JP5579767B2 - 画像形成方法 - Google Patents
画像形成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5579767B2 JP5579767B2 JP2012070167A JP2012070167A JP5579767B2 JP 5579767 B2 JP5579767 B2 JP 5579767B2 JP 2012070167 A JP2012070167 A JP 2012070167A JP 2012070167 A JP2012070167 A JP 2012070167A JP 5579767 B2 JP5579767 B2 JP 5579767B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wax
- ink
- pigment
- image
- ink composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/21—Ink jet for multi-colour printing
- B41J2/2107—Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/02—Printing inks
- C09D11/12—Printing inks based on waxes or bitumen
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/32—Inkjet printing inks characterised by colouring agents
- C09D11/322—Pigment inks
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/38—Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes
Description
上記した従来の技術においては、このような搬送速度での印刷で、フォーム用紙などの記録媒体に耐擦過性に優れ、かつ、色再現域が広く、発色濃度が高い画像を形成することを確保できるに至っていないのが実情である。
<1> 顔料と、下記構造式(1)で表される化合物を15.0質量%〜40.0質量%と、ワックスとしてカルナバワックスを0.05質量%〜15質量%と、水とを含むインク組成物を、ブリストー法において前記インク組成物との接触開始から20msec1/2以内の前記インク組成物の吸収量が20ml/m2以上であり、副走査方向に80m/min以上の搬送速度で搬送される記録媒体に付与することで画像を形成するインク付与工程を有する画像形成方法である。
本発明の画像形成方法は、顔料と、後述する構造式(1)で表される化合物を15.0質量%〜40.0質量%と、ワックスとしてカルナバワックスを0.05質量%〜15質量%と、水とを含むインク組成物(以下、単に「インク」とも称する)を、ブリストー法において前記インク組成物との接触開始から20msec1/2以内の前記インク組成物の吸収量が20ml/m2以上であり、副走査方向に80m/min以上の搬送速度で搬送される記録媒体に付与することで画像を形成するインク付与工程を設けて構成されている。
本発明の画像形成方法は、必要に応じて、更に、形成された画像を加熱定着する等の他の工程が設けられていてもよい。
このような、インク浸透性の高い記録媒体にインクを付与すると、記録媒体がインクを吸収し易いため、記録媒体表面に顔料が残らず、画像の色再現域が狭くなったり、発色濃度が小さくなることがある。また、インクの浸透により、記録媒体の裏側にまでインクが染み込み、裏移り(裏抜けともいう)することがある。帳票、請求書、ダイレクトメール等では、郵便費用を抑制することを目的として、両面印刷して書類の軽量化がなされることが多いため、インクの裏移りも抑制することが求められている。
これに対し、インク中にワックスを含有することで、画像形成部表面に滑り性を付与するため、記録媒体の高速搬送による外的負荷に対しても、耐擦過性を付与することができる。
また、フォーム用紙は、二つ折りにした用紙の互いに向き合う面に圧着時に接着するように糊剤が付与された圧着用紙(例えば圧着ハガキ)として用いられることもある。なお、フォーム用紙が圧着用紙である場合、描画は糊剤の上から行なわれる。
本発明におけるインク付与工程は、画像形成にあたり、顔料と、構造式(1)で表される化合物と、ワックスと、水とを含むインク組成物を、ブリストー法において前記インク組成物との接触開始から20msec1/2以内の前記インク組成物の吸収量が20ml/m2以上であり、副走査方向に80m/min以上の搬送速度で搬送される記録媒体に付与する。
画像形成の高速化の観点からは、搬送速度はより速いことが好ましく、該搬送速度としては、100m/min以上がより好ましく、150m/min以上が更に好ましい。搬送速度の上限については、特に制限されるものではないが、記録媒体を安定に搬送する必要性の観点から、350m/minが望ましい。
インクジェット法には、特に制限はなく、公知の方式、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、電圧の印加により機械的歪を発生する圧電素子を利用してインクを吐出させるピエゾインクジェット方式、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式等のいずれであってもよい。
なお、インクジェット法には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
本発明に適用可能なインクジェット法としては、搬送速度を上記のように80m/min以上に保てる限りは、短尺のシリアルヘッドを用いてヘッドを記録媒体の幅方向に走査させながら記録を行なうシャトル方式であってもよいが、記録媒体の1辺の全域に対応して記録素子が配列されているラインヘッドを用いたライン方式を適用した態様が好ましい。ライン方式の場合、記録素子の配列方向と直交する方向(すなわち副走査方向)に記録媒体を走査させることで、記録媒体の全面に画像記録を行なうことができる。
次に、本発明におけるインク組成物の詳細について説明する。
本発明におけるインク組成物は、顔料と、構造式(1)で表される化合物と、ワックスと、水とを含む。
本発明におけるインクは、顔料の少なくとも一種を含有する。
顔料は、目的に応じて適宜選択することができ、有機顔料又は無機顔料のいずれであってもよい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが特に好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。これら顔料の中では、水分散性顔料が好ましい。
(1)カプセル化顔料、即ち、ポリマー微粒子に顔料を含有させてなるポリマー分散物であり、より詳しくは、親水性水不溶性の樹脂で顔料を被覆し、顔料表面の樹脂層にて親水化することで顔料を水に分散可能にしたもの
(2)自己分散顔料、即ち、表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料、より詳しくは、主にカーボンブラックなどを表面酸化処理して親水化し、顔料単体が水に分散するようにしたもの
(3)樹脂分散顔料、即ち、重量平均分子量50,000以下の水溶性高分子化合物により分散された顔料
(4)界面活性剤分散顔料、即ち、界面活性剤により分散された顔料
カプセル化顔料の樹脂は、限定されるものではないが、水と水溶性有機溶剤の混合溶媒中で自己分散能又は溶解能を有し、かつアニオン性基(酸性)を有する高分子化合物であるのが好ましい。この樹脂は、通常は数平均分子量が1,000〜100,000の範囲程度のものが好ましく、3,000〜50,000の範囲程度のものが特に好ましい。また、この樹脂は、有機溶剤に溶解して溶液となるものが好ましい。樹脂の数平均分子量は、この範囲内であると顔料における被覆膜として又はインクとした際の塗膜としての機能を発揮することができる。樹脂は、アルカリ金属や有機アミンの塩の形で用いられるのが好ましい。
これら樹脂のうち、アニオン性のアクリル系樹脂は、例えば、アニオン性基を有するアクリルモノマー(以下、「アニオン性基含有アクリルモノマー」という。)及び必要に応じて該アニオン性基含有アクリルモノマーと共重合可能な他のモノマーを溶媒中で重合して得られる。アニオン性基含有アクリルモノマーとしては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、及びホスホン基からなる群より選ばれる1個以上のアニオン性基を有するアクリルモノマーが挙げられ、中でもカルボキシル基を有するアクリルモノマーが特に好ましい。カルボキシキル基を有するアクリルモノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。
自己分散顔料を着色剤として含有するインクは、通常、顔料を分散させるために含有させる分散剤を含む必要がないため、分散剤に起因する消泡性の低下による発泡がほとんどなく、吐出安定性に優れるインクを調製しやすい。自己分散顔料の表面に結合される分散性付与基には、−COOH、−CO、−OH、−SO3H、−PO3H2及び第4級アンモニウム並びにそれらの塩が例示でき、これらは顔料に物理的処理又は化学的処理を施すことで、分散性付与基又は分散性付与基を有する活性種を顔料表面に結合(グラフト)させることにより結合される。前記物理的処理としては、例えば、真空プラズマ処理等が例示できる。また、前記化学的処理としては、例えば、水中で酸化剤により顔料表面を酸化する湿式酸化法や、p−アミノ安息香酸を顔料表面に結合させることによりフェニル基を介してカルボキシル基を結合させる方法、等が例示できる。
本発明においては、例えば、次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸塩による酸化処理、あるいはオゾンによる酸化処理により表面処理される自己分散顔料を好ましい例として挙げることができる。自己分散顔料として市販品を使用してもよく、具体的には、マイクロジェットCW−1(商品名;オリヱント化学工業(株)製)、CAB−O−JET200、CAB−O−JET300(商品名;キャボット社製)等が挙げられる。
転相乳化法は、基本的には、自己分散能又は溶解能を有する樹脂と顔料との混合溶融物を水に分散させる自己分散(転相乳化)方法である。また、この混合溶融物には、上記の硬化剤又は高分子化合物を含んでなるものであってもよい。ここで、混合溶融物とは、溶解せず混合した状態、溶解して混合した状態、又はこれら両者の状態のいずれの状態を含むものをいう。「転相乳化法」のより具体的な製造方法は、特開平10−140065号に記載の方法が挙げられる。
なお、上記の転相乳化法及び酸析法のより具体的な方法については、特開平9−151342号、特開平10−140065号の各公報に記載を参照することができる。
顔料分散剤は、前記顔料を分散させた際の易分散化及び分散後の分散安定化を図ることができる。顔料分散剤としては、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物等が挙げられる。例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、酢酸ビニル、酢酸アリル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、クロトン酸エステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、芳香族基を置換してもよいアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、芳香族基を置換してもよいメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、並びに上記化合物の誘導体等が挙げられる。
顔料分散剤の顔料に対する添加量としては、質量基準で顔料の10%以上100%以下の範囲が好ましく、顔料の20%以上70%以下がより好ましく、更に好ましくは顔料の40%以上50%以下である。
また、カルボキシル基含有モノマーのほか、任意に選択した親水性モノマー、疎水性モノマーを共重合成分として用いてもよい。親水性モノマーは、イオン性でもノニオン性でもよい。疎水性モノマーは、特に制限されないが、炭素数1〜20のアルキルメタクリレート又は炭素数1〜20のアルキルアクリレートが好ましい。
水溶性樹脂の酸価(水溶性樹脂1gを中和するに必要なKOHのmg数)は、顔料の分散性、分散安定性の観点から、135〜250mgKOH/gであることが好ましく、135〜200mgKOH/gであることがより好ましく、135〜180mgKOH/gが特に好ましい。
(1)顔料及び水溶性樹脂を、水又は極性溶媒の水溶液中に分散して顔料分散液を得る分散工程
(2)前記(1)で得られた顔料分散液に架橋剤を加えて加熱し、架橋反応させて顔料表面を架橋されたポリマーで被覆する架橋工程
(3)架橋されたポリマーで被覆された樹脂被覆顔料を精製する工程
これら工程のほか、他の工程を必要に応じて適宜設けてもよい。前記工程(1)において、極性溶媒等は公知のものを適宜用いることができる。
顔料のインク組成物中における含有量としては、色濃度、粒状性、インク安定性、吐出信頼性の観点から、インクの全質量に対して、0.1質量%〜15質量%となる量が好ましく、0.5質量%〜12質量%となる量がより好ましく、1質量%〜10質量%となる量が特に好ましい。
本発明におけるインクは、構造式(1)で表される化合物の少なくとも一種を含有する。構造式(1)で表される化合物は、下記構造で表されるグリセリンのアルキレンオキシド付加体である。この化合物をインク組成物に含有することによって、インクの記録媒体への浸透を、画像の擦過性を大きく損なわない程度に抑制することができる。
(AO=EO又はPO(EO:PO=1:1)、SP値=20.1)
・nC4H9O(AO)10−H
(AO=EO又はPO(EO:PO=1:1)、SP値=18.8)
・HO(A'O)40−H
(A'O=EO又はPO(EO:PO=1:3)、SP値=18.7)
・HO(A''O)55−H
(A''O=EO又はPO(EO:PO=5:6)、SP値=18.8)
・HO(PO)3−H(SP値=24.7)
・HO(PO)7−H(SP値=21.2)
・1,2−ヘキサンジオール(SP値=27.4)
なお、EO、POは各々、エチレンオキシ、プロピレンオキシを表す。
また、インク組成物は、構造式(1)で表される化合物以外の他の水溶性有機溶剤を更に含んでもよい。この場合、インク組成物中に含まれる前記構造式(1)で表される化合物及び前記他の水溶性有機溶剤の総量の70質量%以上は、SP値が27.5以下であることが好ましい。SP値が27.5以下であることで、画像形成後の様々な環境湿度下でのカールの発生がより抑制される。また、後述する樹脂粒子を含むときには、樹脂粒子と相互作用して定着性が向上し、特に上記のようにSP値の比較的低い(≦27.5)ものが多いことで、画像の耐擦性をより向上させることができる。また、オフセットの抑制にも効果的である。
本発明の構造式(1)で表される化合物のインク組成物中における含有量は、インク組成物全質量に対して15.0質量%〜40.0質量%とする。
構造式(1)で表される化合物の含有量が5.0質量%以上であることで、インク組成物の記録媒体に対する浸透性を緩和し、インクの裏抜けがより防止される。
インク組成物は、ワックスの少なくとも一種を含有する。
ワックスとしては、天然ワックスおよび合成ワックスを挙げることができる。
合成炭化水素系ワックスとしては、ポリエチレンワックス、フィッシャー・トロブシュワックス等が挙げられ、また、変性ワックス系としてはパラフィンワックス誘導体、モンタンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等を挙げることができる。
よく知られている乳化分散法としては、ジブチルフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルセバケートあるいはトリ(2−エチルヘキシル)ホスフェートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、乳化分散剤を添加して機械的に乳化分散物を作製する方法が挙げられる。このとき、油滴の粘度や屈折率の調整の目的でα−メチルスチレンオリゴマーやポリ(t−ブチルアクリルアミド)等のポリマーを添加することも好ましい。
特に好ましいのは、乳化分散法であり、ワックスは、ワックスエマルジョン等の分散物の形で、インク組成物に添加されることが好ましい。つまり、インク組成物中のワックスは、ワックス粒子(ワックス分散粒子ともいう)であることが好ましい。
ワックスエマルジョンは、ワックスと、水と、ワックスを水に乳化分散する乳化分散剤とを少なくとも含むワックス分散組成物である。
ワックスエマルジョンに用いる乳化分散剤としては従来知られている多くの乳化分散剤より選択して用いることができる。
一般式(WA)中、R3は、炭素数10〜60のアルキル基、炭素数10〜60のアルケニル基、炭素数10〜60のアラルキル基、または、炭素数10〜60のアリール基を表す。
Dは、(B)n−Eを表す。Bは−CH2CH2O−、−CH2CH2CH2O−、−CH(CH3)CH2O−又は−CH2CH(OH)CH2O−を表わし、nは1〜50の整数を表す。Eは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基、炭素数2〜8のアルキルカルボニル基、または、炭素数7〜8のアリールカルボニル基を表わす。
aおよびdは、各々独立に、1〜6の整数を表す。aまたはdが2以上であることにより複数存在することになるR3、DおよびEは、互いに同一でも相違していてもよい。
Gは、a+d価の連結基を示し、2≦a+d≦7である。
R3は、炭素数10〜60のアルキル基、炭素数10〜60のアルケニル基、炭素数10〜60のアラルキル基、または、炭素数10〜60のアリール基を表す。
アルキル基、アルケニル基、及びアラルキル基は、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。また、R3で表されるアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、及びアリール基は、各々独立に、更に置換基を有していてもよい。
ここで、Bは、−CH2CH2O−、−CH2CH2CH2O−、−CH(CH3)CH2O−、又は−CH2CH(OH)CH2O−を表わし、nは1〜50の数である。
Bは−CH2CH2O−であることが好ましく、nは5〜30の整数であることが好ましい。
Eで表されるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシルが好ましく、メチル、エチル、プロピルであることが特に好ましい。
Eで表されるアルキルカルボニル基としては、アセチル、プロピオニル、ブチロイル、ピバロイル、シクロヘキサンカルボニルが好ましく、アセチルであることが特に好ましい。
Eで表されるアリール基としてはフェニル基が挙げられる。
Eで表されるアリールカルボニル基としてはベンゾイル基が挙げられる。
a+dは、2〜5であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、2または3であることがさらに好ましい。
Gは、アルキレン基、アリーレン基又はそれらの複合基であることが好ましく、これは、エステル基、エーテル基、アミド基、スルホニル基、硫黄原子の如き異種原子ないし異種原子群で中断された二価の連結基であってもよい。
なお、一般式(WA)で表される分散剤は、水系での溶解性が小さいことが望ましく、たとえば、水への溶解性は0.5質量%以下(25℃)が好ましく、さらに好ましいのは0.1質量%以下である。
以下に一般式(WA)の具体的例(WA−1)〜(WA−19)を挙げるが、これらに限定されるものではない。
例えば、通常の有機溶媒を適宜選択し、ワックスの分散時に使用することができる。
ワックスの分散時に使用することができる有機溶媒としては、例えば、特開2010−155359の段落番号[0049]に列挙される有機溶媒を好ましく用いることができる。
本発明においては、少なくとも、ワックスと一般式(WA)で表される乳化分散剤(以下、特定分散剤ともいう)とで構成されるワックス粒子における両成分の構成比は特に限定されないが、25質量%〜99質量%のワックスと、1質量%〜75質量%の分散剤とから構成されるワックス粒子を使用することが好ましい。これは、ワックスの含有量が多いほどそのワックス粒子としての特性を発現するためである。
したがってワックス粒子における特定分散剤はできるだけその含有比が小さい方が好ましい。
ここで、ワックスおよび特定分散剤の融点は特に大きな制約を受けないが、50℃以上200℃以下であることが好ましく、さらに60℃以上であることが好ましく、特に80℃以上150℃以下であることが好ましい。
インク組成物中のワックスの含有量は、インク組成物の全質量に対して、0.05質量%〜15.0質量%である。
インクジェット記録においては、インクのにじみや、記録媒体への浸透による裏抜けを防止するため、記録媒体として、特許文献6(特開2010−15539号公報)に記載されているような塗工紙を用いることが多い。塗工紙は、インク組成物が吸収されにくい分、記録媒体上に形成されるインク液滴の硬化膜が嵩高く残る傾向にある。そのため、インク組成物中に含有するワックス組成物(特にワックスエマルジョン)の量を多くする傾向にある。ここで、ワックスエマルジョンは、水に分散しにくいワックスを分散させるため、分散剤が含まれる組成物であるが、インク中のワックスエマルジョン含有量が多いと、分散剤の含有量も多くなる。
なお、本発明においては、ワックスをワックスエマルジョンとしてインク組成物に含有させる場合は、インク組成物中のワックスの含有量は、ワックスエマルジョンの固形分をいう。
なお、インク組成物中のワックスの含有量は、画像の耐擦性向上の観点から添加量が多いほど好ましく、一方で、インクジェットノズルからのインクの吐出性安定性およびインクの記録媒体への非浸透性の観点からは、10.0質量%以下であることが好ましい。
本発明におけるインク組成物は、水を含有するものであるが、水の量には特に制限はない。中でも、水の量は、安定性及び吐出信頼性確保の点から、インク組成物の全質量に対して、好ましくは10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは20質量%以上80質量%以下であり、更に好ましくは、30質量%以上70質量%以下であり、40質量%以上60質量%以下であることが特に好ましい。
本発明におけるインク組成物は、更に、樹脂粒子の少なくとも一種を含有していてもよい。
樹脂粒子を含有すると、画像形成後に熱処理する等により画像の耐擦性をより向上させることができる。しかし、樹脂粒子は、インク組成物の粘度を経時で上昇する原因ともなるため、インク組成物の吐出安定性の観点からは、樹脂粒子のインク組成物中における量は、インク組成物の全質量に対して、固形分で1質量%以下であることが好ましい。
上記のように、樹脂粒子の存在は、インク組成物の経時での増粘に寄与するため、インク調製時に溶媒でインクを薄めておいても増粘を抑制することが困難である。すなわち、インク調製時に溶媒量を調整することでは、インクの増粘を抑制し難い。
特に本発明においては、高速画像形成をするため、インクの吐出安定性が重要であり、インク組成物は、樹脂粒子を含有しないことが好ましい。
樹脂粒子の平均粒径は、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10〜200nmがより好ましく、20〜100nmが更に好ましく、20〜50nmが特に好ましい。
本発明におけるインク組成物は、上記した成分のほか、更に他の成分として、必要に応じて、浸透溶剤、保湿剤、防腐剤・防黴剤、pH調整剤、キレート化剤等の添加剤を含有することができる。これら添加剤の詳細については、特開2010−90266号公報の[0067]〜[0076]の記載を参照することができる。
本発明の画像形成方法に用いられる記録媒体は、ブリストー法において、本発明におけるインク組成物〔顔料と、前記構造式(1)で表される化合物と、ワックスと、水とを含むインク組成物〕との接触開始から20msec1/2以内の当該インク組成物の吸収量が20ml/m2以上であれば、特に制限されるものではなく、普通紙、インクジェット専用紙のいずれであってもよい。インクジェット専用紙のうち、高速で画像形成したときの効果がより奏される点で、ビジネスフォームの分野で用いられるフォーム用紙や、圧着ハガキなどの圧着用紙などが好適である。
ただし、インクの滲みを抑制する点から、本発明におけるインク組成物との接触開始から20msec1/2以内の当該インク組成物の吸収量は150ml/m2以下であることが好ましい。
本発明で用いる記録媒体のインク組成物の吸収量は、ブリストー法として、らせん走査型ブリストー装置(DSA)、具体的には自動走査吸液計KM500Win〔熊谷理機(株)製〕を用いて測定することができる。
本発明の画像形成方法は、前記インク付与工程で付与されたインクを乾燥する乾燥工程が設けられてもよい。乾燥により、記録媒体上に付着されたインク組成物中に含有される液媒体、具体的には水、ピロリドン誘導体、他の水溶性有機溶剤が蒸発、飛散し、着色された樹脂皮膜が形成される。これにより、記録媒体上に傷や剥れ等の画像欠陥の少ない高画質な画像を高速に形成することができる。
本発明の画像形成方法は、前記乾燥工程で一旦加熱して乾燥させた後、記録媒体を冷却する冷却工程を設けてもよい。
冷却方法としては、記録媒体の温度を積極的に下げることができる冷却工程であればいずれの方法であってもよい。冷却方法の例としては、冷却ゾーンに記録媒体を通過させる方法、冷風を記録媒体にあてる方法、冷却した物体に記録媒体を接触させる方法などが挙げられる。
本発明の画像形成方法は、必要に応じて、前記インク付与工程の後に記録媒体上のインク組成物を加熱定着する加熱定着工程を更に設けてもよい。加熱定着工程は、インク組成物の付与により形成された画像を加熱し、記録媒体に定着させる。加熱定着処理により、記録媒体上の画像の定着が施され、画像の耐擦過性をより向上させることができる。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定した。GPCは、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(いずれも東ソー(株)製の商品名)を用いて3本直列につなぎ、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。また、条件としては、試料濃度を0.45%、流速を0.35ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて行なった。また、検量線は、東ソー(株)製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製した。
<インク組成物の調製>
(ポリマー分散剤P−1の合成)
下記スキームにしたがって、以下に示すようにしてポリマー分散剤P−1を合成した。
得られたポリマー分散剤P−1の組成は、1H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は44,600であった。さらに、JIS規格(JIS K0070:1992)に記載の方法により酸価を求めたところ、65.2mgKOH/gであった。
ピグメント・ブルー15:3(フタロシアニンブル−A220、大日精化株式会社製;シアン顔料)10部と、前記ポリマー分散剤P−1を5部と、メチルエチルケトン42部と、1規定 NaOH水溶液5.5部と、イオン交換水87.2部とを混合し、ビーズミルにより0.1mmφジルコニアビーズを用いて2〜6時間分散した。
得られた分散物を減圧下、55℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去した後、更に、高速遠心冷却機7550(久保田製作所製)を用いて、50mL遠心管を使用し、8000rpmで30分間遠心処理を行ない、沈殿物以外の上澄み液を回収した。その後、吸光度スペクトルから顔料濃度を求め、顔料濃度が10.2%の樹脂被覆顔料粒子(ポリマー分散剤で被覆された顔料)の分散物C(シアンの分散物C)を得た。
マイクロクリスタリンワックス(日本精蝋(株)製HI−MIC1090、融点88℃)を120gと、既述の化合物WA−2(既述の特定分散剤)を、80gを2リットルのステンレス分散機に添加し、100℃に加温して混合して均一にして粘性のある混合物を得た。この溶融混合物に95℃の熱水800gを加え、高速でホモジナイザー(日本精機(株)製;10000回転、10分、)で分散した。撹拌を継続しつつ分散機を冷却して内温を徐々に低下し固形状分散物のワックス分散液1(固形分濃度20.0%)を得た。前記分散物の平均粒子サイズは0.2μmであった。
上記で得られた「顔料粒子の分散物C」、「ワックス分散液1」を用いて下記組成とし、各成分を混合後、5μmメンブランフィルタで濾過し、試料101(インク組成物)を調製した。
1)顔料粒子の分散物C ・・・29.0部
2)グリセリンのアルキレンオキシド付加体 ・・・19.0部
〔前記構造式(1)で表される化合物(l+m+n≒9、AO=プロピレンオキシド)〕
3)2−ピロリドン〔ISP(株)製〕 ・・・・8.0部
4)オルフィンE1010〔日信化学工業(株)製〕 ・・・・1.0部
5)ワックス分散液1 ・・・15.0部
6)イオン交換水 ・・・残量(総量が100部となる量)
試料101の調製において、組成を下記表1に示すように変更したこと以外は、試料101と同様にして、試料102〜113(インク組成物)を調製した。
なお、カルナバワックスとしては、中京油脂(株)製、セロゾール524を用い、パラフィンワックスとしては、中京油脂(株)製、セロゾールR526を用いた。
富士フイルムダイマティックス社製のダイマティクス・マテリアル・プリンターDMP−2831を用い、カートリッジに上記のように調製した各試料(インク組成物)を順次装填し、搬送速度100m/minで画像形成した。形成された画像に対して、以下の評価を行なった。
なお、カートリッジには10pl吐出用(DMC−11610)を用い、これに外部から液供給し、搬送速度100m/minで描画できるようにプリンターを改造して画像形成を行なった。描画には、普通紙として、三菱製紙社製のIJ−PDW70、および、日本製紙社製のNpiフォームNEXT−IJ 70を用い、コート紙として、王子製紙社製のOKコートLを用いた。
ブリストー法による記録媒体のインク吸収量を、らせん走査型ブリストー装置(DSA)である自動走査吸液計KM500Win(熊谷理機(株)製)を用いて測定した。
具体的には、下記表1に示すインク組成物(試料101〜113)を、表1に示す各記録媒体に接触させ、ブリストー法における接触開始から20msec1/2のときの吸収量を表1に示した。
(1)耐擦性
各試料をインク塗設量が6g/m2となる量にて吐出し、「優、並、劣」の通常の文字と、「優、並、劣」の中抜き文字からなる画像とを、インクジェット専用紙である前記フォーム用紙IJ−PDW70とNpiフォームNEXT−IJ70の各用紙に描画した。描画してから15分経過した後、1.0kg/cm2の圧力で押し付けながら描画面同士を20回擦った。この操作を各用紙に対して各々10回実施し、5人の評価者により下記の評価基準にしたがって官能評価を行ない、5人の平均点を求めて評価指標とした。評価結果は、下記表1に示す。
5:通常の文字及び中抜け文字のいずれにも画像のボケや滲みがなく、良好な画像品質が得られた。
4:通常の文字及び中抜け文字ともに画像のボケや滲みが僅かに発生していたが、画像品質上許容できる程度であった。
3:通常の文字及び中抜け文字ともに画像のボケや滲みが時折発生していたが、文字の判別が可能で実用上許容できる品質であった。
2:通常の文字及び中抜け文字ともに画像のボケや滲みが発生しており、特に滲みの影響で中抜け文字の判別が不可能である等、実用上支障を来たす品質であった。
1:通常の文字及び中抜け文字ともに画像のボケや滲みが発生しており、通常の文字及び中抜け文字ともに滲みの影響で判別が不可能である等、実用上支障を来たす品質であった。
IJ−PDW70(三菱製紙社製)、NpiフォームNEXT−IJ70(日本製紙社製)、及び、OKコートL(王子製紙社製)上に、9plベタ画像を形成した。この画像を目視観察し、5人の評価者により下記の評価基準にしたがって評価を行ない、5人の平均点を求めて評価指標とした。
評価結果は、下記表1に示す。
5:ベタ画像部分が非常に鮮やかな色相であり、濃度も十分に濃かった。
4:ベタ画像部分の色域が鮮やかで、濃度も濃かった。
3:ベタ画像部分の色域が鮮やさが劣り、濃度も薄いが、実用上許容できる範囲であった。
2:ベタ画像部分の色域の鮮やさがなく、濃度も薄く、実用上、支障を来たす品質であった。
1:ベタ画像部分の色域の鮮やさが全くなく、濃度もとても薄く、実用上、支障を来たす品質であった。
上記の富士フイルムダイマティックス社製のダイマティクス・マテリアル・プリンターDMP−2831を用い、インク液滴量5.5pLにて画彩写真仕上げPro(富士フイルム(株)製)に96本のラインを10cm印字し、評価サンプル1を作成した。そして、評価サンプルの打滴開始部から5cmの部位の96本のライン間の距離を、ドットアナライザーDA−6000〔王子計測機器(株)製〕にて測定し、その標準偏差を算出した
上記のようにして得られた休止後の標準偏差の算出値から、下記の評価基準にしたがって吐出信頼性を点数付けした。
5:3μm以上3.5μm未満
4:3.5μm以上4μm未満
3:4μm以上4.5μm未満
2:4.5μm以上5μm未満
1:5μm以上
実施例1において、試料101の組成中にさらに下記のラテックスPL−01を加え、下記組成とし、各成分を混合後、5μmメンブランフィルタで濾過して試料201を作製した。
1)顔料粒子の分散物C ・・・29.0部
2)グリセリンのアルキレンオキシド付加体 ・・・19.0部
〔前記構造式(1)で表される化合物(l+m+n≒9、AO=プロピレンオキシド)〕
3)2−ピロリドン〔ISP(株)製〕 ・・・・8.0部
4)下記ラテックスPL−01 ・・・15.0部
5)オルフィンE1010〔日信化学工業(株)製〕 ・・・・1.0部
6)ワックス分散液1 ・・・15.0部
7)イオン交換水 ・・・残量(総量が100部となる量)
水120gに、ラテムルASK〔(株)花王製、カルボン酸塩系乳化剤〕19.8g、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液6g、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.3gを加え、均一に溶解させた。これを70℃に加熱して窒素気流下、スチレン25.9gとブチルアクリレート26.3gとアクリル酸5.1gとのモノマー混合物を2時間かけて添加した。その後、70℃で2時間、80℃で3時間加熱した。室温に冷却後、pHが9前後になるように、攪拌しながら1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加え、ラテックスPL−01を調製した。
得られたラテックス中の樹脂粒子の体積平均粒子径は、115nmであった。また、ラテックスPL−01の固形分は、33%であった。
Claims (5)
- 顔料と、下記構造式(1)で表される化合物を15.0質量%〜40.0質量%と、ワックスとしてカルナバワックスを0.05質量%〜15.0質量%と、水とを含むインク組成物を、ブリストー法において前記インク組成物との接触開始から20msec1/2以内の前記インク組成物の吸収量が20ml/m2以上であり、副走査方向に80m/min以上の搬送速度で搬送される記録媒体に付与することで画像を形成するインク付与工程を有する画像形成方法。
〔構造式(1)中、l、m、及びnは、各々独立に1以上の整数を表し、l+m+n=3〜15を満たす。AOは、エチレンオキシ及びプロピレンオキシの少なくとも一方を表す。〕 - 前記構造式(1)中のAOがプロピレンオキシである請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記ワックスが、ワックス粒子である請求項1又は請求項2に記載の画像形成方法。
- 前記インク組成物は、樹脂粒子の含有量が1質量%以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記樹脂粒子は、親水性構成単位と疎水性構成単位とを含み、ガラス転移温度が80℃以上である自己分散性樹脂粒子である請求項4に記載の画像形成方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012070167A JP5579767B2 (ja) | 2012-03-26 | 2012-03-26 | 画像形成方法 |
US13/756,539 US9033485B2 (en) | 2012-03-26 | 2013-02-01 | Image forming method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012070167A JP5579767B2 (ja) | 2012-03-26 | 2012-03-26 | 画像形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013199093A JP2013199093A (ja) | 2013-10-03 |
JP5579767B2 true JP5579767B2 (ja) | 2014-08-27 |
Family
ID=49211400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012070167A Active JP5579767B2 (ja) | 2012-03-26 | 2012-03-26 | 画像形成方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9033485B2 (ja) |
JP (1) | JP5579767B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6560846B2 (ja) * | 2014-01-23 | 2019-08-14 | サカタインクス株式会社 | 水性インクジェット用インク組成物 |
JP6521282B2 (ja) * | 2014-09-19 | 2019-05-29 | セイコーエプソン株式会社 | 記録方法、記録装置、及びインクセット |
JP6846126B2 (ja) * | 2016-06-09 | 2021-03-24 | 日本化薬株式会社 | インク及びインクジェット記録方法 |
JP2018039858A (ja) * | 2016-09-05 | 2018-03-15 | 日本化薬株式会社 | インク及びインクジェット記録方法 |
JP6851766B2 (ja) * | 2016-10-12 | 2021-03-31 | 日本化薬株式会社 | インク及びインクジェット記録方法 |
Family Cites Families (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2867491B2 (ja) | 1989-11-17 | 1999-03-08 | セイコーエプソン株式会社 | 画像記録用インク |
JP2675898B2 (ja) | 1990-05-10 | 1997-11-12 | キヤノン株式会社 | インク及びこれを用いたインクジェット記録方法 |
ATE332942T1 (de) | 1999-12-28 | 2006-08-15 | Seiko Epson Corp | Tintenzusammensetzungen zur tintenstrahlaufzeichnung und dieselbe enthaltendestintenset |
US6634729B1 (en) * | 2002-06-12 | 2003-10-21 | J.M. Huber Corporation | Apparatus for applying ink indicia to boards |
JP2004051779A (ja) | 2002-07-19 | 2004-02-19 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 擬塑性水性ボールペン用インキ組成物 |
JP2005082613A (ja) | 2003-09-04 | 2005-03-31 | Seiko Epson Corp | 水性インク |
JP2005256237A (ja) * | 2004-03-12 | 2005-09-22 | Mishima Paper Co Ltd | 印刷用塗工紙 |
JP2006027194A (ja) * | 2004-07-21 | 2006-02-02 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 |
JP2008068576A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Canon Finetech Inc | インク吐出方法及びインクジェット方式画像形成装置 |
JP2008126559A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Kishu Paper Co Ltd | インクジェット記録用紙 |
US8096651B2 (en) * | 2007-03-19 | 2012-01-17 | Ricoh Company, Ltd. | Ink-jet recording method, ink, ink cartridge, recording apparatus, and recorded matter |
JP2009018534A (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-29 | Canon Finetech Inc | インクジェット記録装置 |
JP2009073059A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Nippon Paper Industries Co Ltd | インクジェット記録用紙 |
JP2009138317A (ja) * | 2007-12-10 | 2009-06-25 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 印刷用塗工紙 |
JP5376810B2 (ja) | 2008-02-13 | 2013-12-25 | 富士フイルム株式会社 | インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 |
JP5408997B2 (ja) | 2008-12-26 | 2014-02-05 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法 |
JP2010173286A (ja) * | 2009-02-02 | 2010-08-12 | Ricoh Co Ltd | 記録方法、インク、およびメディア |
US8740369B2 (en) * | 2009-09-07 | 2014-06-03 | Fujifilm Corporation | Ink composition, ink set, and image forming method |
JP5398607B2 (ja) * | 2010-03-17 | 2014-01-29 | 富士フイルム株式会社 | 画像形成方法 |
US8746865B2 (en) | 2010-03-31 | 2014-06-10 | Fujifilm Corporation | Image forming method |
JP5371866B2 (ja) * | 2010-03-31 | 2013-12-18 | 富士フイルム株式会社 | 画像形成方法 |
JP5657486B2 (ja) * | 2010-07-30 | 2015-01-21 | 富士フイルム株式会社 | インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 |
JP5490176B2 (ja) * | 2011-06-17 | 2014-05-14 | 富士フイルム株式会社 | 画像形成方法 |
-
2012
- 2012-03-26 JP JP2012070167A patent/JP5579767B2/ja active Active
-
2013
- 2013-02-01 US US13/756,539 patent/US9033485B2/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US9033485B2 (en) | 2015-05-19 |
US20130250016A1 (en) | 2013-09-26 |
JP2013199093A (ja) | 2013-10-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5408997B2 (ja) | インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法 | |
JP5735021B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP5599762B2 (ja) | インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 | |
JP4625133B2 (ja) | インクジェット記録用インク組成物及びインクジェット記録方法 | |
JP5489441B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP5500938B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP5606818B2 (ja) | インク組成物、インクセットおよび画像形成方法 | |
JP5398607B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP5579767B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP5538949B2 (ja) | インクジェット画像形成方法 | |
JP2010065170A (ja) | インク組成物、インクセット、及びインクジェット記録方法 | |
JP2013199094A (ja) | 画像形成方法 | |
JPWO2018180284A1 (ja) | インクジェット記録用水性インク組成物、画像形成方法及び樹脂微粒子 | |
JP5579887B2 (ja) | インク組成物、画像形成方法及び印画物 | |
JP2013202956A (ja) | 画像形成方法 | |
JP5490176B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP2010202765A (ja) | インクジェットインク組成物、インクセットおよび画像形成方法 | |
JP5376935B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP2010179519A (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP2010150326A (ja) | インクセットおよび画像形成方法 | |
JP2010155907A (ja) | インクジェットインク組成物、インクセットおよび画像形成方法 | |
WO2019172322A1 (ja) | インクセット及び画像形成方法 | |
JP5473417B2 (ja) | インクジェット記録用インクセット | |
WO2019058920A1 (ja) | インクジェット記録用水性インク組成物、画像形成方法及び樹脂微粒子 | |
JP2020055985A (ja) | インク、インク収容容器、インクジェット記録装置、及び記録方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130702 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140304 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140502 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140617 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140709 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5579767 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |