JP3796530B2 - 車両ナビゲーションシステム、そのエントリー選択方法およびディスプレイ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両ナビゲーションシステムに関する。より詳細には、本発明は、リストが大型データベースファイルを代表する場合において、そのエントリーのリストからある１つのエントリーを選択するための迅速かつ使用が容易な方法および装置を提供する。さらに詳細には、ここでは車両ナビゲーションシステムのためのグラフィカルユーザインターフェースが記載され、それはルート生成の目的で例えば都市、道路、高速道路、またはたとえば美術館やレストランのような関心のある地点（Ｐｏｉｎｔ Ｏｆ Ｉｎｔｅｒｅｓｔ、以下「ＰＯＩ」という）などの地理的形態の選択を容易にする。
【０００２】
【従来の技術】
車両ナビゲーションシステムの望ましさと有効性を高めるために、そのようなシステムとユーザとの相互作用は便利にかつ容易に理解できるように行われなければならない。例えば、ユーザがルート生成のために目的地を選択する方法は、それ自体で明確であるとともに、ユーザがいらいらしないように迅速であるべきである。これは、世界のより多くの領域の地理がより完全にディジタル化されるにつれて車両ナビゲーションシステム内の地図データベースが大きくなり続けるという事実の面から特にそうである。すなわち、例えば、近年では単一のリスト中でユーザに示すことが可能な利用可能な都市数が劇的に増加してきている。そのようなリスト全体を順次スクロールすることは、めんどうでいらいらすることであるのみならず、車両の移動中に運転者がエントリーを選択しようとすれば、それは安全性の危険をも生じさせるであろう。
【０００３】
加えて、表示画面は車両ナビゲーションシステムのコストの大きな要素に対応するので、経済的に利用可能なそのようなシステムの広範な頒布を行うためには、より小さい（よって、より安価な）画面が望ましい。しかし、より小さな画面は、同時に表示可能なオブジェクトの数に制限を与え、それゆえ、選択アルゴリズムを実行する方法に制限を与える。例えば、３インチ（約７．６ｃｍ）の画面では、ある所定の時間に、都市のリストから僅かの数のエントリーのみしか表示することができない。そのような場合、ほとんどのユーザを満足させるように迅速にリストを移動するには、ページアップ／ページダウン機能は典型的には十分といえない。
【０００４】
その代わりに、英数字の文字列を生成し、それらからユーザが文字列を生成し、次にそれを使用してその文字列に対応するエントリーへ直接的に、または少なくともそのエントリーの近くへジャンプすることができるであろう。残念なことに、そのような文字列がユーザに十分に見えるためには、それは表示画面の相当な部分を占める必要があり、よって、そうでなければそのリスト自体を表示するために使用されるであろう空間を占有してしまう。したがって、画面の大きさが減少すると、そのような解決策の実用性が減少する。究極的には、選択プロセスを実行するために採用されるグラフィカルユーザインターフェースは、プロセスを実行するために必要なオブジェクトの数と大きさの間の均衡をとり、オブジェクトが明確に見えるとともに、典型的なユーザがそのプロセスに十分に容易に追従できるようにしなければならない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、車両ナビゲーションシステムの提供者が、全データベースファイル中の全てのエントリーを移動することなく、ユーザが大きなリスト中の希望のエントリーに到達できるような手法を提供することが望まれる。また、そのような手法は、比較的小さく表示画面上に表示できるような単純かつ視覚的に訴える実施であることが望ましい。
【０００６】
現在利用可能なナビゲーションシステムの別の欠点も、目的地の選択に関連する。詳細には、ユーザが目的地をその道路住所または道路交差点により指定したい場合、典型的にユーザは道路または住所を選択する前にまず都市を特定しなければならない。しかし、よくあることであるが、ユーザがその地方の地理に詳しくない場合、それは困難な仕事である。
【０００７】
したがって、車両ナビゲーションシステムにおいて目的地を選択する方法が、そのシステムが動作中の地理的領域に対する複数のユーザの異なる熟知度レベルを考慮するように十分な柔軟性を有することが望ましい。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、車両ナビゲーションシステムと共に使用するための方法および装置が記載され、それらは地理的形態のリストから１つの地理的形態を選択することを容易にする。具体的実施形態では、グラフィカルユーザインターフェース（ＧＵＩ）が提供され、それは例えば対角線が３インチ（約７．６ｃｍ）の小さな画面上で実行することができ、優雅で単純な選択プロセスによって明確に見えるオブジェクトを使用する。ＧＵＩはウィンドウを含み、ウィンドウ内にリストの一部が表示される。このウィンドウがアクティブである時、ユーザは、ユーザインターフェースと関連付けられた入力装置を使用して、従来の方法でリストのエントリーを順にスクロールすることができる。具体的実施形態によれば、入力装置は、上、下、右および左への制御を有する４位置ロッカースイッチを含む。
【０００９】
また、ＧＵＩはプログラム可能な数のスペースを有する選択ウィンドウを含み、選択ウィンドウ中ではユーザは英数字の文字列を入力することができる。種々の具体的実施形態において、選択ウィンドウ内には８〜１２個のスペースがある。選択ウィンドウが最初にアクティブになると、カーソルは選択ウィンドウ中の最も左のスペースに位置する。ユーザは、入力装置の上下への制御の作動により、カーソル位置または文字スロットの利用可能な文字列を通って移動することができる。その代わりに、選択ウィンドウに近接して別個の文字スロットを設け、そのスロット内に文字列が表示される。いずれの場合にも、ユーザは、右への制御を作動して選択ウィンドウ中でカーソルを次のスペースへ進めることにより、現在のカーソル位置に所望の文字を入力することができる。ユーザは、選択ウィンドウ内で前のスペースへ戻るために、左への制御を作動することができる。こうして、ユーザは選択ウィンドウおよび文字スロット（設けられていれば）内で英数字の文字列を生成することができる。
【００１０】
具体的実施形態によれば、選択ウィンドウ中の各位置について、文字スロット内において全てのあり得る英数字文字のサブセットのみが利用可能である。サブセットの内容は、現在の文字列に対応するリスト中のエントリー内の対応する位置にある文字セットである。よって、例えば現在の文字列が「ＴＲ」であり、カーソルが選択ウィンドウ内の３番目のスペースに位置するならば、文字スロット中の唯一の利用可能な文字オプションは、文字列「ＴＲ」で始まる全てのエントリー中の３番目の文字である。そのようなセットは、例えば文字「Ｂ」、「Ｃ」、「Ｄ」、などを含むことは少ない。こうして、ユーザは、選択ウィンドウ中の所定位置の考えられる文字を迅速に通過して所望の文字を入力することができる。
【００１１】
選択ウィンドウと文字スロットにより規定される文字列が変化するたびに、リストウィンドウ内に表示されるリストの部分が変化し、現在の文字列に対応するリストの最初のエントリーを含みかつ強調するようにする。その代わりに、リストウィンドウ中のリストは、現在の文字列に対応するエントリーのみを含むように変更またはフィルタすることができる。こうして、ユーザは所望のエントリーへ直接的に、または少なくともその近くにジャンプすることができる。リストウィンドウが所望のエントリーの近くのエントリーを強調していると、ユーザは、選択ウィンドウとリストウィンドウの間を切り換えるモードキーを使用してリストウィンドウをアクティブにすることができ、次に入力装置を使用して従来の方法で所望のエントリーまでスクロールすることができる。リストウィンドウ中で所望のエントリーが強調されると、ユーザがエンターキーまたは選択キーを作動することに応答して、強調されたエントリーが選択される。これは、選択ウィンドウとリストウィンドウのいずれが現在アクティブであるかに拘わらずそうなる。
【００１２】
上述の手法は、多くの地理的形態の種類のいずれかのリストから１つのエントリーを選択するために使用することができる。例えば、選択されたエントリーは、道路名、都市名、関心のある地点、領域、または州を含むことができる。
【００１３】
よって、本発明は、車両ナビゲーションシステムにおいてエントリーのリストから１つのエントリーを選択するための方法および装置を提供する。第１と第２のオブジェクトは、システムのディスプレイ上に表示される。第１のオブジェクトはエントリーのリストを含み、第２のオブジェクトは、文字スロットならびに複数の近接文字スペースを有する選択ウィンドウを含む。第２のオブジェクトは、文字スロット中に文字列を表示し、ナビゲーションシステムと関連付けされた入力装置の操作に応じて選択ウィンドウ内の各文字スペース内に１つの文字を入力するように動作可能である。文字の配列は、入力装置の操作に応じて、選択ウィンドウの近接文字スペースおよび文字スロット内に表示される。文字スロット中に表示される各文字については、エントリーリスト中の最初のエントリーが強調され、最初のエントリーは、選択ウィンドウおよび文字スロット中の文字配列に対応する。選択装置の作動により生成される選択信号に応答して、強調されたエントリーがエントリーのリストから選択される。
【００１４】
また、本発明は道路アドレスを使用して目的地を選択する方法および装置をも提供する。システムのユーザインターフェースを使用してユーザが道路名の選択を行うと、最初の都市のオプションおよびアドレスオプションがユーザインターフェースを介してユーザへ示される。ユーザが最初の都市のオプションを選択すると、ユーザインターフェースを介して都市名の最初のリストがユーザに示される。ユーザが最初のリストから最初の都市名を選択すると、ユーザによる道路アドレスの選択がユーザインターフェースを介して容易化される。ユーザが道路アドレスの選択を行うと、その道路アドレスが目的地として指定される。しかし、ユーザがアドレスオプションを選択すると、ユーザによる道路アドレスの選択がユーザインタフェースを介して容易化される。次に、ユーザが道路アドレスを選択すると、ユーザインターフェースを介して都市名の第２のリストがユーザに示される。最後に、ユーザが第２のリストから第１の都市名を選択すると、道路名が目的地として指定される。
【００１５】
本発明の性質および長所のさらなる理解は、明細書および図面の残りの部分を参照することにより実現される。
【００１６】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明とともに使用する車両ナビゲーションシステム１００の具体的実施形態のブロック図である。センサ１１２および１１４、交通データ受信機１１６、ならびにＧＰＳ受信機１１８がセンサ／ＧＰＳインターフェース１２２を介して計算手段１２０に接続される。典型的な実施形態では、走行距離センサ１１２は走行距離計を含み、角速度センサ１１４はジャイロスコープ、または車両のホイールに結合された差動走行距離計を含む。交通データ受信機１１６は、種々のフォーマットで送信されるリアルタイム交通データを受信するように動作可能な多種のＲＦ受信機のうちのいずれかとすることができる。グローバルポジショニングシステム（ＧＰＳ）データ受信機１１８は、例えば衛星を基礎としたナビゲーションシステムから信号を受信するために設けられる。センサ／ＧＰＳインターフェース１２２からのデータはＣＰＵ１２４へ送られ、ＣＰＵ１２４は較正、信号処理、推測航法、車両位置決定、ならびにルートの計算および案内機能を実行する。地図情報を含むデータベースはデータベース媒体１２６内に記憶することができ、ＣＰＵ１２４による実行のために計算手段１２０の動作を指示するソフトウェアがメインメモリ１２８に記憶される。メモリ１２８は、例えばリードオンリーメモリ（ＲＯＭ）や、フラッシュメモリ、ＳＲＡＭ、ＣＤ−ＲＯＭ、光ディスク、またはＰＣＭＣＩＡカードなどの再プログラム可能な不揮発性メモリなどの多種の不揮発性メモリのいずれかとすることができる。システムＲＡＭ１３０は、そのようなソフトウェアプログラムを実行するために必要な情報の読み書きを可能とする。データベース媒体１２６は、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ、ＣＤ−ＲＯＭ、または集積回路とすることができ、その内部にディジタル化された地図情報が記憶されている。グラフィックスコントローラとすることができる出力コントローラ１３２は、ＣＰＵ１２４が処理したデータを受け取り、そのデータを表示コンソール１４０へ送る。表示コンソール１４０は、通常は表示画面を含む出力連絡機構１３４を含む。ユーザは、所望の目的地などのデータを、ユーザインターフェース１３６を通じて入力することができる。ユーザインターフェース１３６はキーボードまたはリモートコントロールを含むことができるが、それらに限定はされない。
【００１７】
データベース媒体１２６に記憶される地図データベースは、好ましくは、道路交差点またはノード、道路区分、ランドマーク、および関心のある地点、ならびに他の地理的情報を記述するための、例えば緯度と経度の座標などの位置データを含む。データベースはさらに、道路名および地名や、分岐路、一方通行制限、路面、速度制限、形状、高度、および他の性質などの地図上の道路または場所の特性を示すデータをも含む。本発明の具体的実施形態によれば、地図データベースは、個々のノードおよび道路区分に関連付けされたコスト値を含む。これらコスト値は、個々のノードまたは区分を通過するのための推定時間に対応する。ノードコスト値は、到来する交通と車両が出会うか否かなどの情報を考慮し、左折の指示を遅らせる。区分コストは、区分に沿った走行時間に影響を与える、速度制限および区分の長さなどの道路区分の特性を反映する。また、地図データベース内の各道路には階層値が関連付けされ、その階層値は道路のカテゴリーまたは種類に関連する。例えば、階層の最高レベルのカテゴリーはフリーウェイと高速道路を含む。最低レベルは住宅地の道路および／または路地を含む。地図データベース１２６内に記憶される情報は、インターフェース１２２から受信されるデータとともに、ルート計算および案内のために使用される。
【００１８】
図２は、本発明の具体的実施形態による「都市選択」グラフィカルユーザインターフェース（ＧＵＩ）２００を表示する表示コンソール１４０の具体的実施形態を示す単純化された図である。ＧＵＩ２００は都市リストウィンドウ２０２を含み、都市ウィンドウ２０２はシステムの地図データベース内に記憶されたデータから構成される都市テーブルに対応する都市リストの一部を表示する。「都市選択」ＧＵＩ２００が最初に表示される時、都市リストウィンドウ２０２はアクティブウィンドウであり、都市リスト中の最初のいくつかのエントリーを英数字の順で表示し、この場合は「ＡＣＴＯＮ」である第１の都市が図示のように強調される。また、図示のように、そして具体的実施形態によれば、都市ウィンドウ２０２は最も最近選択された都市（「SUNNEYVALE」と「CUPERTINO」）をユーザの便宜のためにリストの先頭に斜字体で示す。こうして、ユーザはリストをサーチすることなく、望ましい目標都市の可能性が高い都市を迅速に選択することができる。この特徴は、一般的に譲渡された、係属中で１９９６年２月１４日に出願された米国特許出願第08/601,216号、「車両ナビゲーションシステムにおいて目的地を選択する方法および装置」に詳細に記載されており、その全明細書を全ての目的においてここに参考文献として取り入れる。
【００１９】
また、ＧＵＩ２００は選択ウィンドウ２０４を有し、選択ウィンドウ２０４内では、それがアクティブな時にはウィンドウ２０２内の都市リストを移動してエントリーを選択する目的でユーザが英数字の文字列を入力することができる。これを達成するためのプロセスを、図３乃至５を参照して以下に詳細に説明する。表示コンソール１４０はソフトキー２０６〜２１２を有し、それら各々の機能が図示のようにＧＵＩ内に示されている。バックキー２０６はユーザが以前に表示された画面へ戻ることを可能とする。モードキー２０８は、ユーザが都市リストウィンドウ２０２と選択ウィンドウ２０４を切り替えることを可能とする。こうして一方がアクティブにされると、他方のウィンドウはある方法、例えばその輝度を抑えることにより、可視的に抑制される性質を有する。情報（Info）キー２１０の作動により、現在強調されているリストのエントリーに関する情報が表示される。例えば、ある都市が強調されていると、国や州などのその都市に関する情報が表示される。最後に、ニア（Near）キー２１２の作動により、現在強調されているリストのエントリーと同一カテゴリーの近くの地理的形態に関する情報がとして表示される。例えば、サンノゼ（San Jose）が強調されているとすると、キュパーチノ（Cupertino）、サニーヴェイル（Sunnyvale）、サンタ（Santa）、クララ（Clara）、およびミルピタス（Milpitas）を含む近くの都市が表示される。
【００２０】
具体的実施形態によると、入力装置２１４は４位置のロッカー（rocker）スイッチであり、都市ウィンドウ２０２がアクティブな時に上または下の位置を使用してユーザが都市ウィンドウ２０２内の都市リストをスクロールすることを可能とする。いくつかの実施形態によれば、入力装置２１４の左または右への制御は、都市ウィンドウ２０２がアクティブである時に、都市リストの迅速なスクロールを可能とする。すなわち、右の制御の作動により、表示リストは、現在強調されている選択肢に対して英数字の次の文字で始まる最初の都市へジャンプする。同様に、左の制御の作動により、リストは前の文字で始まる最初の都市へジャンプする。
【００２１】
その代わりに、選択ウィンドウ２０４がアクティブな時、入力装置２１４の上下の制御を使用して、カーソル２１６の文字列へ入り込むことができる。左右の制御を使用して、カーソル２１６を左右へ移動させることができる。入力装置２１４、都市リストウィンドウ２０２、および選択ウィンドウ２０４の相互作用を以下に詳細に説明する。エンターキー２１８により、ユーザは強調されたエントリーを選択することができる。キャンセルキー２２０により、先のキーストロークまたは現在のプロセスの取り消しが可能となる。
【００２２】
図３および４は、本発明の具体的実施形態による都市選択を示すように機能する、ＧＵＩ２００における一連の画面を示す。図５は、図２乃至図４を参照して実施形態を記述するフローチャート４００である。最初に、目的地を選択するためのいくつかの利用可能な選択肢のうちの１つをユーザが選択すると、図２に示すように「都市選択」ＧＵＩ２００がユーザに示される（ステップ４０２）。上述のように、ＧＵＩ２００が最初に表示されたときには、都市リストウィンドウ２０２がアクティブである。ユーザがモードキーを押して選択ウィンドウ２０４に切り替えない場合（ステップ４０４）、都市リストウィンドウ２０２内での都市の選択は従来の方法で進む。すなわち、入力装置２１４の上下の制御の作動により生成されるスクロール信号に応答して（ステップ４０６）、都市リストウィンドウ２０２内で都市リストがスクロールする（ステップ４０８）。そして、エンターキー２１８の作動により生成される選択信号に応答して（ステップ４１０）、都市リストウィンドウ２０２内の現在強調されている選択肢が選択される（ステップ４１２）。モードキー２０８の作動は、いずれかの選択プロセス中のあらゆる点で、従来の選択モードと本発明の選択モード（以下に説明する）との間の切り換えを行う。
【００２３】
ユーザがモードキーを作動すると（ステップ４０４）、選択ウィンドウ２０４がアクティブとなり、都市リストの最初のエントリーの最初の文字が、カーソル２１６内である、選択ウィンドウ２０４の最初の文字スペースに現れる（ステップ４１４）。よって、ＧＵＩ２００は図３（Ａ）のように表示され、「ＡＣＴＯＮ」が都市リストウィンドウ２０２内で強調され、カーソル２１６内に文字「Ａ」が現れる。入力装置２１４の下への制御の作動に応じて（ステップ４１６）、ＧＵＩはカーソル２１６内の文字列へ入る（ステップ４１８）。各文字がカーソル２１６内に現れると、都市リストウィンドウ２０２は、選択ウィンドウ２０４内の現在の文字列に適合する最初のエントリーへジャンプする（ステップ４２０）。こうして、下への制御を１回行うと、ＧＵＩ２００は図３（Ｂ）のように表示され、文字「Ｂ」がカーソル２１６内に現れ、「Ｂ」で始まる都市リスト中の最初のエントリー、すなわち「ＢＡＬＤＷＩＮ」が強調される。図３（Ａ）および３（Ｂ）に示すように、選択ウィンドウ２０４中の文字は、より大きなフォントで示されるので、都市リストウィンドウ２０２中の文字より容易に読みとることができる。別の実施形態によれば、選択ウィンドウ２０４中の文字は、例えば輝度、色、その他の属性で都市リストウィンドウ２０２内の文字と区別される。選択ウィンドウ２０４がアクティブであっても、都市リストウィンドウ２０２中の都市リストは選択ウィンドウ２０４中の現在の文字列に応答し続けることに注意すべきである。すなわち、「非アクティブ」であっても、都市リストウィンドウ２０２は、選択ウィンドウ２０４中の文字列に対応する都市リスト中の最初のエントリーへジャンプし続ける。
【００２４】
入力装置２１４の右または左への制御の作動に応答して（ステップ４２２）、カーソル２１６は指示された方向へ移動し（ステップ４２４）、現在強調されている選択肢の対応する位置にある文字がカーソル２１６の新たな位置に現れる。こうして、図３（Ｂ）では「ＢＡＬＤＷＩＮ」が現在強調されているので、この画面で右への制御を１回行うと、カーソル２１６は１スペース右へ移動し、図４（Ａ）に示すように文字「Ａ」をカーソル２１６内に出現させる。次に、上述のように入力装置２１４の上下制御を使用して、文字「Ｂ」で始まるエントリーの第２の位置での利用可能な文字へ入ることができる。こうして、１回の下への制御は、文字「Ｅ」をカーソル２１６内に出現させ、図４（Ｂ）に示すように都市リストウィンドウ２０２内でエントリー「ＢＥＡＵＭＯＮＴ」を強調する。文字列「ＢＢ」、「ＢＣ」または「ＢＤ」に対応するエントリーは無いので、文字「Ｂ」、「Ｃ」および「Ｄ」はこのカーソル位置で文字列内をスキップする。一般的に、現在の文字列に対応するリストエントリーのいずれか中の所定位置に現れない文字は、選択ウィンドウ２０４中の対応する位置の文字列中に現れないであろう。
【００２５】
最後に、エンターキー２１８の作動により生成される選択信号に応じて（ステップ４２６）、都市リストウィンドウ２０２中の現在強調されている選択肢が選択される（ステップ４２８）。これは、ウィンドウ２０２と２０４のどちらがアクティブであるかに拘わらず行われる。すなわち、ユーザは、エンターキー２１８により選択を示す前に、モードキー２０８を押して都市リストウィンドウ２０２をアクティブにすることを必要としない。しかし、上述のように、例えば所望のエントリーが都市リストウィンドウ２０２中の現在強調されているエントリーに近く、ユーザが従来のスクロールを使用してリストの移動を完了したいと欲すれば、ユーザは都市リストウィンドウ２０２へいつでも切り替えて戻すことができる。
【００２６】
図６および７は、本発明の別の具体的実施形態による都市選択を示すように機能するＧＵＩ５００内の一連の画面を示す。ＧＵＩ２００と同様に、ＧＵＩ５００は都市リストウィンドウ５０２を有し、都市リストウィンドウ５０２は、システムの地図データベース中に記憶されたデータから構成される都市テーブルに対応する都市リストの一部を表示する。加えて、ＧＵＩ２００と同様に、最初にＧＵＩ５００が表示される時、都市リストウィンドウ５０２がアクティブなウィンドウであり、最初の都市が強調された状態で、都市リスト中の最初のいくつかのエントリーを英数字の順に示す。しかし、単一の選択ウィンドウの代わりに、ＧＵＩ５００は選択ウィンドウ５０４と文字スロット５０５を有し、それらは一体として選択ウィンドウ２０４を参照して先に述べたのと同様の機能を実行する。その差異は、入力装置２１４による文字列への進入がカーソル５１６ではなく、文字スロット５０５内で生じることである。それ以外は、選択プロセスは図２乃至５を参照して記述した方法で進行する。
【００２７】
そうして、選択ウィンドウ５０４と文字スロット５０５を作動させるためにモードキーが押されると、ＧＵＩ５００が図６（Ａ）に示すように現れ、都市リストウィンドウ５０２中で「ＡＣＴＯＮ」が強調され、文字「Ａ」が文字スロット５０５中に現れる。入力装置２１４の下への制御の作動に応答して（ステップ４１６）、ＧＵＩは文字スロット５０５中で文字列へ入る（ステップ４１８）。各文字が文字スロット５０５内に現れるので、都市リストウィンドウ５０２は、選択ウィンドウ５０４と文字スロット５０５中の結合した文字列と適合する最初のエントリーへジャンプする（ステップ４２０）。そうして、下の制御を１回行うと、ＧＵＩ５００は図６（Ｂ）に示すように現れ、文字「Ｂ」が文字スロット５０５内に現れ、「Ｂ」で始まる都市リスト中の最初のエントリー、すなわち「ＢＡＬＤＷＩＮ」が都市リストウィンドウ５０２中で強調される。図６（Ａ）および（Ｂ）に示すように、そして図３乃至４を参照して説明したように、選択ウィンドウ５０４と文字スロット５０５中の文字は、より大きなフォントで示されるので、都市リストウィンドウ５０２中の文字よりも容易に読みとれる。他の実施形態によれば、選択ウィンドウ５０４と文字スロット５０５内の文字は、例えば輝度、色、その他の属性によって都市リストウィンドウ５０２中の文字と区別される。選択ウィンドウ５０４と文字スロット５０５がアクティブであっても、都市リストウィンドウ５０２中の都市リストは、選択ウィンドウ５０４と文字スロット５０５内の結合した文字列に応答し続けることに注意すべきである。すなわち、「非アクティブ」な場合でさえ、都市リストウィンドウ５０２は現在の文字列に対応する都市リスト中の最初のエントリーへジャンプし続ける。
【００２８】
入力装置２１４の右または左へ制御の作動に応じて（ステップ４２２）、カーソル５１６は指示の方向へ移動し（ステップ４２４）、現在強調されている選択肢の中の対応する位置の文字が文字スロット５０５に現れる。こうして、図６（Ｂ）では現在「ＢＡＬＤＷＩＮ」が強調されているので、この画面からの右への制御を１回行うと、カーソル５１６は１つのスペースだけ右へ移動し、図７（Ａ）に示すように文字スロット５０５内に文字「Ａ」が現われる。次に、入力装置２１４の上下への制御は、上述のように文字「Ｂ」で始まるエントリーの第２位置の利用可能な文字列へ入るために使用できる。こうして、下への制御を１回行うと、文字スロット５０５内に文字「Ｅ」が現われ、図７（Ｂ）に示すように、都市リストウィンドウ５０２内のエントリー「ＢＥＡＵＭＯＮＴ」が強調される。上述のように、都市リスト中には文字列「ＢＢ」、「ＢＣ」または「ＢＤ」に対応する文字列は無いので、文字「Ｂ」、「Ｃ」および「Ｄ」はこのカーソル位置に対応する文字列中でスキップされる。一般的に、現在の文字列に対応するリストエントリーのいずれか中の所定位置に生じない文字は、選択ウィンドウ５０４中の対応する位置について文字スロット５０５中の文字列中には現れない。
【００２９】
図８および９は、本発明のさらに別の具体的実施形態による、都市選択を示すように機能するＧＵＩ６００中の一連の画面を示す。ＧＵＩ２００と同様に、ＧＵＩ６００は都市リストウィンドウ６０２を有し、それはシステムの地図データベース中に記憶されたデータから構成される都市テーブルに対応する都市リストの一部を表示する。加えて、ＧＵＩ２００と同様に、ＧＵＩ６００が最初に示されると、都市ウィンドウ６０２は、最初の都市が強調された状態で、都市リスト中の最初のいくつかのエントリーを英数字順に表示する。しかし、ＧＵＩ６００は、図３、４、６、７を参照して既に説明した選択機能を実行するための別個の選択ウィンドウまたは文字スロット５０５を有しない。その代わりに、本実施形態によれば、入力装置２１４によって文字列へ入り込むことは都市リストウィンドウ６０２自体の中で生じる。
【００３０】
よって、ＧＵＩ６００は図８（Ａ）に示すように現れ、都市リストウィンドウ６０２中で「ＡＣＴＯＮ」が強調され、最初の文字、すなわち「Ａ」がカーソル６１６により仕切られ、エントリー中の他の文字より大きく表示される。入力装置２１４の下への制御の作動に応じて、ＧＵＩはカーソル６１６で文字列へ入る。各文字がカーソル６１６内に現れるので、都市リストウィンドウ６０２は、カーソル６１６内の文字と適合する第１のエントリーへジャンプする。こうして、下への制御を１回行うと、ＧＵＩ６００は図８（Ｂ）に示すように表示され、文字「Ｂ」がカーソル６１６内に現れ、文字「Ｂ」で始まる都市リスト中の最初のエントリー、すなわち「ＢＡＬＤＷＩＮ」が強調される。図８（Ａ）と８（Ｂ）に示すように、そして既に述べたように、カーソル６１６内の文字はより大きなフォントで示されるので、都市リストウィンドウ６０２中の他の文字より容易に読みとることができる。他の実施形態によれば、カーソル６１６内の文字は、例えば輝度、色、その他の属性によりウィンドウ６０２中の他の文字と区別される。
【００３１】
入力装置２１４の左または右への制御の作動に応じて、カーソル６１６は指示された方向へ移動し、現在強調されている選択肢中の新たなカーソル位置の文字が拡大され、それ以前に強調されていた文字が通常の大きさに戻る。こうして、図８（Ｂ）において現在「ＢＡＬＤＷＩＮ」が強調されているので、この画面から右への制御を１回動作させると、カーソル６１６は右へ１スペース移動し、図９（Ａ）に示すようにカーソル６１６の位置に拡大された文字「Ａ」が現れる。次に、入力装置２１４の上下の制御は、文字「Ｂ」で始まるエントリーの第２の位置中の利用可能な文字に入るために使用することができる。こうして、下への制御を１回動作させると、カーソル６１６内に文字「Ｅ」が現れ、図９（Ｂ）に示すようにエントリー「ＢＥＡＵＭＯＮＴ」が強調される。上述のように、文字列「ＢＢ」、「ＢＣ」または「ＢＤ」に対応するエントリーが都市リスト中に無いので、文字「Ｂ」、「Ｃ」および「Ｄ」はこのカーソル位置に対応する文字列中でスキップされる。一般的に、現在の文字列に対応するいずれかのリストエントリー中の所定位置に現れない文字は、その位置についてのカーソル６１６の文字列中に現れない。
【００３２】
本発明の具体的実施形態を、図１０および１１のフローチャート７００ならびに図１２乃至１６のグラフィカルユーザインターフェース（ＧＵＩ）画面８０２〜８１８を参照して以下に説明する。ユーザによるルート計算の選択に応じて（ステップ７０２）、システムはＧＵＩ８０２を表示し、それは目的地を選択するための種々のオプションをユーザに提供する（ステップ７０４）。すなわち、ユーザは、道路アドレス、２つの道路の交差点、または例えば美術館や球場などのＰＯＩを指定することにより、目的地を選択することができる。道路アドレスオプションはここでＰＯＩであり、以下に説明する。
【００３３】
ＧＵＩ８０２で道路アドレスオプションを選択すると（ステップ７０６）、システムはＧＵＩ８０４を表示し（ステップ７０８）、それは道路アドレスの指定を道路名または都市のいずれで始めるかの選択をユーザに提供する。一方、ＧＵＩ８０２において他の２つの目的地選択オプションのいずれかが選択された場合、そのオプションを種々の手法のいずれかにしたがって実行する（ステップ７０７）。再度ＧＵＩ８０４を参照すると、道路名で始まるオプションを有することは、しばしばそうであるように、道路アドレスのみを知っていて、地方の地理に詳しくない人にとっては特に有益である。ＧＵＩ８０４において道路名オプションを選択すると（ステップ７１０）、システムはＧＵＩ８０６中にシステムの地図データベース中の全道路のリストを表示する（ステップ７１２）。ＧＵＩ８０６（または本実施形態で表示される他のリストＧＵＩ）中のリストからの特定のエントリーの選択は、ここに記述されるいずれかの選択手法、または従来の種々の手法のいずれかにしたがって実行することができる。よって、本発明の範囲は、例示目的で示されるＧＵＩ８０６（または、他のリストＧＵＩ）の「ルック・アンド・フィール（look and feel）」には制限されない。
【００３４】
ＧＵＩ８０６で特定の道路名を選択すると（ステップ７１４）、システムはＧＵＩ８０８を表示し（ステップ７１６）、それはユーザに、アドレスを入力するか、都市を特定するかの選択肢を与える。図１７を参照して以下に説明するように、選択プロセスのこの時点での都市の特定は、選択された道路名が存在する都市のみがユーザに示されるために問題が生じにくく、よってユーザが明らかに不適切な選択を除外することをより容易にする。
【００３５】
ユーザが都市を特定することを選択すると（ステップ７１８）、システムはＧＵＩ８１０中に都市のリストを表示し（ステップ７２０）、それは先に述べたように、ＧＵＩ８０６で選択された道路名に対応する道路を有する都市のみを含む。特定の道路名を有する都市数は、地図データベース中に示される都市数よりもかなり少ないことが多いので、ユーザは除外プロセスを通じてより正しい選択を特定することができる。例えば、ロスアンゼルスとサンフランシスコの２つの選択肢のみが与えられ、その道路が南カリフォルニアには存在しないことをユーザが知っているならば、明白な選択としてサンフランシスコが特定される。ユーザが都市を選択すると（ステップ７２２）、システムはＧＵＩ８１２を表示し（ステップ７２４）、それはユーザが道路アドレスを入力することを可能とする。アドレスが入力され、確認されると（ステップ７２５）、システムはそれを目的地として指定し、ルート計算を開始する（ステップ７２６）。
【００３６】
一方、ＧＵＩ８０８において、都市の指定の前にユーザが道路アドレスの入力を選択したならば、システムはＧＵＩ８１２を表示する（ステップ７２８）。次に、ユーザが道路アドレスを入力すると（ステップ７２９）、システムはＧＵＩ８１４中の都市リストを表示する（ステップ７３０）。１つの具体的実施形態（図示せず）によれば、ＧＵＩ８１４中の都市リストはＧＵＩ８１０中に表示されるものと同一である。すなわち、それは選択された道路を有する都市のみを含む。別の実施形態では、そして図１５（Ａ）に示すように、ＧＵＩ８１４中の都市リストは、選択された道路を有するとともに、入力されたアドレスを含むアドレス範囲を有する都市のみを含むようにさらに限定される。都市が選択され、道路アドレスが確認されると（ステップ７３２）、システムはその道路アドレスを目的地として指定し、ルート計算を開始する（ステップ７２６）。
【００３７】
ＧＵＩ８０４において、ユーザが、そのアドレスがどの都市に含まれるかを知っており、道路ではなく都市を指定することにより選択プロセスを開始することを選ぶと（ステップ７１０）、システムはＧＵＩ８１６中に都市リストを表示し、それは地図データベースがカバーする全ての都市を含む（ステップ７３６）。都市が選択されると（ステップ７３８）、システムはＧＵＩ８１８中に、選択された都市に対応する道路名リストを表示する（ステップ７４０）。すなわち、選択された都市内の道路に対応する道路名のみが表示される。ＧＵＩ８１８において道路名が選択されると（ステップ７４２）、システムはＧＵＩ８１２を表示して、道路アドレスの入力を容易にする（ステップ７４４）。道路アドレスが入力され、確認されると（ステップ７４６）、システムはその道路アドレスを目的地に指定し、ルート計算を開始する（ステップ７２６）。
【００３８】
図１２乃至１６の種々のＧＵＩは、図２乃至９の形態を取り入れ、図２乃至９を参照して説明したように動作可能であることが理解される。例えば、ＧＵＩ８０６、８１０、８１４、８１６および８１８は、表示リストからエントリーを選択するために上述のスクロール手法を採用することができる。
【００３９】
図１７は、地図データベース９１０中のデータから得た、システムメモリ中のデータテーブル９０２〜９０８を示す。データテーブル９０２〜９０８は、図１２乃至１６の種々のＧＵＩ画面に対応する。例えば、データテーブル９０２はＧＵＩ８１６中に示される都市リストに対応する。すなわち、データテーブル９０２は、地図データベース９１０によりカバーされる都市全てについてのエントリーを含む。加えて、データテーブル９０２中の各エントリーについて、対応する道路名データテーブル９０４が存在し、それは対応する都市中の道路についてのエントリーを含む。ＧＵＩ８１８中の道路名リストは道路名データテーブル９０４の１つに対応する。
【００４０】
また、システムメモリ内に道路名テーブル９０６が存在し、それはデータベース９１０中に示される全ての道路についてのエントリーを含む。データテーブル９０６は、ＧＵＩ８０６中に示される道路名リストに対応する。データテーブル９０６中の各エントリーについて、対応するデータテーブル９０８が存在し、それは道路名に対応する道路を有する都市についてのエントリーを含む。ＧＵＩ８１０内の都市リストは、都市テーブル９０８の１つに対応する。上述のように、データテーブル９０６内の特定のエントリーについてのアドレス範囲情報を使用して、ＧＵＩ８１４を参照して既に述べたように、対応する都市テーブル９０８中のエントリー数をさらに減少させることができる。
【００４１】
本発明の別の具体的実施形態を、図１８および１９のフローチャート１０００、ならびに図２０乃至２４のグラフィカルユーザインターフェース（ＧＵＩ）画面１１０２〜１１１８を参照して説明する。本実施形態によれば、道路交差点を特定することにより目的地が選択される。ユーザがルート計算を選択すると（ステップ１００２）、システムはＧＵＩ１１０２を表示し、それはユーザに目的地を選択するための種々のオプションを提供する（ステップ１００４）。すなわち、ユーザは、道路アドレス、２つの道路の交差点、もしくは美術館または球場などの関心のある地点を指定することにより目的地を選択する。道路交差点オプションはここで関心のあるオプションであり、以下に説明される。
【００４２】
ＧＵＩ１１０２において道路交差点オプションが選択されると（ステップ１００６）、システムはＧＵＩ１１０４を表示し、それは道路名または都市のいずれにかよって交差点の指定を開始するオプションをユーザに提供する。一方、ＧＵＩ１１０２中の他の２つの目的地選択オプションのいずれかが選択されると、そのオプションが種々の手法、例えば図１１乃至１７を参照して記述された手法のいずれかにしたがって実行される（ステップ１００７）。再度ＧＵＩ１１０４を参照すると、道路名により開始するオプションを有することは、しばしばそうであるように、交差する道路名のみを知っているがその地方の地理に詳しくない人にとって特に有益である。ＧＵＩ１１０４において道路名オプションが選択されると（ステップ１０１０）、システムはＧＵＩ１１０６内にシステムの地図データベース中の全道路のリストを表示する（ステップ１０１２）。ＧＵＩ１１０６内のリスト（または、本実施形態で示される他のリストＧＵＩ）からの特定のエントリーの選択は、ここに記載される選択手法のいずれかにしたがって、または従来の種々の手法のいずれかによって実行することができる。よって、本発明の範囲は、例示目的で示されているＧＵＩ１１０６（または他のリストＧＵＩ）の「ルック・アンド・フィール」には制限されない。
【００４３】
ＧＵＩ１１０６において特定の道路名が選択されると（ステップ１０１４）、システムはＧＵＩ１１０８を表示し（ステップ１０１６）、それは交差する道路を特定し、または都市を特定することのオプションをユーザに与える。図２５を参照して以下に説明されるように、選択プロセス中のこの時点における都市の特定は、選択された都市名が存在する都市のみがユーザに示されるので問題が少なく、よってユーザが明らかに不適切な選択をより容易に排除することを可能とする。
【００４４】
ユーザが都市を特定することを選択すると（ステップ１０１８）、システムはＧＵＩ１１１０に都市リストを表示し（ステップ１０２０）、それは上述したようにＧＵＩ１１０６で選択された道路名に対応する道路を有する都市のみを含む。特定の道路名を有する都市数は地図データベース中に示される都市数よりかなり少ないことが多いので、ユーザは除外プロセスを通じて正しい選択肢をより容易に特定することができる。例えば、ロスアンゼルスとサンフランシスコの２つの選択肢のみが示され、その道路は南カリフォルニアには無いことをユーザが知っていれば、明確な選択肢としてサンフランシスコが特定される。ユーザが都市を選択すると（ステップ１０２２）、システムはＧＵＩ１１１２を表示し（ステップ１０２４）、それによりユーザは、選択された都市内の第１の選択された道路名と交差する道路のみを含む道路リストから交差道路を選択することを可能とする。交差する道路が入力されると（ステップ１０２５）、システムはそれを目的地として指定し、ルート計算を開始する（ステップ１０２６）。
【００４５】
一方、ＧＵＩ１１０８において、都市の指定前に交差する道路を入力することをユーザが選択したならば、システムはＧＵＩ１１１３を表示し（ステップ１０２８）、それは都市とは関係無しに、第１の選択された道路と交差する地図データベース内の全ての道路名のリストを含む。そして、ユーザが交差する道路を選択すると（ステップ１０２９）、システムはＧＵＩ１１１４中に都市のリストを表示する（ステップ１０３０）。１つの具体的実施形態（図示せず）によれば、ＧＵＩ１１１４内の都市リストはＧＵＩ１１１０内に表示される都市リストと同一である。すなわち、それは第１の選択された道路を有する都市のみを含む。別の実施形態によれば、そして図２３（Ｂ）に示すように、ＧＵＩ１１１４中の都市リストは選択された道路の両方を有する都市のみを含むように制限される。都市が選択されると（ステップ１０３２）、システムはその交差点を目的地として指定し、ルート計算を開始する（ステップ１０２６）。
【００４６】
ＧＵＩ１１０４において、ユーザが、その交差点がどの都市にあるかを知っており、道路では無く都市を指定することにより選択プロセスを開始することを選択すると（ステップ１０１０）、システムはＧＵＩ１１１６内に都市リストを表示し、それは地図データベースによりカバーされる全ての都市を含む（ステップ１０３６）。都市が選択されると（ステップ１０３８）、システムはＧＵＩ１１１８内に、選択された都市に対応する道路名リストを表示する（ステップ１０４０）。すなわち、選択された都市内の道路に対応する道路名のみが表示される。ＧＵＩ１１１８において道路名が選択されると（ステップ１０４２）、システムはＧＵＩ１１１２を表示して交差する道路名の選択を容易にする（ステップ１０４４）。ステップ１０２４を参照して既に説明したように、ＧＵＩ１１１２内の道路名リストは、選択された都市内の第１の選択された道路名と交差する道路についての道路名のみを含む。道路交差点が入力されると（ステップ１０４６）、システムはその交差点を目的地として指定し、ルート計算を開始する（ステップ１０２６）。
【００４７】
図２０乃至２４の種々のＧＵＩは、図２乃至９の形態を取り入れることができ、図２乃至９を参照して既に述べたように動作可能であることが理解される。例えば、ＧＵＩ１１０６、および１１１０〜１１１８は、表示されたリストからエントリーを選択するために、上述のスクロール手法を採用することができる。
【００４８】
図２５は、地図データベース１２１０中のデータから取得した、システムメモリ中のデータテーブル１２０２〜１２０９を示す。データテーブル１２０２〜１２０９は、図２０乃至２４の種々のＧＵＩ画面に対応する。例えば、データテーブル１２０２はＧＵＩ１１１６に示される都市リストに対応する。すなわち、データテーブル１２０２は、地図データベース１２１０でカバーされる全都市についてのエントリーを含む。データテーブル１２０２中の各エントリーについて、対応する道路名データテーブル１２０４が存在し、それは対応する都市内の道路についてのエントリーを含む。ＧＵＩ１１１８内の道路名リストは道路名データテーブル１２０４の１つに対応する。加えて、各道路名データテーブル１２０４中の各エントリーについて、交差道路名データテーブル１２０５が存在し、それはデータテーブル１２０２内の対応する都市中のテーブル１２０４内の対応するエントリーと交差する全ての道路についてのエントリーを含む。ＧＵＩ１１１２中の交差道路名リストは、交差道路名テーブル１２０５の１つに対応する。
【００４９】
システムメモリには道路名テーブル１２０６も存在し、それはデータベース１２１０中に示される全ての道路についてのエントリーを含む。データテーブル１２０６は、ＧＵＩ１１０６中に示される道路名リストに対応する。データテーブル１２０６中の各エントリーについては、対応するデータテーブル１２０８が存在し、それはその道路名に対応する道路を有する都市についてのエントリーを含む。ＧＵＩ１１１０内の都市リストは都市テーブル１２０８のうちの１つに対応する。図２５に示すように、各都市テーブル１２０８中の各エントリーは、交差道路名テーブル１２０５のうちの１つ、すなわち、テーブル１２０２および１２０４からの道路および都市名の同一の組み合わせに対応するテーブル１２０５に対応する。加えて、データテーブル１２０６内の各エントリーについては、対応するデータテーブル１２０９も存在し、それは、テーブル１２０８内の対応する都市と交差するデータベース１２１０内の全ての道路についてのエントリーを含む。ＧＵＩ１１１３内の交差道路名リストは、データテーブル１２０９のうちの１つに対応する。
【００５０】
本発明を、その具体的実施形態を参照して特に図示および記述してきたが、本発明の精神および視野から外れることなく、開示された実施形態の形態および詳細についての変更が当業者には可能であることが理解されるであろう。例えば、ここでは、車両ナビゲーションシステム中の都市リストからの都市の選択について実施形態を記述してきた。しかし、ここに記述された方法、装置およびＧＵＩを種々のシステムで使用して、エントリーの英数字で組織化されたリストからの選択を行うことができる。例えば、車両ナビゲーションシステムに関して、選択を行うべきリストは、道路、関心のある地点、地理的領域、または州のリストとすることができる。その代わりに、コンピュータファイルシステムでは、選択を行うべきリストはファイルのリストとすることができる。
【００５１】
さらに、ここに記述されたＧＵＩ内のオブジェクトの配列は単なる例示である。本発明のＧＵＩの基本的要素は、本発明の視野から外れることなく、多種の配列において配置することができる。加えて、選択ウィンドウ／文字スロット内の文字は、本発明の視野から外れることなく、フォントサイズ、色、輝度をこえて、多種の方法でリストウィンドウ中の文字と区別することができる。
【００５２】
ここに記述した目的地を選択する手法に関しては、記述された方法は道路アドレスおよび交差点の指定以外に適用可能であることが理解される。例えば、美術館やレストランなどのＰＯＩの選択を同様の手法を使用して実行することができる。より一般的には、これらの手法によって、都市または地域よりも詳細な地理的位置の選択を行うことができる。したがって、本発明の範囲は添付の請求の範囲を参照して決定すべきである。
【００５３】
【発明の効果】
本発明によれば、車両ナビゲーションシステムの提供者が、全データベースファイル中の全てのエントリーを移動することなく、ユーザが大きなリスト中の希望のエントリーに到達できるような手法が提供される。
【００５４】
また、車両ナビゲーションシステムにおいて、目的地を選択する方法が、そのシステムが動作中の地理的領域に対する複数のユーザの異なる熟知度レベルを考慮するように十分な柔軟性を有するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明において使用する車両ナビゲーションシステムの具体的実施形態のブロック図である。
【図２】本発明の具体的実施形態にしたがってグラフィカルユーザインタフェース（ＧＵＩ）を表示する車両ナビゲーションシステムのユーザインタフェースの単純化された図である。
【図３】本発明の具体的実施形態による都市の選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図４】本発明の具体的実施形態による都市の選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図５】本発明の具体的実施形態を示すフローチャートである。
【図６】本発明の別の具体的実施形態による都市の選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図７】本発明の別の具体的実施形態による都市の選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図８】本発明のさらに別の具体的実施形態による都市の選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図９】本発明のさらに別の具体的実施形態による都市の選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図１０】本発明の別の具体的実施形態を示すフローチャートである。
【図１１】本発明の別の具体的実施形態を示すフローチャートである。
【図１２】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図１３】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図１４】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図１５】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図１６】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図１７】本発明の車両ナビゲーションシステムのメモリ中のデータテーブル間の関係を示す図である。
【図１８】本発明のさらに別の具体的実施形態によるフローチャートである。
【図１９】本発明のさらに別の具体的実施形態によるフローチャートである。
【図２０】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図２１】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図２２】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図２３】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図２４】本発明の具体的実施形態によるルート計算のための目的地選択を示すＧＵＩ画面の図である。
【図２５】本発明の車両ナビゲーションシステムのメモリ中のデータテーブル間の関係を示す図である。
【符号の説明】
１１２…走行距離センサ
１１４…角速度センサ
１１６…交通データ受信機
１２２…ＧＰＳ／センサインターフェース
１２６…記憶媒体
１３２…出力コントローラ
１３４…出力連絡機構
１３６…ユーザインターフェース

Claims (20)

1. ディスプレイと、入力装置と、選択装置とを備えた車両ナビゲーションシステムにおいて、複数のエントリーのリストから１つのエントリーを選択する方法であって、前記方法は、
   ディスプレイ上に第１および第２のオブジェクトを表示する工程であって、第１のオブジェクトは全エントリーのリストを含み、第２のオブジェクトは、文字スロットと複数の近接文字スペースとを含む選択ウインドウを含み、第２のオブジェクトは文字スロット内に文字列を表示するとともに、入力装置の操作に応じて各文字スペース内に１つの文字を入力するように動作可能である工程と、
   入力装置の操作に応じて、選択ウインドウの近接文字スペースと文字スロット内に文字の配列を表示する工程と、
   文字スロット内に表示される各文字について、前記エントリーのリスト中の第１のエントリーが前記文字の配列に符合しているとき、該第１のエントリーを強調する工程と、
   選択装置の作動により生成される選択信号に応じて、エントリーのリストから強調されたエントリーを選択する工程と、
   を有する方法。
2. 前記車両ナビゲーションシステムがさらにモードキーを有し、前記方法はさらにモードキーの作動に応じて第１のモードと第２のモードとの間で車両ナビゲーションシステムを切り換える工程を有し、前記入力装置は第１のモードで第１のオブジェクトを操作するとともに第２のモードで第２のオブジェクトを操作するように動作可能である請求項１に記載の方法。
3. 第２のオブジェクトの属性が第１のモードで抑制され、第１のオブジェクトの属性が第２のモードで抑制される請求項２に記載の方法。
4. 第１のオブジェクト中に表示される文字は、第２のオブジェクト中に表示されるエントリーと、少なくとも１つのテキスト属性において異なり、それにより第１のオブジェクト中の文字を強調する請求項１に記載の方法。
5. 前記少なくとも１つのテキスト属性はフォントサイズであり、第１のオブジェクト中の文字は第１のフォントサイズにより特徴付けられ、前記第１のフォントサイズは、エントリーと関連付けされた第２のフォントサイズより大きい請求項４に記載の方法。
6. 前記少なくとも１つのテキスト属性は色を含む請求項４に記載の方法。
7. 前記少なくとも１つのテキスト属性は輝度を含む請求項４に記載の方法。
8. 文字スロット中に表示可能な文字列は、リスト中のエントリー中の対応する文字スペース内の文字のみを含む請求項１に記載の方法。
9. 第１のエントリーの強調は、文字スロット内の文字の１つの表示と実質的に同時に生じる請求項１の方法。
10. エントリーのリストは、都市のリストを含む請求項１に記載の方法。
11. エントリーのリストは、道路のリストを含む請求項１に記載の方法。
12. エントリーのリストは、ＰＯＩのリストを含む請求項１に記載の方法。
13. エントリーのリストは、地理的領域のリストを含む請求項１に記載の方法。
14. エントリーのリストは、州のリストを含む請求項１に記載の方法。
15. 第１のエントリーの強調は、第２のオブジェクト中の第１のエントリーを含むエントリーのリストの第１の部分を表示する工程を含む請求項１に記載の方法。
16. 第１のエントリーの強調は、選択ウインドウ中の文字配列に対応するエントリーのみを含むようにするために、エントリーのリストを変更する工程を含む請求項１に記載の方法。
17. 文字スロットは、第２のオブジェクト中の選択ウインドウと分離している請求項１に記載の方法。
18. 文字スロットは、選択ウインドウ中に、カーソルにより指示された近接スペースの１つの文字を含む請求項１に記載の方法。
19. 車両ナビゲーションシステムのディスプレイであって、前記システムは入力装置と選択装置とを備え、前記ディスプレイは、
    全エントリーのリストを含む第１のオブジェクトと、および
    文字スロットと、複数の近接文字スペースを含む選択ウインドウと、を含む第２のオブジェクトと、を表示し、第２のオブジェクトは、文字スロット中に文字列を表示するとともに、入力装置の操作に応じて各文字スペース内に１つの文字を入れるように動作可能になっており、
    それによって、選択ウインドウの近接文字スペース中および文字スロット中の文字配列に応じて、前記文字配列に符合している第１のエントリーがエントリーのリスト内で強調して表示されるようにしているディスプレイ。
20. ディスプレイと、入力装置と、選択装置と、ディスプレイ、入力装置および選択装置に接続されたプロセッサーとを備え、
    前記プロセッサーは、
    ディスプレイ上に第１および第２のオブジェクトを表示する工程であって、第１のオブジェクトは全エントリーのリストを含み、第２のオブジェクトは、文字スロットと複数の近接文字スペースとを含む選択ウインドウを含み、第２のオブジェクトは文字スロット内に文字列を表示するとともに、入力装置の操作に応じて各文字スペース内に１つの文字を入力するように動作可能である工程と、
    入力装置の操作に応じて、選択ウインドウの近接文字スペースと文字スロット内に文字の配列を表示する工程と、
    文字スロット内に表示される各文字について、エントリーのリスト中の第１のエントリーを強調する工程であって、第１のエントリーは文字配列に対応する工程と、
    選択装置の作動により生成される選択信号に応じて、エントリーのリストから強調されたエントリーを選択する工程と、
    を実行するように動作可能な車両ナビゲーションシステム。

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