JP3818034B2 - 波型鋼板ウェブpc橋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、上下のコンクリート床版をつなぐウェブ部に波型鋼板を用いた波型鋼板ウェブPC橋、特にその波型鋼板と上下のコンクリート床版との接合部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
PC橋梁の軽量化を目的として、図3に示すように上下のコンクリート床版1,2をつなぐウェブ部に波型鋼板3を用いた波型鋼板ウェブPC橋が開発されている。
【0003】
これは、従来のPC橋梁のウェブ部を波型鋼板3で置き換えることにより自重を軽減し、橋梁構造の合理化を図るものである。また、波型鋼板3は軸方向剛性がほとんどないため、コンクリート部分に対するプレストレス導入効率の向上が図れる。
【0004】
なお、図3において、符号1a,2aはそれぞれ上下の床版1,2のコンクリート中に埋設されたプレストレス導入用の内ケーブルを指し、4は上下の床版1,2と両側のウェブ部を構成する波型鋼板3とでボックス型に囲まれた内側に配置したプレストレス導入用の外ケーブルを指している。また、符号5はウェブ部の剛性を補うためのコンクリート製のデビエータである。
【0005】
従来、このようなウェブ部の波型鋼板3と上下のコンクリート床版1,2の接合部としては、以下のような構造が提案されている。
(1) 波型鋼板3の上部に貫通孔21を設け、この貫通孔21に鉄筋22を橋軸直角方向に貫通させて上下床版1,2のコンクリート内に埋め込み、波型鋼板3とコンクリート床版1,2の一体化を図ったもの(図4参照)。
(2) 波型鋼板3にフランジ23を溶接し、そのフランジ23にアングル24(図5参照)やスタッド25(図6参照)を溶接してアングル24あるいはスタッド25のせん断抵抗により上下のコンクリート床版1,2との一体化を図ったもの。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、以下のような問題点がある。
(1) 貫通鉄筋を用いる方法では、波型鋼板のコンクリートへの埋込み部に空気、水、鉄の3重点が存在し、腐食に対して極めて弱点となる部位が生じる。
(2) また、貫通鉄筋を用いる方法では、波型鋼板の母材の断面欠損が生じるため、その補強が必要となり、コスト増加につながる。
(3) アングルあるいはスタッドをフランジに溶接する方法では、コンクリートとの一体化はフランジとアングル、スタッド間の溶接の品質に左右されやすい。また、溶接量が多くなり不経済である。
【0007】
本願発明は、従来技術における上述のような課題の解決を図ったものであり、波型鋼板ウェブの断面欠損や腐食を生ずることなく、コンクリート床版との一体化が図れる、経済的な構造の波型鋼板ウェブPC橋を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る発明は、上下のコンクリート床版をつなぐウェブ部に波型鋼板を用いた波型鋼板ウェブPC橋において、前記波型鋼板の上端および/または下端にCT形鋼(カットティー)のフランジを接合し、前記CT形鋼のウェブが前記床版のコンクリート内に埋設されるようにしてなり、前記T形鋼のウェブには複数の貫通孔が形成されており、隣り合う前記貫通孔に対しコの字状に曲げたせん断補強筋をそのコの字の上下方向が前記CT形鋼の長手方向となるように貫通させてあることを特徴とするものである。
【0009】
本願の請求項2に係る発明は、上下のコンクリート床版をつなぐウェブ部に波型鋼板を用いた波型鋼板ウェブPC橋において、前記波型鋼板の上端および/または下端にCT形鋼のフランジを接合し、前記CT形鋼のウェブが前記床版のコンクリート内に埋設されるようにしてなり、前記T形鋼のウェブには複数の貫通孔が形成されており、前記貫通孔に対しコの字状に曲げたせん断補強筋をそのコの字の上下方向が前記CT形鋼の長手方向と直角な方向となるように貫通させてあることを特徴とするものである。
【0010】
CT鋼は、ウェブと反対側のフランジ面と波型鋼板の上端(上床版側)または下端(下床版側)を溶接などにより接合する。
【0011】
この場合の空気、水、鉄の3重点は、CT形鋼のフランジ端部となり、波型鋼板ウェブ自体の耐久性に与える影響は少なくなる。
【0012】
CT形鋼のウェブに貫通孔を設ければ、ウェブ部分をそのまま孔あき鋼板ジベル的に用いることができる。また、この貫通孔にコの字状に曲げたせん断補強筋を貫通させてコンクリート中に埋め込むことで、フランジとコンクリートの界面に作用するせん断力を効率良く伝達することができ、より床版と波型鋼板ウェブの一体性を高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本願の請求項1に係る波型鋼板ウェブPC橋の一実施形態について、ウェブを構成する波型鋼板3の上部を示したものである。
【0014】
この例では、波型鋼板3の上端にカットティーなどのCT形鋼6のフランジ6bを溶接し、ウェブ6aを上方へ突出させている。ウェブ6bには所定の間隔で貫通孔7が設けられており、コの字状に曲げたせん断補強筋9が隣り合う貫通孔7にそのコの字の上下方向がCT形鋼6の長手方向となるように挿入されている。
【0015】
図2は、本願の請求項2に係る波型鋼板ウェブPC橋の一実施形態について、ウェブを構成する波型鋼板3の上部を示したものである。
【0016】
この例ではコ字状に曲げたせん断補強筋10を各貫通孔7に対し、そのコの字の上下方向がCT形鋼6の長手方向と直角な方向となるように貫通させ、一方向に揃えて配置してある
【0017】
波型鋼板ウェブPC橋の桁全体としての構成は、従来の技術の項で述べた図3のものとほぼ同様であり、図3の上床版1のコンクリート内にCT形鋼6およびコの字状に曲げたせん断補強筋がそのコの字の上下方向がCT形鋼6の長手方向または長手方向と直角な方向となるように埋設される形で一体化される。また、波型鋼板3の下端と下床版2との関係も同様に考えることができるが、どちらか一方のみにCT形鋼6を介した接合構造を適用することもあり得る。
【0018】
【発明の効果】
請求項1、2に係る発明では、床版のコンクリートから伝達されたせん断力は、CT形鋼やCT形鋼に貫通されているコの字状に曲げたせん断補強筋を介して波型鋼板ウェブに伝達され、また波型鋼板自体には断面欠損がない。
【0019】
波型鋼板ウェブはCT形鋼のフランジを介してコンクリート床版と一体化されているため、波型鋼板自体の腐食に対する危険性は極めて低い。
【0020】
さらに、従来のアングルあるいはスタッドの溶接などが不要となることから経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願の請求項1に係る発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 本願の請求項2に係る発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図3】 波型鋼板ウェブPC橋の一般的な形態を示す斜視図である。
【図4】 従来例を示す斜視図である。
【図5】 他の従来例を示す斜視図である。
【図6】 さらに他の従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…上床版、1a…内ケーブル、2…下床版、2a…内ケーブル、3…波型鋼板、4…外ケーブル、5…デビエータ、6…CT形鋼、6a…ウェブ、6b…フランジ、7…貫通孔、9…コの字状に曲げたせん断補強筋、10…コの字状に曲げたせん断補強筋
Claims (2)
- 上下のコンクリート床版をつなぐウェブ部に波型鋼板を用いた波型鋼板ウェブPC橋において、前記波型鋼板の上端および/または下端にCT形鋼のフランジを接合し、前記CT形鋼のウェブが前記床版のコンクリート内に埋設されるようにしてなり、前記CT形鋼のウェブには複数の貫通孔が形成されており、隣り合う前記貫通孔に対しコの字状に曲げたせん断補強筋をそのコの字の上下方向が前記CT形鋼の長手方向となるように貫通させてあることを特徴とする波型鋼板ウェブPC橋。
- 上下のコンクリート床版をつなぐウェブ部に波型鋼板を用いた波型鋼板ウェブPC橋において、前記波型鋼板の上端および/または下端にCT形鋼のフランジを接合し、前記CT形鋼のウェブが前記床版のコンクリート内に埋設されるようにしてなり、前記CT形鋼のウェブには複数の貫通孔が形成されており、前記貫通孔に対しコの字状に曲げたせん断補強筋をそのコの字の上下方向が前記CT形鋼の長手方向と直角な方向となるように貫通させてあることを特徴とする波型鋼板ウェブPC橋。
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