JP3783190B2 - 電池式殺虫剤蒸散装置および殺虫剤蒸散方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池式殺虫剤蒸散装置、およびこれを用いた殺虫剤蒸散方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、殺虫剤等の薬剤を含浸させたマットを加熱して該マット中の薬剤を蒸散させる装置、例えば電気蚊取器が知られている。これらの装置は、アレスリン、フラメトリン、プラレトリン等の殺虫剤を含浸させたマットを150〜180℃に加熱し、約12時間にわたり殺虫成分を蒸散させるもので、100〜200Vの交流電源を必要とするため、使用場所が屋内に制限されるという欠点を有していた。
一方、電源や電源用コードを使用できない屋外用の防虫、殺虫剤として蚊取線香があるが、火気を用いるという問題は避けられない。このため、金属触媒を使用し、ベンジン、LPG、固形メタノール等の気化燃料を用いる、いわゆる白金カイロを殺虫剤蒸散に応用する試みが研究されたことがあるが、メタノールの毒性、気化燃料の火災に対する安全性、さらに温度コントロールの困難さ等から実用化には至らなかった。
【0003】
また、交流電源の替わりに、乾電池や蓄電池を用いるという発想も以前からあったが、従来の100V用電気蚊取器で発熱手段として使用されている無機PTC(無機PTC:主としてチタン酸バリウムと酸化鉛等から構成される正特性サーミスタ)に乾電池を繋いだ場合、所望の発熱性能を得ることはできなかった。一方、唯一可能な自動車用鉛蓄電池については、走行中に充電することができるため、目的を達することができるが、その用途は自動車に限られ、しかも容量が大きすぎて汎用品には程遠いものであった。そこで、乾電池や蓄電池を利用し、かつ満足のいく発熱持続時間を得るためには、従来の放熱板温度(150〜180℃)を130℃以下に下げ消費電力を抑えることが必要とされるが、従来の無機PTCでは抵抗値をあるレベル以下に低くできないため、所望の温度を得ることは極めて困難と考えられていた。
本発明者は発熱手段として無機PTCの替わりに、熱可塑性ポリオレフィン樹脂とカーボンの混合物からなる有機PTCを用いた電池式殺虫剤蒸散装置を開発し、その技術を特開平8−23851号公報において開示したが、無機PTCと比べると経済性の点で不利であり、改良の余地があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記現状に鑑み、本発明は、乾電池や蓄電池を利用する殺虫剤蒸散装置において、放熱板の温度を90〜130℃に下げ、満足のいく発熱持続性を奏し得ると共に、より経済性に優れた電池式殺虫剤蒸散装置、ならびにこれを用いた殺虫剤蒸散方法を実現することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、請求項1の発明は、殺虫剤と接するように配設された放熱板と、電池を用いた発熱手段を具備し、該放熱板の表面温度を90〜130℃に加熱して殺虫剤を蒸散させる電池式殺虫剤蒸散装置において、
前記発熱手段は、無機化合物を主成分とする無機PTC(正特性サーミスタ)の厚みを0.8〜1.2mmとし、その上下に電極板を配設してなる発熱体ユニットと、全容量が2〜7Vの電池を繋いで構成され、この発熱手段の初期抵抗値は1〜10Ωであり、さらに殺虫剤として20℃における蒸気圧が1.0×10-4mmHg以上であるシクロプロパンカルボン酸エステル系ピレスロイドを用いた電池式殺虫剤蒸散装置に係るものである。
すなわち、本発明は、従来乾電池との組合せでは適用困難と考えられていた無機PTCをあらゆる角度から見直し、電池式殺虫剤蒸散装置への適用を可能としたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記無機PTCの直径を6〜10mmにし、前記放熱板と上面に位置する電極板を兼用させたものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記無機PTCを収納するヒーターケースの材質を耐熱発泡樹脂にしたものである。
請求項4の発明は、殺虫剤に接するように配設された放熱板と、電池を用いた発熱手段を具備する電池式殺虫剤蒸散装置において、
前記発熱手段は、無機化合物を主成分とする無機PTCの厚みを0.8〜1.2mmとし、その上下に電極板を配設してなる発熱体ユニットを、全容量が2〜7Vの電池に繋いで該放熱板の表面温度を90〜130℃に加熱し、20℃における蒸気圧が1.0×10-4mmHg以上であるシクロプロパンカルボン酸エステル系ピレスロイドを蒸散させる殺虫剤蒸散方法に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
請求項1の構成によると、発熱手段として、無機化合物を主成分とする無機PTCの厚みを0.8〜1.2mmとし、その上下に電極板を配設してなる発熱体ユニットを用い、全容量が2〜7Vの電池に繋いで構成したので、初期抵抗値を1〜10Ωに下げることができ、殺虫剤を蒸散させる放熱板温度を90〜130℃に設定することが可能となった。なお、従来の100V用電気蚊取器で使用される発熱体ユニットでは、無機PTCの厚みは少なくとも2.5mmであり、初期抵抗値を所望どおり下げることができない。すなわち、本発明の無機PTCは初期抵抗値を十分下げ得る特性を有し、特定の蒸気圧を有するピレスロイドを適用することによって、性能の優れた電池式殺虫剤蒸散装置を提供する。
【0007】
無機PTCは、チタン酸バリウムや酸化鉛等の無機化合物を主成分とする組成物を加熱焼成して製造され、所望の初期抵抗値を得るためには、その厚みを0.8〜1.2mmにする必要がある。形状、大きさは特に限定されないが、直径6〜10mm程度の円形が好ましい。この無機PTCの上下には電極板を配設して発熱体ユニットを構成する。
また、無機PTCを収納するヒーターケースの材質や形状等も目的に応じ適宜決定し得る。例えば、ヒーターケースの材質として耐熱発泡樹脂の使用は、断熱効果を高めるうえで有用である。また、ヒーターケースの角に4本の細い柱を設けて無機PTCを中空に浮かせる形状を採用すれば、空気断熱によりヒーターケースへに伝わる熱量が低減され、発熱体が発生する熱量を効率的に利用できる。
通常、この無機PTCの上方に、熱源の伝導体で、かつ殺虫剤の受け皿としての放熱板が付設されるが、その形状も何ら限定されない。例えば、上面に位置する前記電極板を放熱板と兼用させてもよく、かかる構成を採用すれば無機PTCの熱量を放熱板に効率的に集中させることができる。
【0008】
本発明で用いられる電池には、乾電池と充電式の蓄電池があり、通常市販品を任意に使用できる。乾電池としては、例えばアルカリ電池、マンガン電池、リチウム電池、水銀電池、酸化銀電池等が挙げられ、一方、充電式の蓄電池として、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル・亜鉛電池、ナトリウム・硫黄電池、鉛蓄電池等を例示できるが、これらに限定されるものではないことはもちろんである。
本発明では、殺虫剤蒸散装置の電池総量として、2〜7V使用される。例えば、1.5Vのアルカリ乾電池を2本直列に繋ぐことにより、90〜130℃の加熱温度を6〜8時間持続させることができ、また、この2本を1組としてそれらを並列に繋げば14〜18時間有効で、性能的にも十分である。
【0009】
また、本発明の殺虫剤蒸散装置では、放熱板の温度が90〜130℃に設定されるため、これに適用される殺虫剤としては、20℃における蒸気圧が1.0×10-4mmHg以上であるシクロプロパンカルボン酸エステル系ピレスロイドが好適である。その代表例を示せば下記のとおりであるが、これらに限定されるものではなく、また、酸部分、アルコール部分の不斉炭素に基づく光学異性体、あるいは幾何異性体が存在する場合は、それらの異性体の単独、もしくは任意の混合物も本発明に包含される。
A)1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル クリサンテマート(以降、エムペントリンと称す)
B)5−プロパルギル−2−フリルメチル クリサンテマート(以降、フラメトリンと称す)
C)5−プロパルギル−2−フリルメチル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(以降、化合物Cと称す)
D)2−メチル−4−オキソ−3−プロパルギル−2−シクロペンテニル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(以降、化合物Dと称す)
E)5−プロパルギル−2−メチル−3−フリルメチル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(以降、化合物Eと称す)
F)2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(以降、化合物Fと称す)
G)2,3,5,6−テトラフルオロベンジル クリサンテマート(以降、化合物Gと称す)
H)2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(以降、化合物Hと称す)
【0010】
これらの殺虫剤には、通常、BHT、DBH、BHA、ヨシノックス425等の安定剤、揮散調整剤、香料、着色料、石油等の溶剤が適宜配合される他、必要に応じて殺菌剤、抗菌剤、殺ダニ剤、消臭剤等の他の種類の薬剤を混合し、多目的組成物を得ることもできる。
【0011】
請求項2の構成によれば、無機PTCの直径を6〜10mmにし、前記放熱板と上面に位置する電極板を兼用させたので、発熱体の熱量の効率性等、性能上より有用な電池式殺虫剤蒸散装置を提供する。
請求項3の構成によれば、無機PTCを収納するヒーターケースの材質として耐熱発泡樹脂、例えば発泡ABS樹脂、発泡PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、発泡ナイロン樹脂等を採用したので、発熱体の熱量の効率利点の点でより優れている。
請求項4の構成によれば、請求項1記載の電池式殺虫剤蒸散装置を用いた有用な殺虫剤蒸散方法が提供される。通常、殺虫剤は放熱板に接するように適用されるが、その手段として種々の方法が可能である。例えば、殺虫剤配合液を適当な分注手段を用いて、パルプ、リンター等からなるマットに含浸させ、これを放熱板に載置する、いわゆる蚊取マット方式の他、放熱板をバット状となして、殺虫剤もしくは殺虫剤配合液をこれに直接注加する、いわゆるバーベキュー方式、さらには適当な吸液芯を用いて殺虫剤配合液を吸いあげると共に、吸液芯の先端を放熱板に接触させる、いわゆる吸上方式等を例示でき、特に制限されないが、これらの方式の中では蚊取マット方式が最も適している。
【0012】
而して、本発明の電池式殺虫剤蒸散装置の上方に設けられた放熱板に殺虫剤を適用し、本発明が特徴とする無機PTCを、装置内部に収納した乾電池、あるいは充電式の蓄電池に繋いで放熱板温度を90〜130℃に加熱すれば、殺虫成分が時間と共に蒸散し、高い殺虫、防虫効果を広い区域、かつ長時間にわたって持続することができる。すなわち、本発明は、電池を用いるため、屋外でも手軽で簡単に使用でき、しかもコスト的にも極めて実用的な電池式殺虫剤蒸散装置および殺虫剤蒸散方法を提供するものである。
なお、本発明の電池式殺虫剤蒸散装置の形状、大きさは全く任意であり、放熱板、無機PTC、電池等の前記必須部材の他、従来の電気蚊取器に準じて、スイッチ、通電ランプ、マット固定部材等を適宜付設してもよいことはもちろんである。
【0013】
【実施例】
次に、本発明の電池式殺虫剤蒸散装置および殺虫剤蒸散方法が優れたものであることをより明らかにするために、実施例および試験例を用いて詳述する。
【0014】
実施例1
本発明の電池式殺虫剤蒸散装置の一実施例を図1に示す。1は12×16mm、厚さ0.7mmのパルプ製マットで、20℃における蒸気圧が1.0×10-4mmHg以上であるシクロプロパンカルボン酸エステル系ピレスロイドが含浸されている。2は蒸散装置の本体ケースで、マット1を載置する放熱板3(11×14mm)と、放熱板3を加熱する発熱体ユニット4と、電池5を有している。6は接続配線、7はスイッチであり、さらに本体ケース2の底部には通気口8が設けられ、ここから流入した空気が本体ケース内を通って上昇し、マット1からの殺虫成分の揮散を高めるようになっている。放熱板3は下に説明するように発熱体ユニット4の上面の電極板の役目を兼ねることもできる。
なお、発熱体ユニット4は、例えば図3(分解斜視図)および図4(正面断面図)のような構成を有している。ここで、9は無機PTC(円板状,直径8mm,厚み1.0mm)、10は電極板(図3および図4に示す例では、上面の電極板が放熱板3を兼ねている)、11はヒーターケース(発泡ABS樹脂等の耐熱発泡樹脂製)を示すが、もちろんこの構成に限定されず、種々の構成、形状が可能である。
上記の蒸散装置において、エムペントリン60mgを含むマット1を、放熱板3上に載せ、1.5V用アルカリ乾電池2本を直列に繋いだものを1組として2組並列に接続して用いたところ(上記電池は合計4本)、約100℃の温度を約17時間持続することができ、2日間にわたり蚊の防除に有効であった。
【0015】
実施例2
本発明の殺虫剤蒸散装置の別の実施例を図2に示す。図中の符号2〜8は実施例1と同様である。12は殺虫剤配合液を収容するボトルで、この中央部には吸液芯13が装着されている。一方、放熱板3と発熱体ユニット4を含む発熱体部は、屈曲、折曲自在なる係合片14を介して本体ケース2に支持されており、使用開始時に、放熱板3が吸液芯13の上端部と接するように移動される。
上記の蒸散装置において、化合物Cを1.5%含有する薬液を用い、総容量として3Vの乾電池5に接続して使用したところ、約110℃の発熱温度を8時間以上保ち、化合物Cの揮散量も蚊の防除に十分な量であった。
なお、薬剤の蒸散面積を大きくするため吸液芯13を図5のような形状にしてもよいし、天然または合成繊維等からなる布、紙、薄目のフェルト等の薬剤吸液素材15を放熱板3または発熱体ユニット4に直接貼りつけるような構成にしてもよい(図6,7参照)。
【0016】
実施例3
実施例1と同様に構成した蒸散装置を用いた。20×22mm、厚さ0.6mmのパルプ製マットに化合物F50mgを含浸させたものをこの装置に装填し、1.5V用アルカリ乾電池2本を直列に繋いで1組とし、これを2組並列に接続した(上記電池合計4本)。
蚊が多く発生している公園のやぶに、前記蒸散装置2個を約2m離して置き、その中央に人が立って4分間の間に蚊に刺咬された数を数時間毎に調べた。
その結果、本発明の蒸散装置を用いた場合、約8時間にわたりほとんど蚊に刺されることがなったのに対し、蚊防除具を用いないコントロール区では、常に4分間あたり3ヵ所以上の刺咬被害を受けた。
【0017】
試験例1
実施例1に示す電池式殺虫剤蒸散装置を用い、殺虫剤および放熱板の表面温度を種々に変えて以下の揮散試験および効力試験を実施した。
(1)揮散試験:マットから揮散する殺虫成分を経時的にトラップし、1時間あたりの殺虫成分揮散量(mg/H)として求めた。
(2)効力試験:2×2×2mのチャンバーの底面中央に蒸散装置を置き、上方隅にセットした蚊(ケージ入)に対する効力を以下の基準で評価した。dl,d−T80−アレスリン40mgを含有するマットを、従来の100V用電気蚊取器(放熱板温度;約160℃)で蒸散させた場合と比較して、“同等以上”を〇、“やや劣る〜同等”を△、“劣る”を×で示した。これらの試験結果を表1にまとめて示す。
【0018】
【表1】
【0019】
本発明で用いる殺虫剤は、本発明の蒸散装置の放熱板の表面温度が90〜130℃の範囲で有効に揮散し、16時間にわたって蚊に対する高い効力を保持した。一方、上記殺虫剤を90℃より低い温度で用いた場合は揮散性が乏しく(比較例1)、逆に140℃程度まで高めると、成分は短時間で揮散し終わり不適であった(比較例2)。また、アレスリンやプラレトリンは、20℃における蒸気圧がそれぞれ4.2×10-5mmHg、3.5×10-5mmHgと低く、90〜130℃の温度範囲では殺虫効力を奏するに至らなかった(比較例3,4)。
従って、本発明は、電池の使用、特定の無機PTCを活用することによる表面温度の低温化、この温度範囲に適した殺虫剤の選択といった種々の要件を組み合わせて、はじめてなし得たものであるといえる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、発熱手段として、無機化合物を主成分とする無機PTCの厚みを0.8〜1.2mmとし、その上下に電極板を配設してなる発熱体ユニットを用い、全容量が2〜7Vの電池に繋いで構成するとともに、殺虫剤として20℃における蒸気圧が1.0×10-4mmHg以上であるシクロプロパンカルボン酸エステル系ピレスロイドを用いることによって、90〜130℃で殺虫成分を効率的に十分な時間にわたり揮散させうる実用的な電池式殺虫剤蒸散装置およびこれを用いた殺虫剤蒸散方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池式殺虫剤蒸散装置の一実施例を示す断面図。
【図2】本発明の電池式殺虫剤蒸散装置の別の実施例を示す断面図。
【図3】本発明の電池式殺虫剤蒸散装置に用いられる発熱体ユニットの一例を示す分解斜視図。
【図4】本発明の電池式殺虫剤蒸散装置に用いられる発熱体ユニットの一例を示す断面図。
【図5】本発明の電池式殺虫剤蒸散装置に用いられる吸液芯の一例を示す断面図。
【図6】本発明の電池式殺虫剤蒸散装置に用いられる吸液芯と吸液素材の一例を示す断面図。
【図7】本発明の電池式殺虫剤蒸散装置に用いられる吸液芯と吸液素材の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 マット
2 本体ケース
3 放熱板
4 発熱体ユニット
5 電池
6 接続配線
7 スイッチ
8 通気口
9 無機PTC
10 電極板
11 ヒーターケース
12 ボトル
13 吸液芯
14 係合片
15 薬剤吸液素材
Claims (3)
- 殺虫剤と接するように配設された放熱板と、電池を用いた発熱手段を具備し、該放熱板の表面温度を90〜130℃に加熱して殺虫剤を蒸散させる電池式殺虫剤蒸散装置において、前記発熱手段は、チタン酸バリウムを主成分とする無機PTC(正特性サーミスタ)の厚みを0.8〜1.2mm及び直径を6〜10mmとし、その上下に電極板を配設してなり、前記放熱板は前記上面に位置する電極板と兼用される発熱体ユニットと、全容量が2〜7Vの電池を繋いで構成され、この発熱手段の初期抵抗値は1〜10Ωであり、さらに殺虫剤として20℃における蒸気圧が1.0×10-4mmHg以上であるシクロプロパンカルボン酸エステル系ピレスロイドを用いたことを特徴とする電池式殺虫剤蒸散装置。
- 前記無機PTCを収納するヒーターケースの材質が耐熱発泡樹脂であることを特徴とする請求項1記載の電池式殺虫剤蒸散装置。
- 殺虫剤と接するように配設された放熱板と、電池を用いた発熱手段を具備する電池式殺虫剤蒸散装置において、前記発熱手段として、チタン酸バリウムを主成分とする無機PTCの厚みを0.8〜1.2mm及び直径を6〜10mmとし、その上下に電極板を配設してなり、前記放熱板は前記上面に位置する電極板と兼用される発熱体ユニットを、全容量が2〜7Vの電池に繋いで該放熱板の表面温度を90〜130℃に加熱し、20℃における蒸気圧が1.0×10-4mmHg以上であるシクロプロパンカルボン酸エステル系ピレスロイドを蒸散させることを特徴とする殺虫剤蒸散方法。
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