JP3850461B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本明細書で開示する発明は、ガラス基板等の絶縁表面を有する基板上に形成される薄膜半導体の作製方法に関する。本明細書で開示する発明を利用することにより、薄膜半導体を用いた半導体装置(例えば薄膜トランジスタ)を得ることができる。
【0002】
【従来の技術】
近年、薄膜半導体を用いた半導体装置として、薄膜トランジスタが注目されている。特に液晶電気光学装置に薄膜トランジスタを搭載する構成が注目されている。これは液晶電気光学装置を構成するガラス基板上に薄膜半導体を成膜し、この薄膜半導体を用いて薄膜トランジスタを構成するものである。この場合、薄膜トランジスタは、液晶電気光学装置の各画素電極に配置され、画素電極に出入りする電荷を制御するスイッチング素子としての機能を有する。このような構成は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置と呼ばれ、非常に高品質な画像を表示することができる。
【0003】
アクティブマトリクス型の液晶表示装置においては、一般にガラス基板上にCOG法等により、画素薄膜トランジスタを駆動するための周辺駆動回路を構成するIC回路を配置した構成が採られている。即ち、多数の画素がマトリクス状に配置された画素領域の周辺部に多数のICチップが配置された構成が採用されている。
【0004】
しかし、この構成は、ICチップからの配線が複雑になり、生産性や信頼性が低い。また、ICチップという外付け回路が存在することにより、液晶パネルの厚さが厚くなってしまう。このような問題は、液晶パネルの汎用性を低下させることになる。
【0005】
このような問題を解決する構成として、画素領域に配置された薄膜トラ ンジスタを駆動するための駆動回路をも一体化した構成が提案されている。(例えば特公平2─61032号公報参照)
【0006】
これは、1枚の透光性基板(一般にガラス基板が利用される)上に画素領域と画素領域の薄膜トランジスタを駆動するための周辺駆動回路とを集積化した構成を有する。このような構成とすることで、シンプルで汎用性の高い構成とすることができる。
【0007】
周辺駆動回路は、シフトレジスタやアナログバッファ回路、さらには画像信号を取り扱うその他の回路で構成されるが、これら回路は当然、画像信号の動作周波数で動作することが求められる。
【0008】
この困難を解消するために、画像信号の取扱方法を工夫したり、回路を並列に配置したりする構成が採用されている。しかし、それらの工夫は動作方法や回路構成が複雑化する事態を招くことになり、実用性を低下させる要因となる。
【0009】
この問題を解決方法として、非晶質珪素膜を結晶化させ、結晶性珪素膜とする方法が提案されている。結晶性珪素膜を得る方法としては、非晶質珪素膜をプラズマCVD法や減圧熱CVD法で形成した後、加熱処理を加える方法が知られている。
【0010】
しかし、アクティブマトリクス型の液晶電気光学装置に薄膜トランジスタを利用する場合、経済性の観点から基板としてガラス基板を利用する必要がある。非晶質珪素膜を加熱によって結晶化させるには、600℃以上の温度で数十時間以上の加熱処理を行わねばならない。
【0011】
しかし、この方法を用いて得られた結晶性珪素膜を用いて薄膜トランジスタを構成しても、数MHzまでしか動作を行わすことできない。即ち、一般に画像信号は数MHz〜数十MHz以上の帯域を有しているが、一般の薄膜トランジスタは結晶性珪素膜を用いたのであっても数MHz程度までの周波数でしか正常な動作をしない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本明細書で開示する発明は、ガラス基板やその他絶縁表面を有する基板上に、比較的低温(この温度は例えばガラス基板が耐える温度という意味である)で結晶性珪素膜を得ることを課題とする。特に比較的低温のプロセス温度でアクティブマトリクス型の液晶表示装置の周辺駆動回路の薄膜トランジスタを構成できるような結晶性珪素膜を得ることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本明細書で開示する発明の一つは、
絶縁表面を有する基板上に第1の珪素膜を形成する工程と、
前記第1の珪素膜を水素のプラズマまたはヘリウムのプラズマに曝す工程と、
エネルギーを与えることにより、前記第1の珪素膜を結晶化させる工程と、
前記結晶化された第1の珪素膜をパターニングし結晶成長の種を形成する工程と、
前記結晶成長の種を覆って第2の珪素膜を形成する工程と、
前記第2の珪素膜を水素のプラズマまたはヘリウムのプラズマに曝す工程と、
エネルギーを与えることにより、前記第2の珪素膜を結晶化させる工程と、
を有することを特徴とする。
【0014】
上記構成において、絶縁表面を有する基板としては代表的にはガラス基板を挙げることができる。また、ガラス基板以外としては絶縁膜が形成された半導体基板等を挙げることができる。
【0015】
水素またはヘリリムのプラズマの生成方法としては、ECR条件を用いた方法を挙げることができる。また、一般に良く利用される平行平板型のプラズマ発生装置を利用することもできる。また、他の方法を利用してプラズマを発生させてもよい。ここで重要なことは、出来うるかぎり、高い密度のプラズマを発生させう手段を利用することである。
【0016】
水素またはヘリウムのプラズマを利用するのは、以下のような理由による。ここで、プラズマを用いる理由は、珪素膜中の水素を離脱させるためである。水素プラズマを用いた場合、プラズマ中の水素イオンや水素原子の活性種が、珪素膜中の水素と結合し、水素分子となることで、結果として脱水素化が進行する。また、ヘリウムプラズマを用いた場合には、ヘリウムプラズマの高い電離エネルギーによって、珪素と水素との結合が切断され、やはり珪素膜中からの水素の離脱が促進される。そして、このような目的のためには、プラズマの密度がなるべく高い方が好ましい。また、この水素の離脱を促進させるためには、プラズマ処理中に加熱処理を併用することが有用である。この加熱処理は、400℃〜ガラス基板の歪点以下の温度で行うことが好ましい。また、400℃〜非晶質珪素膜の結晶化温度以下(一般に600℃以下)とするのでもよい。
【0017】
プラズマ処理を施す珪素膜としては、非晶質珪素の場合が最も高い効果を得ることができる。これは、非晶質珪素膜中には20〜30原子%もの水素が含まれているからである。
【0018】
上記構成におけるエネルギーの与えかたとしては、加熱による方法、加熱をしながらのレーザー光の照射による方法を挙げることができる。特に加熱をしながらのレーザー光の照射は、非常に効果的である。これは、レーザー光の照射による瞬間的な結晶成長が進行するためである。また、レーザー光の代わりに強光の照射を行ってもよいが、レーザー光の照射程の効果を得ることはできない。また、加熱しながらのレーザー光の照射の後にさらに加熱を行ってもよい。また加熱をしながらのレーザー光の照射と加熱とを交互に行ってもよい。このレーザー光の照射の後の加熱は、膜中の点欠陥を減少させる効果がある。
【0019】
エネルギーを与える場合の加熱は、ガラス基板の歪点以下とすることが必要である。これは、ガラス基板の変形を抑制するためである。
【0020】
他の発明の構成は、
絶縁表面を有する基板上に第1の珪素膜を形成する工程と、
前記第1の珪素膜中の水素を離脱させる工程と、
エネルギーを与えることにより、前記第1の珪素膜を結晶化させる工程と、
前記結晶化された第1の珪素膜をパターニングし結晶成長の種を形成する工程と、
前記結晶成長の種を覆って第2の珪素膜を形成する工程と、
前記第2の珪素膜中の水素を離脱させる工程と、
エネルギーを与えることにより、前記第2の珪素膜を結晶化させる工程と、
を有することを特徴とする。
【0021】
他の発明の構成は、
絶縁表面を有する基板上に第1の珪素膜を形成する工程と、
前記結晶化された第1の珪素膜をパターニングし結晶成長の種を形成する工程と、
前記種中の水素を脱水素化する工程と、
エネルギーを与えることにより、前記種を結晶化させる工程と、
前記種を覆って第2の珪素膜を形成する工程と、
前記第2の珪素膜中の水素を脱水素化する工程と、
エネルギーを与えることにより、前記第2の珪素膜を結晶化させる工程と、
を有することを特徴とする。
【0022】
他の発明の構成は、
絶縁表面を有する基板上に第1の珪素膜を形成する工程と、
前記第1の珪素膜中の水素を脱水素化する工程と、
前記第1の珪素膜をパターニングし結晶成長の種を形成する工程と、
エネルギーを与えることにより、前記種を結晶化させる工程と、
前記種を覆って第2の珪素膜を形成する工程と、
前記第2の珪素膜中の水素を脱水素化する工程と、
エネルギーを与えることにより、前記第2の珪素膜を結晶化させる工程と、
を有することを特徴とする。
【0023】
本明細書で開示する発明においては、結晶成長の種からの結晶成長によって、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を形成することができる。特に第1の珪素膜を基にした結晶成長の種からの結晶成長により、第2の珪素膜に単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を形成することができる。
【0024】
この単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域は、
・実質的に結晶粒界が存在していない。
・水素またはハロゲン元素を含有している。
・炭素および窒素の原子が1×1016〜5×1018原子cm-3の濃度で含まれている。
・酸素の原子が1×1017〜5×1019原子cm-3の濃度で含まれている。
といった条件を満たした領域として定義される。
なお、これら元素の濃度は、SIMS(2次イオン分析方法)で計測される最小値として定義される。
【0025】
上記の条件は、出発膜として気相法等で成膜された非晶質珪素膜を出発膜とすることに起因する。また、水素またはハロゲン元素を含有するもやはり出発膜として気相法等で成膜された非晶質珪素膜を出発膜とすることに起因する。即ち、本明細書で示す単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域は、膜中に形成されてしまう点欠陥を補償するための水素またはハロゲン元素を含有している。例えば水素を含有する場合、その濃度は0.0001〜5原子%となる。
【0026】
また本明細書で開示する他の発明は、
絶縁表面を有する同一基板上に半導体領域を有する複数の郡を有し、
前記半導体領域は、前記郡の中に1つまたは複数個形成されており、
前記半導体領域は、主として単結晶または実質的に単結晶と見なせる領域で構成されており、
前記複数の郡の中の1つの郡と他の郡とにおいて、
前記単結晶または実質的に単結晶と見なせる領域における主たる結晶軸は概略同じであり、かつ前記結晶軸を中心とした回転角は異なっていることを特徴とする。
【0027】
上記構成の具体的な例を図6に示す。図6に示すのは、600、602、606、609で示される4つの結晶種からの結晶成長によって、4つの単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を形成した例が示されている。図6において、604と611が単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域の一つである。また、601は結晶成長の先端の境界部分を示す。また603は、結晶成長が互いに衝突じることによって形成される結晶粒界を示す。
【0028】
また、605や607で示されるのは、種結晶からの結晶成長によって得られた単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域をパターニングすることによって得られる島状の半導体領域である。
【0029】
図6において、結晶種606から成長した領域を用いて構成された半導体領域605と607とが1つの郡を構成する。この郡においては結晶軸は概略同じである。またその結晶軸を中心とした回転角も概略同じである。これは、同じ結晶種からの成長に起因する。
【0030】
以下に本明細書で用いる結晶軸の概念と、その結晶軸を中心とした回転の概念とについて説明する。図5に示すのは、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域503の結晶軸501が示されている。結晶軸501は例えば〈111〉軸方向や〈100〉軸方向といった値をもったものである。
【0031】
結晶軸の同一性は、そのぶれの角度が±10°以内であるものと定義される。また、結晶軸の回りの回転角の同一性は、特定の角度を基準として、±10°以内のものとして定義される。
【0032】
一般に同一の形成方法を用いて、同一の基板上に形成された複数の単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域は、同一の結晶軸を共有している。
【0033】
図6の例を引用してこのことを以下に説明する。まず、結晶種600、602、606、609は、図1にその作製工程を示すように、1つの出発膜から得られたものである。1枚の膜においては、その結晶軸の方向は概略同一である。なお、1つの結晶粒が小さい微結晶状態においてはこの限りではない。
【0034】
そして、同一の結晶軸を有する種から成長した単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域もまた同一の結晶軸を共有することとなる。従って、図6に示す4か所の単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域の結晶軸は同一なものとなる。
【0035】
一方、一般に結晶種600、602、606、609は異なる結晶粒、即ち異なる単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域から得られる。この場合、同一の出発膜から得られたものであるから、同一の結晶軸(図5の501)を共有している。しかし、その結晶構造は、502で示される方向に結晶軸501を中心として回転したものが得られる。勿論、偶然に同一の回転方向を有しているものも得られるが、一般的には、502で示される方向への回転角度は、結晶粒によっていろいろ異なるものとなる。
【0036】
このことは、結晶粒毎に同じ結晶軸501を共有し、しかも502で示される回転角が同一である場合、原理的には結晶粒界が形成されないことを考えれば理解することができる。
【0037】
また、多数の結晶粒(1つの結晶粒は単結晶と見なせる)でなる珪素膜が一般的に得られてしまうのは、それぞれの結晶粒において、結晶軸は同一であるが(このことはX線回折や電子線回折で確認することができる)、その結晶軸を中心とした図5の502で示されるような回転角が異なることに起因すると考えるとができる。
【0038】
なお、図6で示すような状態において、結晶種608と609の結晶軸が同一であり、しかもその軸を中心とした回転角で同一であっても、実際には603で示されるような結晶粒界が程度の差はあれ形成されてしまう。これは、気相法で形成された非晶質珪素膜中には、酸素や炭素、さらには微量な金属が存在し、それらの不純物が結晶成長の先端部に析出するからである。
【0039】
図6に示す状況においては、半導体領域605と607が一つの郡を構成し、また半導体領域609と610が他の1つの郡を構成する。これらの郡において、その結晶軸(図5で定義されるような)は同じまたは概略同じであるが、その結晶軸の回転方向(図5の502で定義されるような)は異なるものとなる。
【0040】
なお、結晶種606と609とが同一の単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域から得られたものであるならば、上記2つの郡の結晶軸が同じのみならずさらにその回転角も同一なものとなる。
【0041】
他の発明の構成は、
絶縁表面を有する同一基板上に半導体領域を有する複数の郡を有し、
前記半導体領域は、前記郡の中に複数個形成されており、
前記半導体領域は、主として単結晶または実質的に単結晶と見なせる領域で構成されており、
前記複数の郡の中の1つの郡と他の郡とにおいて、
前記単結晶または実質的に単結晶と見なせる領域における主たる結晶軸は概略同じであり、かつ前記結晶軸を中心とした回転角は異なっており、
前記複数の郡の中の1つの郡において、
前記複数の半導体領域の単結晶または実質的に単結晶と見なせる領域における主たる結晶軸は概略同じであり、かつ前記結晶軸を中心とした回転角も同じであることを特徴とする。
【0042】
上記構成の具体的な例は図6に示される。図6においては、同一の基板上に種結晶602、600、606、609から結晶成長した4つの単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成された2つ1組の半導体領域を有している。この半導体領域は、例えば605と607で示される。
【0043】
この2つ1組の半導体領域が1つの郡を構成している。例えば、半導体領域605と607が1つの郡を構成し、半導体領域608と610が他方の郡を構成している。
【0044】
そしてこれらの郡同士の関係において、主たる結晶軸は概略同一であるが、その回転角は異なっている。また、1つの郡内における半導体領域605と607においては、同一の結晶軸を共有するとともにその結晶軸を中心とした回転角も概略同じものとなる。
【0045】
そして、半導体領域605と607は、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成されている。
【0046】
【作用】
気相法で成膜された非晶質珪素膜を水素プラズマまたはヘリウムプラズマに曝すことによって、非晶質珪素膜中の珪素に結合している水素を外部に離脱させることができる。そして、珪素同士の結合の割合を高め、非晶質状態から準結晶状態えと変成することができる。この状態は、珪素原子の結合手が多量に存在し、しかも微小なレベルでは、珪素原子同士の結合が生じている状態となっている。そして、熱エネルギーやレーザー光のエネルギーを与えることにより、容易に結晶化させることができる。
【0047】
この方法により結晶化された結晶性珪素膜は、局部的に単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を形成することができる。そこで、パターニングを行うことにより、この単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶とみなせる領域を種として形成することができる。そして再度、非晶質珪素膜を成膜し、再度のプラズマ処理による脱水素化を行う。この工程で、非晶質珪素膜は結晶化し易い状態(準結晶状態)となる。そして再度、熱エネルギーやレーザー光等の光エネルギーを与えることによって、前記種からの結晶成長を行わすことができる。この際、先の単結晶と見なせる種または実質的に単結晶と見なせる種の部分から結晶成長が進行し、非晶質珪素膜の所定の領域を単結晶または単結晶と見なせる領域とすることができる。
【0048】
また、非晶質珪素膜をパターニングし、後に種となる領域をまず形成し、さらにプラズマ処理とエネルギーを与えるこによる結晶化を行って、結晶成長の種を形成してもよい。この場合、微小な領域にパターニングを行ってから、水素出し処理と結晶化工程が行われるので、より効果的にその内部が単結晶と見なせる種、または実質的にその内部が単結晶と見なせる種を形成することができる。
【0049】
本明細書で開示する発明において特に有用なのは、種の部分を必要とする領域に選択的に形成することができるという点である。そしてこの種からの結晶成長を行わすことによって、必要とする領域に単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を形成することができるという点である。
【0050】
このことを利用して、必要とする領域に単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を利用した薄膜トランジスタやその他薄膜半導体装置を形成することができる。
【0051】
【実施例】
〔実施例1〕
本実施例は、ガラス基板上に単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を形成する例を示す。まずガラス基板101上に下地膜として酸化珪素膜102を形成する。この酸化珪素膜102はスパッタ法やプラズマCVD法で成膜すればよい。またその厚さは3000Åとする。
【0052】
次にプラズマCVD法または減圧熱CVD法を用いて下地膜上に非晶質珪素膜103を形成する。非晶質珪素膜の厚さは、必要とする厚さとすればよい。ここでは、2000Åの厚さとする。(図1(A))
【0053】
次に図2に示すプラズマ処理装置を用いて、非晶質珪素膜103に対してプラズマ処理を行い、膜中からの脱水素化を行う。図2に示す装置は、ECR条件を用いて高密度プラズマを生成する装置である。図2において、203が真空容器(減圧容器)であり、ステンレスや高純度アルミニウムで構成されている。真空容器203には、必要とするガスの導入系201と不要なガスの排気と減圧状態を実現するための排気ポンプ205が接続されている。
【0054】
真空容器203内には、位置調整棒208によって位置の調整の可能な基板ホルダー206が配置されている。基板ホルダーはヒータを内蔵しており、基板(試料)を加熱することが可能となっている。基板は、高密度プラズマによる処理が効率良く行われるように、調整棒208によってその位置を調整することができる。
【0055】
また、図では明らかでないが、基板ホルダー206にはバイアス電圧を加えられる構成とする。バイアス電圧は直流または直流にバイアスした交流(低周波または高周波)とし、その電位は真空容器203に対してマイナス電位とする。これは、H+ イオンやHe+ イオンを基板側に引き寄せ、効果的に水素出しの工程を行うためである。
【0056】
プラズマは、2.45GHzのマイクロ波を発生できる発振器204から導波管209を介して真空容器203内に供給される。そして、このマイクロ波とコイル202で発生される磁場との相互作用によって、ECR状態が実現され、ECRプラズマが生成される。
【0057】
ここでは、図2に示す装置にガス供給系201から水素ガスを供給し、水素ガスのECRプラズマを生成する。そして、非晶質珪素膜103に対して水素プラズマ処理を行う。またプラズマ処理中において、基板を500℃の温度に保った状態で行う。これは、膜中からの脱水素化を促進するためである。基板の加熱は、基板ホルダー206内のヒーターによって行う。またその温度範囲は、400℃〜ガラス基板の歪点の範囲で選ぶことができる。また、加熱の方法としては、ランプ加熱のような手段を利用してもよい。
【0058】
また、基板はECR条件が成立する領域またはその近傍に位置するように調整棒208を調整する。即ち、磁場強度が875ガウスとなる領域またはその近傍に基板207を配置する。ここでいう近傍とは、ECR条件から±10%以内の範囲、具体的には、ECR条件が成立する磁場強度を中心として±10%以内の領域として定義される。
【0059】
また、図2に示すような装置を用いてECR条件でのプラズマ処理を行うと、非晶質珪素膜がマイクロ波で加熱される効果を得ることをできる。これは、2.45GHzのマイクロ波がSi−H結合に吸収されるからである。特にマイクロ波は、珪素膜の表面に吸収されるので、珪素膜のみを選択的に加熱することができる。一方、ガラス基板にはマイクロ波はほとんど吸収されない。なお、マイクロ波のパワーが強すぎると、珪素膜からの伝導でガラス基板をも高温に加熱することになるので注意が必要である。
【0060】
ここでは、水素プラズマを用いる例を示したが、ヘリウムガスプラズマを用いてもよい。また、水素とヘリウムの混合ガスのプラズマを用いるのでもよい。
【0061】
このプラズマ処理工程を経ることによって、非晶質珪素膜は、非晶質状態からより秩序だった状態へと以降する。この状態は脱水素化が進行することによって、より結晶化が進行し易い状態である。この状態において、550℃、5時間の加熱処理を加えることにより、結晶性珪素膜を得る。この加熱処理は550℃〜600℃の温度で5〜10時間行う。この加熱処理の上限は、使用するガラス基板の歪点によって制限される。
【0062】
加熱処理によって、結晶性珪素膜を得たら、パターニングを施すことにより、任意の場所に後の結晶成長の種となる部分を形成する。この部分は、1μm角〜20μm角の大きさとする。この程度の大きさとした場合、この部分を単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域とすることができる。即ち、その内部に実質的に結晶粒界が存在しない領域、または結晶粒界が存在していても問題とならない状態とすることができる。
【0063】
ここでは、図1の104で示される島状の領域をパターニングで形成する。この場合、104で示されるのが種結晶となる領域である。この領域は、単結晶と見なせる領域、または実質的に単結晶と見なせる領域として構成することができる。こうして図1(B)に示す状態を得る。
【0064】
また、種を形成した後に、露呈した種の表面をフッ酸系のエンチャント(フッ素と水素とを含む必要がある)、例えばバッファーフッ酸またはフッ酸と過水と水を混合した溶液(FPMと称する)によって洗浄(エッチング)する必要がある。これは、種の表面に形成される酸化膜やその他炭素や窒素を含んだ膜をエッチング除去するためである。また、バッファーフッ酸やFPMによって、珪素膜の表面を洗浄した場合、その表面には、水素が吸着し、表面の珪素原子の不対結合手を中和することができる。そして、酸化やその他化合物の膜が形成されることを防ぐことができる。
【0065】
ここでは、一つの種結晶を形成する例を示すが、実際には同一の基板上に種結晶は複数形成される。一般に非晶質珪素膜を結晶化させる方法では、広い面積に渡って単結晶膜を形成することはできない。即ち、一つ一つの結晶粒が大きいものを形成することは可能であるが、膜全体が1つの結晶粒(即ち単結晶)となるようなものを形成することはできない。
【0066】
本実施例に示す場合も、多数の大きな結晶粒が形成されることになる。そして、この結晶粒(その内部は実質的に単結晶と見なすことができる)を利用して種結晶(図1(B)の104)を形成することになる。
【0067】
この場合、結晶粒と結晶粒とでは、その結晶軸(膜に垂直方向の結晶軸)は、同一であるが、その結晶軸を中心とした回転角が異なったものとなる。即ち、結晶粒界を境として、結晶軸を中心とした回転角が異なる領域が多数形成される。ただし、それらの領域における膜に垂直な方向の結晶軸の方向は同一なものとなる。なお、もし回転角をも同一であるならば、結晶粒界はできず、同一の結晶粒内に含まれることになる。即ちより大きな結晶粒が形成されることになる。(この極限として単結晶が存在する)
【0068】
次に非晶質珪素膜105をプラズマCVD法または減圧熱CVD法によって成膜する。ここでは、非晶質珪素膜105の厚さは500Åとする。こうして図1(C)に示すような状態を得る。この状態でさらにプラズマ処理を行う。このプラズマ処理は種結晶を形成する際のものと同様でよい。そして、再び加熱処理を行う。この加熱処理を行うことにより、非晶質珪素膜を結晶化させる。この加熱処理は、550℃の温度で6時間の時間をかけて行う。
【0069】
この加熱処理により、104の部分が結晶核となり、結晶成長が進行する。この加熱処理によって、106で示される領域が結晶化される。この領域は、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域104が核となることによる結晶成長であって、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域106が形成される。この領域は、上方から見て、種の部分104を中心としてほぼ円形に結晶成長が行われることによって得られる。(図1(D))
【0070】
この単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域106は、膜に垂直な方向における結晶軸が同一であり、かつその結晶軸を中心とした回転角も同一な単一な結晶構造を有していると見なせる領域である。この結晶軸は、主発膜である非晶質珪素膜103の成膜条件や結晶化の方法によって異なるものとなる。しかし、同一の基板上に一様に成膜された出発膜を用いたものであれば、概略同じものとすることができる。
【0071】
また、上記結晶化工程において、先に結晶成長の種の表面をフッ酸系のエッチントでエッチングしていたことによって、結晶種からの結晶成長を進行させることができる。結晶種表面のエッチングを行わない場合、酸化膜やその他化合物の膜のために、結晶成長の再現性を得ることができなくなる。
【0072】
次にパターニングを施すことにより、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域に対してパターニングを施すことにより、107と108で示される島状の領域を形成する。ここでは、図1(E)に示すように2つの島状の領域を形成する例を示すが、可能な範囲で必要とするパターニングを行うことができる。
【0073】
図1(E)に示したように2つ(または複数)が1組として形成された島状の半導体領域は、膜に垂直な方向における結晶軸が同一であり、かつその結晶軸を中心とした回転角も同一な単一な結晶構造を有していると見なせる領域である。
【0074】
この2つの領域を利用することにより、例えば薄膜トランジスタの活性層を形成することができる。そして、この領域を利用して構成された薄膜トランジスタは、単結晶ウエハーを利用して構成されたトランジスタと同等の特性を得ることができる。
【0075】
図1(E)においては、一つの結晶種から単結晶または実質的に単結晶と見なせる領域を形成し、それをパターニングすることにより、107と108で示される2つの島状の半導体領域を形成する例を示した。しかし、実際の工程においては、多数の結晶種によって、多数の単結晶または実質的に単結晶と見なせる領域が形成されるのが普通である。
【0076】
図6にこのような場合の例を示す。図6に示すのは、600、602、606、609を種とした結晶成長によって4つの単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域が形成されている例である。図6において、604と611で示されるのが、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域の一つである。
【0077】
また、605と607で示されるのが、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域をパターニングすることによって得られる半導体領域である。
【0078】
図6における605と607で示される半導体領域が、図1の107と108で示される1組の半導体領域に対応する。半導体領域605と607とは1つの郡を構成しており、その結晶軸と結晶軸を中心とした回転角は同じである。
【0079】
半導体領域508の結晶軸と半導体領域504の結晶軸とが同一であるのは、同一の出発膜を用いて形成された結晶種を用い、これまた結晶成長させるための珪素膜として同一なものを利用した当然の結果である。
【0080】
しかし、半導体領域508の結晶軸の回転角と半導体領域504の結晶軸の回転角とは一般的に同一なものとはならない。これは、それぞれの半導体領域の基となる単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域が異なる結晶種から成長した結晶粒であるからである。
【0081】
〔実施例2〕
本実施例では、実施例1で示した2つ1組の島状の半導体領域を利用して、CMOS構成の回路を作製する例を示す。まず実施例1に示した方法により、図3(A)に示す状態を得る。この状態は、図1(E)に示す状態と同じである。
【0082】
この状態において、107がNチャネル型の薄膜トランジスタの活性層であり、108がPチャネル型の薄膜トランジスタの活性層となる。
【0083】
次にゲイト絶縁膜として機能する酸化珪素膜を形成する。この酸化珪素膜は、プラズマCVD法やスパッタ法を用いて成膜する。ここではその膜厚を1000Åとする。さらにゲイト電極を構成するためのアルミニウムを主成分とする膜を電子ビーム蒸着法またはスパッタ法によって形成する。この膜の厚さは5000Åとする。次にパターニングを施すことにより、ゲイト電極110と111とを形成する。
【0084】
ゲイト電極を形成したら、電解溶液中においてゲイト電極110と111とを陽極とした陽極酸化を行うことにより、陽極酸化膜112を形成する。この陽極酸化膜は、後の工程においてアルミニウムの以上成長による刺状の形成物を抑えるためのものである。そしてこのことにより、上下間や隣合う電極や配線同士でのクロストークやショートが生じてしまうことを抑制するために形成される。この陽極酸化膜112の厚さは、100Å〜800Å程度の間で選択すればよい。このようにして図3(B)に示す状態を得る
【0085】
次に片側の薄膜トランジスタの領域をレジストマスク113で覆う。図3(C)には、Pチャネル型の薄膜トランジスタの領域がレジストマスク113で覆われた状態が示されている。この状態でP(リン)イオンの注入をプラズマドーピング法またはイオン注入法で注入する。この際、レジストマスク113で覆われた領域には、Pイオンは注入されない。そして114と116で示される領域にPイオンが注入されることになる。また、115の領域には、ゲイト電極110がマスクとなりPイオンが注入されない。
【0086】
このようにして自己整合的にソース領域114とドレイン領域116とが形成される。また、チャネル形成領域115が形成される。(図3(C))
【0087】
次にレジストマスク113を取り除き、先の工程でPイオンが注入された薄膜トランジスタの領域をレジストマクス(図示せず)で覆う。そして図3(C)に示す工程において、レジストマスク113で覆われていた領域に対して今度は、B(ボロン)のイオンを注入する。(この工程は図示せず)
【0088】
こうして、右側のPチャネル型の薄膜トランジスタのソース/ドレイン領域が形成される。すなわち、図3(D)に示すようにPチャネル型の薄膜トラジスタのソース領域119とドレイン領域117とチャネル形成領域118とがこうして形成される。
【0089】
PおよびBの不純物イオンの注入が終了したら、レーザー光の照射を行い、注入された不純物イオンの活性化とイオンの衝撃による損傷のアニールを行う。
【0090】
次に層間絶縁膜として酸化珪素膜120をプラズマCVD法で成膜する。この酸化珪素膜は、6000Åの厚さに成膜すればよい。そしてコンタクトホールの形成を行い、チタン膜とアルミニウム膜との積層膜によって、ソース領域にコンタクトした電極121と122、両方の薄膜トランジスタのドレイン領域に共通の電極123を形成する。
【0091】
こうして左側のNチャネル型の薄膜トランジスタと右側のPチャネル型の薄膜トランジスタとを相補型に構成したCMOS構成の回路素子を形成することができる。図3(D)において、CMOS回路の入力は、図示しないがゲイト電極110と111とに共通に接続された電極であり、出力は123で示される電極である。
【0092】
本実施例に示すCMOS回路は、同一の結晶軸の方向が概略同一の方向を有し、かつその結晶軸を中心とした角度が概略同一である単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域である半導体領域(図3(A)の107と108で示される)で構成されている。
【0093】
また、本実施例においては、薄膜トランジスタを構成する活性層(図3(A))の107と108で示される)の全体を単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成する例を示した。
【0094】
しかし、薄膜トランジスタの特性の低下を許容するならば、薄膜トランジスタのチャネル形成領域を少なくとも単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成するのでよい。即ち、ソースまたはドレイン領域の一部に結晶粒界が存在するような構成とすることも可能である。
【0095】
また本実施例においては、一つの結晶種から2つ1組のCMOS構成を有する薄膜トランジスタ回路を構成する例を示した。しかし、実際には、他の領域にも多数の同様な回路が構成されることとなる。
【0096】
この場合、それぞれの回路は、それぞれ異なる結晶種を基にして形成された単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域でもって構成されることになる。それぞれの結晶種は、一般的に異なる結晶粒から形成されるものであるから(勿論同一の結晶粒から形成される場合もある)、異なる結晶軸を有している(偶然同じ場合も当然ある)と認められる。
【0097】
従って、2つ1組のCMOS構成を有する薄膜トランジスタ回路を一つの郡として考えた場合、それらの郡同士の間では、その郡内の活性層(半導体領域)が有している結晶軸は同一(概略同一)であるけれども、その結晶軸を中心とした回転角度は異なるものとなる。
【0098】
〔実施例3〕
本実施例は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を構成する基板の一方の構成に関する。具体的にいうならば、一対のガラス基板によって構成される液晶パネル(液晶は一対のガラス基板間に保持される)を構成する一方の基板を作製する例を示す。
【0099】
図4に本実施例の作製工程を示す。まず、ガラス基板401上に下地膜として酸化珪素膜402を3000Åの厚さにスパッタ法またはプラズマCVD法を用いて形成する。次に非晶質珪素膜(図示せず)を3000Åの厚さにプラズマCVD法または減圧熱CVD法を用いて成膜する。
【0100】
次に図2に示す装置を用いて水素プラズマまたはヘリウムプラズマによるプラズマ処理を行う。即ち、図2に示す装置の基板ホルダー206に基板を配置し、非晶質珪素膜に対する水素プラズマ処理を行う。
【0101】
さらに、550℃、6時間の加熱処理を窒素雰囲気中で行い、先のプラズマ処理を施した珪素膜の結晶化を行う。そしてパターニングを施すことにより、後の結晶成長の種(結晶成長核ともいう)となる部分403を形成する。こうして、図4(A)に示す状態を得る。
【0102】
ここでは、脱水素化を行いためのプラズマ処理を行った後に、結晶化を行い、さらに結晶種の形成のためのパターニングを行う例を示した。しかし、プラズマ処理を行った後にパターニングを行い、さらに加熱による結晶化を行う方法を採用してもよい。
【0103】
またパターニングの後にプラズマ処理を行い、さらに加熱による結晶化を行ってもよい。この方法を採用した場合、微小な種結晶と成りうる領域を形成した後に、プラズマ処理と結晶化処理が行われるので、種結晶をより容易に得ることができる。
【0104】
図4(A)に示す状態を得たら、次に非晶質珪素膜405を結晶成長の種403を覆うようにして、全面に形成する。この非晶質珪素膜は、後に薄膜トランジスタの活性層を構成するためのものとなる。この非晶質珪素膜の成膜は、プラズマCVD法または減圧熱CVD法で行えばよい。また、その厚さは500Åとする。こうして図4(B)に示す状態を得る。
【0105】
そして、図2に示す装置を用いた水素プラズマによる脱水素化処理を行う。さらに550℃の温度で6時間の加熱処理を行うことにより、非晶質珪素膜405の結晶種403からの結晶成長を進行させ、その周囲を単結晶結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域とすることができる。
【0106】
次にパターニングを施すことにより、薄膜トランジスタの活性層となる領域406、407、408を形成する。活性層となる領域406と407は周辺駆動回路領域に配置されるPチャネル型の薄膜トランジスタとNチャネル型の薄膜トランジスタを構成する。また、408は、画素領域に配置されるNチャネル型の薄膜トランジスタを構成する。
【0107】
ここで、活性層406と407とは単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成されることになる。こうすることで、周辺駆動回路を単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成した薄膜トランジスタで構成することができる。また、活性層406と407とにおいては、その面に垂直な方向における結晶軸は概略同一な方向を共有しており、その結晶軸の周りの回転角も概略同一である。これは、同じ結晶種403から結晶成長した単一の結晶粒(モノドメイン)内に形成されたものだからである。
【0108】
そして、ゲイト絶縁膜として機能する酸化珪素膜409をプラズマCVD法によって、1000Åの厚さに形成する。さらにゲイト電極を構成するためのアルミニウムを主成分とする膜を5000Åの厚さにスパッタ法または電子ビーム蒸着法で形成する。そしてパターニングを施すことにより、ゲイト電極410、411、412を形成する。
【0109】
そして、電解溶液中において、各ゲイト電極を陽極とした陽極酸化を行うことにより、陽極酸化膜413、414、415を形成する。ここで、陽極酸化膜413と414は、その厚さを500〜1000Å程度の薄いものとする。これは、アルミニウムの以上成長による隣合う電極同志のショートや上下間ショートを防ぐためのものなので、薄くても構わない。
【0110】
また陽極酸化膜415は、その厚さを2000Å程度とする。これは、先の理由に加えて、後の不純物イオンの注入工程において、オフセットゲイト領域を形成するためにマスクとして機能させるためである。
【0111】
こうして図4(C)に示す状態を得る。この状態で、ソース/ドレイン領域を形成するための不純物イオンの注入を行う。ここでは、まず活性層407と408の上側の領域を覆ってレジストマスク(図示せず)を形成する。そして、P型を付与するための不純物であるB(ボロン)のイオンをイオン注入法またはプラズマドーピング法で加速注入する。この工程によって、ゲイト電極410がマスクとなり、活性層406のソース/ドレイン領域となる領域に自己整合的にBイオンが注入される。
【0112】
次に活性層407と408を覆ったレジストマスクを取り除き、活性層406を覆うレジストマスク(図示せず)を形成する。そして、今度はP(リン)イオンの注入を行う。こうして、活性層407と408にソース/ドレイン領域を形成する。またこの際、活性層408において、チャネル形成領域とソース/ドレイン領域との間にオフセットゲイト領域が形成される。これは、不純物イオンの注入の際、ゲイト電極412の側面の陽極酸化膜がマスクとなるからである。
【0113】
不純物イオンの注入が終了したら、レーザー光または強光の照射を行い、イオンの注入による損傷のアニールと注入されたイオンの活性化とを行う。
【0114】
次に、層間絶縁膜として酸化珪素膜416を7000Åの厚さにプラズマCVD法で成膜する。次に画素電極を構成するITO電極417を形成する。
【0115】
そしてコンタクトホールの形成を行う。その後、チタン膜とアルミニウム膜とチタン膜との3層膜でなる膜を形成し、パターニングを施すことにより、ソース電極418と420、2つのTFTに共通のドレイン電極419を形成する。ここで、PTFT(Pチャネル型の薄膜トランジスタ)とNTFT(Nチャネル型の薄膜トランジスタ)とで、Pチャネル型とNチャネル型とが相補型に構成されたCMOS回路が形成される。また、同時に右端のNTFTのソース電極421とドレイン電極422が形成される。また、画素薄膜トランジスタのドレイン電極422と画素電極417とは接続される。なお、右端のNTFTは、図では1つしか示されていないが、マトリクス状に配置された多数の画素電極のそれぞれに配置されるものである。
【0116】
こうして、図4(D)に示す状態を得る。液晶パネルを構成するには、さらに層間絶縁膜を酸化珪素膜等で構成し、その上に液晶を配向させるための配向膜を樹脂材料(例えばポリイミド)で形成する。また、他方の基板を構成するガラス基板上には、対向電極とやはり配向膜を形成する。そして2枚のガラス基板をスペーサーや封止層を介して張り合わせ、その隙間に液晶を充填する。こうして、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルを構成する。
【0117】
本実施例に示す構成においては、周辺駆動回路のCMOS回路を構成する薄膜トランジスタを単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成するので、数十MHzの帯域を有する画像信号を取り扱うことができような周辺駆動回路を構成することができる。
【0118】
また、画素領域に配置される薄膜トランジスタの活性層は、ほとんど非晶質状態ままであり、画素薄膜トランジスタは非晶質珪素薄膜を用いたものとなる。しかし、画素領域においてはそれほどの高速動作は要求されないので、普通の画像を表示する場合においては特に問題とはならない。
【0119】
〔実施例4〕
本実施例は、図1に示す工程において、結晶成長のための種を形成する工程において、まずパターニングを行った後にエネルギーを与えることにより、結晶成長の種となる部分を結晶化することを特徴とする。
【0120】
本実施例の説明を図1を用いて以下に示す。特に断らない限り、図1に示す工程や符号の説明は、実施例1の場合と同じである。まず図1(A)に示すように、ガラス基板101上に下地膜102を形成し、さらに非晶質珪素膜103を形成する。さらにパターニングを行うことにより、非晶質状態の結晶成長のための種104を形成する。この種は1μm角〜20μm角とすればよい。(図1(B))
【0121】
この状態で脱水素化工程を行う。ここでは、図2に示す装置を用いて非晶質状態の結晶成長のための種104に対して水素プラズマ処理を行い、内部の水素を離脱させる。
【0122】
次に加熱処理またはレーザー光の照射、または加熱しながらのレーザー光の照射を行い、結晶成長のための種104を結晶化させる。この際、種104は微小な領域であるので、容易に単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域とすることができる。図1(C)以下に示す後の工程は、実施例1に示したものと同様である。
【0123】
本実施例に示すような工程を採用した場合、種結晶となるべき領域をパターニングした後に、加熱処理を行うので、種結晶部分を確実に単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域とすることができる。
【0124】
即ち、実施例1に示すような結晶化を行った後にパターニングを行い種結晶を形成した場合、種結晶内部に結晶粒界が存在してしまう可能性を排除することはできない。しかし、結晶種となる領域をパターニングによって形成した後に結晶化を行う場合、結晶種は微小な領域であるので、確実に単結晶と見なせる構造または実質的に単結晶と見なせる構造とすることができる。
【0125】
〔実施例5〕
本実施例は、図1に示す工程において、非晶質珪素膜103を形成した後に脱水素化の工程を行い、その後にパターニングを施し、さらにエネルギーを与えることによる結晶化を行うことにより、結晶成長の種を形成することを特徴とする。脱水素化の工程やその他の工程は他の実施例と同様の条件および構成に従えばよい。
【0126】
本実施例に示す構成を採用した場合も種結晶を確実に単結晶と見なせる構造または実質的に単結晶と見なせる構造とすることができるという有用性を得ることができる。
【0127】
〔実施例6〕
以上の実施例においては、結晶化の際のエネルギーの与え方として、加熱による場合の例を主に示した。しかし、加熱よりもさらに効果的な結晶化方法として加熱しながらのレーザー光の照射を行う方法の例を上げることができる。レーザー光は、紫外領域以下の波長を有するパルス発振レーザーを用いることが好ましい。例えばKrFエキシマレーザーやXeClエキシマレーザーを用いることが好ましい。
【0128】
またレーザー光の照射の際に、試料(基板)または被照射面を400℃〜ガラス基板の歪点、あるいは400℃〜非晶質珪素膜の結晶化温度に加熱することが重要である。この温度は、出来うるかぎり高い温度とすることが望ましい。この加熱は、レーザー光の照射に従う、急激な相変化を抑制し、結晶粒界や欠陥が形成されるのを防ぐことに非常に効果がある。
【0129】
なお非晶質珪素膜の結晶化温度は、成膜方法や膜厚に依存するが、概ね600℃〜650℃程度である。
【0130】
〔実施例7〕
本実施例では、図1に示すような工程で得られた単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を利用して薄膜トランジスタを形成する場合の例を示す。具体的にいうならば、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域をパターニングする形の例を示す。
【0131】
図7(A)に示すのは、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を利用して1つの薄膜トランジスタを形成する場合のパターニングの例である。図7(A)に示すパターニングでは、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を701に示すようなパターンにパターニングすることで、薄膜トランジスタの活性層を形成している。即ち、この場合、薄膜トランジスタの活性層は701のような形となる。
【0132】
また、図7(A)において、702で示されるのは、ゲイト電極である。このゲイト電極と交差する部分の活性層701の領域がチャネル形成領域となる。
【0133】
また、図7(B)に示すのは、活性層701に対して2つのゲイト電極を配置した例である。このような場合、2つのゲイト電極には異なった信号や電位を与えることで、全体として1つの素子として機能させることができる。
【0134】
〔実施例8〕
本実施例は、種結晶のパターニングの形状に関する。例えば実施例1においては、結晶成長のための種を例えば1〜20μm角する例を示した。しかし結晶成長の種の形状としては、正方形に限定されるのではない。ここでは、長方形に結晶種をパターニングする例を示す。
【0135】
図8(A)に第1の例を示す。図8(A)に示す構成においては、結晶種801を長方形に形成し、そこから結晶成長させる場合の状態を示す。(A)において、802が結晶成長した単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域である。そして、803と804で示される領域をパターニングで残すことにより、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域でなる島状の領域を形成することができる。そしてこの領域を活性層とした薄膜トランジスタやその他薄膜半導体装置の構成することができる。
【0136】
図8(A)に示す位置取りを行うことで、2つ1組となった薄膜トランジスタを構成することができる。例えば、Pチャネル型とNチャネル型とを組み合わせたCMOS型の構成やインバータ回路を構成することができる。
【0137】
図8(B)に第2の例を示す。(B)に示す例では、801で示す長方形の結晶種の領域からの結晶成長によって、802で示される領域を単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域とする。そして、805〜808で示される領域をパターニングで残すことによって、単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を複数形成することができる。
【0138】
図8(B)に示すような位置取りを行うことで、多数の薄膜トランジスタでなる薄膜集積回路を同一の結晶軸とその回りの角度を有した領域でもって構成することができる。
【0139】
【発明の効果】
本明細書で開示する発明を用いることで、ガラス基板やその他絶縁表面を有する基板上に、比較的低温(この温度は例えばガラス基板が耐える温度という意味である)で結晶性珪素膜を得ることができる。特にガラス基板上に単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を形成することができ、またその領域を用いて薄膜トランジスタを形成することができる。またこの技術を利用することにより、ガラス基板を用いて、周辺駆動回路を一体化したアクティブマトリクス型の液晶表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を形成する工程を示す。
【図2】 プラズマ処理を行う装置の概要を示す図。
【図3】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【図4】 薄膜トランジスタ回路の作製工程を示す図。
【図5】 結晶軸と結晶軸を中心とした回転角とを定義するための図。
【図6】 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域を4つ形成した状態を示す図。
【図7】 薄膜トランジスタを構成する半導体領域のパターンを示す。
【図8】 結晶成長の種となる領域からの結晶成長の状態とパターニングによって得られる半導体領域のパターンを示す。
【符号の説明】
101 ガラス基板
102 酸化珪素膜(下地膜)
103 非晶質珪素膜
104 結晶成長の種となる領域
105 非晶質珪素膜
106 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域
107 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域
108 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域
109 ゲイト絶縁膜
110 ゲイト電極
111 ゲイト電極
112 陽極酸化膜
113 レジストマスク
114 ソース領域
115 チャネル形成領域
116 ドレイン領域
117 ドレイン領域
118 チャネル形成領域
119 ソース領域
120 層間絶縁膜
121 ソース電極
122 ソース電極
123 ドレイン電極
401 ガラス基板
402 下地膜(酸化珪素膜)
403 種結晶
405 非晶質珪素膜
406 活性層
407 活性層
408 活性層
409 ゲイト絶縁膜
410 ゲイト電極
411 ゲイト電極
412 ゲイト電極
413 陽極酸化膜
414 陽極酸化膜
415 陽極酸化膜
416 層間絶縁膜(酸化珪素膜)
417 画素電極(ITO電極)
418 ソース電極
419 ドレイン電極
420 ソース電極
421 ソース電極
422 ドレイン電極
503 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域
501 結晶軸
502 結晶軸を中心とした回転角
600 結晶種
602 結晶種
606 結晶種
609 結晶種
601 結晶成長の先端部
603 結晶粒界
604 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域
605 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成された半導体領域
607 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成された半導体領域
609 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成された半導体領域
610 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成された半導体領域
611 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域
701 活性層(半導体領域)
702 ゲイト電極
703 ゲイト電極
704 ゲイト電極
801 結晶種
802 単結晶と見なせる領域または実質的に単結晶と見なせる領域で構成された半導体領域
803 パターニングによって得られる半導体領域
804 パターニングによって得られる半導体領域
805 パターニングによって得られる半導体領域
806 パターニングによって得られる半導体領域
807 パターニングによって得られる半導体領域
808 パターニングによって得られる半導体領域
Claims (5)
- 絶縁表面を有するガラス基板上に第1の珪素膜を形成し、
磁場及びマイクロ波を用いて生成されたヘリウムのプラズマによって前記第1の珪素膜を曝し、
400℃以上であって且つ前記ガラス基板の歪点以下の温度で加熱しながらレーザー光を照射してエネルギーを与えることにより、前記第1の珪素膜を結晶化させ、
結晶化された前記第1の珪素膜をパターニングして結晶成長の種を形成し、
前記結晶成長の種を覆って第2の珪素膜を形成し、
前記第2の珪素膜をヘリウムのプラズマに曝し、
400℃以上であって且つ前記ガラス基板の歪点以下の温度で加熱しながらレーザー光を照射してエネルギーを与えることにより、前記第2の珪素膜を結晶化することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 絶縁表面を有するガラス基板上に第1の珪素膜を形成し、
前記第1の珪素膜をヘリウムのプラズマに曝し、
400℃以上であって且つ前記ガラス基板の歪点以下の温度で加熱しながらレーザー光を照射してエネルギーを与えることにより、前記第1の珪素膜を結晶化させ、
結晶化された前記第1の珪素膜をパターニングして結晶成長の種を形成し、
前記結晶成長の種を覆って第2の珪素膜を形成し、
磁場及びマイクロ波を用いて生成されたヘリウムのプラズマによって前記第2の珪素膜を曝し、
400℃以上であって且つ前記ガラス基板の歪点以下の温度で加熱しながらレーザー光を照射してエネルギーを与えることにより、前記第2の珪素膜を結晶化することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 絶縁表面を有するガラス基板上に第1の珪素膜を形成し、
磁場及びマイクロ波を用いて生成されたヘリウムのプラズマによって前記第1の珪素膜を曝し、
400℃以上であって且つ前記ガラス基板の歪点以下の温度で加熱しながらレーザー光を照射してエネルギーを与えることにより、前記第1の珪素膜を結晶化させ、
結晶化された前記第1の珪素膜をパターニングして結晶成長の種を形成し、
前記結晶成長の種を覆って第2の珪素膜を形成し、
磁場及びマイクロ波を用いて生成されたヘリウムのプラズマによって前記第2の珪素膜を曝し、
400℃以上であって且つ前記ガラス基板の歪点以下の温度で加熱しながらレーザー光を照射してエネルギーを与えることにより、前記第2の珪素膜を結晶化することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
前記第2の珪素膜は、気相法で成膜されることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
結晶化された前記第2の珪素膜の前記結晶成長の種と接しない領域から、複数の薄膜トランジスタの活性層を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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