JP2001161046A - モータアクチュエータ - Google Patents

モータアクチュエータ

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JP2001161046A
JP2001161046A JP33889599A JP33889599A JP2001161046A JP 2001161046 A JP2001161046 A JP 2001161046A JP 33889599 A JP33889599 A JP 33889599A JP 33889599 A JP33889599 A JP 33889599A JP 2001161046 A JP2001161046 A JP 2001161046A
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一哲 佐々木
Toshiharu Matsushima
俊治 松島
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和憲 西川
Ryuhei Wada
隆平 和田
Yoshinori Shinohara
義徳 篠原
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  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯機などの排水弁を確実に開閉制御すると
ともに、全閉状態とする際に衝撃音を生じないようにす
る。 【解決手段】 このモータアクチュエータは、モータ1
の回転力が減速輪列を介して伝達される出力軸9と、出
力軸9の回転力を受けて回転し、その回転力を直線的な
往復運動として出力することで排水弁の開閉操作を行う
弁開閉操作部10と、出力軸9の回転力を弁開閉操作部
10に対し継脱可能に伝達するワンウエイクラッチ機構
の一部としてのコイルバネ13と、排水弁の閉動作時に
弁開閉操作部10に制動を与えながら閉動作させる遠心
力ガバナ機構60とを有する。遠心力ガバナ機構60
は、弁開閉動作部10の回転が一定以上の速度(排水弁
の復帰力による回転時の回転速度)で回転すると、回転
板65が高速回転を行い、その回転板65に設けられた
制動部材66a,66bが遠心力で外側に広がり、蓋体
73に形成された制動動作部収納部75の固定壁75a
の内側面に接触し、固定壁75aとの間の摩擦力によっ
て制動力が働く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯機などの排水
弁の開閉を小型モータ等を用いて制御する排水弁開閉装
置などに好適なモータアクチュエータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】洗濯機などに用いられる排水弁開閉制御
装置は、従来、排水弁の開閉制御と洗濯機の様々な動作
制御を1つの制御装置で行う方式が多く採用されてい
る。たとえば、洗濯動作時における洗濯用モータ(洗濯
機駆動用のモータ)の駆動やその後の排水を行うための
排水弁の開閉制御、さらに、脱水時などにおいては、排
水弁を開(排水)状態として洗濯槽を高速回転させ、脱
水が終了すると排水弁を閉じるとともに洗濯用モータも
停止させるというような制御等を1つの制御装置で行う
ようにしている。なお、脱水時に洗濯槽の蓋が開けられ
ると、洗濯槽を急停止させる制御なども可能なように制
御装置が構成されている。
【0003】このような排水弁開閉制御装置としては、
実開平1−121591号公報に開示されている装置等
が知られている。この装置は、脱水時に停電などが発生
した場合、ユーザに対する安全性への配慮のため、停電
復旧後には初期位置に確実に戻っているような制御を行
う必要があり、制御全体が複雑なものとなっている。
【0004】このため、排水弁の開閉制御とそれ以外の
様々な制御を別個に行うようにする方式が一部で採用さ
れている(特開平6−79093号公報参照)。このよ
うな方式の排水弁開閉制御装置にあっては、排水弁の開
閉のみ考えた制御を行うようにすればよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】排水弁の開閉のみを考
えた排水弁開閉制御装置は、前述したような洗濯機の様
々な制御を一括して行う方式に比べると、制御内容も大
幅に簡略化され、その構造も単純化されたものとなって
いる。しかしながら、このような排水弁開閉制御装置に
あっても、排水弁を閉じる際の衝撃音が大きいという問
題は依然として残っている。
【0006】一般に、従来のこの種の排水弁開閉制御装
置は、排水弁に対し、常時、全閉状態に復帰させようと
する力が加えられており、開状態とするときは、この全
閉状態に復帰させようとする力に抗して排水弁を開動作
させ、全開状態から全閉状態に移行させる際は、前述の
全閉状態に復帰させようとする力によって勢いよく瞬時
に閉状態とさせるのが普通である。このように、排水弁
を勢いよく瞬時に閉状態とさせるのは、排水弁の閉状態
を確実にして水漏れを防ぐためである。
【0007】このように、従来のこの種の排水弁開閉制
御装置は、排水弁を開状態から閉状態とするときの衝撃
音が大きいという問題があり、改善が望まれている。ま
た、排水弁の開閉動作の確実性や、機構のより一層の単
純化、かつ、低コスト化は常に要求されるところであ
り、それに対応できる排水弁開閉制御装置の開発が望ま
れている。
【0008】本発明は、洗濯機の排水弁制御装置などに
適用されることで効果を発揮し、排水弁の開閉動作の確
実性、機構のより一層の単純化を図るとともに、排水弁
の閉動作における衝撃音の問題を大幅に改善し、かつ、
低コスト化をも可能としたモータアクチュエータを提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明のモータアクチュエータは、駆動源としての
モータと、このモータからの駆動力を減速して出力軸に
伝達する減速輪列と、出力軸の回転に連動し、ある状態
に復帰しようとする復帰力を有する負荷の当該復帰力に
抗して動作することによって第1の操作をなし、この第
1の操作をなした状態から所定のタイミングで負荷の復
帰力を受けてモータの回転力を受けない状態で動作する
ことによって第2の操作をなす操作部と、この操作部と
モータとの間に設けられ、モータの回転力を当該操作部
に対し継断するクラッチ機構と、上述の減速輪列とは別
経路に設けられ、操作部が第2の操作をなすための動作
を回転力として受けて、その回転力を増速させる増速輪
列およびこの増速輪列の出力歯車に設けられ操作部の動
作に対し制動力を与える制動動作部からなる制動力発生
機構とを有した構成としている。
【0010】本発明は、洗濯機などの排水弁を開閉制御
する排水弁開閉装置に好適なモータアクチュエータであ
る。本発明のモータアクチュエータが適用される排水弁
開閉装置は、モータの回転力をワンウエイクラッチ機構
などのクラッチ機構によって予め定めた一方向のみの回
転力として操作部に伝達するようにし、この一方向の回
転力を受けているときは、操作部の第1の操作内容とし
て、たとえば、排水弁の開動作を行い(全閉状態に復帰
しようとする復帰力に抗した動作)、排水弁が前開状態
となったあとは、所定のタイミングで、操作部は第2の
操作を行う。その第2の操作内容は、モータの回転力を
受けずに全閉状態に復帰しようとする復帰力を受けて操
作部を高速に動作させて排水弁を全閉状態とする。
【0011】この弁の閉動作時には、瞬時に全閉状態と
なるのではなく、制動力発生機構の動作によって、一定
の制動力が働き、制動力を受けた状態で回転しながら全
閉状態とするので、大きな衝撃音が発生することはな
く、しかも、確実な全閉状態を得るには十分な力で閉動
作が行われるので、排水弁が不完全な状態で閉じられる
ことはない。すなわち、排水弁の開閉動作の確実性、機
構のより一層の単純化を図ることができるとともに、排
水弁の閉動作における衝撃音の問題を大幅に改善し、か
つ、低コスト化をも可能とすることができる。
【0012】このようなモータアクチュエータにあっ
て、そのクラッチ機構は、出力軸が予め定めた一方向に
回転したときはその回転力を継状態とし、出力軸が予め
定めた一方向とは反対方向に回転したときはその回転力
を断とする動力伝達部材を有するワンウエイクラッチと
し、制動力発生機構は、操作部の第2の操作が一定以上
の動作速度でなされると、操作部の動作に対し制動力を
与えるようにするのが好ましい。
【0013】クラッチ機構がワンウエイクラッチとされ
ているので、回転方向による力の継断を確実かつ安価に
達成できる。また、ワンウエイクラッチとすることによ
って、たとえば、本発明を排水弁開閉装置に適用するこ
とにより、弁開閉操作部が1回転する間に、排水弁を全
閉状態から全開状態、さらに再び全閉状態とするといっ
た排水弁の開閉サイクルを簡単な構造で実現できる。ま
た、操作部の第2の操作が一定以上の動作速度でなされ
ると、操作部の動作に対し制動力を与えるようにするこ
とで、ゆっくりした動きのときに制動を効かせ、止めて
しまうことが無くなると共に、動作速度が速いと制動が
効き、衝撃音を確実に低下させることができる。
【0014】さらに、他の発明は、上述のモータアクチ
ュエータに加え、そのワンウエイクラッチは、出力軸と
操作部とを同軸上に構成し、両者の間に動力伝達部材と
してのコイルバネを介在させてなり、第1の操作をなす
際は、このコイルバネの径方向に働く弾性力によって生
じる摩擦力により、出力軸の回転力を操作部に伝達し、
第2の操作をなす際は、コイルバネの上述の径の変化と
は逆方向の変化による摩擦力の減少によって、操作部を
滑り回転可能とするようにしている。
【0015】このように、ワンウエイクラッチをコイル
バネの径方向に働く弾性力によって生じる摩擦力や逆方
向の変化による摩擦力の減少によって、操作部を滑り回
転可能とした構成としたので、簡単な構成で確実な動作
を行わせることができる。また、これをたとえば、排水
弁開閉装置に適用することにより、弁開閉操作部が1回
転する間に、排水弁を全閉状態から全開状態、さらに再
び全閉状態とするといった排水弁の開閉サイクルを確実
に実現できる。
【0016】また、他の発明は、上述の各発明のモータ
アクチュエータに加え、操作部は、出力軸の回転力を受
けて回転する回転体とし、その回転力を直線的な往復運
動に変換する機構を有し、往路で前記第1の操作をな
し、復路で第2の操作をなす構成とし、自身が下死点か
ら上死点まで回転する間においては、前記負荷の復帰力
に抗して動作することによって第1の操作をなし、自身
が上死点から下死点まで回転する間においては、負荷の
復帰力を受けてモータの回転力を受けない状態で動作し
て第2の操作をなすようにしている。
【0017】このように構成したため、いわゆるリンク
機構を効率的に利用することとなり、構成が簡単となる
と共に、力の伝達効率が良いものとなる。また、本発明
を、たとえば排水弁開閉装置に適用することにより、弁
開閉操作部が1回転する間に、排水弁を全閉状態から全
開状態、さらに再び全閉状態とするといった排水弁の開
閉サイクルを簡単な構造で高精度、高効率な装置とする
ことができる。
【0018】また、他の発明のモータアクチュエータ
は、駆動源としてのモータと、このモータからの駆動力
を受けて回転するカムと、このカムに設けられた凹凸部
を有するカム部によってスイッチ接片が作動することで
スイッチのオンまたはオフがなされるスイッチ機構とを
有するモータアクチュエータにおいて、カム部の凸部ま
たは凹部で形成されるスイッチ変位動作部と軸方向に隣
接して同様形状の凸部または凹部からなる係合部をカム
に設け、この係合部に係合する凹部または凸部からなる
被係合部をその内周部に有しカムの回転を他に伝達する
リング状歯車を、その被係合部がスイッチ変位動作部に
一旦はまり合う状態を経由して係合部に係合させること
で、カムとリング状歯車とをその回転方向に関して一体
化させている。
【0019】これによって、リング状歯車を取り付ける
際は、カムに設けられたカム部形成用の凹部または凸部
をリング状歯車側の凸部または凹部に係合するように位
置合わせを行ったのちに、両者を相対移動させて(軸方
向にスライドさせて)取り付けるだけでよいので、カム
部を有するカムに、リング状歯車を簡単かつ確実に取り
付けことができる。
【0020】また、本発明のモータアクチュエータは、
駆動源としてのモータと、このモータからの駆動力を減
速して出力軸に伝達する減速輪列と、出力軸の回転に連
動して回転し、ある状態に復帰しようとする復帰力を有
する負荷の当該復帰力に抗して回転動作することによっ
て第1の操作をなし、この第1の操作状態から所定のタ
イミングで当該負荷の復帰力を受けて、モータの回転力
を受けない状態で回転動作することによって第2の操作
をなす操作部とを構成要素として含むモータアクチュエ
ータにおいて、操作部は、出力軸が挿入される円筒部を
有し、この円筒部の側面には、モータの運転開始と停止
のタイミングを制御するためのスイッチに対するオン・
オフ制御を行う凹部と凸部を有するカム部が形成される
とともに、この操作部の円筒部の回転に連動するリング
状の歯車がその円筒部に環装されるように設けられ、円
筒部とリング状の歯車との係合状態を得るために、円筒
部側にはリング状の歯車側の内周縁側に設けられた凸部
または凹部に係合可能とするための凹部または凸部を有
し、その凹部または凸部は前記カム部を形成する凹部ま
たは凸部の延長上に形成され、この操作部を出力軸に取
り付ける際は、リング状の歯車側の凸部または凹部と円
筒部側に形成されたカム部形成用の凹部または凸部とを
係合させた状態で、操作部をスライドさせて取り付けを
行うことで、リング状の歯車側の凸部または凹部とカム
部形成用の凹部または凸部の延長上に設けられた凹部ま
たは凸部とが係合されるようにしている。
【0021】これによって、操作部を取り付ける際は、
操作部の円筒部に設けられたカム部形成用の凹部または
凸部をリング状歯車側の凸部または凹部に係合するよう
に位置合わせを行ったのちに、操作部を出力軸の軸方向
にスライドさせて取り付けるだけでよいので、操作部の
取り付けを容易なものとすることができる。しかも、こ
うして操作部を取り付ければ自動的に操作部の円筒部と
リング状歯車との係合状態を得ることができるので、出
力軸に対する操作部の取り付け作業性を大幅に向上する
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図1から図9に基づき説明する。
【0023】図1は、本発明のモータアクチュエータと
なる排水弁開閉制御装置の構成を示す側断面図であり、
排水弁開閉駆動源としての排水弁駆動用モータ(以下、
単にモータという)1のロータ1aの回転力は、その回
転軸2に取り付けられたピニオン3から1番歯車4、2
番歯車5、3番歯車6、4番歯車7を介して出力歯車8
に伝達される。この出力歯車8には出力軸9が取り付け
られ、この出力軸9には弁開閉操作部10が取り付けら
れる。ここで、モータ1とは、ロータ1aやステータな
どから構成されるモータ部と、ピニオン3や各歯車4,
5,6,7,8等から構成される減速輪列とを有するい
わゆるギア付きモータと呼ばれている部分を指すことと
する。
【0024】なお、1番歯車4の図1で下方には逆転防
止レバー4aが設けられており、ロータ1aの逆転が阻
止されるようになっている。また、モータ1は、この実
施の形態では、小型同期モータとされているが、ステッ
ピングモータ等他のモータや他の駆動源としても良い。
【0025】また、この排水弁開閉制御装置には、制動
力発生機構としての遠心力ガバナ機構60が設けられて
いる。この遠心力ガバナ機構60は、弁開閉操作部10
の閉動作時において、急激な閉動作を防止するための機
構であり、上述したモータ1から出力軸9までのモータ
1の駆動力伝達経路とは別経路に設けられる。この遠心
力ガバナ機構60についての構成やその詳細な動作など
については後述する。
【0026】モータ1は、金属製のモータケース70
と、樹脂製のケース本体71とで、その筐体が形成さ
れ、その内部に、ロータ1aや、このモータ1の駆動力
を出力軸9に伝達するための歯車群や、出力軸9などが
保持されている。なお、モータケース70とケース本体
71との間には、歯車群を支持する金属製の中地板72
が配置されている。一方、弁開閉操作部10や遠心力ガ
バナ機構60などはケース本体71と蓋体73との間に
配置され、モータ1部分とは、ケース本体71によって
仕切られた状態で収納される。なお、ケース本体71に
蓋体73が装着されると、弁開閉操作部10は、それを
構成する一部の部品(円筒部17、円盤部18、ロッド
係合部19など)が蓋体73から外部に突出した状態と
なる。
【0027】図2は、弁開閉操作部10とそれに直接関
連する部分を取り出して示す図であり、この図2を参照
しながらさらに説明する。なお、この操作部となる弁開
閉操作部10とモータ1との間に、モータ1の回転力を
弁開閉操作部10に対し継断するクラッチ機構が設けら
れている。
【0028】弁開閉操作部10は、その下端側に出力歯
車8の出力軸9よりもわずかに大径の軸受け孔11が設
けられ、その軸受け孔11の上方には上端開口部までの
間に軸受け孔11よりも大径のコイルバネ支持孔12が
設けられる。このコイルバネ支持孔12にはコイルバネ
13が圧入される。コイルバネ13はその径を小さくす
るようにしてコイルバネ支持孔12に圧入されることに
より、コイルバネ支持孔12の壁面に対し、その壁面を
押し広げるような力を与えることで支持される。
【0029】このコイルバネ13は、弁開閉操作部10
が出力軸9の回転に対しワンウエイクラッチ動作による
回転を可能とするために、動力伝達部材として設けられ
るもので、図2からもわかるように、その上端側の先端
部がコイルバネ13の中心軸方向に向かって内側に折り
曲げられて形成された突出部13aが設けられている。
弁開閉操作部10は、コイルバネ13をコイルバネ支持
孔12に圧入した状態で、その軸受け孔11に出力軸9
を貫通させる。
【0030】このように軸受け孔11を貫通した出力軸
9の先端部には、弁開閉操作部10の上方開口面側か
ら、ホルダ14が取り付けられる。このホルダ14は円
盤状をなし、その中心部には出力軸9の先端部が挿入さ
れる出力軸取付孔15が設けられる。このホルダ14
は、出力軸9の回転と共に回転するものであり、それを
可能とするために、出力軸9の先端部の横断面形状を円
形でなく、たとえば、直線部分を有する長円形とし、ホ
ルダ14の出力軸取付孔15側もそれに合致する形状と
している。
【0031】また、ホルダ14の下端側には、前述した
コイルバネ13の突出部13aが挿入されるスリット1
4aが設けられる。このホルダ14を出力軸9に取り付
ける際は、その出力軸取付孔15に出力軸9の先端部を
挿入するとともに、そのスリット14aにコイルバネ1
3の突出部13aが入り込むように位置決めしながら取
り付ける。また、出力軸9の先端部には、タッピングネ
ジ16が挿入されるネジ孔9aが設けられ、このネジ孔
9aにタッピングネジ16を挿入してねじ込むことによ
り、タッピングネジ16の頭(出力軸取付孔15よりも
大きな外径を有する)によってホルダ14が出力軸9に
固定される。なお、コイルバネ13の下端側の端部は、
どこにも係合しないフリーな状態となっている。
【0032】このように、出力軸9、操作部としての弁
開閉操作部10、コイルバネ13およびホルダ14によ
って、ワンウエイクラッチ機構を構成している。
【0033】この弁開閉操作部10は、外観的には円筒
部17とその上端側に設けられた円盤部18と、その円
盤部18の外周から図2で上方に突出したロッド係合部
19と、このロッド係合部19に係合しているロッド2
0とを有した構成となっている。なお、円筒部17は、
図2で下方のカム部17aと、上方のコイルバネ保持部
17bと、遠心力ガバナ機構60との係合を可能とする
凹部17d(この遠心力ガバナ機構60との係合関係に
ついては後述する)で構成されている。
【0034】カム部17aは、タイミングスイッチsw
のオン・オフを制御をする働きをする部分で、凹部17
cが設けられている(この凹部17c以外の円筒部17
の側面が凸部として働く)。このカム部17aは、図3
で示されるスイッチswの可動接片s1の凸部Qが常時
接触した状態となっており、弁開閉操作部10が回転す
ることにより、スイッチswをオンまたはオフさせるよ
うになっている。なお、弁開閉操作部10の回転とスイ
ッチswのオン・オフ、さらに、それによる排水弁開閉
動作の関係などについては後に説明する。
【0035】なお、図3は、図1を矢印A方向から見た
平面図であり、スイッチswの可動接片s1に対するカ
ム部17aのカムとしての働きをわかりやすくするた
め、弁開閉操作部10を円筒部17のカム部17aで断
面として示し、図面が繁雑とならないように、遠心力ガ
バナ機構60を構成する部品などの図示は省略されてい
る。
【0036】このような弁開閉操作部10は、出力軸9
の回転を受けて回転することにより、ロッド係合部19
に係合しているロッド20を直線的な往復運動とする。
このロッド20の他端側には排水弁機構(図示せず)が
存在し、ロッド20の直線的な往復運動により、排水弁
を開閉可能としている。
【0037】なお、制御対象となる排水弁には、全閉状
態に復帰しようとする力が常時加わっており、この排水
弁を開動作させる際は、その全閉状態に復帰しようとす
る力に抗してロッド20が排水弁を引っ張るようにして
図1の矢印x方向に動作し、逆に、全開状態にある排水
弁を全閉状態とする際は、ロッド20はその全閉状態に
復帰しようとする力を受けて図1の矢印x’方向に動作
する。このような排水弁機構そのものについては、特に
本発明の要旨ではないので、それらの図示および説明は
省略する。
【0038】ところで、コイルバネ13は、出力軸9の
回転力を弁開閉操作部10に対し継脱可能に伝達するワ
ンウエイクラッチとしての働きをするものであり、これ
について説明する。
【0039】コイルバネ13の先端部に設けられた突出
部13aは、前述したように、ホルダ14のスリット1
4aに入り込んでおり、両者は係合状態にある。また、
ホルダ14と出力軸9は、タッピングネジ16により固
定されているため、出力軸9が図2の矢示W方向に回転
することにより、ホルダ14とコイルバネ13も同時に
W方向に回転する。このコイルバネ13が回転すること
によって、コイルバネ13と弁開閉操作部10のコイル
バネ支持孔12の壁面との間の摩擦力(コイルバネ13
がその径を大きくしようとする力による摩擦力)によっ
て、弁開閉操作部10に対し出力軸9の回転が伝達され
る。これにより、弁開閉操作部10は出力軸9の回転に
伴って回転する。
【0040】なお、出力軸9のW方向の回転に対し、ロ
ッド20は、全閉状態に戻ろうとする復帰力が強く働い
ているため、コイルバネ13は、一層その径が大きくな
るように作用する。このため、弁開閉操作部10は、出
力軸9と完全に一体化し、モータ1によって確実にW方
向に回転させられる。
【0041】弁開閉操作部10は出力軸9のW方向の回
転に対しては、出力軸9の回転力を受けてW方向に回転
するが、停止した際に、逆方向(=W’方向)への回転
が阻止されるようになっている。すなわち、コイルバネ
は13は、一端(突出部13a)側がホルダ14に係合
しており、弁開閉操作10に出力軸9のW方向の回転と
は逆方向の力が加わったときは、コイルバネ13にはそ
の径を大きくするような力が働くようになっている。
【0042】これにより、コイルバネ13とコイルバネ
支持孔12の壁面との間の摩擦力がより大きくなり、出
力軸9と弁開閉操作部10は、完全に一体化する。とこ
ろが、逆転防止レバー4aによって逆転が阻止されるた
め、弁開閉操作部10の逆方向の回転は阻止される。し
たがって、排水弁が全閉となっている状態から全開とし
た際、排水弁の全閉状態への復帰力に抗して弁開閉操作
部10を全開状態で停止させることができる。
【0043】一方、弁開閉操作部10に出力軸9の回転
と同一方向(=W方向)に一定以上の力(排水弁の全閉
状態への復帰力のように、コイルバネ13とコイルバネ
支持孔11の壁面との間の摩擦力より大きい力)が加わ
ったときは、その力によって弁開閉操作部10は、コイ
ルバネ13の側面上を滑り回転する。
【0044】したがって、排水弁が全開となっている状
態から全閉とする際、排水弁の全閉状態への復帰力によ
って、弁開閉操作部10を出力軸9の回転方向(=W方
向)に出力軸9の回転とは無関係に素早く回転させるこ
とができ、排水弁を直ちに全閉状態とすることができ
る。なお、このとき、弁開閉操作部10は、コイルバネ
13との間に存在する摩擦力および後述する遠心力ガバ
ナ機構60によって一定の制動力を受けながら回転す
る。なお、このような排水弁の開閉制御動作については
後に詳細に説明する。
【0045】次にスイッチswについて、図3を参照し
ながら説明する。このスイッチswは可動接片s1と固
定接片s2からなり、可動接片s1の先端部には凸部Q
が設けられ、この凸部Qが弁開閉操作部10の円筒部1
7のカム部17aを形成する凹部17cに接触するよう
に配置される。
【0046】そして、弁開閉操作部10が回転すること
により、可動接片s1が円筒部17に設けられたカム部
17aを形成する凹部17cに落ち込んだ状態となる
と、可動接片s1は固定接片s2から離れてスイッチs
wはオフとなる。そして、この状態から、弁開閉操作部
10が回転して行くことにより、凹部17cからカム部
17aの側面上に徐々に登って行き、凸部Qがあるとこ
ろにまで登った位置に到達すると、可動接片s1は固定
接片s2に接触する状態となり、スイッチswはオンと
なる。
【0047】このスイッチswは、そのオンまたはオフ
の信号を、回転駆動しているモータ1を停止させるタイ
ミング信号として出力するもであるため、以下では、こ
のスイッチswをタイミングスイッチswという。つま
り、弁開閉操作部10が回転動作しているときにおい
て、弁開閉操作部10がある位置から回転を開始して所
定角度だけ回転した定位置に確実に停止させる制御を行
うときの基準となるタイミングを発生するものである。
その基準となるタイミング信号として、オンまたはオフ
信号を用いる。この具体的な動作については後述する。
【0048】図4は、モータ1に対する電気的な制御を
説明するブロック図であり、排水弁開閉駆動源制御部
(以下、モータ制御部という)31はマイコンなどから
なり、モータ1に対する駆動制御を行うものであり、そ
の駆動制御の1つとして、タイミングスイッチswから
のオンまたはオフ信号を受けて、そのオンまたはオフ信
号の受信タイミングを基準にして、モータ1の駆動を時
間制御する。
【0049】たとえば、排水の開始を示す信号を受ける
と、モータ1の回転を開始させ、排水弁を開状態とする
ように弁開閉操作部10を回転させるが、このとき、排
水弁が全開状態となった時点でモータ1の回転を一時停
止させて、排水弁の全開状態を所定時間だけ保持する必
要がある。このような制御を行う際、回転しているモー
タ1の回転を一時停止させるためのタイミングを、タイ
ミングスイッチswからのオン(またはオフ)信号によ
り得るようにしている。
【0050】すなわち、排水弁を開状態とするためにモ
ータ1が回転し、それによって、弁開閉操作部10も回
転し始めたとすると、その弁開閉操作部10が回転を開
始してから、まもなく、タイミングスイッチswがオン
(またはオフ)となるように設定し、タイミングスイッ
チswがオン(またはオフ)となった信号を受けて、そ
のオン(またはオフ)となった時点から排水弁が全開と
なるまでの時間t1を予め求めておく。そして、タイミ
ングスイッチswがオン(またはオフ)となってからt
1時間後にモータ1の回転を停止させるように設定して
おく。これにより、排水弁が全開状態となった以降の所
定位置で確実に弁開閉操作部10を停止させることがで
きる。
【0051】また、本発明では、前述したように、弁開
閉操作部10の閉動作時における急激な閉動作を防止す
るための機構として、制動力発生機構が設けられてい
る。一般に排水弁を閉めるときは、弁開閉操作部10を
高速で回転させ一定以上の力を加えて全閉状態とするこ
とで、確実な全閉状態を得る必要があるが、このような
閉動作を行う際に問題となるのは衝撃音の発生である。
本発明では、これを防止するために、制動力発生機構と
しての遠心力ガバナ機構60を設けている。
【0052】この遠心力ガバナ機構60は、図1および
図5からもわかるように、弁開閉動作部10の円筒部1
7に環装されて円筒部17とともに回転するリング状歯
車となる第1の増速歯車61と、この第1の増速歯車6
1に係合する第2の増速歯車62と、この第2の増速歯
車62に係合する第3の増速歯63と、この第3の増速
歯車63の回転力を受けて制動動作を行う制動動作部6
4とから構成されている。なお、図5は、図1を矢印A
方向から見た平面図であり、主に第1、第2、第3の増
速歯車61,62,63の関係を示すものであり、制動
動作部64の具体的な構成や弁開閉操作部10などにつ
いての図示は省略されている。
【0053】制動動作部64は、図6に示されるよう
に、円盤状の回転板65とこの回転板65の上端面の外
周縁部に設けられた1対の腕部形状の制動部材66a、
66bからなる。この1対の制動部材66a、66b
は、摩擦係数の比較的大きい部材からなり半円弧状をな
し、それぞれの基端67a,67bが回転板65に立設
されている支持柱65a,65aに支持係止され、それ
ぞれの他端68a,68bはフリー端となっている。
【0054】回転板65は、第3の増速歯車63と一体
形成されており、固定軸74を中心として回転する。各
制動部材66a,66bの根元には切り込みが入れられ
て細くされている。この構成によって、遠心力が働いた
とき、制動部材66a,66bが外周方向へ撓みやすく
(移動しやすく)している。
【0055】この制動部材66a,66bは、回転板6
5が高速回転することによって、基端67a,67bを
中心に、フリー端68a.68b側が外方(矢印B方
向)に広がるように回動動作する。そして、この制動部
材66a、66bの外側に配置される固定壁75aに制
動部材66a,66bが接触することで、摩擦力による
制動動作を行うものである。なお、この実施の形態にお
いては、制動部材66a、66bの外側に配置される固
定壁75aは、蓋体73に設けられた制動動作部収納部
75の内壁としている。
【0056】すなわち、この制動動作部収納部75は、
制動動作部64を覆うように形成されるものであるた
め、その形状は平たい円筒形状をなし、その円筒形状の
固定壁75aの内側面(内壁)に制動部材66a、66
bが接触することによって制動動作が行われる。
【0057】なお、この遠心力ガバナ機構60は、弁開
閉操作部10が一定以上の速度で回転したときにのみ制
動動作が行われる。すなわち、弁開閉操作部10が一定
以上の速度で回転すると、第1、第2、第3の増速歯車
61,62,63でさらに増速されて制動動作部64の
回転板65を高速回転させる。これによって、1対の制
動部材66a、66bが遠心力によって、回動自在に支
持された基端67a,67bを中心にフリー端68a,
68b側が外方(図6の矢印B方向)に広がる動作を行
い、1対の制動部材66a、66bが制動動作部収納部
75の固定壁75aの内側面に接触してその摩擦力で制
動動作がなされる。
【0058】ところで、このような構成の遠心力ガナバ
機構60は、弁開閉操作部10に対し回転駆動力を与え
るための伝達機構(図1におけるロータ1aから出力歯
車8までの伝達経路)とは別系列として設けられ、しか
も、図1および図2からもわかるように、ロータ1aか
ら出力歯車8までの伝達経路と、第1、第2、第3の増
速歯車61,62,63および制動動作部64でなる遠
心力ガナバ機構60は、ケース本体71によって仕切ら
れた状態でケース本体71と蓋体73の間に取り付けら
れている。
【0059】これは、遠心力ガナバ機構60は、摩擦に
よる制動動作がなされるため、そのときに発生する熱
を、なるべく、歯車群(ピニオン3から出力歯車8まで
の減速輪列)や出力軸9などの伝達系には与えないよう
にするための配慮からなされたものである。また、モー
タ1側に遠心力ガバナ機構60を配置すると、伝達系の
歯車との関係が複雑となり、故障しやすくなると共に、
組立の作業性が悪くなってしまう。
【0060】また、この遠心力ガバナ機構60を構成す
る構成要素の1つである第1の増速歯車61と前述の円
筒部17との係合は、図7に示すように、第1の増速歯
車61の内周縁に形成された凸部61aと円筒部17側
に形成された凹部17dとが係合することによって行わ
れる。円筒部17側に形成される凹部17dは、図7か
らもわかるように、円筒部17に形成されたタイミング
スイッチsw制御用のカムとしての凹部17cに軸方向
に隣接して、かつその延長上に形成される。
【0061】これによって、円筒部17のカム部17a
の一部としての凹部17cに第1の増速歯車61の内周
縁に形成された凸部61aを位置合わせした状態で円筒
部17を出力軸9に取り付ければ、第1の増速歯車61
の凸部61aは、円筒部17の凹部17cをガイド溝と
して、そのまま自動的に、円筒部17側に形成された凹
部17dに導かれ、第1の増速歯車61の凸部61aと
円筒部17側に形成された凹部17dとが係合するよう
になる。
【0062】また、円筒部17を出力軸9に取り付ける
際は、まず、第1の増速歯車61の凸部61aの位置と
タイミングスイッチswの凸部Qとの位置が対応するよ
うな位置としておき、その状態で、円筒部17を出力軸
9に取り付けるようにすれば、円筒部17の凹部17c
は必然的にタイミングスイッチswの凸部Qに対応する
位置となるので、タイミングスイッチswの凸部Qに円
筒部17の側面がぶつかることなく、円滑に円筒部17
の取り付けを行うことができ、円筒部17の出力軸9へ
の取付が容易となる。
【0063】これは、弁開閉操作部10は、ケース本体
71に蓋体73を装着したあとに取り付けられるもので
あるためであり、蓋体72が装着されると、円筒部17
のカムとしての凹部17cの位置とタイミングスイッチ
swの接点である凸部Qとの位置の関係が外部からでは
わかりにくいからである。
【0064】これに対処するためには、第1の増速歯車
61に形成された凸部61aを予めタイミングスイッチ
swの接点部(凸部Q)に対応するようにしておけば、
あとは、円筒部17を取り付ける際、円筒部17の凹部
17cがタイミングスイッチswの接点部に対応するよ
うに、円筒部17を出力軸9に取り付ければ、円筒部1
7の凹部17cの位置とタイミングスイッチswの凸部
Qが一致し、かつ、、円筒部17の凹部17cの延長上
に凹部17dが存在するので、円筒部17を一定位置ま
で押し込むことによって、そのまま自動的に、円筒部1
7と第1の増速歯車61との係合状態が得られる。すな
わち、第1の増速歯車61に形成された凸部61aと円
筒部17の凹部17dがその回転方向に一体化される。
【0065】次に、本発明の実施の形態における排水弁
制御装置の具体的な動作について説明する。
【0066】図8はモータ1の駆動状態に対する弁開閉
操作部10の回転角度(ロッド係合部19の位置)と排
水弁の開閉状態の関係を説明するために弁開閉操作部1
0の動作を模式化して示すものである。
【0067】まず、ロッド係合部19がp0の位置(下
死点)にある状態では、排水弁は全閉状態であるとし、
このときの弁開閉操作部10の回転角度を0度とする。
このような状態において、今、排水弁を開く操作を行う
と、モータ制御部31は、モータ1に対し、駆動信号を
与える。これによりモータ1は回転を開始し、弁開閉操
作部10は、図8の矢印W方向に回転し始める。そし
て、弁開閉操作部10が10度回転したところで(ロッ
ド係合部19がp1の位置)、タイミングスイッチsw
がオン状態となるとする。
【0068】このタイミングスイッチswからのオン信
号は、モータ制御部31に送られ、モータ制御部31で
はオン信号を受け取った時点から時間のカウントを開始
する。一方、弁開閉操作10は、さらに回転を続け、ロ
ッド係合部19がp0の位置から20度回転したところ
で(p2の位置)、排水弁が開き始めるとする。モータ
1は、さらに回転を続け、これにより、弁開閉操作部1
0もさらに回転を続ける。弁開閉操作部10がさらに回
転を続けると、排水弁は開かれて行き、やがて、排水弁
は全開状態となる。
【0069】そして、ロッド係合部19がp0の位置か
ら165度回転したp3の位置に達すると、モータ制御
部31は、モータ1の駆動を停止させる。つまり、モー
タ制御部31は、タイミングスイッチswからのオン信
号を受け取った時点から時間のカウントを開始し、予め
定められた一定時間(t1時間とする)をカウントする
と、モータ1の駆動を停止させる。この時、ロッド係合
部19は、p3の位置となる。
【0070】この一定時間t1は、タイミングスイッチ
swからのオン信号を受け取った時点から排水弁が全開
状態となるに十分な時間を予め計測しておいて、それに
基づいて設定する。なお、排水弁は実際にはもっと早い
時点で全開状態となるが十分な余裕を持たせてモータ1
の駆動を停止させる。また、モータ1の回転が停止する
p3の位置は、上死点の手前であり、排水弁の全閉状態
への復帰力により弁開閉操作部10には矢印Wと反対方
向に引き戻される力が働く。しかし、このとき、弁開閉
操作部10は、矢印W方向と逆方向への回転が阻止され
るようになっているので、モータ1は、ロッド係合部1
9をp3の位置としたままで停止状態を保持する。
【0071】この状態で、排水が終了し排水弁を再び閉
じるような指令がモータ制御部31に出されると、モー
タ制御部31は、モータ1を駆動する信号を出力する。
これにより、モータ1は回転を再開し、弁開閉操作部1
0はロッド係合部19がp3の位置から回転し始める。
そして、ロッド係合19が上死点(p0から180度回
転したp4の位置)に達し、その上死点をわずかに過ぎ
た位置(p0から200度程度回転したp5の位置)に
達すると、排水弁の全閉状態への復帰力が十分働き始め
る。そして、弁開閉操作部10は、その復帰力で引っ張
られ、かなりの速度で回転し、ロッド係合部19がp7
の位置(p0から340度の位置)に達する。
【0072】ロッド係合部がこのp7の位置に達すると
排水弁が全閉状態となる。このように、排水弁を閉める
ときは、弁開閉操作部10を高速で回転させ一定以上の
力を加えて全閉状態とする。これは、排水弁を閉めると
きは、一定以上の力を加えて瞬時に閉じた方が確実な全
閉状態が得られるからである。ただし、この実施の形態
では、このような弁の閉動作時おいては、コイルバネ1
3による摩擦力や遠心力ガバナ機構60により制動力が
生ずるため、従来のような衝撃音は発生しない。なお、
コイルバネ13の摩擦力のみでは、閉速度が速くなりす
ぎるため、衝撃音が発生する。しかし、用途や他の機構
との関係によっては、衝撃音がある程度生じても良い場
合があり、そのような場合には遠心力ガバナ機構60を
設けないようにしても良い。
【0073】なお、ロッド係合部19が上死点をわずか
に過ぎた位置(p5の位置)から、排水弁の全閉状態へ
の復帰力によって引っ張られて、p7の位置に達する前
のp6の位置(p0から320度の位置)に達したとき
に、タイミングスイッチswがオフする。
【0074】このタイミングスイッチswからのオフ信
号は、モータ制御部31に送られ、モータ制御部31で
はオフ信号を受け取った時点から時間のカウントを開始
する。一方、弁開閉操作部10はさらに回転を続け、ロ
ッド係合部19がp0の位置から360度回転(1回
転)したところで、モータ制御部31はモータ1の駆動
を停止させる。つまり、モータ制御部31は、タイミン
グスイッチswからのオフ信号を受け取った時点から時
間のカウントを開始し、予め定められた一定時間(t2
時間とする)をカウントすると、モータ1の駆動を停止
させる。この位置は、ロッド係合部19がp0の位置、
つまり、下死点となる。
【0075】この一定時間t2は、タイミングスイッチ
swからのオフ信号を受け取った時点からロッド係合部
19がp0の位置(下死点)に達する時間を予め計測し
ておいてそれに基づいて設定する。なお、排水弁は、下
死点よりも早い位置で全閉状態とし、さらに排水弁を押
し込むような動作を行うことで確実な全閉状態を得るよ
うにしている。
【0076】ところで、上死点をわずかに過ぎたp5の
位置から排水弁が全閉となるp7の位置までは、前述し
たように、排水弁の全閉状態への復帰力によって引っ張
られ、弁開閉操作部10は高速で回転するが、これは、
コイルバネ13によるワンウエイクラッチ機構により可
能となるものである。
【0077】すなわち、弁開閉操作部10は、前述した
ように、出力軸9の回転力がコイルバネ13によるワン
ウエイクラッチにより継脱可能に伝達されるようになっ
ている。図8において、p0からp4までは、出力軸9
の回転力が弁開閉操作部部10に対しコイルバネ13を
介して伝達され、一方向回転を行って矢印W方向に回転
する。しかし、p4の位置を過ぎてからは、ロッド係合
部19に対し排水弁の全閉状態への復帰力が加わると、
弁開閉操作部10のコイルバネ支持孔12の壁面がコイ
ルバネ13の側面上を滑って回転するようになる。
【0078】このように、弁開閉操作部10の回転方向
に一定以上の大きな力(コイルバネ13とコイルバネ支
持孔12の壁面との間の摩擦力以上の力)が働くと、出
力軸9の回転力が解除された状態で、弁開閉操作部10
の回転方向に働く一定以上の大きな力(排水弁の全閉状
態への復帰力)によって弁開閉操作部10が回転し始め
る。
【0079】これにより、弁開閉操作10が高速で回転
して排水弁を即座に全閉状態とすることができる。な
お、この弁開閉操作10が高速で回転することによる排
水弁の全閉動作時において、確かに、弁開閉操作部10
は、高速で回転して排水弁を全閉とする位置にまで回転
するが、弁開閉操作部10のコイルバネ支持孔12の壁
面がコイルバネ13の側面上を摺動して回転する。した
がって、弁開閉操作部10は、コイルバネ支持孔11の
壁面とコイルバネ13との間に存在するある程度の摩擦
力によって一定の制動力を受けながら回転する。しか
も、本発明では、遠心力ガバナ機構60が設けられてい
て、この遠心力ガバナ機構60による制動動作が行わ
れ、それによる制動力を受けながら回転して弁を閉動作
させる。
【0080】この遠心力ガバナ機構60の動作について
説明する。遠心力ガバナ機構60は、前述したように、
弁開閉動作部10の円筒部17が回転すると、この円筒
部17に係合している第1の増速歯車61が回転し、さ
らに、第2の増速歯車62、第3の増速歯車63によっ
て増速されて制動動作部64の回転板65が高速回転す
る。
【0081】このように、この制動動作部64の回転板
65は、第1,第2,第3の増速歯車車61,62,6
3を介してその回転力を受けているため、弁開閉動作部
10における円筒部17の回転速度に対し、より大きな
回転速度で回転するようになっている。したがって、弁
開閉動作部10の回転が一定以上の速度(たとえば、図
8のp5以降の復帰力による回転時の回転速度)で回転
すると、制動動作部64の回転板65が高速回転を行
い、その回転板65に設けられた制動部材66a,66
bが回転板65の回転による遠心力で外側に広がり、蓋
体73に形成された制動動作部収納部75の固定壁75
aの内側面に接触し、固定壁75aとの間の摩擦力によ
って制動力が働く。
【0082】これによって、排水弁の全閉状態への復帰
力のみによる引っ張り力で、フリーな状態で排水弁が一
気に閉じられるときのように、大きな衝撃音が発生する
ことはない。しかも、排水弁の全閉状態への復帰力によ
り、ロッド20は一定以上の移動速度が得られるので、
確実な全閉状態を得ることが可能となる。
【0083】また、遠心力ガバナ機構60による制動力
は、制動部材66a,66bと蓋体73に設けられる制
動動作部収納部75の固定壁75aに働く摩擦力によっ
て得られ、この摩擦力は回転が速くなるほど大きくなる
ので、弁開閉制御部10の回転速度は安定したものとな
る。このため、弁開閉操作に要する時間も安定し、これ
によって、タイミングスイッチswをオフさせるタイミ
ングのバラツキを殆どなくすことができる。これによっ
て、信号制御系の動作に安定性を持たせることができ、
高精度な制御が可能となる。
【0084】なお、この遠心力ガバナ機構60による制
動動作は、円筒部17が一定以上の速度で回転したとき
にのみ行われる。すなわち、弁開閉操作部10が排水弁
の全閉状態への復帰力により、一気に回転する動作(図
8におけるp5以降の動作)を行う際は、円筒部17は
一定以上の速度で回転し、円筒部17がモータ1の回転
力を受けて回転している間(p0からp5まで)は、一
定以上の速度とはならない。したがって、円筒部17が
モータ1の回転力を受けて回転している間(p0からp
5まで)は、第1、第2、第3の増速歯車61,62,
63による増速回転が行われたとしても、円筒部17が
一定以上の速度となるほどの増速はなされず、制動部材
66a,66bには大きな遠心力は働かない。このた
め、制動部材66a,66bは、固定壁75aに摺接す
ることはなく、制動動作は行われない。
【0085】すなわち、この遠心力ガバナ機構60は、
一定以上の遠心力が生じたときにのみ、その制動部材6
6a,66bが固定壁75aに摺接することとなるの
で、その一定以上の遠心力が生じるまでは制動力は働か
ないこととなる。しかも、制動力が効き始めると、遠心
力が大きくなればなるほど摩擦力が大きくなり、大きな
制動力を発生する。このため、速い速度のときは強い制
動を効かすことができ、ゆっくり移動するときは弱い制
動力となる。この結果、ロッド20の移動速度を安定化
させると共に、確実な全閉が可能となる。
【0086】図9は、以上説明した動作をダイヤグラム
として示すものである。初期状態では、ロッド係合部
は、下死点(p0の位置)にあり、この状態から、モー
タ1が駆動を開始すると、タイミングスイッチswの可
動接片s1の凸部Qは、弁開閉操作部10におけるカム
部17aの凹部17cにあり、タイミングスイッチsw
はオフ状態にある。モータ1の回転により弁開閉操作部
10が回転を開始すると、タイミングスイッチswの可
動接片s1の凸部Qは、弁開閉操作部10におけるカム
部17aの凹部17cから側面部に徐々に登って行くよ
うになり、弁開閉操作部10が10度回転したところで
(ロッド係合部19がp1の位置)、タイミングスイッ
チswがオン状態となる。
【0087】弁開閉操作部10は、さらに回転を続け、
ロッド係合部がp0の位置から20度回転したところで
(p2の位置)排水弁が開き始め、モータ1がさらに回
転を続け、弁開閉操作部10も回転を続けると、排水弁
は全開状態となる。その後、ロッド係合部19がp3の
位置に達すると、モータ制御部31によってモータ1の
駆動が停止される。つまり、モータ1はタイミングスイ
ッチswがオンとなってからt1時間後に停止する。
【0088】そして、しばらくの間、ロッド係合部19
はp3の位置のまま停止状態を保持し(排水弁全開状
態)、排水が終了し排水弁を再び閉じるような指令がモ
ータ制御部31に出されると、モータ制御部31は、モ
ータ1を駆動する信号を出力する。これにより、モータ
1は回転を再開し、弁開閉操作部10も回転を再開し、
ロッド係合部19がp3の位置から動き始める。そし
て、ロッド係合部19が上死点(p4の位置)をわずか
に過ぎたp5の位置に達すると、排水弁の全閉状態への
復帰力によって引っ張られ、弁開閉操作部10は高速回
転し、ロッド係合部19が直ちにp7の位置に達する。
ロッド係合部19がこのp7の位置に達すると、排水弁
が全閉状態となる。なお、タイミングスイッチswは、
p7の位置に達する前のp6の位置(p0から320度
の位置)に達したときにすでにオフしている。
【0089】ロッド係合部19がp7の位置に達する
と、ロッド係合部19に加わる排水弁の全閉状態への復
帰力は無くなり、その後は、モータ1の回転によって弁
開閉操作部10はさらに回転を続け、ロッド係合部19
がp0の位置から360度回転(1回転)したところ
で、モータ制御部31の制御によってモータ1の駆動が
停止する。つまり、モータ1はタイミングスイッチsw
がオフとなった時点からt2時間後に停止するような制
御が行われる。
【0090】なお、ロッド係合部19がp5の位置に達
した以降は、遠心力ガバナ機構60による制動動作が行
われた状態で閉動作が行われる。すなわち、ロッド係合
部19がp5の位置に達した以降は、弁開閉操作部10
は高速で回転し、それによって、遠心力ガバナ機構60
における制動動作部64の制動部材66a,66bが遠
心力を受けて外側に広がり、蓋体73の制動動作部75
の固定壁75aと接触することによる摩擦力によって制
動力が生じる。その制動力は、p6の手前付近で最大と
なり、それ以降は円筒部17の回転動作の終了とともに
制動動作も終了する。
【0091】以上が弁開閉操作部10が1回転すること
による排水停止状態から排水状態となって再び排水停止
となる1サイクル分の動作である。
【0092】以上のような実施の形態では、モータ1の
回転を出力する出力軸9と排水弁の開閉制御を行う弁開
閉操作部10との間にコイルバネ13を介在し、このコ
イルバネ13と弁開閉操作部10との間の摩擦力を利用
してワンウエイクラッチ機構を持たせるようにしてい
る。これにより、きわめて簡単な構造ながら確実な排水
弁の開閉制御が可能となる。また、排水弁を全閉とする
際、弁開閉操作部10は、コイルバネ13の側面上を摺
動するようにして回転するとともに、遠心力ガバナ機構
60による制動力を受けて回転を行うので、排水弁の全
閉状態への復帰力によって、何の抵抗もなくフリーな状
態で勢いよく一気に閉じられることがなく、閉じられる
際に衝撃音を発生することがなく、静かに排水弁を全閉
状態とすることができる。
【0093】また、前述したように、遠心力ガバナ機構
60による制動力は、制動部材66a,66bと蓋体7
3に設けられる制動動作部収納部75の固定壁75aに
働く摩擦力によって得られ、この摩擦力は、遠心力が大
きくなるほどおおきくなるため、弁開閉制御部10の回
転速度は安定したものとなり、弁開閉操作に要する時間
も安定し、これによって、タイミングスイッチswをオ
フさせるタイミングのバラツキを殆どなくすことができ
る。これによって、信号制御系の動作に安定性を持たせ
ることができ、高精度な制御が可能となる。
【0094】さらに、モータ1の停止制御をタイミング
スイッチswのオンとオフ信号を用いてオンまたはオフ
となった時点からの時間制御によってモータ1の回転を
停止するようにしている。したがって、1つのスイッチ
から得られるオンまたはオフの信号を用いるだけで、弁
開閉操作部10の停止位置制御を行うことができるの
で、タイミングスイッチはオンとオフの状態を得ること
のできる単純なオン・オフスイッチを用いるだけでよ
く、低コスト化を図ることができ、かつ、信号処理も単
純なものとすることができる。
【0095】なお、タイミングスイッチswのオンとオ
フは、時間制御を行うための開始点を決定するために用
いるだけであるので、オンとオフを前述の例とは逆にし
てもよい。つまり、前述の例では、p1の位置でタイミ
ングスイッチswをオンさせそのオン信号からt1時間
後にモータ1を停止させ、p6の位置でタイミングスイ
ッチswをオフさせて、このオフ信号を用いてt2時間
後にモータ1を停止させるようにしたが、p1の位置で
オフさせ、このオフ信号からt1時間後にモータ1を停
止させ、p6の位置でタイミングスイッチswをオンさ
せ、このオン信号を用いてt2時間後にモータ1を停止
させるようにしてもよい。
【0096】なお、上述の各実施の形態は、本発明の好
適な実施の形態の例であるが、これに限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々
変形実施可能である。たとえば、弁開閉操作部10に対
してワンウエイクラッチの動作を可能とする機構として
は、動作音に多少難があるがラチェット式としてもよ
く、さらには、180度以上の遊びを持ったカップリン
グ式としてもよい。また、コイルバネ利用のワンウエイ
クラッチとしては、出力軸9と弁開閉操作部10の一体
化をバネの拡開方向で行うのではなく、巻き締め方向で
行うものにしてもよい。
【0097】また、前述の実施の形態では、排水弁を閉
じる動作の際、タイミングスイッチswのオフ信号を用
いて、このオフ信号から一定時間後(ロッド係合部19
が下死点に到達する時間)に、モータ1の駆動を停止す
るというような制御を行うようにしたが、オフ信号を用
いた時間制御を行わなくても、たとえば、排水弁が完全
な閉状態となる位置を予め調べておき、ロッド係合部1
9がその位置を通過したとき、タイミングスイッチsw
をオフさせ、そのタイミングスイッチswのオフ信号を
そのまま用いてタイミングスイッチswがオフとなった
と同時にモータ1を停止させるようにしてもよい。
【0098】さらには、全閉状態での停止は、タイミン
グスイッチswの信号を全く利用せず、排水弁の復帰力
によって停止した位置で停止させるようにしても良い。
このとき、モータ1は、駆動開始後、P5の位置を過ぎ
た直後に停止させるようにするのが好ましい。
【0099】また、遠心力ガバナ機構60は、前述の実
施の形態で示したような形式のものに限られるものでは
なく、種々の形式の遠心力ガバナ機構、たとえば腕部を
両端で支持し、その中央が外方に拡がる構造や、腕部に
重りを入れて遠心力を働かせ易くした構造の遠心力ガバ
ナ機構などを使用できることは勿論である。
【0100】また、前述の実施の形態においては、遠心
力ガバナ機構60を構成する第1の増速歯車61と排水
弁開閉部10の円筒部17とを係合させるために、第1
の増速歯車61側に凸部を設け、円筒部17側に凹部を
設けるようにしたが、これは逆でもよい。すなわち、第
1の増速歯車61側に凹部を設け、円筒部17側に第1
の増速歯車61側の凹部に係合する凸部を設けるように
してもよい。その場合、円筒部17に設けられたカムと
しての凹部と凸部の関係を逆に形成(図2における凹部
17c部分を凸部とする)し、それに伴って、タイミン
グスイッチswのオンとオフを、円筒部17の凸部でオ
フ、凹部(円筒部17側面における凸部以外の側面)に
おいてオンとなるような設定とすればよい。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のモータア
クチュエータでは、第2の操作をなすための動作を行う
際、一気に動作が行われることなく一定の制動力を受け
ながら動作するので、簡単な機構で衝撃音の発生を防止
でき動作音を殆どなくすことができる。すなわち、排水
弁の開閉動作の確実性、機構のより一層の単純化を図る
ことができるとともに、排水弁の閉動作における衝撃音
の問題を大幅に改善し、かつ、低コスト化も可能とな
る。
【0102】したがって、本発明を洗濯機などの排水弁
に適用することにより、排水制御時の運転を静かなもの
とすることができる。また、本発明によれば、制動力発
生機による制動力は、制動部材と固定側の部材との間に
働く摩擦力によって得られ、この摩擦力は殆ど一定に保
たれるため、第2の操作がたとえば弁の閉動作であると
すれば、弁開閉制御部の動作速度は安定したものとな
り、弁解閉操作に要する時間も安定し、これによって、
信号制御系の動作に安定性を持たせることができ、高精
度な制御が可能となる。
【0103】また、他の発明では、リング状歯車を取り
付ける際、カムに設けられたカム部形成用の凹部または
凸部をリング状歯車側の凸部または凹部に係合するよう
に位置合わせを行ったのちに、両者を相対移動させて
(軸方向にスライドさせて)取り付けるだけでよいの
で、カム部を有するカムに、リング状歯車を簡単かつ確
実に取り付けことができる。
【0104】さらに、他の発明では、操作部を取り付け
る際、操作部の円筒部に設けられたカム部形成用の凹部
または凸部をリング状歯車側の凸部または凹部に係合す
るように位置合わせを行ったのちに、操作部を出力軸の
軸方向にスライドさせて取り付けるだけでよいので、操
作部の取り付けを容易なものとすることができる。しか
も、こうして操作部を取り付ければ自動的に操作部の円
筒部とリング状歯車との係合状態を得ることができるの
で、出力軸に対する操作部の取り付け作業性を大幅に向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である排水弁開閉制御装置
の構成を説明する側断面図である。
【図2】図1で示した排水弁制御装置における弁開閉操
作部およびそれに関連する部分の構成を示す分解斜視図
である。
【図3】図1で示した排水弁制御装置の平面図であり、
弁開閉操作部についてはそのカム部のみを断面で示した
図である。
【図4】図1で示した排水弁開閉制御装置におけるモー
タ駆動制御を説明する電気的な構成図である。
【図5】図1で示した排水弁制御装置の平面図であり、
遠心力ガバナ機構における第1から第3の増速歯車の関
係を主に示した図である。
【図6】図1で示した排水弁制御装置に用いられる遠心
力ガバナ機構の制動動作部を示す平面図である。
【図7】図1で示した排水弁制御装置中の遠心力ガバナ
機構の第1の増速歯車と円筒部との関係を説明する図で
ある。
【図8】本発明の実施の形態である排水弁開閉制御装置
の動作を説明するために弁開閉操作部の動きを模式的に
示す図である。
【図9】本発明の実施の形態である排水弁開閉制御装置
の動作を説明するためのダイヤグラムである。
【符号の説明】
1 モータ(排水弁開閉のための駆動源) 9 出力軸(クラッチ機構の一部) 10 弁開閉操作部(クラッチ機構の一部) 12 コイルバネ支持孔(クラッチ機構の一部) 13 コイルバネ(クラッチ機構の一部) 14 ホルダ(クラッチ機構の一部) 17 円筒部 17a カム部 17b コイルバネ保持部 17c 凹部 17d リング状歯車(第1の増速歯車)が係合する凹
部 19 ロッド係合部 20 ロッド 60 遠心力ガバナ機構(制動力発生機構) 61 第1の増速歯車(増速輪列の一部) 62 第2の増速歯車(増速輪列の一部) 63 第3の増速歯車(増速輪列の一部) 64 制動動作部 65 回転板 66a,66b 制動部材 73 蓋体 75 制動動作部収納部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 和憲 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会社 三協精機製作所内 (72)発明者 和田 隆平 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会社 三協精機製作所内 (72)発明者 篠原 義徳 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会社 三協精機製作所内 Fターム(参考) 3B155 AA18 BA03 BB04 FC03 HB19 HB23 HB25 HB27 HB29 MA01 MA02 MA07 3H062 AA05 BB33 CC02 DD03 EE03 EE06 FF11 HH07 5H607 AA04 AA12 BB01 BB07 BB10 BB14 CC03 EE03 EE07 EE31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源としてのモータと、 このモータからの駆動力を減速して出力軸に伝達する減
    速輪列と、 上記出力軸の回転に連動し、ある状態に復帰しようとす
    る復帰力を有する負荷の当該復帰力に抗して動作するこ
    とによって第1の操作をなし、この第1の操作をなした
    状態から所定のタイミングで上記負荷の復帰力を受けて
    上記モータの回転力を受けない状態で動作することによ
    って第2の操作をなす操作部と、 この操作部と上記モータとの間に設けられ、モータの回
    転力を当該操作部に対し継断するクラッチ機構と、 上記減速輪列とは別経路に設けられ、上記操作部が上記
    第2の操作をなすための動作を回転力として受けて、そ
    の回転力を増速させる増速輪列およびこの増速輪列の出
    力歯車に設けられ上記操作部の動作に対し制動力を与え
    る制動動作部からなる制動力発生機構と、 を有することを特徴とするモータアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記クラッチ機構は、前記出力軸が予め
    定めた一方向に回転したときはその回転力を継状態と
    し、前記出力軸が前記予め定めた一方向とは反対方向に
    回転したときはその回転力を断とする動力伝達部材を有
    するワンウエイクラッチとし、前記制動力発生機構は、
    前記操作部の前記第2の操作が一定以上の動作速度でな
    されると、前記操作部の動作に対し制動力を与えるよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載のモータアクチュ
    エータ。
  3. 【請求項3】 前記ワンウエイクラッチは、前記出力軸
    と前記操作部とを同軸上に構成し、両者の間に前記動力
    伝達部材としてのコイルバネを介在させてなり、前記第
    1の操作をなす際は、このコイルバネの径方向に働く弾
    性力によって生じる摩擦力により、前記出力軸の回転力
    を前記操作部に伝達し、 前記第2の操作をなす際は、上記コイルバネの上記径の
    変化とは逆方向の変化による摩擦力の減少によって、前
    記操作部を滑り回転可能としたことを特徴とする請求項
    2記載のモータアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記操作部は、前記出力軸の回転力を受
    けて回転する回転体とし、その回転力を直線的な往復運
    動に変換する機構を有し、往路で前記第1の操作をな
    し、復路で第2の操作をなす構成とし、自身が下死点か
    ら上死点まで回転する間においては、前記負荷の復帰力
    に抗して動作することによって前記第1の操作をなし、
    自身が上死点から下死点まで回転する間においては、前
    記負荷の復帰力を受けて前記モータの回転力を受けない
    状態で動作して前記第2の操作をなすことを特徴とする
    請求項1から3のいずれか1項に記載のモータアクチュ
    エータ。
  5. 【請求項5】 駆動源としてのモータと、このモータか
    らの駆動力を受けて回転するカムと、このカムに設けら
    れた凹凸部を有するカム部によってスイッチ接片が作動
    することでスイッチのオンまたはオフがなされるスイッ
    チ機構とを有するモータアクチュエータにおいて、上記
    カム部の凸部または凹部で形成されるスイッチ変位動作
    部と軸方向に隣接して同様形状の凸部または凹部からな
    る係合部を上記カムに設け、この係合部に係合する凹部
    または凸部からなる被係合部をその内周部に有し上記カ
    ムの回転を他に伝達するリング状歯車を、その被係合部
    が上記スイッチ変位動作部に一旦はまり合う状態を経由
    して上記係合部に係合させることで、上記カムと上記リ
    ング状歯車とをその回転方向に関して一体化させたこと
    を特徴とするモータアクチュエータ。
  6. 【請求項6】 駆動源としてのモータと、このモータか
    らの駆動力を減速して出力軸に伝達する減速輪列と、上
    記出力軸の回転に連動して回転し、ある状態に復帰しよ
    うとする復帰力を有する負荷の当該復帰力に抗して回転
    動作することによって第1の操作をなし、この第1の操
    作状態から所定のタイミングで当該負荷の復帰力を受け
    て上記モータの回転力を受けない状態で回転動作するこ
    とによって第2の操作をなす操作部とを構成要素として
    含むモータアクチュエータにおいて、 上記操作部は、上記出力軸が挿入される円筒部を有し、
    この円筒部の側面には、上記モータの運転開始と停止の
    タイミングを制御するためのスイッチに対するオン・オ
    フ制御を行う凹部と凸部を有するカム部が形成されると
    ともに、この操作部の円筒部の回転に連動して回転する
    リング状の歯車がその円筒部に環装されるように設けら
    れ、 上記円筒部と上記リング状の歯車との係合状態を得るた
    めに、上記円筒部側には上記リング状の歯車側の内周縁
    側に設けられた凸部または凹部に係合可能とするための
    凹部または凸部を有し、その凹部または凸部は前記カム
    部を形成する凹部または凸部の延長上に形成され、この
    操作部を上記出力軸に取り付ける際は、上記リング状の
    歯車側の凸部または凹部と上記円筒部側に形成されたカ
    ム部形成用の凹部または凸部とを係合させた状態で、上
    記操作部をスライドさせて取り付けを行うことで、上記
    リング状の歯車側の凸部または凹部と上記カム部形成用
    の凹部または凸部の延長上に設けられた上記凹部または
    凸部とが係合されることを特徴とするモータアクチュエ
    ータ。
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