JP3820690B2 - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成型加工時の熱滞留時に起きるゲル化反応を抑制した高度な熱安定性と耐光性、耐衝撃性のバランスに優れた難燃性熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、OA機器、家電、建築、車両などの分野では、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂が使用されてきたが、火災による被害低減やPL法対応のため、それらの熱可塑性樹脂を高度に難燃化した難燃性樹脂材料が使用されている。
【0003】
通常、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂の難燃化には、低揮発性、低ブリード性、耐熱性、耐光性などのバランスに優れ、且つ燃焼時に有害なダイオキシン、フラン類の生成がほとんどなく環境衛生上安全な難燃剤としてハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、さらに必要に応じて三酸化アンチモンなどの難燃助剤を添加配合する技術が知られている。
【0004】
ところが、このハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、熱安定性に劣り、溶融混練時において末端エポキシ基の自己重合によるゲル化を生ぜしめ、成型性、成形品外観等の性能を著しく低下させるものであった。
【0005】
このゲル化の問題を解決すべく、例えば、特公平5−45622号公報には、特定の分子量分布を有し末端のエポキシ基を封鎖した構造を有するハロゲン化エポキシ樹脂を用いることによって、エポキシ基のゲル化反応の問題を解決し、成型時の流動性、成型品の外観不良、耐熱性、耐衝撃性を改良する技術が開示されている。しかし、特公平5−45622号公報記載の組成物は、耐光性が著しく低下するという致命的な欠点が有った。
【0006】
そこで、この熱安定性を改善してゲル化を抑制し、かつ、耐光性に優れた難燃性熱可塑性樹脂組成物として、例えば、特開平8−134313号公報には、両末端エポキシ基を有する化合物、片側末端にエポキシ基ともう一方にエポキシ基を有しない化合物、両末端にエポキシ基を有しない化合物からなる特定組成の混合物を有するハロゲン化エポキシ樹脂をスチレン系樹脂に配合する技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平8−134313号公報記載の組成物は、優れた耐光性を発現するものの、ゲル化防止の改善効果は未だ十分なものではなく、依然として、流動性低下による成型性の低下、焼異物の混入を招くものであった。更に、当該公報記載の難然剤を使用した場合、配合する熱可塑性樹脂の耐衝撃性を低下させるという課題も有していた。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、成型時の熱安定性に著しく優れ、ゲル化を完全に防止できて、成型性や成型品の外観に優れると共に、成形品の耐光性も兼備させ、更に、成形品の耐衝撃性を低下させることこのない難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、熱可塑性樹脂に配合するハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤として、片末端のエポキシ基のみ封鎖された構造のハロゲン化エポキシ樹脂を特定量含み、かつ、該片末端封鎖型エポキシ樹脂の分子量分布を調整することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、熱可塑性樹脂(A)と、下記式1
【0011】
【化3】
Figure 0003820690
【0012】
(式中、Xはハロゲン原子、Rはメチレン基、イソプロピレン基、フェニルメチレン基、プロピリデン基または−SO2−基をそれぞれ表わし、mは1〜4の整数、nは繰り返し数を表わし、Y1及びY2は、それぞれ独立的にグリシジルエーテル基(b’)、又は、下記式2
【化4】
Figure 0003820690
(式2中、X ' はアルキル基又はハロゲン原子であり、iは1〜3の整数である。)で表される置換基(b”)を表す。)で表わされ、かつ、Y1が前記グリシジルエーテル基(b')であって、Y2が前記置換基(b”)である化合物(b−1)が、全体の30〜60重量%であり、かつ、該化合物(b−1)においてn=0、n=1及びn=2の組成比が、n=0のものが30〜70重量%、n=1のものが7〜30重量%、n=2のものが7〜30重量%であるハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤(B)とを必須成分として含有することを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0013】
以下、本発明の組成物の構成成分について、詳しく説明する。
本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物で使用する熱可塑性樹脂(A)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ゴム変性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体(AAS樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)等のスチレン系樹脂、ABS樹脂とポリカーボネイトのアロイ、ABS樹脂とポリエステル系樹脂のアロイ、ABS樹脂とポリアミド樹脂のアロイ、ポリスチレンとポリフェニレンオキサイドのアロイ等のスチレン系樹脂を1成分として含むポリマーアロイ、更に、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート、ポリブチレンナフタレンジカルボキシレート、ポリヘキサメチレンナフタレンジカルボキシレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート(PC)等のポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリカーボネートとポリブチレンテレフタレートとのポリマーアロイなどのポリエステル系樹脂を1成分として含むポリマーアロイが挙げられる。
【0014】
これらのなかでも、難燃剤との相溶性、熱安定性及び耐光性の改善効果の点からスチレン系樹脂、スチレン系樹脂を1成分として含むポリマーアロイ、ポリエステル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート系樹脂及びポリエステル系樹脂を1成分として含むポリマーアロイが好ましく、更に具体的には、HIPS、ABS樹脂、およびABS樹脂とPCのポリマーアロイが好ましい。
【0015】
ここでABS樹脂は、ゴム成分含有量5〜30重量%、アクリロニトリル−スチレン(AS)共重合体含有量70〜95重量%、AS共重合体中のアクリロニトリル(AN)含有量15〜35重量%、更にグラフト率20〜160%からなる組成のものが改善効果の点で好ましい。
【0016】
次に、本発明の組成物に配合されるハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤(B)としては、
下記式1
【0017】
【化5】
Figure 0003820690
【0018】
(式中、Xはハロゲン原子、Rはメチレン基、イソプロピレン基、フェニルメチレン基、プロピリデン基または−SO2−基をそれぞれ表わし、mは1〜4の整数、nは繰り返し数を表わし、Y1及びY2は、それぞれ独立的にグリシジルエーテル基(b’)、又は、下記式2
【化6】
Figure 0003820690
(式2中、X ' はアルキル基又はハロゲン原子であり、iは1〜3の整数である。)で表される置換基(b”)を表す。)
で表わされ、かつ、Y1が前記グリシジルエーテル基(b')であって、Y2が前記置換基(b”)である化合物(b−1)が、全体の30〜60重量%であり、かつ、該化合物(b−1)においてn=0、n=1及びn=2の組成比が、n=0のものが30〜70重量%、n=1のものが7〜30重量%、n=2のものが7〜30重量%、の条件を満たすものである。
【0019】
ここで、ハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤(B)の片末端のみが封鎖された構造の樹脂、即ち、Y1が前記グリシジルエーテル基(b’)であって、Y2が前記置換基(b”)である化合物(b−1)の難然剤(B)全体に占める割合は、上記の通り30〜60重量%であるが、60重量%を越える場合には成型時の熱安定性と耐光性のバランスが低下し、特に耐光性が著しく劣る。一方、25重量%未満の場合には成型時の熱安定性が低下する。
【0020】
更に、化合物(b−1)におけるn=0、n=1及びn=2の組成比は、化合物(b−1)の全重量に対して、n=0のものが30〜70重量%、n=1のものが7〜30重量%、n=2のものが7〜30重量%の割合である。本発明においては、片末端封鎖物の組成比を当該範囲に調整することにより、耐光性を低下させることなく、成型時の熱安定性を飛躍的に向上させることができる。その結果、これまで両立が極めて困難であった耐光性と成型時の熱安定性とを兼備させることが可能となる。更にこの範囲においては成型品の耐熱性が飛躍的に向上する。特に、この効果が顕著となる点から化合物(b−1)の組成比は、n=0のものが35〜65重量%、n=1のものが10〜25重量%、n=2のものが10〜25重量%の範囲が特に好ましい。
【0021】
また、化合物(b−1)の組成において、 n=0、n=1及びn=2の合計重量は、化合物(B−1)全体の70重量%以上であることが本発明の効果が顕著になる点から好ましい。
【0022】
また、前記式1において、前記置換基(b”)は、下記式2
【0023】
【化7】
Figure 0003820690
【0024】
(式中、X'はアルキル基又はハロゲン原子であり、iは1〜3の整数である。)で表されるものであり、これにより、耐光性、成型時の熱安定性が著しく良好となる
【0025】
本発明で使用されるハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤(B)は、化合物(b−1)の他の成分としては、前記式1において、Y1及びY2が共にグリシジルエーテル基であるもの(以下これを化合物(b−2)と略記する。)、Y1及びY2が共に前記置換基(b”)であるもの(以下これを化合物(b−3)と略記する。)が挙げられる。
【0026】
この化合物(b−2)、及び、化合物(b−3)の含有量は特に制限されるものではないが、成型時の熱安定性と耐光性の点から難然剤(B)中、各々30〜60重量%となる範囲であることが好ましい。
【0027】
上記した化合物(b−1)〜(b−3)を具体的に示せば、先ず、化合物(b−1)としては、下記式3のものが挙げられ、
【0028】
【化8】
Figure 0003820690
【0029】
(式中、Xはハロゲン原子、 X’はアルキル基若しくはハロゲン原子であり、Rはメチレン基、イソプロピレン基、フェニルメチレン基、プロピリデン基または−SO2−基をそれぞれ表わし、mは1〜4の整数、nは繰り返し数、iは1〜3の整数である。)
【0030】
化合物(B−2)としては、下記式4のものが挙げられ、
【0031】
【化9】
Figure 0003820690
【0032】
(式中、Xはハロゲン原子、Rはメチレン基、イソプロピレン基、フェニルメチレン基、プロピリデン基または−SO2−基をそれぞれ表わし、mは1〜4の整数、nは繰り返し数である。)
【0033】
化合物(B−3)としては、下記式5のものが挙げられる。
【0034】
【化10】
Figure 0003820690
【0035】
(式中、Xはハロゲン原子、 X’はアルキル基若しくはハロゲン原子であり、Rはメチレン基、イソプロピレン基、フェニルメチレン基、プロピリデン基または−SO2−基をそれぞれ表わし、mは1〜4の整数、nは繰り返し数、iは1〜3の整数である。)
【0036】
この様な前記式1で示されるハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤(B)としては、重量平均分子量が800〜3000の範囲のもの、又は軟化点が85〜130℃の範囲のものが特に耐衝撃性が良好になる点から好ましく、よって、成型時の熱安定性、耐光性、耐衝撃性のバランスがさらに優れたものとなる。
【0037】
前記式1で示されるハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤(B)の製造方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、以下の方法で製造することができる。
【0038】
即ち、1)ハロゲン化ビスフェノール類、下記式6
【化11】
Figure 0003820690
(式中、X ' はアルキル基又はハロゲン原子であり、iは1〜3の整数である。)で表される単官能化合物、及び、エピクロルヒドリンとの縮合反応によって一段で得る方法。
【0039】
また、2)ハロゲン化ビスフェノール類とエピクロルヒドリンとの縮合反応によりハロゲン化ビスフェノール類のジグリシジルエーテルを得、次いで、該グリシジルエーテルにハロゲン化ビスフェノールAと前記単官能性化合物を触媒の存在下で付加反応させて得る。
【0040】
前記単官能性化合物の使用量は、特に限定されないが、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対して、前記単官能性化合物中の反応性基0.1〜0.9モル、なかでも0.3〜0.7モルが耐光性と熱安定性のバランスが向上する点で好ましい。
【0041】
上記方法▲1▼及び方法▲2▼における何れの反応においても反応温度は100〜220℃、なかでも120〜200℃であることが好ましく、反応溶媒は特に必要ではなく使用しなくても良い。
【0042】
ここで、使用し得るビスフェノール類としては、特に制限されず、例えば、下記式5
【0043】
【化12】
Figure 0003820690
【0044】
(式中、Xはハロゲン原子、Rはメチレン基、イソプロピレン基、フェニルメチレン基、プロピリデン基または−SO2−基をそれぞれ表わし、mは1〜4の整数である。)
【0045】
で示されるものが何れも使用できるが、なかでもジブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、ジクロロビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、ジブロモビスフェノールF、テトラブロモビスフェノールF、ジクロロビスフェノールF、テトラクロロビスフェノールF、ジブロモビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールS、ジクロロビスフェノールS、テトラクロロビスフェノールS等が挙げられる。これらのハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂のなかでもテトラブロモビスフェノールAが難然効果、相溶性の点から好ましい。
【0046】
また、前記式4で表わされる化合物(b−2)であって、かつ、方法▲1▼における中間生成物であり、また、方法▲2▼の原料成分のハロゲン化ビスフェノール類のジグリシジルエーテルでもあるハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、特に制限されるものではないが、例えば、ジブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジクロロビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラクロロビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジブロモビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジクロロビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラクロロビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジブロモビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジクロロビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラクロロビスフェノールS型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂のなかでもテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂が改善効果が顕著となる点で好ましい。
【0049】
置換基(b”)を構成する、前記単官能性化合物は前記式6で表されるものであり、これを用いることによって耐光性、成型時の熱安定性が著しく良好となる。また、特に難燃剤のハロゲン含有率を高め、難燃性の一層向上できる点で、ハロゲン化されたものが好ましく、具体的には、例えばジブロモフェノール、ジブロモクレゾール、トリブロモフェノール、ペンタブロモフェノール、ジクロロフェノール、ジクロロクレゾール、トリクロロフェノール、ペンタクロロフェノール等のハロゲン化フェノール類が好ましい。なかでも難燃性が格段に優れる点でトリブロモフェノール、ペンタブロモフェノールが好ましい。
【0050】
方法▲1▼及び方法▲2▼に使用される触媒としては、例えば水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、ジメチルベンジルアミン等の第三級アミン、2−エチル−4メチルイミダゾール等のイミダゾール類、テトラメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩、エチルトリフェニルホスホニウムイオダイド等のホスホニウム塩、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類などを使用することができる。
【0051】
片側末端がエポキシ基を有しもう一方が封鎖された構造を有するエポキシ樹脂である化合物(b−1)の重合度の割合は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)の装置(東ソー製HLC−8020)を用いて、移動相にテトラヒドロフラン(THF)1.0ml/min、オーブン温度40℃、カラムにTSKgel G4000HXL、G3000HXL、G2000HXL×2、RI検出器によってハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤の分子量分布から測定することができる。
【0052】
また、本発明における熱可塑性樹脂(A)と、ハロゲン化エポキシ樹脂系難然剤(B)との配合比率は、特に制限されるものではないが、例えば、熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して、ハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤(B)0.5〜50重量部、なかでも難燃性、耐熱安定性の改善効果が高く、耐衝撃強度等の機械的強度の低下も少ない点で2〜40重量部の範囲が好ましい。
【0053】
本発明の樹脂組成物には、さらに難燃化効果を高める為に難燃助剤(C)を加えることが好ましい。難燃助剤としては、例えば三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン系化合物、酸化スズ、水酸化スズ等のスズ系化合物、酸化モリブテン、モリブテン酸アンモニウム等のモリブテン系化合物、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム等のジルコニウム系化合物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム等のホウ素系化合物、シリコンオイル、シランカップリング剤、高分子量シリコン等のケイ素系化合物、塩素化ポリエチレン等が挙げられる。
【0054】
これらの難燃助剤(C)は、熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、1〜7重量部がさらに好ましい。0.5重量部以上では難燃性の向上が顕著なものとなり、10重量部以下では更に耐衝撃強度、引張強度等の機械的特性が向上する。
【0055】
本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、上記(A)〜(C)の各成分を配合することにより容易に調整することができるが、例えば熱可塑性樹脂(A)と、難燃剤(B)と、難燃助剤(C)と、更に必要に応じてその他の添加剤成分とを所定量配合し、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等の混合機で予備混合した後、押出機、ニーダー、熱ロール、バンバリーミキサー等で溶融混練をすることによって製造することができる。
【0056】
尚、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物には、難燃性、熱安定性の改善効果を著しく損なわない範囲で他の難燃剤を配合しても良く、更に必要に応じて紫外線吸収剤、光安定剤、離型剤、滑剤、潤滑剤、染料や顔料等の着色剤、可塑剤、結晶化促進剤、結晶核剤、帯電防止剤、充填剤、発泡剤、熱安定剤、酸化防止剤、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の補強材等を配合することができる。
【0057】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例に範囲が限定されるものではない。 尚、例中の部および%はいずれも重量基準であり、また各種の試験の評価は、次の測定方法による。
【0058】
(1)軟化点試験(環球式)
JIS K−7234に準拠して測定した。
【0059】
(2)エポキシ当量試験
JIS K−7236に準拠して測定した。
【0060】
(3)重量平均分子量の測定
重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)の装置(東ソー製HLC−8020)を用いて、移動相にテトラヒドロフラン(THF)1.0ml/min、オーブン温度40℃、カラムにTSKgel G4000HXL、G3000HXL、G2000HXL×2、RI検出器、PS換算の検量線等により測定した。
【0061】
(4)燃焼性試験(UL−94)
アンダーライターズ・ラボラトリーズのサブジェクト94号の垂直燃焼試験方法に基づき、長さ5インチ×巾1/2インチ×厚さ1/8インチの試験片(射出成型機で作成)各5本を用いて測定した。
【0062】
(5)耐光性試験
試験片(射出成型機で作成)を用いて、キセノンアークウェザオメータで200時間光照射後、試験片の変色度合い(△E)を色差計で測定し、未光照射の試験片との差で表した。変色度合い(△E)が小さいものほど耐光性が良好で有ることを示す。
【0063】
試験片サイズ :長さ100mm、幅50mm、厚さ2.4mm
ウェザオメータ:ATLAS製Ci35A、ブラックパネル温度55 ℃
ランプ波長340nm、ランプ出力3.2kw
色 差 計 :東京電色製TC−1500MC、C5220型
【0064】
(6)アイゾット衝撃強度試験
ASTM D256に準拠して測定した。
ノッチ付き試験片(射出成型機で作成)の厚さ1/8インチ。
【0065】
測定値の単位は、kgf・cm/cm2で示す。
【0066】
(7)ゲル化試験(流動安定性)
流動安定性の評価は、溶融混練り時に難燃性樹脂組成物がゲル状となってトルクが上昇するまでの時間をゲルタイムとして測定した。具体的には、押出機でペレット化した難燃性樹脂組成物を、小型混練り機(ラボプラストミル、(株)東洋精機製、モデル20C200型)に仕込んで、混練りトルクの測定を行い、トルクの上昇するまでの時間とゲル物の有無から流動安定性について評価した。
【0067】
ゲル物については、以下のランクに従い判定した。
判定
○ : ゲル物の生成が無く流動性が有る。
△ : ゲル物が生成と、トルクが50%以上上昇して流動性が低 下する。
× : ゲル物が生成し流動性がなく炭化状になる。
【0068】
混練り条件は、次の通りである。
混練り温度(設定温度):260℃
混練り時間 :1時間
ミキサー回転数 :100rpm
サンプル量 :60g
【0069】
(8)滞留熱安定性試験
滞留熱安定性試験の評価は、所定温度にした射出成形機に難燃性樹脂組成物を入れて20分間滞留した後、円板状成型品の射出成型を行い、その成型品の焼け異物を測定した。具体的には、所定温度の5オンス射出成形機に、円板状成型品(外径100mm×厚さ3mm)を成型できる金型を取り付け、よく乾燥した難燃性樹脂組成物のペレットをポッパーから投入して射出成形機のシリンダーに充填し20分間滞留させた。次に、焼けによる変色と異物混入が連続的に発生するかを調べるため、初回に10ショット射出成形を繰返し行い、10ショット後に得られた成型品の外観から滞留熱安定性について以下の判定基準に従って評価した。
【0070】
尚、当該判定基準において変色の程度は、成型品の表面の全体に渡る変色の程度を目視で確認したものであり、また、異物混入の割合は、成型品の片側表面において2.0mm2以上の異物が混入する数で評価したものである。
【0071】
判定基準
○:異物がなく、変色が少ない。実用上、問題なし。
△:2.0mm2の異物が5個未満あり、多少変色あり。実用上、使用困難。
×:2.0mm2の異物が5個以上あり、変色が著しい。実用上、使用不可。
【0072】
成型条件は、次の通りである。
シリンダー温度 :250℃
射出圧力 :1400〜500kg/cm2
金型温度 :60〜80℃
射出時間/冷却時間:10秒/20秒
【0073】
合成例1〔ハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤の合成〕
テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル〔大日本インキ化学工業(株)製EPICLON152、エポキシ当量360g/eq、臭素含有率48%〕720.0gとテトラブロモビスフェノールA(以下TBAと略す)150.0gと2,4,6−トリブロモフェノール(以下TBPと略す)450.0gとを温度計、攪拌機の付いた1リットルのステンレス製セパラブルフラスコに入れ、内部を窒素ガスで置換した後、内容物を加熱溶融し、95℃でテトラブチルホスホニウムクロライドの10%水溶液1.3gを加えた後、160〜180℃で10時間反応させた。反応後、反応生成物をステンレスパンに流出し、冷却後、粉砕し、淡黄色の難燃剤粉末を得た。この難燃剤は、エポキシ当量20000g/eq、軟化点116℃、臭素含有率57%、重量平均分子量1670のものであった。これを難燃剤A1とする。
【0074】
合成例2(同上)
TBAの使用量を171.2g、テトラブチルホスホニウムクロライドの10%水溶液の使用量を0.3gに変更し、TBPを用いない他は、合成例1と同様にして難燃剤粉末を得た。この難燃剤は、エポキシ当量655g/eq、軟化点105℃、臭素含有率51%、重量平均分子量1590のものであった。これを難燃剤A2とする。
【0075】
合成例3(同上)
TBPの使用量を145.0g、TBAの使用量を305.6g、テトラブチルホスホニウムクロライドの10%水溶液の使用量を1.1gに変更し、合成例1と同様にして難燃剤粉末を得た。この難燃剤は、エポキシ当量2670g/eq、軟化点135℃、臭素含有率53.8%、重量平均分子量3500のものであった。これを難燃剤A3とする。
【0076】
合成例4(同上)
TBPの使用量を302.0g、TBAの使用量を32.4g、テトラブチルホスホニウムクロライドの10%水溶液の使用量を1.1gに変更し、合成例1と同様にして難燃剤粉末を得た。この難燃剤は、エポキシ当量1130g/eq、軟化点91℃、臭素含有率55.2%、重量平均分子量870のものであった。これを難燃剤A4とする。
【0077】
合成例5(同上)
TBPの使用量を240.0g、テトラブチルホスホニウムクロライドの10%水溶液の使用量を1.1gに変更し、合成例1と同様にして難燃剤粉末を得た。この難燃剤は、エポキシ当量1580g/eq、軟化点110℃、臭素含有率54.5%、重量平均分子量1600のものであった。これを難燃剤A5とする。
【0078】
合成例6(同上)
TBPの使用量を317.6g、TBAの使用量を171.4g、テトラブチルホスホニウムクロライドの10%水溶液の使用量を1.1gに変更した以外は合成例1と同様にして難燃剤粉末を得た。
【0079】
この難燃剤は、エポキシ当量3100g/eq、軟化点115℃、臭素含有率55.8%、重量平均分子量1700のものであった。これを難燃剤A6とする。
【0080】
各難燃剤成分の組成と重合度の割合を第1表(その1)〜(その2)に示す。
【0081】
実施例1〜12、比較例1〜12
各成分を第2表(その1)〜(その4)に示す組成で配合し、タンブラーミキサーで予備混合した後、30mmφ二軸押出機によりペレット化した難燃性樹脂組成物を得た。そのペレットを用いて、1オンス射出成型機により試験片を作成して燃焼性試験、耐光性試験、アイゾット衝撃強度試験、ゲル化試験を行い、さらに滞留熱安定性試験を行った。
【0082】
各試験結果を第2表(その1)〜(その4)に示す。尚、押出機及び試験片作成時の射出機のシリンダー設定温度は、HIPS、ABS樹脂、ABS/PCのポリマーアロイの場合、210〜230℃で行い、PBT、PBT/PCのポリマーアロイの場合、230〜250℃で行った。
【0083】
表中、HIPSは、大日本インキ化学工業(株)製ゴム変性スチレン樹脂「GH−9650」を、ABSは、ダイセル化学工業(株)製ABS樹脂「セピアンV300」を、ABS/PCは、日本合成ゴム(株)製ABS樹脂とポリカーボネート樹脂のポリマーアロイ「JSRエクセロイCB40」を、PBTは、日本ジーイープラスチックス(株)製PBT樹脂「バロックス310」を、PBT/PC」は日本ジーイープラスチックス(株)製PBT樹脂とポリカーボネート樹脂のポリマーアロイ「Xenoy1100」を示す。
【0084】
三酸化アンチモンは日本精鉱社製“PATOX−C”を、DBDPEは、グレートレイクケミカル社製デカブロモジフェニルエーテル「DE−83R」を示す。
【0085】
【表1】
Figure 0003820690
【0086】
注:b−2は両末端がエポキシ基を有する化合物
b−1は片側末端がエポキシ基ともう一方が封鎖した構造の化合物
b−3は両末端が封鎖した構造の化合物
【0087】
【表2】
Figure 0003820690
【0088】
注:b−2は両末端がエポキシ基を有する化合物
b−1は片側末端がエポキシ基ともう一方が封鎖した構造の化合物
b−3は両末端が封鎖した構造の化合物
【0089】
【表3】
Figure 0003820690
Figure 0003820690
【0090】
【表4】
Figure 0003820690
Figure 0003820690
【0091】
【表5】
Figure 0003820690
【0092】
【表6】
Figure 0003820690
Figure 0003820690
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば、成型時の熱安定性に著しく優れ、ゲル化を完全に防止できて、成型性や成型品の外観に優れると共に、成形品の耐光性も兼備させ、更に、成形品の耐衝撃性を落とすことこのない難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供できる。
【0094】
従って、成型加工による焼け異物のない良好な外観を有する成型品を製造することができ、難燃性、耐光性、耐衝撃性に優れることから、本発明の組成物は、特にOA機器ハウジング材、自動車内装材等の材料として有用である。

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂(A)と、下記式1
    Figure 0003820690
    (式中、Xはハロゲン原子、Rはメチレン基、イソプロピレン基、フェニルメチレン基、プロピリデン基または−SO2−基をそれぞれ表わし、mは1〜4の整数、nは繰り返し数を表わし、Y1及びY2は、それぞれ独立的にグリシジルエーテル基(b’)、又は、下記式2
    Figure 0003820690
    (式2中、X ' はアルキル基又はハロゲン原子であり、iは1〜3の整数である。)で表される置換基(b”)を表す。)で表わされ、かつ、Y1が前記グリシジルエーテル基(b')であって、Y2が前記置換基(b”)である化合物(b−1)が、全体の30〜60重量%であり、かつ、該化合物(b−1)においてn=0、n=1及びn=2の組成比が、n=0のものが30〜70重量%、n=1のものが7〜30重量%、n=2のものが7〜30重量%であるハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤(B)とを必須成分として含有することを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  2. ハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤(B)が、重量平均分子量800〜3000のものである請求項記載の組成物。
  3. 熱可塑性樹脂(A)が、スチレン系樹脂、スチレン系樹脂を含むポリマーアロイ、ポリエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂を含むポリマーアロイ、ポリアミド系樹脂又はポリカーボネート系樹脂である請求項1記載の組成物。
  4. さらに、難燃助剤(C)を含有する請求項1〜の何れか一つに記載の組成物。
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