JP3812147B2 - ブレーキブースタ用負圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキブースタ用負圧制御装置に関し、特に、エンジンの吸気管負圧を動力源として用いるブレーキブースタの負圧を制御するのに好適な負圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開平8−164840号公報に開示される如く、ブレーキブースタの負圧を制御する負圧制御装置が公知である。ブレーキブースタは、エンジンのスロットル弁より下流側の吸気管の負圧(以下、吸気管負圧と称す)を動力源としてブレーキペダルの踏み込みを助勢し、大きな制動力を発生させる。上記従来の負圧制御装置は、燃焼室内に燃料噴射弁を備え、燃料を燃焼室に直接噴射する直接噴射式エンジン (以下、直噴式エンジンと称す)に適用されている。直噴式エンジンによれば、例えば低負荷運転時等において、スロットル弁を全開として多量の空気を燃焼室に供給することにより、成層燃焼による燃費の向上を図ることができる。従って、直噴式エンジンにおいては、アクセル操作が行われていなくとも、スロットル弁が全開にされることで、吸気管負圧が低下し、ブレーキブースタに十分な負圧が供給されなくなる場合がある。そこで、上記従来の負圧制御装置では、ブレーキブースタの負圧が所定値を下回った場合に、スロットル弁を強制的に閉じることにより大きな吸気管負圧を発生させることとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
大きな吸気管負圧を生成すべくスロットル弁が強制的に閉じられると、エンジンの動作状態が変化し、車両の走行性能に支障が生ずる可能性がある。従って、スロットル弁の閉弁による負圧の生成は必要最小限の範囲で行うことが望ましい。一方、ブレーキブースタに確保すべき負圧の大きさは、ブレーキ操作状態等の状況によって変化する。しかしながら、上記従来の負圧制御装置は、単に、ブレーキブースタの負圧が所定値を下回った場合にスロットル弁を閉じるものである。このため、上記従来の負圧制御装置によれば、前記所定値の設定次第では、スロットル弁が不必要に閉じられたり、あるいは、大きな制動力が要求される場合にブレーキブースタの負圧が不足して十分な助勢力が得られない等の不都合を招くことがある。
【0004】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、負圧の生成を不必要に行うことなく、ブレーキブースタに所要の負圧を確保することが可能なブレーキブースタ用負圧制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、エンジンのスロットル弁より下流側の吸気通路と連通可能とされたブレーキブースタの負圧室の負圧を制御するブレーキブースタ用負圧制御装置であって、
上記エンジンの動作モードが成層燃焼であるとき、該エンジンにおいて現在のエンジン回転数を保ちつつ目標スロットル開度に対応する吸入空気量及びアクセル開度に対応する燃料噴射量により成層燃焼を継続することが可能か否かを判定する成層燃焼判定手段と、
上記成層燃焼判定手段によって成層燃焼が継続可能であると判定されたときには上記スロットル弁の開度を全開から上記目標スロットル開度まで絞ることによって、成層燃焼が継続困難であると判定されたときには上記エンジンの動作モードをストイキ燃焼に切り替えることによって、それぞれ上記負圧室の負圧を所定の目標値に向けて制御する負圧制御手段と、
アクセルペダル及びブレーキペダルの双方が踏まれている場合に、上記負圧室に通常時よりも大きな負圧が必要であると判定する負圧要求判定手段と、
上記負圧要求判定手段により、上記負圧室に通常時よりも大きな負圧が必要であると判定された場合に、上記所定の目標値を通常時よりも大きな値に設定する目標負圧設定手段と、を有するブレーキブースタ用負圧制御装置により達成される。
【0006】
本発明において、負圧制御手段は、成層燃焼の継続が可能か否かに応じて変更される方法で、ブレーキブースタの負圧室の負圧(以下、ブースタ負圧と称す)を所定の目標値に向けて制御する。ところで、アクセルペダル及びブレーキペダルの双方が踏まれている場合には、アクセルペダルの踏み込みに伴う駆動力と、ブレーキペダルの踏み込みに伴う制動力が共に発生するので、アクセルペダルの踏み込みに伴う駆動力に対抗する分だけ大きな制動力が発生することが必要である。このため、負圧要求判定手段は、アクセルペダル及びブレーキペダルの双方が踏まれている場合に、通常時よりも大きなブースタ負圧が必要であると判定する。目標負圧設定手段は、負圧要求判定手段により通常時よりも大きなブースタ負圧が必要であると判定されると、記所定の目標値を通常時よりも大きな値に設定する。従って、通常時よりも大きなブースタ負圧が必要とされる場合には、ブースタ負圧は通常時よりも大きな値を目標値として制御される。
【0010】
本発明において、上記負圧制御手段は、請求項2に記載する如く、上記成層燃焼判定手段によって上記エンジンにおいて成層燃焼が継続可能であると判定されたときには上記スロットル弁の開度を絞ることによって吸気管負圧を上昇させ、成層燃焼が継続困難であると判定されたときには上記エンジンの動作モードをストイキ燃焼に切り替えることによって吸気管負圧を上昇させる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例であるシステムの全体構成図を示す。本実施例のシステムはエンジン10を備えている。エンジン10はエンジンECU12により制御される。エンジン10は、シリンダブロック13を備えている。シリンダブロック13の内部には、シリンダ14が形成されている。エンジン10は、複数のシリンダを備えている。図1は、複数のシリンダのうち一のシリンダ14を表す。
【0012】
シリンダ14の内部にはピストン16が配設されている。ピストン16は、シリンダ14の内部を、図1における上下方向に摺動することができる。シリンダ14の内部のピストン16より上方には燃焼室18が画成されている。燃焼室18には燃料噴射弁20の噴射口が露出している。燃料噴射弁20はエンジンECU12に接続されている。燃料噴射弁20はエンジンECU12から供給される制御信号に応じて燃焼室18内へ燃料を噴射する。すなわち、本実施例のエンジン10は直噴式エンジンである。
【0013】
燃焼室18には、排気弁22を介して排気管24が連通している。燃焼室18には、また、吸気弁26を介して吸気マニホールド28の各枝管が連通している。吸気マニホールド28はその上流側においてサージタンク30に連通している。サージタンク30の更に上流側には吸気管32が連通している。
吸気管32にはスロットル弁34が配設されている。スロットル弁34はスロットルモータ36に連結されている。スロットルモータ36はエンジンECU12に接続されている。スロットルモータ36はエンジンECU12から供給される制御信号に応じてスロットル弁34の開度を変化させる。スロットル弁34の近傍には、スロットル開度センサ38が配設されている。スロットル開度センサ38はスロットル弁34の開度(以下、スロットル開度SCと称す)に応じた電気信号をエンジンECU12に向けて出力する。エンジンECU12はスロットル開度センサ38の出力信号に基づいてスロットル開度SCを検出する。
【0014】
吸気管32のスロットル弁34より下流側の部位(以下、下流側吸気通路32aと称す)には、吸気圧センサ40が配設されている。吸気圧センサ40は下流側吸気通路32aの負圧(以下、吸気管負圧PMと称す)に応じた電気信号をエンジンECU12に向けて出力する。エンジンECU12は吸気圧センサ40の出力信号に基づいて吸気管負圧PMを検出する。
【0015】
下流側吸気通路32aには、負圧供給通路42の一端が接続されている。負圧供給通路42の他端は、ブレーキブースタ44の負圧室(以下、ブースタ負圧室44aと称す)に接続されている。負圧供給通路42にはチェックバルブ46が配設されている。チェックバルブ46はブースタ負圧室44a側から吸気管32側への空気の流れのみを許容する一方向弁である。従って、吸気管負圧PMがブースタ負圧室44aの負圧(以下、ブースタ負圧PBと称す)よりも大きい場合には、吸気管負圧PMがブースタ負圧室44aに供給され、一方、吸気管負圧PMがブースタ負圧PBよりも小さい場合には、ブースタ負圧PBが吸気管32側へ逃げることが防止される。なお、本明細書において、「負圧」は大気圧との圧力差で表されるものとする。従って、「負圧が大きい」とは、大気圧との圧力差が大きいこと、すなわち、絶対的な圧力としては低圧であることを意味する。
【0016】
ブレーキブースタ44には、ブレーキペダル48及びマスタシリンダ50が連結されている。ブレーキブースタ44は、ブースタ負圧PBを動力源としてブレーキペダル48の踏み込みを助勢し、マスタシリンダ50が備える各液室に大きな液圧を発生させる。以下、マスタシリンダ50の各液室に発生する液圧をマスタシリンダ圧PM/C と称す。ブースタ負圧室44aには、ブースタ圧センサ52が配設されている。ブースタ圧センサ52は、ブースタ負圧PBに応じた電気信号をエンジンECU12に向けて出力する。エンジンECU12はブースタ圧センサ52の出力信号に基づいてブースタ負圧PBを検出する。
【0017】
マスタシリンダ50の各液室には、それぞれ配管54、56を介して、油圧アクチュエータ58が連通している。配管54は後輪側のブレーキ系統に、配管56は前輪側のブレーキ系統に、それぞれ対応して設けられている。油圧アクチュエータ58はブレーキECU60により制御される。油圧アクチュエータ58には各車輪に対応して設けられたホイルシリンダ62が連通している。また、各車輪の近傍には車輪速センサ64が配設されている。車輪速センサ64は車輪速VWに応じたパルス信号をブレーキECU60に向けて出力する。ブレーキECU60は、車輪速センサ64の出力信号に基づいて車輪速VWを検出すると共に、車輪速VWの変化率に基づいて車輪加速度DVWを検出する。なお、図1には、一輪分のホイルシリンダ62及び車輪速センサ64のみを示している。
【0018】
後輪側のブレーキ系統に対応する配管54には、その内部の液圧、すなわち、マスタシリンダ圧PM/C を検出するマスタ圧センサ66が配設されている。マスタ圧センサ66の出力信号はブレーキECU60に供給されている。ブレーキECU60はマスタ圧センサ66の出力信号に基づいてマスタシリンダ圧PM/C を検出する。
【0019】
ブレーキペダル48には踏力スイッチ62が装着されている。踏力スイッチ62は、ブレーキペダル48に付与される踏力が所定値を越えた場合にのみ、ブレーキECU60に向けてオン信号を出力する。また、ブレーキペダル48の近傍にはブレーキスイッチ64が配設されている。ブレーキスイッチ64は、ブレーキペダル48が踏まれた場合にのみ、ブレーキECU56に向けてオン信号を出力する。
【0020】
本実施例のシステムは、油圧アクチュエータ58がマスタシリンダ圧PM/C を各ホイルシリンダ62に供給することにより、ブレーキ操作量に応じた制動力を発生する通常ブレーキ制御を実現する。また、本実施例のシステムは、通常ブレーキ制御の他、ブレーキECU60が車輪のスリップ状態や、車両の減速度及びヨーレート等に関する各種情報に基づいて油圧アクチュエータ58を制御することにより、制動時の車輪のロックを防止するアンチロックブレーキ制御(ABS)、過大な駆動トルクに起因する車輪のスリップを防止するトラクションコントロール(TRC)、及び、車両の不安定な挙動を防止する車両安定化制御(VSC)等の自動ブレーキ制御を実現することができる。
【0021】
更に、本実施例のシステムは、急ブレーキ操作が行われた場合に、通常のブレーキ操作時に比して大きな制動力を発生するブレーキアシスト(BA)制御を実行する機能を有している。BA制御は、例えばマスタシリンダ圧PM/C の増加勾配に基づいて急ブレーキ操作の有無を判定し、急ブレーキ操作が行われた場合に図示しない高圧供給源(例えばポンプ)を液圧源としてホイルシリンダ圧を増圧することにより実現される。
【0022】
図1に示す如く、エンジン10には回転数センサ68が設けられている。回転数センサ68は、エンジン回転数Neに応じたパルス信号をエンジンECU12に向けて出力する。エンジンECU12は、回転数センサ68から供給されるパルス信号に基づいてエンジン回転数Neを検出する。
アクセルペダル70の近傍にはアクセル開度センサ72が配設されている。アクセル開度センサ72は、アクセルペダル70の踏み込み量(以下、アクセル開度ACと称す)に応じた電気信号をエンジンECU12に向けて出力する。エンジンECU12はアクセル開度センサ72から供給される信号に基づいてアクセル開度ACを検出する。
【0023】
アクセルペダル70の近傍には、また、アクセルペダル接点74が配設されている。アクセルペダル接点74はブレーキECU60に接続されている。アクセルペダル接点74は、アクセルペダル70が踏まれていない場合に閉状態となり、アクセルペダル70が踏込まれると開状態となる接点である。ブレーキECU60はアクセルペダル接点74の開閉状態に基づいてアクセルペダル70の踏込みの有無を検出する。
【0024】
ブレーキECU60には、また、減速度センサ76が接続されている。減速度センサ76は車両減速度Gxに応じた信号をブレーキECU60に向けて出力する。ブレーキECU60は、減速度センサ76の出力信号に基づいて車両減速度Gxを検出する。
本実施例において、エンジン10は、その負荷状態に応じて成層燃焼モード又はストイキ燃焼モードの何れかのモードで作動する。ストイキ燃焼モードは、アクセル開度ACに応じてスロットル開度SCを制御し、アクセル開度ACに応じた流量の空気を燃焼室18に供給することにより、燃焼室18内でストイキ燃焼を実現する動作モードである。一方、成層燃焼モードは、スロットル開度SCを全開とし、多量の空気を燃焼室18に供給すると共に、アクセル開度ACに応じた燃料を圧縮工程において噴射することにより、燃焼室18内で成層燃焼を実現する動作モードである。
【0025】
成層燃焼モードによれば、ストイキ燃焼よりも大きな空燃比で燃焼が行われることでエンジン10の燃費が向上する。更に、成層燃焼モードによれば、スロットル開度SCが全開とされることで、エンジン10のポンピングロスが低減されることによっても燃費が向上する。従って、エンジン10の燃費を向上させる観点から、エンジン10を可能な限り成層燃焼モードで作動させることが望ましい。しかしながら、エンジン10の負荷(すなわち、アクセル開度AC)が増大すると、燃料噴射弁20により噴射すべき燃料の量も大きくなる。この場合、燃料噴射量が一定値を越えると、スロットル開度SCを全開としても、燃料噴射量に対して、吸気管32に吸入される空気量(以下、吸入空気量Qと称す)が不足し、成層燃焼を実現することができなくなる。
【0026】
そこで、エンジンECU10はアクセル開度ACに基づいて燃料噴射量を決定し、その燃料噴射量により成層燃焼が可能か否かを判定する。そして、成層燃焼が可能であると判定した場合には、スロットル開度SCを全開にすると共に、圧縮工程においてアクセル開度ACに応じた量の燃料を燃料噴射弁20によって噴射させることにより成層燃焼モードを実現する。一方、エンジンECU10は、成層燃焼は不可能であると判定した場合には、スロットル開度SCをアクセル開度ACに応じた値に制御すると共に、吸気工程においてスロットル開度SCに応じた量の燃料を燃料噴射弁20によって噴射させることにより、ストイキ燃焼モードを実現する。
【0027】
上述の如く、成層燃焼モードでは、アクセル開度ACにかかわらず、スロットル開度SCは全開にされる。スロットル開度SCが全開にされると、下流側吸気通路32aに生ずる負圧、すなわち、吸気管負圧PMは低下する。一方、上述の如く、ブレーキブースタ44は、ブースタ負圧PBを動力源としてブレーキペダル48の踏み込みを助勢する。ブレーキブースタ44による助勢が行われると、制動力が増加するにつれてブースタ負圧PBは消費される。このため、成層燃焼モードでは、下流側吸気通路32aからブースタ負圧室44aに十分な負圧を供給することができず、ブレーキ操作の実行に伴ってブースタ負圧PBは次第に低下する。従って、エンジン10が生成燃焼モードで作動している場合にブレーキ操作が行われると、ブースタ負圧PBが不足して、ブレーキブースタ44による十分な助勢を行うことができない事態が生じ得る。
【0028】
かかる事態は、スロットル開度SCを絞り、大きな吸気管負圧PMを生成することにより回避することができる。すなわち、大きな吸気管負圧PMが生成されれば、この負圧がブースタ負圧室44aに供給されることで、大きなブースタ負圧PBを確保することができる。以下、スロットル開度SCを絞ることにより大きブースタ負圧PBを生成するための制御を、ブースタ負圧制御と称す。
【0029】
しかしながら、上述の如く、成層燃焼モードにおいてスロットル開度SCが絞られると、ポンピングロスの増加による燃費の低下を招き、更に、成層燃焼モードが維持できなくなるまでスロットル開度SCが絞られると、エンジン10の動作モードがストイキ燃焼モードに切り替えられる等、エンジン10の動作に影響を与えてしまう。一方、必要とされるブースタ負圧PBの大きさは、ブレーキ操作状態等の状況によって変化し、例えば、急ブレーキ操作が行われている場合等は、通常時に比して大きなブースタ負圧PBが必要とされる。従って、ブースタ負圧制御により生成されるブースタ負圧PBの大きさを状況に応じて変化させることで、ブースタ負圧制御による負圧の生成を必要最小限の範囲で行うことが望ましい。
【0030】
これに対して、本実施例のシステムでは、通常時に比して大きなブースタ負圧PBが必要とされる状況であるか否かを判別し、大きなブースタ負圧PBが必要とされる状況下で、ブースタ負圧制御の負圧目標値を高くすることにより、負圧生成を不必要に行うことなく、所要のブースタ負圧PBを確保し得る点に特徴を有している。以下、本実施例の上記特徴部について説明する。
【0031】
本実施例において、エンジンECU12は、ブースタ負圧PBを示す信号をブレーキECU60に向けて随時送信する。ブレーキECU60はこの信号に基づいてブースタ負圧PBを検出する。そして、ブースタ負圧PBが所定の基準値P0 を下回ると、ブースタ負圧室44aに負圧を供給する必要があると判断し、エンジンECU12に対して、ブースタ負圧室44aに供給されるべき負圧(以下、負圧生成要求値Preq と称す)を示す負圧生成要求信号を送信する。エンジンECU12はブレーキECU60から負圧生成要求信号を受信すると、負圧生成要求値Preq に等しい吸気管負圧PMを発生させるべくブースタ負圧制御を実行する。なお、負圧生成要求値Preq は基準値P0 に比して大きな値となるように設定される。このため、ブースタ負圧PBが基準値P0 を下回った時点で、基準値P0 よりも大きな負圧生成要求値Preq を目標値として負圧生成が行われることで、負圧生成が行われる状態と行われない状態との間でハンチングが生ずることが防止される。
【0032】
ブレーキECU60は、油圧アクチュエータ58におけるブレーキ液漏れ等のブレーキ系の失陥(以下、ブレーキ失陥と称す)が生じている場合、ブレーキペダル48及びアクセルペダル70が共に踏まれている場合、又は、急ブレーキ操作が行われている場合に、通常時よりも大きなブースタ負圧PBが必要であると判断する。大きなブースタ負圧PBが必要であるると判断されると、上記基準値P0 及び負圧生成要求値Preq は、通常時よりも大きな値となるように設定される。従って、本実施例によれば、大きなブースタ負圧PBが必要とされる状況下では、ブースタ負圧PBが通常時よりも大きな基準値P0 を下回った時点で、通常時よりも大きな負圧生成要求値Preq を目標値としてブースタ負圧制御が実行される。
【0033】
以下、本実施例において上記の機能を実現すべくブレーキECU60及びエンジンECU12が実行する具体的な処理の内容について説明する。先ず、図2を参照してブレーキECU60が実行する処理の内容について説明する。図2は、本実施例において、ブレーキECU60が、ブースタ負圧制御の開始条件の判定及び負圧生成要求値Preq の決定を行うべく実行するルーチンの一例のフローチャートである。図2に示すルーチンは、1回の処理サイクルが終了する毎に繰り返し起動される。図2に示すルーチンが起動されると、先ずステップ100の処理が実行される。
【0034】
ステップ100では、ブレーキ失陥が生じているか否かが判別される。ブレーキ液漏れ等のブレーキ失陥が生ずると、ブレーキペダル48が踏み込まれても、その踏み込み量に対応する制動力が発生されなくなる。ステップ100では、ブレーキペダル48の踏み込み量を代表する値としてマスタシリンダ圧PM/C を、車両に生じている制動力を代表する値として車両減速度Gxを、それぞれ用い、マスタシリンダ圧PM/C に対応する車両減速度Gxが生じていない場合に、ブレーキ系統に失陥が生じていると判断することとしている。
【0035】
ステップ100において、ブレーキ失陥が生じていると判別された場合は、ブレーキ失陥による制動力の低下を補うべく、ブレーキブースタ44により大きな助勢力を発生すべきと判断することができる。この場合、通常時よりも大きなブースタ負圧PBが必要であると判断されて、次にステップ102の処理が実行される。一方、ステップ100においてブレーキ失陥が検出されなければ、次にステップ104の処理が実行される。
【0036】
なお、前輪側又は後輪側の何れかの系統のブレーキに失陥が生ずると、その系統に対応するマスタシリンダ圧PM/C は、ブレーキペダル48の踏み込み量に正しく対応しない。上述の如く、マスタシリンダ圧PM/C を検出するマスタ圧センサ66は、後輪側ブレーキ系統に対応する配管54に配設されている。従って、ステップ100では、前輪側ブレーキ系統における失陥の有無が判別されることとなる。一般に、車両の前輪側には後輪側に比して大きな制動力が配分される。従って、前輪側ブレーキ系統に失陥が生じた場合には、後輪側ブレーキ系統に失陥が生じた場合と比較して、ブレーキペダル48の一定の踏み込み量に対する車両減速度Gxの低下量は大きくなる。このため、上記ステップ100では、前輪側の失陥が検出されることで、ブレーキ失陥をより確実に検出することが可能となっている。また、上記の如く、前輪側には後輪側よりも大きな制動力が配分されるので、前輪側にブレーキ失陥が生じた場合には、後輪側にブレーキ失陥が生じた場合よりも、より大きな制動力を確保する必要がある。すなわち、上記ステップ100では、前輪側のブレーキ失陥が判別されることで、より大きなブースタ負圧PBが必要とされる状況が判定されることになる。
【0037】
なお、上記ステップ100では、踏力スイッチ62の出力信号と車両減速度Gxとに基づいてブレーキ失陥を検出することとしてもよい。上述の如く、踏力スイッチ62はブレーキペダル48に所定の踏力が付与された場合にオン信号を出力するように構成されている。すなわち、踏力スイッチ62がオン信号の出力を開始した時点での車両減速度Gxは、所定の踏力に対して生ずる車両減速度Gxを表すことなる。従って、上記所定の踏力に応じた車両減速度Gxが生じているか否かに基づいてブレーキ失陥の有無を検出することができる。この場合は、前輪側及び後輪側の区別なく、ブレーキ系統全体としての失陥が検出されることとなる。また、上記ステップ100では、車両に生じている制動力を代表する値として車両減速度Gxを用いているが、これに替えて、車輪減速度DVWを用いてもよい。
【0038】
ステップ104では、ブレーキペダル48及びアクセルペダル70が共に踏まれているか否かが判別される。ブレーキペダル48及びアクセルペダル70が共に踏まれている場合は、ブレーキペダル48の踏み込みに伴う制動力と、アクセルペダル70の踏み込みに伴う駆動力とが同時に発生する。従って、ステップ104においてブレーキペダル48及びアクセルペダル70が共に踏まれていると判断された場合は、駆動力に対抗する分だけ大きな制動力を発生させるべく、ブレーキブースタ44により大きな助勢力を発生すべきと判断することができる。この場合、通常時よりも大きなブースタ負圧PBが必要であると判断されて、次にステップ102の処理が実行される。一方、ステップ104において、ブレーキペダル48及びアクセルペダル70の少なくとも一方は踏まれていないと判別されたならば、次にステップ106の処理が実行される。
【0039】
ステップ106では、急ブレーキ操作が行われているか否かが判別される。急ブレーキ操作が行われると、マスタシリンダ圧PM/C は通常のブレーキ操作時よりも大きな勾配で上昇する。そこで、ステップ106では、マスタシリンダ圧PM/C の増加勾配ΔPM/C (=dPM/C /dt)が所定値を越える場合に、急ブレーキ操作が行われていると判別することとしている。なお、上述の如く、本実施例のシステムは、急ブレーキ操作時にBA制御を実行する機能を有している。従って、上記ステップ106では、BA制御が実行されている場合に急ブレーキ操作が行われていると判別することとしてもよい。
【0040】
ステップ106において、急ブレーキ操作が行われていると判別された場合は、大きな制動力が要求されていると判断することができる。この場合、通常時よりも大きなブースタ負圧PBが必要であると判断されて、次にステップ102の処理が実行される。一方、ステップ106において、急ブレーキ操作が行われていないと判別された場合は、大きなブースタ負圧PBは必要とされていないと判断されて、次にステップ108の処理が実行される。
【0041】
ステップ108では、基準値P0 に所定値PL が代入される。ここで、所定値PL は通常時において最低限確保しておくべきブースタ負圧PBの値である。一方、上記ステップ102では、基準値P0 に所定値PH が代入される。ここで所定値PH は、大きなブースタ負圧PBが必要とされる状況下で、最低限確保すべきブースタ負圧PBの値であり、PH >PL となるように設定されている。ステップ102又はステップ108の処理が終了すると、ステップ110の処理が実行される。
【0042】
ステップ110では、負圧生成要求値Preq を決定するための処理が実行される。負圧生成要求値Preq は、下流側吸気通路32aからブースタ負圧室44aに負圧が供給されない状態で、車両が停止するまでブレーキブースタ44を作動を確保するうえで必要十分なブースタ負圧PBの大きさとなるように決定される。
【0043】
図3は、ステップ122において負圧生成要求値Preq を決定すべくブレーキECU60が参照するマップの一例を示す。ブレーキECU60は、通常時、すなわち、大きなブースタ負圧PBが要求されていない場合(P0 =PL である場合)は、図3の曲線Aに基づいて負圧生成要求値Preq を決定する。一方、ブレーキECU60は、大きなブースタ負圧PBが要求されている場合は、図3の曲線Bに基づいて負圧生成要求値Preq を決定することにより、負圧生成要求値Preq を通常時に比して大きな値とする。
【0044】
上述の如く、ブースタ負圧PBは、ブレーキ操作に伴う制動力の増加に応じて消費される。また、車速Vが高いほど、車両が停止した時点で発生される制動力は大きくなる。従って、車速Vが大きいほど車両が停止するまでのブースタ負圧PBの消費量は大きくなる。すなわち、ブースタ負圧室44aに負圧を補充することなく、車両が停止するまでブレーキブースタ44による助勢力を得るために確保すべきブースタ負圧PBの値は、車速Vが大きいほど増加する。そこで、図3の曲線A、Bに示す如く、車速Vが所定速Vc 以下の領域では、負圧生成要求値Preq を基準値P0に等しい値とし、車速Vが所定速Vc を越える領域では車速Vの上昇に応じて負圧生成要求値Preq を増加させることとしている。
【0045】
ステップ110に続くステップ112では、ブースタ負圧PBが基準値P0 に比して大きいか否かが判別される。その結果、PB>P0 が成立するならば、負圧生成は不要であると判断されて今回のルーチンは終了される。一方、ステップ112において、PB>P0 が成立する場合は、負圧生成が必要であると判断されて、次にステップ114において、負圧生成要求値Preq を示す負圧生成要求信号がエンジンECU12に向けて送信される。ステップ114の処理が終了されると、今回のルーチンは終了される。
【0046】
次に、本実施例においてエンジンECU12が実行する処理の内容について説明する。図4は、本実施例においてエンジンECU12がブースタ負圧制御を実現すべく実行するルーチンの一例を示すフローチャートである。図4に示すルーチンは、1回の処理プロセスが終了する毎に繰り返し起動されるルーチンである。図4に示すルーチンが起動されると、先ずステップ150の処理が実行される。
【0047】
ステップ150では、エンジン10が成層燃焼モードで作動中であるか否かが判別される。その結果、否定判別されたならば、すなわち、エンジン10がストイキ燃焼モードで作動中ならば、エンジン出力を低下させることなくブースタ負圧制御を実行することはできないと判断される。この場合、以後何ら処理が実行されることなく今回のルーチンは終了される。一方、ステップ150において、エンジン10が成層燃焼モードで作動中ならば、次にステップ156の処理が実行される。
【0048】
ステップ156では、ブレーキECU60から負圧生成要求信号が送信されているか否かが判別される。その結果、負圧生成要求信号が送信されていなければ今回のルーチンは終了される。一方、ステップ156において負圧生成要求信号が送信されているならば、次にステップ158の処理が実行される。
ステップ158では、負圧生成要求値Preq に等しい吸気管負圧PMを生成するためのスロットル開度SV(以下、目標スロットル開度SVc と称す)が決定される。吸気管負圧PMは、吸入空気量Qが大きいほど低下し、エンジン回転数Neが高いほど上昇する。また、吸入空気量Qはスロットル開度SVにほぼ比例する。従って、ステップ158では、エンジン回転数Neと負圧生成要求値Preq とに基づいて目標スロットル開度SVc が決定される。ステップ158の処理が終了するとステップ160へ進む。
【0049】
ステップ160では、目標スロットル開度SVc に対応する吸入空気量Q0 が算出され、続くステップ162では、成層燃焼モードにおけるアクセル開度ACに対応する燃料噴射量F(すなわち、運転者の要求するエンジン出力を実現するのに必要な燃料噴射量F)が算出される。なお、スロットル開度SVが目標スロットル開度SVc まで絞られると、ポンピングロスが上昇することにより一定のエンジン出力を得るのに必要な燃料噴射量は増加する。ステップ162においては、かかるポンピングロスに起因する燃料噴射量の増加をも考慮して、燃料噴射量Fが決定される。ステップ162の処理が終了すると、ステップ164へ進む。
【0050】
ステップ164では、現在のエンジン回転数Neを保ちつつ、吸入空気量Q0 及び燃料噴射量Fにより成層燃焼モードを維持できるか否かが判別される。その結果、成層燃焼モードを維持できると判別された場合は、次にステップ166において、スロットル開度SVを目標スロットル開度SVc まで絞るための処理が実行される。ステップ166の処理が実行されると、成層燃焼モードが維持された状態で、吸気管負圧PMは負圧生成要求値Preq に向けて上昇を開始する。ステップ166に続くステップ168では、吸気管負圧PMが負圧生成要求値Preq に達したか否かが判別される。その結果、吸気管負圧PMが負圧生成要求値Preq に達していないならば再びステップ168の処理が実行される。一方、ステップ168において、吸気管負圧PMが負圧生成要求値Preq に達したならば、次にステップ170において、スロットル開度SVを再び全開とすると共に、それに伴うポンピングロスの低下分だけ燃料噴射量を減量するための処理が実行される。ステップ170の処理が終了されると、今回のルーチンは終了される。
【0051】
一方、ステップ164において、成層燃焼モードを維持できないと判別されたならば、次にステップ172においてエンジン10の動作モードをストイキ燃焼モードに切り替えるための処理が実行される。ストイキ燃焼モードでは、スロットル開度SVがアクセル開度ACに応じた値に制御されることにより、成層燃焼モードの場合に比して大きな吸気管負圧PMが生成される。従って、ステップ172の処理が実行されると吸気管負圧PMが上昇を開始する。ステップ172に続くステップ174では、吸気管負圧PMが負圧生成要求値Preq に達したか否かが判別される。その結果、吸気管負圧PMが負圧生成要求値Preq に達していないならば再びステップ174の処理が実行される。一方、ステップ174において吸気管負圧PMが負圧生成要求値Preq に達したならば、次にステップ176の処理が実行される。ステップ176では、エンジン10の動作モードをストイキ燃焼モードから成層燃焼モードへ戻すための処理が実行される。ステップ176の処理が終了されると今回のルーチンは終了される。
【0052】
上述の如く、ブレーキECU60が図2に示すルーチンを実行することで、通常時よりも大きなブースタ負圧PBが必要とされる場合に、ブースタ負圧制御の開始条件を規定する基準値P0 及び負圧生成要求値Preq が通常時よりも大きな値に設定される。また、エンジンECU12が図4に示すルーチンを実行することで、吸気管負圧PMは負圧生成要求値Preq を目標値として上昇される。従って、本実施例によれば、通常時よりも大きなブースタ負圧PBが要求される状況下で、通常時よりも大きな負圧をブースタ負圧室44aに供給することができる。このように、本実施例のシステムによれば、状況に応じて負圧生成が行われることで、負圧生成を不必要に行うことなく、所要のブースタ負圧PBを確保することができる。
【0053】
なお、上記実施例においては、ブレーキECU60が図2に示すルーチンのステップ100、104、又は106の処理を実行することにより請求項に記載した負圧要求判定手段が、ステップ110の処理を実行することにより請求項に記載した目標負圧設定手段が、エンジンECU12が図4に示すルーチンのステップ158〜166及び172の処理を実行することにより請求項に記載した負圧制御手段が、エンジンECU12が図4に示すルーチンのステップ164の処理を実行することにより請求項に記載した成層燃焼判定手段が、それぞれ実現されている。
【0054】
なお、上記実施例では、基準値P0 及び負圧生成要求値Preq を、通常時と、大きなブースタ負圧PBが要求される場合とで、2段階に切り替えることとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、必要とされるブースタ負圧PBの大きさに応じて、基準値P0 及び負圧生成要求値Preq を3段階以上に切り替え、あるいは、連続的に変化させることとしてもよい。
【0055】
また、上記実施例では、ブースタ負圧PBの確保よりもエンジン出力の確保を優先し、エンジン10が成層燃焼モードで作動中である場合にのみブースタ負圧制御の実行を許可することとした。しかしながら、ブースタ負圧PBの確保を優先し、ストイキ燃焼モードにおいても、大きなブースタ負圧PBが必要とされる場合には、スロットル開度SCを強制的に閉じることにより負圧生成を行うこととしてもよい。この意味で、本発明は、スロットル開度に応じてエンジン出力が制御される通常のエンジン(すなわち、常時ストイキ燃焼モードで作動するエンジン)にも適用が可能である。
【0056】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、状況に応じてブースタ負圧の目標値を変化させることができるので、ブースタ負圧の生成を不必要に行うことなく、所要のブースタ負圧を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるシステムの全体構成図である。
【図2】本実施例においてブレーキECUが実行するルーチンの一例のフローチャートである。
【図3】本実施例においてブレーキECUが負圧生成要求値を決定すべく参照するマップの一例を示す図である。
【図4】本実施例においてエンジンECUが実行するルーチンの一例のフローチャートである。
【符号の説明】
10 エンジン
12 エンジンECU
32 吸気管
32a 下流側吸気通路
34 スロットル弁
44 ブレーキブースタ
44a ブースタ負圧室
60 ブレーキECU

Claims (2)

  1. エンジンのスロットル弁より下流側の吸気通路と連通可能とされたブレーキブースタの負圧室の負圧を制御するブレーキブースタ用負圧制御装置であって、
    前記エンジンの動作モードが成層燃焼であるとき、該エンジンにおいて現在のエンジン回転数を保ちつつ目標スロットル開度に対応する吸入空気量及びアクセル開度に対応する燃料噴射量により成層燃焼を継続することが可能か否かを判定する成層燃焼判定手段と、
    前記成層燃焼判定手段によって成層燃焼が継続可能であると判定されたときには前記スロットル弁の開度を全開から前記目標スロットル開度まで絞ることによって、成層燃焼が継続困難であると判定されたときには前記エンジンの動作モードをストイキ燃焼に切り替えることによって、それぞれ前記負圧室の負圧を所定の目標値に向けて制御する負圧制御手段と、
    アクセルペダル及びブレーキペダルの双方が踏まれている場合に、前記負圧室に通常時よりも大きな負圧が必要であると判定する負圧要求判定手段と、
    前記負圧要求判定手段により前記負圧室に通常時よりも大きな負圧が必要であると判定された場合に、前記所定の目標値を通常時よりも大きな値に設定する目標負圧設定手段と、を有することを特徴とするブレーキブースタ用負圧制御装置。
  2. 請求項1記載のブレーキブースタ用負圧制御装置であって、
    前記負圧制御手段は、前記成層燃焼判定手段によって前記エンジンにおいて成層燃焼が継続可能であると判定されたときには前記スロットル弁の開度を絞り、成層燃焼が継続困難であると判定されたときには前記エンジンの動作モードをストイキ燃焼に切り替える、ことを特徴とするブレーキブースタ用負圧制御装置。
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