JP3813637B2 - 交流電動機の制御装置 - Google Patents
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Description
この発明は、交流電動機の制御装置に関し、特に交流電動機として用いられるブラシレスDSモータに流れる電流を検出する電流検出器のオフセットを推定し電流検出値のオフセット補正を行うものである。
背景技術
従来から電流検出器のオフセットがトルクリップルの原因となり、位置決め精度や低速回転域での回転むらに影響を及ぼすことがわかっており、電流検出器のオフセット調整は様々な方法で行われていた。
図14は従来の交流電動機の制御装置の構成を示したもので、この図14を参照しながら説明する。図14は、例えば、総合電子出版社発行の「ACサーボシステムの理論と設計の実際」のP86に掲載されている制御ブロック図である。なお、簡単化のため位置の制御ループは省略した。
図14において、1はブラシレスDCモータ、2はエンコーダ、3はブラシレスDCモータ1を駆動するPWMインバータである。4は電流検出器で、PWMインバータ3の出力電圧Vua,Vva,VwaによってブラシレスDCモータ1に流れる電流iua,iva,iwaを検出する。図14では2相電流iva,iwaを検出する構成を示している。
5は速度・位置信号処理器で、エンコーダ2の信号を受けてモータ1の機械角速度(実速度とも言う)wrm、電気角速度wre、電気角θreを出力する。6は正弦波発生器で、速度・位置信号処理器5の出力である電気角θreを入力し、sinθreと、cosθreを後述の座標変換器7,17へ出力する。7は3相/d−q座標変換器で、電流検出器4で検出した電流iva,iwaを入力し、正弦波発生器6の出力により、回転子座標系の励磁分電流idaとトルク分電流iqaに変換する。
8は減算器で、速度指令wrm*と実測度wrmの速度偏差をとる。9は速度制御器で、減算器8からの速度偏差を入力し、トルク分電流指令iqa*を出力する。この速度制御器9は例えば比例積分PIで構成される。10は減算器で、トルク分電流指令iqa*と3相/d−q座標変換器7より出力されたトルク分電流iqaの差を取る。11はq軸電流制御器で、減算器10の出力であるq軸電流偏差を入力し非干渉化されたq軸電圧指令Vqz*を出力する。このq軸電流制御器11は例えば比例積分PIで構成される。
12は減算器で、d軸電流指令ida*と3相/d−q座標変換器7より出力された励磁分電流idaの差を取る。13はd軸電流制御器で、減算器12の出力であるd軸電流偏差を入力し非干渉化されたd軸電圧指令Vdz*を出力する。14は非干渉化制御器で、加算器15,16と共に非干渉制御を行うためのものである。
ここで、非干渉制御について簡単に説明する。
ブラシレスDCモータ1にはd,q軸間で干渉しあう速度起電力がある。それらは励磁分電流ida,トルク分電流iqaに影響するが、直接制御できるものではない。そこで、その速度起電力を求めておいて干渉を打ち消す制御が非干渉制御である。
具体的には次式に示されるd軸電圧指令Vda*とq軸電圧指令Vqa*を求めることにより行う。
Vda*=Vdz*−wre・La・iqa (1)
Vqa*=Vqz*+wre・(φfa+La・ida) (2)
ここで、φfaは電機子巻線鎖交磁束数、Laは電機子巻線の自己インダクタンスである。
つまり、非干渉制御では、非干渉化されたd軸、q軸電圧指令Vdz*、Vqz*に速度起電力の成分である−wre・La・iqa,wre・(φfa+La・ida)を加算することによって、d軸電圧指令Vda*とq軸電圧指令Vqa*を求めている。これにより、例えばd軸では、速度起電力の成分である−wre・La・iqaによって、q軸電流(トルク分電流)iqaによる干渉を防ぐことができる。
このようにして求められたd軸電圧指令Vda*及びq軸電圧指令Vqa*と正弦波発生器6の出力より、d−q/3相座標変換器17にて3相交流電圧指令Vua*、Vva*、Vwa*が座標変換出力され、インバータ3はPWMを行い電圧をブラシレスDCモータ1に供給する。
ところで、上述した電流検出器4にはオフセットが存在する場合がある。このオフセットはモータ1の動作に無関係であって、電流検出器4にかかわるオフセット分であって、モータ1が停止中であっても検出されるノイズ分である。この電流オフセットは、モータ1のトルクに対して電気角に依存して変化する脈動分を発生させ、電気角の各一回転に対して一回のトルクリップルを発生することになる。
従来、この電流検出器4におけるオフセットを補償するために、電源投入時等の非常停止中において、モータ1に電流が全く流れないオープンな状態において、電流検出器4から出力される値を電流検出器4のオフセット量であるとして、電流制御時に検出された電流値からこのオフセットを差し引いて電流フィードバックとしていたものがある。
しかし、この様な方法では電流検出器4の温度変化によるドリフトに対応できないという問題点がある。電流検出器4には、通常、電流/電圧変換器やA/D変換器が含まれる。これらの電子部品は温度に応じてその特性が変化し、ドリフトが生じる。このドリフトにより電流検出器4のオフセットが時間と共に変化してしまう。
この温度ドリフトによるオフセットの変化に対応するため、いくつかの方法が考案されている。
例えば、特開平8−47280号公報に記載されたACサーボモータの制御方法では、電圧指令が零となる毎に実電流を検出してオフセットを求め、更新していくといった方法が提案されている。しかし、この方法では、電源投入後すぐにモータが回転し、約5分間程度回り続けた場合、その間のオフセット補償はできず、トルクリップルを発生する。頻繁に電圧指令が零になるような、すなわち停止状態となるような用途においては、問題も少なくてすむが、用途が限定されてしまう。
また、特開平6−276781号公報に記載されたモータドライブ装置では、ゼロトルク出力時にオフセット値を推定する方式が提案されている。この方法も、上述した特開平8−47280号公報と同様にモータが停止した状態でしかオフセットの補償ができないため、同様な問題がある。
このように、上述した交流電動機の制御装置では、次のような問題がある。
(1)電流検出器のオフセットによりトルクリップルをもつ。
(2)電流検出器のオフセットは温度ドリフトにより時間と共に変化する。
(3)モータ停止など限られた状態でなければ、再度オフセット補正値を推定することができない。つまり、モータが回転中に温度ドリフトしていくオフセットによるトルクリップルは抑えることができなかった。
この発明の目的は、上記のような問題を解決するためになされたもので、モータが実際に動作している際に、すなわち、回転中や有負荷時でも、電流検出器のオフセットを推定し、電流検出値を補償し、電流検出器によるトルクリップルの生じない交流電動機の制御装置を提供するものである。
発明の開示
上記目的を達成するために、この発明に係る交流電動機の制御装置は、三相交流電動機と、上記三相交流電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、上記電流検出手段による検出電流を入力して回転座標系の励磁分電流及びトルク分電流に変換する回転座標変換手段と、上記回転座標変換手段からの励磁分電流及びトルク分電流と、励磁分電流指令及びトルク分電流指令との比較差で与えられる励磁分電流偏差及びトルク分電流偏差に基づいたd軸電圧指令及びq軸電圧指令をそれぞれ出力する電流制御手段と、上記三相交流電動機に直結されたエンコーダと、上記エンコーダからの信号に基づいて上記三相交流電動機の機械角速度と電気角速度及び電気角を得る信号処理手段と、上記信号処理手段からの電気角に応じた正弦波を発生する正弦波発生器と、上記電流制御手段からのd軸電圧指令及びq軸電圧指令と上記正弦波発生器からの正弦波とを入力して三相交流電圧指令に座標変換して出力する三相座標変換手段と、上記三相座標変換手段からの三相交流電圧指令に基づいて上記三相交流電動機への駆動電圧を供給するインバータと、上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記信号処理手段からの出力に基づいて上記電流検出手段のオフセットを推定するオフセット推定手段と、上記電流検出手段による検出電流から上記オフセット推定手段からのオフセット推定値を減算してオフセット補正された電流値を上記回転座標変換手段に与える減算手段とを備えたものである。
また、上記オフセット推定手段は、上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記信号処理手段からの電気角速度に基づいてd軸電圧指令の電気角速度に対応する成分を取り出すバンドパスフィルタと、当該バンドパスフィルタから出力された信号を整流する絶対値回路と、当該絶対値回路からの信号の低周波成分を取り出すローパスフィルタと、当該ローパスフィルタの信号を用いて電流オフセットの推定を行う相を切り換える切り替え器と、当該切り替え器を介して入力される上記ローパスフィルタからの信号に基づいて電流オフセットを推定する推定手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、上記オフセット推定手段は、上記信号処理手段からの電気角に対応した正弦波を出力する正弦波発生手段と、上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記正弦波発生手段からの電気角に対応した正弦波との乗算を行う乗算手段と、当該乗算手段の出力から直流成分を取り出すフィルタ手段と、当該フィルタ手段からの信号に基づいて電流オフセットを推定する推定手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、上記オフセット推定手段は、上記回転座標変換手段からのトルク分電流と上記信号処理手段からの電気角速度との積を得る第1の乗算器と、当該第1の乗算器の出力に比例した信号を得るゲイン回路と、上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記ゲイン回路を介した電気角速度に比例した信号とを加算した非干渉化d軸電圧指令を得る第1の加算器とをさらに備え、上記乗算手段に与えるd軸電圧指令として上記非干渉化d軸電圧指令を用いることを特徴とするものである。
また、上記オフセット推定手段は、上記乗算手段に与えられる上記非干渉化d軸電圧指令の直流成分を取り出すローパスフィルタと、当該ローパスフィルタの出力よりインダクタンスの変化分を推定するインダクタンス変化分推定器と、上記第1の乗算器の出力に上記インダクタンス変化分推定器の出力を乗算する第2の乗算器と、上記第1の加算器の出力に上記第2の乗算器の出力を加算した新たな非干渉化d軸電圧指令を得る第2の加算器とをさらに備え、上記乗算手段に与えるd軸電圧指令として上記第2の加算器から得られる新たな非干渉化d軸電圧指令を用いることを特徴とするものである。
また、上記フィルタ手段は、所定のカットオフ周波数を有する一次遅れフィルタで構成されると共に、上記推定手段は、所定の比例ゲインと所定の折点周波数を有するPI制御器で構成され、上記フィルタ手段及び上記推定手段は、上記信号処理手段からの電気角速度に応じて上記カットオフ周波数及び上記折点周波数が変化することを特徴とするものである。
また、上記オフセット推定手段は、上記信号処理手段からの電気角速度に応じた位相を出力する位相テーブルと、上記信号処理手段からの電気角と上記位相テーブルからの位相とを加算する第3の加算器とをさらに備え、上記正弦波発生手段は、当該第3の加算器からの出力に対応した正弦波を発生することを特徴とするものである。
また、上記乗算手段に与える非干渉化d軸電圧指令は、所定のサンプリング毎に得られるd軸電圧指令と電気角速度及びトルク分電流をそれぞれ加算した値の平均値を用いて求めることを特徴とするものである。
さらに、上記電流検出手段は、三相交流の各相電流を検出する構成でなり、かつ、上記減算手段は、三相交流の各相毎にオフセット補正された電流値を得る構成でなり、上記オフセット推定手段は、上記電流検出手段により検出される3相分の検出電流を加算する第4の加算器と、当該第4の加算器の出力により1相分のオフセットを推定する1相分オフセット推定手段と、上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記信号処理手段からの出力に基づいて推定する上記オフセット推定手段からのオフセットに上記1相分オフセット推定手段により推定される1相分のオフセットを加算して上記1相分オフセット推定手段により推定される1相分のオフセット以外の他の2相のオフセットを得る加算手段とをさらに備えたことを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
図1は、この発明の実施の形態1に係る交流電動機の制御装置を示す構成図、
図2は、この発明を説明するために用いられる従来の交流電動機の制御装置のd軸電流制御ループを取り出したブロック図、
図3は、図2に示すブロック図をW相オフセットとしてV相オフセットからd軸電圧指令までの伝達特性を示すブロック図、
図4は、図1のV相オフセット推定器の具体的構成例を示すブロック図、
図5は、図1の説明に用いるV相オフセットとd軸電圧指令の1f成分の関係を示す図、
図6は、この発明の実施の形態2に係る交流電動機の制御装置を示す構成図、
図7は、この発明の実施の形態2に係る交流電動機の制御装置の別の構成例を示す構成図、
図8は、この発明の実施の形態3に係る交流電動機の制御装置を示す構成図、
図9は、この発明の実施の形態4に係る交流電動機の制御装置を示す構成図、
図10は、この発明の実施の形態5に係る交流電動機の制御装置の要部を示す構成図、
図11は、この発明の実施の形態6に係る交流電動機の制御装置の要部を示す構成図、
図12は、この発明の実施の形態7に係る交流電動機の制御装置を示すフローチャート、
図13は、この発明の実施の形態8に係る交流電動機の制御装置を示す構成図、
図14は、従来の交流電動機の制御装置を示す構成図である。
発明を実施するための最良の形態
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る交流電動機の制御装置の構成を示す。
図1において、図14に示す従来例と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。また、非干渉制御は簡単化のため省略した。
新たな符号として、100はd軸電圧指令Vda*の電気角速度wreに対応する成分を取り出すバンドパスフィルタ、101はバンドパスフィルタ100から出力された信号を整流する絶対値回路、102は絶対値回路101の信号の低周波成分を取り出すローパスフィルタ、103はそのローパスフィルタ102の信号を用いてV相またはW相のいずれかの相の電流オフセットを推定するかを切り替える切り替え器であり、この切り替え器103は、適当な時間間隔で、V相オフセットを推定するときは切り替え器103のV側へ信号を伝達し、W相オフセットを推定するときは切り替え器103のW側へ信号を伝達するよう動作する。
104は切り替え器103がV側になっているとき、V相のオフセットを推定するV相オフセット推定器、105は切り替え器103がW側になっているとき、W相のオフセットを推定するW相オフセット推定器、106はV相オフセット推定器104からの推定値を電流検出器4の出力から差し引いた値を3相/d−q座標変換器7に出力する減算器、107はW相オフセット推定器からの推定値を電流検出器4の出力から差し引いた値を3相/d−q座標変換器7に出力する減算器である。
ここで、図1の詳細の動作の説明をする前に、d軸電圧指令Vda*に電流検出オフセットの影響がどのように現れるかを説明する。
図2は従来例の図14より無負荷時のd軸電流ループのみを取り出した図である。図2において、1aはブラシレスDCモータ1のd軸部分のみを取り出したブロックである。1a中、110はモータ1のd軸の伝達関数ブロックで、d軸電圧Vdaを入力し、d軸電流idmを出力する。111はモータ1内部のd−q/3相座標変換ブロックで、d軸電流idmを入力し3相電流iua,iva,iwaを出力する。112は加算器で、V相の電流検出オフセットを模擬しており、V相電流オフセットivoの値がここで加算される。113も同様な加算器で、W相電流オフセットiwoの値がここで加算される。この電流オフセットivo,iwoの値を加算した電流値を3相/d−q座標変換器7で座標変換することでd軸電流idaが求められる。
この図2においては電圧誤差はなく、d軸電圧指令Vda*はモータ1のd軸電圧Vdaに一致すると考えている。ここで、電流オフセットivo,iwoがゼロの場合は、モータ1内部のd軸電流idmと検出され、座標変換され求まったd軸電流idaは一致する。
しかし、オフセットがあると、その成分が座標変換器7により電気角周波数と同じ周波数成分(1f成分)となり、d軸電流idaに加わることになる。しかし、通常、d軸電流指令ida*は、ida*=0で制御されるため、座標変換器7から出力されるd軸電流idaには1f成分は含まれることはなく、d軸電流idaからは検出できない。ただし、逆に、モータ1内部のd軸電流idmは1f成分で振動することになる。これは、当然ながらd軸電圧指令Vda*にも1f成分の振動として現れることになる。
次に、図2に示すブロック図をW相オフセットiwo=0として、V相オフセットivoからd軸電圧指令Vda*までの伝達特性を示すフロック図を求めると図3となる。この図3において、G(s)は点線で囲んだ部分の伝達関数ブロックで、d軸電流制御器13が比例積分制御でGi・(1+wi/s)で表されるとすると、伝達関数G(s)は、
G(s)=Gi・{La・S2+(R+Wi・La)・S+Wi・R}
/{La・S2+(R+Gi)・S+Gi・Wi} (3)
となる。ここで、Rは電機子巻線抵抗である。
この伝達関数より、十分低速域ではG(s)=Rとなる。よって、V相のみオフセットがある場合、十分低速域では
Vda*=ivo・R・√2・sin(θre+2π/3) (4)
となる。同様にして、W相のオフセットがある場合も考えると、
Vda*=ivo・R・√2・sin(θre+2π/3)
+iwo・R・√2・sin(θre+π/3) (5)
となる。
このようにして、d軸電圧指令Vda*にはV相電流オフセットivo,W相電流オフセットiwoに比例し、1fで振動する成分が現れることがわかった。本実施の形態1は、d軸電圧指令Vda*の1f成分のみ取り出し、その振幅によりオフセットを推定するよう構成するもので、その1つの構成例が図1である。
続いて、図1の構成により具体的にどのようにオフセットを推定し、補正するかを述べる。
バンドパスフィルタ100と絶対値回路101及びローパスフィルタ102により、d軸電圧指令Vda*の1f成分の平均値vdavが取り出せる。この平均値vdavはV相電流オフセットivo及びW相電流オフセットiwoがゼロの時、最も小さくなる。
そこで、まず、切り替え器103をV側に接続し、V相電流オフセットを推定する。V相オフセット推定器104は例えば次のように動作する。
すなわち、V相オフセット推定器104は、入力を微分し、その微分値が正であれば負の方向にオフセット補正値を操作し、逆に微分値が負であれば正の方向にオフセットを操作する。
図4にV相オフセット推定器104の具体的な内部構成例を示す。
図4において、104aは微分器、104bは符号反転器、104cはPI制御器である。上記平均値vdavを入力し操作量ivovを出力するが、図5は図1においてV相オフセット推定器104がない場合のループの伝達関数を示しており、図5に示すように、操作量ivovに従って平均値vdavは変化する。従って、図4に示す制御ループを構成することにより、うまく平均値vdavが最小となる電流検出器4のオフセット補正値が推定できる。
このようにして、V相電流オフセットを求めた後にW相電流オフセットも同様に求める。これは、順次繰り返すことにより、モータ1を停止させることなく常にオンラインでオフセットが推定できることになり、運転状態で温度ドリフトが生じてもトルクリップルが増大することがない。
実施の形態2.
次に、図6は実施の形態2に係る交流電動機の制御装置のブロック図である。
図6において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、200は電気角θreを入力し、sin(θre+π/3+π/2)で表される電気角θreに対応した正弦波を出力する正弦波発生器で、ここでは、この出力をv_sinと称す。201は電気角θreを入力し、sin(θre+2・π/3+π/2)で表される電気角θreに対応した正弦波を出力する正弦波発生器で、ここでは、この出力をw_sinと称す。202は上記正弦波v_sinとd軸電圧指令Vda*との乗算を行う乗算器で、その出力をxvとする。203は上記正弦波w_sinとd軸電圧指令Vda*との乗算を行う乗算器で、その出力をxwとする。204は上記乗算器202の出力xvの直流成分を取り出すローパスフィルタ回路で、その出力をyvとする。205は上記乗算器203の出力xwの直流成分を取り出すローパスフィルタ回路で、その出力をywとする。206は上記フィルタ回路204の出力yvを用いてV相オフセットを推定するV相オフセット推定器で、例えば比例積分PIで構成される。207は上記フィルタ回路205の出力ywを用いてW相オフセットを推定するW相オフセット推定器で、例えば比例積分PIそ構成される。
次に動作について説明する。
上述した構成において、正弦波発生器200と201の出力v_sinとw_sinは次式(6),(7)に示すものとなる。
v_sin=sin(θre+π/3+π/2) (6)
w_sin=sin(θre+2・π/3+π/2) (7)
ここで、式(5)で示したd軸電圧指令Vda*に式(6)で示した正弦波発生器200の出力v_sinを乗算器202で乗算すると、乗算器202の出力xvは次式(8)に示すものとなる。
フィルタ回路204にて、乗算器202の出力xvの直流成分のみ取り出すと、フィルタ回路204の出力yvは次式(9)に示すものとなる。
yv=(xvの直流成分)=√(6/4)・ivo・R (9)
フィルタ回路204の出力yvにはV相オフセットの影響しか出てこない。なお、直流成分を取り出すフィルタ回路204は式(8)の2θre成分(2f成分)の交流を十分減衰するよう構成する必要がある。
同様にW相についても、
となる。フィルタ回路205にて、乗算器203の出力xwの直流成分のみ取り出すと、フィルタ回路205の出力ywは次式(11)に示すものとなる。
yw=(xwの直流成分)=−√(6/4)・ivo・R (11)
フィルタ回路205の出力ywにはW相オフセットの影響しか出てこない、なお、直流成分を取り出すフィルタ回路205は式(10)の2θre成分(2f成分)の交流を十分減衰するよう構成する必要がある。
式(9)、式(11)により直接V相オフセットivo,W相オフセットiwoを求めて電流検出値から減算しても良いが、動作中にオンラインでオフセット推定できるように、比例積分PIで図6のように構成する方がよい。
こうすることにより、d軸電圧指令Vda*に現れるV相、W相のオフセットの影響が多少異なった位相となってもうまくオフセット推定できる。
上記で述べた構成の他の構成例として、図7に示すように構成しても良い。
図6に示す構成において、正弦波出力v_sin,w_sinを、式(6)、式(7)で表すものとしたが、次の式(12)、式(13)のようにとっても、同様に構成できる。
v_sin=sin(θre+2π/3) (12)
w_sin=sin(θre+π/3) (13)
こうすると、式(5)で示したd軸電圧指令Vda*に式(12)で示した正弦波発生器210の出力v_sinを乗算器202で乗算し、フィルタ回路204で直流成分を取り出すと、フィルタ回路204の出力yvは次式(14)に示すものとなる。
同様にW相についても、
となる。式(14)、式(15)より
ivo=2・√2/(3・R)・(2・yv−yw) (16)
iwo=2・√2/(3・R)・(2・yw−yv) (17)
となる。この式(16)、式(17)に対応するのが図7の演算器212、衰算器213である。この演算器212、演算器213の出力は、V相オフセットivo、W相オフセットiwoからわずかに誤差を持つ場合があるので、図7ではyv1,yw1として、V相とW相オフセット推定器206,207を設け、オンラインで推定するよう構成する。
このように、図6で示したような正弦波発生器200,201のように位相をとることもできるし、図7で示したような正弦波発生器210,211のように位相をとることもできる。いずれの場合も、動作中にオフセットが正しく推定でき、温度ドリフトが生じてもトルクリップルが増大することがない。
実施の形態3.
図8は実施の形態3に係る交流電動機の制御装置のブロック図である。
図8に示す実施の形態3は、図6に示す実施の形態2の構成対し次のブロックが追加された構成となっている。まず、220はトルク分電流iqaと電気角速度wreとの積をとる乗算器、221はゲイン回路、222はd軸電圧指令Vda*とゲイン回路221の出力を加算する加算器で、その出力をVdxとする。
次に動作について説明する。
非干渉制御の説明で述べたように、d軸の電流制御ループは式(1)に示す式で非干渉化を行う。非干渉制御された場合、モータ1は、d軸に関して、図2のd軸部分のブロック1aで示したように表される。無負荷時は、トルク分電流iqa=0のため、非干渉化していなくても図2のd軸部分のブロック1aのようになる。しかし、負荷が大きくなっていくと、式(1)で示した(−wre・La・iqa)の項が大きくなり、d軸電流指令Vda*に大きく影響を及ぼすことになる。そうなると、式(5)で表したV相オフセットとW相オフセットのd軸電流指令Vda*に及ぼす影響が成り立たなくなる。そこで、推定に使うd軸電流指令Vda*は非干渉化されたd軸電圧指令を使用する必要がある。
図8は非干渉化されたd軸電圧指令を簡単に作り出す方法を示している。
式(1)より、非干渉制御を行う場合は、非干渉化されたd軸電圧指令は図14のd軸電流制御器13の出力Vdz*として容易に得られる。しかし、このように非干渉制御を構成しない場合も多くない。その場合、図8で示すように
Vdx=Vda*+wre・La・iqa (18)
とすることにより、簡単に求めることができる。この非干渉化d軸電圧指令Vdxは負荷がある場合でも式(5)で示すような関係、つまり、
Vdx=ivo・R・√2・sin(θre+2π/3)
+iwo・R・√2・sin(θre+π/3) (19)
が成り立つ。この非干渉化d軸電圧指令を用いて推定するように図8の構成をとれば、負荷がかかった場合でも良好にオフセットを推定できる。当然ながら、非干渉制御を行い、式(1)に示すd軸電圧指令Vdz*を用いても同様である。
実施の形態4.
図9は実施の形態4に係る交流電動機の制御装置のブロック図である。
図9に示す実施の形態4は図8に示す実施の形態3対し次のフロックが追加された構成となっている。まず、230は非干渉化されたd軸電圧指令Vdxの直流成分を取り出すローパスフィルタ回路、231はローパスフィルタ回路230の出力よりインダクタンスLaの変化分ΔLaを推定する推定器、232は乗算器220で計算されたwre・iqaに推定器231で求まったΔLaを乗ずる乗算器、233は加算器222の出力wre・La・iqaに乗算器232の出力we・ΔLa・iqaを加算する加算器である。この加算された結果を新たにVdxとして、オフセット推定を行う。
次に動作について説明する。
実施の形態3で示すように非干渉化d軸電圧指令Vdxを求め、オフセット推定に用いると標準的なモータにて、100%程度まで良好に動作した。しかし、インダクタンスが磁気飽和により大きく変化するようなモータでは、オフセット推定値がリップルを持ってしまうことがある。これは、式(18)において、実際のモータ内部のd軸電圧は磁気飽和によってインダクタンスLaが変化しており、非干渉化されたVdxがモータの内部のd軸電圧に一致しなくなったためである。q軸電流iqaは負荷がかかると直流成分をもつ。また、オフセットがあると1fリップルをもつ。このq軸電流iqaの1fは非干渉化されていればVdxには現れないが、非干渉化がうまくいかないと、式(19)で示したオフセットの影響が現れる位相を狂わせる要因となる。この位相が式(19)と異なると、V相オフセットがW相のオフセット推定値にも影響を及ぼすと言ったことになり、うまく推定できず振動的になってしまう。
これは、インダクタンスの変化しやすいモータ、あるいは磁気飽和するほど大きな負荷をとって駆動するような場合に問題となる。そこで、オフセットを推定すると同時にインダクタンスLaを推定するようにしたのが図9である。Vdxは非干渉化がうまくできていれば、ida*=0で制御しているため、Vdxの平均値はゼロとなる。そこで、ローパスフィルタ230よりVdxの直流成分を取り出し、その値でインダクタンスの変化分ΔLaを推定すべく推定器231を設ける。これは例えば比例積分PIで構成する。このインダクタンスの変化分ΔLaを先に述べた図9で示したように構成すると、結果的に非干渉化d軸電圧指令Vdxは次のようになる。
Vdx=Vda*+wre・(La+ΔLa)・iqa (20)
このように推定したインダクタンス変化分ΔLaにより非干渉化d軸電圧指令Vdxを求めているため、インダクタンスが大きく変化するようなモータあるいは磁気飽和を起こすような大負荷時でも良好にオフセットの推定ができるようになる。
実施の形態5.
次に、実施の形態5について説明する。
図10(a)は、図6のローパスフィルタ回路204とV相オフセット推定器206の部分を取り出したものである。また、図10(b)は、図10(a)に対応する実施の形態5の要部を示すブロック図である。204aはローパスフィルタ回路の一構成例で、ここではカットオフ周波数wcの一次遅れフィルタで構成している。206aはV相オフセット推定器の一構成例で、比例ゲインGi、折点周波数wiのPI制御器で構成している。一次遅れフィルタ204aとPI制御器206aはモータの電気角速度Wreを入力しそれに応じてカットオフ周波数wc及び折点周波数wiを変化させる。ここでは、V相推定器側しか示していないが、W相推定器側も同様に構成する。
次に動作について説明する。
式(8)で示したように、一次遅れフィルタ204aの入力信号xvは2θreの成分をもち、この成分を十分減衰して直流成分を取り出す必要がある。つまり、電気角速度wreの時は、2・wreの周波数でゲインが十分低くなるフィルタとする必要がある。例えば、モータが電気角相当で10Hzで回転しているときはその2倍の20Hz成分を十分減衰する必要があるが、モータが5Hzで回転している時は10Hz成分を十分減衰しなければならない。もし、一次遅れフィルタ204aのカットオフ周波数を変えない場合、最初から低周波域でも2・wreの振動が残らないようなカットオフ周波数を設定しなければならない。
また、それに応じてPI制御器206aの折点周波数も低く設定しなければならない。こうすると、結果的にオフセット推定ループの応答は非常に遅くなってしまう。このような場合に、次のようにカットオフ周波数wcど折点周波数wiを決めるようにする。
wc=2・wre/10 (21)
wi=2・wre/50 (22)
こうすることにより、モータの回転数により自動的に適正な応答で、オフセットを推定することができるようになる。これは、通常の運転は10Hz以上で行う場合が多く、それ以下の周波数はあまり使用しないような場合、「あまり使用しないような場合にあわせ固定値でwc,wiを決めてしまうと非常に応答が遅くなり問題がある。」また、「応答を上げるため、wc,wiを高く設定すると極低速域でオフセット推定値が振動的になってしまい問題がある。」というような時に非常に効果がある。また、さらに極低速域では推定をしないという方法もある。それは乗算器202の出力xvや乗算器203の出力xwを推定しない領域では強制的にゼロにすることで簡単に実現できる。このように推定を停止した場合、オフセット推定器206に積分要素があると、推定を停止する前のオフセット値を保持する。
実施の形態6.
次に実施の形態6について説明する。
図11は、図6のブロック図に示す実施の形態2において、v_sinとw_sinを出力する正弦波発生器200,201の部分に対する、実施の形態6を示す要部のブロック図を示すものである。ここに記されていないものは図6と同等である。図11において、新たな符号として、240は位相テーブルで、式(3)で示した伝達関数が電気角速度wreによってどのような位相αとなるか事前に求めてテーブルとしてもっておく。241は加算器で、電気角θreと前述の位相αを加算する。200aは正弦波発生器で、この正弦波発生器200aで次式(23)に示すような正弦波v_sinを発生する。
v_sin=sin(θre+π/3+π/2+α) (23)
また、201aも正弦波発生器で、この正弦波発生器201aでは次式(24)に示すような正弦波w_sinを発生する。
w_sin=sin(θre+2π/3+π/2+α) (24)
続いて、動作について説明する。
既に説明したように、無負荷時、V相オフセットからd軸電圧指令Vda*までの伝達関数G(s)は式(3)のように示される。十分低速域ではこの伝達関数はG(s):Rとなり位相遅れなく伝達される。しかし、高速域では伝達関数G(s)によって位相が変化する。この位相ずれの1例として、200Wのモータで計算したところ、モータ回転速度1000r/minで最大60deg程度の位相ずれが発生することがわかった。これだけの位相ずれがあると、V相オフセットとW相オフセットへの分離がうまくいかなくなってしまう。そこで、あらかじめ式(3)にて位相ずれ量を計算しておき位相テーブル24.0にもたせておく。その位相ずれ量により推定に用いるd軸電圧指令に乗ずるv_sin,w_sinを操作することにより、モータが高速回転となり上述の位相ずれが生じた場合でもV相オフセットとW相のオフセットの影響が分離できるようになり、両オフセットが正しく推定できるようになる。
実施の形態7.
図12は実施の形態7を説明するフローチャートである。
図12において、300はSTARTで運転開始を示している。301は通常の電流制御及び速度制御の演算ループを示す。302はd軸電圧指令Vda*、モータ電気角速度wre,q軸電流iq(:トルク分電流iqa)の加算を行うと同時に、カウンタCNTをカウントアップする。303はカウンタCNTがあらかじめ設定した回数N回に達したかどうか判断するもので、N回に達するまで301と302を繰り返すよう構成されている。304はd軸電圧指令Vda*、モータ電気角速度wre,q軸電流iqのN回分の加算値ΣVda*、Σwre、Σiqを使い非干渉化されたd軸電圧指令Vdxaを次のように求める。
Vdxa=(ΣVda*+Σwre・La・Σiq)/N (25)
また、それら加算値ΣVda*、Σwre、Σiq及びカウンタの値CNTをクリアする。305では上記式(25)のようにして求めた非干渉化されたd軸電圧指令Vdxaを図8に示す実施の形態3の非干渉化d軸電圧指令Vdxの代わりに用いてオフセット推定するものである。306は運転終了かどうかを判断し、運転終了でなければ上述の301から305を繰り返すよう構成している。運転終了時は307にて終了する。
次に、この動作について説明する。
例えばS/Wにて電流サンプリングを行い電流ループと速度ループがサンプリング時間200usで動作しており、オフセットの推定は演算時間の問題で同じ200usで動作できない場合がある。このような場合に、例えばサンプリング時間の16倍の時間でオフセット推定を行うことができる。ただし、この場合200usの16倍の3.2msの演算周期となるため、うまく推定できないことがある。そこで、上記式(25)に示すように電流ループのサンプリング時間毎にd軸電圧指令Vda*、モータ電気角速度wre,q軸電流iqのN回分の加算値ΣVda*、Σwre、Σiqを求めておき、その値を使うことにより良好にオフセットの推定を行うことができるようになる。
すなわち、電流制御系のサンプリング時間のn倍(nは正の整数)のサンプリング周期で電流検出器のオフセット演算を行う場合、電流制御系のサンプリング周期毎に出力されるd軸電圧指令にn回分の平均値を用いてオフセット推定を行うことにより、より良好にオフセットの推定を行うことができる。また、このように構成することにより、電流検出分解能がある程度低い場合でも良好に推定できる。
実施の形態8.
図13は実施の形態8を示す図である。
図13において、図8に示す実施の形態3と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、310は電流検出器で、三相の電流検出値iua,iva,iwaを検出する。311は加算器で、上記三相の電流検出値iua,iva,iwaを加算する。312はゲイン回路で、加算器311の出力を1/3にする。つまり、ゲイン回路312の出力は三相の電流検出値iua,iva,iwaの平均となる。313はローパスフィルタで、ゲイン回路312の出力の高周波リップルを除去する。このローパスフィルタ313の出力をオフセット電流ioffsetと称す。314はV相オフセット推定器206の出力と上記オフセット電流ioffsetの値を加算する加算器、315はW相オフセット推定器207の出力と上記オフセット電流ioffsetの値を加算する加算器である。316はU相の電流検出値iuaから上記オフセット電流ioffsetを減算する減算器である。また、317、318はそれぞれ正弦波v_sin,w_sinを発生する正弦波発生器で、例えば次式に示す正弦波を発生する。
v_sin=cos(θre+5π/3+π/2) (26)
w_sin=cos(θre+π/3+π/2) (27)
次に動作原理について説明する。
3相電流検出の場合、2相電流検出と同様に考えると、3相それぞれの電流検出オフセット値をiuo,ivo,iwoとすると、非干渉化されたd軸電圧指令Vdxは次式(28)のようになる。
Vdx=iuo・R・√(2/3)・cos(θre+π)
+ivo・R・√(2/3)・cos(θre+π/3)
+iwo・R・√(2/3)・cos(θre+5π/3) (28)
ここで、次のように定義する。
iuo=ioffset (29)
ivo=ioffset+Δivo (30)
iwo=ioffset+Δiwo (31)
そうすると、上記(28)は次のように変形できる。
Vdx=Δivo・R・√(2/3)・cos(θre+π/3)
+Δiwo・R・√(2/3)・cos(θre+5π/3) (32)
つまり、全ての相に共通するオフセット電流ioffsetは影響せず、そのオフセット電流ioffsetからの偏差分Δivo、Δiwoのみ影響する。これは、トルクリップルに関しても同様なことが言える。そこで、その偏差分を2相電流検出の場合と同様な方法で検出し、共通するオフセットは3相電流の合計がゼロになることを利用して推定するよう構成するのが、この実施の形態8の趣旨である。
次に詳細動作説明をする。
加算器311、ゲイン回路312、ローパスフィルタ313を通して得られたオフセット電流ioffsetは次のように表すことができる。
ioffset={(iua+iva+iwa)/3}の直流成分 (33)
これは、3相に共通するオフセットであり、直流トルクリップルを生じさせる原因にはならないが、直流偏磁としてモータ1の動作を乱す原因となる。そこで、検出した電流値からこのオフセット電流ioffsetを減算するよう構成する。例えばU相では減算器316により減算する。また、V相では加算器314で別途推定されたV相オフセットのオフセット電流ioffsetからの偏差と加算され、減算器106で結果的に減算される。W相に関してもV相と同様に構成される。
続いて、V相、W相のオフセットのioffsetからの偏差分Δivo、Δiwoの推定について述べる。
式(32)で示した非干渉化されたd軸電圧指令Vdxと式(26)で示した正弦波v_sinを乗算器202で乗算し、ローパスフィルタ204でその直流成分を取り出すように構成しているため、ローパスフィルタ204の出力yvは次のようになる。
yv=√(2/4)・R・Δivo (34)
同様にW相に関しては次のようになる。
yw=√(2/4)・R・Δiwo (35)
よって、V相のオフセット偏差Δivoがyvに、W相のオフセット偏差Δiwoがywに分離できるので、2相電流検出の場合と同様に推定できる。このようにして、3相電流検出の場合も、電流検出器310のオフセットがあっても、うまく推定し、補償することができるので、トルクリップルのない滑らかな運転が実現できる。
以上述べたこの発明による効果を列挙すると次のようになる。
この発明によれば、d軸分電圧指令に現れる電流検出オフセットの影響を取り出して、電流検出器のオフセットを補償するため、電流検出器が温度ドリフトを起こした場合でも、モータを停止することなく良好にオフセット補償ができ、モータはトルクリップルのない、なめらかな回転をすることができる。
また、2相電流検出の場合、検出された各相の電流検出器のオフセットを同時に、かつ良好に推定、補償するため、電流検出器が温度ドリフトを起こした場合でも、モータを停止することなく良好にオフセット補償ができ、モータはトルクリップルのない、なめらかな回転をすることができる。
また、トルクがかかった場合でも電流検出器のオフセットを良好に推定、補償できる。
また、モータのインダクタンス設定値が誤差をもつ場合、または磁気飽和などで変化した場合でも電流検出器のオフセットを良好に推定、補償できる。
また、速度に応じて適切なゲインで推定できるため、推定できる速度範囲を拡大できると共に、推定ループは適切な応答で、電流検出器のオフセットを良好に推定、補償できる。
また、高速回転領域においても電流検出器のオフセットが良好に推定、補償できるようになるので、推定可能な速度の上限はなくなる。
また、演算時間不足、電流検出分解能不足になる場合でも、電流検出器のオフセットが良好に推定、補償できる。
さらに、3相電流検出の場合でも、電流検出器のオフセットが良好に推定、補償できる。
産業上の利用の可能性
この発明は、以上説明したように、三相ブラシレスDCモータの電流を検出し、回転子座標系に変換し、トルク分電流(q軸)と励磁分電流(d軸)を別々に制御する構成の交流電動機の制御装置において、励磁分電流制御器の出力であるd軸電圧指令のインバータ出力周波数成分により電流検出器のオフセットを推定し、電流検出器のオフセット補正を行うようにすることにより、電流検出器がオフセット誤差をもつ場合、また、温度ドリフトによりオフセットが変化した場合においても、回転を停止することなく、動作中にそのオフセットを推定、補償して、電動機がトルクリップルのない、なめらかな回転をすることができる交流電動機の制御装置を提供することができる。
Claims (9)
- 三相交流電動機と、
上記三相交流電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、
上記電流検出手段による検出電流を入力して回転座標系の励磁分電流及びトルク分電流に変換する回転座標変換手段と、
上記回転座標変換手段からの励磁分電流及びトルク分電流と、励磁分電流指令及びトルク分電流指令との比較差で与えられる励磁分電流偏差及びトルク分電流偏差に基づいたd軸電圧指令及びq軸電圧指令をそれぞれ出力する電流制御手段と、
上記三相交流電動機に直結されたエンコーダと、
上記エンコーダからの信号に基づいて上記三相交流電動機の機械角速度と電気角速度及び電気角を得る信号処理手段と、
上記信号処理手段からの電気角に応じた正弦波を発生する正弦波発生器と、
上記電流制御手段からのd軸電圧指令及びq軸電圧指令と上記正弦波発生器からの正弦波とを入力して三相交流電圧指令に座標変換して出力する三相座標変換手段と、
上記三相座標変換手段からの三相交流電圧指令に基づいて上記三相交流電動機への駆動電圧を供給するインバータと、
上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記信号処理手段からの出力に基づいて上記電流検出手段のオフセットを推定するオフセット推定手段と、
上記電流検出手段による検出電流から上記オフセット推定手段からのオフセット推定値を減算してオフセット補正された電流値を上記回転座標変換手段に与える減算手段と
を備えた交流電動機の制御装置。 - 請求項1に記載の交流電動機の制御装置において、上記オフセット推定手段は、上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記信号処理手段からの電気角速度に基づいてd軸電圧指令の電気角速度に対応する成分を取り出すバンドパスフィルタと、当該バンドパスフィルタから出力された信号を整流する絶対値回路と、当該絶対値回路からの信号の低周波成分を取り出すローパスフィルタと、当該ローパスフィルタの信号を用いて電流オフセットの推定を行う相を切り換える切り替え器と、当該切り替え器を介して入力される上記ローパスフィルタからの信号に基づいて電流オフセットを推定する推定手段とを備えたことを特徴とする交流電動機の制御装置。
- 請求項1に記載の交流電動機の制御装置において、上記オフセット推定手段は、上記信号処理手段からの電気角に対応した正弦波を出力する正弦波発生手段と、上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記正弦波発生手段からの電気角に対応した正弦波との乗算を行う乗算手段と、当該乗算手段の出力から直流成分を取り出すフィルタ手段と、当該フィルタ手段からの信号に基づいて電流オフセットを推定する推定手段とを備えたことを特徴とする交流電動機の制御装置。
- 請求項3に記載の交流電動機の制御装置において、上記オフセット推定手段は、上記回転座標変換手段からのトルク分電流と上記信号処理手段からの電気角速度との積を得る第1の乗算器と、当該第1の乗算器の出力に比例した信号を得るゲイン回路と、上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記ゲイン回路を介した電気角速度に比例した信号とを加算した非干渉化d軸電圧指令を得る第1の加算器とをさらに備え、上記乗算手段に与えるd軸電圧指令として上記非干渉化d軸電圧指令を用いることを特徴とする交流電動機の制御装置。
- 請求項4に記載の交流電動機の制御装置において、上記オフセット推定手段は、上記乗算手段に与えられる上記非干渉化d軸電圧指令の直流成分を取り出すローパスフィルタと、当該ローパスフィルタの出力よりインダクタンスの変化分を推定するインダクタンス変化分推定器と、上記第1の乗算器の出力に上記インダクタンス変化分推定器の出力を乗算する第2の乗算器と、上記第1の加算器の出力に上記第2の乗算器の出力を加算した新たな非干渉化d軸電圧指令を得る第2の加算器とをさらに備え、上記乗算手段に与えるd軸電圧指令として上記第2の加算器から得られる新たな非干渉化d軸電圧指令を用いることを特徴とする交流電動機の制御装置。
- 請求項3に記載の交流電動機の制御装置において、上記フィルタ手段は、所定のカットオフ周波数を有する一次遅れフィルタで構成されると共に、上記推定手段は、所定の比例ゲインと所定の折点周波数を有するPI制御器で構成され、上記フィルタ手段及び上記推定手段は、上記信号処理手段からの電気角速度に応じて上記カットオフ周波数及び上記折点周波数が変化することを特徴とする交流電動機の制御装置。
- 請求項3に記載の交流電動機の制御装置において、上記オフセット推定手段は、上記信号処理手段からの電気角速度に応じた位相を出力する位相テーブルと、上記信号処理手段からの電気角と上記位相テーブルからの位相とを加算する第3の加算器とをさらに備え、上記正弦波発生手段は、当該第3の加算器からの出力に対応した正弦波を発生することを特徴とする交流電動機の制御装置。
- 請求項4に記載の交流電動機の制御装置において、上記乗算手段に与える非干渉化d軸電圧指令は、所定のサンプリング毎に得られるd軸電圧指令と電気角速度及びトルク分電流をそれぞれ加算した値の平均値を用いて求めることを特徴とする交流電動機の制御装置。
- 請求項1に記載の交流電動機の制御装置において、上記電流検出手段は、三相交流の各相電流を検出する構成でなり、かつ、上記減算手段は、三相交流の各相毎にオフセット補正された電流値を得る構成でなり、上記オフセット推定手段は、上記電流検出手段により検出される3相分の検出電流を加算する第4の加算器と、当該第4の加算器の出力により1相分のオフセットを推定する1相分オフセット推定手段と、上記電流制御手段からのd軸電圧指令と上記信号処理手段からの出力に基づいて推定する上記オフセット推定手段からのオフセットに上記1相分オフセット推定手段により推定される1相分のオフセットを加算して上記1相分オフセット推定手段により推定される1相分のオフセット以外の他の2相のオフセットを得る加算手段とをさらに備えたことを特徴とする交流電動機の制御装置。
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