JP3848040B2 - 抵抗体及び抵抗器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膜状抵抗のトリミングを行うためのアライメントマークを有する抵抗体及び抵抗器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、チップ型抵抗器などの薄膜抵抗を用いた抵抗体は、セラミックスなどよりなる基板の表面に、多数のチップ領域を設け、各チップ領域毎にニッケルクロム(NiCr)などよりなる薄膜抵抗パターンを形成し、レーザーでトリミングして、各薄膜抵抗パターンの抵抗値を目的の抵抗値に一致させるように加工している。
【0003】
図4の従来の全体構成図に示されるように、例えばアルミナからなる直径4〜6インチのウエハ41上に10000個程度の薄膜抵抗を用いた抵抗体42を形成する。そして、抵抗体42の集合体である抵抗体群43と一定の距離dを置いて、例えば1辺が1mm四方の寸法とされるアライメントマーク44,45を形成する。
【0004】
このアライメントマーク44,45をレーザートリミング装置の認識カメラで認識させ、アライメントマーク44,45を位置基準として、抵抗体群43の個々の抵抗体42の抵抗パターンをトリミング加工し、目的の抵抗値を得る。
【0005】
抵抗体42の抵抗パターンの例を図5に示す。この図5の例では、抵抗パターンは横方向の細線42aと縦方向の細線42bとが格子状に組み合わされている。そして、図示しない両端電極間の抵抗値を調整するために、所定の位置で縦方向に抵抗値を測定しつつ適当量だけトリミングし、次いで横方向にトリミングして目的とする抵抗値に正確に一致させた抵抗値を有する抵抗体42を得ようとするものである。
【0006】
このようなトリミングにおけるアライメントマーク44,45は抵抗体群43または個々の抵抗体42と高い位置精度を保って形成することはできるものの、一定の面積(例えば前述の1mm四方の寸法)を有するアライメントマーク44,45の中心位置の認識が困難であり、またトリミング用レーザー光の移動制御を数nm以内の誤差で行うことは、CCDカメラによる認識装置とガルバノメーターにつけたXYミラーやXYテーブルしかレーザー光の移動手段として持たない通常のトリマーでは非常に困難であった。
【0007】
また、個々の抵抗体42のトリミングにおいて、図5のように所定の位置で縦方向に適当量だけトリミングする場合を例に取ると、横方向の細線42aの中間である図中イが正しい停止位置であるが、アルミナなどで形成されたウエハー41にレーザー光を走らせても、アルミナは白色であり視認ができず、またレーザー光の痕跡も残らないため、正しい停止位置である図中イまでトリミングしたのかどうかを確認することができない。
【0008】
また、図5中のロ点のように本来トリミングしてはならない細線の一部をトリミングするオーバーランをした場合には、測定抵抗値としてはそれほど影響しないためトリミング作業において見逃され、抵抗器を使用中に一部をトリミングされた細線部分が使用中の発熱などによりパターン切れを起こしやすくなり、信頼性を補償できなくなる。このようなトリミングのオーバーランを確認することも非常に困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の薄膜抵抗を用いた抵抗体は、トリミング用レーザー光の移動制御を高精度に行うことは困難であったし、また実際に行われたトリミング結果を確認することができなかった。
【0010】
そこで、本発明は、CCDカメラによる認識装置とガルバノメーターにつけたXYミラーやXYテーブルをレーザー光の移動手段とする通常のトリマーを用いて、トリミング用レーザー光の移動制御を高精度に行うことができ、かつ実際に行われたトリミング結果を確認することができる抵抗体及び抵抗器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項の抵抗体は、基板上に形成され、トリミング可能な抵抗パターンと、この抵抗パターンをトリミングするための位置基準となるアライメントマークと、前記抵抗パターンのトリミング可能な部分の近傍余白にレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークを有することを特徴とする。
【0013】
請求項の抵抗体は、請求項記載の抵抗体において、抵抗パターンは少なくとも格子状のパターンを有し、この格子状パターンの余白部にレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークが設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項の抵抗体は、請求項1または2に記載の抵抗体において、位置基準となるアライメントマークは、抵抗パターンのトリミング終了後に除去されるダイサー代に設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項の抵抗体は、請求項1乃至3のいずれかに記載の抵抗体において、位置基準となるアライメントマーク及びレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークは、抵抗パターンと同じ材料で形成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項の抵抗器は、基板上に形成され、トリミングされているまたはトリミング可能な抵抗パターンと、この抵抗パターンのトリミングされた部分またはトリミング可能な部分の近傍余白に配置されレーザー通過を確認できる確認マークを兼ねるアライメントマークを有することを特徴とする。
【0017】
このように、トリミング可能な抵抗パターンを有する抵抗体にそれぞれトリミングするための位置基準となるアライメントマークを設けることで、CCDカメラによる認識装置とガルバノメーターにつけたXYミラーやXYテーブルをレーザー光の移動手段とする通常のトリマーを用いて、トリミング用レーザー光の移動制御を高精度に行い、トリミングを正確に行うことができる。
【0018】
また、位置基準となるアライメントマークとともに、抵抗パターンのトリミング可能な部分の近傍余白に、電気特性上影響のないレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークを設けることで、抵抗パターンの近傍余白のレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークを確認しつつトリミングを位置を制御することができるから、トリミングを正確に行うことができる。そして、この実際に行われたトリミングの結果を、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークのレーザー光の痕跡により、確認することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の基本的な第1の実施の形態にかかる抵抗体11の抵抗パターンなどの構成を示す図である。この抵抗体11は、従来例におけると同様に、例えばアルミナからなる直径4〜6インチのウエハ上に、薄膜抵抗を用いて多数個(10000個程度)が形成される。
【0021】
抵抗体11の抵抗パターンは、図1のように、レーザー光によりトリミング可能な材料で形成され、横方向の細線12aと縦方向の細線12bとが格子状に組み合わされ、左右の両端に設けられている電極間の抵抗を構成する。個々の抵抗体11にはそれぞれ抵抗パターンをトリミングするための位置基準となるアライメントマーク13が設けられ、アライメントマーク13が通常レーザー光の発振ポイントとなる。
【0022】
また、横方向の細線12aと縦方向の細線12bで形成される格子状の余白部に、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク14が設けられる。
【0023】
これら位置基準となるアライメントマーク13、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク14は、レーザー光が照射された場合にその痕跡を留めるような材料で形成される。具体的には、アライメントマーク13、14は抵抗パターンの材料と同一の材料で形成される。
【0024】
さて、この抵抗体11の格子状の抵抗パターンでは、横方向の細線12aの1本切断当たりの抵抗値変化が大きく、縦方向の細線12bの1本切断当たりの抵抗値変化が小さいことから、両端電極間の抵抗値を調整するために、トリミングが次のように行われる。
【0025】
まず、多数個の抵抗体の内のトリミングする特定の抵抗体11を決定し、その抵抗体11の位置基準となるアライメントマーク13をレーザートリミング装置の認識カメラで認識させる。そして、レーザ光を発振させ、目的とする抵抗値になるように、この図1の例では、最初に所定の位置で縦方向に順次横方向の細線12aをトリミングして行く。そして、抵抗値が所定の値になったときに方向を変えて右方向にトリミングを行い、縦方向の細線12bを順次トリミングしていき、目的の抵抗値となったところでトリミングを終了させる。
【0026】
この場合に、縦方向のトリミングにおいては、横方向の細線12a、レーザー通過確認マーク兼アライメントマーク14、横方向の細線12a、レーザー通過確認マーク兼アライメントマーク14の順序でトリミングされて行くが、縦方向のトリミングの最終となるべき横方向の細線12aがトリミングされたときに、その次に位置するレーザー通過確認マーク兼アライメントマーク14を認識し、その途中までトリミングする。
【0027】
その後、方向を転じて横方向のトリミングとなるが、目的とする抵抗値になったことを測定値により確認し、最終的に縦方向の細線12bをトリミングした後に、その次に位置するレーザー通過確認マーク兼アライメントマーク14を認識し、その途中までトリミングして終了する。
【0028】
ここで、横方向の細線12aと縦方向の細線12bとで形成される格子、及びこの格子の中、すなわち近傍余白部に形成されるレーザー通過確認マーク兼アライメントマーク14の寸法は、トリミングに用いられるレーザー光の幅寸法によって規制される。
【0029】
格子の内寸法はレーザー光の幅よりも大きくなければ正確なトリミングができないこと、レーザー光が中心位置を通過していることを確認するためにはレーザー通過確認マーク兼アライメントマーク14の幅はレーザー光の幅よりも大きい法が好ましいこと、などから、レーザー幅を10μmとすると、例えば、
格子の内寸法15μm>アライメントマーク14の幅≧レーザー光の幅10μm、のような関係に定められる。いずれにしても、所定の幅を持つレーザー光で、格子を所定の位置でトリミングでき、そのレーザー光の移動軌跡が把握できるような寸法関係に定められることになる。
【0030】
このように、トリミング可能な抵抗パターンを有する抵抗体11にそれぞれトリミングするための位置基準となるアライメントマーク13を設けることで、CCDカメラによる認識装置とガルバノメーターにつけたXYミラーやXYテーブルをレーザー光の移動手段とする通常のトリマーを用いて、トリミング用レーザー光の移動制御を高精度に行い、トリミングを正確に行うことができる。
【0031】
また、位置基準となるアライメントマーク13とともに、抵抗パターンのトリミング可能な部分12a、12bの近傍余白に、電気特性上影響のないレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク14を抵抗パターンと同じ材料で設けることで、トリミングの進行中にトリミング位置を確認しつつトリミング位置を制御することができるから、トリミングを正確に行うことができる。
【0032】
そして、この実際に行われたトリミングの結果を、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク14のレーザー光の痕跡により、確認することができるから、図中イ或いはロのように、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク14の中央位置で正しくトリミングが終了していることが確認できる。
【0033】
また、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク14にレーザー光の痕跡がない場合とか、全部に痕跡がある場合とかの場合には、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク14の中央位置で正しくトリミングが終了していないことが確認できる。なお、この場合には、オペレータなどが、所望状態からのズレ量を確認した上で、レーザートリミング装置を再調整し、次のトリミング作業がが行われることになる。
【0034】
図2は、本発明の第2の実施の形態にかかる抵抗体21の抵抗パターンを含めて全体構成を示す図である。この抵抗体21も、従来例におけると同様に、例えばアルミナからなる直径4〜6インチのウエハ上に、薄膜抵抗を用いて多数個(10000個程度)が形成される。
【0035】
抵抗体21の抵抗パターンは、基板上に、左側の電極下の平面部分27−1,第1のジグザグ状回路部L2、第2のジグザグ状回路部L3、格子状回路部L1、第3のジグザグ状回路部L4、および右側の電極下の平面部分27−2から形成されている。電極下の部分27−1,27−2には、電極28−1,28−2及びバンプ29−1〜29−4が形成され、チップ状部品とされる。
【0036】
この抵抗体21には、第1の実施形態と同様に、抵抗パターンをトリミングするための位置基準となるアライメントマーク23が設けられ、またトリミングされる、横方向の細線22aと縦方向の細線22bで形成される格子状の余白部などに、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク24が設けられる。
【0037】
また、ジグザグ状回路部L2、L3、及びL4は、それぞれジグザグ状部分L2−1,L3−1及びL4−1と、この各ジグザグ状部分を短絡するように設けられ、トリミングにより開放される短絡開放調整部分L2−2,L3−2,及びL4−2とから構成されている。
【0038】
これら位置基準となるアライメントマーク23、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク24は、図1の実施形態におけると同様である。
【0039】
この抵抗体21は、全体として任意の抵抗値に調整できるように、各ジグザグ状回路部L2,L3,L4毎に、さらに格子状回路部L1の縦方向、横方向毎に抵抗値の調整ステップが、異なって定められている。
【0040】
例えば、ジグザグ状回路部L4は短絡開放調整部分L4−2の1本切断当たりの抵抗値変化が20%、ジグザグ状回路部L3は短絡開放調整部分L3−2の1本切断当たりの抵抗値変化が15%、ジグザグ状回路部L2は短絡開放調整部分L2−2の1本切断当たりの抵抗値変化が10%のように、また格子状回路部L1は横方向の細線22aの1本切断当たりの抵抗値が0.5%、縦方向の細線22bの1本切断当たりの抵抗値変化が0.2%などというように、抵抗値の調整ステップが異なって定められている。
【0041】
また、位置基準となるアライメントマーク23の位置から発振させてトリミングしていくのでなく、格子状回路部L1の特定の位置の細線22a、22bをトリミングすることで、さらに細かく抵抗値を調整することができるようになる。
【0042】
この図2の実施形態では、トリミングについて3通りの例を示している。まず、格子状回路部L1においては、トリミング軌跡T1で示すように、位置基準となるアライメントマーク23を発振ポイントとして縦方向に、横方向の細線22a、レーザー通過確認マーク兼アライメントマーク24を所定数トリミングし、次に横方向に、縦方向の細線22b、レーザー通過確認マーク兼アライメントマーク24を所定数トリミングし、次に縦方向に、レーザー通過確認マーク兼アライメントマーク24、横方向の細線22aを所定数トリミングして、他のアライメントマーク23に戻る、全体としてU字状のトリミングを行っている。このトリミングでは、格子状回路部L1を発振ポイントとなるアライメントマーク23からスタートして、格子状回路をトリミングし、他のアライメントマーク23までのトリミングが正確に行える。またトリミングの確認が、レーザー通過確認マーク兼アライメントマーク24、抵抗パターンにおけるレーザー光の軌跡として、認識できる。
【0043】
次に、同じく格子状回路部L1において、トリミング軌跡T2で示すように、位置基準となるアライメントマーク23を基点として、レーザー光を発振させずに所定量移動し、予め定めたレーザー通過確認マーク兼アライメントマーク24を認識した時点でレーザの発振を開始する。 そして、縦方向に、横方向の細線22a、レーザー通過確認マーク兼アライメントマーク24を所定数トリミングし、最後となるレーザー通過確認マーク兼アライメントマーク24の中央部で停止する、全体としてI字状のトリミングを行っている。このトリミングでは、格子状回路部L1を位置基準となるアライメントマーク23からスタートして、レーザー光の発振は格子回路部の途中から行わせることで、発振ポイントであるアライメントマーク23からでなく、任意の格子の途中からでも切り始めることができる。したがって、抵抗値を精度良く、自由な抵抗値調整を行うことができる。
【0044】
次に、ジグザク状回路部L3において、トリミング軌跡T3で示すように、短絡開放調整部分L3−2をトリミングすることでその抵抗値を調整する。位置基準となるアライメントマーク23を発振ポイントとして横方向に、短絡開放調整部分L3−2の細線、レーザー通過確認マーク兼アライメントマーク24を順次トリミングし、他のアライメントマーク23に至る。この短絡開放調整部分L3−2のトリミングでジグザク状回路部L3の抵抗値は調整される。勿論、短絡開放調整部分L3−2の全部でなく、その一部分だけトリミングすることも、可能である。また、そのトリミングの調整、確認などは図1の実施形態におけると同様に行うことができる。他のジグザグ状回路部L2,L4においても同様にトリミングを行うことができる。
【0045】
図3は、本発明の第3の実施の形態にかかる抵抗体31の抵抗パターンを含めて全体構成を示す図である。この抵抗体31も、従来例におけると同様に、例えばアルミナからなる直径4〜6インチのウエハ上に、薄膜抵抗を用いて多数個(10000個程度)が形成される。
【0046】
抵抗体31の抵抗パターンは、基板上に、左側の電極下の平面部分37−1,第1のジグザグ状回路部L2、格子状回路部L1、第2のジグザグ状回路部L3、および右側の電極下の平面部分37−2から形成されている。電極下の部分37−1,37−2には、電極38−1,38−2などが形成され、チップ状部品とされる。
【0047】
この抵抗体31には、第1の実施形態と同様に、抵抗パターンをトリミングするための位置基準となるアライメントマーク33が設けられ、またトリミングされる、横方向の細線32aと縦方向の細線32bで形成される格子状の余白部などに、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク34が設けられる。
【0048】
また、ジグザグ状回路部L2、及びL3は、それぞれジグザグ状部分と、この各ジグザグ状部分を短絡するように設けられ、トリミングにより開放される短絡開放調整部分とから構成されている。
【0049】
この抵抗体31においても、全体として任意の抵抗値に調整できるように、各ジグザグ状回路部L2,L3毎に、さらに格子状回路部L1の縦方向、横方向毎に抵抗値の調整ステップが、異なって定められている。
【0050】
ジグザグ状回路部L2は上側にのみ短絡開放調整部分を有しており、ジグザグ状回路部L3は上側及び下側の双方に短絡開放調整部分を有している。この構成により、例えば、ジグザグ状回路部L2は短絡開放調整部分の1本切断当たりの抵抗値変化が20%、ジグザグ状回路部L3は短絡開放調整部分の1本切断当たりの抵抗値変化が10%のように、また格子状回路部L1は横方向の細線32aの1本切断当たりの抵抗値が1%、縦方向の細線32bの1本切断当たりの抵抗値変化が0.2%などというように、抵抗値の調整ステップが異なって定められている。
【0051】
また、位置基準となるアライメントマーク33の位置から発振させてトリミングしていくのでなく、格子状回路部L1の特定の位置の横方向の細線32aをトリミングすることで、横方向の細線32aの1本切断当たりの抵抗値が0.01%と言うように、さらに細かく抵抗値を調整することができるようになる。
【0052】
これら位置基準となるアライメントマーク33、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク34の材料とか寸法などは、図1、図2の実施形態におけると同様である。しかし、この実施の形態では、位置基準となるアライメントマーク33は、ダイサー代に設けられている。図3でダイサー代は図中に破線で縦、及び横に示している外側の部分である。
【0053】
この図3の第3の実施形態においても、トリミングについて手法は図1に示した第1の実施の形態、及び図2に示した第2の実施の形態において、示したのと同様に行うことができる。ただ、簡単のためにその説明は省略する。
【0054】
第3の実施形態では、抵抗体31のトリミングが終了した後にダイサー代が切り落とされるが、その際にダイサー代部分に設けられている位置基準となるアライメントマーク33も必然的に同時に削られることになる。
【0055】
しかし、ダイサー代が切り落とされる時点では、抵抗体としての抵抗値の調整、すなわちトリミング作業は終了しているので、位置基準となるアライメントマーク33が無くとも何ら支障はない。
【0056】
むしろ、完成された抵抗器として不要な部分を削除することで、抵抗器のチップサイズを小さくすることができ、例えば第3の実施形態における抵抗器のチップサイズは0.6mm×0.3mmの小さい寸法にすることができる。
【0057】
以上に説明した本願発明の各実施の形態において、抵抗パターンをトリミングして所定の抵抗値に調整された各抵抗体は、各抵抗体毎に切断分離され、チップ抵抗器とされる。
【0058】
したがって、本願発明の抵抗器は、基板上に形成されており、抵抗パターンはトリミングされている部分とトリミング可能であるがトリミングされていない部分を有し、この抵抗パターンのトリミングされた部分またはトリミング可能であるがトリミングされていないな部分の近傍余白に配置されレーザー通過を確認できる確認マークを兼ねるアライメントマークを有している。
【0059】
この抵抗器におけるレーザー通過を確認できる確認マークを兼ねるアライメントマークは、抵抗パターンと同一材料などで形成されるが、抵抗パターンとは電気的に絶縁されており、抵抗器としての特性に格別寄与するものではないが、不都合を生じるものでもない。このレーザー通過を確認できる確認マークを兼ねるアライメントマークの存在が、抵抗器としての特徴を呈することになる。
【0060】
【発明の効果】
本発明では、トリミング可能な抵抗パターンを有する抵抗体にそれぞれトリミングするための位置基準となるアライメントマークを設けることで、CCDカメラによる認識装置とガルバノメーターにつけたXYミラーやXYテーブルをレーザー光の移動手段とする通常のトリマーを用いて、トリミング用レーザー光の移動制御を高精度に行い、トリミングを正確に行うことができる。
【0061】
また、位置基準となるアライメントマークとともに、抵抗パターンのトリミング可能な部分の近傍余白に、電気特性上影響のないレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークを設けることで、抵抗パターンの近傍余白のレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークを確認しつつトリミングを位置を制御することができるから、トリミングを正確に行うことができる。そして、この実際に行われたトリミングの結果を、レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークのレーザー光の痕跡により、確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の態様に係る抵抗体の構成を示す図。
【図2】本発明の第2の実施の態様に係る抵抗体の構成を示す図。
【図3】本発明の第3の実施の態様に係る抵抗体の構成を示す図。
【図4】従来の全体構成を示す図。
【図5】従来の抵抗体の構成を示す図。
【符号の説明】
11、21,31 抵抗体
12a、22a、32a 格子状回路部の横方向細線
12b、22b、32b 格子状回路部の縦方向細線
13、23,33 位置基準となるアライメントマーク
14、24,34 レーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマーク

Claims (5)

  1. 基板上に形成され、トリミング可能な抵抗パターンと、この抵抗パターンをトリミングするための位置基準となるアライメントマークと、前記抵抗パターンのトリミング可能な部分の近傍余白にレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークを有することを特徴とする抵抗体。
  2. 請求項1に記載の抵抗体において、抵抗パターンは少なくとも格子状のパターンを有し、この格子状パターンの余白部にレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークが設けられていることを特徴とする抵抗体。
  3. 請求項1または2に記載の抵抗体において、位置基準となるアライメントマークは、抵抗パターンのトリミング終了後に除去されるダイサー代に設けられていることを特徴とする抵抗体。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の抵抗体において、位置基準となるアライメントマーク及びレーザー通過確認マークを兼ねるアライメントマークは、抵抗パターンと同じ材料で形成されていることを特徴とする抵抗体。
  5. 基板上に形成され、トリミングされているまたはトリミング可能な抵抗パターンと、この抵抗パターンのトリミングされた部分またはトリミング可能な部分の近傍余白に配置されレーザー通過を確認できる確認マークを兼ねるアライメントマークを有することを特徴とする抵抗器。
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