JP3796561B2 - 合成石英ガラスの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無気泡の合成石英ガラスを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
石英ガラスは、紫外光から赤外光までの広い波長範囲の光に対し優れた光透過性を持つこと、熱膨張係数が極めて低いこと、耐熱性に優れること、耐薬品性に優れること等の特徴を有するため、超LSIの製造プロセスで、ウェハーボート、炉心管、遠紫外光用の硝材、マスクサブストレートなどには不可欠の材料として使用されている。
【0003】
石英ガラスの製造方法は、天然水晶を原料として高温でガラス化・溶融して製造する方法、化学的に合成した珪素化合物を原料として高温酸化あるいは加水分解により連続的に石英ガラス塊を製造する直接法、化学的に合成した珪素化合物を原料として高温酸化あるいは加水分解によりスートと呼ばれる微細な二酸化珪素の煤の集合体を作製し、これをガラス化する間接法、ゾルゲル反応によりシリカゲルを製造し、高温で焼結・ガラス化させるゾルゲル法などが知られている。
【0004】
この中で、上記の硝材やマスクサブストレートに使用される石英ガラスは、光学的に均質であること、高い光透過率を持つことが要求されるため、特に、化学合成された珪素化合物を高温酸化・加水分解により連続的に石英ガラス塊を製造する直接法あるいは間接法で製造された合成石英ガラスが主に使用される。
【0005】
このうち、直接法は、例えば酸素、水素を燃焼させることで高温の火炎を生成させ、この高温炎で石英製のインゴットを加熱しながら珪素源原料である珪素化合物を該火炎中に導入して珪素を酸化珪素とし、同時にインゴット表面に連続堆積させて合成石英ガラスを成長させて製造するものである。この方法においては、珪素源原料は高温の酸水素炎中で酸化あるいは加水分解され、スートと呼ばれる非常に微細な石英となる。この石英は酸水素炎で発生する高温によってガラス化され、引き続きインゴット上に堆積し固定されることで、インゴットが連続的に成長する。
【0006】
しかし、このスートは、すべてインゴットに接触・堆積するわけではない。インゴットの成長部に接触せずに堆積しない微細な酸化珪素は、未固定スートとして成長反応系外に排出され、浮遊スートとなる。未固定のスートは火炎内外で凝集してサイズが大きくなるが、この浮遊凝集スートが何らかの原因で再度火炎中に入ったり、インゴット溶融成長部に付着する場合がある。この場合、スートのサイズが大きいために、インゴット溶融部では十分に溶融しきれずに未溶融箇所として残留してしまい、そこを基点としてインゴット中に泡が発生し、インゴットの成長とともに泡が巨大化してしまう。
【0007】
また、火炎付近やインゴット成長部付近の雰囲気に鉱物系物質や金属粉などの耐熱性の物質が存在すると、これが火炎内やインゴット溶融部に誘引されてインゴット成長部に達して異物となり、泡の発生原因となったり、合成石英ガラスの均質性を低下させる原因物質となったりする。この鉱物系物質や金属粉などは大気中に塵、埃として多く存在するので、合成石英ガラスの成長部分は通常の外気と遮断された清浄な雰囲気を形成できる装置の中で製造する必要がある。このため、合成石英ガラスの製造においては、製造装置をチャンバーなどで覆い、フィルターを通過させて外気の塵、埃を除去した清浄空気をチャンバー内に導入することで、石英ガラスの成長に関与しなかった浮遊凝集スートを反応系外に速やかに排出する構造がとられる。
【0008】
しかし、合成石英ガラス製造装置内は、上記清浄空気の他にバーナーからの高速酸水素火炎ガス流や熱気流による上昇気流などの様々な速度、方向を持った気流が存在しているので、その気流の乱れにより未固着の浮遊凝集スートの一部は反応成長系外に排出されずに装置内壁の成長部近傍に付着する。また、このスートが気流の乱れや堆積量の増加などの原因で再遊離し、インゴット溶融部に達して泡の発生原因となっていた。
【0009】
このような問題は、直接法に限らず、他の合成石英ガラスの製造方法においても同じように起こっていた。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、合成石英として固定されなかった浮遊スートを確実に系外に排除し得て、浮遊スートのインゴット成長部への再付着を防止し、無気泡の合成石英ガラスを製造する方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、合成石英ガラスを製造する方法において、合成石英ガラス製造用チャンバー内の微細石英スートが生成される高温ガス域に、浮遊スートを排出させるための気体をこの浮遊スートの排出方向に沿って整流した状態で流通させること、この場合、好ましくは高温ガス域に向かう高温ガス流方向に対し上記整流気体を±15°以内の方向で流通させることにより、石英として固定されなかった浮遊スートのインゴット成長部への再付着を防止し、無気泡の合成石英ガラスを得ることができることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0012】
従って、本発明は、合成石英ガラス製造用チャンバー内に加熱源から供給された高温ガスを流通させて形成された高温ガス域を形成し、この高温ガス域内に石英ガラス形成原料を供給して、この石英ガラス形成原料から石英スートを生成させ、これを石英インゴットに堆積、成長させ、このスートから合成石英ガラスを製造する方法において、上記高温ガス流の照射角度をインゴットの軸方向に対して0〜70°の範囲にすると共に、上記高温ガス域周辺に浮遊スートの排出方向に沿って整流した浮遊スート排出用気体を、この整流した浮遊スート排出用気体の流通方向が上記高温ガス域周辺において上記高温ガス流の流通の方向に対して±15°以内となるように流通させることを特徴とする合成石英ガラスの製造方法を提供する。
【0013】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の合成石英ガラスの製造方法は、合成石英ガラス製造用の円筒状等のチャンバー内にバーナー等の加熱源から供給された高温ガスを流通させて高温ガス域を形成し、この高温ガス域に石英ガラス形成原料(珪素化合物等)を供給して微細石英スートを生成させ、このスートから合成石英ガラスを製造させるもので、本発明の合成石英ガラスを製造する方法は、直接法又は間接法のいかんに拘らず適用される。例えば、直接法によって合成石英ガラスを製造する場合には、酸水素炎、プラズマ炎などの高温ガス中で、四塩化珪素などのクロロシランやテトラメトキシシランなどのアルコキシシラン等の珪素化合物を高温酸化あるいは加水分解して極微細な二酸化珪素を発生させる。その後、引き続き高温ガスによって極微細な二酸化珪素をガラス化し、これを石英インゴットに堆積、成長させるものである。
【0014】
原料の珪素化合物は、蒸留により高純度化したものを使用することが好ましく、これにより高純度な合成石英ガラスを製造することができる。
【0015】
高温ガス流のうち、酸水素炎用のガスとしては、酸素ガス、水素ガス、またプラズマ用のアルゴンガスなどが挙げられ、通常の方法で高純度化して使用することができる。
【0016】
ここで、高温ガス流として石英インゴットを高温に保持する熱源の一つである酸水素炎は、その理論燃焼火炎温度が2800℃という非常に高温であるが、火炎自体の熱容量が小さいことやインゴットの熱輻射放散量が多いため、インゴットの成長に必要な表面温度を維持するには相当量の水素と酸素の供給が必要とされる。インゴットの温度を連続成長が可能な温度に維持するため、バーナーからの燃焼ガスの流速は通常5〜20Nm/sec、好ましくは8〜15Nm/secの高速な気流となる。この高速気流は、インゴットに衝突することでその方向を変え、周囲の気流を乱し、インゴットの成長に関与しなかった未固着スートは燃焼排ガス気流と共に雰囲気に存在して、チャンバー内の表面に浮遊スートを再付着させることとなる。
【0017】
また、酸水素火炎やインゴットの高温により成長装置内には部分的に上昇気流が発生しており、浮遊スートの付着部は火炎下流のみでなく、バーナーよりも上流部に当たるチャンバー内壁にも付着してしまう場合がある。上流付着スートは、上述のように気流の乱れにより再遊離し、高い確率でインゴット成長部に付着して泡の発生原因となっていた。
【0018】
本発明の合成石英ガラスの製造方法は、かかる浮遊スート乃至は未固着スートの問題を解決するため、上記高温ガス域周辺に浮遊スートの排出方向に沿って整流した浮遊スート排出用気体を流通させたものである。この場合、スート排出用の気体をチャンバー内に流通させる際に、この排出用気体を高温ガス発生部上流部より通気し、更に高温ガス発生部より上流の部分でこの排出用気体を整流することにより高温ガス発生部から高温ガス域までは順流とすることができる。これによって、高温ガス域、つまり高温反応部やガラス成長部付近の気流の乱れを最小限にし、浮遊スートがたとえ付着するようなことがあっても、火炎の下流のみに付着するもので、泡を発生させることなく、インゴット成長を達成することができる。
【0019】
ここで、本発明における整流した気体は、スート排出用の気体であり、例えば空気、アルゴン、窒素などの珪素化合物が二酸化珪素となる反応を直接的には阻害しない気体が挙げられるが、経済性を考慮すると空気が好ましい。
【0020】
整流した気体は、上流から高温ガス発生部までは整流された状態で通気され、これによって高温ガス域(高温反応部やガラス成長部)周辺に該整流気体が流通することとなる。この場合、高温ガス発生部からは、高温ガスに近い位置を通過する整流気体は高速の高温ガスに引き寄せられるように流路が曲がる場合もあるが、高温ガス部から離れた位置を流通する整流気体は流路の曲がりなく高温ガス部を通過する。
【0021】
高温ガス発生部付近の気体の流れに、渦やうねりなどが発生している非整流状態が存在すると、気体の流れの乱れは高温ガス流によって更に増し、未固着の浮遊スートがある確率でこの乱れに運ばれてチャンバー上部に付着する。この付着量がたとえ微量であるとしても、合成石英ガラスの製造においては、長時間の連続運転のため次第に付着量が増し、気体の流れによって遊離し、インゴットに達して泡の発生源となるものであるが、本発明においては、上述したように整流した気体を流通させることで、かかる不利は回避されるものである。
【0022】
ここで、本発明において整流した気体の流れとは、気体の流れをマクロな視点で見た場合における気体の流れの渦やうねりがない流れのことをいい、レイノルズ数で代表されるようなミクロな流れの変化を問題とするものではない。
【0023】
具体的には、気体の流れ中に流れのマーカーとなるような微粒子、例えば数ミクロンの粒径を持った酸化チタンあるいは線香の煙などを気体の流れに同伴させた場合に、目視上気体の流れの渦や急激な流線の変化を伴わず、気体の流れの主流方向のベクトルとは90゜以上の角度差を持つ対向流とならない流れのことをいう。従って、スート排出用の気体の流れが本発明の気体の流れの状態であるか否かは、上記の方法で確認することができる。
【0024】
本発明において、スート排出用気体を高温ガス発生部より上流で整流し、順流とする方法としては、例えば気体の直線流通路を十分長くとって整流する方法、チャンバーダクトの断面積を徐々に広げるテーパー形状とし、そのテーパー角を緩やかにとった気体流通路構造とする方法、整流板を気体ダクト中に配置して整流する方法等が挙げられる。本発明は上記の方法に制限されるものではなく、気体を順流とするあらゆる方法が有効であるが、いずれの方法もチャンバーの寸法や構造に応じて決定されるべきものである。
【0025】
スート排出用気体の流れ方向は、高温ガス排ガス下流に含まれる未固着の浮遊スートをスムーズに排出するために、高温ガス流の照射角度と同一であることが望ましいが、この角度差は±15°以内、好ましくは±10°以内、更に好ましくは±5°以内の範囲である。この角度差が上記範囲を外れると、高温ガス流付近の流れの乱れを抑えることができず、スート排出用の気体を順流方向で通気することができなくなるため、合成石英ガラスの成長中に泡が発生してしまうおそれがある。
【0026】
なお、高温ガス流の照射角度は、インゴットの軸方向に対して0〜70°、好ましくは0〜60°の範囲で行うことが望ましい。また、排出用気体の流速は、設備に応じて適宜調節することができるが、0.3〜5Nm/sec、好ましくは0.5〜2Nm/secの範囲である。排出用気体の流速が0.3Nm/secに満たないと、高温ガスやインゴットの高温で発生する上昇気流の影響を受け、インゴット直上部や高温ガス発生部上流部に未固着スートを堆積させてしまうおそれがあり、一方、排出用気体の流速が5Nm/secを超えると、気体の流れにおいてマクロ的な乱れが発生するおそれがある。
【0027】
図1,2は、本発明の実施に用いられる合成石英ガラスの製造装置の一例を示すもので、図中1は円筒状チャンバーであり、水平方向に対し所定角度(図1においては50°,図2においては65°)傾斜して配設されている。このチャンバー1の上端部にはフィルター2が取り付けられていると共に、チャンバー1内の下部にはダンパー3が配設されており、チャンバー1の下端部はブロアー(図示せず)による強制排気が可能なライン4と接続されている。また、上記チャンバー1内には、水素導入管5、酸素導入管6及び四塩化珪素等の石英ガラス原料ガス導入管7とそれぞれ接続されたバーナー(加熱源)8が配設され、このバーナー8の配設箇所(高温ガス発生部)9の下流に高温ガス域10が形成されるようになっている。そして、この高温ガス域10には、石英インゴット11の先端側が水平方向に沿って挿入されている。この場合、インゴット11の基端部はシャフト12と連結されており、このインゴット11の基端側及びシャフト12先端側は収容管体13内に気密に保持されていると共に、シャフト12の基端側はこの管体13底壁を気密に貫通して外側方に突出し、この突出基端部は図示していない回転装置と接続されて、この回転装置の駆動によりシャフト12を介して上記インゴット11が回転し得るようになっている。
【0028】
ここで、図1の装置は、上記バーナー8をチャンバー1の軸方向に沿って配設しており、これによりバーナー8からの高温ガスがチャンバー1の軸方向に沿って高温ガス域10に向けて噴出され、上記インゴット11の軸方向(即ち、水平方向)に対し50°傾斜した状態で供給されるようになっている。また、図2の装置においては、バーナー8をチャンバー1の軸方向に対して15°傾斜した状態、つまりインゴット11の軸方向に対して図1と同様に50°傾斜した状態に配設されている。
【0029】
この図1,2の装置においては、上記フィルター2配設位置とバーナー8配設位置とが十分な距離をおいて設けられ、これによって上記フィルター2を通過することにより微小粒子が除去された空気が整流されてチャンバー1の軸方向に沿って流通されるようになっており、高温ガス発生部9から高温ガス域10にチャンバー1の軸方向に沿って整流した空気が流通するものである。この場合、図1の装置においては、バーナー8からの高温ガスと整流空気とが同一流通方向に流れるものである。他方、図2の装置にあっては、バーナー8からの高温ガスの流通方向に対し、整流空気は15°傾斜した状態で流通するものである。
【0030】
上記装置を用いて合成石英ガラスを製造する場合は、バーナー8に水素、酸素を供給して高温ガス域10を形成すると共に、四塩化珪素等の合成石英ガラス原料ガスを高温ガス域10に供給して微細石英スートを生成させ、このスートをインゴット11に付着させるものであるが、本発明においては、高温ガス発生部9から高温ガス域10に上記のように整流した空気を流通させることにより、インゴット11に付着されなかった浮遊スートがこの整流空気によって確実にチャンバー1下部から外部に排出され、高温ガス域10において渦流等の不規則なガス流れが生じ難いので、浮遊スートがインゴット11の上部に付着することもなく、気泡のない合成石英ガラスが得られるものである。
【0031】
なお、図中14は空気の整流程度を評価するために導入される酸化チタン導入ノズル、15は覗き窓である。
【0032】
【実施例】
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0033】
[実施例1]
図1に示す装置を用いて合成石英ガラスの製造を行った。即ち、内径80cm、長さ5mの円筒状チャンバーを水平線に対して50゜の角度で設置することにより、高温ガス流と整流した気体との角度差を0゜とした。円筒状チャンバーの一端にフィルターを取り付け、他端にはダンパーを介してからブロアーによる強制排気が可能なラインを接続した。バーナーはフィルターから4mの位置に円筒の中心線上に配置し、バーナーの取り付け角度はチャンバーと同じ50゜とした。石英インゴットはフィルターから4.3mの位置で円筒に貫入するように水平にセットした。インゴットはその一端を回転可能なシャフトに固定し、シャフト部分はチャンバー内と外気が遮断できるような構造とした。円筒状チャンバーのフィルター近くには酸化チタン粉を同伴した空気をチャンバー内に導入するためのノズルを有し、バーナー及びインゴット近傍にはチャンバー内が観察できるような覗き窓を設置した。
【0034】
バーナーに40m3/hrの水素と20m3/hrの酸素を流して火炎を形成し、インゴットを加熱した。その際にダンパーを調節し、チャンバー内の気体の流速が平均線速で1Nm/secになるようにした後に、酸化チタンをチャンバー内に導入した。覗き窓からの観察では気流はバーナー側面近傍で流線の曲がりはあるものの乱れは発生していなかった。
【0035】
この状態でバーナーに四塩化珪素を3000g/hr供給して合成石英ガラスの成長を試みた。240時間の合成石英ガラス成長中には石英ガラス中の泡の発生はみられなかった。また、チャンバー内壁に付着した浮遊スートは、インゴット側部より下流側に付着しており、インゴット上部への付着は観察されなかった。
【0036】
[実施例2]
図2のように、円筒状チャンバーを水平線に対して65゜の角度で設置することにより、高温ガス流と整流した気体との角度差を15゜とした。バーナーはフィルターから4mの位置に円筒の中心線上に配置し、バーナーの取り付け角度は実施例1と同じ50゜のままとした。このセット以外は実施例1と同様の条件で気流観察をしたところ、実施例1と同様にチャンバー内には気流の乱れは発生していなかった。
【0037】
この状態でバーナーに四塩化珪素を3000g/hr供給して合成石英ガラスの成長を試みた。240時間の合成石英ガラス成長中には石英ガラス中の泡の発生はなかった。また、チャンバー内壁に付着した浮遊スートは、インゴット側部より下流側に付着しており、インゴット上部には付着は観察されなかった。
【0038】
[実施例3]
バーナーのインゴットに対する傾斜角度は50°とし、実施例1の円筒状チャンバーの傾き角を表1に示すように変化させた以外は実施例1と同様の条件で気流観察を行い、バーナーに四塩化珪素を3000g/hr供給して合成石英ガラスの成長を試みた。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0003796561
【0040】
[比較例1]
図3に示すように、実施例1の円筒状チャンバーのバーナー部より50cm上部を切断し、内径30cmのノズルのあるフランジでキャップした。ノズル上部にはフィルターを取り付け、フィルター直下には実施例1と同様の酸化チタン導入用のノズルを取り付けた。
【0041】
実施例1と同様の条件でバーナーに酸素、水素を導入し、実施例1と同じ量の空気を流通して酸化チタンで気流観察したところ、気流はバーナー上部及び側部で大きく乱れていた。
【0042】
この状態でバーナーに四塩化珪素を3000g/hr供給して合成石英ガラスの成長を試みた。240時間の合成石英ガラス成長中には7個の泡の発生をみた。また、チャンバー内壁に付着した浮遊スートは、インゴット上部40cmより下流側に付着していた。
【0043】
[比較例2]
図4に示すように、実施例1の円筒状チャンバーのバーナー部より1m上部を切断し、チャンバー上部からフィルターを介してチャンバー内に空気を流入できる構造とし、切断部には酸化チタン導入用ノズルの付いたキャップをした。
【0044】
実施例1と同様の条件でバーナーに酸素、水素を導入し、平均流速1Nm/secの空気を流通して酸化チタンで気流観察したところ、円筒状チャンバー内のバーナー上部及び側部には大きな渦状の乱れがあった。
【0045】
この状態でバーナーに四塩化珪素を3000g/hr供給して合成石英ガラスの成長を試みた。240時間の合成石英ガラス成長中には12個の泡の発生をみた。付着した浮遊スートは、円筒状チャンバーのバーナー上部全体に広がっていた。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、未固着の浮遊スートが溶融成長面へ付着することを防止することができ、成長中の石英ガラス中に発生する泡の生成を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いる装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施に用いる装置の他の例を示す概略断面図である。
【図3】比較例1で用いた装置の概略断面図である。
【図4】比較例2で用いた装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1 チャンバー
2 フィルター
3 ダンパー
4 ライン
5 水素導入管
6 酸素導入管
7 石英ガラス原料ガス導入管
8 バーナー
9 高温ガス発生部
10 高温ガス域
11 石英インゴット
12 シャフト
13 収容管体
14 酸化チタン導入ノズル
15 覗き窓

Claims (1)

  1. 合成石英ガラス製造用チャンバー内に加熱源から供給された高温ガスを流通させて形成された高温ガス域を形成し、この高温ガス域内に石英ガラス形成原料を供給して、この石英ガラス形成原料から石英スートを生成させ、これを石英インゴットに堆積、成長させ、このスートから合成石英ガラスを製造する方法において、上記高温ガス流の照射角度をインゴットの軸方向に対して0〜70°の範囲にすると共に、上記高温ガス域周辺に浮遊スートの排出方向に沿って整流した浮遊スート排出用気体を、この整流した浮遊スート排出用気体の流通方向が上記高温ガス域周辺において上記高温ガス流の流通の方向に対して±15°以内となるように流通させることを特徴とする合成石英ガラスの製造方法。
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