JP2004305692A - 太陽電池を用いた薬剤揮散装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池を用い、少ないエネルギーで効率良く薬剤を揮散させうる構成となし、屋外のみならず室内でも適用できる、有用かつ実用的な薬剤揮散装置の提供。
【課題の解決手段】装着された薬剤含浸体からファンの風力により薬剤を揮散させる薬剤揮散装置において、
(a)ファンを駆動するモーターの無負荷時の回転数が500〜3000回転/分で、その時の定常作動電流が3mA〜20mAであり、
(b)かつ、ファンを駆動させた状態のモーター負荷時の定常作動電流が、モーター無負荷時の定常作動電流の1.2〜10倍となるようにファンが形成されており、
(c)更に、このモーターの作動用電源としての太陽電池が、0.05〜1.5Wの供給電力を有することを特徴とする太陽電池を用いた薬剤揮散装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池を用いたファン式の薬剤揮散装置に関するものである。
従来より殺虫等の目的で種々の薬剤揮散装置が開発されているが、これには、常温でファンなどの風力により薬剤を揮散させる方式と、加熱して薬剤を蒸散させる方式がある。前者は乾電池を電源とする携帯用が主体で、一方、後者の蚊取線香、電気蚊取マット、液体蚊取のうち、電気蚊取マットと液体蚊取は交流電源を使用し室内の蚊防除用として愛用されている。なお、電気蚊取マットは、殺虫成分を含浸させた繊維質製マットを、該マットと略同形状の放熱板上に載置し、通電により加熱(放熱板の中心部の温度は140〜180℃)して殺虫成分を蒸散させるもので、一方、薬液ボトル中に吸液芯を浸漬し、芯上部を加熱して薬液を加熱蒸散させる液体蚊取の場合、芯上部を間接加熱する構成のため発熱体の温度は電気蚊取マットに比べて若干低くなっている。
ところで、乾電池や交流電源は主に地下埋蔵資源に由来するエネルギー源であり、将来的にその枯渇が懸念されている。これに対し、太陽光発電に利用される太陽光は無尽蔵であるだけでなく、クリーンなエネルギー源でその開発が期待されているが、薬剤揮散装置への利用については、実開昭58−115979号公報や実開昭61−182273号公報にそのアイデアの記載があるのみで具体的な開示は全く知られていない。
実開昭58−115979号公報 実開昭61−182273号公報
常温でファンなどの風力により薬剤を揮散させる方式において高い効果を得るためには、十分量の薬剤をより遠くへ揮散させる必要があり、乾電池を電源とする携帯用の場合限界がある。また長時間にわたって薬剤を安定して揮散させるためには大量の乾電池を必要とし非常に不経済であった。
薬剤の拡散性を高め優れた効果を得るための方策として、(1)ファンを駆動するモーターの回転数を上げる、(2)ファンの形状を大きくするなどして空気を多量に取り入れる、などが考えられる。しかしながら、モーターの回転数を高めたりファンの形状を大きくした場合、高い効果が得られるが、モーターへの負荷が増大して消費電流値が高くなり、その結果持続時間が短くなるという問題が生じる。
一方、逆に長時間にわたって薬剤を揮散させようとすれば、モーターの消費電流をなるべく低く抑える必要があるが、そのためには、(1)モーターの回転数を下げる、(2)ファンの風の抵抗を小さくして空気抵抗を減少させる、などが考えられる。しかしながら、モーターの回転数を低くしたりファンの空気抵抗を減少させた場合、長時間にわたって薬剤を揮散させうるものの、薬剤の揮散及び拡散性の低下につながり高い効果を得ることが出来ない。
そこで本発明は、エネルギー源として太陽電池を用い、しかも少ないエネルギーで効率良く薬剤を揮散させうる構成となして前述の課題を解決し、屋外のみならず室内でも適用できる、有用かつ実用的な薬剤揮散装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意研究を行い、ファンを駆動させるモーター用電源として太陽電池を用い、更にモーターの無負荷時の回転数、ならびに負荷時と無負荷時の消費電流値の倍率を一定の範囲内に設計した薬剤揮散装置が極めてすぐれた薬剤揮散性能を示すことを知見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の太陽電池を用いた薬剤揮散装置は、上記課題を解決するために、次のような構成を採用する。
(1)装着された薬剤含浸体からファンの風力により薬剤を揮散させる薬剤揮散装置において、
(a)ファンを駆動するモーターの無負荷時の回転数が500〜3000回転/分で、その時の定常作動電流が3mA〜20mAであり、
(b)かつ、ファンを駆動させた状態のモーター負荷時の定常作動電流が、モーター無負荷時の定常作動電流の1.2〜10倍となるようにファンが形成されており、
(c)更に、このモーターの作動用電源としての太陽電池が、0.05〜1.5Wの供給電力を有することを特徴とする太陽電池を用いた薬剤揮散装置。
(2)電圧が1.0〜6.0Vで、かつ蓄電量が50mAh〜12000mAhの蓄電池を備え、太陽電池からの電力を蓄電可能に構成した(1)記載の太陽電池を用いた薬剤揮散装置。
(3)薬剤含浸体を収納するカートリッジにファンを付設し、このファン付きカートリッジを回転させてファンの風力と遠心力により薬剤を揮散させる方式を採用するとともに、
(d)モーター無負荷時の回転数が500〜1800回転/分で、その時の定常作動電流が3mA〜10mAであり、
(e)かつ、ファンを駆動させた状態のモーター負荷時の定常作動電流が、モーター無負荷時の定常作動電流の1.2〜5倍となるようにファンが形成されている(1)又は(2)記載の太陽電池を用いた薬剤揮散装置。
本発明の太陽電池を用いた薬剤揮散装置は、薬剤の揮散性能にすぐれるのはもちろん、クリーンなエネルギー源である太陽光を利用するので環境保全の点でメリットが大きく、害虫防除用、あるいは消臭用、芳香用など種々の用途で極めて実用的かつ有用性が高い。
本発明の太陽電池を用いた薬剤揮散装置はファン式であり、ファンを駆動するモーターの無負荷時の回転数は500〜3000回転/分に設定される。このモーターを作動するために必要な電流は、初期値として40mA程度、定常作動電流として3mA〜20mA程度で、更に、ファンを駆動させた状態のモーター負荷時の定常作動電流が、モーター無負荷時の定常作動電流の1.2〜10倍の範囲になるようにファンを形成する。
かかる電力を供給するため本発明の薬剤揮散装置には、供給電力が0.05〜1.5W、動作値として10mA〜800mAの太陽電池が設置される。尚、太陽電池の種類としては、結晶系シリコン太陽電池及びアモルファスシリコン太陽電池、その他に化合物半導体太陽電池や有機半導体太陽電池などがあげられるが、化合物半導体に使用する元素の資源量や有機半導体のエネルギー変換効率、更にはコストなどを考慮すると結晶系シリコン太陽電池またはアモルファスシリコン太陽電池がより実用的である。
また、通常、太陽電池は薬剤揮散装置の表面に装填されるが、太陽電池への日射量をより多くするために脱着可能にし、日当たりの良い屋外に設置したり、窓や屋根に取り付けるようにしてもよい。更に、可動式にして角度や向きを調節することも出来るがこれらの方法に限定されるものではない。なお、その太陽電池の面積は10cm2〜200cm2程度が適当である。
また、本発明の薬剤揮散装置では、昼間は太陽電池からの供給電力をそのまま使用して、ファンを駆動することもでき、一方、夜間や別の日などに使用する場合には、装置作動前に予め蓄えておくか、もしくは作動時の余剰電力を蓄えるために蓄電池を備えるのが一般的である。蓄電池の種類としては、例えばNiバッテリー、Ni−Cdバッテリー、Ni−MHバッテリーなどがあげられるが、充電性能に支障をきたさない限りこれらに限定されない。また、蓄電池の容量としては、電圧が1.0〜6.0Vで、蓄電量が50mAh〜12000mAh、好ましくは50mAh〜5000mAhの範囲のものが使いやすい。通常、起動に必要な電力を太陽電池から蓄電池に充電後使用を開始し、以後は、使用時の季節や天候等にも左右されるが、太陽電池からの供給電力で蓄電量を調節しつつ作動を継続できるように設計するのがよい。
なお、電源として太陽電池に加え、交流電源、蓄電池、あるいは補助的に乾電池も併用可能な構成を採用することもできる。例えば、屋外では太陽電池から電力供給を受け、一方室内では、交流電源からACアダプターを介して作成された直流電源を使用するように設計すれば効率的である。更に、交流電源から充電器を介して作成された直流電源を蓄電池に充電出来るようにすることも可能である。
また、乾電池の使用はできるだけ抑えられるべきであるが、薬剤揮散装置内に収納スペースが確保できるのであれば、充電が間に合わない予定外の携帯に備え、乾電池の併用も有用である。
本発明で用いられる薬剤含浸体としては、平均外径が2mm〜10mmの粒状もしくは略粒状の紙、パルプ、セルロース系含浸担体を通気部を有するドーナツ状カートリッジに収納したものや、ハニカム状に形成した紙、パルプ、セルロース系含浸シートなどがあげられる。含浸担体を収納したカートリッジは、そのまま静止状態でファンからの風力を当ててもよいが、カートリッジをも回転させるようにすれば含浸担体に遠心力が付与されより効率的な揮散性能を奏しえる。また、カートリッジの材質はポリエステルなどの薬剤非吸着性のものが好ましく、更に成型性や揮散性能の点からファンをドーナツ状カートリッジの内側に一体的に形成するのがよい。かかるカートリッジ回転方式を採用することによって、モーター無負荷時の回転数を500〜1800回転/分に減速させ、定常作動電流を3mA〜10mAとなし、更にモーター負荷時の定常作動電流をモーター無負荷時定常電流の1.2〜5倍に抑えても十分な効果(例えば殺虫効果)を得ることが可能となり、エネルギーの有効利用の観点から好適である。
ファン方式の薬剤含浸体に配合される薬剤としては、揮散性の高いピレスロイド殺虫剤、殺ダニ剤、忌避剤、防虫香料(ヒノキチオール、カルボン、サフロール、シトロネロール、ケイ皮アルデヒドなど)、抗菌剤、消臭剤、芳香剤などがあげられる。薬剤の含浸に際しては、必要に応じ溶剤、希釈剤、界面活性剤、分散剤、安定剤、徐放化剤、帯電防止剤などを適宜配合してもよい。
なお、上述のピレスロイド殺虫剤は、25℃における蒸気圧が1〜50mPaのシクロプロパンカルボン酸エステル系ピレスロイド殺虫剤が好ましく、かかるピレスロイド殺虫剤としては、例えば、一般式(I)
Figure 2004305692


(式中、X及びYは同一又は相異なって水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はトリフルオロメチル基を表し、Zは水素原子、フッ素原子、メチル基、メトキシメチル基又はプロパルギル基を表す)で表されるフッ素置換ベンジルアルコールエステル化合物を例示することができる。
一般式(I)で表される化合物の具体例としては、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート(以後、化合物Aと称す)、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート(以後、化合物Bと称す)、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシレート(以後、化合物Cと称す)、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート(以後、化合物Dと称す)、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート(以後、化合物Eと称す)、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジフルオロビニル)シクロプロパンカルボキシレート(以後、化合物Fと称す)、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート(以後、化合物Gと称す)、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート(以後、化合物Hと称す)、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2−クロロ−2−トリフルオロメチルビニル)シクロプロパンカルボキシレート(以後、化合物Iと称す)、又は4−プロパルギル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート(以後、化合物Jと称す)をあげることができる。これらの化合物は一種類を使用してもよいし、又は二種類以上の化合物を組み合わせて使用してもよい。なお、一般式(I)で表される化合物には、その不斉炭素や二重結合に基づく光学異性体や幾何異性体が存在するが、これらの各々やそれらの任意の混合物の使用も本発明に含まれるのは勿論である。
前記ピレスロイド殺虫剤の配合量は、薬剤含浸体1個あたり50mg以上で、1時間あたりの殺虫剤揮散量を0.05〜1.0mgとし、延べ180時間以上殺虫効力を持続するように設計するの適当である。
本発明の太陽電池を用いた薬剤揮散装置には、通常蓄電池からの電流が太陽電池に逆流しないように制御する逆流防止ダイオードや、一定容量以上の充電を抑制するための過充電防止装置、更に一定以容量以上の放電を制御するための過放電防止装置などが配設される。また、太陽電池に蓄電する場合、日差しのあたる屋外に設置されることを考慮し、薬剤が直接直射日光に曝されないよう薬剤の遮光対策及び雨やホコリの侵入防止対策などが備えられる。また、太陽電池の電力供給が不足を生じない限り種々の付加機能を装填することができ、例えば、CPU(中央処理装置)を内蔵し、薬剤残量表示機能や、太陽電池ならびに蓄電池の電圧残量表示機能を備えたり、あるいは光センサーが使用環境の照度を認識してモーターを動作させる機能や、これらが動作中であることを表示するLEDランプなどを装填してもよい。
こうして得られた本発明の太陽電池を用いた薬剤揮散装置は、薬剤の揮散性能にすぐれるのはもちろん、クリーンなエネルギー源である太陽光を利用するので環境保全の点でメリットが大きい。そして、薬剤として殺虫剤を用いた場合、室内はもとより、キャンプのテント内や車内、犬小屋、携帯用として、ハエ、ゴキブリ、屋内塵性ダニ類などの衛生害虫や、蚋、ユスリカなどに対して優れた防除効果を奏し、その他誘虫灯やライトトラップ、あるいは消臭用、芳香用においても極めて実用的でかつ有用性が高い。
次に、具体的実施例に基づいて、本発明の太陽電池を用いた薬剤揮散装置を更に詳細に説明する。
図1は、本発明の薬剤揮散装置1の一実施例の斜視図を、また図2は、その中央断面図を示す。
平均外径が約3mmのセルロース系担体2[製品名:ビスコパール(レンゴー株式会社製)]1.2gに、化合物H(25℃における蒸気圧:1.9mPa)200mgを含む灯油溶液を含浸させ、シロッコファン3と一体化させた通気性カートリッジ4に収納した。0.5Wの電力供給能力を有する太陽電池(60cm2)5を薬剤揮散装置1の表面に取り付け、装置内に2.4V(1.2Vを2本)のNi−Cd蓄電バッテリー6を内蔵した。また、モーター(7)の無負荷時の回転数は1500回転/分で、その時の定常作動電流は5mAであった。更に、かかる構成におけるモーター負荷時の定常作動電流は、モーター無負荷時の定常作動電流の2.3倍で、その時の回転数は1400回転/分であった。前記通気性カートリッジ4を装填し、シロッコファン3による風力とカートリッジ4自体の回転による遠心力の作用で薬剤を揮散させるタイプの本発明の薬剤揮散装置1を得た。なお、図中、8は電源スイッチ、9はLEDランプ、10は薬剤有効期間表示具、11は前記機能を制御するCPU(中央処理装置)、12は揮散口、13は充電器ジャックを示す。
この薬剤揮散装置1を日差しのあたる屋外でしばらく充電後起動させ、その後12時間にわたり犬小屋で吊り下げ使用した。太陽電池5からの電力供給は十分で、使用中モーター7は正常に駆動し、一部余剰電力は蓄電された。また、夜間は6畳の部屋に持ち込み、交流電源に接続し充電器を介して作成される直流電源に切り替えてヒト用にも使用できたが、この際蓄電された余剰電力は翌日雨天でも犬小屋での使用に利用可能で、極めて効率的であった。本薬剤揮散装置1は、蚊に対して延べ20日間以上にわたり高い防除効果を示し、実用的かつ経済的な薬剤揮散装置であることが確認された。
図3は本発明の他の実施例の薬剤揮散装置21の中央断面図を示す。
直径約7cm、厚さ約1cmのハニカム状セルロース系担体22に、抗菌剤・イソシアン酸アリル1.0gとリラックスグリーン系香料(青葉アルコール、青葉アルデヒド配合)1.0gを含むエタノール溶液を含浸させた。薬剤揮散装置21の表面に、0.3Wの電力供給能力を有する太陽電池(40cm2)23を取り付け、装置内にはシロッコファン24とともに、3.6V(1.2Vを3本)のNi−Cd蓄電バッテリー25を内蔵した。モーター(26)の無負荷時の回転数は1800回転/分で、その時の定常作動電流は6mAであった。更に、かかる構成におけるモーター負荷時の定常作動電流は、モーター無負荷時の定常作動電流の2.0倍で、その時の回転数は1600回転/分であった。得られた本発明の薬剤揮散装置21は、シロッコファン24による風力で薬剤を揮散させるタイプで、図中、27は電源スイッチ、28はLEDランプ、29は揮散口を示す。
この薬剤揮散装置21を車の後部ウインドウの隅に取り付け、しばらく充電後使用した。太陽電池23からの電力供給は十分で、車内では常に除菌・消臭効果と緑の香料によるリラックス効果が漂った。
実施例1ならびに実施例2に準じて表1に示す各種薬剤揮散装置を作製した。薬剤として殺虫成分の化合物B(200mg)を用い、薬剤含浸体を含むカートリッジを回転させるタイプでは平均外径が約3mmのセルロース系担体に、一方、薬剤含浸体静置タイプの場合、直径約7cm、厚さ約1cmのハニカム状セルロース系担体に該薬剤を含浸させた。また、蓄電池としては、Ni−Cd蓄電バッテリー2.4V(1.2Vを2本)を内蔵した。
夏季晴天時、屋外で8時間充電した各種薬剤揮散装置を夜間6畳部屋にて使用し、1回充電分での使用時間と殺虫効力を評価した。
(1) 使用時間: ○;24時間以上、△;8〜24時間、×;8時間以下
(2) 殺虫効力: ○;市販の蚊取リキッドと比べてすぐれる、△;ほぼ同等、
×;劣る
Figure 2004305692

試験の結果、本発明の太陽電池を用いたファン式の薬剤揮散装置は、薬剤揮散性能ならびに殺虫効力ともにすぐれた。
これに対し、比較例1のように、モーター無負荷時に対する負荷時の消費電流値の倍率を一定の範囲内に設定しても、太陽電池の能力が0.05W未満の装置は使用可能時間が短く、また、比較例4のように、モーターの回転数が3000回転/分を超える装置では、モーターの負荷時と無負荷時の消費電流値の倍率は10を超える値となり、同じく使用可能時間が短かくなった。一方、比較例3の如く、モーターの回転数が500回転/分未満では、モーターの負荷時と無負荷時の消費電流値の倍率が1.2未満となり拡散力が低下する結果、殺虫効力が劣り不適当であった。また、太陽電池の能力が1.5Wを超える装置(比較例2)は、太陽電池の器具への装填が難しく実用的でなかった。
本発明の太陽電池を用いた薬剤揮散装置は、薬剤の揮散性能にすぐれ、クリーンなエネルギー源である太陽光を利用するので環境保全の点でメリットが大きく、害虫防除用、消臭用、芳香用等以外の用途でも実用化が可能である。
本発明の太陽電池を用いた薬剤揮散装置の一実施例の斜視図である。 その中央断面図である。 本発明の太陽電池を用いた薬剤揮散装置の他の実施例の中央断面図である。
符号の説明
1:薬剤揮散装置、
2:含浸担体、
3:シロッコファン、
4:通気性カートリッジ、
5:太陽電池、
6:Ni−Cd蓄電バッテリー、
7:モーター、
8:電源スイッチ、
9:LEDランプ、
10:薬剤有効期間表示具、
11:CPU、
12:揮散口、
13:充電器ジャック
21:薬剤揮散装置、
22:含浸担体、
23:太陽電池、
24:シロッコファン、
25:Ni−Cd蓄電バッテリー、
26:モーター、
27:電源スイッチ、
28:LEDランプ、
29:揮散口

Claims (3)

  1. 装着された薬剤含浸体からファンの風力により薬剤を揮散させる薬剤揮散装置において、
    (a)ファンを駆動するモーターの無負荷時の回転数が500〜3000回転/分で、その時の定常作動電流が3mA〜20mAであり、
    (b)かつ、ファンを駆動させた状態のモーター負荷時の定常作動電流が、モーター無負荷時の定常作動電流の1.2〜10倍となるようにファンが形成されており、
    (c)更に、このモーターの作動用電源としての太陽電池が、0.05〜1.5Wの供給電力を有することを特徴とする太陽電池を用いた薬剤揮散装置。
  2. 電圧が1.0〜6.0Vで、かつ蓄電量が50mAh〜12000mAhの蓄電池を備え、太陽電池からの電力を蓄電可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池を用いた薬剤揮散装置。
  3. 薬剤含浸体を収納するカートリッジにファンを付設し、このファン付きカートリッジを回転させてファンの風力と遠心力により薬剤を揮散させる方式を採用するとともに、
    (d)モーター無負荷時の回転数が500〜1800回転/分で、その時の定常作動電流が3mA〜10mAであり、
    (e)かつ、ファンを駆動させた状態のモーター負荷時の定常作動電流が、モーター無負荷時の定常作動電流の1.2〜5倍となるようにファンが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池を用いた薬剤揮散装置。
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