JPH09241350A - エネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

エネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法

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JPH09241350A
JPH09241350A JP8054660A JP5466096A JPH09241350A JP H09241350 A JPH09241350 A JP H09241350A JP 8054660 A JP8054660 A JP 8054660A JP 5466096 A JP5466096 A JP 5466096A JP H09241350 A JPH09241350 A JP H09241350A
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聡 吉田
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庸一 阿部
Hidenori Ishikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明が解決しようとする課題は、グリシジ
ル基が反応することで生じた水酸基との反応により、反
応物が硬化(ゲル化)することなく、また、特殊な触媒
を用いることなく、容易に樹脂中のアルコール性水酸基
と重合性不飽和二重結合含有エポキシ化合物とを反応さ
せることにより、インキ、コーティング等の広範な用途
に有用な、耐水性、耐溶剤性、耐酸性に優れた、エネル
ギー線硬化型樹脂組成物の製造方法及び該製造法により
製造されるエネルギー線硬化型樹脂組成物を提供するこ
とにある。 【解決手段】 1分子中に1つ以上の3級アミノ基と1
つ以上のアルコール性水酸基を有する樹脂(a)に、カ
ルボキシル基を有する化合物(b)と、次いで1つ以上
のグリシジル基を有する化合物(c)を加え、非プロト
ン性第4級アンモニウム塩を形成させると共に、アルコ
ール性水酸基とグリシジル基とを反応させることを特徴
とするエネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法、及び
該製造方法により製造されるエネルギー線硬化型樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたエネルギー
線硬化性、基材に対する付着性、耐熱性、耐薬品性を有
するエネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法、及び該
製造方法により製造されるエネルギー線硬化型樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特殊な触媒を用い、且つ、かなり
高温で反応を行うことにより、アルコール性水酸基とグ
リシジル基とが低い反応率で反応することが知られてい
た。しかしながら、この条件下では、重合性不飽和二重
結合を有したグリシジル基含有化合物を用いた場合は、
重合性二重結合が反応するため、合成することは極めて
難しかった。
【0003】更に、グリシジル基の反応により生成する
水酸基とグリシジル基の反応が起き、硬化(ゲル化)し
てしまうため、生成物を得ることは難しかった。またア
ルコール性水酸基を有する樹脂中に、新たな官能基を導
入するためには、重合性不飽和二重結合とカルボキシル
基を有する化合物との縮合反応や、重合性不飽和二重結
合とイソシアネート基を有する化合物との反応により行
われていた。しかしながら、エステル化反応は反応温度
が高く、またウレタン化反応では、重合性不飽和二重結
合を有するモノイソシアネート化合物が極めて不安定で
あるか、純度が低いため合成上問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、発明が解決し
ようとする課題は、グリシジル基が反応することで生じ
た水酸基との反応により、反応物が硬化(ゲル化)する
ことなく、また、特殊な触媒を用いることなく、容易に
樹脂中のアルコール性水酸基と重合性不飽和二重結合含
有エポキシ化合物とを反応させることにより、インキ、
コーティング等の広範な用途に有用な、耐水性、耐溶剤
性、耐酸性に優れた、エネルギー線硬化型樹脂組成物の
製造方法及び該製造法により製造されるエネルギー線硬
化型樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の欠点を解
決するために、鋭意検討した結果、少なくとも1つ以上
の3級アミノ基と1つ以上のアルコール性水酸基を有す
る樹脂にカルボキシル基を有する化合物と、1つ以上の
グリシジル基を有する化合物を加えて、穏和な条件下で
非プロトン性第4級アンンモニウム塩を形成させると同
時に、樹脂中のアルコール性水酸基とグリシジル化合物
のグリシジル基が、系中に重合性不飽和二重結合を有す
る場合には重合性不飽和二重結合が重合することなく、
反応すること、
【0006】更に、グリシジル基の反応によって生成し
た水酸基との反応を起こさずに樹脂中のアルコール性水
酸基とグリシジル基の反応生成物が得られることを見い
だした。更に、溶剤にアルコール性水酸基を用いた場合
にも、溶剤の水酸基とは反応せずに、樹脂中のアルコー
ル性水酸基とのみ反応することを見いだし、本発明を完
成させるに至った。
【0007】即ち、本発明は、1分子中に1つ以上の3
級アミノ基と1つ以上のアルコール性水酸基を有する樹
脂(a)に、カルボキシル基を有する化合物(b)と、
次いで1つ以上のグリシジル基を有する化合物(c)を
加え、非プロトン性第4級アンモニウム塩を形成させる
と共に、アルコール性水酸基とグリシジル基とを反応さ
せることを特徴とするエネルギー線硬化型樹脂組成物の
製造方法である。
【0008】本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物の
製造方法は、1つ以上のグリシジル基を有する化合物
(c)が、重合性二重結合を有すること、又は、1つ以
上のグリシジルを有する化合物(c)が、グリシジル
(メタ)アクリレート及び/又はα−メチルグリシジル
(メタ)アクリレートであることを特徴とする。また、
本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法は、
カルボキシル基を有する化合物(b)が、1つ以上の重
合性不飽和二重結合を有することを特徴とするものであ
る。
【0009】更に、本発明は、本発明の製造方法により
製造されるエネルギー線硬化型樹脂組成物や、更に該組
成物に光重合開始剤を含むことを特徴とするエネルギー
線硬化型樹脂組成物を含むものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の1つ以上の3級アミノ基と1つ以上のアル
コール性水酸基を有する樹脂(a)に、カルボキシル基
を有する化合物(b)と、次いで1つ以上のグリシジル
基を有する化合物(c)を加え、非プロトン性第4級ア
ンモニウム塩を形成させると共にアルコール性水酸基と
グリシジル基を反応させることを特徴とする製造法、及
び得られた樹脂組成物の代表的なものを例示する。
【0011】本発明に用いる、1つ以上の3級アミノ基
と1つ以上のアルコール性水酸基を有する樹脂(a)と
しては、1つ以上のアミノ基と1つの重合性不飽和二重
結合有する化合物(以下これをA1と称する)と1つ以
上のアルコール性水酸基と1つの重合性二重結合を有す
る化合物(以下これをA2と称する)の重合物、もしく
は、A1とA2と、更に1種以上の、1つ以上の不飽和
二重結合を有する化合物(以下これをA3と称す)の共
重合物を必須成分として重合される。
【0012】更に、該樹脂(a)を、1つ以上の不飽和
二重結合を有するモノカルボン酸(以下、B1と称す
る)、もしくはモノカルボン酸(以下、B2と称する)
で中和し、エポキシ基と不飽和二重結合とを1つ以上含
む化合物(以下、C1と称する)、もしくは1つ以上の
エポキシ基を含む化合物(以下、C2と称する)を付加
して、数平均分子量が500〜50000のエネルギー
線硬化型樹脂組成物を得る。
【0013】このとき、エポキシ化合物(c)の仕込量
は、1つ以上のアミノ基と1つ以上のアルコール性水酸
基とを有する樹脂(a)のアミノ基とアルコール性水酸
基の和のモル量に対して、エポキシ基含量として、0.
1から1.5モル量を加えて反応させる。更に好ましく
は、1つ以上のアミノ基と1つ以上のアルコール性水酸
基有する樹脂(a)のアミノ基とアルコール性水酸基の
和のモル量に対して、エポキシ基含量として0.5から
1.0モル量を加えることが好ましい。また、カルボキ
シル基を有する化合物(b)もエポキシ基と同量以下の
カルボキシル基量を加えて反応させることが好ましい。
【0014】1つ以上のアミノ基と、1つ以上の不飽和
二重結合とを有する化合物(A1)の代表的なものを挙
げれば、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−
ジ−n−プルピルアミノエチルアクリレート、N,N−
ジ−i−プロピルアミノエチルアクリレート、N,N−
ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジ−n−プロ
ピルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジ−i−プ
ロピルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノ
エチルメタクリレート、
【0015】N,N−ジ−n−プルピルアミノエチルメ
タクリレート、N,N−ジ−i−プロピルアミノエチル
メタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタ
クリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリ
レート、N,N−ジ−n−プロピルアミノプロピルメタ
クリレート、N,N−ジ−iso−プロピルアミノプロ
ピルメタクリレート、ビニルピリジン等の化合物が挙げ
ることができる。
【0016】更に、メタクリル酸、アクリル酸あるい
はメタクリル酸クロライドと第3級アルカノールアミン
化合物との等モルエステル化物、もしくは、グリシジ
ルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−メチ
ル−2,3−エポキシプロピルアクリレート、あるいは
2−メチル−2,3−エポキシプロピルアクリレート等
の如きエポキシ基を有するアクリレートまたはメタクリ
レートとモノ第2級アミン化合物との等モル付加物を挙
げることができる。
【0017】更に、A2の代表例を挙げれば、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレートのごときヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート及びそれらのε−カプロラクタム付加物;
ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビ
ニルエーテルのごときヒドロキシアルキルビニルエーテ
ル及びそれらのε−カプロラクタム付加物;
【0018】3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシルジメタノールモノ
(メタ)アクリルエステル及びそれらのε−カプロラク
タム付加物等の化合物が挙げることができる。また、グ
リシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートのエ
ポキシ基に水、塩酸等を付加して得られたアルコール性
水酸基含有(メタ)アクリレート等も挙げることができ
る。
【0019】更に、A3の代表例を挙げれば、スチレ
ン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベ
ンゼン;更に置換基としてメチル、エチル、プロピル、
イソプルピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、
アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、カプリル、ノ
ニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロ
ヘキシル、イソボルニル、ジシクロペンテニル、メトキ
シエチル、ブトキシエチル、シクロカーボネート、アク
リル、メタクリル、
【0020】オレイル或いはテトラヒドロフルフリル等
の置換基を有するアクリレート、メタクリレートまたは
フマレート;ポリエチレングリコールのモノアクリレー
ト又はモノメタクリレートもしくはポリプロピレングリ
コールのモノアクリレート又はモノメタクリレート;2
−、3−又は4−ビニルピリジン、酢酸ビニル、酪酸ビ
ニル又は安息香酸ビニル;アクリル酸又はメタクリル
酸;アクリルアミド、
【0021】メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチル
アクリルアミド又は、N−ヒドロキシメチルメタクリル
アミド;アクリロニトリルもしくは無水マレイン酸等が
あり、これらは単独又は2種以上の混合として用いるこ
とが出来る。また、得られた共重合体の構造はランダム
共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、または、
グラフト共重合体等の構造を形成していても良い。
【0022】また中和の際に用いられる1つ以上の不飽
和二重結合を有するモノカルボン酸B1としては、従来
公知のものを使用でき、具体的にはアクリル酸、メタク
リル酸、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、
ラクトン変性アクリレート及び二塩基酸無水物を、1つ
以上の重合成不飽和二重結合と水酸基を有する化合物と
反応させたモノカルボン酸等があり、これらは単独又は
2種以上の混合として用いることが出来る。
【0023】またモノカルボン酸B2は、従来公知のモ
ノカルボン酸である、例えば、酢酸、蟻酸、トリメチル
酢酸、乳酸、ヒドロキシ酢酸、クロトン酸、クロル酢
酸、マレイン酸モノメチルエステル、フマル酸モノメチ
ルエステル、イタコン酸モノメチルエステル等を用いる
ことができる。
【0024】1つ以上の不飽和二重結合とエポキシ基を
有する化合物C1の具体例としては、α−メチルグリシ
ジルアクリレート、α−メチルグリシジルメタクリレー
ト、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、アリールグリシジルエーテル等が挙げられる。また
脂環式エポキシ基含有不飽和化合物;具体的には、下記
の一般式1(化1)から一般式15(化15)等で示さ
れるものが挙げられる。
【0025】
【化1】 (一般式1)
【0026】
【化2】 (一般式2)
【0027】
【化3】 (一般式3)
【0028】
【化4】 (一般式4)
【0029】
【化5】 (一般式5)
【0030】
【化6】 (一般式6)
【0031】
【化7】 (一般式7)
【0032】
【化8】 (一般式8)
【0033】
【化9】 (一般式9)
【0034】
【化10】 (一般式10)
【0035】
【化11】 (一般式11)
【0036】
【化12】 (一般式12)
【0037】
【化13】 (一般式13)
【0038】
【化14】 (一般式14)
【0039】
【化15】 (一般式15)
【0040】(一般式1から一般式15中の、R1は水
素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜6の2価の脂
肪族飽和炭化水素基、R3は炭素数1〜10の2価の炭
素数基を示し、Iは0〜10の整数を表す。)
【0041】また、エポキシ化合物及びエポキシ基含有
樹脂にアクリル酸及びメタクリル酸を1分子中のエポキ
シ基に対して10モル%〜95モル%、好ましくは、3
0モル%〜95モル%、更に好ましくは、50モル%〜
95モル%付加させた樹脂も用いることができる。
【0042】具体的にはグリシジルエーテル系エポキシ
樹脂、例えばビスフェノールAとエピクロルヒドリンと
をアルカリ存在下に反応させて得られるビスフェノール
A系エポキシ樹脂や、ビスフェノールAとホルマリンを
縮合反応した樹脂のエポキシ化物、ビスフェノールAの
代わりにブロム化ビスフェノールAを用いたものが挙げ
られる。
【0043】また、ノボラック樹脂にエピクロルヒドリ
ンを反応させて、グリシジルエーテル化したノボラック
型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型、オルソクレ
ゾールノボラック型、パラターシャリブチルフェノール
等の変性樹脂等も用いることができる。また、ビスフェ
ノールFにエピクロルヒドリンを反応させて得られるビ
スフェノールF系エポキシ樹脂、テトラヒドロビスフェ
ノールAから誘導される臭素化エポキシ樹脂等がある。
【0044】更に、シクロヘキセンオキサイド基、トリ
シクロデセンオキサイド基、シクロペンテンオキサイド
基を有する環式脂肪族エポキシ樹脂。フタル酸ジグリシ
ジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエス
テル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジ
グリシジル−p−オキシ安息香酸、ダイマー酸グリシジ
ルエステル等のグリシジルエステル樹脂、テトラグリシ
ジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−パラ
−アミノフェノール、ジグリシジルアニリン、
【0045】ジグリシジルトルイジン、テトラグリシジ
ルメタキシリレンジアミン、ジグリシジルトリブロムア
ニリン、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキ
サン等のグリシジルアミン系樹脂、ヒダントイン環をグ
リシジル化したヒダントイン型エポキシ樹脂、トリアジ
ン環を有するトリグリシジルイソシアヌレート等が挙げ
られる。これらは単独でも2種以上の併用でも良い。こ
れらの化合物及び樹脂組成物にアクリル酸及びメタクリ
ル酸を付加した化合物及び樹脂組成物がある。
【0046】また、エポキシ化合物C2の代表的なもの
は、グリシドール、エピクロロヒドリン、フェニルグリ
シジルエーテル、エチレンキシド、プロピレンオキシ
ド、スチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、ビス
フェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールF
ジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロ
アセトンジグリシジルエーテル、ビスフェノールエポキ
シ等が挙げられる。
【0047】本発明の製造方法により得られるエネルギ
ー線硬化型樹脂組成物は、紫外線照射により硬化を行う
場合には、光重合性開始剤や、光増感剤を添加すること
が好ましい。用いられる重合性光開始剤としては、特に
制限はなく、公知慣用の重合性光開始剤を用いることが
できる。
【0048】重合性光開始剤の代表例を挙げれば、例え
ば4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安
息香酸エステル、アルコキシアセトフェノン、ベンゾフ
ェノンおよびベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香
酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケ
トン、ベンジルおよびベンジル誘導体、ベンゾインおよ
びベンゾイン誘導体、ベンゾインアルキルエーテル、2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
【0049】2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェ
ノイルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−
1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルホリノフェニル)−ブタノン−1、アセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
1,1−ジクロロアセトフェノンのごときアセトフェノ
ン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラ
キノン、2−ターシャリブチルアントラキンノン、1−
クロロアントラキノン、
【0050】2−アルミアントラキノンのごときアント
ラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4
−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンのごときチ
オキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベ
ンジルジメチルケタールのごときケタール類、またはキ
サントン類等がある。
【0051】光重合開始剤の使用量は、通常、樹脂分1
00重量部に対して0.2〜30重量部、好ましくは
0.5〜20重量部の範囲である。かかる光重合開始剤
は公知慣用の光重合促進剤の一種あるいは二種以上と組
み合わせて用いることもできる。
【0052】また光重合性樹脂組成物には、更に必要に
より有機溶剤を含んでいてもよく、該有機溶剤の代表的
なものとしては、アエトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサン等のケトン類、トルエン、キシレンの如き芳
香族炭化水素、セロソルブ、ブチルセロソルブの如きセ
ロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトールの如き
カルビトール類、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコールの如きアルコール類、ジプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテルの如きエーテル類、
【0053】酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセ
テート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールア
セテート、ブチルカルビトールアセテートの如き酢酸エ
ステル類等があり、これらは一種または二種以上の混合
物として用いられる。
【0054】また、必要に応じて、本発明の組成物に、
β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、グリシジルアクリレート、β−ヒ
ドロキシエチルアクリロイルフォスフェート、ジメチル
アミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアク
リレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチ
レングリコールジアクリレート、トリエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、プロピレングリコールジアクリレート、
【0055】ジプロピレングリコールジアクリレート、
トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピ
レングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパ
ンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールテトラアクリレートジペンタエリスリトールペ
ンタアクリレート、
【0056】ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、もしくは、トリス(2−アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、または、上記アクリレートに対
する各メタクリレート類、多塩基酸とヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−また
はそれ以上のポリエステル、あるいはビスフェノールA
型エポキシアクリレート、ノボラック型エポキシアクリ
レート、またはウレタンアクリレートの如き、エチレン
性不飽和二重結合を有するモノマー類、オリゴマー類も
しくはプレポリマー類を含有させても良い。
【0057】更に必要に応じて、本発明の組成物に、硫
酸バリウム、硫化珪素、タルク、クレー、炭酸カルシウ
ムの如き公知慣用の充填剤、フタロシアニンブルー、フ
タロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラック
の如き公知慣用の着色用顔料、消泡剤、密着性付与剤ま
たはレベリング剤などの各種添加剤、あるいはハイドロ
キノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロ
ール、ターシャリブチルカテコール、フェノチアジンの
如き公知慣用の重合禁止剤を加えても良い。
【0058】本発明の製造方法により製造されるエネル
ギー線硬化型樹脂組成物は、硬化性に優れ、かつ硬化前
には水または酸水溶液に溶解可能で、硬化後には耐水
性、耐溶剤性ならびに耐薬品性、耐熱性などに優れた皮
膜を与えるものとなる。また本発明の樹脂組成物は、光
以外のエネルギー線によっても硬化する。これらのエネ
ルギー線とは、電子線、α線、β線、γ線、X線、中性
子線、または紫外線、赤外線及び遠赤外線の如き電離性
放射線等更に、熱等を総称するものである。
【0059】
【実施例】次に、本発明を実施例及び応用例により、一
層具体的に説明する。以下に於て、部、及び%は特に断
わりのない限り、全て重量基準である。
【0060】(合成例1)温度計、攪拌器、滴下ロート
及び還流冷却管を備えたフラスコに、カルビトールアセ
テート138.8部を加え窒素雰囲気下で90℃に加熱
せしめた。そこに、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト78.5部、スチレン部208.0部、ヒドロキシエ
チルメタクリレート130.0部、カルビトールアセテ
ート138.8部、及びABN−E(日本ヒドラジン工
業製)20.83部の混合溶液を2時間かけ滴下した。
その後更に4時間攪拌し、樹脂溶液を得た。以下これを
樹脂Aと略記する。
【0061】(合成例2)温度計、攪拌器、滴下ロート
及び還流冷却管を備えたフラスコに、カルビトールアセ
テート170部を加え窒素雰囲気下で90℃に加熱せし
めた。そこに、ジメチルアミノエチルメタクリレート7
8.5部、メチルメタクリレート301.3部、ヒドロ
キシエチルメタクリレート130.0、カルビトールア
セテート170部、及びABN−R(日本ヒドラジン工
業製)30.59部の混合溶液を2時間かけ滴下した。
その後更に5時間攪拌し、樹脂溶液を得た。以下これを
樹脂Bと略記する。
【0062】(合成例3)温度計、攪拌器、滴下ロー
ト、及び還流冷却管を備えたフラスコに、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート163.4部を
加え窒素雰囲気下で80℃に加熱せしめた。そこに、ジ
メチルアミノエチルメタクリレート94.2部、メチル
メタクリレート279.0部、ヒドロキシエチルアクリ
レート117部、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート163.4部、及びABN−E(日本ヒ
ドラジン工業製)31.86部の混合溶液を2時間かけ
滴下した。その後更に4時間攪拌し、樹脂溶液を得た。
以下これを樹脂Cと略記する。
【0063】(合成例4)温度計、攪拌器、滴下ロー
ト、及び還流冷却管を備えたフラスコに、イソプロピル
アルコール95.7部を加え窒素雰囲気下で80℃に加
熱せしめた。そこに、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート157.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート1
30.0部、イソプロピルアルコール95.7部、及び
ABN−E(日本ヒドラジン工業製)18.66部の混
合溶液を2時間かけ滴下した。その後更に4時間攪拌
し、樹脂溶液を得た。以下これを樹脂Dと略記する。
【0064】(合成例5)温度計、攪拌器、滴下ロー
ト、及び還流冷却管を備えたフラスコに、メチルエチル
ケトン198.5部を加え窒素雰囲気下で75℃に加熱
せしめた。そこに、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト157.0部、スチレン208.4部、メチルメタク
リレート100.1部、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト130.0部、メチルエチルケトン198.5部、及
びABN−R(日本ヒドラジン工業製)41.69部の
混合溶液を3時間かけ滴下した。その後更に5時間攪拌
し、樹脂溶液を得た。以下これを樹脂Eと略記する。
【0065】(比較合成例1)温度計、攪拌器、滴下ロ
ート、及び還流冷却管を備えたフラスコに、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート179.5部
を加え窒素雰囲気下で75℃に加熱せしめた。そこに、
スチレン208.4部、メチルメタクリレート200.
2部、ヒドロキシエチルメタクリレート130.0部、
メチルエチルケトン179.5部、及びABN−R(日
本ヒドラジン工業製)35.01部の混合溶液を2時間
かけ滴下した。その後更に4時間攪拌し、樹脂溶液を得
た。以下これを樹脂Fと略記する。
【0066】(実施例1)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Aを714.93部を加
え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.39部、アクリル酸72.4部を加え1時間攪
拌した後、グリシジルメタクリレート142.2部、カ
ルビトールアセテート157.0部加え、更に4時間攪
拌し、数平均分子量6720の樹脂溶液を得た。以下こ
れを樹脂A−1と称する。得られた樹脂を13C−NMR
にて一般式16に示した炭素原子(a)、(b)のピー
クを帰属した。
【0067】
【化16】 (一般式16)(a):62.9ppm、(b):6
5.2ppmに帰属され、積分値より反応量を(a):
76%、(b):24%と計算でき、アルコール性水酸
基とエポキシ基が反応していることを確認した。
【0068】(実施例2)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Aを714.93部を加
え、70℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.39部、アクリル酸72.4部を加え30分攪
拌した後、フェニルグリシジルエーテル150.2部、
カルビトールアセテート159.9部加え、更に3時間
攪拌し、数平均分子量6980の樹脂溶液を得た。以下
これを樹脂A−2と称する。アルコール性水酸基とエポ
キシ基の反応を(実施例1)と同様13C−NMRにて3
3%反応していることを確認した。
【0069】(実施例3)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Bを880.39部を加
え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.27部、アクリル酸72.4部を加え1時間攪
拌した後、フェニルグリシジルエーテル150.2部加
え、更に4時間攪拌し、数平均分子量7380の樹脂溶
液を得た。以下これを樹脂B−1と称する。アルコール
性水酸基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に13
C−NMRにて41%反応していることを確認した。
【0070】(実施例4)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Bを880.39部を加
え、90℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.27部、メタクリル酸129.6部を加え1時
間攪拌した後、グリシジルメタクリレート213.3部
加え、更に4時間攪拌し、数平均分子量7400の樹脂
溶液を得た。以下これを樹脂B−2と称する。アルコー
ル性水酸基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に
13C−NMRにて57%反応していることを確認した。
【0071】(実施例5)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Cを848.9部を加
え、70℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.68部、アクリル酸86.9部を加え1時間攪
拌した後、フェニルグリシジルエーテル182.6部加
え、更に4時間攪拌し、数平均分子量6050の樹脂溶
液を得た。以下これを樹脂C−1と称する。アルコール
性水酸基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に13
C−NMRにて42%反応していることを確認した。
【0072】(実施例6)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Cを848.9部を加
え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.68部、酢酸54.0部を加え1時間攪拌した
後、グリシジルメタクリレート128.0部加え、更に
4時間攪拌し、数平均分子量6020の樹脂溶液を得
た。以下これを樹脂C−2と称する。アルコール性水酸
基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に13C−N
MRにて29%反応していることを確認した。
【0073】(実施例7)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Dを497.1部を加
え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.79部、アクリル酸108.6部を加え30分
攪拌した後、グリシジルメタクリレート213.3部加
え、更に4時間攪拌し、数平均分子量4590の樹脂溶
液を得た。以下これを樹脂D−1と称する。アルコール
性水酸基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に13
C−NMRにて64%反応していることを確認した。
【0074】(実施例8)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Dを497.1部を加
え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.72部、メタクリル酸172.8部を加え30
分攪拌した後、グリシジルメタクリレート284.4部
加え、更に4時間攪拌し、数平均分子量4710の樹脂
溶液を得た。以下これを樹脂D−2と称する。アルコー
ル性水酸基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に
13C−NMRにて76%反応していることを確認した。
【0075】(実施例9)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Eを1034.2部を加
え、90℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.62部、乳酸180.2部を加え1時間攪拌し
た後、グリシジルメタクリレート284.4部加え、更
に3時間攪拌し、数平均分子量5740の樹脂溶液を得
た。以下これを樹脂E−1と称する。アルコール性水酸
基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に13C−N
MRにて65%反応していることを確認した。
【0076】(実施例10)温度計、攪拌器、及び還流
冷却管を備えたフラスコに、樹脂Eを1034.2部を
加え、70℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロ
キノン0.62部、アクリル酸144.8部を加え1時
間攪拌した後、グリシジルメタクリレート284.4部
加え、更に5時間攪拌し、数平均分子量6090の樹脂
溶液を得た。以下これを樹脂E−2と称する。アルコー
ル性水酸基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に
13C−NMRにて48%反応していることを確認した。
【0077】(比較例1)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Fを897.6部を加
え、80℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.62部、アクリル酸72.4部を加え1時間攪
拌した後、グリシジルメタクリレート142.2部加
え、更に4時間攪拌し、数平均分子量7810の樹脂溶
液を得た。以下これを樹脂F−1と称する。アルコール
性水酸基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に13
C−NMRにて確認したが反応していないことが確認さ
れた。
【0078】(比較例2)温度計、攪拌器、及び還流冷
却管を備えたフラスコに、樹脂Fを897.6部を加
え、70℃に加熱せしめた。そこに、メチルハイドロキ
ノン0.62部、酢酸酸60.0部を加え1時間攪拌し
た後、グリシジルメタクリレート142.2部加え、更
に4時間攪拌し、数平均分子量7430の樹脂溶液を得
た。以下これを樹脂F−1と称する。アルコール性水酸
基とエポキシ基の反応を(実施例1)と同様に13C−N
MRにて確認したが反応していないことが確認された。
【0079】(応用例1〜10)実施例1〜10で得ら
れた各樹脂100部と、1−ヒドロキシヘキシルフェニ
ルケトン3部を各々配合せしめ、充分に混合し攪拌して
塗料を得た。得られた塗料を、水研ぎしたブリキ板に、
20μmの厚さで塗布し、これを70℃の温風中で10
分間乾燥させた後、80Wの高圧水銀灯で、高さ15c
mから30秒間照射し硬化させた。得られた塗膜の性能
評価試験の結果を表1に示す。
【0080】(耐水性)応用例1〜10で得られた硬化
塗膜を30分、浸水させた後、塗膜の状態を目視にて判
定し、以下のように評価した。 ○:塗膜表面に異常無し。 △:塗膜表面に白化有り。 ×:塗膜はがれ有り。
【0081】(耐溶剤性)応用例1〜10で得られた硬
化塗膜を30分酢酸エチルに浸積させた後、塗膜状態を
目視にて判定し、以下のように評価した。 ○:塗膜表面に異常無し。 ×:塗膜表面に異常有り。
【0082】(耐煮沸性)応用例1〜10で得られた硬
化塗膜を、沸騰した水に5分浸水させた後、塗膜の状態
を目視にて判定し、以下のように評価した。 ○:塗膜表面に異常無し。 △:塗膜表面に白化有り。 ×:塗膜はがれ有り。
【0083】(応用例11〜20)実施例1〜10で得
られた各樹脂を、水研ぎしたブリキ板に、20μmの厚
さで塗布し、これを150℃の温風中で30分硬化させ
た。得られた塗膜の性能評価試験の結果を表2に示す。
【0084】(耐溶剤性)応用例11〜20で得られた
硬化塗膜を30分酢酸エチルに浸積させた後、塗膜状態
を目視にて判定し、以下のように評価した。 ○:塗膜表面に異常無し。 ×:塗膜表面に異常有り。
【0085】(耐煮沸性)応用例11〜20で得られた
硬化塗膜を沸騰した水に5分浸水させた後、塗膜の状態
を目視にて判定し、以下のように評価した。 ○:塗膜表面に異常無し。 △:塗膜表面に白化有り。 ×:塗膜はがれ有り。
【0086】(耐酸性)応用例11〜20で得られた硬
化塗膜を、10重量%の塩酸水溶液に15分浸水させた
後、塗膜の状態を目視で判定し、以下のように評価し
た。 ○:塗膜表面に異常無し。 △:塗膜表面に白化有り。 ×:塗膜はがれ有り。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】実施例1から10、及び表1と2から明ら
かなように、本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物の
製造方法は、極めて容易に樹脂中のアルコール性水酸基
とエポキシ化合物が反応させることができる。また、得
られた樹脂組成物は光、熱等のエネルギー線によって硬
化し、耐水性、耐溶剤性、耐酸性を有する優れた塗膜を
形成することができ、インキ、コーティング等の広範な
用途に適した、有用なる樹脂組成物である。
【0090】
【発明の効果】本発明は、特殊な触媒を用いずに、且
つ、副反応によるゲル化もなく、樹脂中のアルコール性
水酸基とエポキシ化合物を容易に反応させることがで
き、得られた樹脂組成物は、光、熱等のエネルギー線に
よって硬化し、耐水性、耐溶剤性、耐酸性を有する優れ
た塗膜を形成し、インキ、コーティング等の広範な用途
に有用な、エネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法及
び該製造法により製造されるエネルギー線硬化型樹脂組
成物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 英宣 千葉県市原市若宮6−5−4

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中に1つ以上の3級アミノ基と1
    つ以上のアルコール性水酸基を有する樹脂(a)に、カ
    ルボキシル基を有する化合物(b)と、次いで1つ以上
    のグリシジル基を有する化合物(c)を加え、非プロト
    ン性第4級アンモニウム塩を形成させると共に、アルコ
    ール性水酸基とグリシジル基とを反応させることを特徴
    とするエネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 1つ以上のグリシジル基を有する化合物
    (c)が、重合性二重結合を有することを特徴とする請
    求項1記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 1つ以上のグリシジルを有する化合物
    (c)が、グリシジル(メタ)アクリレート及び/又は
    α−メチルグリシジル(メタ)アクリレートであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のエネルギー線硬化
    型樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 カルボキシル基を有する化合物(b)
    が、1つ以上の重合性不飽和二重結合を有することを特
    徴とする、請求項1から3のいずれか一つに記載のエネ
    ルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか一つに記載の
    製造方法により製造されるエネルギー線硬化型樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 光重合開始剤を含むことを特徴とする請
    求項5に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011093969A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Toyo Ink Mfg Co Ltd 感圧式接着剤、感圧式接着剤用樹脂の製造方法及び感圧式接着フィルム
WO2013175978A1 (ja) * 2012-05-23 2013-11-28 東レ株式会社 着色材分散液および感光性着色樹脂組成物
JP2015120922A (ja) * 2007-08-15 2015-07-02 アイエスピー インヴェストメンツ インコーポレイテッドIsp Investments Inc. 重合可能な官能基を含むポリビニルアミドポリマー

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JP2011093969A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Toyo Ink Mfg Co Ltd 感圧式接着剤、感圧式接着剤用樹脂の製造方法及び感圧式接着フィルム
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