JP2004131609A - ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリエステル系樹脂組成物は、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、末端エポキシ基が封鎖された数平均分子量8000以下のハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)5〜60重量部、アンチモン系難燃剤(C)1〜20重童部、及び帯電防止剤(D)0.1〜10重量部で構成されている。この樹脂組成物は、リン酸塩(E)及び/又は酸化防止剤(F)を含有していてもよい。この樹脂組成物は、ISO527に準拠した引張伸度10%以上を有するのが好ましい。この樹脂組成物は、照明部品(特に蛍光灯丸管口金などの光源用ホルダー類)を成形するのに有用である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明部品等の外観用途、特に蛍光灯丸管口金などの光源用ホルダー類に適したポリエステル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、照明部品の用途には、耐熱性、機械特性、耐薬品性、成形性などに優れたポリエステル樹脂が多く用いられているが、最近では、ランプ、器具のコンパクト化や光源の高輝度化が進んでいる。このため、製品の安全性確保の観点から、照明部品に難燃性が要求されている。
【0003】
また、照明部品の製造・組立工程において埃が付着すると、製品の信頼性や寿命の低下につながる。さらに、蛍光灯丸管口金のような最終製品では、店頭に展示されている間に埃が付着すると、商品価値が損なわれる。そのため、照明部品には帯電防止性も要求されている。しかし、難燃性のポリエステル樹脂組成物に帯電防止性を賦与すると樹脂の分解が促進されて、成形加工時にシルバーが発生し、成形品の外観が損なわれる。
【0004】
一方、樹脂組成物の難燃化技術としては、ハロゲン化エポキシ樹脂を難燃剤として樹脂組成物に添加する方法が知られている。しかし、このような難燃剤が添加された樹脂組成物は、押出機内での溶融混練や射出成形機内での滞留等における熱履歴によって著しく粘度が上昇する。このため、樹脂組成物の流動性が低下して成形加工性が悪化したり、最終的には蛍光灯丸管口金に黒色異物を発生させる。
【0005】
難燃剤の添加による樹脂組成物のゲル化を防止するために、例えば、特開昭58−118849号公報には、ビスフェノールA骨格の平均繰り返し単位nが11以上である高分子量タイプのハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂を難燃剤として用いて難燃剤中のエポキシ当量を高めることにより、樹脂組成物のゲル化を防止して溶融安定性を向上させる方法が開示されている。また、特開平11−349793号公報には、成形加工での流動性に優れるとともに溶融混練でのゲル化発生を防止でき、かつ、優れた難燃性を備えた樹脂組成物として、熱可塑性ポリエステル樹脂と、末端エポキシ基の30〜95%が封鎖され重量平均分子量が1600〜12000であるハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、アンチモン化合物とを必須成分として含有する熱可塑性難燃ポリエステル樹脂組成物が開示されている。
【0006】
また、難燃性ポリエステル樹脂の機械特性や溶融熱安定性を改良するために、例えば、特開昭54−83053号公報、特開昭62−172052号公報等には、難燃剤として、特定分子量の臭素化ポリカーボネートオリゴマーと特定分子量の臭素化エポキシ化合物とを特定比率で併用する方法が提案されている。
【0007】
しかし、これらの方法では、ホルダー類などの照明部品の成形に使用されるホットランナーシステム(加熱溶融される時間が長く、一時的に290〜300℃程度の高温に曝されるシステム)のような厳しい条件での成形に対応できない。
例えば、単に樹脂溶融のゲル化抑制効果や溶融安定性が高い難燃剤を選択しても、ホルダー類などに必要とされる靭性が付与できず、量産中に多量の黒色異物が発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、高い難燃性及び帯電防止性を有すると共に、ホットランナーシステムなどを用いた厳しい成形条件下でも成形品中の黒色異物の発生を抑制できるポリエステル系樹脂組成物及びそれを用いた照明部品を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、高い靱性及び耐光変色性を有するポリエステル系樹脂組成物及びそれを用いた照明部品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討の結果、特定の臭素系難燃剤と、アンチモン系難燃助剤と、帯電防止剤と、必要によりリン酸塩及び/又は酸化防止剤とを組み合わせると、ポリエステル系樹脂の難燃性及び帯電防止性を向上できるだけなく、厳しい成形条件下でも成形品中の黒色異物の発生が抑制できることを見いだし、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明のポリエステル系樹脂組成物は、ポリエステル系樹脂(A)、末端エポキシ基が封鎖された数平均分子量8000以下のハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)、アンチモン系難燃助剤(C)及び帯電防止剤(D)で構成されている。この樹脂組成物は、さらに、リン酸塩(E)や酸化防止剤(F)などを含有してもよい。前記帯電防止剤(D)は、アニオン性帯電防止剤、カチオン性帯電防止剤、ノニオン性帯電防止剤などであってもよく、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩などのスルホン酸塩などが挙げられる。前記リン酸塩(E)は、リン酸金属塩であってもよい。前記酸化防止剤(F)は、ヒンダードフェノール系化合物やチオエーテル系化合物などで構成されていてもよい。前記樹脂組成物において、各成分の割合は、例えば、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)5〜60重量部(特に10〜30重量部)、アンチモン系難燃助剤(C)1〜20重童部(特に3〜15重量部)、帯電防止剤(D)0.1〜10重量部(特に0.1〜7.5重量部)、リン酸塩(E)0.01〜5重量部(特に0.05〜3重量部)、及び酸化防止剤(F)0.01〜5重量部(特に0.05〜5重量部)程度である。前記樹脂組成物は、ISO527に準拠した引張伸度10%以上を有するのが好ましい。前記組成物は、290℃以上の温度に曝される成形システムに用いてもよい。
【0012】
本発明には、前記樹脂組成物で形成された照明部品(光源用ホルダー類など)も含まれる。
【0013】
なお、本明細書において、「照明部品」とは、接触又は非接触状態で光源に近接して又は光源の周辺に配設される種々の部材を意味し、例えば、ソケット類、ホルダー類、リフレクター、安定器などが挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[ポリエステル系樹脂(A)]
ポリエステル系樹脂(A)は、ジカルボン酸成分とジヒドロキシ成分との重縮合、オキシカルボン酸成分またはラクトン成分の重縮合、又はこれらの成分の重縮合などにより得ることができる。ポリエステル系樹脂(A)は、ホモポリエステル及びコポリエステルのいずれであってもよい。
【0015】
前記ジカルボン酸成分としては、例えば、芳香族ジカルボン酸[例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸;メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸などのアルキル置換フタル酸;ナフタレンジカルボン酸(2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸など);ジフェニルジカルボン酸(4,4′−ジフェニルジカルボン酸、3,4′−ジフェニルジカルボン酸など);4,4′−ジフェノキシエタンジカルボン酸などのジフェノキシエタンジカルボン酸;ジフェニルエーテルジカルボン酸;ジフェニルメタンジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸などのジフェニルアルカンジカルボン酸;ジフェニルケトンジカルボン酸等の炭素数8〜16程度の芳香族ジカルボン酸など]又はその誘導体、脂環族ジカルボン酸(例えば、シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ハイミック酸などの炭素数8〜12程度の脂環式ジカルボン酸など)又はその誘導体、脂肪族ジカルボン酸(例えば、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、ダイマー酸などの炭素数2〜40程度の脂肪族ジカルボン酸、好ましくは炭素数4〜14程度の脂肪族ジカルボン酸、さらに好ましくは炭素数6〜10程度の脂肪族ジカルボン酸)またはその誘導体が挙げられる。
【0016】
前記誘導体には、エステル形成可能な誘導体、例えば、ジメチルエステルなどの低級アルキルエステル、酸無水物、及び酸クロライドなどの酸ハライドなどが含まれる。これらのジカルボン酸は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。なお、好ましいジカルボン酸成分は、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸である。
【0017】
前記ジヒドロキシ成分としては、例えば、脂肪族アルキレンジオール(例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオールなどの直鎖状又は分岐鎖状のC2−12アルキレンジオール、好ましくはC2−10アルキレンジオール、さらに好ましくはC2−8アルキレンジオールなど)、脂環族ジオール(例えば、シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールAなど)、芳香族ジオール[例えば、ハイドロキノン、レゾルシンなどのジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシトルエンなどのジヒドロキシアルキルベンゼン、ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのビスフェノール類、ビスフェノールAに対してアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのC2−4アルキレンオキサイド)が付加した付加体(ジエトキシ化ビスフェノールA等)など]、ポリオキシアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数が2〜4程度であり、複数のオキシアルキレン単位を有するグリコール、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ジテトラメチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)等が挙げられる。
【0018】
なお、これらのジヒドロキシ成分は、例えば、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン置換体などであってもよい。これらのジヒドロキシ成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいジヒドロキシ成分は、アルキレンジオール(特にC2−4アルキレンジオール)や脂環族ジオールである。
【0019】
前記オキシカルボン酸成分としては、例えば、ε−オキシカプロン酸などのオキシ脂肪族カルボン酸や、オキシ安息香酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸、オキシナフトエ酸、ジフェニレンオキシカルボン酸などのオキシ芳香族カルボン酸、及びこれらの誘導体などが挙げられる。なお、前記誘導体には、カルボキシル基においては、エステル形成可能な誘導体、例えば、メチルエステルなどの低級アルキルエステル、酸無水物、および酸クロライドなどの酸ハライドなどが含まれ、ヒドロキシル基においては、例えば、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン置換体などが含まれる。これらのオキシカルボン酸は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0020】
前記ラクトン成分としては、例えば、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン(例えば、ε−カプロラクトン等)などのC3−12ラクトンなどが挙げられる。
【0021】
さらに、前記成分の他に、必要に応じて、多官能性モノマー、例えば、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸や、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールを少量併用してもよい。これらの多官能性モノマーの使用量は、通常は1.0モル%以下、好ましくは0.5モル%以下、さらに好ましくは0.3モル%以下である。
ポリエステル系樹脂(A)としては、溶融成形性などを損なわない限り、このよ
うな多官能性モノマーの使用により生成する分岐又は架橋構造を有するポリエステル系樹脂も使用できる。さらに、ポリエステル系樹脂(A)は液晶ポリエステルであってもよい。
【0022】
これらのポリエステル系樹脂(A)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
【0023】
好ましいポリエステル系樹脂(A)には、飽和ポリエステル系樹脂(特に芳香族ポリエステル系樹脂)が含まれ、例えば、アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレートなどのアルキレンアリレート単位を主成分(例えば、50〜100モル%、好ましくは75〜100モル%程度)とするホモまたはコポリエステル[例えば、ポリアルキレンテレフタレート(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリC2−4アルキレンテレフタレート)、ポリアルキレンナフタレート(例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのポリC2−4アルキレンナフタレート)などのホモポリエステル;アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレート単位を主成分(例えば、50モル%以上、好ましくは60〜98モル%、さらに好ましくは70〜98モル%程度)として含有するコポリエステル]、前記ホモ又はコポリエステルに対応する脂環式単位含有ポリエステル[例えば、ポリ1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCT)など]、ジカルボン酸成分およびジオール成分の双方の成分が芳香族化合物である完全芳香族ポリエステルが挙げられる。
【0024】
ポリエステル系樹脂(A)は、非結晶性であっても結晶性であってもよいが、成形加工性、機械的特性などの点から結晶性であるのが好ましい。このような結晶性ポリエステル系樹脂には、C2−4アルキレンアリレート単位を少なくとも60モル%以上(好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上)含有するポリエステル系樹脂などが含まれ、例えば、ポリブチレンテレフタレートなどのポリC2−4アルキレンアリレートや、C2−4アルキレンアリレート単位を60モル%以上(例えば、60〜98モル%程度)含有するコポリエステルなどが例示できる。
【0025】
これらのポリエステル系樹脂(A)の中でも、特に、ポリアルキレンアリレート系樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレートなどのポリC2−4アルキレンテレフタレートや、ブチレンテレフタレートなどのC2−4アルキレンテレフタレート単位を主成分として含有するコポリエステルなど)が好ましい。
【0026】
前記ポリアルキレンアリレート系樹脂のコポリエステルにおいて、好ましい共重合可能な単量体としては、C2−6アルキレングリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの直鎖状アルキレングリコールなど)、繰り返し数が2〜4程度のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレングリコール[ジエチレングリコールなどのポリ(オキシ−C2−4アルキレン)単位を含むグリコールなど]、C6−12脂肪族ジカルボン酸(アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸など)、非対称構造の芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸など)などが挙げられる。
【0027】
前記ポリアルキレンアリレート系樹脂は、他のポリエステル系樹脂と組み合わせてもよく、ポリアルキレンアリレート系樹脂と他のポリエステル系樹脂との割合(重量比)は、前者/後者=60/40〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは80/20〜95/5程度である。
【0028】
ポリエステル系樹脂(A)の固有粘度(IV)は、例えば、0.7〜1.2dl/g程度の範囲から選択でき、好ましくは0.8〜1.2dl/g、さらに好ましくは0.85〜1.2dl/g程度であるのが好ましい。固有粘度が低すぎると、充分な特性、特に靭性が得られない。特に、蛍光灯口金などの照明部品に使用するためには、引張伸度で10%以上であるのが好ましく、その点からも、前記範囲の固有粘度(特に0.8dl/g以上)が好ましい。固有粘度が大きすぎると、溶融粘度が高く流動性が低下して成形性が損なわれる。ここで、固有粘度は35℃でo−クロルフェノールを溶媒として測定したものである。
【0029】
ポリエステル系樹脂(A)の数平均分子量は特に限定されず、例えば、0.5×104〜100×104、好ましくは1×104〜70×104、さらに好ましくは1.2×104〜30×104程度の範囲から選択できる。
【0030】
ポリエステル系樹脂(A)の末端カルボキシル基濃度は50meq/kg以下(例えば、1〜40meq/kg程度)、好ましくは2〜40meq/kg程度、さらに好ましくは3〜30meq/kg程度である。末端カルボキシル基濃度が大きすぎると、溶融混練過程などにおいて樹脂組成物にゲル化が起こる虞がある。
【0031】
ポリエステル系樹脂(A)は、慣用の方法、例えば、エステル交換反応、直接エステル化法などにより製造できる。
【0032】
[ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)]
ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)の数平均分子量は、8000以下(例えば、1000〜8000)、好ましくは7000以下(例えば1000〜7000)、さらに好ましくは2000〜6000(特に3000〜6000)程度である。ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂の数平均分子量が大きすぎると、成形加工での樹脂組成物の流動性が低下したり、寸法安定性が低下したりする。
【0033】
ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)は、末端エポキシ基の60%以上(60〜100%)、好ましくは70%以上(70〜100%)、実用的には60〜95%程度、さらに好ましくは70〜95%程度が封鎖された構造を有する。末端エポキシ基に対する封鎖率が小さすぎると、溶融した樹脂組成物の熱安定性が低下し、ゲル化が起こって成形加工過程で粘度が上昇する。なお、前記封鎖率は下記式(a)により求めることができる。
【0034】
封鎖率(%)=(E0−E1)/E0×100 (a)
[式中、E0は封鎖前のエポキシ含有量(eq/kg)を示し、E1は封鎖後のエポキシ含有量(eq/kg)を示す。なお、前記エポキシ含有量とは、過塩素酸−臭化テトラエチルアンモニウム法によって得られるエポキシ当量の逆数である]。
【0035】
ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂におけるビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などが例示できが、通常、ビスフェノールA型エポキシが使用される。ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビスフェノール骨格に1〜8個(例えば、2〜6個、好ましくは2〜4個)のハロゲン原子が置換したビスフェノール型エポキシ樹脂が例示できる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、好ましくは塩素又は臭素原子であって、通常、臭素原子である。好ましいハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ジブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0036】
前記エポキシ樹脂の末端エポキシ基を封鎖する化合物(封鎖剤)は、特に限定されず、例えば、単官能性活性水素含有化合物を使用できる。単官能性活性水素含有化合物は、アルコール類(t−ブタノールなどの脂肪族アルコール)や酸類(酢酸などの脂肪族カルボン酸や安息香酸などの芳香族カルボン酸など)であってもよいが、反応性や安定性の面から、フェノール類が好ましい。フェノール類としては、例えば、フェノールやナフトールなどのヒドロキシアレーン類、アルキルフェノール類(クレゾール、t−ブチルフェノールなどのC1−10アルキルフェノール類)、ハロゲン化フェノール類[モノブロモフェノール、ジブロモフェノール、トリブロモフェノール、テトラブロモフェノール、ペンタブロモフェノール、トリクロロフェノールなどのハロゲン原子(特に塩素原子や臭素原子)をベンゼン環に1〜5個有するハロゲン化フェノール類]などが挙げられる。特に好ましい封鎖剤としては、ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂のハロゲン含有量を高める点から、ハロゲン化フェノール類(特にブロモフェノール類)が挙げられる。
【0037】
これらのハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0038】
ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、(1)ハロゲン化ビスフェノールとエピクロルヒドリンとを反応させてハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂を生成させ、このエポキシ樹脂と、封鎖剤としての単官能性活性水素含有化合物とを反応させる方法、(2)ハロゲン化ビスフェノールとエピクロルヒドリンとを反応させてハロゲン化ビスフェノールジグリシジルエーテルを生成させ、このエポキシ樹脂とハロゲン化ビスフェノールおよび前記単官能性活性水素含有化合物とを反応させる方法、(3)ハロゲン化ビスフェノールとエピクロルヒドリンとを反応させてハロゲン化ビスフェノールジグリシジルエーテルを生成させ、このエポキシ樹脂とハロゲン化ビスフェノールとを反応させてハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂を生成させ、次いで、このエポキシ樹脂と前記単官能性活性水素含有化合物とを反応させる方法などが挙げられる。
【0039】
なお、前記(1)〜(3)の各方法において、原料各成分の使用割合を調整することにより、ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂における封鎖率、数平均分子量及び重合度を調整することができる。
【0040】
ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)の割合は、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、5〜60重量部、好ましくは10〜30重量部、さらに好ましくは15〜30重量部程度である。
【0041】
なお、前記エポキシ樹脂(B)は、必要により、慣用の他のハロゲン化樹脂(例えば、臭素化ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂などのハロゲン化ビスフェノール型ポリカーボネート樹脂など)と併用してもよい。他のハロゲン化樹脂を併用することにより、引張伸度を向上することができる。他のハロゲン化樹脂の軟化点は、分子量及び分子量分布により変化するが、機械物性の点から、150〜300℃程度の範囲が好ましい。
【0042】
他のハロゲン化樹脂を併用する場合、両者の割合(重量比)は、前記エポキシ樹脂(B)/他のハロゲン化樹脂=90/10〜50/50、好ましくは80/20〜60/40程度である。他のハロゲン化樹脂の割合は、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部程度である。ハロゲン化樹脂の割合が多すぎると、帯電防止剤との相互作用による発泡が起こり、成形性が低下する。
【0043】
[アンチモン化合物(C)]
アンチモン化合物(C)は、前記エポキシ樹脂との相乗効果によって難燃性を高める難燃助剤として機能する化合物であって、特に制限されないが、例えば、酸化アンチモン(三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなど)や、アンチモン酸塩(アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸マグネシウムなどのアンチモン酸金属塩、アンチモン酸アンモニウムなど)などが使用できる。これらのアンチモン化合物のうち、三酸化アンチモンSb2O3及び/又はxNa2O・Sb2O5・yH2O(x=0〜1,y=0〜4)などの酸化アンチモンが好ましい。
【0044】
アンチモン化合物(C)の平均粒径は、例えば、0.02〜5μm程度の範囲から選択でき、通常、0.1〜3μm程度である。また、所望により、エポキシ化合物、シラン化合物、イソシアネート化合物、チタネート化合物などの表面処理剤で表面処理されたアンチモン化合物も使用できる。
【0045】
これらのアンチモン化合物(C)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0046】
アンチモン化合物(C)の割合は、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは3〜15重量部、さらに好ましくは4〜10重量部程度である。有効に難燃性を付与するためには、前記エポキシ樹脂(B)100重量部に対して、アンチモン化合物(C)20〜70重量部、好ましくは30〜60重量部程度の割合で配合するのが好ましい。
【0047】
[帯電防止剤(D)]
帯電防止剤(D)に、アニオン性帯電防止剤、カチオン性帯電防止剤、ノニオン性帯電防止剤、両性帯電防止剤などの低分子型帯電防止剤や、高分子型帯電防止剤などが含まれる。
【0048】
アニオン性帯電防止剤としては、例えば、アルカンスルホン酸塩(ドデカンスルホン酸ナトリウムなどのC4−20アルカンスルホン酸アルカリ金属塩やドデカンスルホン酸テトラブチルホスホニウムなどのC4−20アルカンスルホン酸ホスホニウム塩など)、アレーンスルホン酸塩(ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルムアルデヒド重縮合物などのC6−20アレーンスルホン酸アルカリ金属塩の重縮合物など)、アルキルアレーンスルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのC4−20アルキルC6−20アレーンスルホン酸アルカリ金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウムなどのC4−20アルキルC6−20アレーンスルホン酸ホスホニウム塩など)、アルキルホスフェート(ポリオキシエチレンドデシルリン酸やポリオキシエチレンドデシルリン酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンC4−20アルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンドデシルフェニルリン酸などのポリオキシエチレンC4−20アルキルフェニルエーテルリン酸塩、ドデシルリン酸エステルやドデシルリン酸カリウムなどのC4−20アルキルリン酸塩など)などが挙げられる。
【0049】
カチオン性帯電防止剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩(ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドなどのC4−20アルキルメチルアンモニウム塩など)、トリアルキルベンジルアンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム塩など)、塩化ベンゼトニウムなどが挙げられる。
【0050】
ノニオン性帯電防止剤としては、例えば、ポリオキシエチレン誘導体(ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンドデシルエーテルなどのポリオキシエチレンC4−20アルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンC4−20アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリセリンステアリン酸エステルなどのポリオキシエチレン鎖を有する多価アルコールのC4−20脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルアミンなどのポリオキシエチレンC4−20アルキルアミンなど)、多価アルコール誘導体(グリセリンモノステアリン酸エステルなどのグリセリンC4−20脂肪酸エステル、ショ糖モノステアリン酸エステルなどのショ糖C4−20脂肪酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステルなどのソルビタンC4−20脂肪酸エステルなど)、アルキルエタノールアミン(ラウリルエタノールアミンなどのC4−20アルキルエタノールアミンなど)などが挙げられる。ポリオキシエチレン誘導体(例えば、ポリエチレングリコール)の数平均分子量は、500〜100000、好ましくは1000〜50000程度である。
【0051】
両性帯電防止剤としては、例えば、アルキルベタイン(ジメチルドデシルカルボキシベタインなど)やスルホベタイン誘導体などが挙げられる。
【0052】
高分子型帯電防止剤としては、例えば、ポリアルキレンオキシド−(メタ)アリレート共重合体(ポリエチレンオキシド−メタクリレート共重合体など)、ポリアルキレンオキシド共重合体(ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体など)、ポリアルキレンオキシド−エピクロルヒドリン共重合体(ポリエチレンオキシド−エピクロルヒドリン共重合体など)、ポリエーテル系樹脂(ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルエステルなど)が挙げられる。
【0053】
これらの帯電防止剤(D)のうち、成形品の白色度を良好に保ち、耐光性を維持する観点から、少なくとも低分子型帯電防止剤(例えば、アニオン性帯電防止剤、カチオン性帯電防止剤、ノニオン性帯電防止剤など)で構成された帯電防止剤が好ましい。さらに、少なくともアニオン性帯電防止剤で構成されるのが好ましく、特に、アニオン性帯電防止剤とノニオン性帯電防止剤とを組み合わせた帯電防止剤が好ましい。
【0054】
好ましいアニオン性帯電防止剤は、スルホン酸塩、特にアルカンスルホン酸塩(ドデカンスルホン酸塩などのC4−20アルカンスルホン酸塩など)、アレーンスルホン酸塩(ナフタレンスルホン酸塩などのC6−20アレーンスルホン酸塩など)、アルキルアレーンスルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸塩などのC6−20アレーンスルホン酸塩など)などのスルホン酸塩である。塩としては、アルカリ金属塩(ナトリウムやカリウムなど)、ホスホニウム塩、アルキルホスホニウム塩(テトラブチルホスホニウムなどのテトラC1−10アルキルホスホニウム塩など)などが好ましい。
【0055】
好ましいノニオン性帯電防止剤は、ポリオキシエチレン誘導体(ポリエチレングリコールやポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどのポリオキシアルキレンC2−4グリコールなど)である。
【0056】
照明部品に埃が付着すると、商品的価値が損なわれるため、樹脂組成物の表面抵抗率が5×1013〜1×1010Ω/□、好ましくは1×1013〜1×1010Ω/□程度となるように、帯電防止剤(D)を配合するのが好ましい。
【0057】
帯電防止剤(D)の割合は、帯電防止性及び成形時の溶融安定性の点から、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜10重量部程度である。アニオン性帯電防止剤とノニオン性帯電防止剤とを組み合わせ帯電防止剤の割合は、0.1〜7.5重量部、好ましくは0.3〜5重量部程度である。
【0058】
アニオン性帯電防止剤とノニオン性帯電防止剤との割合(重量比)は、90/10〜10/90、好ましくは80/20〜20/80程度である。
【0059】
[リン酸塩(E)]
リン酸塩(E)におけるリン酸としては、リン酸(オルトリン酸)、メタリン酸、亜リン酸、次亜リン酸などの非縮合リン酸や、次リン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩(三リン酸塩、四リン酸塩など)、ポリメタリン酸塩(三メタリン酸塩、四メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩など)、無水リン酸塩類などの縮合リン酸などが例示できる。これらのリン酸のうち、リン酸などの非縮合リン酸が好ましい。
【0060】
塩としては、例えば、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウムなど)、遷移金属(例えば、マンガン、鉄など)、周期表2B及び3B族金属(例えば、アルミニウム、亜鉛など)、アンモニアやアミン(例えば、アミン、エタノールアミンなどのアルカノールアミン、グアニジン、メラミン、メレムなど)との塩が例示できる。これらの塩のうち、金属塩(特にナトリウムなどのアルカリ金属塩)が好ましい。
【0061】
具体的に、リン酸塩(E)としては、例えば、リン酸塩[リン酸金属塩(例えば、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウムなどのリン酸アルカリ金属塩や、リン酸水素マグネシウム、リン酸二水素マグネシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素カルシウムなどのリン酸アルカリ土類金属塩、リン酸水素マンガン、リン酸水素鉄、リン酸水素亜鉛、リン酸水素アルミニウム、リン酸水素スズなど)、リン酸アンモニウムなど]、ピロリン酸金属塩(例えば、ピロリン酸ナトリウムなどのピロリン酸アルカリ金属塩など)、メタリン酸金属塩(例えば、メタリン酸カルシウムなどのメタリン酸アルカリ土類金属塩など)、トリポリリン酸金属塩(例えば、トリポリリン酸ナトリウムなどのトリポリリン酸アルカリ金属塩など)、ヘキサンメタリン酸金属塩(例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどのヘキサメタリン酸アルカリ金属塩など)、無水リン酸金属塩(例えば、無水リン酸カルシウムなどの無水リン酸アルカリ土類金属塩など)などが挙げられる。
【0062】
これらのリン酸塩のうち、好ましくはリン酸金属塩、さらに好ましくはリン酸アルカリ金属塩(特にリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム)である。
【0063】
リン酸塩(E)の割合は、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、0.01〜5重量部、0.05〜3重量部、さらに好ましくは0.1〜2重量部(特に0.1〜1重量部)程度である。リン酸塩の割合が少なすぎると、溶融安定化の効果がなく、多すぎても効果が顕著に向上せず、経済的に不利である。
【0064】
[酸化防止剤(F)]
酸化防止剤には、ヒンダードフェノール系化合物、チオエーテル系化合物、ホスファイト系化合物などが含まれる。ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのC2−10アルカンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート];トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのオキシC2−4アルカンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート];グリセリントリス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのC3−8アルカントリオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート];ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのC4−8アルカンテトラオールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレートなどのトリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)トリアジン誘導体、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4,4′−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)などのアルキリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)などが例示できる。これらの酸化防止剤のうち、特にトリアジン環を有する化合物[トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルC1−4アルキル)−トリアジンなど]が好ましい。
【0065】
チオエーテル系酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3′−チオジブロピオネート、ジミリスチル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3′−チオジブロピオネート、ラウリルステアリル−3,3′−チオジプロピオネートなどのジC10−22アルキル−3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、テトラキス[メチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネート]メタンなどが挙げられる。好ましいチオエーテル系酸化防止剤は、テトラキスプロピオネート類、例えば、テトラキス[メチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネート]メタンなどのテトラキス[メチレン−3−(C10−22アルキルチオ)プロピオネート]メタンである。
【0066】
ホスファイト系酸化防止剤としては、トリスノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレン−ジ−ホスファイト、ビス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェニル−4−メチル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトなどが挙げられる。
【0067】
これらの酸化防止剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの酸化防止剤のうち、ヒンダードフェノール系化合物やチオエーテル化合物、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤で構成するのが好ましい。さらに、耐熱変色性を向上させる観点から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤と、チオエーテル系及び/又はホスファイト系酸化防止剤とを併用するのが好ましく、ヒンダードフェノール系化合物とチオエーテル系化合物とを組合せて構成するのが特に好ましい。
【0068】
酸化防止剤(F)の割合は、ポリエステル系樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部(例えば、0.05〜5重量部)、好ましくは0.02〜3重量部、さらに好ましくは0.02〜1重量部であり、通常、0.5〜1.5重量部程度である。
【0069】
[添加剤]
本発明のポリエステル系樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、種々の慣用の添加剤、例えば、安定剤(紫外線吸収剤、耐光安定剤など)、充填剤(ガラス繊維や炭素繊維などの繊維状無機充填剤や、ガラスフレークなどの非繊維状無機充填剤など)、滑剤(潤滑剤)、離型剤、着色剤(染料や顔料など)、可塑剤、蛍光増白剤、改質剤(衝撃改良剤、流動性改良剤など)などを添加してもよい。
【0070】
さらに、照明部品により高い難燃性(例えば、UL規格94の難燃区分の「V−0」程度の難燃性)を付与する場合には、ドリッピング防止剤として、アスベストやフッ素系樹脂(粉粒状フッ素系樹脂)などを併用してもよい。前記フッ素系樹脂には、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテルなどのフッ素含有単量体の単独または共重合体;前記フッ素含有単量体と、エチレン、プロピレン、(メタ)アタリレートなどの共重合性単量体との共重合体が含まれる。
【0071】
このようなフッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライドなどの単独重合体;テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体などの共重合体などが例示できる。これらのフッ素系樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。また、アスベストとフッ素系樹脂とを組み合わせて使用してもよい。
【0072】
ドリッピング防止剤の割合は、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、例えば、0.5〜5重量部、好ましくは0.7〜4重量部、さらに好ましくは1〜3重量部程度である。
【0073】
[製造方法]
本発明のポリエステル系樹脂組成物は、慣用の方法によって製造することができ、例えば、前記構成成分と必要により添加剤などとを慣用の方法で混合(乾式混合;溶融押出、溶融混練などの溶融混合などの混合方法による混合)することにより、粉粒体混合物や溶融混合物として容易に調製できる。例えば、ブレンダーなどを用いて構成成分を均一混合した後、バンバリーミキサー、加熱ロールや単軸又は多軸押出し機などを用いて、溶融温度(例えば、200〜360℃、好ましくは230〜290℃、さらに好ましくは250〜290℃程度)で溶融混練する方法により樹脂組成物を調製できる。この方法において、樹脂組成物の成分の一部を予め予備混練し、後に所定の配合比に調整して混練する方法も適用可能である。なお、樹脂組成物の構成成分の一部を細かい粉体として他の成分と混合して添加すると、構成成分を均一に配合することができる。本発明の難燃性樹脂組成物は、ペレット状の他、粉末状、粒状、フレーク状などであってもよい。
【0074】
本発明の照明部品は、前記樹脂組成物を用いて形成でき、例えば、前記樹脂組成物を溶融混練し、押出成形、射出成形、ブロー成形、圧縮成形などの慣用の方法で成形することにより容易に製造できる。なお、本発明の照明部品の成形方法は特に限定されないが、好ましくは射出成形法である。
【0075】
[ポリエステル系樹脂組成物]
本発明のポリエステル系樹脂組成物は、ホットランナーシステムのような厳しい条件下での成形に対応できる樹脂組成物である。すなわち、従来の樹脂組成物でも、溶融混練時のゲル化抑制や溶融安定性をある程度改善できるが、溶融に伴うゲル化抑制(樹脂の増粘抑制)や溶融安定性の向上と、実際問題となっている成形に伴う黒色異物の発生頻度とは一致しない。例えば、ホットランナーシステムによる成形を行う場合、組成物は通常のコールドランナーシステムによる射出成形の場合に比べて、加熱溶融される時間が長く、また一時的に290〜300℃程度の高温に曝されるのが通常である。このような条件の成形では、樹脂組成物の機械物性(特に靭性)が低下すると共に、成形品(照明部品)に黒色異物の発生する。
【0076】
成形品に黒色異物が発生する機構の詳細は不明であるが、溶融樹脂のスクリューヘの樹脂密着性と深い関係があると推定される。すなわち、過酷な条件によって発生した黒色異物が、スクリューに付着、堆積することにより、成形時に成形品に混入すると考えられる。このため、黒色異物発生の評価方法としては、滞留劣化時のスクリューの状態観察により行うことができる。具体的には、ラボプラストミル試験機(東洋精機製作所(株)製、ME−25型)により、ホッパー側からダイス側にかけて、180℃、260℃、290℃、290℃、260℃のシリンダー温度で、吐出量1kg/時間で樹脂組成物を30分間押出し、1時間滞留させた後のスクリュー状態を観察することにより評価できる。観察の結果、スクリューが初期に比較して同等もしくは汚れが少なければ、黒色異物の発生は少ないと考えられる。このテスト結果は、照明部品(特に蛍光灯丸管口金)の量産時の黒色異物発生頻度に結びつけることができる。
【0077】
本発明の樹脂組成物は、このような条件の成形で、機械物性、特に靭性を良好に維持し、成形品中の黒色異物の発生を抑制できる。
【0078】
また、照明部品に求められる靭性とは、具体的に、ISO(International Organization for Standardization)527に準拠した引張伸度で6%以上、好ましくは10%以上(例えば、10〜30%)、さらに好ましくは12%以上(例えば、12〜25%)程度である。この程度の引張伸度があれば、例えば、蛍光灯丸管口金などのホルダー類の取りつけ時や製品使用時に破損などが発生し難い。
【0079】
さらに、照明部品(特に光源用ホルダー類など)に求められる耐光変色性は、変色促進テスト、具体的には、400W高圧水銀灯で1時間照射した時の色差△Eが25以下(例えば、3〜25)、好ましくは20以下(例えば、5〜20)、さらに好ましくは18以下(特に10〜18)程度である。
【0080】
このような特性を有する本発明の樹脂組成物は、照明部品用途に適している。
照明部品には、接触又は非接触状態で光源に近接して又は光源の周辺に配設される種々の部材が含まれ、例えば、ソケット類(一般白熱灯用ソケット、モーガルソケット、高輝度放電灯ソケット、サークラインソケットなど)、ホルダー類(蛍光灯丸管口金などの光源を保持するための光源用ホルダー、照明用ホルダーなどの光源ユニット又は照明ユニットを保持するためのホルダーなど)、リフレクター、安定器などが挙げられる。これらの照明部品の中でも、本発明の樹脂組成物は、ホルダー類、例えば、蛍光灯丸管口金、二重丸管(ツインパルック)口金、パルックボールホルダー、ツイン2口金(コンパクト型蛍光灯口金)などの光源用ホルダー類や、パルックボール仕切板、パルックボールケースなどとして特に有用である。
【0081】
【発明の効果】
本発明では、ポリエステル系樹脂組成物に高い難燃性及び帯電防止性を付与できると共に、ホットランナーシステムなどを用いた厳しい成形条件下で、この樹脂組成物を成形しても、黒色異物の混入による不良品が発生しにくい。しかも、高い靱性及び耐光変色性も高いレベルで両立できる。そのため、本発明の樹脂組成物は、照明部品(特に蛍光灯丸管口金などの光源用ホルダー類)を成形するのに有用である。
【0082】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた各成分を下記に示すとともに、得られた成形品の特性は下記方法により測定した。
【0083】
[組成物に含まれる各成分]
(A)ポリエステル系樹脂
ポリブチレンテレフタレート(PBT):ウィンテックポリマー(株)製、IV=0.92、商品名C7000Z
(B)ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂
BrEP難燃剤(B1−1):大日本インキ化学工業(株)製、商品名ECX−30、数平均分子量約3000、末端トリブロモフェノール封止
BrEP難燃剤(B1−2):坂本薬品工業(株)製、商品名SR−T3040、数平均分子量約6000、末端トリブロモフェノール封止
BrEP難燃剤(B2−1):大日本インキ化学工業(株)製、商品名EXP−261、数平均分子量約10000、末端トリブロモフェノール封止
BrEP難燃剤(B2−2):大日本インキ化学工業(株)製、商品名EC−200、数平均分子量約20000、末端トリブロモフェノール封止
(B′)ハロゲン化ビスフェノールA型ポリカーボネート
BrPC難燃剤(B′):帝人化成(株)製、ファイヤーガード7500、重合度n=5
(C)アンチモン系難燃助剤
難燃助剤(三酸化アンチモン):日本精鉱(株)製、商品名PATOX−M
(D)帯電防止剤
帯電防止剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムとポリオキシエチレン誘導体との混合物):竹本油脂(株)製、商品名TPL−456
(E)リン酸塩
リン酸金属塩(リン酸二水素ナトリウム二水和物):和光純薬(株)製、試薬特級
(F)酸化防止剤
酸化防止剤(F1)(ヒンダードフェノール系酸化防止剤):チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製、商品名Irg1010
酸化防止剤(F2)(チオエーテル系酸化防止剤):旭電化工業(株)製、商品名AO412S。
【0084】
[引張特性]
ISO3167に準じた試験片を射出成形し、ISO527に準拠して引張強度及び引張伸度を測定した。
【0085】
[スクリューへの黒色異物付着量]
東洋精機製作所(株)製のME−25型ラボプラストミル(測定ヘッドはD20−28型一軸押し出し機を使用)を用いて、後述の組成を有する樹脂組成物のペレットを、ホッパー側からダイス側にかけて、180℃、260℃、290℃、290℃、260℃のシリンダー温度で、吐出量1kg/時間で30分間押し出しを行った後、1時間スクリューを停止させた。その後、ポリエチレンでパージし、さらに成形機用洗浄剤(東洋インキ製造(株)製、リオクリン)でパージを行なった。そして、スクリュー表面に付着している樹脂組成物の黒色異物の付着量を目視にて観察し、以下の基準に従ってスクリューへの黒色異物付着量の評価を行った。
【0086】
(評価基準)
A:付着物無し
B:付着物僅かに有り
C:付着物有。
【0087】
[難燃性(UL−94)]
米国アンダーライダーズ・ラボラトリーズのサブジェクト94(UL94)の方法に準じ、5本の試験片(厚み:0.8mm)を用いて、難燃性および樹脂組成物の燃焼に伴う滴下特性について試験し、燃焼レベルを評価した。
【0088】
[表面抵抗率]
表面抵抗率は、超絶縁計(アドバンテスト(株)製、デジタル超高抵抗計R8340A)を用いて測定した(測定電圧500V)。この測定は、試料を温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で24時間調湿した後、環境温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で行った。
【0089】
[耐光変色性]
試験片の初期色相について、L*a*b表色系のL,a,b値を測定した後、その試験片を高圧水銀灯照射試験に供した。この試験では、UV照射機(東芝ライテック(株)製、トスキュア401、高圧水銀灯400W)を使用し、1時間照射した後、試験片の色相を測定した。その時の試験片中央部の温度約100℃である。耐光変色性は、紫外線照射前後の変色の程度(ΔE)で評価した。
【0090】
[物性測定法]
引張試験は、ASTMD638に準処して測定した。
【0091】
実施例1〜5及び比較例1〜3
前記の各成分を表1に示す割合で混合し、二軸押出し機により溶融混練し、ペレット状の樹脂組成物を調製した。次いで、このペレットを用いて射出成形により試験片を作製し、前述の各項目に関して特性の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
表1から明らかなように、本発明の組成物(実施例1〜5)は、蛍光灯丸管口金に必要とされている難燃性、帯電防止性、及び耐光変色性を保持すると共に、黒色異物付着量が非常に少なく、量産時に不良品の発生が激減した。特に、実施例1〜4の組成物については、引張伸度が10%以上であり、靱性も優れている。一方、比較例1〜3の組成物は、スクリューへの黒色異物付着量が多い。
Claims (14)
- ポリエステル系樹脂(A)、末端エポキシ基が封鎖された数平均分子量8000以下のハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)、アンチモン系難燃助剤(C)及び帯電防止剤(D)で構成されたポリエステル系樹脂組成物。
- さらに、リン酸塩(E)及び酸化防止剤(F)から選択された少なくとも一種を含有する請求項1記載の組成物。
- 帯電防止剤(D)が、アニオン性帯電防止剤、カチオン性帯電防止剤及びノニオン性帯電防止剤から選択された少なくとも一種で構成されている請求項1記載の組成物。
- 帯電防止剤(D)が、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩及びアリールスルホン酸塩から選択された少なくとも一種のスルホン酸塩を含む請求項1記載の組成物。
- 酸化防止剤(F)が、ヒンダードフェノール系化合物及びチオエーテル系化合物から選択された少なくとも一種で構成されている請求項2記載の組成物。
- ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)の割合が、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して5〜60重量部である請求項1記載の組成物。
- ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、アンチモン系難燃助剤(C)1〜20重量部及び帯電防止剤(D)0.1〜10重量部の割合で含有する請求項1記載の組成物。
- さらに、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、リン酸塩(E)0.01〜5重量部及び酸化防止剤(F)0.01〜5重量部の割合で含有する請求項1記載の組成物。
- ISO527に準拠した引張伸度10%以上を有する請求1記載の組成物。
- 290℃以上の温度に曝される成形システムに用いられる請求項1記載の組成物。
- 照明部品に用いられる請求項1記載の組成物。
- ポリエステル系樹脂100重量部に対して、末端エポキシ基が封鎖された数平均分子量1000〜8000のハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)10〜30重量部、アンチモン系難燃助剤(C)3〜15重量部、スルホン酸塩とポリアルキレングリコールとを組み合わせた帯電防止剤(D)0.1〜7.5重量部、リン酸金属塩(E)0.05〜3重量部、ヒンダードフェノール系化合物及びチオエーテル化合物を組み合わせた酸化防止剤(F)0.05〜5重量部で構成された照明部品用ポリエステル系樹脂組成物。
- 請求項1記載の組成物で形成された照明部品。
- 請求項1記載の組成物で形成された光源用ホルダー類。
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- 2002-10-10 JP JP2002297872A patent/JP2004131609A/ja active Pending
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