物は、以下のエポ
キシ化合物(D)を含有することができる。不飽和基含
有エポキシ化合物として、エポキシ化ポリブタジエン、
エポキシ化ブタジエンスチレンブロック共重合体を例示
することができ、ダイセル化学(株)製「エポリードP
B」、「ESBS」等の市販品を使用することができ
る。脂環式エポキシ樹脂として、ダイセル化学(株)製
「セロキサイド2021」、「EHPE」;三井石油化
学(株)製「エポミックVG−3101」;油化シェル
エポキシ(株)製「E−1031S」;三菱ガス化学
(株)製「TETRAD−X」、「TETRAD−
C」;日本曹達(株)製「EPB−13」、「EPB−
27」等を使用することができる。共重合型エポキシ樹
脂として、グリシジルメタクリレートとスチレンの共重
合体、グリシジルメタクリレートとスチレンとメチルメ
タクリレートの共重合体である日本油脂(株)製「CP
−50M」、「CP−50S」、グリシジルメタクリレ
ートとシクロヘキシルマレイミド等の共重合体等を使用
することができる。その他の特殊な構造を有するエポキ
シ化樹脂であってもよい。ノボラック型エポキシ樹脂と
して、フェノール、クレゾール、ハロゲン化フェノール
およびアルキルフェノール等のフェノール類とホルムア
ルデヒドとを酸性触媒下で反応して得られるノボラック
類とエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒ
ドリンとを反応して得られるものやその市販品である日
本化薬(株)製「EOCN−103」、「EOCN−1
04S」、「EOCN−1020」、「EOCN−10
27」、「EPPN−201」、「BREN−S」:ダ
ウ・ケミカル社製「DEN−431」、「DEN−43
9」:大日本インキ化学工業(株)製「N−73」、
「VH−4150」を使用することができる。ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂として、ビスフェノールA、ビス
フェノールF、ビスフェノールS及びテトラブロムビス
フェノールA等のビスフェノール類とエピクロルヒドリ
ンとを反応させて得られるものや、ビスフェノールAの
ジグリシジルエーテルと前記ビスフェノール類の縮合物
とエピクロルヒドリンとを反応させ得られるものやその
市販品として、油化シェル(株)製「エピコート100
4」、「エピコート1002」;ダウケミカル社製「D
ER−330」、「DER−337」を使用することが
できる。トリスフェノールメタン、トリスクレゾールメ
タン等のエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロ
ルヒドリンとを反応させて得られるものやその市販品と
して、日本化薬(株)製「EPPN−501」、「EP
PN−502」を使用することができる。また、トリス
(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、ビフ
ェニルジグリシジルエーテルも使用することができる。
これらのエポキシ化合物は単独で用いても、2種以上を
混合して用いてもよい。これらエポキシ化合物の配合量
は変性共重合体(A)に対して100重量部以内の範囲
であることが好ましい。エポキシ化合物の量が100重
量部より多いと得られた硬化性樹脂組成物の特徴が低減
する。
キシ化合物(D)を含有することができる。不飽和基含
有エポキシ化合物として、エポキシ化ポリブタジエン、
エポキシ化ブタジエンスチレンブロック共重合体を例示
することができ、ダイセル化学(株)製「エポリードP
B」、「ESBS」等の市販品を使用することができ
る。脂環式エポキシ樹脂として、ダイセル化学(株)製
「セロキサイド2021」、「EHPE」;三井石油化
学(株)製「エポミックVG−3101」;油化シェル
エポキシ(株)製「E−1031S」;三菱ガス化学
(株)製「TETRAD−X」、「TETRAD−
C」;日本曹達(株)製「EPB−13」、「EPB−
27」等を使用することができる。共重合型エポキシ樹
脂として、グリシジルメタクリレートとスチレンの共重
合体、グリシジルメタクリレートとスチレンとメチルメ
タクリレートの共重合体である日本油脂(株)製「CP
−50M」、「CP−50S」、グリシジルメタクリレ
ートとシクロヘキシルマレイミド等の共重合体等を使用
することができる。その他の特殊な構造を有するエポキ
シ化樹脂であってもよい。ノボラック型エポキシ樹脂と
して、フェノール、クレゾール、ハロゲン化フェノール
およびアルキルフェノール等のフェノール類とホルムア
ルデヒドとを酸性触媒下で反応して得られるノボラック
類とエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒ
ドリンとを反応して得られるものやその市販品である日
本化薬(株)製「EOCN−103」、「EOCN−1
04S」、「EOCN−1020」、「EOCN−10
27」、「EPPN−201」、「BREN−S」:ダ
ウ・ケミカル社製「DEN−431」、「DEN−43
9」:大日本インキ化学工業(株)製「N−73」、
「VH−4150」を使用することができる。ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂として、ビスフェノールA、ビス
フェノールF、ビスフェノールS及びテトラブロムビス
フェノールA等のビスフェノール類とエピクロルヒドリ
ンとを反応させて得られるものや、ビスフェノールAの
ジグリシジルエーテルと前記ビスフェノール類の縮合物
とエピクロルヒドリンとを反応させ得られるものやその
市販品として、油化シェル(株)製「エピコート100
4」、「エピコート1002」;ダウケミカル社製「D
ER−330」、「DER−337」を使用することが
できる。トリスフェノールメタン、トリスクレゾールメ
タン等のエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロ
ルヒドリンとを反応させて得られるものやその市販品と
して、日本化薬(株)製「EPPN−501」、「EP
PN−502」を使用することができる。また、トリス
(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、ビフ
ェニルジグリシジルエーテルも使用することができる。
これらのエポキシ化合物は単独で用いても、2種以上を
混合して用いてもよい。これらエポキシ化合物の配合量
は変性共重合体(A)に対して100重量部以内の範囲
であることが好ましい。エポキシ化合物の量が100重
量部より多いと得られた硬化性樹脂組成物の特徴が低減
する。
【0035】本発明の硬化性樹脂組成物は、メラミン樹
脂(E)を含有することができる。メラミン樹脂として
は、s−トリアジン環を持つ化合物であればどの様なも
のであってもよい。例えば、メラミン樹脂の他、グアナ
ミン樹脂等が挙げられる。含有量としては変性共重合体
(A)100重量部に対して0.05乃至10重量部添
加することが好ましい。0.05重量部を下回ると密着
性の向上効果が小さく、10重量部を越えると基板との
密着性は優れるが、希アルカリ水溶液での現像時に膜残
りが観察され、現像感度が低下する。
脂(E)を含有することができる。メラミン樹脂として
は、s−トリアジン環を持つ化合物であればどの様なも
のであってもよい。例えば、メラミン樹脂の他、グアナ
ミン樹脂等が挙げられる。含有量としては変性共重合体
(A)100重量部に対して0.05乃至10重量部添
加することが好ましい。0.05重量部を下回ると密着
性の向上効果が小さく、10重量部を越えると基板との
密着性は優れるが、希アルカリ水溶液での現像時に膜残
りが観察され、現像感度が低下する。
【0036】本発明の硬化性樹脂組成物は、亜リン酸エ
ステル(F)を含有することができる。亜リン酸エステ
ルは、下記一般式(1)乃至(4)で表される構造を有
することが好ましい。各式中R1、R2、R3、R4、R5
は、独立で、同一でも異なってもよく、アルキル基、芳
香族環を含む炭化水素基、脂肪族環を含む炭化水素を表
し、一部不飽和基を持つものであってもよい。例えば、
(モノ)、(ジ)、トリスノニルフェニルホスファイ
ト、トリス(モノ,ジノニルフェニル)フォスファイ
ト、トリフェニルホスファイト、ジイソオクチルオクチ
ルフェニルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホス
ファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、フェ
ニルジイソデシルホスファイト、トリイソデシルホスフ
ァイト、トリイソオクチルホスファイト、トリラウリル
ホスファイト、アルキルアリルホスファイト、トリアル
キルホスファイト、アリルホスファイト、ジイソデシル
ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホス
ファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスフ
ァイト等を例示することができる。これらは、単独でも
2種以上を混合物して用いてもよい。また、室温で液状
であることが特に好ましい。添加量は、変性共重合体
(A)100重量部に対し、0.01乃至10重量部の
範囲が好ましい。添加量が0.01重量部を下回るとカ
ルボキシル基とエポキシの反応抑制効果が小さく、逆に
10重量部を越えて添加すると樹脂特性が低下する。
ステル(F)を含有することができる。亜リン酸エステ
ルは、下記一般式(1)乃至(4)で表される構造を有
することが好ましい。各式中R1、R2、R3、R4、R5
は、独立で、同一でも異なってもよく、アルキル基、芳
香族環を含む炭化水素基、脂肪族環を含む炭化水素を表
し、一部不飽和基を持つものであってもよい。例えば、
(モノ)、(ジ)、トリスノニルフェニルホスファイ
ト、トリス(モノ,ジノニルフェニル)フォスファイ
ト、トリフェニルホスファイト、ジイソオクチルオクチ
ルフェニルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホス
ファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、フェ
ニルジイソデシルホスファイト、トリイソデシルホスフ
ァイト、トリイソオクチルホスファイト、トリラウリル
ホスファイト、アルキルアリルホスファイト、トリアル
キルホスファイト、アリルホスファイト、ジイソデシル
ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホス
ファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスフ
ァイト等を例示することができる。これらは、単独でも
2種以上を混合物して用いてもよい。また、室温で液状
であることが特に好ましい。添加量は、変性共重合体
(A)100重量部に対し、0.01乃至10重量部の
範囲が好ましい。添加量が0.01重量部を下回るとカ
ルボキシル基とエポキシの反応抑制効果が小さく、逆に
10重量部を越えて添加すると樹脂特性が低下する。
【0037】
【化16】
【0038】本発明の硬化性樹脂組成物は、その他の添
加剤として必要に応じて熱重合禁止剤、界面活性剤、光
吸収剤、チキソ性付与剤、染料および顔料等を含有する
ことができる。さらには熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等
も配合することができる。
加剤として必要に応じて熱重合禁止剤、界面活性剤、光
吸収剤、チキソ性付与剤、染料および顔料等を含有する
ことができる。さらには熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等
も配合することができる。
【0039】本発明の硬化性樹脂組成物は、基材上に薄
膜として被着させ硬化させることができる。薄膜を形成
する方法としては、スプレー、ブラシ掛け、ロール塗
装、カーテン塗装、電着塗装、静電塗装等が用いられ
る。
膜として被着させ硬化させることができる。薄膜を形成
する方法としては、スプレー、ブラシ掛け、ロール塗
装、カーテン塗装、電着塗装、静電塗装等が用いられ
る。
【0040】本発明の硬化性樹脂組成物を液状レジスト
またはドライフィルムの1成分として使用する場合は、
硬化性樹脂組成物を基板上に被着させた後、光によって
硬化させることができる。「光」としては、高圧水銀
燈、紫外線、EB、レーザー光線などを使用することが
できる。また、液状レジストの1成分として使用する場
合には、熱により硬化させることもできる。硬化の条件
は、100乃至200℃で、1乃至90分の条件下で行
うことができる。硬化は不活性ガス雰囲気下で行うこと
が好ましいが、空気雰囲気下においても硬化させること
ができる。
またはドライフィルムの1成分として使用する場合は、
硬化性樹脂組成物を基板上に被着させた後、光によって
硬化させることができる。「光」としては、高圧水銀
燈、紫外線、EB、レーザー光線などを使用することが
できる。また、液状レジストの1成分として使用する場
合には、熱により硬化させることもできる。硬化の条件
は、100乃至200℃で、1乃至90分の条件下で行
うことができる。硬化は不活性ガス雰囲気下で行うこと
が好ましいが、空気雰囲気下においても硬化させること
ができる。
【0041】本発明による硬化性樹脂組成物は、プリン
ト配線基板のレジスト材料の他、レジストインキ、カラ
ーフィルター用顔料レジストインキ、半導体封止剤、イ
ンキ、プラスチック塗料、紙印刷、フィルムコーティン
グ、家具塗装等の種々のコーティング分野、FRP、ラ
イニング、さらにはエレクトロニクス分野における絶縁
ワニス、絶縁シート、シャドウマスク用エッチングレジ
スト、積層版等多くの産業分野で使用することができ
る。
ト配線基板のレジスト材料の他、レジストインキ、カラ
ーフィルター用顔料レジストインキ、半導体封止剤、イ
ンキ、プラスチック塗料、紙印刷、フィルムコーティン
グ、家具塗装等の種々のコーティング分野、FRP、ラ
イニング、さらにはエレクトロニクス分野における絶縁
ワニス、絶縁シート、シャドウマスク用エッチングレジ
スト、積層版等多くの産業分野で使用することができ
る。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】(測定項目とその測定方法) (1)安定性試験 安定性試験は、得られたインキを40℃で3日間放置
し、次の基準で評価した。 ○:インキの増粘がほとんど認められない ×:インキが増粘した (2)タックフリー性能 タックフリー性能は、ソルダーレジスト乾燥終了後、指
触し次の基準で評価した。 ○:タックがない △:タックがややある ×:タックがある (3)現像性 現像性は、1%炭酸ソーダ水溶液での現像性を以下の基
準で評価した。なお、本発明における希アルカリ水溶液
に可溶とは、この現像性が△以上(30秒以内)である
ことを意味する。 ○:20秒以内で現像可能 △:20乃至30秒で現像可能 ×:30秒を越えて必要 (4)感度 感度は、ストーファー製21段ステップタブレットを使
用して評価した。 (5)密着性 密着性は、得られたソルダーレジスト膜について、JI
S D0202に準じてセロハンテープによるピーリン
グ試験を行った。 ○:100/100 △:50/100乃至99/100 ×:0/100乃至49/100 (6)半田耐熱性 半田耐熱性は、260℃の半田槽に20秒間浸漬後のソ
ルダーレジスト膜の状態を目視で評価した。 ○:塗膜に異常がない △:塗膜にふくれ、剥離が僅かに認められる ×:塗膜にふくれ、剥離が認められる (7)耐加水分解性 耐加水分解性は、40℃の温水に24時間浸漬し、塗膜
状態を目視で判定した。 ○:全く変化のない △:僅かに塗膜光沢がなくなる ×:光沢がなくなる (8)無電解金メッキ耐性 無電解金メッキ耐性は、「オートロネックCI」(金メ
ッキ液)を使用して1A/dm2の電流密度で15分間
金メッキを行って2μm厚の金を付着させた後、塗膜を
粘着テープによりピーリング試験を行い、剥離状態を目
視で判定した。 ○:全く剥がれない △:わずかに剥がれた ×:全体の20%以上剥がれた
し、次の基準で評価した。 ○:インキの増粘がほとんど認められない ×:インキが増粘した (2)タックフリー性能 タックフリー性能は、ソルダーレジスト乾燥終了後、指
触し次の基準で評価した。 ○:タックがない △:タックがややある ×:タックがある (3)現像性 現像性は、1%炭酸ソーダ水溶液での現像性を以下の基
準で評価した。なお、本発明における希アルカリ水溶液
に可溶とは、この現像性が△以上(30秒以内)である
ことを意味する。 ○:20秒以内で現像可能 △:20乃至30秒で現像可能 ×:30秒を越えて必要 (4)感度 感度は、ストーファー製21段ステップタブレットを使
用して評価した。 (5)密着性 密着性は、得られたソルダーレジスト膜について、JI
S D0202に準じてセロハンテープによるピーリン
グ試験を行った。 ○:100/100 △:50/100乃至99/100 ×:0/100乃至49/100 (6)半田耐熱性 半田耐熱性は、260℃の半田槽に20秒間浸漬後のソ
ルダーレジスト膜の状態を目視で評価した。 ○:塗膜に異常がない △:塗膜にふくれ、剥離が僅かに認められる ×:塗膜にふくれ、剥離が認められる (7)耐加水分解性 耐加水分解性は、40℃の温水に24時間浸漬し、塗膜
状態を目視で判定した。 ○:全く変化のない △:僅かに塗膜光沢がなくなる ×:光沢がなくなる (8)無電解金メッキ耐性 無電解金メッキ耐性は、「オートロネックCI」(金メ
ッキ液)を使用して1A/dm2の電流密度で15分間
金メッキを行って2μm厚の金を付着させた後、塗膜を
粘着テープによりピーリング試験を行い、剥離状態を目
視で判定した。 ○:全く剥がれない △:わずかに剥がれた ×:全体の20%以上剥がれた
【0044】(合成例)撹拌機、温度計、還流冷却管、
滴下ロート及び窒素導入管を備えた2リットルセパラブ
ルフラスコに、ジプロピレングリコールモノメチルエー
テル(日本乳化剤社製「MFDG」)300g、t−ブ
チルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日本油脂社
製「パーブチルO」)11.9gを導入し、95℃に昇
温後、メタクリル酸172.2g、メチルメタクリレー
ト125.6g、及び2,2’−アゾビス(2−メチル
ブチロニトリル)(日本ヒドラジン工業社製「ABN−
E」)9.5g、MFDG200gを共に3時間かけて
滴下した。滴下後4時間熟成してカルボキル基を有する
幹ポリマーを合成した。次に、上記幹ポリマー溶液に、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート
(ダイセル化学工業社製「サイクロマーA200」)2
02.2g、トリフェニルホスフィン2.0g、メチル
ハイドロキノン1.0g加えて、100℃で10時間反
応させた。反応は、空気/窒素の混合雰囲気下で行っ
た。得られた共重合体を変性共重合体とする。変性共重
合体の酸価は100KOHmg/g、二重結合当量(不
飽和基1mol当りの樹脂重量)は450、重量平均分
子量は20,000であった。
滴下ロート及び窒素導入管を備えた2リットルセパラブ
ルフラスコに、ジプロピレングリコールモノメチルエー
テル(日本乳化剤社製「MFDG」)300g、t−ブ
チルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日本油脂社
製「パーブチルO」)11.9gを導入し、95℃に昇
温後、メタクリル酸172.2g、メチルメタクリレー
ト125.6g、及び2,2’−アゾビス(2−メチル
ブチロニトリル)(日本ヒドラジン工業社製「ABN−
E」)9.5g、MFDG200gを共に3時間かけて
滴下した。滴下後4時間熟成してカルボキル基を有する
幹ポリマーを合成した。次に、上記幹ポリマー溶液に、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート
(ダイセル化学工業社製「サイクロマーA200」)2
02.2g、トリフェニルホスフィン2.0g、メチル
ハイドロキノン1.0g加えて、100℃で10時間反
応させた。反応は、空気/窒素の混合雰囲気下で行っ
た。得られた共重合体を変性共重合体とする。変性共重
合体の酸価は100KOHmg/g、二重結合当量(不
飽和基1mol当りの樹脂重量)は450、重量平均分
子量は20,000であった。
【0045】(実施例1)表−1に示すごとく、変性共
重合体100重量部(固形分)、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート(DPHA)40重量部、エポキ
シ当量220のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(大日本インキ社製「エピクロンN695」)20重量
部、亜リン酸エステル(P(OC12H25)2(OH))
0.05重量部、フタロシアニングリーン2重量部、開
始剤としてチバ・ガイギー社製「イルガキュア907」
7重量部を混合した後、3本ロールで混練し、粘ちょう
なインキ組成物を得た。得られたインキ組成物を、パタ
ーン形成された基板の上にバーコーターを用いて20乃
至30μmの厚さに塗布し、80℃の送風乾燥機で20
分間乾燥させた。その後、ネガフィルムを密着させ、
1,000mJ/cm2の光量を照射した。その後1%
炭酸ソーダ水溶液で現像し、得られた塗膜を150℃送
風オーブンで30分間硬化させソルダーレジスト膜を得
た。このソルダーレジスト膜の安定性試験、タックフリ
ー性能、感度、密着性、半田耐熱性、耐加水分解性を評
価した。結果を表−2に示す。また、インキ組成物の上
記80℃での乾燥時間を10、20、40、60分間と
変化させ、その後1%炭酸ソーダ水溶液で現像し、現像
性を評価した。その結果を表−3に示す。
重合体100重量部(固形分)、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート(DPHA)40重量部、エポキ
シ当量220のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(大日本インキ社製「エピクロンN695」)20重量
部、亜リン酸エステル(P(OC12H25)2(OH))
0.05重量部、フタロシアニングリーン2重量部、開
始剤としてチバ・ガイギー社製「イルガキュア907」
7重量部を混合した後、3本ロールで混練し、粘ちょう
なインキ組成物を得た。得られたインキ組成物を、パタ
ーン形成された基板の上にバーコーターを用いて20乃
至30μmの厚さに塗布し、80℃の送風乾燥機で20
分間乾燥させた。その後、ネガフィルムを密着させ、
1,000mJ/cm2の光量を照射した。その後1%
炭酸ソーダ水溶液で現像し、得られた塗膜を150℃送
風オーブンで30分間硬化させソルダーレジスト膜を得
た。このソルダーレジスト膜の安定性試験、タックフリ
ー性能、感度、密着性、半田耐熱性、耐加水分解性を評
価した。結果を表−2に示す。また、インキ組成物の上
記80℃での乾燥時間を10、20、40、60分間と
変化させ、その後1%炭酸ソーダ水溶液で現像し、現像
性を評価した。その結果を表−3に示す。
【0046】(実施例2乃至4、比較例1)表−1に示
す配合に従い、実施例1と同様に操作し、粘ちょうなイ
ンキ組成物を得た。得られたインキ組成物を用いて実施
例1と同様に操作し、安定性試験、タックフリー性能、
感度、密着性、半田耐熱性、耐加水分解性、現像性を評
価した。結果を表−2、表−3(現像性)に示す。
す配合に従い、実施例1と同様に操作し、粘ちょうなイ
ンキ組成物を得た。得られたインキ組成物を用いて実施
例1と同様に操作し、安定性試験、タックフリー性能、
感度、密着性、半田耐熱性、耐加水分解性、現像性を評
価した。結果を表−2、表−3(現像性)に示す。
【0047】(実施例5)表−4に従い、変性共重合体
100重量部(固形分)、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート(DPHA)40重量部、エポキシ当量
220のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本
インキ社製「エピクロンN695」)20重量部、メラ
ミン樹脂20重量部、フタロシアニングリーン2重量
部、開始剤として「イルガキュア907」7重量部を混
合した後、3本ロールで混練し、粘ちょうなインキ組成
物を得た。得られたインキ組成物を、パターン形成され
た基板の上にバーコーターを用いて20乃至30μmの
厚さに塗布し、80℃の送風乾燥機で20分間乾燥させ
た。その後、ネガフィルムを密着させ、1,000mJ
/cm2の光量を照射した。その後1%炭酸ソーダ水溶
液で現像し、得られた塗膜を150℃送風オーブンで3
0分間硬化させソルダーレジスト膜を得た。このソルダ
ーレジスト膜の無電解金メッキ耐性、密着性、現像性、
感度、タックフリー性能、半田耐熱性を評価した。結果
を表−5に示す。
100重量部(固形分)、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート(DPHA)40重量部、エポキシ当量
220のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本
インキ社製「エピクロンN695」)20重量部、メラ
ミン樹脂20重量部、フタロシアニングリーン2重量
部、開始剤として「イルガキュア907」7重量部を混
合した後、3本ロールで混練し、粘ちょうなインキ組成
物を得た。得られたインキ組成物を、パターン形成され
た基板の上にバーコーターを用いて20乃至30μmの
厚さに塗布し、80℃の送風乾燥機で20分間乾燥させ
た。その後、ネガフィルムを密着させ、1,000mJ
/cm2の光量を照射した。その後1%炭酸ソーダ水溶
液で現像し、得られた塗膜を150℃送風オーブンで3
0分間硬化させソルダーレジスト膜を得た。このソルダ
ーレジスト膜の無電解金メッキ耐性、密着性、現像性、
感度、タックフリー性能、半田耐熱性を評価した。結果
を表−5に示す。
【0048】(実施例6乃至8、比較例2、3)表−4
に示す配合に従い、実施例5と同様に操作し、粘ちょう
なインキ組成物を得た。得られたインキ組成物を用いて
実施例5と同様に操作し、ソルダーレジスト膜の無電解
金メッキ耐性、密着性、現像性、感度、タックフリー性
能、半田耐熱性を評価した。結果を表−5に示す。
に示す配合に従い、実施例5と同様に操作し、粘ちょう
なインキ組成物を得た。得られたインキ組成物を用いて
実施例5と同様に操作し、ソルダーレジスト膜の無電解
金メッキ耐性、密着性、現像性、感度、タックフリー性
能、半田耐熱性を評価した。結果を表−5に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、タックフリー性能を維
持しながら基板との密着性を向上し、耐金メッキ等無電
解メッキ性に優れた硬化性樹脂組成物が提供される。ま
た、本発明によれば、予備加熱時のカルボキシル基とエ
ポキシ基との反応が抑制され、現像時の現像不良、膜残
りが無く、高現像性を有する硬化性樹脂組成物が提供さ
れる。特に、エレクトロニクスに関連するプリント配線
基板、LSI関係、液晶に付随するカラーフィルター、
封止剤等のレジスト材料、レジストインクのバインダー
樹脂として有用である。
持しながら基板との密着性を向上し、耐金メッキ等無電
解メッキ性に優れた硬化性樹脂組成物が提供される。ま
た、本発明によれば、予備加熱時のカルボキシル基とエ
ポキシ基との反応が抑制され、現像時の現像不良、膜残
りが無く、高現像性を有する硬化性樹脂組成物が提供さ
れる。特に、エレクトロニクスに関連するプリント配線
基板、LSI関係、液晶に付随するカラーフィルター、
封止剤等のレジスト材料、レジストインクのバインダー
樹脂として有用である。
Claims (10)
- 【請求項1】 下記(A)、(B)、(C)、(D)お
よび(E)を含有してなる希アルカリ水溶液に可溶な硬
化性樹脂組成物。 (A)(メタ)アクリル酸エステルと不飽和基を含有しか
つ少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物とか
ら得られた共重合体の一部のカルボキシル基に脂環式エ
ポキシ基含有不飽和化合物を付加させた変性共重合体、 (B)光重合開始剤、 (C)希釈モノマーまたはオリゴマー、 (D)エポキシ化合物、 (E)メラミン樹脂 - 【請求項2】 下記(A)、(B)、(C)、(D)、
および(F)を含有してなる希アルカリ水溶液に可溶な
硬化性樹脂組成物。 (A)(メタ)アクリル酸エステルと不飽和基を含有しか
つ少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物とか
ら得られた共重合体の一部のカルボキシル基に脂環式エ
ポキシ基含有不飽和化合物を付加させた変性共重合体、 (B)光重合開始剤、 (C)希釈モノマーまたはオリゴマー、 (D)エポキシ化合物、 (F)亜リン酸エステル - 【請求項3】 下記(A)、(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)を含有してなる希アルカリ水溶液に
可溶な硬化性樹脂組成物。 (A)(メタ)アクリル酸エステルと不飽和基を含有しか
つ少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物とか
ら得られた共重合体の一部のカルボキシル基に脂環式エ
ポキシ基含有不飽和化合物を付加させた変性共重合体、 (B)光重合開始剤、 (C)希釈モノマーまたはオリゴマー、 (D)エポキシ化合物、 (E)メラミン樹脂、 (F)亜リン酸エステル - 【請求項4】 亜リン酸エステルが、下記一般式(1)
乃至(4)で表される化合物であることを特徴とする請
求項2または3記載の硬化性樹脂組成物。 【化1】 - 【請求項5】 メラミン樹脂の含有量が、変性共重合体
(A)の0.05乃至10重量%であることを特徴とす
る請求項1、3または4のいずれかに記載の硬化性樹脂
組成物。 - 【請求項6】 亜リン酸エステルの含有量が、変性共重
合体(A)の0.01乃至10重量%であることを特徴
とする請求項2、3、4または5のいずれかに記載の硬
化性樹脂組成物。 - 【請求項7】 変性共重合体(A)の酸価が50乃至1
50の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至6のい
ずれかに記載の硬化性樹脂組成物。 - 【請求項8】 脂環式エポキシ基含有不飽和化合物が
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレ
ートであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
に記載の硬化性樹脂組成物。 - 【請求項9】 液状レジストまたはドライフィルムの1
成分として使用され、光によって硬化することを特徴と
する請求項1乃至8のいずれかに記載の硬化性樹脂組成
物。 - 【請求項10】 液状レジストの1成分として使用さ
れ、熱によって硬化することを特徴とする請求項1乃至
7のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11978196A JPH09278869A (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 硬化性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11978196A JPH09278869A (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 硬化性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09278869A true JPH09278869A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14770071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11978196A Pending JPH09278869A (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 硬化性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09278869A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007061080A1 (ja) * | 2005-11-25 | 2007-05-31 | Three Bond Co., Ltd. | 硬化性組成物 |
WO2012029425A1 (ja) * | 2010-09-03 | 2012-03-08 | ダイセル化学工業株式会社 | 熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びその用途 |
EP2647667A4 (en) * | 2010-11-30 | 2016-12-28 | Daicel Corp | HARDENABLE EPOXY RESIN COMPOSITION |
-
1996
- 1996-04-17 JP JP11978196A patent/JPH09278869A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007061080A1 (ja) * | 2005-11-25 | 2007-05-31 | Three Bond Co., Ltd. | 硬化性組成物 |
JP5353008B2 (ja) * | 2005-11-25 | 2013-11-27 | 株式会社スリーボンド | 硬化性組成物 |
WO2012029425A1 (ja) * | 2010-09-03 | 2012-03-08 | ダイセル化学工業株式会社 | 熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びその用途 |
JP2012052052A (ja) * | 2010-09-03 | 2012-03-15 | Daicel Corp | 熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びその用途 |
US9169418B2 (en) | 2010-09-03 | 2015-10-27 | Daicel Corporation | Thermosetting epoxy resin composition and uses thereof |
EP2647667A4 (en) * | 2010-11-30 | 2016-12-28 | Daicel Corp | HARDENABLE EPOXY RESIN COMPOSITION |
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