JP3844181B2 - モータアクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯機などの排水弁の開閉を小型モータ等を用いて制御する排水弁開閉装置などに好適なモータアクチュエータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
洗濯機などに用いられる排水弁開閉制御装置は、従来、排水弁の開閉制御と洗濯機の様々な動作制御を1つの制御装置で行う方式が多く採用されている。たとえば、洗濯動作時における洗濯用モータ(洗濯機駆動用のモータ)の駆動やその後の排水を行うための排水弁の開閉制御、さらに、脱水時などにおいては、排水弁を開(排水)状態として洗濯槽を高速回転させ、脱水が終了すると排水弁を閉じるとともに洗濯用モータも停止させるというような制御等を1つの制御装置で行うようにしている。なお、脱水時に洗濯槽の蓋が開けられると、洗濯槽を急停止させる制御なども可能なように制御装置が構成されている。
【0003】
このような排水弁開閉制御装置としては、実開平1−121591号公報に開示されている装置等が知られている。この装置は、脱水時に停電などが発生した場合、ユーザに対する安全性への配慮のため、停電復旧後には初期位置に確実に戻っているような制御を行う必要があり、制御全体が複雑なものとなっている。
【0004】
このため、排水弁の開閉制御とそれ以外の様々な制御を別個に行うようにする方式が一部で採用されている(特開平6−79093号公報参照)。このような方式の排水弁開閉制御装置にあっては、排水弁の開閉のみ考えた制御を行うようにすればよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
排水弁の開閉のみを考えた排水弁開閉制御装置は、前述したような洗濯機の様々な制御を一括して行う方式に比べると、制御内容も大幅に簡略化され、その構造も単純化されたものとなっている。しかしながら、このような排水弁開閉制御装置にあっても、排水弁を閉じる際の衝撃音が大きいという問題は依然として残っている。
【0006】
一般に、従来のこの種の排水弁開閉制御装置は、排水弁に対し、常時、全閉状態に復帰させようとする力が加えられており、開状態とするときは、この全閉状態に復帰させようとする力に抗して排水弁を開動作させ、全開状態から全閉状態に移行させる際は、前述の全閉状態に復帰させようとする力によって勢いよく瞬時に閉状態とさせるのが普通である。このように、排水弁を勢いよく瞬時に閉状態とさせるのは、排水弁の閉状態を確実にして水漏れを防ぐためである。
【0007】
このように、従来のこの種の排水弁開閉制御装置は、排水弁を開状態から閉状態とするときの衝撃音が大きいという問題があり、改善が望まれている。また、排水弁の開閉動作の確実性や、機構のより一層の単純化、かつ、低コスト化は常に要求されるところであり、それに対応できる排水弁開閉制御装置の開発が望まれている。
【0008】
本発明は、洗濯機の排水弁制御装置などに適用されることで効果を発揮し、排水弁の開閉動作の確実性、機構のより一層の単純化を図るとともに、排水弁の閉動作における衝撃音の問題を大幅に改善し、かつ、低コスト化をも可能としたモータアクチュエータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明のモータアクチュエータは、駆動源としてのモータと、このモータからの駆動力を減速して出力軸に伝達する減速輪列と、出力軸の回転に連動し、ある状態に復帰しようとする復帰力を有する負荷の当該復帰力に抗して動作することによって排水弁を開状態とする第1の操作をなし、この第1の操作をなした状態から所定のタイミングで負荷の復帰力を受けてモータの回転力を受けない状態で動作することによって排水弁を閉状態とする第2の操作をなす操作部と、この操作部とモータとの間に設けられ、モータの回転力を当該操作部に対し継断するクラッチ機構と、上述の減速輪列とは別経路に設けられ、操作部が第2の操作をなすための動作を回転力として受けて、その回転力を増速させる増速輪列およびこの増速輪列の出力歯車に設けられ操作部の動作に対し制動力を与える制動動作部からなる制動力発生機構とを有した構成を有したものとしている。
【0010】
本発明は、洗濯機などの排水弁を開閉制御する排水弁開閉装置用のモータアクチュエータである。本発明のモータアクチュエータが適用される排水弁開閉装置は、モータの回転力をワンウエイクラッチ機構などのクラッチ機構によって予め定めた一方向のみの回転力として操作部に伝達するようにし、この一方向の回転力を受けているときは、操作部の第1の操作内容として、排水弁の開動作を行い(全閉状態に復帰しようとする復帰力に抗した動作)、排水弁が開状態となったあとは、所定のタイミングで、操作部は第2の操作を行う。その第2の操作内容は、モータの回転力を受けずに全閉状態に復帰しようとする復帰力を受けて操作部を高速に動作させて排水弁を全閉状態とする。
【0011】
この弁の閉動作時には、瞬時に全閉状態となるのではなく、制動力発生機構の動作によって、一定の制動力が働き、制動力を受けた状態で回転しながら全閉状態とするので、大きな衝撃音が発生することはなく、しかも、確実な全閉状態を得るには十分な力で閉動作が行われるので、排水弁が不完全な状態で閉じられることはない。すなわち、排水弁の開閉動作の確実性、機構のより一層の単純化を図ることができるとともに、排水弁の閉動作における衝撃音の問題を大幅に改善し、かつ、低コスト化をも可能とすることができる。
【0012】
このようなモータアクチュエータにあって、本発明は、さらに、そのクラッチ機構は、出力軸が予め定めた一方向に回転したときはその回転力を継状態とし、出力軸が予め定めた一方向とは反対方向に回転したときはその回転力を断とする動力伝達部材を有するワンウエイクラッチとし、制動力発生機構は、操作部の第2の操作が一定以上の動作速度でなされると、操作部の動作に対し制動力を与えるようにしている
【0013】
クラッチ機構がワンウエイクラッチとされているので、回転方向による力の継断を確実かつ安価に達成できる。また、ワンウエイクラッチとすることによって、本発明を排水弁開閉装置に適用することにより、弁開閉操作部が1回転する間に、排水弁を全閉状態から全開状態、さらに再び全閉状態とするといった排水弁の開閉サイクルを簡単な構造で実現できる。また、操作部の第2の操作が一定以上の動作速度でなされると、操作部の動作に対し制動力を与えるようにすることで、ゆっくりした動きのときに制動を効かせ、止めてしまうことが無くなると共に、動作速度が速いと制動が効き、衝撃音を確実に低下させることができる。
【0014】
さらに、本発明のワンウエイクラッチは、出力軸と操作部とを同軸上に構成し、両者の間に動力伝達部材としてのコイルバネを介在させてなり、第1の操作をなす際は、このコイルバネの径方向に働く弾性力によって生じる摩擦力により、出力軸の回転力を操作部に伝達し、第2の操作をなす際は、コイルバネの上述の径の変化とは逆方向の変化による摩擦力の減少によって、操作部を滑り回転可能とするようにしている。
【0015】
このように、ワンウエイクラッチをコイルバネの径方向に働く弾性力によって生じる摩擦力や逆方向の変化による摩擦力の減少によって、操作部を滑り回転可能とした構成としたので、簡単な構成で確実な動作を行わせることができる。また、これを排水弁開閉装置に適用することにより、弁開閉操作部が1回転する間に、排水弁を全閉状態から全開状態、さらに再び全閉状態とするといった排水弁の開閉サイクルを確実に実現できる。
【0016】
また、他の発明は、上述の発明のモータアクチュエータに加え、操作部は、出力軸の回転力を受けて回転する回転体とし、その回転力を直線的な往復運動に変換する機構を有し、往路で前記第1の操作をなし、復路で第2の操作をなす構成とし、自身が下死点から上死点まで回転する間においては、前記負荷の復帰力に抗して動作することによって第1の操作をなし、自身が上死点から下死点まで回転する間においては、負荷の復帰力を受けてモータの回転力を受けない状態で動作して第2の操作をなすようにしている。
【0017】
このように構成したため、いわゆるリンク機構を効率的に利用することとなり、構成が簡単となると共に、力の伝達効率が良いものとなる。また、本発明を、たとえば排水弁開閉装置に適用することにより、弁開閉操作部が1回転する間に、排水弁を全閉状態から全開状態、さらに再び全閉状態とするといった排水弁の開閉サイクルを簡単な構造で高精度、高効率な装置とすることができる。
【0018】
また、他の発明のモータアクチュエータは、駆動源としてのモータと、このモータからの駆動力を受けて回転するカムと、このカムに設けられた凹凸部を有するカム部によってスイッチ接片が作動することでスイッチのオンまたはオフがなされるスイッチ機構とを有するモータアクチュエータにおいて、カム部の凸部または凹部で形成されるスイッチ変位動作部と軸方向に隣接して同様形状の凸部または凹部からなる係合部をカムに設け、この係合部に係合する凹部または凸部からなる被係合部をその内周部に有しカムの回転を他に伝達するリング状歯車を、その被係合部がスイッチ変位動作部に一旦はまり合う状態を経由して係合部に係合させることで、カムとリング状歯車とをその回転方向に関して一体化させている。
【0019】
これによって、リング状歯車を取り付ける際は、カムに設けられたカム部形成用の凹部または凸部をリング状歯車側の凸部または凹部に係合するように位置合わせを行ったのちに、両者を相対移動させて(軸方向にスライドさせて)取り付けるだけでよいので、カム部を有するカムに、リング状歯車を簡単かつ確実に取り付けことができる。
【0020】
また、本発明のモータアクチュエータは、駆動源としてのモータと、このモータからの駆動力を減速して出力軸に伝達する減速輪列と、出力軸の回転に連動して回転し、ある状態に復帰しようとする復帰力を有する負荷の当該復帰力に抗して回転動作することによって第1の操作をなし、この第1の操作状態から所定のタイミングで当該負荷の復帰力を受けて、モータの回転力を受けない状態で回転動作することによって第2の操作をなす操作部とを構成要素として含むモータアクチュエータにおいて、操作部は、出力軸が挿入される円筒部を有し、この円筒部の側面には、モータの運転開始と停止のタイミングを制御するためのスイッチに対するオン・オフ制御を行う凹部と凸部を有するカム部が形成されるとともに、この操作部の円筒部の回転に連動するリング状の歯車がその円筒部に環装されるように設けられ、円筒部とリング状の歯車との係合状態を得るために、円筒部側にはリング状の歯車側の内周縁側に設けられた凸部または凹部に係合可能とするための凹部または凸部を有し、その凹部または凸部は前記カム部を形成する凹部または凸部の延長上に形成され、この操作部を出力軸に取り付ける際は、リング状の歯車側の凸部または凹部と円筒部側に形成されたカム部形成用の凹部または凸部とを係合させた状態で、操作部をスライドさせて取り付けを行うことで、リング状の歯車側の凸部または凹部とカム部形成用の凹部または凸部の延長上に設けられた凹部または凸部とが係合されるようにしている。
【0021】
これによって、操作部を取り付ける際は、操作部の円筒部に設けられたカム部形成用の凹部または凸部をリング状歯車側の凸部または凹部に係合するように位置合わせを行ったのちに、操作部を出力軸の軸方向にスライドさせて取り付けるだけでよいので、操作部の取り付けを容易なものとすることができる。しかも、こうして操作部を取り付ければ自動的に操作部の円筒部とリング状歯車との係合状態を得ることができるので、出力軸に対する操作部の取り付け作業性を大幅に向上することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を図1から図9に基づき説明する。
【0023】
図1は、本発明のモータアクチュエータとなる排水弁開閉制御装置の構成を示す側断面図であり、排水弁開閉駆動源としての排水弁駆動用モータ(以下、単にモータという)1のロータ1aの回転力は、その回転軸2に取り付けられたピニオン3から1番歯車4、2番歯車5、3番歯車6、4番歯車7を介して出力歯車8に伝達される。この出力歯車8には出力軸9が取り付けられ、この出力軸9には弁開閉操作部10が取り付けられる。ここで、モータ1とは、ロータ1aやステータなどから構成されるモータ部と、ピニオン3や各歯車4,5,6,7,8等から構成される減速輪列とを有するいわゆるギア付きモータと呼ばれている部分を指すこととする。
【0024】
なお、1番歯車4の図1で下方には逆転防止レバー4aが設けられており、ロータ1aの逆転が阻止されるようになっている。また、モータ1は、この実施の形態では、小型同期モータとされているが、ステッピングモータ等他のモータや他の駆動源としても良い。
【0025】
また、この排水弁開閉制御装置には、制動力発生機構としての遠心力ガバナ機構60が設けられている。この遠心力ガバナ機構60は、弁開閉操作部10の閉動作時において、急激な閉動作を防止するための機構であり、上述したモータ1から出力軸9までのモータ1の駆動力伝達経路とは別経路に設けられる。この遠心力ガバナ機構60についての構成やその詳細な動作などについては後述する。
【0026】
モータ1は、金属製のモータケース70と、樹脂製のケース本体71とで、その筐体が形成され、その内部に、ロータ1aや、このモータ1の駆動力を出力軸9に伝達するための歯車群や、出力軸9などが保持されている。なお、モータケース70とケース本体71との間には、歯車群を支持する金属製の中地板72が配置されている。一方、弁開閉操作部10や遠心力ガバナ機構60などはケース本体71と蓋体73との間に配置され、モータ1部分とは、ケース本体71によって仕切られた状態で収納される。なお、ケース本体71に蓋体73が装着されると、弁開閉操作部10は、それを構成する一部の部品(円筒部17、円盤部18、ロッド係合部19など)が蓋体73から外部に突出した状態となる。
【0027】
図2は、弁開閉操作部10とそれに直接関連する部分を取り出して示す図であり、この図2を参照しながらさらに説明する。なお、この操作部となる弁開閉操作部10とモータ1との間に、モータ1の回転力を弁開閉操作部10に対し継断するクラッチ機構が設けられている。
【0028】
弁開閉操作部10は、その下端側に出力歯車8の出力軸9よりもわずかに大径の軸受け孔11が設けられ、その軸受け孔11の上方には上端開口部までの間に軸受け孔11よりも大径のコイルバネ支持孔12が設けられる。このコイルバネ支持孔12にはコイルバネ13が圧入される。コイルバネ13はその径を小さくするようにしてコイルバネ支持孔12に圧入されることにより、コイルバネ支持孔12の壁面に対し、その壁面を押し広げるような力を与えることで支持される。
【0029】
このコイルバネ13は、弁開閉操作部10が出力軸9の回転に対しワンウエイクラッチ動作による回転を可能とするために、動力伝達部材として設けられるもので、図2からもわかるように、その上端側の先端部がコイルバネ13の中心軸方向に向かって内側に折り曲げられて形成された突出部13aが設けられている。弁開閉操作部10は、コイルバネ13をコイルバネ支持孔12に圧入した状態で、その軸受け孔11に出力軸9を貫通させる。
【0030】
このように軸受け孔11を貫通した出力軸9の先端部には、弁開閉操作部10の上方開口面側から、ホルダ14が取り付けられる。このホルダ14は円盤状をなし、その中心部には出力軸9の先端部が挿入される出力軸取付孔15が設けられる。このホルダ14は、出力軸9の回転と共に回転するものであり、それを可能とするために、出力軸9の先端部の横断面形状を円形でなく、たとえば、直線部分を有する長円形とし、ホルダ14の出力軸取付孔15側もそれに合致する形状としている。
【0031】
また、ホルダ14の下端側には、前述したコイルバネ13の突出部13aが挿入されるスリット14aが設けられる。このホルダ14を出力軸9に取り付ける際は、その出力軸取付孔15に出力軸9の先端部を挿入するとともに、そのスリット14aにコイルバネ13の突出部13aが入り込むように位置決めしながら取り付ける。また、出力軸9の先端部には、タッピングネジ16が挿入されるネジ孔9aが設けられ、このネジ孔9aにタッピングネジ16を挿入してねじ込むことにより、タッピングネジ16の頭(出力軸取付孔15よりも大きな外径を有する)によってホルダ14が出力軸9に固定される。なお、コイルバネ13の下端側の端部は、どこにも係合しないフリーな状態となっている。
【0032】
このように、出力軸9、操作部としての弁開閉操作部10、コイルバネ13およびホルダ14によって、ワンウエイクラッチ機構を構成している。
【0033】
この弁開閉操作部10は、外観的には円筒部17とその上端側に設けられた円盤部18と、その円盤部18の外周から図2で上方に突出したロッド係合部19と、このロッド係合部19に係合しているロッド20とを有した構成となっている。なお、円筒部17は、図2で下方のカム部17aと、上方のコイルバネ保持部17bと、遠心力ガバナ機構60との係合を可能とする凹部17d(この遠心力ガバナ機構60との係合関係については後述する)で構成されている。
【0034】
カム部17aは、タイミングスイッチswのオン・オフを制御をする働きをする部分で、凹部17cが設けられている(この凹部17c以外の円筒部17の側面が凸部として働く)。このカム部17aは、図3で示されるスイッチswの可動接片s1の凸部Qが常時接触した状態となっており、弁開閉操作部10が回転することにより、スイッチswをオンまたはオフさせるようになっている。なお、弁開閉操作部10の回転とスイッチswのオン・オフ、さらに、それによる排水弁開閉動作の関係などについては後に説明する。
【0035】
なお、図3は、図1を矢印A方向から見た平面図であり、スイッチswの可動接片s1に対するカム部17aのカムとしての働きをわかりやすくするため、弁開閉操作部10を円筒部17のカム部17aで断面として示し、図面が繁雑とならないように、遠心力ガバナ機構60を構成する部品などの図示は省略されている。
【0036】
このような弁開閉操作部10は、出力軸9の回転を受けて回転することにより、ロッド係合部19に係合しているロッド20を直線的な往復運動とする。このロッド20の他端側には排水弁機構(図示せず)が存在し、ロッド20の直線的な往復運動により、排水弁を開閉可能としている。
【0037】
なお、制御対象となる排水弁には、全閉状態に復帰しようとする力が常時加わっており、この排水弁を開動作させる際は、その全閉状態に復帰しようとする力に抗してロッド20が排水弁を引っ張るようにして図1の矢印x方向に動作し、逆に、全開状態にある排水弁を全閉状態とする際は、ロッド20はその全閉状態に復帰しようとする力を受けて図1の矢印x’方向に動作する。このような排水弁機構そのものについては、特に本発明の要旨ではないので、それらの図示および説明は省略する。
【0038】
ところで、コイルバネ13は、出力軸9の回転力を弁開閉操作部10に対し継脱可能に伝達するワンウエイクラッチとしての働きをするものであり、これについて説明する。
【0039】
コイルバネ13の先端部に設けられた突出部13aは、前述したように、ホルダ14のスリット14aに入り込んでおり、両者は係合状態にある。また、ホルダ14と出力軸9は、タッピングネジ16により固定されているため、出力軸9が図2の矢示W方向に回転することにより、ホルダ14とコイルバネ13も同時にW方向に回転する。このコイルバネ13が回転することによって、コイルバネ13と弁開閉操作部10のコイルバネ支持孔12の壁面との間の摩擦力(コイルバネ13がその径を大きくしようとする力による摩擦力)によって、弁開閉操作部10に対し出力軸9の回転が伝達される。これにより、弁開閉操作部10は出力軸9の回転に伴って回転する。
【0040】
なお、出力軸9のW方向の回転に対し、ロッド20は、全閉状態に戻ろうとする復帰力が強く働いているため、コイルバネ13は、一層その径が大きくなるように作用する。このため、弁開閉操作部10は、出力軸9と完全に一体化し、モータ1によって確実にW方向に回転させられる。
【0041】
弁開閉操作部10は出力軸9のW方向の回転に対しては、出力軸9の回転力を受けてW方向に回転するが、停止した際に、逆方向(=W’方向)への回転が阻止されるようになっている。すなわち、コイルバネは13は、一端(突出部13a)側がホルダ14に係合しており、弁開閉操作10に出力軸9のW方向の回転とは逆方向の力が加わったときは、コイルバネ13にはその径を大きくするような力が働くようになっている。
【0042】
これにより、コイルバネ13とコイルバネ支持孔12の壁面との間の摩擦力がより大きくなり、出力軸9と弁開閉操作部10は、完全に一体化する。ところが、逆転防止レバー4aによって逆転が阻止されるため、弁開閉操作部10の逆方向の回転は阻止される。したがって、排水弁が全閉となっている状態から全開とした際、排水弁の全閉状態への復帰力に抗して弁開閉操作部10を全開状態で停止させることができる。
【0043】
一方、弁開閉操作部10に出力軸9の回転と同一方向(=W方向)に一定以上の力(排水弁の全閉状態への復帰力のように、コイルバネ13とコイルバネ支持孔11の壁面との間の摩擦力より大きい力)が加わったときは、その力によって弁開閉操作部10は、コイルバネ13の側面上を滑り回転する。
【0044】
したがって、排水弁が全開となっている状態から全閉とする際、排水弁の全閉状態への復帰力によって、弁開閉操作部10を出力軸9の回転方向(=W方向)に出力軸9の回転とは無関係に素早く回転させることができ、排水弁を直ちに全閉状態とすることができる。なお、このとき、弁開閉操作部10は、コイルバネ13との間に存在する摩擦力および後述する遠心力ガバナ機構60によって一定の制動力を受けながら回転する。なお、このような排水弁の開閉制御動作については後に詳細に説明する。
【0045】
次にスイッチswについて、図3を参照しながら説明する。このスイッチswは可動接片s1と固定接片s2からなり、可動接片s1の先端部には凸部Qが設けられ、この凸部Qが弁開閉操作部10の円筒部17のカム部17aを形成する凹部17cに接触するように配置される。
【0046】
そして、弁開閉操作部10が回転することにより、可動接片s1が円筒部17に設けられたカム部17aを形成する凹部17cに落ち込んだ状態となると、可動接片s1は固定接片s2から離れてスイッチswはオフとなる。そして、この状態から、弁開閉操作部10が回転して行くことにより、凹部17cからカム部17aの側面上に徐々に登って行き、凸部Qがあるところにまで登った位置に到達すると、可動接片s1は固定接片s2に接触する状態となり、スイッチswはオンとなる。
【0047】
このスイッチswは、そのオンまたはオフの信号を、回転駆動しているモータ1を停止させるタイミング信号として出力するもであるため、以下では、このスイッチswをタイミングスイッチswという。つまり、弁開閉操作部10が回転動作しているときにおいて、弁開閉操作部10がある位置から回転を開始して所定角度だけ回転した定位置に確実に停止させる制御を行うときの基準となるタイミングを発生するものである。その基準となるタイミング信号として、オンまたはオフ信号を用いる。この具体的な動作については後述する。
【0048】
図4は、モータ1に対する電気的な制御を説明するブロック図であり、排水弁開閉駆動源制御部(以下、モータ制御部という)31はマイコンなどからなり、モータ1に対する駆動制御を行うものであり、その駆動制御の1つとして、タイミングスイッチswからのオンまたはオフ信号を受けて、そのオンまたはオフ信号の受信タイミングを基準にして、モータ1の駆動を時間制御する。
【0049】
たとえば、排水の開始を示す信号を受けると、モータ1の回転を開始させ、排水弁を開状態とするように弁開閉操作部10を回転させるが、このとき、排水弁が全開状態となった時点でモータ1の回転を一時停止させて、排水弁の全開状態を所定時間だけ保持する必要がある。このような制御を行う際、回転しているモータ1の回転を一時停止させるためのタイミングを、タイミングスイッチswからのオン(またはオフ)信号により得るようにしている。
【0050】
すなわち、排水弁を開状態とするためにモータ1が回転し、それによって、弁開閉操作部10も回転し始めたとすると、その弁開閉操作部10が回転を開始してから、まもなく、タイミングスイッチswがオン(またはオフ)となるように設定し、タイミングスイッチswがオン(またはオフ)となった信号を受けて、そのオン(またはオフ)となった時点から排水弁が全開となるまでの時間t1を予め求めておく。そして、タイミングスイッチswがオン(またはオフ)となってからt1時間後にモータ1の回転を停止させるように設定しておく。これにより、排水弁が全開状態となった以降の所定位置で確実に弁開閉操作部10を停止させることができる。
【0051】
また、本発明では、前述したように、弁開閉操作部10の閉動作時における急激な閉動作を防止するための機構として、制動力発生機構が設けられている。一般に排水弁を閉めるときは、弁開閉操作部10を高速で回転させ一定以上の力を加えて全閉状態とすることで、確実な全閉状態を得る必要があるが、このような閉動作を行う際に問題となるのは衝撃音の発生である。本発明では、これを防止するために、制動力発生機構としての遠心力ガバナ機構60を設けている。
【0052】
この遠心力ガバナ機構60は、図1および図5からもわかるように、弁開閉動作部10の円筒部17に環装されて円筒部17とともに回転するリング状歯車となる第1の増速歯車61と、この第1の増速歯車61に係合する第2の増速歯車62と、この第2の増速歯車62に係合する第3の増速歯63と、この第3の増速歯車63の回転力を受けて制動動作を行う制動動作部64とから構成されている。なお、図5は、図1を矢印A方向から見た平面図であり、主に第1、第2、第3の増速歯車61,62,63の関係を示すものであり、制動動作部64の具体的な構成や弁開閉操作部10などについての図示は省略されている。
【0053】
制動動作部64は、図6に示されるように、円盤状の回転板65とこの回転板65の上端面の外周縁部に設けられた1対の腕部形状の制動部材66a、66bからなる。この1対の制動部材66a、66bは、摩擦係数の比較的大きい部材からなり半円弧状をなし、それぞれの基端67a,67bが回転板65に立設されている支持柱65a,65aに支持係止され、それぞれの他端68a,68bはフリー端となっている。
【0054】
回転板65は、第3の増速歯車63と一体形成されており、固定軸74を中心として回転する。各制動部材66a,66bの根元には切り込みが入れられて細くされている。この構成によって、遠心力が働いたとき、制動部材66a,66bが外周方向へ撓みやすく(移動しやすく)している。
【0055】
この制動部材66a,66bは、回転板65が高速回転することによって、基端67a,67bを中心に、フリー端68a.68b側が外方(矢印B方向)に広がるように回動動作する。そして、この制動部材66a、66bの外側に配置される固定壁75aに制動部材66a,66bが接触することで、摩擦力による制動動作を行うものである。なお、この実施の形態においては、制動部材66a、66bの外側に配置される固定壁75aは、蓋体73に設けられた制動動作部収納部75の内壁としている。
【0056】
すなわち、この制動動作部収納部75は、制動動作部64を覆うように形成されるものであるため、その形状は平たい円筒形状をなし、その円筒形状の固定壁75aの内側面(内壁)に制動部材66a、66bが接触することによって制動動作が行われる。
【0057】
なお、この遠心力ガバナ機構60は、弁開閉操作部10が一定以上の速度で回転したときにのみ制動動作が行われる。すなわち、弁開閉操作部10が一定以上の速度で回転すると、第1、第2、第3の増速歯車61,62,63でさらに増速されて制動動作部64の回転板65を高速回転させる。これによって、1対の制動部材66a、66bが遠心力によって、回動自在に支持された基端67a,67bを中心にフリー端68a,68b側が外方(図6の矢印B方向)に広がる動作を行い、1対の制動部材66a、66bが制動動作部収納部75の固定壁75aの内側面に接触してその摩擦力で制動動作がなされる。
【0058】
ところで、このような構成の遠心力ガナバ機構60は、弁開閉操作部10に対し回転駆動力を与えるための伝達機構(図1におけるロータ1aから出力歯車8までの伝達経路)とは別系列として設けられ、しかも、図1および図2からもわかるように、ロータ1aから出力歯車8までの伝達経路と、第1、第2、第3の増速歯車61,62,63および制動動作部64でなる遠心力ガナバ機構60は、ケース本体71によって仕切られた状態でケース本体71と蓋体73の間に取り付けられている。
【0059】
これは、遠心力ガナバ機構60は、摩擦による制動動作がなされるため、そのときに発生する熱を、なるべく、歯車群(ピニオン3から出力歯車8までの減速輪列)や出力軸9などの伝達系には与えないようにするための配慮からなされたものである。また、モータ1側に遠心力ガバナ機構60を配置すると、伝達系の歯車との関係が複雑となり、故障しやすくなると共に、組立の作業性が悪くなってしまう。
【0060】
また、この遠心力ガバナ機構60を構成する構成要素の1つである第1の増速歯車61と前述の円筒部17との係合は、図7に示すように、第1の増速歯車61の内周縁に形成された凸部61aと円筒部17側に形成された凹部17dとが係合することによって行われる。円筒部17側に形成される凹部17dは、図7からもわかるように、円筒部17に形成されたタイミングスイッチsw制御用のカムとしての凹部17cに軸方向に隣接して、かつその延長上に形成される。
【0061】
これによって、円筒部17のカム部17aの一部としての凹部17cに第1の増速歯車61の内周縁に形成された凸部61aを位置合わせした状態で円筒部17を出力軸9に取り付ければ、第1の増速歯車61の凸部61aは、円筒部17の凹部17cをガイド溝として、そのまま自動的に、円筒部17側に形成された凹部17dに導かれ、第1の増速歯車61の凸部61aと円筒部17側に形成された凹部17dとが係合するようになる。
【0062】
また、円筒部17を出力軸9に取り付ける際は、まず、第1の増速歯車61の凸部61aの位置とタイミングスイッチswの凸部Qとの位置が対応するような位置としておき、その状態で、円筒部17を出力軸9に取り付けるようにすれば、円筒部17の凹部17cは必然的にタイミングスイッチswの凸部Qに対応する位置となるので、タイミングスイッチswの凸部Qに円筒部17の側面がぶつかることなく、円滑に円筒部17の取り付けを行うことができ、円筒部17の出力軸9への取付が容易となる。
【0063】
これは、弁開閉操作部10は、ケース本体71に蓋体73を装着したあとに取り付けられるものであるためであり、蓋体72が装着されると、円筒部17のカムとしての凹部17cの位置とタイミングスイッチswの接点である凸部Qとの位置の関係が外部からではわかりにくいからである。
【0064】
これに対処するためには、第1の増速歯車61に形成された凸部61aを予めタイミングスイッチswの接点部(凸部Q)に対応するようにしておけば、あとは、円筒部17を取り付ける際、円筒部17の凹部17cがタイミングスイッチswの接点部に対応するように、円筒部17を出力軸9に取り付ければ、円筒部17の凹部17cの位置とタイミングスイッチswの凸部Qが一致し、かつ、、円筒部17の凹部17cの延長上に凹部17dが存在するので、円筒部17を一定位置まで押し込むことによって、そのまま自動的に、円筒部17と第1の増速歯車61との係合状態が得られる。すなわち、第1の増速歯車61に形成された凸部61aと円筒部17の凹部17dがその回転方向に一体化される。
【0065】
次に、本発明の実施の形態における排水弁制御装置の具体的な動作について説明する。
【0066】
図8はモータ1の駆動状態に対する弁開閉操作部10の回転角度(ロッド係合部19の位置)と排水弁の開閉状態の関係を説明するために弁開閉操作部10の動作を模式化して示すものである。
【0067】
まず、ロッド係合部19がp0の位置(下死点)にある状態では、排水弁は全閉状態であるとし、このときの弁開閉操作部10の回転角度を0度とする。このような状態において、今、排水弁を開く操作を行うと、モータ制御部31は、モータ1に対し、駆動信号を与える。これによりモータ1は回転を開始し、弁開閉操作部10は、図8の矢印W方向に回転し始める。そして、弁開閉操作部10が10度回転したところで(ロッド係合部19がp1の位置)、タイミングスイッチswがオン状態となるとする。
【0068】
このタイミングスイッチswからのオン信号は、モータ制御部31に送られ、モータ制御部31ではオン信号を受け取った時点から時間のカウントを開始する。一方、弁開閉操作10は、さらに回転を続け、ロッド係合部19がp0の位置から20度回転したところで(p2の位置)、排水弁が開き始めるとする。モータ1は、さらに回転を続け、これにより、弁開閉操作部10もさらに回転を続ける。弁開閉操作部10がさらに回転を続けると、排水弁は開かれて行き、やがて、排水弁は全開状態となる。
【0069】
そして、ロッド係合部19がp0の位置から165度回転したp3の位置に達すると、モータ制御部31は、モータ1の駆動を停止させる。つまり、モータ制御部31は、タイミングスイッチswからのオン信号を受け取った時点から時間のカウントを開始し、予め定められた一定時間(t1時間とする)をカウントすると、モータ1の駆動を停止させる。この時、ロッド係合部19は、p3の位置となる。
【0070】
この一定時間t1は、タイミングスイッチswからのオン信号を受け取った時点から排水弁が全開状態となるに十分な時間を予め計測しておいて、それに基づいて設定する。なお、排水弁は実際にはもっと早い時点で全開状態となるが十分な余裕を持たせてモータ1の駆動を停止させる。また、モータ1の回転が停止するp3の位置は、上死点の手前であり、排水弁の全閉状態への復帰力により弁開閉操作部10には矢印Wと反対方向に引き戻される力が働く。しかし、このとき、弁開閉操作部10は、矢印W方向と逆方向への回転が阻止されるようになっているので、モータ1は、ロッド係合部19をp3の位置としたままで停止状態を保持する。
【0071】
この状態で、排水が終了し排水弁を再び閉じるような指令がモータ制御部31に出されると、モータ制御部31は、モータ1を駆動する信号を出力する。これにより、モータ1は回転を再開し、弁開閉操作部10はロッド係合部19がp3の位置から回転し始める。そして、ロッド係合19が上死点(p0から180度回転したp4の位置)に達し、その上死点をわずかに過ぎた位置(p0から200度程度回転したp5の位置)に達すると、排水弁の全閉状態への復帰力が十分働き始める。そして、弁開閉操作部10は、その復帰力で引っ張られ、かなりの速度で回転し、ロッド係合部19がp7の位置(p0から340度の位置)に達する。
【0072】
ロッド係合部がこのp7の位置に達すると排水弁が全閉状態となる。このように、排水弁を閉めるときは、弁開閉操作部10を高速で回転させ一定以上の力を加えて全閉状態とする。これは、排水弁を閉めるときは、一定以上の力を加えて瞬時に閉じた方が確実な全閉状態が得られるからである。ただし、この実施の形態では、このような弁の閉動作時おいては、コイルバネ13による摩擦力や遠心力ガバナ機構60により制動力が生ずるため、従来のような衝撃音は発生しない。なお、コイルバネ13の摩擦力のみでは、閉速度が速くなりすぎるため、衝撃音が発生する。しかし、用途や他の機構との関係によっては、衝撃音がある程度生じても良い場合があり、そのような場合には遠心力ガバナ機構60を設けないようにしても良い。
【0073】
なお、ロッド係合部19が上死点をわずかに過ぎた位置(p5の位置)から、排水弁の全閉状態への復帰力によって引っ張られて、p7の位置に達する前のp6の位置(p0から320度の位置)に達したときに、タイミングスイッチswがオフする。
【0074】
このタイミングスイッチswからのオフ信号は、モータ制御部31に送られ、モータ制御部31ではオフ信号を受け取った時点から時間のカウントを開始する。一方、弁開閉操作部10はさらに回転を続け、ロッド係合部19がp0の位置から360度回転(1回転)したところで、モータ制御部31はモータ1の駆動を停止させる。つまり、モータ制御部31は、タイミングスイッチswからのオフ信号を受け取った時点から時間のカウントを開始し、予め定められた一定時間(t2時間とする)をカウントすると、モータ1の駆動を停止させる。この位置は、ロッド係合部19がp0の位置、つまり、下死点となる。
【0075】
この一定時間t2は、タイミングスイッチswからのオフ信号を受け取った時点からロッド係合部19がp0の位置(下死点)に達する時間を予め計測しておいてそれに基づいて設定する。なお、排水弁は、下死点よりも早い位置で全閉状態とし、さらに排水弁を押し込むような動作を行うことで確実な全閉状態を得るようにしている。
【0076】
ところで、上死点をわずかに過ぎたp5の位置から排水弁が全閉となるp7の位置までは、前述したように、排水弁の全閉状態への復帰力によって引っ張られ、弁開閉操作部10は高速で回転するが、これは、コイルバネ13によるワンウエイクラッチ機構により可能となるものである。
【0077】
すなわち、弁開閉操作部10は、前述したように、出力軸9の回転力がコイルバネ13によるワンウエイクラッチにより継脱可能に伝達されるようになっている。図8において、p0からp4までは、出力軸9の回転力が弁開閉操作部部10に対しコイルバネ13を介して伝達され、一方向回転を行って矢印W方向に回転する。しかし、p4の位置を過ぎてからは、ロッド係合部19に対し排水弁の全閉状態への復帰力が加わると、弁開閉操作部10のコイルバネ支持孔12の壁面がコイルバネ13の側面上を滑って回転するようになる。
【0078】
このように、弁開閉操作部10の回転方向に一定以上の大きな力(コイルバネ13とコイルバネ支持孔12の壁面との間の摩擦力以上の力)が働くと、出力軸9の回転力が解除された状態で、弁開閉操作部10の回転方向に働く一定以上の大きな力(排水弁の全閉状態への復帰力)によって弁開閉操作部10が回転し始める。
【0079】
これにより、弁開閉操作10が高速で回転して排水弁を即座に全閉状態とすることができる。なお、この弁開閉操作10が高速で回転することによる排水弁の全閉動作時において、確かに、弁開閉操作部10は、高速で回転して排水弁を全閉とする位置にまで回転するが、弁開閉操作部10のコイルバネ支持孔12の壁面がコイルバネ13の側面上を摺動して回転する。したがって、弁開閉操作部10は、コイルバネ支持孔11の壁面とコイルバネ13との間に存在するある程度の摩擦力によって一定の制動力を受けながら回転する。しかも、本発明では、遠心力ガバナ機構60が設けられていて、この遠心力ガバナ機構60による制動動作が行われ、それによる制動力を受けながら回転して弁を閉動作させる。
【0080】
この遠心力ガバナ機構60の動作について説明する。遠心力ガバナ機構60は、前述したように、弁開閉動作部10の円筒部17が回転すると、この円筒部17に係合している第1の増速歯車61が回転し、さらに、第2の増速歯車62、第3の増速歯車63によって増速されて制動動作部64の回転板65が高速回転する。
【0081】
このように、この制動動作部64の回転板65は、第1,第2,第3の増速歯車車61,62,63を介してその回転力を受けているため、弁開閉動作部10における円筒部17の回転速度に対し、より大きな回転速度で回転するようになっている。したがって、弁開閉動作部10の回転が一定以上の速度(たとえば、図8のp5以降の復帰力による回転時の回転速度)で回転すると、制動動作部64の回転板65が高速回転を行い、その回転板65に設けられた制動部材66a,66bが回転板65の回転による遠心力で外側に広がり、蓋体73に形成された制動動作部収納部75の固定壁75aの内側面に接触し、固定壁75aとの間の摩擦力によって制動力が働く。
【0082】
これによって、排水弁の全閉状態への復帰力のみによる引っ張り力で、フリーな状態で排水弁が一気に閉じられるときのように、大きな衝撃音が発生することはない。しかも、排水弁の全閉状態への復帰力により、ロッド20は一定以上の移動速度が得られるので、確実な全閉状態を得ることが可能となる。
【0083】
また、遠心力ガバナ機構60による制動力は、制動部材66a,66bと蓋体73に設けられる制動動作部収納部75の固定壁75aに働く摩擦力によって得られ、この摩擦力は回転が速くなるほど大きくなるので、弁開閉制御部10の回転速度は安定したものとなる。このため、弁開閉操作に要する時間も安定し、これによって、タイミングスイッチswをオフさせるタイミングのバラツキを殆どなくすことができる。これによって、信号制御系の動作に安定性を持たせることができ、高精度な制御が可能となる。
【0084】
なお、この遠心力ガバナ機構60による制動動作は、円筒部17が一定以上の速度で回転したときにのみ行われる。すなわち、弁開閉操作部10が排水弁の全閉状態への復帰力により、一気に回転する動作(図8におけるp5以降の動作)を行う際は、円筒部17は一定以上の速度で回転し、円筒部17がモータ1の回転力を受けて回転している間(p0からp5まで)は、一定以上の速度とはならない。したがって、円筒部17がモータ1の回転力を受けて回転している間(p0からp5まで)は、第1、第2、第3の増速歯車61,62,63による増速回転が行われたとしても、円筒部17が一定以上の速度となるほどの増速はなされず、制動部材66a,66bには大きな遠心力は働かない。このため、制動部材66a,66bは、固定壁75aに摺接することはなく、制動動作は行われない。
【0085】
すなわち、この遠心力ガバナ機構60は、一定以上の遠心力が生じたときにのみ、その制動部材66a,66bが固定壁75aに摺接することとなるので、その一定以上の遠心力が生じるまでは制動力は働かないこととなる。しかも、制動力が効き始めると、遠心力が大きくなればなるほど摩擦力が大きくなり、大きな制動力を発生する。このため、速い速度のときは強い制動を効かすことができ、ゆっくり移動するときは弱い制動力となる。この結果、ロッド20の移動速度を安定化させると共に、確実な全閉が可能となる。
【0086】
図9は、以上説明した動作をダイヤグラムとして示すものである。初期状態では、ロッド係合部は、下死点(p0の位置)にあり、この状態から、モータ1が駆動を開始すると、タイミングスイッチswの可動接片s1の凸部Qは、弁開閉操作部10におけるカム部17aの凹部17cにあり、タイミングスイッチswはオフ状態にある。モータ1の回転により弁開閉操作部10が回転を開始すると、タイミングスイッチswの可動接片s1の凸部Qは、弁開閉操作部10におけるカム部17aの凹部17cから側面部に徐々に登って行くようになり、弁開閉操作部10が10度回転したところで(ロッド係合部19がp1の位置)、タイミングスイッチswがオン状態となる。
【0087】
弁開閉操作部10は、さらに回転を続け、ロッド係合部がp0の位置から20度回転したところで(p2の位置)排水弁が開き始め、モータ1がさらに回転を続け、弁開閉操作部10も回転を続けると、排水弁は全開状態となる。その後、ロッド係合部19がp3の位置に達すると、モータ制御部31によってモータ1の駆動が停止される。つまり、モータ1はタイミングスイッチswがオンとなってからt1時間後に停止する。
【0088】
そして、しばらくの間、ロッド係合部19はp3の位置のまま停止状態を保持し(排水弁全開状態)、排水が終了し排水弁を再び閉じるような指令がモータ制御部31に出されると、モータ制御部31は、モータ1を駆動する信号を出力する。これにより、モータ1は回転を再開し、弁開閉操作部10も回転を再開し、ロッド係合部19がp3の位置から動き始める。そして、ロッド係合部19が上死点(p4の位置)をわずかに過ぎたp5の位置に達すると、排水弁の全閉状態への復帰力によって引っ張られ、弁開閉操作部10は高速回転し、ロッド係合部19が直ちにp7の位置に達する。ロッド係合部19がこのp7の位置に達すると、排水弁が全閉状態となる。なお、タイミングスイッチswは、p7の位置に達する前のp6の位置(p0から320度の位置)に達したときにすでにオフしている。
【0089】
ロッド係合部19がp7の位置に達すると、ロッド係合部19に加わる排水弁の全閉状態への復帰力は無くなり、その後は、モータ1の回転によって弁開閉操作部10はさらに回転を続け、ロッド係合部19がp0の位置から360度回転(1回転)したところで、モータ制御部31の制御によってモータ1の駆動が停止する。つまり、モータ1はタイミングスイッチswがオフとなった時点からt2時間後に停止するような制御が行われる。
【0090】
なお、ロッド係合部19がp5の位置に達した以降は、遠心力ガバナ機構60による制動動作が行われた状態で閉動作が行われる。すなわち、ロッド係合部19がp5の位置に達した以降は、弁開閉操作部10は高速で回転し、それによって、遠心力ガバナ機構60における制動動作部64の制動部材66a,66bが遠心力を受けて外側に広がり、蓋体73の制動動作部75の固定壁75aと接触することによる摩擦力によって制動力が生じる。その制動力は、p6の手前付近で最大となり、それ以降は円筒部17の回転動作の終了とともに制動動作も終了する。
【0091】
以上が弁開閉操作部10が1回転することによる排水停止状態から排水状態となって再び排水停止となる1サイクル分の動作である。
【0092】
以上のような実施の形態では、モータ1の回転を出力する出力軸9と排水弁の開閉制御を行う弁開閉操作部10との間にコイルバネ13を介在し、このコイルバネ13と弁開閉操作部10との間の摩擦力を利用してワンウエイクラッチ機構を持たせるようにしている。これにより、きわめて簡単な構造ながら確実な排水弁の開閉制御が可能となる。また、排水弁を全閉とする際、弁開閉操作部10は、コイルバネ13の側面上を摺動するようにして回転するとともに、遠心力ガバナ機構60による制動力を受けて回転を行うので、排水弁の全閉状態への復帰力によって、何の抵抗もなくフリーな状態で勢いよく一気に閉じられることがなく、閉じられる際に衝撃音を発生することがなく、静かに排水弁を全閉状態とすることができる。
【0093】
また、前述したように、遠心力ガバナ機構60による制動力は、制動部材66a,66bと蓋体73に設けられる制動動作部収納部75の固定壁75aに働く摩擦力によって得られ、この摩擦力は、遠心力が大きくなるほどおおきくなるため、弁開閉制御部10の回転速度は安定したものとなり、弁開閉操作に要する時間も安定し、これによって、タイミングスイッチswをオフさせるタイミングのバラツキを殆どなくすことができる。これによって、信号制御系の動作に安定性を持たせることができ、高精度な制御が可能となる。
【0094】
さらに、モータ1の停止制御をタイミングスイッチswのオンとオフ信号を用いてオンまたはオフとなった時点からの時間制御によってモータ1の回転を停止するようにしている。したがって、1つのスイッチから得られるオンまたはオフの信号を用いるだけで、弁開閉操作部10の停止位置制御を行うことができるので、タイミングスイッチはオンとオフの状態を得ることのできる単純なオン・オフスイッチを用いるだけでよく、低コスト化を図ることができ、かつ、信号処理も単純なものとすることができる。
【0095】
なお、タイミングスイッチswのオンとオフは、時間制御を行うための開始点を決定するために用いるだけであるので、オンとオフを前述の例とは逆にしてもよい。つまり、前述の例では、p1の位置でタイミングスイッチswをオンさせそのオン信号からt1時間後にモータ1を停止させ、p6の位置でタイミングスイッチswをオフさせて、このオフ信号を用いてt2時間後にモータ1を停止させるようにしたが、p1の位置でオフさせ、このオフ信号からt1時間後にモータ1を停止させ、p6の位置でタイミングスイッチswをオンさせ、このオン信号を用いてt2時間後にモータ1を停止させるようにしてもよい。
【0096】
なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。たとえば、弁開閉操作部10に対してワンウエイクラッチの動作を可能とする機構としては、動作音に多少難があるがラチェット式としてもよく、さらには、180度以上の遊びを持ったカップリング式としてもよい。また、コイルバネ利用のワンウエイクラッチとしては、出力軸9と弁開閉操作部10の一体化をバネの拡開方向で行うのではなく、巻き締め方向で行うものにしてもよい。
【0097】
また、前述の実施の形態では、排水弁を閉じる動作の際、タイミングスイッチswのオフ信号を用いて、このオフ信号から一定時間後(ロッド係合部19が下死点に到達する時間)に、モータ1の駆動を停止するというような制御を行うようにしたが、オフ信号を用いた時間制御を行わなくても、たとえば、排水弁が完全な閉状態となる位置を予め調べておき、ロッド係合部19がその位置を通過したとき、タイミングスイッチswをオフさせ、そのタイミングスイッチswのオフ信号をそのまま用いてタイミングスイッチswがオフとなったと同時にモータ1を停止させるようにしてもよい。
【0098】
さらには、全閉状態での停止は、タイミングスイッチswの信号を全く利用せず、排水弁の復帰力によって停止した位置で停止させるようにしても良い。このとき、モータ1は、駆動開始後、P5の位置を過ぎた直後に停止させるようにするのが好ましい。
【0099】
また、遠心力ガバナ機構60は、前述の実施の形態で示したような形式のものに限られるものではなく、種々の形式の遠心力ガバナ機構、たとえば腕部を両端で支持し、その中央が外方に拡がる構造や、腕部に重りを入れて遠心力を働かせ易くした構造の遠心力ガバナ機構などを使用できることは勿論である。
【0100】
また、前述の実施の形態においては、遠心力ガバナ機構60を構成する第1の増速歯車61と排水弁開閉部10の円筒部17とを係合させるために、第1の増速歯車61側に凸部を設け、円筒部17側に凹部を設けるようにしたが、これは逆でもよい。すなわち、第1の増速歯車61側に凹部を設け、円筒部17側に第1の増速歯車61側の凹部に係合する凸部を設けるようにしてもよい。その場合、円筒部17に設けられたカムとしての凹部と凸部の関係を逆に形成(図2における凹部17c部分を凸部とする)し、それに伴って、タイミングスイッチswのオンとオフを、円筒部17の凸部でオフ、凹部(円筒部17側面における凸部以外の側面)においてオンとなるような設定とすればよい。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のモータアクチュエータでは、第2の操作をなすための動作を行う際、一気に動作が行われることなく一定の制動力を受けながら動作するので、簡単な機構で衝撃音の発生を防止でき動作音を殆どなくすことができる。すなわち、排水弁の開閉動作の確実性、機構のより一層の単純化を図ることができるとともに、排水弁の閉動作における衝撃音の問題を大幅に改善し、かつ、低コスト化も可能となる。
【0102】
したがって、本発明を洗濯機などの排水弁に適用することにより、排水制御時の運転を静かなものとすることができる。また、本発明によれば、制動力発生機による制動力は、制動部材と固定側の部材との間に働く摩擦力によって得られ、この摩擦力は殆ど一定に保たれるため、弁開閉制御部の動作速度は安定したものとなり、弁閉操作に要する時間も安定し、これによって、信号制御系の動作に安定性を持たせることができ、高精度な制御が可能となる。
【0103】
また、他の発明では、リング状歯車を取り付ける際、カムに設けられたカム部形成用の凹部または凸部をリング状歯車側の凸部または凹部に係合するように位置合わせを行ったのちに、両者を相対移動させて(軸方向にスライドさせて)取り付けるだけでよいので、カム部を有するカムに、リング状歯車を簡単かつ確実に取り付けことができる。
【0104】
さらに、他の発明では、操作部を取り付ける際、操作部の円筒部に設けられたカム部形成用の凹部または凸部をリング状歯車側の凸部または凹部に係合するように位置合わせを行ったのちに、操作部を出力軸の軸方向にスライドさせて取り付けるだけでよいので、操作部の取り付けを容易なものとすることができる。しかも、こうして操作部を取り付ければ自動的に操作部の円筒部とリング状歯車との係合状態を得ることができるので、出力軸に対する操作部の取り付け作業性を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である排水弁開閉制御装置の構成を説明する側断面図である。
【図2】図1で示した排水弁制御装置における弁開閉操作部およびそれに関連する部分の構成を示す分解斜視図である。
【図3】図1で示した排水弁制御装置の平面図であり、弁開閉操作部についてはそのカム部のみを断面で示した図である。
【図4】図1で示した排水弁開閉制御装置におけるモータ駆動制御を説明する電気的な構成図である。
【図5】図1で示した排水弁制御装置の平面図であり、遠心力ガバナ機構における第1から第3の増速歯車の関係を主に示した図である。
【図6】図1で示した排水弁制御装置に用いられる遠心力ガバナ機構の制動動作部を示す平面図である。
【図7】図1で示した排水弁制御装置中の遠心力ガバナ機構の第1の増速歯車と円筒部との関係を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態である排水弁開閉制御装置の動作を説明するために弁開閉操作部の動きを模式的に示す図である。
【図9】本発明の実施の形態である排水弁開閉制御装置の動作を説明するためのダイヤグラムである。
【符号の説明】
1 モータ(排水弁開閉のための駆動源)
9 出力軸(クラッチ機構の一部)
10 弁開閉操作部(クラッチ機構の一部)
12 コイルバネ支持孔(クラッチ機構の一部)
13 コイルバネ(クラッチ機構の一部)
14 ホルダ(クラッチ機構の一部)
17 円筒部
17a カム部
17b コイルバネ保持部
17c 凹部
17d リング状歯車(第1の増速歯車)が係合する凹部
19 ロッド係合部
20 ロッド
60 遠心力ガバナ機構(制動力発生機構)
61 第1の増速歯車(増速輪列の一部)
62 第2の増速歯車(増速輪列の一部)
63 第3の増速歯車(増速輪列の一部)
64 制動動作部
65 回転板
66a,66b 制動部材
73 蓋体
75 制動動作部収納部

Claims (4)

  1. 駆動源としてのモータと、
    このモータからの駆動力を減速して出力軸に伝達する減速輪列と、
    上記出力軸の回転に連動し、ある状態に復帰しようとする復帰力を有する負荷の当該復帰力に抗して動作することによって排水弁を開状態とする第1の操作をなし、この第1の操作をなした状態から所定のタイミングで上記負荷の復帰力を受けて上記モータの回転力を受けない状態で動作することによって上記排水弁を閉状態とする第2の操作をなす操作部と、
    この操作部と上記モータとの間に設けられ、上記出力軸が予め定めた一方向に回転したときはその回転力を継状態とし、上記出力軸が上記予め定めた一方向とは反対方向に回転したときはその回転力を断とする動力伝達部材を有するワンウエイクラッチからなり、上記モータの回転力を当該操作部に対し継断するクラッチ機構と、を有するモータアクチュエータにおいて、
    上記減速輪列とは別経路に設けられ、上記操作部が上記第2の操作をなすための動作を回転力として受けて、その回転力を増速させる増速輪列およびこの増速輪列の出力歯車に設けられ上記操作部の動作に対し制動力を与える制動動作部からなる制動力発生機構を有し、
    上記ワンウエイクラッチは、上記出力軸と上記操作部とを同軸上に構成し、両者の間に上記動力伝達部材としてのコイルバネを介在させてなり、上記第1の操作をなす際は、このコイルバネの径方向に働く弾性力によって生じる摩擦力により、上記出力軸の回転力を上記操作部に伝達し、上記第2の操作をなす際は、上記コイルバネの上記径の変化とは逆方向の変化による摩擦力の減少によって、上記操作部を滑り回転可能とし、上記制動力発生機構は、上記操作部の上記第2の操作が一定以上の動作速度でなされると、上記操作部の動作に対し制動力を与えるようにしたことを特徴とするモータアクチュエータ。
  2. 前記操作部は、前記出力軸の回転力を受けて回転する回転体とし、その回転力を直線的な往復運動に変換する機構を有し、往路で前記第1の操作をなし、復路で第2の操作をなす構成とし、自身が下死点から上死点まで回転する間においては、前記負荷の復帰力に抗して動作することによって前記第1の操作をなし、自身が上死点から下死点まで回転する間においては、前記負荷の復帰力を受けて前記モータの回転力を受けない状態で動作して前記第2の操作をなすことを特徴とする請求項1記載のモータアクチュエータ。
  3. 駆動源としてのモータと、このモータからの駆動力を受けて回転するカムと、このカムに設けられた凹凸部を有するカム部によってスイッチ接片が作動することでスイッチのオンまたはオフがなされるスイッチ機構とを有するモータアクチュエータにおいて、上記カム部の凸部または凹部で形成されるスイッチ変位動作部と軸方向に隣接して同様形状の凸部または凹部からなる係合部を上記カムに設け、この係合部に係合する凹部または凸部からなる被係合部をその内周部に有し上記カムの回転を他に伝達するリング状歯車を、その被係合部が上記スイッチ変位動作部に一旦はまり合う状態を経由して上記係合部に係合させることで、上記カムと上記リング状歯車とをその回転方向に関して一体化させたことを特徴とするモータアクチュエータ。
  4. 駆動源としてのモータと、このモータからの駆動力を減速して出力軸に伝達する減速輪列と、上記出力軸の回転に連動して回転し、ある状態に復帰しようとする復帰力を有する負荷の当該復帰力に抗して回転動作することによって第1の操作をなし、この第1の操作状態から所定のタイミングで当該負荷の復帰力を受けて上記モータの回転力を受けない状態で回転動作することによって第2の操作をなす操作部とを構成要素として含むモータアクチュエータにおいて、上記操作部は、上記出力軸が挿入される円筒部を有し、この円筒部の側面には、上記モータの運転開始と停止のタイミングを制御するためのスイッチに対 するオン・オフ制御を行う凹部と凸部を有するカム部が形成されるとともに、この操作部の円筒部の回転に連動して回転するリング状の歯車がその円筒部に環装されるように設けられ、上記円筒部と上記リング状の歯車との係合状態を得るために、上記円筒部側には上記リング状の歯車側の内周縁側に設けられた凸部または凹部に係合可能とするための凹部または凸部を有し、その凹部または凸部は前記カム部を形成する凹部または凸部の延長上に形成され、この操作部を上記出力軸に取り付ける際は、上記リング状の歯車側の凸部または凹部と上記円筒部側に形成されたカム部形成用の凹部または凸部とを係合させた状態で、上記操作部をスライドさせて取り付けを行うことで、上記リング状の歯車側の凸部または凹部と上記カム部形成用の凹部または凸部の延長上に設けられた上記凹部または凸部とが係合されることを特徴とするモータアクチュエータ。
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