JP5579767B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成方法に関する。
近年、インクジェット記録技術の進歩により、写真やオフセット印刷の用途向けであった高精細画像の形成方法として、インクジェット法を利用した画像形成技術が提案されており、高速で高品質な画像を形成可能であることが求められている。
最近では、高速での画像形成に対する需要が益々増加する傾向がある。例えば、ロール紙を用いて高速で描画するシステムでは、描画後の耐擦性が重要となる。すなわち、画像の耐擦性が低い場合、短時間のうちにロール上に巻き取られて重ねられ、画像が紙と接触して擦れた際に画像にボケや滲み等が生じてしまい、商品価値を失うような場合がある。
具体的には、描画された画像の耐擦性が悪いと、文字画像を描画したときには文字がぼやけたり、中抜け文字を描画したときには文字の判読ができない等の故障が発生し、またバーコードやQRコード(登録商標)画像を描画したときには、正常に読み込めなくなるといった故障が発生する場合がある。このような現象は、特に、紙表面にインクが保持されやすい用紙、例えば多孔質な受容層を持たないインクジェット専用紙 (例えばインクジェット用のフォーム用紙) などにおいて顕著に発生しやすい。特にフォーム用紙は、一般に高速描画される用途で使用されており、画像には、擦過に対して高い強度を有していることが要求される。
一方、インクジェット記録に用いられるインクについては、環境に配慮する等の点から、水系インクが注目されている。例えば、インクの吐出安定性や普通紙上で滲みが少ない等の印字品質などの観点から、グリセリンのエチレンオキシドやプロピレンオキシドの付加体を含有する水性のインクが開示されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
また、インク中にワックスを滑り剤として含有し画像の耐擦過性を得ることが開示されている(例えば、特許文献6および特許文献7参照)。
特開2009−191135号公報 特開2005−82613号公報 国際公開第2001/048101号パンフレット 特開平4−18465号公報 特開2004−51779号公報 特開2010−15539号公報 特許2867491号
上記した特許文献1〜特許文献5に記載の従来技術はいずれも、描画に際して生じやすいインクの吐出性能、画像の滲みなどが考慮され、特許文献6〜特許文献7に記載の従来技術では画像の耐擦過性も考慮されているが、高速描画した場合には、画像の耐擦性が不足する懸念がある。特許文献7でも高速印刷での高品質が課題とされているが、特許文献7の実施例では家庭用プリンターによる検討がなされているに過ぎない。しかしながら、工業的な印刷においては、記録媒体の搬送速度が桁違いの速さである。
上記した従来の技術においては、このような搬送速度での印刷で、フォーム用紙などの記録媒体に耐擦過性に優れ、かつ、色再現域が広く、発色濃度が高い画像を形成することを確保できるに至っていないのが実情である。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、フォーム用紙などの記録媒体に高速で画像形成する場合でも、より優れた耐擦過性を有し、かつ、色再現域が広く、発色濃度が高い画像が得られる画像形成方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 顔料と、下記構造式(1)で表される化合物を15.0質量%〜40.0質量%と、ワックスとしてカルナバワックスを0.05質量%〜15質量%と、水とを含むインク組成物を、ブリストー法において前記インク組成物との接触開始から20msec1/2以内の前記インク組成物の吸収量が20ml/m以上であり、副走査方向に80m/min以上の搬送速度で搬送される記録媒体に付与することで画像を形成するインク付与工程を有する画像形成方法である。
構造式(1)中、l、m、及びnは、各々独立に1以上の整数を表し、l+m+n=3〜15を満たす。AOは、エチレンオキシ及びプロピレンオキシの少なくとも一方を表す。
<2> 前記構造式(1)中のAOがプロピレンオキシである前記<1>に記載の画像形成方法である。
> 前記ワックスが、ワックス粒子である前記<1>又は前記<2>に記載の画像形成方法である。
> 前記インク組成物は、樹脂粒子の含有量が1質量%以下である前記<1>〜前記<>のいずれか1つに記載の画像形成方法である。
> 前記樹脂粒子は、親水性構成単位と疎水性構成単位とを含み、ガラス転移温度が80℃以上である自己分散性樹脂粒子である前記<>に記載の画像形成方法である。
本発明によれば、フォーム用紙などの記録媒体に高速で画像形成する場合に、従来に比べてより優れた耐擦過性を有し、かつ、色再現域が広く、発色濃度が高い画像が得られる画像形成方法が提供される。
以下、本発明の画像形成方法について詳細に説明する。
本発明の画像形成方法は、顔料と、後述する構造式(1)で表される化合物を15.0質量%〜40.0質量%と、ワックスとしてカルナバワックスを0.05質量%〜15質量%と、水とを含むインク組成物(以下、単に「インク」とも称する)を、ブリストー法において前記インク組成物との接触開始から20msec1/2以内の前記インク組成物の吸収量が20ml/m以上であり、副走査方向に80m/min以上の搬送速度で搬送される記録媒体に付与することで画像を形成するインク付与工程を設けて構成されている。
本発明の画像形成方法は、必要に応じて、更に、形成された画像を加熱定着する等の他の工程が設けられていてもよい。
帳票、請求書、ダイレクトメール等の用途に使用されるフォーム用紙は、大量生産されるため、コスト面から、普通紙を用いる傾向にある。本発明において、一般に普通紙と称される記録媒体は、多孔質な受容層を持たないインクジェット専用フォーム紙 (例えばインクジェット用のフォーム用紙)も含み、記録媒体表面に塗工層を有する塗工紙に比べ、インク組成物の浸透性が高く、ブリストー法においてインク組成物との接触開始から20msec1/2以内のインク組成物の吸収量が20ml/m以上である。
このような、インク浸透性の高い記録媒体にインクを付与すると、記録媒体がインクを吸収し易いため、記録媒体表面に顔料が残らず、画像の色再現域が狭くなったり、発色濃度が小さくなることがある。また、インクの浸透により、記録媒体の裏側にまでインクが染み込み、裏移り(裏抜けともいう)することがある。帳票、請求書、ダイレクトメール等では、郵便費用を抑制することを目的として、両面印刷して書類の軽量化がなされることが多いため、インクの裏移りも抑制することが求められている。
このような状況下において、構造式(1)で表される化合物をインク中に含有することで、インクは、記録媒体に染み込み難くなり、裏抜けが抑制されるため、顔料が記録媒体表面に残り易く、色再現域が広く、発色濃度の高い画像を形成することができる。
しかしながら、工業的な印刷工程においては、通常、記録媒体をローラ対に通して搬送したり、ローラ対の加熱ローラで乾燥することが行われるため、記録媒体が副走査方向に80m/min以上の搬送速度で搬送される環境下においては、画像に与えられる外的負荷が大きい。記録媒体の搬送過程において、インク液滴の画像形成部が外的負荷により欠損すると、画像の発色濃度が小さくなり、色再現性も狭くなる。
これに対し、インク中にワックスを含有することで、画像形成部表面に滑り性を付与するため、記録媒体の高速搬送による外的負荷に対しても、耐擦過性を付与することができる。
したがって、本発明の画像形成方法によれば、インク浸透性の高い普通紙を用いて高速で画像形成する場合でも、耐擦過性に優れ、かつ、色再現域が広く、発色濃度も高い画像を形成することができる。
本発明における記録媒体として用いられる「フォーム用紙」は、連票用紙とも称され、ビジネスフォームの分野で、例えば、帳票、申込書、請求書、チラシ、カタログ、ダイレクトメール等の用途に使用される、フォーム加工適性を持つ紙である。
また、フォーム用紙は、二つ折りにした用紙の互いに向き合う面に圧着時に接着するように糊剤が付与された圧着用紙(例えば圧着ハガキ)として用いられることもある。なお、フォーム用紙が圧着用紙である場合、描画は糊剤の上から行なわれる。
以下、本発明の画像形成方法を構成するインク付与工程及び必要に応じて設けることができる他の工程について詳述する。
〔インク付与工程〕
本発明におけるインク付与工程は、画像形成にあたり、顔料と、構造式(1)で表される化合物と、ワックスと、水とを含むインク組成物を、ブリストー法において前記インク組成物との接触開始から20msec1/2以内の前記インク組成物の吸収量が20ml/m以上であり、副走査方向に80m/min以上の搬送速度で搬送される記録媒体に付与する。
本発明におけるインク付与工程では、副走査方向に搬送される記録媒体の搬送速度を80m/min以上とし、高速で多数枚のあるいはロール巻きの長尺紙に多数の画像を形成する。一般に搬送速度が速い場合、着滴したインク組成物が迅速に媒体中に浸透するか若しくは画像が短時間である程度の強度を保持できないときには擦過で画像品質が低下しやすくなり、この現象は搬送速度80m/min以上の範囲で特に生じやすい。
画像形成の高速化の観点からは、搬送速度はより速いことが好ましく、該搬送速度としては、100m/min以上がより好ましく、150m/min以上が更に好ましい。搬送速度の上限については、特に制限されるものではないが、記録媒体を安定に搬送する必要性の観点から、350m/minが望ましい。
インクジェット法を利用した画像の形成は、エネルギーを供与することにより所望の記録媒体にインク組成物を吐出することにより行なえる。なお、本発明の好ましい画像形成方法として、特開2003−306623号公報の段落番号0093〜0105に記載の方法が適用できる。
インクジェット法には、特に制限はなく、公知の方式、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、電圧の印加により機械的歪を発生する圧電素子を利用してインクを吐出させるピエゾインクジェット方式、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式等のいずれであってもよい。
なお、インクジェット法には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
本発明におけるインクジェット法としては、ピエゾインクジェット方式が好適である。本発明のインク組成物又はこれを含むインクセットとピエゾインクジェット方式とを組み合わせることで、インクの連続吐出性及び吐出安定性がより向上する。ピエゾインクジェット方式において、圧電素子の歪形態は、撓みモード、縦モード、シアモードのいずれでもよい。圧電素子の構成及びピエゾヘッドの構造は、特に制限なく公知の技術を採用できる。
インクジェット法により記録を行なう際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明に適用可能なインクジェット法としては、搬送速度を上記のように80m/min以上に保てる限りは、短尺のシリアルヘッドを用いてヘッドを記録媒体の幅方向に走査させながら記録を行なうシャトル方式であってもよいが、記録媒体の1辺の全域に対応して記録素子が配列されているラインヘッドを用いたライン方式を適用した態様が好ましい。ライン方式の場合、記録素子の配列方向と直交する方向(すなわち副走査方向)に記録媒体を走査させることで、記録媒体の全面に画像記録を行なうことができる。
吐出するインク組成物の液滴量としては、高精細な画像を得る観点で、0.5〜6pl(ピコリットル)が好ましく、1〜5plがより好ましく、更に好ましくは2〜4plである。
次に、本発明におけるインク組成物の詳細について説明する。
(インク組成物)
本発明におけるインク組成物は、顔料と、構造式(1)で表される化合物と、ワックスと、水とを含む。
−顔料−
本発明におけるインクは、顔料の少なくとも一種を含有する。
顔料は、目的に応じて適宜選択することができ、有機顔料又は無機顔料のいずれであってもよい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが特に好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。これら顔料の中では、水分散性顔料が好ましい。
水分散性顔料の具体例として、下記(1)〜(4)の顔料を挙げることができる。
(1)カプセル化顔料、即ち、ポリマー微粒子に顔料を含有させてなるポリマー分散物であり、より詳しくは、親水性水不溶性の樹脂で顔料を被覆し、顔料表面の樹脂層にて親水化することで顔料を水に分散可能にしたもの
(2)自己分散顔料、即ち、表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料、より詳しくは、主にカーボンブラックなどを表面酸化処理して親水化し、顔料単体が水に分散するようにしたもの
(3)樹脂分散顔料、即ち、重量平均分子量50,000以下の水溶性高分子化合物により分散された顔料
(4)界面活性剤分散顔料、即ち、界面活性剤により分散された顔料
ここで、(1)カプセル化顔料について詳述する。
カプセル化顔料の樹脂は、限定されるものではないが、水と水溶性有機溶剤の混合溶媒中で自己分散能又は溶解能を有し、かつアニオン性基(酸性)を有する高分子化合物であるのが好ましい。この樹脂は、通常は数平均分子量が1,000〜100,000の範囲程度のものが好ましく、3,000〜50,000の範囲程度のものが特に好ましい。また、この樹脂は、有機溶剤に溶解して溶液となるものが好ましい。樹脂の数平均分子量は、この範囲内であると顔料における被覆膜として又はインクとした際の塗膜としての機能を発揮することができる。樹脂は、アルカリ金属や有機アミンの塩の形で用いられるのが好ましい。
カプセル化顔料の樹脂の具体例としては、熱可塑性、熱硬化性あるいは変性のアクリル系、エポキシ系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ポリアミド系、不飽和ポリエステル系、フェノール系、シリコーン系、又はフッ素系の樹脂;塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、又はポリビニルブチラール等のポリビニル系樹脂、アルキド樹脂、フタル酸樹脂等のポリエステル系樹脂、メラミン樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、アミノアルキド共縮合樹脂、ユリア樹脂、尿素樹脂等のアミノ系材料、あるいはそれらの共重合体又は混合物などのアニオン性基を有する材料などが挙げられる。
これら樹脂のうち、アニオン性のアクリル系樹脂は、例えば、アニオン性基を有するアクリルモノマー(以下、「アニオン性基含有アクリルモノマー」という。)及び必要に応じて該アニオン性基含有アクリルモノマーと共重合可能な他のモノマーを溶媒中で重合して得られる。アニオン性基含有アクリルモノマーとしては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、及びホスホン基からなる群より選ばれる1個以上のアニオン性基を有するアクリルモノマーが挙げられ、中でもカルボキシル基を有するアクリルモノマーが特に好ましい。カルボキシキル基を有するアクリルモノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。
カプセル化顔料は、上記の成分を用いて、従来の物理的、化学的方法により製造することができる。例えば、特開平9−151342号、特開平10−140065号、特開平11−209672号、特開平11−172180号、特開平10−25440号、又は特開平11−43636号の各公報に記載の方法により製造することができる。具体的には、特開平9−151342号及び特開平10−140065号の各公報に記載の転相乳化法と酸析法等が挙げられ、中でも、分散安定性の点で転相乳化法が好ましい。転相乳化法については後述する。
また、前記自己分散顔料も好ましい例の1つである。自己分散顔料とは、多数の親水性官能基及び/又はその塩(以下、「分散性付与基」という。)を、顔料表面に直接又はアルキル基、アルキルエーテル基、アリール基等を介して間接的に結合させたもので、顔料分散用の分散剤を用いずに水性媒体中に分散可能な顔料である。ここで、「分散剤を用いずに水性媒体中に分散」とは、顔料を分散させるための分散剤を用いなくても水性媒体中に分散可能なことをいう。
自己分散顔料を着色剤として含有するインクは、通常、顔料を分散させるために含有させる分散剤を含む必要がないため、分散剤に起因する消泡性の低下による発泡がほとんどなく、吐出安定性に優れるインクを調製しやすい。自己分散顔料の表面に結合される分散性付与基には、−COOH、−CO、−OH、−SOH、−PO及び第4級アンモニウム並びにそれらの塩が例示でき、これらは顔料に物理的処理又は化学的処理を施すことで、分散性付与基又は分散性付与基を有する活性種を顔料表面に結合(グラフト)させることにより結合される。前記物理的処理としては、例えば、真空プラズマ処理等が例示できる。また、前記化学的処理としては、例えば、水中で酸化剤により顔料表面を酸化する湿式酸化法や、p−アミノ安息香酸を顔料表面に結合させることによりフェニル基を介してカルボキシル基を結合させる方法、等が例示できる。
本発明においては、例えば、次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸塩による酸化処理、あるいはオゾンによる酸化処理により表面処理される自己分散顔料を好ましい例として挙げることができる。自己分散顔料として市販品を使用してもよく、具体的には、マイクロジェットCW−1(商品名;オリヱント化学工業(株)製)、CAB−O−JET200、CAB−O−JET300(商品名;キャボット社製)等が挙げられる。
顔料としては、顔料分散剤のうち水不溶性樹脂を用い、顔料の表面の少なくとも一部が水不溶性樹脂で被覆されたカプセル化顔料、例えば水不溶性樹脂粒子に顔料が含有されているポリマーエマルジョンが好ましく、より詳しくは、水不溶性樹脂で顔料の少なくとも一部を被覆し、顔料表面に樹脂層を形成して水に分散させ得る水分散性顔料が好ましい。このような水不溶性樹脂で被覆されたカプセル化顔料を使用することが、凝集性の観点で好ましく、高速記録する場合に高解像度な画像を形成できる点で好ましい。
ここで、転相乳化法について説明する。
転相乳化法は、基本的には、自己分散能又は溶解能を有する樹脂と顔料との混合溶融物を水に分散させる自己分散(転相乳化)方法である。また、この混合溶融物には、上記の硬化剤又は高分子化合物を含んでなるものであってもよい。ここで、混合溶融物とは、溶解せず混合した状態、溶解して混合した状態、又はこれら両者の状態のいずれの状態を含むものをいう。「転相乳化法」のより具体的な製造方法は、特開平10−140065号に記載の方法が挙げられる。
なお、上記の転相乳化法及び酸析法のより具体的な方法については、特開平9−151342号、特開平10−140065号の各公報に記載を参照することができる。
〜顔料分散剤〜
顔料分散剤は、前記顔料を分散させた際の易分散化及び分散後の分散安定化を図ることができる。顔料分散剤としては、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物等が挙げられる。例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、酢酸ビニル、酢酸アリル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、クロトン酸エステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、芳香族基を置換してもよいアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、芳香族基を置換してもよいメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、並びに上記化合物の誘導体等が挙げられる。
前記α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独もしくは複数を共重合して得られる共重合体を高分子分散剤として用いることができる。具体例として、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
顔料分散剤は、重量平均分子量で2,000〜60,000のものが好ましい。
顔料分散剤の顔料に対する添加量としては、質量基準で顔料の10%以上100%以下の範囲が好ましく、顔料の20%以上70%以下がより好ましく、更に好ましくは顔料の40%以上50%以下である。
また、本発明における顔料は、顔料表面の少なくとも一部が水溶性樹脂を架橋剤で架橋した架橋ポリマーで被覆された樹脂被覆顔料が好ましい。前記水溶性樹脂は、顔料を分散させる分散剤として作用する。顔料が架橋ポリマーで被覆されていることにより、顔料分散物、又は該顔料分散物を用いてインク組成物としたときに、優れた安定性(pH変動に対する安定性、温度変動に対する安定性)を付与することができる。
前記水溶性樹脂としては、ポリビニル類、ポリウレタン類、ポリエステル類等が挙げられ、中でもポリビニル類が好ましい。
水溶性樹脂は、分子内に架橋剤により架橋反応を起こす基を有している。このような基としては、特に限定されないが、カルボキシル基又はその塩、イソシアナート基、エポキシ基等が挙げられる。本発明においては、分散性向上の観点から、カルボキシル基又はその塩を有していることが好ましい。
本発明で用いることができる水溶性樹脂は、共重合成分としてカルボキシル基含有モノマーを用いて得られる共重合体が好ましい。カルボキシル基含有モノマーとしては、メタクリル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸等が挙げられ、中でも、架橋性及び分散安定性の観点から、メタクリル酸やβ−カルボキシエチルアクリレートが好ましい。
また、カルボキシル基含有モノマーのほか、任意に選択した親水性モノマー、疎水性モノマーを共重合成分として用いてもよい。親水性モノマーは、イオン性でもノニオン性でもよい。疎水性モノマーは、特に制限されないが、炭素数1〜20のアルキルメタクリレート又は炭素数1〜20のアルキルアクリレートが好ましい。
水溶性樹脂は、ランダムポリマーでもブロック又はグラフトポリマーのいずれでもよい。
水溶性樹脂の酸価(水溶性樹脂1gを中和するに必要なKOHのmg数)は、顔料の分散性、分散安定性の観点から、135〜250mgKOH/gであることが好ましく、135〜200mgKOH/gであることがより好ましく、135〜180mgKOH/gが特に好ましい。
水溶性樹脂としてのポリマーの合成法は特に限定されないが、ビニルモノマーのランダム重合が分散安定性の点で好ましい。
架橋剤は、架橋反応を起こす部位を2つ以上有する化合物を用いることができ、中でもカルボキシル基との反応性に優れる点で、2官能以上のエポキシ化合物が好ましい。2官能以上のエポキシ化合物の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられ、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルやジエチレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。
架橋剤の架橋部位と水溶性樹脂の被架橋部位のモル比としては、架橋反応速度、架橋後の分散液の安定性の観点から、1:1.1〜1:10が好ましく、1:1.1〜1:5がより好ましく、1:1.1〜1:3が最も好ましい。
水溶性樹脂の顔料に対する量としては、10質量%〜200質量%が好ましく、20質量%〜150質量%がより好ましく、30質量%〜100質量%が特に好ましい。
顔料表面が水溶性樹脂を架橋剤で架橋した架橋ポリマーで被覆された樹脂被覆顔料は、顔料を、水溶性樹脂を用いて分散した後に架橋剤により架橋する工程を設けて得ることができる。好ましい調製方法の一例として、下記工程(1)〜(3)を経て行なう方法を示す。
(1)顔料及び水溶性樹脂を、水又は極性溶媒の水溶液中に分散して顔料分散液を得る分散工程
(2)前記(1)で得られた顔料分散液に架橋剤を加えて加熱し、架橋反応させて顔料表面を架橋されたポリマーで被覆する架橋工程
(3)架橋されたポリマーで被覆された樹脂被覆顔料を精製する工程
これら工程のほか、他の工程を必要に応じて適宜設けてもよい。前記工程(1)において、極性溶媒等は公知のものを適宜用いることができる。
顔料は、1種単独で使用してもよく、上記した各群内もしくは各群間より複数種を選択して組み合わせて使用してもよい。
顔料のインク組成物中における含有量としては、色濃度、粒状性、インク安定性、吐出信頼性の観点から、インクの全質量に対して、0.1質量%〜15質量%となる量が好ましく、0.5質量%〜12質量%となる量がより好ましく、1質量%〜10質量%となる量が特に好ましい。
−構造式(1)で表される化合物−
本発明におけるインクは、構造式(1)で表される化合物の少なくとも一種を含有する。構造式(1)で表される化合物は、下記構造で表されるグリセリンのアルキレンオキシド付加体である。この化合物をインク組成物に含有することによって、インクの記録媒体への浸透を、画像の擦過性を大きく損なわない程度に抑制することができる。
構造式(1)において、l、m、及びnは、それぞれ独立に1以上の整数を表し、かつl+m+n=3〜15を満たす。l+m+nの値は、3以上であるとカール抑制効果が良好であり、15以下であると良好な吐出性が保てる。中でも、l+m+nは3〜12の範囲が好ましく、3〜10の範囲がより好ましい。構造式(1)中のAOは、エチレンオキシ(EOと略記することがある)及び/又はプロピレンオキシ(POと略記することがある)を表し、中でも、プロピレンオキシが好ましい。(AO)、(AO)、及び(AO)の各AOは、それぞれ同一でも異なってもよい。
以下、前記構造式(1)で表される化合物の例を示す。なお、括弧内の値はSP値である。但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。
・nCO(AO)−H
(AO=EO又はPO(EO:PO=1:1)、SP値=20.1)
・nCO(AO)10−H
(AO=EO又はPO(EO:PO=1:1)、SP値=18.8)
・HO(A'O)40−H
(A'O=EO又はPO(EO:PO=1:3)、SP値=18.7)
・HO(A''O)55−H
(A''O=EO又はPO(EO:PO=5:6)、SP値=18.8)
・HO(PO)−H(SP値=24.7)
・HO(PO)−H(SP値=21.2)
・1,2−ヘキサンジオール(SP値=27.4)
なお、EO、POは各々、エチレンオキシ、プロピレンオキシを表す。
グリセリンのアルキレンオキシド付加物は、上市されている市販品を用いてもよい。例えば、ポリオキシプロピル化グリセリン(ポリプロピレングリコールとグリセリンとのエーテル)として、サンニックスGP−250(平均分子量250)、同GP−400(平均分子量400)、同GP−600(平均分子量600)〔以上、三洋化成工業(株)製〕、レオコンGP−250(平均分子量250),同GP−300(平均分子量300、同GP−400(平均分子量400)、同GP−700(平均分子量700)〔以上、ライオン(株)製〕、ポリプロピレントリオールグリコール・トリオール型(平均分子量300、平均分子量700)〔以上、和光純薬工業(株)製〕などが挙げられる。
なお、SP値(溶解度パラメーター/単位:(cal/cm1/2)は、分子凝集エネルギーの平方根で表される値であり、R. F. Fedors, Polymer Engineering Science, 14, p.147〜154 (1974)に記載の方法で算出されるものである。
前記SP値は、27.5以下の範囲であることが好ましい。
また、インク組成物は、構造式(1)で表される化合物以外の他の水溶性有機溶剤を更に含んでもよい。この場合、インク組成物中に含まれる前記構造式(1)で表される化合物及び前記他の水溶性有機溶剤の総量の70質量%以上は、SP値が27.5以下であることが好ましい。SP値が27.5以下であることで、画像形成後の様々な環境湿度下でのカールの発生がより抑制される。また、後述する樹脂粒子を含むときには、樹脂粒子と相互作用して定着性が向上し、特に上記のようにSP値の比較的低い(≦27.5)ものが多いことで、画像の耐擦性をより向上させることができる。また、オフセットの抑制にも効果的である。
前記構造式(1)で表される化合物のインク組成物中における含有量は、インク組成物の全質量に対して、5.0質量%〜40.0質量%であることが好ましく、7.0質量%〜35.0質量%であることがより好ましく、8.0質量%〜30.0質量%であることが特に好ましい。
本発明の構造式(1)で表される化合物のインク組成物中における含有量は、インク組成物全質量に対して15.0質量%〜40.0質量%とする。
構造式(1)で表される化合物の含有量が5.0質量%以上であることで、インク組成物の記録媒体に対する浸透性を緩和し、インクの裏抜けがより防止される。
前記他の水溶性有機溶剤としては、特開2009−190379号公報の段落番号[0036]〜[0039]に記載の水溶性有機溶剤を挙げることができ、これらより適宜選択して用いてもよい。
−ワックス−
インク組成物は、ワックスの少なくとも一種を含有する。
ワックスとしては、天然ワックスおよび合成ワックスを挙げることができる。
天然ワックスとしては、石油系ワックス、植物系ワックス、動植物系ワックスが挙げられる。
石油系ワックスとして、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等、また、植物系ワックスとしてはカルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、木ロウ等、また、動物植物系ワックスとしてはラノリン、蜜蝋等を挙げることができる。
合成ワックスとしては、合成炭化水素系ワックス、変性ワックス系が挙げられる。
合成炭化水素系ワックスとしては、ポリエチレンワックス、フィッシャー・トロブシュワックス等が挙げられ、また、変性ワックス系としてはパラフィンワックス誘導体、モンタンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等を挙げることができる。
パラフィンワックスは炭素数20〜40の炭化水素を主成分とするもので、画像光沢感や、ノズル先端から水分蒸発防止、水分保持効果が優れている点で好ましい。
ポリエチレンワックスは、樹脂との相溶性が優れるため均質で良好な画像を形成しやすい点で好ましい。さらに、ポリエチレンワックスは変性し易いため、その変性されたグリコール変性ポリエチレンワックスは、グリコールに起因する湿潤性を付与することができ、ノズル先端でのインク組成物の湿潤性効果がみられ、よって吐出安定性が一層効果的に出来る点でより好ましい。
以上の中でも、ワックスは、少なくともカルナバワックスを用いる。
ワックスは、適当な溶剤に溶解した溶液形態、乳化分散形態、固体微粒子分散物形態など、いかなる方法で塗布液に含有させてもよい。
よく知られている乳化分散法としては、ジブチルフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルセバケートあるいはトリ(2−エチルヘキシル)ホスフェートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、乳化分散剤を添加して機械的に乳化分散物を作製する方法が挙げられる。このとき、油滴の粘度や屈折率の調整の目的でα−メチルスチレンオリゴマーやポリ(t−ブチルアクリルアミド)等のポリマーを添加することも好ましい。
また、固体微粒子分散法としては、ワックスの粉末を水等の適当な溶媒中にボールミル、コロイドミル、振動ボールミル、サンドミル、ジェットミル、ローラーミルあるいは超音波によって分散し、固体分散物を作製する方法が挙げられる。尚、その際に保護コロイド(例えば、ポリビニルアルコール)、界面活性剤(例えばトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム(3つのイソプロピル基の置換位置が異なるものの混合物)などのアニオン性界面活性剤)を用いてもよい。上記ミル類では分散媒体としてジルコニア等のビーズが使われるのが普通である。水分散物には防腐剤(例えばベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩)を含有させることが好ましい。
特に好ましいのは、乳化分散法であり、ワックスは、ワックスエマルジョン等の分散物の形で、インク組成物に添加されることが好ましい。つまり、インク組成物中のワックスは、ワックス粒子(ワックス分散粒子ともいう)であることが好ましい。
[ワックスエマルジョン]
ワックスエマルジョンは、ワックスと、水と、ワックスを水に乳化分散する乳化分散剤とを少なくとも含むワックス分散組成物である。
ワックスエマルジョンに用いる乳化分散剤としては従来知られている多くの乳化分散剤より選択して用いることができる。
本発明において特に好ましい乳化分散剤は、下記の一般式(WA)で表される分散剤である。
一般式(WA) (R)a−G−(D)d
一般式(WA)中、Rは、炭素数10〜60のアルキル基、炭素数10〜60のアルケニル基、炭素数10〜60のアラルキル基、または、炭素数10〜60のアリール基を表す。
Dは、(B)n−Eを表す。Bは−CHCHO−、−CHCHCHO−、−CH(CH)CHO−又は−CHCH(OH)CHO−を表わし、nは1〜50の整数を表す。Eは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基、炭素数2〜8のアルキルカルボニル基、または、炭素数7〜8のアリールカルボニル基を表わす。
aおよびdは、各々独立に、1〜6の整数を表す。aまたはdが2以上であることにより複数存在することになるR、DおよびEは、互いに同一でも相違していてもよい。
Gは、a+d価の連結基を示し、2≦a+d≦7である。
で表されるアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、及びアリール基、ならびに、Eで表されるアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、及びアリールカルボニル基は、各々独立に、更に置換基を有していてもよい。
さらに詳細に説明する。
は、炭素数10〜60のアルキル基、炭素数10〜60のアルケニル基、炭素数10〜60のアラルキル基、または、炭素数10〜60のアリール基を表す。
アルキル基、アルケニル基、及びアラルキル基は、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。また、Rで表されるアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、及びアリール基は、各々独立に、更に置換基を有していてもよい。
の好ましい例としては、C2g+1(gは12〜60の整数を表す)、エイコシル、ドコサニルである。さらには、ドデシル、ミリスチル、セチル、ステアリル、オレイル、エイコシル、ドコサシル、トリアコンタシル、テトラコンタシル、ヘプタコンタシル、ジノニルフェニル、ジドデシルフェニル、テトラデシルフェニル、トリペンチルフェニル、ドデシルナフチルなどである。
Dは、(B)n−Eで表されるポリオキシアルキレン基を表す。
ここで、Bは、−CHCHO−、−CHCHCHO−、−CH(CH)CHO−、又は−CHCH(OH)CHO−を表わし、nは1〜50の数である。
Bは−CHCHO−であることが好ましく、nは5〜30の整数であることが好ましい。
一般式(WA)のDで表される(B)n−Eにおいて、Eは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基、炭素数2〜8のアルキルカルボニル基、または、炭素数7〜8のアリールカルボニル基を表わす。Eで表されるアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、及びアリールカルボニル基は、各々独立に、更に置換基を有していてもよい。
Eで表されるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシルが好ましく、メチル、エチル、プロピルであることが特に好ましい。
Eで表されるアルキルカルボニル基としては、アセチル、プロピオニル、ブチロイル、ピバロイル、シクロヘキサンカルボニルが好ましく、アセチルであることが特に好ましい。
Eで表されるアリール基としてはフェニル基が挙げられる。
Eで表されるアリールカルボニル基としてはベンゾイル基が挙げられる。
Eで特に好ましいのは、水素原子、メチル、メチル、プロピル、アセチル、プロピオニル、またはベンゾイルである。
Gは、a+d価の連結基を示し、2≦a+d≦7である。a+dが2である場合は、Gは、単結合であってもよい。
a+dは、2〜5であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、2または3であることがさらに好ましい。
Gは、アルキレン基、アリーレン基又はそれらの複合基であることが好ましく、これは、エステル基、エーテル基、アミド基、スルホニル基、硫黄原子の如き異種原子ないし異種原子群で中断された二価の連結基であってもよい。
異種原子ないし異種原子群としては、エステル基、エーテル基またはアミド基である特に好ましい。aおよびdはそれぞれ1〜6の整数を表わす。
なお、一般式(WA)で表される分散剤は、水系での溶解性が小さいことが望ましく、たとえば、水への溶解性は0.5質量%以下(25℃)が好ましく、さらに好ましいのは0.1質量%以下である。
以下に一般式(WA)の具体的例(WA−1)〜(WA−19)を挙げるが、これらに限定されるものではない。

ワックスエマルジョンにおいて、ワックスを分散する溶媒としては、少なくとも水が用いられるが、これに限定されるものではない。
例えば、通常の有機溶媒を適宜選択し、ワックスの分散時に使用することができる。
ワックスの分散時に使用することができる有機溶媒としては、例えば、特開2010−155359の段落番号[0049]に列挙される有機溶媒を好ましく用いることができる。
これらによりワックスエマルジョンにおけるワックスの分散安定性を向上することができる。なお、上記の有機溶媒は、同一もしくは異なる種類の溶媒と2種以上を混合して用いてもよい。
次に、ワックスエマルジョン中の、ワックスの分散粒子(ワックス粒子)について更に詳細に記述する。
本発明においては、少なくとも、ワックスと一般式(WA)で表される乳化分散剤(以下、特定分散剤ともいう)とで構成されるワックス粒子における両成分の構成比は特に限定されないが、25質量%〜99質量%のワックスと、1質量%〜75質量%の分散剤とから構成されるワックス粒子を使用することが好ましい。これは、ワックスの含有量が多いほどそのワックス粒子としての特性を発現するためである。
したがってワックス粒子における特定分散剤はできるだけその含有比が小さい方が好ましい。
ワックス粒子を構成するワックスと特定分散剤は、水に分散される前に、ワックスと特定分散剤との融点の高い方よりも更に高温度で混合され、いわゆる溶融混合することが好ましい。そして、分散媒となる水を含む溶媒を同様に高温に加温しておき、この中に溶融混合物を添加し各種の分散方法にて微細分散化すればよい。なお、溶融混合物中に加温した溶媒を添加して分散し、分散粒子化することも好ましい。また、ワックスまたは特定分散剤を溶解する非水系有機溶剤に、ワックスおよび特定分散剤を溶解した後、水の中で他の水溶解性の界面活性剤を利用して微細分散し、そのままワックス粒子としてインクに添加してもよい。このとき、非水系有機溶媒としては、例えば、酢酸エチルなどが好ましい。
さらに、ワックスおよび特定分散剤を水に分散した後に、有機溶剤を除去してワックス粒子分散物として利用することも有用である。この場合の利点として、ワックスおよび特定分散剤の融点が100℃以上でも、低温度で、有機溶剤中で溶解混合することができ、水系での高融点ワックス粒子を作製できることである。
ここで、ワックスおよび特定分散剤の融点は特に大きな制約を受けないが、50℃以上200℃以下であることが好ましく、さらに60℃以上であることが好ましく、特に80℃以上150℃以下であることが好ましい。
溶媒は、本発明のインク組成物の作製にあたって環境にやさしい観点で、水が最も好ましい。したがって、融点80℃のワックスを使用する場合は、水の温度を80℃以上として分散する必要がある。
ワックス粒子の平均粒子径は、0.01μm〜10μmであることが好ましく、0.05μm〜5μmであることがより好ましく、0.1μm〜2μmであることがさらに好ましい。ワックスエマルジョンは、ワックス粒子の平均粒子径を上記範囲としてインク組成物に添加するのが好ましい。
[ワックスの含有量]
インク組成物中のワックスの含有量は、インク組成物の全質量に対して、0.05質量%〜15.0質量%である。
インクジェット記録においては、インクのにじみや、記録媒体への浸透による裏抜けを防止するため、記録媒体として、特許文献6(特開2010−15539号公報)に記載されているような塗工紙を用いることが多い。塗工紙は、インク組成物が吸収されにくい分、記録媒体上に形成されるインク液滴の硬化膜が嵩高く残る傾向にある。そのため、インク組成物中に含有するワックス組成物(特にワックスエマルジョン)の量を多くする傾向にある。ここで、ワックスエマルジョンは、水に分散しにくいワックスを分散させるため、分散剤が含まれる組成物であるが、インク中のワックスエマルジョン含有量が多いと、分散剤の含有量も多くなる。
しかし、記録媒体が、インクを吸収し易い本発明における記録媒体においては、インク中のワックスエマルジョン含有量が多いと、記録媒体上に付与されたインク組成物の記録媒体への吸収を促進させてしまうことがある。したがって、構造式(1)で表される化合物により、インクの記録媒体への吸収を抑制する効果を損ねないためには、ワックスエマルジョンのインク中の含有量を少なめ(15質量%以下)にしておくことが好ましい。
なお、本発明においては、ワックスをワックスエマルジョンとしてインク組成物に含有させる場合は、インク組成物中のワックスの含有量は、ワックスエマルジョンの固形分をいう。
インク組成物中のワックスエマルジョンの固形分としてのワックスの含有量は、0.07質量%〜13.0質量%であることがより好ましく、0.10質量%〜10.0質量%であることが最も好ましい。
なお、インク組成物中のワックスの含有量は、画像の耐擦性向上の観点から添加量が多いほど好ましく、一方で、インクジェットノズルからのインクの吐出性安定性およびインクの記録媒体への非浸透性の観点からは、10.0質量%以下であることが好ましい。
−水−
本発明におけるインク組成物は、水を含有するものであるが、水の量には特に制限はない。中でも、水の量は、安定性及び吐出信頼性確保の点から、インク組成物の全質量に対して、好ましくは10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは20質量%以上80質量%以下であり、更に好ましくは、30質量%以上70質量%以下であり、40質量%以上60質量%以下であることが特に好ましい。
水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水のようなイオン性不純物を極力除去したものであることが好ましい。また、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、顔料分散液及びこれを用いたインク組成物を長期保存する場合に、カビやバクテリアの発生が防止される点で好適である。
−樹脂粒子−
本発明におけるインク組成物は、更に、樹脂粒子の少なくとも一種を含有していてもよい。
樹脂粒子を含有すると、画像形成後に熱処理する等により画像の耐擦性をより向上させることができる。しかし、樹脂粒子は、インク組成物の粘度を経時で上昇する原因ともなるため、インク組成物の吐出安定性の観点からは、樹脂粒子のインク組成物中における量は、インク組成物の全質量に対して、固形分で1質量%以下であることが好ましい。
上記のように、樹脂粒子の存在は、インク組成物の経時での増粘に寄与するため、インク調製時に溶媒でインクを薄めておいても増粘を抑制することが困難である。すなわち、インク調製時に溶媒量を調整することでは、インクの増粘を抑制し難い。
特に本発明においては、高速画像形成をするため、インクの吐出安定性が重要であり、インク組成物は、樹脂粒子を含有しないことが好ましい。
樹脂粒子としては、親水性構成単位と疎水性構成単位とを有する自己分散性樹脂粒子であることが好ましく、親水性構成単位と疎水性構成単位とを含み、ガラス転移温度(Tg)が80℃以上である自己分散性樹脂粒子を含有することが、耐擦性をより高める点でさらに好ましい。Tgが80℃以上であることは、疎水的であることを示す。含有される樹脂粒子のTgが80℃以上であることで、インク組成物の記録媒体への定着性、耐擦過性が良化する。
また、樹脂粒子のガラス転移温度は、100℃〜300℃がより好ましく、130℃〜250℃が更に好ましく、160℃〜200℃が特に好ましい。樹脂粒子のガラス転移温度が300℃以下であると、記録画像の耐擦過性がより効果的に向上する。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)EXSTAR6220(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製)を用いて通常の測定条件で測定された値である。但し、樹脂の分解等により測定が困難な場合には、下記の計算式で算出される計算Tgを適用する。計算Tgは、下記の式(T)で計算される。
1/Tg=Σ(X/Tg) ・・・(T)
ここで、計算対象となるポリマーはi=1からnまでのn種のモノマー成分が共重合しているとする。Xはi番目のモノマーの重量分率(ΣX=1)、Tgはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度)である。但し、Σはi=1からnまでの和をとる。尚、各モノマーの単独重合体ガラス転移温度の値(Tg)は、Polymer Handbook(3rd Edition)(J. Brandrup, E. H. Immergut著(Wiley-Interscience、1989))の値を採用する。
樹脂粒子としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、パラフィン系樹脂、フッ素系樹脂等のラテックスなどを挙げることができる。中でも、アクリル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂の粒子が好ましい例として挙げられる。
樹脂粒子の重量平均分子量は、インク組成物の安定性の観点から、1万以上20万以下が好ましく、より好ましくは10万以上20万以下である。
樹脂粒子の平均粒径は、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10〜200nmがより好ましく、20〜100nmが更に好ましく、20〜50nmが特に好ましい。
樹脂粒子は、ラテックスなどの分散状態で用いることができる。
−その他の成分−
本発明におけるインク組成物は、上記した成分のほか、更に他の成分として、必要に応じて、浸透溶剤、保湿剤、防腐剤・防黴剤、pH調整剤、キレート化剤等の添加剤を含有することができる。これら添加剤の詳細については、特開2010−90266号公報の[0067]〜[0076]の記載を参照することができる。
(記録媒体)
本発明の画像形成方法に用いられる記録媒体は、ブリストー法において、本発明におけるインク組成物〔顔料と、前記構造式(1)で表される化合物と、ワックスと、水とを含むインク組成物〕との接触開始から20msec1/2以内の当該インク組成物の吸収量が20ml/m以上であれば、特に制限されるものではなく、普通紙、インクジェット専用紙のいずれであってもよい。インクジェット専用紙のうち、高速で画像形成したときの効果がより奏される点で、ビジネスフォームの分野で用いられるフォーム用紙や、圧着ハガキなどの圧着用紙などが好適である。
「本発明におけるインク組成物との接触開始から20msec1/2以内の当該インク組成物の吸収量が20ml/m以上」とは、本発明の画像形成方法で用いる記録媒体を、表面に塗工層を有するいわゆる塗工紙と区別するための条件である。通常、市販の塗工紙は、インク組成物との接触開始から20msec1/2以内の当該インク組成物の吸収量が5ml/m程度であるが、本発明では、塗工紙との境界を明確にするため、5ml/mよりも4倍大きい数値を下限として定めた。
ただし、インクの滲みを抑制する点から、本発明におけるインク組成物との接触開始から20msec1/2以内の当該インク組成物の吸収量は150ml/m以下であることが好ましい。
なお、ブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及した方法であり、日本紙パルプ技術協会(J’TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は、J’TAPPI No.51「紙、板紙の液体吸収性試験方法」に述べられている。
本発明で用いる記録媒体のインク組成物の吸収量は、ブリストー法として、らせん走査型ブリストー装置(DSA)、具体的には自動走査吸液計KM500Win〔熊谷理機(株)製〕を用いて測定することができる。
なお、本発明において、ブリストー法における接触開始から20msec1/2以内の前記インク組成物の吸収量は、20ml/m〜150ml/mが好ましく、25ml/m〜145ml/mがより好ましく、30ml/m〜140ml/mがさらに好ましく、65ml/m〜90ml/mが最も好ましい。
〔乾燥工程〕
本発明の画像形成方法は、前記インク付与工程で付与されたインクを乾燥する乾燥工程が設けられてもよい。乾燥により、記録媒体上に付着されたインク組成物中に含有される液媒体、具体的には水、ピロリドン誘導体、他の水溶性有機溶剤が蒸発、飛散し、着色された樹脂皮膜が形成される。これにより、記録媒体上に傷や剥れ等の画像欠陥の少ない高画質な画像を高速に形成することができる。
加熱乾燥は、ヒータ等の公知の加熱手段やドライヤ等の送風を利用した送風手段、あるいはこれらを組み合わせた手段により行なえる。加熱方法としては、例えば、記録媒体のインク付与面と反対側からヒータ等で熱を与える方法や、記録媒体のインク付与面に温風又は熱風をあてる方法、赤外線ヒータを用いた加熱法などが挙げられる。加熱方法としては、これらの複数を組み合わせて加熱してもよい。
加熱乾燥時の温度としては、特に制限はなく、乾燥可能な温度領域を選択すればよい。例えば、送風により記録媒体の温度が40〜80℃になるように加熱する、あるいは50〜110℃の乾燥ドラムに接触させて記録媒体の温度が40〜80℃になるように乾燥させる形態でもよい。また、これらを併用して乾燥させてもよい。
−冷却工程−
本発明の画像形成方法は、前記乾燥工程で一旦加熱して乾燥させた後、記録媒体を冷却する冷却工程を設けてもよい。
冷却方法としては、記録媒体の温度を積極的に下げることができる冷却工程であればいずれの方法であってもよい。冷却方法の例としては、冷却ゾーンに記録媒体を通過させる方法、冷風を記録媒体にあてる方法、冷却した物体に記録媒体を接触させる方法などが挙げられる。
−加熱定着工程−
本発明の画像形成方法は、必要に応じて、前記インク付与工程の後に記録媒体上のインク組成物を加熱定着する加熱定着工程を更に設けてもよい。加熱定着工程は、インク組成物の付与により形成された画像を加熱し、記録媒体に定着させる。加熱定着処理により、記録媒体上の画像の定着が施され、画像の耐擦過性をより向上させることができる。
加熱は、例えば画像中の樹脂粒子の最低造膜温度(MFT)以上の温度で行なうことが好ましい。MFT以上に加熱されることで、粒子が皮膜化して画像が強化される。加熱と共に加圧してもよい。加熱を加圧下で行なう場合、加圧時における圧力は、表面平滑化の点で、0.1〜3.0MPaの範囲が好ましい。
加熱の方法は、特に制限されないが、ニクロム線ヒーター等の発熱体で加熱する方法、温風又は熱風を供給する方法、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等で加熱する方法など、非接触で乾燥させる方法を好適に挙げることができる。また、加熱加圧の方法は、特に制限はないが、例えば、熱板を記録媒体の画像形成面に押圧する方法や、一対の加熱加圧ローラ、一対の加熱加圧ベルト、あるいは記録媒体の画像記録面側に配された加熱加圧ベルトとその反対側に配された保持ローラとを備えた加熱加圧装置を用い、対をなすローラ等を通過させる方法など、接触させて加熱定着を行なう方法が好適に挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」および「%」は質量基準である。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定した。GPCは、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(いずれも東ソー(株)製の商品名)を用いて3本直列につなぎ、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。また、条件としては、試料濃度を0.45%、流速を0.35ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて行なった。また、検量線は、東ソー(株)製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製した。
〔実施例1〕
<インク組成物の調製>
(ポリマー分散剤P−1の合成)
下記スキームにしたがって、以下に示すようにしてポリマー分散剤P−1を合成した。
攪拌機、冷却管を備えた1000mlの三口フラスコにメチルエチルケトン88gを加えて窒素雰囲気下で72℃に加熱し、ここにメチルエチルケトン50gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.85g、ベンジルメタクリレート60g、メタクリル酸10g、及びメチルメタクリレート30gを溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した後、メチルエチルケトン2gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.42gを溶解した溶液を加え、78℃に昇温して4時間加熱した。得られた反応溶液は大過剰量のヘキサンに2回再沈殿し、析出した樹脂を乾燥し、ポリマー分散剤P−1を96g得た。
得られたポリマー分散剤P−1の組成は、1H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は44,600であった。さらに、JIS規格(JIS K0070:1992)に記載の方法により酸価を求めたところ、65.2mgKOH/gであった。
(樹脂被覆顔料粒子の分散物Cの調製)
ピグメント・ブルー15:3(フタロシアニンブル−A220、大日精化株式会社製;シアン顔料)10部と、前記ポリマー分散剤P−1を5部と、メチルエチルケトン42部と、1規定 NaOH水溶液5.5部と、イオン交換水87.2部とを混合し、ビーズミルにより0.1mmφジルコニアビーズを用いて2〜6時間分散した。
得られた分散物を減圧下、55℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去した後、更に、高速遠心冷却機7550(久保田製作所製)を用いて、50mL遠心管を使用し、8000rpmで30分間遠心処理を行ない、沈殿物以外の上澄み液を回収した。その後、吸光度スペクトルから顔料濃度を求め、顔料濃度が10.2%の樹脂被覆顔料粒子(ポリマー分散剤で被覆された顔料)の分散物C(シアンの分散物C)を得た。
−ワックスの調製方法−
マイクロクリスタリンワックス(日本精蝋(株)製HI−MIC1090、融点88℃)を120gと、既述の化合物WA−2(既述の特定分散剤)を、80gを2リットルのステンレス分散機に添加し、100℃に加温して混合して均一にして粘性のある混合物を得た。この溶融混合物に95℃の熱水800gを加え、高速でホモジナイザー(日本精機(株)製;10000回転、10分、)で分散した。撹拌を継続しつつ分散機を冷却して内温を徐々に低下し固形状分散物のワックス分散液1(固形分濃度20.0%)を得た。前記分散物の平均粒子サイズは0.2μmであった。
−試料101の調製−
上記で得られた「顔料粒子の分散物C」、「ワックス分散液1」を用いて下記組成とし、各成分を混合後、5μmメンブランフィルタで濾過し、試料101(インク組成物)を調製した。
(組成)
1)顔料粒子の分散物C ・・・29.0部
2)グリセリンのアルキレンオキシド付加体 ・・・19.0部
〔前記構造式(1)で表される化合物(l+m+n≒9、AO=プロピレンオキシド)〕
3)2−ピロリドン〔ISP(株)製〕 ・・・・8.0部
4)オルフィンE1010〔日信化学工業(株)製〕 ・・・・1.0部
5)ワックス分散液1 ・・・15.0部
6)イオン交換水 ・・・残量(総量が100部となる量)
−試料102〜113の調製−
試料101の調製において、組成を下記表1に示すように変更したこと以外は、試料101と同様にして、試料102〜113(インク組成物)を調製した。
なお、カルナバワックスとしては、中京油脂(株)製、セロゾール524を用い、パラフィンワックスとしては、中京油脂(株)製、セロゾールR526を用いた。
−画像形成−
富士フイルムダイマティックス社製のダイマティクス・マテリアル・プリンターDMP−2831を用い、カートリッジに上記のように調製した各試料(インク組成物)を順次装填し、搬送速度100m/minで画像形成した。形成された画像に対して、以下の評価を行なった。
なお、カートリッジには10pl吐出用(DMC−11610)を用い、これに外部から液供給し、搬送速度100m/minで描画できるようにプリンターを改造して画像形成を行なった。描画には、普通紙として、三菱製紙社製のIJ−PDW70、および、日本製紙社製のNpiフォームNEXT−IJ 70を用い、コート紙として、王子製紙社製のOKコートLを用いた。
−ブリストー法のインク吸収量評価−
ブリストー法による記録媒体のインク吸収量を、らせん走査型ブリストー装置(DSA)である自動走査吸液計KM500Win(熊谷理機(株)製)を用いて測定した。
具体的には、下記表1に示すインク組成物(試料101〜113)を、表1に示す各記録媒体に接触させ、ブリストー法における接触開始から20msec1/2のときの吸収量を表1に示した。
−評価−
(1)耐擦性
各試料をインク塗設量が6g/mとなる量にて吐出し、「優、並、劣」の通常の文字と、「優、並、劣」の中抜き文字からなる画像とを、インクジェット専用紙である前記フォーム用紙IJ−PDW70とNpiフォームNEXT−IJ70の各用紙に描画した。描画してから15分経過した後、1.0kg/cmの圧力で押し付けながら描画面同士を20回擦った。この操作を各用紙に対して各々10回実施し、5人の評価者により下記の評価基準にしたがって官能評価を行ない、5人の平均点を求めて評価指標とした。評価結果は、下記表1に示す。
(評価基準)
5:通常の文字及び中抜け文字のいずれにも画像のボケや滲みがなく、良好な画像品質が得られた。
4:通常の文字及び中抜け文字ともに画像のボケや滲みが僅かに発生していたが、画像品質上許容できる程度であった。
3:通常の文字及び中抜け文字ともに画像のボケや滲みが時折発生していたが、文字の判別が可能で実用上許容できる品質であった。
2:通常の文字及び中抜け文字ともに画像のボケや滲みが発生しており、特に滲みの影響で中抜け文字の判別が不可能である等、実用上支障を来たす品質であった。
1:通常の文字及び中抜け文字ともに画像のボケや滲みが発生しており、通常の文字及び中抜け文字ともに滲みの影響で判別が不可能である等、実用上支障を来たす品質であった。
(2)発色性
IJ−PDW70(三菱製紙社製)、NpiフォームNEXT−IJ70(日本製紙社製)、及び、OKコートL(王子製紙社製)上に、9plベタ画像を形成した。この画像を目視観察し、5人の評価者により下記の評価基準にしたがって評価を行ない、5人の平均点を求めて評価指標とした。
評価結果は、下記表1に示す。
(評価基準)
5:ベタ画像部分が非常に鮮やかな色相であり、濃度も十分に濃かった。
4:ベタ画像部分の色域が鮮やかで、濃度も濃かった。
3:ベタ画像部分の色域が鮮やさが劣り、濃度も薄いが、実用上許容できる範囲であった。
2:ベタ画像部分の色域の鮮やさがなく、濃度も薄く、実用上、支障を来たす品質であった。
1:ベタ画像部分の色域の鮮やさが全くなく、濃度もとても薄く、実用上、支障を来たす品質であった。
(3)吐出信頼性
上記の富士フイルムダイマティックス社製のダイマティクス・マテリアル・プリンターDMP−2831を用い、インク液滴量5.5pLにて画彩写真仕上げPro(富士フイルム(株)製)に96本のラインを10cm印字し、評価サンプル1を作成した。そして、評価サンプルの打滴開始部から5cmの部位の96本のライン間の距離を、ドットアナライザーDA−6000〔王子計測機器(株)製〕にて測定し、その標準偏差を算出した
次に、前記評価サンプルの作成の際に行なった印字後、プリンターヘッドをそのままの状態で25℃、50%RHの環境下で1分間打滴を休止し、休止後に、再び同様の条件で印字して評価サンプル2を作成した。この評価サンプル2〜6の打滴開始部から5cmの部位の96本のライン間の距離の標準偏差を、上記と同様に算出し、この休止後の算出値を、吐出信頼性を評価する指標とした。
上記のようにして得られた休止後の標準偏差の算出値から、下記の評価基準にしたがって吐出信頼性を点数付けした。
(評価基準)
5:3μm以上3.5μm未満
4:3.5μm以上4μm未満
3:4μm以上4.5μm未満
2:4.5μm以上5μm未満
1:5μm以上
同様に、25℃、50%RHの環境下での1分間の休止時間を、3分、5分、10分、15分間と変更して、サンプル3、4、5、6を作成し、点数付けを行った。こうして得られた5サンプルの平均点を表1に示した。
表1からわかるように、記録媒体を搬送速度100m/minで搬送して画像形成する中で、本発明の試料101〜111は、いずれも、耐擦過性および発色性に優れていた。このように、本発明の画像形成方法によれば、フォーム用紙などの記録媒体に高速で画像形成した場合でも、耐擦過性を有し、かつ、色再現域が広く、発色濃度が高い画像を形成することができることがわかった。
〔実施例2〕
実施例1において、試料101の組成中にさらに下記のラテックスPL−01を加え、下記組成とし、各成分を混合後、5μmメンブランフィルタで濾過して試料201を作製した。
(組成)
1)顔料粒子の分散物C ・・・29.0部
2)グリセリンのアルキレンオキシド付加体 ・・・19.0部
〔前記構造式(1)で表される化合物(l+m+n≒9、AO=プロピレンオキシド)〕
3)2−ピロリドン〔ISP(株)製〕 ・・・・8.0部
4)下記ラテックスPL−01 ・・・15.0部
5)オルフィンE1010〔日信化学工業(株)製〕 ・・・・1.0部
6)ワックス分散液1 ・・・15.0部
7)イオン交換水 ・・・残量(総量が100部となる量)
−ラテックスPL−01の調製−
水120gに、ラテムルASK〔(株)花王製、カルボン酸塩系乳化剤〕19.8g、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液6g、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.3gを加え、均一に溶解させた。これを70℃に加熱して窒素気流下、スチレン25.9gとブチルアクリレート26.3gとアクリル酸5.1gとのモノマー混合物を2時間かけて添加した。その後、70℃で2時間、80℃で3時間加熱した。室温に冷却後、pHが9前後になるように、攪拌しながら1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加え、ラテックスPL−01を調製した。
得られたラテックス中の樹脂粒子の体積平均粒子径は、115nmであった。また、ラテックスPL−01の固形分は、33%であった。
得られた試料201について、実施例1と同様に耐擦性、発色性、吐出信頼性を評価した。その結果、試料201においても、同様の改善効果が認められたが、吐出信頼性の観点で試料101の方がより優れた性能を示した。

Claims (5)

  1. 顔料と、下記構造式(1)で表される化合物を15.0質量%〜40.0質量%と、ワックスとしてカルナバワックスを0.05質量%〜15.0質量%と、水とを含むインク組成物を、ブリストー法において前記インク組成物との接触開始から20msec1/2以内の前記インク組成物の吸収量が20ml/m以上であり、副走査方向に80m/min以上の搬送速度で搬送される記録媒体に付与することで画像を形成するインク付与工程を有する画像形成方法。


    〔構造式(1)中、l、m、及びnは、各々独立に1以上の整数を表し、l+m+n=3〜15を満たす。AOは、エチレンオキシ及びプロピレンオキシの少なくとも一方を表す。〕
  2. 前記構造式(1)中のAOがプロピレンオキシである請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記ワックスが、ワックス粒子である請求項1又は請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記インク組成物は、樹脂粒子の含有量が1質量%以下である請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記樹脂粒子は、親水性構成単位と疎水性構成単位とを含み、ガラス転移温度が80℃以上である自己分散性樹脂粒子である請求項に記載の画像形成方法。
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