JP3841146B2 - Iii族窒化物系化合物半導体素子の製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物系化合物半導体素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法に関する。詳しくは、III族窒化物系化合物半導体膜の成長方法として、横方向成長(Epitaxial Lateral Overgrowth)法を用いた製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
III族窒化物系化合物半導体層の成長方法として、いわゆる横方向成長法が知られている。例えば、特開平10−312971号に紹介されるように、横方向成長法では、まず下地にフォトリソグラフィ法とウエットエッチング法を用いてSiO2などの成長抑止材料からなるマスク層をパターニングしておき、マスクの窓、即ち下地が露出されている部分にIII族窒化物系化合物半導体層をファセット構造を形成しながら成長させて、結晶欠陥の少ないIII族窒化物系化合物半導体層を有機金属気相成長法によりエピタキシャル成長させる。下地としては、例えば、基板上に低温堆積層を介して形成されたIII族窒化物系化合物半導体層が用いられる。低温堆積層は、基板とIII族窒化物系化合物半導体との熱膨張係数及び格子定数の相違による歪みを緩和し、下地層の上に形成されるIII族窒化物系化合物半導体層の結晶欠陥を少なくする目的で設けられるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、低温堆積層の形成、下地層としてのIII族窒化物系化合物半導体層の形成、及び横方向成長法によるIII族窒化物系化合物半導体層の形成を順次行う方法によれば、確かにIII族窒化物系化合物半導体層を結晶性良く成長させることができる。
しかしながら、一般的な有機金属気相成長法(以下、「MOCVD法」という)によりIII族窒化物系化合物半導体層を成長させる温度は1000℃以上であり、低温堆積層の成長温度は400℃〜500℃程度であることから、基板のクリーニングから下地層(III族窒化物系化合物半導体層)の形成までの基板温度の変化をみると、高温(1000℃:基板クリーニング)−低温(500℃:低温堆積層の形成)−高温(1000℃:下地層の形成)となり、大幅な基板温度の昇降を繰り返す必要がある。このため、製造時間がかかることはもちろんのこと、各工程において基板温度の調節が必要となり、さらには熱効率的にも好ましくない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、以下の構成からなる本発明に想到した。
基板の上に、その表面がテクスチャー構造である下地層を形成するステップ、前記下地層の上に、成長抑止材料層を該下地層が一部露出するように形成するステップ、及び、
横方向成長法を実行して前記下地層及び前記成長抑止材料層の上にIII族窒化物系化合物半導体層を成長させるステップ、を含むことを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
【0005】
上記構成の製造方法では、従来のように低温堆積層を形成するのではなく、表面にテクスチャー構造を有する下地層を形成し、この上にIII族窒化物系化合物半導体層の成長が行われる。従って、従来のように基板のクリーニング後に低温堆積層の成長をさせるために基板温度を降下させることなく、次のステップであるIII族窒化物系化合物半導体層の成長を行うことができる。換言すれば、基板のクリーニングから素子機能を有するIII族窒化物系化合物半導体層の成長までの工程において、基板温度の昇降回数を減少することができ、製造時間の短縮化が図られる。また、温度調節のために要していた手間を削減することができる。
【0006】
以下、本発明の要素について詳細に説明する。
基板はその上に後述の下地層を形成させることができるものであれば特に限定されない。例えば、サファイア、スピネル、シリコン、炭化シリコン、酸化亜鉛、リン化ガリウム、ヒ化ガリウム、酸化マグネシウム、酸化マンガン、III族窒化物系化合物半導体単結晶などを基板の材料として挙げることができる。
後述の下地層としてIII族窒化物系化合物半導体を用いる場合には、サファイア製の基板を用いることが好ましい。
【0007】
基板の上には、その表面がテクスチャー構造である下地層が形成される。ここにテクスチャー構造とは、任意の断面をみたとき下地層表面がノコギリ歯状に、即ち傾斜面を介して谷と山とが繰返している構造を指す。この山部は、独立した多角錐形(円錐形も含む)の場合と山脈状に連なっている場合の両方を含む。また、この明細書において、断面台形状とは山部頂上における平坦領域が多くなったものを指し、更に平坦領域が多くなったものをピット状と呼ぶ。詳しくは、斜面領域の占める割合が平面投影面上で70〜100%をテクスチャー構造、30〜70%を断面台形状、5〜30%をピット状と呼ぶ。
下地層としては、その上にIII族窒化物系化合物半導体を成長させられるものであれば、特に限定されない。好ましくは、下地層をIII族窒化物系化合物半導体により形成する。特に、AlNからなる下地層を採用することが好ましい。
下地層としてIII族窒化物系化合物半導体からなるものを用いる場合には、AlGaIn1−X−YN(0<X<1、0<Y<1、0<X+Y<1)で表現される四元系の化合物半導体、AlGa1−XN(0<X<1)で表現される三元系の化合物半導体、並びにAlN、GaN及びInNが含まれる。サファイア基板の上には特にAlNが好適に用いられる。
【0008】
下地層の表面には傾斜面が形成されている。このとき、傾斜面を作るもとの構造は、三角錐、四角錐などの多角錐の集合体の場合も、山脈状に山部と谷部とが帯状の傾斜面で交互につながっている場合も含む。この斜面は下地層の全面に形成されており、1つ1つの傾斜面は細かいものであって、その幅は平面投影面において2μm未満である。この傾斜面(見方によっては、凹部である)の占める面積割合は、平面投影面上で、5〜100%とすることが好ましい。更に好ましくは30〜100%であり、更に更に好ましくは70〜100%である。
この傾斜面の占める面積割合が平面投影面上で70〜100%であると、図1及び2に示すように、下地層の表面はテクスチャー構造となり、その断面形状は山形となる。100%のものがノコギリ歯状に谷と山とを繰り返す構造となる。
この傾斜面の占める面積割合が平面投影面上で30〜70%であると、図3に示すように、下地層の表面は島の部分と山の部分が混在し、その断面形状は台形となる。
この傾斜面の占める面積割合が平面投影面上で5〜30%であると、図4に示すようにピット状となり、平坦な表面に孔があいた構成である。
ここで、平面投影面とは、下地層の表面をこれに平行な面へ平行投影して得られる投影面である。
【0009】
このように表面に凹凸を備えた下地層の製造方法は特に限定されるものではないが、後述の実施例においては、下地層の上に形成される素子機能を有するIII族窒化物系化合物半導体層と実質的に同じ温度である高温(1150℃程度)において、通常の成長条件よりもアンモニアを多く流してMOCVD法を実行することにより形成される。
平坦面の下地層を成長させておいてその平坦面をエッチングなどの方法で処理することにより、下地層の表面をテクスチャー構造、断面台形状、ピット状とすることも可能である。また、断面台形状の一態様である六角錐台形の凸部を有する下地層は次のように形成される。即ち、 下地層の材料をGaNとしてそこに高濃度にマグネシウム(Mg)をドープすると、MOCVD法により六角錐台形状の凸部を有する下地層が形成される。Mgのドープ量は1020/cm以上とすることが好ましい。この範囲未満であると、GaNを成長させたときに六角錐台形状の凸部が生じないか、生じるにしてもそのためには厳しい条件制御が要求される。更に好ましいMgのドープ量は、5×1020/cmであり、更に更に好ましくは、1021/cmであり、最も好ましくは、5×1021/cmである。
【0010】
本発明者らは、先の特許出願(特願2000−041222)において、サファイア基板の上に下地層として表面テクスチャー構造のAlNを形成した場合の効果についての試験を行っている。その中で、高温(1130℃)、膜厚1.5μmの表面テクスチャー構造のAlNをサファイア基板に成長させた積層体では、基板のそりが従来例(サファイア基板の上に400℃の低温でAlN層を成長させた場合)と同じ程度であるとの結果を得ている。更にはその反りのバラツキも小さくなるとの知見を得ている。
また、表面テクスチャー構造を有するAlN層の上に素子機能を有するのに十分な結晶性を有するIII族窒化物系化合物半導体層を成長できることが確認されている。
【0011】
基板と下地層との間に堆積層を形成することが好ましい。
下地層がIII族窒化物系化合物半導体からなる場合、堆積層も同じくIII族窒化物系化合物半導体で形成するか或いは金属窒化物系化合物半導体で形成することが好ましい。堆積層はIII族窒化物系化合物半導体のなかでもAlGa1−xN(0≦x≦1)からなるものとすることが好ましく、更に好ましくはAlNである。金属窒化物系化合物半導体のなかでは窒化チタン、窒化ハフニウム、窒化ジルコニウム及び窒化タンタルから選ばれる1種又は2種以上からなるものとすることが好ましい。更に好ましくは窒化チタンである。このとき基板はサファイア製とすることが好ましく、更に好ましくはサファイア基板のa面に堆積層を形成する。
かかる堆積層の形成方法として周知のIII族窒化物系化合物半導体及び金属窒化物系化合物半導体の形成方法(MOCVD法やスパッタ法等)が採用できる。
堆積層の膜厚はとくに限定されるものではないが、数〜数100nmとすることが好ましい。
本発明者らの検討によれば、基板と下地層(歪緩和層)との間に堆積層を介在させることにより、下地層表面の傾斜を制御し易くなる。即ち、所望の構造の(テクスチャー構造、断面台形状、ピット構造)表面を形成するための条件の幅が広くなり、当該所望の表面構造の形成が容易になる。これにより、かかる下地層を有する素子を歩留りよく製造できる。
【0012】
堆積層はこれを二層以上設けることができる。
また、基板の上に接して形成される第1の堆積層の上にIII族窒化物系化合物半導体、好ましくはAlN又はGaNからなる中間層を形成し、この中間層の上に第2の堆積層を形成し(これを繰返すことも可能)、この第2の堆積層の上に下地層を形成することもできる。
第1の堆積層と第2の堆積層とは同一の組成であっても、異なる組成であってもよい。
中間層の厚さも特に限定されるものではない。
複数の堆積層が形成される例として、特開平7−267796号公報及び特開平9−199759号公報を参照されたい。
【0013】
下地層の上には、当該下地層の一部が露出するように成長抑止材料層が形成される。即ち、下地層表面の一部を覆って成長抑止材料層が形成される。好ましくは、下地層表面の隣接する傾斜面により形成される谷状領域(凹状領域)に成長抑止材料層を形成する。この場合、下地層表面の山状領域(凸状領域)が露出することとなる。
成長抑止材料とは、その上にIII族窒化物系化合物半導体が基板上又はバッファ層上に比較してエピタキシャル成長し難い材料をいう。成長抑止材料としては、金属としてのFe,Co,Ni,Cr,Mo,W,Ag及びRh、金属酸化物としてのFe,Co,Ni,Cr,Mo,W,Ag及びRhの酸化物、酸化物としてのSiO、並びに窒化物としてのSiNから選ばれる少なくとも1種の材料を挙げることができる。特開平10−312971号公報ではかかる成長抑止材料として、SiO、SiNが挙げられている。また、第60回応用物理学会学術講演会 講演予稿集(1999.9)2P−W−5によれば、タングステン(W)を成長抑止材として利用できることが記載されている。発光ダイオードの基板にこのような金属材料を成長抑止材として使用するとこれが反射層の役目をし、発光層で発光した光を有効に利用できるようになる。
【0014】
下地層の一部が露出するような成長抑止材料層は、例えば、液状のレジスト系材料(例えば、SiO)を用いた下記の方法により形成することができる。
まず、成長抑止材料として液状のレジスト系材料を用い、これを塗布等することにより凹凸を有する下地層表面全体に成長抑止材料層を形成する。液状のレジスト系材料は、その表面張力により、下地層の谷状領域(凹状領域)表面では厚く、山状領域(凸状領域)表面では薄い層(成長抑止材料層)を形成する。液状の成長抑止材料層を固化し、続いて、成長抑止材料層をその表面からエッチングする。このエッチング工程により、成長抑止材料層はその表面から一様に除去されていき、まず下地層の山状領域が露出する。この状態でエッチング工程を終了させれば、下地層の谷状領域にのみ成長抑止材料層を残すことができる。このようにして、下地層の谷状領域のみに成長抑止材料層を形成することができる。
また、液状のレジスト系材料を一様に塗布後、ウエハを回転させてその遠心力により谷状領域以外のレジスト系材料を除去することもできる。更には、下地層表面の単位面積当りに塗布されるレジスト系材料の量を制御することにより、下地層の谷状領域へ選択的にレジスト層を形成することもできる。
【0015】
上記のようにして下地層表面の一部に成長抑止材料層を形成した後、III族窒化物系化合物半導体層を成長させる。
ここにIII族窒化物系化合物半導体とは一般式としてAlGaIn1−X−YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦X+Y≦1)で表され、AlN、GaN及びInNのいわゆる2元系、AlGa1−xN、AlIn1−xN及びGaIn1−xN(以上において0≦x≦1)のいわゆる3元系を包含する。III族元素の一部をボロン(B)、タリウム(Tl)等で置換しても良く、また、窒素(N)の一部もリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等で置換できる。
III族窒化物系化合物半導体層は任意のドーパントを含むものであっても良い。n型不純物として、Si、Ge、Se、Te、C等を用いることができる。p型不純物として、Mg、Zn、Be、Ca、Sr、Ba等を用いることができる。なお、p型不純物をドープした後にIII族窒化物系化合物半導体を更に低抵抗化するために電子線照射、プラズマ照射若しくは炉による加熱をすることも可能である。
III族窒化物系化合物半導体層の形成方法は特に限定されないが、有機金属気相成長法(MOCVD法)のほか、周知の分子線結晶成長法(MBE法)、ハライド系気相成長法(HVPE法)、スパッタ法、イオンプレーティング法、電子シャワー法等によっても形成することができる。
【0016】
下地層表面の一部に成長抑止材料層を形成した後、上記方法を実行してIII族窒化物系化合物半導体をエピタキシャル成長させると、III族窒化物系化合物半導体層は初期段階では成長抑止材料の上の成長はないか、あっても遅く、露出した下地層部分(成長領域)上で急速な結晶成長が生じ、ここにファセット構造が形成される。更にエピタキシャル成長を続けると、ファセット構造の面に対して垂直な方向に成長が進むため、成長抑止材料層の上をIII族窒化物系化合物半導体が覆うことになる。そして、隣接する成長領域から成長したIII族窒化物系化合物半導体と接触する。更にエピタキシャル成長を進めると、ファセット構造が埋め込まれて最終的に平坦な表面のIII族窒化物系化合物半導体層が得られる。
かかる横方向成長法を実行すると、基板との界面で発生したIII族窒化物系化合物半導体の格子欠陥に起因する転位がファセット構造により横方向に曲げられ、その結果、III族窒化物系化合物半導体層表面の格子欠陥が大幅に低減される。
このように本発明によれば、横方向成長法(ELO法)による効果が得られる。
【0017】
【実施例】
次に、本発明の実施例について説明する。
実施例は発光ダイオード10であり、その構成を図5に示す。
【0018】
Figure 0003841146
【0019】
n型クラッド層14は発光層15側の低電子濃度n-層と下地層12側の高電子濃度n+層とからなる2層構造とすることができる。後者はnコンタクト層と呼ばれる。
発光層15は多重量子構造のものに限定されない。発光素子の構成としてはシングルへテロ型、ダブルへテロ型及びホモ接合型のものなどを用いることができる。
発光層15とp型クラッド層16との間にマグネシウム等のアクセプタをドープしたバンドギャップの広いIII族窒化物系化合物半導体層を介在させることもできる。これは発光層15中に注入された電子がp型クラッド層16に拡散するのを防止するためである。
p型クラッド層16を発光層15側の低ホール濃度p−層と電極側の高ホール濃度p+層とからなる2層構造とすることができる。後者はpコンタクト層と呼ばれる。
量子井戸層はInN、GaN、InGaN及びInAlNを含むInGaAlNであれば良く、バリア層は量子井戸層よりエネルギーギャップが大きいGaN、InGaN、InAlN、AlGaNを含むInGaAlNであればよい。
【0020】
上記構成の発光ダイオード10は次のようにして製造される。
まず、MOCVD装置の反応装置内へ水素ガスを流通させながらサファイア基板11を1150℃まで昇温して表面をクリーニングする。
その後、その基板温度においてTMA及びNHを導入してAlN製の下地層12をMOCVD法で成長させる。このとき、TMA:30μmol/分、NH:3SLMの条件で流し、所定の膜厚を成長させることでAlN下地層12の表面は図1及び図2に示したテクスチャー構造となる。
同様に、上記条件においてNHの流量を1/2〜1/3とすることにより、下地層12の表面は図3に示した断面台形状となる。
同様に、上記条件においてNHの流量を1/4〜1/9とすることにより、下地層12の表面は図4に示したピット状となる。
【0021】
サファイア上に平坦なAlNを成膜する条件においては、特にAlNの成膜初期においてAlNがc軸方向(基板垂直方向)に成長する速度とc軸と垂直方向(基板平行方向)に成長する速度とを比較すると、後者の速度が十分大きい。従って、AlNは基板平行方向に二次元的に成長をした後、基板垂直方向へ三次元的に成長する。即ち、成長表面ではAl原子とN原子とがマイグレーションして均一な成長サイトを形成するのに十分な時間がある。
この条件に対してN量を増加させると特にAl原子が適切なマイグレーションをする前に成長表面の原子と結合してしまい、基板垂直方向の成長速度が大きくなる。その結果、基板平行方向の成長が不均一となってテクスチャー構造を作り出すことができる。テクスチャー構造を形成する途中過程が断面台形状であり、ピット状であるといえる。
なお、更にN量を増加させるとグレイン成長となり、単結晶化しない。
【0022】
サファイア基板11上に表面テクスチャー構造の下地層12を形成したところで、一旦MOCVD装置から取り出し、成長抑止材料層13の形成を以下のように行う(図6を参照)。
まず、シリコーン油を下地層12表面に一様に塗布した後、酸素雰囲気で加熱してSiO膜を作製する(図6(a))。続いて、フッ酸によりエッチングを行う(図6(b))。
【0023】
以上のようにして下地層12表面の谷状領域にSiOからなる成長抑止材料層13を形成した後、基板11/下地層12/成長抑止材料層13からなる積層体をMOCVD装置に戻して、III族窒化物系化合物半導体層の成長を行う。
まず、基板温度を1130℃まで昇温して、常法(MOCVD法)に従いn型クラッド層14を形成する。即ち、アンモニアガスとIII族元素のアルキル化合物ガス、例えばトリメチルガリウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)やトリメチルインジウム(TMI)とを供給して熱分解反応させることにより、n型GaNをエピタキシャル成長させる。このようにして、n型GaNをエピタキシャル成長させると、n型GaN層(n型クラッド層14)は初期段階では成長抑止材料層13の上に成長しないか、成長してもそのスピードは遅く、露出した下地層12部分(成長領域)上で急速な結晶成長が生じ、ファセット構造が形成される(図6(c))。更にエピタキシャル成長を続けると、ファセット構造の面に対して垂直な方向に成長が進むため、成長抑止材料層13の上をn型GaNが覆い、隣接する成長領域から成長したn型GaNと接触する(図6(d))。その後、更にエピタキシャル成長を進めることにより、ファセット構造が埋め込まれて最終的に平坦な表面のn型クラッド層14が得られる(図6(e))。
続いて、発光層15及びp型クラッド層16を常法(MOCVD法)に従い形成する。
【0024】
次に、Ti/Niをマスクとしてp型クラッド層16、発光層15及びn型クラッド層14の一部を反応性イオンエッチングにより除去し、n電極パッド19を形成すべきn型クラッド層14を表出させる。
【0025】
半導体表面上にフォトレジストを一様に塗布して、フォトリソグラフィにより、p型クラッド層16の上の電極形成部分のフォトレジストを除去して、その部分のp型クラッド層16を露出させる。蒸着装置にて、露出させたp型クラッド層16の上に、Au−Co透光性電極層17を形成する。
次に、同様にしてp電極パッド18、n電極パッド19を蒸着する。
【0026】
以上、明細書では発光素子を例に採り説明してきたが、この発明は各種半導体素子に適用される。ここに素子には、発光ダイオード、受光ダイオード、レーザダイオード、太陽電池等の光素子の他、整流器、サイリスタ及びトランジスタ等のバイポーラ素子、FET等のユニポーラ素子並びにマイクロウェーブ素子などの電子デバイスを挙げられる。また、これらの素子の中間体としての積層体にも本発明は適用されるものである。
なお、発光素子の構成としては、MIS接合、PIN接合やpn接合を有したものや、ホモ構造、ヘテロ構造若しくはダブルへテロ構造のものを用いることができる。発光層として量子井戸構造(単一量子井戸構造若しくは多重量子井戸構造)を採用することもできる。
【0027】
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【0028】
以下、次の事項を開示する。
(10) 前記AlN層の膜厚は0.2〜3.0μmである、ことを特徴とする請求項7に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(11) 前記AlN層の膜厚は0.5〜1.5μmである、ことを特徴とする請求項7に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(12) 前記下地層を形成するステップの前に堆積層を形成するステップを行う、ことを特徴とする請求項1〜7及び(10)〜(11)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(20) 基板の上に、その表面に複数の傾斜面を有する下地層を形成するステップ、
隣接する前記傾斜面により形成される谷状領域に成長抑止材料層を形成するステップ、及び
横方向成長法を実行して前記下地層及び前記成長抑止材料層の上にIII族窒化物系化合物半導体層を成長させるステップ、を含むことを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(21) 前記下地層の表面はテクスチャー構造である、ことを特徴とする(20)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(22) 前記下地層の表面は断面台形状である、ことを特徴とする(20)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(23) 前記下地層の表面はピット状である、ことを特徴とする(20)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(24) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で5〜100%である、ことを特徴とする(20)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(25) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で30〜100%である、ことを特徴とする(20)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(26) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で70〜100%である、ことを特徴とする(20)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(27) 前記下地層を形成するステップは1000℃〜1200℃の条件下で行われる、ことを特徴とする(20)〜(26)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(28) 前記成長抑止材料層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mo、W、Ag、Rh及びこれらの酸化物並びにSiOX、SiNXから選ばれる少なくとも1種の材料からなる、ことを特徴とする(20)〜(27)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(29) 前記下地層は、III族窒化物系化合物半導体からなる、ことを特徴とする(20)〜(28)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(30) 前記基板はサファイア製であり、前記下地層はAlNからなる、ことを特徴とする(29)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(31) 前記AlN層の膜厚は0.2〜3.0μmである、ことを特徴とする(30)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(32) 前記AlN層の膜厚は0.5〜1.5μmである、ことを特徴とする(30)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(33) 前記下地層を形成するステップの前に堆積層を形成するステップを行う、ことを特徴とする(20)〜(32)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
(40) 基板と、
前記基板の上に形成され、その表面がテクスチャー構造である下地層と、
前記下地層表面の一部が露出するように該下地層表面に形成される成長抑止材料層と、及び
前記露出した下地層表面及び前記成長抑止材料層の上に形成されるIII族窒化物系化合物半導体層とを備える、ことを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体素子。
(41) 基板と、
前記基板上に形成され、その表面が断面台形状である下地層と、
前記下地層表面の一部が露出するように該下地層表面に形成される成長抑止材料層と、及び
前記露出した下地層表面及び前記成長抑止材料層の上に形成されるIII族窒化物系化合物半導体層とを備える、ことを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体素子。
(42) 基板と、
前記基板上に形成され、その表面がピット状である下地層と、
前記下地層表面の一部が露出するように該下地層表面に形成される成長抑止材料層と、及び
前記露出した下地層表面及び前記成長抑止材料層の上に形成されるIII族窒化物系化合物半導体層とを備える、ことを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体素子。
(43) 前記成長抑止材料層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mo、W、Ag、Rh及びこれらの酸化物並びにSiOX、SiNXから選ばれる少なくとも1種の材料からなる、ことを特徴とする(40)〜(42)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(44) 前記下地層は、III族窒化物系化合物半導体からなる、ことを特徴とする(40)〜(43)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(45) 前記基板はサファイア製であり、前記下地層はAlNからなる、ことを特徴とする(44)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(46) 前記AlN層の膜厚は0.2〜3.0μmである、ことを特徴とする(45)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(47) 前記AlN層の膜厚は0.5〜1.5μmである、ことを特徴とする(45)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(48) 前記基板と前記下地層との間に堆積層を備える、ことを特徴とする(40)〜(47)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(50) 基板と、
基板上に形成され、その表面に複数の傾斜面を有する下地層と、
隣接する前記傾斜面により形成される谷状領域に形成される成長抑止材料層と、及び
前記成長抑止材料層が形成されない前記下地層表面、及び前記成長抑止材料層の上に形成されるIII族窒化物系化合物半導体層とを備える、ことを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体素子。
(51) 前記下地層の表面はテクスチャー構造である、ことを特徴とする(50)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(52) 前記下地層の表面は断面台形状である、ことを特徴とする(50)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(53) 前記下地層の表面はピット状である、ことを特徴とする(50)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(54) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で5〜100%である、ことを特徴とする(50)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(55) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で30〜100%である、ことを特徴とする(50)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(56) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で70〜100%である、ことを特徴とする(50)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(57) 前記成長抑止材料層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mo、W、Ag、Rh及びこれらの酸化物並びにSiOX、SiNXから選ばれる少なくとも1種の材料からなる、ことを特徴とする(50)〜(56)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(58) 前記下地層は、III族窒化物系化合物半導体からなる、ことを特徴とする(50)〜(57)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(59) 前記基板はサファイア製であり、前記下地層はAlNからなる、ことを特徴とする(58)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(60) 前記AlN層の膜厚は0.2〜3.0μmである、ことを特徴とする(59)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(61) 前記AlN層の膜厚は0.5〜1.5μmである、ことを特徴とする(59)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(62) 前記基板と前記下地層との間に堆積層を備える、ことを特徴とする(50)〜(61)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(70) 基板の上に、その表面がテクスチャー構造である下地層を形成するステップ、
前記下地層の上に、成長抑止材料層を該下地層が一部露出するように形成するステップ、及び、
横方向成長法を実行して前記下地層及び前記成長抑止材料層の上にIII族窒化物系化合物半導体層を成長させるステップ、を含むことを特徴とする積層体の製造方法。
(71) 基板の上に、その表面が断面台形状である下地層を形成するステップ、
前記下地層の上に、成長抑止材料層を該下地層が一部露出するように形成するステップ、及び、
横方向成長法を実行して前記下地層及び前記成長抑止材料層の上にIII族窒化物系化合物半導体層を成長させるステップ、を含むことを特徴とする積層体の製造方法。
(72) 基板上に、その表面がピット状である下地層を形成するステップ、及び
前記下地層の上に、成長抑止材料層を該下地層が一部露出するように形成するステップ、及び、
横方向成長法を実行して前記下地層及び前記成長抑止材料層の上にIII族窒化物系化合物半導体層を成長させるステップ、を含むことを特徴とする積層体の製造方法。
(73) 前記下地層を形成するステップは1000℃〜1200℃の条件下で行われる、ことを特徴とする(70)〜(72)のいずれかに記載の積層体の製造方法。
(74) 前記成長抑止材料層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mo、W、Ag、Rh及びこれらの酸化物並びにSiOX、SiNXから選ばれる少なくとも1種の材料からなる、ことを特徴とする(70)〜(73)のいずれかに記載の積層体の製造方法。
(75) 前記下地層は、III族窒化物系化合物半導体からなる、ことを特徴とする(70)〜(74)のいずれかに記載の積層体の製造方法。
(76) 前記基板はサファイア製であり、前記下地層はAlNからなる、ことを特徴とする(75)に記載の積層体の製造方法。
(77) 前記AlN層の膜厚は0.2〜3.0μmである、ことを特徴とする(76)に記載の積層体の製造方法。
(78) 前記AlN層の膜厚は0.5〜1.5μmである、ことを特徴とする(76)に記載の積層体の製造方法。
(79) 前記下地層を形成するステップの前に堆積層を形成するステップを行う、ことを特徴とする(70)〜(78)のいずれかに記載の積層体の製造方法。
(80) 基板の上に、その表面に複数の傾斜面を有する下地層を形成するステップ、
隣接する前記傾斜面により形成される谷状領域に成長抑止材料層を形成するステップ、及び
横方向成長法を実行して前記下地層及び前記成長抑止材料層の上にIII族窒化物系化合物半導体層を成長させるステップ、を含むことを特徴とする積層体の製造方法。
(81) 前記下地層の表面はテクスチャー構造である、ことを特徴とする(80)に記載の積層体の製造方法。
(82) 前記下地層の表面は断面台形状である、ことを特徴とする(80)に記載の積層体の製造方法。
(83) 前記下地層の表面はピット状である、ことを特徴とする(80)に記載の積層体の製造方法。
(84) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で5〜100%である、ことを特徴とする(80)に記載の積層体の製造方法。
(85) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で30〜100%である、ことを特徴とする(80)に記載の積層体の製造方法。
(86) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で70〜100%である、ことを特徴とする(80)に記載の積層体の製造方法。
(87) 前記下地層を形成するステップは1000℃〜1200℃の条件下で行われる、ことを特徴とする(80)〜(86)のいずれかに記載の積層体の製造方法。
(88) 前記成長抑止材料層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mo、W、Ag、Rh及びこれらの酸化物並びにSiOX、SiNXから選ばれる少なくとも1種の材料からなる、ことを特徴とする(80)〜(87)のいずれかに記載の積層体の製造方法。
(89) 前記下地層は、III族窒化物系化合物半導体からなる、ことを特徴とする(80)〜(88)のいずれかに記載の積層体の製造方法。
(90) 前記基板はサファイア製であり、前記下地層はAlNからなる、ことを特徴とする(89)に記載の積層体の製造方法。
(91) 前記AlN層の膜厚は0.2〜3.0μmである、ことを特徴とする(90)に記載の積層体の製造方法。
(92) 前記AlN層の膜厚は0.5〜1.5μmである、ことを特徴とする(90)に記載の積層体の製造方法。
(93) 前記下地層を形成するステップの前に堆積層を形成するステップを行う、ことを特徴とする(80)〜(92)のいずれかに記載の積層体の製造方法。
(100) 基板と、
前記基板上に形成され、その表面がテクスチャー構造である下地層と、
前記下地層の上に形成され、該下地層表面の一部が露出するように形成される成長抑止材料層と、及び
前記露出した下地層表面と前記成長抑止材料層の上に形成されるIII族窒化物系化合物半導体層とを備えてなる積層体
(101) 基板と、
前記基板上に形成され、その表面が断面台形状である下地層と、
前記下地層表面の一部が露出するように該下地層表面に形成される成長抑止材料層と、及び
前記露出した下地層表面及び前記成長抑止材料層の上に形成されるIII族窒化物系化合物半導体層とを備えてなる積層体。
(102) 基板と、
前記基板上に形成され、その表面がピット状である下地層と、
前記下地層表面の一部が露出するように該下地層表面に形成される成長抑止材料層と、及び
前記露出した下地層表面及び前記成長抑止材料層の上に形成されるIII族窒化物系化合物半導体層とを備えてなる積層体。
(103) 前記成長抑止材料層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mo、W、Ag、Rh及びこれらの酸化物並びにSiOX、SiNXから選ばれる少なくとも1種の材料からなる、ことを特徴とする(100)〜(102)のいずれかに記載の積層体。
(104) 前記下地層は、III族窒化物系化合物半導体からなる、ことを特徴とする(100)〜(103)のいずれかに記載の積層体。
(105) 前記基板はサファイア製であり、前記下地層はAlNからなる、ことを特徴とする(104)に記載の積層体。
(106) 前記AlN層の膜厚は0.2〜3.0μmである、ことを特徴とする(105)に記載の積層体。
(107) 前記AlN層の膜厚は0.5〜1.5μmである、ことを特徴とする(105)に記載の積層体。
(108) 前記基板と前記下地層との間に堆積層を備える、ことを特徴とする(100)〜(107)のいずれかに記載の積層体。
(110) 基板と、
基板上に形成され、その表面に複数の傾斜面を有する下地層と、
隣接する前記傾斜面により形成される谷状領域に形成される成長抑止材料層と、及び
前記成長抑止材料層が形成されない前記下地層表面、及び前記成長抑止材料層の上に形成されるIII族窒化物系化合物半導体層とを備える、ことを特徴とする積層体。
(111) 前記下地層の表面はテクスチャー構造である、ことを特徴とする(110)に記載の積層体。
(112) 前記下地層の表面は断面台形状である、ことを特徴とする(110)に記載の積層体。
(113) 前記下地層の表面はピット状である、ことを特徴とする(110)に記載の積層体。
(114) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で5〜100%である、ことを特徴とする(110)に記載の積層体。
(115) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で30〜100%である、ことを特徴とする(110)に記載の積層体。
(116) 前記下地層の表面において前記傾斜面の占める面積割合が、平面投影面上で70〜100%である、ことを特徴とする(110)に記載の積層体。
(117) 前記成長抑止材料層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mo、W、Ag、Rh及びこれらの酸化物並びにSiOX、SiNXから選ばれる少なくとも1種の材料からなる、ことを特徴とする(110)〜(116)のいずれかに記載の積層体。
(118) 前記下地層は、III族窒化物系化合物半導体からなる、ことを特徴とする(110)〜(117)のいずれかに記載積層体。
(119) 前記基板はサファイア製であり、前記下地層はAlNからなる、ことを特徴とする(118)に記載の積層体。
(120) 前記AlN層の膜厚は0.2〜3.0μmである、ことを特徴とする(119)に記載の積層体。
(121) 前記AlN層の膜厚は0.5〜1.5μmである、ことを特徴とする(119)に記載の積層体。
(122) 前記基板と前記下地層との間に堆積層を備える、ことを特徴とする(110)〜(121)のいずれかに記載の積層体。
(130) 基板と素子機能を有するIII族窒化物系化合物半導体層とを備えるIII族窒化物系化合物半導体素子であって、前記III族窒化物系化合物半導体層は、基板上に形成されたその表面がテクスチャー構造である下地層の上に横方向成長法を実行することにより形成されたものである、ことを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体素子。
(131) 基板と素子機能を有するIII族窒化物系化合物半導体層とを備えるIII族窒化物系化合物半導体素子であって、前記III族窒化物系化合物半導体層は、基板上に形成されたその表面が断面台形状である下地層の上に横方向成長法を実行することにより形成されたものである、ことを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体素子。
(132) 基板と素子機能を有するIII族窒化物系化合物半導体層とを備えるIII族窒化物系化合物半導体素子であって、前記III族窒化物系化合物半導体層は、基板上に形成されたその表面がピット状である下地層の上に横方向成長法を実行することにより形成されたものである、ことを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体素子。
(133) 前記下地層は1000℃〜1200℃の条件下で形成される、ことを特徴とする(130)〜(132)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(134) 前記下地層は、III族窒化物系化合物半導体からなる、ことを特徴とする(130)〜(133)のいずれかに記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(135) 前記基板はサファイア製であり、前記下地層はAlNからなる、ことを特徴とする(134)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(136) 前記AlN層の膜厚は0.2〜3.0μmである、ことを特徴とする(135)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
(137) 前記AlN層の膜厚は0.5〜1.5μmである、ことを特徴とする(135)に記載のIII族窒化物系化合物半導体素子。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、テクスチャー構造の下地層を示す断面図である。
【図2】図2は、テクスチャー構造の下地層を示すSEM写真である。
【図3】図3は、断面台形状の下地層を示すSEM写真である。
【図4】図4は、ピット状の下地層を示すSEM写真である。
【図5】図5は、本発明の実施例である発光ダイオード10示す図である。
【図6】図6は、同じく発光ダイオード10の製造工程を示す図である。
【符号の説明】
10 発光ダイオード
11 サファイア基板
12 AlN下地層
13 成長抑止材料層
14 n型クラッド層
15 発光層
16 p型クラッド層

Claims (6)

  1. 基板の上に、その表面がテクスチャー構造、断面台形形状若しくはピット状である下地層を、前記基板平行方向の成長を不均一にして形成するステップ、
    前記下地層の上に、成長抑止材料層を該下地層が一部露出するように形成する成長抑止材料層形成ステップであって、前記下地層を液状の成長抑止材料で塗布して、前記下地層の谷状領域に前記成長抑止材料を残し、前記下地層の山状領域を露出させる成長抑止材料層形成ステップ、及び、
    横方向成長法を実行して前記下地層及び前記成長抑止材料層の上に III 族窒化物系化合物半導体層を成長させるステップ、を含むことを特徴とする III 族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
  2. 前記下地層を形成するステップは1000℃〜1200℃の条件下で行われる、ことを特徴とする請求項1に記載の III 族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
  3. 前記成長抑止材料層は、 Fe Co Ni Cr Mo W Ag Rh 及びこれらの酸化物並びに SiOX SiNX から選ばれる少なくとも1種の材料からなる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の III 族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
  4. 前記下地層は、 III 族窒化物系化合物半導体からなる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の III 族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
  5. 前記基板はサファイア製であり、前記下地層は AlN からなる、ことを特徴とする請求項4に記載の III 族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
  6. 基板の上に、その表面がテクスチャー構造、断面台形形状若しくはピット状である下地層を形成するステップ、
    前記下地層を液状の成長抑止材料で塗布して、前記下地層の谷状領域に前記成長抑止材料を残し、前記下地層の山状領域を露出させるステップ、及び、
    横方向成長法を実行して前記下地層及び前記成長抑止材料の上に III 族窒化物系化合物半導体層を成長させるステップ、を含むことを特徴とする III 族窒化物系化合物半導体素子の製造方法。
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