JP2006204054A - モータ制御装置及びこれを有するモータ駆動システム - Google Patents

モータ制御装置及びこれを有するモータ駆動システム Download PDF

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Abstract

【課題】 トルク(q軸電流)変化に対応したq軸インダクタンス変化の影響を受けない弱め磁束制御を実現するモータ制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 永久磁石型の同期モータ1の弱め磁束制御を行うモータ制御装置3において、 回転子としての永久磁石が作る磁束に平行な軸をd軸としたとき、同期モータ1の回転とインダクタンス及び電機子鎖交磁束とによって発生する誘起電圧のd軸成分をd軸電圧指令値vd *に基づいて算出される値とみなして、弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *を作成する磁束制御部16を備え、同期モータ1のd軸電流idがd軸電流指令値id *に追従するように、同期モータ1のd軸電圧が追従すべきd軸電圧指令値vd *を作成して弱め磁束制御を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、永久磁石同期モータの駆動を制御するモータ駆動装置に関し、特に弱め磁束制御を行うモータ駆動装置に関する。また、それらのモータ駆動装置を有するモータ駆動システムに関する。
一般に、永久磁石同期モータ(永久磁石型の同期モータ;以下、単に「モータ」という)を駆動するモータ駆動システムにおいては、高速回転時における誘起電圧の過度の上昇を抑制するために負のd軸電流による弱め磁束制御が行われる。
モータの回転とモータのインダクタンス及び電機子鎖交磁束とによって発生する誘起電圧Voは、一般に下記式(1)によって表され、誘起電圧Voを弱め磁束制御によって制限電圧Vomに保つことを考えると、下記式(2)が得られる。そして、式(2)をd軸電流について解くと下記式(3)が得られる。
Figure 2006204054
Figure 2006204054
Figure 2006204054
ここで、ωはモータの回転角速度、Ldはd軸インダクタンス、Lqはq軸インダクタンス、Φaは永久磁石による電機子鎖交磁束、idはd軸電流、iqはq軸電流である。
上記式(3)から分かるように、弱め磁束制御用のd軸電流は、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqに依存する。従来のモータ駆動システムは、上記式(3)によってd軸電流idが追従すべき弱め磁束制御用のd軸電流指令値を算出し、弱め磁束制御を行っていた。
また、弱め磁束制御の手法に関しては様々な手法が提案されている。例えば、下記特許文献1に記載された永久磁石同期モータの駆動制御装置は、バッテリの電圧を逐次検出してモータに印加できる最大電圧値を算出し、その最大電圧値とモータに要求される要求トルクに基づいて、弱め磁束電流の値を算出している。
また、下記特許文献2には、バッテリ電圧と回転角速度を用いて同期モータの弱め磁束電流を算出する同期モータの制御装置が開示されている。
また、下記特許文献3には、弱め界磁制御を行う際、バッテリ電圧値が大きいときは前記弱め界磁制御の開始回転数が高く、バッテリ電圧値が小さいときは前記弱め界磁制御の開始回転数が低くなるよう、バッテリ電圧の検出値に応じて前記弱め界磁制御の開始回転数を補正することを特徴とした同期電動機の制御装置が開示されている。
特許第3146791号公報 特許第3418826号公報 特許第3396440号公報
一般的に、q軸インダクタンスLqはq軸電流iqに依存して変化することが知られている。q軸インダクタンスLqの値は、q軸電流iqが増えると磁気飽和の影響により減少する。従って、従来のモータ駆動システムにおいて、Lqの値を一定として扱った場合、q軸電流iqに変化(即ち、トルクの変化や負荷の変動)によって、上記式(3)を用いた弱め磁束制御用のd軸電流指令値の計算に誤差が生じてしまう。
また、上記式(3)を用い、q軸インダクタンスLqの値を一定とみなして弱め磁束制御を行う場合、駆動する負荷範囲は小さくなってしまう。負荷範囲が大きくなればq軸電流iqの変動範囲も大きくなるため、q軸電流iqの変化に対応したq軸インダクタンスLqの値の変化も大きくなってモータを安定して制御することができなくなるからである。
また、モータを駆動するシステムを作成する際、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqの設計値は存在するが、それらの設計値はそれらの実際の真値と必ずしも一致しない。式(3)に従って作成される弱め磁束制御用のd軸電流指令値は、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqに依存しているため、従来のモータ駆動システムにおいて弱め磁束制御を行うためには、実際のd軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqの真値に合うように弱め磁束制御用のd軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqの値を調整する必要があった。即ち、期待通りの弱め磁束制御を実現するために、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqの値の夫々を如何なる値に設定すべきか調べてやる必要があった。2つのパラメータの調整は複雑であり、設計工数・設計コストの増大を招いてしまう。
また、上記特許文献1に記載された永久磁石同期モータの駆動制御装置によっても、q軸インダクタンスの値の変動に起因する弱め磁束制御用のd軸電流指令値の計算誤差等は解消できない。また、上記特許文献2に記載された同期モータの制御装置は、モータ印加電圧のd軸成分を無視して弱め磁束制御用のd軸電流指令値を算出している。モータ印加電圧のd軸成分はq軸インダクタンスに依存しており、単に無視してしまったのでは上述の計算誤差等を解消できない。また、上記特許文献3の記載された技術は、上述の計算誤差等の問題を解決する技術ではない。
そこで本発明は、トルク(q軸電流)変化に対応したq軸インダクタンス変化の影響を受けない弱め磁束制御を実現するモータ制御装置及びモータ駆動システムを提供することを目的とする。
上記目的を実現するために、本発明に係るモータ制御装置は、永久磁石型の同期モータの弱め磁束制御を行うモータ制御装置において、回転子としての永久磁石が作る磁束に平行な軸をd軸としたとき、同期モータの回転と同期モータのインダクタンス及び前記永久磁石による電機子鎖交磁束とによって発生する誘起電圧のd軸成分をd軸電圧指令値に基づいて算出される値とみなして、弱め磁束制御用のd軸電流指令値を作成する磁束制御部を備え、同期モータのd軸電流が前記d軸電流指令値に追従するように、同期モータのd軸電圧が追従すべき前記d軸電圧指令値を作成して弱め磁束制御を行うことを特徴とする。
前記誘起電圧のd軸成分はq軸インダクタンスに依存しているが、上記構成の如く、前記誘起電圧のd軸成分をd軸電圧指令値に基づいて算出される値とみなすことにより、弱め磁束制御用のd軸電流指令値はq軸インダクタンスの値に依存しなくなる。これにより、トルク(q軸電流)変化に対応したq軸インダクタンス変化に起因する弱め磁束制御用のd軸電流指令値の計算誤差が発生しなくなる。
また、弱め磁束制御用のd軸電流指令値がq軸インダクタンスに依存しなくなるため、トルク(q軸電流)変化に対応したq軸インダクタンスの値の変化を考慮する必要がない。従って、負荷範囲を大きくするべくq軸電流の変動範囲を大きくしても、安定した弱め磁束制御が確保される。つまり、上記のモータ制御装置によれば、負荷範囲を大きくとることができる。
また、従来のモータ駆動システムにおいて必要であったd軸インダクタンス及びq軸インダクタンスの2つのパラメータの調整が、d軸インダクタンスのみの調整に簡略化でき、パラメータ調整が容易になる。
具体的には、例えば、前記d軸電流指令値をid *、前記電機子鎖交磁束をΦa、d軸インダクタンスをLd、前記誘起電圧に対する所定の制限電圧をVom、前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータの回転角速度をω、同期モータの電機子巻線の抵抗をRa、回転子位置と同期モータに流れる電流の値を用いて求められるd軸電流をidとしたとき、前記磁束制御部は、前記誘起電圧のd軸成分を(vd *−Ra・id)とみなし、下記式(A)に基づいて前記d軸電流指令値を作成すればよい。
Figure 2006204054
また、例えば、前記d軸電流指令値をid *、前記電機子鎖交磁束をΦa、d軸インダクタンスをLd、前記誘起電圧に対する所定の制限電圧をVom、前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータの回転角速度をωとしたとき、前記磁束制御部は、前記誘起電圧のd軸成分をvd *とみなし、下記式(B)に基づいて前記d軸電流指令値を作成してもよい。
Figure 2006204054
これにより、計算処理が簡略化され、モータ制御装置の処理の高速化が図られる。
また、例えば、前記式(A)を用いて最新のd軸電流指令値を作成する際、直前に作成されたd軸電流指令値を前記式(A)におけるidの値として用いてもよい。
また、例えば、前記磁束制御部は、前記誘起電圧のd軸成分を前記d軸電圧指令値に基づいて算出される値とみなした上で求められる前記誘起電圧の大きさと前記誘起電圧に対する所定の制限電圧の大きさとの比較結果に基づいて、弱め磁束制御を行うか否かの判断を行うようにするとよい。
前記誘起電圧のd軸成分はq軸インダクタンスの値に依存するが、前記誘起電圧のd軸成分をd軸電圧指令値に基づいて算出される値とみなした上で求められる前記誘起電圧の大きさは、q軸インダクタンスの値に依存しない。従って、上記のように構成することにより、弱め磁束制御を行うか否かの判断は、トルク(q軸電流)変化に応じたq軸インダクタンスの変化の影響を受けない。
また、例えば、前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータのq軸電圧が追従すべきq軸電圧指令値をvq *、同期モータの電機子巻線の抵抗をRa、回転子位置と同期モータに流れる電流の値を用いて求められるd軸電流及びq軸電流を夫々id及びiq、前記誘起電圧に対する所定の制限電圧をVomとしたとき、前記磁束制御部は、下記式(C)が成立する場合に弱め磁束制御を行うようにするとよい。
Figure 2006204054
そして、例えば、前記式(C)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記d軸電流が追従すべき前記d軸電流指令値を前記式(C)におけるidの値として用いてもよい。
また、例えば、前記式(C)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記q軸電流が追従すべきq軸電流指令値を前記式(C)におけるiqの値として用いてもよい。
また、例えば、前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータの電機子巻線の抵抗をRa、回転子位置と同期モータに流れる電流の値を用いて求められるd軸電流をid、前記電機子鎖交磁束をΦa、d軸インダクタンスをLd、同期モータの回転角速度をω、前記誘起電圧に対する所定の制限電圧をVomとしたとき、前記磁束制御部は、下記式(D)が成立する場合に弱め磁束制御を行うようにしてもよい。
Figure 2006204054
そして、例えば、前記式(D)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記d軸電流が追従すべき前記d軸電流指令値を前記式(D)におけるidの値として用いてもよい。
また、例えば、当該モータ制御装置は、同期モータを駆動するインバータを制御することにより同期モータの弱め磁束制御を行うように構成されており、前記磁束制御部は、同期モータへの印加電圧のd軸成分を前記d軸電圧指令値とみなした上で求められる同期モータへの印加電圧の大きさと前記インバータの出力できる最大電圧に対する所定の制限電圧の大きさとの比較結果に基づいて、弱め磁束制御を行うか否かの判断を行うとよい。
同期モータへの印加電圧のd軸成分はq軸インダクタンスの値に依存するが、同期モータへの印加電圧のd軸成分をd軸電圧指令値とみなした上で求められる同期モータへの印加電圧の大きさはq軸インダクタンスの値に依存しない。従って、上記のように構成することにより、弱め磁束制御を行うか否かの判断は、トルク(q軸電流)変化に応じたq軸インダクタンスの変化の影響を受けない。
また、例えば、当該モータ制御装置は、同期モータを駆動するインバータを制御することにより同期モータの弱め磁束制御を行うように構成されており、前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータのq軸電圧が追従すべきq軸電圧指令値をvq *、インバータの出力できる最大電圧に対する所定の制限電圧をVamとしたとき、前記磁束制御部は、下記式(E)が成立する場合に弱め磁束制御を行うとよい。
Figure 2006204054
また、例えば、当該モータ制御装置は、同期モータを駆動するインバータを制御することにより同期モータの弱め磁束制御を行うように構成されており、前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータの電機子巻線の抵抗をRa、回転子位置と同期モータに流れる電流の値を用いて求められるd軸電流及びq軸電流を夫々id及びiq、前記電機子鎖交磁束をΦa、d軸インダクタンスをLd、同期モータの回転角速度をω、インバータの出力できる最大電圧に対する所定の制限電圧をVamとしたとき、前記磁束制御部は、下記式(F)が成立する場合に弱め磁束制御を行うようにしてもよい。
Figure 2006204054
そして、例えば、前記式(F)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記d軸電流が追従すべき前記d軸電流指令値を前記式(F)におけるidの値として用いてもよい。
また、例えば、前記式(F)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記q軸電流が追従すべきq軸電流指令値を前記式(F)におけるiqの値として用いてもよい。
式(C)、式(D)、式(E)及び式(F)の何れにもq軸インダクタンスが含まれていないため、磁束制御部による弱め磁束制御を行うか否かの判断(実行/不実行の判断)は、トルク(q軸電流)変化に応じたq軸インダクタンスの変化の影響を受けない。
また、例えば、前記磁束制御部は、同期モータの駆動用の電源電圧に基づいて前記誘起電圧に対する前記制限電圧を算出すればよい。また、例えば、前記磁束制御部は、同期モータの駆動用の電源電圧に基づいて前記最大電圧に対する前記制限電圧を算出すればよい。
前記誘起電圧に対する制限電圧の値を、同期モータの駆動用の電源電圧に基づいて算出すれば、電源電圧に応じた誘起電圧に対する制限電圧の最適化が可能となり、弱め磁束制御の最適化が図られる。また、同期モータの駆動用の電源電圧に基づいて算出した前記誘起電圧に対する制限電圧又は最大電圧に対する制限電圧の値を用いて、弱め磁束制御を行うか否かの判断を行えば、電源電圧に応じた弱め磁束制御の実行/不実行の判断がなされる。
上記目的を実現するために、本発明に係るモータ駆動システムは、前記同期モータと、前記同期モータを駆動するインバータと、前記インバータを制御することにより同期モータの弱め磁束制御を行う上記のモータ制御装置と、を備えている。
上述した通り、本発明に係るモータ制御装置及びモータ駆動システムによれば、トルク(q軸電流)変化に対応したq軸インダクタンス変化の影響を受けない弱め磁束制御が可能である。
以下、本発明に係るモータ制御装置及びモータ駆動システムの実施形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るモータ制御装置及びこれを有するモータ駆動システムのブロック構成図である。
1は、永久磁石を回転子(不図示)に、電機子巻線を固定子(不図示)に設けた三相永久磁石同期モータ1(以下、単に「モータ1」と記すことがある)である。モータ(同期モータ)1は、該永久磁石により界磁磁束を得る。2は、PWM(Pulse Width Modulation)インバータであり、モータ1の回転子位置に応じてモータ1にU相、V相及びW相から成る三相交流電圧を供給する。このモータ1に供給される電圧をモータ印加電圧(電機子電圧)Vaとし、モータ1に供給される電流をモータ電流(電機子電流)Iaとする。3は、モータ制御装置であり、モータ1を所望の回転速度で回転させるための信号や弱め磁束制御を行うための信号をPWMインバータ2に与える。
図1のモータ駆動システムは、モータ1、PWMインバータ2及びモータ制御装置3を有し、PWMインバータ2にモータ1の駆動用の電源電圧を供給する電源4を接続して構成される。電源4は、直流の電源電圧をPWMインバータ2に供給するものであれば何でもよい。例えば、電池(例えば、ニッケル水素電池等の二次電池)であってもよいし、商用交流電圧を直流に変換するAC/DCコンバータ等であってもよい。
電源4の出力電圧(上記電源電圧に等しい)は、電源4とモータ1との間に設けられたPWMインバータ2によって三相交流電圧に変換され、モータ1に供給される。また、電源4の出力電圧は電圧検出器5によって逐次検出され、その検出された値は、モータ1の駆動用の電源電圧VBとしてモータ制御装置3に与えられる。尚、電源4や電圧検出器5は、本実施形態に係るモータ駆動システムに含まれていると考えても良い。
図2は、三相永久磁石同期モータ1の解析モデル図である。図2には、U相、V相、W相の電機子巻線固定軸が示されている。1aは、モータ1の回転子に相当する永久磁石である。永久磁石が作る磁束と同じ速度で回転する回転座標系において、永久磁石の磁束方向をd軸にとり、d軸から電気角で90度進んだ位相にq軸をとる(q軸は不図示)。
d軸とq軸から成る回転座標軸は回転しており、その回転角速度をωとする。この回転角速度ωは、モータ1の回転角速度と等しい。また、ある瞬間の回転している回転座標軸において、d軸の位相をU相の電機子巻線固定軸を基準としてθ(回転子位置θ)により表す。
以下の記述において、モータ印加電圧Vaのd軸成分、q軸成分を、それぞれd軸電圧vd、q軸電圧vqで表し、モータ電流Iaのd軸成分、q軸成分を、それぞれd軸電流id、q軸電流iqで表す。
また、以下の記述において、Raは、モータ抵抗(モータ1の電機子巻線の抵抗値)であり、Ld、Lqは、夫々d軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのd軸成分)、q軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのq軸成分)であり、Φaは、永久磁石1aによる電機子鎖交磁束である。尚、Ld、Lq、Ra及びΦaは、モータ駆動システムの設計時において予め設定される値である。
(全体概要説明)
図3に図1のモータ駆動システム3の詳細なブロック構成図を示す。モータ駆動システム3は、電流検出器11、3相2相座標変換器12、減算器13、減算器14、電流制御部15、磁束制御部16、2相3相座標変換器18、レゾルバ20、位置検出器21及び速度検出器22を有して構成される。
位置検出器21は、位置センサとしての機能を有するレゾルバ20からの出力を基に回転子位置θを検出する。速度検出器22は、回転速度センサとしての機能を有するレゾルバ20からの出力を基に回転角速度ωを検出する。
電流検出器11は、例えばホール素子等から成り、PWMインバータ2からモータ1に供給されるモータ電流IaのU相電流iu及びV相電流ivを検出する。3相2相座標変換器12は、電流検出器11からのU相電流iu及びV相電流ivの検出結果を受け取り、それらを位置検出器21から与えられる回転子位置θを用いて、d軸電流id及びq軸電流iqに変換する。
減算器14は、q軸電流指令値iq *から3相2相座標変換器12より与えられるq軸電流iqを差し引いて、電流誤差(iq *−iq)を算出する。q軸電流指令値iq *は、q軸電流iqが追従すべき電流の値に相当する。q軸電流指令値iq *は、例えば、図示されないCPU(中央処理装置;Central Processing Unit)等から与えられる。また、例えば、速度検出器22が出力する回転角速度ωが、図示されないCPU等から与えられる所望の回転速度を表すモータ速度指令値に追従するように、速度制御部(不図示)が比例積分制御等によりq軸電流指令値iq *を算出する。
減算器13は、d軸電流指令値id *から3相2相座標変換器12より与えられるd軸電流idを差し引いて、電流誤差(id *−id)を算出する。d軸電流指令値id *は、d軸電流idが追従すべき電流の値に相当する。d軸電流指令値id *は、磁束制御部16から与えられるが、その算出法は後述する。
電流制御部15は、減算器13、14からの各電流誤差、3相2相座標変換器12からのd軸電流id及びq軸電流iq及び速度検出器22からの回転角速度ωに基づいて、d軸電流idがd軸電流指令値id *に追従するように(等しくなるように)、且つq軸電流iqがq軸電流指令値iq *に追従するように(等しくなるように)、比例積分制御等を用いて、モータ1に印加されるべき電圧を表す回転座標系上における電圧指令値(d軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *)作成して出力する。尚、電流制御部15は、d軸電流id及びq軸電流iq並びに回転角速度ωに基づくことなく、減算器13、14からの各電流誤差にのみ基づいて上記電圧指令値を作成してもよい。
2相3相座標変換器18は、位置検出器21から与えられる回転子位置θを用いてd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *の逆変換を行い、U相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *から成る三相の電圧指令値を作成して、それらをPWMインバータ2に出力する。PWMインバータ2は、モータ1に印加されるべき電圧を表す三相の電圧指令値に基づいてパルス幅変調された信号を作成し、モータ1を駆動する。
(id *の算出法)
次に、磁束制御部16による弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *の算出法について説明する。モータ1の回転とインダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンス)及び電機子鎖交磁束Φaとによって生じる誘起電圧Voは、上述の式(1)によって表され、該誘起電圧Voを弱め磁束制御によって制限電圧Vomに保つ場合、d軸電流idの値は、一般に上述の式(3)の右辺のようになる。式(3)において、制限電圧Vomは、誘起電圧Voに対して制限を加えたい上限の電圧を示し、PWMインバータ2が出力できる最大電圧(供給可能電圧)などから計算されるが、その算出法については後述する。
式(3)は下記式(4)のように変形される。更に、誘起電圧Voのd軸成分をvdoとすると、vdo=−ωLqqなのであるから、式(4)は、更に式(5)のように変形される。
Figure 2006204054
Figure 2006204054
ここで、−ωLqqで算出される誘起電圧Voのd軸成分vdoを、d軸電圧指令値vd *から算出されるd軸誘起電圧指令値vdo *に置換し、式(6)を得る。
Figure 2006204054
ここで、d軸誘起電圧指令値vdo *は、vdo *=(vd *−Ra・id)にて算出される値である。定常状態において、誘起電圧Voのd軸成分vdoは、d軸電圧vdからモータ抵抗Raによる電圧降下を差し引いたもの、即ち(vd−Ra・id)に相当するが、d軸電圧vdはd軸電圧指令値vd *に追従する(等しくなる)ため、誘起電圧Voのd軸成分vdoはd軸誘起電圧指令値vdo *=(vd *−Ra・id)と略等しくなる。
従って、磁束制御部16が、下記式(7)に従って弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *を算出すれば、d軸電流idは、そのd軸電流指令値id *に追従することになり、誘起電圧Voは制限電圧Vomに保たれる。このように、磁束制御部16は、誘起電圧Voのd軸成分vdoを、(vd *−Ra・id)とみなして弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *を作成するのである。
Figure 2006204054
上述したように、誘起電圧Voのd軸成分vdoは、正確には−ωLqqになるのであるが、式(3)や式(4)に従って弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *を算出すれば、その値はq軸インダクタンスLqやq軸電流iqに依存することになる。そうすると、従来の構成のように、磁束制御用のd軸電流指令値の計算に誤差が生じてしまう。
しかしながら、誘起電圧Voのd軸成分vdoをd軸電圧指令値vd *に基づいて算出される値とみなすことにより、弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *はq軸インダクタンスLqの値に依存しなくなる。これにより、従来の構成が抱えていた計算誤差の問題が解消される。
また、弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *がq軸インダクタンスLqに依存しなくなるため、q軸電流iqの変化に対応したq軸インダクタンスLqの値の変化を考慮する必要がない。従って、負荷範囲が大きくするべくq軸電流iqの変動範囲を大きくしても、安定した弱め磁束制御が確保される。つまり、本実施形態によれば、負荷範囲を大きくとることができるのである。
また、従来のモータ駆動システムにおいて必要であったd軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqの2つのパラメータの調整が、d軸インダクタンスLdのみの調整に簡略化でき、パラメータ調整が容易になる。
尚、弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *を算出する際に必要となる回転角速度ω、d軸電圧指令値vd *、d軸電流idは、それぞれ速度検出器22、電流制御部15、3相2相座標変換器12から与えられる。
また、弱め磁束制御において、磁束制御部16は、所定の間隔をおいて次々とd軸電流指令値id *を更新する。そして、電流制御部15は、d軸電流idが次々と更新されるd軸電流指令値id *に追従するようにd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *を次々と更新する。
d軸電流指令値id *が、第(n―2)回目、第(n―1)回目、第n回目、・・・と次々と更新されることを考えた場合(但し、nは自然数)、式(7)において第n回目のd軸電流指令値id *の算出に用いられるd軸電流idの値は、第(n―1)回目に求められたd軸電流指令値id *と略等しいと考えることができる。
従って、最新の(第n回目の)d軸電流指令値id *の算出に際して、直前に(第(n−1)回目に)算出されたd軸電流指令値id *をd軸電流idとみなしても構わない。つまり、上記式(7)に代えて下記式(8)を用いて、最新のd軸電流指令値id *を算出するようにしても構わない。下記式(8)におけるid- *は、式(8)にて求められるべき最新のd軸電流指令値id *の直前に求められたd軸電流指令値を表す。
Figure 2006204054
また、モータ抵抗Raにおける電圧降下分を無視し、上記式(7)の代わりに下記式(9)を用いて弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *を算出してもよい。下記式(9)を用いる手法は、モータ抵抗Raにおける電圧降下分がd軸電圧指令値vd *に比べて十分に小さい場合等に、特に有効な手法である。下記式(9)を用いることにより、計算処理が簡略化され、モータ制御装置3の処理の高速化が図られる。
Figure 2006204054
(制限電圧の算出法)
次に、誘起電圧Voに対する制限電圧Vomの算出法について説明する。制限電圧Vomは、誘起電圧Voに対して制限を加えたい上限の電圧を示し、PWMインバータ2が出力できる最大電圧(供給可能電圧)などから計算される。例えば、磁束制御部16は、制限電圧Vomを下記式(10)に従って算出する。
Figure 2006204054
ここで、Vamは、PWMインバータ2が出力できる最大電圧(供給可能電圧)に対する所定の制限電圧であり、Iamは、PWMインバータ2が出力できる最大電流である。制限電圧Vamは、PWMインバータ2が出力できる最大電圧と等しくなるように設定しても良いし、その最大電圧から余裕を持たせて最大電圧未満の電圧に設定しても良い。Vamの値は、電圧検出器5(図1参照)による電源4の出力電圧の検出結果、即ち、モータ1の駆動用の電源電圧VBの値に基づき、例えば、下記式(11)によって算出される。電圧検出器5によって逐次検出されるVBの値が変われば、Vamの値も逐次更新される。
Figure 2006204054
但し、上記式(11)で算出されるVamは、電源4の出力電圧の有効利用率(電圧利用率)が100%の場合のものであり、電源4の出力電圧の有効利用率(電圧利用率)が100%未満の場合、その有効利用率の低下を考慮し、Vamは上記式(11)の右辺で算出される値よりも小さく設定される。
amの値は、PWMインバータ2の特性上の制約や、電源4の出力可能電流、モータ1の発熱上の制限等を考慮して設定される。尚、Iamの値は、固定値としてもよいし、モータ1の温度(例えば、図示されないサーミスタ等によって検出される温度)や電流検出器11によって検出されたモータ電流の値等に応じて変化するようにしてもよい。
例えば、PWMインバータ2の出力できる最大電圧がある基準電圧より大きくなった場合、より大きな誘起電圧が発生してもPWMインバータ2や電源4にはストレスはかからないため、誘起電圧に対する制限電圧の値はより大きな値に変更されることが望ましい。
仮に、最大電圧がある基準電圧より大きくなっているにも拘わらず、制限電圧Vomの値を変更しなければ、トルク発生に関与しないd軸電流idが無駄に発生するため、効率の低下を招く。逆に、最大電圧がある基準電圧より小さくなっているにも拘わらず、制限電圧Vomの値を変更しなければ、PWMインバータ2や電源4に誘起電圧に起因する逆電圧が加わり、それらにストレスがかかり得る。
しかしながら、上記式(10)及び式(11)から分かるように、本実施形態に係る磁束制御部16は、モータ1の駆動用の電源電圧に相当する電源4の出力電圧に基づいて最大電圧に対する制限電圧Vamの値を算出するようにしており、制限電圧Vomの値もその出力電圧に基づいて算出するようにしているため、電源4の出力電圧に応じた制限電圧Vomの最適化が可能となり、弱め磁束制御の最適化が図られる。特に、電源4が電池の場合には電源4の出力電圧が比較的大きく変動するため、電源4の出力電圧に基づいて制限電圧Vomを算出する意義は大きい。また、電源4の出力電圧に応じた制限電圧Vomの値又は電源4の出力電圧に応じた制限電圧Vamの値を用いて、後に示す式(14)〜式(20)の成立/不成立を判断すれば、電源4の出力電圧に応じた弱め磁束制御の実行/不実行の判断がなされる。
(弱め磁束制御の実行判断)
次に、磁束制御部16がどのような条件が成立する場合に弱め磁束制御を有効にするのか、について説明する。
一般的に、誘起電圧Voの大きさ(誘起電圧Voのベクトルの大きさ)が誘起電圧に対する制限電圧Vomの大きさを超える場合、即ち、下記式(12)が成立する場合に、弱め磁束制御が有効にされる(弱め磁束制御が行われる)。
Figure 2006204054
ここで、vqoは誘起電圧Voのq軸成分であり、その値と誘起電圧Voのd軸成分vdoは、検出値である回転角速度ω、d軸電流id q軸電流iqを用い、下記式(13a)及び式(13b)にて表される。また、定常状態において、d軸電圧vd及びq軸電圧vqは下記式(13c)及び式(13d)にて表される。
Figure 2006204054
上述したように、q軸インダクタンスLqはモータ1のトルクに関与するq軸電流iqに依存して変化するため、式(12)に従うと、弱め磁束制御を有効にするか否かの判断は、トルク(q軸電流iq)変化に応じたq軸インダクタンスLqの変化の影響を受けてしまう。
そこで、磁束制御部16は、判断式にq軸インダクタンスLqを含まない下記の第1〜第4の判断手法の何れかを用いて、弱め磁束制御を行うか否か(弱め磁束制御の実行/不実行)の判断を行うようにしている。
第1の判断手法においては、上記式(12)における誘起電圧Voのd軸成分vdo及び誘起電圧Voのq軸成分vqoを、それぞれd軸誘起電圧指令値vdo *及びq軸誘起電圧指令値vqo *に置換した式(14)を用いる。d軸誘起電圧指令値vdo *は、vdo *=(vd *−Ra・id)にて算出される値であり、q軸誘起電圧指令値vqo *は、vqo *=(vq *−Ra・iq)にて算出される値である。従って、式(14)は式(15)と等価である。磁束制御部16は、下記式(15)が成立しているときに弱め磁束制御を有効にする(弱め磁束制御を行う)。尚、式(15)の成立/不成立の判断に必要なq軸電流iqの値は、図3において図示していないが、3相2相座標変換器12から磁束制御部16に与えられる。
Figure 2006204054
Figure 2006204054
定常状態において、誘起電圧Voのd軸成分vdoは、d軸電圧vdからモータ抵抗Raによる電圧降下を差し引いたもの、即ち(vd−Ra・id)に相当するが、d軸電圧vdはd軸電圧指令値vd *に追従する(等しくなる)ため、誘起電圧Voのd軸成分vdoはd軸誘起電圧指令値vdo *=(vd *−Ra・id)と略等しくなる。同様に、定常状態において、誘起電圧Voのq軸成分vqoは、q軸電圧vqからモータ抵抗Raによる電圧降下を差し引いたもの、即ち(vq−Ra・iq)に相当するが、q軸電圧vqはq軸電圧指令値vq *に追従する(等しくなる)ため、誘起電圧Voのq軸成分vqoはq軸誘起電圧指令値vqo *=(vq *−Ra・iq)と略等しくなる。従って、上記式(15)を用いても、問題なく弱め磁束制御の実行/不実行の判断が可能である。
第2の判断手法においては、誘起電圧Voのq軸成分vqoがq軸インダクタンスLqに依存しないことに鑑み、式(12)における誘起電圧Voのd軸成分vdoのみを、d軸誘起電圧指令値vdo *に置換した式(16)を用いる。式(17)は、式(16)と等価の式である(式(13b)参照)。磁束制御部16は、下記式(17)が成立しているときに弱め磁束制御を有効にする(弱め磁束制御を行う)。
Figure 2006204054
Figure 2006204054
誘起電圧Voのd軸成分vdoは、式(13a)から分かるように、q軸インダクタンスLqに依存している。このことに鑑み、第1の判断手法における式(14)と第2の判断手法における式(16)は、共に、誘起電圧Voのd軸成分vdoをd軸電圧指令値vdo *に基づいて算出される値とみなした上で求められる誘起電圧Voの大きさと制限電圧Vomの大きさとを比較している。
第3の判断手法においては、Ra・idやRa・iqの成分を考慮しない下記式(18)を、弱め磁束制御の実行判断に用いる。磁束制御部16は、下記式(18)が成立しているときに弱め磁束制御を有効にする(弱め磁束制御を行う)。
Figure 2006204054
第4の判断手法においては、式(18)におけるq軸電圧指令値vq *をq軸電圧vqに置換した式(19)を、弱め磁束制御の実行判断に用いる。式(13d)から分かるように、q軸電圧vqはq軸インダクタンスLqに依存しない。式(19)に式(13d)を代入して式(20)を得る。磁束制御部16は、下記式(20)が成立しているときに弱め磁束制御を有効にする(弱め磁束制御を行う)。尚、式(20)の成立/不成立の判断に必要なq軸電流iqの値は、図3において図示していないが、3相2相座標変換器12から磁束制御部16に与えられる。
Figure 2006204054
Figure 2006204054
モータ印加電圧Vaのd軸成分(d軸電圧vd)は、式(13c)から分かるように、q軸インダクタンスLqに依存している。このことに鑑み、第3の判断手法における式(18)と第4の判断手法における式(19)は、共に、モータ印加電圧Vaのd軸成分(d軸電圧vd)をd軸電圧指令値vd *とみなした上で求められるモータ1への印加電圧の大きさとPWMインバータ2が出力できる最大電圧に対する制限電圧Vamの大きさとを比較している。
上述した第1〜第4の判断手法に用いる式(15)、式(17)、式(18)及び式(20)の何れにもq軸インダクタンスLqが含まれていないため、磁束制御部16による弱め磁束制御を有効にするか否かの判断(実行/不実行の判断)は、トルク(q軸電流iq)変化に応じたq軸インダクタンスLqの変化の影響を受けない。
また、第1、第2及び第4の判断手法を用いて弱め磁束制御の実行/不実行を判断する場合において、d軸電流指令値id *を式(15)、式(17)及び式(20)の夫々におけるd軸電流idの値として用いても構わない。また、第1及び第4の判断手法を用いて弱め磁束制御の実行/不実行を判断する場合において、q軸電流指令値iq *を式(15)及び式(20)の夫々におけるq軸電流iqの値として用いても構わない。また、第1及び第4の判断手法を用いて弱め磁束制御の実行/不実行を判断する場合において、d軸電流指令値id *を式(15)及び式(20)の夫々におけるd軸電流idの値として用い、且つq軸電流指令値iq *を式(15)及び式(20)の夫々におけるq軸電流iqの値として用いても構わない。また、式(14)〜式(20)の夫々において、左辺の値が右辺の値よりも大きい場合にのみ、弱め磁束制御が有効になるようにしても構わない。即ち、式(14)〜式(20)の夫々における“≧”を“>”に置換しても構わない。
尚、弱め磁束制御を有効にするか否かの判断において必要なd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *は電流制御部15から、d軸電流id及びq軸電流iqは3相2相座標変換器12から、回転角速度ωは速度検出器22から、磁束制御部16に与えられる。但し、弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *を作成するためのブロック図(上記式(7)等を参照)を示す図3には、図面の煩雑化防止のため、q軸電流iqが磁束制御部16に与えられている様子は示していない。
また、上記式(14)〜式(20)が成立せず、弱め磁束制御が行われていないときにおいては、d軸電流指令値id *は、例えばゼロとされる。
(デットタイム考慮)
また、PWMインバータ2は、2相3相座標変換器18から与えられた三相の電圧指令値に基づいて上アームと下アームのスイッチング素子を交互にオンオフさせるが、上アームと下アームのスイッチング素子が短絡することを防止するために、上アームと下アームのスイッチング素子のオンオフを切り換える際、所定のデットタイム分だけ双方のスイッチング素子はオフとされる。
このため、上記デットタイムに対応した電圧指令値に対する補正を何ら施さなければ、モータ1の各相に加わる実際の電圧は、2相3相座標変換器18から与えられた三相の電圧指令値よりも小さくなる。
そこで、電流制御部15を、上記のデットタイムを考慮してd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *を作成するように構成してもよい。つまり、上記のデットタイムに起因して生じうるモータ1の各相に加わる実際の電圧の低下を、キャンセルするようにd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *を作成してもよい。勿論、この場合、上述してきた弱め磁束制御用のd軸電流指令値id *の算出や弱め磁束制御を有効にするか否かの判断は、デットタイムを考慮して作成されたd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *を用いて行われる。これにより、デットタイムの影響を排除した弱め磁束制御が可能となる。
<<その他、変形等>>
上述した実施形態においては、レゾルバ20からの出力に基づいて回転子位置θ及び回転角速度ωを得る例を示しているが、レゾルバ20、位置検出器21及び速度検出器22を設けずにモータ電流Ia等に基づいて回転子位置θ及び回転角速度ωを推定する、所謂速度センサレス制御を採用しても良い。
また、電流検出器11は、ホール素子等を用いてモータ電流Iaを検出すると例示したが、所謂電流センサレス制御を採用しても構わない。例えば、電流検出器11を、電源側のDC電流の瞬時電流からモータ電流を再現し、それによってモータ電流Iaを検出するような構成としてもよい。
本発明に係るモータ制御装置及びモータ駆動システムによれば、トルク(q軸電流)変化に対応したq軸インダクタンス変化の影響を受けない弱め磁束制御が可能である。
本発明の実施の形態に係るモータ制御装置及びこれを有するモータ駆動システムのブロック構成図である。 図1の永久磁石同期モータの解析モデル図である。 図1のモータ駆動システムの詳細なブロック構成図である。
符号の説明
1 モータ
1a 永久磁石
2 PWMインバータ
3 モータ制御装置
4 電源
5 電圧検出器
11 電流検出器
12 3相2相座標変換器
13、14 減算器
15 電流制御部
16 磁束制御部
18 2相3相座標変換器
20 レゾルバ
21 位置検出器
22 速度検出器
ω 回転角速度ω
θ 回転子位置θ
u * U相電圧指令値vu *
v * V相電圧指令値vv *
w * W相電圧指令値vw *
d * d軸電圧指令値vd *
q * q軸電圧指令値vq *
d d軸電流id
q q軸電流iq
d * d軸電流指令値id *
q * q軸電流指令値iq *
B 電源電圧

Claims (18)

  1. 永久磁石型の同期モータの弱め磁束制御を行うモータ制御装置において、
    回転子としての永久磁石が作る磁束に平行な軸をd軸としたとき、
    同期モータの回転と同期モータのインダクタンス及び前記永久磁石による電機子鎖交磁束とによって発生する誘起電圧のd軸成分をd軸電圧指令値に基づいて算出される値とみなして、弱め磁束制御用のd軸電流指令値を作成する磁束制御部を備え、
    同期モータのd軸電流が前記d軸電流指令値に追従するように、同期モータのd軸電圧が追従すべき前記d軸電圧指令値を作成して弱め磁束制御を行う
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記d軸電流指令値をid *、前記電機子鎖交磁束をΦa、d軸インダクタンスをLd、前記誘起電圧に対する所定の制限電圧をVom、前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータの回転角速度をω、同期モータの電機子巻線の抵抗をRa、回転子位置と同期モータに流れる電流の値を用いて求められるd軸電流をidとしたとき、
    前記磁束制御部は、前記誘起電圧のd軸成分を(vd *−Ra・id)とみなし、下記式(A)に基づいて前記d軸電流指令値を作成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
    Figure 2006204054
  3. 前記d軸電流指令値をid *、前記電機子鎖交磁束をΦa、d軸インダクタンスをLd、前記誘起電圧に対する所定の制限電圧をVom、前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータの回転角速度をωとしたとき、
    前記磁束制御部は、前記誘起電圧のd軸成分をvd *とみなし、下記式(B)に基づいて前記d軸電流指令値を作成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
    Figure 2006204054
  4. 前記式(A)を用いて最新のd軸電流指令値を作成する際、直前に作成されたd軸電流指令値を前記式(A)におけるidの値として用いる
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  5. 前記磁束制御部は、前記誘起電圧のd軸成分を前記d軸電圧指令値に基づいて算出される値とみなした上で求められる前記誘起電圧の大きさと前記誘起電圧に対する所定の制限電圧の大きさとの比較結果に基づいて、弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のモータ制御装置。
  6. 前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータのq軸電圧が追従すべきq軸電圧指令値をvq *、同期モータの電機子巻線の抵抗をRa、回転子位置と同期モータに流れる電流の値を用いて求められるd軸電流及びq軸電流を夫々id及びiq、前記誘起電圧に対する所定の制限電圧をVomとしたとき、
    前記磁束制御部は、下記式(C)が成立する場合に弱め磁束制御を行う
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のモータ制御装置。
    Figure 2006204054
  7. 前記式(C)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記d軸電流が追従すべき前記d軸電流指令値を前記式(C)におけるidの値として用いる
    ことを特徴とする請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 前記式(C)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記q軸電流が追従すべきq軸電流指令値を前記式(C)におけるiqの値として用いる
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のモータ制御装置。
  9. 前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータの電機子巻線の抵抗をRa、回転子位置と同期モータに流れる電流の値を用いて求められるd軸電流をid、前記電機子鎖交磁束をΦa、d軸インダクタンスをLd、同期モータの回転角速度をω、前記誘起電圧に対する所定の制限電圧をVomとしたとき、
    前記磁束制御部は、下記式(D)が成立する場合に弱め磁束制御を行う
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のモータ制御装置。
    Figure 2006204054
  10. 前記式(D)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記d軸電流が追従すべき前記d軸電流指令値を前記式(D)におけるidの値として用いる
    ことを特徴とする請求項9に記載のモータ制御装置。
  11. 当該モータ制御装置は、同期モータを駆動するインバータを制御することにより同期モータの弱め磁束制御を行うように構成されており、
    前記磁束制御部は、同期モータへの印加電圧のd軸成分を前記d軸電圧指令値とみなした上で求められる同期モータへの印加電圧の大きさと前記インバータの出力できる最大電圧に対する所定の制限電圧の大きさとの比較結果に基づいて、弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のモータ制御装置。
  12. 当該モータ制御装置は、同期モータを駆動するインバータを制御することにより同期モータの弱め磁束制御を行うように構成されており、
    前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータのq軸電圧が追従すべきq軸電圧指令値をvq *、インバータの出力できる最大電圧に対する所定の制限電圧をVamとしたとき、
    前記磁束制御部は、下記式(E)が成立する場合に弱め磁束制御を行う
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のモータ制御装置。
    Figure 2006204054
  13. 当該モータ制御装置は、同期モータを駆動するインバータを制御することにより同期モータの弱め磁束制御を行うように構成されており、
    前記d軸電圧指令値をvd *、同期モータの電機子巻線の抵抗をRa、回転子位置と同期モータに流れる電流の値を用いて求められるd軸電流及びq軸電流を夫々id及びiq、前記電機子鎖交磁束をΦa、d軸インダクタンスをLd、同期モータの回転角速度をω、インバータの出力できる最大電圧に対する所定の制限電圧をVamとしたとき、
    前記磁束制御部は、下記式(F)が成立する場合に弱め磁束制御を行う
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のモータ制御装置。
    Figure 2006204054
  14. 前記式(F)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記d軸電流が追従すべき前記d軸電流指令値を前記式(F)におけるidの値として用いる
    ことを特徴とする請求項13に記載のモータ制御装置。
  15. 前記式(F)を用いて弱め磁束制御を行うか否かの判断を行う際、前記q軸電流が追従すべきq軸電流指令値を前記式(F)におけるiqの値として用いる
    ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載のモータ制御装置。
  16. 前記磁束制御部は、同期モータの駆動用の電源電圧に基づいて前記誘起電圧に対する前記制限電圧を算出する
    ことを特徴とする請求項2〜請求項10の何れかに記載のモータ制御装置。
  17. 前記磁束制御部は、同期モータの駆動用の電源電圧に基づいて前記最大電圧に対する前記制限電圧を算出する
    ことを特徴とする請求項12〜請求項15の何れかに記載のモータ制御装置。
  18. 前記同期モータと、
    前記同期モータを駆動するインバータと、
    前記インバータを制御することにより同期モータの弱め磁束制御を行う請求項1〜請求項17の何れかに記載のモータ制御装置と、を備えた
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
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