JP3837333B2 - インクジェット記録用インク組成物およびそれを含んでなるインクセット - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、インクジェット記録用インク組成物、およびそれを含んでなるインクセットに関する。
背景技術
インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて文字や図形等の印刷を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度かつ高品位な画像を、高速で印刷可能であるという特徴を有する。
インクジェット記録方式としては、例えば、電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して被記録体表面に文字や記号を記録する方法、および、ノズルヘッド部分に貯えたインクのうち吐出部分に極近い一部を急速に加熱してその泡を発生させ、泡による体積膨張によって断続的に吐出させて、被記録体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。
このようなインクジェット記録方法に用いられるインク組成物には、印字後の乾燥性が良好であること、印字画像ににじみが少ないこと、慣用の記録媒体表面に均一に印字できること、および、多色印刷を行う場合に隣接する各色が互いに混じり合わないこと、などの特性が要求される。さらにインクジェット記録装置の実使用温度において、充分なインクの吐出安定性を確保することも、インク組成物においては重要である。
そのために従来からインク組成物の添加成分について種々の検討がなされている。
例えば、表面張力を低下させて紙への浸透速度を速くすることによりにじみを低減させる添加剤として、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(米国特許第5156675号明細書)、アセチレングリコール系の界面活性剤であるサーフィノール465(エアプロダクツ社製)(米国特許第5183502号明細書)、またはジエチレングリコールモノブチルエーテルとサーフィノール465の同時使用(米国特許第5196056号明細書)が提案されている。さらに、湿潤剤として、ポリグリセリン(特開平3−152170号)、ポリグリセリンにエチレンオキシ基を付加したもの(特開平9−328644号)、またはグリセリンにエチレンオキシ基を付加したもの(特開平4−18465号)が提案されている。
しかしながら、このような従来のインク組成物は、依然として改善の余地を残すものである。例えば、グリセリンにエチレンオキシ基を付加したものをインク組成物に添加するのみでは、表面張力が高いため、普通紙上に印字した場合に乾燥時間が長くなることがある。このため、多数枚を連続印刷する場合には充分な乾燥時間を確保できず印刷後直ちに重ねることができないおそれがある。これは高速印刷には不利である。また、このインク組成物によっては、高い印字品質を得ることができない場合がある。
一方、インクジェット記録方法として電歪素子を用いる記録方法は、インク組成物に熱的ダメージを与えることなく印刷を行うことができる点で有利である。また、電歪素子を用いた記録用ヘッドはインク液滴の吐出を数億回行うことができ、そのヘッドを永久的に使用できるという優れた特徴を有している。また、着色剤等の固形物の量を比較的多く用いるインクでは、長い時間吐出を行わないと、記録ヘッドのノズル前面でインクが乾燥して増粘してしまい、印字が乱れる原因にもなることがある。電歪素子を用いたヘッドによれば、インクをノズル前面で吐出しない程度に微動させ、インクを攪拌することで、このような不都合を回避できる。このため、電歪素子を用いるインクジェット記録方法は、顔料のような着色剤を高濃度で含むインク組成物を用いた記録を行う場合に有利である。
特開平7−157698号には、染料のブリードを低減させために1,2−アルキレングリコールを添加したインク組成物の例が開示されている。ここには、顔料を用いたインク組成物については開示されていない。一般的に、顔料は、染料と比べて、耐水性、耐光性および耐候性に優れ、混色も起こし難いという特徴がある。また、本発明者が知る限りでは、1,2−アルキレングリコールをインク組成物に用いただけでは、電歪素子を用いたヘッドにおいて目詰まりを起こしやすい。
特開平4−18465号には、後記する一般式(I)で表される化合物の一部を含有するインクが開示されている。ここで、このインク組成物は、記録ヘッドのオリフィスから熱エネルギーの作用によってインクを飛翔させて記録を行うインクジェット記録方法に使用されるものであり、一般式(I)の化合物は、かかる記録方法の場合においてインクの吐出性を向上させるために使用されている。しかしながら、この文献には、グリセリンとの併用の開示はない。
[発 明 の 概 要]
本発明者らは、今般、特定の構造を有する化合物と着色剤とを少なくとも含んでなるインク組成物が優れた吐出安定性を有し、かつこの化合物の使用によりインク組成物の粘度を所望の値に容易に調整することができるとの知見を得た。また、本発明者らは、前記したインク組成物を少なくとも二種以上含んでなるインクセットにおいて、各インク組成物の粘度の値を所定の範囲内に調整することにより、該インクセットは印字品質を向上させることができるとの知見も得た。本発明はこれら知見に基づくものである。
したがって、本発明は、吐出安定性に優れたインクジェット記録用インク組成物、および前記インク組成物を含んでなる、印字品質と吐出安定性に優れたインクジェット記録用インクセットの提供をその目的とする。
そして、本発明によるインクジェット記録用インク組成物は、
下記式(I):
[上記式中、
EOはエチレンオキシ基を表し、
POはプロピレンオキシ基を表し、
m1、m2、m3、n1、n2、およびn3は0または1以上の自然数を表し、
EOおよびPOは、上記式の[]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよく、
式(I)の化合物の混合物の数平均として表した場合、m1+m2+m3+n1+n2+n3が0.5〜10の範囲にある]
で表される化合物と、着色剤とを少なくとも含んでなり、但し、
式(I)において、n1、n2、およびn3がいずれも0である場合、グリセリンをさらに含んでなるものである。
本発明によるインクジェット記録用インクセットは、前記したインク組成物を少なくとも二種以上含んでなるものであって、少なくとも20℃において、下記式(a)の関係が成り立つことを特徴とするものである。
((μmax−μmin)/μmax)×100 ≦ 5 (%) (a)
[ここで、μmaxは前記インクセットに含まれるインク組成物の粘度のうちの最大値を示し、また、μminは前記インクセットに含まれるインク組成物の粘度のうちの最小値を示す]。
本発明によるインク組成物およびインクセットによれば、普通紙、例えば再生紙に対しても滲みのより少ない印字が可能であり、優れた印字品質の印刷を行うことができる。また、このインクセットは、電歪素子を用いた記録ヘッドに用いた場合でも目詰まりを起こしにくく、優れた吐出安定性を実現することができる。
[発明の具体的説明]
インク組成物
本発明によるインク組成物は、インクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録用インク組成物である。ここでインクジェット記録方法は、一般的にインクの液滴を吐出させて記録媒体に付着させ印字を行う方法をいう。本発明においては、インクジェット記録方法には、電歪素子を用いてインク組成物の液滴を吐出し記録媒体に付着させて印字を行う方法と、部分的な加熱によって熱によるインク組成物の泡を発生させ、これを突出させて印字を行う方法とが含まれる。
本発明によるインク組成物は、好ましくは、電歪素子を用いてインクの液滴を吐出させて記録媒体に付着させ印字を行うインクジェット記録方法に用いられる。
本発明によるインクジェット記録用インク組成物は、基本的に、前記した式(I)で表される化合物と、着色剤とを少なくとも含んでなるものである。このとき、式(I)中において、EOはエチレンオキシ基を表し、POはプロピレンオキシ基を表し、m1、m2、m3、n1、n2、およびn3は0または1以上の自然数を表し、EOおよびPOは、式(I)中の[]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよく、式(I)の化合物の混合物の数平均として表した場合、m1+m2+m3+n1+n2+n3は0.5〜10の範囲、好ましくは2〜8の範囲、より好ましくは3〜6の範囲である。m1+m2+m3+n1+n2+n3の値が0.5以上であると印字品質が向上し、また前記値が10以下であるとインク組成物の粘度が使用に適した程度となるため有利である。
但し、式(I)において、n1、n2、およびn3がいずれも0である場合には、本発明によるインクジェット記録用インク組成物は、前記した式(I)で表される化合物と着色剤とに加えて、さらにグリセリンを少なくとも含んでなる。
本発明によるインク組成物は、吐出安定性に優れるものである。インク組成物についての吐出安定性が良好であると、インクの周波数特性にばらつきを生じないので、インクの吐出を制御する機構を記録ヘッドにおいてインク毎に別々に設ける必要がなくなり、単一の機構のみでインクの吐出を制御することが可能となる。
本発明の一つの好ましい態様においては、式(I)において、n1、n2、およびn3がいずれも0でない場合であっても、本発明によるインクジェット記録用インク組成物はグリセリンをさらに含んでなることができる。
本発明においては、式(I)で表される化合物は、市販のものをそのままもしくは適宜改変して利用しても良く、またグリセリン等を原料として必要に応じて合成してもよい。したがって、式(I)で表される化合物は、例えば、グリセリンを出発原料として、アルカリ等の雰囲気下においてエチレンオキシドやプロピレンオキシドを目標モル量付加することによって形成する方法、または、グリセリンにエチレングリコール、ジエチレングリコール、もしくはプロピレングリコールなどのグリコール類を脱水付加させる方法などの方法を適用することにより製造することができる。
本発明において、式(I)で表される化合物は、前記した式(I)で表される化合物の群から選択される一種のみからなる単一化合物であってもよく、または、前記した式(I)で表される化合物の群から選択される少なくとも二種以上の化合物の混合物であってもよい。式(I)で表される化合物として、前記したような単一化合物を用いる場合には、必要に応じて、式(I)で表される化合物の二種以上の混合物から、蒸留などの慣用のプロセスを適用することによって分離して入手してもよい。
本発明においては、式(I)で表される化合物は、前記した式(I)で表される化合物の群から選択される少なくとも二種以上の化合物の混合物であることが好ましい。該混合物であると、電歪素子を用いたヘッドに本発明によるインク組成物を用いた場合に目詰まり性が良好となり、かつより優れた印字品質が達成できる点で有利である。
本発明の好ましい態様によれば、式(I)で表される化合物は、その平均分子量が1000以下であることが好ましく、より好ましくは800以下、さらに好ましくは600〜1000である。前記平均分子量が1000以下であると、インク組成物の粘度を使用に際して好適な範囲に抑えることができ、また印刷時の印字品質も向上するため、有利である。
本発明によるインク組成物においては、式(I)で表される化合物の添加量は、インク組成物全量に対して0.1〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜20重量%である。
本発明のさらに好ましい態様においては、本発明によるインクジェット記録用インク組成物の表面張力は、40mN/m以下であることが好ましく、より好ましくは28〜35mN/m以下、さらに好ましくは29〜33mN/m以下である。インク組成物の表面張力が40mN/m以下であると、普通紙等の通常の紙に用いたときにインクが染み込み易く、乾燥時間が短くなるので、連続印字したときに後から重ねられる紙に、前の印字の跡が残る現象(裏写り現象)という問題が起こりにくくなるため、高速で印字を実施する場合に有利である。
本発明の別の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、その表面張力を40mN/m以下にするために、アルキレン基部分が分岐していてもよい1,2−アルキレングリコールをさらに含んでなることが好ましい。このとき、本発明によるインク組成物における前記分岐していてもよい1,2−アルキレングリコールの添加量がインク組成物全量に対して3重量%以上であるとき、式(I)で表される化合物の添加量が少なくとも2重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜20重量%である。
また、前記1,2−アルキレングリコールは、そのアルキレン基部分の炭素数が4〜10であることが好ましく、より好ましくは4〜6である。さらに好ましくは、前記1,2−アルキレングリコールは、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、またはそれらの混合物である。本発明によるインク組成物は、1,2−ペンタンジオールをインク組成物に対して0.5〜20重量%、より好ましくは5〜10重量%含むものであるか、1,2−ヘキサンジオールをインク組成物に対して0.3〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%含むものであるか、またはそれらの混合物であることがより好ましい。
本発明によるインク組成物は、前記1,2−アルキレングリコールに加えて、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルをさらに含んでなることが好ましい。これにより、インク組成物の表面張力を40mN/m以下にしてもよい。また、本発明によるインク組成物においては、前記(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルを添加することにより、インク組成物の浸透性を向上させることができる。
本発明によるインク組成物においては、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルの添加量はインク組成物全量に対して0〜10重量%あることが好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%である。前記添加量が10重量%以下であることは、インク組成物の好ましい浸透性レベルを確保できる点で有利である。また、本発明によるインク組成物においては、前記1,2−アルキレングリコールと(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルとの重量比が1:0〜1:10であることがより好ましく、さらに好ましくは1:0.5〜1:5である。
本発明によるインク組成物は、前記1,2−アルキレングリコールに加えて、アセチレングリコール系界面活性剤をさらに含んでなることが好ましい。これにより、インク組成物の表面張力を40mN/m以下にしてもよい。また、アセチレングリコール系界面活性剤を添加することにより印字品質をさらに向上させることができる。
本発明によるインク組成物においては、アセチレングリコール系界面活性剤の添加量はインク組成物全量に対して0〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜2重量%である。前記添加量が5重量%以下であると、インク組成物の粘度増加による影響を受けることなく、印字品質を向上させることができるため、有利である。
本発明によるインク組成物においては、前記1,2−アルキレングリコールとアセチレングリコール系界面活性剤との重量比が1:0〜1:3であることがより好ましく、さらに好ましくは1:0.1〜1:1である。このような比でアセチレングリコール系界面活性剤を添加することは、優れた印字品質を確保する上で望ましい。
本発明において好ましく使用されるアセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、エアープロダクツ社のサーフィノールシリーズが挙げられる。
本発明によるインク組成物は、前記1,2−アルキレングリコールに加えて、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルをさらに含んでなることが好ましい。これにより、インク組成物の表面張力を40mN/m以下にしてもよい。また、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルを添加することにより印字品質をさらに向上させることができ、またインク組成物の水溶性を確保することができる。
本発明によるインク組成物においては、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルの添加量はインク組成物全量に対して0〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは、0.5〜10重量%である。
本発明によるインク組成物においては、前記1,2−アルキレングリコールとジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルとの重量比が1:0〜1:10であることがより好ましく、さらに好ましくは1:0.1〜1:5である。
本発明によるインク組成物にあっては、着色剤は、水溶性染料または顔料から適宜選択することができる。また、水溶性染料と顔料とは必要に応じて適宜組み合わせて使用しても良い。
本発明において、水溶性染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、および可溶性建染染料などの通常インクジェット記録に使用する各種染料を使用することができる。
顔料としては、特に制限はなく、例えば、無機顔料または有機顔料等の各種顔料を使用することができる。したがって、本発明において、顔料は、分散剤または界面活性剤を用いることによりインク組成物に分散させることができるものであってもよいが、分散基をその表面に有する、分散剤なしに水性溶媒に分散可能な表面処理顔料であるのが好ましい。ここで、分散基とは、顔料を単独ですなわち分散剤の添加なしに水性溶媒に分散可能なものとする基を意味する。その具体例としては、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基、およびスルホン酸基等が挙げられる。
顔料表面への分散基の導入は、分散基の種類に応じて適宜なされてよいが、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基を導入する場合には、酸化処理することが好ましい。ここで、酸化処理とは、顔料を酸化剤(例えば、オゾン、硝酸、過酸化水素、次亜ハロゲン酸、窒素酸化物、およびフッ素ガス等)により液相または気相で酸化処理する方法をいう。顔料表面をプラズマ処理することにより、カルボキシル基、ヒドロキシル基を導入することも可能である。また、分散基としてスルホン酸基を導入する場合には、スルホン化処理を行うことができる。
前記した表面処理顔料は、表面張力調整剤として使用する(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルやジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類に対しても安定であるため、顔料を分散剤を用いて分散させた場合よりも、インク組成物は過酷な条件に耐えることができ、また、高温や低温の条件下においても安定して使用することが可能となる点で、有利である。
本発明においては、前記表面処理顔料の含量は、インク組成物に対して1〜15重量%であるのが好ましく、より好ましくは3〜10重量%である。
本発明によるインク組成物はさらに、ノズル目詰まり防止剤、防腐剤、防かび剤、酸化防止剤、導電率調整剤、pH調整剤、粘度調整剤、他の表面張力調整剤、または酸素吸収剤等の任意成分を適宜含んでなることができる。なお、これらの任意成分は、単独または各郡内および各群間において複数種選択して混合して使用してもよい。
記録ヘッドのノズル前面におけるインク組成物の乾燥を抑えるためのノズル目詰まり防止剤としては、水溶性のあるグリコール類、または糖類等を使用することができる。
水溶性のあるグリコール類の例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、分子量2000以下のポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、グリセリン、メソエリスリトール、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
また、糖類としては、単糖類および多糖類が挙げられるが、より具体的には、例えば、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ラクトース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトース、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の他にアルギン酸およびその塩、シクロデキストリン類、または、セルロース類を用いることができる。
水と相溶性を有し、インク組成物に含まれる水との溶解性の低いグリコールエーテル類や、インク成分の溶解性を向上させ、さらに記録媒体、例えば紙に対する浸透性を向上させ、またはノズルの目詰まりを防止するために用いることのできるものも、本発明のインク組成物に適宜使用することができる。そのようなものとしては、例えば、炭素数1から4のアルキルアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなどのグリコールエーテル類、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホランなどが挙げられる。
本発明によるインク組成物は、その浸透性を制御する目的で、またはその表面張力を調整する目的で、他の界面活性剤をさらに添加することもできる。このような界面活性剤としては、本発明のインク組成物と相溶性に優れたものであるのが好ましく、また浸透性が高く安定したものであるのが好ましい。このような界面活性剤としては、例えば、両性界面活性剤、非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などが挙げられる。
また、非イオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などの含フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
防腐剤、および防かび剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)などが挙げられる。
pH調整剤、溶解助剤または酸化防止剤としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミンなどのアルカノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、ジエチルアタノールアミンなどのアルキルアルカノールアミン、モルホリンなどのアミン類およびそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩など、またはN−メチル−2−ピロリドン、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩などが挙げられる。
粘度調整剤としては、ロジン類、アルギン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチなどが挙げられる。
インクセット
本発明によるインクジェット記録用インクセットは、前記したインク組成物を少なくとも二種以上含んでなるものであって、少なくとも20℃において、下記式(a)の関係が成り立つことを特徴とするものである。
((μmax−μmin)/μmax)×100 ≦ 5 (%) (a)
[ここで、μmaxは前記インクセットに含まれるインク組成物の粘度のうちの最大値を示し、また、μminは前記インクセットに含まれるインク組成物の粘度のうちの最小値を示す]。
本発明の好ましい態様によれば、前記インクセットにおいて、上記式(a)の関係が、15〜45℃において常に成り立つことが好ましい。なお、インクジェットプリンターにおけるインク組成物の実使用温度は、一般的に15〜45℃である。
本発明によるインクセットにおいては、それを構成する少なくとも二種以上の本発明によるインク組成物が、20℃において前記式(a)の関係を有することにより、インクの周波数特性が好ましいものとなるため、印刷に際しドットの大きさのばらつきが減少して、安定した印字を行うことが可能となる。
本発明によるインクセットにおいては、それを構成する各インク組成物について、式(I)で表される化合物の添加量を適宜調整することによって、該インクセットについて前記式(a)の関係を成立させることができる。
インクセットのインク組成物の成分の種類がインク組成物毎に異なると、その成分の分子量や粒径もインク毎に異なることとなるため、インクセット全体の粘度を調整する必要がある。そのためにグリセリン等の添加剤を加えることが一般的に行われている。含まれる物質の分子量や極性がインク毎に大きく異なる場合、インク組成物の周波数特性が大きく異なることがある。この場合、インクの粘度調整のためにはグリセリンのような添加剤の使用量を増加させる必要があるが、添加剤の量を増加させるとインク組成物自体の他の物性にも影響を及ぼすこととなるため望ましくないことがある。前記式(I)で表される化合物は、グリセリンに比べて少量の使用量により、インク組成物の粘度を変化させることができるという利点を有している。このため、本発明によるインクセットにおいては、式(I)で表される化合物の添加量を適宜調整して各インク組成物の粘度を調整することが容易に行える点で有利である。
本発明において、該インクセットに含まれるインク組成物がグリセリンをさらに含んでなる場合には、グリセリンと式(I)で表される化合物との合計量を調整することにより、インク組成物の粘度を容易に調整できる。グリセリンと式(I)で表される化合物とは互いに均一に混合でき、また、両方ともインクの周波数特性への影響が少ないためである。
本発明の別の好ましい態様によれば、インクセットに包含される少なくとも二種以上のインク組成物が、同一色系であって色濃度が異なるものであることが好ましい。ここで、同一色系であって色濃度が異なる二種以上のインク組成物とは、例えば、色濃度の濃いマゼンタインク組成物と、色濃度の淡いマゼンタインク組成物(ライトマゼンタ)との関係にあるものをいう。したがって、例えば、黒色、シアン色、イエロー色、オレンジ色、およびグリーン色などの他の色のインク組成物においても、それぞれ色について、色濃度の薄いインク組成物(ライトインク)が存在する場合には、各色のインク組成物について前記マゼンタインク組成物の場合と同様に扱うことができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、本発明によるインクセットは、各インク組成物における着色剤が顔料であって、かつ、回転式粘度計を用いて測定されたトルク1mN・m〜100N・mにおける各インク組成物の粘度が前記式(a)の関係にあることが好ましい。ここで、回転式粘度計としては、具体的には例えば、レオメーターRIS−2(レオメトリックス社製)(測定条件:20℃)を好適に使用することができる。
回転式粘度計のトルクが上記の範囲である場合、インク組成物について測定された各粘度が上記前記式(a)の関係にあると、各インクの擬塑性流動特性が把握し易くなるため、インクジェット記録におけるインクの周波数特性に差を生じることが少なくなる。
本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明によるインクセットに包含される少なくとも一種以上のインク組成物について、その着色剤の添加量が5重量%以上であることが好ましい。着色剤の添加量が5重量%以上であることは、インクジェット記録において記録物の発色性に優れる点で有利である。
記録方法
本発明によるインクセットは、インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行う記録方式に用いることができる。
本発明の別の態様によれば、前記インクセットのインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法が提供される。
また本発明によれば、これらの記録方法により記録された記録物も提供される。
さらに本発明によれば、前記したインクジェット記録用インクセットを用いるインクジェット記録装置が提供され、これにより安定した吐出を実現できるインクジェットシステムを提供することができる。
[実 施 例]
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
インク組成物の調製
インク組成物1〜11を下記に示す各成分を混合して調製した。
下記において、顔料1〜4はいずれも、分散基をその表面に有する、分散剤なしに水性溶媒に分散可能な表面処理顔料である。これらはそれぞれ、粒径10〜300nmのカーボンブラックの表面を酸化処理することにより、分散基としてカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン基などを導入して得られたものである。また、顔料5および6は、表面処理顔料ではなく、分散剤を用いて顔料粒子を分散させた顔料であり、具体的には、ランダム共重合型スチレンアクリル酸系の分散剤を用いて分散させたカーボンブラックである。
下記において顔料の後の()内の記載は、それぞれ顔料粒子の平均粒径を表し、その単位はnmである。
下記において、水溶性染料1〜4はそれぞれ以下の染料を意味する。
水溶性染料1: ダイレクトブラック154
水溶性染料2: ダイレクトイエロー132
水溶性染料3: ダイレクトブルー86
水溶性染料4: アシッドレッド52
また、下記のインク組成物において、残量の水の中には、インクジェット記録ヘッド部材の腐食防止のためのベンゾトリアゾールを0.001〜0.05%と、インク系中の金属イオンの影響を低減するためのEDTAを0.01〜0.03%とを添加した。
なお、下記においてインク組成物の各成分は、各成分の重量をインク組成物全量に対する重量%で表した。
また、下記において、DEGmBEはジエチレングリコールモノブチルエーテル、TEGmBEはトリエチレングリコールモノブチルエーテル、PGmBEはプロピレングリコールモノブチルエーテル、DPGmBEはジプロピレングリコールモノブチルエーテル、DEGmMEはジエチレングリコールモノメチルエーテルをそれぞれ示す。
なお、式(I)で表される化合物1は、m1+m2+m3+n1+n2+n3が2であり、かつ、n1、n2、およびn3はいずれも0であるものである。すなわち該化合物1の式(I)中の[]内は、エチレンオキシ基(EO)のみで構成されている。
なお、式(I)で表される化合物2は、m1+m2+m3+n1+n2+n3が0.8であり、かつ、n1、n2、およびn3はいずれも0であるものである。すなわち該化合物2の式(I)中の[]内は、エチレンオキシ基(EO)のみで構成されている。
なお、式(I)で表される化合物3は、m1+m2+m3+n1+n2+n3が4であり、かつ、その式(I)中の[]内においては、エチレンオキシ基3に対してプロピレンオキシ基が1の比で存在する。
なお、式(I)で表される化合物4は、m1+m2+m3+n1+n2+n3が1.5であり、かつ、n1、n2、およびn3はいずれも0であるものである。すなわち該化合物4の式(I)中の[]内は、エチレンオキシ基(EO)のみで構成されている。
なお、式(I)で表される化合物5は、m1+m2+m3+n1+n2+n3が2.8であり、かつ、n1、n2、およびn3はいずれも0であるものである。すなわち該化合物5の式(I)中の[]内は、エチレンオキシ基(EO)のみで構成されている。
なお、式(I)で表される化合物6は、m1+m2+m3+n1+n2+n3が3.5であり、かつ、n1、n2、およびn3はいずれも0であるものである。すなわち該化合物6の式(I)中の[]内は、エチレンオキシ基(EO)のみで構成されている。
なお、式(I)で表される化合物7は、m1+m2+m3+n1+n2+n3が10であり、かつ、n1、n2、およびn3はいずれも0であるものである。すなわち該化合物7の式(I)中の[]内は、エチレンオキシ基(EO)のみで構成されている。
なお、式(I)で表される化合物8は、m1+m2+m3+n1+n2+n3が4.5であり、かつ、n1、n2、およびn3はいずれも0であるものである。すなわち該化合物8の式(I)中の[]内は、エチレンオキシ基(EO)のみで構成されている。
評価試験
評価試験A: 吐出安定性
調製されたインク組成物1〜8の吐出安定性はいずれも良好であり、後述する評価基準によればその評価はいずれも「A」であった。
インク組成物1〜8について、それぞれ例1〜8の一群のインク組成物を調製し、インク組成物の吐出安定性試験を行った。
前記したインク組成物1の組成を基本として、その組成の内の着色剤の添加量の半減させて、これに、それぞれ(1)該インク組成物において式(I)で表される化合物、(2)グリセリン、(3)ポリエチレングリコール1000、(4)グリセリンのエチレンオキシ30モル付加物、または(5)多糖類(4糖類以上の直鎖オリゴ糖混合物(商品名:テトラップH、林源商事社製))のいずれかの物質を添加して、インク組成物1−1〜1−5の5種類のものを調製した。このとき、得られた各インク組成物の粘度とインク組成物1の粘度との差が、インク組成物1の粘度に対して5%以内となるように調整した。すなわち、得られた各インク組成物は、インク組成物1との間において前記した式(a)の関係が成立するように調整した。以下において、これらインク組成物1の組成を基本とするインク組成物の一群を例1とする。
例1のインク組成物1−1〜1−5のそれぞれについて、下記のようなインク組成物の吐出安定性試験を行った。試験は、評価するインク組成物をインクジェットプリンターMJ−900C(セイコーエプソン株式会社製)に装填し、これを用いて、40℃において、A4版普通紙(Xerox 4024紙(ゼロックス社製))に1頁当たり1000文字平均で20000頁の連続印字を行うことにより実施した。
結果は下記の評価基準にしたがって判定した。
評価A: ドット抜けを生じる
評価B: 100頁当たり平均1〜5個所のドットの抜けが生じる
評価C: 100頁当たり平均6〜20個所のドットの抜けが生じる
評価D: 100頁当たり平均21個所以上のドットの抜けが生じる
同様にして、インク組成物2〜8についても、前記(1)〜(5)の物質で置換したものをそれぞれ作成し、例2〜8のインク組成物の群をそれぞれ調製した。調製したこれらインク組成物について、同様にして吐出安定性試験を行った。
以上より得られた結果は表1に示されるとおりであった。
評価試験B: 印字品質
調製したインク組成物1〜11を用意し、これらをそれぞれ下記の所定の試験紙に対して、大きさの異なる複数文字列パターンを双方向印刷して、得られた印刷物について文字のにじみおよび紙の繊維に沿ったヒゲ状の印刷乱れの発生を見ることにより、印字品質を評価した。
前記の印刷は、インクジェットプリンターMJ−930Cを用い、360dpiおよび普通紙ファインモードの条件において行った。また、この評価試験において使用された試験紙としては、ヨーロッパ、アメリカおよび日本において市販されている普通紙、具体的には、Conqueror紙(Arjo Wiggins社製)、Favorit紙(XEROGRAFIE社製)、Modo Copy紙(Modo社製)、Rapid Copy紙(igepa社製)、EPSON EPP紙(セイコーエプソン株式会社製)、Xerox P紙(ゼロックス社製)、Xerox 4024紙(ゼロックス社製)、Xerox 10紙(ゼロックス社製)、Neenha Bond紙(キンバリークラーク社製)、Ricopy 6200紙(リコー社製)、やまゆり紙(本州製紙社製)、および、Xerox R紙(ゼロックス社製)を用いた。
結果は下記の評価基準にしたがって判定した。
評価A: JIS明朝体3mm角の文字「書」が重なりなく印刷できる
評価B: JIS明朝体4mm角の文字「書」が重なりなく印刷できる
評価C: 印刷されたJIS明朝体4mm角の文字「書」に重なりが生ずる
評価D: 印刷されたJIS明朝体5mm角の文字「書」に重なりが生ずる
以上より得られた結果は表2に示されるとおりであった。
評価試験C: 目詰まり性
インクジェットプリンターMJ−930C(セイコーエプソン株式会社製)にインク組成物1を装填し、これを60℃で相対湿度40%で1週間放置した。一週間後、このプリンターは3回以下のクリーニングで全ノズル復帰した。
一方、式(I)で表される化合物を添加しないインク組成物についても同様に試験をおこなうと、復帰に際して3回以上のクリーニングが必要であった。なお、MJ−930Cは電歪素子であるピエゾ素子を用いたヘッドが採用されたプリンターである。
評価試験D: 印字品質
インク組成物1の組成を基本とし、このうち着色剤であるカーボンブラックのみを他の顔料と置き換えて、インク組成物1の組成を基本とする他色のインク組成物を調製した。このときの他色としては、シアン、マゼンタおよびイエローであった。それぞれ色の顔料としては、シアンはピグメントブルー15:3、マゼンタはピグメントレッド122、イエローはピグメントイエロー138を用い、それぞれスチレン−アクリル系の分散剤によってインク組成物中に分散させた。なお、各顔料の粒径はシアンが80nm、マゼンタが100nmおよびイエローが95nmであった。ただし、他色のインク組成物の調製にあたっては、カーボンブラックを用いたインク組成物1の粘度(20℃)を1として、他色のインク組成物にの粘度が所定の値(相対比)になるように、式(I)で表される化合物を添加した。
以上のようにして、インク組成物1の組成を基本とするブラック、シアン、マゼンタおよびイエローの各インク組成物からなるインクセット1を作成した。
インクセット1をインクジェットプリンターMJ−930C(セイコーエプソン株式会社製)に装填して、これを用いて、A4版普通紙にマイクロドットで所定のカラーパッチおよび4000文字を500ページ印刷し、その印字乱れの発生を調べて、印字の乱れを評価した。結果は下記の評価基準にしたがって判定した。評価の際に印刷したカラーパッチパターンは、ベタ部3割、縦ライン1割、横ライン1割および文字(英文字および和文字)3割、絵の部分2割のものであった。
評価A: 印字乱れが生じない
評価B: 1〜5回印字乱れが発生じる
評価C: 6〜10回印字乱れが生じる
評価D: 11回以上印字乱れが生じる
以上より得られた結果は表3に示されるとおりであった。
Claims (20)
- 着色剤が水溶性染料および/または顔料である、請求項1に記載のインク組成物。
- 顔料が、分散基をその表面に有する、分散剤なしに水性溶媒に分散可能な表面処理顔料である、請求項2に記載のインク組成物。
- 前記式(I)で表される化合物が、式(I)で表される化合物の群から選択される少なくとも二種以上の化合物の混合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記式(I)で表される化合物の平均分子量が1000以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインク組成物。
- インク組成物の表面張力が40mN/m以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインク組成物。
- アルキレン基部分が分岐していてもよい1,2−アルキレングリコールをさらに含んでなる、請求項6に記載のインク組成物。
- 前記1,2−アルキレングリコールの添加量が3重量%以上であるとき、式(I)で表される化合物の添加量が少なくとも2重量%である、請求項7に記載のインク組成物。
- 前記1,2−アルキレングリコールのアルキレン基部分の炭素数が4〜10である、請求項8に記載のインク組成物。
- 前記1,2−アルキレングリコールが、0.5〜20重量%の1,2−ペンタンジオール、0.3〜15重量%の1,2−ヘキサンジオール、またはこれらの混合物である、請求項9に記載のインク組成物。
- (ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルを0〜10重量%さらに含んでなり、かつ、前記1,2−アルキレングリコールと(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルとの重量比が1:0〜1:10である、請求項7〜10のいずれか一項に記載のインク組成物。
- アセチレングリコール系界面活性剤を0〜5重量%さらに含んでなり、かつ、前記1,2−アルキレングリコールとアセチレングリコール系界面活性剤との重量比が1:0〜1:3である、請求項7〜10のいずれか一項に記載のインク組成物。
- ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルを0〜20重量%さらに含んでなり、かつ、前記1,2−アルキレングリコールとジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルとの重量比が1:0〜1:10である、請求項7〜10のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 請求項1〜13のいずれか一項に記載のインク組成物を少なくとも二種以上含んでなるインクジェット記録用インクセットであって、
少なくとも20℃において、下記式(a)の関係が成り立つことを特徴とする、インクセット:
((μmax−μmin)/μmax)×100 ≦ 5 (%) (a)
[ここで、μmaxは前記インクセットに含まれるインク組成物の粘度のうちの最大値を示し、また、μminは前記インクセットに含まれるインク組成物の粘度のうちの最小値を示す]。 - 15〜45℃において、前記式(a)の関係が常に成立する、請求項14に記載のインクセット。
- 少なくとも二種以上のインク組成物が同一色系であって色濃度が異なるものである、請求項14または15に記載のインクセット。
- 各インク組成物における着色剤が顔料であり、かつ、回転式粘度計を用いて測定されたトルク1mN・m〜100N・mにおける各インク組成物の粘度が前記式(a)の関係にある、請求項14〜16のいずれか一項に記載のインクセット。
- 少なくとも一種以上のインク組成物において、着色剤の添加量が5重量%以上である、請求項14〜17のいずれか一項に記載のインクセット。
- インク組成物の液滴を吐出し記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項14〜18のいずれか一項に記載のインクセットのインク組成物を用いる、インクジェット記録方法。
- 請求項19に記載の方法によって記録が行われた、記録物。
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