JP3516384B2 - 再剥離型粘着剤組成物 - Google Patents

再剥離型粘着剤組成物

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JP3516384B2 JP23017798A JP23017798A JP3516384B2 JP 3516384 B2 JP3516384 B2 JP 3516384B2 JP 23017798 A JP23017798 A JP 23017798A JP 23017798 A JP23017798 A JP 23017798A JP 3516384 B2 JP3516384 B2 JP 3516384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板、ガラス
板、プラスチック板等の一時的な表面保護用の粘着シー
トや半導体ウエハ等のダイシング工程の半導体固定用の
粘着シート等の粘着剤として用いられる再剥離型粘着剤
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、金属板、ガラス板、プラスチック
板等の表面の錆の発生(金属板の場合)や、汚れや損傷
を防ぐために、表面の保護シートとして粘着シートが一
時的に用いられたり、或いは半導体ウエハのダイシング
工程の一時的接着等への用途に粘着シートが用いられた
りしている。これらの粘着シートに用いられる粘着剤は
被着体に貼り付ける際には充分な粘着力を持ち、その後
(紫外線照射等により硬化されて)剥離する際には、粘
着力が充分に低下し、かつ被着体表面に汚染(粘着剤の
残存)が無いという性質を持つことが必要とされてい
る。
【0003】かかる用途の粘着剤として、特開昭62−
153376号公報には、3,000〜10,000の
分子量を有するウレタンアクリレート系オリゴマーから
なる放射線重合性化合物を配合した粘着剤が開示され、
剥離する際には紫外線を照射することにより被着体との
粘着力を急激に低下させようとするというものである。
また、特開平9−328663号公報には、エラストマ
ー、粘着付与剤、硬化剤、紫外線架橋性オリゴマー及び
/又はモノマー、重合開始剤を主成分とする粘着剤が同
様の目的で開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
開示技術を検討した結果、特開昭62−153376号
公報開示の粘着剤では、粘着剤の再剥離時(硬化後)の
粘着力の低下は認められるものの、再剥離後に被着面に
粘着剤が残存し、更には上記の半導体ウエハのダイシン
グ工程の一時的接着用途に用いた場合には、ダイシング
時にチップが飛散したり、エキスパンド時にチップが剥
離脱落するという問題があり、また、特開平9−328
663号公報開示技術においても、同様の用途に用いた
場合には、ピックアップにかかる力が大きく、特にチッ
プが薄い場合にはチップが破損してしまう恐れがある等
の欠点が判明し、いまだ満足のいくものではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らはか
かる問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、
(a)分子中にカルボキシル基、水酸基、アミド基、グ
リシジル基、アミノ基、スルホン酸基の少なくとも1種
類の官能基を有し、かつ重量平均分子量が20万以上で
ガラス転移温度が−60〜−30℃であるアクリル系粘
着剤、(b)下記(1)式で表される構造を有するウレ
タン系オリゴマー、(c)光重合開始剤、(d)架橋剤
よりなる再剥離型粘着剤組成物が、粘着性、再剥離性、
耐汚染性、柔軟性等が良好で、上記の半導体ウエハのダ
イシング工程の一時的接着用途においてもダイシング適
性に優れ、紫外線あるいは放射線照射による硬化後の硬
化物の伸度が優れるためエキスパンド適性もよく、更に
は硬化性にも優れるためピックアップ効率等に優れ大変
有用であることを見いだし本発明を完成した。
【0006】=○……○−○……○= ・・・ (1) (但し、=は活性水素含有(メタ)アクリレート系モノ
マー単位、○はポリイソシアネート単位、−は分子量3
00以下の低分子量ポリオール、……は分子量500以
上の高分子量ポリオールをそれぞれ表す。)
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。
【0008】本発明で使用する(a)アクリル系粘着剤
は、分子中にカルボキシル基、水酸基、アミド基、グリ
シジル基、アミノ基、スルホン酸基の少なくとも1種類
の官能基を有することが必要で、具体的にはアクリル酸
系アルキルエステル系あるいはメタクリル酸系アルキル
エステル系の主モノマーと上記の官能基を含有するモノ
マーとの共重合体である。
【0009】上記の主モノマーとしては、アルキル基の
炭素数が1〜12程度のアクリル酸アルキルエステルや
メタクリル酸アルキルエステル等が1種もしくは2種以
上用いられるが、中でもアルキル基の炭素数が4〜12
程度のアクリル酸アルキルエステルやメタクリル酸アル
キルエステル等が好適に用いられる。
【0010】かかるアルキル基の炭素数が4〜12程度
のアクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸n
−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸te
rt−ブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n
−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸n−オクチル、アクリル酸ラウリル等が挙げられ、ま
た、炭素数が4〜12程度のメタクリル酸アルキルエス
テルとしては、メタクリル酸n−酸ブチル、メタクリル
酸iso−酸ブチル、メタクリル酸tert−酸ブチ
ル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸
n−オクチル、メタクリル酸ラウリル等が挙げられる。
【0011】上記の官能基を含有するモノマーとして
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、アクリ
ルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸等のカルボキシル
基含有モノマー、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メ
タクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、アク
リル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸2−ヒドロ
キシ−3−フェノキシプロピル、アクリル酸ジエチレン
グリコール、アクリル酸ポリエチレングリコール、N−
メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド等の水酸基含有モノマー、メタクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸アリルグリシジル等のグリシジル基含
有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−
(n−ブトキシアルキル)アクリルアミド、N−(n−
ブトキシアルキル)メタクリルアミド等のアミド基含有
モノマー、アクリルアミド−3−メチルブチルメチルア
ミン、ジメチルアミノアルキルアクリルアミド、ジメチ
ルアミノアルキルメタクリルアミド等のアミノ基含有モ
ノマー、オレフィンスルホン酸(エチレンスルホン酸、
アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等)、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレ
ンスルホン酸あるいはその塩等のスルホン酸基含有モノ
マーが用いられる。
【0012】主モノマーと上記の官能基を含有するモノ
マーの共重合比(重量比)は99.9/0.1〜70/
30が好ましく、該共重合比が上記範囲外では再剥離時
に粘着剤組成物が被着面に残存する恐れがあり好ましく
ない。
【0013】また、上記の共重合体には、本発明の主旨
を逸脱しない範囲で上記以外の不飽和化合物(モノマ
ー)を共重合することも可能で、かかるモノマーとして
は、アクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−
メトキシエチル、アクリル酸3−メトキシエチル、メタ
クリル酸3−メトキシエチル、アクリル酸メトキシジエ
チレングリコール、メタクリル酸メトキシジエチレング
リコール等のアルキルビニルエーテル類、N−アクリル
アミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリル
ビニルケトン、N−ビニルピロリドン、プロピオン酸ビ
ニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、酢酸ビニル、スチレン等を挙げることができる。
【0014】かかる(a)アクリル系粘着剤をの製造す
るにあたっては、特に制限されないが、有機溶媒中に主
モノマー、官能基を含有するモノマー、重合開始剤(ア
ゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリ
ル、過酸化ベンゾイル等)を混合あるいは滴下し、還流
状態あるいは50〜90℃で4〜20時間重合させる方
法が好適に採用される。
【0015】得られる(a)アクリル系粘着剤の重量平
均分子量は20万以上であることが必要で、好ましくは
20万〜150万、更には40万〜100万である。か
かる重量平均分子量が20万未満では、再剥離時に粘着
剤組成物が被着面に残存する等の欠点があり不適当であ
る。
【0016】また、(a)アクリル系粘着剤のガラス転
移温度も−60〜−30℃であることが必要で、好まし
くは−55〜−30℃である。かかるガラス転移温度が
−60℃未満では、(b)ウレタン系オリゴマーとの相
溶性に劣り、紫外線あるいは放射線を照射した後の再剥
離時の粘着力が十分に低下しないためにこの場合も粘着
剤組成物が被着面に残存し、逆に−30℃を越えると十
分な粘着力を得ることができず不適当である。
【0017】本発明で用いられる(b)ウレタン系オリ
ゴマーは、上記の(1)式で表されるもので、活性水素
含有(メタ)アクリレート系モノマーとしては、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコ
ール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシー3−クロ
ロプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ
(メタ)アクリレート、グリセロールメタクリレートア
クリレート等が用いられる。
【0018】ポリイソシアネートとしては、2,4−ま
たは2、6−トリレンジイソシアネート、m−またはp
−キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンー4,4′−ジイソシア
ネート、またはその変性物や重合物、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,4
−テトラメチレンジイソシアネート、ナフタレンジイソ
シアネート等が用いられる。
【0019】更に、分子量300以下の低分子量ポリオ
ールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、1,2−または1,3
−プロピレングリコール、1,3−または1,4−ブタ
ンジオール、1、5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール等が用いられ
る。
【0020】また、分子量500以上の高分子量ポリオ
ールとしては、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステ
ル系ポリエステル、ポリカーボネート系ポリオール、ア
クリルポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、ポリ
オレフィン系ポリオールなどのうち、分子量が500以
上のもの、殊に500〜4000のものが用いられ、分
子量が500未満では硬化物の伸度が不足するようにな
る。
【0021】かかる(b)ウレタン系オリゴマーは、典
型的には、ポリイソシアネート2モルと低分子量ポリオ
ール1モルとを適当な溶媒の存在下に窒素ガスなどの不
活性ガス雰囲気下に温度50〜95℃程度で反応させ、
ついで高分子量ポリオール2モルを加えて反応させてか
ら、さらにポリイソシアネート2モルを加えて反応さ
せ、最後に活性水素含有(メタ)アクリレート系モノマ
ー2モルを加えて温度50〜80℃程度で反応させる方
法が採用される。反応に際しては適宜触媒を存在させる
ことができる。ただし、上に述べた各成分の反応モル比
は代表的な場合を示したものである。である。
【0022】上記の他、 ・ポリイソシアネート2モルと低分子量ポリオール1モ
ルとを反応させ、ついで高分子量ポリオール2モルを加
えて反応させ、更にポリイソシアネート2モルおよび活
性水素含有(メタ)アクリレート系モノマー2モルを加
えて反応させる方法、 ・ポリイソシアネート4モルと高分子量ポリオール2モ
ルとを反応させ、ついで低分子量ポリオール1モルと活
性水素含有(メタ)アクリレート系モノマー2モルとを
加えて反応させる方法、 ・ポリイソシアネート2モルと活性水素含有(メタ)ア
クリレート系モノマー2モルとを反応させ、ついで高分
子量ポリオール2モルを反応させ、さらにポリイソシア
ネート2モルと低分子量ポリオール1モルとを加えて反
応させる方法、なども採用される。
【0023】各成分のトータル仕込みモル比は、ポリイ
ソシアネート4モル、低分子量ポリオール1モル、高分
子量ポリオール2モル、活性水素含有(メタ)アクリレ
ート系モノマー2モルを基準とするが、ポリイソシアネ
ート3.5〜4.5モル、低分子量ポリオール0.5〜
1.5モル、高分子量ポリオール1.5〜2.5モル、
活性水素含有(メタ)アクリレート系モノマー1.5〜
2.5モル程度の変動は許容される。
【0024】また、(b)ウレタン系オリゴマーは、そ
の硬化収縮率が3〜15%であるものを選択することが
好ましく、更には4〜10%である。硬化収縮率が3%
未満では紫外線あるいは放射線を照射した後の再剥離時
の粘着力の低下が不十分であり、逆に15%を越える
と、照射後の粘着剤が硬くなり過ぎる傾向にあり、特に
半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に用い
た場合には、エキスパンドできなくなったり、エキスパ
ンドできた場合でもチップが飛散する傾向があり好まし
くない。
【0025】尚、かかる硬化収縮率は以下の方法で測定
することができる。
【0026】(b)ウレタン系オリゴマー100gにα
−ヒドロキシイソブチルフェノン4gを入れ混合し、泡
を抜き、JIS K 5400の比重カップ法によっ液
比重を測定し、そのときの比重をd(g/cm3)とす
る。次に該液の一部を円筒形(直径5.0cm、高さ
1.0cm、内容積19.6cm3)のポリエチレンの
型枠に流し込み、紫外線を500mJ/cm2を照射し
て硬化させ、硬化物を型枠から取り外し、上記の比重カ
ップ(内容積100cm3)に入れさらに水を満たして
比重カップ全体の重量を測り、硬化後の比重s(g/c
3)を下式(2)により求めて、硬化収縮率を下式
(3)で求める。
【0027】
【数1】 s=a×b/(100a+b−c)・・・(2)
【0028】
【数2】 硬化収縮率=[(s−d)/s)]×100(%)・・・(3) [但し、a:水の比重(g/cm3)、b:硬化後の重
量(g)、c:比重カップ内の水の重量+硬化後の重量
(g)、d:硬化前の比重(g/cm3)] 上記の(b)ウレタン系オリゴマーは、ハードセグメン
トとソフトセグメントを有するもので、本発明において
は、かかる(b)ウレタン系オリゴマーを配合すること
により、紫外線あるいは放射線照射による硬化後の硬化
物の伸度が特に改善されて、エキスパンド時の伸びに優
れ、チップの飛散も防ぐことができるのである。
【0029】また、本発明に用いる(c)光重合開始剤
としては、ベンゾイン、イソプロピルベンゾインエーテ
ル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、
ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオ
キサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキ
サントン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジル
ジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ルプロパン−1−オン等が挙げられるが、ベンジルジメ
チルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オンが好ましい。
【0030】更に、本発明に用いる(d)架橋剤として
は、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキ
シ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポ
リエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリ
ンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエ
ーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、
ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロー
ルポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリ
グリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシ
ジルエーテル等のエポキシ系化合物、テトラメチロール
メタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリ
メチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオ
ネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス
(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキ
サメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシ
アミド)等のアジリジン系化合物、ヘキサメトキシメチ
ルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプ
ロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミ
ン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキ
シルオキシメチルメラミン等のメラミン系化合物、2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイ
ソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,
3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビ
ス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチ
ルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジ
イソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジ
イソシアネート付加物、トリメチロールプロパンのキシ
リレンジイソシアネート付加物、トリフェニルメタント
リイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタ
ン)トリイソシアネート等のイソシアネート系化合物等
が挙げられ、中でも、トリメチロールプロパンのトリレ
ンジイソシアネート付加物が好ましい。
【0031】本発明の再剥離型粘着剤組成物中の(a)
〜(d)の各配合量は特に制限されないが、(b)の配
合量を(a)と(b)の合計量に対して、5〜75重量
%とすることが好ましく、更には10〜70重量%が好
ましい。かかる配合量が5重量%未満では、紫外線ある
いは放射線を照射させた後の粘着力の低下(再剥離性)
が不十分となり、特に半導体ウエハのダイシング工程の
一時的接着用途に用いた場合には、ピックアップ時にチ
ップが薄いと破損してしまうことがあり、逆に75重量
%を越えると粘着力が不十分で、特に上記の用途に用い
た場合にはダイシングの際にシリコンウエハ等の固定力
が弱過ぎてダイシング工程に耐えられないことがあり好
ましくない。
【0032】また、(c)の配合量は、(a)と(b)
の合計量100重量部に対して、0.1〜10重量部と
することが好ましく、更には1.0〜5.0重量部が好
ましい。かかる配合量が0.1重量部未満では、紫外線
あるいは放射線を照射させた後の粘着力の低下(再剥離
性)が不十分となり、特に半導体ウエハのダイシング工
程の一時的接着用途に用いた場合には、ピックアップ時
にチップが薄いと破損してしまうことがあり、逆に10
重量部を越えると、被着面に(c)光重合開始剤が残留
して汚染の原因ともなり、特に半導体ウエハのダイシン
グ工程の一時的接着用途に用いた場合には、チップ上に
該開始剤が残留する恐れがあるので好ましくない。
【0033】更に、(d)の配合量は、(a)と(b)
の合計量100重量部に対して、0.05〜10重量部
とすることが好ましく、更には0.1〜5重量%が好ま
しい。かかる配合量が0.05重量%未満では、紫外線
あるいは放射線を照射させた後の再剥離時に被着面に粘
着剤組成物が残存して汚染の原因となり、特に半導体ウ
エハのダイシング工程の一時的接着用途に用いた場合に
は、チップ上に粘着剤組成物が残留する恐れがあり、逆
に10重量%を越えると、紫外線あるいは放射線を照射
させる前に硬化が進行してしまい、紫外線あるいは放射
線の照射後の粘着力の低下が望めなくなることがあり好
ましくない。
【0034】本発明の再剥離型粘着剤組成物の調製法と
しては、上記の(a)〜(d)を配合(混合)すればよ
く、その配合順序等は特に限定されないが、(a)、
(b)を溶剤中で混合した後、(c)や(d)を配合す
る方法が好ましい。
【0035】この時用いられる溶剤としては、(a)〜
(d)を溶解するものであれば、特に限定されないが、
酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢
酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族化
合物等が挙げられる。しかし、溶解性、乾燥性、価格等
の点から酢酸エチル、トルエンが好適に用いられる。
【0036】かくして本発明の再剥離型粘着剤組成物が
得られるわけであるが、本発明の効果を損なわない範囲
において、上記(a)以外の粘着剤、ウレタン樹脂、ロ
ジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フェノー
ル樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、
脂環族系石油樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂等
の粘着付与剤公知の添加剤や紫外線或いは放射線照射に
より呈色或いは変色を起こすような化合物を添加するこ
とができる。
【0037】本発明の再剥離型粘着剤組成物は、通常基
材シート等に塗布されて粘着シートや粘着テープ等とし
て実用に供されることが多く、かかる粘着シートや粘着
テープ等を製造するには、まず本発明の再剥離型粘着剤
組成物をそのまま又は適当な有機溶剤により、濃度調整
し、シリコン処理等が施された基材の処理面に塗工した
り、或いは直接基材に塗工して、例えば80〜105
℃、30秒〜10分間加熱処理等により乾燥させて粘着
層を形成させることができる。
【0038】かかる基材としては、紫外線等が透過する
フィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビ
ニル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリウレタン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン、ポリピロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブチレンテ
レフタレート等の透明フィルムが挙げられ、特に半導体
ウエハのダイシング工程で、エキスパンドが必要な用途
に用いる場合には、エキスパンド時の延伸性に優れるポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体等の透明或いは紫外線透過が可能な着色フィルムが好
適に用いられる。
【0039】本発明の再剥離型粘着剤組成物は、特に半
導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に有用
で、かかる用途について具体的に説明する。該用途にお
いては、本発明の再剥離型粘着剤組成物が基材に塗工さ
れた粘着シートまたは粘着テープ等に半導体ウエハ(シ
リコンウエハ)を貼り付けて固定した後、回転丸刃で半
導体ウエハをチップに切断する。その後、粘着シートま
たは粘着テープ等の基材側から紫外線あるいは放射線を
照射して硬化させる。紫外線照射を行う時の光源として
は、高圧水銀灯、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセ
ノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラ
ックライトなどが用いられる。高圧水銀ランプの場合は
5〜3000mJ/cm2、好ましくは10〜500m
J/cm2の条件で行われる。照射時間は、光源の種
類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によ
っても異なるが、通常は数秒、場合によっては数分の1
秒でもよい。電子線照射の場合には、例えば、50〜1
000Kevの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、
2〜50Mradの照射量とするのがよい。
【0040】硬化前後の粘着力(JIS Z 0237
による180度ピール強度)は、基材の種類、ウエハの
種類によっても変わるが、硬化前で150〜600g/
25mm、照射後(再剥離時)で、5〜30g/25m
m程度が好ましい。また、ウエハが大きくてエキスパン
ドがない場合には、硬化前で500〜1000g/25
mm、照射後(再剥離時)で5〜30g/25mm程度
が好ましい。尚、ウエハ以外の金属板、ガラス板、プラ
スチック板等の一時的な表面保護用途に用いる場合に
は、硬化前で200〜900g/25mm、照射後(再
剥離時)で5〜30g/25mm程度が好ましい。
【0041】次いで、ウエハ拡張装置を用いて粘着シー
トまたは粘着テープ等をエキスパンド(延伸)してチッ
プ間隔を一定間隔に広げた後、チップをニードル等で突
き上げると共に、エアピンセット等で吸着する方法等に
よりピックアップし、チップを基盤に接着し、金線で電
極を接続して製品となる半導体チップとなるのである。
【0042】以上、半導体ウエハのダイシング工程の一
時的接着用途(半導体固定用の粘着シート等)について
説明したが、本発明の再剥離型粘着剤組成物はこれに限
定されることなく、金属板、ガラス板、プラスチック
板、シリコンウエハ等の一時的な表面保護用粘着シート
などにも用いることができ、大変有用な再剥離型粘着剤
組成物である。
【0043】
【実施例】以下、本発明について具体的に説明する。
尚、以下の記述で「%」、「部」とあるのは特に断りの
ない限り重量基準である。
【0044】実施例1 <(a)アクリル系粘着剤>4ツ口丸底フラスコに還流
冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計をとりつけ、ア
クリル酸n−ブチル74部、メタクリル酸メチル10
部、アクリル酸1.5部、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル14.5部及び酢酸エチル80部を仕込み、加熱還
流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリ
ル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応
後、アゾビスイソブチロニトリル0.07部をトルエン
5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間
反応させ、トルエンにて希釈することにより樹脂分40
%、重量平均分子量71万、ガラス転移温度−39℃の
アクリル系粘着剤を得た。尚重量平均分子量はゲルパー
ミションクロマトグラフィー法で、ガラス転移温度は示
差走査熱量計(DSC)によって求めた。
【0045】<(b)ウレタン系オリゴマー>温度計、
撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備え
た四つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート20
2.0g(0.91モル)、ネオペンチルグリコール4
7.3g(0.45モル)を仕込み、内温80〜90℃
で約5時間反応させ、残存イソシアネート基が6.1%
となった時点で、分子量650のポリテトラメチレング
リコール568.0g(0.87モル)、ジブチルスズ
ジラウリレート0.15gを加えてさらに5時間反応さ
せた。残存イソシアネート基が0.5%となった時点で
イソホロンジイソシアネート202g(0.91モル)
を加えて反応させ、残存イソシアネート基が2.8%と
なった時点で内温を60〜70℃に保ち、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート105.5(0.91モル)を加
えて4時間反応させて、アクリロイル基を導入した重量
平均分子量2600のウレタン系オリゴマーを得た。得
られたウレタン系オリゴマーは、上記の(1)式の構造
を有するものであった(参考までに該ウレタン系オリゴ
マーのNMRチャートを図1に、IRチャートを図2に
それぞれ示す)。また、該ウレタン系オリゴマーの硬化
収縮率は5.8%であった。 <再剥離型粘着剤組成物の調製>紫外線の遮断された部
室にて、250mlのポリエチレン容器にトルエン30
部と上記(b)ウレタン系オリゴマー20部を入れ、4
0℃にて溶解後、上記(a)アクリル系粘着剤(樹脂分
40%)の溶液50部と、(c)1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン(日本チバガイギー社製、イル
ガキュア184)1.4部、(d)トリメチロールプロ
パンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エ
チル溶液(日本ポリウレタン社製、コロネートL−55
E)0.5部を加えて撹拌し均一な溶液(本発明の再剥
離型粘着剤組成物)を得た。
【0046】得られた再剥離型粘着剤組成物を用いて、
以下の要領で評価を行った。
【0047】先ず、該粘着剤組成物の評価を行うために
以下の要領で粘着シートを作製した。
【0048】<粘着シートの製造>紫外線の遮断された
状態で、該再剥離型粘着剤組成物(溶液)をシリコーン
剥離処理した厚さ38μmのポリエステルフィルムに乾
燥後の厚さが10μmになるように塗工し、100℃、
2分間加熱乾燥した。その後、基材となる80μmのポ
リエチレンフィルム上に転写し、40℃にて3日間エー
ジングすることにより粘着シートを作製した。
【0049】得られた粘着シートを用いて、具体的に以
下の要領で、粘着性、再剥離性、耐汚染性、柔軟性及び
特に半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に
用いたときのダイシング適性、エキスパンド適性、ピッ
クアップ効率の評価を紫外線の遮断された部屋で行っ
た。 (粘着力)紫外線の遮断された状態で、シリコンウエ
ハ、SUS、ガラス板をそれぞれ被着体として、紫外線
照射前の180度ピール強度(g/25mm)を、JI
SZ 0237に準じて測定した。 (再剥離性)シリコンウエハ、SUS、ガラス板をそれ
ぞれ被着体として、紫外線照射(高圧水銀ランプにて2
50mJ/cm2)後の180度ピール強度(g/25
mm)を、JIS Z 0237に準じて測定した。 (耐汚染性)異物が付着していない4インチ角のシリコ
ンウエハ、SUS、ガラス板のそれぞれの表面に上記粘
着シートを貼付し、23℃、65%RHに調整された部
屋に1時間放置し、紫外線を照射した(高圧水銀ランプ
にて250mJ/cm2)後、各被着体の表面から粘着
シートを剥離し、剥離後の各被着体について、レーザ表
面検査装置を用いて、表面に残存する0.3μm以上の
異物の数を測定し、以下の通り評価した。
【0050】 ○ −−− 10個未満 △ −−− 10〜30個未満 × −−− 30個以上 (柔軟性)上記の粘着シートに紫外線を照射した(高圧
水銀ランプにて250mJ/cm2)後、該シートを
1.5倍に延伸した時の基材フィルムと硬化した粘着剤
組成物の状態をも目視観察して、以下の通り評価した。
【0051】 ○ −−− 基材フィルムと共に粘着剤組成物も延伸さ
れており、該組成物に割れは認められない △ −−− 基材フィルムと共に粘着剤組成物も延伸さ
れているものの、該組成物に多少の割れが認められる × −−− 粘着剤組成物に割れが生じて、ほとんど延
伸されていない (ダイシング適性)上記粘着シートを直径5インチの半
導体ウエハに貼り付けた後、10mm角のチップ状にダ
イシングを行って、その際のチップの状況を以下の通り
評価した。
【0052】 ○ −−− チップの飛散が認められない △ −−− ウエハの端部に形成されたチップのみ飛散
が認められる × −−− 全体的にチップの飛散が認められる (エキスパンド適性)上記ダイシングの後、紫外線照射
(同上)を行い、ウエハ拡張装置を用いて、エアー圧
2.0kg/cm2でエキスパンドし、チップ間隙が1
00μmの時のチップの保持性を観察して以下の通り評
価した。
【0053】 ○ −−− チップの飛散が認められない × −−− チップの飛散が認められる (ピックアップ効率)上記エキスパンドの後、粘着シー
トの破断やチップの剥離(飛散)がなかったものについ
て、ダイボンダー装置にてピックアップを行う際、10
000個中にピックアップされた個数を測定し以下の通
り評価した。
【0054】 ○ −−− 10000個 △ −−− 9995〜9999個 × −−− 9994個以下 実施例2 実施例1において、(a)アクリル系粘着剤を以下のよ
うに変更した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物
を得て、同様に評価を行った。
【0055】<(a)アクリル系粘着剤>4ツ口丸底フ
ラスコに還流冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計を
とりつけ、アクリル酸n−ブチル85部、メタアクリル
酸メチル10部、アクリル酸2.5部、アクリル酸2−
ヒドロキシエチル2.5部及び酢酸エチル80部を仕込
み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブ
チロニトリル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で
7時間反応後、トルエンにて希釈することにより樹脂分
40%、重量平均分子量81万、ガラス転移温度−43
℃のアクリル系粘着剤を得た。
【0056】実施例3 実施例1において、(b)ウレタン系オリゴマーを以下
のように変更した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組
成物を得て、同様に評価を行った。
【0057】<(b)ウレタン系オリゴマー>温度計、
撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備え
た四つ口フラスコに、トリレンジイソシアネート15
8.3g(0.91モル)、ネオペンチルグリコール4
7.3g(0.45モル)を仕込み、内温80〜90℃
で5時間反応させ、残存イソシアネート基が6.1%と
なった時点で、分子量650のポリテトラメチレングリ
コール568.0g(0.87モル)、ジブチルスズジ
ラウリレート0.15gを加えてさらに5時間反応させ
た。残存イソシアネート基が0.5%となった時点でト
リレンジイソシアネート158.3g(0.91モル)
を加えて反応させ、残存イソシアネート基が2.8%と
なった時点で内温を60〜70℃に保ち、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート105.5g(0.91モル)を
加えて4時間反応させて、アクリロイル基を導入した重
量平均分子量2400のウレタン系オリゴマーを得た。
得られたウレタン系オリゴマーは、実施例1と同様、上
記の(1)式の構造を有するものであった。また、該ウ
レタン系オリゴマーの硬化収縮率は6.0%であった。
【0058】実施例4 実施例1の再剥離型粘着剤組成物の製造において、
(a)アクリル系粘着剤(樹脂分40%)の溶液の配合
量を65部、(b)ウレタン系オリゴマーの配合量を1
4部に変更した以外は実施例1と同様に行って再剥離型
粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0059】実施例5 実施例1において、(c)1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン(日本チバガイギー社製、イルガキュ
ア184)1.4部に替えてベンジルメチルケタール
(日本チバガイギー社製、イルガキュア651)1.4
部を用いた以外は実施例1と同様に行って再剥離型粘着
剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0060】実施例6 実施例1において、(d)トリメチロールプロパンのト
リレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液
(日本ポリウレタン社製、コロネートL−55E)を
1.0部に変更した以外は実施例1と同様に行って再剥
離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行った。
【0061】比較例1 実施例1において(a)アクリル系粘着剤を以下のよう
に変更した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物を
得て、同様に評価を行った。
【0062】<(a)アクリル系粘着剤>4ツ口丸底フ
ラスコに還流冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計を
とりつけ、アクリル酸n−ブチル64部、メタクリル酸
メチル30部、アクリル酸1部、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル5部及び酢酸エチル60部を仕込み、実施
例1と同様に重合し、樹脂分40%、重量平均分子量8
3万、ガラス転移温度−17℃のアクリル系粘着剤を得
た。
【0063】比較例2 実施例1において(a)アクリル系粘着剤を以下のよう
に変更した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物を
得て、同様に評価を行った。
【0064】<(a)アクリル系粘着剤>4ツ口丸底フ
ラスコに還流冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計を
とりつけ、アクリル酸2−エチルヘキシル80部、メタ
クリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル10部及び酢酸エチル60部を仕込み、加熱還流開始
後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.
07部を加え、酢酸エチル還流温度で7時間反応後、ト
ルエンにて希釈することにより樹脂分40%、重量平均
分子量26万、ガラス転移温度−66℃のアクリル系粘
着剤を得た。
【0065】比較例3 実施例1において(a)アクリル系粘着剤を以下のよう
に変更した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物を
得て、同様に評価を行った。
【0066】<(a)アクリル系粘着剤>4ツ口丸底フ
ラスコに還流冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計を
とりつけ、アクリル酸n−ブチル74部、メタクリル酸
メチル10部、アクリル酸1.5部、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル14.5部及びトルエン80部を仕込
み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブ
チロニトリル0.3部を加え、トルエン還流温度で7時
間反応後、トルエンにて希釈することにより樹脂分40
%、重量平均分子量14万、ガラス転移温度−39℃の
アクリル系粘着剤を得た。
【0067】比較例4 実施例1の再剥離型粘着剤組成物の製造において、
(a)アクリル系粘着剤の配合を省略した以外は同様に
行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を行っ
た。
【0068】比較例5 実施例1の再剥離型粘着剤組成物の製造において、
(b)ウレタン系オリゴマーの配合を省略した以外は同
様に行って再剥離型粘着剤組成物を得て、同様に評価を
行った。
【0069】比較例6 実施例1の再剥離型粘着剤組成物の製造において、
(b)ウレタン系オリゴマーに変えて、トリメチロール
プロパンアクリレート(硬化収縮率は12.0%)を配
合した以外は同様に行って再剥離型粘着剤組成物を得
て、同様に評価を行った。
【0070】実施例及び比較例の評価結果を表1及び2
に示す。
【0071】
【表1】 粘着力(g/25mm) 再剥離性(g/25mm) 耐汚染性 シリコンウエハ SUS カ゛ラス板 シリコンウエハ SUS カ゛ラス板 シリコンウエハ SUS カ゛ラス板 実施例1 560 465 480 13 12 14 ○ ○ ○ 〃 2 705 520 545 10 10 11 ○ ○ ○ 〃 3 515 475 470 9 7 10 ○ ○ ○ 〃 4 640 535 570 15 13 15 ○ ○ ○ 〃 5 545 465 485 14 12 13 ○ ○ ○ 〃 6 425 290 285 15 13 16 ○ ○ ○ 比較例1 37 24 27 14 12 14 ○ ○ ○ 〃 2 555 480 485 205 190 195 × × × 〃 3 555 465 485 43 38 47 × × × 〃 4 0 0 0 * * * * * * 〃 5 670 555 595 665 550 585 ○ ○ ○ 〃 6 565 435 470 12 11 13 × × × *粘着性が不良で、その後の評価は行わなかった。
【0072】
【表2】 柔軟性 ダイシング適性 エキスパンド適性 ピックアップ効率 実施例1 ○ ○ ○ ○ 〃 2 ○ ○ ○ ○ 〃 3 ○ ○ ○ ○ 〃 4 ○ ○ ○ ○ 〃 5 ○ ○ ○ ○ 〃 6 ○ ○ ○ ○ 比較例1 ○ × * * 〃 2 △ ○ ○ × 〃 3 ○ △ △ △ 〃 4 ○ ** ** ** 〃 5 ○ ○ ○ × 〃 6 × ○ × ○ *ダイシング適性が悪く、その後の評価は行わなかった。 **粘着性が不良で、その後の評価は行わなかった。
【0073】
【発明の効果】本発明の再剥離型粘着剤組成物は、特定
のアクリル系粘着剤と特定の構造を有するウレタン系オ
リゴマーを用いているため、各種被着体に対する粘着
性、(紫外線等による硬化後の)再剥離性、耐汚染性、
柔軟性(基材への追従性)等に優れ、特に半導体ウエハ
のダイシング工程の一時的接着用途に用いたときのダイ
シング適性、エキスパンド適性、ピックアップ効率等に
優れるため、該用途に非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたウレタン系オリゴマーのN
MRチャート
【図2】実施例1で得られたウレタン系オリゴマーのI
Rチャート
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−210182(JP,A) 特開 昭62−153376(JP,A) 特開 平11−293201(JP,A) 特開 平9−291258(JP,A) 特開 平9−328663(JP,A) 特開 昭54−28385(JP,A) 特開 昭63−256674(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 4/00 - 201/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)分子中にカルボキシル基、水酸
    基、アミド基、グリシジル基、アミノ基、スルホン酸基
    の少なくとも1種類の官能基を有し、かつ重量平均分子
    量が20万以上でガラス転移温度が−60〜−30℃で
    あるアクリル系粘着剤、(b)下記(1)式で表される
    構造を有するウレタン系オリゴマー、(c)光重合開始
    剤、(d)架橋剤よりなることを特徴とする再剥離型粘
    着剤組成物。 =○……○−○……○= ・・・ (1) (但し、=は活性水素含有(メタ)アクリレート系モノ
    マー単位、○はポリイソシアネート単位、−は分子量3
    00以下の低分子量ポリオール、……は分子量500以
    上の高分子量ポリオールをそれぞれ表す。)
  2. 【請求項2】 (b)の配合量が(a)と(b)の合計
    量に対して、5〜75重量%であることを特徴とする請
    求項1記載の再剥離型粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 (d)の配合量が(a)と(b)の合計
    量100重量部に対して、0.05〜10重量部である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の再剥離型粘着
    剤組成物。
  4. 【請求項4】 半導体ウエハのダイシング工程の半導体
    固定用粘着シートに用いられることを特徴とする請求項
    1〜3いずれか記載の再剥離型粘着剤組成物。
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