JP3842287B2 - 高精度半導体部品位置合せシステム - Google Patents

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Description

発明の背景
本発明は、表面実装部品装着機などの装着システムによって精確な装着を行うに際して、角度配向と座標(X、Y)位置とに関して電気部品の精確な位置合せを行う制御システムに関する。より詳細には、本発明は、回路基板上や他の作業表面上において部品装着機により部品の精確な装着を行うための部品の角度配向と部品の座標位置決めとを精確に決定し、かつその修正を装着システムに可能ならしめるような、光学的に高効率の非接触型センサシステムに関する。
現在広く使用されている部品装着機においては、容器まで移動して部品を摘み上げ、その部品を適切に配向し、かつその部品を回路基板やその他の作業片まで運ぶために1つまたはそれ以上の吸引タイルが使用されている。上記部品は、回路基板上あるいは作業片上に刻印された回路配線と適切な接触状態にあるリード線に対して適切な位置に精確に装着される。各電気部品は、適切な電気的接触を保証するために回路基板上に精確に装着されなければならないが、これには正確な角度配向ならびに横方向の位置決めが要求される。角度配向と横方向の位置決めは機械的手段を介して達成することができる。吸引クイルが装着対象部品を摘み上げる。4つのあご部あるいはハンマーが、取付け装置から懸下されており、横方向に移動して部品の4辺すべてを実質的に等しい力で打ち付けられるようになっている。このような機械的システムの意図するところは、角度配向が正しくなるように、かつ吸引クイルの中央に位置するように部品を吸引クイル上に転移させることである。これらの部品の打ち付けは、この種の部品に通常使用されている材料の微小クラックなどの損傷を部品に与えるおそれがある。さらに、角度配向および横方向位置に関し、今日の技術で使用されている設計基準によって要求される高い精度を達成することは難しい。
光を応用した非接触型の方法が多数提案されている。しかしながら、これまでの光応用システムには、今日の技術に要求される効率と高速度および高精度を効率的に達成することは困難であった。また、部品を光ビーム中に介在させ、その光の強度を1つの受光素子または1対の受光素子で検出し、もっとも狭い陰影を示す最大光強度を測定することにって部品の適切な角度配向を得るようにした感光システムも提案されている。しかし、このようなシステムは広範囲の装置部品を取扱うこと、さらには位置合せに要求される精度を達成することが困難である。
装着対象部品の寸法は、現今通常の場合で、砂粒以下の部品から1〜2インチの範囲の部品までにわたっている。ある受光システムが、当然ではあるが、大形部品における陰影の変化を十分検出できる大きさに設計されているとしても、小形部品(約0.02インチ)の回転で生ずる微小な変化は全光強度に与える効果が小さく実際上検出不能である。2検出器システムの場合、各検出器に入射する光の割合を分析して端部位置を決定した上で、部品をその2つの検出器の間に精確に位置合せしなければならない。しかしながら、受光素子を機械的に位置合せしてそのような測定値を得ることはきわめて困難である。
さらには、一連のレーザ光源を一連のレーザ光検出器に位置合せすることも提案されている。このような設計により、1つの検出器もしくは1対の検出器の提案に関わる問題のいくつかが克服される。しかしながら、そのようなシステムの較正は困難であり、実現可能な精度レベルは個々のレーザ光源の互いの間隔以上のものではない。最小間隔はレーザダイオード光源の寸法によって決まるが、これもなお信頼できる部品の位置検出には大き過ぎる。要求される物理的間隔も回折効果によって悪影響を受け、このような設計の精度をさらに限定する。また、多数のレーザ光源を伴うこのようなシステムはきわめて高コストなものとなると考えられる。
TVカメラを用いた映像応用システムは高精度を得ることができる。しかしながら、それらは提案されているシステムの中で最も高価なものの1つであり、クイルの進路において容器からTV地点へ、次いで作業片や回路基板へと逸脱の必要が生じ、工程が大幅にスローダウンする。さらに、部品が載置されているクイルからこのようなシステムによって装着される非常に小形の部品の特定の要素を区別することは困難な場合もある。
レーザダイオードを含み、その光をコリメータレンズで平行にし、かつスリット穴を通過させるようにしたレーザセンサシステムも提案されている。このシステムはレーザ光線を備え、そのレーザ光線が部品の傍を通過しかつ部品によって遮断されて部品の位置合せ状態を検知している。部品によって投じられた陰影が直線アレー検出器によって検出される。検出器アレーから読み込まれたデータが分析されて、検出器アレーに投じられた陰影の立上りエッジと立下りエッジを検出する。陰影のエッジのみを検出して分析するので、0.02インチの部品(part)を位置合せするとき、2.0インチの部品を位置合せして得られるのと同程度の精度が得られる。しかしながら、この高精度システムは、とくに光をセンサアレーへと通過させるレンズのごく一部において、発生されるレーザエネルギーのほんの一部しか利用しておらず、光学的な欠陥に対しては影響を受けやすい。したがって、陰影と光とを区別するための照射エネルギーのはるかに多くの割合を捕捉するセンサシステムが必要とされている。低電力レーザおよびLED光源を含む数種の異なる光源のいずれかを用いて、より鮮明な部品の影像を検出器上に作り出すためのセンサシステムが必要とされている。
発明の概要
従来、最も高い精度はレーザ系システムで達成されている。部品を精確に測定し、位置合せするのにレーザ光線、自然点光源の精密度が使用されている。このシステムは、センサアレーが検出すべき部品を通り越すような一条の光線を作り出すスリット穴を備えている。しかしながら、従来、レーザを使用した場合、発生エネルギーの大部分が開口スリットにおける担体によって吸収されるか、担体によって部品やセンサアレーから反射隔離される。精度は高くても最も効率的なシステムとは言えない。
本発明では、コリメータレンズ、集光レンズ、円柱レンズ、撮像レンズ、およびテレセントリックレンズシステムにおいてレーザが使用される態様を、光源からの光の大部分が部品を通り越し、測定のために集められて、検出器上により鮮明な部品像を得るようにした構成において示している。これらの光学的手段を用い、レーザの所要電力を大幅に、現行のシステムの100倍以上に低減させることができる。この低減電力レベルにおいて、レーザは非干渉性の光の点光源として作用し、大幅に低下した電力レベルおよび応力レベルでレーザ測定の高精度が維持される。
広範囲の光源である発光ダイオード(LED)も部品位置合せの測定用として従来検討されてきた。しかしながら、たいていのLED光源から投じられた光の大部分は、生じる陰影が“ファジー(ぼやけ)”過ぎて、レーザ光で励起されるようなものと同等のセンサを提供することができない。ただし、光源側の開口または負レンズを使用した場合、あるいは一部の応用例において極小のLEDを使用した場合、LEDをセンサ光学系への光エネルギーの点光源として機能させることができる。その点光源は、低電力LEDとしても、必要な高精度を達成する。その他、これに代えて受光側に撮像レンズを利用して検出器上に影像を結ばせ、必要とされる高精度の測定値を得るに十分な像の鮮明さを与えることも可能である。
またさらに、何らかの適切な光源を用い、部品の影像が測定可能で適切な位置合せが達成可能であるような視界と焦点深度を有するテレセントリックな光学系を使用することができる。視界は、最も大形の部品でも全体を見通せるようにするために重要であり、焦点深度は、いかなる部品も寸法に関わらず鮮明に合焦させうるために重要である。テレセントリックレンズの作用の利点は、広範囲の部品寸法、あるいは部品とレンズ/センサ構成との間の様々な距離に対しても、なお部品像が検出器において鮮明に合焦され、一定倍率で視認されるということである。おそらく光学的な変形を伴いながらこれらの代替光源を利用することにより、陰影と光とを区別するための発散エネルギーをその本質においてはるかに多くの割合で捕捉する高効率センサシステムを実現することができる。
本発明の1つの目的は、部品装着機による装着において部品の角度配向と横方向位置を高精度に求めることである。
本発明の1つの目的は、検出器での測定において光源からの輻射光を高い割合で集光することにより光学的効率を実質的に増大させることである。
本発明の1つの目的は、高精度を有する部品装着機によって装着される部品の角度配向を精確に求めることである。
本発明の1つの目的は、傷やレンズ欠陥などの光学的欠陥の検出性能への影響を実質的に低減させることである。
本発明の1つの目的は、数種の異なる光源を用いて部品の角度配向と横方向の位置決めを精確に求めることである。
本発明の1つの目的は、500ミリ秒未満単位で部品装着機によって装着される部品の角度配向と横方向の位置決めを精確に求めることである。
本発明の1つの目的は、1つまたはそれ以上のリードエッジの検出陰影を用いて部品の角度配向と横方向位置を精確に求めることである。
本発明の1つの目的は、単に投影することによって可能である以上に鮮明な部品の像をセンサ上に合焦させることである。
本発明の1つの目的は、寸法の大幅な変化を伴う広範囲の部品に対して角度配向と横方向位置を精確に求めることである。
本発明の上記その他の目的、特徴ならびに利点は、以下の好ましい実施態様、図面および添付の請求の範囲の記載を吟味することにより当業者には明らかとなろう。
図面の説明
図1は、本発明の実施態様を示す図である。部品装着機によりプリント回路基板あるいは作業片上に装着される部品を収容した部品トレーが図1に示されている。また、光学センサによって囲まれたクイルにより最短経路で運ばれている部品も図1に示されている。
図2は、部品を回転させる回転モータと、装着ヘッド制御ボックスと、光学的位置合せセンサとを備えた部品搬送機構をより詳細に示す立面図である。位置合せセンサを貫いて延びているのは、部品を保持する吸引クイルである。
図3は、光源と、光ビームに部品を通過させて直線アレー撮像素子に入射させるレンズと、部品位置を決定する処理素子とを含む本発明の基本要素の図である。位置合せ工程において、部品は光源内へ引き込まれ、測定のため回転させられる。
図4は、部品が誤配向されており、その結果、光が測定領域を横切って投じられて部品に合焦し通過して検出器アレーに入射するときの光路図である。図4は、部品の隅から隅へ投影された幅広の陰影を示している。図4の直線アレー上部には、直線アレーからの代表的なデータを示している。
図5は、部品が位置合せされた状態にあるときの図4と同じ構成部分・要素が示している。直線アレー上に投じられた陰影すなわち暗部の幅は、図4におけるより狭くなっている。CCDアレーからの対応データも、陰影の狭くなっていることを示している。
図6aおよび6bから成る図6は、好ましい実施態様の側面図および上面図を示す。図6のセンサは、好ましくは、部品の両側に円柱レンズを使用し、これにより本実施態様のセンサにおいて検出器での測定に使用する低電力レーザダイオードによってきわめて大量のエネルギーが発散されるように最大限に促進される。
図7aおよび7bから成る図7は、センサの光源側にコリメータレンズと円柱レンズとを使用したレーザ系センサの側面図および上面図を示す。円柱レンズからの光が大きさの異なる2種の部品に入射するのが示されている。大形部品と小形部品が示されている。円柱レンズからの合焦は、幅細の光線の厚みがおおよそ測定下の部品の厚さより1桁小さくなるようになっている。図示の通り、影は検出器の真ん中を完全に横切って投じられ、その結果、検出器アレー上に鮮明に輪郭を浮き上がらせた暗部および明部が得られる。
図8aおよび8bから成る図8は、センサの光源側にコリメータレンズ、受光側に円柱レンズを配した同様なセンサの側面図および上面図を示す。影像は受光側の円柱レンズを使用した検出器アレー上に鮮明に合焦する。円柱レンズは、部品エッジを狭く回避した光だけが検出器上に鮮明に合焦する効果を有している。
図9aおよび9bから成る図9は、広領域発光ダイオード(LED)光源を主要な相違として除くと図6に示す好ましい実施態様と同様な実施態様の側面図および上面図を示している。広領域LED光源とコリメータレンズとの間に開口が介在しており、点光源で生成されるのと類似したセンサを生成している。図6に示した好ましい実施態様の場合と同様、図9のセンサシステムも、部品の両側に円柱レンズを使用しており、レーザダイオードから発された照射光をより多く検出器で集光するように構成されている。
図10aおよび10bから成る図10は、図10における実施態様が負レンズを使用しており、それによりセンサシステムに広領域LEDが組み込まれてそのセンサシステムからより多くの光を除去するようにし、したがって前述のセンサシステムの目的が達成されるような点光源として組み込まれる構成とした以外は、図9の実施態様と同様な実施態様の側面図および上面図を示している。
図11aおよび11bから成る図11は、小領域LEDを用いた実施態様の側面図および上面図を示しており、小領域LEDは、センサが図9および図10に示したセンサと同様の結果を達成可能とする一方、図9および図10に示した開口あるいは負レンズのいずれかを用いる必要をなくしている。
図12は、低電力レーザ光源、LED、またはその他の光源とすることができる光源を示し、できるだけ多くの光が部品を通過するように方向づけるために集光レンズを使用している。2つのレンズとテレセントリック絞りとから成るテレセントリックレンズシステムを用い、部品の作る影のより明瞭で鮮明な像であるような部品像が検出器で作り出され、これにより部品またはリードエッジの一層精確な検出が可能となる。
図13は、開口と検出器との間に撮像レンズが介在しないことを除いては、図12の実施態様と同様な実施態様を示している。このテレセントリックな実施態様もテレセントリックレンズシステムの目的に合致するものであり、検出器からの部品の距離全長にわたり、または広範な部品寸法に対して一定の像サイズを維持する。しかしながら、像が図12に示した実施態様により得られるものと同程度に明瞭あるいは鮮明でない場合もある。
図14は撮像レンズシステムの別の構成を示し、ここでは特殊ドーピングを施した一連のガラスロッドから成る傾き指標(GRIN)レンズシステムを使用してセンサアレー上に部品の精確な像を合焦させるようにしている。各GRINレンズはセンサアレー上に部品の小領域の像を形成する。GRINレンズアレーの利点は、受光側にただ1つの従来のレンズを用いた同等の撮像システムの場合よりもはるかに少ないスペースで済むという点である。GRINレンズアレーにより短い光路および広い開口が提供される。
図15aおよび15bから成る図15は、単純撮像レンズシステムの側面図および上面図を示しており、ここでは、部品を通過した光を、撮像レンズを通過してセンサアレー上に鮮明に結像させるように方向づけるため、集光レンズまたはコリメータレンズを使用している。
図16aおよび16bから成る図16は、撮像レンズからの合焦光が、撮像レンズとセンサアレーとの間に介在するガラスブロック端部から反射されて光路を折り返した後、そこを出てからセンサアレーに入射するようにした代替撮像レンズシステムの側面図および上面図を示している。例えばアルミニウムのガラスブロック反射膜の部分が高反射率を保証している。この実施態様は、撮像レンズとセンサアレーとの間に要求される間隔を短縮する利点があり、センサスペースが節約される。このようなガラスブロックは、センサシステムの光源側、受光側、あるいはその両者において使用することができる。ガラスブロックは、光学系に要求される物理スペースを重畳し短縮することを目的としたスペースミラーまたはその他の光学部品に置き換えてもよい。
図17aおよび17bから成る図17は、2つの隣り合ったクイル上に部品を位置合せするためのもう1つの検出器を追加した以外、図6に示す構成と同様な構成の側面図および上面図を示している。
図18aおよび18bから成る図18は、リード測定システムのそれぞれ上面図および側面図を示す。様々な角度からの光が部品のリードを通過し、テレセントリック光学系によりリードに鮮明に合焦することができるように幅広の光源を使用している。
図19は、角度配向と横方向位置を得るための1つの方法を線図で示している。図19に示す通り、識別器を使用してデータがいつ閾値電圧を下回るかを求めている。識別器はアナログデータをディジタル形式に変換し、それを部品の角度配向とエッジ位置を確定するために使用することができる。図19に例示されているのは、部品の陰影の立上りエッジと立下りエッジで識別されるデータポイントである。検出された部品陰影の一方または両方のエッジを処理して位置合せを決定することができる。図19には、識別してリード位置合せのディジタル表現に変換することができるリード陰影のエッジも示されている。
図20は、位置合せ状態にある部品のエッジを精確に位置決めするために使用することのできる正弦波適用アルゴリズムをグラフで示している。部品が回転されて位置合せ状態に入るにつれて減少する測定値が、部品が回転して位置合せ状態から抜け出るにつれて増大する測定値と正弦波で比較されている。これら2つの正弦波測定値が交差する点を用いて、部品位置合せの精確な角度を発見することができる。
図21は、部品の正確な角度位置合せを見出すために使用することのできる重心計算工程をグラフで示している。このアルゴリズムは部品幅測定値の集合の重心を発見し、その結果得られた重心の角度が正確な位置合せ角度を定義する。
好ましい実施態様の説明
図1および図2に、本発明が適用される環境の概略を示す。図1は、中空の管である1つまたはそれ以上の吸引クイル(24)を使用して部品(30)を部品トレー(33)の予め定められた容器(32)から順に摘み上げ、前記部品(30)を精確に位置合せしなければならない回路基板(34)またはその他の表面上へ可及的に速やかに運搬し、部品(30)のリード(50)を回路基板(34)上にあらかじめ設けられた配線レイアウトに対して適切な位置合せを行いながら所望の位置に精確に部品(30)を装着するようにした代表的な表面実装部品装着機を線図で示している。高精度の装着を得るためには、X−Y平面における位置決め誤差0.001インチで0.030度の角度位置合せすなわち配向の精度が望ましい。この種のシステムで広く採用されている部品(30)の部品寸法は、約0.02インチのサイズから2インチにわたるが、場合によってはもっと大きな部品(30)の寸法が要求される。
角度配向は、誤配向が電気リード線の位置決めに及ぼす影響という点から重要である。最大の部品寸法(例えば2インチ)の場合、0.10度それると部品外側エッジのリード位置が約0.002インチ傾く、すなわち誤装着される。0.03°の位置合せ精度が本発明の1つの目的となっているのはこのためである。
図2について説明すると、回転モータ(41)と、吸引クイル(24)の保持、回転および後退のための固定装置を含む装着ヘッド制御ボックス(43)とを備えた部品搬送機構(40)が開示されている。部品(30)のピックアップ、位置合せ、位置決めおよび装着のため、回転する固定装置がクイル(24)を回転させる。図2にはまたセンサ(45)および部品(30)も表示されており、それらの適切な装着は本発明の課題である。
従来の設計になる部品制御ボックス(43)には、部品(30)を真空圧力によって吸着するクイル(24)を後退させるための手段であり、かつモータを備えた手段と、部品をクイル(24)の端部に保持する真空を生成するための手段と、角度位置エンコーダと、力センサ等とが設けられている。制御ボックス(43)には、クイル(24)がそれを通って延び、かつ角度配向の決定およびクイル(24)の中心との位置合せを行うために部品(30)をそこに入れることのできる開口(48)を内部に有するレーザ/光応用位置合せセンサ(45)が取り付けられている。
図3は、センサ(45)の構成要素の概略図である。説明を簡単にするため、光源(60)から、部品(30)を運ぶクイル(24)が通過するレンズ(61)、および直線アレー撮像センサ(65)に至る視界線が表示されている。実用的にはもっと長い焦点距離が望ましく、これは反射ミラーとコリメータレンズまたは放物面レンズ(図示は省略)を用いて達成することができる。
本発明の引例として参照される米国特許第5,278,634号に、高精度レーザセンサが開示されている。この米国特許のシステムにおいては、レーザダイオードがコリメータレンズで平行化される光の点光源として作用し、コリメータレンズと陰影を測定すべき部品との間に介在させたスリット開口により平行光を与える。これにより部品の両端部を越えて延びる光線が得られ、部品を回転させながら陰影が直線アレー上に投じられる。すると、陰影それ自体、または好ましくは陰影のエッジを高精度で測定し確認することができ、その結果、装着のために部品を適切に中心合せし、かつ位置合せすることができる。当業者に知られているように、スリット開口機構によって大量の光エネルギーが遮断される。しかしながら、以下により詳しく説明するように、位置合せを検知するための下記光学系を用いるとはるかに大量の光エネルギーを効率的に利用することができる。
次に図4を参照すると、光源(60)あるいは介在する光学素子なしで陰影(90)の検出が示されている。光(63)が、ほとんどの実施態様では部品(30)を横切る直線において、また別の実施態様では部品(30)に向って投影され、その結果、部品(30)の全部分を完全に横断して光パターンが生成される。部品(30)によって遮断されない光は部品(30)を通過して、中心間距離10.4マイクロメートルで直線状に構成されたそれぞれ10.4マイクロメートル×10.4マイクロメートルの形状をした3,456個の素子を有する、テキサスインストゥルメンツ社製部品番号TC104などの直線CCD検出器アレー(65)に入射する。部品(30)によって投じられた上記光パターンは上記多素子センサアレー(65)によって検出される。好ましくは、部品(30)と検出器アレー(65)との間に、関連する波長外である周囲光その他の光を最小化する光学フィルタ(76)が設けられる。この後、検出器アレー(65)からこうして捕捉されたデータ(80)を以下に詳述する1つもしくはそれ以上のアルゴリズムで処理する。
3,456個の検出器アレー素子を使用することにより、大形部品の測定が可能となる。各素子は約0.4ミル中心間隔で隔てられ、高精度を可能としている。角度配向および横方向位置における微小な変化に対する感度が従来技術に比較して著しく増大する。これは、陰影エッジ付近の任意の光検出器素子において、光レベルのわずかな変化が小さな角度回転に対して非常に大きなものとなるからである。
図4には、位置合せされていない角度配向における部品(30)が示されている。図4に示す通り、陰影(90)を作り出す部品(30)の角度誤配向のため、比較的多数の検出器素子がレーザから阻止されている。さらに、部品(30)のエッジを通過した光の回折によって生じる明部と暗部(90)との間に作られたアレー(65)に入射する、より少ない陰影(93、94)の小領域がある。また、部品(30)の最外端部から離れた光の回折と反射に起因して、陰影(90)の外側のエッジに隣り合って少し明るい部分(96、97)が検出される。図4にはさらに、レーザ光源(60)から非遮断光を受光する検出器アレー(65)の一部(102、103)を示すCCDアレー(65)から読み込まれたデータのデータパターン(80)が示されており、そして反射および回折による光(96、97)の増加と、回折によって生じた陰影領域(93、94)のエッジにおける漸減量の光(110、112)と、そして検出器アレー(65)上で暗影領域(90)の両側で同一パターンが現れることによって、相補的に表される暗影領域(90)が表されている。
図5は、部品(30)が角度配向されたときの光パターンおよびデータ(80)を示している。図4と図5の比較から明らかなように、センサアレー(65)からのデータ(80)による判定に基づき、いつ陰影パターン(90)が最も狭くなるかを判定することによって角度位置合せを確実なものとすることができる。これは、陰影の立上りエッジ(110)と陰影の立下りエッジ(112)のいずれか、もしくは両方に追随して求めることによって、また陰影のエッジ(110、112)に先行、後続するデータ(80)のみを捕捉し、エッジ(110、112)に対するデータ(80)を実際に処理していつ陰影(90)が最も狭くなるか、すなわち位置合せ状態となるかを求めることにより、最少の電子処理手段で達成することができる。部品もまた、1つまたはそれ以上のリードの陰影エッジ(170、180)に対応するデータを捕捉することにより、リードの位置に基づいて位置合せすることができる。さらに、個々のリード自体をこのセンサを用いて位置決めすることができる。
陰影エッジの投影と判定は、高価で複雑なレーザダイオード(62)の代わりに使用することのできる、例えば発光ダイオード(LED)(66)などの他の光源(60)でも行うことができ、これにより、より経済的なセンサ(45)であって、なおかつ部品(30)の寸法が極小の砂粒大から大寸法のカッドフラットパックまでにわたるこのようなシステムに利用される可能性のある広範囲の部品(30)を装着するために必要な高精度を達成するセンサが提供される。最後に、例えばテレセントリック系光学素子、撮像レンズ、または傾き指標レンズ(78)などの撮像光学素子を用いても同様に、必要な精度を達成するために要求される細部の鮮明さを得ることができる。このようにして、低価格でより信頼性の高いセンサ(45)を精度や効率を損なうことなく提供することができる。
本発明の好ましい実施態様を図6に示す。図6aおよび6bに示す通り、部品(30)の光源側および受光側の両方に円柱レンズ(71)を使用することにより光が最大限に活用され、光学的効率およびエネルギー効率が最大化される。図6aは本実施態様の側面図、図6bはその上面図を示している。光をコリメータレンズ(61)に向けて投影するのに、好ましくは、低電力で動作するレーザダイオードを使用する。他に、コリメータレンズの代わりに集光レンズを使用することもできる。光は単に部品の垂直方向の中心上に垂直方向に集束し、受光側円柱レンズ(71)は単に部品の中心からの光を集光する。こうして、センサアレー(65)に投影されたときの陰影(90)像を鮮明化することにより垂直方向の光の回折または反射によって生じるいかなる不鮮明さも最小化もしくは排除することができる。コリメータレンズ(61)および円柱レンズ(71)の位置の順序を反転しても同様の結果を得ることができる。この代替として、これらの両方のレンズの機能を単一の非点収差レンズに結合することもできる。図6に示す好ましい実施態様はLEDで、好ましくは小光源領域において、順調に作用する。
レーザダイオード(62)から発された光エネルギーの実質的にすべてが図6のセンサシステムで使用されるため、円柱レンズ(71)系を用いた場合には要求されるエネルギーが実質的に少なくなること、またシステムの定格出力電力が1〜2ミリワットのときレーザダイオード(62)からの電力10〜20マイクロワットにおいて満足すべき結果が得られることが判明した。したがって、図6に示した本設計は、前記先行特許に記載されたスリット開口(75)を用いた設計に基づくレーザ(62)よりもその効率が少なくとも約100倍高くなる。通常定格のレーザダイオード(62)を用いた場合、実質上装置に応力が加わらないため、本センサシステムは相当長期間にわたって交換や修理の必要なしに維持することができる。さらに、光学系の効率の増大により、光源をパルス化することができる。パルス動作により、検出器は短期間で得られる固定像を捕捉することが可能となる。これによって、部品の回転に起因するぶれが低減される。図6に示した実施態様の説明で使用したものであって、かつ以下に説明する他の実施態様で使用する低光度光源を参照すると、本適用例で使用した場合、通常よりはるかに低いレーザパワーで動作するレーザダイオード、例えば20マイクロワットレベルで2ミリワット定格のレーザダイオードまたはLEDのいずれかを動作させることになる。LEDは一般に直射レーザ光より広い領域にわたって光を投影するため、当該領域すなわち部品方向に投じる発散エネルギーは少なくなる。この結果、本発明の目的において、LEDも低光度光源と見なされる。
さらに、円柱レンズ(71)は光を厚さ1ミル以下の線条にまで集束させて10ミル厚以上の部品(30)に入射するため、側部エッジを通過する光を除き、レーザダイオード(62)によって発生される光のすべてが、部品(30)の上や下を光が通過することなく部品(30)によって阻止される。これによってはるかに暗い陰影(90)が生成され、像コントラスト、したがって検出精度が増大する。本センサシステムはまた、レンズ(61、71)における欠陥に強い。光を断面積の大きなレンズで伝え、集めているので、このセンサは環境の障害、ほこり、汚れ等に対する耐久性が高い。
次に図7の他の実施態様について説明すると、図7aは円柱レンズ(71)を用いたレーザ応用システムの側面図、図7bはその上面図である。図7の実施態様において、レーザビーム(63)はコリメータレンズ(61)で平行光とされ、円柱レンズ(71)へと通過する。センサ(45)の光源側の円柱レンズ(71)は、レンズ(71)の近隣で厚さ2ミリメートル、大形寸法部品の近隣で厚さ0.50ミリメートル、焦点で厚さ0.025ミリメートルと変化する光線(63)を集束させる。したがって、この微細に集束された光線を用いて部品(30)に直線を投影することができ、以下により詳しく述べるように非常に鮮明な輪郭をもつ陰影(90)と鮮明な輪郭をもつ陰影エッジ(110、112)とを分析に際して提供することができる。本実施態様においては、光が部品の上や下のいずれにも逸れることができないように光を部品上に集束させるので検出誤差が低減される。光は側部エッジを通過するに過ぎない。したがって、ノズル陰影のアレー上への投影や部品下側を通過する無関係な光から生じる検出誤差に起因して混乱を招くおそれのあるような部品最上部からは像が集光されない。
図8aおよび8bに示すように、円柱レンズ(71)がセンサシステム受光側へ移動することにより利点が得られる。低パワー光の位置合せのためにコリメータレンズ(61)を用い、さらに円柱レンズ(71)を用いて得られた光パターン(102、103)と陰影(90)をダイオードアレー(65)上に集束させる。本実施態様は、部品(30)中心の像を検出器(65)上に鮮明に合焦させるという効果を有する。部品(30)の上または下を通過する光線は検出器アレー(65)上の狭い検出器列の上には結像しない。
当業者には明らかなように、本発明の設計は、センサ(45)の受光側に円柱レンズ(71)を、さらに随意選択として光源側にスリット開口(75)を使用することにより先行発明の設計と組み合わせることができる。受光側の円柱レンズ(71)の付加的長所は、検出器素子(65)上の像を鮮明化し、その結果より高精度で輪郭の鮮明な陰影(90)が得られることであろう。この向上した鮮明さによりレーザダイオード(62)からのエネルギーの一部を節約できるが、2つの円柱レンズ(71)を全面的に活用した図6の設計程ではない。
概して、先行US特許と関連して開示された構成と同様の構成において発光ダイオード(LED)(66)を活用することは有利でない。なぜなら、LED(66)は通常幅広で広領域の光源だからである。パワーが大領域に由来するためLEDは低光度光を放射する。LED(66)とレーザ(62)光源とで光源寸法を比較すると、500ミクロン対2ミクロンのオーダーであり、より小さなレーザ光源の能力ではるかに大きな影像が生成されることになる。しかしながら、光学素子(61、71)を上述の方法や上記図6〜8に示す方法、あるいは図9および図10に関連して説明し示す方法と同様な方法で使用すると、発光ダイオード(66)を光源(60)として使用することの不利益が克服されて、LED(66)応用センサ(45)の効率を大きく高めることになる。
既述の通り、主たる目的は点光源から光を発散させることである。したがって、もう1つの解決手段は、図9に示すように、LED光源(66)とコリメータレンズ(61)との間に開口(75)を介在させることである。図9aおよび9bは、図9の実施態様においては幅広の光源領域をもつLEDが使用されていることを除けば、光源側および受光側の両方に円柱レンズ(71)を使用した図6に示す好ましい実施態様と本質的に同じ実施態様を示すものである。本実施態様では、点光源の発光と同等にまで発光を減じて、このような構成によって投じられる陰影(90)の鮮明度を向上させる。ただし、当業者には明らかな通り、開口付き光学フィルタ(75)に入射する光エネルギーのためにエネルギー損失がある。
また別の方法は、図10aおよび図10bに示すように、発光ダイオード(66)とコリメータレンズ(61)との間に介在させた負レンズ(73)の使用である。光学の熟練者には周知の通り、負レンズ(73)は発光ダイオード(66)の外観光源寸法を減少させるように作用して、図10のコリメータレンズ(61)を通過する光の平行化を実質的に改善する。
最後に、図11aおよび11bにおける実施態様の側面図および上面図に示すように、小領域LED光源(67)を使って検出器アレー(65)に鮮明な像を作ることができる。小領域LED光源(67)の使用すると、図9および図10に示す広領域光源LED(66)による実施態様で要求されるような開口(75)または負レンズ(73)のいずれかを使用する必要がなくなる。しかしながら、部品(30)から検出器アレー(65)へできるだけ多くの光を投影させるために集光レンズまたはコリメータレンズ(61)が必要である。さらに、図11のセンサシステムでも、部品(30)の両側に円柱レンズ(71)を介在させてより多くの放射光を集め、検出器アレー(65)上にそれに対応してより鮮明な像を投影するようにしている。ここでさらに、レンズ(61)の焦点距離を長くして、かつLEDをそれに対応してレーザから遠ざければ、図11のLED光源(67)の寸法をより大きなものにできることを理解すべきである。距離を増やせば光源の角度幅が小さくなるが、これは図9〜図11のすべての意図するところである。
図6に関連して既に述べた通り、コリメータレンズまたは集光レンズおよび円柱レンズの位置を反転しても同じ光集束効果を得ることができる。この代替として、コリメータレンズ、または集光レンズ、および円柱レンズの構成に代えて単一の非点収差レンズを用いて、部品の光源側で同様の光集束効果を得ることができる。
最後に、図12〜図14に撮像システムを用いた3つの実施態様が示されている。図12および図13のテレセントリックレンズ構成は、レンズ(77)からの部品(30)の広範囲の距離にわたって、すなわち部品(30)の寸法に関係なく、検出器(65)の限度内に十分に包括される像を合焦させる。テレセントリックレンズ系は、広範囲のレンズ−対象物間距離にわたって、一定の像寸法を維持するという特徴を有する、よく知られた撮像レンズの1種である。テレセントリックレンズ系は、受光された光の平行化された部分だけを選択するレンズ(77)と開口(75)とによって作用する。したがって、光源(60)はセンサの受光側で効果的に平行化される。図12および図13では光源側に小光源と集光レンズ(78)が示されているが、その小光源と集光レンズ(78)を大領域光源と代えてもなお十分鮮明な像が検出器(65)上に投影されうる。ただし、集光レンズ(78)もしくはコリメータレンズ(61)を備えてなるべく多くの光を部品(30)に通過させるべく方向づけることが好ましい。
図12および図13において、大形レンズ(77)を部品(30)と検出器(65)との間に設け、小開口(75)をレンズ(77)と検出器(65)との間に介在させてテレセントリック作用を実現することができる。大形レンズ(77)の目的は、部品(30)を通過する光の平行化部分を集光し、その光を開口(75)の中心に集束させることである。前に述べたコリメータレンズ(61)の場合と同様、軸に平行な光線のみが測定に使用される。レンズ(77)は部品(30)の側部を通過する平行光のみを主として集光するので、レンズ(77)は部品(30)と少なくとも同じ大きさでなければならない。この場合も、開口(75)がおおよそレンズの焦点距離にあれば、レンズ(77)への平行光線によって生じる像は開口(75)を通じて投影され、センサアレー(65)上に鮮明な像を再現する。この他、非平行光は開口(75)の担体によって阻止される。図12に示す通り、検出器アレー(65)の近くに撮像レンズ(77)を使用すると、図13に示す実施態様を越えたさらにいっそうの作用の向上が実現されて、分析ならびに測定において歪みの少ない像が鮮明に合焦する。
図14に示すように、受光側に傾き指標(GRIN)レンズ(78)を用いて同様な撮像作用を実現してもよい。受光側光学素子に撮像システムを使用することの1つの不利益は、必要焦点距離を計算に入れられるように、撮像レンズから検出器アレー(65)までの必要距離をとるために、センサの寸法を大きくしなければならないことである。GRINレンズアレー(78)を使用すると、各レンズの視野が縮小され、その結果必要レンズ径および焦点距離が縮小されることによってこの問題は解消される。GRINレンズアレー(78)は、各個内部で像の二重反転が生起する一連のガラスロッドから構成される。各ロッドは、センサアレー(65)上において1:1比の像を形成する小径レンズである。図14を参照して、GRINレンズの各々は、部品(30)で示される平面A部分をセンサアレー(65)で示され対応する平面B部分上に結像する。得られる複合像(90)は、下記に述べる方法における測定に際して十分明瞭である。また別の実施態様において、高い解像度および大きな被写界深度が要求される場合、異なる焦点距離を有する1組のレンズ片を光学素子の受光側に介在させることができる。各レンズ片は異なる光線を検出器上に結像させる。部品が位置決めされる高さの関数として正確なレンズ片を選ぶようにする。
図15は単に受光側に撮像レンズ(76)を使用してセンサアレー(65)上に部品(30)を結像させるようにした実施態様を示している。センサアレー(65)上で鮮明に合焦した像を検出できる一方、この構成の不利な点は、レンズ径が部品(30)よりも大きくなければならないという要求事項と、大径レンズは実際には比較的焦点距離が長いということから、部品(30)と検出器(65)との間に大きな間隔が必要とされることである。
レンズ配列およびセンサアレー(65)からの必要距離を縮小させるための1つの代替実施態様は、多反射表面を使用して光路を折り返らせることである。もう1つの代替実施態様は、図16に示すように、撮像レンズ(76)とセンサアレー(65)との間にガラスブロック(67)の介在を含むことである。この実施態様においては、光路がガラスブロック(67)の端部からの反射により折り返される。反射表面により、光は何度もブロック(67)を通過してから、ブロック(67)の底部付近から出射してセンサアレー(65)上に影像を作ることが可能となる。
以上に述べた実施態様は、2つ以上の検出器を介して同時に2つ以上の部品を位置決めするときに利用することが可能である。そのような1つの実施態様が、側面図を示す図17aと上面図を示す図17bから成る図17に示されている。図17に示す実施態様は、単一の光源と、部品を保持して集束光ビーム内に引き込む2つのクイルと、部品(30)にできるだけ多くの光を通過させるように方向づける光源側の合焦レンズ系と、受光レンズ構成と、第1の部品(30)によって投じられる陰影または像を捕捉するための1つのセンサアレー(65)および第2の部品(30’)によって投じられる陰影または像を捕捉するためのもう1つのアレー(65)の2つのセンサアレー(65、65’)とから構成される。部品はお互いに位置合せされていないと想定されているので、アレーからの処理は各部品に対し個別に行われる。このようにして、1組の光学素子を活用して2つの部品を同時に精確に位置合せすることができる。さらに、2つの部品が小形部品の場合、1つだけの検出器(65)を使って両部品を位置合せすることも可能である。これはソフトウェアあるいは電子的ハードウェアを用いて直線アレー上の2領域を、あたかも2つの異なるアレーであるかのように処理することで行われる。
図18aと図18bから成る図18は、それぞれ、リード測定システムの上面図と側面図を示す。様々な角度からの光が平面1における部品のリードを通過して平面2におけるリードをある程度一様に照射することができるように幅広の光源が用いられている。平面2におけるリードは、テレセントリック光学系によって検出器が位置する平面3上に鮮明に合焦される。このデータにより、検出器からリードエッジデータを直接読み取ってリード位置を決定することができる。
図19、20、および21は、データを高精度に処理する種々の方法を示す。位置合せ/位置センサ(43)によって分析される部品(30)幅の範囲は、通常0.02〜2インチの範囲であり、さらに大きいこともある。3,000個以上の素子のダイオードアレー(65)からのすべてのデータ(80)を保持し、分析することは実用的でもないし、必要でもない。部品(30)によってダイオードアレー(65)上に投じられた陰影(90)のエッジ(110、112)のいずれか一方もしくは両方に関連するデータ(80)だけを獲得し分析すればよい。図19を参照すると、主たる対象であるA−BとC−Dの2つの区域があり、一方のA−Bは陰影(90)の立上りエッジ(110)であり、他方のC−Dは陰影(90)の立下りエッジ(112)である。すなわち、区域A−Bにおけるデータは部品の一方の側によって生じる陰影のエッジを画定し、区域C−Dでは反対側によって生じる陰影のエッジを画定する。
画定されたエッジ(110、112)を用いて、区域A−BおよびC−Dに示す通り、部品(30)を位置合せすることができる。部品(30)はまず最初に、誤り位置であることが分かっている位置から採り上げられ、したがって、大きな陰影(90)を投影する。部品(30)は次いで部品装着ヘッド(43)によって回転させられ、陰影(90)幅が最小化する角度位置が注目される。初期の特許では、アレー(65)上により大きな陰影を投影するため、部品を位置合せ外であることが知れている位置に予備位置合せを行っていた。この予備位置合せの動きはいまや、ある程度の予備位置合せ位置、好ましくは5〜15度だけセンサを回転させることによって排除されている。陰影(90)が最も狭いときのエッジ位置、およびそれらのクイル(24)中心からの偏差も注目される。これらの位置によって、部品の横方向位置の算出が可能になる。次いで部品を90°回転させ、ここで再びエッジ(110、112)位置の一方もしくは両方によって測定された部品(30)の陰影(90)の中心とクイル(24)の中心との比較に基づいて、直交する横方向位置を求めることができる。部品はまた、リード位置に基づいて位置合せすることができる。例えば、図19に示すように、リードの陰影エッジ(170および180)を使って、本明細書記載の処理のいずれかによって部品の位置合せを行うことができる。
陰影(90)の幅は、部品(30)が回転され位置合せされていくときに減少していくので、陰影(90)のエッジ(110)上に位置するフォトダイオード素子が受ける光が、陰影(90)幅が最小になる地点まで増えていく。部品が回転し続けると、陰影幅は増大し、同じ受光素子上に入射する光の量は減少し始める。こうして、陰影エッジの精確な位置を発見することにより、部品(30)を精確にレーザビームと平行に配向することができる。
図19に表された1つの利用可能な方法は、閾値電圧(VTH)および、アレー(65)の各素子の電圧がいつ閾値電圧VTH以下になるかを検出し、それによって部品(30)の陰影(90)が検出されたことを示すことにより、ダイオードアレー(65)からのアナログデータ(80)をディジタル形式(120)に変換するようにした比較器または識別器を使用することである。
好ましくは、アレー(65)における各素子は5メガヘルツのデータ速度で逐次読み取られ、閾値電圧VTHと比較される。最初に閾値より低下したことを読み取ったデータ(80)における画素数を保持信号として使用し、直前のデータ読取り値および最初の発生の直後のデータ読取り値の数を陰影の立上りエッジ(110)としてデータバッファに格納する。格納するデータ点の数は任意の数が可能であるが、最初の保持信号(A−B)に先行する、かつ後続する32個の画素数で満足すべき結果が得られ、この場合、部品(30)の精確な角度配向ならびに横方向位置を分析するのに合計わずか128データ(A−B、C−D)を要するのみである。
同様に、データ信号が最初に閾値電圧VTHを越えるときの陰影(112)の立下りエッジについてデータを読取り、格納することができる。このデータはその後、現在の陰影エッジについてのデータとして格納される。
先行特許において、部品が回転しながら位置合せされるときにその各エッジを精確に求めるための多様なアルゴリズム的手段が記載されている。さらに別途のアルゴリズム的手法を利用してエッジ位置を精確に求めることもできる。例えば、エッジデータ(82)は、部品(30)が回転しながら位置合せされるとき、そのエッジからの反射および回折効果のために、線形でなく傾斜したものとなっている。分析領域におけるエッジの精確な位置は、区域(110、112)またはその代替として(170、180)における多様なデータ点(82)の1次導関数をとって求めることができる。陰影(90)の傾きが最大になるところがエッジ位置である確度が最も大きい。精確なエッジ位置すなわち1次導関数がピークとなるところのデータ(82)を維持することにより、それぞれの角度変化Δθに対してエッジの位置が識別される。
また、部品(30)が回転しながら位置合せされるときには精確なエッジ位置が低下し、部品(30)が回転して位置合せから抜け出た後では陰影(90)幅が増加する。当業者に知られているように、回転するエッジの変化する位置から得られる図は正弦曲線となる。データ図を図20に示す。さらに、減少する正弦曲線(88)が増加する正弦曲線(89)と交差する点(100)が、位置合せにおけるエッジを精確に位置決めする。こうして、測定工程が完了した後、部品を回転させて最大精度に対する正弦曲線(88、89)の交点まで戻すことができる。
これに代わるものとして、部品位置合せの決定に重心発見アルゴリズムを用いることができる。部品の近似角度を任意の数の手段によって求めることができる。例えば、部品陰影の最小幅が測定される角度をこのアルゴリズムのための近似角度として用いることができる。図21に示すように、この近似角度を中心にある一定数n個の幅測定値(284)の1領域をその後の演算のデータ集合として取り出す。選択されたデータ集合における各幅値に基づいて閾値幅WTを算出する。図20に示す通り、前記データ集合における個々の幅測定値(284)によって下側境界を定められ、閾値幅によって上側境界を定められた領域が定義される。そしてこの領域の重心(280)を計算する。重心の角度θ0を位置合せ角度として用いる。こうして部品(30)を正確な角度位置合せにおいて装着することができる。この方法の利点は、この方法が位置合せのための最小幅角度法よりも位置合せ演算におけるノイズ免疫性を改善し、さらにいっそう高精度をもたらすことにある。
上記実施態様、方法および工程を用いることにより、今日の技術水準の要求に適った部品の回路基板への装着に際して部品を正確に位置決めすることのできる、きわめて高精度かつ高解像度の検出システムが実現される。開示・記載されている多くの実施態様において多数の多様な変形ならびに変更を行いうることは当業者には明白であろう。このような変更ならびに変形はすべて添付の請求の範囲に含まれるものと見なされる。
本発明をここに記載し、われわれは以下のものを請求する:

Claims (9)

  1. 部品の位置合せを行うための部品位置合せセンサシステムにおいて、
    部品の位置を選択的に決めるための部品搬送体と、
    概ね上記部品の方向に光エネルギを照射するように向けられた光源と、
    上記光源からの光エネルギを受けるように向けられた多数エレメントのセンサアレーであって、該多数エレメントのセンサアレーによって受けられた光エネルギは該部品によって投影される陰影によって区別される、多数エレメントのセンサアレーと、
    上記光源と上記部品との間に配置される少なくとも1つのレンズであって、上記光エネルギを捕捉するように設計されており、且つ、上記部品に集中された光エネルギを示すように該光エネルギを集中させるように設計されているレンズにして、上記センサアレー上に、結像する像と陰影とを投影するレンズと、
    上記部品の座標位置および角度を計算するための処理手段であって、上記多数エレメントのセンサアレーによって受けられた光エネルギを示すデータを収集するための手段と、上記部品の正しい位置決めを決定するために該データを分析するための手段とを含んでいる、処理手段と、
    を備えている、センサシステム。
  2. さらに、開口付き光学フィルタを備え、
    上記レンズは、コリメータレンズと、第1円柱レンズとを備え、開口付き光学フィルタが上記光源とコリメータレンズとの間に介在し、コリメータレンズが開口付き光学フィルタと第1円柱レンズとの間に介在し、第1円柱レンズがコリメータレンズと上記部品との間に介在している、請求項1記載のセンサシステム。
  3. 上記多数エレメントのセンサアレーは、少なくとも二つの部品を位置合せするために、少なくとも二つの多数エレメントセンサアレーを備えている、請求項1記載のセンサシステム。
  4. さらに、上記光源と上記部品との間に、該光源の光を平行化するために配置されるコリメータレンズを備えている、請求項1記載のセンサシステム。
  5. 上記部品、光の線条となるように上記平行化された光源の光を合焦させるためのレンズをさらに備えており、該光の線条は該部品を照射する、請求項4記載のセンサシステム。
  6. 部品の位置合せを行うためのシステムであって、該部品は、部品の幅と、部品の高さを示している、システムにおいて、
    光路に沿う光を与える光源と、
    上記光路内に配置された検出器と、
    部品を、光源と検出器との間の光路内で選択的に位置決めするための部品搬送体と、
    部品の像を上記部品の幅と部品の高さの一方に沿って検出器に投影するために、且つ部品の陰影を上記部品の幅と部品の高さの他の一方に沿って検出器に投影するために、部品と検出器との間の上記光路内に配置された少なくとも1つのレンズと、
    を備えている、システム。
  7. さらに、上記部品の幅を横切り且つ該部品のエッジを通過した光の線条を検出するために、上記光源と上記部品との間の上記光路内に集光レンズを備えている、請求項6記載のシステム。
  8. 上記光源は、上記光路に沿う非平行光を与えるようにされている、請求項6記載のシステム。
  9. 部品の位置合せを行うための部品位置合せセンサシステムにおいて、
    部品の位置を選択的に決めるための部品搬送体と、
    概ね上記部品の方向に光エネルギを照射するように向けられた光源と、
    上記光源からの光エネルギを受けるように向けられた多数エレメントのセンサアレーであって、該多数エレメントのセンサアレーによって受けられた光エネルギは上記部品によって投影される陰影によって区別される、多数エレメントのセンサアレーと、
    上記光源と上記センサアレーとの間に配置される複数のレンズであって、上記光エネルギを捕捉するように設計されており、且つ上記部品に集中された光エネルギを示すように該光エネルギを集中させるように設計されている複数のレンズにして、上記センサアレー上に、結像する像と陰影とを投影する複数のレンズと、
    上記部品の座標位置および角度を計算するための処理手段であって、上記多数エレメントのセンサアレーによって受けられた光エネルギを示すデータを収集するための手段と、上記部品の正しい位置決めを決定するために該データを分析するための手段とを含んでいる、処理手段と、
    を備えている、センサシステム。
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