JP2003093789A - 脱水槽用の内蓋ロック装置 - Google Patents

脱水槽用の内蓋ロック装置

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JP2003093789A
JP2003093789A JP2001288767A JP2001288767A JP2003093789A JP 2003093789 A JP2003093789 A JP 2003093789A JP 2001288767 A JP2001288767 A JP 2001288767A JP 2001288767 A JP2001288767 A JP 2001288767A JP 2003093789 A JP2003093789 A JP 2003093789A
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JP2001288767A
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Susumu Gomi
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Nakagawa Electric Ind Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱水槽の開口部が内蓋と外蓋からなる二重蓋
構造で覆蓋された洗濯機本体に装着されて、内蓋を開操
作不能に係止せしめ得る脱水槽用の内蓋ロック装置を、
外蓋を開操作してから所定時間だけ内蓋を開操作不能に
することが出来るようにする。 【解決手段】 外蓋22の閉状態からの開操作に際し
て、係止部材20に作動抵抗手段64,40による作動
抵抗力を及ぼすことにより、係止部材20を、外蓋22
の開操作に対して、所定時間の遅れをもってロック位置
からアンロック位置に移動せしめるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、脱水槽の開口部が内蓋と外蓋か
らなる二重蓋構造で覆蓋された洗濯機本体に装着され
て、該内蓋を開操作不能に係止せしめ得る脱水槽用の内
蓋ロック装置に係り、特に、外蓋を開操作してから、所
定時間だけ、内蓋を開操作不能に係止せしめ得る脱水槽
用の内蓋ロック装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、例えば洗濯槽と脱水バスケット
が内部に回転可能に設けられた脱水槽を洗濯機本体内に
収納した二槽式洗濯機においては、脱水槽の上側開口を
開閉する内蓋と外蓋が設けられている。そして、脱水運
転中に外蓋を開けると、この外蓋の動きに連動して脱水
バスケットを高速回転させる駆動装置への通電が遮断さ
れて、更に、脱水バスケットの回転を強制的に制動する
ブレーキ装置が作動するようになっている。しかしなが
ら、このような二槽式洗濯機においては、長期間の使用
によりブレーキ装置が消耗してしまうことから、外蓋を
開けて駆動装置への通電を遮断して、ブレーキ装置を作
動せしめても、脱水バスケットの停止までに相当時間を
要するという問題があった。
【0003】そこで、脱水バスケットの高速回転状態下
において、外蓋や内蓋を開操作不能にするために、例え
ば、脱水バスケットが所定の回転数以下にならないと外
蓋や内蓋が開かないようにする電気的なロック装置を採
用することが考えられる。
【0004】ところが、このような電気的なロック装置
においては、脱水バスケットの回転数を検知する回転数
検知手段や、外蓋や内蓋を開操作不能にするロック機構
を回転数検知手段によって検知された回転数に基づいて
制御する制御装置等が必要となり、使用部品点数が増え
て、製造工程が多くなり、製造コストも高くなる。ま
た、停電等によって、ロック装置への通電が遮断された
場合には、ロック装置が作動しないという問題もあっ
た。
【0005】なお、このような問題に対処するために、
例えば、特開平9−285689号公報には、外蓋を開
けてから内蓋の開操作完了までに要する時間を稼いで、
脱水バスケットの回転が止まってから内蓋が開かれるよ
うにした内蓋のロック機構が提案されている。しかしな
がら、かかるロック機構は、外蓋と内蓋を開けるために
必要な作業を煩雑にしたものに過ぎず、操作性が非常に
悪いことから現実的ではないのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、簡単な構造で、外蓋および内蓋の開操作を
煩雑にすることなく、外蓋を開操作してから、脱水バス
ケットの回転が停止する程度の所定時間だけ、内蓋の開
操作を阻止することが出来る、新規な構造の脱水槽用の
内蓋ロック装置を提供することにある。
【0007】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0008】すなわち、本発明の第一の態様は、脱水槽
の開口部が内蓋と外蓋からなる二重蓋構造で覆蓋された
洗濯機本体に装着されて、該内蓋を開操作不能に係止せ
しめ得る脱水槽用の内蓋ロック装置であって、(a)前
記洗濯機本体に対して変位可能に支持されて、前記内蓋
に対して係止されることにより該内蓋の開操作を阻止せ
しめるロック位置と、該内蓋に対する係止が解除されて
該内蓋の開操作を許容するアンロック位置とを、択一的
にとり得る係止部材と、(b)前記外蓋の閉作動によっ
て外力が及ぼされて弾性変形せしめられると共に、該外
蓋の開作動によってかかる外力が解除されて弾性復元せ
しめられる駆動用弾性部材と、(c)前記外蓋における
閉作動に際して、該外蓋の閉作動力に基づいて前記係止
部材を変位せしめて、該係止部材を前記ロック位置に導
くと共に、前記外蓋の開作動に際して、前記駆動用弾性
部材の復元力に基づいて前記係止部材を変位せしめて、
該係止部材を前記アンロック位置に導く連動機構と_
(d)前記係止部材の前記ロック位置から前記アンロッ
ク位置への作動に対して、少なくとも該係止部材の該ア
ンロック位置から該ロック位置への作動よりも大きな抵
抗力を及ぼすことにより、前記外蓋の閉状態からの開操
作に際して、該外蓋の開操作に対する所定時間の遅れを
もって該係止部材を該ロック位置から該アンロック位置
に至らしめる作動抵抗手段とを、有することを、特徴と
する。
【0009】このような本態様に従う構造とされた脱水
槽用の内蓋ロック装置においては、外蓋の閉状態からの
開操作に際して、係止部材が、外蓋の閉作動によって弾
性変形せしめられた駆動用弾性部材の復元力に基づい
て、ロック位置からアンロック位置に向って移動せしめ
られるようになっているが、その際、作動抵抗手段によ
って、係止部材に対して、かかる移動方向と反対方向に
作動抵抗力が及ぼされるようになっており、それによっ
て、係止部材が外蓋の開操作に対する所定時間の遅れを
もって時間的に緩やかにロック位置からアンロック位置
に移動せしめられることとなる。
【0010】従って、このような本態様に係る脱水槽用
の内蓋ロック装置においては、外蓋の閉状態からの開操
作に際して、係止部材がロック位置からアンロック位置
へ移動するのにかかる時間を大きく設定することが可能
となり、その時間分だけ、外蓋の開操作の時点から内蓋
を開操作不能に維持すると共に、かかる時間が経過した
後は、内蓋の開操作が許容されるようにすることが出来
る。それ故、長期間の使用により脱水バスケットのブレ
ーキ装置が消耗してしまった場合等においても、脱水バ
スケットの回転が略停止する程度の所定時間の間、脱水
槽の内蓋を開操作不能に係止して、その後、開蓋を可能
とすることが出来るのであり、それによって、例えば回
転中の脱水槽の中に誤って腕を入れることに起因する事
故を防止することが出来る。
【0011】なお、本態様においては、係止部材,駆動
用弾性部材,連動機構および作動抵抗手段を、独立形成
された適当なハウジングに対して収容状態で組み付けて
ユニット化することが望ましく、そのようなユニット構
造を採用することにより、取扱性や洗濯機本体への組付
作業性が向上され得る。
【0012】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に従う構造とされた脱水槽用の内蓋ロック装置にお
いて、前記係止部材を前記アンロック位置に向かって付
勢して、該係止部材を該アンロック位置に弾性的に保持
せしめる付勢手段を、前記駆動用弾性部材と別途に設け
ると共に、前記外蓋の閉操作に伴う作動力が前記連動機
構を介して該係止部材に及ぼされて、該係止部材が該付
勢手段による付勢力に抗して前記ロック位置に変位せし
められて保持されるようにしたことを、特徴とする。こ
のような本態様に従う構造とされた脱水槽用の内蓋ロッ
ク装置においては、連動機構によって係止部材にロック
方向への駆動力だけを及ぼして該係止部材をロック/ア
ンロック作動させることが出来るのであり、それ故、例
えば、連動機構に板カム等を採用することも可能となっ
て、連動機構の設計自由度が大きくなる。
【0013】また、本発明の第三の態様は、前記第一又
は第二の態様に従う構造とされた脱水槽用の内蓋ロック
装置において、前記連動機構において、前記駆動用弾性
部材の復元力を前記係止部材に伝達する部材に対して、
前記作動抵抗手段による抵抗力が及ぼされるようにした
ことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とさ
れた脱水槽用の内蓋ロック装置においては、作動抵抗手
段による抵抗力の伝達経路が簡略化されて、装置全体の
構造の簡素化が図られ得る。
【0014】また、本発明の第四の態様は、前記第一乃
至第三の何れかの態様に従う構造とされた脱水槽用の内
蓋ロック装置であって、前記連動機構において、前記外
蓋の閉作動に際しての該外蓋の閉作動力と、該外蓋の開
作動の際しての前記駆動用弾性部材の復元力とが及ぼさ
れて作動せしめられることにより、前記係止部材を案内
せしめて、該係止部材を、前記ロック位置と前記アンロ
ック位置の間で往復変位せしめるカム部材を設けたこと
を、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた
脱水槽の内蓋ロック装置においては、係止部材をロック
位置とアンロック位置の間で往復作動させるための機構
が、少ない部品点数と簡単な構造で実現され得ることと
なる。
【0015】また、本発明の第五の態様は、前記第一乃
至第四の何れかの態様に従う構造とされた脱水槽用の内
蓋ロック装置であって、前記連動機構において、前記外
蓋の閉作動によって該外蓋と一体的に変位せしめられ
て、該外蓋の閉操作に伴う作動力を前記係止部材に及ぼ
す一方、該外蓋の開作動に際して該外蓋から独立して遅
延作動せしめられ得る入力部材を設けたことを、特徴と
する。このような本態様に従う構造とされた脱水槽用の
内蓋ロック装置においては、外蓋の開閉操作性に悪影響
を及ぼすことなく、外蓋の閉操作時の作動力の連動機構
への入力と、係止部材のロック位置からアンロック位置
への遅延作動が、簡単な機構で実現され得て、目的とす
る脱水槽の内蓋ロック装置の構造の簡略化が図られ得
る。
【0016】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0017】先ず、図1及び2には、本発明の第一の実
施形態としての脱水槽用の内蓋ロック装置10が示され
ている。かかる内蓋ロック装置10は、洗濯機本体12
に装着されるハウジング14に対して、駆動用弾性部材
としてのコイルスプリング16,連動機構18および係
止部材としての係止レバー20が組み付けられている。
そして、外蓋22の閉状態からの開操作に際して、コイ
ルスプリング16の復元力を、連動機構18を介して、
ロック位置に保持された係止レバー20に伝達せしめ
て、かかる係止レバー20を、内蓋24の開操作を阻止
せしめるロック位置から、内蓋24に対する係止が解除
されて内蓋24の開操作を許容するアンロック位置に向
って変位せしめるようになっている。なお、以下の説明
において、上下方向とは、原則として、図2中の上下方
向をいうものとする。
【0018】より詳細には、洗濯機本体12は、図示し
ない洗濯槽と脱水バケット25が中心軸回りで回転可能
に収容配置された脱水槽26を備えており、二槽式洗濯
機を構成している。また、脱水槽26の開口部は、内蓋
24と外蓋22からなる二重蓋構造で覆蓋されている。
これら内蓋24および外蓋22は、何れも、合成樹脂材
等の硬質材によって形成されて、脱水槽26の開口部に
略対応した形状を有していると共に、外蓋22が内蓋2
4よりも一回り大きくされている。なお、内蓋24に
は、必要に応じて、複数の貫通孔が設けられて、内蓋2
4が閉まった状態でも、脱水槽26の内部を確認するこ
とが出来るようにされる。そして、内蓋24と外蓋22
は、互いに平行に水平方向に延びる中心軸27,29回
りに回動可能に配設されている。
【0019】また、ハウジング14は、全体として略矩
形の中空箱体構造とされており、かかるハウジング14
の内部空間に、連動機構18が収容配置されている。
【0020】かかる連動機構18は、入力部材としての
ラックレバー32,1番車34,2番車36および3番
車38を含んで構成されている。ラックレバー32は、
全長に亘って略一定の矩形断面でストレートに延びるロ
ッド形状を有しており、一つの側面には、下端部から軸
方向上方に所定長さに亘る部分に噛合歯が形成されてラ
ック42とされている。1番車34は、軸部44と円板
部46を含んで構成されている。軸部44の軸方向一方
の端部には、1番ピニオン48が固設されており、かか
る1番ピニオン48がラックレバー32のラック42に
噛合されている。また、円板部46は、外周面に噛合歯
が形成されて1番歯車50とされている。そして、軸部
44は、円板部46に設けられた中心孔52に内挿され
て、相対回転可能に組み付けられており、それら軸部4
4と円板部46の間に設けられたワンウェイクラッチ機
構を介して、軸部44から円板部46に回転駆動力が伝
達されるようになっている。
【0021】かかるワンウェイクラッチ機構は、円板部
46の軸方向一方の面において中心軸回りの周方向に形
成された複数の鋸歯状の内面係止歯54と、軸部44の
軸方向中間部分において、径方向外方に広がりながら周
方向に延びるように一体形成された複数の弾性係止片5
6によって構成されており、弾性係止片56の内面係止
歯54への弾性的な係止作用によって、軸部44と円板
部46の相対回転が、周方向の一方だけで許容され、他
方向で阻止されることによって、ワンウェイクラッチ機
能が発揮されるようになっている。ここにおいて、本実
施形態では、ラックレバー32が上方に向って変位せし
められる際の軸部44の回転方向では、軸部44と円板
部46が一体的に回転せしめられるようになっている一
方、ラックレバー32が下方に向って変位せしめられる
際の軸部44の回転方向では、軸部44と円板部46の
相対回転が許容されるようになっている。
【0022】また、2番車36は、同軸上に一体形成さ
れた2番ピニオン58と2番歯車60を備えており、2
番ピニオン58が1番歯車50に噛合されている。更
に、3番車38は、同軸上に一体形成された3番ピニオ
ン62と外周面上に複数の鋸歯状の係止歯を有するガン
ギ車64を備えており、3番ピニオン62が2番歯車6
0に噛合されている。なお、これら1番車乃至3番車3
4,36,38は、何れも、ポリオキシメチレンやポリ
アミド等の合成樹脂材によって形成されている。また、
3番車38の近くには、テンプ40が配設されている。
このテンプ40は、金属材によって形成されており、全
体として矩形平板形状を有している。更に、テンプ40
には、略中央部分に貫通孔66が形成されていると共
に、外周縁部には、一対の当接ピン68,68が突設さ
れている。そして、テンプ40は、貫通孔66に挿通さ
れる支軸70回りに揺動可能に配設されている。なお、
1番車34,2番車36,3番車38の支軸72,7
4,76とテンプ40の支軸70は、それぞれ、ハウジ
ング14の対向位置せしめられた壁部間に跨って固定的
に配設されており、互いに平行とされている。
【0023】また、コイルスプリング16は、その一方
の端部がハウジング14に固定されていると共に、他方
の端部がラックレバー32の長手方向一方の端部に固定
されており、それによって、ラックレバー32に対し
て、圧縮変形後の復元力が及ぼされるようになってい
る。
【0024】更にまた、1番車34には、位置決めカム
78が配設されている。この位置決めカム78は、合成
樹脂や金属等の硬質材によって形成されており、全体と
して円環板形状とされて外周面にカム面を有する板カム
構造とされていると共に、その周上の一カ所には、外周
面から径方向内方に切り込まれたV字形状の切欠部80
が形成されている。そして、位置決めカム78は、1番
車34を構成する軸部44の軸方向他方の端部に固定さ
れて、軸部44、即ち、1番ピニオン48と一体的に回
転せしめられるようになっている。
【0025】さらに、位置決めカム78の近くには、係
止レバー20が配設されている。この係止レバー20
は、合成樹脂や金属等の硬質材によって形成されて、全
体として長手の矩形平板形状を有しており、長手方向一
方の端部には、幅方向一方の側に突出するようにして、
係止片82が一体形成されていると共に、長手方向中央
部分には、幅方向他方の側に突出するようにして、カム
当接部84が一体形成されており、また、長手方向他方
の端部には、厚さ方向一方の側に突出するようにして軸
部85が一体形成されている。そして、係止レバー20
は、支軸86回りに揺動可能に配設されている。なお、
係止レバー20の支軸86は、ハウジング14の対向位
置せしめられた壁部間に跨って配設支持されており、1
乃至3番車34,36,38の支軸72,74,76や
テンプ40の支軸70と互いに平行とされている。ま
た、係止レバー20の軸部85には、付勢手段としての
ねじりコイルスプリング88が巻き付けられており、こ
のねじりコイルスプリング88の弾性力に基づいて、係
止レバー20が、支軸86回りの一方の側に向かって常
時付勢されている。
【0026】そして、このような構造とされた内蓋ロッ
ク装置10は、ハウジング14が、洗濯機本体12にお
ける脱水槽26の開口部内周面に対して、ボルト等で固
定されることによって、洗濯機本体12における脱水槽
の開口周縁部分に装着されている。
【0027】このような構造とされた脱水槽用の内蓋ロ
ック装置10の作動について、図2乃至5に基づいて説
明する。先ず、内蓋24と外蓋22が、何れも、閉状態
とされている場合には、図2に示されているように、ラ
ックレバー32は、外蓋22に設けられた突起90で押
下されることにより、コイルスプリング16の復元力に
抗して、下方に位置せしめられていると共に、係止レバ
ー20のカム当接部84は、図3に示されているよう
に、位置決めカム78の大径外周面に当接せしめられて
おり、それによって、係止レバー20がねじりコイルス
プリング88の付勢力に抗して、ロック位置に位置せし
められて、係止レバー20に設けられた係止片82が内
蓋24に設けられた係止部92に係止されることによ
り、内蓋24が開操作不能にロックされている。
【0028】そして、外蓋22が開操作せしめられる
と、突起90によって下方に押し込まれていたラックレ
バー32が、外蓋22から独立して、コイルスプリング
16の復元力に基づいて、上方に向って変位せしめられ
るようになっており、それによって、ラック42に噛合
された1番ピニオン48が回転せしめられて、1番車3
4の軸部44に固定された位置決めカム78が、軸部4
4と一体的に回転せしめられる。ここにおいて、本実施
形態では、外蓋22の開作動に際して、1番車34によ
って構成されたワンウェイクラッチ機構は繋がった状態
となっており、1番車34を構成する軸部44と円板部
46は一体的に回転せしめられる。
【0029】また、1番車34の回転は、2番車36を
介して、3番車38に伝達されて、3番車38が回転せ
しめられる。そして、3番車38が回転せしめられるこ
とによって、3番車38に設けられたガンギ車64は、
テンプ40に設けられた一対の当接ピン68,68に係
合せしめられることとなり、それによって、テンプ40
が一軸回りに揺動せしめられる。このようにガンギ車6
4が一対の当接ピン68,68に係合せしめられている
ことによって、3番車38に逆回転方向の抵抗力が及ぼ
されることとなり、3番車38の回転速度が遅くなる。
それによって、2番車36と1番車34の回転も遅くな
り、1番車34を構成する軸部44に固定された位置決
めカム78の回転を遅くすることが出来る。なお、この
ことから明らかなように、本実施形態では、ガンギ車6
4とテンプ40によって作動抵抗手段が構成されている
と共に、コイルスプリング16の復元力を係止レバー2
0に伝達する1番車34に対して、ガンギ車64とテン
プ40の一対の当接ピン68,68との係合に基づく作
動抵抗力が及ぼされるようになっている。そして、かか
る作動抵抗力が、1番車34からラックレバー32に及
ぼされることによって、ラックレバー32が外蓋22の
開作動に際して、外蓋22から独立して遅延作動せしめ
られるようになっている。
【0030】また、位置決めカム78のカム面に当接せ
しめられた係止レバー20のカム当接部84は、位置決
めカム78の回動によって、位置決めカム78のカム面
に対して摺動せしめられる。そして、位置決めカム78
は、図4に示されているように、カム当接部84が切欠
部80に落ち込むまで回動せしめられるようになってお
り、かかるカム当接部84の切欠部80への落ち込みに
よって、係止レバー20がねじりコイルスプリング88
の付勢力に基づいてアンロック位置に向って揺動せしめ
られることとなり、その結果、図5に示されているよう
に、係止片82の係止部92に対する係止状態が解除さ
れて、内蓋24が開操作可能となり、脱水バスケット2
5内の洗濯物を取り出すことが出来るのである。
【0031】そして、脱水バスケット25内の洗濯物を
取り出して、内蓋24を閉操作してから、外蓋22を閉
操作する。かかる外蓋22の閉作動に際して、ラックレ
バー32は、外蓋22に設けられた突起90によって、
コイルスプリング16の復元力に抗して、下方に押し込
まれるようになっている。即ち、外蓋22の閉作動によ
って、ラックレバー32は外蓋22と一体的に変位せし
められるようになっている。また、ラックレバー32が
外蓋22の閉作動で下方に押しこまれることによって、
コイルスプリング16は弾性変形せしめられることとな
り、それによって、コイルスプリング16に復元力が蓄
えられるようになっている。そして、このようにラック
レバー32が下方に変位せしめられることによって、ラ
ックレバー32のラック42に噛合された1番ピニオン
48が逆方向に回転せしめられることとなり、軸部44
に固定的に取り付けられた位置決めカム78が逆方向に
回転せしめられて、係止レバー20に設けられたカム当
接部84が、切欠部80に落ち込んだ状態から大径外周
面に当接した状態となる。それによって、係止レバー2
0がねじりコイルスプリング88の付勢力に抗してアン
ロック位置からロック位置に位置せしめられて、係止部
92が係止片82に係止されることによって、内蓋24
が開操作不能となる。そして、ラックレバー32が、更
に下方に押し込まれることより、図2に示されているよ
うな初期状態となる。ここにおいて、本実施形態では、
ラックレバー32の下方への押し込み作動に際して、1
番車34によって構成されたワンウェイクラッチ機構は
切れた状態となっており、1番車34を構成する軸部4
4のみが逆方向に回転せしめられている。
【0032】ここにおいて、上述の如き構造とされた内
蓋ロック装置10においては、ガンギ車64がテンプ4
0に設けられた一対の当接ピン68,68に係合せしめ
られることによって、3番車38に逆方向への作動抵抗
力を与えることが可能となり、それによって、3番車3
8の回転が遅くなって、3番車38の回転が伝達される
1番車34を構成する軸部44に固定された位置決めカ
ム78の回転を遅くすることが可能となる。その結果、
外蓋22の閉状態からの開操作に対して、外蓋22の開
操作に対する所定時間の遅れをもって係止レバー20を
ロック位置からアンロック位置に変位せしめることが可
能となる。
【0033】また、図6及び7には、本発明の第二の実
施形態としての脱水槽用の内蓋ロック装置89が示され
ている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と
同様な構造とされた部材及び部位については、図中に、
第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それら
の詳細な説明を省略する。
【0034】より詳細には、本実施形態の脱水槽用の内
蓋ロック装置89は、第一の実施形態の脱水槽用の内蓋
ロック装置(10)が、外蓋22および内蓋24の回動
中心軸29,27側に設けられた構造とされている。ま
た、内蓋ロック装置89内には、脱水バスケット25を
回転駆動せしめるモータのスイッチ91が配設されてお
り、かかるスイッチ91は、外蓋22が閉じた状態では
ON状態となり、外蓋22が開いた状態ではOFF状態
となる。更に、本実施形態では、コイルスプリング16
は、引張コイルスプリングであって、その上端部がラッ
クレバー32に固定されていると共に、下端部がハウジ
ング14に固定されており、外蓋22が閉じた状態で
は、図中の下方に付勢力を及ぼすようになっている。
【0035】このような脱水槽用の内蓋ロック装置89
においては、図6に示されているように、外蓋22が閉
じた状態下では、外蓋22の係止部93がラックレバー
32の係止片95に係止されていると共に、スイッチ9
1がON状態となっている。また、内蓋24の当接部9
7が係止レバー20の長手方向一方の端部に当接されて
おり、それによって、係止レバー20がロック位置に位
置せしめられて、内蓋24が開操作不能にロックされて
いる。
【0036】そして、外蓋22が開操作されると、図7
に示されているように、外蓋22に設けられた係止部9
3のラックレバー32に設けられた係止片95に対する
係止状態が解除されて、ラックレバー32がコイルスプ
リング16の付勢力によって、下方に変位せしめられる
ようになっており、かかる変位に際して、ガンギ車64
とテンプ40の一対の当接ピン68,68との係合に基
づく作動抵抗力が及ぼされて、ラックレバー32が外蓋
22の開作動に際して、外蓋22から独立して遅延作動
せしめられるようになっている。また、ラックレバー3
2の変位によって、係止レバー20が位置決めカム78
の切欠部80に落ち込むようになっており、それによっ
て、図7に示されているように、係止レバー20がアン
ロック位置に位置せしめられて、係止レバー20が内蓋
24の当接部97に当接していない状態となり、内蓋2
4が開操作可能になる。
【0037】このような構造とされた内蓋ロック装置8
9においても、ガンギ車64がテンプ40の一対の当接
ピン68,68に係合せしめられるようになっているこ
とから3番車38の回転速度、延いては位置決めカム7
8の回転速度を遅くすることが可能となり、それによっ
て、外蓋22の開操作に対して、所定時間の遅れをもっ
て係止レバー20を、ロック位置からアンロック位置に
変位せしめることが出来るのである。
【0038】また、図8及び9には、本発明の第三の実
施形態としての脱水槽用の内蓋ロック装置94が示され
ている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と
同様な構造とされた部材及び部位については、図中に、
第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それら
の詳細な説明を省略する。
【0039】より詳細には、本実施形態の内蓋ロック装
置94は、第一の実施形態の内蓋ロック装置(10)に
比して、コイルスプリング(16)の代わりに、駆動用
弾性部材としてゼンマイ96が採用されている。このゼ
ンマイ96は、ばね鋼によって形成された板ばねが1番
車34の軸部44回りに渦巻き状に巻かれた構造を有し
ており、長手方向一方の端部が軸部44に固定されてい
ると共に、長手方向他方の端部がハウジング14に固定
されている。
【0040】また、ラックレバー(32)の代わりに、
入力部材として当接ロッド98が採用されている。この
当接ロッド98は、1番車34を構成する軸部44に一
体的に形成されており、軸部44の中心軸に直交する方
向に突出せしめられている。そして、当接ロッド98の
突出先端部分に対して、外蓋22の突起90が当接され
るようになっている。なお、本実施形態では、軸部44
には、1番ピニオン(48)は固設されていない。
【0041】このような構造とされた内蓋のロック装置
94においても、外蓋22の開操作に際して、1番車3
4を構成する軸部44がゼンマイ96の復元力により、
回転せしめられて、かかる回転力によって位置決めカム
78が回転せしめられる。また、1番車34の回転力
が、2番車36を介して、3番車38に伝達せしめられ
て、ガンギ車64がテンプ40に設けられた一対の当接
ピン68,68に対して係合せしめられることから、3
番車38の回転速度、延いては位置決めカム78の回転
速度を遅くすることが可能となり、それによって、外蓋
22の開操作に対して、所定時間の遅れをもって、係止
レバー20を、図9に示されているように、ロック位置
からアンロック位置に変位せしめることが出来るのであ
る。
【0042】また、図10には、本発明の第四の実施形
態としての脱水槽用の内蓋ロック装置100のモデル図
が示されている。本実施形態の内蓋ロック装置100
は、第一の実施形態の内蓋ロック装置(10)に比し
て、連動機構102の構造が異なっている。なお、以下
の説明において、第一の実施形態と同様な構造とされた
部材および部位については、図中に、第一の実施形態と
同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省
略する。
【0043】より詳細には、本実施形態の連動機構10
2は、ラックレバー32,連動車104およびプーリ1
06を含んで構成されている。連動車104は、同軸上
に一体形成された連動ピニオン110と連動歯車112
を備えており、連動ピニオン110がラックレバー32
のラック42に噛合されている。また、プーリ106
は、円板形状を有しており、外周面に形成された周溝に
ワイヤ114が巻きつけられている。更に、ワイヤ11
4は、一方の端部がプーリ106に固定されていると共
に、他方の端部が係止レバー20に固定されている。そ
して、プーリ106は、連動車104に固定的に取り付
けられており、連動車104と一体的に回転可能となっ
ている。また、連動車104の近くには、作動抵抗手段
としての摩擦式ダンパ108が配設されている。この摩
擦式ダンパ108は、ケースの底面に重ね合わせられる
摺接円板を回転軸に固設すると共に、摺接円板をケース
底面に向って軸方向に押しつけるばね部材をケース内に
組み込むことによって、摺接円板とケース底面の摺動抵
抗を利用して回転軸に制動力を及ぼすようになってお
り、回転軸に固設されたピニオン116に、連動歯車1
12が噛合されている。更に、本実施形態では、係止レ
バー20は、スプリング117によって、ロック位置側
に弾性的に保持せしめられている。
【0044】このような構造とされたロック装置100
は、外蓋22の開操作に際して、ラックレバー32がコ
イルスプリング16の復元力によって上方に変位せしめ
られるようになっており、ラック42に噛合された連動
ピニオン110が回転せしめられて、連動車104と一
体的に回転せしめられるプーリ106が回転せしめられ
る。
【0045】また、連動車104の回転は、ピニオン1
16を介して、摩擦式ダンパ108に伝達されるように
なっており、摩擦式ダンパ108の摺接円板とケース底
面の摺動抵抗によって、連動車104の回転、即ち、連
動車104と一体的に回転せしめられるプーリ106の
回転を遅くすることが出来るのであり、それによって、
ワイヤ114の巻上げ速度、即ち、係止レバー20の揺
動速度を遅くすることが出来る。
【0046】そして、プーリ114が回転せしめられる
ことによって、ワイヤ114が巻き取られるようになっ
ており、かかるワイヤ114の巻き取りによって、係止
レバー20がスプリング117の付勢力に抗してロック
位置からアンロック位置に変位せしめられることとな
り、係止片82の内蓋24に対する係止状態が解除され
て、内蓋24が開操作可能になる。
【0047】このような構造とされた内蓋ロック装置1
00においては、摩擦式ダンパ108における摺接円板
とケース底面の摺動抵抗によって、プーリ106の回転
速度、即ち、ワイヤ114の巻上げ速度を遅くすること
が可能となることから、第一の実施形態と同様な効果を
得ることが出来る。
【0048】また、図11には、本発明の第五の実施形
態としての脱水槽用の内蓋ロック装置118のモデル図
が示されている。本実施形態の内蓋ロック装置118
は、第一の実施形態の内蓋ロック装置(10)に比し
て、連動機構120の構造が異なっている。なお、以下
の説明において、第一の実施形態と同様な構造とされた
部材及び部位については、図中に、第一の実施形態と同
一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略
する。
【0049】より詳細には、本実施形態の連動機構12
0は、ラックレバー32,1番車122,2番車12
4,3番車126を含んで構成されている。1番車12
2は、同軸上に一体形成された1番ピニオン128と1
番歯車130を備えており、1番ピニオン128がラッ
クレバー32のラック42に噛合されている。2番車1
24は、同軸上に一体形成された2番ピニオン132と
2番歯車134を備えており、2番ピニオン132が1
番歯車130に噛合されている。3番車126は、同軸
上に一体形成された3番ピニオン136と3番歯車13
8を備えており、3番ピニオン136が2番歯車134
に噛合されている。また、係止レバー20の揺動中心軸
側の端部には、揺動歯車140が一体形成されており、
かかる揺動歯車140に3番歯車138が噛合されてい
る。
【0050】また、揺動歯車140の近くには、作動抵
抗手段としてのロータリダンパ142が設けられてい
る。このロータリダンパ142は、オイルが充填された
ケース内に回転軸に固設された羽根を収容配置せしめ
て、オイルの粘性抵抗を利用して回転軸に制動力を及ぼ
す従来から公知のオイル式ダンパが採用されている。ま
た、ロータリダンパ142の回転軸には、ピニオン14
4が固設されており、かかるピニオン144に揺動歯車
140が噛合されている。
【0051】このような構造とされた内蓋ロック装置1
18においては、外蓋22の開操作に際して、ラックレ
バー32がコイルスプリング16の復元力によって上方
に変位せしめられるようになっており、ラック42に噛
合された1番ピニオン128が回転せしめられて、かか
る回転力が2番車124,3番車126,揺動歯車14
0と伝達されて、係止レバー20がロック位置からアン
ロック位置に変位せしめられることとなり、係止片82
の内蓋24に対する係止状態が解除されて、内蓋24が
開操作可能になる。
【0052】そこにおいて、本実施形態では、揺動歯車
140にロータリダンパ142の回転軸に固設されたピ
ニオン144が噛合されていることから、ロータリダン
パ142のオイルの粘性抵抗によって、揺動歯車14
0、延いては係止レバー20の回転速度を遅くすること
が可能となり、それによって、第一の実施形態と同様な
効果を得ることが出来るのである。
【0053】また、図12には、本発明の第六の実施形
態としての脱水槽用の内蓋ロック装置146が示されて
いる。本実施形態の内蓋ロック装置146は、第一の実
施形態の内蓋ロック装置(10)に比して、連動機構1
48の構造が異なっており、また、係止レバー(20)
が採用されていない。なお、以下の説明において、第一
の実施形態と同様な構造とされた部材および部位につい
ては、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付すこと
により、それらの詳細な説明を省略する。
【0054】より詳細には、本実施形態の連動機構14
8は、ラックレバー32,1番車150,2番車15
2,3番車154および4番車156を含んで構成され
ている。1番車150は、同軸上に一体形成された1番
ピニオン158と1番歯車160を備えており、1番ピ
ニオン158がラックレバー32のラック42に噛合さ
れている。2番車152は、同軸上に一体形成された2
番ピニオン162と2番歯車164を備えており、2番
ピニオン162が1番歯車160に噛合されている。3
番車154は、同軸上に一体形成された3番ピニオン1
66と3番歯車168を備えており、3番ピニオン16
6が2番歯車164に噛合されている。4番車156
は、同軸上に一体形成された4番ピニオン170と4番
歯車172を備えており、4番ピニオン170が3番歯
車168に噛合されている。
【0055】また、4番車156の近くには、係止部材
としてのラックレバー174が配設されている。このラ
ックレバー174は、全長に亘って略一定の矩形断面で
ストレートに延びるロッド形状を有しており、一つの側
面には、長手方向一方の端部から他方に所定の長さに亘
る部分に噛合歯が形成されてラック176とされてい
る。そして、ラックレバー174のラック176に4番
歯車172が噛合されている。
【0056】また、ラックレバー174の近くには、作
動抵抗手段としての磁気誘導機構178が配設されてい
る。この磁気誘導機構178は、磁気誘導によって回転
力が伝達されるように対向配置された永久磁石と誘導リ
ングによって構成されており、それら永久磁石と誘導リ
ングの何れか一方が洗濯機本体に対して回転不能に固定
されていると共に、それら永久磁石と誘導リングの何れ
か他方が洗濯機本体に対して回転可能に配設されてい
る。また、洗濯機本体に対して回転可能に配設された永
久磁石と誘導リングの何れか一方の回転中心軸上には、
ピニオン180が固設されており、かかるピニオン18
0に対してラックレバー174のラック176が噛合さ
れている。
【0057】このような構造とされた内蓋ロック装置1
46においては、外蓋22の開操作に際して、ラックレ
バー32がコイルスプリング16の復元力によって上方
に変位せしめられるようになっており、ラック42に噛
合された1番ピニオン158が回転せしめられて、かか
る回転力が2番車152,3番車154,4番車156
と伝達されて、ラックレバー174がロック位置からア
ンロック位置に変位せしめられることとなり、ラックレ
バー174の内蓋24に対する係止状態が解除されて、
内蓋24が開操作可能になる。
【0058】そこにおいて、本実施形態では、ラックレ
バー174のラック176に磁気誘導機構178のピニ
オン180が噛合されていることから、磁気誘導機構1
78の磁力の作用に基づく回転速度に比例した抵抗力に
よって、ラックレバー174の変位速度を遅くすること
が可能となり、それによって、第一の実施形態と同様な
効果を得ることが出来るのである。
【0059】以上、本発明の幾つかの実施形態について
詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本
発明は、かかる実施形態における具体的な記載によっ
て、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0060】例えば、外蓋に対して、常時、閉方向に付
勢力を及ぼす付勢手段を設けることも可能である。
【0061】また、前記第一,第二,第三,第五,第六
の実施形態において、連動機構を構成する歯車列の構造
や各歯車対の減速比の他、歯車列を構成する歯車の数等
は、適宜に設定,変更されるものである。
【0062】また、前記第一及び第三の実施形態におい
て、位置決めカム78に対して、切欠部80の代わり
に、中心軸回りに周方向に延びる貫通孔を形成すると共
に、係止レバー20に対して、カム当接部84の代わり
に、厚さ方向に突出する係止突起を設けて、かかる係止
突起を位置決めカムの貫通孔に内挿し、係止突起が貫通
孔の内周面に当接した状態で位置決めカムが回転するこ
とによって、係止レバーがロック位置からアンロック位
置に向って移動するようにしても良い。
【0063】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた脱水槽用の内蓋ロック装置において
は、外蓋の閉状態からの開操作性を阻害することなく、
外蓋の開操作に対する所定時間の遅れをもって係止部材
をロック位置からアンロック位置に変位せしめることが
出来るのであり、それによって、外蓋の開操作から所定
時間経過した後に内蓋のロック状態を解除せしめて内蓋
の開操作を許容せしめるようにすることが可能となるの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての脱水槽用の内
蓋ロック装置の組立分解図である。
【図2】図1に示された内蓋ロック装置の外蓋が閉じた
状態を示す概略説明図である。
【図3】図1に示された内蓋ロック装置を構成する位置
決めカムと係止レバーの作動状態を示す説明図である。
【図4】図1に示された内蓋ロック装置を構成する位置
決めカムと係止レバーの別の作動状態を示す説明図であ
る。
【図5】図1に示された内蓋ロック装置の外蓋が開いた
状態を示す概略説明図である。
【図6】本発明の第二の実施形態としての脱水槽用の内
蓋ロック装置の外蓋が閉じた状態を示す概略説明図であ
る。
【図7】図6に示された内蓋ロック装置の外蓋が開いた
状態を示す概略説明図である。
【図8】本発明の第三の実施形態としての脱水槽用の内
蓋ロック装置の概略説明図である。
【図9】図8に示された内蓋ロック装置の外蓋が開いた
状態を示す概略説明図である。
【図10】本発明の第四の実施形態としての脱水槽用の
内蓋ロック装置のモデル図である。
【図11】本発明の第五の実施形態としての脱水槽用の
内蓋ロック装置のモデル図である。
【図12】本発明の第六の実施形態としての脱水槽用の
内蓋ロック装置のモデル図である。
【符号の説明】
10 内蓋ロック装置 12 洗濯機本体 16 コイルスプリング 18 連動機構 20 係止レバー 22 外蓋 24 内蓋 26 脱水槽 32 ラックレバー 34 1番車 36 2番車 38 3番車 40 テンプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱水槽の開口部が内蓋と外蓋からなる二
    重蓋構造で覆蓋された洗濯機本体に装着されて、該内蓋
    を開操作不能に係止せしめ得る脱水槽用の内蓋ロック装
    置であって、 前記洗濯機本体に対して変位可能に支持されて、前記内
    蓋に対して係止されることにより該内蓋の開操作を阻止
    せしめるロック位置と、該内蓋に対する係止が解除され
    て該内蓋の開操作を許容するアンロック位置とを、択一
    的にとり得る係止部材と、 前記外蓋の閉作動によって外力が及ぼされて弾性変形せ
    しめられると共に、該外蓋の開作動によってかかる外力
    が解除されて弾性復元せしめられる駆動用弾性部材と、 前記外蓋における閉作動に際して、該外蓋の閉作動力に
    基づいて前記係止部材を変位せしめて、該係止部材を前
    記ロック位置に導くと共に、前記外蓋の開作動に際し
    て、前記駆動用弾性部材の復元力に基づいて前記係止部
    材を変位せしめて、該係止部材を前記アンロック位置に
    導く連動機構と、 前記係止部材の前記ロック位置から前記アンロック位置
    への作動に対して、少なくとも該係止部材の該アンロッ
    ク位置から該ロック位置への作動よりも大きな抵抗力を
    及ぼすことにより、前記外蓋の閉状態からの開操作に際
    して、該外蓋の開操作に対する所定時間の遅れをもって
    該係止部材を該ロック位置から該アンロック位置に至ら
    しめる作動抵抗手段とを、有することを特徴とする脱水
    槽用の内蓋ロック装置。
  2. 【請求項2】 前記係止部材を前記アンロック位置に向
    かって付勢して、該係止部材を該アンロック位置に弾性
    的に保持せしめる付勢手段を、前記駆動用弾性部材と別
    途に設けると共に、前記外蓋の閉操作に伴う作動力が前
    記連動機構を介して該係止部材に及ぼされて、該係止部
    材が該付勢手段による付勢力に抗して前記ロック位置に
    変位せしめられて保持されるようにした請求項1に記載
    の脱水槽用の内蓋ロック装置。
  3. 【請求項3】 前記連動機構において、前記駆動用弾性
    部材の復元力を前記係止部材に伝達する部材に対して、
    前記作動抵抗手段による抵抗力が及ぼされるようにした
    請求項1又は2に記載の内蓋ロック装置。
  4. 【請求項4】 前記連動機構において、前記外蓋の閉作
    動に際しての該外蓋の閉作動力と、該外蓋の開作動の際
    しての前記駆動用弾性部材の復元力とが及ぼされて作動
    せしめられることにより、前記係止部材を案内せしめ
    て、該係止部材を、前記ロック位置と前記アンロック位
    置の間で往復変位せしめるカム部材を設けた請求項1乃
    至3の何れかに記載の脱水槽用の内蓋ロック装置。
  5. 【請求項5】 前記連動機構において、前記外蓋の閉作
    動によって該外蓋と一体的に変位せしめられて、該外蓋
    の閉操作に伴う作動力を前記係止部材に及ぼす一方、該
    外蓋の開作動に際して該外蓋から独立して遅延作動せし
    められ得る入力部材を設けた請求項1乃至4の何れかに
    記載の脱水槽用の内蓋ロック装置。
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