JP3096122B2 - サーミスタ及びその製造方法 - Google Patents

サーミスタ及びその製造方法

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JP3096122B2 JP04013391A JP1339192A JP3096122B2 JP 3096122 B2 JP3096122 B2 JP 3096122B2 JP 04013391 A JP04013391 A JP 04013391A JP 1339192 A JP1339192 A JP 1339192A JP 3096122 B2 JP3096122 B2 JP 3096122B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は所定大きさの絶縁基板上
に電極を形成し、該電極上にサーミスタ体層を形成して
なるサーミスタ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、サーミスタの抵抗値のばらつ
きを修正して所望の抵抗値に調整するために、サーミス
タ体や電極部の一部をレーザ等でトリミングしていた。
従来のこのトリミングの方法としては、レーザ光線で電
極及びサーミスタ体の両方を1度に焼ききる方法が採用
されていた。
【0003】
【発明が解決使用とする課題】しかしながら、かかる従
来のトリミング方法では、1度にサーミスタ体層と電極
層の2つの層を焼ききらなければならなかつたため、ど
うしてもレーザの照射時間が長くたつたり、大きなパワ
ーが必要であつた。このため、このレーザトリミングに
より発生する熱が周辺サーミスタ体等に蓄積してこの部
分の温度上昇を招き、サーミスタ体の抵抗値が低下して
しまつていた。通常は常時サーミスタの抵抗値を測定す
るのはトリミング直後又はトリミングと同時であり、こ
のトリミング時の蓄熱により抵抗値が低下した抵抗値を
調整後の抵抗値としてしまつていた。
【0004】このため、折角トリミングを行なつても、
抵抗値のばらつきが抑えられなかつた。しかも、例え温
度上昇に伴う抵抗値低下分を考慮したとしても、このサ
ーミスタの抵抗値を安定的に調整することは不可能であ
つた。これは、サーミスタ素体の温度上昇がサーミスタ
の皮膜のばらつきやトリミング寸法の相違により例えば
30°C〜100°Cの温度範囲でばらつき、この温度
上昇のばらつきが即抵抗値の変化のばらつきとなつてし
まうからである。
【0005】グレース皮膜形の角形厚膜サーミスタにお
けるこの温度−抵抗値の変化特性の例を図10に示す。
図10の例では、25°Cの時の抵抗値は48KΩ、3
0°Cの時の抵抗値は38KΩ、100°Cの時の抵抗
値は4.3KΩとなり、サーミスタの素体温度が25°
Cの時の抵抗値に比し30°C〜100°Cでは21%
〜90%もの変化となり、その差は69%にもなる。従
つて、例えばプラスマイナス10%の抵抗値許容差のも
のをトリミングで設定することはほとんど不可能であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決することを目的としてなされたもので、上述の課題
を解決する一手段として以下の構成を備える。即ち、
定大きさの絶縁基板上に電極及びサーミスタ体層を形成
してなるサーミスタであつて、所定大きさの絶縁基板上
に電極を形成する電極形成工程と、前記電極形成工程で
形成された電極上にサーミスタ体層を形成するサーミス
タ体層形成工程と、前記サーミスタ体形成工程で形成さ
れたサーミスタ体層の内の少なくともサーミスタ抵抗値
調整のためにトリミングすべき電極部位上層の前記サー
ミスタ体を例えばサーミスタ体層をレーザ光を照射して
消去する等して除去するサーミスタ体層除去工程と、前
記サーミスタ体層除去工程におけるサーミスタ体除去時
に発生した熱の影響の軽減後に抵抗値調整のための電極
部位のトリミングを行なう抵抗値調整工程とにより製造
されることを特徴とする。
【0007】また、所定大きさの絶縁基板上に電極を形
成し、前記形成した電極上にサーミスタ体層を形成して
なるサーミスタであつて、サーミスタ抵抗値調整を前記
電極の一部をカツトするトリミングにより行う場合に、
少なくとも前記抵抗値調整のためのトリミングをう電
極部位上のサーミスタ体をトリミングにより除去し、前
記サーミスタ体のトリミングにより発生した熱の影響の
軽減後に前記抵抗値調整のための電極部位のトリミング
を行ない該トリミングで抵抗値調整を終了することを特
徴とする。
【0008】また、上記電極部は、所定大きさの絶縁基
板上に、所定間隔をもつて配設された両電極基部と該両
電極基部より相手電極基部方面に交互に所定長さ延出し
た電極端子部を備え、該サーミスタの少なくとも一方端
部配設電極端子部をトリミング専用電極部位とし、少な
くとも該電極部位の電極端子部の電極パターン幅を変化
させトリミングによる抵抗値の調整幅を確保した構成と
する。
【0009】
【作用】以上の構成において、トリミング時の発熱によ
るサーミスタ体層への蓄熱による抵抗値の変化の影響を
なくし、トリミングに伴う温度上昇の少なくできる電極
部のトリミングにより抵抗値の最終調整を行うことがで
き、例えばグレース皮膜形サーミスタにおいても、量産
効果の高い、抵抗値のばらつきの少ない、安定した抵抗
値のサーミスタを提供できる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る一実施例
を詳細に説明する。 〔第1実施例〕図1乃至図5は本発明に係る第1実施例
を説明するための図であり、図1は本発明に係る第1実
施例の製造工程を示す図、図2は本実施例のサーミスタ
体を形成する前の電極配設状態を示す図、図3は図2に
示す電極上にサーミスタ体を形成した状態を示す図、図
4はサーミスタ体を除去して電極を露出した状態を示す
図、図5は電極をトリミングした状態を示す図である。
なお、図2〜図5において、それぞれ(a)は上面図、
(b)は各図の(a)におけるX−Y断面図を示してい
る。
【0011】図中、10は絶縁基板としてのアルミナ基
板であり、本実施例ではアルミナ96%の焼結体となつ
ている。11及び21はアルミナ基板10上に配設され
た両電極基部であり、それぞれの電極基部11及び21
より相手電極基部方面に交互に所定長さ延出した電極端
子12及び22とにより本実施例のサーミスタ電極を形
成している。この電極形成状態は、図2に明らかな如
く、各電極基部11及び21、電極端子12及び22の
互いの電極配設間隔は略一定である。
【0012】そして、31で示す部分が後述するサーミ
スタ体カツト工程でカツトされたサーミスタ体のカツト
部分、35で示す部分が後述するトリミング工程でトリ
ミングされた電極トリミング箇所である。本実施例で
は、必要に応じて適時この電極端子へのトリミングを行
い、サーミスタ抵抗値を所望の値に調整している。本実
施例では、この電極としては、銀−パラジウム系厚膜グ
レースを用いて、また、サーミスタ体はMn,Co,F
e,Cu系複合酸化物を主体としたグレースを用いて、
それぞれ後述する様にこのグレースを加熱焼成して
る。しかし、これらの成分に限定されるものではなく、
電極部は導電特性の良い、基板との密着性のよいもので
あれば任意の材料を使用でき、また、サーミスタ体も温
度−抵抗値特性に変化のあるものであれば、例えば遷移
金属系複合酸化物等任意のものを使用できる。
【0013】以上に示す本実施例のチツプ型サーミスタ
の製造方法を、図1の工程図に従つて以下説明する。
尚、以下の説明は1つのサーミスタのみを製造する場合
に限られるものではなく、複数のサーミスタを同時に多
数製造できることは勿論である。そして、最終工程で各
1つのサーミスタに分離すればよい。
【0014】まず、工程1のアルミナ基板10を所定大
きさに形成するアルミナ基板製造工程を実行し、所定製
造単位の大きさのアルミナ基板を製作する。この単位
は、任意の大きさであり、1つのサーミスタ毎に作成し
ても、例えば数十個同時に作成してもよく、それぞれの
場合に即して製作すればよい。続いて、工程2で、アル
ミナ基板10の上面に、図1に示す如き、それぞれの電
極基部11,21及び相手電極基部方面に交互に所定長
さ延出した電極端子12,22を形成する電極印刷工程
を実行する。本実施例では、図1に示す様な電極パター
ン11,12,21,22を、印刷/エツチング等の方
法でアルミナ基板10上に形成する。そして、工程3で
例えば850°Cで約十分間加熱焼成してサーミスタ電
極を形成する電極焼成工程を実行する。このようにして
アルミナ基板10の上面に電極の形成された状態を図2
に示す。
【0015】そして、工程4でアルミナ基板10の電極
パターン11,12,21,22上にサーミスタ体23
を形成し、これを工程5で例えば850°Cで約十分間
加熱焼成する。このサーミスタ体の形成された状態を図
3に示す。なお、上述した例では、電極の焼成を工程3
で、サーミスタ体23の焼成を工程5で、それぞれ別個
に行う例を示したが、本実施例はこの例に限るものでは
なく、工程2に続き工程4を実行し、次に電極パターン
及びサーミスタ体とを一度に焼成する工程を行なつても
良い。
【0016】工程6でこのようにして形成したサーミス
タ体23の端部電極端子、例えば電源端子22の上部の
後述するトリミング工程8でのトリミング電極部分を露
出するために、かかる部分のサーミスタ体23をレーザ
光を照射するなどして消去するサーミスタ体カツト工程
を実行する。この工程によりトリミング部分が露出され
た状態を図4に示す。なお、図4において31で示す部
分が消去されたサーミスタ体部分である。
【0017】このカツト工程では、比較的長いレーザ光
の照射時間や強い照射強度が必要であり、サーミスタ体
23の消去にともなう熱が周辺サーミスタ体に蓄積され
る。このため続く工程7でこの周辺のサーミスタ体に蓄
積された熱を風力等を利用して強制的に冷却される、ま
たは自然冷却させる冷却工程を実行する。これによりサ
ーミスタ体23の蓄熱による抵抗値のばらつきの悪影響
を除去することができる。
【0018】そして次の工程8でサーミスタが所定の抵
抗値になるように電極部をカツト等するトリミング工程
を実行する。具体的には、サーミスタの抵抗値がこの時
の周囲温度(サーミスタの温度)より予め一義的に定ま
る抵抗値となるように、レーザ等により工程6で露出さ
れた電極端子部分をカツトすることにより行う。このト
リミング工程で電極端子のトリミングされた例を図5に
示す。
【0019】そして最後にこのようにしてトリミングの
終了したサーミスタを、1つのチツプ毎に分離成形する
部品整形工程を実行する。例えば、同時に多数のサーミ
スタを一括製作した場合には、ここで、個々のチツプ毎
に分離成形し、1つのチツプ毎に製作した場合には周辺
部の整形等を行う。なお、以上の説明中、例えば工程5
終了時に、このようにして形成されたサーミスタが、所
望の抵抗値であり、このままの抵抗値でサーミスタの製
造を終了して良いか否か判断し、サーミスタの抵抗値の
調整が必要な場合にのみ工程6に進み、調整が不要の場
合には工程9に進むように制御することができる。
【0020】これにより不必要な工程をカツトすること
ができる。また、工程6、工程8でのレーザ光等による
サーミスタ体23又は電極端子22の消去箇所は、消去
前に抵抗値を測定し、該抵抗値の測定結果に従つて予め
トリミング量(トリミング箇所)を予想し、係る予想に
従つて決定してもよい。更に、この様な場合に電極の切
断箇所を1箇所とし、最も基部に近い部分のみ切断する
ようにしてもよい。また、切断する電極端子も22に限
るものではなく、任意の電極端子の任意の箇所でよく、
任意の電極端子22又は電極端子12のいずれかを、所
望抵抗値に対応した箇所で切断すればよい。
【0021】この様にして製作した本実施例のチツプサ
ーミスタは、例えば、略幅1.23mmプラスマイナス
0.1mm、略長さ2.0mmプラスマイナス0.1m
m、アルミナ基板10の厚さ略0.5mmプラスマイナ
ス0.1mm、電極部の厚さ略10μmプラスマイナス
2μm、サーミスタ体23の厚さ略25μmmプラスマ
イナス5μmに形成する。或いは、他の例として、例え
ば、略幅1.6mmプラスマイナス0.1mm、略長さ
3.2mmプラスマイナス0.1mm、アルミナ基板1
0の厚さ略0.6mmプラスマイナス0.1mm、電極
部の厚さ略10μmプラスマイナス2μm、サーミスタ
体23の厚さ略25μmmプラスマイナス5μmに形成
する。
【0022】本実施例では、トリミング処理を施す前
に、トリミングすべき電極部を露出させているため、ト
リミングに際してサーミスタ体に熱が蓄積されることに
よる影響を抑えることができ、サーミスタ素体の温度上
昇を3°C〜5°Cに抑えることができる。この結果、
例えばサーミスタ素体の温度が25°Cの場合の素体温
度の上昇により素体温度が28°C〜30°Cに上昇し
ても、その時の抵抗値は、図10の例でいつても25°
Cで48KΩ、28°Cで41KΩ、30°Cで38K
Ωとなり、25°Cの素体温度時の抵抗値に対して15
%〜21%の変化となり、その差は6%(プラスマイナ
ス3%)となり、この程度の偏差であれば温度上昇によ
る抵抗値変化分を見積もつてトリミング抵抗値を設定す
ることができ、十分完成品の抵抗値許容値をプラスマイ
ナス10%とすることが可能となる。
【0023】これにより、設定値までトリミングするこ
とが可能な方法が提供でき、歩留りを従来の50%程度
より約90%へと大幅に改善(改良)することができ
る。以上説明した様に本実施例によれば、非常に安定し
た抵抗値の調整ができ、所望の抵抗値に容易に高精度で
のトリミング可能でかつも量産効果の高い、サーミスタ
を提供できる。
【0024】〔第2実施例〕以上の説明は、予めアルミ
ナ基板10上に電極部上にサーミスタ体を形成してか
ら、トリミング電極位置のサーミスタ体を除去して電極
部を露出する例について行つた。しかし、本発明は以上
の例に限定されるものではなく、トリミング時に電極部
が露出していれば、同様の効果が達成できる。このよう
な上述した第1実施例と同様の効果を達成する本発明に
係る第2実施例を以下に説明する。
【0025】第2実施例においては、上述した第1実施
例と異なり、サーミスタ体の形成時に予めトリミングす
る箇所につていはサーミスタ体を形成せず、電極部のト
リミング箇所についてはサーミスタ体形成時に露出され
た状態となるようにした。以下、本発明に係る第2実施
例を図6及び図7を参照して説明する。図6は本発明に
係る第2実施例の製造工程を示す図、図7は第2実施例
によるサーミスタ体形成後の招待を示す図である。
【0026】図6に示す第2実施例においても、工程1
1〜工程13は上述した第1実施例の工程1〜工程3と
同様の工程である。そして、第2実施例においては、工
程14におけるサーミスタ体印刷工程において、予めト
リミングを行う時を想定したトリミング時にカツトする
可能性のある電極上部部分については印刷しないよう
に、即ち、その部分の電極が露出するようにサーミスタ
体を形成する。
【0027】続いて工程15で第1実施例の工程5と同
様のサーミスタ体焼成工程を行なう。このサーミスタ体
形成状態を図7に示す。図7において、71が第2実施
例での電極露出部である。第2実施例では、この工程終
了時点で既にトリミングすべき電極部は露出状態であ
り、直ちに工程16のトリミング工程を実行できる。ト
リミング工程では、サーミスタ素体温度を所望の制御温
度、例えば25°Cに制御し、トリミングによる温度上
昇による抵抗値変化分を見積もつてトリミング抵抗値を
設定する。
【0028】これにより十分完成品の抵抗値許容値をプ
ラスマイナス10%とすることが可能となる。そしてト
リミング工程が終了すると、工程17で上述した第1実
施例における工程9と同様の部品整形工程を実行する。
以上の第2実施例においても、例えば工程15終了時
に、このようにして形成されたサーミスタが、所望の抵
抗値であり、このままの抵抗値でサーミスタの製造を終
了して良いか否か判断し、サーミスタの抵抗値の調整が
必要な場合にのみ工程16に進み、調整が不要の場合に
は工程17に進むように制御することができる。
【0029】これにより不必要な工程をカツトすること
ができる。なお、上述した例では、電極の焼成を工程1
3で、サーミスタ体23の焼成を工程15で、それぞれ
別個に行う例を示したが、本実施例はこの例に限るもの
ではなく、工程12に続き工程14を実行し、次に電極
パターン及びサーミスタ体とを一度に焼成する工程を行
なつても良い。
【0030】以上説明した様に本実施例によれば、非常
に安定した抵抗値の調整ができ、所望の抵抗値に容易に
高精度でのトリミング可能でかつも量産効果の高い、サ
ーミスタを提供できる。 〔第3実施例〕以上の説明は、電極部の電極端子部1
2,22を全て略同様の形状の、電極基部11,21よ
り略同様幅で対向電極基部方向に延出するパターンで形
成した例について説明した。しかし、本発明は以上の例
に限定されるものではなく、トリミングでの調整抵抗範
囲を広げるため、トリミング箇所の電極端子部のパター
ンを同一幅での延出とするのでなく、電極基部よりの延
出幅を変化させてもよい。この様に構成した本発明に係
る第3実施例を図8に示す。
【0031】なお、第3実施例において、トリミング様
の電極部露出方法は、第1実施例又は第2実施例いずれ
の方法によつても、又は他のいずれかの方法によつても
よいことは勿論である。第3実施例においては、図8に
示す様にトリミング用の電極端子部13は、電極基部1
1より電極端子部13の略中央部分までは徐々に幅広と
なり、その先の先端部までは徐々に幅が狭く成るように
設けられる。これによりトリミングにより変化する電極
部の面積が大きくなり、上述した各実施例の効果に加
え、より広範囲での調整が可能となる。
【0032】〔第4実施例〕また、トリミングする電極
も、電極端子部のうちの1つのみとするのではなく、他
の電極端子をトリミング対象電極としても同様の作用効
果を達成できる。例えば、両端部の電極端子をトリミン
グの対象電極としてもよい。また更に、一方の電極基部
より延出している全ての電極端子をトリミングの対象と
してもよい。
【0033】さらには、全ての電極端子をトリミングの
対処としても、上述した各実施例と同様の作用効果が達
成できる。この全ての電極端子をトリミング対象とする
場合のトリミングすべき電極端子部を露出させた状態の
例を図9に示す。全ての電極端子部をトリミング対象と
する場合には、1つの電極端子部に複数のトリミング箇
所を設けてもよいが、図9に92で示す様にサーミスタ
体にカツト部を設け、91に示す様に各電極端子を露出
させている。そして、抵抗値のばらつきに対応した電極
部分をレーザトリミングにより焼ききり、所望の抵抗値
に調整する。これにより、上述した各実施例と同様の作
用効果を達成することができ、しかも、全ての電極端子
がトリミング対象となることにより、非常に広い範囲で
の抵抗値調整が可能となる。
【0034】なお、以上の説明においては、絶縁基板と
してアルミナ基板を用いる例について説明したが、本発
明の絶縁基板はアルミナ基板に限るものではなく、電極
を形成できる絶縁材料であれば任意の材料の基板で形成
されることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、トリ
ミング時の発熱によるサーミスタ体層への蓄熱による抵
抗値の変化の影響をなくし、トリミングに伴う温度上昇
の少なくできる電極部のトリミングにより抵抗値の最終
調整を行うことができ、例えばグレース皮膜形サーミス
タにおいても、量産効果の高い、抵抗値のばらつきの少
ない、安定した抵抗値のサーミスタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の製造工程を示す図で
ある。
【図2】本実施例のサーミスタ体を形成する前の電極配
設状態を示す図である。
【図3】図2に示す電極上にサーミスタ体を形成した状
態を示す図である。
【図4】本実施例におけるサーミスタ体を除去して電極
を露出した状態を示す図である。
【図5】本実施例の電極をトリミングした状態を示す図
である。
【図6】本発明に係る第2実施例の製造工程を示す図で
ある。
【図7】第2実施例のサーミスタ体形成状態を示す図で
ある。
【図8】本発明に第3実施例における電極を露出した状
態を示す図である。
【図9】本発明に係る第4実施例における電極を露出し
た状態を示す図である。
【図10】サーミスタの抵抗温度特性を示す図である。
【符号の説明】
10 アルミナ基板 11,21 電極基部 12,22 電極端子部 23 サーミスタ体 25 トリミング箇所 31 サーミスタ体除去箇所 35,91 露出電極部位 71,81,92 サーミスタ体カツト位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 7/04 H01C 17/22 - 17/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定大きさの絶縁基板上に電極及びサー
    ミスタ体層を形成してなるサーミスタの製造方法であつ
    て、 所定大きさの絶縁基板上に電極を形成する電極形成工程
    と、 前記電極形成工程で形成された電極上にサーミスタ体層
    を形成するサーミスタ体層形成工程と、 前記サーミスタ体形成工程で形成されたサーミスタ体層
    の内の少なくともサーミスタ抵抗値調整のためにトリミ
    ングすべき電極部位上層の前記サーミスタ体を除去する
    サーミスタ体層除去工程と、 前記サーミスタ体層除去工程におけるサーミスタ体除去
    時に発生した熱の影響の軽減後に抵抗値調整のための電
    極部位のトリミングを行なう抵抗値調整工程とを有する
    ことを特徴とするサーミスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記サーミスタ体層除去工程におけるサ
    ーミスタ体の除去は、除去すべきサーミスタ体層をレー
    ザ光を照射して消去することにより行われることを特徴
    とする請求項1記載のサーミスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 所定大きさの絶縁基板上に電極を形成
    し、前記形成した電極上にサーミスタ体層を形成してな
    るサーミスタの製造方法であつて、 サーミスタ抵抗値調整を前記電極の一部をカツトするト
    リミングにより行う場合に、少なくとも前記抵抗値調整
    のためのトリミングをう電極部位上のサーミスタ体を
    トリミングにより除去し、前記サーミスタ体のトリミン
    グにより発生した熱の影響の軽減後に前記抵抗値調整の
    ための電極部位のトリミングを行ない該トリミングで抵
    抗値調整を終了することを特徴とするサーミスタの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至請求項3のいずれかの
    方法で製造されたサーミスタ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のサーミスタにおいて、 電極部は所定大きさの絶縁基板上に、所定間隔をもつて
    配設された両電極基部と該両電極基部より相手電極基部
    方面に交互に所定長さ延出した電極端子部を備え、 サーミスタの少なくとも一方端部配設電極端子部をトリ
    ミング専用電極部位とし、少なくとも該電極部位の電極
    端子部の電極パターン幅を変化させトリミングによる抵
    抗値の調整幅を確保したことを特徴とするサーミスタ。
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