JP3804704B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像液及びそれを用いた処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像液及びそれを用いた処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像液及びそれを用いた処理方法に関するもので、特に発色現像の連続処理時にも安定に処理できる発色現像液及びそれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カラー写真感光材料の処理は、感光材料を像露光後、発色現像処理、銀漂白処理、ハロゲン化銀定着処理、漂白処理と定着処理を同時に行う漂白定着処理、水洗処理、水洗処理に代えるリンス処理、安定処理、乾燥処理が基本処理であり、この他各処理液に使用するために、又、処理後の感光材料の物理的強度を増すために及び安定性を増すために付加される処理工程がある。
【0003】
現在多く使用されているハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理は、カラーネガフィルムからカラープリントを得る方法であり、他に直接最終画像を得るポジカラーフィルム及びプリントを得る方法もあり、これらの処理工程は、カラーネガフィルム又はカラープリントを得る工程に黒白現像処理が加えられた処理方法が基本的である。更に、カラープリントのユーザーは、プリントを少しでも早く見たいとの要望から、短時間でプリントが出来ることを望み、これに対応するために処理の迅速化が必要となっている。
【0004】
近年、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理は感光材料の改良により迅速処理が可能になっている。更に、処理をするに当っては、自動現像機により簡単に多量の処理が可能となっており、併せて自動現像機の発達により、小型、安価となり数多くの機械が使用されている。ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理に使用する発色現像液は、パラフェニレンジアミンのような芳香族第一級アミン系発色現像主薬が使用される。この発色現像主薬の空気酸化等を防止するための保恒剤として、亜硫酸塩及びヒドロキシルアミン、発色現像液をアルカリに保つためのアルカリ剤として、炭酸、リン酸等のアルカリ金属塩及び水酸化アルカリ、抑制剤、水質軟化剤、その他必要に応じて添加剤が使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
カラーペーパー用ハロゲン化銀カラー写真感光材料は、迅速処理を可能にするため、塩化銀の使用比率の高い、塩臭化銀乳剤が使用されている。この塩化銀の比率の高い、塩臭化銀感光材料はこれまで使用されてきているヒドロキシルアミンでは発色濃度が低くなってしまう。このため、同じ保恒剤である亜硫酸塩のみを使用した場合、発色現像液の安定性はある程度維持できるが、処理が進み時間が経過した発色現像液では、カブリの発生があり、使用することができない。
【0006】
この様な状況から、ヒドロキシルアミンに代り、N,N−ジエチルヒドロキシルアミンの使用が一般的となっている。このN,N−ジエチルヒドロキシルアミンは、ヒドロキシルアミン程ではないが、同じように発色濃度を低下させる性質を持っている。更に悪いことに、N,N−ジエチルヒドロキシルアミンは特異な臭気を持っており、所謂ミニラボと云われている一般店舗の一部で処理が行われる場合、この臭気は環境の点から、又処理作業に対しても好ましいことではなく、除かれることが望ましい事項である。他方、カラーネガフィルムの発色現像液に使用される保恒剤は、ヒドロキシルアミンが一般的であるが、本品は劇物であることから使用することが好ましくない化合物である。
【0007】
一方、これら写真処理に当っては、簡単に多量の写真を迅速に処理するために自動現像機が使用され、感光材料の処理に当り、必要な処理液を補充液として補充しながら処理が行われる。この補充液は一定量毎に準備されるため、使用し切るまでにある時間が経過するので、始めの頃と、ある時間経過した状態は補充液の状態は違うこととなるが、このようなことが生じると、処理された写真の質に変化が生じるので、この補充液の安定性はよいものにしておかなくてはならない。又、自動現像機中で使用される処理液は、絶えず補充される補充液量に見合った量が排出されるが、この間やはりある時間の経過があり、この時間経過内での安定性も必要である。
【0008】
撮影者から処理を依頼された写真処理業者は、短時間のうちに要望に添うため、処理を迅速に行う必要があり、特に処理剤の工程迅速化が要望されている。迅速な発色現像を行うためには、発色現像液は高活性の処理液となる。このような場合、当然処理液は劣化が激しくなり、長期間使用した場合、組成内容の変化が生じ、現像活性低下、画質の変化、ペーパー全体の汚れの発生となり、満足できるものではない。これらの原因として考えられるものは、使用している発色現像主薬及び保恒剤の劣化、アルカリ度の低下、更に処理される感光材料から溶出する物質等の蓄積である。
【0009】
更に、自動現像機を使用して処理する場合、感光材料の処理量に見合った廃液が発生するが、省資源又廃棄物による環境の影響を考え廃液量を減らす、即ち、補充量の減量を行うこととなるが、補充量が減量されると用意された補充液が使用されるまでに時間がかかり、更に自動現像機中に滞留する時間が長くなり、その時間に応じて処理液の劣化が進行することとなる。
【0010】
これらの問題に対し、特開平1−298352号公報、特開平3−63646号公報、米国特許第5,508,155号明細書、国際特許出願WO96/28761号公報等に種々のヒドロキシルアミン誘導体の提案がある。しかしながら、これらの化合物は、臭気の点、処理液安定性の点で改善は見られるものの、充分満足できるものではない。
【0011】
従って本発明者等は、発色現像液の保恒性が維持され、発色濃度の低下がなく、且つカブリの発生がない臭気の少ない劇物でないハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理する発色現像液及びこれを用いた処理方法を検討した結果、特定の組成物を含む発色現像液で処理することでこれらの問題点を解決することを見出し、本発明に至ったもので、その目的とするところは、発色現像液の保恒性が維持され、発色濃度の低下、カブリの発生等の写真性能の劣化がなく、且つ臭気の少ない、劇物を含有しない発色現像液及びこれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理するに当り、発色現像液の保恒性が維持され、発色濃度の低下、カブリの発生等の写真性能の劣化がなく、且つ臭気の少ない、劇物を含有しない発色現像組成物及びこれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、
(1)N,N−ビス(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンを含むことを特徴とする発色現像液。
(2)ハロゲン化銀カラー写真感光材料を像露光後、発色現像の処理において、請求項1に記載の発色現像液を使用することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理により達成された。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の発色現像液に用いられる発色現像主薬としては、一般的に用いられる芳香族第一級アミン系発色現像主薬の何れでも使用できる。本発明に用いられる好ましい発色現像主薬は、例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.,)73.3100(1951)及びハイスト(Haist)、現代写真の処理(Modern Photographic Processing).1979.ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons).ニューヨーク.の545頁以降に記載されている。
【0014】
本発明に用いられる発色現像液には通常使用される種々の成分、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ剤、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、メタ重亜硫酸塩、塩化カリウム、塩化ナトリウム、臭化カリウム、臭化ナトリウム、沃化カリウム、沃化ナトリウム等のハロゲン化合物、アミノポリカルボン酸、ポリスチレンスルフォン酸、ポリホスフォン酸等の水軟化剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等濃厚化剤及び現像促進剤を含有させることができる。更に、添加剤として、ニトロベンゾイミダゾール、メルカプトベンゾイミダゾール、5−メチル−ベンゾトリアゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールの化合物、ステイン防止剤、スラッジ防止剤等が使用される。又、本発明の発色現像液は、pH9,5以上で使用されることが好ましいが、一般にpHはある程度上げることにより、迅速な処理が可能となるが、経時により変質してカブリやベースの汚染の原因となる。
【0015】
本発明の発色現像液及び処理方法に於ては、発色現像液の経時に於ける保恒性が維持され、発色濃度の低下がなく、且つガブリの発生のない、臭気の少ない劇物でない液で処理することができる。本発明に用いる漂白液に使用される漂白剤は有機酸の金属錯塩であり、該錯塩として、アミノポリカルボン酸、クエン酸等の有機酸と鉄、コバルト、銅等の金属である。このような有機酸の金属錯塩を形成するために用いられる最も好ましい有機酸として、ポリカルボン酸があり、これらのポリカルボン酸又はアミノポリカルボン酸はアルカリ金属塩、アンモニウム塩、水溶性アミン塩であってもよい。これらの具体例としては、エチレンジアミンテトラ酢酸、1,3−プロピレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、エチレンジアミン−N−(β−オキシエチル)−N,N’,N’−トリ酢酸、プロピレンジアミンテトラ酢酸、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸、ジヒドロキシエチルグリシンクエン酸、エチルエーテルジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、フェニレンジアミンテトラ酢酸等及びこれらの酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、水溶性アミン塩である。
【0016】
ハロゲン化剤としては、ハロゲン化水素酸及びハロゲンのアルカリ金属塩、アンモニウム塩が一般的であり、これらの具体例としては、塩化水素酸、臭化水素酸等、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム等である。緩衝剤としては、無機の弱酸及び有機酸とアルカリ剤を組合わせて使用される。無機の弱酸としては、炭酸、ホウ酸、リン酸、有機酸としては、酢酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸等であり、これらの具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウム、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム、コハク酸アンモニウム、マレイン酸アンモニウム等である。
【0017】
更に、漂白促進作用のための添加剤が使用される。これら添加剤に関しては、特開昭54-35727号、特開昭55-25064号、特開昭60-12549号、特開昭60-76745号、特開昭60-95540号、特開昭60-125843号、特開昭60-221754号、特開昭60-230140号、特開昭60-244950号、特開昭61-50149号、特開昭61-118752号、特開昭62-80649号、特開昭62-89963号、特開昭62-131260号、特開昭62-135835号、特開昭62-166344号、特開昭62-166345号、特開昭62-166346号、特開昭62-166347号、特開昭62-166348号、特開昭62-168159号、特開昭63-8741号、特開昭63-73247号、特開昭63-163853号、特開昭63-256953号、特開昭63-261362号、特開平1-2048号、特開平1-13550号、特開平1-15739号、特開平1-102559号、特開平1-170943号、特開平1-211757号、特開平1-213650号、特開平1-22595号、特開平1-245256号、特開平2-44349号、特開平2-93454号、特開平2-103041号等に記載されている。
【0018】
本発明に用いる定着液に使用する定着剤は、ハロゲン化銀と反応して水溶性の錯塩を形成する化合物で、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩等で、その具体例として、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸アンモニウム等で、更に、チオ尿素、チオエーテル等の化合物である。保恒剤としては、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、メタ重亜硫酸塩等で、その具体例として、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム等である。
【0019】
緩衝剤としては、無機の弱酸及び有機酸とアルカリ剤を組合わせて使用される。無機の弱酸としては、炭酸、ホウ酸、リン酸、有機酸としては、酢酸、クエン酸、コハク酸等であり、これらの具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウム、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム、コハク酸アンモニウム等である。
【0020】
本発明に用いる漂白定着液に使用する漂白剤は、前記漂白液で使用する漂白剤であり、定着液は前記定着液で使用する定着剤であり、緩衝剤は前記漂白液及び定着液で使用する緩衝剤である。更に、漂白定着を促進するための添加剤が使用される。これら添加剤に関しては、特公昭45-8506号、特公昭45-8836号、特開昭46-280号、特公昭46-556号、特開昭49-42349号、特公昭53-9854号、特開昭54-71634号、ベルギー特許第770910号等に記載されている。
【0021】
本発明での水洗処理は、水洗もしくはそれに代る安定化処理で行われる。水洗に代る安定化処理の場合、使用する安定化液のpHは5〜8であり、安定化処理液に含有することができる緩衝剤は一般に知られているアルカリ剤又は酸剤の如何なるものも使用できる。
【0022】
次に本発明に使用するN,N−ビス(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンの具体的化合物の例を挙げる。但し、本発明はこれらの化合物に限定されない。
〔1〕
【化2】
Figure 0003804704
〔2〕
【化3】
Figure 0003804704
〔3〕
【化4】
Figure 0003804704
〔4〕
【化5】
Figure 0003804704
〔5〕
【化6】
Figure 0003804704
〔6〕
【化7】
Figure 0003804704
〔7〕
【化8】
Figure 0003804704
〔8〕
【化9】
Figure 0003804704
〔9〕
【化10】
Figure 0003804704
【0023】
本発明に使用するN,N−ビス(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンは既知の方法により容易に合成することができる。代表的な例としては、「ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ(J.Chem.Soc.,),75,1009(1899),J.Chem.Soc.,1963,3144等に記載の過酸化水素水を用いた2級アミンの酸化反応。ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ(J.Chem.Soc.,),79,964(1957),J.Chem.Soc.,1955,769等に記載のアミンオキシドのコープ離脱反応、又一般的なヒドロキシルアミンのハロゲン化アルキルへの置換反応、ヒドロキシルアミンのオレフィンへの付加分反応、ヒドロキシルアミンとオキシラン化合物との開環反応が挙げられる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、これにより本発明が限定されるものではない。
〔実施例1〕以下に示す組成の発色現像液(A)を調製し、1lビーカー中、室温下、開放放置を行った。4週間後、蒸発した分の水を補い、高速液体クロマトグラフィーにより残存する発色現像主薬量を測定した。その結果は表1に示す通りである。
Figure 0003804704
【表1】
Figure 0003804704
化合物A ジエチルヒドロキシルアミン
化合物B
【化11】
Figure 0003804704
(特開平3−259145号公報に記載の化合物)
化合物C
【化12】
Figure 0003804704
(特開平2−191950号公報に記載の化合物)
化合物D
【化13】
Figure 0003804704
(特開平1−298352号公報に記載の化合物)
表1の結果から、本発明のN,N−ビス(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンは、単にヒドロキシル基あるいはアルコキシル基で置換されたヒドロキシルアミン誘導体には見られない優れた残存効果を有していることが判る。
【0025】
〔実施例2〕市販のカラーペーパーを用い、像露光後、表2の処理工程と処理液にて処理を行った。
【表2】
Figure 0003804704
補充量は感光材料1m2当りの量で表す。安定処理工程は4タンクで▲4▼から▲1▼への向流方式とした。
【0026】
Figure 0003804704
【0027】
Figure 0003804704
【0028】
Figure 0003804704
【0029】
感光材料の処理量は、1日にカラーペーパー8m2を処理し、発色現像液のタンク容量分補充するまで実施した。この時、市販のコントロールストリップにより処理の開始時と終了時の状態を測定し、最小濃度の変化(△Dmin)、感度点の変化(△LD)、コントラストの変化(△HD−LD)を見た。尚、測定には反射型濃度計(X−RITE310)を用い、その結果は表3,4に示す通りである。
【表3】
Figure 0003804704
【表4】
Figure 0003804704
表中上段は青色光濃度を示し、中段は緑色光濃度を示し、下段は赤色濃度を示す。
【0030】
表3,4の結果から明らかなように、低補充で処理液のタンク内での滞留が長い処理条件下でも、本発明のN,N−ビス(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンを含む発色現像液を用いた場合、最小濃度の上昇、感度の低下等を起こさない安定した処理が行えることが分かる(実験No.4〜6)。一方、比較実験(実験No.1〜3)の発色現像液を用いた場合、最小濃度の上昇、感度の低下が起り、安定した処理を続けることは困難であった。
【0031】
〔実施例3〕市販のカラーネガフィルムを用い、像露光後、表5の処理工程と処理液にて処理を行った。
【表5】
Figure 0003804704
補充量は感光材料35mm巾1.1m当り(24Ex.1本相当)の量で表す。定着処理工程は2タンクで▲2▼から▲1▼への向流方式とした。水洗処理工程は3タンクで▲3▼から▲1▼への向流方式とした。
【0032】
Figure 0003804704
【0033】
Figure 0003804704
【0034】
Figure 0003804704
【0035】
Figure 0003804704
【0036】
感光材料の処理量は、1日にカラーネガフィルム(24EX)50本を処理し、発色現像のタンク容量分補充するまで実施した。この時、市販のコントロールストリップにより処理の開始時と終了時の状態を測定し、最小濃度の変化(△Dmin)、感度点の変化(△LD)、コントラストの変化(△HD−LD)を見た。尚、測定には透過型濃度計(X−RITE310)を用い、その結果は表6に示す通りである。
【表6】
Figure 0003804704
表中上段は青色光濃度を示し、中段は緑色光濃度を示し、下段は赤色濃度を示す。
【0037】
以上の結果からも分かるように、本発明の発色現像液を使用する処理方法は、カラーネガフィルムを連続的に処理する場合においても、何等問題の起こらない安定した処理が可能であることが分かる(実験No.2,3)。
【0038】
【発明の効果】
上記の如く本発明によれば、発色現像において、N,N−ビス(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンを含有する発色現像液を使用し、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を連続的に処理する場合、安定的に処理することができ、発色現像液の保恒性が維持され、発色濃度の低下がなく、且つカブリの発生がない状態でハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理することができ、更に、この発色現像液は、臭気が少なく劇物を使用していないため使用環境のよい状態で使用できることが分かる。

Claims (3)

  1. N,N−ビス(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンを含むことを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像液。
  2. N,N−ビス(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンが下記式(化1)を有することを特徴とする請求項1に記載の発色現像液。
    Figure 0003804704
    式中R1、R2は炭素数1〜5のアルキル基を示す。
  3. ハロゲン化銀カラー写真感光材料を像露光後、発色現像の処理において、請求項1に記載の発色現像液を使用することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
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