JP3802196B2 - 害虫防除装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池を電源とする送風手段の気流を利用して薬剤保持材から害虫防除成分をリリースさせる害虫防除装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、加熱条件下で薬剤を蒸散して害虫を防除するマット式や液体式の蒸散装置が多く使用されている。この種の蒸散装置では、害虫防除成分を含む薬剤を適当な基材に含浸又は浸透させ、薬剤を含んだ基材の一部をヒータなどで加熱して薬剤を蒸散する。このような蒸散装置によれば、加熱条件下で蒸散する薬剤を使用するので、貯蔵中に薬剤がなくなることがなく、害虫防除効果の消失を防止できるとともに、使用時に薬剤を必要量揮散させることができた。
【0003】
ところが、この種の蒸散装置は、通常、加熱条件下で薬剤を蒸散するので、上述した効果を有する反面、多くのエネルギーを必要とするのに加え、装置やその周囲の温度上昇や火傷等の危険性を有していた。
このため、加熱手段を用いず、送風により常温で薬剤を揮散させる防虫装置が提案された。その例としては、装置内にナフタリン等の昇華性防虫剤を収納し、装置の吸入孔から外気を吸入し、装置内で防虫剤の揮発成分を揮散させ、防虫剤の揮発成分を含んだ空気を排気孔から排出する防虫装置が知られている。また、駆動手段としての電動モータによりファンを回転させ、その気流により揮散性薬剤を拡散させて殺虫する防虫装置が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した強制的に薬剤を揮散させる防虫装置は、ファン回転用の電動モータを一般家庭用の商用電源(100V)で駆動するため、供給電圧は常に一定で揮散量は安定するものの、当然ながら商用電源の供給されない場所では使用できないとともに、商用電源の供給される場所であっても接続コード長の限界から設置場所に制約を受け、また、接続配線の露出により見栄えの悪い問題があった。
【0005】
一方、商用電源によらず、電池等を用いて電動モータを駆動することも考えられるが、一般的な入手の容易な電池を最小限の数用い、しかも、従来のマット式や液体式の蒸散装置と同等の運転時間(例えば、30日程度)を満足するものは未だなく、その開発が強く望まれていた。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、入手容易な電池を使用する電動モータ駆動方式とすることで、設置場所の制約を受けず、しかも、十分な薬剤の揮散量及び運転時間を確保することのできる害虫防除装置を提供し、利便性の向上、長時間運転による経済性の向上を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る害虫防除装置の構成は、チャンバと、該チャンバの両端に設けた吸気口と排気口と、前記チャンバの内部に設けられ前記吸気口から吸気した外気を前記排気口から排気するファンと、該ファンを、電圧3Vで、無負荷時の消費電流量が25mA以下で駆動する直流モータと、該直流モータへ電源を供給する電池と、前記ファンと前記排気口との間に設けられ難揮散性の害虫防除成分を保持した薬剤保持材と、を備え、前記ファンは、ファン直径が74mm以下、且つファン重量が30gよりも軽量であり、前記排気口から排気される風量は、0.2リットル/sec〜6リットル/secであることを特徴とするものである。
【0009】
また、前記ファンは、回転中心軸を中心に複数の翼部を放射状に設けたものであることが好ましい。
【0010】
また、前記薬剤保持材は、前記チャンバ内の気流方向に開口した通気口を前記気流方向に直交する面方向に複数並設したハニカム形状、網形状、スリット形状、格子形状及び開孔を設けた紙の何れか一つであり且つ前記薬剤を保持することのできる無機質又は有機質の成型材料からなることが好ましい。
【0011】
このように構成した害虫防除装置では、入手容易な電池を使用して直流モータを駆動するので、設置場所の制約がなくなり、利便性が向上するとともに、小型化させることができる。また、加熱を必要としないので、火災の危険性が無くなる。更に、広い空間に速やかに有効量の害虫防除成分をリリースし拡散することになる。
【0012】
そして、無負荷時の消費電流量が100mA以下の直流モータを、電池で駆動することで、十分な薬剤揮散量及び長時間運転が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る害虫防除装置の1つの好ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る害虫防除装置の概略構成図、図2は図1の害虫防除装置に用いる薬剤保持材を示す斜視図である。
【0014】
害虫防除装置1は、電池3を収容する電池収容部5と、直流モータ7と、チャンバ9とからなる。
電池収容部5には電池3の電極に接触する不図示の端子を設けてあり、端子は不図示の運転制御回路を介して直流モータ7へと接続してある。電池収容部5とチャンバ9とは、例えば図1に示すように直流モータ7のケーシング部を介して連結することができる。
【0015】
直流モータ7は、チャンバ9の下面から駆動軸7aを内部へ垂直に突出してある。
チャンバ9は、内部が中空となっており、直流モータ7を設けた下面に吸気口11を形成する一方、上面に排気口13を形成してある。
直流モータ7の駆動軸7aには、吸気口11の直上に位置するファン15を固定してある。従って、ファン15が回転することにより、吸気口11からは外気が取り入れられ、ファン15を通過した外気はチャンバ9内の上方へ送られるようになっている。そして、排気口からの風量範囲は、0.1リットル/sec〜10リットル/sec、望ましくは0.2リットル/sec〜6リットル/secが示される。
【0016】
上記のようにファン15の設定が固定されている場合の他に、ファン15をフレキシブル可動させることもでき、例えば、扇風機のように、ファン15が左右若しくは上下に移動するタイプが挙げられる。
チャンバ9内の上方には、薬剤保持材を構成する薬剤保持材17を排気口13の直下に配設してある。薬剤保持材17は、簡単な構造で、通気性の大きいものが好ましく、例えば図2に示すハニカム形状の他、網形状、スリット形状、格子形状若しくは開孔を設けた紙類等の構造のものとすることができる。
【0017】
薬剤保持材17は、薬剤(害虫防除成分等)を十分に保持することができるものが好ましい。その材質としては無機質及び有機質の成型材料が挙げられ、それらから成型されたものとしては、例えば紙類(濾紙、パルプ、リンター、厚紙等)、樹脂類(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、高吸油性ポリマー等)、セラミック、ガラス繊維、炭素繊維、化学繊維(ポリエステル、ナイロン、アクリル、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、天然繊維(木綿、絹、羊毛、麻等)、ガラス繊維、炭素繊維、化学繊維、天然繊維等からなる不織布、編織布等の布綿、多孔性ガラス材料、多孔性金属材料、金網等が挙げられる。
【0018】
また、薬剤保持材17は、害虫防除成分を含む薬剤を保持し、これらの一種又は二種以上を組み合わせて任意の形状にして使用するものであってもよい。
薬剤保持材17に害虫防除成分等を保持させるには、薬剤保持材17に薬剤を滴下塗布、含浸塗布、スプレー塗布等の液状塗布方法、液状印刷、はけ塗り等の方法、或いは薬剤保持材17へ貼りつけする方法が利用でき、更に使用する組成物が液状のものでない場合、或いは溶剤を使用しない場合では、混練込み、塗布、印刷等の方法を適用することができる。
【0019】
本発明において用いることができる害虫防除成分は、常温で難揮散性の化合物であればよく、安全性の観点からピレスロイド系化合物及びその異性体、類縁体を用いることが好ましく、代表的なものを例示すると以下の通りである。
【0020】
・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名アレスリン:商品名ピナミン:住友化学工業株式会社製)
・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル d−シス/トランス−クリサンテマート(商品名ピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社製)
・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル d−トランス−クリサンテマート(商品名バイオアスレリン:ユクラフ社製)
・d−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル d−トランス−クリサンテマート(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製、商品名エスバイオール:ユクラフ社製)
・(5−ベンジル−3−フリル)メチル d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:商品名クリスロンフォルテ:住友化学工業株式会社製)
・5−プロパギル−2−フリルメチル− d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フラメトリン:商品名ピナミンDフォルテ:住友化学工業株式会社製)
・(+)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテニル(+)−シス/トランス−クリサンテマート(一般名プラレトリン、商品名エトック:住友化学工業株式会社製)
・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル−dl−シス/トランス−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボシキラート(一般名テラレスリン:住友化学工業株式会社製)
・(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2−イソインドリル)メチル−dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フタルスリン、商品名ネオピナミン:住友化学工業株式会社製)
・(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2−イソインドリル)メチル−d−シス/トランス−クリサンテマート(商品名ネオピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社製)
・3−フェノキシベンジル−d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フェノトリン、商品名スミスリン:住友化学工業株式会社製)
・3−フェノキシベンジル−dl−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボオキシラート(一般名ペルメトリン、商品名エクスミン:住友化学工業株式会社製)
・(±)α−シアノ−3−フェノキシベンジル(+)−シス/トランス−クリサンテマート(一般名シフェノトリン、商品名ゴキラート:住友化学工業株式会社製)
・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル dl−シス/トランス−3−(2,2−ジメチルビニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシラート(一般名エンペントリン、商品名ベーパースリン:住友化学工業株式会社製)
・d−トランス−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシレート(一般名トランスフルスリン)
【0021】
また、害虫防除成分としては、上記したものの類縁体として上記した化合物に構造上似ている化合物を用いることができ、例えばエンペントリンの場合3位の2個の置換基はメチル基であるが、その置換基として他のアルキル基、不飽和アルキル基又はハロゲン原子である化合物を用いることもできる。
本発明においては、これらから選ばれた1種以上の害虫防除成分を薬剤保持材に保持して用いることができる。
【0022】
これらのうち、エンペントリン、プラレトリン、レスメトリン、エスバイオール、フラメトリン、テラレスリン、及びトランスフルスリンが特に好ましい。さらに前記条件の有機リン系、カーバメイト系、昆虫成長抑制剤(IGR,JH)など害虫防除成分を単独又は組み合わせて用いることに何ら制限はされない。また、これらの類縁体も用いられる。
【0023】
ファン15は、複数枚の傾斜羽根を駆動軸7aに放射状に設けて形成してある。従って、ファン15と直流モータ7とは、所謂軸流式送風手段を構成する。この他、送風手段としては、駆動軸7aに平行な方向に多数の羽根を円筒状に設け駆動軸7aと直交する方向へ送風を行う所謂多翼式送風手段(シロッコファン)であってもよい。
【0024】
これらファン15の重量としては、電池駆動可能な負荷との関係から30グラムよりも軽量のものが適当であり、その例を示すと、プロペラファンでは3〜17グラム程度、シロッコファンでは7〜15グラム程度のものが挙げられる。さらに、ICを内蔵するブラシレス軸流ファンタイプのもの等を使用することができる。以下に上記条件を満たすファンの例を示す。
【0025】
Figure 0003802196
【0026】
本実施形態に示す軸流式送風手段の場合は、吸気口11から吸気される外気の流速は、ファン15の中心部付近ほど遅く、外縁部に近づくに従って速くなる特性を有する。従って、薬剤保持材17に当たる空気量は、薬剤保持材17の中心部付近では少なく、外縁部に近づくに従って多くなるため、揮散性薬剤の拡散量が薬剤保持材17の各部において不均一となる場合もある。
【0027】
このため、ファン15と薬剤保持材17との間の風路には、平板を交差して設けた整流板を設けるようにしても良い。整流板は、このような軸流式送風手段の特性によって生じた不均一な空気を整流し、薬剤保持材17の各部における風量を均一に是正することができる。薬剤保持材17に当たった空気には薬剤保持材17から薬剤の有効成分が入り、有効成分の入った空気は排気口13から装置外部へと拡散、放出されることとなる。なお、整流板を別途設ける他、薬剤保持材17に整流機能を持たせたり、若しくは、整流板に薬剤保持機能を持たせるようにすることもできる。
【0028】
なお、本実施形態では、薬剤保持材17の設置位置をファン15の排気側としたが、薬剤保持材17はファン15の吸気側に設置するものであってもよい。
【0029】
上述のように構成した害虫防除装置1によれば、加熱を必要としないので、火災の危険性がなく、広い空間に速やかに有効量の害虫防除成分をリリースし拡散することができ、且つその効果が長時間にわたり維持できるので、害虫を有効に防除することができる。
また、電池を用いた直流モータ駆動方式であるため、設置場所の制約を受けることがなく、利便性を向上させることができる。
【0030】
【実施例】
次に、上述の実施形態による害虫防除装置の実施例を説明する。
なお、実施は、以下の条件に基づいた。
【0031】
(実施例1)
薬剤保持材は、ハニカム形状の紙(ダンボール)とし、縦66mm×横66mm×厚さ15mmのものを使用した。
薬剤としては害虫防除成分のトランスフルスリンを用い、上記薬剤保持材に2グラム含有されるように処理した。
【0032】
直流モータは、無負荷時の消費電流量が100mA以下の直流モータとして、無負荷時の消費電流が25mAのものを使用した。
ファンは、直径58mm、翼巾23mmのシロッコファンを用いた。
電池は、単1アルカリ電池2個を直列で使用した。
比較として、無負荷時の消費電流量が160mAの直流モータを上記と同じ条件で用いた。
【0033】
本発明の無負荷時の消費電流量が25mAの直流モータを用いた場合は、比較の無負荷時の消費電流量が160mAの直流モータに比べ、長期間にわたり使用が可能であり、かつトランスフルスリンも十分な揮散量が得られた(図3参照)。
【0034】
(実施例2)
無負荷時の消費電流が6mAの直流モータと直径58mm、翼巾23mmのシロッコファンを備えた害虫防除装置に実施例1に示すハニカムを挿着した。この害虫防除装置を単一マンガン乾電池2個直列および比較例として3V定電圧で運転した。運転時間は12時間/日とし30日間運転を行い、トランスフルスリンの揮散量を測定した。この結果、図4に示すように、電池でもトランスフルスリンの揮散量は3V定電圧運転と略同等の安定した揮散量が長期に及び得られた。
【0035】
この条件での風量は2リットル/sec、揮散量1.5mg/hrであった。
【0036】
(実施例3)
実施例2の害虫防除装置にトランスフルスリン1gを処理したハニカム(縦66mm×横66mm×厚さ15mm)を挿着し、単2マンガン電池2個を直列に接続し、1日12時間、2分毎にオンオフを繰り返し、30日間運転した。この期間中、トランスフルスリンの揮散量を測定した。
【0037】
実施例2で得られたと同様にトランスフルスリンは30日間安定して有効量の揮散が得られた。
【0038】
次に、実施例の害虫防除装置を運転してアカイエ蚊雌成虫に対する効力を評価した結果を図5及び表1に基づき説明する。
【0039】
・試験方法
図5に示す縦2.5×横3.5×高さ2.6m=22.8m3 の容積を有する試験室31にて行った。
害虫防除装置1a(上述の実施形態に係る害虫防除装置1と同等のもの)を床面の中央に設置する。試験室31の4隅に供試虫約15匹を入れた25cm立方のステンレス網で作ったケージ33を床面から0.75及び1.5mの高さに2箇所ずつ対角方向にセットする。
【0040】
供試虫セット後、時間の経過に伴ってノックダウンする個体数を観察し、2時間後供試虫を別の清潔なポリ容器に移し、25°C前後の別の部屋で1%砂糖水を与え、24時間後の死虫数を観察し、致死率を求めた。
【0041】
この条件での風量は2リットル/sec、揮散量0.4mg/hrであった。
なお、トランスフルスリンの揮散量を測定するため、有効成分を、25±1°Cに調整した室内で補集し、捕集した有効成分を分析した。なお、内部標準としてフタル酸ジブチルを用い、ガスクロマトグラフィーで分析した。なお、表中の値は4つの平均値である。
【0042】
【表1】
Figure 0003802196
【0043】
以上の試験結果を表1に示す。
表1よりKT50値が約43分、KT90値が約58分であり、比較の液体電子蚊とり器より優れたノックダウン効果を示し、致死率も90%以上と高い値を示した。
また、害虫防除装置1aは各通電経過時点の何れにおいても安定したノックダウン効果と致死効果を示した。また、揮散量を0.2mg/hrとしたときにも十分な殺虫効果が得られた。
【0044】
更に、害虫防除装置1aでは、強制的な送風により薬剤がすばやくリリースされるため、従来の蒸散装置に比べて、広い空間に対しての薬剤の拡散が速くなる等の効果が期待できることが知見できた。
【0045】
(実施例4)
図6は、本願発明の害虫防除装置の小型軽量化を図るため、特に、シロッコファンに代えてプロペラファンを用いたものである。なお、この装置は、センサ、タイマ等を有する制御回路19を備えている。
すなわち、薬剤保持材は、ハニカム形状の紙(ダンボール)とし、縦60mm×横60mm×厚さ5mmのものを使用した。
【0046】
上記薬剤保持材に薬剤を1グラム含有されるように処理した。
直流モータは、型番RF−330−TK(マブチモーター株式会社製)を使用した。
ファンは、ICファン0610用φ60mmプロペラ(株式会社シコー技研製)を用いた。
【0047】
電池は、単1アルカリを使用した。
【0048】
直径60mmプロペラファンは直径60mmシロッコファンに比して同じ回転数での風量が多く、厚さも6mmと薄く、またシロッコファンのような外枠も必要ないため、ファンを小型化できる利点がある。
【0049】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る害虫防除装置によれば、チャンバと、該チャンバの両端に設けた吸気口と排気口と、前記チャンバの内部に設けられ前記吸気口から吸気した外気を前記排気口から排気するファンと、該ファンを、電圧3Vで、無負荷時の消費電流量が25mA以下で駆動する直流モータと、該直流モータへ電源を供給する電池と、前記ファンと前記排気口との間に設けられ難揮散性の害虫防除成分を保持した薬剤保持材と、を備え、前記ファンは、ファン直径が74mm以下、且つファン重量が30gよりも軽量であり、前記排気口から排気される風量は、0.2リットル/sec〜6リットル/secであるので、設置場所の制約を受けず、利便性を向上させることができる。また、加熱を必要としないので、火災の危険性がなく、広い空間に速やかに害虫防除成分を有効量拡散することができる。また、電池駆動により十分な薬剤揮散量及び長時間運転が可能となり、経済性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る害虫防除装置の概略構成図である。
【図2】図1の害虫防除装置に用いる薬剤保持材を示す斜視図である。
【図3】無負荷消費電流と揮散量とを比較するための図である。
【図4】揮散量と運転時間との関係を示す説明図である。
【図5】試験の実施を説明する模式図である。
【図6】害虫防除装置の他の実施例を示す分解構成図である。
【符号の説明】
1 害虫防除装置
3 電池
7 直流モータ
9 チャンバ
11 吸気口
13 排気口
15 ファン
17 薬剤保持材

Claims (3)

  1. チャンバと、
    該チャンバの両端に設けた吸気口と排気口と、
    前記チャンバの内部に設けられ前記吸気口から吸気した外気を前記排気口から排気するファンと、
    該ファンを、電圧3Vで、無負荷時の消費電流量が25mA以下で駆動する直流モータと、
    該直流モータへ電源を供給する電池と、
    前記ファンと前記排気口との間に設けられ難揮散性の害虫防除成分を保持した薬剤保持材と、を備え、
    前記ファンは、ファン直径が74mm以下、且つファン重量が30gよりも軽量であり、
    前記排気口から排気される風量は、0.2リットル/sec〜6リットル/secであることを特徴とする害虫防除装置。
  2. 前記ファンは、回転中心軸を中心に複数の翼部を放射状に設けたものであることを特徴とする請求項記載の害虫防除装置。
  3. 前記薬剤保持材は、前記チャンバ内の気流方向に開口した通気口を前記気流方向に直交する面方向に複数並設したハニカム形状、網形状、スリット形状、格子形状及び開孔を設けた紙の何れか一つであり且つ前記薬剤を保持することのできる無機質又は有機質の成型材料からなることを特徴とする請求項記載の害虫防除装置。
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