JPH07216162A - 難燃性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

難燃性スチレン系樹脂組成物

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JPH07216162A
JPH07216162A JP130594A JP130594A JPH07216162A JP H07216162 A JPH07216162 A JP H07216162A JP 130594 A JP130594 A JP 130594A JP 130594 A JP130594 A JP 130594A JP H07216162 A JPH07216162 A JP H07216162A
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JP130594A
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Min Chon Shii
シー・ミン・チョン
Ton Pii Shue
シュエ・トン・ピー
Cho Shian Chen
チェン・チョー・シアン
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Chi Mei Corp
Original Assignee
Chi Mei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 スチレン系樹脂 100重量部に対して、臭素含
有量40重量%以上の臭素化エポキシ樹脂〔難燃剤
(I)〕6〜50重量部と、臭素含有量50重量%以上の臭
素化ジフェニルアルカン類〔難燃剤(II)〕 0.5〜30重
量部と、難燃助剤1〜30重量部を配合してなり、かつ難
燃剤(I)/難燃剤(II) の重量比が 0.2〜10である難
燃性スチレン系樹脂組成物。 【効果】 良好な難燃性、引張強度、落下衝撃強度及び
耐衝撃性を有し、かつ優れた耐熱性と耐候性を備え、機
械特性が優れた成形物を容易に成形加工できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃性スチレン系樹脂
組成物に関し、特に、良好な難燃性を有し、且つ、耐衝
撃性、引張強さに優れ、しかも、熱安定性、耐候性にも
優れる難燃性スチレン系樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、スチレン系樹脂は日常生活
に、特に家電用品や商業機器などに既に幅広く使用され
ているものであり、例えば、多くのビデオや、テレビ、
コンピューター等のハウジングがスチレン系樹脂で製造
されている。スチレン系樹脂により構成した製品は価格
が安く、重量が軽く、且つ、機械強度にも優れていると
いう利点があるが、金属に比べて燃焼しやすいという欠
点があるので、樹脂製品の燃焼性が大いに問題とされ
る。そのため、樹脂を難燃化する技術が極めて重要な課
題として注目されている。普通、樹脂製品に難燃性を付
与する方法には、(1) 反応性を有する難燃性物質を、重
合できる単量体と混合して重合反応を行う方法であっ
て、熱硬化性樹脂によく使われる方法と、(2) 非反応性
の難燃性物質を、樹脂そのものと押出機等の混練装置に
より十分に混練させる方法であって、熱可塑性樹脂によ
く使われる方法とがある。
【0003】スチレン系樹脂に難燃特性を付与するため
に、従来技術によく使用される難燃剤としては、ハロゲ
ン含有の有機難燃剤があり、特に塩素又は臭素を含有す
る有機難燃剤が好ましく、例えば、デカブロモジフェニ
ルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、テトラ
ブロモビスフェノールA等が挙げられる。しかし、上記
難燃剤が多く添加されると、樹脂の物性を損なう恐れが
大である。従って、適当な比率で無機難燃助剤を配合す
ることにより、ハロゲン含有の有機物質の使用量を低減
するのが通常であるが、一般に、難燃剤の添加はやはり
スチレン系樹脂物性にはかなり有害である。
【0004】例えば、臭素化ジフェニルエーテルを難燃
剤とし、樹脂に配合すると、その耐候性(変色)が悪
く、且つ、それを成形する時や、その成形物を使用する
時や、その廃棄物を焼却する時など、有害毒物である臭
素化ダイオキシンを生じやすいという問題もある。ま
た、上記臭素化ジフェニルエーテルの中で、物性に優れ
ているデカブロモジフェニルエーテルを使用する場合、
このデカブロモジフェニルエーテルが成形物の表面に滲
み出るという問題、即ち、ブルーミングという現象が起
こるという欠点がある。更に、汎用されているテトラブ
ロモビスフェノールAを採用する場合、成形物の耐熱性
が大幅に低下するのみならず、耐候性(変色)も劣るの
で、用途が頗る限られる。
【0005】これらの問題を解決するために、特開平1
−101350号には、難燃剤として臭素化エポキシ樹
脂をABS樹脂に添加する方法が提案されている。た
だ、上記出願に記載された方法によっては、ABS樹脂
の耐候性及び熱安定性を向上することができるが、難燃
性が不足ぎみである。言い換えれば、ABS樹脂 100重
量部に対し、臭素化エポキシ型樹脂の添加量が30重量部
以下であればUL−94(V−0)の試験に合格しなく
なり、その添加量が30重量部以上であれば製品の耐衝撃
性を著しく損なうことになるので、用途が頗る限られ
る。
【0006】更に、特開平1−170630号には、難
燃剤として未変性の臭素化エポキシ樹脂及び変性した臭
素化エポキシ樹脂を共にABS樹脂に添加する方法が提
案されている。この方法によっては、ABS樹脂の難燃
性を向上することができるが、熱安定性が著しく低下す
るので、その用途にも限りがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のようにスチレン
系の樹脂組成物に、その物理的物性を保持しつつ、優れ
た難燃性を付与することは未だ充分に達成されていな
い。そこで、本発明は難燃性、耐衝撃性、引張強さに優
れ、且つ、熱安定性、耐候性にも優れる難燃性スチレン
系樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、鋭意研究した結果、スチレン系樹脂
に、所定の比率で二種の有機臭素化合物及び難燃助剤を
配合することにより、難燃性、耐衝撃性、引張強さに優
れ、且つ、熱安定性、耐候性にも優れる難燃性スチレン
系樹脂組成物が得られ、更に、一層優れる性質を求める
ために、その中にも塩素化ポリエチレン及び紫外線吸収
剤を配合し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明は、(A) スチレン系樹脂 10
0重量部に対して、(B1) 臭素含有量40重量%以上の臭
素化エポキシ樹脂〔以下、難燃剤(I)とする〕6〜50
重量部、(B2) 臭素含有量50重量%以上の臭素化ジフェ
ニルアルカン〔以下、難燃剤(II)とする〕 0.5〜30重
量部、及び(C) 難燃助剤1〜30重量部を配合してな
り、且つ前記〔難燃剤(I)〕/〔難燃剤(II) 〕の重
量比が 0.2〜10であることを特徴とする難燃性スチレン
系樹脂組成物を提供するものである。
【0010】本発明でいうスチレン系樹脂(A) とは、ス
チレン系単量体40重量%以上、好ましくは50重量%以上
と、これらの単量体と共重合可能な単量体とを共重合さ
せてなるスチレン系重合体を、更にこれらのポリマーを
ゴム状物質により変性してなる耐衝撃性樹脂をいう。
【0011】上記共重合反応に使用されるスチレン系単
量体は、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−メ
チルスチレン、p−クロロスチレン及び2,4,6−ト
リブロモスチレン等から選択される一種又は二種以上の
混合物であり、且つ上記スチレン系単量体と共重合可能
な単量体は、例えばアクリロニトリル、メタクリロニト
リル、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
無水マレイン酸、N−フェニルマレイミド等が挙げら
れ、なお、上記ゴム状物質は、例えば、ポリブタジエン
系ゴム、エチレン/プロピレン系ゴム(EPDM)、及
びアクリレート系ゴム等が挙げられる。
【0012】上記耐衝撃性樹脂は、ゴム変性ポリスチレ
ン、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、MBS樹
脂、ゴム変性スチレン/無水マレイン酸共重合樹脂等が
あり、ABS樹脂、AES樹脂の如くスチレン系重合体
が、アクリロニトリル、スチレン、及び必要に応じて添
加される他の共重合成分、例えばN−フェニルマレイミ
ド、α−メチルスチレン、トリブロモスチレン及びメチ
ルメタクリレート等と共重合したものが衝撃強度の点か
ら特に好ましい。本発明に使用される耐衝撃性樹脂は、
前記ゴム状物質にスチレン系単量体を添加し、必要に応
じてそれらと共重合可能な単量体を加えてグラフト共重
合させて得てもよい。ここで、得られた製品を直接使用
してもよく、グラフト重合により得られたグラフト共重
合体を、ゴムを含有していないスチレン系重合体と混合
することによって得られたものを使用してもよい。
【0013】グラフト重合の方法は塊状重合法、溶液重
合法、乳化重合法、懸濁重合法及びこれらのグラフト重
合法を組み合わせてなる方法(例えば、塊状重合して懸
濁重合を行う方法である)等が挙げられる。グラフト重
合に使用されるゴム状物質の含有量の割合は、一般グラ
フト重合体の10〜80重量%であり、且つ、残部はスチレ
ン系単量体及びそれらと共重合する単量体であり、ま
た、 100重量部の前記耐衝撃性樹脂を製造するためのゴ
ム状物質使用量は、通常5〜40重量部、特に7〜35重量
部が好ましい。
【0014】本発明に用いられる前記スチレン系重合体
の好ましい例は、AS系樹脂、即ちアクリロニトリル、
スチレン、及び必要に応じて添加される他の共重合成
分、例えばN−フェニルマレイミド、α−メチルスチレ
ン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、メチルメ
タクリレート、無水マレイン酸、メタクリル酸等を共重
合させてなる樹脂、或いはMS系樹脂、即ちメチルメタ
クリレート、スチレン、及び必要に応じて添加される他
の共重合成分例えばN−フェニルマレイミド、トリブロ
モスチレン、無水マレイン酸、メタクリル酸等を共重合
させてなる樹脂等が挙げられる。
【0015】これらのAS系樹脂、MS系樹脂を製造す
る方法は、前記グラフト重合体を製造する各種重合方法
のいずれかでよい。
【0016】本発明に使用される(B1)臭素化エポキシ樹
脂〔難燃剤(I)〕の臭素含有量は40重量%以上、特に
45〜63重量%が好ましく、臭素含有量が40重量%を下回
ると、難燃性に優れるスチレン系樹脂組成物が得られな
くなる。本発明に使用される(B2)臭素化ジフェニルアル
カン〔難燃剤(II)〕の臭素含有量は50重量%以上、特
に77重量%以上が好ましいが、臭素含有量が50重量%を
下回ると、同様に難燃性に優れるスチレン系樹脂組成物
が得られなくなる。
【0017】難燃剤(I)は、通常、重量平均分子量 5
00〜20000 の化合物が用いられ、その重量平均分子量が
500未満の場合は、熱安定性を持つ樹脂組成物が得られ
難くなり、逆に、その重量平均分子量が20000 を超えた
場合、相溶性が劣るので、製品の耐衝撃性が低減する傾
向がある。
【0018】本発明に使用される難燃剤(I)の代表的
化合物としては、臭素含有ビスフェノールAとエピクロ
ロヒドリンとを反応させて得られるものや、この臭素を
含有したエポキシ樹脂と臭素含有ビスフェノールAとの
反応により得られるエポキシ基又はフェノール基を末端
に有する高分子量臭素化エポキシ樹脂も本発明に用いら
れ、更に、エポキシ基を有する臭素化エポキシ樹脂を、
フェノール、アルキルフェノール、ブロモフェノール、
トリブロモフェノール、トリクロロフェノール、ペンタ
ブロモフェノール、ペンタクロロフェノール等と反応さ
せて得られる、末端基がこれらフェノール類でエーテル
化されたものを用いることもできる。
【0019】また、本発明に使用される難燃剤(II)の
一例として下記の構造式により表されるものが挙げられ
る。
【0020】
【化1】
【0021】〔式中、nは1〜10の数であり、x,yは
x+yが4≦x+y≦10となる数である。〕 上記難燃剤(II)は、通常、分子量約 480〜約1090、、
好ましくは 950〜1000の化合物を使用する。その代表的
化合物としては臭素化ジフェニルエタンがあり、該臭素
化ジフェニルエタンは、ジクロロメタン及びジフェニル
エタンを臭素とともに反応装置に入れ、更に臭素化を促
進するための触媒を加えて臭素化反応を行わせて得られ
る。上記触媒としては、塩化アルミニウム(AlCl3) 及び
/又は臭素化アルミニウム(AlBr3) 等が挙げられる。
【0022】また、本発明において、難燃剤(I)の使
用量は、スチレン系樹脂(A)100重量部に対して6〜50重
量部、特に10〜30重量部が好ましいが、難燃剤(I)の
使用量が6重量部を下回ると難燃性が不十分であり、50
重量部を超えると耐衝撃性及び熱安定性が不足する。ま
た、難燃剤(II) の使用量は、スチレン系樹脂(A)100重
量部に対して0.5 〜30重量部、特に1〜20重量部が好ま
しいが、難燃剤(II)の使用量が 0.5重量部を下回ると
難燃性が不十分であり、30重量部を超えると流動性が著
しく不足する。
【0023】上記難燃剤(I)/難燃剤(II) の重量比
は、 0.2〜10の範囲、特に1〜5の範囲が好ましいが、
該重量比が 0.2未満の場合では流動性が不足し、逆に10
を超える場合、加工の熱安定性が著しく欠けている。前
記難燃剤(I)及び難燃剤(II) は、粉末状、フレーク
状、粒状等の形状のものをスチレン系樹脂(A) に配合し
て使用することができる。
【0024】本発明においては、十分な難燃性を得るた
めに難燃助剤(C) が使用される。難燃助剤としては、三
酸化二アンチモン(Sb2O3) 、五酸化二アンチモン(Sb
2O5) 、三酸化二鉄(Fe2O3) 、ホウ酸塩類、水酸化マグ
ネシウム[Mg(OH)2] 、及び水酸化アルミニウム[Al(O
H)3] から選ばれた少なくとも1種の化合物を使用す
る。その使用量はスチレン系樹脂(A)100重量部に対して
1〜30重量部であり、2〜20重量部がより好ましく、特
に4〜12重量部が最も好ましい。
【0025】更に本発明においては、スチレン系樹脂 1
00重量部に対して塩素化ポリエチレン(CPE)1〜20
重量部を配合すると、衝撃強度を一層改良することがで
きる。この際、塩素化ポリエチレンの使用量が1重量部
を下回ると、衝撃性を改良する効果が乏しく、逆に、20
重量部を超える場合、引張強さ及び熱安定性が低減する
ことになる。衝撃強度の点から、前記塩素化ポリエチレ
ンは特に結晶(化)度1〜45%、且つ塩素含有量20〜50
重量%を有するものが好ましい。
【0026】本発明には、スチレン系樹脂 100重量部に
対して更に紫外線吸収剤(以下、UV吸収剤と称する)
0.02〜2重量部を配合すれば、耐候性を一層改良するこ
とができるが、UV吸収剤の使用量が0.02重量%未満の
場合、耐候性の改良に至らず、逆に、2重量部を超える
と、耐候性の更なる改良はない上、コストが高くなるの
で、経済的に無意味である。前記UV吸収剤としては、
ベンゾトリアゾール系化合物が用いられ、その代表的な
化合物は、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、即ち、下記に示す構造のも
のがある。
【0027】
【化2】
【0028】また、一般に、臭素系化合物又は塩素化ポ
リエチレン等に存在しているハロゲン原子は、加熱され
た時ハロゲン化水素を発生する傾向があるので、このハ
ロゲン化水素は難燃性スチレン系樹脂の劣化を促進し、
熱による変色をもたらすという問題が起こる。この問題
を防止又は抑制するため、本発明のスチレン系樹脂組成
物には、通常、熱安定剤として金属石鹸、金属酸化物、
有機スズ化合物等のハロゲン化水素吸収剤をスチレン系
樹脂 (A) 100重量部に対して 0.1〜10重量部添加され
る。
【0029】また、本発明のスチレン系樹脂組成物に
は、必要に応じ、フェノール系酸化防止剤、リン系安定
剤、硫黄系酸化防止剤、滑剤(例えば、低分子量ポリエ
チレンワックス、有機ポリシロキサン、高級脂肪酸の金
属塩類、高級脂肪酸アミド類等)、分散剤等をスチレン
系樹脂 (A) 100重量部に対して0.01〜7重量部添加する
ことができる。
【0030】本発明のスチレン系樹脂組成物は、スチレ
ン系樹脂、難燃剤(I)及び難燃剤(II)、三酸化二ア
ンチモン等の難燃助剤を必須成分として含有し、好まし
くは塩素化ポリエチレン及びUV吸収剤を配合すると共
に、必要に応じて脱ハロゲン化水素防止剤、フェノール
又は硫黄系酸化防止剤等を添加し、更に、熱可塑性樹脂
の成形を改良するための光安定剤、充填剤、着色剤、滑
剤、可塑性及び帯電防止剤を適量に加えてもよく、これ
により、所定の特性を持つ樹脂組成物が得られる。ま
た、上記のほかに、本発明のスチレン系樹脂組成物にお
いては、その他の重合体、例えばポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリフ
ェニレンエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタク
リレート、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、
ポリプロピレン、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体、水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、
水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体等を混
合して使用してもよいが、一般に、その配合量はスチレ
ン系樹脂(A) 100 重量部に対して5〜200 重量部が好ま
しい。
【0031】本発明のスチレン系樹脂組成物を得るため
の混合方法は、一般に広く用いられているヘンシェルミ
キサー等により混合した後、更に押出混合機、バンバリ
ーミキサー、又はニーダー等のような混合機により熱溶
融混合を行う。
【0032】混合方法として熱溶融混練、或いは、後述
の成形方法により成形する時、もし本発明のスチレン系
樹脂組成物を高温範囲で処理すると、熱分解反応又は脱
ハロゲン化水素反応が起こりやすいので、 150〜 230℃
の温度範囲で行う方が望ましい。
【0033】本発明のスチレン系樹脂組成物を成形する
ときは、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法及び中空
成形法等が適用される。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明の範囲はこれらに限られるものではない。ま
た、各実施例中に記載の部又は%はそれぞれ重量部又は
重量%を示す。
【0035】実施例1 スチレン系樹脂としてABS樹脂〔商標名:ポリラック
(Polylac) PA-747、アクリロニトリル22%、スチレン
57%、ブタジエン21%、ゴムの平均粒径0.31μm、チー
・メイ・コーポレイション製〕を用い、これと臭素含有
量59%を有する臭素化エポキシ樹脂〔難燃剤(I)〕、
デカブロモジフェニルエタン〔難燃剤(II)〕、及びSb
2O3 とをそれぞれ表1に示す量で用い、これらと熱安定
剤であるジブチル錫マレエート 1.0部とを、ヘンシェル
ミキサーにより混合した後、排気口付二軸押出機〔バレ
ル温度 200〜 210℃、ダイヘッド温度 220℃〕により押
し出して、ペレット状の難燃性樹脂(即ち、表1中の試
験番号1〜3の本発明品)が得られた。
【0036】比較例1 実施例1で用いた難燃剤(I)と難燃剤(II)を表1に
示す量で配合して、実施例1と同様にして比較品(表1
中の試験番号4〜7)を得た。
【0037】上記した難燃性樹脂は、ASTM D-63
8、ASTM D-256、ASTM D-1238 、UL−垂
直燃焼試験(厚み1/16インチ) の方法に基づき、それ
ぞれ引張強度試験、アイゾット衝撃試験、流動性試験、
難燃性試験を行い、また、熱安定性試験を以下の方法で
行った。
【0038】熱安定性試験は、一定の条件下で射出成形
する場合において、試験樹脂を射出成形機におけるバレ
ルに10分間滞留させた後、成形したシートの色相を、滞
留せずに成形したシートの色相と比べる。その結果を下
記のように示す。 ○:色が変わらない △:やや黄色になる ×:黄色になる これらの試験結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】実施例2 ABS樹脂〔商標名:ポリラック(Polylac) PA-74
7〕、臭素含有量が59%の臭素化エポキシ樹脂〔難燃剤
(I)〕、デカブロモジフェニルエタン〔難燃剤(I
I)〕、Sb、及び結晶化度2%且つ塩素含有
量が35%の塩素化ポリエチレン(CPE)をそれぞれ表
2に示す量で配合し、実施例1と同様にして難燃性樹脂
組成物(即ち、表2の試験番号8〜13の本発明品)を
得、実施例1と同様に試験を行った。その結果を表2に
示す。
【0041】
【表2】
【0042】実施例3 ABS樹脂〔商標名:ポリラック(Polylac) PA-74
7〕、臭素含有量が59%の臭素化エポキシ樹脂〔難燃剤
(I)〕、デカブロモジフェニルエタン〔難燃剤(II)〕、
Sb2O3 、及びUV吸収剤をそれぞれ表3に示す量で配合
し、実施例1と同様にして難燃性スチレン系樹脂組成物
(即ち、表3の試験番号15〜19の本発明品と、試験番号
14の比較品)を得、更に実施例1と同様に試験を行っ
た。また、耐候性試験として、耐候性試験機中に試験片
を 100時間曝露して色相の変化を観察して、その結果を
次のように評価する。 ○:変色せず △:やや黄色に変色する ×:黄色に変色する
【0043】
【表3】
【0044】実施例4 表4に示す種々のスチレン系樹脂、臭素含有量が59%の
臭素化エポキシ樹脂〔難燃剤(I)〕、デカブロモジフ
ェニルエタン〔難燃剤(II)〕、Sb2O3 、実施例2で用
いたUV吸収剤及び実施例2で用いたCPEを、それぞ
れ表4に示す量で熱安定剤とするジブチル錫マレエート
1.0部と配合し、実施例1と同様にして難燃性スチレン
系樹脂組成物(即ち、表4の試験番号20〜22の本発明
品)を得、更に実施例3と同様に試験を行った。
【0045】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NJN

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) スチレン系樹脂 100重量部に対し
    て、(B1) 臭素含有量40重量%以上の臭素化エポキシ樹
    脂〔以下、難燃剤(I)とする〕6〜50重量部、(B2)
    臭素含有量50重量%以上の臭素化ジフェニルアルカン
    〔以下、難燃剤(II)とする〕 0.5〜30重量部、及び
    (C) 難燃助剤1〜30重量部を配合してなり、且つ前記
    〔難燃剤(I)〕/〔難燃剤(II) 〕の重量比が 0.2〜
    10であることを特徴とする難燃性スチレン系樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 スチレン系樹脂 100重量部に対して臭素
    化エポキシ樹脂〔難燃剤(I)〕10〜30重量部を配合し
    てなる請求項1記載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂 100重量部に対して臭素
    化ジフェニルアルカン類〔難燃剤(II)〕1〜20重量部
    を配合してなる請求項1又は2記載の難燃性スチレン系
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 難燃助剤が、三酸化アンチモン(Sb2O3)
    、五酸化アンチモン(Sb2O5) 、三酸化二鉄(Fe2O3) 、
    ホウ酸塩類、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2] 、及び水酸
    化アルミニウム[Al(OH)3] から選ばれた少なくとも一種
    であり、且つその配合量がスチレン系樹脂100 重量部に
    対して4〜12重量部である請求項1〜3の何れか1項記
    載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 スチレン系樹脂 100重量部に対し、更に
    塩素化ポリエチレン1〜20重量部を配合してなる請求項
    1〜4の何れか1項記載の難燃性スチレン系樹脂組成
    物。
JP130594A 1994-01-11 1994-01-11 難燃性スチレン系樹脂組成物 Pending JPH07216162A (ja)

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