JP3803200B2 - 再剥離型粘着剤組成物 - Google Patents

再剥離型粘着剤組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板、ガラス板、プラスチック板等の一時的な表面保護用の粘着シートや半導体ウエハ等のダイシング工程の半導体固定用の粘着シート等の粘着剤として用いられる再剥離型粘着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、金属板、ガラス板、プラスチック板等の表面の錆の発生(金属板の場合)や、汚れや損傷を防ぐために、表面の保護シートとして粘着シートが一時的に用いられたり、或いは半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着等への用途に粘着シートが用いられたりしている。これらの粘着シートに用いられる粘着剤は被着体に貼り付ける際には充分な粘着力を持ち、その後(紫外線照射等により硬化されて)剥離する際には、粘着力が充分に低下し、かつ被着体表面に汚染(粘着剤の残存)が無いという性質を持つことが必要とされている。
【0003】
かかる用途の粘着剤として、特開昭62−153376号公報には、3,000〜10,000の分子量を有するウレタンアクリレート系オリゴマーからなる放射線重合性化合物を配合した粘着剤が開示され、剥離する際には紫外線を照射することにより被着体との粘着力を急激に低下させようとするものである。また、特開平9−328663号公報には、エラストマー、粘着付与剤、硬化剤、紫外線架橋性オリゴマー及び/又はモノマー、重合開始剤を主成分とする粘着剤が同様の目的で開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の開示技術を検討した結果、特開昭62−153376号公報開示の粘着剤では、粘着剤の再剥離時(硬化後)の粘着力の低下は認められるものの、再剥離後に被着面に粘着剤が残存し、更には上記の半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に用いた場合には、ダイシング時にチップが飛散したり、エキスパンド時にチップが剥離脱落するという問題があり、また、特開平9−328663号公報開示技術においても、同様の用途に用いた場合には、ピックアップにかかる力が大きく、特にチップが薄い場合にはチップが破損してしまう恐れがある等の欠点が判明し、いまだ満足のいくものではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らはかかる問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤、(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物、(c)光重合開始剤、(d)架橋剤を含有してなる再剥離型粘着剤組成物が、粘着性、再剥離性、耐汚染性等が良好で、中でも特に耐汚染性が良好で、大きさが0.15μm以上の粘着剤の汚染も認められず、上記の半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途においてもダイシング適性、エキスパンド適性、ピックアップ効率等に優れて大変有用であることを見いだし本発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
【0007】
本発明で使用する(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤とは、アクリル系粘着剤を構成するアクリル樹脂の分子内にエチレン性不飽和基が結合されてなるものであればよく、通常は主鎖となるアクリル系共重合体の側鎖に、エチレン性不飽和基と他の官能基を共に有するモノマー又はオリゴマーが結合されてなるものである。
【0008】
かかる主鎖となるアクリル系共重合体は、アクリル酸エステルやその他のモノマーを主な構成単位とする共重合体であり、かかるアクリル酸エステルとしては、アルキル基の炭素数が1〜12程度のアクリル酸アルキルエステルやメタクリル酸アルキルエステル等が用いられるが、中でもアルキル基の炭素数が4〜12程度のアクリル酸アルキルエステルやメタクリル酸アルキルエステル等が好ましく用いられ、アルキル基の炭素数が4〜12程度のアクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ラウリル等が挙げられ、炭素数が4〜12程度のメタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸n−酸ブチル、メタクリル酸iso−酸ブチル、メタクリル酸tert−酸ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ラウリル等が挙げられる。
【0009】
また、その他のモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸等のカルボキシル基含有不飽和化合物、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、アクリル酸ジエチレングリコール、アクリル酸ポリエチレングリコール、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等の水酸基含有不飽和化合物、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アリルグリシジル等のグリシジル基含有不飽和化合物、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有不飽和化合物、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−(n−ブトキシアルキル)アクリルアミド、N−(n−ブトキシアルキル)メタクリルアミド等のアミド基含有不飽和化合物、アクリルアミド−3−メチルブチルメチルアミン、ジメチルアミノアルキルアクリルアミド、ジメチルアミノアルキルメタクリルアミド等のアミノ基含有不飽和化合物、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸あるいはその塩等のスルホン酸基含有不飽和化合物や更には、アクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メトキシエチル、メタクリル酸3−メトキシエチル、アクリル酸メトキシジエチレングリコール、メタクリル酸メトキシジエチレングリコール等のアルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン等のモノマーも用いることが可能で、中でもカルボキシル基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、グリシジル基含有不飽和化合物、イソシアネート基含有不飽和化合物、アミド基含有不飽和化合物が好適に用いられる。
【0010】
かかる(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤を製造するにあたっては、特に制限されないが、通常は有機溶媒中にアクリル系モノマー、(必要に応じて他のモノマー)、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、過酸化ベンゾイル等)を混合あるいは滴下し、還流状態あるいは50〜90℃で4〜20時間重合させて、主鎖となるアクリル系共重合体を得た後、かかる共重合体にエチレン性不飽和基と他の官能基を有するモノマー(又はオリゴマー)を結合させる方法が好適に採用される。かかるエチレン性不飽和基と他の官能基を有するモノマーとしては、前記のカルボキシル基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、グリシジル基含有不飽和化合物、イソシアネート基含有不飽和化合物、アミド基含有不飽和化合物、スルホン酸基含有化合物を挙げることができ、更にはグリシドールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート等のエチレン性不飽和基を2個以上と水酸基を有するモノマーも挙げられ、反応活性基と官能基の反応性に応じて選択される。
【0011】
また、主鎖となるアクリル系共重合体の反応活性点は全てエチレン性不飽和基と他の官能基を有するモノマーやオリゴマーと反応させてしまってもよいが、多少反応活性点を残しておいた方が、粘着力や凝集力の向上の点では望ましい。
【0012】
また、(a)分子量1万当りに占めるアクリル系粘着剤のエチレン性不飽和基の個数は、1〜50個であることが必要で、かかる個数が個未満では、(b)ウレタンアクリレート系化合物との結合点が少なすぎて被着体を汚染する恐れがあり、逆に50個を越えると紫外線あるいは放射線照射前の光安定性が悪くなったり、照射後に硬化物が硬くなり過ぎてエキスパンドができなかったり、基材との密着性が低下したりして不適当である。
【0013】
更に、(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤の重量平均分子量は、特に限定されないが20万〜150万であることが好ましく、更には40万〜100万が好ましく、かかる重量平均分子量が20万未満では、紫外線あるいは放射線を照射せずに再剥離した時(接着時の微調整や貼り直し時等)に粘着剤組成物が被着面に残存する傾向にあり、逆に150万を越えると粘着組成物を溶液状で扱う場合の取り扱いが困難となって好ましくない。
【0014】
本発明で用いられる(b)ウレタンアクリレート系化合物は、水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたものである
【0015】
上記の水酸基を含有するアクリル系化合物としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、グリシドールジメタクリレート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、ヒドロキシプロピル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート等のカルボキシル基含有の(メタ)アクリレート化合物が用いられる。また、この他にアクリル酸やメタクリル酸等のカルボキシル基含有のアクリル系化合物も併用することができる。
【0016】
また、多価イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、水添TDI、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添MDI、クルードMDI、変性MDI、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、テトラキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソホロン(IPDI)、ノルボルネンジイソホロン(NBDI)、トリレンジイソシアネートのダイマー(TT)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHMDI)、o−トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ジフェニルエーテルジイソシアネート(PEDI)、ジアニシジンジイソシアネート(DADI)、p−フェニレンジイソシアネート(PPDI)、イソプロピリデンビス−4−シクロヘキシルジイソシアネート(IPCI)、リジンジイソシアネートメチルエステル(LDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)等の等の多価イソシアネートを挙げることができる。
【0018】
また、(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物は、その硬化収縮率が3〜15%であるものを選択することが好ましく、更には4〜10%である。硬化収縮率が3%未満では紫外線あるいは放射線を照射した後の再剥離時の粘着力の低下が不十分であり、逆に15%を越えると、照射後の粘着剤が硬くなり過ぎて、特に半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に用いた場合には、エキスパンドができなくなったり、エキスパンドできた場合でもチップが飛散する傾向があり好ましくない。
【0019】
尚、かかる硬化収縮率は以下の方法で測定することができる。
【0020】
(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物100gにα−ヒドロキシイソブチルフェノン4gを入れ混合し、泡を抜き、JIS K 5400の比重カップ法によっ液比重を測定し、そのときの比重をd(g/cm3)とする。次に該液の一部を円筒形(直径5.0cm、高さ1.0cm、内容積19.6cm3)のポリエチレンの型枠に流し込み、紫外線を500mJ/cm2を照射して硬化させ、硬化物を型枠から取り外し、上記の比重カップ(内容積100cm3)に入れさらに水を満たして比重カップ全体の重量を測り、硬化後の比重s(g/cm3)を下式(1)により求めて、硬化収縮率を下式(2)で求める。
【0021】
【数1】
s=a×b/(100a+b−c)・・・(1)
【0022】
【数2】
硬化収縮率=[(s−d)/s)]×100(%)・・・(2)
[但し、a:水の比重(g/cm3)、b:硬化後の重量(g)、c:比重カップ内の水の重量+硬化後の重量(g)、d:硬化前の比重(g/cm3)]
また、本発明に用いる(c)光重合開始剤としては、ベンゾイン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられるが、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが好ましい。
【0023】
更に、本発明に用いる(d)架橋剤としては、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等のアジリジン系化合物、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン等のメラミン系化合物、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物、トリメチロールプロパンのキシリレンジイソシアネート付加物、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタン)トリイソシアネート等のイソシアネート系化合物等が挙げられ、中でも、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物が好ましい。
【0024】
本発明の再剥離型粘着剤組成物中の(a)〜(d)の各配合量は特に制限されないが、(b)の配合量を(a)と(b)の合計量に対して、3〜75重量%とすることが好ましく、更には5〜60重量%が好ましい。かかる配合量が3重量%未満では、紫外線あるいは放射線を照射させた後の粘着力の低下(再剥離性)が不十分となり、特に半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に用いた場合には、ピックアップ時にチップが薄いと破損してしまうことがあり、逆に75重量%を越えると粘着力が不十分で、特に上記の用途に用いた場合にはダイシングの際にシリコンウエハ等の固定力が弱すぎてミスカット等を生じることがあり好ましくない。
【0025】
また、(c)の配合量は、(a)と(b)の合計量100重量部に対して、0.1〜10重量部とすることが好ましく、更には1.0〜5.0重量部が好ましい。かかる配合量が0.1重量部未満では、紫外線あるいは放射線を照射させた後の粘着力の低下(再剥離性)が不十分となり、特に半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に用いた場合には、ピックアップ時にチップが薄いと破損してしまうことがあり、逆に10重量部を越えると、被着面に(c)光重合開始剤が残留して汚染の原因ともなり、特に半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に用いた場合には、チップ上に該開始剤が残留する恐れがあるので好ましくない。
【0026】
更に、(d)の配合量は、(a)と(b)の合計量100重量部に対して、0.05〜10重量部とすることが好ましく、更には0.1〜4重量%が好ましい。かかる配合量が0.05重量%未満では、紫外線あるいは放射線を照射せずに再剥離した時(接着時の微調整や貼り直し時等)に粘着剤組成物が被着面に残存する傾向にあり、逆に10重量%を越えると、紫外線あるいは放射線を照射させる前に硬化が進行してしまい、紫外線或いは放射線照射後の粘着力の低下が十分でないことがあり好ましくない。
【0027】
本発明の再剥離型粘着剤組成物の調製法としては、上記の(a)〜(d)を配合(混合)すればよく、その配合順序等は特に限定されないが、(a)、(b)を溶剤中で混合した後、(c)や(d)を配合する方法が好ましい。
【0028】
この時用いられる溶剤としては、(a)〜(d)を溶解させるものであれば特に限定されないが、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物等が挙げられるが、溶解性、乾燥性、価格等の点から酢酸エチル、トルエンが好適に用いられる。
【0029】
かくして本発明の再剥離型粘着剤組成物が得られるわけであるが、本発明の効果を損なわない範囲において、上記(a)以外の粘着剤、ウレタン樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂等の粘着付与剤公知の添加剤や紫外線或いは放射線照射により呈色或いは変色を起こすような化合物を添加することができる。
【0030】
本発明の再剥離型粘着剤組成物は、通常基材シート等に塗布されて粘着シートや粘着テープ等として実用に供されることが多く、かかる粘着シートや粘着テープ等を製造するには、まず本発明の再剥離型粘着剤組成物をそのまま又は適当な有機溶剤により、濃度調整し、シリコン処理等が施された基材の処理面に塗工したり、或いは直接基材に塗工して、例えば80〜105℃、30秒〜10分間加熱処理等により乾燥させて粘着層を形成させることができる。
【0031】
かかる基材としては、紫外線等が透過するフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリピロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブチレンテレフタレート等の透明フィルムが挙げられ、特に半導体ウエハのダイシング工程で、エキスパンドが必要な用途に用いる場合には、エキスパンド時の延伸性に優れるポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の透明或いは紫外線透過が可能な着色フィルムが好適に用いられる。
【0032】
本発明の再剥離型粘着剤組成物は、特に半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に有用で、かかる用途について具体的に説明する。
該用途においては、本発明の再剥離型粘着剤組成物が基材に塗工された粘着シートまたは粘着テープ等に半導体ウエハ(シリコンウエハ)を貼り付けて固定した後、回転丸刃で半導体ウエハをチップに切断する。その後、粘着シートまたは粘着テープ等の基材側から紫外線あるいは放射線を照射して硬化させる。紫外線照射を行う時の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトなどが用いられる。高圧水銀ランプの場合は5〜3000mJ/cm2、好ましくは10〜500mJ/cm2の条件で行われる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によっても異なるが、通常は数秒、場合によっては数分の1秒でもよい。電子線照射の場合には、例えば、50〜1000Kevの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜50Mradの照射量とするのがよい。
【0033】
硬化前後の粘着力(JIS Z 0237による180度ピール強度)は、基材の種類、ウエハの種類によっても変わるが、硬化前で150〜600g/25mm、照射後(再剥離時)で、5〜30g/25mm程度が好ましい。また、ウエハが大きくてエキスパンドがない場合には、硬化前で500〜1000g/25mm、照射後(再剥離時)で5〜30g/25mm程度が好ましい。尚、ウエハ以外の金属板、ガラス板、プラスチック板等の一時的な表面保護用途に用いる場合には、硬化前で200〜900g/25mm、照射後(再剥離時)で5〜30g/25mm程度が好ましい。
【0034】
次いで、ウエハ拡張装置を用いて粘着シートまたは粘着テープ等をエキスパンド(延伸)してチップ間隔を一定間隔に広げた後、チップをニードル等で突き上げると共に、エアピンセット等で吸着する方法等によりピックアップし、チップを基盤に接着し、金線で電極を接続して製品となる半導体チップとなるのである。
【0035】
本発明の再剥離型粘着剤組成物は、上記の如き紫外線あるいは放射線を照射した時に、(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のアクリル系粘着剤と(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物が結合して、更には収縮するため、上記のエキスパンド時にも適当な伸度や弾性を有しながらも、粘着力は低下して、尚且つ糊残りがないという優れた特性を示すものである。
【0036】
以上、半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途(半導体固定用の粘着シート等)について説明したが、本発明の再剥離型粘着剤組成物はこれに限定されることなく、金属板、ガラス板、プラスチック板、シリコンウエハ等の一時的な表面保護用粘着シートなどにも用いることができ、大変有用な再剥離型粘着剤組成物である。
【0037】
【実施例】
以下、本発明について具体的に説明する。尚、以下の記述で「%」、「部」とあるのは特に断りのない限り重量基準である。
【0038】
実施例1
<(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤>
4ツ口丸底フラスコに還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計をとりつけ、ブチルアクリレート60部、2−エチルヘキシルアクリレート25.5部、メタクリル酸メチル10部、アクリル酸1.5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3部及び酢酸エチル80部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で7時間反応後、トルエンにて希釈することにより主鎖となるアクリル系共重合体溶液(樹脂分50%)を得た。
【0039】
次いで、得られた該アクリル系共重合体溶液にジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ0.01部、ヒドロキノンモノエチルエーテル0.015部及び2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート3部を仕込み、50℃で7時間反応させて、最後にトルエンで希釈して、樹脂分40%のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤を得た。
【0040】
かかるエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤の重量平均分子量は59万で、エチレン性不飽和基の個数は分子量1万当たり1.9個であった。尚、重量平均分子量はゲルパーミションクロマトグラフィーで測定した。
【0041】
<(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物>
4ツ口丸底フラスコに還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計をとりつけ、イソホロンジイソシアネート17.5部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート82.5部、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ0.02部、ヒドロキノンモノエチルエーテル0.03部を仕込み50℃にて7時間反応させて、重量平均分子量1300のウレタンアクリレート系化合物を得た。該オリゴマーの硬化収縮率は8.5%であった。
<再剥離型粘着剤組成物の調製>
紫外線の遮断された部室にて、250mlのポリエチレン容器にトルエン30部と上記(b)ウレタンアクリレート系化合物20部を入れ、40℃にて溶解後、上記(a)エチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤の溶液(樹脂分40%)50部と、(c)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(日本チバガイギー社製、イルガキュア184)1.4部、(d)トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製、コロネートL−55E)0.5部を加えて撹拌し均一な溶液(本発明の再剥離型粘着剤組成物)を得た。
【0042】
得られた再剥離型粘着剤組成物を用いて、以下の要領で評価を行った。
【0043】
先ず、該粘着剤組成物の評価を行うために以下の要領で粘着シートを作製した。
【0044】
<粘着シートの製造>
紫外線の遮断された状態で、該再剥離型粘着剤組成物(溶液)をシリコーン剥離処理した厚さ38μmのポリエステルフィルムに乾燥後の厚さが10μmになるように塗工し、100℃、2分間加熱乾燥した。その後、基材となる80μmのポリエチレンフィルム上に転写し、40℃にて3日間エージングすることにより粘着シートを作製した。
【0045】
得られた粘着シートを用いて、具体的に以下の要領で、粘着力、再剥離性、耐汚染性、及び特に半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に用いたときのダイシング適性、エキスパンド適性、ピックアップ効率の評価を紫外線の遮断された部屋で行った。
(粘着力)
紫外線の遮断された状態で、シリコンウエハ、SUS、ガラス板をそれぞれ被着体として、紫外線照射前の180度ピール強度(g/25mm)を、JIS Z 0237に準じて測定した。
(再剥離性)
シリコンウエハ、SUS、ガラス板をそれぞれ被着体として、紫外線照射(高圧水銀ランプにて250mJ/cm2)後の180度ピール強度(g/25mm)を、JIS Z 0237に準じて測定した。
(耐汚染性)
異物が付着していない4インチ角のシリコンウエハ、SUS、ガラス板のそれぞれの表面に上記粘着シートを貼付し、23℃、65%RHに調整された部屋に1時間放置し、紫外線を照射した(高圧水銀ランプにて250mJ/cm2)後、各被着体の表面から粘着シートを剥離し、剥離後の各被着体について、表面に残存する0.15μm以上の異物の個数をレーザ表面検査装置を用いて測定し、以下の通り評価した。
【0046】
○ −−− 10個未満
△ −−− 10〜30個未満
× −−− 30個以上
(ダイシング適性)
上記粘着シートを直径5インチの半導体ウエハに貼り付けた後、10mm角のチップ状にダイシングを行って、その際のチップの状況を以下の通り評価した。
【0047】
○ −−− チップの飛散が認められない
△ −−− ウエハの端部に形成されたチップのみ飛散が認められる
× −−− 全体的にチップの飛散が認められる
(エキスパンド適性)
上記ダイシングの後、紫外線照射(同上)を行い、ウエハ拡張装置を用いて、エアー圧2.0kg/cm2でエキスパンドし、チップ間隙が100μmの時のチップの保持性を観察して以下の通り評価した。
【0048】
○ −−− チップの飛散が認められない
× −−− チップの飛散が認められる
(ピックアップ効率)
上記エキスパンドの後、粘着シートの破断やチップの剥離(飛散)がなかったものについて、ダイボンダー装置にてピックアップを行う際、10000個中にピックアップされた個数を測定し以下の通り評価した。
【0049】
○ −−− 10000個
△ −−− 9995〜9999個
× −−− 9994個以下
実施例2
実施例1において、(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤を以下のように変更した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
<(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤>
ブチルアクリレート60部、2−エチルヘキシルアクリレート27部、アクリル酸10部及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート3部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で7時間反応後、トルエンにて希釈することによりアクリル系共重合体溶液(樹脂分50%)を得た。
【0050】
次いで、得られたアクリル系共重合体溶液にメタクリル酸グリシジル4部及びトリエチルアミン0.01部を仕込み、50℃で3時間反応させて、最後にトルエンで希釈して、樹脂分40%のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤を得た。
【0051】
かかるエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤の重量平均分子量は51万で、エチレン性不飽和基の個数は分子量1万当たり2.7個であった。尚、重量平均分子量はゲルパーミションクロマトグラフィーで測定した。
【0052】
実施例3
実施例1において、(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物を以下のように変更した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0053】
<(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物>
4ツ口丸底フラスコに還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計をとりつけ、ヘキサメチレンジイソシアネート化合物の3量体56部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート20部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート24部、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ0.02部及びヒドロキノンモノエチルエーテル0.03部を仕込み50℃にて7時間反応させて、アクリロイル基を導入したオリゴマーを得た。該オリゴマーの硬化収縮率は8.9%であった。
実施例4
実施例1の再剥離型粘着剤組成物の製造において、(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤の溶液(樹脂分40%)の配合量を85部、(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物の配合量を6部に変更した以外は実施例1と同様に行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0054】
実施例5
実施例1において、(c)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(日本チバガイギー社製、イルガキュア184)1.4部に替えてベンジルメチルケタール(日本チバガイギー社製、イルガキュア651)1.4部を用いた以外は実施例1と同様に行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0055】
実施例6
実施例1において、(d)トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製、コロネートL−55E)を1.0部に変更した以外は実施例1と同様に行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0056】
比較例1
実施例1において(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤を以下のアクリル系粘着剤に変更した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0057】
<アクリル系粘着剤>
4ツ口丸底フラスコに還流冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計をとりつけ、アクリル酸n−ブチル64部、メタクリル酸メチル30部、アクリル酸1部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル5部及び酢酸エチル60部を仕込み、実施例1と同様に重合し、樹脂分40%、重量平均分子量83万、ガラス転移温度−17℃のアクリル系粘着剤を得た。
【0058】
比較例2
実施例1の再剥離型粘着剤組成物の製造において、(a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤の配合を省略した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0059】
比較例3
実施例1の再剥離型粘着剤組成物の製造において、(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物の配合を省略した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0060】
実施例及び比較例の評価結果を表1及び2に示す。
【0061】
【表1】
Figure 0003803200
【0062】
【表2】
Figure 0003803200
【0063】
【発明の効果】
本発明の再剥離型粘着剤組成物は、特定のアクリル系粘着剤とウレタンアクリレート系化合物を用いているため、各種被着体に対する粘着性、(紫外線等による硬化後の)再剥離性、耐汚染性に優れ、中でも特に耐汚染性が良好で、大きさが0.15μm以上の粘着剤の汚染も認められず、殊に半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に用いたときのダイシング適性、エキスパンド適性、ピックアップ効率等に優れるため、該用途に非常に有用である。

Claims (4)

  1. (a)分子量1万当りに占めるエチレン不飽和基数の個数が1〜50個のエチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤、(b)水酸基を含有するアクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られたウレタンアクリレート系化合物、(c)光重合開始剤、(d)架橋剤を含有してなることを特徴とする再剥離型粘着剤組成物。
  2. (b)の配合量が(a)と(b)の合計量に対して、3〜75重量%であることを特徴とする請求項1記載の再剥離型粘着剤組成物。
  3. (d)の配合量が(a)と(b)の合計量100重量部に対して、0.05〜10重量部であることを特徴とする請求項1または2記載の再剥離型粘着剤組成物。
  4. 半導体ウエハのダイシング工程の半導体固定用粘着シートに用いることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の再剥離型粘着剤組成物。
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