JP3814097B2 - 走査型トンネル顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は走査型トンネル顕微鏡(STM)等の走査型顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来のSTMステージは、試料移動機構、探針アプローチ機構等の駆動機構はステージ部に一体化された固定式構造で、分離不可能になっていた。そのため雰囲気の異なる環境下でSTM像を見たい場合には、個別にチャンバーごとにSTMステージをそっくり必要な数だけ構成しなければならない。例えば、図23に示すように、試料ステージ2、試料3、探針スキャナー4、粗動機構5が、それぞれフランジ6に固定されてチャンバ1に装着される。このような構成では、超伝導磁石を用い、高磁界、極低温の中で観察する場合、STMステージを超伝導磁石の中に入れるのは困難である。超伝導磁石を極低温まで冷却できるように試料等を入れる口は細く長くなっていて極低温まで冷やす所は熱容量が小さく設計されている。このような条件のもとでSTMステージを入れるためには小さく設計しなければならない。
【0003】
このように、試料温度を室温から低温に変化させてSTM像の観察を行うことを考えると、フランジに固定されたSTMユニット全体を設定温度の低温環境に置くことが理想ではあるが、従来の構成では現実的ではない。これを実現するには巨大な超高真空かつ冷却装置の中にフランジユニットを置かなければならず、試料、探針交換時に再び室温に戻すことを考えると困難である。従って、従来行われているように、STMユニットを部分的に冷却することになる。試料ステージ、或いは、試料ステージに固定された試料ホルダ、或いは試料ホルダに熱絶縁されて配置された試料のみを設定した温度に冷却することは可能ではある。しかし、絶えず熱流入を受け、STM観察を安定させることが難しいなど、別の問題が生じる。また、試料は設定温度まで冷却できたとしても、室温の探針をアプローチさせた場合、すなわち、STM観察中は、探針と試料面との間に輻射等の影響を受け、試料温度に疑問が残る。探針も冷却すればよいが、室温中で細い探針を低温にすることには、熱流入が大きく限界がある。
【0004】
また、従来の構成では、温度環境、雰囲気ガス、蒸着物等が違う異なる環境に試料を置いた時の違いを明確にすることが難しい。例えば、極低温まで冷却できる位置に試料を置いた場合、目で観察できないため試料が本当に設定した環境になっているのかという問題が絶えず残り、また、細く長い筒の底でのSTM観察はSTMテージを見ることができないため、STM像が良く見えない場合その原因がどこにあるのか分からなくなってしまう。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためのもので、雰囲気の異なる環境下での像観察を容易に行えるようにするとともに、設定した環境下での像観察であるか否かの確認が行えるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、試料ステージと、該ステージ上に配置された試料に対向して設けられた探針が取り付けられたスキャナーと、スキャナーを駆動する粗動機構と、電極端子とを一体化して設けたセルユニットと、該セルユニットを把持するピンが先端部に形成された搬送ロッドとを備え、前記搬送ロッドによりセルユニットを把持して異なる環境の真空チャンバ間を移動可能にしたことを特徴とする。
また、本発明は、異なる環境の各真空チャンバに、前記セルユニットの電極端子と接続するコネクタが設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、コネクタの少なくとも1つはスライドコネクタであることを特徴とする。
また、本発明は、セルユニット頂部に搬送ロッド先端部のピンと係合して回転可能なテーパー面が形成された羽根を有する回転板を備えるとともに、前記真空チャンバ底部壁に固定ブロックが形成され、前記ピンによる係合を外す搬送ロッドの回転動作により前記羽根のテーパー面が固定ブロック下面に入り込んでセルユニットが下側に押圧固定されることを特徴とする。
また、本発明は、セルユニットの電極がスプリング内蔵電極からなり、前記固定ブロックによりセルユニットを押圧固定したとき、前記スプリング内蔵電極が真空チャンバ側の固定電極と弾性接触することを特徴とする。
また、本発明は、セルユニットの粗動機構を駆動する回転伝達軸を備え、前記回転伝達軸に軸方向の長さの変化を吸収する回転伝達継手を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、セルユニットの粗動機構を平歯車を介して駆動する回転伝達軸を備え、粗動機構と回転伝達軸の平歯車の各歯の全周に渡ってテーパー面を形成したことを特徴とする。
また、本発明は、セルユニット頂部に、搬送ロッドの先端が挿入されるラッパ状のガイド孔が形成されたガイドを形成したことを特徴とする。
また、本発明は、スキャナーの外面3箇所を平坦面として3点支持し、その中の1点は弾性体で支持するようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、スキャナー中心からずれた位置に試料蒸着用の偏心孔を形成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一例を説明する図で、図1(a)は像観察部を示す図、図1(b)はSTMセルを示す図である。
STMセルが置かれる真空容器は、上部チャンバ9と細長い下部チャンバ8からなっていて、図示しない真空ポンプにより超高真空に保たれ、上部チャンバ9は常温、下部チャンバ8は液体ヘリウムタンク7で極低温に保たれている。STMセル5は、図1(b)に示すように、電線や駆動軸が切り離し可能なカートリッジタイプのユニット化されたカプセル構造であり、カプセル内に粗動機構13、スキャナー14、探針ホルダ15、探針16が設けられ、これに対向して試料18が試料ホルダ17に取り付けられ、カプセルには端子20が設けられている。そしてSTMセル5は、トランスファーユニット1により、上部チャンバ、下部チャンバの位置へ移動できるようになっている。下部チャンバでは、セットされた位置において電線や駆動軸がカプセルに結合され、上部チャンバではステージサポート11を介して電線や駆動軸が結合される。ステージサポート11はベローズ12により移動可能で、トランスファーユニット1でSTMセル5を移動するときの妨げにならないように構成されている。トランスファーユニット1は、トランスファーロッド3、チャック4から構成されており、回転導入器2を回転することにより、トランスファーロッド3が上下し、その先端のチャック4をSTMセルに結合してSTMセルを移動させる。ゲートバルブ10は他の真空容器との間により試料等の出し入れ時に開閉するバルブである。
【0008】
このような構成において、まず、トランスファーユニット1を操作し、STMセル5を上部チャンバ9の所定位置に移動させてステージサポート11上に置くと、ステージサポート11を介して電線や駆動軸がSTMセル5に結合されて常温での観察が行われる。この位置では目視可能であるので、STM像が得られるか否かの予備観察として位置付けられる。ここで、STM像が得られることを確認した後、トランスファーユニット1を操作し、STMセルを下部チャンバ8の底部に移動させる。下部チャンバ8の底部においては、電線や駆動軸がSTMセル5に結合されて極低温での観察が行われる。この位置ではSTMセル5は目で見ることはできないが、予備観察で正常にSTM像が得られることが確認されているので問題はない。万一、STM像が良く見えない場合でもその原因がどこにあるかのチェックも容易となる。
【0009】
次に、カプセル化したSTMセルの例と、これを異なる環境のチャンバに入れる例について説明する。
図2は本発明のSTMセルの例を示している。
STMセルは円筒形あるいは角柱形等からなり、セルの中に試料ステージ19に取り付けられて試料ホルダ17、試料18が設けられ、さらに、差動ネジ21を介して駆動されるZ粗動機構13a、X,Y粗動機構13bからなる粗動機構、PZTスキャナー14、探針ホルダ15、探針16が一体化して組み込まれ、キャップ部分に16個の測温用、加熱用等の電極20が設けられている。このSTMセルを必要な環境に置けば、試料を含めてセル全体がその環境中にあることになり、その結果、STM像観察中でも試料面の環境変化もなく、安定したSTM像観察が可能となる。
【0010】
図3は図2のSTMセルを異なる環境のチャンバに入れる例を示す図である。
搬送用ロッド3は90°旋回できるようになっており、このロッドを用い、ゲートバルブ10を開閉してSTMセル5を異なった環境の超高真空(UHV)チャンバA、B、C間で移動可能である。従って、ある温度環境のチャンバ内にSTMセルを置けば、しばらく時間を置くことにより、セル全体がその温度になる。探針を試料にアプローチさせて、STM像観察を行う場合において、探針と試料の温度差、試料と試料ホルダ、試料ステージの温度差がないため、試料温度の変化がなく、このため試料が安定した温度にあるとみなすことができ、さらに温度勾配もないため、熱ドリフトも抑えられる。従って、安定したSTM像観察を行うことができ、試料の電子状態などの物理特性が厳密に調べられる。また、一体化に伴い、STMユニットを小さく、軽く、固くすることができ、固有振動数を上げて、振動に対して強い構造とすることができる。
【0011】
上記のようにフランジ等に固定されるSTMではなく、移動可能なカプセルタイプのSTMの駆動方法についてより詳細に説明する。
前述したように、STMセルは搬送ロッドを用いて環境の異なるチャンバ間を移動でき、セル全体を環境温度にすることができるので、熱流入のない安定した状態でSTM像観察を行うことができ、また、一体化に伴い、固有振動数を上げて、振動に対して強い構造とすることができる。しかし、STMセルを駆動する場合、トンネル電流取り出しライン、一般的に圧電素子からなるスキャナーを駆動するための電圧供給ライン、試料−探針間のバイアス電圧供給ライン等が必要である。このためのリード線をどうするかが問題となる。
【0012】
図4は外部のSTMコントローラからリード線を引回して2つの環境下を移動するSTMセルを説明する図である。
図4(a)は環境A、温度AのUHVチャンバ内にSTMセル5が置かれた状態にあり、このように外部のSTMコントローラ25からSTMセル5までリード線を引き回しては、電気的接続は確実であるが、STMセルを容易に移動できるという利便性が失われる。即ち、図4(b)に示すように、環境B、温度BへSTMセル5を移動した場合、リード線が他の部分に絡まったりして断線する可能性がある。また、温度の異なる環境へSTMセルを移動する場合、リード線からの熱流入が起こって熱的安定性が失われる可能性がある。また、図4(c)に示すようにゲートバルブ10がある場合は、STMセルを送り込んだ後搬送ロッドをはずしてもリード線が残るためにゲートバルブを閉じることができなくなる。また、環境Aが室温で環境Bが低温の場合、AからBへの移動はよいが、BからAへの移動の際には、リード線が冷却されて硬化しており移動時に断線する可能性もある。
【0013】
図5はコネクタを配置したSTMセル駆動方法を示す図である。
図5(a)(縦に移動する場合)、図5(b)(横に移動する場合)に示すように、各環境のもとにリード線コネクタ26、27を配置してSTMコントローラと接続しておき、STMセルを各環境に置いたときSTMセルの電極端子がこれと接続するようにする。こうして、STMセルを異なる環境間で移動するとき、STMセルのみを移動し、コネクタの位置に置くことで、STM駆動のためのコントローラ25との接続を行うことができる。もちろん、異なる環境は2個に限定されるものではない。
【0014】
図6はスライドコネクタを用いた例を説明する図である。
図6(a)はSTMセル側の電極20とスライドコネクタとの接続前の状態を示し、スライドコネクタは固定電極30に板バネ30aを取り付けたもので、図示するようにセルを上から下へ移動したときセル側壁をスライドし、図6(b)に示すようにセルの側面に固定されたセル側電極20と接続する。
このように、STMセルは、図のように環境の中央に配置されるとは限らず、場合によってはある環境の内壁、例えばUHVの場合はチャンバの内壁に接触させるようにしてもよく、搬送用のロッドは装着したままでよく、内壁のどこか(底部)に固定して搬送ロッドとSTMセルを分離してもよい。コネクタの位置は、STMセルをどこに配置するかを考慮して配置し、UHVの場合にはチャンバに電流導入端子を付ける。
【0015】
図7はSTMセルの形状を説明する図である。
図7はSTMセルを上方から見た図であり、図7(a)は角柱の場合、図7(b)は円筒形の場合を示しており、このようにSTMセルは円筒形の場合も角柱の場合あり得る。また、電極数も適宜変更可能である。
【0016】
次に、STMセルの位置決めと固定法について図8〜15により説明する。
STMセルをクライオスタット内部に配置して冷却する場合、効率良く冷却するためにはクライオスタット内部で適切に固定しなければならない。また、STMセルを駆動するためにはプリアンプ、STMコントローラとリード線等を適切に固定しなければならない。前述したように、STMセル自体は搬送ロッドなどで容易に移動でき、所定の位置でコネクタを利用して接続することにより、リード線を引き回すことは避けられる。しかし、効率良く熱伝導を行うこと、STMセルが振動しないようにすること、電極を確実に接触させること、複数ある電極同志の位置を間違えないようすることのためには、STMセルの位置決めと固定法が問題となる。
【0017】
図8はSTMセルをクライオスタット底部に配置したときの概略図である。
図示するように、搬送ロッドが装着された室温のUHVチャンバ31が防振台35に固定され、このチャンバの下にクライオスタット32が設けられて内部にUHVチャンバ33が構成されている。クライオスタット稼働中は内部UHVチャンバ33は低温にあり、温度コントロールされている。STMセルに装着された試料を冷却する場合には、UHVチャンバ31内にあったSTMセル5をUHVチャンバ33の底部に搬送ロッド3で送り込み、密着固定する。リード線とチャンバ内固定電極30をクライオスタット内のUHVチャンバ33の底部に配置しておき、STMセル5が搬送ロッド3で搬送されて底部に配置されるときSTMセル側電極と固定電極とが接触する。冷却効率を上げるためにSTMセルの振動を抑える必要があり、そのためSTMセル側電極と、固定電極の接触をそれぞれ確実にし、STMセルの位置決めと固定を確実に行う必要がある。
【0018】
図9はクライオスタット内部チャンバ底部を示す図で、図9(a)は平面図であり、そのb視野、c視野がそれぞれ図9(b)、図9(c)である。
図示するように、クライオスタット内部UHVチャンバ33の壁部の所定高さ位置に対向してSTMセルを固定するための一対の固定ブロック40が対向して設けられている。
【0019】
図10は搬送ロッド先端を示す図(図10(a)はピンと直交する方向から見た図、図10(b)はピンと同方向から見た図)、図11はセルキャップを示す図(図11(a)は平面図、図11(b)は側面図)、図12はセルキャップの下に設けられる回転テーパーを示す図(図12(a)、図12(b)は羽根と同方向からみた平面図と側面図、図12(c)、図12(d)は羽根と直交する方向から見た平面図と側面図)、図13は搬送ロッドでSTMセルを移動させるときの説明図(図13(a)はSTMセルに搬送ロッドを出し入れするときの平面図、図13(b)はSTMセルを搬送中の平面図、図13(c)はチャックの出し入れ可能位置を説明するc視野の側面図、図13(d)はチャックの出し入れ不可位置・セル搬送可能位置を説明するd視野の側面図)図14は電極端子を説明する図(図14(a)は接触前を示す図、図14(b)は接触状態を示す図)、図15はクライオスタット内部チャンバ底部へのSTMセルの固定を説明する図(図15(a)は平面図、図15(b)、図15(c)はそれぞれ図15(a)のb視野図、c視野図)である。
【0020】
図10に示すように、搬送ロッド3の先端には、ロッドの両側に延びる形でピン41が埋め込まれている。一方、図11に示すように、STMセル5の頂部には、STMセルキャップ51が、裏面にはくぼみ51bがそれぞれ設けられており、セルキャップに形成されているロッド挿入口51aに搬送ロッド3の先端が挿入される。セルキャップ51の下には、図12に示すような回転テーパー52が設けられており、その中心にはセルキャップのロッド挿入口51aに対応してロッド受け口52aが形成されるとともに、周縁にはテーパー面Tを有するくさび状の一対の羽根52bが互いに対向する位置に形成されている。なお、52cはピン41が入るくぼみである。そして、図12(a)の状態で搬送ロッド3をセルキャップのロッド挿入口51aを通してロッド受け口52aに挿入し、ロッドを90°回転すると回転テーパー52は図12(c)のように90°回転する。従って、図13(a)、13(c)(図13(a)のc視野図)に示すチャックの出し入れが可能位置においてセルキャップの挿入口51aを通して回転テーパーのロッド受け口52aに搬送ロッド3の先端を挿入し、図13(b)、13(d)(図13(b)のd視野図)に示すチャックの出し入れ不可位置・セル搬送可能位置までロッドを90°回転すると回転テーパーが90°回転し、このときロッド3のピン41はSTMセルキャップ51の裏面の溝に嵌合するので、ロッドを上下させることによりSTMセル5を上下に搬送することができる。なお、STMセルをUHVチャンバ底部に密着固定した時、同時にSTMセル側電極とチャンバ側固定電極も接触する。図14に示すように、STMセル側電極20はスプリング内蔵電極となっており、STMセルが押さえ込まれるとき電極どうしが強く接触する。
【0021】
次に、STMセルの固定について説明すると、図13(a)に示すように、搬送ロッド3をロッド受け口52aに挿入して90°回転し、STMセルを搬送ロッドに接続して(図13(b))、内部UHVチャンバ33の底部に搬送する。図9に示したように、内部UHVチャンバ33の底部には一対の固定ブロック40が設けられており、底部にSTMセルを置いたとき、回転テーパー52の上面が、固定ブロック40の下面より少し上方に位置し、羽根52bは一対の固定ブロックと平行となる。そこで、STMセルがチャバ底面についたとき搬送ロッド3を90°もとの方向に回転する。図15は搬送ロッドを90°もとの方向に回転した状態を示しており、ロッドの回転により回転テーパー52が回転して羽根52bのテーパー面の先端部分が固定ブロック40の下に入り込み、くさび作用により回転テーパーは下側に強く押しつけられ、その結果STMセル本体がUHVチャンバ33の底面に押さえ込まれ、STMセルと内部チャンバ底面は密着する。図15に示すように、STMセルには位置決めピン53が、チャンバ33には位置決めピン受け口43がそれぞれ形成されており、ロッドを90°回転して固定すると同時に位置決めピン53がピン受け口43に入り、各電極どうしはスプリングにより強く接触する。このように、回転テーパーのみが回転し、セル全体は回転しないので電気接点部が摩耗することがなく、長寿命のワッタッチ式電気接点が実現できる。位置決めピン53は中心に対して反対側に非対称な位置に設けられており、位置決めピンが電極より先に接触するので、180°間違っているとピン受け口に入らないので、向きを誤って電極を接続することが防止できる。なお、間違い防止は、ピンとピン受け口の形状の違い等を利用するようにしている。
【0022】
前述したように、セルキャップの挿入口51aを通して搬送ロッド3の先端を挿入して90°回転するとロッド3のピン41がSTMセルキャップ51の裏面に当たり、STMセル5をチャックして上下に搬送することができる。しかし、STMセルが低温チャンバ底部にある場合、目視することができないので、ロッドとセルキャップの挿入口の位置がずれているとうまくロッドを挿入できず、チャッキング不能となってしまう。そこで、図16に示すように、セルキャップ51にロッド3の先端部が挿入しやすいような間口が広く徐々に狭くなるラッパ状のガイド孔が形成されたガイド85を設ける。すなわち、ガイド85にはロッド先端軸より大きめの孔とピンで方位決めされるガイド溝が切られ、かつ孔はピン長より大きめのテーパー孔からなるラッパ状のガイド孔となっている。チャッキングする場合は、ロッド3の先端をラッパ状のガイド孔のテーパー面に沿ってスライドさせて細いストレート孔まで入れ、ピンが入り込んだ後に、ある角度(例えば90°)ピンを回転させると、セルキャップの挿入口とロッドピンがずれてSTMセルをチャッキングすることができる。
【0023】
次に、STMセルへの粗動機構を駆動する伝達機構について説明する。
UHVチャンバ内にあるSTMセルを駆動する場合、回転軸による回転伝達を利用しているが、ベローズ等真空圧の変化による伸縮や温度変化により回転軸の方向に大幅に寸法が変化する。このような寸法の変化が起きても回転軸を通してSTMセルの粗動機構に回転がスムーズに伝達される必要がある。かかる機構について図17、図18を参照して説明する。
【0024】
図17はUHVチャンバに位置するSTMセルへの回転伝達機構を説明する図である。
モータ60から延びる水平方向の回転軸による回転を、室温状態にあるUHVチャンバ31の中心付近でベベルギア61を介して垂直方向の回転伝達軸63に伝達する。例えば、STMセル5はUHVチャンバ31からほぼ2m下部にある低温のUHVチャンバ33の底部に位置し、回転伝達軸先端の回転伝達歯車64と粗動機構13とが噛み合ってX、Y、Z方向の駆動が行われるが、室温から液体ヘリウムまでの温度変化や、真空圧の変化(大気圧〜10-10 Torr)によるベローズの伸縮により、垂直軸方向の寸法が20mm近い変化をする。このような垂直軸方向の寸法変化があっても、回転伝達歯車64と粗動機構13との噛み合いを常時維持するために、回転伝達継手63で寸法変化を吸収する。回転伝達継手63は軸方向の長さ変化を吸収し、回転の伝達は維持するものであればどのような構成のものでもよい。
【0025】
図18は回転伝達継手の例を説明する図で、図18(a)は継手の構造を説明する斜視図、図18(b)は上面図である。
この回転伝達継手は、ベベルギアからの回転が伝えられる伝達軸70に、その先端部から所定高さ位置において両側に突出するピン71を埋め込み、伝達軸70が挿入される伝達軸72に、ピン71と係合する軸方向に所定の長さを有する2つの係合突起73を形成したもので、伝達軸70を伝達軸72に挿入すると、図18(b)に示すようにピン71が係合突起73と係合して回転が伝達される。このような構成であるので、軸方向の長さが変化しても、ピン71と係合突起73とがスライドして係合を維持し、回転を伝達することができる。なお、ピン71の位置、係合突起の軸方向長さは軸方向の長さ変化に応じて適宜選択する必要がある。
【0026】
ところで、本発明のSTMセルは、試料移動機構、探針粗動機構を内蔵する単一のユニットであり、ワンタッチで着脱し、遠隔操作ができる構造でなければならない。このようなSTMセルは、回転伝達機構を工夫する必要があり、そのためのギアについて図19、図20により説明する。
【0027】
図19は回転伝達軸とSTMセルとの係合を説明する図、図20は歯車の構造を説明する図である。
この例では2本の回転伝達軸の先端の平歯車80とSTMセル側の平歯車81とが係合しており、前述したようにUHVチャンバ33の底部にSTMセルを位置させたときに平歯車81が平歯車80に確実、かつ簡単に係合する必要がある。そのために、図20に示すように、伝達軸側、セル側とも平歯車の一歯づつに全周に渡ってテーパー面を形成する。すなわち、図20(a)(歯車の側断面図)この例では2本の回転伝達軸の先端の平歯車80とSTMセル側の平歯車81とが係合しており、前述したようにUHVチャンバ33の底部にSTMセルを位置させたときに平歯車81が平歯車80に確実、かつ簡単に係合する必要がある。そのために、図20に示すように、伝達軸側、セル側とも平歯車の一歯づつに全周に渡ってテーパー面を形成する。すなわち、図20(a)(歯車の側断面図)に示すように、歯82の長さ方向端部にテーパー82aを形成し、図20(b)(歯車の平断面図)に示すように、歯の頂部両側にテーパー82bを形成し、図20(c)(歯車の側面図)に示すように、テーパー82aの両側をカットしてテーパー面82cを形成する。このように、各歯の全周に渡ってテーパーを形成することにより、STMセルを下ろしていって互いの歯を係合させるとき、テーパー部がガイドの役割をしてスムーズに噛み合わせることができ、同様に係合をスムーズに外すことができる。そのため、ワンタッチでの着脱、遠隔操作が可能となる。
【0028】
図21はスキャナーが回転方向、X,Y方向にずれないようにするガイド部を説明する図である。
STMセルを低温の下部チャンバに配置する場合、従来のSTMステージのようにガイド部品であるリニアガイドレール等は使用できないため、スペースをとらず回転方向にずれが生ぜず、X,Y方向にもずれを生じないでZ動が高精度に案内できる構造のガイド部が必要である。図21(a)(平面図)、図21(b)(側面図)に示すように、スキャナー14の3箇所を平坦面とし、2つの面をロッド91で、他の1つの面を弾性押し板90で支持する。ロッド91は丸棒とすることによりスキャナーと線接触となるが、上下2箇所での点接触としてもよい。このような3点支持とすることにより、回転方向、X,Y方向ともずれを生じないようにすることができる。また、図21(c)に示すように、押し板部の構造を、押し板93の真ん中に板バネ94を設けた構造としてこの部分に押しネジ95を当て、左右に引っ張りネジ96を設けて押し板の両端部を引っ張る構造とすることにより、押し板の真ん中部分とスキャナーの平坦面との間のクリアランスを限りなく0に近い、最適なバランスに調整することが可能である。
【0029】
図22は試料表面を蒸着可能にしたSTMセルの例を説明する図で、図22(a)は側面図、図22(b)は側断面図である。
低温のUHVチャンバ33にSTMを配置し、このとき試料表面を蒸着して観察したい場合がある。しかし、スキャナー自身が試料に対して蒸着物の飛行を遮ってしまうため、試料まで蒸着物を到達させることは不可能である。そこで、図22に示すように、スキャナー14の中心から僅かにずれた位置(例えばX方向)に2〜3φの偏心孔87を形成するとともに、中心に対して偏心孔87と反対方向にずれた位置に探針16を設け、スキャナー全体をX方向に±2mm程度移動させるX移動機構を設ける。そして、STMセルをUHVチャンバ33に配置して用いているときにも、このX移動機構で偏心孔87を中心に移動させ、この孔を通して上部のUHVチャンバ31に設けられた蒸着装置(図示せず)から発せられた蒸着物を試料18上に導くことができ、試料表面を蒸着することが可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば以下のような効果が達成可能である。
・STMセルをカートリッジタイプのものとし、極低温における観察で目視できない場合でも、一度見える所で予備観察して確認した後、観察するようにしているので、像がでなかったような場合のチェックを少なくすることができる。また、電線や駆動軸を引き回さなくてもよいのでSTMセルを簡単に移動することが可能となる。
・一体化STMセル構造とすることにより、試料の温度変化による物理特性を調べる場合、STMセル全体を同じ温度にすることができ、その結果、試料の温度設定、計測が容易であり、設定値と実際の試料温度との差や試料面への探針のアプローチ前後での試料温度の差がなくなり、また、探針からの輻射による熱の流入がなく、試料の周囲からの伝導、輻射による熱の流入をなくすことができる。また、STMセルを移動することにより、容易に異なった環境へ試料を置くことができ、超高真空の中では特に有効である。ゲートバルブによって接続されたチャンバ内をSTMセルを移動することによって、温度、蒸着など異なった環境へ移動可能である。また、大気圧STMにおいても、STMセルを移動することにより、試料を異なったガス雰囲気中、温度差、真空度差のある環境へ置くことができる。また、一体化に伴い、STMユニットを、小さく、軽く、かたくすることができ、固有振動数を上げることができ、その結果、STM像観察で常に問題となる振動に対して強い構造のものを実現することができる。
・異なる閉じた環境にそれぞれSTMコントローラに接続されたコネクタを配置しておくことにより、セルの移動の際にリード線を引きずったり、絡まることがなく、また、リード線からの熱の流入がなく、リード線が動かないのでSTMセルへ振動を伝達することがなく、セルを低温から室温に移動したときなどリード線が断線することがない。また、スライドコネクタの採用で、STMセルが上下両方から可能であり、また、スライドコネクタの位置を変えることにより閉じた環境内でSTMセルの配置位置を変えることができる。
・搬送ロッドを利用してクライオスタット内部のチャンバ底部にSTMセルを置き、そのままロッドを90°回転することにより、固定ブロック下面に対してSTMセルのテーパー面がチャンバ底部に押さえられる力が働き、STMセルをチャンバ底部に密着固定することができる。同時にスプリング内蔵の電極どうしが強く接触する。また、位置決めピンが電極より先に接触することにより、STMセルの向きを誤って固定するのを防ぐことができる。その結果、回転可能な搬送ロッドで搬送と固定、電極接触を行うことができ、クライオスタット内部チャンバとSTMセルの熱伝達効率を高めることができる。また、STMセルの振動を押さえることができ、STM像観察、特性分析などを安定して行うことができ、内部チャンバでの電極の確実な接触を図ることができる。
・粗動機構を駆動する回転伝達軸の途中に軸方向の長さ変化を吸収する回転伝達継手を設けるようにしたので、真空圧の変化や温度変化により軸方向の長さが変化しても、長さ変化を吸収したまま、スムーズに回転を伝えることが可能となり、大気圧下、真空下、室温下、液体ヘリウム温度下等全ての環境下において1つの回転伝達機構での兼用が可能となる。
・粗動機構と回転伝達軸の平歯車の各歯の全周に渡ってテーパー面を形成するようにしたので、超高真空下、強磁場下、極低温下でのワンタッチ着脱が可能となり、かつ遠隔操作が可能になる。
・STMセルのキャップにラッパ状のガイド溝が形成されたガイドを設けるようにしたので、搬送ロッドの先端の位置が多少ずれていても容易に嵌合することができ、簡単かつ確実なSTMセルのチャックを行うことができる。
・Z動のガイド部の構造を3点支持とし、その中の1箇所を弾性体による支持としたので、Z動の動きをスムーズに、かつ高精度に行うことができる。
・スキャナーの中心からずれた位置に試料蒸着用の偏心孔を形成し、反対方向にずれた位置に探針を形成したので、蒸着可能なSTMセルを実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例を説明する図である。
【図2】 本発明のSTMセルの例を示す図である。
【図3】 STMセルを異なる環境のチャンバに入れる例を示す図である。
【図4】 外部のSTMコントローラからリード線を接続して2つの環境下を移動するSTMセルを説明する図である。
【図5】 ゲートバルブがある場合におけるSTMセル駆動方法を説明する図である。
【図6】 スライドコネクタを用いる例を説明する図である。
【図7】 STMセルの形状を説明する図である。
【図8】 STMセルをクライオスタット底部に配置したときの図である。
【図9】 クライオスタット内部チャンバ底部を示す図である。
【図10】 搬送ロッド先端を示す図である。
【図11】 セルキャップを示す図である。
【図12】 回転テーパーを示す図である。
【図13】 搬送ロッドでSTMセルを移動させるときの説明図である。
【図14】 電極端子を説明する図である。
【図15】 内部チャンバ底部へのSTMセルの固定を説明する図である。
【図16】 ロッドピンによるSTMセルのチャッキングを容易にするガイドを説明する図である。
【図17】 UHVチャンバに位置するSTMセルへの回転伝達機構を説明する図である。
【図18】 回転伝達継手の構成例を説明する図である。
【図19】 回転伝達軸とSTMセルとの係合を説明する図である。
【図20】 歯車の構造を説明する図である。
【図21】 STMセルが回転方向、X,Y方向にズレないようにするガイド部を説明する図である。
【図22】 試料表面を蒸着可能にしたSTMセルを説明する図である。
【図23】 従来のSTMステージを説明する図である。
【符号の説明】
3…搬送ロッド、5…STMセル、7…ヘリウムタンク、8…下部チャンバ、9…上部チャンバ、10…ゲートバルブ、13…粗動機構、14…スキャナー、15…探針ホルダ、16…探針、17…試料ホルダ、18…試料、20…電極、25…STMコントローラ、26,27…コネクタ、30…固定電極、31…UHVチャンバ、32…クライオスタット、33…クライオスタット内部UHVチャンバ、40…固定ブロック、41…ピン、51…セルキャップ、52…回転テーパー、52b…羽根、62…回転伝達継手、63…回転伝達軸、70,72…伝達軸、80…伝達軸側平歯車、81…セル側平歯車、90…弾性押し板、91…ロッド。
Claims (10)
- 試料ステージと、該ステージ上に配置された試料に対向して設けられた探針が取り付けられたスキャナーと、スキャナーを駆動する粗動機構と、電極端子とを一体化して設けたセルユニットと、該セルユニットを把持するピンが先端部に形成された搬送ロッドとを備え、前記搬送ロッドによりセルユニットを把持して異なる環境の真空チャンバ間を移動可能にしたことを特徴とする走査型トンネル顕微鏡。
- 異なる環境の各真空チャンバに、前記セルユニットの電極端子と接続するコネクタが設けられていることを特徴とする請求項1記載の走査型トンネル顕微鏡。
- 前記コネクタの少なくとも1つはスライドコネクタであることを特徴とする請求項2記載の走査型トンネル顕微鏡。
- セルユニット頂部に搬送ロッド先端部のピンと係合して回転可能なテーパー面が形成された羽根を有する回転板を備えるとともに、前記真空チャンバ底部壁に固定ブロックが形成され、前記ピンによる係合を外す搬送ロッドの回転動作により前記羽根のテーパー面が固定ブロック下面に入り込んでセルユニットが下側に押圧固定されることを特徴とする請求項1記載の走査型トンネル顕微鏡。
- セルユニットの電極がスプリング内蔵電極からなり、前記固定ブロックによりセルユニットを押圧固定したとき、前記スプリング内蔵電極が真空チャンバ側の固定電極と弾性接触することを特徴とする請求項4記載の走査型トンネル顕微鏡。
- セルユニットの粗動機構を駆動する回転伝達軸を備え、該回転伝達軸に軸方向の長さの変化を吸収する回転伝達継手を設けたことを特徴とする請求項1記載の走査型トンネル顕微鏡。
- セルユニットの粗動機構を平歯車を介して駆動する回転伝達軸を備え、粗動機構と回転伝達軸の平歯車の各歯の全周に渡ってテーパー面を形成したことを特徴とする請求項1記載の走査型トンネル顕微鏡。
- セルユニット頂部に、搬送ロッドの先端が挿入されるラッパ状のガイド孔が形成されたガイドを形成したことを特徴とする請求項1記載の走査型トンネル顕微鏡。
- スキャナーの外面3箇所を平坦面として3点支持し、その中の1点は弾性体で支持するようにしたことを特徴とする請求項1記載の走査型トンネル顕微鏡。
- スキャナー中心からずれた位置に試料蒸着用の偏心孔を形成したことを特徴とする請求項1記載の走査型トンネル顕微鏡。
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