JP3850450B2 - ホスホリパーゼa2阻害活性を有するピロリジン誘導体 - Google Patents
ホスホリパーゼa2阻害活性を有するピロリジン誘導体 Download PDFInfo
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Description
本発明は、細胞内ホスホリパーゼA2阻害活性を有する新規なピロリジン誘導体およびそれを有効成分として含有する細胞内ホスホリパーゼA2阻害剤に関する。
背景技術
ホスホリパーゼA2(PLA2)はリン脂質のsn−2位エステル結合を特異的に加水分解するタンパク質であるが、これには明確に区別できる細胞内PLA2(cPLA2)と分泌型PLA2(sPLA2)とがある。cPLA2は、2位にアラキドン酸が結合しているリン脂質を選択的に加水分解することが知られている。従って、cPLA2の作用を阻害すれば、リン脂質からのアラキドン酸の遊離を抑制することができる。このアラキドン酸は炎症の発現に関与する生体内物質であるプロスタグランジンおよびロイコトリエンの前駆物質であり、これらの炎症誘発物質は、アラキドン酸カスケードと呼ばれる一連の過程において産生される。従って、アラキドン酸の遊離を阻害すれば、これら炎症に関与する物質の作用を抑制することができ、ひいては炎症性疾患の予防または治療が可能であると考えられる。そのような疾患の例として、関節リウマチ、喘息、炎症性大腸炎、虚血再還流における障害、アレルギー性鼻炎、乾癬等を挙げることができる。チアゾリジンジオンおよびピロリジンを分子内に有する化合物に関連する出願としては、WO97/41120、WO97/41121、EP−780389−A1、特開平7−138258、EP−528734−A1が挙げられるが、これれらに細胞内ホスホリパーゼA2阻害剤に関する記載はない。さらに、細胞内ホスホリパーゼA2阻害剤に関連する出願としてはWO97/05135が挙げられるが、本発明化合物の具体的な記載はない。
発明の開示
本発明者らは特異的なcPLA2阻害剤を開発することを目的として鋭意研究の結果、ある種の新規なピロリジン誘導体が強いcPLA2阻害作用を有することを見出した。
すなわち本発明は、I)一般式(I):
[式中、R1は水素原子、低級アルキル、置換されていてもよいアリール、非芳香族炭化水素環もしくは非芳香族複素環と縮合しているアリール、置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいアリールカルボニル、または置換されていてもよいヘテロアリール;Zは−S−、−SO−、−O−、−OCH2−、−CONH−、−CONHCH2−、−N(R16)−(式中、R16は水素原子、アルキル、またはアラルキル)、または単結合;X1は−(CH2)q−CO−(式中、qは0〜3の整数)、−(CH2)r−CO−N(R17)−(式中、R17は水素原子または低級アルキル、rは0〜3の整数)、−CH2NHSO2−、−(CH2)s−N(R18)−CO−(式中、R18は水素原子または低級アルキル、sは0〜3の整数)、−CH2NHCOCH2O−、−CH2N(R19)COCH=CH−(式中、R19は水素原子または低級アルキル)、−CH2NHCS−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2OCH2−、−CH2−N(R20)−CH2−(式中、R20は水素原子、低級アルキル、またはアシル)、アルキレン、アルケニレン、または単結合;X3はアルキレン、アルケニレン、または単結合;X2は置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよいヘテロアリーレン、複素環ジイル、−C≡C−、または単結合;A、B、およびEは、それぞれ独立して酸素原子または硫黄原子;Dは水素原子またはヒドロキシ低級アルキル;Y1は−(CH2)mCO−、−(CH2)mCONH−、−(CH2)mCSNH−、−(CH2)mSO2−、−(CH2)mCOO−、−(CH2)nNHCO−、−(CH2)nNHSO2−、または単結合;mは0〜3の整数;nは1〜3の整数;Y2は式:
(R2およびR3は、ともに水素原子、または一方が置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、もしくは置換されていてもよいシクロアルキル、他方が水素原子もしくは低級アルキル;R4、R5、G環、J環、およびL環はそれぞれ独立して置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、またはシクロアルケニル;破線(---)は結合の存在または不存在を示し;pは0〜2の整数を示す)で表わされる基を示し、破線(---)は結合の存在または不存在を示し;波線(〜)はDがEに対してシスまたはトランスの関係にあることを示す]で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物(ただし、Dに隣接する炭素原子と環の炭素原子との結合が一重結合の時は、X1はアルキレン、X2およびX3は単結合であり、X1が−CH2O−の時は、Y1は単結合ではない。)に関する。
さらに詳しくは、II)一般式(II):
(式中、R1、Z、X1、X2、X3、Y1、Y2、およびBは前記と同意義、波線は水素原子が硫黄原子に対してシスまたはトランスの関係にあることを示す)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物(ただし、X1が−CH2O−の時は、Y1は単結合ではない。)。
III)一般式(III):
(式中、R1、Z、X1、X2、X3、Y2、B、および波線は前記と同意義)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
IV)一般式(IV):
(式中、R1、Z、X1、X2、X3、Y2、B、および波線は前記と同意義)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
V)一般式(V):
(式中、R1、Z、R18、X3、Y2、B、および波線は前記と同意義)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
VI)一般式(VI):
(式中、R1、Z、R18、X3、Y2、B、および波線は前記と同意義)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
VII)一般式(VII):
(式中、R1、Z、R19、X3、Y2、B、および波線は前記と同意義)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
VIII)一般式(VIII):
(式中、R1、Z、Y2、B、および波線は前記と同意義)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
IX)一般式(IX):
(式中、R1、Z、Y2、B、および波線は前記と同意義)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
X)一般式(X):
(式中、R1、Z、Y2、B、および波線は前記と同意義)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
XI)一般式(XI):
(式中、R1、Z、Y2、B、および波線は前記と同意義)で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
XII)Zが−N(R16)−であるI)〜III)のいずれかに記載の化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
XIII)R18が水素原子、X3が単結合であるV)〜VII)のいずれかに記載の化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
XIV)R1が置換されていてもよいアリール、非芳香族炭化水素環もしくは非芳香族ヘテロ環と縮合しているアリール、置換されていてもよいアラルキルであるI)〜XIII)のいずれかに記載の化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
XV)Y2が式:
(式中、R5は置換されていてもよいアリールである)であるI)〜XIV)のいずれかに記載の化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
XVI)一般式(I’):
(式中、R1、X1、X2、X3、Y1、A、B、波線、および破線は前記と同意義、Zは−N(R16)−、Y2'は置換されていてもよいアリール)である化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
XVII)I)〜XVI)のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する医薬組成物。
XVIII)I)〜XVI)のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有するホスホリパーゼA2阻害剤。
XIX)I)〜XVI)のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有するアラキドン酸産生阻害剤。
XX)I)〜XVI)のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有するプロスタグランジンE2産生阻害剤。
XXI)I)〜XVI)のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有するロイコトリエンC4産生阻害剤、に関する。
本発明化合物はすべて優れたホスホリパーゼA2阻害作用あよびそれに伴うプロスタグランジンE2をはじめとしたアラキドン酸カスケード産物の産生阻害作用を有するが、以下に示す化合物が特に好ましい。
i)一般式(i):
[式中、R1'は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいアラルキルを示し、Z’は−S−、−SO−、−O−、−NH−、−CONH−、−CONHCH2−、または単結合を示し、X4は−CO−、−CONH−、−CH2NHSO2−、−CH2NHCO−、−CH2NHCS−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2OCH2−、アルキレン、アルケニレン、または単結合を示し、X5は置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよいインドールジイル、または単結合を示し、A’、B’、およびE’は、それぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を示し、D’は水素原子またはヒドロキシ低級アルキルを示し、Y3は−(CH2)m'CO−、−(CH2)m'CONH−、−(CH2)m'CSNH−、−(CH2)m'SO2−、−(CH2)m'COO−、−(CH2)n'NHCO−、−(CH2)n'NHSO2−、または単結合、m’は0〜3の整数、n’は1〜3の整数を示し、Y4は式:
(R2'およびR3'は、ともに水素原子を示すか、または一方が置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、もしくは置換されていてもよいシクロアルキル、他方が水素原子もしくは低級アルキルを示し、R4'、R5'、G’環、J’環、またはL’環はそれぞれ独立して置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、またはシクロアルケニルを示し、破線(---)は結合の存在または不存在を示し、p’は0〜2の整数を示す)で表わされる基を示し、波線(〜)はD’がE’に対してシスまたはトランスの関係にあることを示す]で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
ii)一般式(IV)において以下に示す化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。R1において、RAは置換されていてもよいアラルキルおよび置換されていてもよいアリール、RBは置換されていてもよいアラルキル、RCは置換されていてもよいアリール、Zにおいて、RDは−O−、−OCH2−、−NH−、−N(R16)−(R16は水素原子、アルキル、またはベンジル)、−S−、または単結合、REは−O−または−N(R16)−(R16はアルキルまたはベンジル)、RFは−O−または−N(R16)−(R16はアルキル)、Y2において、RGは式:
(式中、R2、R3、R4、R5、G環、J環、L環、p、および破線は前記と同意義)で表わされる基、RHは式:
(式中、R5およびGは前基と同意義)で表わされる基、RIは式:
(式中、R5は前基と同意義)で表わされる基、X1において、RJは−CH2N(R18)CO−(式中R18は水素原子または低級アルキル)、−CH2N(R18)COCH=CH−(式中R18は水素原子または低級アルキル)、−CH2NHSO2−、−CONH−、−CH2CH=CH−、または−CH2OCH2−、X2において、RKは1,4−フェニレンまたは2,5−チオフェンジイル、RLは1,4−フェニレン、X3において、RMは単結合またはエテニレニル、RNは単結合、Bは酸素原子または硫黄原子、波線は前記と同意義とした時、以下の組み合わせにより示される化合物。(R1,Z,Y2,X1,X2,X3)=(RA,RD,RG,RJ,RK,RM)、(RA,RD,RG,RJ,RK,RN)、(RA,RD,RG,RJ,RL,RM)、(RA,RD,RG,RJ,RL,RN)、(RA,RD,RH,RJ,RK,RM)、(RA,RD,RH,RJ,RK,RN)、(RA,RD,RH,RJ,RL,RM)、(RA,RD,RH,RJ,RL,RN)、(RA,RD,RI,RJ,RK,RM)、(RA,RD,RI,RJ,RK,RN)、(RA,RD,RI,RJ,RL,RM)、(RA,RD,RI,RJ,RL,RN)、(RA,RE,RG,RJ,RK,RM)、(RA,RE,RG,RJ,RK,RN)、(RA,RE,RG,RJ,RL,RM)、(RA,RE,RG,RJ,RL,RN)、(RA,RE,RH,RJ,RK,RM)、(RA,RE,RH,RJ,RK,RN)、(RA,RE,RH,RJ,RL,RM)、(RA,RE,RH,RJ,RL,RN)、(RA,RE,RI,RJ,RK,RM)、(RA,RE,RI,RJ,RK,RN)、(RA,RE,RI,RJ,RL,RM)、(RA,RE,RI,RJ,RL,RN)、(RA,RF,RG,RJ,RK,RM)、(RA,RF,RG,RJ,RK,RN)、(RA,RF,RG,RJ,RL,RM)、(RA,RF,RG,RJ,RL,RN)、(RA,RF,RH,RJ,RK,RM)、(RA,RF,RH,RJ,RK,RN)、(RA,RF,RH,RJ,RL,RM)、(RA,RF,RH,RJ,RL,RN)、(RA,RF,RI,RJ,RK,RM)、(RA,RF,RI,RJ,RK,RN)、(RA,RF,RI,RJ,RL,RM)、(RA,RF,RI,RJ,RL,RN)、(RB,RD,RG,RJ,RK,RM)、(RB,RD,RG,RJ,RK,RN)、(RB,RD,RG,RJ,RL,RM)、(RB,RD,RG,RJ,RL,RN)、(RB,RD,RH,RJ,RK,RM)、(RB,RD,RH,RJ,RK,RN)、(RB,RD,RH,RJ,RL,RM)、(RB,RD,RH,RJ,RL,RN)、(RB,RD,RI,RJ,RK,RM)、(RB,RD,RI,RJ,RK,RN)、(RB,RD,RI,RJ,RL,RM)、(RB,RD,RI,RJ,RL,RN)、(RB,RE,RG,RJ,RK,RM)、(RB,RE,RG,RJ,RK,RN)、(RB,RE,RG,RJ,RL,RM)、(RB,RE,RG,RJ,RL,RN)、(RB,RE,RH,RJ,RK,RM)、(RB,RE,RH,RJ,RK,RN)、(RB,RE,RH,RJ,RL,RM)、(RB,RE,RH,RJ,RL,RN)、(RB,RE,RI,RJ,RK,RM)、(RB,RE,RI,RJ,RK,RN)、(RB,RE,RI,RJ,RL,RM)、(RB,RE,RI,RJ,RL,RN)、(RB,RF,RG,RJ,RK,RM)、(RB,RF,RG,RJ,RK,RN)、(RB,RF,RG,RJ,RL,RM)、(RB,RF,RG,RJ,RL,RN)、(RB,RF,RH,RJ,RK,RM)、(RB,RF,RH,RJ,RK,RN)、(RB,RF,RH,RJ,RL,RM)、(RB,RF,RH,RJ,RL,RN)、(RB,RF,RI,RJ,RK,RM)、(RB,RF,RI,RJ,RK,RN)、(RB,RF,RI,RJ,RL,RM)、(RB,RF,RI,RJ,RL,RN)、(RC,RD,RG,RJ,RK,RM)、(RC,RD,RG,RJ,RK,RN)、(RC,RD,RG,RJ,RL,RM)、(RC,RD,RG,RJ,RL,RN)、(RC,RD,RH,RJ,RK,RM)、(RC,RD,RH,RJ,RK,RN)、(RC,RD,RH,RJ,RL,RM)、(RC,RD,RH,RJ,RL,RN)、(RC,RD,RI,RJ,RK,RM)、(RC,RD,RI,RJ,RK,RN)、(RC,RD,RI,RJ,RL,RM)、(RC,RD,RI,RJ,RL,RN)、(RC,RE,RG,RJ,RK,RM)、(RC,RE,RG,RJ,RK,RN)、(RC,RE,RG,RJ,RL,RM)、(RC,RE,RG,RJ,RL,RN)、(RC,RE,RH,RJ,RK,RM)、(RC,RE,RH,RJ,RK,RN)、(RC,RE,RH,RJ,RL,RM)、(RC,RE,RH,RJ,RL,RN)、(RC,RE,RI,RJ,RK,RM)、(RC,RE,RI,RJ,RK,RN)、(RC,RE,RI,RJ,RL,RM)、(RC,RE,RI,RJ,RL,RN)、(RC,RF,RG,RJ,RK,RM)、(RC,RF,RG,RJ,RK,RN)、(RC,RF,RG,RJ,RL,RM)、(RC,RF,RG,RJ,RL,RN)、(RC,RF,RH,RJ,RK,RM)、(RC,RF,RH,RJ,RK,RN)、(RC,RF,RH,RJ,RL,RM)、(RC,RF,RH,RJ,RL,RN)、(RC,RF,RI,RJ,RK,RM)、(RC,RF,RI,RJ,RK,RN)、(RC,RF,RI,RJ,RL,RM)、(RC,RF,RI,RJ,RL,RN)。
本明細書中、「ハロゲン」とはフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
本明細書中、「低級アルキル」とは、直鎖状または分枝状のC1〜C6アルキルを意味する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル等が挙げられる。
R1、R2、R3、R17、R18、R19、およびR20における「低級アルキル」としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルが好ましい。特に、メチルが好ましい。
R16における「アルキル」とは、前記「低級アルキル」および「C3〜C8シクロアルキル低級アルキル」を意味する。例えばメチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルが挙げられる。好ましくは、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、シクロアルキルメチルが挙げられる。
本明細書中、「シクロアルキル」とは、C3〜C7シクロアルキルを意味する。例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルが挙げられる。好ましくは、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルが挙げられる。特に、シクロペンチル、シクロヘキシルが好ましい。
本明細書中、「シクロアルケニル」とは、環内に不飽和結合を1個以上有していてもよいC3〜C7シクロアルケニルを意味する。例えばシクロプロペニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル等が挙げられる。好ましくは、シクロヘキセニルが挙げられる。
本明細書中、「非芳香族複素環」とは、任意に選ばれる、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を環内に1個以上含む非芳香族の5〜7員環またはそれらが2個以上縮合した環を意味する。例えば、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、オクタヒドロキノリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等が挙げられる。
本明細書中、「アリール」とは、単環状もしくは縮合環状芳香族炭化水素基、または該単環状芳香族炭化水素が2個以上連続して存在する基を意味する。例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、インデニル、2−p−テルフェニル、2−m−テルフェニル、2−o−テルフェニル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。好ましくは、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、アントリル、フェナントリル、2−ビフェニル、3−ビフェニル、4−ビフェニル、2−p−テルフェニル、2−m−テルフェニル、2−o−テルフェニルが挙げられる。
本明細書中、「非芳香族炭化水素環と縮合しているアリール」とは、前記「シクロアルキル」と縮合したフェニル、1−ナフチル、および2−ナフチルを意味する。例えば、インダニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、アセナフチル等が挙げられる。好ましくは、インダニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルが挙げられる。
本明細書中、「非芳香族複素環と縮合しているアリール」とは、前記「非芳香族複素環」と縮合したフェニル、1−ナフチル、および2−ナフチルを意味する。例えば、インドリル、イソインドリル、2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリル、イソクロマニル、クロマニル等が挙げられる。好ましくは、2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリルが挙げられる。
本明細書中、「アラルキル」とは、前記「低級アルキル」に前記「アリール」が置換したものを意味する。例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ベンズヒドリル、ナフチルメチル、ナフチルエチル等が挙げられる。好ましくは、ベンジル、ベンズヒドリル、フェネチル、ナフチルメチルが挙げられる。特に、ベンジル、ベンズヒドリルが好ましい。
本明細書中、「アルキレン」とは、C1〜C5アルキルから導かれる基を意味する。例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレンが挙げられる。
本明細書中、「アルケニレン」とは、C2〜C4アルケニルから導かれる基を意味する。例えば、ビニレン、プロペニレン、ブテニレンが挙げられる。
本明細書中、「アリーレン」とは、前記「アリール」から導かれる基を意味する。例えば、フェニレン、ナフチレン等が挙げられる。さらに詳しくは、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン等が挙げられる。
本明細書中、「ヘテロアリーレン」とは、下記「ヘテロアリーレン」から導かれる基を意味する。例えば、チオフェンジイル、フランジイル等が挙げられる。さらに詳しくは、2,5−チオフェンジイル、2,5−フランジイル等が挙げられる。
本明細書中、「複素環ジイル」とは、前記「非芳香族複素環」から導かれる基を意味する。例えば、ピロリジンジイル、ピペリジンジイル、ピペラジンジイルが挙げられる。さらに詳しくは、1,4−ピペリジンジイル等が挙げられる。
本明細書中、「ヒドロキシ低級アルキル」とは、前記「低級アルキル」にヒドロキシが置換したものを意味する。例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル等が挙げられる。
本明細書中、「ヘテロアリール」とは、5〜6員環でN、OまたはS原子を環内に1個以上含む単環のヘテロ芳香族またはそれらの環がフェニルと縮合した環を意味する。例えば、ピロール、ピロリル、ピリジル、チエニル、フリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、インドリル等が挙げられる。好ましくは、ピリジル、チエニル、フリル、ベンゾ[b]チエニル、ベンゾ[b]フラニル、インドリルが挙げられる。
本明細書中、「低級アルキルオキシ」とは、アルキル部分が前記「低級アルキル」であるアルキルオキシを意味する。例えば、メチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ等が挙げられる。好ましくは、メチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシが挙げられる。
本明細書中、R1における「置換されていてもよいアリール」とは、フェニルC2〜C4アルケニル(例えば、フェニルエテニル)、低級アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル)、シクロアルキル(例えば、シクロペンタニル、シクロヘキセニル)、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、低級アルキルオキシ(例えば、メチルオキシ、エチルオキシ)、トリハロ低級アルキル(例えば、トリフルオロメチル、トリクロロメチル)、ニトロ、フェニル、ナフチル(例えば、1−ナフチル、2−ナフチル)、フェナンスリル(例えば、9−フェナンスリル)、ベンゾ−1,3−ジオキソラニル(例えば、4−ベンゾ−1,3−ジオキソラニル、5−ベンゾ−1,3−ジオキソラニル)、ヘテロアリール(例えば、3−ピリジル、3−チエニル、2−ベンゾチエニル)、アラルキル(例えば、ベンジル、フェネチル)、アリールオキシ(例えば、フェニルオキシ)、ヒドロキシ、アミノ、モノあるいはジ置換アミノ(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、フェニルアミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ、N−メチル−N−ベンジルアミノ)、前記「低級アルキル」で置換されていてもよいピペラジニル(例えば、4−メチルピペラジニル)等で1または2個所以上置換されていてもよい前記「アリール」を意味する。例えば、フェニル、2−ビフェニル、3−ビフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−p−テルフェニル、2−m−テルフェニル、2−o−テルフェニル、2−イソプロピルフェニル、2−t−ブチルフェニル、2−イソブチルフェニル、2−シクロペンチルフェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、2−ヨードフェニル、2−(4−ベンゾ−1,3−ジオキソラニル)フェニル、2−(5−ベンゾ−1,3−ジオキソラニル)フェニル、2−フェノキシフェニル、2−ベンジルフェニル、2−(3−ピリジル)フェニル、3−ジメチルアミノフェニル、3−ジエチルアミノフェニル、3−フェニルアミノフェニル、3−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フェニル、2−(1−ナフチル)フェニル、2−(2−ナフチル)フェニル、3−(1−ナフチル)フェニル、3−(2−ナフチル)フェニル、4−(エテニルフェニル)フェニル、2−ブロモ−6−イソプロピルフェニル、2−イソプロピル−6−フェニル−フェニル、2−イソプロピル−6−(1−ナフチル)フェニル、2−ブロモ−6−ニトロフェニル、2−メチルオキシ−6−(1−ナフチル)フェニル、2’−メチル−2−ビフェニル、2’−イソプロピル−2−ビフェニル、2’−メチルオキシ−2−ビフェニル、3’−メチル−2−ビフェニル、3’−トリフルオロメチル−2−ビフェニル、3’−ニトロ−2−ビフェニル、3’−メチルオキシ−2−ビフェニル、3’−エチルオキシ−2−ビフェニル、3’−ヒドロキシ−2−ビフェニル、3−メチルオキシ−2−ビフェニル、6−フェニル−2−ナフチル、1−ブロモ−6−フェニル−2−ナフチル、1,6−ジフェニル−2−ナフチル、4−フェニル−1−ナフチル、2−(4−メチルピペラジニル)フェニル等が挙げられる。
本明細書中、R2、R3、R4、R5、G環、J環、およびL環における「置換されていてもよいアリール」とは、ハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、低級アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル)、低級アルキルオキシ(例えば、メチルオキシ、エチルオキシ)、トリハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、アルキルオキシカルボニル(例えば、メチルオキシカルボニル)、アシル(例えば、アセチル)、アミノ、モノもしくはジ置換アミノ(例えば、アシルアミノ、メチルアミノ)等で1または2個所以上置換されていてもよい前記「アリール」を意味する。
本明細書中、Y2'における「置換されていてもよいアリール」とは、ハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、低級アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル)、低級アルキルオキシ(例えば、メチルオキシ、エチルオキシ)、トリハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、アルキルオキシカルボニル(例えば、メチルオキシカルボニル)、アシル(例えば、アセチル)、アミノ、モノもしくはジ置換アミノ(例えば、アシルアミノ、メチルアミノ)等で1または2個所以上置換されていてもよい前記「アリール」を意味する。例えば、フェニル、ビフェニル、2,5−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル等が挙げられる。
本明細書中、R1における「置換されていてもよいアラルキル」とは、前記「低級アルキル」が、前記「R1における「置換されていてもよいアリール」」で1または2個所以上置換したものを意味する。例えば、ベンジル、フェネチル、2−ビフェニルメチル、3−ビフェニルメチル、4−ビフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2−p−テルフェニルメチル、2−m−テルフェニルメチル、2−o−テルフェニルメチル、ジフェニルメチル、2−イソプロピルフェニル、2−t−ブチルフェニルメチル、2−イソブチルフェニルメチル、2−シクロペンチルフェニルメチル、2−ブロモフェニルメチル、3−ブロモフェニルメチル、2−ヨードフェニルメチル、2−(4−ベンゾ−1,3−ジオキソラニル)フェニルメチル、2−(5−ベンゾ−1,3−ジオキソラニル)フェニルメチル、2−フェノキシフェニルメチル、2−ベンジルフェニルメチル、2−フェネチルメチル、2−(3−チエニル)フェニルメチル、2−(2−ベンゾチエニル)フェニルメチル、2−(3−ピリジル)フェニルメチル、3−ジメチルアミノフェニルメチル、3−ジエチルアミノフェニルメチル、3−フェニルアミノフェニルメチル、3−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フェニルメチル、2−(1−ナフチル)フェニルメチル、2−(2−ナフチル)フェニルメチル、3−(1−ナフチル)フェニルメチル、3−(2−ナフチル)フェニルメチル、2−(9−フェナンスリル)フェニルメチル、4−(エテニルフェニル)フェニルメチル、2−ブロモ−6−イソプロピルフェニルメチル、2−イソプロピル−6−フェニル−フェニルメチル、2−イソプロピル−6−(1−ナフチル)フェニルメチル、2−ブロモ−6−ニトロフェニルメチル、2−メチルオキシ−6−(1−ナフチル)フェニルメチル、2’−メチル−2−ビフェニルメチル、2’−イソプロピル−2−ビフェニルメチル、2’−メチルオキシ−2−ビフェニルメチル、3’−メチル−2−ビフェニルメチル、4’−フルオロ−2−ビフェニルメチル、3’−トリフルオロメチル−2−ビフェニルメチル、3’−ニトロ−2−ビフェニルメチル、3’−メチルオキシ−2−ビフェニルメチル、3’−エチルオキシ−2−ビフェニルメチル、3’−ヒドロキシ−2−ビフェニルメチル、3−メチルオキシ−2−ビフェニルメチル、6−フェニル−2−ナフチルメチル、1−ブロモ−6−フェニル−2−ナフチルメチル、1,6−ジフェニル−2−ナフチルメチル、4−フェニル−1−ナフチルメチル、1−フェニル−2−ナフチルメチル等が挙げられる。
本明細書中、R1における「置換されていてもよいヘテロアリール」とは、前記「R1における「置換されていてもよいアリール」」で示した置換基によって置換されていてもよい前記「ヘテロアリール」を意味する。
本明細書中、R2、R3、R4、R5、G環、J環、およびL環における「置換されていてもよいヘテロアリール」とは、環上の炭素原子がハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、低級アルキル(例えば、メチル、エチル)、低級アルキルオキシ(例えばメチルオキシ、エチルオキシ)、アルキルオキシカルボニル(例えば、メチルオキシカルボニル)等で置換されていてもよい前記「ヘテロアリール」を意味する。ただし、ヘテロ原子が窒素原子である場合は、その窒素原子が、置換されていてもよい低級アルキルまたはアシル等で置換されていてもよい。
本明細書中、「置換されていてもよいアリーレン」とは、前記「R2、R3、R4、R5、G環、J環、およびL環における「置換されていてもよいアリール」」で示した置換基で置換されていてもよい前記「アリーレン」を意味する。例えば、1,4−フェニレン、2−ヒドロキシ−1,4−フェニレンが挙げられる。好ましくは、1,4−フェニレンが挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいヘテロアリーレン」とは、前記「R2、R3、R4、R5、G環、J環、およびL環における「置換されていてもよいアリール」」で示した置換基で置換されていてもよい前記「ヘテロアリーレン」を意味する。例えば、2,5−チオフェンジイル、2,5−フランジイル、2,5−ピリジルジイルが挙げられる。好ましくは、2,5−チオフェンジイルが挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいアリールカルボニル」における置換されていてもよいアリールは、前記「置換されていてもよいアリール」を意味する。
本明細書中、「置換されていてもよい低級アルキル」、「置換されていてもよいシクロアルキル」、および「置換されていてもよいシクロアルケニル」における置換基としては、低級アルキルオキシ、低級アルキルオキシカルボニル、カルボキシ、モノアルキル置換アミノ、ジアルキル置換アミノ等が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい低級アルキルオキシ」とは、前記「置換されていてもよい低級アルキル」における置換基を有していてもよい前記「低級アルキルオキシ」を意味する。例えば、メチルオキシカルボニルメチルオキシ、メチルオキシカルボニルエチルオキシ、エチルオキシカルボニルメチルオキシ、エチルオキシカルボニルエチルオキシ、ジメチルアミノメチルオキシ、ジメチルアミノエチルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、「アシル」とは、アルキル部分が前記「低級アルキル」であるアルキルカルボニルまたはアリール部分が前記「アリール」であるアリールカルボニルを意味する。例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル、トルオイル等が挙げられる。さらに、「アリールカルボニル」のアリール部分は、低級アルキル、ハロゲン等で置換されていてもよい。
発明を実施するための最良の形態
本発明化合物は常法に従って合成できるが、例えば、以下に示すように、化合物の型に応じてそれぞれ例示した方法により、好適に製造することができる。ただし、これらは製造例の一例にすぎず、他の方法で製造された本発明化合物も本発明の範囲に包含される。
1)ピロリジン環4位に酸素原子を有する化合物(Z=−O−)
A法:ピロリジン環2位にメチレンを有する化合物(例えば、X1=−CH2NHCO−、−CH2NHSO2−、−CH2NHCS−、−CH2NHCOCH=CH−、−CH2NHCOCH2O−)
B法:ピロリジン環2位アミド体(X1=−CONH−)
C法:ピロリジン環2位にアミド結合を持たず、エーテル結合を有する化合物(X1=−CH2OCH2−)
D法:二重結合上にヒドロキシ低級アルキルを有する化合物(D=ヒドロキシ低級アルキル)
E法:ピロリジン環2位にアミド結合を持たず、炭素鎖のみを有する化合物(X1=−CH2CH2−、−CH=CH−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH=CH−)
F法:ピロリジン環2位に炭素鎖を介してアミド結合を有する化合物(X1=−CH2CH2CH2NHCO−、−CH2CH2NHCO−、−CH2CONH−、−CH2CH2CONH−)
G法:ピロリジン環2位に、水素原子を持たないアミド又はアミンを有する化合物(X1=−CH2N(CH3)CO−、−CH2N(CH3)CH2−、−CH2N(R20)CH2−、−CON(CH3)−)
H法:ピロリジン環2位にアミド結合を持たず、炭素原子一つを介してチアゾリジン環が結合した化合物(X1=X2=X3=単結合)
2)ピロリジン環4位に硫黄原子を有する化合物(Z=−S−)
I法:ピロリジン環2位にメチレンを有する化合物(X1=−CH2NHCO−、−CH2NHSO2−、−CH2NHCS−、−CH2NHCOCH=CH−、または−CH2NHCOCH2O−)
J法:ピロリジン環2位アミド体(X1=−CONH−)
K法:ピロリジン環2位にアミド結合を持たず、炭素鎖のみを有する化合物(X1=−CH2CH2−、−CH=CH−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH=CH−)
L法:ピロリジン環2位に炭素鎖を介してアミド結合を有する化合物(X1=−CH2CH2CH2NHCO−、−CH2CH2NHCO−、−CH2CONH−、−CH2CH2CONH−)
3)ピロリジン環4位に窒素原子を有する化合物(Z=−N(R16)−)
M法:ピロリジン環2位にメチレンを有する化合物(X1=−CH2NHCO−、−CH2NHSO2−、−CH2NHCS−、−CH2NHCOCH=CH−、または−CH2NHCOCH2O−)
N法:ピロリジン環2位アミド体(X1=−CONH−)
4)ピロリジン環4位に炭素原子を有する化合物(Z=単結合)
O法:ピロリジン環2位にメチレンを有する化合物(X1=−CH2NHCO−、−CH2NHSO2−、−CH2NHCS−、−CH2NHCOCH=CH−、または−CH2NHCOCH2O−)
5)プロリン誘導体(Z=X単結合およびR1=水素)
P法:ピロリジン環4位非置換化合物
6)ピロリジン環2位、4位の立体配置が異なっている4位に酸素原子または硫黄原子を有する化合物
Q法:ピロリジン環4位に酸素原子または硫黄原子を有する、(2β,4α)、(2β,4β)、(2α,4β)、および(2α,4α)配置の化合物の合成。ただし、上記の方法で製造したピロリジン環4位に酸素原子を有する化合物は(2β,4α)配置であり、硫黄原子を有する化合物は、(2β,4α)または(2β,4β)配置である。
本発明化合物は、上記方法によりまたは同様の反応を行うことにより合成することができる。以下にこれらの方法を詳細に説明する。
<A−1法>
(式中、A、B、E、R1、X2、X3、Y1、Y2、波線、および破線は前記定義に従い、R9はメチル、エチル、tert−ブチル等の低級アルキルまたはベンジル等のアラルキル、R10はアミノ基の保護基、R11は水酸基の保護基、Gは−CO−、−CS−、または−SO2−、Jは−CH=CH−、−CH2O−、または単結合を表わす。)
第1工程(XII→XIII)
本工程は、ピロリジン環の第2級アミンを保護する工程である(Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Green(John Wiley & Sons))。例えば、市販の化合物(XII)をテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、ベンゼン等の溶媒中、トリエチルアミン、ピリジン等の存在下、[2−(tert−ブチルオキシカルボニルイミノ)−2−フェニルアセトニトリル、ジ−tert−ブチルジカーボネート[(BOC)2O]、tert−ブチルオキシカルボニルアジド(BOC−N3)等のBOC化剤や、4−メチルオキシカルボニルアジド、4−メチルオキシカルボニル−S−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)チオカーボネート等のPMZ化剤、さらには、p−ニトロベンジルクロロホルメート等のPNZ化剤を用いて実施し、カルバメートとして保護する。
第2工程(XIII→XIV)
本工程は、水酸基を保護する工程である(Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Green(John Wiley & Sons))。保護基には水酸基の保護基として通常用いられる保護基を用いることができる。例えば、ジクロロメタン中、p−トルエンスルホン酸触媒の存在下、3,4−ジヒドロ−2H−ピランを室温にて5〜8時間反応させることによりテトラヒドロピラニル保護誘導体が得られる。
第3工程(XIV→XV)
本工程は、エステルをアルコールに還元する反応を行う工程である。例えば、テトラヒドロフラン等の溶媒中、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素リチウム等の還元剤を用いて還元する。
第4工程(XV→XVI)
本工程は、水酸基を脱離基に変換した後、アジドに変換する工程である。例えば、水酸基を脱離基に変換する反応としては、脱離基としてO−メシル、O−トシル、O−トリフルオロメタンスルホニル、ハロゲン等を用いる。これらの脱離基導入はメシルクロリド、トシルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、三塩化リン、五塩化リン等を用いて、常法に従い反応させればよい。
ついで、アジド誘導体への変換反応としては、ジクロロメタン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、アジ化ナトリウム等を用いて常法に従い反応させればよい。
第5工程(XVI→XVII)
本工程は、水酸基の保護基を脱保護する工程である(Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Green(John Wiley & Sons))。上記の保護基の脱保護に用いる通常の反応により行うことができる。例えば、保護基がテトラヒドロピラニルの場合は、メタノール等の溶媒中、p−トルエンスルホン酸の存在下、あるいは酢酸−テトラヒドロフラン−水中で反応させること等により行うことができる。
第6工程(XVII→XVIII)
本工程は、エーテル結合形成の工程である。例えば、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、ハロゲン化アルキル(例えば、ヨウ化メチル、ベンジルクロリド)存在下に水素化ナトリウム等の強塩基を加えて行うことができる。
第7工程(XVIII→XIX)
本工程は、アジドをアミンへ還元する工程である。例えば、エタノール−水、テトラヒドロフラン−水溶媒中、水酸化ナトリウム等の塩基存在下で、塩化スズを反応させることにより行うことができる。
第8工程(XIX→XX)
本工程は、アミン誘導体とカルボン酸誘導体、チオカルボン酸誘導体、またはスルホン酸誘導体を、活性エステル法、酸クロリド法、混合酸無水物法等を用いてアミド誘導体、チオアミド誘導体、またはスルホンアミド誘導体を生成させる工程である。本工程は、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、ベンゼン等の溶媒中で行われる。活性エステル法では、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシスクシンイミド、ジメチルアミノピリジン等と、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等を縮合剤として用いることにより行うことができる。酸クロリド法ではチオニルクロリドやオキザリルクロリドを試薬として遊離のカルボン酸を一旦酸クロリドとすることにより行うことができる。混合酸無水物法では、カルボン酸にエチルクロロホルメート、イソブチルクロロホルメート等を反応させ、混合酸無水物とすることにより行うことができる。反応には必要に応じてトリエチルアミン、ピリジン等の塩基が用いられる。例えば、出発原料に対し、JP05306224やCan.J.Chem.,1958,36,1579.に記載の4−(4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−5−イリデンメチル)安息香酸または4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデンメチル)安息香酸等を、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等の存在下、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中反応させることにより行うことができる。
第9工程(XX→XXI)
本工程は、ピロリジン環のN−位を脱保護する工程である(Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Green(John Wiley & Sons))。上記の保護基の脱保護に用いる通常の反応により行うことができるが、例えば、保護基がtert−ブチルオキシカルボニルの場合は、メタノール、酢酸エチル等の溶媒中、5〜20当量の無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸等)と2〜6時間反応させ、減圧下に溶媒を留去することにより、対応する酸の塩として得ることができる。
第10工程(XXI→I−1)
本工程は、ピロリジン環のN位におけるアミド、スルホンアミド、ウレア、チオウレアの形成工程である。アミド結合反応は、例えば、必要な場合、塩基としてトリエチルアミンやピリジンの存在下、アシルハライドを反応させることにより行う。また、アシル化剤がカルボン酸の場合は第8工程に記した方法と同様に行うことができる。
<A−2法>
(式中、A、B、E、R1、X2、Y1、Y2、R9、R10、G、J、および波線は前記定義に従い、Lは保護されたカルボキシル基を表わす。)
第1工程(XIX→XXII)
本工程は、アミン誘導体とカルボン酸誘導体、チオカルボン酸誘導体、またはスルホン酸誘導体を、活性エステル法、酸クロリド法、混合酸無水物法等を用いてアミド誘導体、チオアミド誘導体、またはスルホンアミド誘導体を生成させる工程である。A−1法の第8工程と同様の反応により行うことができる。
第2工程(XXII→XXIII)
本工程は、ピロリジン環の側鎖のカルボキシル基を脱保護する工程である(Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Green(John Wiley & Sons))。通常行われるカルボキシル基の脱保護反応を用いることができる。例えばカルボキシル基をメチルエステルとして保護している場合は、メタノール等の溶媒中で加水分解することにより行うことができる。
第3工程(XXIII→XXIV)
本工程は、カルボン酸誘導体をアルコール体へと還元する工程である。例えば、テトラヒドロフラン等の溶媒中、クロロ炭酸エチル等と反応させ酸無水物とした後、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を用いてヒドロキシメチル体へと変換することができる。
第4工程(XXIV→XXV)
本工程は、アルコール体をアルデヒド体に酸化する工程である。本工程には、通常アルコールをアルデヒドに酸化する方法として挙げられる、スワン(Swern)酸化、デス−マーチン(Dess−Martin)酸化等を利用することができる。例えば、テトラヒドロフラン等の溶媒中、デス−マーチン試薬のジメチルスルホキシド溶液等を反応させることにより行うことができる。
第5工程(XXV→XXVI)
本工程は、アルデヒド誘導体に2,4−チアゾリジンジオン、2−チオキソ−4−チアゾリジノン(ローダニン)、2,4−オキサゾリジンジオン等を反応させ、ベンジリデン誘導体を得る工程である。例えば、ベンゼン、トルエン等の溶媒中、酢酸、ピリジン等を触媒にして、いわゆるクネフェナーゲル(Knoevenagel)反応の条件下で行うことができる。
第6工程(XXVI→I-2)
本工程はA−1法第9〜10工程と同様に行うことができる。
<A−3法>
(式中、A、B、E、X2、X3、Y1、Y2、R9、R10、G、J、および波線は前記定義に従い、R1''は置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールを表わす。)
第1工程(XXVII→XXVIII)
本工程は、光延反応を用いてピロリジン環4位の配置を反転させる(Synthesis, 1981, 1)と同時に、−OR1''を導入する工程である。例えば、化合物(XXVII)をテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解し、トリフェニルホスフィン、ジエチルアゾジカルボキシレートを加えた後、R1''OHを加えることにより行うことができる。
第2工程(XXVIII→XXVIX)
本工程は、A−1法第3工程と同様に行うことができる。
第3工程(XXVIX→XXX)
本工程は、A−1法第4工程と同様に行うことができる。
第4工程(XXX→XXXI)
本工程は、A−1法第9工程と同様に行うことができる。
第5工程(XXXI→XXXII)
本工程は、A−1法第10工程と同様に行うことができる。
第6工程(XXXII→XXXIII)
本工程は、A−1法第7工程と同様に行うことができる。
第7工程(XXXIII→I-3)
本工程は、A−1法第8工程と同様に行うことができる。
<A−3’法>
(式中、A、B、E、X2、X3、Y1、Y2、R1''、R9、R10、G、J、および波線は前記と同意義。)
第1工程(XXX→XXXIV)
本工程は、A−1法第7工程と同様に行うことができる。
第2工程(XXXIV→XXXV)
本工程は、A−1法第8工程と同様に行うことができる。
第3工程(XXXV→XXXVI)
本工程は、A−1法第9工程と同様に行うことができる。
第4工程(XXXVI→I-3')
本工程は、A−1法第10工程と同様に行うことができる。
<B−1法>
(式中、A、B、E、R1、R10、X2、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(XIII→XXXVII)
本工程は、A−1法第1工程と同様に行うことができる。
第2工程(XXXVII→XXXVIII)
本工程は、A−1法第6工程と同様に行うことができる。
第3工程(XXXVIII→XXXIX)
本工程は、アミン誘導体とカルボン酸誘導体を、活性エステル法、酸クロリド法、混合酸無水物法等でアミド結合を生成させる工程である。A−1法第8工程と同様に行うことができる。
第4工程(XXXIX→XL)
本工程は、A−1法第9工程と同様に行うことができる。
第5工程(XL→I-4)
本工程は、A−1法の第10工程と同様に行うことができる。
<B−2法>
(式中、A、B、E、R1、R10、X2、Y1、Y2および波線は前記定義に従い、Mはホルミル基または保護されたカルボキシル基等のアルデヒド前駆体を示す。)
第1工程(XXXVIII→XLI)
本工程は、A−2法第1工程と同様に行うことができる。
第2工程(XLI→XLII)
本工程は、A−2法第2〜4工程と同様に行うことができる。
第3工程(XLII→XLIII)
本工程は、A−2法第5工程と同様に行うことができる。
第4工程(XLIII→I-4')
本工程はA−1法第9〜10工程と同様に行うことができる。
<C法>
(式中、A、B、E、R1、R10、Y1、Y2および波線は前記定義に従い、R12はアルキルオキシカルボニルを表わす。)
第1工程(XXXVIII→XLIV)
本工程は、A−1法第3工程と同様に行うことができる。
第2工程(XLIV→XLV)
本工程は、A−1法第6工程と同様に行うことができる。
第3工程(XLV→XLVI)
本工程は、エステルをアルコールに還元する工程である。例えば、エーテル、テトラヒドロフラン等溶媒中またはエーテル−テトラヒドロフラン等の混合溶媒中、水素化リチウムアルミニウムを反応させることにより行うことができる。
第4工程(XLVI→XLVII)
本工程は、A−2法第4工程と同様に行うことができる。
第5工程(XLVII→XLVIII)
本工程は、A−2法第5工程と同様に行うことができる。
第6工程(XLVIII→I-3)
本工程は、A−1法第9工程〜第10工程と同様に行うことができる。
<D法>
(式中、A、B、E、R1、R10、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(XXXVIII→IL)
本工程は、A−1法第8工程と同様に行うことができる。ただし、p−クロロアセチルアニリンはArie Zask等(Tet. Lett., 1993, 34, 2719.)の文献に記載の方法に従って合成することができる。
第2工程(IL→L)
チアゾリジンジオン誘導体との結合を形成させる工程である。例えば、テトラヒドロフラン等の溶媒中、2,4−チアゾリジンジオン等をn−ブチルリチウム等の塩基を用いてアニオン化した後、出発原料と反応させることにより行うことができる。
さらに、A−1法の第9工程〜第10工程と同様の反応を行うことで、最終生成物へと導くことができる。
<E−1法>
(式中、A、B、E、R1、R10、L、X2、Y1、Y2、波線および破線は前記定義に従う。)
第1工程(XLIV→LI)
本工程は、A−2法第4工程に従って行うことができる。
第2工程(LI→LII)
本工程は、増炭反応を行う工程である。例えば、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、エーテル、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、−100℃〜室温、好ましくは−78℃〜氷冷下で、別途通常の方法により調製したPh3P=CH−X2−L等のイリドを加え、1〜20時間、好ましくは1〜5時間攪拌することにより目的とする化合物へと変換することができる。
さらにA−2法第2〜第6工程と同様の反応(二重結合の還元は、通常行われる接触還元法を用いれば行うことができる)を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<E−2法>
(式中、A、B、E、R1、R10、X2、Y1、Y2、波線および破線は前記定義に従う。)
第1工程(XLIV→LIII)
本工程は、ヒドロキシル基を脱離基(例えばメシルオキシ、トシルオキシ等)へと変換した後、シアノ基を導入する工程である。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、プロパノール等の溶媒に溶解し、氷冷下〜100℃にて、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム等のシアノ化剤を加えることにより行うことができる。
第2工程(LIII→LIV)
本工程は、ニトリル基をアルデヒドに還元する工程である。エーテル、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン等の溶媒中、還元剤として水素化ジイソブチルアルミニウムを加えることにより行うことができる。
さらにE−1法第2工程以降と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<F−1法>
(式中、A、B、E、R1、R10、L、X2、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(LI→LV)
本工程は、E−1法第2工程と同様に行うことができる。
第2工程(LV→LVI)
本工程は、A−1法第3工程またはA−2法第2〜3工程と同様の反応を行うことにより実施することができる。
第3工程(LVI→LVII)
本工程は、A−1法第4工程と同様に行うことができる。
第4工程(LVI→LVII)
本工程は、二重結合の還元とアジド体のアミノ体へと還元を同時に行う工程である。例えば、メタノール、エタノール、酢酸エチル、酢酸等の溶媒中、Pd−C、PtO2、Rh−Al2O3、ラネーニッケル等の触媒を加え、1〜3気圧、0℃から100℃において水素添加することにより行うことができる。
さらにA−1法第8工程〜第10工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<F−2法>
(式中、A、B、E、R1、R10、X2、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(LIV→LIX)
本工程は、アルデヒドをアルコールに還元する工程である。通常用いられる還元反応により行うことができる。例えば、接触水素化(F−1法第4工程)、エーテル、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン等の溶媒中に、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化アルミニウムリチウム等の還元剤を加えることにより行うことができる。
第2工程(LIX→LX)
本工程は、A−1法第4工程、第7工程と同様に行うことができる。
さらにA−1法第8工程〜第10工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<F−3法>
(式中、A、B、E、R1、R10、X2、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(LIV→LXI)
本工程は、アルデヒドをカルボン酸に酸化する工程である。通常用いられる酸化反応により行うことができる。例えば、四塩化炭素−アセトニトリル−水中で四酸化ルテニウム−過ヨウ素酸ナトリウムを反応させる、酢酸−水中で次亜塩素酸を反応させる方法等により行うことができる。
さらにB−1法第3工程〜第5工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<F−4法>
(式中、A、B、E、R1、R10、X2、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(LV→LXII)
本工程は、二重結合を還元する工程である。例えば、F−1法第4工程と同様に行うことができる。
第2工程(LXII→LXIII)
本工程は、A−2法第2工程と同様に行うことができる。
さらにB−1法第3工程〜第5工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<G−1法>
(式中、A、B、E、R1、R10、X2、Y1、Y2および波線は前記定義に従い、QはR10と区別可能なアミノ基の保護基。例えば、R10=Bocの時、Q=CF3CO−)
第1工程(XIX→LXIV)
本工程は、側鎖のアミノ基の保護を行う工程である。この保護基はR10と区別される必要がある。例えば、保護基がトリフルオロメチルカルボニルである場合、塩化メチレン中無水トリフルオロ酢酸−ピリジンにより反応させる、メタノール中トリフルオロ酢酸エチルエステル−トリエチルアミンにより反応させる等の方法により行うことができる。
第2工程(LXIV→LXV)
本工程は、A−1法第9工程〜第10工程と同様に行うことができる。
第3工程(LXV→LXVI)
本工程は、N−アルキル化を行う工程である。ジメチルホルムアミド等の溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基の存在下、ハロゲン化アルキル(例えばヨウ化メチル)を反応させることにより行うことができる。
第4工程(LXVI→LXVII)
本工程は、保護基Qの脱保護を行う工程である。例えば、保護基がトリフルオロメチルカルボニルである場合、メタノール、エタノール等の溶媒中、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等と反応させることにより行うことができる。
さらにA−1法第8工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<G−2法>
(式中、A、B、E、R1、R10、R19、L、X2、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(XIX→LXVIII)
本工程は、アミン誘導体とアルデヒド誘導体の脱水反応で生じるシッフ塩基を、水素化ホウ素ナトリウム等を用いて還元する工程である。
第2工程(LXVIII→LXIX)
本工程は、N−アルキル化もしくはN−アシル化を行う工程である。N−アルキル化はトリエチルアミン、ピリジン等の塩基の存在下で出発原料とハロゲン化アルキルを反応させるか、または第1工程と同様にアルデヒド誘導体と還元条件で反応させることにより行うことができる。N−アシル化は、例えばアシルがアセチルあるいはベンゾイルの時は、塩化メチレン中ピリジン、トリエチルアミン等の存在下、無水酢酸あるいはベンゾイルクロリドを反応させることにより行うことができる。
さらにA−2法第2工程〜第6工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<G−3法>
(式中、A、B、E、R1、R10、L、X2、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(XLI→LXX)
本工程は、G−1法第3工程と同様に行うことができる。
さらにA−2法第2工程〜第6工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<H法>
(式中、A、B、E、R1、R9、R10、L、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
本方法は、E−1法第1工程と同様の反応を行いアルデヒド体を得た後、A−2法第5工程〜第6工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<I−1法>
(式中、A、B、E、G、R1、R9、R10、Y1、Y2および波線は前記定義に従い、Wは脱離基を、Acはアセチルを、Trはトリチルを表わす。)
第1工程(XII→LXXI)
本工程は、ピロリジン環の第2級アミンを保護した後、4位の水酸基を脱離基に変換する工程である。N−保護反応はA−1法第1工程に従って行うことができる。
次いで、水酸基を脱離基に変換するが、例えば脱離基としては、O−メシル、O−トシル、O−トリフルオロメタンスルホニル、ハロゲン等が挙げられる。これらの脱離基の導入はメシルクロリド、トシルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、三塩化リン、五塩化リン等と常法に従い反応させればよい(特開平5−294970)。
第2工程(LXXI→LXXII)
本工程は、ピロリジン環の4位脱離基を硫黄置換基(アセチルチオ)に変換する工程である。例えば、ジメチルホルムアミド等の溶媒中でチオ酢酸カリウム等と反応させることにより実施することができる。
第3工程(LXXI→LXXIII)
本工程も第2工程と同じ目的の工程であるが、アセチルチオの代わりにトリチルチオを導入する。例えば、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の溶媒中、トリチルチオナトリウム等と反応させることにより行うことができる。
第4工程および第5工程(LXXII,LXXIII→LXXIV)
本工程は、硫黄置換基の脱保護と共に生成したナトリウム塩に、ハロゲン化物、例えばアルキルハライド(ヨウ化メチル、2−ブロモプロパン等)、アルケニルハライド(ゲラニルハライド等)、アラルキルハライド(ベンジルブロマイド等)等を反応させて−S−R1誘導体を得る工程である。例えば、第4工程はメタノール、トルエン、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、ナトリウムメチラート等と反応させ、次いで上記ハロゲン化物を加えることにより4位−S−R1誘導体に導くことができる。
第5工程では、例えば、硝酸銀を用いてトリチルを脱保護して銀塩とした後、硫化水素で処理してチオール体を得、これをS−ナトリウム塩に変換した後、上記ハロゲン化物を反応させてS−R1誘導体を得る。反応を実施するには、例えば、メタノール等の溶媒中硝酸銀等を加えて析出する結晶を集めるか、抽出法にて銀塩を得ることができる。次いで、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等の溶媒中、硫化水素を通じることにより4位チオール体に導き、トルエン、メタノール、ジクロロメタン等の溶媒中でナトリウムメチラート等を加え、一旦濃縮乾固してS−ナトリウム体を単離するか、またはそのまま上記ハロゲン化物を加えて−S−R1誘導体に導くことができる。
第6工程(LXXIV→LXXV)
本工程は、A−1法第3工程と同様に行うことができる。
第7工程(LXXV→LXXVI)
本工程は、A−1法第4工程と同様に行うことができる。
さらにA−1法第5工程〜第10工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<I−2法>
(式中、A、B、E、G、R1、R9、R10、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
本方法は、I−1法で用いた出発原料に対し、ピロリジン環4位の立体配置の異なる化合物を用い、I−1法と同様の反応を行うことにより、ピロリジン環4位の立体配置の異なる目的化合物を得る方法である。
<J−1法>
(式中、A、B、E、R1、R9、R10、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(LXXIV→LXXVIII)
本工程は、B−1法第1工程と同様に行うことができる。
さらにB−1法第3工程〜第5工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<J−2法>
(式中、A、B、E、R1、R9、R10、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
本方法は、J−1法で用いた出発原料に対し、ピロリジン環4位の立体配置の異なる化合物を用い、J−1法と同様の反応を行うことにより、ピロリジン環4位の立体配置の異なる目的化合物を得る方法である。
<K法>
本方法は、I法で得られる化合物(LXXV)またはそのピロリジン環4位の硫黄置換基の立体配置が反転した化合物を出発原料にして、E−1法またはE−2法と同様の反応を行うことによりピロリジン環4位に硫黄原子を有し2位が炭素鎖の化合物を合成する方法である。
<L法>
本方法は、出発原料である化合物(LI)、(LIV)、(LV)を対応するピロリジン環4位の硫黄置換基体としてF−1法〜F−4法と同様の方法で、ピロリジン環2位に炭素鎖を介してアミド結合を有する化合物を合成する方法である。
<M法>
(式中、A、B、E、G、J、R1、R9、R10、R16、X2、X3、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(XXVII→LXXIX)
本工程は、A−1法第4工程と同様に行うことができる。
第2工程(LXXIX→LXXX)
本工程は、A−1法第7工程と同様に行うことができる。
第3工程および第4工程(LXXX→LXXXI,LXXXI→LXXXII)
本工程は、N−アルキル化を行う工程である。例えば、G−2法第2工程と同様に行うことができる。
さらにA−3法第2工程〜第7工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<N法>
(式中、A、B、E、J、R1、R9、R10、R16、X2、X3、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(LXXXII→LXXXIII)
本工程は、B−1法第1工程と同様に行うことができる。
さらにB−1法第3工程〜第5工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<O−1法>
(式中、A、B、E、G、J、R1、R9、R10、X2、X3、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(LXXXIV→LXXXV)
本工程は、カルボキシル基を保護した後、ピロリジン環の第2級アミンを保護する工程である。例えば、1)トルエン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン等の溶媒中、塩化チオニルと反応させ酸ハロゲン化物とし、さらにメタノール、エタノール等のアルコールを加えることによりメチルエステル体、エチルエステル体へと導き、2)R10がBocの場合、触媒としてジメチルアミノピリジンを加え、A−1法第1工程と同様の反応を行うことにより実施することができる。(P. A. Grieco et. al.,J. Org. Chem., 1983, 48, 2424-2426.).。
第2工程(LXXXV→LXXXVI)
本工程は、カルボニルのα位(ピロリジン環の4位)に「置換されていてもよいアラルキル」を導入する工程である。例えば、テトラヒドロフラン等の溶媒中、リチウムヘキサメチルジシラザン等の塩基の存在下、ハロゲン化アルキル(例えば、ベンジルクロリド)を反応させることにより行うことができる(J. Ezquerra et. al., Tetrahedron, 1993, 49(38), 8665-8678.)。
第3工程(LXXXVI→LXXXVII)
本工程はピロリジン環5位のケトンを還元する工程である。例えば、エーテル、トルエン等の溶媒中、リチウムトリエチル水素化ホウ素等の還元剤と反応させ、さらにBF3エーテラート等のルイス酸存在下、トリエチルシランと反応させることにより行うことができる(C. Pedregal et.al., Tetrahedron Letters, 1994, 35(13), 2053-2056.)。
さらにA−3法第2工程〜第7工程、A−1法第7工程〜第10工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<O−2法>
(式中、A、B、E、G、J、R1、R9、R10、R11、X2、X3、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(XXVII→LXXXVIII)
本工程は、E−2法第1工程と同様に行うことができる。
第2工程(LXXXVIII→LXXXIX)
本工程は、A−1法第3工程と同様の反応を行いヒドロキシル体へと変換した後、生じた水酸基を保護する工程である。例えば、保護基がt−ブチルジメチルシリル基である場合は、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、イミダゾールの存在下、t−ブチルジメチルシリルクロリド等のシリル化剤を加えることにより行うことができる。
第3工程(LXXXVIX→XC)
本工程は、E−2法第2工程と同様に行うことができる。
第4工程(XC→XCI)
本工程は、F−2法第1工程と同様に行うことができる。
第5工程(XCI→XCII)
本工程は、A−3法第1工程と同様に行うことができる。
さらに、水酸基の保護基を脱保護した後(例えば、保護基がt−ブチルジメチルシリル基である場合は、テトラヒドロフラン等の溶媒中、テトラブチルアンモニウムフロリドで処理することにより行うことができる。)、A−3法第3工程〜第7工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<O−3法>
(式中、A、B、E、G、J、R1、R10、R11、X2、X3、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
第1工程(LXXXVIII→XCIII)
本工程は、E−1法第2工程と同様に行うことができる。
第2工程(XCIII→XCIV)
本工程は、前述の接触水素添加反応により行うことができる。
さらに、水酸基の保護基を脱保護した後(例えば、保護基がt−ブチルジメチルシリル基である場合は、テトラヒドロフラン等の溶媒中、テトラブチルアンモニウムフロリドで処理することにより行うことができる。)、A−3法第3工程〜第7工程と同様の反応を行うことにより、目的化合物へと導くことができる。
<P法>
(式中、A、B、E、R9、R10、X1、X2、X3、Y1、Y2および波線は前記定義に従う。)
本方法は、ピロリジン環の4位が無置換の化合物の合成法である。出発物質としてプロリンを用いる他は、既述の方法により目的化合物を得ることができる。
<Q法>
(式中、A、B、E、R9、R10、X1、X2、Y1、およびY2は前記と同意義、ピロリジン環上の波線は、その結合がそれぞれ独立してRまたはS配置であることを示し、二重結合上の波線は、水素原子がEに対してシスまたはトランスであることを示す。)
本方法は、A法およびI法等で記した化合物の2位、4位の立体配置の異なる化合物の合成法である。上記の方法で製造した4位に酸素原子を有する化合物は(2β,4α)配置であり、4位に硫黄原子を有する化合物は(2β,4β)および(2β,4α)配置であった。Q法では4位に酸素原子または硫黄原子を持つ(2β,4β)、(2α,4β)、(2α,4α)配置の化合物を合成する。
原料はいずれもJ. Org. Chem., 1981, 46, 2954-2960(J. K. Still et. al.)および特開平5−294970(US5317016)に記載されており、個々の官能基の変換は既述の方法と同様の反応により行うことができる。ただし、反応に支障をきたす置換基が存在する場合は、Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Green(John Wiley & Sons)等に記載の方法で予め保護し、望ましい段階でその保護基を除去すればよい。
それぞれ具体的に置換基や置換位置を限定して例示したが、上記のA法〜Q法を適宜利用することにより、本発明化合物を合成することができる。
「本発明化合物」という場合には、薬理学的に許容される塩、またはその水和物も抱含される。例えば、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)、アンモニウム、有機塩基およびアミノ酸との塩、または無機酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸等)、および有機酸(酢酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等)との塩が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。水和物を形成する時は、任意の数の水分子と配位していてもよい。
また、本発明化合物は特定の異性体に限定するものではなく、全ての可能な異性体やラセミ体を含むものである。
本発明化合物はcPLA2阻害活性に基づくアラキドン酸、プロスタグランジンE2、およびロイコトリエンC4の産生阻害作用を有し、プロスタグランジンやロイコトリエンによる疾患の予防または治療に用いることができる。
具体的には、関節リウマチ、喘息、炎症性大腸炎、虚血再還流における障害、アレルギー性鼻炎、乾癬の予防または治療剤として使用することができる。
本発明化合物を、上記の疾患の治療あるいは予防を目的としてヒトに投与する場合は、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、液剤等として経口的に、または注射剤、坐剤、経皮吸収剤、吸入剤等として非経口的に投与することができる。また、本化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、滑沢剤等の医薬用添加剤を必要に応じて混合し、医薬製剤とすることができる。注射剤の場合には、適当な担体と共に滅菌処理を行って製剤とする。
投与量は疾患の状態、投与ルート、患者の年齢、または体重によっても異なり、最終的には医師の判断に委ねられるが、成人に経口で投与する場合、通常1〜100mg/kg/日、好ましくは10〜50mg/kg/日、非経口で投与する場合、通常0.1〜10mg/kg/日、好ましくは1〜5mg/kg/日を投与する。これを1回あるいは数回に分割して投与すればよい。
以下に実施例および試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例
実施例1(A−1法)
(1)1→2
4-ヒドロキシ-L-プロリン メチルエステル塩酸塩(1)18.14g(99.88mmol)のジオキサン(150ml)溶液に、氷冷下撹拌しながら10%炭酸ナトリウム水溶液(120ml)を加え、さらにジ-t-ブチルジカーボネート26.19g(120.0mmol)を加え同温度で2時間撹拌の後、室温にし17時間撹拌を続けた。不溶物を濾別し、濾液を酢酸エチル(300ml)で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して油状の化合物(2)を24.0g(98.0%)得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.42(2/3x9H, s), 1.46(1/3x9H, s), 1.81-2.38(3H), 3.40-3.68(2H), 3.71(1H, s), 3.73(3H, s), 4.36-4.55(2H).
(2)2→3
化合物(2)24.0g(97.85mmol)のクロロホルム(300ml)溶液に氷冷下撹拌しながら、ジヒドロピラン10.0g(118.9mmol)およびp-トルエンスルホン酸水和物350mgを加え、同温度で1時間撹拌の後室温でさらに5時間撹拌を続けた。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、22.2g(68.9%)の目的物(3)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.41(2/3x9H,s), 1.46(1/3x9H,s), 1.53(4H,m),1.60-1.90(2H), 1.98-2.50(2H), 3.39-3.75(3H), 3.73(2/3x3H, s), 3.74(1/3x3H, s), 3.83(1H, m), 4.27-4.47(2H), 4.61-4.70(1H).
(3)3→4
化合物(3)22.2g(67.4mmol)のテトラヒドロフラン(300ml)溶液に氷冷下撹拌しながら、水素化ホウ素リチウム2.2g(101mmol)を加え、同温度で3時間撹拌の後室温でさらに17時間撹拌を続けた。反応液にメタノール(1ml)を加え、さらに、氷水(500ml)を加え、最後に10%塩酸(35ml)を加え酢酸エチル(500ml)で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して18.9g(93.1%)の油状物(4)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.42-1.90(16H), 2.02-2.24(1H), 3.34-3.92(6H), 4.11(1H, s), 4.28(1H, br s), 4.88(1H, m).
(4)4→5
化合物(4)18.9g(62.71mmol)のテトラヒドロフラン(150ml)溶液に氷冷下撹拌しながら、トリエチルアミン12mlおよびメタンスルホニルクロリド8.71g(76.04mmol)を加え、同温度で30分撹拌した。反応液に酢酸エチル(400ml)を加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、15.48gの油状目的物(5)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.47(9H, s), 1.53(3H, m), 1.60-1.88(2H), 1.93-2.25(2H), 3.20-3.92(7H), 4.08(1H, m), 4.38(1H, m), 4.65(1H, m).
(5)5→6
化合物(5)15.48g(47.43mmol)のメタノール(400ml)溶液にp-トルエンスルホン酸水和物400mgを加え室温で15時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(1ml)を加え溶媒を減圧で留去した後、酢酸エチル(200ml)に溶かし、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去し、得られた油状物(11.5g)をそのまま次の反応に用いた。
NMR(CDCl3)δppm:1.48(9H, s), 1.70(1H, br s), 2.05(2H, m), 3.08-4.20(5H), 4.46(1H, m).
(6)6→7
化合物(6)19.16g(79.08mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(160ml)溶液に60%水素化ナトリウム(3.48g,86.99mmol)を加え、50℃で20分間撹拌した。次いで氷冷下撹拌しながら、ヨウ化2-フェニルベンジル(23.26g,79.08mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(40ml)溶液を加え、室温で1時間40分間撹拌した。反応液を酢酸エチル(200ml)に溶かし、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、23.89g(74%)の目的物(7)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.46(9H, s), 1.72-2.15(2H), 3.06-4.14(6H), 4.38(2H, d, J=2.4Hz), 7.20-7.56(9H).
IRνmax(Film):2103, 1649,1394, 1256, 1164, 1121cm-1.
元素分析C23H28N4O3として
計算値:C, 67.63; H, 6.91; N, 13.72%.
実測値:C, 67.43; H, 6.97; N, 13.64%.
(7)7→8
化合物(7)19.32g(47.30mmol)のエタノール(194ml)溶液に氷冷下撹拌しながら、塩化第一錫二水和物16.01g(71.00mmol)を2規定水酸化ナトリウム水溶液(142ml)に溶かした溶液を加え、同温度で1時間撹拌した。沈澱を濾別し、濾液を減圧濃縮した後、酢酸エチル(200ml)を加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して18.09g(100%)の油状目的物(8)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.31(2H, s), 1.45(9H, s), 1.78-2.12(2H), 2.68-2.90(2H), 3.19-4.05(4H), 4.38(2H, d, J=3.0Hz), 7.23-7.54(9H).
IRνmax(Film):3372, 1691, 1397, 1254, 1168, 1118cm-1.
元素分析C23H30N2O3・0.5H2Oとして
計算値:C, 70.56; H, 7.98; N, 7.16%.
実測値:C, 70.45; H, 7.89; N, 7.07%.
(8)8→9
化合物(8)13.84g(36.18mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(200ml)溶液に、4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イリデンメチル)安息香酸9.02g(36.18mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物5.54g(36.18mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩7.63g(39.80mmol)を室温で順次加え、1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(400ml)を加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=49:1)で精製し、20.20g(100%)の目的物(9)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.60-1.83(1H), 2.05-2.25(1H), 3.05-4.30(6H), 4.37(1H, dAB, J=11.0Hz), 4.42(1H, dAB, J=11.0Hz), 7.20-7.60(9H), 7.53(2H, dAB, J=8.3Hz), 7.82(1H, s), 7.96(2H, dAB, J=8.3Hz), 8.68(1H, br s), 9.07(1H, br s).
IRνmax(KBr):3411, 1750, 1708, 1667, 1611, 1542, 1405, 1318, 1296, 1162, 1120cm-1.
元素分析C34H35N3SO6として
計算値:C, 66.54; H, 5.75; N, 6.85; S,5.22%.
実測値:C, 66.33; H, 5.83; N, 6.76; S,5.07%.
(9)9→10
化合物(9)21.87g(35.63mmol)の酢酸エチル(100ml)溶液に、撹拌しながら、室温で4規定塩酸の酢酸エチル溶液(80ml)を加え2時間撹拌の後、沈澱を濾取し、17.23g(88%)の塩酸塩(10)を得た。
NMR(DMSO-d6)δppm:1.72(1H, m), 2.07(1H, m), 3.00-3.92(5H), 4.12-4.22(1H), 4.36(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.39(1H, dAB, J=11.3Hz), 7.20-7.59(9H), 7.71(2H, dAB, J=8.2Hz), 7.84(1H, s), 8.05(2H, dAB, J=8.2Hz), 9.05(1H, t, J=5.6Hz),9.22-9.72(1H, br), 11.80-12.10(1H, br), 12.43-13.00(1H, br).
IRνmax(KBr):3421, 3237, 1748, 1705, 1637, 1610, 1541, 1300, 1153cm-1.
元素分析C29H28N3ClSO4・1.1H2Oとして
計算値:C, 61.12; H, 5.34; N, 7.37; Cl, 6.22; S,5.63%.
実測値:C, 61.17; H, 5.14; N, 7.33; Cl, 6.29; S,5.49%.
(10)10→A−1
上記塩酸塩(10)111.4mg(0.202mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2ml)溶液に、2-ベンゾイル安息香酸50.4mg(0.223mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物34.1mg(0.223mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩42.7mg(0.223mmol)、およびトリエチルアミン0.042ml(0.303mmol)を室温で順次加え、2時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(30ml)を加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:1)で精製し、94.1mg(64.6%)の目的物(A−1)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.81(1H, ddd, J=5.0, 7.6, 13.8Hz), 2.19-2.28(1H), 3.25(1H, dd, J=4.1, 12.0Hz), 3.34(1H, d, J=12.0Hz), 3.41(1H, ddd, J=5.4, 6.9, 14.1Hz), 3.87-3.95(2H), 4.24(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.35(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.52(1H, dq, J=2.6, 7.3Hz), 7.24-7.62(18H), 7.74(2H, d, J=7.8Hz), 7.78(1H, s), 7.94(2H, d, J=8.5Hz), 8.25(1H, t, J=5.0Hz).
IRνmax(KBr):3405, 3058, 1749, 1708, 1655, 1624, 1577, 1317, 1152cm-1.
元素分析C43H35N3SO6・0.5H2Oとして
計算値:C, 70.67; H, 4.97; N, 5.75; S,4.39%.
実測値:C, 70.75; H, 4.98; N, 5.68; S,4.49%.
同様の手法で化合物(A−2)〜化合物(A−57)を合成した。その結果を表1〜表6に示した。
実施例58(A−2法)
(1)8→11
実施例1で調整した化合物(8)1.16g(3.0mmol)のジメチルホルムアミド(30ml)溶液にチオフェン-2,5-ジカルボン酸モノジフェニルメチルエステル1.0g(3.0mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物450mg(3.3mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩640mg(3.3mmol)を室温で順次加え、17時間撹拌した。反応液を水に注ぎ2規定塩酸で酸性にして酢酸エチルで抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、1.51g(71%)の目的物(11)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.46(9H, s), 1.70(1H, m), 2.18(1H, m), 3.10-3.40(2H), 3.45-3.70(2H), 3.90-4.05(1H), 4.05-4.25(1H), 4.35(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.42(1H, dAB, J=11.1Hz), 7.05(1H, s), 7.20-7.50(20H), 7.79(1H, d, J=4.0Hz), 8.75(1H, m).
(2)11→12
化合物(11)1.51g(2.15mmol)をメタノール(15ml)およびジメチルスルホキシド(5ml)に溶解し、1規定水酸化カリウム(4ml)を加え室温で17.5時間撹拌した。メタノールを減圧で留去して得られた残渣に水を加えて溶かし、エーテルで洗った。水層を2規定塩酸で酸性にして酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して1.16g(100%)の化合物(12)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.47(9H, s), 1.79(1H, m), 2.13(1H, m), 3.20-3.45(2H), 3.45-3.70(2H), 3.90-4.05(1H), 4.05-4.25(1H), 4.34(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.41(1H, dAB, J=11.1Hz), 7.20-7.60(10H), 7.77(1H, d, J=4.0Hz), 8.65(1H, m).
(3)12→13
化合物(12)1.15g(2.1mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解し、氷冷下撹拌しながらトリエチルアミン(0.3ml)、クロロ炭酸エチル(0.2ml)を順次加え、同温度で1時間撹拌した。析出した塩を濾別し、濾液を水素化ホウ素ナトリウム0.24g(6.3mmol)の水懸濁液中に、室温で滴下し3.5時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で酸性にして酢酸エチルで抽出した。有機層を水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して1.11g(99%)のアルコール(13)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.46(9H, s), 1.65-1.80(1H), 2.50(1H, m), 3.10-3.40(2H), 3.45-3.65(2H), 3.90-4.25(2H), 4.38(2H, m), 4.82(2H, s), 6.95(1H, d, J=3.8Hz), 7.25-7.50(10H), 8.34(1H, m).
(4)13→14
オキサリルクロリド0.282ml(3.2mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液に、ジメチルスルホキシド0.45ml(6.33mmol)ジクロロメタン(1ml)溶液を摂氏-78度で滴下した。10分間同温度で撹拌した後、化合物(13)1.1g(2.1mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液を15分かけて滴下し、室温で1.5時間撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、2規定塩酸、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1→1:1)で精製し、0.91g(83%)の化合物(14)を得た。
薄層クロマトグラフィー RF=0.4(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)
NMR(CDCl3)δppm:1.47(9H, s), 1.60-1.80(1H), 2.14(1H, m), 3.10-3.40(2H), 3.50-3.70(2H), 3.98(1H, m), 4.05-4.25(1H), 4.39(2H, m), 7.25-7.55(9H), 7.58(1H, d, J=4.0Hz), 7.71(1H, d, J=3.8Hz), 8.84(1H, m), 9.93(1H, s).
(5)14→15
化合物(14)900mg(1.73mmol)のトルエン(20ml)溶液にチアゾリジンジオン240mg(2.1mmol)、ピペリジンおよび酢酸のトルエン溶液(1M)をそれぞれ0.17mlずつ加え16.5時間加熱還流した。溶媒を減圧で留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:1)で精製し、610mg(57%)の目的物(15)を得た。
薄層クロマトグラフィー Rf=0.2(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)
(6)15→A−58
上記化合物(15)を原料として、実施例1の化合物(9)から(A−1)を合成するのと同様にして、(A−58)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:1.76-1.96(1H), 2.14-2.32(1H), 3.20-3.55(3H), 3.70-4.19(2H), 4.25(1H, dAB, J=11.2Hz), 4.36(1H, dAB, J=11.2Hz), 4.40-4.60(1H), 7.08(1H, m), 7.17(1H, d, J=4.0Hz), 7.20-7.70(15H), 7.57(1H, d, J=4.0Hz), 7.79(1H, m), 7.89(1H, s), 8.18(1H, m), 8.89(1H, m).
IRνmax(nujol):1747, 1706, 1597, 1293cm-1.
元素分析C41H32N3O6S2F・0.5H2Oとして
計算値:C,65.24; H,4.41; N,5.57; S,8.50; F,2.52%.
実測値:C,65.25; H,4.49; N,5.61; S,8.64; F,2.48%.
同様の手法で化合物(A−59)〜化合物(A−66)を合成した。その結果を表7に示した。
実施例67(A−3法)
(1)16→17
N-Boc-シス-4-ヒドロキシ-L-プロリン メチルエステル(16)5.46g(22.26mmol)、2−フェニルフェノール4.17g(24.50mmol)、およびトリフェニルホスフィン6.60g(24.50mmol)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液に、氷冷下攪拌しながらアゾジカルボン酸ジエチルエステル4.27g(24.52mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液を滴下した。室温で18時間攪拌した後溶媒を減圧留去し、残渣をエーテル(100ml)に溶解した。生じた結晶を濾別し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して化合物(17)を6.19g(67%)得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.40(2/3x9H, s), 1.43(1/3x9H ,s), 1.97-2.18(1H), 2.34-2.42(1H), 3.56-3.87(5H), 4.09-4.40(1H), 4.82(1H, br s), 6.94(1H, d, J=8.2Hz), 7.08(1H, t, J=7.4Hz), 7.22-7.51(7H).
IRνmax(CHCl3):1747, 1694cm-1.
元素分析C23H27NO5・0.1H2Oとして
計算値:C,69.19; H,6.87; N,3.51%.
実測値:C,69.13; H,6.96; N,3.63%.
(2)17→18
化合物(17)6.04g(15.20mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液に水素化ホウ素リチウム497mg(22.82mmol)を氷冷下加え、室温で1時間攪拌した。反応液にメタノール(20ml)を加えて30分間攪拌し、酢酸エチル(300ml)を加えた。酢酸エチル溶液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、溶媒を減圧で留去して粗化合物(18)を6.37g(>100%)得た。
IRνmax(CHCl3):3361, 1670cm-1.
(3)18→19
粗化合物(18)を原料にして、実施例1の化合物(4)から化合物(5)の合成と同様にして化合物(19)を98%の収率で得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.44(9H, s), 1.95-2.28(2H), 3.11-4.18(5H), 4.79(1H, m), 6.99(1H, dd, J=8.2, 1.2Hz), 7.07(1H, td, J=7.4, 1.2Hz), 7.23-7.50(7H).
IRνmax(CHCl3):2107, 1686cm-1.
元素分析C22H26N4O3として
計算値:C, 66.99; H, 6.64; N,14.20%.
実測値:C, 66.81; H, 6.83; N,14.40%.
(4)19→20
上記化合物(19)を原料として、実施例1の化合物(9)から(A−1)を合成するのと同様にして、化合物(20)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:2.06(1H, ddd, J=14.0, 7.8, 4.8Hz), 2.25(1H, m), 3.33(1H, dd, J=12.6, 2.8Hz), 3.50(2H, d, J=2.8Hz), 3.62(1H, dd, J=12.6, 5.0Hz), 4.28(1H, m), 4.70(1H, m), 6.87(1H, dd, J=8.2, 0.8Hz), 6.99-7.53(14H), 7.76-7.90(2H), 7.83(2H, m).
IRνmax(CHCl3):2106, 1663, 1632, 1598cm-1.
元素分析C31H25N4FO3として
計算値:C,71.53; H,4.84; N,10.76; F,3.65%.
実測値:C,71.47; H,4.99; N,10.81; F,3.88%.
(5)20→21
上記化合物(20)を原料として、実施例1の化合物(7)から(8)を合成するのと同様にして、化合物(21)を合成した。
IRνmax(CHCl3):1661, 1627, 1599cm-1.
(6)21→A−67
上記化合物(21)を原料として、実施例1の化合物(8)から(9)を合成するのと同様にして、化合物(A−67)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:2.01(1H, m), 2.51(1H, m), 3.38-3.65(3H), 3.92(1H, m), 4.49(1H, m), 4.74(1H, br s), 6.86(1H, d, J=8.1Hz), 6.95-7.13(4H), 7.21-7.64(12H), 7.69-7.92(2H), 7.81(1H, s), 7.98(2H, d, J=8.1Hz), 8.23(1H, t, J=5.1Hz), 8.73(1H, br s).
IRνmax(CHCl3):2106, 1663, 1632, 1598cm-1.
元素分析C42H32N3FO6S・0.3H2Oとして
計算値:C,68.99; H,4.49; N,5.75; F,2.60; S,4.39%.
実測値:C,69.02; H,4.77; N,5.72; F,2.67; S,4.24%.
同様の手法で化合物(A−68)〜化合物(A−141)を合成した。その結果を表8〜表15に示した。
実施例142(B−1法)
(1)22→23
N-Boc-4-ヒドロキシ-L-プロリン(22)を原料として、実施例1の化合物(7)の合成と同様にして化合物(23)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.47(9H, s), 2.02-2.42(2H), 3.30-3.62(2H), 4.01(1H, m), 4.24-4.50(3H), 7.23-7.55(9H).
IRνmax(CHCl3):1757, 1722, 1696, 1621cm-1.
元素分析C23H27NO5として
計算値:C, 69.50; H, 6.85; N, 3.52%.
実測値:C, 69.77; H, 6.71; N, 3.72%.
(2)23→24
上記化合物(23)を原料として、実施例1の化合物(9)の合成と同様にして化合物(24)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.47(9H, s), 1.85-2.00(1H), 2.30-2.60(1H), 3.40-3.55(2H), 4.05-4.22(1H), 4.40(1H, dAB, J=11.2Hz), 4.44(1H, dAB, J=11.2Hz), 7.20-7.80(14H), 9.08(1H, br s), 9.77(1H, br s).
IRνmax(Nujol):1741, 1703, 1589cm-1.
(3)24→B−1
上記化合物(24)を原料として、実施例1の化合物(10)の合成と同様にしてアミン塩酸塩(25)を得た。次いでこの塩酸塩(25)を原料として、実施例1の化合物(A−1)の合成と同様にして化合物(B−1)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:2.21-2.40(1H), 2.43-2.59(1H), 3.39(2H, d, J=3.8Hz), 4.00-4.12(1H), 4.29(1H, dAB, J=11.2Hz), 4.42(1H, dAB, J=11.2Hz), 4.93(1H, dd, J=5.8, 8.4Hz), 7.11(2H, m), 7.24(15H, m), 7.76(1H, s), 7.74-7.87(4H, m), 8.68(1H, s), 9.43(1H, s).
IRνmax(Nujol):1740, 1704, 1619, 1596cm-1.
MS(m/z):726([MH]+).
元素分析C42H32N3FSO6・0.4H2Oとして
計算値:C, 68.82; H, 4.51; N, 5.73; F,2.59; S,4.37%.
実測値:C, 68.86; H, 4.67; N, 5.76; F,2.52; S,4.25%.
同様の手法で化合物(B−2)〜化合物(B−7)を合成した。その結果を表16および表17に示した。
実施例149(B−2法)
(1)23→26
実施例149で述べた化合物(23)826mg(2.08mmol)および2-アミノチオフェン-5-カルバルデヒド240mg(1.89mmol)のクロロホルム(50ml)溶液に氷冷下攪拌しながらトリエチルアミン0.82ml(5.88mmol)を加え、次いで2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリニウム クロリド(DMC)479mg(2.83mmol)を加え、4時間室温で攪拌した。反応液を2規定塩酸、水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、化合物(26)を498mg(52%)得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.48(9H, s), 2.03(1H,m), 2.59(1H, m), 3.44(1H, m), 4.15(1H, m), 4.40(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.45(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.56(1H, m), 6.61(1H, m), 7.23-7.53(11H), 9.76(1H, s), 10.89(1H, s).
IRνmax(CHCl3):3234, 1695, 1658, 1599cm-1.
FAB-MS(m/z):507([MH]+).
(2)26→27
上記化合物(26)を原料として、実施例58の化合物(15)の合成と同様にして、化合物(27)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:1.51(9H, s), 2.21(2H, m), 3.45(1H, m), 3.64(1H, m), 4.20(1H, m), 4.42(2H, s), 4.62(1H, m), 6.48(1H, d, J=4.4Hz), 7.09(1H, d, J=4.0Hz), 7.25-7.54(9H), 7.82(1H, s) 10.18(1H, br s), 10.97(1H, s).
IRνmax(CHCl3):3394, 3220, 1733, 1690, 1665, 1595cm-1.
FAB-MS(m/z):605(M+).
(3)27→B−8
上記化合物(27)を原料として、実施例1の化合物(9)から化合物(A−1)を合成するのと同様にして化合物(B−8)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:2.32(1H, m), 2.50(1H, m), 3.39(2H, d, J=3.8Hz), 4.05(1H, m), 4.31(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.42(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.98(1H, dd, J=5.8, 8.6Hz), 6.90(1H, d, J=4.0Hz), 7.08-7.70(16H), 7.85(2H, m), 7.90(1H, s), 8.52(1H, s), 10.46(1H, s).
IRνmax(CHCl3):3308, 1737, 1697, 1651, 1597cm-1.
元素分析C40H30N3FS2O6・0.6H2Oとして
計算値:C, 64.69; H, 4.23; N, 5.66; F,2.56; S,8.64%.
実測値:C, 64.77; H, 4.38; N, 5.69; F,2.52; S,8.63%.
実施例150(B−2法)
(1)23→28
実施例142で述べた化合物(23)およびピペリジン-4-カルボン酸エチルエステルを原料にして、実施例1の化合物(9)の合成と同様にして、化合物(28)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.26(3H, t, J=7.2Hz), 1.38-1.45(9H), 1.53-1.79(2H), 1.84-2.02(3H), 2.03-2.25(1H), 2.46-2.60(1H), 2.75-2.91(1H), 2.99-3.27(1H), 3.43-3.95(3H), 4.00-4.15(1H), 4.15(2H, q, J=7.2Hz), 4.26-4.46(3H), 4.60-4.79(1H), 7.24-7.52(9H).
IRνmax(Film):1730, 1698, 1655cm-1.
(2)28→30
上記化合物(28)4.20g(7.83mmol)のメタノール(100ml)溶液に水酸化リチウム一水和物1.20g(28.6mmol)を加え、室温で30時間攪拌した。反応液に2規定塩酸(15ml)を加え、メタノールを減圧で留去して得られた残渣を酢酸エチルに溶かし、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた粗化合物(29)を、実施例58の化合物(13)の合成と同様に処理して化合物(30)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.00-1.29(2H), 1.37-1.45(9H), 1.68-1.99(4H), 2.04-2.26(1H), 2.50-2.67(1H), 2.89-3.19(1H), 3.43-3.69(4H), 3.79-4.17(2H), 4.30-4.47(2H), 4.51-4.79(2H), 7.26-7.52(9H).
IRνmax(KBr):3437, 1698, 1645cm-1.
(3)30→31
上記化合物(30)を原料にして実施例58の化合物(14)の合成と同様にして化合物(31)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.40(1/2x9H, s), 1.44(1/2x9H, s), 1.49-1.71(2H), 1.83-2.26(4H), 2.43-2.59(1H), 2.83-3.35(2H), 3.44-4.17(4H), 4.18-4.35(1H), 4.34(1/2x1H, dAB, J=11.1Hz), 4.38(1/2x2H, s), 4.44(1/2x1H, dAB, J=11.1Hz), 4.60-4.79(1H), 7.26-7.52(9H), 9.63-9.71(1H).
IRνmax(KBr):3432, 1725, 1698, 1655cm-1.
元素分析C29H36N2O5・0.5H2Oとして
計算値:C, 69.44; H, 7.43; N, 5.58%.
実測値:C, 69.50; H, 7.30; N, 5.66%.
(3)31→B−9
上記化合物(31)を原料にして実施例58の化合物(A−58)の合成と同様にして化合物(B−9)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.23-1.73(3H), 1.73-2.50(4H), 2.58-2.90(1H), 3.01-3.28(1H), 3.39-3.69(2H), 3.90-4.17(2H), 4.28-4.59(3H), 4.70-4.77(1/5x1H), 4.95-5.08(4/5x1H), 6.57(1/5x1H, d, J=9.7Hz), 6.75-6.90(4/5x1H), 6.94(1/5x2H, t, J=8.6Hz), 7.02-7.12(4/5x2H), 7.23-7.65(13H), 7.68-7.75(1/5x2H), 7.79-7.88(4/5x2H), 8.50-8.62(1/2x1H), 9.18(1/2x1H, br s).
IRνmax(KBr):3438, 3118, 1748, 1708, 1635, 1597cm-1.
元素分析C41H36N3SFO6・0.5H2Oとして
計算値:C, 67.92; H, 5.12; N, 5.80; S, 4.42; F, 2.62%.
実測値:C, 67.86; H, 5.01; N, 5.73; S, 4.44; F, 2.56%.
実施例151(C法)
(1)23→32
上記化合物(23)2g(5.03mmol)およびトリエチルアミン0.7ml(5.02mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液にクロロ炭酸エチル0.75ml(7.88mmol)を氷冷下撹拌しながら加え、同温度で5時間撹拌した。析出物を濾別して得られた濾液を、水素化ホウ素ナトリウム0.57g(5.1mmol)の水(10ml)懸濁液に氷冷下撹拌しながら滴下した。反応混合物を室温にし2時間撹拌した後、酢酸エチル−2規定塩酸に分配し酢酸エチル層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して1.93g(100%)の粗化合物(32)を得た。
(2)32→33
上記粗化合物(32)1.33g(3.47mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、60%水素化ナトリウム140mg(3.5mmol)を氷冷下撹拌しながら加え、同温度で30分間撹拌した。次いで4-ブロモメチル安息香酸メチル790mg(3.54mmol)を同温度で撹拌しながら加え、室温にして24時間撹拌した。反応後、酢酸エチル−2規定塩酸に分配し酢酸エチル層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、480mg(26%)の目的物を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.43(9H, s), 1.90-2.15(2H), 3.25-3.75(4H), 3.91(3H, s), 3.95-4.20(2H), 4.38(2H, s), 4.55(2H, s), 7.20-7.55(11H), 8.00(2H, d, J=8.2Hz).
IRνmax(Film):1721, 1694, 1613, 1395, 1279, 1108, 755cm-1.
元素分析C32H37NO6・0.3C6H6として
計算値:C, 73.14; H, 7.05; N, 2.52%.
実測値:C, 73.01; H, 7.10; N, 2.61%.
(3)33→34
水素化リチウムアルミニウム34mg(0.9mmol)のエーテル(5ml)懸濁液に、窒素気流下撹拌しながら、上記化合物(33)480mg(0.90mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を室温で滴下して1.5時間撹拌した。反応後、酢酸エチル-2規定塩酸に分配し酢酸エチル層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して410mg(91.1%)の油状化合物(34)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.43(9H, s), 1.65-1.80(2H), 1.90-2.15(1H), 3.30-3.80(4H), 3.80-4.20(2H), 4.36(2H, m), 4.49(2H, s), 4.68(2H, s), 7.20-7.60(13H).
(4)34→35
デス−マーチン試薬510mg(1.20mmol)のジメチルスルホキシド(4ml)溶液に、上記化合物(34)410mg(0.81mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を室温で滴下し2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(30ml)で希釈し、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して390mg(95.1%)の油状化合物(35)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.43(9H, s), 1.50-1.65(1H), 1.95-2.15(1H), 3.30-3.80(4H), 3.80-4.20(2H), 4.38(2H, m), 4.54(2H, s), 7.20-7.55(11H), 7.84(2H, d, J=8.0Hz), 10.00(1H, s).
(5)35→36
上記化合物(35)390mg(0.78mmol)のトルエン(12ml)溶液に、2,4-チアゾリジンジオン100mg(0.85mmol)、1M-ピペリジン(トルエン溶液)78μl(0.078mmol)、1M-酢酸(トルエン溶液)78μl(0.078mmol)を加え、24時間加熱還流した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=50:1)で精製し、267mg(57.2%)の目的物(36)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.44(9H,s), 1.50-1.70(1H), 1.95-2.20(1H), 3.10-3.75(4H), 3.90-4.20(2H), 4.38(2H, m), 4.54(2H, s), 7.20-7.55(13H), 7.83(1H, s), 8.73(1H, br s).
(6)36→C−1
上記化合物(36)を原料として、実施例1の化合物(9)から化合物(A−1)を合成したのと同様にして、化合物(C−1)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:2.05-2.25(2H), 3.20-3.60(4H), 3.95-4.10(1H), 4.27(1H, dAB, J=11.2Hz), 4.33(1H, dAB, J=11.2Hz), 4.34-4.58(3H), 7.03(2H, m), 7.81(1H, s), 8.81(1H, br s).
IRνmax(Nujol):1744, 1706, 1662, 1598cm-1.
MS(m/z):727([MH]+)
元素分析C43H35N2FSO6・0.3C6H14・0.3H2Oとして
計算値:C, 70.98; H, 5.29; N, 3.70; F,2.51; S,4.23%.
実測値:C, 70.94; H, 5.35; N, 3.79; F,2.63; S,4.21%.
同様の手法で化合物(C−2)を合成した。その結果を表18に示した。
実施例153(E−1法)
(1)32→37
実施例151に記載した、化合物(32)を原料にして、実施例151の化合物(35)の合成と同様にして、化合物(37)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.43 and 1.46(9H, each s), 1.70-1.95(1H), 1.95-2.20(1H), 3.40-3.75(2H), 3.90-4.30(2H), 4.40(2H, s), 7.20-7.40(9H), 9.39 and 9.50(1H, each d, J=3.8 and 3.6Hz).
IRνmax(Film):1737, 1697, 1395cm-1.
元素分析C23H27NO4・0.2H2Oとして
計算値:C, 71.74; H, 7.17; N, 3.64%.
実測値:C, 71.83; H, 7.24; N, 3.53%.
(2)37→38
上記化合物(37)3.00g(7.9mmol)をエタノール(60ml)に溶解し、4-メトキシカルボニルベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド7.70g(15.7mmol)、トリエチルアミン3.3ml(23.7mmol)を加え、6時間30分加熱還流した。エタノールを減圧で留去した後、酢酸エチル−2規定塩酸に分配し、有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製して目的物(38)3.0g(74%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.34 and 1.40(9H, each s), 1.70-1.95(1H), 2.10-2.35(1H), 3.30-3.75(2H), 3.90-4.10(1H), 3.91 and 3.92(3H, each s), 4.10-4.95(3H), 5.50-6.50(2H), 7.20-7.40(11H), 7.97 and 7.99(2H, each d, J=8.2Hz).
元素分析C32H35NO5・0.2C6H6として
計算値:C, 75.34; H, 6.89; N, 2.65%.
実測値:C, 75.31; H, 7.10; N, 2.74%.
(3)38→39
上記化合物(38)2.98g(5.80mmol)のメタノール(30ml)溶液に、5%パラジウム−炭素0.3gを加え常圧で接触還元した。触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製して目的物(39)2.35g(86%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.44(9H, s), 1.60-1.80(2H), 1.95-2.30(2H), 2.50-2.70(2H), 3.20-3.80(3H), 3.90(3H, s), 3.90-4.05(1H), 4.37(2H, br s), 7.15-7.55(11H) 7.94(2H, d, J=8.2Hz).
IRνmax(Film):1720, 1692, 1395, 1280cm-1.
元素分析C32H37NO5として
計算値:C, 74.53; H, 7.23; N, 2.72%.
実測値:C, 74.80; H, 7.29; N, 2.63%.
(4)39→40
上記化合物(39)を原料にして、実施例58の化合物(11)から(13)を合成するのと同様にして、化合物(40)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.45(9H, s), 1.60-1.90(2H), 1.95-2.35(2H), 2.54(2H, m), 3.30(1H, m), 3.35-4.05(3H), 4.37(2H, s), 4.65(2H, s), 7.05-7.55(13H).
IRνmax(Film):3431, 1691, 1402cm-1.
(5)40→41
上記化合物(40)を原料にして、実施例58の化合物(14)の合成と同様にして、化合物(41)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.44(9H, s), 1.60-1.85(2H), 1.95-2.30(2H), 2.64(2H, m), 3.29(1H, m), 3.35-4.05(3H), 4.38(2H, m), 7.25-7.55(11H), 7.79(2H, d. J=8.0Hz), 9.97(1H, s).
(6)41→42
上記化合物(41)を原料にして、実施例58の化合物(15)の合成と同様にして、化合物(42)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.45(9H, s), 1.67-1.81(2H), 2.00-2.13(2H), 2.53-2.67(2H), 3.23-3.55(2H), 3.96(2H, m), 4.38(2H, br s), 7.30-7.61(14H).
IRνmax(Nujol):1717, 1692cm-1.
元素分析C34H36N2O4S2・0.8H2Oとして
計算値:C, 66.38; H, 6.16; N, 4.55; S, 10.42%.
実測値:C, 66.15; H, 6.15; N, 4.88; S, 10.31%.
(7)42→E−1
上記化合物(42)を原料にして、実施例1の化合物(9)から化合物(A−1)を合成するのと同様にして、化合物(E−1)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.88-2.00(1H), 2.11-2.21(1H), 3.27(2H, d, J=3.3Hz), 3.76(1H, t, J=6.6Hz), 3.93(1H, s), 4.23-4.29(3H), 7.02(3H, t, J=8.3Hz), 7.21-7.60(20H), 7.78-7.83(2H).
IRνmax(KBr):1717, 1661, 1630cm-1.
元素分析C43H35N2O4S2F・0.6C6H14・0.8H2Oとして
計算値:C, 70.72; H, 5.83; N, 3.49; S, 8.00; F, 2.37%.
実測値:C, 70.62; H, 5.91; N, 3.61; S, 7.99; F, 2.30%.
同様の手法で化合物(E−2)〜化合物(E−8)を合成した。その結果を表19に示した。
実施例161(E−2法)
(1)32→43
実施例151で述べた化合物(32)17.5gの塩化メチレン(120ml)溶液に氷冷下トリエチルアミン(9.54ml)、塩化メタンスルホニル(4.24ml)を加え、30分間撹拌した。反応液を水−酢酸エチルにあけ、有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を併せ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をN,N-ジメチルホルムアミド(100ml)に溶かし、室温で青酸ナトリウム(3.35g)を加えて摂氏70度で6時間撹拌した。反応液を冷却した後、水−酢酸エチルにあけ、有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を併せ、1規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的の化合物(43)16.2g(90%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.45(9H, s), 1.80-2.36(2H), 2.55-3.20(2H), 3.28-3.85(2H), 3.93-4.12(2H), 4.36(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.41(1H, dAB, J=11.3Hz), 7.23-7.53(9H).
IRνmax(CHCl3):2246, 1684cm-1.
FAB-MS(M/z):415([M+Na]+)
(2)43→44
上記化合物(43)のトルエン(150ml)溶液に、摂氏-78度で水素化ジイソブチルアルミニウム(1.0Mトルエン溶液、61.9ml)を加え2時間撹拌し、再び水素化ジイソブチルアルミニウム(1.0Mトルエン溶液、12.4ml)を加え3時間撹拌した。反応液に25%水酸化ナトリウム水溶液(24.3ml)を加えた後室温まで昇温させた。反応液を酢酸エチルで希釈後、濾過し有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣を酢酸エチル(300ml)に溶解し、シリカゲル(32.4g)を加えて室温で3時間撹拌した。濾過して得られた濾液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し化合物(44)8.72g(53%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.44(9H, s), 1.57-1.78(1H), 2.11-2.35(1H), 2.52(1H, ddd, J=1.8, 7.4, 16.7Hz), 2.76-3.03(1H), 3.22-3.78(2H), 3.87-4.00(1H), 4.35(1H, dAB, J=11.4Hz), 4.40(1H, dAB, J=11.4Hz), 7.23-7.53(9H), 9.74(1H, t, J=1.8Hz).
IRνmax(CHCl3):1720, 1682cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C24H30NO4[M+H]+として
計算値:396.2175. 実測値:396.2186.
(3)44→E−9
上記化合物(44)を原料にして、実施例153の化合物(37)から化合物(E−1)を合成したのと同様にして、化合物(E−9)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:0.92-2.18(6H), 2.57(2H, t, J=7.7Hz), 3.17-3.82(2H), 3.82-3.94(1H), 4.10-4.39(1H), 4.23(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.27(1H, dAB, J=11.3Hz), 7.00-7.57(19H), 7.80(1H, s), 7.82(2H, dd, J=5.3, 8.9Hz).
IRνmax(KBr):1742, 1706, 1662cm-1.
元素分析C44H37N2O5SFとして
計算値:C, 72.91; H, 5.14; N, 3.86; S, 4.42; F, 2.62%.
実測値:C, 72.71; H, 5.35; N, 3.77; S, 4.29; F, 2.53%.
同様の手法で化合物(E−19)〜化合物(E−14)を合成した。その結果を表20に示した。
実施例167(F−1法)
(1)37→45
トリフェニルホスホニウムメトキシカルボニルメチレンブロミド6.363g(15.32mmol)の無水エタノール(40ml)溶液にトリエチルアミン4.27ml(30.64mol)を加え、氷冷下15分間撹拌した。ここに実施例153に記載した、化合物(37)3.043g(7.66mmol)の無水エタノール(10ml)溶液を加え同温度で15分間撹拌した後、さらに室温で1時間撹拌した。反応液を水−酢酸エチルで分配し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1)で精製し、化合物(45)2.73g(79%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.41(9H, s), 1.76(1H, ddd, J=4.9, 7.3, 12.5Hz), 2.04-2.22(1H), 3.38(1H, dd, J=4.9, 11.6Hz), 3.60-3.76(1H), 3.73(3H, s), 3.90-4.00(1H), 4.33-4.43(3H), 5.83(1H, d, J=16.1Hz), 6.72-6.84(1H), 7.27-7.50(11H).
IRνmax(Film):1723, 1697, 1598cm-1.
元素分析C26H31NO5・0.7H2Oとして
計算値:C, 69.37; H, 7.25; N, 3.11%.
実測値:C, 69.42; H, 6.96; N, 3.26%.
(2)45→46
上記化合物(45)2.654g(5.881mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液に、水素化リチウムアルミニウム446.4mg(11.76mmol)を加え、氷冷下40分間撹拌した。同温度で水30mlおよび2規定塩酸6mlを加え30分間撹拌した。水−酢酸エチルで分配し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗い無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物(46)169mgを得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.42(9H, s), 1.66(1H, ddd, J=5.0, 6.7, 13.2Hz), 2.07-2.17(1H), 3.36(1H, dd, J=4,8, 11.9Hz), 3.42-4.03(4H), 4.35-4.48(1H), 4.37(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.40(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.72-4.85(1H), 5.22-5.32(1H), 5.73-5.87(1H), 7.26-7.53(11H).
IRνmax(Film):1682, 1599cm-1.
元素分析C25H31NO4・0.2H2Oとして
計算値:C, 71.87; H, 7.89; N, 3.49%.
実測値:C, 72.02; H, 7.65; N, 3.51%.
(3)46→47
上記化合物(46)を原料にして、実施例1の化合物(5)の合成と同様にして化合物(47)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.43(9H, s), 1.63-1.73(1H), 2.09-2.20(1H), 3.35(1H, dd, J=4.3, 12.2Hz), 3.41-4.07(4H), 4.39(2H, s), 4.48-4.65(1H), 5.45-5.60(2H), 7.26-7.55(9H).
IRνmax(Film):1694, 1599cm-1.
元素分析C25H30N4O3・0.1H2Oとして
計算値:C, 68.82; H, 6.98; N, 12.84%.
実測値:C, 69.05; H, 7.04; N, 12.52%.
(4)47→48
上記化合物(47)99.8mg(0.223mmol)のメタノール(2ml)溶液に10%パラジウム−炭素(10mg)を加え、接触還元した。触媒を濾別後、溶媒を減圧で留去して粗化合物(48)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.33-1.57(2H), 1.44(9H, s), 1.63-2.14(3H), 2.69-3.05(5H), 3.05-4.00(4H), 4.36(2H, s), 7.25-7.51(9H).
(5)48→F−1
上記化合物(48)を原料にして、実施例1の化合物(8)から化合物(A−1)を合成するのと同様にして、化合物(F−1)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:1.33-1.85(5H), 2.10-2.22(1H), 3.32(2H, d, J=3.5Hz), 3.35-3.63(2H), 3.93-4.01(1H), 4.27-4.39(1H), 4.28(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.34(1H, dAB, J=11.3Hz), 7.02(2H, t, J=8.5Hz), 7.24-7.62(16H), 7.62(1H, s), 7.75-7.83(2H), 7.86(2H, d, J=8.5Hz), 9.92(1H, s).
IRνmax:3422, 1748, 1707, 1659, 1617, 1598cm-1.
元素分析C45H38N3O6SF・0.8H2Oとして
計算値:C, 69.09; H, 5.10; N, 5.37; S, 4.10; F, 2.43%.
実測値:C, 69.04; H, 5.10; N, 3.36; S, 4.22; F, 2.61%.
実施例168(F−2法)
(1)44→49
実施例161で述べた化合物(44)1.539g(3.892mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム299.4mg(7.783mmol)を加え、同温度で45分間撹拌した。希塩酸を加えて反応を終わらせ、水−酢酸エチルで分配し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、化合物(49)1.134g(73.3%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.45(9H, s), 1.61-1.72(1H), 1.75(1H, ddd, J=4.0, 5.7, 12.8Hz), 2.01-2.12(1H), 3.31(1H, dd, J=5.9, 11.7Hz), 3.43-3.53(1H), 3.53-3.60(1H), 3.98-4.08(1H), 4.11-4.23(1H), 4.36(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.38(1H, dAB, J=11.1Hz), 7.26-7.51(9H).
IRνmax(Film):1691, 1673, 1599cm-1.
元素分析C24H31NO4・0.7H2Oとして
計算値:C, 70.29; H, 7.96; N, 3.42%.
実測値:C, 70.41; H, 7.69; N, 3.48%.
(2)49→F−2
上記化合物(49)を原料にして、実施例67の化合物(18)から化合物(A−67)を合成したのと同様にして、化合物(F−2)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.51-1.64(1H), 1.67-1.85(2H), 2.17(1H, ddd, J=4.5, 8.4, 13.1Hz), 2.80-2.93(1H), 3.26-3.38(2H), 3.69-3.83(1H), 3.94-4.03(1H), 4.25(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.32(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.38-4.51(1H), 7.12(2H, t, J=8.5Hz), 7.23-7.61(15H), 7.74(1H, s), 7.80-7.88(1H), 7.92(2H, d, J=8.5Hz), 8.02-8.09(1H), 9.06(1H, s).
IRνmax(KBr):3421, 1748, 1707, 1658, 1618, 1597cm-1.
元素分析C44H36N3O6SF・0.3H2Oとして
計算値:C, 69.61; H, 4.86; N, 5.53; S, 4.22; F, 2.50%.
実測値:C, 69.61; H, 4.94; N, 5.53; S, 4.36; F, 2.50%.
実施例169(F−3法)
(1)44→50
実施例161で述べた化合物(44)3.0gの四塩化炭素(30ml)アセトン−(7.5ml)−水(42ml)の溶液に、氷冷下過ヨウ素酸ナトリウム6.49gを加えた後、二酸化ルテニウム20mgを加え4時間撹拌した。反応液に2-プロパノール(7.5ml)を加えた後、セライト濾過し溶媒を減圧で留去した。残渣を酢酸エチルで希釈し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、目的の化合物(50)2.06g(66%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.45(9H, s), 1.70-2.31(2H), 2.42(1H, dd, J=8.3, 15.8Hz), 2.78-3.08(1H), 3.20-4.00(3H), 4.10-4.44(3H), 7.23-7.57(9H).
IRνmax(CHCl3):1710, 1685cm-1.
FAB-MS(M/z):412([M+H]+)
(2)50→F−3
上記化合物(50)を原料にして、実施例142の化合物(23)から化合物(B−1)を合成したのと同様にして、化合物(F−3)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:2.08-2.35(2H), 2.51-2.80(2H), 3.27-3.44(2H), 3.91-4.66(2H), 4.29(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.36(1H, dAB, J=11.1Hz), 7.09(2H, t, J=8.7Hz), 7.14-8.00(19H), 9.44(1H, s), 10.00(1H, br s).
IRνmax(KBr):1698, 1661cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C43H35N3O5S2F[M+H]+として
計算値:756.2003. 実測値:756.2000.
元素分析C43H34N3O5S2F・1.2H2Oとして
計算値:C, 66.43; H, 4.72; N, 5.40; S, 8.25; F, 2.44%.
実測値:C, 66.27; H, 4.71; N, 5.44; S, 8.60; F, 2.55%.
同様の手法で化合物(F−4)および(F−5)を合成した。その結果を表21に示した。
実施例172(G−1法)
(1)8→51
化合物(8)12.36g(32.31mmol)の塩化メチレン(50ml)溶液に氷冷下撹拌しながら、無水トリフルオロ酢酸10g(47.61mmol)およびピリジン7ml(86.55mmol)を加え室温で2時間撹拌した。反応液をエーテル(200ml)で希釈し水、5%塩酸、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られたトリフルオロアセタミドを酢酸エチル(25ml)に溶解し、氷冷下撹拌しながら4規定塩酸(酢酸エチル溶液)(23ml)を加え、室温で3時間撹拌した。酢酸エチル(50ml)でうすめ、生じた結晶を濾取して塩酸塩(51)8.43g(62.9%)を得た。
融点 193-195℃
NMR(DMSO-d6)δppm:1.67(1H, ddd, J=4.7, 11.4, 13.8Hz), 2.04(1H, dd, J=5.9, 13.8Hz), 3.16(1H, d, J=12.9Hz), 3.39(1H, dd, J=4.7, 12.6Hz), 3.57(2H, m), 3.73(1H, m), 4.17(1H, t, J=4.3Hz), 4.36(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.38(1H, dAB, J=11.1Hz), 7.27(1H, m), 7.33-7.58(8H), 9.46(2H, br s), 9.75(1H, t, J=5.1Hz).
IRνmax(KBr):3432, 3185, 3059, 2921, 1720cm-1.
元素分析C20H22N2ClF3O2として
計算値:C, 57.90; H, 5.35; N, 6.75; Cl, 8.55; F, 13.74%.
実測値:C, 57.86; H, 5.44; N, 6.49; Cl, 8.39; F, 13.61%.
(2)51→52
上記塩酸塩(51)を原料にして、実施例1の化合物(A−1)の合成と同様にして、化合物(52)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.71(1H, ddd, J=5.0, 8.4, 13.9Hz), 2.20(1H, m), 3.18(1H, dd, J=4.1, 12.0Hz), 3.26-3.40(2H), 3.83-3.95(2H), 4.25(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.35(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.32-4.45(1H), 7.15(2H, t, J=8.6Hz), 7.24-7.61(13H), 7.82(2H, m), 8.42(1H, m).
IRνmax(KBr):3342, 1720, 1658, 1628, 1599cm-1.
元素分析C34H28N2F4O2・0.2H2Oとして
計算値:C, 67.14; H, 4.71; N, 4.61; F, 12.49%.
実測値:C, 67.26; H, 4.83; N, 4.77; F, 12.30%.
(2)52→53
上記化合物(52)610mg(1.009mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液に水素化ナトリウム(60%)50mg(1.25mmol)を加え室温で30分間撹拌した。次いでヨウ化メチル0.1ml(1.6mmol)を加え室温で3時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(50ml)で希釈し、水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して化合物(53)454mg(72.8%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.89(1H, td, J=5,8, 13.6Hz), 2.07(1H, m), 3.18(3H, q, J=1.7Hz), 3.30(1H, m), 3.37-3.58(3H), 4.03(1H, m), 4.29(1H, dAB, J=11.4Hz), 4.32(1H, dAB, J=11.4Hz), 4.47(1H, m), 7.10(2H, t, J=8.6Hz), 7.20-7.60(13H), 7.83(2H, m).
(3)53→G−1
上記化合物(53)454mg(0.734mmol)のメタノール(15ml)溶液に1規定水酸化ナトリウム水溶液(5ml)を加え、室温で1.5時間撹拌した。2規定塩酸(2.2ml)を加えた後、メタノールを減圧で留去し酢酸エチル(100ml)で希釈し、水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して粗化合物(54)420mg(>100%)を得た。これを実施例1の化合物(9)の合成と同様に処理し、酢酸エチル−ヘキサンから再沈澱して、化合物(G−1)を542mg(98%)得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.97(1H, m), 2.14(1H, m), 3.03(3H, s), 3.24(1H, dd, J=5.6, 13.3Hz), 3.35(1H, dd, J=3.5, 11.4Hz), 3.62(1H, dd, J=5.6, 13.3Hz), 3.99(1H, dd, J=8.2, 13.3Hz), 4.21(1H, m), 4.35(2H, s), 4.76(1H, m), 7.09(2H, t, J=8.6Hz), 7.19-7.64(17H), 7.69(1H, s), 7.85(2H m), 9.26(1H, s).
IRνmax(KBr):3437, 1748, 1708, 1662, 1633, 1598cm-1.
元素分析C44H36N3FSO6・0.3CH3CO2C2H5・0.3C6H14として
計算値:C, 69.98; H, 5.40; N, 5.21; F, 2.35; S, 3.97%.
実測値:C, 70.14; H, 5.32; N, 5.41; F, 2.49; S, 4.10%.
実施例173(G−2法)
(1)8→55
化合物(8)3.135g(8.197mmol)のベンゼン(30ml)溶液に、4-メトキシカルボニルベンズアルデヒド1.35g(8.224mmol)を加え、発生する水を除きながら3時間加熱還流した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をメタノール(20ml)に溶解し、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(400mg)を加え1時間撹拌した。反応液を水−酢酸エチルに分配し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して化合物(55)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.42(9H, s), 1.53-2.13(3H), 2.65-2.80(2H), 3.29(1H, dd, J=4,8, 11.6Hz), 3.39-3.77(1H), 3.78-4.10(4H), 3.91(3H, s), 4.37(2H, br s), 7.25-7.51(11H), 7.98(2H, d, J=8.2Hz).
IRνmax(Film):1720, 1692, 1611cm-1.
元素分析C32H38N2O5・1.0H2Oとして
計算値:C, 70.05; H, 7.35; N, 5.11%.
実測値:C, 70.14; H, 7.13; N, 5.27%.
(2)55→56
上記化合物(55)500.1mg(0.942mmol)のアセトニトリル(20ml)溶液に37%ホルムアルデヒド(0.38ml,4.712mmol)を加え、室温で15分間撹拌した。次いで水素化シアノホウ素ナトリウム59.2mg(0.942mmol)を加え15分間撹拌した後、酢酸(0.055ml,0.942mmol)を加え45分間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液−酢酸エチルに分配し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し目的の化合物(56)453.9mg(88.5%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.46(9H, s), 1.89-2.14(2H), 2.14-2.29(4H), 2.51-2.71(1H), 3.18-3.73(4H), 3.82-4.15(2H), 3.90(3H, s), 4.34(2H, br s), 7.26-7.51(11H), 7.97(2H, d, J=8.2Hz).
IRνmax(Film):1722, 1694, 1610cm-1.
元素分析C33H40N2O5・0.25H2Oとして
計算値:C, 72.17; H, 7.43; N, 5.10%.
実測値:C, 72.11; H, 7.56; N, 5.40%.
(3)56→57
上記化合物(56)377.5mg(0.693mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に、氷冷下水素化リチウムアルミニウム52.6mg(1.386mmol)を加え同温度で1時間撹拌した。反応液にメタノール(0.5ml)を加えて15分間撹拌した後、水−酢酸エチルに分配し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し化合物(57)351mg(98%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.46(9H, br s), 1.86(1H, br s), 1.93-2.07(2H), 2.16-2.29(4H), 2.47-2.67(1H), 3.20-3.66(4H), 3.82-4.16(2H), 4.32(2H, br s), 4.63(2H, s), 7.23-7.51(13H).
IRνmax(Film):3445, 1737, 1693, 1599cm-1.
元素分析C32H40N2O4・0.2H2Oとして
計算値:C, 73.87; H, 7.83; N, 5.38%.
実測値:C, 73.60; H, 8.02; N, 5.71%.
(4)57→G−2
上記化合物(57)を原料にして、実施例151の化合物(34)から化合物(C−1)を合成したのと同様にして、化合物(G−2)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.85-1.97(1H, m), 2.07-2.34(4H), 2.42-2.70(1H), 3.19-4.05(6H), 4.22(1H, dAB, J=11.2Hz), 4.30(1H, dAB, J=11.2Hz), 4.32-4.45(1H), 7.08(2H, t, J=8.6Hz), 7.23-7.60(16H), 7.61(1H, s), 7.75-7.85(2H).
IRνmax(KBr):3432, 1718, 1660, 1632, 1597cm-1.
元素分析C44H38N3FS2O4・0.4H2Oとして
計算値:C, 69.25; H, 5.12; N, 5.51; F, 2.49; S, 8.40%.
実測値:C, 69.27; H, 5.15; N, 5.53; F, 2.58; S, 8.25%.
同様の手法で化合物(G−3)を合成した。その結果を表22に示した。
実施例175
(1)7→58
化合物(7)を原料にして実施例1の化合物(9)から化合物(A−1)を合成したのと同様にして化合物(58)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:2.02(2H, m), 3.31(1H, dd, J=2.8, 12.4Hz), 3.38(2H, d, J=3.4Hz), 3.67(1H, dd, J=5.2, 12.4Hz), 3.99(1H, m), 4.33(2H, s), 4.40(1H, m), 7.04-7.87(17H).
IRνmax(CHCl3):2106, 1730, 1663, 1630, 1598cm-1.
(2)58→59
化合物(58)を原料にして実施例1の化合物(8)の合成と同様にして、化合物(59)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.89(1H, m), 2.10(1H, m), 2.61(1H, dd, J=4.2, 12.9Hz), 2.94(1H, dd, J=5.4, 12.9Hz), 3.30(2H, m), 3.96(1H, m), 4.25(1H, dAB, J=11.4Hz), 4.33(1H, dAB, J=11.4Hz), 4.41(1H, m), 7.07-7.86(17H).
IRνmax(CHCl3):1661, 1624, 1598cm-1.
(3)59→60
上記化合物(59)1.43g(2.81mmol)のベンゼン(20ml)溶液に、4-メトキシカルボニルベンズアルデヒド461mg(2.81mmol)を加え、実施例174の化合物(55)の合成と同様に処理してアミノアルコールとした。これをクロロホルム(10ml)に溶かし、氷冷下ジ-t-ブチルジカーボネート674mg(3.09mmol)のクロロホルム(5ml)溶液を加え、同温度で2時間攪拌後、さらに室温で2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して化合物(60)1.62g(76.2%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.33-1.50(9H), 1.75-2.12(2H), 2.71-3.59(4H), 3.80-4.05(4H), 4.16-4.95(5H), 5.66-5.80(1H, m), 6.78-7.50(18H), 6.91(2H, t, J=8.8Hz), 8.02(2H, t, J=8.8Hz).
IRνmax(KBr):1720, 1692, 1613cm-1.
元素分析C46H47N2FO7として
計算値:C, 72.80; H, 6.24; N, 3.69; F, 2.50%.
実測値:C, 72.81; H, 6.26; N, 3.74; F, 2.29%.
(4)60→61
上記化合物(60)を原料にして、実施例174の化合物(57)の合成と同様にして、化合物(61)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.42(9H, br s), 1.76-2.10(2H), 2.70-3.53(3H), 3.78-4.71(9H), 5.70(2/3x1H, br s), 5.76(1/3x1H, br s), 6.71-7.46(21H), 6.91(2H, t, J=8.8Hz).
IRνmax(KBr):1771, 1736, 1688, 1611cm-1.
元素分析C45H47N2FO6・0.7H2Oとして
計算値:C, 72.70; H, 6.56; N, 3.77; F, 2.56%.
実測値:C, 72.65; H, 6.64; N, 3.67; F, 2.73%.
(5)61→62
上記化合物(61)を原料にしてDess-Martin試薬を3モル当量用いて、実施例151の化合物(35)の合成と同様に処理して化合物(62)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.37(2/3x9H, s), 1.46(1/3x9H, s), 1.96-2.10(2H), 3.00-3.44(4H), 3.93-4.09(1H), 4.25(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.32(1H, dAB, J=11.1Hz), 4.20-4.72(3H), 7.01(2H, t, J=8.5Hz), 7.22-7.57(15H), 7.70-7.92(4H), 9.94-10.05(1H).
IRνmax(KBr):1693, 1665, 1633, 1598cm-1.
元素分析C45H43N2FO6として
計算値:C, 74.36; H, 5.96; N, 3.85; F, 2.61%.
実測値:C, 74.09; H, 5.95; N, 3.86; F, 2.63%.
(4)62→63
上記化合物(62)を原料にして、実施例58の化合物(15)の合成と同様にして化合物(63)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.38(2/3x9H, s), 1.49(1/3x9H, s), 1.90-2.13(2H), 3.04-3.45(4H), 3.98-4.12(1H), 4.21-4.75(5H), 7.02(2H, t, J=8.5Hz), 7.20-7.56(18H), 7.70-7.85(2H), 10.40(1H, br s).
IRνmax(KBr):1719, 1693, 1663, 1635, 1598cm-1.
元素分析C48H44N3FS2O6・0.3CHCl3として
計算値:C, 66.09; H, 5.09; N, 4.79; F, 2.16; S, 7.31; Cl, 3.63%.
実測値:C, 66.02; H, 5.06; N, 4.79; F, 2.20; S, 7.17; Cl, 3.67%.
(5)63→G−4
上記化合物(63)209.3mg(0.249mmol)の酢酸エチル(2ml)溶液に、4規定塩化水素酢酸エチル溶液(2ml)を加え、室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、化合物(G−4)115.9mg(59.8%)を得た。
NMR(DMSO-d6)δppm:1.89-2.02(1H), 2.08-2.19(1H), 2.93-3.18(2H), 3.24-3.36(1H), 3.55(1H, dd, J=3.8, 11.4Hz), 3.95-4.03(1H), 4.11-4.41(3H), 4.32(2H, s), 7.21-7.43(10H), 7.43-7.77(12H), 9.32(1H, br s).
IRνmax(KBr):1744, 1704, 1656, 1597cm-1.
元素分析C43H37N3FSClO5・1.0H2Oとして
計算値:C, 66.19; H, 5.04; N, 5.38; F, 2.43; S, 4.11; Cl, 4.54%.
実測値:C, 65.91; H, 5.28; N, 5.33; F, 2.76; S, 4.09; Cl, 4.63%.
(5)G−4→G−5
上記化合物(G−4)72.8mg(0.0935mmol)のピリジン(0.5ml)溶液に、無水酢酸(0.5ml)を加え室温で20時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)で精製し、化合物(G−5)66mg(90.0%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.50-1.80(1H), 1.96-2.25(1H), 2.04(5/7x3H, s), 2.25(2/7x3H, s). 3.18-3.32(2H), 3.40-3.65(2H), 3.88-3.96(2/7x1H), 3.88-3.96(5/7x1H), 4.23-4.85(5H), 7.03(2H, t, J=8.1Hz), 7.17-7.61(18H), 7.74-7.83(2H), 10.18(5/7x1H, s), 10.30(2/7x1H, s).
IRνmax:3444, 3185, 1718, 1636, 1597cm-1.
元素分析C45H38N3FS2O5・0.6H2Oとして
計算値:C, 68.01; H, 4.97; N, 5.29; F, 2.39; S, 8.07%.
実測値:C, 68.06; H, 4.97; N, 5.36; F, 2.34; S, 7.82%.
同様の手法で化合物(G−6)〜化合物(G−9)を合成した。その結果を表22に示した。
実施例181(G−3法)
(1)23→64
化合物(23)520mg(1.31mmol)と4-アミノベンジルアルコールのt-ブチルジメチルシリルエーテル315mg(1.33mmol)を原料に実施例1の化合物(9)の合成と同様にして、化合物(64)380mg(47%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.08(6H, s), 0.93(9H, s), 1.47(9H, br s), 1.97(1H. m), 2.63(1H, m), 3.42(2H, br s), 4.12(1H, m), 4.25-4.58(3H), 4.69(2H, s), 7.22-7.52(9H), 9.29(1H, br s).
(2)64→65
上記化合物(64)380mg(0.616mmol)を原料にして実施例172の化合物(53)の合成と同様にして、N-メチル体360mg(93%)を得た。これをテトラヒドロフラン(6ml)に溶かし、1N-テトラ-n-ブチルアンモニウムフロリドのテトラヒドロフラン溶液(0.6ml)を加え室温で4時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して粗化合物317mg(100%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.44(1/2x9H, s), 1.48(1/2x9H, s), 1.75-2.02(2H), 3.25(1/2x3H, s), 3.26(1/2x3H, s), 3.66(1/2x1H, m), 3.54-3.65(2.5H), 3.97(1/2x1H, m), 4.09(1/2x1H, m), 4.19-4.39(3H), 4.72(1/2x2H, s), 4.74(1/2x2H, s), 7.16-7.45(13H).
(3)65→G−10
上記化合物(65)を原料にして、実施例151の化合物(34)から化合物(C−1)を合成したのと同様にして、化合物(G−10)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:1.95-2.13(2H), 3.07(1/10x3H, s), 3.26(9/10x3H, s), 3.32-3.40(1H), 3.62(1H, dd, J=5.0, 11.4Hz), 4.10-4.17(1H), 4.27(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.35(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.54-4.65(1H), 7.03(2H, t, J=8.6Hz), 7.21-7.63(17H), 7.74-7.82(2H), 7.75(1H, s), 8.70(1/10x1H, s), 8.80(9/10x1H, s).
IRνmax(KBr):3439, 1747, 1707, 1662, 1636, 1598cm-1.
元素分析C43H34N3FSO6・0.5H2Oとして
計算値:C, 68.97; H, 4.71; N, 5.61; F, 2.54; S, 4.28%.
実測値:C, 69.00; H, 4.83; N, 5.58; F, 2.34; S, 4.38%.
同様の手法で化合物(G−11)〜化合物(G−13)を合成した。その結果を表23に示した。
実施例185(H法)
化合物(37)を原料にして、実施例58の化合物(14)から化合物(A−58)を合成したのと同様にして化合物(H−1)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.72(1H, d, J=14.0Hz), 3.05(1H, dd, J=4.7, 14.0Hz), 3.82-4.50(4H), 4.19(1H, dAB, J=11.3Hz), 4.29(1H, dAB, J=11.3Hz), 6.56(1H, s), 6.80-7.90(16H), 8.09(1H, s), 8.95(1H, s).
IRνmax(Nujol):3465, 1709, 1637, 1599cm-1.
FAB-MS(M/z):623([M+H]+)
元素分析C35H27N2FS2O4・0.2CH3CO2C2H5として
計算値:C, 67.15; H, 4.50; N, 4.37; F, 2.97; S, 10.01%.
実測値:C, 67.11; H, 4.64; N, 4.45; F, 2.79; S, 10.04%.
実施例186(I−1法)
(1)2→66
実施例1に記載した、N-Boc-4-ヒドロキシ-L-プロリンメチルエステル(2)10.60g(43.22mmol)のテトラヒドロフラン(80ml)溶液に、氷冷下撹拌しながらメタンスルホニルクロリド5.45g(47.58mmol)を加え、次いでトリエチルアミン4.82g(47.63mmol)を同温度で加え3時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(100ml)を加え不溶物を濾別し、濾液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、10.20g(73.0%)の目的物(66)を得た。
(2)66→67
上記化合物(21)10.10g(31.23mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(31ml)溶液に、チオ酢酸カリウム4.4g(38.53mmol)を60℃で加え、同温度で3時間撹拌した。冷後反応混合物を酢酸エチル(200ml)で希釈し、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、7.10g(75.0%)の目的物(67)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.41(3/5x9H, s), 1.46(2/5x9H, s), 1.97(1H, m), 2.72(1H, m), 3.34(1H, m), 3.74(3H, s), 3.97(2H, m), 4.29(3/5x1H, t, J=7.4Hz), 4.37(2/5x1H, t, J=7.4Hz).
(3)67→68
上記化合物(67)7.10g(23.40mmol)のトルエン(25ml)溶液に-25℃で1M-ナトリウムメチレート(メタノール溶液)25mlを10分かけて滴下し、同温度で15分間撹拌した。次いでヨウ化2-フェニルベンジル8.0g(27.20mmol)のトルエン(15ml)溶液を-25℃で加え、室温に戻して1.5時間撹拌した。反応混合物を氷水(100ml)中に注ぎ酢酸エチル(300ml)で抽出した。酢酸エチル層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:2)で精製し、9.92g(99.1%)の目的物(68)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.39(3/5x9H, s), 1.44(2/5x9H, s), 1.76(1H, m), 2.35(1H, m), 2.59-3.19(2H), 3.53-3.80(1H), 3.70(3H, s), 3.73(2H, s), 4.15(3/5x1H, t, J=7.9Hz), 4.21(2/5x1H, t, J=7.9Hz), 7.22-7.48(9H).
IRνmax(CHCl3):1750, 1692, 1403cm-1.
元素分析C24H29NSO4・0.1H2Oとして
計算値:C, 67.14; H, 6.85; N, 3.26; S,7.47%
実測値:C, 67.00; H, 6.88; N, 3.33; S,7.48%.
(4)68→69
上記化合物(68)を原料として、実施例1の化合物(4)の合成と同様にして化合物(69)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.30(1H, m), 1.45(9H, s), 2.12(1H, m), 2.83-3.00(2H), 3.50-3.65(3H), 3.73(1H, dAB, J=12.7Hz), 3.76(1H, dAB, J=12.7Hz), 3.85(1H, m), 4.91(1H, br s), 7.22-7.49(9H).
(5)69→70
上記化合物(69)を原料として、実施例1の化合物(5)の合成と同様にして化合物(70)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.45(9H, s), 1.69(1H, m), 2.15(1H, br s), 2.86-3.08(2H), 3.25-3.90(6H), 7.22-7.50(9H).
IRνmax(CHCl3):2105, 1685, 1397cm-1.
元素分析C23H28N4SO2として
計算値:C, 65.07; H, 6.65; N, 13.20; S,7.55%.
実測値:C, 64.95; H, 6.67; N, 13.16; S,7.54%.
(6)70→71
上記化合物(70)を原料として、実施例1の化合物(8)の合成と同様にして化合物(71)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.30-1.60(3H), 1.45(9H, s), 2.20(1H, m), 2.76-3.06(4H), 3.55-3.95(4H), 7.22-7.49(9H).
(7)71→72
上記化合物(71)を原料として、実施例1の化合物(9)の合成と同様にして化合物(72)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再沈澱しヘキサンで洗った。
NMR(CDCl3)δppm:1.48(10H, s), 2.33(1H, m), 2.91-3.01(2H), 3.41(1H, m), 3.66(2H, m), 3.75(1H, dAB, J=13.2Hz), 3.77(1H, dAB, J=13.2Hz), 4.04(1H, m), 7.22-7.50(9H), 7.53(2H, d, J=8.2Hz), 7.82(1H, s), 7.94(2H, d, J=8.2Hz), 8.66(1H, br s).
IRνmax(KBr):3396, 3116, 1751, 1709, 1664, 1610, 1540, 1405, 1161cm-1.
元素分析C34H35N3S2O5・0.05C6H14・0.8H2Oとして
計算値:C, 63.53; H, 5.80; N, 6.48; S,9.89%.
実測値:C, 63.43; H, 6.05; N, 6.73; S,9.91%.
(8)72→73
上記化合物(72)を原料として、実施例1の化合物(10)の合成と同様にして塩酸塩(73)を得た。
融点:201-203℃
NMR(DMSO6)δppm:1.50(1H, m), 2.28(1H, m), 2.91(1H, m), 3.33(2H, m), 3.59(2H, m), 3.68(1H, m), 3.79(2H, s), 7.22(1H, m), 7.30-7.52(8H), 7.71(2H, d, J=8.5Hz), 7.84(1H, s), 8.03(2H, d, J=8.5Hz), 9.02(1H, t, J=5.4Hz), 9.18(1H, br s), 9.55(1H, br s), 12.54(1H, br s).
IRνmax(KBr):3373, 2915, 2723, 1750, 1702, 1644, 1610, 1540, 1320, 1289, 1156cm-1.
元素分析C29H28N3S2ClO3・0.8H2Oとして
計算値:C, 60.00; H, 5.14; N, 7.24; Cl, 6.11; S,11.05%.
実測値:C, 60.02; H, 5.28; N, 7.42; Cl, 5.97; S,11.03%.
(9)73→I−1
上記塩酸塩(73)を原料として、実施例1の化合物(A−1)の合成と同様にして化合物(I−1)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再沈澱しヘキサンで洗った。
NMR(CDCl3)δppm:1.52(1H, m), 2.42(1H, m), 2.93(1H, t, J=10.3Hz), 3.09(1H, m), 3.29(1H, dd, J=6.7, 10.4Hz) 3.44(1H, m), 3.65(1H, dAB, J=12.9Hz), 3.70(1H, dAB, J=12.9Hz), 3.83(1H, m), 4.41(1H, m), 7.06-7.45(13H), 7.52-7.67(3H), 7.73(1H, s), 7.79(1H, m), 7.88(2H, d, J=8.4Hz), 8.30(1H, t, J=4.8Hz).
IRνmax(KBr):3385, 1749, 1708, 1658, 1621, 1597, 1283, 1150cm-1.
元素分析C34H35N3FS2O5・0.2C6H14・0.4H2Oとして
計算値:C, 68.03; H, 4.86; N, 5.38; F,2.43; S,8.22%.
実測値:C, 68.02; H, 5.05; N, 5.63; F,2.52; S,8,22%.
同様の手法で化合物(I−2)を合成した。その結果を表24に示した。
実施例188(I−2法)
(1)16→74
化合物体(16)を出発原料にして実施例186に記載したのと同様にして、化合物(74)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:1.39 and 1.44(9H, each s), 1.90-2.13(2H), 3.03-3.28(2H), 3.55-3.76(1H), 3.71(3H, s), 3.73(2H, s), 7.22-7.48(9H).
IRνmax(CHCl3):1745, 1692, 1401cm-1.
[α]D=-9.6°(t=23℃, c=1.012, CHCl3)
元素分析C24H29NSO4・0.1C6H6として
計算値:C, 67.87; H, 6.85; N, 3.22; S, 7.36%.
実測値:C, 67.86; H, 6.95; N, 3.33; S, 7.23%.
(2)74→I−3
化合物(74)を出発原料にして実施例186に記載した方法と同様の方法で、化合物(I−3)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:1.90(1H, m), 2.35(1H, m), 2.90-3.08(2H), 3.25-3.40(2H), 3.60-3.75(1H), 3.69(2H, m), 4.30(1H, m), 6.26(1H, m), 7.10-8.00(22H), 9.46(1H, s).
IRνmax(Nujol):1749, 1710, 1597, 1160cm-1.
元素分析C42H34N3FS3O6・0.5H2Oとして
計算値:C, 62.98; H, 4.40; N, 5.25; F, 2.37; S, 12.01%.
実測値:C, 63.21; H, 4.61; N, 5.27; F, 2.34; S, 11.81%.
同様の手法で化合物(I−4)から(I−10)を合成した。その結果を表25に示した。
実施例196(J−2法)
(1)74→J−1
上記化合物(74)を出発原料にしてエステルを加水分解した後、実施例142または実施例149に記載したのと同様にして、化合物(J−1)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:2.04(1H, td, J=8.4, 13.2Hz), 2.58(1H, ddd, J=3.6, 6.3, 13.2Hz), 3.08(1H, dd, J=6.9, 10.8Hz), 3.26(1H, m), 3.42(1H, dd, J=6.9, 10.8Hz), 3.70(2H, s), 4.89(1H, dd, J=3.6, 8.4Hz), 7.12-7.86(21H), 7.81(1H, s), 8.89(1H, br s), 9.43(1H, br s).
IRνmax(CHCl3):3393, 3182, 1745, 1704, 1652, 1516, 1414cm-1.
元素分析C42H32N3FS2O5・0.2H2Oとして
計算値:C, 67.67; H, 4.38; N, 5.64; F, 2.55; S, 8.60%.
実測値:C, 67.65; H, 4.57; N, 5.82; F, 2.35; S, 8.36%.
同様の手法で化合物(J−2)から化合物(J−6)を合成した。その結果を表26に示した。
実施例203(M法)
(1)16→75
化合物(16)を出発原料にして実施例1の化合物(5)の合成と同様にして、化合物(75)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:1.42 and 1.47(9H, each s), 2.18(1H, m), 2.33(1H, m), 3.42-3.74(2H), 3.74 and 3.75(3H, each s), 4.19(1H, m), 4.30-4.46(1H).
(2)75→76
上記化合物(75)9.25g(34.22mmol)のテトラヒドロフラン(130ml)溶液にトリフェニルホスフィン9.0g(34.31mmol)を加え室温で2日間撹拌した。これに水(20ml)を加え1時間加熱還流した後、酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、化合物(76)8.79g(>100%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.41 and 1.46(9H, each s), 1.90-2.19(2H), 3.06-3.23(1H), 3.62-3.78(2H), 3.73(3H, s), 4.32-4.46(1H).
(3)76→77
上記化合物(76)を原料にして、実施例173の化合物(55)の合成と同様にして化合物(77)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.41 and 1.46(9H, each s), 2.00-2.20(2H), 3.14-3.35(1H), 3.60-3.80(1H), 3.72 and 3.73(3H, each s), 3.77(2H, s), 4.30-4.48(1H), 7.22-7.38(5H).
IRνmax(KBr):3319, 1747, 1699cm-1.
元素分析C18H26N2O4として
計算値:C, 64.65; H, 7.84; N, 8.38%.
実測値:C,64.38; H, 7.84; N, 8.36%.
(4)77→78
上記化合物(77)を原料にして、実施例173の化合物(56)の合成と同様にして化合物(78)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.42 and 1.47(9H, each s), 2.11(3H, s), 2.15-2.28(2H), 3.12-3.42(2H), 3.48(2H, s), 3.74(3H, s), 3.75-3.91(1H), 4.33-4.48(1H), 7.30(5H, m).
IRνmax(Film):1749, 1702, 1397cm-1.
元素分析C19H28N2O4として
計算値:C, 65.49; H, 8.10; N, 8.04%.
実測値:C, 65.35; H, 8.13; N, 8.11%.
(5)78→M−1
上記化合物(78)を原料にして、実施例67の化合物(17)から化合物(A−67)を合成したのと同様にして化合物(M−1)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:2.08(3H, s), 2.10-2.30(2H), 3.22-3.87(7H), 4.72(1H, t, J=8.6Hz), 7.07(2H, t, J=8.5Hz), 7.17-7.32(5H), 7.61(1H, dt, J=1.8, 7.2Hz), 7.73(1H, s), 7.78(2H, m), 7.90(2H, d, J=8.2Hz), 8.24(1H, t, J=4.5Hz).
IRνmax(KBr):3400, 1749, 1707, 1656, 1662, 1596cm-1.
元素分析C38H33N4FSO5・0.4H2Oとして
計算値:C, 66.73; H, 4.98; N, 8.19; F, 2.78; S, 4.69%.
実測値:C, 66.67; H, 5.03; N, 8.33; F, 2.59; S, 4.74%.
同様の手法で化合物(M−2)から化合物(M−21)を合成した。その結果を表27〜表29に示した。
実施例224(N法)
(1)78→N−1
上記化合物(78)を出発原料にしてエステルを加水分解した後、実施例142または実施例149に記載したのと同様にして、化合物(N−1)を合成した。
NMR(CDCl3)δppm:2.11(3H, s), 2.23(1H, m), 2.80(1H, m), 3.22-3.48(3H), 3.53-3.68(2H), 5.03(1H, d, J=7.8Hz), 7.18(2H, t, J=8.6Hz), 7.22-7.31(5H), 7.40(2H, d, J=8.6Hz), 7.49-7.70(5H), 7.85(2H, d, J=8.8Hz), 7.87(2H, m), 9.59(1H, s).
IRνmax(KBr):3444, 3180, 1702, 1651, 1623, 1595cm-1.
元素分析C37H31N4FS2O4・0.5H2O・0.07CHCl3として
計算値:C, 63.96; H, 4.64; N, 8.05; F, 2.73; S, 9.21; Cl, 1.07%.
実測値:C, 63.97; H, 4.76; N, 8.14; F, 2.72; S, 9.07; Cl, 1.11%.
同様の手法で化合物(N−2)から化合物(N−5)を合成した。その結果を表30に示した。
実施例229(O法)
(1)79→80
文献(J. Org. Chem., 1980, 45, 815-818)記載の方法に従って、L-ピログルタミン酸(79)をエチルエステルにした。次いで、L-ピログルタミン酸エチルエステル8.85gの塩化メチレン(70ml)溶液に室温でトリエチルアミン(4.71ml)、ジ-t-ブチルジカルボナート(15.5ml)、4-ジメチルアミノピリジン4.13gを順次加え、4時間撹拌した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し目的物(80)13.73g(92%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.30(3H, t, J=7.2Hz), 1.50(9H, s), 1.97-2.10(1H), 2.23-2.27(3H), 4.24(2H, q, J=7.2Hz), 4.60(1H, dd, J=3.0, 9.3Hz).
(2)80→81
上記化合物(80)500mgのテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、-78℃でリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液、2.14ml)を加え同温度で1時間撹拌した。ここに2-(ヨードメチル)ビフェニル686mgのテトラヒドロフラン(2.5ml)溶液を加え、同温度で1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、水−酢酸エチルに分配し、有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し目的物のトランス体(81)576mg(70%)およびジアステレオマーのシス体190mg(23%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.23(3H, t, J=7.2Hz), 1.46(9H, s), 1.55-1.71(1H), 1.74-1.86(1H), 2.59-2.77(2H), 3.40(1H, d, J=9,9Hz), 4.15(2H, q, J=7.2Hz), 4.34(1H, dd, J=1.5, 9.5Hz), 7.18-7.45(9H).
IRνmax(CHCl3):1788m, 1742cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C25H29NNaO5[M+Na]+として
計算値:446.1943. 実測値:446.1950.
(3)81→82
上記化合物(81)500mgのテトラヒドロフラン(6ml)溶液に、-78℃で水素化トリエチルホウ素リチウム(1Mテトラヒドロフラン溶液、1.42ml)を加え同温度で30分間撹拌した。ここに同温度で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1.42ml)を加えた後、氷冷下30%過酸化水素水(5滴)を加え45分間撹拌した。溶媒を減圧で留去して得られた残渣をクロロホルムに溶かし、水洗の後無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去した。残渣をジクロロメタン(15ml)に溶かし、-78℃でトリエチルシラン(0.189ml)、三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.165ml)を加え同温度で30分間撹拌した後、再びトリエチルシラン(0.189ml)、三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.165ml)を加え同温度で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2ml)を加えた後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液−クロロホルムにあけ、水層をクロロホルムで抽出し、クロロホルム層を併せて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し目的の化合物(82)349mg(72%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.21(2/5x3H, t, J=7.2Hz), 1.23(3/5x3H, t, J=7.2Hz), 1.37(3/5x9H, s), 1.42(2/5x9H, s), 1.61-1.89(2H), 2.28-2.46(1H), 2.57-2.97(3H), 3.40-3.57(1H), 4.00-4.25(3H), 7.17-7.45(9H).
IRνmax(CHCl3):1690, 1739cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C25H32NO4[M+H]+として
計算値:410.2331. 実測値:410.2341.
(4)82→O−1
上記化合物(82)を原料にして、実施例67の化合物(17)から化合物(A−67)を合成したのと同様にして化合物(O−1)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.62-1.85(2H), 2.38(2H, quint, J=7.2Hz), 2.61-2.80(2H), 2.86(1H, dd, J=7.1, 10.7Hz), 3.25(1H, dd, J=7.1, 10.7Hz), 3.43(1H, ddd, J=4.3, 9.5, 13.8Hz), 3.67(1H, ddd, J=3.0, 4.8, 13.8Hz), 4.33-4.47(1H), 6.99-7.65(17H), 7.73(2H, dd, J=5.4, 9.0Hz), 7.85(2H, d, J=8.4Hz), 8.25(1H, t, J=4.4Hz), 8.85(1H, br s).
IRνmax(KBr):1750, 1708, 1659, 1616cm-1.
元素分析C43H34N3FSO5・0.3H2Oとして
計算値:C, 70.82; H, 4.78; N, 5.76; F, 2.61; S, 4.40%.
実測値:C,70.87; H, 4.93; N, 5.61; F, 2.32; S, 4.33%.
実施例230(O−2法)
(1)16→83
化合物(16)5gのテトラヒドロフラン(60ml)溶液に氷冷下トリエチルアミン(3.69ml)、および塩化メタンスルホニル(1.89ml)を加え同温度で30分間撹拌した。反応液を濾過し、溶媒を減圧で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製してメシル体6.56g(100%)を得た。ここで得たメシル体1.0gをアセトニトリル(6ml)に溶かし、室温で、シアン化テトラエチルアンモニウム(9.4%, 1.03g)を加えた後、摂氏65度で4時間撹拌した。反応液を冷却し、水−酢酸エチルに分配し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し目的の化合物(83)395mg(50%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.42(5/9x9H, s), 1.47(4/9x9H, s), 2.34(4/9x1H, dd, J=3.3,7.2Hz), 2.38(5/9x1H, dd, J=3.3,7.2Hz), 2.40-2.61(1H), 3.17-3.34(1H), 3.17-3.34(1H), 3.57-3.79(1H), 3.75(3H, s), 3.83-3.98(1H), 4.34-4.54(1H).
IRνmax(CHCl3):2250, 1747, 1699cm-1.
(2)83→84
上記化合物(83)250mgのテトラヒドロフラン(5ml)溶液に室温で水素化ホウ素リチウム43mgを加え1時間撹拌した。反応液を水−酢酸エチルに分配し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗い無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去した。得られた残渣をジクロロメタン(5ml)に溶かし、氷冷下イミダゾール134mg、およびt-ブチルジメチルクロロシラン222mgを加え1.5時間撹拌した。反応液を水−酢酸エチルに分配し、有機層を飽和食塩水で洗い無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し目的のシリル体(84)263mg(79%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.02(3H, s), 0.04(3H, s), 0.88(9H, s), 1.47(9H, s), 2.16-2.44(2H), 3.23-4.06(6H).
IRνmax(CHCl3):2247, 1691cm-1.
(3)84→85
上記化合物(84)を原料にして、実施例161の化合物(44)の合成と同様にして化合物(85)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.04(3H, s), 0.05(3H, s), 0.89(9H, s), 1.46(9H, s), 2.10-2.28(2H), 3.05-3.32(1H), 3.43-4.04(5H), 9.65(1H, d, J=2.1Hz).
IRνmax(CHCl3):1727, 1685cm-1.
(4)85→86
上記化合物(85)350mgのテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム58mgを加え30分間撹拌した。反応液を水−酢酸エチルに分配し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗い無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し目的の化合物(86)323mg(92%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.04(3H, s), 0.05(3H, s), 0.89(9H, s), 1.46(9H, s), 1.55-1.85(1H), 1.98-2.20(1H), 2.42-2.67(1H), 3.04-3.27(1H), 3.39-3.99(6H).
IRνmax(CHCl3):3626, 1683cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C17H36NO4Si[M+H]+として
計算値:346.2413. 実測値:346.2411.
(5)86→87
上記化合物(86)を原料にして、実施例67の化合物(17)の合成と同様にして化合物(87)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.02(6H, s), 0.87(9H, s), 1.45(9H, s), 1.60-1.81(1H), 1.97-2.15(1H), 2.63-2.86(1H), 3.03-3.25(1H), 3.35-4.00(6H), 6.95(1H, d, J=8.1Hz), 7.04(1H, dt, J=0.9, 7.5Hz), 7.24-7.44(5H), 7.51(2H, dd, J=1.4, 8.3Hz).
IRνmax(CHCl3):1684cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C29H44NO4Si[M+H]+として
計算値:498.3040. 実測値:498.3032.
(6)87→88
上記化合物(87)300mgのテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、氷冷下フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(1Mテトラヒドロフラン溶液、0.90ml)を加え30分間撹拌した後、さらに室温で30分間撹拌した。反応液を水−酢酸エチルに分配し、有機層を飽和食塩水で洗い無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去した。得られた粗アルコール体を実施例1の化合物(5)の合成と同様に処理し、目的の化合物(88)223mg(91%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.46(9H, s), 1.60-1.98(2H), 2.58(1H, m), 2.95-4.06(7H), 6.95(1H, d, J=8.4Hz), 7.05(1H, dt, J=1.2, 7.5Hz), 7.24-7.54(7H).
IRνmax(CHCl3):2104, 1685cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C23H29N4O3[M+H]+として
計算値:409.2239. 実測値:409.2245.
(7)88→O−2
上記化合物(88)を原料にして、実施例67の化合物(19)から化合物(A−67)を合成するのと同様にして、化合物(O−2)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.89-2.18(2H), 2.62-2.80(1H), 3.29(1H, dd, J=5.1, 11.0Hz), 3.42(1H, dd, J=7.2, 11.0Hz), 3.54-4.06(4H), 4.57-4.72(1H), 6.92-7.60(17H), 7.68(1H, s), 7.69(2H, dd, J=5.4, 9.0Hz), 7.87(2H, d, J=8.4Hz), 8.29(1H, t, J=4.8Hz), 9.65(1H, br s).
IRνmax(KBr):1749, 1708, 1657cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C43H35N3FSO6[M+H]+として
計算値:740.2230. 実測値:740.2213.
元素分析C43H34N3FSO6・0.6H2Oとして
計算値:C, 69.81; H, 4.73; N, 5.60; F, 2.53; S, 4.27%.
実測値:C, 70.09; H, 4.78; N, 5.82; F, 2.42; S, 3.94%.
実施例231(O−3法)
(1)85→89
実施例230で述べた化合物(85)315mgのエタノール(10ml)溶液に室温で2-フェニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド1.71g、トリエチルアミン(077ml)を加え16時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮して、酢酸エチルに溶解して不要物を濾別し、溶媒を減圧で留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し目的の化合物(89)367mg(81%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:-0.05-0.07(6H), 0.78-0.92(9H), 1.45(1/2x9H, s), 1.46(1/2x9H, s), 1.68-2.20(2H), 2.66-4.02(6H), 5.33-5.49(1/2x1H), 5.94-6.07(1/2x1H), 6.32(1/2x1H, d, J=11.0Hz), 6.44(1/2x1H, d, J=11.0Hz), 7.24-7.60(9H).
IRνmax(CHCl3):1683cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C30H44NO3Si[M+H]+として
計算値:494.3090. 実測値:494.3080.
(2)89→90
上記化合物(89)300mgの酢酸エチル(15ml)溶液に5%パラジウム−炭素(30mg)を加え常温常圧で接触還元した。触媒を濾別し溶媒を減圧で留去して、化合物(90)300mg(100%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.01(6H, s), 0.86(1/2x9H, s), 0.87(1/2x9H, s), 1.20-1.66(3H), 1.44(9H, s), 1.75-2.25(2H), 2.47-2.87(3H), 3.20-3.93(4H), 7.16-7.45(9H).
IRνmax(CHCl3):1682cm-1.
(3)90→O−3
上記化合物(90)を原料にして、実施例230の化合物(87)から化合物(O−2)を合成するのと同様にして化合物(O−3)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:1.39-1.85(2H), 2.08-2.25(1H), 2.42-2.69(2H), 2.78(1H, dd, J=7.8, 10.8Hz), 3.30(1H, dd, J=7,8, 10.8Hz), 3.42-3.56(1H), 3.61-3.75(1H), 4.41-4.54(1H), 7.01-7.65(17H), 7.69(1H, s), 7.76(2H, dd, J=5.4, 9.0Hz), 7.85(2H, d, J=8.4Hz), 8.26(1H, t, J=4.5Hz), 9.42(1H, br s).
IRνmax(KBr):1750, 1708, 1659cm-1.
HR-FAB-MS(M/z):C44H37N3FSO5[M+H]+として
計算値:738.2438. 実測値:738.2430.
元素分析C44H36N3FSO5・0.3H2Oとして
計算値:C, 71.10; H, 4.96; N, 5.65; F, 2.56; S, 4.31%.
実測値:C, 71.19; H, 4.96; N, 5.43; F, 2.47; S, 4.20%.
実施例232〜236
特開平5-294970および、J. Org. Chem. 1981, 46, 2954-2960.(J. K. Stilleら)に記載の方法にしたがって調製した、化合物(2)の立体異性体を原料にして、上記実施例に記載した方法と同様にして化合物(Q−1)〜(Q−5)を合成した。化合物の物理データを表31に示した。
試験例1 cPLA2阻害剤の検定
主に文献(R. M. Kramer, E. F. Roberts, J. Manetta, and J. E. Putnam, J. Biol. Chem., 1991, 266, 5268-5272.)に記載の方法に従い、本発明化合物のcPLA2阻害活性の測定を行なった。以下に概略を示す。
基質として1−パルミトイル−2−[14C]−アラキドノイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、それをsn−1,2−ジオレオイルグリセロールと反応液中においてそれぞれ2.5μM、1.25μMになるようにモル比2:1のリポソーム(基質溶液)を調整する。反応液は50mM HEPES緩衝液(pH7.5)、1mM塩化カルシウム、150mM塩化ナトリウム、0.1mg/ml牛血清アルブミン、1.7mMジチオトレイトールからなり、それに本発明化合物および基質溶液を加える。酵素を加えて37℃、15分間反応を行い、Doleらの方法(V. P. Dole, and H. Meinertz, J. Biol. Chem., 1960, 235, 2595-2599.)により反応生成物である遊離脂肪酸を抽出してその放射活性を液体シンチレーションカウンターにより測定した。なお、本発明化合物を加えない以外、同様の酵素反応を行なったものをコントロールとした。この結果を以下の表32〜表35に示す。
試験例2 ヒト線維芽細胞におけるプロスタグランジンE2の産生阻害の検定細胞質型ホスホリパーゼA2(cPLA2)阻害薬の、細胞における有効性を検討するために、J. M. Dayerらの方法[CACHECTIN/TUMOR NECROSIS FACTOR STIMULATES COLLAGENASE AND PROSTAGLANDIN E2 PRODUCTION BY HUMAN SYNOVIAL CELLS AND DERMAL FIBROBLASTS;J. M. Dayer, B. BeutlerおよびA. Cerami, J. EXP. Med., 1985, 162, 2163-2168.]に従い、ヒト線維芽細胞をIL−1で刺激したときのプロスタグランジンE2産生に及ぼす影響を検討した。
その結果、以下の表36〜表38に示すように、有意なプロスタグランジンE2産生阻害作用が認められた。
製剤例
製剤例1
以下の成分を含有する顆粒剤を製造する。
式(I)で表わされる化合物と乳糖を60メッシュのふるいに通す。コーンスターチを120メッシュのふるいに通す。これらをV型混合機にて混合する。混合末にHPC−L(低粘度ヒドロキシプロピルセルロース)水溶液を添加し、練合、造粒(押し出し造粒 孔径0.5〜1mm)したのち、乾燥する、得られた乾燥顆粒を振動ふるい(12/60メッシュ)で櫛過し顆粒剤を得る。
製剤例2
以下の成分を含有するカプセル充填用散剤を製造する。
式(I)で表わされる化合物、乳糖を60メッシュのふるいに通す。コーンスターチは120メッシュのふるいに通す。これらとステアリン酸マグネシウムをV型混合機にて混合する。10倍散100mgを5号硬ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例3
以下の成分を含有するカプセル充填用顆粒剤を製造する。
式(I)で表わされる化合物、乳糖を60メッシュのふるいに通す。コーンスターチを120メッシュのふるいに通す。これらを混合し、混合末にHPC−L溶液を添加して練合、造粒、乾燥する。得られた乾燥顆粒を整粒後、その150mgを4号硬ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例4
以下の成分を含有する錠剤を製造する。
式(I)で表わされる化合物、乳糖、微結晶セルロース、CMC−Na(カルボキシメチルセルロース ナトリウム塩)を60メッシュのふるいに通し、混合する。混合末にステアリン酸マグネシウム混合し、整錠用混合末を得る。本混合末を直打し、150mgの錠剤を得る。
産業上の利用可能性
本発明化合物は、細胞内ホスホリパーゼA2阻害活性を有するので、炎症性疾患の予防または治療に有用と考えられる。
Claims (21)
- 一般式(I):
[式中、R1は水素原子、低級アルキル、置換されていてもよいアリール、非芳香族炭化水素環もしくは非芳香族複素環と縮合しているアリール、置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいアリールカルボニル、または置換されていてもよいヘテロアリール;Zは−S−、−SO−、−O−、−OCH2−、−CONH−、−CONHCH2−、−N(R16)−(式中、R16は水素原子、アルキル、またはアラルキル)、または単結合;X1は−(CH2)q−CO−(式中、qは0〜3の整数)、−(CH2)r−CO−N(R17)−(式中、R17は水素原子または低級アルキル、rは0〜3の整数)、−CH2NHSO2−、−(CH2)s−N(R18)−CO−(式中、R18は水素原子または低級アルキル、sは0〜3の整数)、−CH2NHCOCH2O−、−CH2N(R19)COCH=CH−(式中、R19は水素原子または低級アルキル)、−CH2NHCS−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2OCH2−、−CH2−N(R20)−CH2−(式中、R20は水素原子、低級アルキル、またはアシル)、アルキレン、アルケニレン、または単結合;X2は置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよいヘテロアリーレン、複素環ジイル、−C≡C−、または単結合;X3はアルキレン、アルケニレン、または単結合;A、B、およびEは、それぞれ独立して酸素原子または硫黄原子;Dは水素原子またはヒドロキシ低級アルキル;Y1は−(CH2)mCO−、−(CH2)mCONH−、−(CH2)mCSNH−、−(CH2)mSO2−、−(CH2)mCOO−、−(CH2)nNHCO−、−(CH2)nNHSO2−、または単結合;mは0〜3の整数;nは1〜3の整数;Y2は式:
(R2およびR3は、ともに水素原子、または一方が置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、もしくは置換されていてもよいシクロアルキル、他方が水素原子もしくは低級アルキル;R4、R5、G環、J環、およびL環はそれぞれ独立して置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、またはシクロアルケニル;破線(---)は結合の存在または不存在を示し;pは0〜2の整数を示す)で表わされる基を示し、破線(---)は結合の存在または不存在を示し;波線(〜)はDがEに対してシスまたはトランスの関係にあることを示す]で表わされる化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物(ただし、Dに隣接する炭素原子と環の炭素原子との結合が一重結合の時は、X1はアルキレン、X2およびX3は単結合であり、X1が−CH2O−の時は、Y1は単結合ではない。)。 - Zが−N(R16)−である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
- R18およびR19が水素原子、X3が単結合である請求項5〜7のいずれかに記載の化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
- R1が置換されていてもよいアリール、非芳香族炭化水素環もしくは非芳香族ヘテロ環と縮合しているアリール、置換されていてもよいアラルキルである請求項1〜13記載の化合物、もしくはその薬理学的に許容される塩、またはそれらの水和物。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する医薬組成物。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有するホスホリパーゼA2阻害剤。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有するアラキドン酸産生阻害剤。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有するプロスタグランジンE2産生阻害剤。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有するロイコトリエンC4産生阻害剤。
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