JP3552671B2 - インクジェット記録に好ましく用いられるインク組成物 - Google Patents
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Description
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、インクジェット記録に好ましく用いられるインク組成物に関するものである。
【0002】
背景技術
インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて文字や図形等の印刷を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度かつ高品位な画像を、高速で印刷可能であるという特徴を有する。
【0003】
インクジェット記録方式としては、例えば、電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して被記録体表面に文字や記号を記録する方法、および、ノズルヘッド部分に貯えたインクのうち吐出部分に極近い一部を急速に加熱してその泡を発生させ、泡による体積膨張によって断続的に吐出させて、被記録体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。
【0004】
このようなインクジェット記録方法に用いられるインク組成物には、印字後の乾燥性が良好であること、印字画像ににじみが少ないこと、慣用の記録媒体表面に均一に印字できること、および、多色印刷を行う場合に隣接する各色が互いに混じり合わないこと、などの特性が要求される。特に、被記録体として紙を用いた場合に、紙繊維に起因するにじみの発生を抑制することは、良好な画像を実現するために重要である。
【0005】
従来、インク、特に顔料を用いたインクにおいて、主に浸透性を抑えることによって、紙表面に対するインクのぬれを抑え、紙表面近くにインク滴をとどめることで印字品質を確保するという手法が提案されている。
【0006】
一方で、インク組成物の紙への浸透性を向上させることで、にじみを抑制することも試みられている。例えば、表面張力を低下させて紙への浸透速度を速くすることによりにじみを低減させる添加剤として、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(米国特許第5156675号明細書)、アセチレングリコール系の界面活性剤であるサーフィノール465(エアプロダクツ社製)(米国特許第5183502号明細書)、またはジエチレングリコールモノブチルエーテルとサーフィノール465の同時使用(米国特許第5196056号明細書)が提案されている。さらに、湿潤剤として、ポリグリセリン(特開平3−152170号)、ポリグリセリンにエチレンオキシ基を付加したもの(特開平9−328644号)、またはグリセリンにエチレンオキシ基を付加したもの(特開平4−18465号)が提案されている。
【0007】
インク組成物へグリコールエーテル類を添加することにより、インク組成物の紙への浸透性を向上させる提案もなされている。例えば特開昭56−147861号公報には、顔料を含んでなるインク組成物にトリエチレングリコールモノメチルエーテルを添加した例が記載されている。また、特開平9−111165号公報には、水性染料にエチレングリコール、ジエチレングリコールあるいはトリエチレングリコールのエーテル類を組み合わせた例が記載されている。
【0008】
しかしながら、上記のような従来のインク組成物は、にじみ抑制の効果、保存安定性、印字の定着性等において依然として改善の余地を残すものであった。
【0009】
【発明の概要】
本発明者らは今般、アセチレン構造と、エチレンオキシ基またはプロピレンオキシ基とを併せ持つ化合物の添加によって、諸特性に優れたインク組成物、とりわけ印字の乾燥性と保存安定性とに優れ、種々の記録媒体(特に普通紙および再生紙)においてにじみの少ない画像が形成できるインク組成物が実現できるとの知見を得た。さらに、本発明者らは、このインク組成物がインクジェット記録用インク組成物に要求される諸特性(例えば、吐出安定性)に優れる、との知見を得た。本発明は係る知見に基づくものである。
【0010】
したがって、本発明は、諸特性に優れたインク組成物、とりわけ印字の乾燥性と保存安定性とに優れ、種々の記録媒体(特に普通紙および再生紙)においてにじみの少ない画像が実現できるインク組成物の提供をその目的としている。
【0011】
また、さらに本発明は、インクジェット記録用インク組成物に要求される諸特性(例えば、吐出安定性)に優れるインク組成物の提供をその目的としている。
【0012】
そして、本発明によるインク組成物は、着色剤、水、および下記式(I)で示される化合物を少なくとも含んでなるものである。
【化3】
[式中、
Rは
【化4】
で表される基であり、
R1はアルキル基、シクロアルキル基、またはアリール基であり、
EOはエチレンオキシ基であり、
POはプロピレンオキシ基であり、
mおよびnは、それぞれ独立して0または1以上の自然数を表すが、但しm+n>1であり、
EOおよびPOは、上記式の[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよく、
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基であり、
Mは、[ ]内の末端酸素原子に結合する基である]。
【0013】
【発明の具体的説明】
インク組成物
本発明によるインク組成物は、インク組成物を用いた記録方式に用いられる。インク組成物を用いた記録方式とは、例えば、インクジェット記録方式、ペン等による筆記具による記録方式、その他各種の印字方式が挙げられる。特に本発明によるインク組成物は、インクジェット記録方法に好ましく用いられる。
【0014】
式(I)の化合物
式(I)において、Rは式(II)で表される基を表すが、Rの総炭素数は4〜50であることが、インク組成物の浸透性および式(I)の化合物の水への溶解性の観点から好ましく、より好ましくは4〜30である。Rの総炭素数が30を越えると、化合物の疎水性が高くなる。よって、構造内のエチレンオキシ基またはプロピレンオキシ基の数を増加させることで水溶性を確保することが必要になることがある。さらに、本発明者らの得た知見によれば、Rの総炭素数が30を越える化合物は泡立ちやすくなる傾向が場合によって見られることから、その使用には留意が必要であると思われる。
【0015】
式(II)において、R1はアルキル基(好ましくはC3−20アルキル、より好ましくはC5−10アルキル)、シクロアルキル基(好ましくはC3−20シクロアルキル、より好ましくはC5−10 シクロアルキル)、アリール基(好ましくは、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、またはクミル基)を表す。
【0016】
式(I)中、EOはエチレンオキシ基であり、POはプロピレンオキシ基である。nおよびmは、それぞれ独立して0または1以上の数を表す。
【0017】
本発明において、式(I)で表される化合物は、前記した式(I)で表される化合物の群から選択される一種のみからなる単一化合物であってもよく、または、前記した式(I)で表される化合物の群から選択される少なくとも二種以上の化合物の混合物であってもよい。式(I)で表される化合物として、前記したような単一化合物を用いる場合には、必要に応じて、式(I)で表される化合物の二種以上の混合物から、蒸留などの慣用のプロセスを適用することによって分離して入手してもよい。
【0018】
本発明の好ましい態様によれば、式(I)においてmが0である場合、nは1〜10であることが好ましい。また、mが0でない場合には、nは0〜10であり、mは1〜5であることが好ましい。
【0019】
EOおよびPOは、上記式の[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。ただし、式(I)の化合物のnおよびmがいずれも0ではない場合、式(II)の有機基にPOを付加させた後、EOを付加させた構造の化合物が、印字品質の観点から好ましい。
【0020】
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表し、好ましくは炭素数が1〜6のアルキル基である。
【0021】
Mは、[ ]内の末端酸素原子に結合する基である。本発明の好ましい態様によれば、前記式(I)におけるMが、下記(i)〜(iii)から選ばれるものであることが好ましい。
(i)水素原子、
(ii)アルカリ金属、無機塩基、若しくは有機塩基、または
(iii)スルホン酸、燐酸、および硼酸からなる群から選ばれる酸残基、若しくはこれら酸と前記(ii)との塩。
【0022】
Mの好ましい例としては、(a)水素原子、(b)アルカリ金属としてリチウム、ナトリウム、カリウム、(c)無機塩基としてアンモニア、(d)有機塩基として、有機アミン、が挙げられる。有機アミンの具体例としては、モノ−、ジ−、またはトリ−(ヒドロキシC1−6アルキル)アミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、モノ−s−ブタノールアミン、などが挙げられる。
【0023】
また、MまたはMに含まれるカウンターイオンがインク中に遊離するものである場合、インク組成物に含まれる全ての式(I)の化合物のイオン種は同一であることが好ましい。
【0024】
式(I)の化合物は、以下の方法により好ましく合成することができる。
(a)R−OH(ここで、Rは前記した通りである)のアルコールを出発原料として、アルカリ等の存在下で、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドを目標モル量付加することによって形成させる方法、または
(b)モノ−またはポリ−エチレングリコール、あるいはモノ−またはポリ−プロピレングリコールを脱水付加する方法である。
【0025】
上記の方法によって得られる式(I)の化合物は、nおよびmが異なる複数の化合物の混合物であることが通常である。上記の通り、この混合物をインク組成物にそのまま添加することも可能であり、また適宜単一化合物に単離して、インク組成物に添加することもできる。
【0026】
前記R−OHで表されるアルコールとして、市販品を利用することも可能であり、その具体例としては、サーフィノール61(R1がイソブチル基であり、R2がメチル基であり、R3が水素であるアルコールである)、オルフィンB(R1およびR2がメチル基であり、R3が水素であるアルコールである)、オルフィンP(R1がエチル基であり、R2がメチル基であり、R3が水素であるアルコールである)(いずれも日信化学社から入手可能)が挙げられる。
【0027】
また、製造にあたり利用したアルコールは残留しないことが望ましく、残留しても1重量%以下とすることが好ましい。1重量%以下であれば、ヘッドのノズル面でのぬれが発生して印字劣化を生じやすくなったり、アルコール臭の発生などの問題を有効に回避できるからである。
【0028】
本発明において、式(I)の化合物の平均分子量は2000以下であることが好ましく、より好ましくは1000以下であり、もっとも好ましくは500以下である。
【0029】
本発明によるインク組成物は、さらに、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、およびその混合物からなる群から選ばれる浸透剤を含んでなることが好ましい。本発明のインクジェット記録用インクは浸透性が優れるものであるが、これらの浸透剤は、その効果を向上させる。浸透剤の添加量は、10重量%以下が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%、である。そして、前述の式(I)の化合物と浸透剤との重量比が1:0〜1:10であることが好ましい。
【0030】
本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、さらにアセチレングリコール系界面活性剤を含んでなるとが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤を添加することで印字品質をさらに向上させることができる。その添加量は、添加による改良効果や粘度増加防止の観点から、5重量%以下が好ましく、0.1〜2重量%がより好ましい。
【0031】
さらに本発明の好ましい態様によれば、式(I)の化合物とアセチレングリコール系界面活性剤との重量比は1:0〜1:3である。
【0032】
アセチレングリコール系界面活性剤の好ましい例としては、下記式で表わされる化合物が挙げられる。
【化5】
(式中、0≦m*+n*≦50、R1 * 、R2 * 、R3 * 、およびR4 *は独立してアルキル基(好ましくはC1〜6アルキル基)である)
上記式で表される化合物として市販品を利用することも可能であり、その例としてはオルフィンY、サーフィノール82、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485(いずれも製造:Air Products and Chemicals.Inc.)等が挙げられる。これらは単独でまたは二種類以上添加しても良い。
【0033】
本発明の好ましい態様によれば、アセチレングリコール系の界面活性剤を用いる場合、その溶解性向上の観点からジエチレングリコールモノブチルエーテル、またはトリエチレングリコールモノブチルエーテルを添加することが好ましい。その添加量は、20重量%以下が、インクの粘度を適切に保つ観点から好ましい。また、式(I)の化合物とジエチレングリコールモノブチルエーテル、またはトリエチレングリコールモノブチルエーテルとの重量比は1:0〜1:10であることが好ましい。
【0034】
本発明においては、着色剤は、染料または顔料から適宜選択することができる。また、染料と顔料とは必要に応じて適宜組み合わせて使用しても良い。
【0035】
本発明において、染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、および可溶性建染染料などの通常インクジェット記録に使用する各種染料を使用することができる。また、油溶染料、塩基性染料に分類される着色剤を用いることもできる。
【0036】
顔料としては、例えば、無機顔料または有機顔料等の各種顔料を使用することができる。具体的には、
(a)ブラック用として、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅酸化物、鉄酸化物(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属酸化物類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、
(b)イエロー用として、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、153、
(c)マゼンタ用として、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B (Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、
(d)シアン用として、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、
等、が挙げられる。その他顔料表面を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の加工顔料の利用も可能である。
【0037】
本発明のにおいて、顔料の粒経は25μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以下であり、さらに好ましくは0.1μm以下である。
【0038】
本発明の好ましい態様において、顔料は、分散剤または界面活性剤を用いることによりインク組成物に分散させることができるものであるか、分散基をその表面に有する、分散剤なしに水性溶媒に分散可能な表面処理顔料であるのが好ましい。
【0039】
本発明によるインク組成物において、顔料をインクに分散させるために使用することのできる好ましい分散剤としては、分子骨格がスチレン−アクリル酸共重合体樹脂であり、重量平均分子量(以後単に分子量と称す)が1600〜25000かつ酸価が100〜250の樹脂分散剤が挙げられる。その具体例としては、ジョンソンポリマー株式会社製、ジョンクリル68(分子量10000、酸価195)、ジョンクリル680(分子量3900、酸価215)、ジョンクリル682(分子量1600、酸価235)、ジョンクリル550(分子量7500、酸価200)、ジョンクリル555(分子量5000、酸価200)、ジョンクリル586(分子量3100、酸価105)、ジョンクリル683(分子量7300、酸価150)、B−36(分子量6800、酸価250)等が挙げられる。
【0040】
上記樹脂分散剤を溶解させるためには、樹脂分散剤のアクリル酸残基が塩とされていることが好ましい。塩を形成させるための中和剤としては、例えばアミノメチルプロパノール、2−アミノイソプロパノール、トリエタノールアミン、モルホリン、アンモニア等が挙げられる。中和剤の添加量は分散剤の中和当量以上であればよいが、印字後の定着性からほぼ中和当量の約1.3倍の添加量が好ましい。
【0041】
また、前記分散剤中の塩をイオン解離させ易いようにpH緩衝液を添加し、インクを最適なpH値に調節することが好ましい。pH緩衝液の具体例として、フタル酸水素カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、酒石酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩等が挙げられる。その添加量は、ヘッドの部材の耐久性とインクの安定性の観点から、概ねインクがpH7〜pH10になるように添加することが好ましい。
【0042】
本発明において、「分散基をその表面に有する、分散剤なしに水性溶媒に分散可能な表面処理顔料」の分散基とは、顔料を単独ですなわち分散剤の添加なしに水性溶媒に分散可能なものとする基を意味する。その具体例としては、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基、およびスルホン酸基等が挙げられる。
【0043】
顔料表面への分散基の導入は、分散基の種類に応じて適宜なされてよいが、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基を導入する場合には、酸化処理することで導入するこることができる。ここで、酸化処理とは、顔料を酸化剤(例えば、オゾン、硝酸、過酸化水素、次亜ハロゲン酸、窒素酸化物、およびフッ素ガス等)により液相または気相で酸化処理する方法をいう。顔料表面をプラズマ処理することにより、カルボキシル基、ヒドロキシル基を導入することも可能である。また、分散基としてスルホン酸基を導入する場合には、スルホン化処理により導入することができる。スルホン化処理とは、硫酸、発煙硝酸、スルホン化ピリジン酸、スルファミン酸、三酸化硫黄、クロロ硫酸、アミド硫酸等によるスルホン化剤による処理を意味する。また、これらの酸化剤およびスルホン化剤は、それぞれ単独または2種類以上を混合して用いてもよい。
【0044】
前記した表面処理顔料は、グリコールエーテル類(例えば、表面張力調整剤として使用する(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルやジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル)に対しても安定である。よって、顔料を分散剤を用いて分散させた場合よりも、高温や低温の条件下においても安定して保存および使用することが可能となる点で、有利である。
【0045】
本発明において、着色剤の含有量は、印字濃度の確保と粘度上昇による吐出安定性低下の防止の観点から、インク組成物に対して0.5〜30重量%であるのが好ましく、より好ましくは1〜12重量%である。
【0046】
本発明によるインク組成物はさらに、水溶性有機溶媒、防腐剤、防かび剤、酸化防止剤、導電率調整剤、pH調整剤、粘度調整剤、他の表面張力調整剤、または酸素吸収剤等の任意成分を適宜含んでなることができる。なお、これらの任意成分は、単独または各郡内および各群間において複数種選択して混合して使用してもよい。
【0047】
記録ヘッドのノズル前面におけるインク組成物の乾燥を抑えるために、水溶性のグリコール類、または糖類等を使用することができる。
【0048】
水溶性のあるグリコール類の例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、分子量2000以下のポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、グリセリン、メソエリスリトール、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
【0049】
また、糖類としては、単糖類および多糖類が挙げられるが、より具体的には、例えば、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ラクトース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトース、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の他にアルギン酸およびその塩、シクロデキストリン類、または、セルロース類を用いることができる。その添加量は0.05%以上で30%以下が、インクがヘッドの先端で乾燥して詰まる目詰まり現象を回復させる効果、インク粘度の上昇を抑制する観点から好ましい。単糖類および多糖類のグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ラクトース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトース、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等のより好ましい添加量は3〜20%である。アルギン酸およびその塩、シクロデキストリン類、セルロース類はインクにしたときの粘度が高くなり過ぎない程度の添加量にすることが好ましい。
【0050】
本発明によるインク組成物は、以下の成分を含んでなることができる。すなわち、炭素数1から4のアルキルアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなどのグリコールエーテル類、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホランなどである。これらの成分は、水と相溶性を有し、インク組成物に含まれる水との溶解性の低いグリコールエーテル類や、インク成分の溶解性を向上させ、さらに記録媒体、例えば紙に対する浸透性を向上させ、またはノズルの目詰まりを防止する
【0051】
本発明によるインク組成物は、その浸透性を制御する目的で、またはその表面張力を調整する目的で、他の界面活性剤をさらに含んでなることもできる。このような界面活性剤としては、本発明のインク組成物と相溶性に優れたものであるのが好ましく、また浸透性が高く安定したものであるのが好ましい。このような界面活性剤としては、例えば、両性界面活性剤、非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
【0052】
両性界面活性剤の具体例としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などが挙げられる。
また、非イオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などの含フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
防腐剤、および防かび剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)などが挙げられる。
【0053】
pH調整剤、溶解助剤または酸化防止剤としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミンなどのアルカノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、ジエチルエタノールアミンなどのアルキルアルカノールアミン、モルホリンなどのアミン類およびそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩など、またはN−メチル−2−ピロリドン、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩などが挙げられる。
【0054】
粘度調整剤としては、ロジン類、アルギン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチなどが挙げられる。
【0055】
本発明におけるインクジェット記録用インクは、その放置安定性の確保、インク吐出ヘッドからの安定吐出達成等の目的で種々の添加剤を添加することが好ましい。
【0056】
また、市販の酸化防止剤、紫外線吸収剤なども用いることができる。その例としてはチバガイギーのTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024など、あるいはランタニドの酸化物などがある。
【0057】
【実施例】
顔料分散液1
スチレン−アクリル酸共重合体(重量平均分子量 25,000、酸価200)樹脂4重量部とトリエタノールアミン2.7重量部、イソプロピルアルコール0.4重量部、イオン交換水72.9重量部を70℃の加温下で完全溶解させた。次にカーボンブラックMA−100(三菱化成株式会社製)20部を加え、プレミキシングを行った後、アイガーミル(アイガージャパン社製)で顔料の平均粒子径が100nmになるまで分散を行い(ビーズ充填率70%、メディア径0.7mm)目的の顔料分散液を得た。得られた顔料分散液の希薄溶液を用いて、光散乱方式によって測定された平均分散粒子径は、105nmであった。
【0058】
顔料分散液2
カーボンブラックを銅フタロシアニンにした以外は上記顔料分散液1と同様の手法によって顔料分散液2を得た。得られた顔料分散液2の平均分散粒子径は85nmであった。
【0059】
顔料分散液3
カーボンブラックの表面を酸化処理(硝酸処理)し、その表面に末端がカルボニル基およびカルボキシル基である修飾基を主に導入して、自己分散型のカーボンブラックを得て、これを顔料分散液3とした。得られた顔料分散液の平均分散粒子経は90nmであった。
【0060】
顔料分散液4
カーボンブラックの表面を酸化処理(硫酸処理)し、その表面に末端がスルホン基である修飾基を主に導入して、自己分散方のカーボンブラックを得て、これを顔料分散液4とした。得られた顔料分散液の平均分散粒子経は85nmであった。
【0061】
以下において、下記略号を用いる。
DEGmBEはジエチレングリコールモノブチルエーテル
TEGmBEはトリエチレングリコールモノブチルエーテル
PGmBEはプロピレングリコールモノブチルエーテル
DPGmBEジプロピレングリコールモノブチルエーテル
DEGmMEはジエチレングリコールモノメチルエーテル
【0062】
また、以下の例中の残量の水の中には、プロキセルXL−2を0.1から1重量%、ベンゾトリアゾールを0.001から0.05重量%、EDTAを0.01から0.03重量%添加した。
【0063】
化合物A1はRがサーフィノール61の構造であり、nが2.0であり、mが0であり、MがNaである式(I)の化合物である。
【0064】
化合物A2はRがオルフィンBの構造であり、nが3.0であり、mが0であり、Mが−N(C2H4OH)3である式(I)の化合物である。
【0065】
化合物A3はRがオルフィンPの構造であり、nが4.0であり、mが0であり、MがHである式(I)の化合物である。
【0066】
化合物A4はRがサーフィノール61の構造であり、nが3.0であり、mが0であり、Mが−NH4である式(I)の化合物である。
【0067】
化合物A5はRがサーフィノール61の構造であり、 nが4.0であり、mが0であり、MがKである式(I)の化合物50重量%と、RがオルフィンPの構造であり、nが2.0であり、mが0であり、MがKである式(I)の化合物50重量%との混合物である。
【0068】
化合物A6はRがサーフィノール61の構造であるが、但しR3がC2H5−であり、nが7.0であり、mが0であり、MがLiである式(I)の化合物である。
【0069】
化合物A7はRがサーフィノール61の構造であり、 nが1であり、mが0であり、Mが−BO3Naである式(I)の化合物50重量%と、RがオルフィンBの構造であり、nが1であり、mが0であり、Mが−SO3Kである式(I)の化合物50重量%との混合物である。
【0070】
化合物A8は、RがオルフィンBの構造であり、nが10であり、mが0であり、MがKである式(I)の化合物50重量%と、RがオルフィンPの構造であり、nが2.5であり、mが0であり、Mが−NH4である式(I)の化合物30重量%と、Rがサーフィノール61でありnが3.0であり、mが0であり、MがNaである式(I)の化合物20重量%との混合物である。
【0071】
化合物B1はRがサーフィノール61の構造であり、nが1.0であり、mが1.5であり、MがNaである式(I)の化合物である。
【0072】
化合物B2はRがオルフィンBの構造であり、nが1.0であり、mが2.0であり、Mが−N(C2H4OH)3である式(I)の化合物である。
【0073】
化合物B3はRがオルフィンPの構造であり、nが0であり、mが4.5であり、MがHである式(I)の化合物である。
【0074】
化合物B4はRがサーフィノール61の構であり、nが3.0であり、mが1.0であり、Mが−NH4である式(I)の化合物である。
【0075】
化合物B5はRがサーフィノール61の構造であり、nが4.0であり、mが1.0であり、MがKである式(I)の化合物50重量%と、RがオルフィンPの構造であり、nが2.0であり、mが1.0であり、MがKである式(I)の化合物50重量%との混合物である。
【0076】
化合物B6はRがサーフィノール61の構造のR3がエチル基であり、nが7.0であり、mが1.0であり、 MがLiである式(I)の化合物である。
【0077】
化合物B7は、Rがサーフィノール61の構造であり、nが0であり、mが1.0であり、Mが−BO3Naである式(I)の化合物50重量%と、RがオルフィンBの構造であり、nが0.5であり、mが2.0であり、Mが−SO4Kである式(I)の化合物50重量%との混合物である。
【0078】
化合物B8はRがオルフィンBの構造であり、nが0であり、mが1.0であり、MがKである式(I)の化合物50重量%と、RがオルフィンPの構造であり、nが2.5であり、mが1.5であり、Mが−NH4である式(I)の化合物30重量%と、Rがサーフィノール61の構造であり、nが3.0であり、mが1.5であり、MがNaである式(I)の化合物20重量%との混合物である。
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
評価1:
調製したインク組成物を用意し、これらをそれぞれ下記の所定の試験紙に対して、大きさの異なる複数文字列パターンを双方向印刷して、得られた印刷物について文字のにじみおよび紙の繊維に沿ったヒゲ状の印刷乱れの発生を見ることにより、印字品質を評価した。
【0083】
前記の印刷は、インクジェットプリンターEM−900Cを用い、360dpiおよび普通紙ファインモードの条件において行った。また、この評価試験において使用された試験紙としては、ヨーロッパ、アメリカおよび日本において市販されている普通紙、具体的には、Conqueror紙(Arjo Wiggins社製)、Favorit紙(XEROGRAFIE社製)、Modo Copy紙(Modo社製)、Rapid Copy紙(igepa社製)、EPSON EPP紙(セイコーエプソン株式会社製)、Xerox P紙(ゼロックス社製)、Xerox 4024紙(ゼロックス社製)、Xerox 10紙(ゼロックス社製)、Neenha Bond紙(キンバリークラーク社製)、Ricopy 6200紙(リコー社製)、やまゆり紙(本州製紙社製)、および、Xerox R紙(ゼロックス社製)を用いた。
【0084】
結果は下記の評価基準にしたがって判定した。
評価A: JIS明朝体3mm角の文字「書」が重なりなく印刷できる
評価B: JIS明朝体4mm角の文字「書」が重なりなく印刷できる
評価C: 印刷されたJIS明朝体4mm角の文字「書」に重なりが生ずる
評価D: 印刷されたJIS明朝体5mm角の文字「書」に重なりが生ずる
以上より得られた結果は表2に示されるとおりであった。
【0085】
【0086】
【0087】
評価2:
実施例A1〜8およびB1〜8のインクをガラス製のサンプル瓶にいれ密栓後、60℃で1週間放置した。、放置前後でのインクの発生異物、物性値(粘度、表面張力)について調べた。
【0088】
その結果、いずれのインクも異物の発生、物性値の変化が殆ど無く、良好な保存安定性を示した。
Claims (23)
- 着色剤、水、および下記式(I)で示される化合物を少なくとも含んでなるインク組成物:
Rは:
R1は、C3−20のアルキル基、C3−20のシクロアルキル基、または、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、及びクミル基からなる群から選択されるアリール基であり、
EOはエチレンオキシ基であり、
POはプロピレンオキシ基であり、
mおよびnは、それぞれ独立して0または1以上の自然数を表すが、但しm+n>1であり、
EOおよびPOは、上記式の[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよく、
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6のアルキル基であり、
Mは、[ ]内の末端酸素原子に結合する基であって、(i)水素原子、(ii)アルカリ金属、無機塩基、若しくは有機塩基、または(iii)スルホン酸、燐酸、および硼酸からなる群から選ばれる酸残基、若しくはこれら酸と前記(ii)との塩である。)。 - 前記式(I)におけるmが0である、請求項1に記載のインク組成物。
- 前記式(I)におけるnが1〜10である、請求項2に記載のインク組成物。
- 前記式(I)におけるmが0ではない、請求項1に記載のインク組成物。
- 前記式(I)のnが0〜10であり、mが1〜5である、請求項4に記載のインク組成物。
- 前記式(I)に示される化合物の平均分子量が2000以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記式(I)のRの総炭素数が4〜50である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記式(II)のR1が分岐構造を有するものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のインク組成物。
- プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、およびその混合物からなる群から選ばれる浸透剤をさらに含んでなる、請求項1〜8のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 浸透剤の含有量が10重量%以下である、請求項9に記載のインク組成物。
- 前記式(I)の化合物と、浸透剤との重量比が1:0〜1:10である、請求項9または10に記載のインク組成物。
- アセチレングリコール系界面活性剤をさらに含んでなる、請求項1〜11のいずれか1項に記載のインク組成物。
- アセチレングリコール系界面活性剤の含有量が5重量%以下である、請求項12に記載のインク組成物。
- 前記式(I)の化合物とアセチレングリコール系界面活性剤との重量比が1:0〜1:3である、請求項12または13に記載のインク組成物。
- ジエチレングリコールモノブチルエーテル、またはトリエチレングリコールモノブチルエーテルをさらに含んでなる、請求項1〜14のいずれか1項に記載のインク組成物。
- ジエチレングリコールモノブチルエーテル、またはトリエチレングリコールモノブチルエーテルの含有量が20重量%以下である、請求項15に記載のインク組成物。
- 前記式(I)の化合物と、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、またはトリエチレングリコールモノブチルエーテルとの重量比が1:0〜1:10である、請求項15または16に記載のインク組成物。
- 着色剤が、染料、顔料、およびその混合物から選択されるものである、請求項1〜17のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 顔料が、表面処理によって親水性基が導入され、水に自己分散可能とされている、請求項18記載のインク組成物。
- インクジェット記録方法に用いられる、請求項1〜19のいずれか一項に記載のインク組成物。
- インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行う記録方法であって、インク組成物として請求項1〜19のいずれか一項に記載のインク組成物を用いる、方法。
- インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項1〜19のいずれか一項に記載のインク組成物を用いる、インクジェット記録方法。
- 請求項21または22に記載の記録方法によって記録が行われた、記録物。
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