JP2009290957A - インバータ制御装置 - Google Patents

インバータ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009290957A
JP2009290957A JP2008139114A JP2008139114A JP2009290957A JP 2009290957 A JP2009290957 A JP 2009290957A JP 2008139114 A JP2008139114 A JP 2008139114A JP 2008139114 A JP2008139114 A JP 2008139114A JP 2009290957 A JP2009290957 A JP 2009290957A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
magnetic flux
synchronous motor
command
inverter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008139114A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5060393B2 (ja
Inventor
Shuichi Tachihara
周一 立原
Tetsuo Kojima
徹郎 児島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2008139114A priority Critical patent/JP5060393B2/ja
Publication of JP2009290957A publication Critical patent/JP2009290957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5060393B2 publication Critical patent/JP5060393B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

【課題】同期電動機を駆動するインバータ制御装置において、受電フィルタに含まれるリアクトルとコンデンサの共振による不安定現象を抑制する。
【解決手段】インバータ制御装置において、インバータ装置の直流側の電気量を得る手段と、前記電気量を得る手段の出力に基づいて、前期動機電動機の軸トルクを操作して、前記電気量に含まれる交流成分を抑制する手段と、を有し、前記交流成分を抑制する手段は、前記電圧指令を生成する手段と前記交流成分を抑制する手段が干渉しないように、前記同期電動機の磁束方向の電流に対する指令値と前記磁束方向に直交する方向の電流に対する指令値の少なくとも1つを操作する。
【選択図】図1

Description

本発明は、同期電動機を駆動するインバータ制御装置に関する。
鉄道車両の分野では、リアクトルとコンデンサを含む受電フィルタを介して、直流電源とインバータ装置を接続し、直流電力を交流電力に変換することで交流電動機を駆動する構成が広く用いられている。この場合、リアクトルとコンデンサの共振による不安定現象が発生する。これに対して、受電フィルタの不安定現象を抑制するための技術が例えば特許文献1に記載されている。
前記特許文献1では、誘導電動機を駆動するインバータ制御装置において、誘導電動機の磁束方向の電圧指令と、前記磁束方向に直交する方向の電圧指令と、すべり周波数指令を操作することで、受電フィルタの不安定現象を抑制する。
特開2002−238298号公報 中野孝良著 交流モータのベクトル制御 日刊工業新聞社
例えば電動機の高効率化を目的として誘導電動機を同期電動機に置き換えた場合、同期電動機にはすべり周波数がないため、前記特許文献1の技術を用いることができない。そのため、同期電動機を駆動する場合は、周波数指令を操作することなく、受電フィルタの不安定現象を抑制する技術が必要となる。
本発明の目的は、同期電動機を駆動するインバータ制御装置において、受電フィルタの不安定現象を抑制することである。
本発明によるインバータ制御装置は、直流電源と、インバータ装置と、前記直流電源と前記インバータ装置の間に接続された受電フィルタと、前記インバータ装置により駆動される少なくとも1台以上の同期電動機と、前記インバータ装置に対する電圧指令を生成する手段と、前記インバータ装置の直流側の電気量を得る手段を有し、
前記電気量を得る手段の出力に基づいて、前期動機電動機の軸トルクを操作して、前記電気量に含まれる交流成分を抑制する手段を有するものである。
また、前記交流成分を抑制する手段は、前記電圧指令を生成する手段と前記交流成分を抑制する手段が干渉しないように、前記同期電動機の磁束方向の電流に対する指令値と前記磁束方向に直交する方向の電流に対する指令値の少なくとも1つを操作するものである。
本発明によれば、同期電動機を駆動するインバータ制御装置において、受電フィルタの不安定現象を抑制することができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明のインバータ制御装置における第1実施例について図1から図4を用いて説明する。図1は本発明動作原理を示す図である。図1(a)において、インバータ装置3は、リアクトル5とコンデンサ6を含む受電フィルタ2を介して直流電源1と接続され、直流電力を3相交流電力に変換する。同期電動機4は、前記インバータ装置3から出力される前記3相交流電力を入力として、これを軸トルクに変換して出力する。
前述のように、前記受電フィルタ2の不安定現象は、前記受電フィルタ2に含まれるリアクトル5とコンデンサ6の共振により発生する。このとき、前記インバータ装置3の直流側の電力が振動する。そこで、前記インバータ装置3に流入する電流を振動させることで、前記インバータ装置3の直流側の電力に含まれる交流成分を交流側に吸収し、前記同期電動機4の電力として消費する。これにより、前記受電フィルタ2の不安定現象を抑制する。
前記インバータ装置3の直流側の電力Pinvは式(1)となる。
Figure 2009290957
ここで、Pinv:前記インバータ装置3の直流側の電力、Ecf:前記インバータ装置3の直流側の電圧、Iinv:前記インバータ装置3に流入する電流である。
また、前記同期電動機4の損失を無視すると、前記同期電動機4の電力Pmは式(2)となる。
Figure 2009290957
ここで、Pm:前記同期電動機4の電力、T:前記同期電動機4の軸トルク、ωinv:周波数指令、Np:極対数である。
前記受電フィルタ2の不安定現象により、前記インバータ装置3の直流側の電力に生じる交流成分をΔPinvとする。また、前記受電フィルタ2の不安定現象を抑制するために前記同期電動機4の電力に発生させる交流成分をΔPmとする。
前記同期電動機4の軸に接続されている負荷の慣性が大きいとすると、前記同期電動機4の回転速度の変動は無視できる。また、同期電動機の軸トルクTは式(3)で表されるので、前記同期電動機4の電力Pmの交流成分ΔPmと、前記同期電動機4の軸トルクTの交流成分ΔTと、ΔTを実現するための前記同期電動機4の磁束方向(以下、d軸方向という)の電流(以下、d軸電流という)Idに対する操作量ΔIdと、ΔTを実現するための前記d軸方向に直交する方向(以下、q軸方向という)の電流(以下、q軸電流という)に対する操作量ΔIqの関係は式(4)となる。
Figure 2009290957
ここで、T:軸トルク、Ld:d軸インダクタンス、Lq:q軸インダクタンス、Ke:発電定数、Id:d軸電流、Iq:q軸電流、Np:極対数である。
Figure 2009290957
ここで、ΔPm:前記Pmの交流成分、ΔT:前記Tの交流成分、Np:極対数、Ld:d軸インダクタンス、Lq:q軸インダクタンス、Ke:発電定数、Id:d軸電流、Iq:q軸電流、ΔId:前記Idに対する操作量、ΔIq:前記Iqに対する操作量、ωinv:周波数指令、Np:極対数である。
前記インバータ装置3の損失と前記同期電動機4の損失を無視すると、式(1)、(4)より式(5)を得る。
Figure 2009290957
ここで、ΔPinv:前記Pinvの交流成分、Ecf:前記インバータ装置3の直流側の電圧、Iinv:前記インバータ装置3に流入する電流、ΔPm:前記Pmの交流成分、Ld:d軸インダクタンス、Lq:q軸インダクタンス、Ke:発電定数、Id:d軸電流、Iq:q軸電流、ΔId:前記Idに対する操作量、ΔIq:前記Iqに対する操作量、Np:極対数である。
図2(b)にΔPinvと、ΔPmと、ΔTの関係を示す。前記受電フィルタ2の不安定現象により、前記インバータ装置3の直流側の電力に含まれる交流成分ΔPinvが増加したとする。この場合、式(5)に基づいて、前記同期電動機4の軸トルクをΔT増加させることで、前記同期電動機4の電力をΔPm増加させる(図1(b)の実線の矢印)。
一方、前記インバータ装置3の直流側の電力に含まれる交流成分ΔPinvが減少したとする。この場合、式(5)に基づいて、前記同期電動機4の軸トルクをΔT減少させることで、前記同期電動機4の電力をΔPm減少させる(図1(b)の破線の矢印)。
このように、式(5)に基づいて前記同期電動機4の軸トルクを操作することで、前記インバータ装置3の直流側の電力に含まれる交流成分を交流側に吸収し、前記同期電動機4の電力として消費する。これにより、前記受電フィルタ2の不安定現象を抑制する。
前記同期電動機4の軸トルクをΔT操作するには、式(5)に基づいてd軸電流に対する操作量ΔIdとq軸電流に対する操作量ΔIqを導出すればよい。
図2は、本発明を適用したインバータ制御装置を示す図である。図2において、インバータ装置3は、リアクトルとコンデンサを含む受電フィルタ2を介して直流電源1と接続され、直流電力を3相交流電力に変換する。同期電動機4は、前記インバータ装置3から出力される前記3相交流電力を入力として、これを軸トルクに変換して出力する。図1では、1台の同期電動機を駆動する構成となっているが、2台以上の同期電動機を駆動する構成であってもよい。
第1の加算器7は、d軸電流Idに対する指令値である第1のd軸電流指令Id*と、後述する電圧振動抑制手段17の出力であるd軸電流操作量ΔIdを加算して第2のd軸電流指令Id**を出力する。第2の加算器8は、q軸電流Iqに対する指令値である第1のq軸電流指令Iq*と、後述する電圧振動抑制手段17の出力であるq軸電流操作量ΔIqを加算して第2のq軸電流指令Iq**を出力する。
ベクトル制御手段9は、交流電動機の制御方式のひとつであるベクトル制御を実現する。ベクトル制御については、例えば非特許文献1に記載されているので、詳細は省略する。
前記ベクトル制御手段9は、第1の減算器10と、第2の減算器11と、電圧ベクトル演算手段12と、電流制御手段13と、第3の加算器14と、第4の加算器15から構成される。
第1の減算器10は、前記第1の加算器7から出力される前記第2のd軸電流指令Id**から前記d軸電流Idを減算して出力する。第2の減算器11は、前記第2の加算器8から出力される前記第2のq軸電流指令Iq**から前記q軸電流Iqを減算して出力する。
電圧ベクトル演算手段12は、前記第1の加算器7から出力される前記第2のd軸電流指令Id**と、前記第2の加算器8から出力される前記第2のq軸電流指令Iq**と、電動機定数と、ここでは図示していない前記インバータ装置3に対する周波数指令ωinvに基づいて、第1のd軸電圧指令Vd*と、第1のq軸電圧指令Vq*を出力する。
電流制御手段13は、前記第1の減算器10の出力と、前記第2の減算器11の出力に基づいて、前記d軸電流Idが前記第1の加算器7から出力される前記第2のd軸電流指令Id**に追従するように、また、前記q軸電流Iqが前記第1の加算器8から出力される前記第2のq軸電流指令Iq**に追従するように、第2のd軸電圧指令Vd**と、第2のq軸電圧指令Vq**を出力する。
第3の加算器14は、前記電圧ベクトル手段12から出力される前記第1のd軸電圧指令Vd*と、前記電流制御手段13から出力される前記第2のd軸電圧指令Vd**を加算して前記第3のd軸電圧指令Vd***を出力する。第4の加算器15は、前記電圧ベクトル手段12から出力される前記第1のq軸電圧指令Vq*と、前記電流制御手段13から出力される前記第2のq軸電圧指令Vq**を加算して前記第3のq軸電圧指令Vq***を出力する。
座標変換手段16は、前記第3の加算器14から出力される前記第3のd軸電圧指令Vd***と、前記第4の加算器15から出力される前記第3のq軸電圧指令Vq***を座標変換して、前記インバータ装置3に対する交流電圧指令Vu*、Vv*、Vw*を出力する。
電圧振動抑制手段17は、前記インバータ装置3の直流側の電力に生じる交流成分を抑制するための前記d軸電流操作量ΔIdと前記q軸電流操作量ΔIqを出力する。
本実施例における前記電圧振動抑制手段17の構成を図3に示す。前記インバータ装置3の直流側の電力に生じる交流成分ΔPinvを直接検出することは困難であるため、ここでは、電圧検出手段18で検出した前記インバータ装置3の直流側の電圧Ecfに含まれる交流成分ΔEcfを用いる。
交流成分抽出手段19は、前記電圧検出手段18で検出した前記インバータ装置3の直流側の電圧Ecfを入力として、例えばバンドパスフィルタなどを用いて、前記インバータ装置3の直流側の電圧Ecfに含まれる交流成分ΔEcfを抽出して出力する。
電流操作量演算手段20は、前記交流成分抽出手段19から出力される前記交流成分ΔEcfを入力として、前記交流成分ΔEcfを抑制ように、式(5)に基づいて前記d軸電流操作量ΔIdと、前記q軸電流操作量ΔIqを導出して出力する。
ΔEcfと、ΔIdと、ΔIqの関係を図4に示す。図4は逆突極性を有した同期電動機を想定して、前記d軸電流Idを負の値、前記d軸電流Idを正の値としたときのΔIdとΔIqを示している。
逆突極性を有する同期電動機では、d軸インダクタンスLdに対してq軸インダクタンスLqが大きく、式(3)より、同期電動機の軸トルクは負のd軸電流を流すことで増加する。そのため、図4では縦軸方向を同期電動機の軸トルクが増加する方向とするためにΔIdは極性を反転して示している。
ΔEcfが増加した場合、前記インバータ装置3の直流側の電力は増加しているので、前記同期電動機4の軸トルク、つまり電力が増加するように−ΔIdと、ΔIqを増加させる(図4の実線の矢印)。一方、ΔEcfが減少した場合、前記インバータ装置3の直流側の電力は減少しているので、前記同期電動機4の軸トルク、つまり電力が減少するように−ΔIdと、ΔIqを減少させる(図4の破線の矢印)。
本実施例では、前記電圧振動抑制手段17から出力される前記d軸電流操作量ΔIdと前記q軸電流操作量ΔIqが、前記電圧ベクトル演算手段12と前記電流制御手段13の両方に入力される。これにより、前記電圧振動抑制手段17と前記電流制御手段13の干渉を抑制できる。
電圧ベクトル演算手段12は、いわゆるフィードフォワード制御を行うため、前記電流制御手段13の応答速度に影響されることなく、前記受電フィルタ2の不安定現象を抑制できる。
また、本実施例では、前記d軸電流操作量ΔIdを加算したd軸電流指令と、前記q軸電流操作量ΔIqを加算したq軸電流指令に基づいて電圧指令を導出するため、前記同期電動機4の動作状態に合わせて最適な電圧指令の振幅と位相が導出できる。そのため、本発明は、前記インバータ装置3の出力電圧の振幅が飽和する領域においても適用可能である。
本発明のインバータ制御装置における第2実施例について図5を用いて説明する。
第1実施例と異なる点は、前記電圧振動抑制手段17の出力である前記d軸電流操作量ΔIdと、前記q軸電流操作量ΔIqを前記電圧ベクトル演算手段12のみに入力する点である。
前記電流制御手段13の応答速度が前記電圧振動抑制手段17の応答速度に対して遅く、前記電流制御手段13と前記電圧振動抑制手段17が干渉しない場合、本実施例のような構成で前記受電フィルタ2の不安定現象を抑制できる。
また、第1実施例と同様に、前記d軸電流操作量ΔIdを加算したd軸電流指令と、前記q軸電流操作量ΔIqを加算したq軸電流指令に基づいて電圧指令を導出するため、前記同期電動機4の動作状態に合わせて最適な電圧指令の振幅と位相が導出できる。そのため、本発明は、前記インバータ装置3の出力電圧の振幅が飽和する領域においても適用可能である。
本発明のインバータ制御装置における第3実施例について図6を用いて説明する。
第1実施例や第2実施例と異なる点は、前記電圧振動抑制手段17の出力である前記d軸電流操作量ΔIdと、前記q軸電流操作量ΔIqを前記電流制御手段13のみに入力する点である。
前記電流制御手段13の応答速度が速く、前記受電フィルタ2に含まれるリアクトルとコンデンサの共振周波数に応答できる場合、本実施例のような構成で前記受電フィルタ2の不安定現象を抑制できる。
また、第1実施例や第2実施例と同様に、前記d軸電流操作量ΔIdを加算したd軸電流指令と、前記q軸電流操作量ΔIqを加算したq軸電流指令に基づいて電圧指令を導出するため、前記同期電動機4の動作状態に合わせて最適な電圧指令の振幅と位相が導出できる。そのため、本発明は、前記インバータ装置3の出力電圧の振幅が飽和する領域においても適用可能である。
本発明のインバータ制御装置における第4実施例について図7と図8を用いて説明する。
第1実施例から第3実施例と異なる点は、前記電圧振動抑制手段17の出力としてq軸電流操作量ΔIqのみ出力する点である。
前述のように、同期電動機の軸トルクは式(3)で表される。式(3)において、右辺第2項はq軸インダクタンスLqとd軸インダクタンスLdの差に比例する。
埋め込み磁石型の同期電動機のように突極性を有する同期電動機では、q軸インダクタンスLqとd軸インダクタンスLdが異なるため、式(3)の右辺第2項を利用できるが、表面磁石型の同期電動機のように突極性のない同期電動機では、q軸インダクタンスLqとd軸インダクタンスLdが等しいため、式(3)の右辺第2項を利用できない。
そこで、突極性のない同期電動機では、q軸電流Iqのみを操作して軸トルクを振動させることで受電フィルタの不安定現象を抑制する。
この場合、前記インバータ装置3の直流側の電力に含まれる交流成分ΔPinvとq軸電流に対する操作量ΔIqの関係は、式(5)においてd軸電流に対する操作量ΔIdを零とすることで式(6)となる。
Figure 2009290957
ここで、ΔPinv:前記Pinvの交流成分、Ecf:前記インバータ装置3の直流側の電圧、Iinv:前記インバータ装置3に流入する電流、ΔPm:前記Pmの交流成分、Ld:d軸インダクタンス、Lq:q軸インダクタンス、Ke:発電定数、Id:d軸電流、ΔIq:前記Iqに対する操作量、Np:極対数である。
本実施例における前記電圧振動抑制手段17の構成を図8に示す。前記インバータ装置3の直流側の電力に生じる交流成分ΔPinvを直接検出することは困難であるため、ここでは、電圧検出手段18で検出した前記インバータ装置3の直流側の電圧Ecfに含まれる交流成分ΔEcfを用いる。
交流成分抽出手段19は、前記電圧検出手段18で検出した前記インバータ装置3の直流側の電圧Ecfを入力として、例えばバンドパスフィルタなどを用いて、前記インバータ装置3の直流側の電圧Ecfに含まれる交流成分ΔEcfを抽出して出力する。
電流操作量演算手段20は、前記交流成分抽出手段19から出力される前記交流成分ΔEcfを入力として、前記交流成分ΔEcfを抑制ように、式(6)に基づいて前記q軸電流操作量ΔIqを導出して出力する。
本実施例では、前記電圧振動抑制手段17から出力される前記q軸電流操作量ΔIqが前記電圧ベクトル演算手段12と前記電流制御手段13の両方に入力される。これにより、前記電圧振動抑制手段17と前記電流制御手段13の干渉を抑制できる。
電圧ベクトル演算手段12は、いわゆるフィードフォワード制御を行うため、前記電流制御手段13の応答速度に影響されることなく、前記受電フィルタ2の共振による不安定現象を抑制できる。
また、本実施例では、前記q軸電流操作量ΔIqを加算したq軸電流指令に基づいて電圧指令を導出するため、前記同期電動機4の動作状態に合わせて、最適な電圧指令の振幅と位相が導出できる。そのため、本発明は、前記インバータ装置3の出力電圧の振幅が飽和する領域においても適用可能である。
本発明のインバータ制御装置における第5実施例について図9を用いて説明する。
第4実施例と異なる点は、前記電圧振動抑制手段11の出力である前記q軸電流操作量ΔIqを前記電圧ベクトル演算手段12のみに入力する点である。
前記電流制御手段13の応答速度が前記電圧振動振動手段17の応答速度に対して遅く、前記電流制御手段13と前記電圧振動抑制手段17の干渉が発生しない場合、本実施例のような構成で前記受電フィルタ2の不安定現象を抑制できる。
また、第4実施例と同様に、前記q軸電流操作量ΔIqを加算したq軸電流指令に基づいて電圧指令を導出するため、前記同期電動機4の動作状態に合わせて、最適な電圧指令の振幅と位相が導出できる。そのため、本発明は、前記インバータ装置3の出力電圧の振幅が飽和する領域においても適用可能である。
本発明のインバータ制御装置における第6実施例について図10を用いて説明する。
第4実施例や第5実施例と異なる点は、前記電圧振動抑制手段17の出力である前記q軸電流操作量ΔIqを前記電流制御手段13にのみ入力する点である。
前記電流制御手段13の応答速度が速く、前記受電フィルタ2に含まれるリアクトルとコンデンサの共振周波数に応答できる場合、本実施例のような構成で前記受電フィルタ2の不安定現象を抑制できる。
また、第4実施例や第5実施例と同様に、前記q軸電流操作量ΔIqを加算したq軸電流指令に基づいて電圧指令を導出するため、前記同期電動機4の動作状態に合わせて、最適な電圧指令の振幅と位相が導出できる。そのため、本発明は、前記インバータ装置3の出力電圧の振幅が飽和する領域においても適用可能である。
鉄道車両の分野では、リアクトルとコンデンサを含む受電フィルタを介して、直流電源とインバータ装置を接続し、直流電力を交流電力に変換することで交流電動機を駆動する方式が広く用いられている。そのため、リアクトルとコンデンサの共振により発生する不安定現象は避けられない課題である。
今後は、電動機の高効率化を目的とした同期電動機への置き換えが進むと考えられるため、同期電動機を対象とした本発明は重要な技術である。
図1は本発明の動作原理を示す図である。 図2は本発明を適用したインバータ制御装置の第1実施例を示す図である。 図3は本発明の第1実施例における電圧振動抑制手段の構成を示す図である。 図4は本発明の第1実施例におけるΔEcfと、ΔIdと、ΔIqとの関係を示す図である。 図5は本発明を適用したインバータ制御装置の第2実施例を示す図である。 図6は本発明を適用したインバータ制御装置の第3実施例を示す図である。 図7は本発明を適用したインバータ制御装置の第4実施例を示す図である。 図8は本発明の第4実施例における電圧振動抑制手段の構成を示す図である。 図9は本発明を適用したインバータ制御装置の第5実施例を示す図である。 図10は本発明を適用したインバータ制御装置の第6実施例を示す図である。
符号の説明
1 直流電源
2 受電フィルタ
3 インバータ装置
4 同期電動機
5 受電フィルタのリアクトル
6 受電フィルタのコンデンサ
7 第1の加算器
8 第2の加算器
9 ベクトル制御手段
10 第1の減算器
11 第2の減算器
12 電圧ベクトル演算手段
13 電流制御手段
14 第3の加算器
15 第4の加算器
16 座標変換手段
17 電圧振動抑制手段
18 電圧検出手段
19 交流成分抽出手段
20 電流操作量演算手段
Id* 第1のd軸電流指令
Iq* 第1のq軸電流指令
Id** 第2のd軸電流指令
Iq** 第2のq軸電流指令
Id d軸電流
Iq q軸電流
ΔId Idに対する操作量
ΔIq Iqに対する操作量
ωinv 周波数指令
Vd* 第1のd軸電圧指令
Vq* 第1のq軸電圧指令
Vd** 第2のd軸電圧指令
Vq** 第2のq軸電圧指令
Vd*** 第3のd軸電圧指令
Vq*** 第3のq軸電圧指令
Vu*、Vv*、Vw* 交流電圧指令
Ecf インバータ装置の直流側の電圧
ΔEcf Ecfの交流成分
Iinv インバータ装置に流入する電流
ΔIinv Iinvの交流成分
T 同期電動機の軸トルク
ΔT Tの交流成分
R 巻線抵抗
Ld d軸インダクタンス
Lq q軸インダクタンス
Ke 発電定数
Np 極対数
Pinv インバータ装置の直流側の電力
ΔPinv Pinvの交流成分
Pm 同期電動機の電力
ΔPm Pmの交流成分

Claims (9)

  1. 直流電源と、インバータ装置と、前記直流電源と前記インバータ装置の間に接続された受電フィルタと、前記インバータ装置により駆動される少なくとも1台以上の同期電動機と、前記インバータ装置に対する電圧指令を生成する手段とを有するインバータ制御装置において、
    前記インバータ装置の直流側の電気量を得る手段と、前記電気量を得る手段の出力に基づいて、前記同期電動機の磁束方向の電流に対する指令値と前記磁束方向に直交する電流に対する指令値の少なくなくとも一方を操作して前記同期電動機の軸トルクを操作することで前記電気量に含まれる交流成分を抑制する手段と、を有することを特徴とするインバータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のインバータ制御装置において、
    前記交流成分を抑制する手段は、前記電圧指令を生成する手段と前記交流成分を抑制する手段が干渉しないように、前記同期電動機の磁束方向の電流に対する指令値と、前記磁束方向に直交する電流に対する指令値の少なくなくとも一方を操作することを特徴とするインバータ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインバータ制御装置において、
    前記電圧指令を生成する手段は、電動機定数と、前記磁束方向の電流に対する指令値と、前記磁束方向に直交する電流に対する指令値に基づいて前記インバータ装置に対する第1の電圧指令を生成する手段と、
    電動機定数と、前記磁束方向の電流と、前記磁束方向の電流に対する指令値と、前記磁束方向に直交する電流と、前記磁束方向に直交する電流に対する指令値に基づいて前記インバータ装置に対する第2の電圧指令を生成する手段と、を有し、
    前記第1の電圧指令と、前記第2の電圧指令に基づいて前記インバータ装置に対する電圧指令を生成することを特徴とするインバータ制御装置。
  4. 請求項3に記載のインバータ制御装置において、
    前記交流成分を抑制する手段は、前記第1の電圧指令を生成する手段に入力する前記磁束方向の電流に対する指令値と、前記第1の電圧指令を生成する手段に入力する前記磁束方向に直交する電流に対する指令値の少なくとも一方を操作し、また、前記第2の電圧指令を生成する手段に入力する前記磁束方向の電流に対する指令値と、前記第2の電圧指令を生成する手段に入力する前記磁束方向に直交する電流に対する指令値の少なくとも一方を操作することで前記同期電動機の軸トルクを操作することを特徴とするインバータ制御装置。
  5. 請求項3に記載のインバータ制御装置において、
    前記交流成分を抑制する手段は、 前記第1の電圧指令を生成する手段に入力する前記磁束方向の電流に対する指令値と、前記第1の電圧指令を生成する手段に入力する前記磁束方向に直交する電流に対する指令値の少なくとも一方を操作することで前記同期電動機の軸トルクを操作することを特徴とするインバータ制御装置。
  6. 請求項3に記載のインバータ制御装置において、
    前記交流成分を抑制する手段は、前記第2の電圧指令を生成する手段に入力する前記磁束方向の電流に対する指令値と、前記第2の電圧指令を生成する手段に入力する前記磁束方向に直交する電流に対する指令値の少なくとも一方を操作することで前記同期電動機の軸トルクを操作することを特徴とするインバータ制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のインバータ制御装置において、
    前記受電フィルタは、少なくともリアクトルとコンデンサを有することを特徴とするインバータ制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のインバータ制御装置において、
    前記電気量は、前記インバータ装置の直流側の電圧であることを特徴とするインバータ制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のインバータ制御装置において、
    前記電圧指令を生成する手段は、前記同期電動機の回転位相情報を得る手段と、前記同期電動機に流入する電流を得る手段と、前記同期電動機に流入する電流を前記同期電動機の磁束方向の電流と前記磁束方向に直交する電流に座標変換する手段と、前記回転位相情報に基づいて前記インバータ装置に対する周波数指令を生成する手段と、前記インバータ装置の直流側の電圧を得る手段と、前記インバータ装置を駆動する手段と、を有することを特徴とするインバータ制御装置。
JP2008139114A 2008-05-28 2008-05-28 インバータ制御装置 Active JP5060393B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008139114A JP5060393B2 (ja) 2008-05-28 2008-05-28 インバータ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008139114A JP5060393B2 (ja) 2008-05-28 2008-05-28 インバータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009290957A true JP2009290957A (ja) 2009-12-10
JP5060393B2 JP5060393B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=41459589

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008139114A Active JP5060393B2 (ja) 2008-05-28 2008-05-28 インバータ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5060393B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4906980B1 (ja) * 2011-04-18 2012-03-28 三菱電機株式会社 交流電動機の制御装置
US8860733B2 (en) 2008-05-29 2014-10-14 Mitsubishi Electric Corporation Device for displaying cutting simulation, method for displaying cutting simulation, and program for displaying cutting simulation

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1189297A (ja) * 1997-09-08 1999-03-30 Toshiba Corp 電力変換装置
JPH11262300A (ja) * 1998-03-13 1999-09-24 Toshiba Corp 電力変換装置
JP2002238298A (ja) * 2001-02-13 2002-08-23 Hitachi Ltd 電力変換器の制御装置
JP2005130675A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Daikin Ind Ltd インバータ制御方法及び多相電流供給回路

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1189297A (ja) * 1997-09-08 1999-03-30 Toshiba Corp 電力変換装置
JPH11262300A (ja) * 1998-03-13 1999-09-24 Toshiba Corp 電力変換装置
JP2002238298A (ja) * 2001-02-13 2002-08-23 Hitachi Ltd 電力変換器の制御装置
JP2005130675A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Daikin Ind Ltd インバータ制御方法及び多相電流供給回路

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8860733B2 (en) 2008-05-29 2014-10-14 Mitsubishi Electric Corporation Device for displaying cutting simulation, method for displaying cutting simulation, and program for displaying cutting simulation
JP4906980B1 (ja) * 2011-04-18 2012-03-28 三菱電機株式会社 交流電動機の制御装置
WO2012144000A1 (ja) * 2011-04-18 2012-10-26 三菱電機株式会社 交流電動機の制御装置
CN103493364A (zh) * 2011-04-18 2014-01-01 三菱电机株式会社 交流电动机的控制装置
EP2701303A1 (en) * 2011-04-18 2014-02-26 Mitsubishi Electric Corporation Control apparatus for ac motor
EP2701303A4 (en) * 2011-04-18 2014-12-31 Mitsubishi Electric Corp CONTROL APPARATUS FOR AN ALTERNATING CURRENT MOTOR
US9337754B2 (en) 2011-04-18 2016-05-10 Mitsubishi Electric Corporation Control apparatus for AC motor

Also Published As

Publication number Publication date
JP5060393B2 (ja) 2012-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4205157B1 (ja) 電動機の制御装置
KR100655702B1 (ko) 영구자석 동기 모터 제어방법
JP6279211B2 (ja) 電気自動車用同期モータの制御装置
Salomaki et al. Sensorless control of induction motor drives equipped with inverter output filter
JP2007166690A (ja) 電動機制御装置
JP2008167566A (ja) 永久磁石モータの高応答制御装置
JP2013017308A (ja) インバータ装置および電動機ドライブシステム
Kikuchi et al. Fast initial speed estimation for induction motors in the low-speed range
JP6396869B2 (ja) モータ制御装置
JP5741566B2 (ja) モータ制御装置およびモータ制御方法
JP5332904B2 (ja) 交流電動機のセンサレス制御装置
JP2006204054A (ja) モータ制御装置及びこれを有するモータ駆動システム
JP6762825B2 (ja) 電動機制御装置およびドライブシステム
JP2017077079A (ja) 電力変換装置
JP5408370B1 (ja) モータ制御装置及びモータ制御方法
JP5060393B2 (ja) インバータ制御装置
JP7329735B2 (ja) モータ制御装置
JP2006180605A (ja) 電動機の制御装置
JP5550423B2 (ja) 永久磁石同期電動機の制御装置
JP6177623B2 (ja) 同期電動機制御装置
JP2009072006A (ja) 誘導電動機の制御装置
JP2019115114A (ja) モータの制御方法、およびモータの制御装置
JP4730658B2 (ja) 同期電動機制御装置
Nohara et al. A new design method of full-order extended electromotive force observer for position sensorless control of IPMSM
JP2016100997A (ja) 電動モータの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120803

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5060393

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150