JPH1189297A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH1189297A
JPH1189297A JP9242842A JP24284297A JPH1189297A JP H1189297 A JPH1189297 A JP H1189297A JP 9242842 A JP9242842 A JP 9242842A JP 24284297 A JP24284297 A JP 24284297A JP H1189297 A JPH1189297 A JP H1189297A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】永久磁石電動機の発生するトルクリプルを効果
的に抑制すること。 【解決手段】単相交流電力を直流電力に変換する単相P
WMコンバータ2と、直流電力を平滑化する直流コンデ
ンサ3と、平滑した直流電力を任意周波数の交流電力に
変換し永久磁石電動機を駆動制御するインバータ4と、
永久磁石電動機の永久磁石軸の位置を検出する磁極位置
検出手段6と、永久磁石軸をd軸としd軸に直交する軸
をq軸とするdq軸座標系上で大きさと位相を持つ出力
電圧ベクトル指令を算出する電圧指令演算手段7と、出
力電圧ベクトル指令を基に3相固定座標系上での3相出
力電圧指令を算出する座標系変換手段8と、3相出力電
圧指令を基にインバータの出力を制御するインバータ制
御手段と、直流コンデンサの直流リンク電圧を検出する
電圧検出手段26と、直流リンク電圧の脈動を基に、出力
電圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整する位相調整
手段9とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単相交流電源から
の交流電力を単相PWMコンバータにより直流電力に変
換し、さらにインバータにより任意の周波数の交流電力
に変換して、永久磁石電動機を駆動制御するシステムに
おいて、特に単相PWMコンバータの整流に起因した直
流リンク電圧の脈動により発生する永久磁石電動機のト
ルクリプルを効果的に抑制するようにした電力変換装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、単相交流電源からの交流電力を
単相PWMコンバータにより直流電力に変換し、この直
流電力を直流コンデンサにより平滑化し、さらにインバ
ータにより任意の周波数の交流電力に変換して、誘導電
動機を駆動制御するシステムにおいては、コンバータか
ら直流コンデンサに流れる電流に高調波が重畳するた
め、直流リンク電圧が脈動する。
【0003】この場合、直流リンク電圧の脈動の周波数
は、交流電源が3相交流電源の場合には、電源周波数f
soの6倍周波数6fsoであり、交流電源が単相交流電源
の場合には、電源周波数Fsoの2倍の周波数2Fsoであ
る。
【0004】一方、インバータにより直流電圧から3相
交流を作り出す場合、直流リンク電圧の脈動によって、
相電流のビート現象とトルクのリプルが発生し問題とな
る。この相電流のビート現象とは、直流リンク電圧の脈
動周波数2Fsoとインバータ出力周波数Fi との差の周
波数で、相電流が振動する現象であり、過電流の原因と
なる。
【0005】トルクに関しては、直流リンク電圧の脈動
周波数のリプルが生じ、機械共振の起震源となる。これ
は、特に交流電源が単相交流電源である場合に、直流リ
ンク電圧の変動周波数が低いため、問題となる。
【0006】電源周波数が、50Hz,60Hzの場合
には、直流リンク電圧の脈動周波数は、100Hz,1
20Hzとなる。そこで、最近では、このような電動機
に発生するビート現象を抑制する方式として、例えば文
献1(「コンバータ・インバータシステムにおけるビー
ト現象の抑制法」電気学会論文誌D部門Vol.109
No.5 P.363)において、相電流のビート現
象に関して、その原因が相電圧に重畳する正負間のアン
バランス電圧にあるとして、このアンバランスを除去す
る制御方法が提案されてきている。
【0007】以下に、従来の相電流ビート現象を抑制す
るための具体的な方法について、図8を用いて説明す
る。図8は、従来の電力変換装置の概略構成例を示すブ
ロック図である。
【0008】図8において、単相交流電源1からの交流
電力を単相PWMコンバータ2により直流電力に変換
し、直流コンデンサ3により平滑化し、さらにインバー
タ4により任意の周波数の交流電力に変換して、誘導電
動機23を駆動制御するシステムとなっている。
【0009】一方、滑り周波数制御器25により滑り周
波数基準Fs * が算出され、速度検出器24により検出
された誘導電動機23の周波数Fr と加算されることに
よって、インバータ4の出力周波数基準F1* が算出さ
れる。
【0010】また、電圧検出器26により検出された、
直流コンデンサ3の端子電圧である直流リンク電圧Vdc
は、平均値演算器21により平均値Vdc* が算出され、
バンドパスフィルタ12によりその平均値からの脈動量
ΔVdcが演算される。そして、脈動量ΔVdcを平均値V
dc* で除した(割った)値が、周波数調整器20に入力
される。
【0011】さらに、周波数調整器20では、入力とな
る電源周波数Fsoの2倍周波数2Fsoの正弦波に、ゲイ
ン補償と位相補償を行なった正弦波が出力される。この
出力は、インバータ4の出力周波数の調整値ΔF1であ
り、インバータ4の出力周波数基準F1* に加算され
て、インバータ4の出力周波数F1となる。
【0012】さらに、インバータ制御器22では、この
インバータ4の出力周波数F1を基に、インバータ4に
ゲート信号が発生される。ところで、上記文献1では、
電流ビートに関して、周波数調整器22の設定法を解析
的に求めている。さらに、ゲインおよび位相を微調整す
ることによって、トルクリプルが抑制できる点を指摘し
ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゲイン
および位相を微調整することで、トルクリプルが抑制で
きるという点に関しては、シミュレーションの結果から
その効果を指摘するのみであり、その根拠については一
切述べられていない。
【0014】また、運転状況に応じた調整、すなわちイ
ンバータ4の出力周波数に応じた調整が必要である点を
指摘しているものの、その理論的な裏付けがないために
調整法が不明確であり、実際の調整は困難であるという
問題がある。
【0015】さらに、誘導電動機の代わりに永久磁石電
動機を駆動するシステムでは、電動機の特性が異なるこ
と、また永久磁石電動機の場合には、突極性を有する電
動機が存在すること等から、その効果は疑わしい。
【0016】本発明の目的は、単相PWMコンバータと
インバータとにより永久磁石電動機を駆動制御するシス
テムにおいて、単相PWMコンバータの整流に起因した
直流リンク電圧の脈動する条件下においても、また永久
磁石電動機が突極性を有する場合においても、永久磁石
電動機の発生するトルクリプルを効果的に抑制すること
が可能な信頼性の高い電力変換装置を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明の電力変換装置は、単相交流電源
からの交流電力を直流電力に変換して出力する単相PW
Mコンバータと、単相PWMコンバータから出力される
直流電力を平滑化する直流コンデンサと、直流コンデン
サにより平滑化された直流電力を任意の周波数の交流電
力に変換して永久磁石電動機を駆動制御するインバータ
と、永久磁石電動機の永久磁石軸の位置を検出する磁極
位置検出手段と、磁極位置検出手段により検出された永
久磁石軸をd軸とし、かつこのd軸に直交する軸をq軸
とするdq軸座標系上で、大きさと位相とを持つ出力電
圧ベクトル指令を算出して出力する電圧指令演算手段
と、電圧指令演算手段により算出されたdq軸座標系上
での出力電圧ベクトル指令に基づいて、3相固定座標系
上での3相出力電圧指令を算出して出力する座標系変換
手段と、座標系変換手段により算出された3相出力電圧
指令に基づいてインバータの出力を制御するインバータ
制御手段と、単相PWMコンバータの整流に起因した状
態量を抽出し、かつこの状態量に対して単相交流電源の
周波数の2倍成分を取り出す状態量取出手段と、状態量
取出手段により取り出された状態量の脈動が生じた状態
で当該状態量の脈動に基づいて、電圧指令演算手段によ
り算出されたdq軸座標系上での出力電圧ベクトル指令
のd軸からの位相を調整する位相調整手段とを備えてい
る。
【0018】従って、請求項1の発明の電力変換装置に
おいては、単相PWMコンバータの整流に起因した状態
量を抽出し、この状態量に対して単相交流電源の周波数
の2倍成分を取り出し、この状態量の脈動に応じて出力
電圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整することによ
り、単相PWMコンバータの整流に起因した直流リンク
電圧の脈動する条件下でも、また永久磁石電動機が突極
性を有する場合でも、永久磁石電動機の発生するトルク
リプルを効果的に抑制することができる。
【0019】このトルクリプルを抑制することによっ
て、より繊細なトルク制御を実現することができる。ま
た、トルクのリプルに起因した機械系の共振を抑えるこ
とが可能となり、振動、騒音、機械疲労を低減すること
ができる。
【0020】一方、請求項2の発明の電力変換装置は、
上記請求項1の発明の電力変換装置における状態量取出
手段として、直流コンデンサの端子電圧である直流リン
ク電圧を検出する電圧検出手段を備え、電圧検出手段に
より検出された直流リンク電圧の脈動に基づいて、電圧
指令演算手段により算出されたdq軸座標系上での出力
電圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整する位相調整
手段を備えている。
【0021】従って、請求項2の発明の電力変換装置に
おいては、直流リンク電圧の脈動に応じて出力電圧ベク
トル指令のd軸からの位相を調整することにより、単相
PWMコンバータの整流に起因した直流リンク電圧の脈
動する条件下でも、また永久磁石電動機が突極性を有す
る場合でも、永久磁石電動機の発生するトルクリプルを
効果的に抑制することができる。
【0022】このトルクリプルを抑制することによっ
て、より繊細なトルク制御を実現することができる。ま
た、トルクのリプルに起因した機械系の共振を抑えるこ
とが可能となり、振動、騒音、機械疲労を低減すること
ができる。
【0023】また、請求項3の発明の電力変換装置は、
上記請求項2の発明の電力変換装置において、上記位相
調整手段として、電圧検出手段により検出された直流リ
ンク電圧から脈動の正弦波を抽出する抽出手段と、抽出
手段により抽出された直流リンク電圧の脈動の正弦波の
振幅と位相とを調整し、かつこの振幅と位相とが調整さ
れた正弦波を、dq軸座標系上での出力電圧ベクトル指
令の位相調整量として出力する振幅・位相補償手段とか
ら構成している。
【0024】従って、請求項3の発明の電力変換装置に
おいては、上記請求項2の発明と同様な作用効果が得ら
れるのに加えて、直流リンク電圧の脈動の周波数を特定
できるような場合には、他の周波数成分に干渉せずに特
定の脈動を抑制することができる。これにより、他の特
性に影響を与えずにトルクリプルを抑えることができ
る。
【0025】さらに、請求項4の発明の電力変換装置
は、上記請求項3の発明の電力変換装置において、上記
位相調整手段として、直流リンク電圧の脈動の正弦波の
振幅の補償量Kg を下記(1)式に基づいて算出し、位
相の補償量Kp を下記(2)式に基づいて算出するよう
にしている。
【0026】
【数2】
【0027】
【表2】
【0028】従って、請求項4の発明の電力変換装置に
おいては、上記請求項2および請求項3の発明と同様な
作用効果が得られるのに加えて、永久磁石電動機のパラ
メータが把握できる場合には、調整を容易にすることが
できる。また、動作状態に応じて調整量を算出するた
め、さまざまな状況下においてトルクリプルを抑制する
ことができる。
【0029】一方、請求項5の発明の電力変換装置は、
上記請求項1の発明の電力変換装置における状態量取出
手段として、永久磁石電動機に流れる電流を検出する電
流検出手段と、電流検出手段により検出された電流から
q軸電流の成分を算出して出力する第2の座標系変換手
段とを備え、第2の座標系変換手段により算出されたq
軸電流の脈動に基づいて、電圧指令演算手段により算出
されたdq軸座標系上での出力電圧ベクトル指令のd軸
からの位相を調整する位相調整手段とを備えている。
【0030】従って、請求項5の発明の電力変換装置に
おいては、トルク電流の脈動に応じて出力電圧ベクトル
指令のd軸からの位相を調整することにより、単相PW
Mコンバータの整流に起因した直流リンク電圧の脈動す
る条件下でも、また永久磁石電動機が突極性を有する場
合でも、永久磁石電動機の発生するトルクリプルを効果
的に抑制することができる。
【0031】これは、永久磁石電動機のパラメータが正
確にわからない場合や、永久磁石電動機が非突極性を有
する場合において特に有効に作用する。このトルクリプ
ルを抑制することによって、より繊細なトルク制御を実
現することができる。また、トルクのリプルに起因した
機械系の共振を抑えることが可能となり、振動、騒音、
機械疲労を低減することができる。
【0032】一方、請求項6の発明の電力変換装置は、
上記請求項1の発明の電力変換装置における状態量取出
手段として、永久磁石電動機の発生するトルクの推定値
を算出して出力するトルク推定手段を備え、トルク推定
手段により算出されたトルク推定値の脈動に基づいて、
電圧指令演算手段により算出されたdq軸座標系上での
出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整する位相
調整手段を備えている。
【0033】ここで、特に上記トルク推定手段として
は、例えば請求項7に記載したように、永久磁石電動機
に流れる電流を検出する手段と、検出された電流からd
軸電流およびq軸電流の各成分を算出して出力する手段
と、算出されたd軸電流およびq軸電流に基づいて、永
久磁石電動機の発生するトルクの推定値を算出して出力
する手段とから構成することが好ましい。
【0034】従って、請求項6および請求項7の発明の
電力変換装置においては、トルク推定値の脈動に応じて
出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整すること
により、単相PWMコンバータの整流に起因した直流リ
ンク電圧の脈動する条件下でも、また永久磁石電動機が
突極性を有する場合でも、永久磁石電動機の発生するト
ルクリプルを効果的に抑制することができる。
【0035】これは、永久磁石電動機が突極性を有する
場合においても有効に作用する。このトルクリプルを抑
制することによって、より繊細なトルク制御を実現する
ことができる。また、トルクのリプルに起因した機械系
の共振を抑えることが可能となり、振動、騒音、機械疲
労を低減することができる。
【0036】一方、請求項8の発明の電力変換装置は、
上記請求項1乃至請求項7のいずれか1項の発明の電力
変換装置において、上記インバータが、定電圧可変周波
数(CVVF)モードで動作するようにしている。
【0037】従って、請求項8の発明の電力変換装置に
おいては、請求項1乃至請求項7の発明と同様な作用効
果を得ることができる。特に、この場合には、インバー
タのPWM動作が1パルスモードで、出力電圧が直流電
圧に依存する場合においても、有効に作用する。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明では、単相交流電源からの
交流電力を単相PWMコンバータにより直流電力に変換
し、この直流電力を直流コンデンサにより平滑化し、こ
の平滑化された直流電力をインバータにより任意の周波
数の交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動制御する
システムにおいて、単相PWMコンバータの整流に起因
した状態量を抽出し、この状態量に対して単相交流電源
の周波数の2倍成分を取り出し、この状態量の脈動に応
じて出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整する
ことにより、単相PWMコンバータの整流に起因した直
流リンク電圧の脈動する条件下でも、また永久磁石電動
機が突極性を有する場合でも、永久磁石電動機の発生す
るトルクリプルを効果的に抑制することを特徴とするも
のである。
【0039】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明す
る。 (第1の実施の形態:請求項1乃至請求項4に対応)図
1は、本実施の形態による電力変換装置の概略構成例を
示すブロック図であり、前述した図8と同一部分には同
一符号を付して示している。
【0040】図1において、単相交流電源1からの交流
電力を単相PWMコンバータ2により直流電力に変換
し、直流コンデンサ3により平滑化し、さらにインバー
タ4により任意の周波数の交流電力に変換して、永久磁
石電動機(PM)5を駆動制御するシステムとなってい
る。
【0041】一方、制御系としては、いわゆるベクトル
制御方式である。このベクトル制御方式は、電流、電
圧、磁束をベクトル量として制御する方式であり、dq
軸として定義される回転する座標系(dq軸回転座標
系)上で制御を行なう。
【0042】また、このベクトル制御方式は、例えば文
献2(「電気機器工学II」、電気学会)等により公知の
技術であり、多くの方式が提案されてきている。次に、
本実施の形態のベクトル制御方式の構成について具体的
に述べる。
【0043】図1において、位置検出器6により、永久
磁石電動機5の磁極(永久磁石軸)の位置θm を検出す
る。また、位置検出器6により検出された磁極の位置θ
m から、この永久磁石軸をd軸としかつこのd軸に直交
する軸をq軸とするdq軸座標系上を導入し、d軸電流
の指令値Id Refとq軸電流の指令値Iq Refとを入力
とする電圧指令演算器7により、d,q軸電流指令値I
d Ref,Iq Refにそれぞれの応答値Id ,Iq が追従
するように、出力電圧ベクトル指令を算出する。
【0044】この出力電圧ベクトル指令は、dq軸座標
系上で極座標として表わされるものとする。すなわち、
図2に示すように、大きさVとd軸からの位相Pとを持
つベクトルになる。
【0045】一方、座標系変換器8により、永久磁石電
動機5の磁極の位置θm を基に、dq軸座標系上での出
力電圧ベクトル指令、すなわち大きさVとd軸からの位
相Pとから、3相固定座標系上での3相出力電圧指令V
u * ,Vv * ,Vw * を算出する。
【0046】また、図示しないインバータ制御器によ
り、この3相出力電圧指令Vu * ,Vv * ,Vw * に基
づいて、インバータ4の出力電圧を制御する。一方、電
圧検出器26により、直流コンデンサ3の端子電圧であ
る直流リンク電圧Vdcを検出する。
【0047】また、位相調整器9により、この直流電圧
Vdcの脈動に基づいて、上記dq軸座標系上での出力電
圧ベクトル指令のd軸からの位相の調整量ΔPを算出す
る。そして、この位相の調整量ΔPを、電圧指令演算器
7から出力されるdq軸座標系上での出力電圧ベクトル
指令のd軸からの位相基準P* と加算し、出力電圧ベク
トル指令のd軸からの位相Pとして座標系変換器8に入
力する。
【0048】図3は、上記位相調整器9の詳細な構成例
を示すブロック図であり、前述した図1と同一部分には
同一符号を付して示している。図3において、電圧検出
器26により検出された直流リンク電圧Vdcを、抽出手
段であるバンドパスフィルタ12に入力する。
【0049】このバンドパスフィルタ12の特性周波数
は、単相交流電源1の周波数の2倍成分の周波数とす
る。例えば、単相交流電源1の周波数が60Hzである
場合には、その2倍の周波数である120Hz成分のみ
を抽出するフィルタ特性を有するものとする。
【0050】このバンドパスフィルタ12の出力は正弦
波であり、直流リンク電圧Vdcの脈動成分ΔVdcに相当
する。すなわち、このバンドパスフィルタ12は、電圧
検出器26により検出された直流リンク電圧Vdcから脈
動の正弦波を抽出する。
【0051】また、この抽出された直流リンク電圧Vdc
の脈動量ΔVdcを振幅補償器13に入力する。この振幅
補償器13は、ゲインKg に基づいて、直流リンク電圧
Vdcの脈動量ΔVdcの振幅を補償(調整)し、正弦波Δ
P′を出力する。
【0052】さらに、この振幅補償器13からの出力で
ある正弦波ΔP′を、位相補償器14に入力する。この
位相補償器14は、入力された正弦波ΔP′の位相を補
償位相量Kp だけ進ませる。
【0053】そして、この位相補償器14の出力は、d
q軸座標系上での出力電圧ベクトル指令のd軸からの位
相基準P* への調整量ΔPとなる。ここで、直流リンク
電圧Vdcの脈動成分ΔVdcを補償するゲインKg と補償
位相量Kp は、前述した(1)式、(2)式によりそれ
ぞれ算出する。
【0054】図4は、以上の直流リンク電圧Vdcと直流
リンク電圧Vdcの脈動ΔVdcと出力電圧の位相への調整
量ΔPとの関係の一例を示す波形図である。次に、以上
のように構成した本実施の形態の電力変換装置の作用に
ついて説明する。
【0055】位置検出器6では、永久磁石電動機5の磁
極の位置θm が検出され、座標系変換器8に入力され
る。一方、電圧指令演算器7では、d軸電流の指令値I
d Refとq軸電流の指令値Iq Refとから、d,q軸電
流指令値Id Ref,Iq Refにそれぞれの応答値Id ,
Iq が追従するように、出力電圧ベクトル指令が算出さ
れる。
【0056】また、座標系変換器8では、永久磁石電動
機5の磁極の位置θm から、dq軸座標系上での出力電
圧ベクトル指令、すなわち大きさVとd軸からの位相P
とから、3相固定座標系上での3相出力電圧指令Vu
* ,Vv * ,Vw * が算出される。
【0057】そして、図示しないインバータ制御器で
は、3相出力電圧指令Vu * ,Vv *,Vw * を基に、
インバータ4の出力電圧が制御される。一方、電圧検出
器26では、直流コンデンサ3の端子電圧である直流リ
ンク電圧Vdcが検出される。
【0058】また、位相調整器9では、この直流リンク
電圧Vdcの脈動に基づいて、dq軸座標系上での出力電
圧ベクトル指令のd軸からの位相の調整量ΔPが算出さ
れる。
【0059】そして、この位相の調整量ΔPが、電圧指
令演算器7から出力されるdq軸座標系上での出力電圧
ベクトル指令のd軸からの位相基準P* と加算され、出
力電圧ベクトル指令のd軸からの位相Pとして、座標系
変換器8に入力される。
【0060】以上により、永久磁石電動機5に発生する
トルクのリプルを抑制することが可能である。以下、こ
の点について具体的に述べる。一般に、永久磁石電動機
5の特性方程式は、次のような式で表わされる。
【0061】
【数3】
【0062】ここで、直流リンク電圧Vdcが単相交流電
源1の周波数Fsoの2倍の周波数2Fsoで脈動すると、
dq軸の出力電圧にも同一の周波数2Fsoの脈動が生じ
る。そして、dq軸出力電圧の周波数2Fso成分をそれ
ぞれΔVd ,ΔVq とする。また、永久磁石電動機5の
周波数ωM や界磁φF は、同周波数成分の脈動を生じな
いとする。
【0063】この脈動の周波数2Fso成分における、永
久磁石電動機5の特性方程式は、次のような式となる。
ただし、dq軸電流の脈動の周波数成分を、それぞれΔ
Id ,ΔIq とする。
【0064】
【数4】 次に、上記式をdq軸電流の脈動成分について解くと、
次のような式となる。
【0065】
【数5】 ここで、永久磁石電動機5の発生するトルクTm は、次
のような式で表わされる。
【0066】
【数6】
【0067】直流リンク電圧Vdcの脈動がトルクに与え
る影響ΔTm は、界磁φF を一定とすると、次のような
式により近似される。ここで、Id * ,Iq * はdq軸
電流の平均値である。
【0068】
【数7】 次に、トルクリプルを抑制する条件は、以下のようであ
る。
【0069】
【数8】 上記(8),(12),(13)式より、トルクリプル
を抑制するためのdq軸電圧の脈動成分に関する関係を
得る。
【0070】
【数9】
【0071】d軸出力電圧の脈動ΔVd とq軸出力電圧
の脈動ΔVq とが、上記式を満たすことにより、トルク
のリプルを抑制できることがわかる。ここで、d,q軸
出力電圧の脈動ΔVd ,ΔVq と、極座標で表わした出
力電圧との関係を示す。
【0072】例えば、PWM制御が、方形波モードない
しは1パルスモードで動作し、出力電圧の大きさが直流
リンク電圧Vdcにより一意に決まる場合には、次の(1
7)式のような関係になる。
【0073】出力電圧のdq軸座標上での大きさVは
(17)式で表わされる、同式より、直流リンク電圧V
dcが脈動することにより、出力電圧の大きさVにも脈動
が生じることがわかる。
【0074】
【数10】
【0075】上記(17)式において、直流リンク電圧
Vdcの脈動周波数2Fsoに関しては、次のような式が成
り立つ。ここで、ΔVdcは直流リンク電圧Vdcの脈動成
分であり、ΔPは出力電圧のd軸からの位相の脈動成分
である。
【0076】
【数11】
【0077】ここで、トルク脈動を抑制するためのdq
軸電圧の条件式(14)に、上記(19)式を代入する
ことにより、直流リンク電圧Vdcの脈動ΔVdcと出力電
圧位相ΔPの脈動との関係を得る。
【0078】
【数12】 特に、単相交流電源1の周波数の2倍の周波数成分に関
しては、次のような式の関係となる。
【0079】
【数13】
【0080】従って、直流リンク電圧Vdcの脈動ΔVdc
と出力電圧の位相の脈動ΔPとの関係が、上記のような
式を満たす場合に、トルクのリプルを抑制することが可
能である。
【0081】ここで、ゲインの補償量Kg を(23)式
により算出し、位相の補償量Kp を(24)式により演
算する。図3に示すように、直流リンク電圧Vdcの脈動
の正弦波の振幅をKg 倍し、さらに位相をKp 進めるこ
とにより、上記(22)式を満たす出力電圧の位相への
調整量ΔPを算出することができる。そして、常に上記
(22)式を満たすことから、永久磁石電動機5のトル
クのリプルを抑制することが可能である。
【0082】
【数14】
【0083】ここで、前述した(1)式は、上記(2
3)式に(2)式は(24)式に、(3)式は(21)
式に、(4)式は(16)式に、(5)式は(11)式
にそれぞれ対応する。
【0084】以上により、直流リンク電圧Vdcが脈動す
る条件下において、トルクリプルの脈動を抑制すること
ができる。上述したように、本実施の形態の電力変換装
置においては、直流リンク電圧Vdcの脈動ΔVdcに応じ
て、出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整する
ようにしているので、永久磁石電動機5の発生するトル
クのリプルを効果的に抑制することが可能となる。
【0085】また、直流リンク電圧Vdcの脈動ΔVdcの
周波数が特定できるような場合には、直流リンク電圧V
dcの脈動ΔVdcのうち同周波数成分を抽出し、この抽出
された脈動の正弦波に対して振幅と位相とをそれぞれ補
償し、dq軸座標系上での出力電圧ベクトル指令のd軸
からの位相を調整するようにしているので、他の周波数
成分に影響を与えずに、トルクのリプルを抑制すること
が可能となる。
【0086】さらに、永久磁石電動機5のパラメータが
正確に把握できるような場合には、理論的に算出された
補償量Kg ,Kp を与えるようにしているので、なんら
調整を必要とすることなく、トルクのリプルを抑制する
ことが可能となる。
【0087】このようにしてトルクのリプルを抑制する
ことにより、より繊細なトルク制御が必要とされる分野
への応用を期待することができる。また、トルクのリプ
ルに起因した機械共振を抑制することが可能となるた
め、騒音、振動、機械疲労を低減することができる。
【0088】(第2の実施の形態:請求項1、請求項5
に対応)図5は、本実施の形態による電力変換装置の概
略構成例を示すブロック図であり、前述した図1と同一
部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは
異なる部分についてのみ述べる。
【0089】本実施の形態による電力変換装置では、前
述した第1の実施の形態におけるdq軸座標系上での出
力電圧ベクトル指令のd軸からの位相の調整量ΔPの算
出を行なう部分の構成のみが異なっている。
【0090】すなわち、図5において、電流検出器15
により、永久磁石電動機5のU相,W相の電流Iu ,I
w を検出する。また、座標系変換器16により、電流検
出器15により検出された電流Iu ,Iw をdq軸座標
系上へと変換して、q軸電流Iq の成分を算出する。
【0091】そして、このq軸電流Iq の成分をq軸電
流指令値Id Refから差し引いて、q軸電流の偏差を位
相調整器17に入力する。さらに、位相調整器17によ
り、このq軸電流の偏差に基づいて、上記dq軸座標系
上での出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相の調整量
ΔPを算出する。
【0092】そして、この位相の調整量ΔPを、電圧指
令演算器7から出力されるdq軸座標系上での出力電圧
ベクトル指令のd軸からの位相基準P* と加算し、出力
電圧ベクトル指令のd軸からの位相Pとして、前記座標
系変換器8に入力する。
【0093】次に、以上のように構成した本実施の形態
の電力変換装置の作用について説明する。位置検出器6
では、永久磁石電動機5の磁極の位置θm が検出され、
座標系変換器8に入力される。
【0094】一方、電圧指令演算器7では、d軸電流の
指令値Id Refとq軸電流の指令値Iq Refとから、
d,q軸電流指令値Id Ref,Iq Refにそれぞれの応
答値Id ,Iq が追従するように、出力電圧ベクトル指
令が算出される。
【0095】また、座標系変換器8では、永久磁石電動
機5の磁極の位置θm から、dq軸座標系上での出力電
圧ベクトル指令、すなわち大きさVとd軸からの位相P
とから、3相固定座標系上での3相出力電圧指令Vu
* ,Vv * ,Vw * が算出される。
【0096】そして、図示しないインバータ制御器で
は、3相出力電圧指令Vu * ,Vv *,Vw * を基に、
インバータ4の出力電圧が制御される。一方、電流検出
器15では、永久磁石電動機5のU相,W相の電流Iu
,Iwが検出される。
【0097】また、座標系変換器16では、この電流I
u ,Iw に基づいて、dq軸座標系上でのq軸電流Iq
の成分が算出される。そして、このq軸電流Iq の成分
は、q軸電流指令値Id Refから差し引かれて、q軸電
流の偏差が位相調整器17に入力される。
【0098】さらに、位相調整器17では、このq軸電
流の偏差に基づいて、dq軸座標系上での出力電圧ベク
トル指令のd軸からの位相の調整量ΔPが算出される。
そして、この位相の調整量ΔPが、電圧指令演算器7か
ら出力されるdq軸座標系上での出力電圧ベクトル指令
のd軸からの位相基準P* と加算され、出力電圧ベクト
ル指令のd軸からの位相Pとして、座標系変換器8に入
力される。
【0099】以上により、永久磁石電動機5に発生する
トルクのリプルを抑制することが可能である。すなわ
ち、永久磁石電動機5のトルクTm は、前述した(1
0)式で表わされるように、q軸電流Iq に大きく依存
する。特に、永久磁石電動機5が非突極性を有する場合
には、トルクはq軸電流のみに依存する。
【0100】出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相を
調整することで、トルクリプルを抑制できることは、前
述した第1の実施の形態において示していることから、
トルクに大きく依存するq軸電流の偏差、すなわち脈動
に応じて出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整
することにより、トルクのリプルを抑制することが期待
できる。
【0101】これは、特に、永久磁石電動機5が非突極
性を有する場合に、トルクはq軸電流のみに依存するた
め、q軸電流Iq の脈動を抑制する本実施の形態では効
果的に作用し、永久磁石電動機5のパラメータが正確に
把握できない場合にも有効である。
【0102】上述したように、本実施の形態の電力変換
装置においては、トルク電流の脈動、すなわちq軸電流
Iq の脈動に応じて、出力電圧ベクトル指令のd軸から
の位相を調整するようにしているので、永久磁石電動機
5の発生するトルクのリプルを効果的に抑制することが
可能となる。
【0103】これは、永久磁石電動機5のパラメータが
正確にわからない場合や、永久磁石電動機5が非突極性
を有する場合において特に有効に作用する。このトルク
リプルを抑制することによって、より繊細なトルク制御
を実現することができる。また、トルクのリプルに起因
した機械系の共振を抑えることが可能となり、振動、騒
音、機械疲労を低減することができる。
【0104】(第3の実施の形態:請求項1、請求項
6、請求項7に対応)図6は、本実施の形態による電力
変換装置の概略構成例を示すブロック図であり、前述し
た図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略
し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0105】本実施の形態による電力変換装置では、前
述した第1の実施の形態におけるdq軸座標系上での出
力電圧ベクトル指令のd軸からの位相の調整量ΔPの算
出を行なう部分の構成のみが異なっている。
【0106】すなわち、図6において、電流検出器15
により、永久磁石電動機5のU相,W相の電流Iu ,I
w を検出する。また、座標系変換器16により、電流検
出器15により検出された電流Iu ,Iw をdq軸座標
系上へと変換して、d軸電流Id およびq軸電流Iq の
各成分を算出する。
【0107】さらに、トルク推定器18により、座標系
変換器16により算出されたd,q軸電流Id ,Iq の
各成分を基に、前述した(10)式に従ってトルクの推
定値Tmhを算出する。
【0108】そして、このトルク推定値Tmhをトルク指
令値Tm Refから差し引いて、トルクの偏差を位相調整
器17に入力する。さらに、位相調整器17により、こ
のトルクの偏差に基づいて、上記dq軸座標系上での出
力電圧ベクトル指令のd軸からの位相の調整量ΔPを算
出する。
【0109】そして、この位相の調整量ΔPを、電圧指
令演算器7から出力されるdq軸座標系上での出力電圧
ベクトル指令のd軸からの位相基準P* と加算し、出力
電圧ベクトル指令のd軸からの位相Pとして、前記座標
系変換器8に入力する。
【0110】次に、以上のように構成した本実施の形態
の電力変換装置の作用について説明する。位置検出器6
では、永久磁石電動機5の磁極の位置θm が検出され、
座標系変換器8に入力される。
【0111】一方、電圧指令演算器7では、d軸電流の
指令値Id Refとq軸電流の指令値Iq Refとから、
d,q軸電流指令値Id Ref,Iq Refにそれぞれの応
答値Id ,Iq が追従するように、出力電圧ベクトル指
令が算出される。
【0112】また、座標系変換器8では、永久磁石電動
機5の磁極の位置θm から、dq軸座標系上での出力電
圧ベクトル指令、すなわち大きさVとd軸からの位相P
とから、3相固定座標系上での3相出力電圧指令Vu
* ,Vv * ,Vw * が算出される。
【0113】そして、図示しないインバータ制御器で
は、3相出力電圧指令Vu * ,Vv *,Vw * を基に、
インバータ4の出力電圧が制御される。一方、電流検出
器15では、永久磁石電動機5のU相,W相の電流Iu
,Iwが検出される。
【0114】また、座標系変換器16では、この電流I
u ,Iw に基づいて、dq軸座標系上でのd軸電流Id
およびq軸電流Iq の各成分が算出される。さらに、ト
ルク推定器18では、このd,q軸電流Id ,Iq の各
成分に基づいて、トルクの推定値Tmhが算出される。
【0115】そして、このトルク推定値Tmhは、トルク
指令値Tm Refから差し引かれて、トルクの偏差が位相
調整器17に入力される。さらに、位相調整器17で
は、このトルクの偏差に基づいて、dq軸座標系上での
出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相の調整量ΔPが
算出される。
【0116】そして、この位相の調整量ΔPが、電圧指
令演算器7から出力されるdq軸座標系上での出力電圧
ベクトル指令のd軸からの位相基準P* と加算され、出
力電圧ベクトル指令のd軸からの位相Pとして、座標系
変換器8に入力される。
【0117】以上により、永久磁石電動機5に発生する
トルクのリプルを抑制することが可能である。すなわ
ち、出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整する
ことで、トルクリプルを抑制できることは、前述した第
1の実施の形態において示していることから、トルクの
偏差に応じて出力電圧ベクトル指令のd軸からの位相を
調整することにより、トルクのリプルを抑制することが
期待できる。
【0118】これは、特に、永久磁石電動機5が突極性
を有する場合においても有効である。上述したように、
本実施の形態の電力変換装置においては、トルクの偏
差、すなわちトルク推定値の脈動に応じて、出力電圧ベ
クトル指令のd軸からの位相を調整するようにしている
ので、永久磁石電動機5の発生するトルクのリプルを効
果的に抑制することが可能となる。
【0119】これは、永久磁石電動機5が非突極性を有
する場合においても有効に作用する。このトルクリプル
を抑制することによって、より繊細なトルク制御を実現
することができる。また、トルクのリプルに起因した機
械系の共振を抑えることが可能となり、振動、騒音、機
械疲労を低減することができる。
【0120】(第4の実施の形態:請求項8に対応)図
7は、本実施の形態による電力変換装置の概略構成例を
示すブロック図であり、前述した図1と同一部分には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0121】本実施の形態による電力変換装置では、前
述した第1の実施の形態における座標変換器8に入力す
るdq軸座標系上での出力電圧ベクトル指令の大きさV
の算出を行なう部分の構成のみが異なっている。
【0122】すなわち、本実施の形態では、インバータ
4が、定電圧可変周波数(CVVF)モードで動作する
ようにしている。具体的には、前述した第1の実施の形
態では、出力電圧ベクトル指令の大きさVは、電圧指令
演算器7により算出しているが、本実施の形態では、図
7に示すように、電圧検出器26により検出された直流
リンク電圧Vdcを係数変換器19に入力し、ゲインKv
倍された値を出力電圧ベクトル指令の大きさVとして算
出するようにしている。このゲインKv は、次のような
式のように与えられる。
【0123】
【数15】
【0124】次に、以上のように構成した本実施の形態
の電力変換装置の作用について説明する。位置検出器6
では、永久磁石電動機5の磁極の位置θm が検出され、
座標系変換器8に入力される。
【0125】一方、電圧指令演算器7では、d軸電流の
指令値Id Refとq軸電流の指令値Iq Refとから、
d,q軸電流指令値Id Ref,Iq Refにそれぞれの応
答値Id ,Iq が追従するように、出力電圧ベクトル指
令が算出される。
【0126】また、座標系変換器8では、永久磁石電動
機5の磁極の位置θm から、dq軸座標系上での出力電
圧ベクトル指令、すなわち大きさVとd軸からの位相P
とから、3相固定座標系上での3相出力電圧指令Vu
* ,Vv * ,Vw * が算出される。
【0127】そして、図示しないインバータ制御器で
は、3相出力電圧指令Vu * ,Vv *,Vw * を基に、
インバータ4の出力電圧が制御される。一方、電圧検出
器26では、直流コンデンサ3の端子電圧である直流リ
ンク電圧Vdcが検出される。
【0128】また、位相調整器9では、この直流リンク
電圧Vdcの脈動に基づいて、dq軸座標系上での出力電
圧ベクトル指令のd軸からの位相の調整量ΔPが算出さ
れる。
【0129】そして、この位相の調整量ΔPが、電圧指
令演算器7から出力されるdq軸座標系上での出力電圧
ベクトル指令のd軸からの位相基準P* と加算され、出
力電圧ベクトル指令のd軸からの位相Pとして、座標系
変換器8に入力される。
【0130】さらに、係数変換器19では、電圧検出器
26により検出された直流リンク電圧VdcをゲインKv
倍した値が、出力電圧ベクトル指令の大きさVとして算
出され、座標系変換器8に入力される。
【0131】以上により、永久磁石電動機5に発生する
トルクのリプルを抑制することが可能である。すなわ
ち、1パルスモードは、出力周期の間に、スイッチが1
回だけON・OFFを行なうPWM制御であり、その基
本波が最大となることが知られている。従って、インバ
ータ4の出力電圧の大きさは、直流リンク電圧Vdcによ
って一意に決定される。この場合、直流リンク電圧Vdc
からdq軸座標系上の出力電圧ベクトル指令の大きさV
までの係数がKv となる。
【0132】以上のように、PWM動作が1パルスモー
ドである場合には、出力電圧ベクトル指令の大きさV
は、直流リンク電圧Vdcに比例する。また、PWM動作
が多パルスモードである場合には、出力電圧ベクトル指
令の大きさVは、直流リンク電圧Vdcの大きさに依存せ
ずに制御することが可能である。従って、1パルスモー
ドにおいては、特に直流リンク電圧Vdcの脈動の影響を
大きく受け、トルクリプルが大きく発生する。
【0133】そして、このような動作モードにおいて、
前述した各実施の形態の電力変換装置は、特にその効果
を有効に発揮することとなる。上述したように、本実施
の形態の電力変換装置においては、インバータが、定電
圧可変周波数(CVVF)モードで動作するようにして
いるので、インバータのPWM動作が1パルスモード
で、出力電圧が直流電圧に依存する場合においても、有
効に作用する。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電力変換
装置によれば、単相PWMコンバータと3相インバータ
とにより永久磁石電動機を駆動制御するシステムにおい
て、単相PWMコンバータの整流に起因した状態量を抽
出し、この状態量に対して単相交流電源の周波数の2倍
成分を取り出し、この状態量の脈動に応じて出力電圧ベ
クトル指令のd軸からの位相を調整するようにしている
ので、単相PWMコンバータの整流に起因した直流リン
ク電圧の脈動する条件下においても、また永久磁石電動
機が突極性を有する場合においても、永久磁石電動機の
発生するトルクリプルを効果的に抑制することが可能と
なる。
【0135】このトルクリプルを抑制することによっ
て、より繊細なトルク制御を実現することができる。ま
た、トルクのリプルに起因した機械系の共振を抑えるこ
とが可能となり、振動、騒音、機械疲労を低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による電力変換装置
の構成例を示すブロック図。
【図2】dq軸座標系上での出力電圧のベクトル図。
【図3】同第1の実施の形態の電力変換装置における位
相調整器の詳細な構成例を示すブロック図。
【図4】直流リンク電圧Vdcと直流リンク電圧Vdcの脈
動ΔVdcと出力電圧の位相への調整量ΔPの関係の一例
を示す波形図。
【図5】本発明の第2の実施の形態による電力変換装置
の構成例を示すブロック図。
【図6】本発明の第3の実施の形態による電力変換装置
の構成例を示すブロック図。
【図7】本発明の第4の実施の形態による電力変換装置
の構成例を示すブロック図。
【図8】従来の電力変換装置の構成例を示すブロック
図。
【符号の説明】
1…単相交流電源、 2…単相PWMコンバータ、 3…直流コンデンサ、 4…インバータ、 5…永久磁石電動機(PM)、 6…磁極位置検出器、 7…電圧指令演算器、 8…座標系変換器、 9…位相調整器、 10…dq軸座標系上での出力電圧の大きさ、 11…dq軸座標系上での出力電圧のd軸からの位相、 12…バンドパスフィルタ、 13…振幅補償器、 14…位相補償器、 15…電流検出器、 16…座標系変換機、 17…位相調整器、 18…トルク推定器、 19…係数変換器、 20…周波数調整器、 21…平均値演算器、 22…インバータ制御器、 23…誘導電動機、 24…速度検出器、 25…滑り周波数演算器、 26…電圧検出器。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単相交流電源からの交流電力を直流電力
    に変換して出力する単相PWMコンバータと、 前記単相PWMコンバータから出力される直流電力を平
    滑化する直流コンデンサと、 前記直流コンデンサにより平滑化された直流電力を任意
    の周波数の交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動制
    御するインバータと、 前記永久磁石電動機の永久磁石軸の位置を検出する磁極
    位置検出手段と、 前記磁極位置検出手段により検出された永久磁石軸をd
    軸とし、かつこのd軸に直交する軸をq軸とするdq軸
    座標系上で、大きさと位相とを持つ出力電圧ベクトル指
    令を算出して出力する電圧指令演算手段と、 前記電圧指令演算手段により算出されたdq軸座標系上
    での出力電圧ベクトル指令に基づいて、3相固定座標系
    上での3相出力電圧指令を算出して出力する座標系変換
    手段と、 前記座標系変換手段により算出された3相出力電圧指令
    に基づいて前記インバータの出力を制御するインバータ
    制御手段と、 前記単相PWMコンバータの整流に起因した状態量を抽
    出し、かつこの状態量に対して前記単相交流電源の周波
    数の2倍成分を取り出す状態量取出手段と、 前記状態量取出手段により取り出された状態量の脈動が
    生じた状態で当該状態量の脈動に基づいて、前記電圧指
    令演算手段により算出されたdq軸座標系上での出力電
    圧ベクトル指令のd軸からの位相を調整する位相調整手
    段と、 を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 単相交流電源からの交流電力を直流電力
    に変換して出力する単相PWMコンバータと、 前記単相PWMコンバータから出力される直流電力を平
    滑化する直流コンデンサと、 前記直流コンデンサにより平滑化された直流電力を任意
    の周波数の交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動制
    御するインバータと、 前記永久磁石電動機の永久磁石軸の位置を検出する磁極
    位置検出手段と、 前記磁極位置検出手段により検出された永久磁石軸をd
    軸とし、かつこのd軸に直交する軸をq軸とするdq軸
    座標系上で、大きさと位相とを持つ出力電圧ベクトル指
    令を算出して出力する電圧指令演算手段と、 前記電圧指令演算手段により算出されたdq軸座標系上
    での出力電圧ベクトル指令に基づいて、3相固定座標系
    上での3相出力電圧指令を算出して出力する座標系変換
    手段と、 前記座標系変換手段により算出された3相出力電圧指令
    に基づいて前記インバータの出力を制御するインバータ
    制御手段と、 前記直流コンデンサの端子電圧である直流リンク電圧を
    検出する電圧検出手段と、 前記電圧検出手段により検出された直流リンク電圧の脈
    動に基づいて、前記電圧指令演算手段により算出された
    dq軸座標系上での出力電圧ベクトル指令のd軸からの
    位相を調整する位相調整手段と、 を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載の電力変換装置にお
    いて、 前記位相調整手段としては、 前記電圧検出手段により検出された直流リンク電圧から
    脈動の正弦波を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段により抽出された直流リンク電圧の脈動の
    正弦波の振幅と位相とを調整し、かつこの振幅と位相と
    が調整された正弦波を、前記dq軸座標系上での出力電
    圧ベクトル指令の位相調整量として出力する振幅・位相
    補償手段と、からなることを特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載の電力変換装置にお
    いて、 前記振幅・位相補償手段としては、 前記直流リンク電圧の脈動の正弦波の振幅の補償量Kg
    を下記(1)式に基づいて算出し、位相の補償量Kp を
    下記(2)式に基づいて算出するようにしたことを特徴
    とする電力変換装置。 【数1】 【表1】
  5. 【請求項5】 単相交流電源からの交流電力を直流電力
    に変換して出力する単相PWMコンバータと、 前記単相PWMコンバータから出力される直流電力を平
    滑化する直流コンデンサと、 前記直流コンデンサにより平滑化された直流電力を任意
    の周波数の交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動制
    御するインバータと、 前記永久磁石電動機の永久磁石軸の位置を検出する磁極
    位置検出手段と、 前記磁極位置検出手段により検出された永久磁石軸をd
    軸とし、かつこのd軸に直交する軸をq軸とするdq軸
    座標系上で、大きさと位相とを持つ出力電圧ベクトル指
    令を算出して出力する電圧指令演算手段と、 前記電圧指令演算手段により算出されたdq軸座標系上
    での出力電圧ベクトル指令に基づいて、3相固定座標系
    上での3相出力電圧指令を算出して出力する第1の座標
    系変換手段と、 前記第1の座標系変換手段により算出された3相出力電
    圧指令に基づいて前記インバータの出力を制御するイン
    バータ制御手段と、 前記永久磁石電動機に流れる電流を検出する電流検出手
    段と、 前記電流検出手段により検出された電流からq軸電流の
    成分を算出して出力する第2の座標系変換手段と、 前記第2の座標系変換手段により算出されたq軸電流の
    脈動に基づいて、前記電圧指令演算手段により算出され
    たdq軸座標系上での出力電圧ベクトル指令のd軸から
    の位相を調整する位相調整手段と、 を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  6. 【請求項6】 単相交流電源からの交流電力を直流電力
    に変換して出力する単相PWMコンバータと、 前記単相PWMコンバータから出力される直流電力を平
    滑化する直流コンデンサと、 前記直流コンデンサにより平滑化された直流電力を任意
    の周波数の交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動制
    御するインバータと、 前記永久磁石電動機の永久磁石軸の位置を検出する磁極
    位置検出手段と、 前記磁極位置検出手段により検出された永久磁石軸をd
    軸とし、かつこのd軸に直交する軸をq軸とするdq軸
    座標系上で、大きさと位相とを持つ出力電圧ベクトル指
    令を算出して出力する電圧指令演算手段と、 前記電圧指令演算手段により算出されたdq軸座標系上
    での出力電圧ベクトル指令に基づいて、3相固定座標系
    上での3相出力電圧指令を算出して出力する第1の座標
    系変換手段と、 前記第1の座標系変換手段により算出された3相出力電
    圧指令に基づいて前記インバータの出力を制御するイン
    バータ制御手段と、 前記永久磁石電動機の発生するトルクの推定値を算出し
    て出力するトルク推定手段と、 前記トルク推定手段により算出されたトルク推定値の脈
    動に基づいて、前記電圧指令演算手段により算出された
    dq軸座標系上での出力電圧ベクトル指令のd軸からの
    位相を調整する位相調整手段と、 を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項6に記載の電力変換装置にお
    いて、 前記トルク推定手段としては、 前記永久磁石電動機に流れる電流を検出する手段と、 前記検出された電流からd軸電流およびq軸電流の各成
    分を算出して出力する手段と、 前記算出されたd軸電流およびq軸電流に基づいて、前
    記永久磁石電動機の発生するトルクの推定値を算出して
    出力する手段と、 からなることを特徴とする電力変換装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項1乃至請求項7のいずれか1
    項に記載の電力変換装置において、 前記インバータが、定電圧可変周波数モードで動作する
    ようにしたことを特徴とする電力変換装置。
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