JP4451222B2 - エピタキシャル基板、半導体積層構造、およびエピタキシャル基板の製造方法 - Google Patents

エピタキシャル基板、半導体積層構造、およびエピタキシャル基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体発光素子や半導体素子の形成に好適な、III族窒化物を用いたエピタキシャル基板とその製造方法、さらには係るエピタキシャル基板を用いて形成された半導体積層構造に関する。
GaNやAlGaNなどのIII族窒化物半導体は、発光ダイオード等の発光デバイスやHEMTなどの作製に好適な材料であるとして、その実用化に向けての研究、開発が盛んである。通常は、サファイアやSiCなどの基材上にIII族窒化物からなる所定の下地層をエピタキシャル形成した、いわゆるエピタキシャル基板の上に、それぞれのデバイス特性を実現するためのIII族窒化物層(上部層)を同じくエピタキシャル形成させた積層構造体を形成したうえで、種々のデバイス形成に供される。
このような構成を有する積層構造体においては、基材と下地層との格子定数に差があり、係る格子ミスマッチに起因した転位が両者の界面にて発生する。係る転位は、下地層と上部層界面を貫通して、上部層の表面にまで伝播する。良好なデバイス特性の実現のためには、この上部層表面にまで伝搬する転位を、できるだけ抑制することが必要となる。
例えば、ELO(Epitaxial Lateral Overgrowth)成長技術を用いて下地層表面に凹凸を形成することにより、上部層への転位の伝播を抑制する技術は広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ELOを用いずに下地層に直接に凹凸を形成することで、上部層への転位の伝播を抑制する技術についても公知である(例えば、特許文献2ないし特許文献3参照)。
あるいは、下地層の成長過程においてその成長条件を調整することで転位を屈曲させて、上部層への伝播を抑制して上部層の低転位化を実現する技術も公知となっている(例えば、特許文献4参照)。
特開2003−2796号公報 特開2002−222771号公報 特開2001−168386号公報 特開2004−99337号公報
上記の上部層を、少なくともAlを含むIII族窒化物にて形成する場合、一般的なエピタキシャル成長の手法によって形成すると、Alのモル分率が5%以下の場合でその転位密度は1×109/cm2程度であり、さらにAlの組成が大きくなれば、その転位密度は1×1010/cm2を超えるほどにまで大きくなってしまう。高Alモル分率の場合に低転位化を実現するためには、何らかの技術的対応が必須である。
しかしながら、特許文献1に開示されているようなELOを用いる技術は、成長方向を規制するためにマスクパターンを形成する工程が必須であり、工程が複雑になるという問題がある。
また、特許文献2ないし特許文献3においては、下地層をAl含有III族窒化物にて構成し、その上にIII族窒化物からなる上部層を形成する態様が開示されているが、III族窒化物からなる上部層として具体的に開示されているのはGaNのみであり、Alを含むIII族窒化物にて上部層を形成する場合についての具体的な開示はない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、Alリッチであってかつ低転位であるIII族窒化物を有するエピタキシャル基板を提供することを目的とする。
また、請求項の発明は、所定の基材と、前記基材の上に形成され、第1のIII族窒化物からなる下地層と、前記下地層の上に形成され、第2のIII族窒化物からなる上部層と、を備えるエピタキシャル基板であって、前記第1のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率が前記第2のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率よりも大きく、かつ50原子%以上であり、前記上部層は、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層であり、前記下地層の平均膜厚が2μm以上であり、前記下地層の平均膜厚に対する前記下地層の上面における平均粗さの比が、1/200以上の範囲にあり、前記上部層の転位密度が1×109/cm2以下である、ことを特徴とする。
また、請求項の発明は、所定の基材と、前記基材の上に形成され、第1のIII族窒化物からなる下地層と、前記下地層の上に形成され、第2のIII族窒化物からなる上部層と、を備えるエピタキシャル基板であって、前記第1のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率が前記第2のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率よりも大きく、かつ50原子%以上であり、前記上部層は、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層であり、前記下地層の平均膜厚が2μm以上であり、前記下地層の平均膜厚に対する前記下地層の上面における平均凸部間隔の比が、1/30以上の範囲にあり、前記上部層の転位密度が1×109/cm2以下である、ことを特徴とする。
また、請求項の発明は、所定の基材と、前記基材の上に形成され、第1のIII族窒化物からなる下地層と、前記下地層の上に形成され、第2のIII族窒化物からなる上部層と、を備えるエピタキシャル基板であって、前記第1のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率が前記第2のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率よりも大きく、かつ50原子%以上であり、前記上部層は、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層であり、前記下地層の平均膜厚が2μm以上であり、前記下地層の上面は多数の微小斜面が連結することによって形成され、前記エピタキシャル基板の法線方向と前記微小斜面のそれぞれの法線とがなす角度が30°以上80°以下の範囲にあり、前記上部層の転位密度が1×109/cm2以下である、ことを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のエピタキシャル基板であって、前記第1のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率が80原子%以上であることを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項に記載のエピタキシャル基板であって、前記第1のIII族窒化物がAlNであることを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のエピタキシャル基板であって、前記下地層の平均膜厚が3μm以上であり、前記上部層の転位密度が5×108/cm2以下である、であることを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のエピタキシャル基板であって、前記上部層の表面が実質的に平坦であることを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のエピタキシャル基板であって、前記上部層の表面粗さが、前記下地層の表面粗さよりも小さいことを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のエピタキシャル基板と、前記エピタキシャル基板の上に形成され、所定のIII族窒化物からなる半導体層群と、を備えることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、エピタキシャル基板の製造方法であって、所定の基材の上に下地層を形成する下地層形成工程と、前記下地層の上に上部層を形成する上部層形成工程と、を備え、前記下地層形成工程においては、前記下地層を、全III族元素に対するAlのモル分率が50原子%以上である第1のIII族窒化物によって、平均膜厚が2μm以上となるように、かつ前記下地層の平均膜厚に対する前記下地層の上面における平均粗さの比が1/200以上の範囲にあるように形成し、前記上部層形成工程においては、前記上部層を、全III族元素に対するAlのモル分率が前記第1のIII族窒化物におけるAlのモル分率よりも小さい第2のIII族窒化物によって、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層として形成する、ことを特徴とする。
また、請求項11の発明は、エピタキシャル基板の製造方法であって、所定の基材の上に下地層を形成する下地層形成工程と、前記下地層の上に上部層を形成する上部層形成工程と、を備え、前記下地層形成工程においては、前記下地層を、全III族元素に対するAlのモル分率が50原子%以上である第1のIII族窒化物によって、平均膜厚が2μm以上となるように、かつ前記下地層の平均膜厚に対する前記下地層の上面における平均凸部間隔の比が、1/30以上の範囲にあるように形成し、前記上部層形成工程においては、前記上部層を、全III族元素に対するAlのモル分率が前記第1のIII族窒化物におけるAlのモル分率よりも小さい第2のIII族窒化物によって、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層として形成する、ことを特徴とする。
また、請求項12の発明は、エピタキシャル基板の製造方法であって、所定の基材の上に下地層を形成する下地層形成工程と、前記下地層の上に上部層を形成する上部層形成工程と、を備え、前記下地層形成工程においては、全III族元素に対するAlのモル分率が50原子%以上である第1のIII族窒化物によって、平均膜厚が2μm以上で、かつ前記下地層の上面は多数の微小斜面が連結することによって形成され、前記エピタキシャル基板の法線方向と前記微小斜面のそれぞれの法線とがなす角度が30°以上80°以下の範囲にあるように前記下地層を形成し、前記上部層形成工程においては、前記上部層を、全III族元素に対するAlのモル分率が前記第1のIII族窒化物におけるAlのモル分率よりも小さい第2のIII族窒化物によって、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層として形成する、ことを特徴とする。
また、請求項13の発明は、請求項10ないし請求項12のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、前記下地層形成工程においては、全III族元素に対するAlのモル分率が80原子%以上である前記第1のIII族窒化物によって前記下地層を形成する、ことを特徴とする。
また、請求項14の発明は、請求項13に記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、前記下地層形成工程においては、AlNによって前記下地層を形成する、ことを特徴とする。
また、請求項15の発明は、請求項10ないし請求項14のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、前記下地層形成工程においては、前記平均膜厚が3μm以上であるように前記下地層を形成する、ことを特徴とする。
また、請求項16の発明は、請求項10ないし請求項15のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、前記上部層の表面が実質的に平坦となるように前記上部層を形成する、ことを特徴とする。
また、請求項17の発明は、請求項10ないし請求項15のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、前記上部層形成工程においては、前記上部層の表面粗さが、前記下地層の表面粗さよりも小さくなるように前記上部層を形成する、ことを特徴とする。
また、請求項18の発明は、請求項10ないし請求項17のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、前記下地層をエッチングするエッチング工程、をさらに備え、前記上部層形成工程においては、前記エッチング工程を経た下地層の上に前記上部層を形成する、ことを特徴とする。
請求項1ないし請求項18の発明によれば、Alリッチであってかつ低転位であるIII族窒化物層を最上層に有するエピタキシャル基板、さらにはこれを用いた半導体積層構造を提供できる。
特に、請求項、請求項、請求項10、および請求項11の発明によれば、下地層の形成に際し、膜厚に応じた形状にて下地層の上面を形成することで、最上層における低転位が下地層の膜厚によらず実現される。
また、請求項1ないし請求項18の発明によれば、凹部領域にてGaリッチな上部層が形成されることに起因するクラックの発生が抑制される。
特に、請求項18の発明によれば、上部層における多結晶成長に際し結晶欠陥の発生が抑制される。
図1は、本発明の実施の形態に係るエピタキシャル基板10の構成を示す断面模式図である。エピタキシャル基板10は、基材1の上に、下地層2と、上部層3とをエピタキシャル成長させてなる基板である。図2は、エピタキシャル基板10の上に、所定のIII族窒化物からなる半導体層群20を形成することで得られる半導体積層構造100を例示する図である。ここで、半導体層群20とは、所定の電子デバイスとしての機能を発現すべく適宜に形成される単層または多層の半導体層を意味する。なお、図示の都合上、図1および図2の図面における各層の厚みの比率および縦横の比率はは、実際の比率を反映したものではない。
基材1は、その上に形成する下地層2や上部層3の組成や構造、あるいは各層の形成手法に応じて適宜に選択される。例えば、SiC(炭化ケイ素)やサファイアなどの基板を用いる。あるいは、ZnO,LiAlO2,LiGaO2,MgAl24,(LaSr)(AlTa)O3,NdGaO3,MgOといった各種酸化物材料,Si,Geといった各種IV族単結晶、SiGeといった各種IV−IV族化合物,GaAs,AlN,GaN,AlGaNといった各種III―V族化合物およびZrB2といった各種ホウ化物の単結晶から適宜選択して用いてもよい。基材1の厚みには特段の材質上の制限はないが、取り扱いの便宜上、数百μm〜数mmの厚みのものが好適である。なお、紫外域での光デバイス用途の場合には、動作波長の光に対し透明な基材を用いることが望ましく、III族窒化物の結晶構造との相性から鑑みると、本発明に用いる基材としては、サファイアが最も好適である。
なお、下地層2の結晶性をより向上させる目的で、基材1の表面に対しあらかじめ窒化処理を施し、表面窒化層が形成するのが好ましい。特にサファイア基板を用いた場合、表面窒化層は、表面から1nmの深さ位置において5at%以上の窒素原子を含むように形成されるのが好適である。また、SiC基板を用いた場合、前記表面窒化層は、表面から1nmの深さにおいて3at%以上の窒素原子を含むように形成されるのが好適である。係る窒素原子の濃度はXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy:X線光電子分光)により測定するものとする。これにより、下地層2内の転位密度を効率的に低減することができる。
下地層2は、基材1上にIII族窒化物(第1のIII族窒化物)を例えば、MOCVD法(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属化学気相成長法)によってエピタキシャル成長させることにより形成される。ここで第1のIII族窒化物は、含有するIII族元素のうちのAlの比率が50at%以上のものである。すなわち、下地層2は、AlリッチなIII族窒化物にて形成される。第1のIII族窒化物は、Al以外のIII族元素として、例えば、GaやInを含んでいてもよいが、好ましくは、Alの比率は80at%以上であり、あるいはAlNであってもよい。これらのIII族窒化物は通常、六方晶系のウルツ鉱型構造をとるが、下地層2は、C面が成長方向を向くように形成されることが望ましい。基材の結晶面の選択に関しては、たとえば、C面サファイア、A面サファイア、C面SiCのように、III族窒化物の成長面がC面となるような結晶面を選択することが望ましい。下地層2は、X線ロッキングカーブ測定による(002)面の半値幅が200秒以下、より好ましくは150秒以下となるように形成されてなる。
また、下地層2は、所定のエピタキシャル成長条件を与えられることで、上記のような高い結晶品質を有しつつも、上部層3との界面4となるその最上面が、ランダムな凹凸構造、例えば、多数の微小斜面が連結した実質的に非周期的な凹凸構造を有してなる。図1にその垂直断面を例示している。図1に示すように、界面4は、実質的に非周期的な曲線により形成されてなる。なお、この例に限らず、任意の位置での垂直断面における下地層2と前記上部層3との界面は、実質的に非周期的な曲線により形成されてなる。
上述の所定のエピタキシャル条件は、MOCVD法によって形成する場合であれば、所定の反応管内において基材自身1を900℃以上に加熱する工程を行うことでみたされる。
好ましくは、第1の工程の前処理として、基材1の最表面に対し窒化処理を行って窒化層を形成することで、下地層2の結晶品質をより向上させることができる。
なお、下地層2と上部層3とは一のMOCVD装置を用いて連続的に成長させることも可能であるが、それぞれに個別の装置を用いて、不連続的に成長させることも可能である。あるいは、2つの層を、別の成膜方法、つまりは別の種類の成膜装置にて成長させることも可能である。このような不連続的な成長を行う場合、下地層2を成長させた後、上部層3を成長させるまでの間に、下地層2の表面において表面酸化膜の形成が進んだり、不純物の付着が生じることがある。、このような場合、上部層3を成長させるる際に、多結晶成長などの欠陥を発生させてしまうことがある。このような欠陥の発生を抑制するため、上記のように不連続的な成長を行う場合には、いったん下地層2をエピタキシャル成長させた後に、エッチングをその最上面に施すことことが望ましい。本エッチング工程は、ガス中、プラズマ中、溶液中などで実行されるが、工程の簡便性を考えた場合、水溶液に含浸することが望ましい。またその場合の溶液としては、例えばKOH(水酸化カリウム)水溶液などのアルカリ性水溶液を用いることが、エッチング速度が速いことから望ましい。
下地層2の最上面をなす微小斜面のそれぞれの法線は種々多様な方向を向いているが、エピタキシャル基板10の法線方向との間になす角度は、概ね30°以上80°以下の範囲にある。係る角度範囲には、AlリッチなIII族窒化物のエピタキシャル形成に際しての成長容易面である{101}面ファセットの法線方向がエピタキシャル基板10の法線方向となす角度(AlNの場合で61.6°、以下同様)や{111}面ファセットの法線方向がなす角度(72.6°)、さらには、これらの次に成長容易面と考えられる{102}面ファセットの法線方向がなす角度(42.7°)や{112}面ファセットの法線方向がなす角度(58.0°)が含まれる。すなわち、下地層2の最上面の形状は、これらの結晶面のファセット成長の重ねあわせによって形成されるものと考えられる。
上部層3は、上述したような凹凸を有する下地層2の上に、III族窒化物(第2のIII族窒化物)がエピタキシャル形成されてなる。上部層3は、例えばMOCVD法によってエピタキシャル成長させることにより形成される。ここで第2のIII族窒化物は、Alを含むものであり、Al以外のIII族元素として、例えば、GaやInを含んでいてもよいが、含有するIII族元素のうちのAlの比率が、下地層2を形成する第1のIII族窒化物よりも小さいものである。
凹凸を有する下地層2の上に形成されることで、下地層から伝播する転位の多くは、その凹凸斜面で屈曲し、横方向へと成長する。これにより、上部層3における転位密度は減少する。本実施の形態においては、Alを比較的多く含む第2のIII族窒化物にて形成してなるにも関わらず、1×109/cm2を下回る低転位密度の上部層3が実現されてなる。ただし、本実施の形態においては、表面カソードルミネッセンス像に基づいて転位密度を評価するものとする。
MOCVD法によって形成する場合であれば、下地層2の形成後、基材1を1000℃以上、好ましくは1100℃以上に加熱し、該基材1上に、第2のIII族窒化物の構成元素を含むV族供給原料とIII族供給原料とを、流量比が(V族供給原料/III族供給原料)>500、反応管内の圧力が1Torr以上、となるように供給することで、上記のような低転位密度の上部層3を形成することができる。
なお、係る上部層3の低転位密度化は、上述のような凹凸が形成されてなる下地層2の形成条件との間に大きな関連性がある。これについては後述する。
また、好ましくは、第2のIII族窒化物におけるAlの含有比率は、下地層2との界面4の近傍と上部層3の最表面付近とで異なる。すなわち、上部層3は、傾斜組成を有してなる層であるのが好ましい。具体的には、界面4の近傍、つまりは下地層2によって形成される凹部近傍の方が、最表面付近よりもAlリッチであるように形成される。これは、例えばMOCVD法によって形成する場合であれば、III族供給原料の供給におけるAl原料の流量比を減少させたり、成膜温度を下げつつ成膜を行うことで実現される。
仮に、このような態様をとらない場合、該凹部にはAlの存在比率が小さい、例えばGaリッチなIII族窒化物が優先的に形成され、上部層3は、上方ほどAlリッチなものとなることが本願発明者によって確認されている。係る場合、下地層2はAlリッチであるにもかかわらず上部層3は例えばGaリッチであることから、格子ミスマッチに起因して引張応力が生じる。そして、この引張応力によって上部層3にクラックが生じるという問題が生じることがある。
しかしながら、本実施の形態においては、上述のように界面4近傍の凹部においてAlリッチに上部層3を形成してなるので、このようなクラックの発生が抑制される。なお、両部分におけるAlの比率の差は10%程度であるのが、クラック発生の抑制という観点からは好適である。
なお、上部層3の膜厚は、良好な結晶性を実現する上では、2μm以上であるのが好ましい。また、クラックが生じない範囲であれば特に上限はない。
<下地層の形成条件と上部層の転位密度との関係>
次に、上部層3において1×109/cm2を下回る低転位密度が実現されるための下地層2の形成条件について説明する。
下地層2は、上述のように、その最上面に凹凸構造を有してなるが、好ましくは平均膜厚が2μm以上であるように、より好ましくは、3μm以上であるように形成される。そして、下地層2の平均膜厚に対する下地層2の上面における平均粗さの比が、1/200以上の範囲にあることが好ましい。
あるいは、平均膜厚に対する下地層2の上面における平均凸部間隔の比が、1/30以上の範囲にあることが好ましいともいえる。ここで、平均凸部間隔とは、下地層2の表面に形成されてなる局所的な凹凸の凸部(頂点部)を計数し、その単位面積あたりの個数である凸部密度に基づいて、
平均凸部間隔(μm)=1/(凸部密度(μm-2)×π)1/2 (式1);
なる式にて概算した値である。例えばAFM(Atomic Force Microscope:原子間力顕微鏡)やSEM(Scanning Electron Microscope:走査電子顕微鏡)などにより取得された下地層2の表面像や垂直断面像などを元に算出される。
これらの条件は、下地層2の平均膜厚に応じて凹凸の度合を変えることで、上部層3の低転位化が実現されることを意味している。図3は、基材1としてサファイアを用い、第1のIII族窒化物としてAlNを用いて下地層2を形成し、第2のIII族窒化物としてAl0.5Ga0.5Nを用いて上部層3を形成することにより得られたエピタキシャル基板10の特性を一覧にして示す図である。図3に示すように、平均膜厚が大きな場合であっても、平均膜厚が小さい場合よりも大きな凹凸構造を有するように下地層2を形成することで、上部層3における転位密度を1×109/cm2以下、さらには、5×109/cm2以下、さらには、1×108/cm2にまで低減することができる。図4は、基材1としてサファイアを用い、第1のIII族窒化物がAlNである場合の、下地層2の断面及び表面の形状を例示するSEM像である。図4(a)が平均膜厚が3μm、図4(b)が平均膜厚が6μmの場合の像である。
下地層2の凹凸が大きいほど、基材1と下地層2との界面で発生した転位のうち、その凹凸の斜面において屈曲するものの割合が多くなっていることに加えて、下地層2の膜厚が大きいほど結晶の成長が進んでいるので、下地層2の最上面に形成される凹凸においては十分に面方位が揃った状態となっており、その結果として、結晶品質のよい上部層3が横方向成長しやすくなっていることによるものと考えられる。
下地層2の凸凹が大きいほど、転位を効率的に低減できることから、下地層2の平均膜厚に対する下地層2の上面における平均粗さの比、及び平均膜厚に対する下地層2の上面における平均凸部間隔の比の上限については、特に定めるものではない。ただし、上部層3の実質的な平坦性を確保するためには、下地層2の平均膜厚に対する下地層2の上面における平均粗さの比は1/50以下の範囲にあることが好ましい。同様に、該平均膜厚に対する下地層2の上面における平均凸部間隔の比は、2/30以下の範囲にあることが好ましい。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、Alリッチであってかつ低転位であるIII族窒化物を有するエピタキシャル基板を提供することができるので、これを用いて適宜に半導体積層構造を形成することで、より特性のよい半導体デバイスを作製することが可能となる。
(実施例1)
本実施例においては、サファイアを基材1とし、MOCVD法によって下地層2と上部層3とを形成することによりエピタキシャル基板10を得た。その際、下地層2の膜厚およびその表面粗さが異なる5種類のエピタキシャル基板10を作製した。
まず、所定のMOCVD装置の反応管内においてサファイアからなる基材1を、所定位置に配置して1050℃に加熱し、アンモニアガスを供給して基材1の表面に、1nm深さにおいて7at%の窒素を含む表面窒化層を形成した。その後、1050℃において、該基材1上に、窒素供給原料とAl供給原料とを、流量比が(窒素供給原料/Al供給原料)=1500の関係をみたし、反応管内の圧力を25Torrとなるように供給し、下地層2としてAlN層を形成した。供給時間は、膜厚に応じた所定の時間とした。このとき得られた下地層2を構成するAlNの(002)面のX線ロッキングカーブ半値幅は、80秒以下であった。また、下地層2の表面粗さRa、凸部密度、凸部間隔は、図3に示すようになった。これらの値の評価については、5μm×5μm範囲のAFM測定により評価を行っている。
下地層2の形成後、基材1を1150℃以上に加熱した状態で、窒素供給原料とIII族(Al、Ga)供給原料とを、流量比が(窒素供給原料/III族供給原料)=5000でかつ、Al供給原料とGa供給原料との流量比を7:3から5:5へと連続的に可変させつつ、そして反応管内の圧力が50Torrとなるように供給することで、平均膜厚5μmの上部層3を形成した。
これにより、図3に示す、1×109/cm2以下にまで転位密度が低減された、5種類のエピタキシャル基板10を得ることができた。上部層3の表面近傍における組成はAl0.5Ga0.5Nである一方、下地層2との界面4近傍(下地層2により形成された凹部近傍)における組成は、場所によって異なるが概ねAl0.5Ga0.5N〜Al0.7Ga0.3Nであった。すなわち、上部層3においては上方ほど全III族元素に対するAlのモル分率が小さいことが、確認された。さらに、AFMを用いて表面構造を観察したところ、原子ステップが観察された。表面粗さRaは2nmであった。すなわち、上部層4の表面は実質的に平坦であり、下地層の凹凸構造は反映されていないことが確認された。また、多結晶発生に起因した結晶欠陥の密度は、20カ所/cm2程度であることが確認された。
(実施例2)
本実施例においては、実施例1における上部層3の形成において、Al供給原料とGa供給原料との流量比を変化させる代わりに、温度を変化させてエピタキシャル基板を形成した。下地層2の形成後、窒素供給原料とIII族(Al、Ga)供給原料との流量比を(窒素供給原料/III族供給原料)=5000とし、かつAl供給原料とGa供給原料との流量比を5:5と固定した状態で、反応管内の圧力が50Torrとなるように窒素供給原料とIII族(Al、Ga)供給原料とを供給して、平均膜厚5μmの上部層3を形成した。この際、基材1の加熱温度を1200℃から1150℃へと連続的に可変させた。
これにより、実施例1の5種類のエピタキシャル基板と同等なエピタキシャル基板10を得ることができた。上部層3の表面近傍における組成はAl0.5Ga0.5Nである一方、下地層2との界面4近傍(下地層2により形成された凹部近傍)における組成は、場所によって異なるが概ねAl0.5Ga0.5N〜Al0.7Ga0.3Nであった。すなわち、上部層3においては上方ほど全III族元素に対するAlのモル分率が小さいことが、確認された。さらに、AFMを用いて表面構造を観察したところ、原子ステップが観察された。表面粗さRaは2nmであった。すなわち、上部層4の表面は実質的に平坦であり、下地層の凹凸構造は反映されていないことが確認された。
(実施例3)
本実施例においては、実施例1における上部層3の形成前において、室温でのKOH水溶液を用いたエッチングを、下地層2に施した。上部層3の形成は実施例1と同様に行っった。
これにより、実施例1と同等のエピタキシャル基板10を実現することができた。さらに、多結晶発生に起因した結晶欠陥の密度は、実施例1の場合よりも十分に小さい1カ所/cm2程度であった。これにより、エッチング処理が、多結晶発生に起因する結晶欠陥の低減に有効であることが確認された。
(実施例4)
本実施例においては、実施例1における上部層3の形成において、Al供給原料とGa供給原料との流量比と形成温度とをともに固定してエピタキシャル基板を形成した。
これにより、実施例1と同様に、1×109/cm2以下にまで転位密度が低減された、5種類のエピタキシャル基板10を得ることができた。AFMを用いて表面構造を観察したところ、原子ステップが観察された。表面粗さRaは2nmであった。すなわち、上部層4の表面は実質的に平坦であり、下地層の凹凸構造は反映されていないことが確認された。
ただし、上部層3の表面近傍における組成はAl0.5Ga0.5Nであるものの、下地層2との界面4近傍(下地層2により形成された凹部近傍)においては、全III族元素に対するAlのモル分率が表面近傍よりも小さい、Al0.4Ga0.6N〜Al0.5Ga0.5Nなる組成を有する部分が存在することが確認された。上部層4の膜厚が大きいエピタキシャル基板では、表面にクラックが発生したものがあった。これにより、上部層3において実施例1のように組成を傾斜させることが、クラックの抑制に効果的であることが確認された。
エピタキシャル基板10の構成を示す断面模式図である。 半導体積層構造100を例示する図である。 膜厚が異なるエピタキシャル基板10の特性を一覧にして示す図である。 下地層2の断面及び表面の形状を例示する図である。
符号の説明
1 基材
2 下地層
3 上部層
4 界面
10 エピタキシャル基板
20 半導体層群
100 半導体積層構造

Claims (18)

  1. 所定の基材と、
    前記基材の上に形成され、第1のIII族窒化物からなる下地層と、
    前記下地層の上に形成され、第2のIII族窒化物からなる上部層と、
    を備えるエピタキシャル基板であって、
    前記第1のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率が前記第2のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率よりも大きく、かつ50原子%以上であり、
    前記上部層は、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層であり、
    前記下地層の平均膜厚が2μm以上であり、
    前記下地層の平均膜厚に対する、前記下地層の上面における平均粗さの比が、1/200以上の範囲にあり、
    前記上部層の転位密度が1×109/cm2以下である、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板。
  2. 所定の基材と、
    前記基材の上に形成され、第1のIII族窒化物からなる下地層と、
    前記下地層の上に形成され、第2のIII族窒化物からなる上部層と、
    を備えるエピタキシャル基板であって、
    前記第1のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率が前記第2のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率よりも大きく、かつ50原子%以上であり、
    前記上部層は、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層であり、
    前記下地層の平均膜厚が2μm以上であり、
    前記下地層の平均膜厚に対する前記下地層の上面における平均凸部間隔の比が、1/30以上の範囲にあり、
    前記上部層の転位密度が1×109/cm2以下である、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板。
  3. 所定の基材と、
    前記基材の上に形成され、第1のIII族窒化物からなる下地層と、
    前記下地層の上に形成され、第2のIII族窒化物からなる上部層と、
    を備えるエピタキシャル基板であって、
    前記第1のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率が前記第2のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率よりも大きく、かつ50原子%以上であり、
    前記上部層は、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層であり、
    前記下地層の平均膜厚が2μm以上であり、
    前記下地層の上面は多数の微小斜面が連結することによって形成され、前記エピタキシャル基板の法線方向と前記微小斜面のそれぞれの法線とがなす角度が30°以上80°以下の範囲にあり、
    前記上部層の転位密度が1×109/cm2以下である、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のエピタキシャル基板であって、
    前記第1のIII族窒化物における全III族元素に対するAlのモル分率が80原子%以上であることを特徴とするエピタキシャル基板。
  5. 請求項4に記載のエピタキシャル基板であって、
    前記第1のIII族窒化物がAlNであることを特徴とするエピタキシャル基板。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエピタキシャル基板であって、
    前記下地層の平均膜厚が3μm以上であり、
    前記上部層の転位密度が5×10 8 /cm 2 以下である、
    であることを特徴とするエピタキシャル基板。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のエピタキシャル基板であって、
    前記上部層の表面が実質的に平坦であることを特徴とするエピタキシャル基板。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のエピタキシャル基板であって、
    前記上部層の表面粗さが、前記下地層の表面粗さよりも小さいことを特徴とするエピタキシャル基板。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のエピタキシャル基板と、
    前記エピタキシャル基板の上に形成され、所定のIII族窒化物からなる半導体層群と、
    を備えることを特徴とする半導体積層構造。
  10. エピタキシャル基板の製造方法であって、
    所定の基材の上に下地層を形成する下地層形成工程と、
    前記下地層の上に上部層を形成する上部層形成工程と、
    を備え、
    前記下地層形成工程においては、前記下地層を、全III族元素に対するAlのモル分率が50原子%以上である第1のIII族窒化物によって、平均膜厚が2μm以上となるように、かつ、前記下地層の平均膜厚に対する、前記下地層の上面における平均粗さの比が、1/200以上の範囲にあるように形成し、
    前記上部層形成工程においては、前記上部層を、全III族元素に対するAlのモル分率が前記第1のIII族窒化物におけるAlのモル分率よりも小さい第2のIII族窒化物によって、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層として形成する、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板の製造方法。
  11. エピタキシャル基板の製造方法であって、
    所定の基材の上に下地層を形成する下地層形成工程と、
    前記下地層の上に上部層を形成する上部層形成工程と、
    を備え、
    前記下地層形成工程においては、前記下地層を、全III族元素に対するAlのモル分率が50原子%以上である第1のIII族窒化物によって、平均膜厚が2μm以上となるように、かつ、前記下地層の平均膜厚に対する、前記下地層の上面における平均凸部間隔の比が、1/30以上の範囲にあるように形成し、
    前記上部層形成工程においては、前記上部層を、全III族元素に対するAlのモル分率が前記第1のIII族窒化物におけるAlのモル分率よりも小さい第2のIII族窒化物によって、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層として形成する、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板の製造方法。
  12. エピタキシャル基板の製造方法であって、
    所定の基材の上に下地層を形成する下地層形成工程と、
    前記下地層の上に上部層を形成する上部層形成工程と、
    を備え、
    前記下地層形成工程においては、全III族元素に対するAlのモル分率が50原子%以上である第1のIII族窒化物によって、平均膜厚が2μm以上で、かつ前記下地層の上面は多数の微小斜面が連結することによって形成され、前記エピタキシャル基板の法線方向と前記微小斜面のそれぞれの法線とがなす角度が30°以上80°以下の範囲にあるように前記下地層を形成し、
    前記上部層形成工程においては、前記上部層を、全III族元素に対するAlのモル分率が前記第1のIII族窒化物におけるAlのモル分率よりも小さい第2のIII族窒化物によって、前記下地層との界面近傍の方が最表面側よりも前記第2のIII族窒化物のAlのモル分率が大きい傾斜組成層として形成する、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板の製造方法。
  13. 請求項10ないし請求項12のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、
    前記下地層形成工程においては、
    全III族元素に対するAlのモル分率が80原子%以上である前記第1のIII族窒化物によって前記下地層を形成する、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板の製造方法。
  14. 請求項13に記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、
    前記下地層形成工程においては、
    AlNによって前記下地層を形成する、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板の製造方法。
  15. 請求項10ないし請求項14のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、
    前記下地層形成工程においては、
    前記平均膜厚が3μm以上であるように前記下地層を形成する、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板の製造方法。
  16. 請求項10ないし請求項15のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、
    前記上部層形成工程においては、
    前記上部層の表面が実質的に平坦となるように前記上部層を形成する、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板の製造方法。
  17. 請求項10ないし請求項15のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、
    前記上部層形成工程においては、
    前記上部層の表面粗さが、前記下地層の表面粗さよりも小さくなるように前記上部層を形成する、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板の製造方法。
  18. 請求項10ないし請求項17のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法であって、
    前記下地層をエッチングするエッチング工程、をさらに備え、
    前記上部層形成工程においては、
    前記エッチング工程を経た下地層の上に前記上部層を形成する、
    ことを特徴とするエピタキシャル基板の製造方法。
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