JP3807086B2 - 粒度分布制御晶析法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空濃縮晶析法、更に詳しくは、晶析母液の濃縮中、スラリーの温度(品温)を周期的に上下させることにより粒度分布範囲の狭い、粒度の揃った結晶を取得することのできる真空濃縮晶析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
粒度分布範囲の狭い、粒度の揃った結晶を取得することのできる粒度分布制御晶析法は、例えば次のような場面で有用であり、従って優れた粒度分布制御晶析法の開発の期待されるところが大である。前記場面としては、すなわち、(1)製品結晶に粒度規格がある場合、析出結晶の粒度が規格内に収まるように晶析を制御することにより製品の歩留りを向上させる、(2)微細結晶の発生を抑制するように晶析を制御することにより析出結晶の固液分離性を向上させ、延いては(付着母液の減少により)その純度をアップさせる、(3)同じく分離性を向上させることにより、分離所要時間を削減し、延いては生産性を向上させる、(4)濾布を使用する固液分離では、分離操作を繰り返すと通常、濾布上には圧密化したベッド層が残り、徐々に分離性が不良となる。このため、洗浄等で分離性を回復させる必要があるが、このとき洗浄液に移行した分はロスとなる。結晶分離性がよいと、このロスが減少し、収率がアップし、延いては生産性の向上に寄与する、等を挙げることができる。
【0003】
ところで、粒度分布制御晶析法としては、従来、例えば次のような方法が提案されている。
【0004】
(a)特公昭49−29,821号公報に記載の方法:
この方法は、“アルミナ質鉱物より硫酸処理法によりアルミナ分を抽出し、抽出液から良質結晶の硫酸アルミニウムを製造する方法に関するものであ”って、具体的には、“アルミナ質鉱物を硫酸処理して得た高温の硫酸酸性の硫酸アルミニウム溶液の一部を冷却して硫酸アルミニウムの結晶を析出せしめる第一工程、硫酸アルミニウムの晶出した溶液の温度を、その中の結晶が一部溶解する程度に昇温して特定時間保持し、次に再び冷却して結晶を析出せしめ、この操作を繰り返して得た六角板状の結晶を得る第二工程および得られた六角板状結晶を、第一工程で得られる硫酸アルミニウム溶液の残部の飽和または飽和に近い硫酸酸性溶液に加え、六角板状の硫酸アルミニウム結晶を晶出せしめて分離する第三工程との結合よりなることを特徴とする硫酸アルミニウムの製造方法”である。
【0005】
そして、この方法によれば、“アルミナ質鉱石として高アルミナ分のものを選択する必要はなく、また生成する硫酸アルミニウムの結晶は厚みがある六角板状で、濾過性が良好であり、結晶に附着する不純物は洗浄により容易に除去される”、とされている。
【0006】
(b)特開昭62−247,802号公報に記載の方法:
この方法は、“回分式の冷却晶析方法に関し、とくに、より粗大な結晶を得る方法に関するものであ”って、具体的には、“回分式冷却晶析において、冷却を開始して、溶質の一部が結晶析出した後、冷却を中止して加熱昇温し、析出した結晶が完全溶解する前に加熱を中止し、再び冷却することを特徴とする晶析方法”である。
【0007】
そして、このような方法を提案するに至った由縁については、“回分式冷却晶析において、結晶を大きくするために取られる従来からの方法としては、冷却速度の調節、溶質濃度の調節、溶媒組成の調節等が取られ、さらには媒晶剤の検討もなされる場合がある。しかし、これらの方法を検討しても、改善されない場合や、組成、濃度の変更がプロセス上困難で検討の余地のない場合は製造不可能となる恐れがある”ところ、この方法は、“前述の問題点を解決した簡便で、汎用性の高い晶析方法”である、とされている。
【0008】
(c)特開平5−111,602号公報に記載の方法:
この方法は、“砂糖などの製造に必要な粒度の均一な結晶粒を晶析させる方法に関するものであ”り、具体的には、“溶液から結晶粒を晶析する晶析方法において、結晶缶内で晶析し、該結晶缶内に取り付けた粒度計により前記結晶粒の粒度分布を測定し、前記粒度分布における粒子数が所定値を超えたことを検出し、該検出に基づき前記溶液の過飽和度を低下させる工程を含むことを特徴とする晶析方法”である。
【0009】
そして、このような方法を提案するに至った由縁については、次のように記載されている。すなわち、例えば、従来の砂糖の晶析方法では、“均一な粒径の結晶粒を効率良く得ることは困難であった。すなわち、晶析時間を短縮するためには、溶液の過飽和度を高めて結晶粒の成長速度を早めることができる。ところが、溶液の過飽和度を高めすぎると、種結晶以外に新たに発生した結晶核である偽晶が発生し、そのため結晶粒の粒径が不均一となる。発生した偽晶を取り除くためには、溶媒を溶液に添加することで過飽和度を減少させ偽晶を溶解し取り除くことができる。しかし、このような再溶解を偽晶が成長してから行うと、再溶解のための時間が必要となり、また、目的とする結晶粒も再溶解される。このため、全体の晶析時間が増加して効率的な生産ができない。したがって、晶析の状況を観察しながら、溶媒・溶液を加えるまたは取り除くことにより最適な過飽和度に溶液をコントロールすることが、均一な粒径の結晶粒を効率よく得るためには重要となる。従来は、作業者の目視による観察と、経験に頼って晶析を行っていた。または、自動化のために結晶粒の密度・径と相関する粘度を粘度計で測定することで、過飽和度をコントロールしていた。しかしながら、このようなあコントロールでは晶析工程の再現性が乏しいという問題点があった。なお、粒子の沈降速度を測定するなどの従来の粒度計では結晶缶内の溶液中の結晶粒を正確に測定することができない。これは、測定時に溶液および結晶粒を結晶缶から取り出すと、温度などが変化するため過飽和度が変化し、結晶粒の溶解・成長が起こるためである”ところ、この方法は、“上述の問題点を解決したもので、その目的は、再現性よく均一な粒径の結晶粒を効率よく得る晶析の方法を提供することにある”という(同公報段落0003〜0007参照)。
【0010】
しかしながら、従来提案されているこのような粒度分布制御晶析法は、なお種々の問題点があり(後述)、さらなる改良が期待されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前項記載の従来技術の背景下に、本発明は、従来の方法の欠点を免れた、優れた粒度分布制御晶析法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前項記載の目的を達成すべく鋭意研究の結果、晶析母液を濃縮して結晶を析出せしめる際、その濃縮中、スラリーの温度(品温)を周期的に上下させることにより粒度分布範囲の狭い、粒度の揃った結晶を取得することができることを見い出し、このような知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、真空濃縮晶析法により結晶を析出せしめるに際し、晶析母液の濃縮中、スラリーの温度を周期的に上下させることを特徴とする粒度分布制御晶析法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】
ある物質の溶液からその物質を析出せしめる晶析方法には、周知のように、濃縮晶析法、冷却晶析法、その他がある。本発明の粒度分布制御晶析法は、濃縮晶析法に属する。
【0016】
濃縮晶析法は、大気圧下、開放系で行われるものと真空濃縮晶析と称される、真空濃縮晶析缶を用いて減圧下で行われるものとに大別されるが、本発明の晶析法は、それがスラリーの温度(品温)を周期的に上下させて行われる際の温度コントロールの見地から、真空濃縮晶析に限られる。大気圧下の開放系では、大気圧により沸点が定まり、任意に温度を上下させることができないからである。以下、本発明の濃縮晶析法は、先に説明したように、晶析母液の濃縮中、スラリーの温度を周期的に上下させるので、これを温度スイング(濃縮)晶析法と略称することがあり、また、このように温度を周期的に上下させる操作を温度スイングと略称することがある。
【0017】
濃縮晶析法は、その性質上、晶析母液のスラリーが一定温度で行われるのが通常であるが、本発明の晶析法も、周期的に上下せしめられる温度も一定の(上限及び下限の)範囲内において変化せしめられるので、これをマクロ的にみれば一定の温度で行われるということができる。さらに、濃縮晶析は、晶析母液の供給の仕方(これには、析出結晶の排出の仕方が依存することにもなるが)により区別される、連続式、バッチ式およびこれらの中間方式ともいうべきフェッドバッチ式(Fed−batch式。ある時間連続式で濃縮晶析を継続したら、そこで晶析操作を打切って晶析缶内スラリーを全量排出し、改めて次の晶析操作を開始する方式)で行うことができるが、本発明の晶析法も、これらのいずれの方式によっても行うことができる。
【0018】
本発明の温度スイング晶析法は、濃縮晶析中、濃縮缶内温度(スラリーの品温)を周期的に上下させるが、この温度スイング操作における温度パターンを図1に示す。図において(a)は昇温過程を、そして(b)は降温(冷却)過程を示す。
【0019】
なお、温度スイングは真空濃縮缶では、排気ラインバルブによる圧力調整により容易に行うことができる。
【0020】
さて、温度スイングにより、真空濃縮缶内では、溶解と析出が繰り返される。この時のスラリーの液濃度と溶解度の関係を図2に示す。
【0021】
図において、(1)昇温時の溶解度上昇が(過程(a))、濃縮フィード液(晶析母液)導入による濃度上昇を上回る場合、未飽和状態となりスラリー結晶の一部が溶解する。この時、重量/表面積が微結晶の方が小さいため、微結晶は早く溶解消失する。(2)冷却してスラリー液濃度が溶解度以上になると(過程(b))、過飽和度に応じ、結晶成長が始まる。冷却が進行し、過飽和度が上昇するに従い結晶成長速度も上昇する。この時のスラリー液濃度は準安定過飽和領域であるため、2次核の自然発生はほとんど起こらない。(3)更に冷却、濃縮により過飽和度が上昇すると(過程(c))2次核発生が起こる。このサイクルを繰り返すことで、微結晶の溶解および準安定過飽和領域での結晶成長が起こり、その結果、((1)の微結晶溶解量)−((3)の2次核発生量)分だけ微結晶が減少する。以上が、本発明の温度スイング晶析法よれば粒度分布が制御される原理の説明である。
【0022】
本発明の温度スイング晶析法で結晶の粒度分布に影響を与える要因として、温度上下幅(スイング幅または振幅)および周期がある。例えば、温度上昇は、少なくとも、通常の濃縮操作による(過飽和)濃度上昇より速く溶解度上昇が起こるようにしなければならない。また、温度上下の周期やスイング幅は、物質の供給速度(すなわち、濃縮速度)に合わせて望むべき粒度分布に適合する範囲で設定すれば良い。前記要因をこのように調整すれば、通常の簡単なバッチ式減圧濃縮缶を用いても粒度分布制御晶析を行うことが可能である。
【0023】
このように、本発明の温度スイング晶析法は、シンプルな減圧濃縮缶(真空濃縮缶)において、追加設備を必要とすることなく、また濃縮時間延長等の操作条件の変更なしに、温度コントロールに温度スイングを加えるだけで粒度分布制御晶析を行うことができるので、極めて応用範囲が広くかつ実用的なものである。
【0024】
本発明の方法は、溶解度の温度依存性が高い物質の晶析について特に有効である。
【0025】
以上、本発明の温度スイング晶析法について、その要点を説明したが、次に、本発明の温度スイング晶析法の理解に資せしめるために、(1)温度スイングの特殊性、(2)濃縮晶析における温度スイングの特殊性、(3)冷却温度スイングと濃縮温度スイング、及び(4)温度スイング晶析法を実施するための条件設計および制御に項を分って付言する。
【0026】
(1)温度スイングの特殊性:
通常の真空濃縮晶析では、次に掲げる理由からスラリー温度(圧力)を一定とする(因みに、真空濃縮晶析では、内部圧力(気圧)と温度(スラリー温度)は1対1に対応する)。すなわち、(a)内部圧力一定の方がスラリー液の過飽和を一定に保ちやすい。急激な過飽和増が起こる可能性のある操作は一般に微細晶が発生しやすいので避ける。(b)圧力の急激な変化(低下)は、突沸によるロスが生じる可能性がある。(c)通常、濃縮(蒸発)させる場合は、低温(低圧力)で行う方がエネルギー効率がよい。そのため真空ポンプを使用し、気密性を図るなど装置の可能な限り低圧で行うのが普通で、結果的にほぼ定圧運転となる。
【0027】
(2)濃縮晶析における温度スイングの特殊性:
(a)一定圧力および温度の制御に比べ、積極的にスイングさせる為には、特別の制御を必要とする(計装面)。もっとも、本発明の方法においてはこの制御は極めて容易に行うことができる。
【0028】
(b)濃縮中に微細晶が起晶することは通常避けられない。濃縮温度スイングでは、濃縮中スイングを繰り返すことにより、連続的に微細晶を減少させる。また、スイングさせることは、温度下降中、一定温度での濃縮晶析より大きな過飽和が発生し、微細晶の発生を促す可能性がある。温度スイング法では、結晶の核化に待ち時間があることを利用し、激しい核発生が起こる前に昇温することで、微細晶増加を抑える(起晶核が安定成長する前に再溶解する)。
【0029】
(c)微細晶を消失させたい場合、既存技術では、例えばDTB晶析缶などの微細晶のみを分離して溶解する機能を有する晶析缶を用いる。温度スイングを導入すると、この様な複雑な装置を加えることなく、シンプルな装置となり、サニタリー性向上、洗浄回収ロス減少などの利点がある。この点は、医薬品のバッチ晶析に特に有利な点である。
【0030】
(3)冷却温度スイングと濃縮温度スイングの違い:
冷却温度スイングでは、晶析中に繰り返し温度上昇させるため、通常の冷却晶析に比べて、エネルギーが余分に必要になり、その結果、晶析時間が長くなり、生産性が低下するといったデメリットも多い。一方、真空濃縮温度スイングでは、通常の真空濃縮晶析に比べて、ほとんど余分なエネルギーは必要とならず、晶析時間もほとんど長くなることなく、微細晶を消失せしめることが可能であり、デメリットはほとんどない。
【0031】
因みに、真空濃縮温度スイングで冷却温度スイングのようなデメリットがほとんどない点を詳細に説明すると次のごとくである。すなわち、濃縮時間は、熱導入速度を一定とすれば、総消費エネルギーの差になる。総消費エネルギーは、(濃縮終了時内部エネルギー合計)−(濃縮開始時内部エネルギー合計)となる。温度スイング(50〜60℃)する場合としない場合(50℃)で、濃縮開始時の状態が共に50℃で同じとすると、消費エネルギーの差は濃縮終了時のエネルギーの差になる。濃縮終了時は、系はスラリーと水蒸気の状態であるが、スラリーの液部はいずれも同じ状態とすると、両者の差は、濃縮終了時の水蒸気の状態差になる。水蒸気の体積はいずれも同じだが、スイングしない場合は蒸気温度50℃なのに対し、スイングする場合は約55℃の蒸気となる。厳密にはこの差分だけスイングする方が余計にエネルギーを消費する。スイングしない場合、50℃での蒸発熱569cal/gのエネルギーが必要なのに対し、スイングすると50℃蒸気を55℃蒸気に加熱する約2cal/gだけ多く消費する。この差は、現実的に無視し得る差であるので、温度スイングの場合と非温度スイングの場合で、濃縮時間および消費エネルギーはいずれもほぼ等しい。
【0032】
(4)温度スイング晶析を実施するための条件設計および制御:
(a)真空晶析では、缶内圧力(真空度)と濃縮温度(スラリー温度)が1対1に対応する。濃縮晶析と同時に、缶内圧力を上下させる(排気バルブを調節する)ことで、温度スイングを起こし、スラリー中の結晶を溶解や析出させる。圧力調整は、直接に圧力をまたは温度をモニターし、連続的に行い、急激に変化しないようにする。急激に圧力を低下させると突沸が起きる危険がある。
【0033】
(b)スラリーを一時的に溶解させるため、昇温速度は、濃縮による濃度上昇速度以上にしなければならない。昇温時間は、過飽和状態から未飽和状態に達するまで継続しなければならない。未飽和状態に達したかどうかは、液部の濃度の上昇速度が濃縮による濃度上昇を越えている(結晶が溶解している)ことで確認することができる。液部の濃度上昇速度は、アミノ酸、糖液等の、濃度と屈折率が相関する物質では、濃縮缶内部の屈折率をモニターすることで知ることができる。
【0034】
(c)冷却(圧力低下)では、冷却に伴う微細晶発生を最低限に抑えるため、結晶析出の核化待ち時間を考慮して、発生核が安定する前になるべく速やかに冷却し、昇温工程へ移行しなければならない。また、次昇温工程の効果を上げるため冷却終了時点で、ほぼ溶解度まで液濃度を低下させる。冷却(圧力低下)条件設定には、液濃度の変化を屈折率等でモニターし、冷却終了時点でほぼ溶解度まで濃度が低下する、なるべく速い冷却(圧力低下)速度を選択する。
【0035】
(d)温度幅については、消失させたい粒度結晶に相当する量の溶質が溶解する条件を昇温時の屈折率増加から求めて決定する。
【0036】
(e)上記のような条件設定は、当業者であれば、極めて容易に、実生産設備で行うこともできるし、また実験室もしくはベンチプラントでの模擬実験のなかで行うこともできる。
【0037】
最後に、先に引用した先行技術文献に記載の晶析方法と本発明の晶析方法とを比較説明し、本発明の晶析方法の更なる理解に資せしめる。
【0038】
(a)特公昭49−29,821号公報に記載の硫酸アルミニウムの製造方法では、晶析母液からの種結晶の製造のみを温度スイング晶析法によっているに過ぎない(第一および第二工程)。種晶の作成した残余である目的物質の大部分は、温度スイング晶析法以外の方法によっている。これでは、目的物質の全部を温度スイング晶析によっている本発明の温度スイングによる粒度分布制御晶析法の効果を収めることができない。また、この公報に記載の方法は冷却晶析であり、本発明の真空濃縮温度スイング晶析とは根本的に異なるものである。
【0039】
(b)特開昭62−247,802号公報に記載の晶析方法は、回分式の冷却晶析法である。この方法のポイントは、冷却晶析で粗大結晶を得ることが目的で、自然起晶で得た結晶を冷却過程で昇温(温度スイング)により微細晶のみ溶解して種晶とするものである。これでは、晶析操作進行中の2次核発生には対応することができない。これに対し、本発明の晶析法は、濃縮晶析法であり、濃縮晶析進行中、発生が避けられない連続的な2次核発生による微細晶を除去することが目的であるので、前記公報記載の晶析法とは目的および操作共に違う。加えて、真空濃縮晶析温度スイングにおいては、先に説明したように、温度スイングをしても、温度スイングをしない従来の真空濃縮晶析法と所要エネルギーに殆ど差がない。しかしながら、冷却晶析法で温度スイングを採用するとそうでない場合に比べて所要エネルギーが増大する。
【0040】
(c)特開平5−111,602号公報に記載の方法のポイントは、2次起晶の早期発見と、これを溶媒添加などにより溶解除去することにある。この方法のデメリットは、溶媒量の増大により、エネルギーおよび濃縮時間の増大があることである。これに対し、本発明の温度スイング法では、濃縮中のバルブ排気弁操作のみで温度スイングを実現することができるので、この様なデメリットが生じない。また、加熱すると微細晶が消失(溶解)するというのは既知であるが、温度スイングをすると温度低下時に大きな過飽和が発生し微細晶が発生するが、温度スイング法では、これを、温度スイングを連続して周期的に行い、また、スイング幅を調節することで解決している。
【0041】
【実施例】
以下、実験例および実施例により本発明を更に説明する。
【0042】
実験例1(温度スイングが結晶粒度に与える影響)
(1)実験の目的:
L−アルギニン塩酸塩(Arg・HCl)の濃縮晶析における、濃縮中に温度スイングを行うことによる結晶の粒度分布変化の確認と、温度スイングのいくつかの要因の変化が結晶粒度分布に与える影響を調べることを目的として、この実験を行った。
【0043】
(2)実験の方法:
図3に示す装置を用い、スラリーに温度スイングを与え、これによる粒度分布および結晶核数の変化を調べた。
【0044】
なお、攪拌条件は、回転半径2cm、高さ1cmの攪拌羽根で200rpmの回転速度とした。また、粒子数および粒度分布のモニターは、LASER SENSOR TECHNOLOGY製「TSUBTEC」を用いて行った。粒度分布データは、「TSUBTEC」付属球形体積換算処理装置を使用して得た。
実験フローシートとして、図4に示すフローシートを設定した。これについて詳述すると、50℃の飽和溶液に後に説明するモデル結晶を投入し、プログラム温度制御で温度スイングを与えた。結晶投入溶液は、投入結晶が溶解しないように、完全な飽和溶液か若干の過飽和溶液が望ましい。そこで、飽和溶液に近い液として、60℃で60℃飽和相当の結晶を溶解し、50℃に冷却して得た薄いスラリーを用いた。このスラリーの液部は飽和溶液に近い(若干過飽和)と考えられる。
【0045】
ここに、前記モデル結晶は、あるロットのArg・HCl製品の篩分前のもの80重量部と同製品の125μm以下の篩分下晶(微結晶)20重量部との混合物である。篩分前製品および微結晶を多く含むモデル結晶の、セイシン企業製「ROBOT SHIFTER」で測定した粒度分布を図5に示す。
【0046】
そして、温度スイングのパターンは、下記第1表に示す制御をねらい5パターンで行った(No1〜5)。
【0047】
【表1】
Figure 0003807086
【0048】
(3)結果と考察:
図6A、7A、9A、10Aおよび11Aに温度(スイングの)パターン(容器内実測)と粒子数の経時変化を示す。また、これらの図中に示した(a)〜(d)の時点での粒度分布(粒度分布の経時変化)を図6B、7B、9B、10Bおよび11Bに示す。
【0049】
なお、「TSUBTEC」では、攪拌状態、プローブ(検出部)位置などの違いによりカウント数(絶対数)が変化する。そこで本実験条件下では、結晶のダマのほぐれ、若干の起晶などの影響で結晶投入後の初期5〜10分間程度は粒子数が安定せずに増加するため、初期の粒子数増加ピークの粒子数を1とし、それに対する相対カウント数を示した。
【0050】
(a)温度パターンNo.1;
図6Aより、昇温で粒子数が減少し、冷却中の粒子安定状態を経て、2次核発生により粒子数が若干増加する様子が観察される。2次核発生は、温度スイングを重ねる毎に少なくなる。これは、温度スイングにより溶解速度の速い微結晶が少なくなり、1回のスイング毎の結晶溶解量が減少していく為と考えられる。
【0051】
図6Bにおいて、温度スイングのピークと粒子数の谷は一致しない。これは、温度上昇終了時にまだ飽和溶解度に達しておらず、冷却開始後も溶解が進行するためと考えられる。また、温度スイングの谷と2次核発生(粒子数のピーク)も一致しない。これは、2次核発生には待ち時間が存在し、冷却終了後(50℃)、10分程経てから検出されるためと考えられる。温度スイングを繰り返すことで、100μm以下の結晶が減少し、大粒径ピークが成長していく様子が観察される。
【0052】
(b)温度パターンNo.2;
図7Aに示したNo.2条件では、図6Aに示したNo.1条件に比べ、2次核発生が冷却直後に起こっている。つまり、2次核発生のタイミングが早い。これは、ΔCがNo.1条件より大きいために冷却中に早く過溶解に達するためと考えられる(図8参照)。4回目の冷却の後50℃で保持した。この間カウント数は上昇し続けた。これは、No.1条件の前項(a)で述べたことと同様に核発生の待ち時間があるためと考えられる。
【0053】
図6Bに示したNo.1条件下に比べ100μm付近の微結晶量は、温度スイングを繰り返してもあまり減少しない。これは、図8に示すように、温度スイングの振幅を増大させたことで、2次核発生時の過飽和度が増大し、2次核発生量も増大するためと考えられる。
【0054】
(c)温度パターンNo.3;
図9Aに示したNo.3条件では、No.1条件と温度スイング振幅は同じだが、2次核発生を示すカウント数の増加がNo.1条件に比べ冷却の谷に対し(冷却終了付近で)始まっている。これは、すでに述べたように核発生に待ち時間が存在することを裏づけるものと考えられる。冷却速度低下により、見かけの過溶解度が低下するものとも考えられる。一方、冷却速度を大きくすることは、スラリーを準安定領域、即ち安定結晶成長状態に置く時間を短くすることになる。よって、物性および晶析条件により最適な冷却速度があると考えられる。
【0055】
図9Bに示すように、No.1条件下に比べ冷却速度が遅く、2次核発生量が多いため100μm付近の微結晶があまり減少しない。図9Aの(d)の時点では、2次核発生を示すカウント数増加がほとんどなかったため、同時点では微結晶率が低下している。
【0056】
(d)温度パターンNo.4および5;
図10A〜11Bに、温度を50℃または60℃の一定条件に置いた対照条件の粒子数の経時変化および粒度分布の経時変化を示す。
【0057】
粒子数の変化は、No.4条件下では増加傾向、そしてNo.5条件下では減少傾向が観察された。NO.4条件下で増加傾向があるのは、前掲実験フローシート(図4)に示したように前処理として、60℃へ一度昇温したため50℃へ冷却後も過飽和状態が継続しているためである。No.5条件下で減少傾向が続くのは、原料スラリーを60℃で投入したが、飽和濃度に達していないため、徐々に溶解が進行するためである。
【0058】
図10Bおよび11Bからわかるように、粒度分布はどちらもほとんど経時変化はなかった。
【0059】
(e)結晶の写真;
No.1およびNo.4条件での実験終了スラリーを遠心分離器で固液分離し乾燥して得た結晶の写真(×1)を図12に示す。定温50℃に保持したNo.4条件下の場合(対照)に比べ、温度スイングを行ったもの(本発明)は粒径が非常に大型化しているのが分かる。
【0060】
(4)実験のまとめ:
Arg・HCl結晶を飽和溶液中に懸濁させ、温度スイング操作をすることにより、微結晶を削減し、結晶粒径を増大させることができた。
【0061】
温度スイング法の効果は、核化待ち時間、結晶溶解速度、ΔC(結晶溶解量)、2次核発生(量および速度)、結晶成長速度などの影響を受ける。これらは、被晶析物質の物性、晶析条件、設備特性等から決まる。必要に応じてこのような要因をも考慮して、温度スイング法のパラメーター(振幅および周期)を決定することができる。
【0062】
実施例1
本発明の粒度分布制御晶析法によりArg・HClの精製を行った。
【0063】
(1)説明の便宜上、従来法による真空濃縮晶析を説明する。すなわち、真空濃縮缶として、既存の約25kL容真空濃縮缶を使用した。濃縮はフェドバッチ方式で行い、濃縮中は、スラリー液量を6.5kLに維持するようにArg・HClの260g/L溶液をフィードした。なお、凝縮器は、バロメトリック・コンデンサーを使用した。
【0064】
(2)このような従来法を、濃縮条件としては温度スイングを加えた以外は、濃縮時間、その他の変更は全く行わずに繰り返すことで本発明の晶析法を実施した。温度スイングのための温度制御は真空度調整により行った。ただし、蒸気量は、種晶導入前は約2t/h、そして種晶導入後は約1.3t/hへ低下させた。このときの濃度上昇速度は、約50g/L・hであった。温度スイング法の効果を出すためには、温度スイングの昇温による濃度上昇速度が50g/L・hを上回ることが必要である(先に説明した温度スイング法の原理参照)。フィード終了後60℃に昇温して濃縮終了とした。
【0065】
上記の従来法および本発明の晶析法の実施に際し、従来法に対する本発明の効果を確認するために、濃縮晶析中の温度パターンおよびスラリー液濃度の変化と得られた製品結晶の粒度分布との関係を調べた。
【0066】
温度パターンおよび温度変化は、濃縮缶にK−PATENTS製インライン屈折率計を設置して行った。濃度の指標として、屈折率(Brix)を用いた。Arg・HCl濃度(10g/L)=Brix(50℃)×0.98であった。50℃と60℃でのBrix値の変化も確認したが、差は1%程度に過ぎなかった。
【0067】
結晶粒度分布は、スラリーの結晶をサイホンピーラーで分離し、コニカルドライヤーで乾燥した後、篩分前にセイシン企業製「ROBOT SHIFTER」を用いて測定した。後掲図14中の各プロットは、それぞれの粒径に相当する篩い上の重量の全体に対する割合を示している。
【0068】
従来法による濃縮晶析および本発明法による濃縮晶析を含めて合計5ロット(ロット(1)〜(5))の晶析を行った。
【0069】
図13A〜13Eに前記5ロット分の温度パターンを、そして図14にこれらのロットの結晶粒度分布を示した。いずれも、濃縮による濃度上昇によってBrixが上昇し、種晶添加後暫して起晶によりBrix値が低下して行く様子が確認できる。図15にはロット(1)(従来法)およびロット(2)(本発明)の結晶写真(×26)を示した。
【0070】
付言すると、図13Aのロット(1)は温度スイングがない従来法によるロットである。粒度分布は、100μm付近および120μm付近にピークがある従来法による典型的なパターンの例である。100μm付近の結晶は約10%にも達するものであった。
【0071】
図13Bのロット(2)は100μm付近の結晶量は約3%と非常に少なく全体的に粒径も大きく、温度スイング効果が大きい、本発明のロットである。このロットの温度パターンは49〜58℃(ΔT=9℃)、そして周期は約30分であった。初期の濃度振幅は20g/Lであり、昇温による上昇速度は80g/L・hである。濃縮による濃度上昇が50g/L・hであるのでこれを上回っていることになる。
【0072】
図13Cのロット(3)は起晶後数時間はロット(2)の場合と類似しているが、後半に温度スイングの振幅は小さく、周期は大きくなり、ロット(2)ほど顕著な効果はなかった。このことから、濃縮後半でも2次核発生が起こっていると考えられる。
【0073】
図13Dのロット(4)および図13Eのロット(5)は、粒度分布にはほとんど変化が無かった。これは、ロット(4)では周期が大きく、そしてロット(5)では振幅が小さいので、昇温時の濃度上昇速度が濃縮による濃度上昇を下回り、微結晶の消失がほとんど起こらなかった為と考えられる。
【0074】
図15に示す写真からも、ロット(2)では温度スイングにより微結晶が殆どなくなり、粒径が大型化していることがわかる。
【0075】
このような結果から、本発明の温度スイング法は、従来のものの濃縮時間等の濃縮条件の変更なしに、通常の濃縮操作に、温度スイングを加えるだけで、結晶粒径の調整を可能とすることにより、微結晶の削減および粒径の大型化が可能であることが確認できる。本実施例において採用した条件の中では、振幅48〜59℃、そして周期30分の温度スイングが最も微結晶が少なく、結晶粒径も大きかった。篩分下微結晶率は僅か3%にまで低下した。ロット(2)〜(5)の結果からわかるように、温度スイング法の効果は、温度スイングの振幅、周期などに影響されるので、これらを適切に選ぶ必要がある。また、温度スイング法の効果を得るには、昇温時の濃度上昇速度が濃縮による濃度上昇を上回ることが必要である。
【0076】
なお、本実施例に準じてArg・HClの代りにL−リジンの酢酸塩(Lys・AcOH)を対象として濃縮晶析を行った場合も、同様の粒度分布制御の効果を収めることができた。ただし、凝縮器は、サーフェス・コンデンサーを使用した。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、先に説明したように、シンプルな減圧濃縮缶(真空濃縮缶)において、追加設備を必要とすることなく、また濃縮時間延長等の操作条件の変更なしに、温度コントロールに温度スイングを加えるだけで粒度分布制御晶析を行うことができるので、極めて応用範囲が広くかつ実用的なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】温度スイング操作における温度パターン。
【図2】温度スイング法における操作濃度と溶解度の関係を示す。
【図3】温度スイング効果測定装置を図示する(実験例1)。
【図4】実験フローシートを示す(実験例1)。
【図5】モデル結晶等の粒度分布を示す(実験例1)。
【図6A】No.1条件下での粒子数の経時変化を示す(実験例1)。
【図6B】No.1条件下での粒度分布の経時変化を示す(実験例1)。
【図7A】No.2条件下での粒子数の経時変化を示す(実験例1)。
【図7B】No.2条件下での粒度分布の経時変化を示す(実験例1)。
【図8】温度振幅の違いと2次核発生温度との関係を示す(実験例1)。
【図9A】No.3条件下での粒子数の経時変化を示す(実験例1)。
【図9B】No.3条件下での粒度分布の経時変化を示す(実験例1)。
【図10A】No.4条件下での粒子数の経時変化を示す(実験例1)。
【図10B】No.4条件下での粒度分布の経時変化を示す(実験例1)。
【図11A】No.5条件下での粒子数の経時変化を示す(実験例1)。
【図11B】No.5条件下での粒度分布の経時変化を示す(実験例1)。
【図12】結晶の写真(×1)を示す(実験例1)。
【図13A】濃縮晶析における温度パターンを示す(実施例1)。
【図13B】濃縮晶析における温度パターンを示す(実施例1)。
【図13C】濃縮晶析における温度パターンを示す(実施例1)。
【図13D】濃縮晶析における温度パターンを示す(実施例1)。
【図13E】濃縮晶析における温度パターンを示す(実施例1)。
【図14】製品の粒度分布を示す(実施例1)。
【図15】結晶の写真(×26)を示す(実施例1)。

Claims (1)

  1. 真空濃縮晶析法により結晶を析出せしめるに際し、晶析母液の濃縮中、排気ラインバルブによる圧力調整によってスラリーの温度を周期的に上下させ、粒度分布が制御された結晶を得ることを特徴とする粒度分布制御晶析法。
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